JP3814183B2 - 電磁波吸収法面及び電磁波吸収緑化パネル - Google Patents

電磁波吸収法面及び電磁波吸収緑化パネル Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁波吸収機能を有する法面たる電磁波吸収法面及び電磁波吸収部材に植生マットが固定された電磁波吸収緑化パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
有料道路では、所謂インテリジェント交通システム(ITS)における有料道路の自動料金収受システム(ETC)や道路上を走行する自動車の走行支援システム(AHS)等によって高度情報化がすすめられつつあるが、このようなシステムでは、電磁波の交信が激しく行われる。
【0003】
一般に、有料道路には傾斜した法面や垂直な壁面が多く存在するため、この法面や壁面が反射(乱反射)した電磁波によって、上記システムが悪影響を受けて誤作動を発生し易い環境となっている。特に、高速で移動する車両において上記システムが誤作動を発生することは好ましくない。このため、これらの法面や壁面が電磁波を反射することを防止できることが望まれている。
【0004】
さらに、これらの法面や壁面を緑化できることも望まれており、特に、有料道路の近くには、コンクリートによる擁壁が施されている場合が殆どであり、この擁壁を緑化して良好な景観を形成できることが好ましい。
【0005】
また、建築物(特に高層建築物)や土木構造物の壁面や屋根が電磁波を反射することによる電磁波障害に対しても早急な対策が求められており、現在、電磁波を吸収して電磁波の反射を防止できる各種の壁面素材や屋根素材が開発されている。しかしながら、これらの壁面素材や屋根素材を緑化することはできない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事実を考慮し、法面に電磁波反射防止機能を付与できる電磁波吸収法面、または、電磁波吸収機能及び緑化機能を有する電磁波吸収緑化パネルを得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の電磁波吸収法面は、傾斜した法面に配置され、電磁波を吸収する電磁波吸収材料を含有する粒状の電磁波吸収体と、前記法面に設けられ、前記電磁波吸収体を前記法面に固定する固定手段と、を備え、前記固定手段は、所定肉厚の網状に構成されかつ表面の目合いに比し裏面の目合いが大きくされて裏面から前記電磁波吸収体が挿入されると共に表面からの前記電磁波吸収体の通過を阻止する立体ネットである、ことを特徴としている。
【0008】
請求項1に記載の電磁波吸収法面では、傾斜した法面に配置された粒状の電磁波吸収体が法面に設けられた固定手段によって法面に固定されることで、電磁波吸収体が法面を落下することが防止されている。
【0009】
このため、法面に電磁波が到来した際には、電磁波吸収体内の電磁波吸収材料が電磁波を吸収し、これにより、法面に電磁波反射防止機能を付与することができる。
さらに、固定手段たる立体ネットが、所定肉厚の網状に構成されかつ表面の目合いに比し裏面の目合いが大きくされて、裏面から電磁波吸収体が挿入されると共に表面からの電磁波吸収体の通過を阻止することで、法面に電磁波吸収体が固定されている。これにより、電磁波吸収体を法面に容易に固定することができる。
【0010】
請求項2に記載の電磁波吸収法面は、傾斜した法面に配置され、電磁波を吸収する電磁波吸収材料を含有する粒状の電磁波吸収体と、前記法面に設けられ、前記電磁波吸収体を前記法面に固定する固定手段と、を備え、前記固定手段は、前記電磁波吸収体を前記法面に接着する、ことを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の電磁波吸収法面では、傾斜した法面に配置された粒状の電磁波吸収体が法面に設けられた固定手段によって法面に固定されることで、電磁波吸収体が法面を落下することが防止されている。
このため、法面に電磁波が到来した際には、電磁波吸収体内の電磁波吸収材料が電磁波を吸収し、これにより、法面に電磁波反射防止機能を付与することができる。
さらに、固定手段が電磁波吸収体を法面に接着することで、法面に電磁波吸収体が固定されている。これにより、電磁波吸収体を法面に容易に固定することができる。
【0012】
請求項3に記載の電磁波吸収法面は、請求項1または請求項2に記載の電磁波吸収法面において、前記電磁波吸収材料は電磁波を吸収すると発熱し、かつ、前記法面または前記法面上を根元にする植物を備えた、ことを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の電磁波吸収法面では、電磁波吸収体内の電磁波吸収材料が電磁波を吸収すると発熱するため、植物の根元が加温され、これにより、植物の育成を促進することができる。
さらに、植物が法面または法面上を根元にするため、植物は固定手段の表面側へ伸張する。これにより、植物が固定手段に係止されることで、植物が風や雨等により法面から剥落することを防止できる。
【0014】
