JP3815907B2 - 省エネルギ待機の画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ,ファクシミリ,デジタル複写機などの画像形成装置に関し、特に、画像形成指示を待つ間は、各部電気回路への通電を遮断又は節減する省エネルギーモード機能を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、省エネルギーモードを備えた画像形成装置が知られている。この画像形成装置においては、省エネルギーモードへの移行は、操作部等に配置された手動SW(スイッチ)の操作に応答して、又は、画像形成を終えた後設定時間の間画像形成装置へのアクセス(画像形成条件の入力,画像形成指示等)が無いときに、タイマのタイムオ−バに応答して実行される。省エネルギーモ−ドの状態で、手動SWの再押下あるいはアクセスがあると、あるいは外部機器接続用のI/F(インタ−フェ−ス:接続回路)からの復帰要求すなわち外部機器からのアクセスがあると、画像形成に所要の通電すなわち通常モ−ドに切換わる。
【0003】
図7は、従来の、省エネルギーモード機能付のデジタル複写機を示す。図7において、省エネルギーモードへの移行は、「通常モ−ド」のときに操作部30に配置される主電源SW31が操作されたときに行われる。「通常モ−ド」のときはパワ−リレ−SW62がオンになっており、この状態で主電源SW31が押下されると、電源制御部20のサブCPU21が、パワーリレーSW62をオフする。これにより主電源60から、通常モ−ド電源ライン63への電力供給が停止され、メイン制御部10の電力消費部,スキャナ部40およびエンジン部50は非通電状態(省エネルギーモード)となる。なお、メイン制御部10の、待機中監視回路やデ−タ保持回路など、電力消費が低くしかも待機中も通電が必要な電気回路には、待機電圧を印加する態様もある。
【0004】
省エネルギーモードから通常モ−ドへの復帰は、主電源SW31の再押下、もしくは、オプション機器であってデジタル複写機に対して外付けのプリンタユニット70からの復帰要求あるいはファックスユニット80からの復帰要求のいずれかにより、電源制御部20のサブCPU21は、パワーリレーSWを62をオンする。これにより、画像読取および又は画像形成に所要のメイン制御部10,スキャナ部40およびエンジン部50に、通常モ−ド電源ライン63を介して主電源部60から通電される(通常モード)。
【0005】
しかしながら、図7の構成は、中央演算処理素子(メインCPU)11を含む本体制御部の他に、省エネルギーモードからの復帰要求を専用に管理する副中央演算処理素子(サブCPU)21を含む電源制御部20を必要とするため、少なくともサブCPU21のコストアップおよびサブCPU21制御用の専用ソフトウェア開発が必要となっていた。
【0006】
これに対し、副中央演算処理素子を使用せず、省エネルギーモードからの復帰要求管理、電源制御を1つの中央演算処理素子のみで行うシステム構成もある。その一態様を図1に示す。図1において、メイン制御部10にはパワーリレーSW62のオン/オフにより遮断可能な電源ライン63と、これに依存せず通電し続ける電源ライン64が供給されるようになっている。電源ライン63は、メイン制御部10の、CPU11を主体とするコンピュ−タ要素を除く、画像読取,画像形成の制御を行なう電気回路ブロック(主にスキャナ,エンジンとのI/F回路)に給電し、またスキャナ部40,エンジン部50に給電する。
【0007】
電源ライン64は、CPU11を主体とするコンピュ−タ要素(CPUバスに接続されるROM,RAM,バスSW,I/Oポート,NV−RAM)に給電する待機電源回路に給電する。
【0008】
操作部30に配置された主電源SW31による省エネルギーモードへの移行要求があると、CPU11は、メイン制御部10を省エネルギーモードに設定してからパワーリレーSW62をオフする。これにより、スキヤナ部40,エンジン部50およびメイン制御部10のスキャナ,エンジンI/F(インタ−フェ−ス)は、主電源60からの電力供給が停止され非通電状態(省エネルギーモード)となる。この状態でも、CPU11を中心とするコンピュ−タシステム(CPU11,ROM,RAM,バスSW,I/Oポート,NV−RAM)には、電源ライン64および待機電源回路を介して主電源60からの電源供給が継続されるため、CPU11は、ROMに内蔵されるプログラムに従い、省エネルギーモードからの復帰要求をモニターできる。このときCPU11の処理すべきタスクは復帰要求の検出だけであるため、CPU11の動作クロック周波数を低減することにより、更なる省エネルギー状態を実現できる。
