JP3815321B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関から排出される排気ガス中の粒子状物質を捕集するためのパティキュレートフィルタが公知である。こうしたパティキュレートフィルタとしては多孔質の材料からハニカム構造体を形成し、このハニカム構造体の複数の通路(以下、フィルタ通路と称す)のうち幾つかのフィルタ通路をその上流端にて寄せ集めて小孔が残るようにすると共に残りのフィルタ通路をその下流端にて寄せ集めて小孔が残るようにし、パティキュレートフィルタに流入した排気ガスのほとんどがフィルタ通路を形成している壁(以下、隔壁と称す)を必ず通ってパティキュレートフィルタから流出するようにしたものが検討されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、排気ガス中には粒子状物質(Particulate Matter)が含まれている。粒子状物質としては主に煤とSOF(Soluble Organic Fraction:可溶性有機溶媒)とがあげられる。煤とは火炎中の過濃領域で酸素不足になって燃料が蒸し焼き状態になって生成したものでほとんど粘性がない。SOFとは燃焼時の高温で蒸発した燃料とエンジンオイル中の炭化水素が膨張行程の低温下で析出し、粒子状になったもので粘性がある。
【0004】
これら煤やSOF等の粒子状物質を含んだ排気ガスが上述したようなパティキュレートフィルタを通過すると、パティキュレートフィルタの上流端または下流端において粘性のあるSOFがパティキュレートフィルタの小孔周りに付着する。このとき排気ガス中の煤は粘性がないためほとんど小孔周りには付着しない。しかしながら、いったん小孔周りにSOFが付着し且つ付着したSOFが除去されずに残っていると、その場所にはさらにSOFが付着してしまうだけでなく、SOFの粘性によって煤も付着してしまい、最終的にはパティキュレートフィルタの上流端または下流端に形成された小孔が詰まってしまうことになる。
【0005】
そこで本発明の目的はパティキュレートフィルタの小孔が排気ガス中のSOFによって詰まることのないようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、第1の発明では、排気ガス中の粒子状物質を捕集するためのパティキュレートフィルタを具備し、該パティキュレートフィルタが通路を画成する隔壁を有し、該隔壁が予め定められた平均細孔径の細孔を内包する多孔質の材料から形成されており、通路の端部開口が隔壁の細孔径よりも大きいが通路の流路断面積よりも狭い孔径を有する小孔となるように隔壁の端部分が寄せ集められて該端部分同士が部分的に結合されている排気浄化装置において、パティキュレートフィルタの小孔の孔径が使用時におけるパティキュレートフィルタの端面部分の温度分布に応じた径とされており、小孔周りの隔壁の温度が低い領域では大きい径とされ、小孔周りの隔壁の温度が高い領域では小さい径とされている。一般的に、小孔周りの隔壁の温度が低いとSOFが酸化除去されにくく、小孔内にSOFが堆積してしまうが、本発明ではそういった温度の低い隔壁により画成される小孔の孔径が大きくされているので、SOFは小孔周りに堆積せずに通過する。また、小孔周りの隔壁の温度が高い領域よりも小孔周りの隔壁の温度が低い領域に高温の排気ガスが流入するようになり、パティキュレートフィルタの端面部分の温度分布がより均一になる。
【0007】
第2の発明では、第1の発明において、パティキュレートフィルタの周辺領域にある通路の小孔の孔径がパティキュレートフィルタの中央領域にある通路の小孔の孔径より大きくなるようにした。従来ではパティキュレートフィルタのケーシングの直径がその上流および下流の排気管の管径より大きくなるように形成されている場合、パティキュレートフィルタに流入した排気ガスは主に中央領域を通過し、このため排気ガスの分配特性が不均一になってしまっていた。そこで中央領域より周辺領域の小孔の孔径を大きくすることにより排気ガスが周辺領域にも流れやすくなり、排気ガスの分配特性がより均一になる。
【0008】
第3の発明では、第1または第2の発明において、パティキュレートフィルタの通路の流路断面積が使用時におけるパティキュレートフィルタの端面部分の温度分布に応じた断面積とされており、隔壁の温度が低い領域では小さい断面積とされ、隔壁の温度が高い領域では大きい断面積とされている。
【0009】
第4の発明では、排気ガス中の粒子状物質を捕集するためのパティキュレートフィルタを具備し、該パティキュレートフィルタが通路を画成する隔壁を有し、該隔壁が予め定められた平均細孔径の細孔を内包する多孔質の材料から形成されており、通路の端部開口が隔壁の細孔径よりも大きいが通路の流路断面積よりも狭い孔径を有する小孔となるように隔壁の端部分が寄せ集められて該端部分同士が部分的に結合されている排気浄化装置において、パティキュレートフィルタの通路の流路断面積が使用時におけるパティキュレートフィルタの端面部分の温度分布に応じた断面積とされており、隔壁の温度が低い領域では大きい断面積とされ、隔壁の温度が高い領域では小さい断面積とされており、上記パティキュレートフィルタの周辺領域にある通路の流路断面積が上記パティキュレートフィルタの中央領域にある通路の流路断面積より大きくなるようにされており、上記パティキュレートフィルタの小孔の孔径が使用時におけるパティキュレートフィルタの端面部分の温度分布に応じた径とされており、小孔周りの隔壁の温度が低い領域では大きい径とされ、小孔周りの隔壁の温度が高い領域では小さい径とされている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態を説明する。図1は本発明において用いられるパティキュレートフィルタ24を搭載した圧縮着火式内燃機関を示している。なお本発明において用いられるパティキュレートフィルタは火花点火式内燃機関にも搭載可能である。
【0016】
図1を参照すると、1は機関本体、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5は燃焼室、6は電気制御式燃料噴射弁、7は吸気弁、8は吸気ポート、9は排気弁、10は排気ポートをそれぞれ示す。吸気ポート8は対応する吸気枝管11を介してサージタンク12に連結され、サージタンク12は吸気ダクト13を介して排気ターボチャージャ14のコンプレッサ15に連結される。
【0017】
吸気ダクト13内にはステップモータ16により駆動されるスロットル弁17が配置され、さらに吸気ダクト13周りには吸気ダクト13内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置18が配置される。図1に示した内燃機関では冷却装置18内に機関冷却水が導かれ、この機関冷却水により吸入空気が冷却される。一方、排気ポート10は排気マニホルド19および排気管20を介して排気ターボチャージャ14の排気タービン21に連結され、排気タービン21の出口は排気管20aを介して酸化触媒22を内蔵したケーシング23の入口に連結される。酸化触媒22を内蔵したケーシング23の出口はパティキュレートフィルタ24を内蔵したケーシング25の入口に連結される。
【0018】
排気マニホルド19とサージタンク12とは排気ガス再循環(以下、EGR)通路26を介して互いに連結され、EGR通路26内には電気制御式EGR制御弁27が配置される。またEGR通路26周りにはEGR通路26内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置28が配置される。図1に示した内燃機関では冷却装置28内に機関冷却水が導かれ、この機関冷却水によりEGRガスが冷却される。
【0019】
一方、各燃料噴射弁6は燃料供給管6aを介して燃料リザーバ、いわゆるコモンレール29に連結される。このコモンレール29内へは電気制御式の吐出量可変な燃料ポンプ30から燃料が供給され、コモンレール29内に供給された燃料は各燃料供給管6aを介して燃料噴射弁6に供給される。コモンレール29にはコモンレール29内の燃料圧を検出するための燃料圧センサ31が取り付けられ、燃料圧センサ31の出力信号に基づいてコモンレール29内の燃料圧が目標燃料圧となるように燃料ポンプ30の吐出量が制御される。
【0020】
電子制御ユニット32はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス33により互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)34、RAM(ランダムアクセスメモリ)35、CPU(マイクロプロセッサ)36、入力ポート37および出力ポート38を具備する。燃料圧センサ31の出力信号は対応するAD変換器39を介して入力ポート37に入力される。また酸化触媒22には酸化触媒22の温度を検出するための温度センサ41が取り付けられ、パティキュレートフィルタ24にはパティキュレートフィルタ24の温度を検出するための温度センサ42が取り付けられる。これら温度センサ41、42の出力信号はそれぞれ対応するAD変換器39を介して入力ポート37に入力される。