請求項4に記載の電磁波吸収法面は、傾斜した法面に配置され、電磁波を吸収する電磁波吸収材料を含有する粒状の電磁波吸収体と、前記法面に設けられ、前記電磁波吸収体を前記法面に固定する固定手段と、を備え、前記固定手段は、前記法面から突出して前記電磁波吸収体を係止する突出体であり、前記電磁波吸収材料は電磁波を吸収すると発熱し、かつ、前記法面または前記法面上を根元にする植物を備えた、ことを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載の電磁波吸収法面では、傾斜した法面に配置された粒状の電磁波吸収体が法面に設けられた固定手段によって法面に固定されることで、電磁波吸収体が法面を落下することが防止されている。
このため、法面に電磁波が到来した際には、電磁波吸収体内の電磁波吸収材料が電磁波を吸収し、これにより、法面に電磁波反射防止機能を付与することができる。
さらに、固定手段たる突出体が、法面から突出して電磁波吸収体を係止することで、法面に電磁波吸収体が固定されている。これにより、電磁波吸収体を法面に容易に固定することができる。
また、電磁波吸収体内の電磁波吸収材料が電磁波を吸収すると発熱するため、植物の根元が加温され、これにより、植物の育成を促進することができる。
さらに、植物が法面または法面上を根元にするため、植物は固定手段の表面側へ伸張する。これにより、植物が固定手段に係止されることで、植物が風や雨等により法面から剥落することを防止できる。
【0016】
請求項5に記載の電磁波吸収法面は、請求項3または請求項4に記載の電磁波吸収法面において、前記植物の根元に吸水性及び保水性を有する保水材を配設した、ことを特徴としている。
【0017】
請求項5に記載の電磁波吸収法面では、吸水性及び保水性を有する保水材が植物の根元に配設されているため、植物に水分を安定供給することができ、これにより、植物の育成を一層促進することができる。
【0019】
請求項6に記載の電磁波吸収法面は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の電磁波吸収法面において、前記電磁波吸収体と前記法面との間に設けられ、電磁波を反射する反射材を備えた、ことを特徴としている。
【0020】
請求項6に記載の電磁波吸収法面では、電磁波吸収体と法面との間に設けられた反射材が電磁波を反射するため、電磁波吸収体を透過等して反射材に到達した電磁波が再度電磁波吸収体へ向けて反射される。このため、電磁波吸収体の電磁波吸収効率を向上できる。
【0021】
請求項7に記載の電磁波吸収法面は、傾斜した法面に配置され、電磁波を吸収する電磁波吸収材料を含有する粒状の電磁波吸収体と、前記法面に設けられ、前記電磁波吸収体を前記法面に固定する固定手段と、を備え、前記固定手段は、前記法面から突出して前記電磁波吸収体を係止する突出体であり、かつ、前記電磁波吸収体と前記法面との間に設けられ、電磁波を反射する反射材を備えた、ことを特徴としている。
【0022】
請求項7に記載の電磁波吸収法面では、傾斜した法面に配置された粒状の電磁波吸収体が法面に設けられた固定手段によって法面に固定されることで、電磁波吸収体が法面を落下することが防止されている。
このため、法面に電磁波が到来した際には、電磁波吸収体内の電磁波吸収材料が電磁波を吸収し、これにより、法面に電磁波反射防止機能を付与することができる。
さらに、固定手段たる突出体が、法面から突出して電磁波吸収体を係止することで、法面に電磁波吸収体が固定されている。これにより、電磁波吸収体を法面に容易に固定することができる。
また、電磁波吸収体と法面との間に設けられた反射材が電磁波を反射するため、電磁波吸収体を透過等して反射材に到達した電磁波が再度電磁波吸収体へ向けて反射される。このため、電磁波吸収体の電磁波吸収効率を向上できる。
【0023】
請求項8に記載の電磁波吸収緑化パネルは、電磁波を吸収する板状の電磁波吸収材と、植物がマット状に密生された植生マットと、前記植生マットを前記電磁波吸収材に固定するマット固定手段と、を備えている。
【0024】
請求項8に記載の電磁波吸収緑化パネルでは、電磁波を吸収する板状の電磁波吸収材と、植物がマット状に密生された植生マットと、を備えており、マット固定手段によって植生マットが電磁波吸収材に固定されている。このため、電磁波吸収機能及び緑化機能を有することができる。
【0025】
請求項9に記載の電磁波吸収緑化パネルは、請求項8に記載の電磁波吸収緑化パネルにおいて、前記マット固定手段は、網状とされ、前記植生マットを前記電磁波吸収材側へ押え付ける押付網である、ことを特徴としている。
【0026】
請求項9に記載の電磁波吸収緑化パネルでは、マット固定手段としての網状の押付網が植生マットを電磁波吸収材側へ押え付けるため、植生マットを電磁波吸収材に強固に固定できる。
【0027】
請求項10に記載の電磁波吸収緑化パネルは、請求項8または請求項9に記載の電磁波吸収緑化パネルにおいて、前記マット固定手段は、前記植生マットの裏面を前記電磁波吸収部材に接着する、ことを特徴としている。
【0028】
請求項10に記載の電磁波吸収緑化パネルでは、マット固定手段として植生マットの裏面が電磁波吸収部材に接着されるため、植生マットを電磁波吸収材に強固に固定できる。
【0029】
請求項11に記載の電磁波吸収緑化パネルは、請求項8乃至請求項10の何れか1項に記載の電磁波吸収緑化パネルにおいて、前記マット固定手段は、前記電磁波吸収材に突出して設けられ、前記植生マットを係止する係止体である、ことを特徴としている。
【0030】