【0009】
主電源SW31の再押下、外部接続のプリンタユニット70からの復帰要求あるいは外部接続のファックスユニット80からの復帰要求のいずれかに応答して、CPU11がパワーリレーSW62をオンする。これにより、省エネルギーモードから「通常モ−ド」に復帰する。すなわち電源ライン63に主電源60からの電力供給が行われ、メイン制御部10の回路ブロック,スキャナ部40,エンジン部50は通電状態となる。CPU11はバスSWをイネーブルにし、スキャナ部40,エンジン部50との通信を再開する。
【0010】
ここで、従来の画像形成装置の、CPU11の電源オンリセット又は強制リセット時の立ち上げ処理を、図8を用いて説明する。図8において、ステップ301でCPU11の初期化処理(CPU11のモード設定,クロックシンセサイザの設定,割り込み許可等)を行う。次に、ステップ302で、メイン制御部10のスキャナ,エンジンI/F(回路ブロック16)の初期化を行い、操作部30,スキャナ部40,エンジン部50との通信処理を可能とする。そしてステップ303でNV−RAM(19)の情報を読み取り、ステップ304でNV−RAMの情報の内、操作部表示情報に従い操作部30の表示を行う。次にステップ305でエンジン部50との通信によりエンジン部50のエラー検出を行い、エラーを検出しなければステップ306に進む。ステップ306でスキャナ部40との通信によりスキヤナ部40のエラー検出を行い、エラーを検出しなければステップ307に進む。最後にステップ307で外部I/F(プリンタユニット70やファックスユニット80)との通信を許可する。ステップ305,ステップ306で各ブロックのエラーを検出した場合は、ステップ308に進み検出したエラーを操作部30へ表示する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
さて、上述の従来の省エネルギーモード時の状態は、CPU11を含むメイン制御部10の一部は通電状態であるが、スキャナ部40,エンジン部50を含むその他のブロック(基板および通信・制御デバイス)は非通電状態(省エネルギーモード)である(ただし、外部接続機器からの復帰要求を受信しCPU11が認知するための部分的通電は行なわれる)。そのため、省エネルギーモードから復帰する際、CPU11はスキャナ部40,エンジン部50の電源およびシステム(通信・制御デバイス)の立ち上がりを待つ必要がある。そしてメイン制御部10は、スキャナ部40およびエンジン部50との通信処理を開始するのであるが、電源の立ち上がり時間は、システムの固有キャパシタンス,浮遊容量等によりバラツキを含むため各ブロックにより差があり、また各ブロック毎に初期動作,エラー処理が異なるため複雑なソフトウェア制御が必要となる。
【0012】
上述したように従来は、画像形成装置が省エネルギーモードに移行していて、手動SWの再押下、あるいは外部I/Fからの復帰要求があった場合、CPUと通信する複数のデバイスの立ち上がり時間および各々のデバイスの初期処理を考慮した複雑なソフトウェア制御が必要であった。
【0013】
本発明は、簡単なソフトウェア制御で省エネルギーモードから通常モ−ドへの復帰を実現することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明は、原稿を読み取り画像データを出力するスキャナ(40),画像データを顕像化して転写紙上に画像形成するエンジン(50),これらを制御する装置制御手段(10),外部機器(70,80)を上記装置制御手段 (10)接続する接続手段(15),上記スキャナ(40),エンジン(50)および装置制御手段(10)に電力を供給する通常モードと供給しない省エネルギーモードとを持つ電源手段(60,62),モード切換えを指示する指示手段(31)、および、上記指示手段(31)の指示に応じて上記電源手段のモードを切換える電源制御手段(11)、を備えた省エネルギ待機の画像形成装置において、
