JP3814971B2 - 同期方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、同期方法および装置に関し、例えば、ビデオ信号と音声信号とを同期させる場合に用いて好適な同期方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
オーディオ機器における既存のサンプリング周波数(48KHz、44.1KHz、32KHz)は、NTSC(National Television System Committee)映像信号とは、1フレームでの完全同期が不可能な周波数関係にある。オーディオ信号およびビデオ信号をともに記録再生する、いわゆるビデオ機器においては、オーディオ信号またはビデオ信号が非同期であることは、編集時において不都合が多いために、1フレーム以上の周期において同期を得る方法が採用されることも多い。
【0003】
図5は、NTSC(National Television System Committee)映像信号と48キロヘルツ(KHz)または32KHzの音声信号の同期をとるための従来のPLL回路の構成例を示している。
【0004】
フレームPLL(phase-locked loop)1は、位相比較器と分周器(1/Na)2により構成され、LPF3およびVCO(Voltage Controlled Oscillator)4とともにPLL回路を構成している。VCO4の出力(13.5メガヘルツ(MHz))は、分周器2に供給されるとともに、分周器(1/Nb)5にも供給される。分周器5に供給された信号は分周され、24KHzの信号が出力される。分周器5からの出力は、PLL6に供給される。また、PLL6には、分周器(1/Nc)9からの分周された信号も供給される。
【0005】
PLL6は、分周器9からの信号と分周器5からの信号の位相誤差に対応する位相誤差信号をLPF7を介してVCO8に供給する。VCO8は、LPF7を介して供給される位相誤差信号に応じた周波数の信号を出力する。この信号は、分周器9に供給されるとともに、分周器(1/Nd)10にも供給され、分周された分周信号がサンプリングクロックとして出力される。
【0006】
このように、ビデオ同期に対して、任意の周波数(この例の場合、13.5MHz)でPLLを構成する。そして、この初段PLLの出力信号を、48KHzまたは32KHzの倍数と合う周波数に分周し、2段目のPLLを構成する。この例では、2フレーム毎に同期する。
【0007】
例えば、48KHzでは、1フレームあたりのオーディオのサンプル数は、1フレーム周期を29.97Hzとすると、(1.001/30)×48(KHz)=1601.6となり、0.6の端数が生じる。これは、((1600×1+1602×4)/5)=1601.6として、5フレームサイクルで再現することができる。
【0008】
また、32KHzでは、(1.001/30)×32KHz=1067.73となり、0.73の端数が生じる。これは、((1066×2+1068×13)/15)=1067.73として、15フレームサイクルで再現することができる。
【0009】
また、PAL(phase alternation by line)方式のテレビジョン映像の場合、オーディオのサンプリング周波数を48KHzとすると、1フレーム間に約1920のオーディオデータが記録される。この記録されたオーディオデータの数量が、PLLにおけるバリアブル位相の変数となる。
【0010】
図6は、PLL回路の他の例を示している。サンプリング周期動作帰還フレームカウンタ21は、入力されたフレーム毎のサンプリング数に基づいて動作し、分周器27より供給される信号をカウントアップする。このカウント値はフレーム位相情報としてデジタル位相比較器23に供給され、基準フレーム信号の位相と比較され、位相差に対応する信号がアナログ位相比較器24に供給される。アナログ位相比較器24においては、基準周波数信号とデジタル位相比較器23より供給された信号の位相が比較され、位相差に対応する信号がアナログLPF25に供給され、高周波数成分が除去された後、VCO26に供給される。VCO26は、アナログLPF25を介して供給された信号に応じた周波数の信号を分周器27に供給する。分周器27においては、VCO26より供給された信号が分周され、サンプリング周期動作帰還フレームカウンタ21に供給される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このように、帰還フレームの振り分けを整数単位で行い、同期化を行うが、基準フレームに対して48KHzのオーディオ信号を同期させる場合、0.0x(xは、0乃至9の整数)パーセント(%)、32KHzのオーディオ信号を同期させる場合、0.x%の精度のエラーが支配的であり、5,7または8フレーム毎に2サンプリング分オフセットしたエラーが生じ、PLLの安定度に影響を与える課題があった。