請求項11に記載の電磁波吸収緑化パネルでは、マット固定手段として電磁波吸収材に突出して設けられた係止体に植生マットが係止されるため、植生マットを電磁波吸収材に強固に固定できる。
【0031】
請求項12に記載の電磁波吸収緑化パネルは、請求項8乃至請求項11の何れか1項に記載の電磁波吸収緑化パネルにおいて、前記電磁波吸収材は電磁波を吸収すると発熱する、ことを特徴としている。
【0032】
請求項12に記載の電磁波吸収緑化パネルでは、電磁波吸収材が電磁波を吸収すると発熱するため、植生マットの植物の根元が加温され、これにより、植物の育成を促進することができる。
【0033】
請求項13に記載の電磁波吸収緑化パネルは、請求項8乃至請求項12の何れか1項に記載の電磁波吸収緑化パネルにおいて、前記電磁波吸収材の裏面側に設けられ、電磁波を反射する反射材を備えた、ことを特徴としている。
【0034】
請求項13に記載の電磁波吸収緑化パネルでは、電磁波吸収材の裏面側に設けられた反射材が電磁波を反射するため、電磁波吸収材を透過して反射材に到達した電磁波が再度電磁波吸収材へ向けて反射される。このため、電磁波吸収材の電磁波吸収効率を向上できる。
【0035】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
図1には、本発明の第1の実施の形態に係る電磁波吸収法面としての電磁波吸収発熱法面10が表面側から見た斜視図にて示されている。
【0036】
本実施の形態に係る電磁波吸収発熱法面10は、立体ネット12を備えており、立体ネット12は傾斜した法面28上に杭等によって設けられている。立体ネット12は、ポリプロピレンまたはナイロン等の化学繊維や毛糸等の天然繊維によって所定肉厚の網状に構成されており、表面の目合いに比し裏面の目合いが大きくされている。本実施の形態では、立体ネット12は、肉厚が10mmから20mmとされると共に、表面の目合いが横3mmで縦6mmとされる一方裏面の目合いが横15mmで縦20mmとされている。
【0037】
図2に示す如く、立体ネット12内には、後に詳細に説明する電磁波吸収体としての電磁波吸収発熱体14が収容されている。電磁波吸収発熱体14は、立体ネット12表面の目合いの大きさより大きくされる一方立体ネット12裏面の目合いの大きさより小さくされており、これにより、電磁波吸収発熱体14は立体ネット12に裏面から挿入されると共に、電磁波吸収発熱体14が立体ネット12の表面を通過することが阻止されている。なお、電磁波吸収発熱体14は、立体ネット12裏面の網目(桝目)毎に複数収容されるのが好ましい。
【0038】
立体ネット12の裏面は、保水材としての不織布16に被覆されており、不織布16が法面28に接触している。不織布16は、化学繊維または天然繊維により構成されており、吸水性及び高保水性を有している。本実施の形態では、不織布16の厚みは、3mmから30mm程度とされている。
【0039】
不織布16には、図3に示す植物としてのコケ類18(例えばスナゴケ)の子実体や胞子体が、保水材としてのポリマー(図示省略)と共に縫い付けられている。このため、コケ類18が育成されると、コケ類18は不織布16(法面28上)や法面28を根元とする。また、ポリマーは、高吸水性及び保水性を有しており、本実施の形態では、例えばNVA(N−ビニルアセトアミド)の架橋体で、非イオン性で広範囲のpH領域で安定的な給水倍率を示すもの(例えば昭和電工株式会社の商品名NA−010等)とされている。
【0040】
またここで、図4には、上記電磁波吸収発熱体14が斜視図にて示されており、図5には、電磁波吸収発熱体14が断面図にて示されている。
【0041】
電磁波吸収発熱体14は略卵形の粒状とされており、電磁波吸収発熱体14の内部には、円柱状(直方体状等でもよい)の心材20が配設されている。本実施の形態では、心材20は、例えば人工軽量骨材、砕石、または石炭灰やガラス粉体を原料とした多孔質材料等とされており、心材20はおよそ、最大直径が2mmで最大長さが5mm、または、最大直径が5mmで最大長さが10mm等とされている。
【0042】
心材20は、被覆固体22に被覆されており、これにより、電磁波吸収発熱体14が構成されている。図6に詳細に示す如く、被覆固体22は、被混入固体24に電磁波吸収材料としての電磁波吸収発熱材料26が分散混入された構成とされている。
【0043】
被混入固体24は、液体状の被混入溶液を固化処理(加熱処理(焼成処理を含む)や溶媒の気化処理等)することにより生成されるものであり、耐熱性を有している。このため、後述の如く電磁波吸収発熱体14(電磁波吸収発熱材料26)が発熱した際でも、電磁波吸収発熱体14(被混入固体24)が劣化することを防止できる。ここで、被混入溶液に電磁波吸収発熱材料26が分散混入された被覆溶液を心材20に被覆して粒状の中間粒状体を形成し、その後、この中間粒状体の被混入溶液を固化処理することで、被混入溶液が被混入固体24に変化されて(被覆溶液が被覆固体22に変化されて)電磁波吸収発熱体14が製造される。
【0044】
本実施の形態では、被混入溶液として、例えばポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミダゾピロロン樹脂、ビスマレイミド樹脂等の溶液、または、これらの樹脂の前駆体溶液が使用されている。
【0045】
