JP3813879B2 - 建具枠および建具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建具枠および建具に係り、特に引き違い窓、辷り出し窓等の各種サッシ窓の窓枠や障子の框枠、ドアのドア枠等を構成する建具枠と、その建具枠を有する窓枠や障子などの建具に関する。
【0002】
【背景技術】
近年の建物においては、快適な生活空間を形成し、かつ冷暖房に使用するエネルギーを減少させて省エネルギー化をはかるために、外壁や建具等における断熱性能が重視されている。特に、新断熱基準や次世代省エネルギー基準等が策定されていることもあり、従来であれば、断熱サッシや断熱ドアを利用していなかった地域においても、断熱サッシ等を採用する建物が増えてきている。
このような断熱サッシの一つに、天然木の質感と、アルミ等の金属の持つ耐久、耐候性を兼ね備えたサッシとして、枠や障子の室外側をアルミ形材(金属形材)で構成し、室内側を天然木やそれらの集成材で構成したアルミ木複合サッシがある。この複合サッシは、室内側からは天然木の持つ質感や美観、触感等を楽しめる一方で、室外側がアルミ製のためにメンテナンス性、耐久性を向上できるという特色を有する。
【0003】
このアルミ木複合サッシでは、室外側のアルミ形材と室内側の天然木との異種材質の室内外部材を組み合わせているため、温度変化による熱伸び量も各部材で相違する。特に、枠材や框材等の細長い建具枠材では、その長手方向の熱伸び量の差も大きくなる。このため、アルミ製の室外部材と、木製の室内部材とは、その長手方向に互いにスライド移動可能に組み合わせる必要がある。
このため、図10に例示するように、本発明者は、アルミ形材製の室外部材931の室内面に、室外部材931の長手方向に連続する2条の係合片933,936を突設し、木製の室内部材932にこれらの各係合片933,936に係合する溝部932Aを形成し、室外部材931の端面から室内部材932を挿入してスライド移動させて嵌合することで構成されるアルミ木複合建具枠材(図10は引違い窓の上框に適用した例)を考え出した。この際、室外部材931に対して室内部材932の位置が長手方向に大きくずれてしまうことを防止するため、室外部材931および室内部材932をネジ935および長孔を介して固定している。なお、ネジ935を各室内部材932に複数本用いる場合には、1本のネジ935以外は、室外部材931の長孔を挿通するように配置し、熱伸びによる室外部材931および室内部材932の相対的な移動を吸収できるようにされている。
【0004】
また、このような金属製の室外部材と、室外部材に比べて熱伝導率の低い断熱部材、例えば木製、合成樹脂製、木粉と合成樹脂とを混合してなる再生木製等の室内部材とからなる複合サッシでは、各複合枠材同士を接合して枠組みする場合、金属製の室外部材同士をネジで固定しており、室内部材同士は端面を当接させているだけ、つまり突き合わせているだけであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上下框は、竪框間に挟まれて接合されるため、上下框では、室外部材に対する室内部材の取付位置に誤差があると、つまり室外部材に対し室内部材がその長手方向にずれた状態でネジ935で固定してしまうと、各框の室外部材をネジ止めした際に、室外部材同士が干渉してしまい、上下框と竪框とを完全に接合できないという問題があった。このため、室外部材に対して室内部材を正確に位置決めしてネジ935で固定しなければならず、障子の組立作業が煩雑になるという問題もあった。
また、各框の室内部材の接合面は、突き合わされているが、この際、各接合面は接合方向(上下框の長手方向)に直交する面とされているため、各室内部材の寸法精度が低いと接合面間に隙間が生じ、障子の内観を低下させるという問題もあった。すなわち、各竪框の室内部材における接合面(枠内周面)間の寸法に対し、上下框の室内部材の幅寸法が短いと、各框を接合した際に各接合面間に隙間が生じ、室内側にその隙間が露出して意匠性が低下するという問題があった。
【0006】
このような問題は、アルミなどの金属製の室外部材と、木製や合成樹脂製等の室内部材とを備えた複合部材で構成される障子や窓枠等の各種建具枠に共通する課題であった。
【0007】
本発明の目的は、複合枠材からなる建具枠において、その製造作業を簡易化できるとともに、意匠性を向上できる建具枠および建具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の建具枠は、上枠材、下枠材および左右の縦枠材の4本の枠材を枠組みして構成される建具枠であって、各枠材は、金属製の室外部材と、この室外部材に比べて熱伝導率が低い断熱材料で構成された室内部材とで構成され、少なくとも上枠材および下枠材の室内部材は、室外部材に対してその長手方向にスライド移動可能に取り付けられ、かつ室内部材の長手方向の各端面は、縦枠材の室内部材の枠内周面に当接可能とされ、上下枠材の室内部材の前記端面と、縦枠材の室内部材の前記枠内周面との互いに当接する当接面は、建具枠の見込み方向に直交する直交面および上下枠材の長手方向に直交する直交面の両面に対して傾斜された傾斜面とされていることを特徴とするものである。
【0009】