上記装置制御手段 (10)は、上記電源手段(60,62)が省エネルギーモードであるときに、上記指示手段(31)からの指示、または上記接続手段(15)を介して送られてくる指示に応じて、リセット信号を生成し該リセット信号によって上記電源制御手段をリセットし、該電源制御手段が、該リセットによる再起動によって、上記電源手段(60,62)を通常モードに切換える、ことを特徴とする省エネルギ待機の画像形成装置。
【0015】
これによれば、省エネルギーモードのとき装置制御手段 (10) が、指示手段(31)からの指示または接続手段(15)を介して送られてくる指示に応じてリセット信号を生成し、このリセット信号に応じて電源制御手段(11)が再起動して電源手段(60,62)を通常モードに切換える。例えば、スキャナ(40),エンジン(50)および装置制御手段(10)がいずれも、電源オンリセット機能を有するものであるときには、電源制御手段(11)が電源手段(60,62)を電力の供給に定めて電力供給が開始したときに、電源オンリセットによりそれぞれ自己をリセットする。スキャナ(40),エンジン(50)および装置制御手段(10)それぞれに固有のキャパシタンス,浮遊容量等のバラツキによる立ち上がり時間の差や、各ブロック独自の初期動作,エラーチェック等を考慮した複雑なソフトウェア制御を必要とせず、簡単なコマンドで確実な通常モードへの復帰が可能となる。
【0016】
また、スキャナ(40),エンジン(50)および装置制御手段(10)が電源オンリセット機能がなく、電源制御手段(11)がリセット信号に応じて初期化動作をしてスキャナ(40),エンジン(50)および装置制御手段(10)を初期化するシステムでは、電源制御手段(11)が、電源オンリセットのときと同一の初期化処理により、スキャナ(40),エンジン(50)および装置制御手段(10)を初期化すれば、省エネルギーモードから通常モ−ドに復帰するときの各手段(40,50,16)のリセット用のプログラムを付加する必要がない。
【0017】
【発明の実施の形態】
(2)画像形成装置は更に書き換え可能な記憶保持装置(19)を具備し、上記電源制御手段(11)は、上記スキャナ(40),エンジン(50)および装置制御手段(10)への電力が遮断された状態において、上記指示手段(31)からの指示または上記接続手段(15)を介して送られてくる指示があったとき、上記指示手段(31)からの指示であるのか、あるいは上記接続手段を介して送られてくる指示であるのかの識別情報を上記記憶保持装置(19)に記憶する。
【0018】
接続手段(15)を介して送られてくる指示に応答して省エネルギーモードから通常モ−ドに復帰する場合、その旨を記憶保持装置(19)に書き込んでから各手段リセットすることにより、画像形成装置が通常モードで立ち上がって記憶保持装置(19)の情報を読み込めば、外部機器(70,80)からの復帰要求処理実行を認識でき、外部機器(70,80)からの再アクセスを待たずに継続処理を実行可能である。
)上記電源制御手段(11)は、上記指示に応じて電力を供給した後上記識別情報を上記記憶保持装置(19)から読み取り、それが上記接続手段(15)を介して送られてきた指示を示すときは、上記接続手段(15)に接続された外部機器(70,80)との処理を最優先に開始する。
【0019】
接続手段(15)を介して送られてくる指示に応答して省エネルギーモードから通常モ−ドに復帰して各手段をリセットした後、記憶保持装置(19)の復帰要求先情報をチェックし、復帰要求先情報を検出した場合はスキャナ部(40)との交信より先に、復帰要求を発した外部機器(70,80)との通信を許可して、それとの通信タスクを実行することにより、外部機器(70,80)からの復帰要求による省エネルギーモードから通常モ−ドへの復帰の場合は、外部機器(70,80)が求める仕事に必要としないスキャナ部(40)との交信時間を短縮することが可能となる。
【0020】
本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0021】
【実施例】