【0021】
アクセルペダル43にはアクセルペダル43の踏込量Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ44が接続され、負荷センサ44の出力電圧は対応するAD変換器39を介して入力ポート37に入力される。さらに入力ポート37にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ45が接続される。一方、出力ポート38は対応する駆動回路40を介して燃料噴射弁6、スロットル弁駆動用ステップモータ16、EGR制御弁27、および燃料ポンプ30に接続される。
【0022】
次に、図2〜図6を参照して本発明の第1実施形態のパティキュレートフィルタについて説明する。図2(A)はパティキュレートフィルタの端面図であり、図2(B)はパティキュレートフィルタの縦断面図である。図2(A)および図2(B)に示したようにパティキュレートフィルタ24はハニカム構造をなしており、互いに平行をなして延びる複数個の排気流通路50、51を具備する。
【0023】
これら排気流通路はその下流端においてテーパ壁(以下、下流側テーパ壁と称す)52によりその流路断面積がその他の領域の排気流通路の流路断面積よりも小さくされた排気ガス流入通路50と、その上流端においてテーパ壁(以下、上流側テーパ壁と称す)53によりその流路断面積がその他の領域の排気流通路の流路断面積よりも小さくされた排気ガス流出通路51とにより構成される。
【0024】
下流側テーパ壁52はパティキュレートフィルタ24の排気ガス流入通路50を画成する隔壁の下流端隔壁部分を寄せ集めてその一部分同志が結合されることにより形成されている。一方、上流側テーパ壁53はパティキュレートフィルタ24の排気ガス流出通路51を画成する隔壁の上流端隔壁部分を寄せ集めてその一部同志が結合されることにより形成されている。
【0025】
したがって排気流通路のうち一部の排気流通路50はその下流端にて下流側テーパ壁52によりその流路断面積よりも小さい開口面積を有する小孔55を有し、残りの排気通路51はその上流端にて上流側テーパ壁53によりその流路断面積よりも小さい開口面積を有する小孔56を有する。
【0026】
第1実施形態ではこれら排気ガス流入通路50および排気ガス流出通路51は薄肉の隔壁54を介して交互に配置される。言い換えると排気ガス流入通路50および排気ガス流出通路51は各排気ガス流入通路50が4つの排気ガス流出通路51により包囲され、各排気ガス流出通路51が4つの排気ガス流入通路50により包囲されるように配置される。すなわち隣接する2つの排気流通路のうち一方の排気流通路50はその下流端にて下流側テーパ壁52によりその流路断面積が小さくされ、他方の排気流通路51はその上流端にて上流側テーパ壁53によりその流路断面積が小さくされている。
【0027】
パティキュレートフィルタ24は予め定められた平均径の細孔を内包する例えばコージェライトのような多孔質材料から形成されており、したがって排気ガス流入通路50内に流入した排気ガスは図2(B)において矢印で示したように周囲の隔壁54の細孔を通って隣接する排気ガス流出通路51内に流入する。もちろんテーパ壁52、53も隔壁54と同じ材料から形成されているので排気ガスは図3(A)に示したように上流側テーパ壁53の細孔を通って排気ガス流出通路51内に流入することができ、また図3(B)に示したように下流側テーパ壁52の細孔を通って流出することができる。また排気ガスは上流側テーパ壁53の先端に形成された小孔56を介しても排気ガス流出通路51内に流入することができ、下流側テーパ壁52の先端の小孔55を介しても排気ガス流入通路50から流出することができる。
【0028】
なお、本発明においてテーパ壁52、53の先端に形成された小孔55、56の大きさはテーパ壁52、53の平均細孔径よりも大きい。また小孔56、55の大きさはパティキュレートフィルタ24に単位時間当たりに流入する粒子状物質(Particulate Matter)の量とパティキュレートフィルタ24の粒子状物質捕集率とから算出されるパティキュレートフィルタ24から流出する粒子状物質の量が許容量以下となるように決定される。言い換えれば本発明によれば目標とする粒子状物質捕集率に応じて小孔55、56の大きさを変えることによりパティキュレートフィルタ24の粒子状物質捕集率と圧損の値とを容易に変更することができる。なお、テーパ壁52の先端に形成された複数の小孔55のそれぞれの大きさはほぼ同一であり、テーパ壁53の先端に形成された複数の小孔56のそれぞれの大きさもほぼ同一である。また、テーパ壁52の先端に形成された小孔55の大きさとテーパ壁53の先端に形成された小孔56の大きさとはほぼ同一であってもよいし異なっていてもよい。
【0029】
ところで上流側テーパ壁53は、4つの上流側テーパ壁53により囲まれて形成される排気ガス流入通路50の上流端が上流へ向かって円錐状に広がって排気ガス流入通路50の流路断面積が徐々に大きくなる形状となるように、排気ガス流出通路51の流路断面積が徐々に小さくなるように上流へ向かって狭まる形状をしている。これによれば図4(A)に示したように排気ガス流入通路の入口開口が構成されている場合に比べて排気ガスはパティキュレートフィルタに流入しやすい。
【0030】
すなわち図4(A)に示したパティキュレートフィルタでは排気ガス流出通路の上流端が栓72により閉塞される。この場合、73で示したように排気ガスの一部が栓72に衝突するのでパティキュレートフィルタの圧損が大きくなる。また栓72近傍から排気ガス流入通路に流入する排気ガスは74で示したように入口近傍にて乱流となるのでこれによっても排気ガスは排気ガス流入通路内に流入しづらくなる。このためパティキュレートフィルタの圧損がさらに大きくなる。一方、本発明のパティキュレートフィルタ24では図3(A)に示したように排気ガスは乱流となることなく排気ガス流入通路50に流入することができる。このため本発明によれば排気ガスはパティキュレートフィルタ24に流入しやすい。したがってパティキュレートフィルタ24の圧損は低い。
【0031】
さらに図4に示したパティキュレートフィルタでは排気ガス中の粒子状物質は栓72の上流端面およびその近傍の隔壁の表面に多く堆積しやすい。これは排気ガスが栓72に衝突し、しかも栓72近傍にて排気ガスが乱流となることに起因する。ところが本発明のパティキュレートフィルタ24では上流側テーパ壁53が円錐状であるので排気ガスが強く衝突する上流端面が存在せず、しかも上流端面近傍にて排気ガスは乱流にならない。したがって本発明によれば粒子状物質がパティキュレートフィルタ24の上流端の領域に多く堆積することはなく、パティキュレートフィルタ24の圧損が高くなることはない。
【0032】
一方、下流側テーパ壁52は、4つの下流側テーパ壁52により囲まれて形成される排気ガス流出通路51の下流端が下流へ向かって円錐状に広がって排気ガス流出通路51の流路断面積が徐々に大きくなる形状となるように、排気ガス流入通路50の流路断面積が徐々に小さくなるように下流へ向かって狭まる形状をしている。これによれば図4(B)に示したように排気ガス流出通路の出口開口が構成されている場合に比べて排気ガスはパティキュレートフィルタから流出しやすい。
【0033】
すなわち図4(B)に示したパティキュレートフィルタでは排気ガス流入通路の下流端が栓70により閉塞され、排気ガス流出通路はその出口開口まで直線的に延びる。この場合、排気ガス流出通路の出口開口から流出した排気ガスの一部が栓70の下流端面に沿って流れ、したがって排気ガス流出通路の出口開口近傍に乱流71が形成される。このように乱流が形成されると排気ガスは排気ガス流出通路から流出しづらくなる。
一方、本発明のパティキュレートフィルタ24では図3(B)に示したように排気ガスは乱流となることなく排気ガス流出通路51の端部の出口開口から流出することができる。このため本発明によれば排気ガスはパティキュレートフィルタ24から比較的流出しやすい。したがってこれによってもパティキュレートフィルタ24の圧損が低い値とされる。
【0034】
なおテーパ壁はパティキュレートフィルタ24の外側に向かって徐々に狭くなる形状であれば、排気ガス流出通路51の流路断面積が徐々に小さくなるように上流へ向かって円錐状に狭まる形状であってもよいし、排気ガス流出通路51の流路断面積が徐々に小さくなるように上流へ向かって円錐状に狭まる形状であってもよい。あるいは、第1実施形態以外の形状、例えば四角錐状または六角錐状であってもよい。
【0035】