【0012】
また、図6に示したように、デジタルの位相情報を得る構成の場合、記録されたサンプリング単位は、フレームに対して±約0.05パーセントの精度であるので、PLLの性能は、このサンプリング単位が限界となる。このため、図7に示すように、精度を上げるためにPLLのバリアブル(帰還)フレーム全体を高精度化すると、PLL用に高精度化のための乗算器31および高精度化した単位でのフレームカウンタ32が必要となり、回路規模の増大につながる課題があった。
【0013】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、簡単な回路を用いて、映像信号とオーディオ信号とを高精度で同期させるようにするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の同期方法は、オーディオ信号のサンプリング周期で動作し、ビデオ信号のフレーム周期でのオーディオ信号のサンプリング数に応じて、フレームあたりのサンプリング数をカウントアップし、位相情報を出力し、出力された位相情報のうちのロックレンジ内で、オーディオ信号のサンプリング周期の所定数倍のクロックによりカウントを行い、位相情報を、サンプリング周期の所定数倍の精度の位相情報に変換し、出力された位相情報が第1の所定値に達したとき、オーディオ信号のサンプリング周期の所定数倍のクロックによるカウントを開始するとともに、出力された位相情報が第2の所定値に達したとき、カウントを停止してロックレンジ外の位相情報をリミットし、ビデオ信号の基準フレームと所定数倍の精度の位相情報との位相差によりオーディオ信号のサンプリング周期を制御することを特徴とする。
【0018】
請求項2に記載の同期装置は、オーディオ信号のサンプリング周期で動作し、ビデオ信号のフレーム周期でのオーディオ信号のサンプリング数に応じて、フレームあたりのサンプリング数をカウントアップし、位相情報を出力するカウント手段と、カウント手段から出力された位相情報のうちのロックレンジ内で、オーディオ信号のサンプリング周期の所定数倍のクロックによりカウントを行い、位相情報を、サンプリング周期の所定数倍の精度の位相情報に変換する変換手段と、カウント手段から出力された位相情報が第1の所定値に達したとき、オーディオ信号のサンプリング周期の所定数倍のクロックによる変換手段のカウントを開始するとともに、カウント手段から出力された位相情報が第2の所定値に達したとき、変換手段のカウントを停止してロックレンジ外の位相情報をリミットするリミット手段とを備え、ビデオ信号の基準フレームと所定数倍の精度の位相情報との位相差によりオーディオ信号のサンプリング周期を制御することを特徴とする。
【0022】
請求項1に記載の同期方法においては、オーディオ信号のサンプリング周期で動作し、ビデオ信号のフレーム周期でのオーディオ信号のサンプリング数に応じて、フレームあたりのサンプリング数をカウントアップし、位相情報を出力し、出力された位相情報のうちのロックレンジ内で、オーディオ信号のサンプリング周期の所定数倍のクロックによりカウントを行い、位相情報を、サンプリング周期の所定数倍の精度の位相情報に変換し、出力された位相情報が第1の所定値に達したとき、オーディオ信号のサンプリング周期の所定数倍のクロックによるカウントを開始するとともに、出力された位相情報が第2の所定値に達したとき、カウントを停止してロックレンジ外の位相情報をリミットし、ビデオ信号の基準フレームと所定数倍の精度の位相情報との位相差によりオーディオ信号のサンプリング周期を制御する。
【0023】
請求項2に記載の同期装置においては、カウント手段が、オーディオ信号のサンプリング周期で動作し、ビデオ信号のフレーム周期でのオーディオ信号のサンプリング数に応じて、フレームあたりのサンプリング数をカウントアップし、位相情報を出力し、変換手段が、カウント手段から出力された位相情報のうちのロックレンジ内で、オーディオ信号のサンプリング周期の所定数倍のクロックによりカウントを行い、位相情報を、サンプリング周期の所定数倍の精度の位相情報に変換し、リミット手段が、カウント手段から出力された位相情報が第1の所定値に達したとき、オーディオ信号のサンプリング周期の所定数倍のクロックによる変換手段のカウントを開始するとともに、カウント手段から出力された位相情報が第2の所定値に達したとき、変換手段のカウントを停止してロックレンジ外の位相情報をリミットし、ビデオ信号の基準フレームと所定数倍の精度の位相情報との位相差によりオーディオ信号のサンプリング周期を制御する。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の同期装置を応用したPLL(phase-locked loop)回路の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。PLL回路の基本構成は、本出願人がすでに出願した特開平5−90958を基本としている。デジタル位相比較器41は、基準フレーム信号と後述する高精度フレームカウンタ48からの出力信号の位相を比較し、位相誤差に対応する位相誤差信号を出力するようになされている。デジタルループフィルタ42は、ローパスフィルタ等により構成され、デジタル位相比較器41からの出力信号の高周波数成分を除去するようになされている。