−第1実施例−
図1は、本発明の以下に説明する実施例のすべてに共通の構成を示すブロック図である。図1に示す画像形成装置は、CPU11を搭載し、画像形成装置全体の制御および外部I/Fとの通信処理を行うメイン制御部10,原稿を読み取り電気的な画像信号に変換するスキャナ部40,画像信号を顕像化して転写紙に出力するエンジン部50、および、オペレータが画像形成装置を操作する操作部30で構成されている。また、PC(パソコン)のオンラインプリンタとして本画像形成装置を使用する場合に、PCとメイン制御部10とのI/F機能を有するプリンタユニット70,ファクシミリ受信機として本画像形成装置を使用する場合に、モデムとメイン制御部10とのI/F機能を有するファックスユニット80が搭載されており、CPU11は各ユニット内に搭載された制御部(図示しない)と通信を行うことにより機能を実現する。プリンタユニット70およびファックスユニット80が、オプションの外付機器すなわち外部接続機器である。
【0022】
各ブロックには主電源60から電力供給が行われ、CPU11からの制御により動作するパワーリレーSW62により遮断可能な電源ライン63と、パワーリレーSW62のオン/オフに依存せず連続供給される電源ライン64の2系統の電源ラインが存在する。
【0023】
電源ライン63は、スキャナ部40,エンジン部50、および、メイン制御部10のCPU11周辺部を除く回路部(これに関しては後述する)に電力を供給し、また、メイン制御部10を介して操作部30へ主電源60からの電力供給を行っている。電源ライン64は、メイン制御部10のCPU11周辺部(これに関しては後述する)、プリンタユニット70およびファックスユニット80へ主電源60からの電力供給を行っている。
【0024】
操作部30には、オペレータが本画像形成装置を省エネルギーモードへ移行させるために用いる主電源SW31が設けられており、操作部30の中で唯一主電源SW31にはメイン制御部10を介して電源ライン64の電力供給が行われている。
【0025】
図2に、メイン制御部10の内部構成を示す。メイン制御部10は、CPU11の他に、CPUバスに接続されるROM12,RAM13,バスSW14,I/Oポート15,不揮発性メモリNV−RAM19が備えられている。NV−RAM19には、エンジン部40,スキャナ部50の調整データや画像形成装置の固有特性値が記憶されており、CPU11は電源投入時のステータスチェック実施時や操作部30からの入力により固有特性値を書き換える。また、メイン制御部10内の、エンジン部およびスキャナ部とのインタ−フェ−ス(I/F)である回路ブロック16は、CPUバスに対し、バスSW14を介して接続されている。バスSW14は、I/Oポート15の出力によりオン/オフされ、バスSW14がオフの状態では回路ブロック16とのバス接続状態をハイ・インピーダンス状態にする。また、I/Oポート15の出力は、バスSW14の他に、前述のパワーリレーSW62,後述するリセット回路17に接続され、それぞれを制御する。さらに、I/Oポート15の入力は、主電源SW31,プリンタユニット70の省エネルギーモードからの復帰要求検出、ファックスユニット80の省エネルギーモードからの復帰要求検出に用いられている。
【0026】
回路ブロック16への電力供給は、電源ライン63を介して行われ、CPU11を含むその他の部分への電力供給は、電源ライン64を介して行われているが、前述したようにバスSW14をオフした状態では、回路ブロック16へのバス接続がオープンになるため、電気的な衝突はない。また、I/Oポート15の出力は、リセット時(または電源投入時)には、バスSW14をオン状態に設定するようにハードウェア構成されている。
【0027】
リセット回路17は、それに電源が投入されたときにリセット信号を出力し(電源オンリセット)、また、メイン制御部10へ電源ライン64を介して供給される電源電圧を監視しており、電源モニター部(図示しない)が所定の電位以下になった場合、リセット信号を出力し、ドライバ18をドライブする。ドライバ18の出力はCPU11のリセット入力端子に接続されており、CPU11をリセットする。また同時に、スキャナ部40,エンジン部50および操作部30にも接続されており、各ブロックの通信・制御デバイスをリセットする。リセット回路17にはI/Oポート15が接続されており、I/Oポート15からの信号により強制的にリセット信号を出力可能である。