ところでパティキュレートフィルタの圧損は潜在的に低いほど好ましい。また例えばパティキュレートフィルタが内燃機関に搭載されている場合、内燃機関の運転制御はパティキュレートフィルタの潜在的な圧損を考慮して設計されるので内燃機関の運転中においてパティキュレートフィルタの圧損が高くなって潜在的に達成可能な値からずれると内燃機関全体としてはその性能が低下してしまう。このようにパティキュレートフィルタにおいてはその圧損が潜在的に低く、さらにその使用中においてその圧損が高くなったとしても潜在的に達成可能な値から大きくずれないようにすることがその性能上は重要である。
【0036】
そこで本発明によれば上述したようにパティキュレートフィルタの排気流通路の上流端領域を画成する隔壁をテーパ状の壁とすることにより排気ガスが排気流通路に流入するときに乱流となることを防止し、これによりパティキュレートフィルタ24の圧損が潜在的に低くなるようにしている。
【0037】
また上述したようにパティキュレートフィルタ24の排気流通路の上流端領域を画成する隔壁がテーパ状の壁とされていることにより当該テーパ状の壁の壁面には粒子状物質は堆積しづらくなる。すなわちパティキュレートフィルタ24の使用中においてテーパ状の壁の壁面上に粒子状物質が堆積して排気流通路に流入する排気ガス流が乱流となってしまうことが抑制されている。これにより本発明によればパティキュレートフィルタ24の使用中において圧損が高くなったとしても潜在的に達成可能な値から大きくずれることが抑制される。
【0038】
次に、パティキュレートフィルタ24に流入する排気ガス中に含まれる粒子状物質の除去について説明する。排気ガス中に含まれる粒子状物質には主に煤とSOF(Soluble Organic Fraction:可溶性有機溶媒)とが含まれる。これら煤およびSOFについて簡単に説明すると、煤とは内燃機関内における燃料燃焼時に火炎中の過濃領域で酸素不足になって燃料が蒸し焼き状態になって生成したものであって主にカーボンCから成り、SOFとは内燃機関における燃料燃焼時の高温で蒸発した燃料とエンジンオイル中の炭化水素が膨張行程の低温下で析出し、粒子状になったものであって主に炭化水素からなる。
【0039】
これら煤およびSOFを含む粒子状物質は排気ガス中に分散されてパティキュレートフィルタに流入し、排気ガスがパティキュレートフィルタ24の上流側テーパ壁53、隔壁54、下流側テーパ壁52(以下、これらをまとめて周壁と称す)の細孔を通る時にこれら周壁面上および周壁の細孔上に付着する。周壁面上および周壁の細孔上に付着した粒子状物質は以下に説明するメカニズムによって酸化除去される。
【0040】
パティキュレートフィルタ24の周壁面上および周壁の細孔上に付着した粒子状物質を酸化除去するメカニズムについて説明する。そのためにまずパティキュレートフィルタ24の構成について説明する。第1実施形態ではパティキュレートフィルタ24は例えばコージェライトから形成される担体基材の表面上に例えばアルミナから形成される担体の層が形成される。より詳細には、例えばコージェライトから形成される各排気ガス流入通路50および各排気ガス流出通路51の周壁面上、すなわち各隔壁54の両側表面およびテーパ壁52、53の両側表面上および周壁の細孔表面上に全面に亘って例えばアルミナからなる担体の層が形成される。そしてこの担体上に貴金属触媒と、周囲に過剰酸素が存在すると酸素を取り込んで酸素を保持し且つ周囲の酸素濃度が低下すると保持している酸素を活性酸素の形で放出する活性酸素放出剤とが担持されている。
【0041】
第1実施形態では貴金属触媒として白金Ptが用いられており、活性酸素放出剤としてカリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウムCs、ルビジウムRbのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCa、ストロンチウムSrのようなアルカリ土類金属、ランタンLa、イットリウムY、セリウムCeのような希土類、鉄Feのような遷移金属、およびスズSnのような炭素族元素から選ばれた少なくとも一つが用いられている。
なお活性酸素放出剤としてはカルシウムCaよりもイオン化傾向の高いアルカリ金属またはアルカリ土類金属、すなわちカリウムK、リチウムLi、セシウムCs、ルビジウムRb、バリウムBa、ストロンチウムSrを用いることが好ましい。
【0042】
次にパティキュレートフィルタ24による排気ガス中の粒子状物質、特に煤およびSOFの除去作用について説明する。なお、以下の説明では担体上に白金PtおよびカリウムKを担持させた場合を例にとっているが、他の貴金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類、遷移金属を用いても同様な粒子状物質除去作用が行われる。
【0043】
ところで、粒子状酸化物質の酸化除去のメカニズムは粒子状物質の種類によって異なる。すなわち煤とSOFによって酸化除去されるメカニズムが異なる。第一の酸化除去メカニズムでは粒子状物質のうちSOFのみが酸化除去され、第二の酸化除去メカニズムでは煤とSOFとの両方が酸化除去される。
【0044】
まず第一の酸化除去メカニズムについて説明する。ここではパティキュレートフィルタ24に流入する排気ガスが空気過剰のもとで燃焼が行われる圧縮着火式内燃機関から排出されるガスであるとして説明する。この場合、パティキュレートフィルタ24に流入する排気ガスは多量の過剰空気を含んでいる。すなわち吸気通路および燃焼室5内に供給された空気と燃料との比を排気ガスの空燃比と称すると圧縮着火式内燃機関では排気ガスの空燃比はリーンとなっている。このような過剰空気を含んだ排気ガスの空燃比がリーンである排気ガスは酸化雰囲気にあると言える。
【0045】
ここで、本実施形態においてパティキュレートフィルタ24の担体に担持された貴金属触媒は排気ガスが酸化雰囲気にあると排気ガス中の物質を強力に酸化させることができる。したがって上述したように排気ガスが圧縮着火式内燃機関から排出されるガスであるとすると排気ガスが酸化雰囲気にあるため貴金属触媒は強力な酸化力を発揮する。言い換えると貴金属触媒が担持されたパティキュレートフィルタ24に過剰酸素と粒子状物質とを含んだ排気ガスが流入すると、貴金属触媒の酸化力により排気ガス中のSOFに関しては、Cmn+O2→CO2+H2Oの反応が促される。よって排気ガス中のSOFは貴金属触媒により水や二酸化炭素に酸化されて除去される。
【0046】
上述した貴金属触媒によるSOFの酸化除去はパティキュレートフィルタ24が比較的低温であっても行われる。したがって貴金属触媒によるSOFの酸化除去は内燃機関において通常の運転が行われているときにパティキュレートフィルタ24が取りうる温度において行われる。しかしながら、排気ガス中の煤は貴金属触媒の強力な酸化力をもってしても比較的高温でないと酸化除去することができない。すなわちパティキュレートフィルタ24上に付着した煤が貴金属触媒によって酸化されて燃焼せしめられる場合にはパティキュレートフィルタ24が赤熱し、火炎を伴って燃焼する。このような火炎を伴う燃焼は高温でないと持続せず、したがってこのような火炎を伴う燃焼を持続させるためにはパティキュレートフィルタ24の温度を高温に維持しなければならない。したがって貴金属触媒による煤の酸化除去は内燃機関において通常の運転が行われているときにパティキュレートフィルタ24が取りうる温度においてほとんど行われない。
このためパティキュレートフィルタ24におけるSOFの酸化除去はこの第一のメカニズムによっても行われるが、パティキュレートフィルタ24における煤の酸化除去は第一の酸化除去メカニズムよりも後述する第二の酸化除去メカニズムに依存している。
【0047】
次に第二の酸化除去メカニズムについて説明する。なお、第二の酸化除去メカニズムによれば煤もSOFも同様に酸化除去されるため、これらをまとめて粒子状物質として説明する。ここでもパティキュレートフィルタ24に流入する排気ガスが空気過剰のもとで燃焼が行われる圧縮着火式内燃機関から排出されるガスであるとして説明する。この場合、上述したようにパティキュレートフィルタ24に流入する排気ガスは多量の過剰空気を含んでおり、排気ガスの空燃比はリーンとなっている。また圧縮着火式内燃機関の燃焼室内ではNOが発生するので排気ガス中にはNOが含まれている。また燃料中には硫黄成分Sが含まれており、この硫黄成分Sは燃焼室内で酸素と反応してSO2となる。したがって排気ガス中にはSO2が含まれている。このため過剰酸素、NOおよびSO2を含んだ排気ガスがパティキュレートフィルタ24の排気ガス流入通路50内に流入することになる。
【0048】
図5(A)および(B)は排気ガス流入通路50の内周面上に形成された担体層の表面の拡大図を模式的に表わしている。なお図5(A)および(B)において60は白金Ptの粒子を示しており、61はカリウムKを含んでいる活性酸素放出剤を示している。
【0049】