このような建具枠によれば、上下枠材の室内部材がその長手方向にスライド移動可能に取り付けられており、従来のようにネジなどで移動不能に固定されていないので、上下枠材を組み立てる際に、従来のように室内外部材の正確な位置合わせを行ってねじ止めする必要が無く、組立作業性を向上することができる。
なお、上下枠材を縦枠材間に配置し、各室外部材同士をネジで固定すれば、上下枠材の室内部材は縦枠材の室内部材間に挟まれるため、上下枠材の室内部材の長手方向の移動は、縦枠材の室内部材によって規制される。従って、上下枠材の室内部材を室外部材にねじ止めしていなくても、各枠材を組んで建具枠を構成すれば、その室内部材の移動を防止できる。
また、上下枠材の室内部材の端面(接合面)と、縦枠材の室内部材の枠内周面(接合面)とは、それぞれ建具枠の見込み方向に直交する直交面および上下枠材の長手方向に直交する直交面の両面に対して傾斜された傾斜面とされているので、各接合面を突き合わせた際に、各室内部材の捻れやずれを自動的に矯正できる。その上、各接合面が前述の各直交面に対する傾斜面であるため、仮に各接合面間に隙間が生じていても、室内側から見た際に、その隙間には一方の室内部材の傾斜面が露出し、色などが異なる室外部材が隙間を通して室内側に露出することはないので、隙間が生じた場合でも、意匠性の低下を防止できる。
【0010】
ここで、前記上下枠材の室内部材の端面と、縦枠材の室内部材の枠内周面とは、相じゃくり構造で接合されており、前記端面および枠内周面の室内部材の室内面に連続する面が前記傾斜面とされていることが好ましい。
相じゃくり構造であれば、各室内部材の室内側の接合面間を、同じ室内部材で覆うことができるので、各接合面間に隙間が生じていても、その隙間から室外部材が見えることを確実に防止できて意匠性を向上できる。
【0011】
この際、前記室外部材はアルミなどの非鉄金属製であり、前記室内部材は木製または合成樹脂製であることが好ましい。
このような構成にすれば、室外側がアルミ等の非鉄金属製のためにメンテナンス性、耐久性を向上できる。また、室内部材を木製にすれば、室内から天然木の持つ質感や美観、触感等を楽しめて意匠性を向上できる。さらに、室内部材を合成樹脂製にすれば、押出成形等によって容易に製造でき、生産性を向上できてコストを低減できるとともに、着色等も容易に行えるため、需要者の要望に応じた意匠に容易に対応できる。
【0012】
また、本発明の建具は、請求項1〜3のいずれかに記載の建具枠と、この建具枠内に組み込まれた面材とを備えることを特徴とする。
このような建具、つまりガラス等の面材が組み込まれた障子等を用いれば、サッシ窓の障子、ドアのドア本体等の各建具の室内面は、天然木等からなる断熱部材製の室内部材が露出するため、室内面における意匠性を向上できる。
なお、障子等が組み込まれる窓枠やドア枠等に本発明の建具枠を用いてもよく、前記障子等と組み合わせることで、室内意匠の統一感を高めることができて意匠性をより一層向上することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図面においては図面を見やすくするために、窓枠や障子等の主要な構成部材には断面を示すハッチングを省略して記載している。
図1,2には、本発明の実施形態の建具(サッシ窓)である引違い窓1が示されている。本実施形態の引違い窓1は、図1に示すように、各枠が断熱形材で構成された断熱窓枠2と、各框がアルミ材と木材との複合材で構成されたアルミ木複合障子3とを組み合わせて引違い窓1が構成されている。
断熱窓枠2内に配置されるアルミ木複合障子3は、室外側に配置される外障子3Aと、室内側に配置される内障子3Bとを備えている。
【0014】
断熱窓枠2は、上枠11、下枠12と左右両端の縦枠13とを四角枠状に接合して形成されている。
上枠11、下枠12および左右両端の縦枠13は、それぞれ非鉄金属であるアルミ製の室外部材11A,12A,13Aおよび室内部材11B,12B,13Bと、これらの各部材をそれぞれ連結するウレタン樹脂等で形成されて金属材である各室内外部材に比べて熱伝導率が低い断熱部材11C,12C,13Cとで構成されたものである。なお、各断熱部材11C〜13Cとしては、図示のウレタン樹脂を注入するタイプに限らず、合成樹脂製の帯板状の断熱部材を各室内外部材間にそれぞれ1枚以上配置し、かしめて連結して構成したものを用いてもよい。
これらの上枠11、下枠12、縦枠13には、各枠11,12,13が取り付けられるまぐさ7、窓台8、柱9の室外面に当接する取付片111,121,131が形成されている。そして、これらの取付片111,121,131を釘やネジによってまぐさ7、窓台8、柱9に取り付けることで、断熱窓枠2は建物躯体側に取り付けられている。
また、上枠11、下枠12、縦枠13と建物外壁100との間には、適宜、バックアップ材26および充填材27が充填されてシールされている。
【0015】
上枠11の下面には、外レール16が垂設され、この外レール16の室内側つまり窓枠2の開口内周面には、熱伝導率が金属材に比べて低い、つまり断熱性を有する樹脂等で形成された断熱性カバー112が取り付けられ、上枠11の室内側露出面部を被覆している。なお、本発明において露出面部とは、窓枠2の開口内周面においてアルミ木複合障子3を閉めた際に室内側に露出する部分(見えがかり部)を意味する。