【0028】
図3には、エンジン部50,スキャナ部40および操作部30が、それぞれ電源オンリセット機能を有するものであるときの、メイン制御部10のリセット信号ラインの、変形例を示す。図2に示す例ではリセット回路17が発生するリセット信号が、CPU11、ならびに、エンジン部50,スキャナ部40および操作部30に与えられる。しかし、図3に示す例では、CPU11のみにリセット回路17が発生するリセット信号が与えられ、これに応答してCPU11がリセット動作(初期化)してその処理の1つとしてパワ−リレ−62をオンにし、これによってエンジン部50,スキャナ部40および操作部30に電源電圧が加わりこのときこれらはみずから電源オンリセットによりリセット動作をする。
【0029】
図4に、図2に示すCPU11の、通常モ−ド/省エネルギーモード間のモ−ド切換え制御を示す。図4において、ステップ101でCPU11(画像形成装置)は通常モードで動作している。CPU11は、ステップ102で主電源SW31の状態をチェックし、主電源SW31の押下を検出しなければステップ101に戻る。ステップ102で主電源SW31の押下を検出したらステップ103に進み、バスSW14をオフ状態に設定する。次に、ステップ104で所定時間経過を待ち、ステップ105でパワーリレーSW62をオフ状態に設定する。なお、時間経過を待っている間に画像形成装置へのオペレ−タ又は外部機器からのアクセスがあると、そこで「通常モ−ド」101に戻る。上記の動作により電源ライン63の電力供給が遮断され、画像形成装置は省エネルギーモードに移行した。
【0030】
次にステップ106で主電源SW31の状態をチェックし、主電源SW31の押下を検出しなければステップ107に進む。ステップ107でプリンタユニット70による省エネルギーモードからの復帰要求をチェックし、復帰要求がなければステップ108に進む。ステップ108でファックスユニット80による省エネルギーモードからの復帰要求をチェックし、復帰要求がなければステップ106に戻る。ステップ106での主電源SW31の押下、ステップ107でのプリンタユニット70からの復帰要求およびステップ108でのファックスユニット80からの復帰要求のいずれかを検出した場合は、ステップ109に進み、パワーリレーSW62をオフ状態に設定する。そしてステップ110でリセット回路17に対し強制リセット信号出力を行う。
【0031】
リセット回路17からのリセット信号出力により、CPU11およびスキャナ部40,エンジン部50,操作部30の通信・制御デバイスは一旦リセットされ、初期動作からシステムの立ち上げを行う。この状態は電源投入時のイニシャライズ(初期化動作)と同一であり、画像形成装置は通常モードで立ち上がることになる。
【0032】
すなわち、省エネルギーモードにおいて、主電源SW31の再押下、あるいは外部I/F(プリンタユニット70やファックスユニット80)からの復帰要求により通常モードに復帰する際、メイン制御部10(CPU11),操作部30,スキャナ部40およびエンジン部50を同時にリセットすることにより、各ブロック固有のキャパシタンス、浮遊容量等のバラツキによる立ち上がり時間の差や、各ブロック独自の初期動作、エラーチェック等を考慮した複雑なソフトウェア制御を必要とせず、リセット回路17への強制リセット信号出力という簡単なコマンドで確実な通常モードへの復帰が可能となる。
【0033】
なお、図3に示すリセット信号ラインにてCPU11のみにリセット信号を与える態様は、エンジン部50,スキャナ部40および操作部30がそれぞれ電源オンリセット機能を有し、それぞれ、CPU11の、リセット回路17が発生するリセット信号に応答したイニシャライズ(初期化動作)での一処理としてのパワ−リレ−SW62オン、による電源ライン63への電源電圧の印加(電源オン)に応答して、みずからをイニシャライズ(初期化動作)するものであることが必要である。あるいは、CPU11が、リセット回路17が発生するリセット信号に応答したイニシャライズ(初期化動作)の中で、パワ−リレ−SW62をオンにし、そしてエンジン部50,スキャナ部40および操作部30を初期化するものである必要がある。いずれにしても、図3に示すリセット信号ラインを用いる態様では、図4に示す、通常モ−ド/省エネルギーモード間のモ−ド切換え制御の中の、「パワ−リレ−SW62オン」109は省略しうる。