上述したように排気ガス中には多量の過剰酸素が含まれているので、排気ガスがパティキュレートフィルタ24の排気ガス流入通路50内に流入すると図5(A)に示したようにこれら酸素O2がO2 -またはO2-の形で白金Ptの表面に付着する。一方、排気ガス中のNOは白金Ptの表面上でO2 -またはO2-と反応し、NO2となる(2NO+O2→2NO2)。次いで生成されたNO2の一部は白金Pt上で酸化されつつ活性酸素放出剤61内に吸収され、カリウムKと結合しながら図5(A)に示したように硝酸イオンNO3 -の形で活性酸素放出剤61内に拡散し、硝酸カリウムKNO3を生成する。
【0050】
一方、上述したように排気ガス中にはSO2も含まれており、このSO2もNOと同様なメカニズムにより活性酸素放出剤61内に吸収される。すなわち上述したように酸素O2がO2 -またはO2-の形で白金Ptの表面に付着しており、排気ガス中のSO2は白金Ptの表面でO2 -またはO2-と反応してSO3となる。次いで生成されたSO3の一部は白金Pt上でさらに酸化されつつ活性酸素放出剤61内に吸収され、カリウムKと結合しながら硫酸イオンSO4 2-の形で活性酸素放出剤61内に拡散し、硫酸カリウムK2SO4を生成する。このようにして活性酸素放出剤61内には硝酸カリウムKNO3および硫酸カリウムK2SO4が生成される。
【0051】
一方、燃焼室5内においては粒子状物質、すなわち煤およびSOFが生成され、したがって排気ガス中にはこれら粒子状物質が含まれている。排気ガス中に含まれているこれら粒子状物質は排気ガスがパティキュレートフィルタ24の排気ガス流入通路50内を流れているとき、或いは排気ガス流入通路50から排気ガス流出通路51に向かうときに図5(B)において62で示したように担体層の表面、例えば活性酸素放出剤61の表面上に接触し、付着する。
【0052】
このように粒子状物質62が活性酸素放出剤61の表面上に付着すると粒子状物質62と活性酸素放出剤61との接触面では酸素濃度が低下する。酸素濃度が低下すると酸素濃度の高い活性酸素放出剤61内との間で濃度差が生じ、斯くして活性酸素放出剤61内の酸素が粒子状物質62と活性酸素放出剤61との接触面に向けて移動しようとする。その結果、活性酸素放出剤61内に形成されている硝酸カリウムKNO3がカリウムKと酸素OとNOとに分解され、酸素Oが粒子状物質62と活性酸素放出剤61との接触面に向かい、その一方でNOが活性酸素放出剤61から外部に放出される。外部に放出されたNOは下流側の白金Pt上において酸化され、再び活性酸素放出剤61内に吸収される。
【0053】
またこのとき活性酸素放出剤61内に形成されている硫酸カリウムK2SO4もカリウムKと酸素OとSO2とに分解され、酸素Oが粒子状物質62と活性酸素放出剤61との接触面に向かい、その一方でSO2が活性酸素放出剤61から外部に放出される。外部に放出されたSO2は下流側の白金Pt上において酸化され、再び活性酸素放出剤61内に吸収される。ただし硫酸カリウムK2SO4は安定で分解しづらいので硫酸カリウムK2SO4は硝酸カリウムKNO3よりも活性酸素を放出しづらい。
【0054】
また活性酸素放出剤61は上述したようにNOXを硝酸イオンNO3 -の形で吸収するときにも酸素との反応過程において活性な酸素を生成し放出する。同様に活性酸素放出剤61は上述したようにSO2を硫酸イオンSO4 2-の形で吸収するときにも酸素との反応過程において活性な酸素を生成し放出する。
【0055】
ところで粒子状物質62と活性酸素放出剤61との接触面に向かう酸素Oは硝酸カリウムKNO3や硫酸カリウムK2SO4のような化合物から分解された酸素である。化合物から分解された酸素Oは高いエネルギを有しており、極めて高い活性を有する。したがって粒子状物質62と活性酸素放出剤61との接触面に向かう酸素は活性酸素Oとなっている。同様に活性酸素放出剤61におけるNOXと酸素との反応過程、或いはSO2と酸素との反応過程にて生成される酸素も活性酸素となっている。これら活性酸素Oが粒子状物質62に接触すると粒子状物質62は短時間(数秒〜数十分)のうちに輝炎を発することなく酸化せしめられ、粒子状物質62は完全に消滅する。すなわち活性酸素Oと煤との反応は、C+O*→CO2として行われ、活性酸素OとSOFとの反応は、Cmn+O*→CO2+H2Oとして行われる。
【0056】
ここで上述した第一酸化除去メカニズムではパティキュレートフィルタ24上に付着した煤が燃焼(酸化)せしめられるときにはパティキュレートフィルタ24が赤熱し、火炎を伴って燃焼する。このような火炎を伴う燃焼は高温でないと持続せず、したがってこのような火炎を伴う燃焼を持続させるためにはパティキュレートフィルタ24の温度を高温に維持しなければならなかった。
【0057】
これに対して本発明では煤は上述したように輝炎を発することなく酸化せしめられ、このときパティキュレートフィルタ24の表面が赤熱することもない。言い換えると本発明では従来に比べてかなり低い温度でも煤が酸化除去される。したがって本発明による輝炎を発しない粒子状物質の酸化による粒子状物質除去作用は火炎を伴う第一の酸化除去メカニズムによる粒子状物質除去作用と全く異なっている。
【0058】
このように第一の酸化除去メカニズムでは非常に高温でないと酸化されない煤が、第二の酸化除去メカニズムでは少なくとも第一の酸化除去メカニズムにおける酸化温度よりも低い温度で酸化するようになる。すなわち排気ガス中の煤の酸化除去は第二の酸化除去メカニズムによって内燃機関において通常の運転が行われているときにパティキュレートフィルタ24が取りうる温度において行われる。こうして、排気ガス中の粒子状物質は第一の酸化除去メカニズムによってまたは第二の酸化除去メカニズムによって酸化除去される。
【0059】
ところで白金Ptおよび活性酸素放出剤61はパティキュレートフィルタ24の温度が高くなるほど活性化するので、パティキュレートフィルタ24上において単位時間当りに酸化除去可能な酸化除去可能粒子状物質量はパティキュレートフィルタ24の温度が高くなるほど増大する。酸化除去可能粒子状物質量はパティキュレートフィルタ24の温度に依存する。ここで単位時間当りにパティキュレートフィルタ24に流入する粒子状物質の量を流入粒子状物質量と称すると、この流入粒子状物質量が酸化除去可能粒子状物質量よりも少ないときには、パティキュレートフィルタ24に流入した全ての粒子状物質がパティキュレートフィルタ24に付着すると短時間(数秒から数十分)のうちにパティキュレートフィルタ24上において酸化除去せしめられる。
【0060】
これに対して流入粒子状物質量が酸化除去可能粒子状物質量よりも多いときには、全ての粒子状物質を酸化するには活性酸素量が不足している。図6(A)〜(C)はこのような場合の粒子状物質の酸化の様子を示している。すなわち全ての粒子状物質を酸化するには活性酸素量が不足している場合には図6(A)に示したように粒子状物質62が活性酸素放出剤61上に付着すると粒子状物質62の一部のみが酸化され、十分に酸化されなかった粒子状物質部分が担体層上に残留する。次いで活性酸素量が不足している状態が継続すると次から次へと酸化されなかった粒子状物質部分が担体層上に残留し、その結果、図6(B)に示したように担体層の表面が残留粒子状物質部分63により覆われるようになる。
【0061】
担体層の表面が残留粒子状物質部分63により覆われると、白金PtによるNO、SO2の酸化作用および活性酸素放出剤61による活性酸素の放出作用が行われにくくなり、しかも残留粒子状物質部分63と白金Ptとの距離が比較的遠いこともあって白金Ptによる残留粒子状物質部分の酸化が行われにくくなる。こうして残留粒子状物質部分63は酸化されることなくそのまま残り、斯くして図6(C)に示したように残留粒子状物質部分63の上に別の粒子状物質64が次から次へと堆積する。すなわち粒子状物質が積層状に堆積することになる。
【0062】
このように粒子状物質が積層状に堆積すると粒子状物質64はもはや活性酸素Oにより酸化されることがなく、したがってこの粒子状物質64上にさらに別の粒子状物質が次から次へと堆積する。すなわち流入粒子状物質量が酸化除去可能粒子状物質量よりも多い状態が継続するとパティキュレートフィルタ24上には粒子状物質が積層状に堆積し、斯くして排気ガス温を高温にするか、或いはパティキュレートフィルタ24の温度を高温にしない限り、堆積した粒子状物質を着火燃焼させることができなくなる。
【0063】
このように流入粒子状物質量が酸化除去可能粒子状物質量よりも少ない場合には粒子状物質はパティキュレートフィルタ24上において短時間のうちに酸化せしめられ、流入粒子状物質量が酸化除去可能粒子状物質量よりも多い場合には粒子状物質がパティキュレートフィルタ24上に積層状に堆積する。したがって粒子状物質がパティキュレートフィルタ24上に積層状に堆積しないようにするためには流入粒子状物質量が常時、酸化除去可能粒子状物質量よりも少ない必要がある。
【0064】