また、上枠11には、内レール17用の部材が配置されている。この内レール17は、断熱性カバー112を介して室内部材11Bにねじ込まれたネジ等で上枠11に取り付けられている。これにより、内レール17部分は室内側に露出するが、断熱性カバー112が介在されており、かつ室内部材11Bにネジ止めされていることで上枠11の室外部材11Aからの熱伝導が抑えられている。
さらに、上枠11の室内部材11Bには、木製の額縁抑え材113がネジで固定されている。この額縁抑え材113と室内部材11Bとで、木製の窓額縁115の室外側突部が挟持されている。なお、上枠11は、内レール17、断熱性カバー112、室内部材11Bを介してまぐさ7にねじ込まれたネジによっても躯体に取り付けられている。
【0016】
一方、下枠12の前記室外部材12Aおよび室内部材12Bの上面には、それぞれ外、内の各下レール18,19が立設されている。下レール19の室外側、断熱部材12Cの上面には、断熱性カバー122が配置されている。断熱性カバー122は、前記内レール19の室外側に配置されて内レール19にネジ等で取り付けられている。この断熱性カバー122は、下枠12の全長に渡って設けられているのではなく、アルミ木複合障子3の外障子3Aを閉めた際に外障子3Aが配置される部分、つまり下枠12の全長の約半分の部分に配置されている。
そして断熱性カバー122には気密材が室外側に向けて取り付けられ、外障子3Aを閉めた際に外障子3Aの室内面に圧接してシールするように構成されている。
また、室内部材12Bには、下枠12の内レール19の室内面および室内部材12Bの上面を被覆する断熱性カバー123が取り付けられている。この断熱性カバー123は、木製の窓額縁125上まで延長された室内部材12Bの上面全体、つまり下枠12における室内露出面を被覆している。
【0017】
外障子3Aの戸先側の竪框(戸先框)35が当接されるガイド片を有する縦枠13の内周面には、前記竪框35の室内面に当接するシール材が取り付けられた断熱性カバー132が取り付けられている。また、断熱性カバー132の室内側には、木製の額縁抑え材133が室内部材13Bにネジ等で固定されている。この断熱性カバー132および額縁抑え材133で縦枠13における室内露出面が被覆されている。
一方、内障子3Bの戸先側の竪框(戸先框)36が当接されるガイド片を有する縦枠13の内周面には、内障子3Bの室内側に位置する木製の額縁抑え材134が室内部材13Bにネジ等で固定されている。
そして、各額縁抑え材133,134と室内部材13Bとで、木製の窓額縁135の室外側突部が挟持されている。
【0018】
断熱窓枠2内に配置されて外レール16,18でガイドされる外障子3Aは、上框31と、下框33と、竪框35と、外召合せ框(竪框)37とを四角枠状に組んで構成されている。また、内レール17,19でガイドされる内障子3Bは、上框32と、下框34と、竪框36と、内召合せ框(竪框)38とを四角枠状に組んで構成されている。そして、各框31〜38の内周面には、面材である複層ガラス39がガスケット40を介して嵌合されている。
【0019】
上框31,32は、図3(A)にも示すように、室外部材31A,32Aと、室内部材31B,32Bとを接合して構成されている。
室外部材31A,32Aは、図4にも示すように、アルミ押出形材で構成され、複層ガラス39の室外面をガスケット40を介して保持するガラス保持片311と、上レール16,17や、各レール16,17を挟み込む摺動片が嵌入される凹溝部312と、前記室内部材31B,32Bに係合する第1および第2の2条の係合片313,315とを備えている。
第1の係合片313は、上框31,32の下面つまりガラス保持溝部分に形成され、室外部材31A,32Aの室内面から、前記室内部材31B,32B側つまり室内側に突設されている。具体的には、第1の係合片313は、室内面から室内側に突設された突設片部313Aと、この突設片部313Aの端部から直交方向(上方)に延長された係止片部313Bとを備えて断面略L字状に形成されている。
第2の係合片315は、上框31,32の上面に形成され、室外部材31A,32Aの室内面から室内側に突設されている。具体的には、第2の係合片315は、室内面から室内側に突設された突設片部315Aと、この突設片部315Aの端部から直交方向(下方)に延長された係止片部315Bとを備えて断面略L字状に形成されている。
従って、各係合片313,315は、上框31,32の見付け方向(上下方向)に離れて形成され、かつ係止片部313B,315Bが互いに対向する方向に形成されている。なお、係合片313が突設された室内面317と、係合片315が突設された室内面318とは、室内外方向の位置が異なり、係合片313は、室内面318よりも室内側に突出しないように設計されている。
【0020】
室内部材31B,32Bは、天然木等の木製であり、断面略矩形状の本体部321と、複層ガラス39の室内面をガスケット40を介して保持するガラス保持片322とを備えた一体形状とされている。ガラス保持片322は本体部321の見込み寸法の約半分の見込み寸法とされている。
本体部321の上面には、係合片315が係合される係合溝323が形成されている。この係合溝323は、溝内面のうち、室内側の面323Aは、略垂直面とされ、室外側の面323Bは、室外側から室内側に向かって下方に、つまり第1の係合片313側に近づくように傾斜されている。この係合溝323の室外側は、その室内側に比べて突設片部315Aの厚さ寸法分の段差が設けられ、係合片315が係合溝323に係合した際に、係合片315と室内部材31B,32Bの各上面が略面一になるように構成されている。