【0025】
不等間隔分周器43は、デジタルループフィルタ42からの信号を分周し、アナログ位相比較器44に供給するようになされている。アナログ位相比較器44は、基準周波数信号と不等間隔分周器43からの信号の位相を比較し、位相誤差信号をLPF(low pass filter)45に供給するようになされている。LPF45は、アナログ位相比較器44からの信号の低周波数成分のみを通過させ、VCO(Voltage Controlled Oscillator)46に供給するようになされている。
【0026】
VCO46は、LPF45を介して供給された位相誤差信号の電圧のレベルに応じて、サンプリング周波数の512倍(オーディオのサンプリング周波数が48KHzの場合)の信号、または768倍(オーディオのサンプリング周波数が32KHzの場合)の信号を出力し、高精度フレームカウンタ48に供給するとともに、分周器(1/n)17にも供給するようになされている。高精度フレームカウンタ48は、VCO46からの信号を5フレームに1回のサイクルで1/820020に分周し、デジタル位相比較器41に供給する。また、5フレームに4回のサイクルで1/820019に分周し、デジタル位相比較器41に供給するようになされている。
【0027】
分周器47に供給された信号は、オーディオのサンプリング周波数に応じて、1/512(サンプリング周波数が48KHzの場合)、または1/768(サンプリング周波数が32KHzの場合)に分周され、サンプリングクロック信号として出力されるようになされている。
【0028】
次に、その動作について説明する。最初に、オーディオサンプリング周波数が48KHzの場合について説明する。デジタル位相比較器41においては、入力された29.97Hzの基準フレーム信号と、後述する高精度フレームカウンタ48より供給されるパルス信号の位相が比較される。そして、位相差に対応する位相誤差データがデジタルループフィルタ42に供給され、高周波数成分が除去された後、不等間隔分周器43に供給される。
【0029】
不等間隔分周器43においては、デジタルループフィルタ42より供給された位相誤差データが分周され、アナログ位相比較器44に供給される。アナログ位相比較器44においては、基準周波数の信号と、不等間隔分周器43より供給された信号の位相が比較され、位相差に対応した信号がLPF45に供給される。LPF45においては、アナログ位相比較器44より供給された信号の高周波数成分が除去され、低周波数成分のみが通過し、VCO46に供給される。
【0030】
VCO46においては、LPF45より供給された信号の電圧に対応した周波数(24.576MHz(=48KHz×512))の信号が生成され、高精度フレームカウンタ48および分周器47に供給される。高精度フレームカウンタ48に供給された信号は、5フレームに1回のサイクルで1/820020に分周され、5フレームに4回のサイクルで1/820019に分周される。分周された信号は、デジタル位相比較器41に供給され、上述したように、基準フレーム信号と位相が比較され、位相差に対応する信号が出力される。また、分周器47に供給された信号は、1/512に分周され、サンプリングクロックとして出力される。
【0031】
基準フレーム(リファレンスフレーム)と帰還フレーム(バリアブルフレーム)の位相がフレーム毎に一致する場合、帰還フレームカウンタ48の分周比は一定であるが、NTSC(National Television System Committee)−TV(Television)方式では、1フレーム単位で48KHzまたは32KHzのオーディオサンプリングとの同期は不可能であるため、端数を数フレームに振り分けて吸収するようにしている。
【0032】
例えば、5フレームサイクルで端数を各フレームに振り分けるものとすると、フレーム周期でのサンプリング周波数に対する端数は、上述したように、0.6または0.73である。PLLの出力周波数を、サンプリング周波数が48KHzの場合、512倍、サンプリング周波数が32KHzの場合、768倍にすると、上記端数は、以下のようにして5フレームサイクルで収束可能である。
【0033】
即ち、サンプリング周波数が48KHzの場合、サンプル数は、5フレームあたり、(1601+308/512)+(1601+307/512)×4となる。したがって、高精度フレームカウンタ48のカウント数は、上記サンプル数を512倍して、5フレームあたり820020+820019×4となる。
【0034】