したがって上述したように酸化除去可能粒子状物質量はパティキュレートフィルタ24の温度に依存するため、流入粒子状物質量およびパティキュレートフィルタ24の温度は基本的に流入粒子状物質量が酸化除去可能粒子状物質量よりも常時、少なくなるように維持される。
【0065】
一方、前述したようにいったん粒子状物質がパティキュレートフィルタ24上において積層状に堆積するとたとえ流入粒子状物質量が酸化除去可能粒子状物質量よりも少なくなったとしても活性酸素Oにより粒子状物質を酸化させることは困難である。しかしながら酸化されなかった粒子状物質部分が残留し始めているとき、すなわち粒子状物質が一定限度以下しか堆積していないときに流入粒子状物質量が酸化除去可能粒子状物質量よりも少なくなるとこの残留粒子状物質部分は活性酸素Oにより酸化除去される。
【0066】
なお、上述した酸化除去メカニズムの説明においておよび本明細書全体に亘って、NO2およびSO3の一部が白金Pt上で酸化されつつ活性酸素放出剤61内に吸収されると表現しているが、この「吸収」とはNO2およびSO3の一部がカリウムKと結合しながら硝酸イオンNO3 -および硫酸イオンSO4 2-の形で活性酸素放出剤61内に拡散することだけでなく、NO2およびSO3の一部が硝酸イオンNO3 -および硫酸イオンSO4 2-の形で活性酸素放出剤61の表面上に付着すること等、NO2およびSO3の一部が活性酸素放出材61に蓄えられること全てを意味する。
また、活性酸素、NO2またはSO3が活性酸素放出剤61から放出されると表現しているが、この「放出」とは活性酸素放出剤61に蓄えられていた硝酸イオンNO3 -および硫酸イオンSO4 2-が還元されて活性酸素、NO2またはSO3となり、これら活性酸素、NO2またはSO3が活性酸素放出剤61から離脱していくこと全てを意味する。したがって「放出」には活性酸素放出剤61の表面上に付着していた硝酸イオンNO3 -および硫酸イオンSO4 2-が還元されて活性酸素、NO2またはSO3が活性酸素放出剤61から離脱していくことも含まれる。
【0067】
ところが、上述したパティキュレートフィルタ24には、上流側の小孔56が排気ガス中のSOFによって詰まってしまうという問題があり、以下この問題について説明する。この問題が起こる理由としては幾つかの要因が挙げられるが、そのうち主要なものを以下に説明する。
【0068】
まず、第一の要因としては、上流側の小孔56を通過するSOFの量自体がテーパ壁53の細孔や隔壁54の細孔を通過するSOFの量よりも多いということが挙げられる。すなわち、上述したパティキュレートフィルタ24では、上流側のテーパ壁53の細孔や隔壁54の細孔は小さいが小孔56はこれらテーパ壁53および隔壁54の細孔よりも大きく、さらに、隔壁54は主に排気ガスの流れに対してほぼ平行に配置されているが小孔56は排気ガスの流れに対して垂直に配置されているので、単位面積当たりにおいてパティキュレートフィルタ24のテーパ壁53または隔壁54を通過する排気ガスの流量よりも、小孔56を通過する流量の方が多くなる。このように、小孔56を通過する排気ガスの流量が多いことから、結果として、小孔56を通過するSOFの量も多く、したがって、小孔55がSOFによって詰まってしまう。
【0069】
しかも、上流側の小孔56はパティキュレートフィルタ24の最も上流にあるため、小孔56を通過する排気ガス中の粒子状物質は除去されておらず、したがって、小孔56には内燃機関から排出されたままの量の粒子状物質が流入することとなる。こうしたことからも、小孔56を通過するSOFの量が多いと言え、したがって、上流側の小孔56がSOFによって詰まってしまう。
【0070】
第二の要因としては、上流側の小孔56を通過する排気ガス中のSOF濃度が一時的に高くなるということが挙げられる。すなわち、内燃機関から排出される排気ガス中のSOF濃度は常に一定なわけではなく内燃機関の運転状態等に左右され、一時的に増加することがある。排気ガス中のSOF濃度が常に予定された濃度で一定であれば小孔56周りのテーパ壁53に付着したSOFはそこに残留することなく、次から次へと酸化除去されるはずであるので、その場合には小孔56がSOFによって詰まることはない。しかしながら、排気ガス中のSOF濃度が増加すると、単位時間当たりに小孔56周りのテーパ壁53に付着するSOFの量が多くなることから、小孔56周りのテーパ壁53によってSOFを完全に酸化除去することができなくなる。したがって、この場合、小孔56周りのテーパ壁53にSOFが堆積し、斯くして堆積したSOFに別のSOFが堆積し、やがては、小孔56がSOFによって詰まってしまう。
【0071】
なお、このように排気ガス中のSOF濃度が増加する場合としては、排気系燃料添加システムや低温燃焼システム等を用いた場合が挙げられる。排気系燃料添加システムとはパティキュレートフィルタ24を再生するため、すなわち、活性酸素放出剤61内に吸収されたNOxを還元するためのシステムであり、活性酸素放出剤61内に吸収されたNOxの総量に応じて内燃機関から排出された排気ガス中に燃料を添加して排気ガスを作為的にHCやCOの多く含まれた還元雰囲気にするものである。したがって排気系燃料添加システムが作動すると排気ガス中に燃料が添加されるため、燃料の未燃分から生成されるSOFが排気ガス中に含まれる量が増加する。
【0072】
また、低温燃焼システムとは機関排気通路と機関吸気通路とを排気ガス再循環(以下、EGRと称す)通路によって連結し、このEGR通路を介して排気ガス、すなわちEGRガスの増加に伴って煤の発生量がピークとなる量よりも多量のEGRガスを機関吸気通路内に再循環させることによって、燃焼室内の燃焼温度を炭化水素が煤に成長する温度よりも低い温度に低下させ、これによりNOxだけでなく煤もほとんど発生しないようにした燃焼システムである。したがって、低温燃焼システムが作動すると内燃機関の燃焼室内に入る吸気ガス中の酸素O2量は少なくなる。このため排気ガス中にはHCやCOが多く含まれると共に、燃料の未燃分から生成されるSOFが排気ガス中に含まれる量が増加する。
【0073】
最後に第三の要因の要因としては、排気ガス中のSOFに粘性があるということが挙げられる。すなわち、粒子状物質の性質に関して言えば、煤はほとんど粘性のない粒子であるので、通常は、パティキュレートフィルタ24の小孔56を詰まらせることなく小孔56を通過するはずであるが、粒子状物質中のSOFは粘性がある粒子であるので、SOFが小孔56周りのテーパ壁53に付着するとこのSOFに煤が付着し、やがてはSOFおよびそこに付着した煤によって小孔56が詰まってしまう。
【0074】
なお、排気ガス中のSOFは、排気ガスが下流側テーパ壁52の先端に形成された小孔55に到達する前に、パティキュレートフィルタ24によって酸化除去されるので、通常、下流側の小孔55がSOFによって詰まってしまうことはないと考えられる。しかしながら、パティキュレートフィルタ24による粒子状物質の酸化除去率が低下すると、パティキュレートフィルタ24によって粒子状物質を完全に酸化除去することができなくなり、下流側の小孔55内にも多くのSOFが流入することとなる。この場合には、上流側の小孔56に関して説明した理由と同じ理由で、下流側の小孔55もSOFによって詰まってしまうこととなる。
【0075】
なお、パティキュレートフィルタ24による粒子状物質の酸化除去率が低下する要因としては、パティキュレートフィルタ24の周壁面上や周壁の細孔上に粒子状物質が堆積していること、パティキュレートフィルタ内燃機関から排出される排気ガス中のSOF濃度自体が増加したこと、機関始動時等においてパティキュレートフィルタ24が酸化力を発揮するのに十分な温度にまで昇温されていないことが挙げられる。
【0076】
こうした問題を解決するために、本発明の第1実施形態によれば、パティキュレートフィルタ24の上流に酸化触媒22が配設される。酸化触媒22はパティキュレートフィルタ24と同様にハニカム構造(モノリスタイプ)をなしており、互いに平行をなして延びる複数個の排気流通路を有する。しかしながら酸化触媒22はパティキュレートフィルタ24とは異なりテーパ壁を有せず、したがって排気流通路の断面形状は酸化触媒の上流から下流まで同一である。また、酸化触媒22には例えばセラミックのコージェライトや耐熱鋼からなる担体基材の表面に担体としてアルミナを薄くコーティングし、さらにこのアルミナの担体に貴金属触媒を担持させたものが用いられる。酸化触媒22の単位表面積当たりに用いられる貴金属触媒の量はパティキュレートフィルタ24の単位表面積当たりに用いられる貴金属の量よりも多い。なお、第1実施形態では酸化触媒22の貴金属触媒として白金Pt、パラジウムPd、ロジウムRh等の中から一つまたは複数の貴金属が採用される。また、酸化触媒22ではアルミナの担体に貴金属触媒の他に、酸素を吸収・放出するためのセリウムCeやニッケルNi等の酸素貯蔵成分や、アルミナや貴金属触媒の結晶粒子の熱変化を低減させるためのバリウムBa、ランタンLa、ジルコニウムZr等の安定剤等が担持されていてもよい。