【0021】
室内部材31B,32Bの本体部321における室外面には、アタッチメント400がネジ405や接着剤等によって固定されている。アタッチメント400は、ポリプロピレンまたはポリエチレン等のオレフィン系樹脂やポリ塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製であり、図5にも示すように、室内部材31B,32Bの長手方向に比べて長さ寸法が小さい、つまり短尺のピース材である。このアタッチメント400の室内部材31B,32B側には、図4にも示すように、段部(切欠部)が設けられ、係止片部313Bに係合される係止部401が形成されている。
また、アタッチメント400の室外部材31A,32A側でかつ前記係止部401と対向する面側(係止部401が形成された下面に対向する上面側)には、段部(切欠部)402が形成され、室外部材31A,32Aと干渉しないように構成されている。
このような上框31,32は、室外部材31A,32Aの端面から室内部材31B,32Bをスライド移動させ、各係合片313,315にアタッチメント400の係止部401と係合溝323とを係合させることで組み立てられる。つまり、室内部材31B,32Bは、アタッチメント400の係止部401および係合溝323が係止片部313B,315Bに見込み方向に移動不能に係合されることで、室外部材31A,32Aに取り付けられる。
なお、室外部材31A,32Aと室内部材31B,32Bとはビス等を用いては固定されていないため、室内部材31B,32Bは、室外部材31A,32Aに対して長手方向、つまりスライド移動方向に移動可能に取り付けられている。
【0022】
下框33,34は、図3(B)や図1にも示すように、各上框31,32と同様に、室外部材33A,33Aと、室内部材33B,33Bとを接合して構成されている。
室外部材33A,34Aは、室外部材31A,32Aと同様に、アルミ押出形材で構成され、複層ガラス39をガスケット40を介して保持するガラス保持片311や、前記室内部材33B,34Bに係合する第1および第2の2条の係合片313,315を備えている。
第1の係合片313は、下框33,34の上面つまりガラス保持溝部分に形成され、室外部材33A,33Aの室内面から、前記室内部材33B,33B側つまり室内側に突設されている。具体的には、第1の係合片313は、室外部材33A,34Aから室内側に突設された突設片部313Aと、この突設片部313Aの端部から直交方向(下方)に延長された係止片部313Bとを備えて断面略L字状に形成されている。
第2の係合片315は、下框33の室内面では上下方向の略中間部、下框34の室内面では下端部近傍に形成され、室外部材33A,34Aの室内面から室内側に突設されている。具体的には、第2の係合片315は、室内面から室内側に突設された突設片部315Aと、この突設片部315Aの端部から直交方向(上方)に延長された係止片部315Bとを備えて断面略L字状に形成されている。従って、各係合片313,315も、下框33,34の見付け方向(上下方向)に離れて形成され、かつ係止片部313B,315Bが互いに対向する方向に形成されている。
【0023】
室内部材33B,34Bは、室内部材31B,32Bと略同様のものであり、断面略矩形状の本体部321と、複層ガラス39の室内面をガスケット40を介して保持するガラス保持片322とが一体とされた木製の部材で構成されている。本体部321の下面には、係合片315が係合される断面直角三角形状の係合溝323が形成されている。この係合溝323の室内面も略垂直面とされ、室外面は、室外側から室内側に向かって上方に、つまり第1の係合片313側に近づくように傾斜されている。
さらに、室内部材33Bの下端は、図1に示すように、下方に延長され、室内部材33Bの下側に配置されて室外部材33Aに係合されるポリ塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製の室内部材33Cの上端室内面を被覆している。
【0024】
室内部材33B,34Bの本体部321における室外面には、ピース状のアタッチメント400がネジ405等で固定されている。アタッチメント400は、室内部材31B,32Bに取り付けられたものと同一であるため、説明を省略する。
この下框33,34においても、各上框31,32と同様に、室外部材33A,34Aの各係合片313,315にアタッチメント400の係止部401と、係合溝323とを係合した状態で、各下框33,34の端面(長手方向の端部)から室内部材33B,34Bをスライド移動させることで組み立てられる。従って、室内部材33B,34Bは室外部材33A,34Aに対して長手方向にスライド移動可能に取り付けられている。
なお、下框33には、室内部材33Cも同様に端面からスライド移動により取り付けられる。また、本実施形態では、下框34においても、室内部材34Bの下側に、ポリ塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製のカバー材34Cが室内部材34Bの端面からスライド挿入により取り付けられている。
【0025】