電磁波吸収発熱材料26は、電磁波を吸収すると発熱する性質を有する。電磁波吸収発熱材料26は高導電性を有しており、これにより、電磁波吸収発熱体14の電磁波吸収発熱性能を良好にすることができる。さらに、電磁波吸収発熱材料26は、酸化処理するとより好ましく、これにより、特にポリイミド樹脂前駆体溶液の如く被混入溶液が、電磁波吸収発熱材料26の酸化度が高いほど電磁波吸収発熱材料26の分散性が良好になる性質を有する場合に、被混入溶液に電磁波吸収発熱材料26を良好に分散することができる。
【0046】
本実施の形態では、電磁波吸収発熱材料26は、特に制限がなく、例えば、カーボンファイバー、カーボン含有繊維、ニードルカーボン、フェライト、メタルファイバー等の導電性繊維等であり、電磁波吸収発熱材料26の長さは心材20に対応して0.01mmから20mm程度(例えば5mm)とされると共に、電磁波吸収発熱材料26の太さは5μm程度とされている。さらに、電磁波吸収発熱材料26は、被混入固体24に対する重量比で0.01%から1.0%程度(例えば0.01%)になるように被混入溶液に混入されている。
【0047】
被混入溶液中に電磁波吸収発熱材料26を分散する際には、偏心ローター等のコンディショニングミキサー等で被混入溶液を攪拌することで、電磁波吸収発熱材料26の破損(折損を含む)が防止されつつ被混入溶液中に電磁波吸収発熱材料26が充分(均一)に分散される。なお、偏心ローター等のコンディショニングミキサー等を使用しなくても、被混入溶液に電磁波吸収発熱材料26を破損(折損)しないように充分に分散できるものであれば他の攪拌機等を使用してもよい。
【0048】
被混入溶液に電磁波吸収発熱材料26を分散混入する際には、被混入溶液が粘性の低い温度に調温される。例えば、被混入溶液がポリイミド樹脂前駆体溶液である場合には、30℃から90℃に調温されることが好ましく、また、30℃から60℃に調温されることがより好ましい。これにより、被混入溶液に電磁波吸収発熱材料26を一層良好に分散することができる。
【0049】
心材20に被覆溶液を被覆する際には、心材20表面を被覆溶液が厚み例えば20μmから30μmで被覆するように、心材20表面積から算出した量の被覆溶液のペースト内に心材20を大量に投入して、充分に攪拌する。これにより、各心材20に被覆溶液が被覆されて大量の中間粒状体が一度に製造されることで、大量の中間粒状体を効率的に製造することができる。しかも、心材20の全面に被覆溶液を洩れなく均等に被覆できると共に、被混入溶液への電磁波吸収発熱材料26の分散が補助されて被混入溶液に電磁波吸収発熱材料26を更に一層良好に分散することができる。
【0050】
中間粒状体の被混入溶液を固化処理する前、例えば被覆溶液を心材20に被覆した直後には、皮膜形成用溶媒が入った液槽内に中間粒状体を攪拌しながら徐々に浸漬することで、中間粒状体に物理的な力が作用されつつ中間粒状体(被混入溶液)に皮膜形成用溶媒が付着される。この皮膜形成用溶媒は、被混入溶液の溶質に対する溶解度が低くかつ被混入溶液の溶媒に対する溶解度が高い溶媒であり、これにより、中間粒状体の表面に被混入溶液の溶質が析出されて皮膜が形成される。このため、一度に大量の中間粒状体の被混入溶液を固化処理する際でも、中間粒状体(被混入溶液)同士が固着することを防止できる。
【0051】
被混入溶液がポリイミド樹脂前駆体溶液である場合には、皮膜形成用溶媒は、特に制限がなく、例えば、エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類や、ヘキサン、塩化エチレン、1−ブタノール等の低沸点有機溶媒等であり、また、これらを併用することもできる。またこの場合、ポリイミド樹脂前駆体溶液に皮膜形成用溶媒を付着することで、中間粒状体の表面にポリイミド樹脂前駆体であるポリアミド酸が析出されてポリアミド酸皮膜が形成される。
【0052】
被混入溶液がポリイミド樹脂前駆体溶液である場合に、中間粒状体のポリイミド樹脂前駆体溶液を固化処理する際には、例えば上記皮膜形成用溶媒が入った液槽から取り出した中間粒状体を80℃から120℃程度に加熱することで、中間粒状体表面のポリアミド酸皮膜を乾燥させた後に、中間粒状体の加熱温度を300℃程度まで段階的に上げていく(例えば中間粒状体を120℃で60分加熱してポリアミド酸皮膜を乾燥させた後に中間粒状体を200℃で10分、250℃で60分、300℃で30分この順序で加熱する)ことで、ポリイミド樹脂前駆体をイミド転化させて(ポリイミド樹脂にして)固化させた構成である。
【0053】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0054】
以上の構成の電磁波吸収発熱法面10では、傾斜した法面28に配置された粒状の電磁波吸収発熱体14が法面28に設けられた立体ネット12によって法面28に固定されることで、電磁波吸収発熱体14が法面28を落下することが防止されている。
【0055】
このため、法面28に電磁波が到来した際には、電磁波吸収発熱体14内の電磁波吸収発熱材料26が電磁波を吸収し、これにより、法面28に電磁波反射防止機能を付与することができる。
【0056】
また、立体ネット12が、所定肉厚の網状に構成されかつ表面の目合いに比し裏面の目合いが大きくされて、裏面から電磁波吸収発熱体14が挿入されると共に表面からの電磁波吸収発熱体14の通過を阻止することで、法面28に電磁波吸収発熱体14が固定されている。これにより、電磁波吸収発熱体14を法面28に容易に固定することができる。