【0077】
酸化触媒22は排気ガス中の物質を強力に酸化させることができる。特に酸化触媒は2CO+O→CO2およびHC+O2→CO2+H2Oの反応を促すことにより、排気ガス中のHCやCOを酸化して水や二酸化炭素に変化させて除去することが知られている。さらに酸化触媒22はCmn→CO2+H2Oの反応を促すことにより、排気ガス中のSOFも水や二酸化炭素に酸化して除去する。このため排気ガス中に含まれるSOFは酸化触媒22によって低減せしめられる。また上述したように酸化触媒22はハニカム構造であるため、パティキュレートフィルタ24のように排気ガスが隔壁を通過することを強制せず、よって酸化触媒22を通過する排気ガスはほとんど排気抵抗を受けない。したがってパティキュレートフィルタ24の上流に酸化触媒22を配設することによる背圧の上昇は抑えられる。さらに酸化触媒22が小孔のないハニカム構造であるためパティキュレートフィルタ24のようにSOFによって酸化触媒22が詰まってしまうことはない。
【0078】
したがって、第1実施形態ではパティキュレートフィルタ24の上流に酸化触媒22が配設されることにより、パティキュレートフィルタ24に流入する排気ガス中のSOF分は低減さる。また、上述したようにパティキュレートフィルタ24に流入する排気ガス中にSOF分がほとんど含まれていなければパティキュレートフィルタ24の小孔55、56周りに粒子状物質が積層状に堆積して小孔55、56を詰まらせてしまうことがなくなる。こうして本発明の第1実施形態ではパティキュレートフィルタ24の小孔55、56周りに粒子状物質が付着しして小孔55、56が詰まってしまうことがなくなる。
【0079】
よって本発明の第1実施形態ではパティキュレートフィルタ24の上流に酸化触媒22を配設することで、排気ガス中のSOFによってパティキュレートフィルタ24の小孔55、56が詰まってしまうことがなくなる。
【0080】
なお、上記第1実施形態ではパティキュレートフィルタ24の上流にモノリスタイプの酸化触媒22が配設されているが、モノリスタイプではない酸化触媒が配設されてもよいし、また排気ガス中のSOFを低減することができれば酸化触媒ではなく例えば排気ガスの空燃比がリーンである時に排気ガス中のNOxを吸蔵して排気ガスの空燃比がリッチである時に吸蔵したNOxを還元して放出するNOx吸蔵還元触媒等の別の装置が配設されてもよい。
【0081】
次に本発明の第2実施形態について説明する。図7は第2実施形態のパティキュレートフィルタを搭載した内燃機関を示している。図7の内燃機関は図1の内燃機関とほぼ同一である。しかしながら、図1の内燃機関にはパティキュレートフィルタ24の上流に酸化触媒22が配設されているのに対して、図7の内燃機関には酸化触媒がなくパティキュレートフィルタ84のみである。したがって、排気タービン21の出口はパティキュレートフィルタ84を内蔵したケーシング85の入口に連結される。
【0082】
次に、図8を参照して本発明の第2実施形態のパティキュレートフィルタについて説明する。図8(A)は第2実施形態のパティキュレートフィルタの端面図であり、図8(B)は第2実施形態のパティキュレートフィルタの縦断面図である。図8(A)および図8(B)に示したように第2実施形態のパティキュレートフィルタ84は図2(A)および図2(B)に示した第1実施形態のパティキュレートフィルタ24とほぼ同一な構造であってハニカム構造をなしており、互いに平行をなして延びる複数個の排気流通路90、91を具備する。
【0083】
また、第1実施形態のパティキュレートフィルタ24と同様に、これら排気流通路90、91は下流側テーパ壁92によりその流路断面積がその他の領域の排気流通路の流路断面積よりも小さくされた排気ガス流入通路90と、上流側テーパ壁93によりその流路断面積がその他の領域の排気流通路の流路断面積よりも小さくされた排気ガス流出通路91とにより構成される。さらに、排気ガス流入通路90はその下流端にて下流側テーパ壁92によりその流路断面積よりも小さい開口面積を有する小孔95を有し、排気ガス流出通路91はその上流端にて上流側テーパ壁93によりその流路断面積よりも小さい開口面積を有する小孔96を有する。
【0084】
このように、第2実施形態のパティキュレートフィルタ84の構造は第1実施形態のパティキュレートフィルタ24の構造とほぼ同一であるが、第2実施形態の小孔95、96の構成が第1実施形態の小孔55、56の構成と異なっている。すなわち、第1実施形態では各小孔55、56の大きさはそれぞれ他の小孔55、56とほぼ同一であった。言い換えると、パティキュレートフィルタ24の上流に配置された全ての小孔56の大きさはほぼ同一であり、パティキュレートフィルタ24の下流に配置された全ての小孔55の大きさはほぼ同一であった。しかしながら、第2実施形態のパティキュレートフィルタ84では図8(B)に示したようにパティキュレートフィルタ84の上流に配置された小孔96の大きさは異なっており且つパティキュレートフィルタ84の下流に配置された小孔95の大きさも異なっている。より詳細には、パティキュレートフィルタ84の上流に配置された小孔96の大きさはタービンハウジング(排気管)の軸線と対応するパティキュレートフィルタ84の軸線付近の領域(以降、中央領域と称す)からパティキュレートフィルタ84の外周付近の領域(以降、周辺領域と称す)に向かうにつれて徐々に大きくなるようになっており、パティキュレートフィルタ84の下流に配置された小孔95の大きさもパティキュレートフィルタ84の中央領域からからパティキュレートフィルタ84の周辺領域に向かうにつれて徐々に大きくなるようになっている。
【0085】
次に、本発明の第2実施形態の利点について説明する。第一実施形態で説明したように小孔の大きさをほぼ均一にした場合、小孔がSOFで詰まってしまうという問題がある。この問題について上述したのとは別の角度から検証してみる。
【0086】
まず、パティキュレートフィルタの小孔の大きさとSOFによる小孔の詰まりとの関係について説明する。小孔が設けられたパティキュレートフィルタでは一般に小孔を大きくすればするほど排気ガスが小孔を通過する流量が増加し、したがって排気ガスがパティキュレートフィルタの隔壁を通過する量は減少する。そのため小孔が大きい場合には、パティキュレートフィルタを通過した排気ガス中には多量の粒子状物質が残ってしまう。すなわち、単にパティキュレートフィルタの小孔全てを大きくすることはパティキュレートフィルタを通過した排気ガス中の粒子状物質の増加につながる。
【0087】
逆に、小孔を小さくすればするほど排気ガスが小孔を通過する流量は減少して排気ガスがパティキュレートフィルタの隔壁を通過する量は増加し、パティキュレートフィルタを通った排気ガス中の粒子状物質は減少するが、小孔が小さいことにより上述したように小孔が詰まりやすくなってしまう。すなわち、単にパティキュレートフィルタの小孔全てを小さくすることはパティキュレートフィルタの小孔を詰まらせてしまうことにつながる。したがってパティキュレートフィルタの粒子状物質の除去能力を最大にするためには小孔が詰まってしまうことが無い程度に小孔を小さくすることが必要である。
【0088】
次にパティキュレートフィルタの温度とSOFによる小孔の詰まりとの関係について説明する。上述した粒子状物質の酸化反応は一般にパティキュレートフィルタの温度が高ければ高いほど促進される。すなわち、パティキュレートフィルタの温度が高ければ高いほどパティキュレートフィルタ上に付着した粒子状物質が除去されやすくなる。このためパティキュレートフィルタの温度が高いとパティキュレートフィルタの小孔は詰まりにくい。
【0089】
ここで、パティキュレートフィルタの小孔の大きさおよび排気流通路の流路断面積をほぼ均一にした場合におけるパティキュレートフィルタの温度分布について考えてみる。一般にパティキュレートフィルタの温度はパティキュレートフィルタの中央領域よりもパティキュレートフィルタの周辺領域の方が低い。これには例えば以下のような二つの理由が考えられる。一つ目の理由はパティキュレートフィルタに流入した排気ガスがパティキュレートフィルタの中央領域を通りやすく且つパティキュレートフィルタの周辺領域を通りにくいため、高温の排気ガスによってパティキュレートフィルタの中央領域が暖められやすいことや、パティキュレートフィルタの中央領域で化学反応が起きやすく、その反応熱でパティキュレートフィルタの中央領域が暖められることにある。二つ目の理由はパティキュレートフィルタの外周面は温度の低い周囲の大気と接触しているため、パティキュレートフィルタの周辺領域からは熱が大気中に放出されてしまうことにある。
【0090】