【0034】
−第2実施例−
第2実施例のハ−ドウェア構成は、図1〜図3に示す第1実施例のものと同様であるが、第2実施例のCPU11の、通常モ−ド/省エネルギーモード間のモ−ド切換え制御は、図5に示すように、第1実施例のもの(図4)と少し異なり、ステップ207でプリンタユニット70からの復帰要求を検出したときには、ステップ211で、NV−RAM19に、プリンタユニット70からの復帰要求を書込む。ステップ208でファックスユニット80からの復帰要求を検出したときには、ステップ212で、NV−RAM19に、ファックスユニット80からの復帰要求を書込む。そしてステップ209に進み、パワーリレーSW62をオ状態に設定する。そしてステップ210でリセット回路17に対し強制リセット信号出力を行う。
【0035】
リセット回路17からのリセット信号出力により、CPU11およびスキャナ部40,エンジン部50,操作部30の通信・制御デバイスは一旦リセットされ、初期動作からシステムの立ち上げを行う。この状態は電源投入時のイニシャライズと同一であり、画像形成装置は通常モードで立ち上がることになる。
【0036】
図6に、第2実施例のCPU11の、電源オンリセット又は強制リセット時の立ち上げ処理を示す。この処理は、図8に示す従来例と対応するものである。図6を参照する。ステップ401でCPU11の初期化処理(CPU11のモード設定、クロックシンセサイザの設定、割り込み許可等)を行う。次に、ステップ402で回路ブロック16の初期化を行い、操作部30,スキャナ部40,エンジン部50との通信処理を可能とする。そしてステップ403でNV−RAM19の情報を読み取り、ステップ404でNV−RAM19の情報の内、操作部表示情報に従い操作部30の表示を行う。次にステップ405でエンジン部50との通信によりエンジン部50のエラー検出を行い、エラーを検出しなければステップ406に進む。
【0037】
ステップ406で、NV−RAM19の省エネルギーモード復帰要求先情報をチェックし、復帰要求先情報がなければステップ407に進む。ステップ407でスキャナ部40との通信によりスキャナ部40のエラー検出を行い、エラーを検出しなければステップ408に進む。最後にステップ408で外部I/F(プリンタユニット70やファックスユニット80)との通信を許可する。
【0038】
ステップ406で復帰要求先情報を検出した場合は、ステップ408に進みスキャナ部40との交信より先に外部I/F(プリンタユニット70やファックスユニット80)との通信を許可し、プリンタユニット70あるいはファックスユニット80との通信タスクを実行する。この時、CPU11はNV−RAM19の省エネルギーモード復帰要求先情報をクリアする。
【0039】
ただし、要求された外部I/Fからの処理を完了したら、ステップ407のスキャナ部40との交信を実行する。また、ステップ405,ステップ407で各ブロックのエラーを検出した場合は、ステップ409に進み検出したエラーを操作部30へ表示する。
【0040】
上述の第1実施例(図5)では、省エネルギーモードにおいてリセット回路17への強制リセット信号出力という簡単なコマンドで確実な通常モードへの復帰が可能となった。しかしながら、システムのリセットにより画像形成装置が通常モードで立ち上がった時、それが外部I/F(プリンタユニット70やファックスユニット80)からの復帰要求であった場合、通常モ−ドに立上ってから再び外部I/Fからのアクセスがあって初めて通信処理を行うことができる。
【0041】