【0057】
さらに、不織布16が立体ネット12の裏面を被覆しているため、立体ネット12の運搬時や法面28への設置時等に、立体ネット12の裏面側から電磁波吸収発熱体14やコケ類18(植物の苗等)が脱落することを防止できる。
【0058】
さらにここで、電磁波吸収発熱体14内の電磁波吸収発熱材料26が電磁波を吸収すると発熱するため、コケ類18の根元が加温され、これにより、コケ類18の育成を促進することができる。
【0059】
また、吸水性及び保水性を有するポリマー及び不織布16がコケ類18の根元に配設されているため、コケ類18に水分を安定供給することができ、これにより、コケ類18の育成を一層促進することができる。
【0060】
さらに、コケ類18が法面28や法面28上を根元にするため、コケ類18は立体ネット12の表面側へ伸張する。これにより、コケ類18が立体ネット12に係止されることで、コケ類18が風や雨等により法面28から剥落することを防止できる。
【0061】
また、立体ネット12の裏面側に不織布16が配置されているため、コケ類18が不織布16に根を張る。これにより、コケ類18が不織布16に係止されることで、コケ類18が風や雨等により法面28から剥落することを一層防止できる。
【0062】
したがって、本実施の形態に係る電磁波吸収発熱法面10を有料道路の傾斜した法面28(例えば3分勾配から5分勾配のコンクリートによる擁壁)に適用することで、インテリジェント交通システム(ITS)における有料道路の自動料金収受システム(ETC)や道路上を走行する自動車の走行支援システム(AHS)等が誤作動を発生することを効率的に防止できると同時に、法面28を緑化して良好な景観を形成できる(法面28に高付加価値を付与できる)。
【0063】
さらに、本実施の形態に係る電磁波吸収発熱法面10を建築物(特に高層建築物)や土木構造物の傾斜した法面28(例えば屋根)に設置することで、この法面28による電磁波の反射を効率的に防止できると同時に、この法面28を緑化して省エネルギー効果を得ることができる。
【0064】
さらにまた、苗木や樹木がある既存の法面28でも、立体ネット12(不織布16等を含む)を苗木や樹木が存在する部分において切り抜くことで、本実施の形態に係る電磁波吸収発熱法面10を適用可能である。
【0065】
さらに、法面28(屋根や擁壁を含む)が曲面である場合でも、この曲面に対応して立体ネット12(固定手段であり不織布16等を含む)を湾曲させることで、本実施の形態に係る電磁波吸収発熱法面10を適用可能である。
【0066】
なお、本実施の形態では、立体ネット12によって電磁波吸収発熱体14を傾斜した法面28に固定した構成としたが、立体ネットによって電磁波吸収発熱体を垂直な壁面に固定した構成としてもよい。
【0067】
[第2の実施の形態]
図7には、本発明の第2の実施の形態に係る電磁波吸収法面としての電磁波吸収発熱法面30が側面図にて示されている。
【0068】
本実施の形態に係る電磁波吸収発熱法面30では、法面28に突出体としての柵32が垂直に突出して設けられており、この柵32内には電磁波吸収発熱体14が入れられている。これにより、柵32が電磁波吸収発熱体14を係止することで、法面28に電磁波吸収発熱体14が固定された構成である。
【0069】
ここで、本実施の形態に係る電磁波吸収発熱法面30でも、上記第1の実施の形態に係る電磁波吸収発熱法面10と同様の効果を得ることができる。
【0070】
また、本実施の形態に係る電磁波吸収発熱法面30も、苗木や樹木がある既存の法面28や曲面の法面28に適用することができる。
【0071】
なお、本実施の形態では、突出体を柵32とした構成としたが、突出体を芝生等の植物やブラシ状のブラシ体とした構成としてもよい。
【0072】
さらに、本実施の形態においても、上記第1の実施の形態と同様のポリマーや不織布16(コケ類18を含んでもよい)を法面28上に設置した構成としてもよい。
【0073】
[第3の実施の形態]
図8には、本発明の第3の実施の形態に係る電磁波吸収法面としての電磁波吸収発熱法面40が側面図にて示されている。
【0074】
本実施の形態に係る電磁波吸収発熱法面40では、客土42に電磁波吸収発熱体14及び固定手段としての土粒子接着剤(図示省略)を入れてこれを適量の水分と共に法面28に吹き付けた後に固化させることで、客土42及び電磁波吸収発熱体14等の層が例えば厚さ3cmから5cmで法面28に接着固定されている。これにより、法面28に電磁波吸収発熱体14が固定された構成である。
【0075】
ここで、本実施の形態に係る電磁波吸収発熱法面40でも、上記第1の実施の形態に係る電磁波吸収発熱法面10と同様の効果を得ることができる。
【0076】
また、本実施の形態に係る電磁波吸収発熱法面40も、苗木や樹木がある既存の法面28や曲面の法面28に適用することができる。
【0077】
なお、本実施の形態では、電磁波吸収発熱体14を傾斜した法面28に接着固定した構成としたが、電磁波吸収発熱体を垂直な壁面に接着固定した構成としてもよい。
【0078】
さらに、本実施の形態においても、上記第1の実施の形態と同様のポリマーや不織布16(コケ類18を含んでもよい)を法面28や壁面上に設置した構成としてもよい。
【0079】