このようにパティキュレートフィルタの温度が中央領域と周辺領域とで異なると、これら領域間で粒子状物質の酸化能力が異なる。このことはパティキュレートフィルタの小孔の詰まりにも影響を及ぼす。すなわち温度の高いパティキュレートフィルタの中央領域に位置する小孔周りでは粒子状物質の酸化が促進されて小孔が詰まりにくく、一方、パティキュレートフィルタの周辺領域に位置する小孔周りでは粒子状物質の酸化が促進されずに詰まりやすい。このため小孔の大きさおよび排気流通路の流路断面積が均一である場合、パティキュレートフィルタの中央領域における粒子状物質の酸化能力に基づいて小孔が詰まってしまうことが無い程度に小孔が小さくなるように小孔の大きさを決定すると、パティキュレートフィルタの周辺領域の小孔が詰まってしまう。逆にパティキュレートフィルタの周辺領域における粒子状物質の酸化能力に基づいて小孔が詰まってしまうことが無い程度に小孔が小さくなるように小孔の大きさを決定すると、パティキュレートフィルタの中央領域に位置する小孔が必要以上に大きくなってしまい、パティキュレートフィルタを通過した排気ガス中の粒子状物質の増加につながってしまう。
【0091】
ここで本発明の第2実施形態のパティキュレートフィルタ84では上述したように小孔95、96の大きさはパティキュレートフィルタ84の中央領域からパティキュレートフィルタ84の周辺領域に向かうにつれて徐々に大きくなるようになっている。このためパティキュレートフィルタ84の中央領域では小孔95、96が小さいことにより排気ガス中の粒子状物質の多くは周壁によって除去され、且つ小孔95、96周りの周壁の温度が高いことにより小孔95、96周りの周壁の粒子状物質の酸化能力が高く、よって小孔95、96が詰まってしまうことはない。またパティキュレートフィルタ84の周辺領域ではこの領域に位置する小孔95、96が大きいことにより温度が低くても粒子状物質が小孔95、96に詰まってしまうことはない。したがって、第2実施形態のパティキュレートフィルタ84ではその酸化能力が最大限に活用されつつSOFによる小孔95、96の詰まりがなくなる。
【0092】
さらに第2実施形態のパティキュレートフィルタ84ではパティキュレートフィルタ84を通過する排気ガスの流量の差が緩和される。このことについて以下に説明する。従来の小孔の大きさおよび排気流通路の流路断面積がほぼ均一であるパティキュレートフィルタについて考える。例えばパティキュレートフィルタを管径が一定である排気管内に配置すればパティキュレートフィルタ前面全体に亘って排気ガスの流れはほぼ均一となる。しかしながら、特に排気ガスが隔壁を通過するタイプのパティキュレートフィルタはそれ自体排気抵抗が大きいため、このパティキュレートフィルタを管径が一定である排気管内に配置すると圧損が非常に大きく(背圧が高く)なってしまい機関全体の出力低下をきたす。このため、一般にはパティキュレートフィルタの排気流通路の数を可能な限り多くして、すなわち排気ガスが通過する隔壁の表面積を可能な限り大きくして圧損の上昇を抑制している。この結果、パティキュレートフィルタのケーシングの直径は上流および下流の排気管の管径とは大きく異なるものとなる。排気管とパティキュレートフィルタのケーシングとはコーン部で極力滑らかに連結しようとしているが、上流の排気管から流入した排気ガスは、主としてパティキュレートフィルタの中央領域を通過し、周辺領域を通過しづらい。つまり、小孔の大きさおよび排気流通路の流路断面積がほぼ均一であるパティキュレートフィルタでは排気ガスの分配特性(排気ガス流れ特性)が不均一であり、パティキュレートフィルタの中央領域を通って流れる排気ガスの流量はパティキュレートフィルタの周辺領域を通って流れる排気ガスの流量より多い。
【0093】
ところが本発明の第2実施形態のパティキュレートフィルタ84ではパティキュレートフィルタ84の中央領域に位置する小孔95、96よりもパティキュレートフィルタ84の周辺領域に位置する小孔95、96の方が大きい。小孔の大きさが大きいほど排気ガスは流れやすくなるため、第2実施形態のパティキュレートフィルタ84では小孔の大きさおよび排気流通路の流路断面積がほぼ均一なパティキュレートフィルタよりもパティキュレートフィルタ84の中央領域を通って流れる排気ガスの流量とパティキュレートフィルタ84の周辺領域を通って流れる排気ガスの流量との差が緩和される。すなわち上述した小孔の大きさおよび排気流通路の流路断面積がほぼ均一なパティキュレートフィルタに比べて排気ガスがパティキュレートフィルタ84の周辺領域へ流れやすくなり、排気ガスの分配特性がより均一になる。より詳細に説明すると、上述したように管径が異なることからパティキュレートフィルタに流入した排気ガスは中央領域に流れようとする。ところが周辺領域の小孔95、96の大きさを大きくしたことにより周辺領域の排気抵抗が小さくなっており、排気ガスは周辺領域にも流れやすくなっている。こうして排気ガスの分配特性がより均一となる。これにより排気ガスはパティキュレートフィルタ全体に亘ってより均一に流れるようになり、パティキュレートフィルタは偏り無く全体に亘って有効に活用されるようになる。
【0094】
このようにパティキュレートフィルタ84を通って流れる排気ガスがパティキュレートフィルタ84へより均一に進入するようになることで、小孔の大きさおよび排気流通路の流路断面積がほぼ均一なパティキュレートフィルタに起きていたパティキュレートフィルタの温度差が緩和される。すなわちパティキュレートフィルタの中央領域を通過する排気ガスの流量とパティキュレートフィルタの周辺領域を通過する排気ガスの流量との差が緩和されることで、高温の排気ガスによってパティキュレートフィルタの中央領域だけでなく周辺領域も暖められるようになると共にパティキュレートフィルタの中央領域だけでなく周辺領域でも化学反応が起きて発熱する。これによりパティキュレートフィルタの周辺領域の小孔周りの温度が上昇し、パティキュレートフィルタの周辺領域の小孔が詰まりにくくなる。
【0095】
このようにパティキュレートフィルタ84の温度差が緩和されてより均一な温度になることには別の利点もある。パティキュレートフィルタ84ではパティキュレートフィルタ84全体に付着した粒子状物質の量が多くなったり、パティキュレートフィルタ84にSO2が多量に吸収されたりすると、排気ガス中に燃料を噴射したりして意図的にパティキュレートフィルタ84の温度を上げてパティキュレートフィルタ84に付着した粒子状物質を酸化させる制御(以降、粒子状物質除去制御と称す)やパティキュレートフィルタ84に吸収されたSO2を放出させる制御(以降、S被毒回復制御と称す)が行われることがある。このような制御を行う場合には、パティキュレートフィルタ84を一定温度以上まで昇温させることが必須条件である。この時パティキュレートフィルタ84に領域毎に温度差があると、温度の低い領域を上記一定温度以上まで上昇させなければならない。パティキュレートフィルタの温度の低い領域を一定温度まで上昇させた時にはパティキュレートフィルタの温度の高い領域は必要以上の高温になる。このようにパティキュレートフィルタが必要以上の温度になることは無駄なエネルギを消費することにつながり、また場合によってはパティキュレートフィルタを損傷させてしまう。
【0096】
ここで第2実施形態のパティキュレートフィルタ84では上記粒子状物質除去制御やS被毒回復制御を行った場合にもパティキュレートフィルタ84の領域毎の温度差が小さい。このためパティキュレートフィルタ84の各領域は必要以上の高温になることがなく、不必要な温度上昇によってパティキュレートフィルタ84が損傷を受けることがなくなり、また無駄なエネルギの消費を抑えることができる。
【0097】
以上のように、パティキュレートフィルタ84の小孔95、96の大きさをパティキュレートフィルタ84の中央領域からからパティキュレートフィルタ84の周辺領域に向かうにつれて徐々に大きくなるようにすることによって、パティキュレートフィルタ84に温度差がある場合にパティキュレートフィルタ84の酸化能力を最大限に活用しつつSOFによる小孔95、96の詰まりをなくすことができるようになると同時に、パティキュレートフィルタ84の温度差を緩和することができるようになる。したがって、小孔95、96の大きさは、パティキュレートフィルタ84の温度差が緩和されることを考慮に入れて、緩和された温度差においてパティキュレートフィルタ84の酸化能力を最大限に活用することができるような大きさにされる。
【0098】
なお、上記第2実施形態ではパティキュレートフィルタ84の小孔95、96の大きさはパティキュレートフィルタ84の中央領域からからパティキュレートフィルタ84の周辺領域に向かうにつれて徐々に大きくなるようになっている。しかしながら、パティキュレートフィルタ84の小孔95、96の大きさは徐々に大きくなっていなくてもよく、例えばパティキュレートフィルタ84の中央領域からからパティキュレートフィルタ84の周辺領域に向かって例えば2段階や3段階に分かれて段階的に大きくなってもよい。
【0099】