また、図2および図6(A)〜(C)に開示するように、竪框35,36,38は、各上框31,32と同様に、室外部材35A,36A,38Aと、室内部材35B,36B,38Bとを接合して構成されている。
室外部材35A,36A,38Aは、アルミ押出形材で構成され、複層ガラス39をガスケット40を介して保持するガラス保持片311と、前記室内部材35B,36B,38Bに係合する係合片315とを備えている。
係合片315は、竪框35、36では、戸先側の側面から室内側に突設され、内召合せ框(竪框)38では室外面から見付け方向に突設されている。具体的には、係合片315は、室内側や見付け方向に突設された突設片部315Aと、この突設片部315Aの端部から直交方向(見付け方向や室内側方向)に折曲されて延長された係止片部315Bとを備えて断面略L字状に形成されている。
【0026】
室内部材35B,36B,38Bは、木製部材からなり、前記各室内部材31B〜34Bと同様に、本体部321と、ガラス保持片322とを備えている。ここで、室内部材35B,36Bは、各上框31,33の室内部材31B,36Bと同一形状、サイズであり、部品の共通化が図れている。室内部材38Bの本体部321は、略L字形状とされて室外部材38Aの室内露出面を被覆している。
各室内部材35B,36B,38Bには、係合片315が係合される断面直角三角形状の係合溝323が形成されている。
【0027】
室内部材35B,36B,38Bの室外面には、ピース状(各室内部材35B,36B,38Bの長手方向長さに比べて短尺)で、断面L字状のアタッチメント(連結ブラケット)410の一方の面がネジ405等で固定されている。アタッチメント410の他方の面は、室外部材35A,36A,38Aの取付面350にネジ406等によって固定されている。このため、各室内部材35B,36B,38Bは、室外部材35A,36A,38Aに対してその長手方向にはスライド移動不能に取り付けられている。
竪框35,36,38を組み立てるには、室内部材35B,36B,38Bに予めアタッチメント410を取り付けておき、室内部材35B,36Bは見付け方向(ガラス溝側)から室外部材35A,36Aに近付け、室内部材38Bは見込み方向(室外側)から室外部材38Aに近付け、各係合溝323を係合片315に係合させるとともに、アタッチメント410を室外部材35A,36A,38Aの取付面350にネジ止めすればよい。この際、ネジ406を締め付けるに従って、係止片部315Bが係合溝323の傾斜面に当接して案内されるので、室内部材35B,36B,38Bと室外部材35A,36A,38Aとは互いに引き寄せられて、係止片部315Bが係合溝323の垂直面に当接する位置に納まる。
【0028】
なお、各室内部材31B〜36B,38Bに取り付けるアタッチメント400、410の数や取付間隔は、各室内部材31B〜36B,38Bの長手方向の寸法などに応じて設定される。通常は、図5に示すように、各室内部材31B〜36B,38Bの長手方向両端近傍の2カ所に設けられるが、各室内部材31B〜36B,38Bの長さが比較的大きい場合には、さらに中央部分の1カ所にも追加して設けられる。
また、外召合せ框(竪框)37は、図2に示すように、外障子3A、内障子3Bを閉めた際に室内側に露出しないため、アルミ形材のみで構成されている。
さらに、各下框33,34には、前記各レール18,19上を転動する戸車が回転自在に支持されている。
【0029】
このように組み立てられた各框31〜38を枠組みすることで、各外障子3A、内障子3Bが組み立てられる。この際、上下框31〜34と、竪框35〜38との接合部は、図7に示すように、竪框勝ちとなるように構成されている。このため、上下框31〜34の室内部材31B〜34Bは、室外部材31A〜34Aに対してスライド移動できないようにネジ等で固定しなくても、室内部材31B〜34Bの長手方向の両端面326が竪框35〜38の室内部材35B〜38Bの枠内周面325に当接するため、各障子3A,3Bを組み立てた後は室外部材31A〜34Aから脱落することもない。
一方、竪框35〜36,38の室内部材35B〜36B,38Bは、アタッチメント410を介して室外部材35A〜36A,38Aにネジ止めされているので、室外部材35A〜36A,38Aに対してスライド移動したり、脱落したりすることはない。なお、各室外部材35A〜36A,38Aにそれぞれ複数のアタッチメント410が取り付けられている場合、それぞれ1つのアタッチメント410における室外部材35A〜36A,38Aへの固定用のネジ406が挿通されるネジ穴は通常のネジ穴であるが、他のアタッチメント410におけるネジ穴は室内部材35B〜36B,38Bの長手方向に長い長穴とされ、ネジ穴を介して室外部材35A〜36A,38Aと、アタッチメント410つまりは室内部材35B〜36B,38Bとは相対的に移動可能に構成されている。これにより、室外部材35A〜36A,38Aおよび室内部材35B〜36B,38Bで熱伸び量が異なる場合でも、その熱伸び量の差を吸収できるようにされている。
【0030】
また、竪框35〜38と上下框31〜34とを接合する場合に、竪框35〜38の室内部材35B,36B,38Bにおける接合面325と、上下框31〜34の室内部材31B〜34Bにおける接合面326とは、各框31〜38の接合方向(長手方向)に直交する直交面と、建具枠の見込み方向に直交する直交面とに対して所定の角度となるように傾斜されている。