また、上記第1の実施の形態、第2の実施の形態及び第3の実施の形態において、法面または壁面と電磁波吸収発熱体との間(第1の実施の形態では例えば立体ネットと不織布との間、第2の実施の形態及び第3の実施の形態では例えば法面または壁面の表面)に、電磁波を反射する反射材(例えば金網、パンチングメタル、メッシュ箔及び金属板等)を設けた構成としてもよい。この場合、電磁波吸収発熱体を透過等して反射材に到来した電磁波が再度電磁波吸収発熱体へ向けて反射されるため、電磁波吸収発熱体の電磁波吸収効率及び発熱効率を向上できる。
【0080】
[第4の実施の形態]
図9には、本発明の第4の実施の形態に係る電磁波吸収緑化パネル50が分解斜視図にて示されている。
【0081】
本実施の形態に係る電磁波吸収緑化パネル50は、植生マット52を備えている。植生マット52は、上記第1の実施の形態における立体ネット12等の立体ネット(上記第1の実施の形態におけるポリマーや不織布16を含んでもよい)内に、乾燥に強い植物54(例えばスナゴケやハイゴケ等のコケ類やセダム類の植物)がマット状に密生された構成とされている。
【0082】
植生マット52は、上面が開口した箱状の収納箱56に収納されており、収納箱56の底壁は、電磁波吸収材としての電磁波吸収発熱材58とされている。電磁波吸収発熱材58は、上記第1の実施の形態と同様の電磁波吸収発熱材料26(特に、カーボンファイバー、メタルファイバー及びフェライト等の導電性物質(粉状の物質を含む)等)が樹脂等で板状(面状)に固定された構成とされており、このため、電磁波吸収発熱材58は、電磁波を吸収すると発熱する性質を有している。
【0083】
電磁波吸収発熱材58の背面には、反射材(図示省略)が設けられている。反射材は、後述の如く電磁波吸収緑化パネル50に到来する電磁波の波長より小さい孔(間隔)を有する金属メッシュ、パンチングメタル、メッシュ箔、金属板及び電磁波を反射する素材でできた繊維からなるシート等とされており、反射材は電磁波を反射する性質を有している。
【0084】
植生マット52は、マット固定手段としての網状の押付網60(例えばメッシュ筋)によって、表側から電磁波吸収発熱材58側へ押え付けられており、これにより、植生マット52が電磁波吸収発熱材58に裏面が接触した状態で固定されている。押付網60は、金属製、化学繊維製または天然繊維製等とされている。但し、押付網60が金属製である場合には、電磁波吸収緑化パネル50に到来する電磁波の波長より大きい孔(例えば縦50mm横50mm以上の孔(間隔)であって大きい孔であるほどよい)を有するものが使用され、これにより、押付網60が電磁波を反射することが防止される。なお、押付網60には、できれば金属製のものを使用しないのが望ましい。
【0085】
また、電磁波吸収緑化パネル50は、縦900mm横900mm厚さ20mmや、縦1800mm横900mm厚さ20mm等のモジュールで製作されており、図10の(A)または(B)に示す如く、所定数の電磁波吸収緑化パネル50が、垂直な壁面や傾斜した法面等の設置面(図示省略)に設けられる設置枠62による係止等によって、設置面に設置される構成である。
【0086】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0087】
以上の構成の電磁波吸収緑化パネル50では、電磁波を吸収する板状の電磁波吸収発熱材58と、植物54がマット状に密生された植生マット52と、を備えており、網状の押付網60によって植生マット52を電磁波吸収発熱材58側へ押え付けることで、植生マット52を電磁波吸収発熱材58に強固に固定することができる。このため、電磁波吸収機能及び緑化機能を有することができる。
【0088】
さらに、植生マット52が収納箱56が収納されているため、植生マット52を電磁波吸収発熱材58に一層強固に固定することができる。
【0089】
ここで、電磁波吸収緑化パネル50が設置面に設置されると、電磁波吸収緑化パネル50に到来する電磁波が電磁波吸収発熱材58に吸収され、これにより、設置面に電磁波反射防止機能を付与することができる。しかも、同時に、植生マット52によって設置面を緑化することができる。
【0090】
さらに、電磁波吸収発熱材58が電磁波を吸収すると発熱するため、植生マット52の植物54の根元が加温され、これにより、植物54の育成を促進することができる。
【0091】
また、電磁波吸収発熱材58の背面に設けられた反射材が電磁波を反射するため、電磁波吸収発熱材58を透過して反射材に到来した電磁波が再度電磁波吸収発熱材58へ向けて反射される。このため、電磁波吸収発熱材58の電磁波吸収効率及び発熱効率を向上できる。
【0092】
したがって、本実施の形態に係る電磁波吸収緑化パネル50を有料道路の設置面(例えば3分勾配から5分勾配のコンクリートによる擁壁)に設置することで、インテリジェント交通システム(ITS)における有料道路の自動料金収受システム(ETC)や道路上を走行する自動車の走行支援システム(AHS)等が誤作動を発生することを効率的に防止できると同時に、設置面を緑化して良好な景観を形成できる(設置面に高付加価値を付与できる)。
【0093】
さらに、本実施の形態に係る電磁波吸収緑化パネル50を建築物(特に高層建築物)や土木構造物の設置面(例えば壁面や屋根)に設置することで、この設置面による電磁波の反射を効率的に防止できると同時に、この設置面を緑化して省エネルギー効果を得ることができる。