これに対して上述の第2実施例では、その旨をNV−RAM19に書き込んでからシステムリセットを行うことにより、画像形成装置が通常モードで立ち上がってNV−RAM19の情報を読み込めば、外部I/Fからの復帰要求処理実行を認識でき、外部I/Fからの再アクセスを待たずに継続処理を実行可能である。 すなわち、メイン制御部10を初期化した後、NV−RAM19の省エネルギーモード復帰要求先情報をチェックし、復帰要求先情報を検出した場合はスキャナ部40との交信より先に外部I/F(プリンタユニット70やファックスユニット80)との通信を許可して、プリンタユニット70あるいはファックスユニット80との通信タスクを実行する。これにより、外部I/Fによる省エネルギーモードからの復帰の場合は、PCのオンラインプリンタとして本画像形成装置を使用する場合、またはファクシミリ受信機として本画像形成装置を使用する場合であり、この際必要としないスキャナ部40との交信時間を短縮することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明と従来装置に共通の、省エネルギ機能がある画像形成装置のシステム構成、を示すブロック図である。
【図2】 本発明の第1実施例の画像形成装置の、メイン制御部10の第1態様の構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明の第1実施例の画像形成装置の、メイン制御部10の第2態様の構成を示すブロック図である。
【図4】 図2に示すメイン制御部10のCPU11の通常モ−ド/省エネルギーモード間のモ−ド切換え制御の内容を示すフロ−チャ−トである。
【図5】 本発明の第2実施例の画像形成装置の、メイン制御部10のCPU11の通常モ−ド/省エネルギーモード間のモ−ド切換え制御の内容を示すフロ−チャ−トである。
【図6】 本発明の第2実施例の画像形成装置の、メイン制御部10のCPU11の、電源オンリセット又は強制リセット時の立ち上げ処理を示すフロ−チャ−トである。
【図7】 従来の、省エネルギ機能がある画像形成装置の1つの構成を示すブロック図である。
【図8】 図7に示すCPU11の電源オンリセット又は強制リセット時の立ち上げ処理を示すフロ−チャ−トである。
【符号の説明】
10:メイン制御部 11:CPU
12:ROM 13:RAM
14:バスSW 15:I/Oポート
16:回路ブロック 17:リセット回路
18:ドライバ 19:NV−RAM
20:電源制御部 21:サブCPU
30:操作部 31:主電源SW
40:スキャナ部 50:エンジン部
60:主電源 61:補助電源
62:パワーリレーSW
63:電源ライン(遮断)
64:電源ライン 70:プリンタユニット
80:ファックスユニット

Claims (3)

  1. 原稿を読み取り画像データを出力するスキャナ,画像データを顕像化して転写紙上に画像形成するエンジン,これらを制御する装置制御手段,外部機器を上記装置制御手段に接続する接続手段,上記スキャナ,エンジンおよび装置制御手段に電力を供給する通常モードと供給しない省エネルギーモードとを持つ電源手段,モード切換えを指示する指示手段、および、上記指示手段の指示に応じて上記電源手段のモードを切換える電源制御手段、を備えた省エネルギ待機の画像形成装置において、
    上記装置制御手段は、上記電源手段が省エネルギーモードであるときに、上記指示手段からの指示、または上記接続手段を介して送られてくる指示に応じて、リセット信号を生成し該リセット信号によって上記電源制御手段をリセットし、該電源制御手段が、該リセットによる再起動によって上記電源手段を通常モードに切換える、ことを特徴とする省エネルギ待機の画像形成装置。
  2. 画像形成装置は更に書き換え可能な記憶保持装置を具備し、上記電源制御手段は、上記スキャナ,エンジンおよび装置制御手段への電力が遮断された状態において、上記指示手段からの指示または上記接続手段を介して送られてくる指示があったとき、上記指示手段からの指示であるのか、あるいは上記接続手段を介して送られてくる指示であるのかの識別情報を上記記憶保持装置に記憶する、請求項1に記載の省エネルギ待機の画像形成装置。
  3. 上記電源制御手段は、上記指示に応じて電力を供給した後上記識別情報を上記記憶保持装置から読み取り、それが接続手段を介して送られてきた指示を示すときは、上記接続手段に接続された外部機器との処理を最優先に開始する、請求項2に記載の省エネルギ待機の画像形成装置。
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