次に、図9を参照して本発明の第2実施形態の変更例について説明する。図9(A)は第2実施形態の変更例のパティキュレートフィルタの端面図であり、図9(B)は第2実施形態の変更例のパティキュレートフィルタの縦断面図である。第2実施形態の変更例では第2実施形態と異なりパティキュレートフィルタ84の小孔95、96の大きさはほぼ均一である。しかしながら第2実施形態の変更例では図9(A)および図9(B)に示したように排気ガス流入通路90および排気ガス流出通路91の流路断面積はパティキュレートフィルタ84の中央領域から周辺領域に向かって、すなわちパティキュレートフィルタ84の中央領域からパティキュレートフィルタ84の周辺領域に向かって徐々に大きくなる。
【0100】
以下、第2実施形態の変更例の利点について説明する。第2実施形態の変更例では上述した第2実施形態と同様にパティキュレートフィルタ84を通って流れる排気ガスの流量の差が緩和される。すなわち第2実施形態の変更例のパティキュレートフィルタ84ではパティキュレートフィルタ84の中央領域に位置する排気ガス流入通路90および排気ガス流出通路91の流路断面積よりもパティキュレートフィルタ84の周辺領域に位置する排気ガス流入通路90および排気ガス流出通路91の流路断面積の方が大きいことにより、小孔の大きさおよび排気流通路の流路断面積がほぼ均一なパティキュレートフィルタよりもパティキュレートフィルタ84の中央領域を通過する排気ガスの流量とパティキュレートフィルタ84の周辺領域を通過する排気ガスの流量との差が緩和される。すなわちパティキュレートフィルタ84を通過する排気ガスがパティキュレートフィルタ84へより均一に進入するようになり、パティキュレートフィルタ84に流入する排気ガスの分配特性がより均一になる。
【0101】
このようにパティキュレートフィルタ84を通過する排気ガスがパティキュレートフィルタ84へより均一に進入するようになったことで、小孔の大きさおよび排気流通路の流路断面積がほぼ均一なパティキュレートフィルタに起きていたパティキュレートフィルタの温度差が緩和される。すなわちパティキュレートフィルタの中央領域を通過する排気ガスの流量とパティキュレートフィルタの周辺領域を通過する排気ガスの流量との差が緩和されることで、高温の排気ガスによってパティキュレートフィルタの中央領域だけでなく周辺領域も暖められるようになると共にパティキュレートフィルタの中央領域だけでなく周辺領域でも化学反応が起きて発熱する。これによりパティキュレートフィルタの周辺領域の小孔周りの温度が上昇し、パティキュレートフィルタの周辺領域の小孔が詰まりにくくなる。
【0102】
また第2実施形態の変更例では上述した第2実施形態と同様にパティキュレートフィルタ84の温度差が緩和されてより均一な温度になることよって、パティキュレートフィルタ84の温度が一定温度以上まで上昇することが必須条件である粒子状物質除去制御やS被毒回復制御を行う場合に、パティキュレートフィルタ84の各領域が上記一定温度以上の高温になることがなくなる。よって不必要な温度上昇によってパティキュレートフィルタ84が損傷を受けることがなくなり、また無駄なエネルギの消費を抑えることができるようになる。
【0103】
なお、本発明では第2実施形態と第2実施形態の変更例を組み合わせて用いてもよい。すなわちパティキュレートフィルタ84の小孔95、96の大きさをパティキュレートフィルタ84の中央領域からからパティキュレートフィルタ84の周辺領域に向かうにつれて徐々に大きくなるようにすると共にパティキュレートフィルタ84の中央領域に位置する排気ガス流入通路90および排気ガス流出通路91の流路断面積よりもパティキュレートフィルタ84の周辺領域に位置する排気ガス流入通路90および排気ガス流出通路91の流路断面積の方が大きくなるようにしてもよい。こうすることにより、上記第2実施形態の利点と第2実施形態の変更例の利点とを組み合わせることができるようになり、パティキュレートフィルタ84の温度分布をより均一にすることができるようになる。
【0104】
【発明の効果】
第1の発明によれば、酸化手段を通過してパティキュレートフィルタに流入する排気ガス中のSOFは低減されているかまたは除去されているため、パティキュレートフィルタの小孔が排気ガス中のSOFによって詰まることがほとんどなくなる。
【0105】
第4の発明によれば、SOFは小孔周りに堆積せずに通過するようになることにより小孔が排気ガス中のSOFによって詰まることがほとんどなくなる。また、パティキュレートフィルタの端面部分の温度分布がより均一になることにより、パティキュレートフィルタを一定温度以上まで昇温させることが必要になった場合にパティキュレートフィルタが部分的に一定温度以上になってしまうことが防止される。
【0106】
第5の発明によれば、パティキュレートフィルタに流入する排気ガスの分配特性がほぼ均一になることにより、排気ガスがパティキュレートフィルタ全面に亘ってより均一に流れるようになり、パティキュレートフィルタが有効に活用されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の排気浄化装置を搭載した内燃機関を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態において用いられるパティキュレートフィルタを示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態において用いられるパティキュレートフィルタの一部を示す図である。
【図4】従来のパティキュレートフィルタを示す図である。
【図5】粒子状物質の酸化作用を説明するための図である。
【図6】粒子状物質の堆積作用を説明するための図である。
【図7】本発明の第2実施形態の排気浄化装置を搭載した内燃機関を示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態において用いられるパティキュレートフィルタを示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態の変更例において用いられるパティキュレートフィルタを示す図である。
【符号の説明】
22…酸化触媒
23…ケーシング
24…パティキュレートフィルタ
25…ケーシング
50…排気ガス流入通路
51…排気ガス流出通路
52…下流側テーパ壁
53…上流側テーパ壁
54…隔壁
55、56…小孔

Claims (4)

  1. 排気ガス中の粒子状物質を捕集するためのパティキュレートフィルタを具備し、該パティキュレートフィルタが通路を画成する隔壁を有し、該隔壁が予め定められた平均細孔径の細孔を内包する多孔質の材料から形成されており、上記通路の端部開口が隔壁の上記細孔径よりも大きいが通路の流路断面積よりも狭い孔径を有する小孔となるように隔壁の端部分が寄せ集められて該端部分同士が部分的に結合されている排気浄化装置において、
    上記パティキュレートフィルタの小孔の孔径が使用時におけるパティキュレートフィルタの端面部分の温度分布に応じた径とされており、小孔周りの隔壁の温度が低い領域では大きい径とされ、小孔周りの隔壁の温度が高い領域では小さい径とされている排気浄化装置。
  2. 上記パティキュレートフィルタの周辺領域にある通路の小孔の孔径が上記パティキュレートフィルタの中央領域にある通路の小孔の孔径より大きくなるようにした請求項1に記載の排気浄化装置。
  3. 上記パティキュレートフィルタの通路の流路断面積が使用時におけるパティキュレートフィルタの端面部分の温度分布に応じた断面積とされており、隔壁の温度が低い領域では大きい断面積とされ、隔壁の温度が高い領域では小さい断面積とされている請求項1または2に記載の排気浄化装置。
  4. 排気ガス中の粒子状物質を捕集するためのパティキュレートフィルタを具備し、該パティキュレートフィルタが通路を画成する隔壁を有し、該隔壁が予め定められた平均細孔径の細孔を内包する多孔質の材料から形成されており、上記通路の端部開口が隔壁の上記細孔径よりも大きいが通路の流路断面積よりも狭い孔径を有する小孔となるように隔壁の端部分が寄せ集められて該端部分同士が部分的に結合されている排気浄化装置において、
    上記パティキュレートフィルタの通路の流路断面積が使用時におけるパティキュレートフィルタの端面部分の温度分布に応じた断面積とされており、隔壁の温度が低い領域では大きい断面積とされ、隔壁の温度が高い領域では小さい断面積とされており、
    上記パティキュレートフィルタの周辺領域にある通路の流路断面積が上記パティキュレートフィルタの中央領域にある通路の流路断面積より大きくなるようにされており、
    上記パティキュレートフィルタの小孔の孔径が使用時におけるパティキュレートフィルタの端面部分の温度分布に応じた径とされており、小孔周りの隔壁の温度が低い領域では大きい径とされ、小孔周りの隔壁の温度が高い領域では小さい径とされている排気浄化触媒。
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