【0094】
さらにまた、苗木や樹木がある既存の設置面でも、電磁波吸収緑化パネル50を苗木や樹木が存在する部分において切り抜くことで、電磁波吸収緑化パネル50を設置可能である。
【0095】
さらに、設置面(屋根や擁壁を含む)が曲面である場合でも、この曲面に対応して電磁波吸収緑化パネル50を湾曲させることで、電磁波吸収緑化パネル50を設置可能である。
【0096】
なお、本実施の形態では、押付網60によって植生マット52を電磁波吸収発熱材58側へ押え付けることで植生マット52を電磁波吸収発熱材58に固定した構成としたが、マット固定手段として植生マットの裏面を電磁波吸収発熱材(電磁波吸収部材)に接着剤(例えばシリコーン系やエポキシ系のコーキング剤)で接着する(貼り付ける)ことで植生マットを電磁波吸収発熱材に固定した構成としてもよい。
【0097】
さらに、電磁波吸収発熱材(電磁波吸収材)の表面(植生マット側側面)を粗い剣山の如く加工して電磁波吸収発熱材にマット固定手段としての係止体を突出させて設け、かつ、この係止体に植生マットを押し付けて係止体に植生マットを係止することで、植生マットを電磁波吸収発熱材に固定した構成としてもよい。この場合、マット固定手段として植生マットの裏面を電磁波吸収発熱材に接着することで植生マットを電磁波吸収発熱材に一層強固に固定することができる。
【0098】
【発明の効果】
請求項1に記載の電磁波吸収法面では、傾斜した法面に電磁波が到来した際に、固定手段によって法面に固定された電磁波吸収体内の電磁波吸収材料が電磁波を吸収するため、法面に電磁波反射防止機能を付与することができる。さらに、固定手段たる立体ネットによって法面に電磁波吸収体が固定されるため、電磁波吸収体を法面に容易に固定することができる。
【0099】
請求項2に記載の電磁波吸収法面では、傾斜した法面に電磁波が到来した際に、固定手段によって法面に固定された電磁波吸収体内の電磁波吸収材料が電磁波を吸収するため、法面に電磁波反射防止機能を付与することができる。さらに、固定手段が電磁波吸収体を法面に接着することで法面に電磁波吸収体が固定されるため、電磁波吸収体を法面に容易に固定することができる。
【0100】
請求項3に記載の電磁波吸収法面では、電磁波吸収体内の電磁波吸収材料が電磁波を吸収すると発熱するため、植物の育成を促進することができる。さらに、植物が法面または法面上を根元にするため、植物が固定手段に係止されて法面から剥落することを防止できる。
【0101】
請求項4に記載の電磁波吸収法面では、傾斜した法面に電磁波が到来した際に、固定手段によって法面に固定された電磁波吸収体内の電磁波吸収材料が電磁波を吸収するため、法面に電磁波反射防止機能を付与することができる。さらに、固定手段たる突出体によって法面に電磁波吸収体が固定されるため、電磁波吸収体を法面に容易に固定することができる。また、電磁波吸収体内の電磁波吸収材料が電磁波を吸収すると発熱するため、植物の育成を促進することができる。さらに、植物が法面または法面上を根元にするため、植物が固定手段に係止されて法面から剥落することを防止できる。
【0102】
請求項5に記載の電磁波吸収法面では、保水材が植物の根元に配設されているため、植物に水分を安定供給することができ、植物の育成を一層促進することができる。
【0103】
請求項6に記載の電磁波吸収法面では、電磁波吸収体を透過等して反射材に到達した電磁波が再度電磁波吸収体へ向けて反射されるため、電磁波吸収体の電磁波吸収効率を向上できる。
【0104】
請求項7に記載の電磁波吸収法面では、傾斜した法面に電磁波が到来した際に、固定手段によって法面に固定された電磁波吸収体内の電磁波吸収材料が電磁波を吸収するため、法面に電磁波反射防止機能を付与することができる。さらに、固定手段たる突出体によって法面に電磁波吸収体が固定されるため、電磁波吸収体を法面に容易に固定することができる。また、電磁波吸収体を透過等して反射材に到達した電磁波が再度電磁波吸収体へ向けて反射されるため、電磁波吸収体の電磁波吸収効率を向上できる。
【0105】
請求項8に記載の電磁波吸収緑化パネルでは、マット固定手段によって植生マットが電磁波吸収材に固定されているため、電磁波吸収機能及び緑化機能を有することができる。
【0106】
請求項9に記載の電磁波吸収緑化パネルでは、押付網が植生マットを電磁波吸収材側へ押え付けるため、植生マットを電磁波吸収材に強固に固定できる。
【0107】
請求項10に記載の電磁波吸収緑化パネルでは、植生マットの裏面が電磁波吸収部材に接着されるため、植生マットを電磁波吸収材に強固に固定できる。
【0108】
請求項11に記載の電磁波吸収緑化パネルでは、電磁波吸収材に突出して設けられた係止体に植生マットが係止されるため、植生マットを電磁波吸収材に強固に固定できる。
【0109】
請求項12に記載の電磁波吸収緑化パネルでは、電磁波吸収材が電磁波を吸収すると発熱するため、植物の育成を促進することができる。
【0110】
請求項13に記載の電磁波吸収緑化パネルでは、電磁波吸収材を透過して反射材に到達した電磁波が再度電磁波吸収材へ向けて反射されるため、電磁波吸収材の電磁波吸収効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電磁波吸収発熱法面を示す表面側から見た斜視図である。