また、サンプリング周波数が32KHzの場合、サンプル数は、5フレームあたり、(1068+564/768)+(1068+563/768)×4となる。したがって、高精度フレームカウンタ48のカウント数は、上記サンプル数を768倍して、5フレームあたり820788+820787×4となる。
【0035】
上記カウント数からなる各疑似フレームのオフセット量は、±0.0000x(xは、0乃至9の整数)パーセント(%)以下の精度(−80dB以下)となる。
【0036】
以上のように、24.576MHz(=48KHz×512=32KHz×768)、またはこの倍数をPLLの発振周波数とすることにより、5フレームサイクルで1VCOサイクル分の変位のみのバリアブル帰還フレームを実現することができ、帰還フレームに変動が少ないことにより、安定したPLLクロックの供給が可能となる。
【0037】
図2は、本発明の同期装置を応用したPLL回路の他の実施の形態の構成例を示すブロック図である。サンプリング周期動作帰還フレームカウンタ(以下では、適宜、帰還フレームカウンタと略記する)21(カウント手段)は、フレーム毎のサンプリング数(AF size)(1600または1602)だけ、後述する分周器27より供給される分周信号のパルスを48KHzのクロックでカウントアップし、高分解能位相信号発生器(高分解能位相S.G)51(変換手段、リミット手段)に供給するようになされている。
【0038】
高分解能位相信号発生器51は、帰還フレームカウンタ21からの信号の所定のレンジ内の位相情報のみを、VCO26より供給される512倍のクロック(24.576MHz)でカウントアップし、位相情報を高精度化するようになされている。
【0039】
デジタル位相比較器23は、基準フレーム信号と高分解能位相信号発生器51からの信号の位相を比較し、位相差に対応する信号をアナログ位相比較器24に供給するようになされている。アナログ位相比較器24は、基準周波数信号と、デジタル位相比較器23からの信号の位相を比較し、位相差に対応する信号をアナログLPF25に供給するようになされている。アナログLPF25は、アナログ位相比較器24からの信号の高周波数成分を除去し、低周波数成分のみを通過させるようになされている。
【0040】
VCO(Voltage Controlled Oscillator)26は、アナログLPF25を介して供給されるアナログ位相比較器24からの信号の平均電圧に応じた周波数の信号を出力するようになされている。分周器27は、VCO26からの信号の周波数を1/512に分周し、帰還フレームカウンタ21に供給するようになされている。
【0041】
次に、その動作について説明する。フレーム毎のサンプリング数(AF size)が帰還フレームカウンタ21に供給される。また、分周器27より、1/nに分周された信号が帰還フレームカウンタ21に供給される。帰還フレームカウンタ21に供給された分周器27からの信号は、図3(B)に示すように、フレーム毎のサンプリング数に応じたサンプリング周期でカウントアップされ、対応する信号が高分解能位相信号発生器51に供給される。図4は、図3(B)および図3(C)のロックレンジ内の部分を拡大したものである。このように、図3(B)において、例えば15階調であったものが、図3(C)においては7680(=15×512)階調となっている。
【0042】
高分解能位相信号発生器51においては、帰還フレームカウンタ21より供給される信号が、VCO26より供給される信号に基づいて、図3(C)に示すように、サンプリング周期の512倍の周期でカウントアップされ、ロックレンジ内が高分解能化された信号がデジタル位相比較器23に供給される。デジタル位相比較器23においては、基準フレームの位相と、高分解能位相信号発生器51からの信号の位相が比較される。そして、比較結果としての位相誤差信号がアナログ位相比較器24に供給される。アナログ位相比較器24においては、基準周波数の信号と、デジタル位相比較器23からの信号の位相が比較され、その結果得られた位相誤差信号がアナログLPF25に供給される。
【0043】
アナログLPF25においては、アナログ位相比較器24からの信号の高周波数成分が除去され、低周波数成分のみが通過される。VCO26においては、アナログLPF25を介してアナログ位相比較器24より供給される位相誤差信号に応じた周波数の信号が発生され、分周器27および高分解能位相信号発生器51に供給される。分周器27に供給された24.576MHzの信号は分周され、48KHzの信号にされた後、帰還フレームカウンタ21に供給される。
【0044】
図3は、PLLがロック状態のときの動作位相を表している。オーディオ信号処理用のフレームカウンタは、サンプリング周期に対応する周波数で記録時の1フレームあたりのサンプリング数で動作する。PLLは、このフレームの位相と基準となる基準フレームの位相をロックさせるように動作する。帰還フレームカウンタ21の値をそのまま位相情報として活用することも可能である。図6は、上述したように、帰還フレームカウンタ21の値をそのまま位相情報として活用する場合の同期装置の構成例を示している。