ここで、各室内部材31B〜34Bの長手方向の端面は、相じゃくり構造とされている。すなわち、図8に示す内障子3Bで説明すると、上框32の室内部材32Bは、その長手方向の両端部が、室内面からの見込み寸法L1、両端面からの見付け寸法W1の分だけ、切り欠かれている。
【0031】
一方、各竪框36,38の室内部材36B,38Bにおいて、枠内周面の室内側の部分は、室内面からの見込み寸法L2、両端面からの見付け寸法W2の突出部分とされている。そして、この突出部分の枠内周面に前記接合面326が形成されている。
ここで、寸法L1とL2とは略同一とされて、上下框31〜34と竪框35〜38を組んだ際に、各室内部材32B,36B,38Bの室内面が段差無く、面一となるように設定されている。
また、寸法W2は寸法W1と同一または僅かに短くされ、室外部材32Aと各室外部材36A,38Aとをビスなどで接合した際に、各接合面325,326が密着あるいは僅かに隙間をあけて接合され、室外部材32Aと各室外部材36A,38Aとは確実に密着接合されるように構成されている。
従って、上下框31〜34の両端の接合面326間の幅寸法W3は、各竪框35〜38の接合面325間の幅寸法W4と同一または僅かに短くされていることになる。
【0032】
なお、各接合面325,326は、それぞれ垂直面とされており、上下框31〜34の竪框35〜38への接合方向、つまり上下框31〜34の長手方向に対して直交する直交面370に対し角度θ1だけ傾斜され、障子3Bの框枠(建具枠)の見込み方向に直交する直交面380に対して角度θ2だけ傾斜されている。なお、図8から明らかなように、傾斜角度θ1+θ2=90度の関係になっている。そして、傾斜角度θ1は、実施にあたって適宜設定すればよいが、具体的には角度θ1は5度以上、20度以下程度、好ましくは、10度以上、15度以下に設定すればよい。角度θ1が5度未満であると、通常の直交面と同様になり、傾斜面にすることによる作用効果を得られにくくなる。一方、角度θ1が20度以上であると、加工が難しくなり、かつ先端が鋭角、つまり角度θ2が小さくなるため、その先端部分が破損しやすくなってしまうため、前記角度範囲が好ましい。
【0033】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1) 上下框31〜34の室内部材31B〜34Bは、その両端面326が竪框35〜38の接合面325に当接されることでその長手方向にスライド移動不能とされているので、室内部材31B〜34Bを室外部材31A〜34Aにネジ等を用いて固定する必要がない。そのため、上下框31〜34の組立作業性を向上でき、障子3A,3Bの組立も容易に行うことができる。
(2) 竪框35〜38の室内部材35B,36B,38Bにおける接合面325と、上下框31〜34の室内部材31B〜34Bにおける接合面326とを傾斜面としているので、各框31〜38をビス等で接合する際に、各室内部材31B〜38Bが仮に捻れたり、ずれたりしていても、これらを自動的に矯正することができる。従って、この点でも障子3A,3Bの組立作業性を向上することができる。
【0034】
(3) 各接合面325,326が傾斜面とされているので、各接合面325,326間に隙間が生じても、障子3A,3Bを室内正面から見た場合に、前記隙間からは一方の接合面325,326が露出し、室外部材31A〜38Aが前記隙間から露出することがないため、隙間部分を目立ちにくくすることができ、意匠性を向上することができる。
(4) その上、本実施形態では、室内部材31B〜38Bの接合部分を相じゃくり構造としているので、各接合面325,326間の隙間をのぞいても、その隙間の奥は各室内部材31B〜34Bで塞がれているので、その隙間から室外部材31A〜38Aが露出することを確実に防止でき、意匠性をより一層向上することができる。
【0035】
(5) 室内部材31B〜34Bを室外部材31A〜34Aに対してビス止めせずに、スライド移動可能に取り付けているので、各部材の熱伸び量の差も容易に吸収することができる。また、接合面325,326を傾斜面として隙間が目立たないようにしているため、意匠を低下させずに、熱伸びを考慮して各室内部材31B〜38B間に隙間を形成することもできる。
(6) 障子3A,3Bにおける各框31〜38の各室内部材31B〜36B,38Bとして天然木材を用いたので、引違い窓1の室内意匠を向上でき、かつ断熱性能も向上することができる。特に、接合面325,326が傾斜面とされていて、隙間からアルミ製の室外部材31A〜36A,38Aが室内側に露出することを防止できるので、非常に室内意匠を向上することができる。
【0036】
(7) 木製の室内部材31B〜36B,38Bを室外部材31A〜36A,38Aに取り付けるにあたって、アタッチメント400,410を用いたので、従来のように室外部材31A〜36A,38Aの各係合片313,315等の形状に合わせて木材を加工する場合に比べ、木製部材の形状を単純化(シンプル)にでき、加工・製造コストを大幅に低減することができて生産性も向上できる。