【図2】立体ネット及び電磁波吸収発熱体を示す裏面側から見た斜視図である。
【図3】植物が伸長した状態の立体ネットを示す表面側から見た斜視図である。
【図4】電磁波吸収発熱体を示す斜視図である。
【図5】電磁波吸収発熱体を示す断面図である。
【図6】電磁波吸収発熱体の被覆固体を示す断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る電磁波吸収発熱法面を示す側面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る電磁波吸収発熱法面を示す側面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る電磁波吸収緑化パネルを示す分解斜視図である。
【図10】(A)は、本発明の第4の実施の形態に係る縦1800mm横900mm厚さ20mmの電磁波吸収緑化パネルの設置面への設置状態を示す平面図であり、(B)は、本発明の第4の実施の形態に係る縦900mm横900mm厚さ20mmの電磁波吸収緑化パネルの設置面への設置状態を示す平面図である。
【符号の説明】
10 電磁波吸収発熱法面(電磁波吸収法面)
12 立体ネット(固定手段)
14 電磁波吸収発熱体(電磁波吸収体)
16 不織布(被覆材、保水材)
18 コケ類(植物)
26 電磁波吸収発熱材料(電磁波吸収材料)
28 法面
30 電磁波吸収発熱法面(電磁波吸収法面)
32 柵(固定手段、突出体)
40 電磁波吸収発熱法面(電磁波吸収法面)
50 電磁波吸収緑化パネル
52 植生マット
54 植物
58 電磁波吸収発熱材(電磁波吸収材)
60 押付網(マット固定手段)

Claims (13)

  1. 傾斜した法面に配置され、電磁波を吸収する電磁波吸収材料を含有する粒状の電磁波吸収体と、
    前記法面に設けられ、前記電磁波吸収体を前記法面に固定する固定手段と、
    を備え
    前記固定手段は、所定肉厚の網状に構成されかつ表面の目合いに比し裏面の目合いが大きくされて裏面から前記電磁波吸収体が挿入されると共に表面からの前記電磁波吸収体の通過を阻止する立体ネットである、ことを特徴とする電磁波吸収法面
  2. 傾斜した法面に配置され、電磁波を吸収する電磁波吸収材料を含有する粒状の電磁波吸収体と、
    前記法面に設けられ、前記電磁波吸収体を前記法面に固定する固定手段と、
    を備え、
    前記固定手段は、前記電磁波吸収体を前記法面に接着する、ことを特徴とする電磁波吸収法面。
  3. 前記電磁波吸収材料は電磁波を吸収すると発熱し、かつ、前記法面または前記法面上を根元にする植物を備えた、ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の電磁波吸収法面。
  4. 傾斜した法面に配置され、電磁波を吸収する電磁波吸収材料を含有する粒状の電磁波吸収体と、
    前記法面に設けられ、前記電磁波吸収体を前記法面に固定する固定手段と、
    を備え、
    前記固定手段は、前記法面から突出して前記電磁波吸収体を係止する突出体であり、前記電磁波吸収材料は電磁波を吸収すると発熱し、かつ、前記法面または前記法面上を根元にする植物を備えた、ことを特徴とする電磁波吸収法面。
  5. 前記植物の根元に吸水性及び保水性を有する保水材を配設した、ことを特徴とする請求項3または請求項4記載の電磁波吸収法面。
  6. 前記電磁波吸収体と前記法面との間に設けられ、電磁波を反射する反射材を備えた、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の電磁波吸収法面。
  7. 傾斜した法面に配置され、電磁波を吸収する電磁波吸収材料を含有する粒状の電磁波吸収体と、
    前記法面に設けられ、前記電磁波吸収体を前記法面に固定する固定手段と、
    を備え、
    前記固定手段は、前記法面から突出して前記電磁波吸収体を係止する突出体であり、かつ、前記電磁波吸収体と前記法面との間に設けられ、電磁波を反射する反射材を備えた、ことを特徴とする電磁波吸収法面。
  8. 電磁波を吸収する板状の電磁波吸収材と、
    植物がマット状に密生された植生マットと、
    前記植生マットを前記電磁波吸収材に固定するマット固定手段と、
    を備えた電磁波吸収緑化パネル。
  9. 前記マット固定手段は、網状とされ、前記植生マットを前記電磁波吸収材側へ押え付ける押付網である、ことを特徴とする請求項8記載の電磁波吸収緑化パネル。
  10. 前記マット固定手段は、前記植生マットの裏面を前記電磁波吸収部材に接着する、ことを特徴とする請求項8または請求項9記載の電磁波吸収緑化パネル。
  11. 前記マット固定手段は、前記電磁波吸収材に突出して設けられ、前記植生マットを係止する係止体である、ことを特徴とする請求項8乃至請求項10の何れか1項記載の電磁波吸収緑化パネル。
  12. 前記電磁波吸収材は電磁波を吸収すると発熱する、ことを特徴とする請求項8乃至請求項11の何れか1項記載の電磁波吸収緑化パネル。
  13. 前記電磁波吸収材の裏面側に設けられ、電磁波を反射する反射材を備えた、ことを特徴とする請求項8乃至請求項12の何れか1項記載の電磁波吸収緑化パネル。
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