【0045】
しかしながら、デジタル位相比較器23において、位相情報を抽出するときには、サンプリング周波数単位では、フレームに対して0.05パーセント(約−65デシベル(dB)の精度が限界となり、AD−DAコンバータ等に使用するクロックとしては精度が低い。
【0046】
この精度を改善するためには、サンプリング周波数に対応する周期より高い周期での位相情報が必要とされる。この精度の改善は、仮に、512倍の精度を要求するとすると、(1フレームあたりのサンプリング数×512)を、サンプリング周波数の512倍のクロックでカウントアップすることにより実現が可能である。
【0047】
図7は、サンプリング周波数の512倍のクロックでカウントアップするようにした同期装置の構成例を示している。図7の構成例の場合、図6に示した構成例において、512倍の乗算器31と、高ビット(16乃至20)の帰還フレームカウンタ32が必要とされる。
【0048】
図3(B)に示した、全域リニアな位相情報に対して、図3(C)に示したロック点(a)近傍のみリニアな位相情報でも、PLLの分解能を向上させることができる。
【0049】
PLL動作は、帰還フレームの立ち下がりの位相(図3(B)の点a)が最も重要な位相情報となる。この近傍のみを高分解能化するためには、必要とされるロック範囲分だけ先行した位相(図3(B)の点b)と、ロック範囲分だけ遅延した位相(図3(B)の点c)、および帰還フレームの中点の位相(図3(B)の点d)をサンプリング周期で動作する帰還フレームカウンタ21より供給し、点b乃至点c間のみを高分解能な位相情報に変換し、点c乃至点dおよび点d乃至点b間の信号は、リミットされた値を供給することにより可能となる。
【0050】
高分解能な位相情報への変換は、例えば、±15サンプリングのロックレンジとし、中点の値を0とすると、512倍のクロックで位相情報カウンタを動作させることにより、−15×512乃至0、0乃至15×512の位相情報の供給が可能となる。
【0051】
図2に示した例は、1フレームあたりのサンプリング数を512倍にする必要がなく、サンプリング周波数の精度の位相PLLに対して、追加が必要とされるのは、14ビット(15×2×512(=15360)をカウント可能なビット数)の位相信号発生器51のみで構成可能である。帰還フレームの中点位相は、PLLエラーのDutyを約50パーセントに保つために用いられる。
【0052】
以上のように、図2に示した実施の形態においては、必要な高分解精度でのフレーム周期の帰還カウンタが不要である。また、高分解能帰還カウンタが不要であるため、サンプリングデータの高分解能化のための演算器が不要である。
【0053】
また、オーディオ/ビデオ同期記録/再生等用に、高分解能帰還フレームカウンタを有する場合、サンプリングデータの高分解能化のための演算器を必要とせず、高分解能フレームカウンタを高分解能位相情報発生器として使用することができる。
【0054】
また、この例の場合、図3(B)の点cにおける「STOP」信号、点dにおける「RESET」信号は、点bに基づいて発生させることができるため、上述した図3(B)の点bの位相情報のみを高分解能信号発生器51に供給するようにしてもよい。
【0055】
また、図2に示した実施の形態の高分解能位相信号発生器51が、オーディオ/ビデオ同期記録再生時には、高分解能帰還フレームカウンタとなり、PLLを構成する。この例の場合、フレーム間のサンプリングデータ数が既知であるので、サンプリングデータの演算器は不要である。
【0056】
例えば、ロックド(locked)モードの場合、図1に示したような構成のPLL回路を用い、アンロックド(unlocked)モードの場合、図2に示したような構成のPLL回路を用いるようにすることができる。これにより、各モードに適した方法で映像信号とオーディオ信号の同期化を行うことができる。
【0057】
なお、上記実施の形態においては、サンプリング周波数が48KHzおよび32KHzの場合について説明したが、サンプリング周波数が44.1KHzの場合、あるいはその他の周波数の場合にも上述した場合と基本的に同様にして、TV映像信号にオーディオ信号を同期させるようにすることができる。
【0058】
さらに、上記実施の形態においては、疑似フレームを5フレーム単位で構成するようにしたが、その他のフレーム数単位で疑似フレームを構成するようにすることも可能である。
【0059】
また、上記実施の形態においては、高分解能化を±15サンプリングのロックレンジについて行うようにしたが、その他のサンプリング数のロックレンジについて行うようにしてもよい。
【0063】
【発明の効果】