(8) さらに、アタッチメント400,410を用いたので、室内部材31B〜36B,38Bが直接室外部材31A〜36A,38Aに接触する面積を小さくでき、断熱性能をより一層向上することができる。特に、アタッチメント400,410は、ピース材で構成されており、アタッチメント410がアルミ、ステンレス等の金属材で構成されていても、室内部材31B〜36B,38Bがその全長に渡って室外部材31A〜36A,38Aに直接接触している場合に比べれば、接触面積を小さくでき、その分、熱伝導を抑えることができて断熱性能を向上することができる。
【0037】
(9) 室内部材31B〜36B,38Bには、各係合片315が係合する溝323が形成されているが、この溝323は、断面略直角三角形状の単純な形状であるため、容易に加工できるため、この点でも加工コストを低減することができる。
また、溝323が断面略直角三角形状とされ、傾斜面323Bを備えているため、室内部材31B〜36B,38Bを室外部材31A〜36A,38Aに取り付けた際に、この傾斜面323Bを利用して室内部材31B〜36B,38Bを室外部材31A〜36A,38A側に引き寄せることができ、その接合部分に隙間が発生することを防止でき、組立精度や意匠性を向上することができる。
(10)さらに、各框31,32,35,36,38において、室内部材31B〜38Bと係合片315とが面一になるように構成したので、その接合部分には段差が生じず、その点でも意匠性等に優れた框31〜38とすることができる。
その上、溝323が断面略直角三角形状であるため、溝323と係合片315との摩擦も少なくでき、この点で室外部材31A〜34Aに対して室内部材31B〜34Bをスムーズにスライド移動させることができ、框組み作業を非常に簡単に行うことができる。
【0038】
(11)上下框31〜34においては、ピース状のアタッチメント400を用いているので、室内部材の全長に渡って形成される2条の係合溝を設け、各係合溝に室外部材の係合片を係合させる場合に比べ、アタッチメント400が係合片に接触する面積も少なくなるので、室内部材31B〜36B,38Bのスライド移動をスムーズに行えて組立作業を容易に行うことができる。
その上、アタッチメント400,410は、合成樹脂製であって室外部材31A〜34Aに対する摩擦係数も小さくできるので、室外部材31A〜34Aに対して室内部材31B〜34Bをより一層スムーズにスライド移動させることができる。従って、各框31〜38を框組みすることで、室内部材31B〜34Bは竪框35〜38の室内部材35B〜38Bに押されて自動的に所定の位置に移動させることができ、框組み作業を非常に簡単に行うことができる。
(12)また、竪框35〜36,38では、アタッチメント410を用いて室内部材35B〜36B,38Bを室外部材35A〜36A,38Aの見付け方向から当接させて室外部材35A〜36A,38Aに固定できるので、端面側からスライド嵌合する場合に比べて取付作業を容易に行うことができる。
【0039】
(13)アタッチメント400は、前記断面形状の樹脂押出成形品を所定の長さに切断することなどで容易にかつ安価に製造できる。また、アタッチメント410も、断面L字形状のアルミ等の金属押出形材を所定の長さに切断したり、金属板材を折曲加工することなどで容易にかつ安価に製造できる。従って、木製の室内部材のみに比べると、部品点数は増えるが、木製の室内部材31B〜36B,38Bの断面形状を簡易化できて加工コストを大幅に低減できるので、全体としても部品コストを低減でき、安価に提供できる。
【0040】
なお、本発明は、前述の実施形態に限定されない。
例えば、本発明の建具枠としては、前記実施形態のような障子3A,3Bの框材に限らず、窓枠の枠材に適用してもよい。例えば、図9に示すように、引違い窓1の窓枠2に本発明の建具枠を用いてもよい。
具体的には、上枠11、下枠12の室外部材11A,12A、断熱部材11C,12C、室内部材11B,12Bからなる断熱形材部分を、本発明の建具枠における室外部材とし、この室外部材にアタッチメント400によって木製の室内部材11D,12Dを取り付けている。すなわち、室内部材11B,12Bには、係合片313,315が形成され、木製の室内部材11D,12Dには、係合片313,315に係合されるアタッチメント400および係合溝323を形成している。
そして、図示しない縦枠の室内部材と、上下枠11,12の室内部材11B,12Bの接合面は、前記実施形態の各框の室内部材と同様に、窓枠2の見込み方向に直交する直交面および上下枠11,12の長手方向に直交する直交面の両面に対して傾斜された傾斜面とされている。このような窓枠2に用いた場合も、障子3A,3Bに用いた場合と同様の効果、つまり窓枠2の組立作業性を向上でき、各室内部材11B,12Bの捻れやずれを自動的に矯正でき、各接合面間に隙間が生じていても、意匠性の低下を防止できるという各効果を奏することができる。
さらに、図9に示すように、障子3A,3Bおよび窓枠2の各建具枠を、本発明の建具枠で構成すれば、窓枠2および障子3A,3Bの室内面が共に木質調となって、統一感が得られ、引違い窓1の内観をより一層向上できる。
【0041】
さらに、このような建具枠を用いた建具としては、前記各実施形態の引違い窓1に限らず、縦辷り出し窓、横辷り出し窓、内開き窓、外開き窓、片引き窓、上げ下げ窓、FIX窓、出窓等の各種サッシ窓や、玄関、勝手口、浴室等の各種出入り口に設けられるドアや引き戸に適用してもよい。さらに、建具としては、室内に設けられる障子や襖などに適用してもよい。
【0042】