請求項1に記載の同期方法および請求項2に記載の同期装置によれば、オーディオ信号のサンプリング周期で動作し、ビデオ信号のフレーム周期でのオーディオ信号のサンプリング数に応じて、フレームあたりのサンプリング数をカウントアップし、位相情報を出力し、出力された位相情報のうちのロックレンジ内で、オーディオ信号のサンプリング周期の所定数倍のクロックによりカウントを行い、位相情報を、サンプリング周期の所定数倍の精度の位相情報に変換し、出力された位相情報が第1の所定値に達したとき、オーディオ信号のサンプリング周期の所定数倍のクロックによるカウントを開始するとともに、出力された位相情報が第2の所定値に達したとき、カウントを停止してロックレンジ外の位相情報をリミットし、ビデオ信号の基準フレームと所定数倍の精度の位相情報との位相差によりオーディオ信号のサンプリング周期を制御するようにしたので、簡単な構成で高精度の位相情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の同期装置を応用したPLL回路の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の同期装置を応用したPLL回路の他の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図3】PLL回路がロック状態での動作位相を示す図である。
【図4】図3の位置aおよびPの部分を拡大した図である。
【図5】従来のPLL回路の構成例を示す図である。
【図6】PLL回路の他の構成例を示す図である。
【図7】PLL回路のさらに他の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 フレームPLL, 2 分周器(1/Na), 3 LPF, 4 VCO, 5 分周器(1/Nb), 6 PLL, 7 LPF, 8 VCO 9 分周器(1/Nc), 10 分周器(1/Nd), 21 帰還フレームカウンタ, 23 デジタル位相比較器, 24 アナログ位相比較器, 25アナログLPF, 26 VCO, 27 1/n分周器, 31 乗算器,32 高分解能帰還フレームカウンタ, 41 デジタル位相比較器, 42デジタルループフィルタ, 43 不等間隔分周器, 44 アナログ位相比較器, 45 LPF, 46 VCO, 47 1/n分周器, 48 高精度フレームカウンタ
Claims (2)
- ビデオ信号とオーディオ信号との同期化を行う同期方法において、
前記オーディオ信号のサンプリング周期で動作し、前記ビデオ信号のフレーム周期での前記オーディオ信号のサンプリング数に応じて、前記フレームあたりのサンプリング数をカウントアップし、位相情報を出力し、
出力された前記位相情報のうちのロックレンジ内で、前記オーディオ信号のサンプリング周期の所定数倍のクロックによりカウントを行い、前記位相情報を、前記サンプリング周期の前記所定数倍の精度の位相情報に変換し、
出力された前記位相情報が第1の所定値に達したとき、前記オーディオ信号のサンプリング周期の所定数倍のクロックによるカウントを開始するとともに、出力された前記位相情報が第2の所定値に達したとき、カウントを停止してロックレンジ外の前記位相情報をリミットし、
前記ビデオ信号の基準フレームと前記所定数倍の精度の位相情報との位相差により前記オーディオ信号の前記サンプリング周期を制御する
ことを特徴とする同期方法。 - ビデオ信号とオーディオ信号との同期化を行う同期装置において、
前記オーディオ信号のサンプリング周期で動作し、前記ビデオ信号のフレーム周期での前記オーディオ信号のサンプリング数に応じて、前記フレームあたりのサンプリング数をカウントアップし、位相情報を出力するカウント手段と、
前記カウント手段から出力された前記位相情報のうちのロックレンジ内で、前記オーディオ信号のサンプリング周期の所定数倍のクロックによりカウントを行い、前記位相情報を、前記サンプリング周期の前記所定数倍の精度の位相情報に変換する変換手段と、
前記カウント手段から出力された前記位相情報が第1の所定値に達したとき、前記オーディオ信号のサンプリング周期の所定数倍のクロックによる前記変換手段のカウントを開始するとともに、前記カウント手段から出力された前記位相情報が第2の所定値に達したとき、前記変換手段のカウントを停止して前記ロックレンジ外の前記位相情報をリミットするリミット手段と
を備え、
前記ビデオ信号の基準フレームと前記所定数倍の精度の位相情報との位相差により前記オーディオ信号の前記サンプリング周期を制御する
ことを特徴とする同期装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23364997A JP3814971B2 (ja) | 1997-08-29 | 1997-08-29 | 同期方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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