さらに、本発明の建具枠を窓枠や障子として用いる場合に、窓枠や障子のすべての室内面に合成木材製の室内部材が設けられるように構成する必要はない。例えば、図1の引違い窓1における外召合せ框37のように、障子3A,3Bを閉めた際に室内側に露出しない部分には、必ずしも合成木材を配置しなくてもよい。要するに、合成木材は、意匠性の向上という機能も備えているため、枠材や框材のうち、少なくとも室内側に露出する枠材や框材の室内部分に設ければよい。さらに、各窓枠や障子の断熱部材(木材や合成樹脂材)以外の部分はアルミやステンレス等の各種金属で形成されていればよく、具体的な材質は設置する建物周りの環境等に応じて適宜選択すればよい。
また、各窓枠や障子の室内部材は、天然木に限らず、合成樹脂材等でもよく、少なくとも室外部材に比べて熱伝導率の低い材質で構成されていればよい。
また、前記各障子には、複層ガラスを配置していたが、単板ガラスを配置してもよく、これらも断熱性能などを考慮して設定すればよい。
【0043】
また、木製の室内部材31B〜36B,38Bを室外部材31A〜36A,38Aに取り付けるためのアタッチメントの具体的形状、材質、構造等や、このアタッチメントや係合溝が係合される室外部材31A〜36A,38Aの係合片313,315の具体的な形状などは、実施にあたって適宜設定すればよく、少なくとも上下框や上下枠の室内部材を室外部材に対してその長手方向にスライド移動可能に取り付けるものであればよい。従って、必ずしもアタッチメントを用いる必要はなく、例えば、各室内部材31B〜34Bに室外部材31A〜34Aの係合片313,315に係合する2条の溝を形成してもよい。但し、アタッチメントを用いれば、室内部材31B〜36B,38Bの断面形状が単純な形状になって、その製造を容易に行えるという利点がある。
さらに、前記実施形態では、各室内部材31B〜36B,38Bの接合構造を、相じゃくり構造としていたが、この接合構造としては、例えば、傾斜面とされた各接合面を突き合わせたものなど、他の接合構造を採用してもよい。
【0044】
【発明の効果】
このような本発明の建具枠および建具によれば、複合枠材でありながら、その製造作業を簡易化できるとともに、意匠性を向上できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態である引違い窓を示す縦断面図である。
【図2】図1に示す引違い窓の横断面図である。
【図3】(A)は本実施形態の上框を示す縦断面図であり、(B)は下框を示す縦断面図である。
【図4】図3(A)に示す上框の分解図である。
【図5】図3(A)に示す上框の分解斜視図である。
【図6】(A)、(C)は本実施形態の竪框を示す縦断面図であり、(B)は召合せ框(竪框)を示す縦断面図である。
【図7】本実施形態における上框と竪框との接合状態を示す分解斜視図である。
【図8】本実施形態における上框と竪框との接合状態を示す分解平面図である。
【図9】本発明の変形例である引違い窓を示す縦断面図である。
【図10】本発明の背景技術である上框を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1…引違い窓、2…断熱窓枠、3…アルミ木複合障子、3A…外障子、3B…内障子、11…上枠、12…下枠、13…縦枠、11A,12A,13A…室外部材、11B,12B,13B…室内部材、11C,12C,13C…断熱部材、11D,12D…室内部材、31,32…上框、33,34…下框、35,36…竪框(召合せ框)、37,38…竪框(戸先框)、31A〜36A,38A…室外部材、31B〜36B,38B…室内部材、33C…室内部材、34C…カバー材、39…複層ガラス、40…ガスケット、100…建物外壁、311…ガラス保持片、312…凹溝部、313,315…係合片、321…本体部、322…ガラス保持片、323…係合溝、325…接合面(枠内周面)、326…接合面(端面)、350…取付面、370…直交面、380…直交面、400,410…アタッチメント。

Claims (4)

  1. 上枠材、下枠材および左右の縦枠材の4本の枠材を枠組みして構成される建具枠であって、
    各枠材は、金属製の室外部材と、この室外部材に比べて熱伝導率が低い断熱材料で構成された室内部材とで構成され、
    少なくとも上枠材および下枠材の室内部材は、室外部材に対してその長手方向にスライド移動可能に取り付けられ、かつ室内部材の長手方向の各端面は、縦枠材の室内部材の枠内周面に当接可能とされ、
    上下枠材の室内部材の前記端面と、縦枠材の室内部材の前記枠内周面との互いに当接する当接面は、建具枠の見込み方向に直交する直交面および上下枠材の長手方向に直交する直交面の両面に対して傾斜された傾斜面とされている建具枠。
  2. 前記上下枠材の室内部材の端面と、縦枠材の室内部材の枠内周面とは、相じゃくり構造で接合されており、前記端面および枠内周面において室内部材の室内面に連続する面が前記傾斜面とされている請求項1に記載の建具枠。
  3. 前記室外部材は非鉄金属製であり、前記室内部材は木製または合成樹脂製である請求項1または請求項2に記載の建具枠。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の建具枠と、この建具枠内に組み込まれた面材とを備える建具。
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