JP3812879B2 - ノズル切換装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のノズルへの流体供給を切り換えるためのノズル切換装置に関し、特にその切換制御機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
噴射流体を所望のノズルに供給するように供給路を切り換えるノズル切換装置としては、切り換えを2ポート切換弁又は3ポート切換弁を使用して行うノズル切換装置と、ロータリスプール型切換弁を使用して行うノズル切換装置が従来から一般的に知られている。
【0003】
図5は、3ポート切換弁によりノズルの切換えを行うノズル切換装置の回路図である。このノズル切換装置では、3ポート切換弁501のPポートをクーラントポンプに接続し、AポートとBポートをそれぞれ別々のノズルに接続している。このノズル切換装置では、パイロットピストンにより3ポート切換弁を作動させて、Pポートから供給されてくる流体をAポート又はBポートに切り換えて吐出することにより、ノズルへの流体供給路の切り換えを行っている。
【0004】
図6は、ロータリスプール型切換弁600を使用したノズル切換装置の概略構成図である。このノズル切換装置では、Pポートをクーラントポンプ601に接続し、AポートとBポートをそれぞれ別々のノズルに接続している。そして、スイベルジョイント602に接続された円筒状のスプール603をモータ604により回動させて、Pポートから供給されてくる流体をAポート又はBポートに切り換えて吐出することにより、ノズルへの流体供給路の切り換えを行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のノズル切換装置には次のような問題がある。3ポート切換弁によるノズル切換装置では、1つの切換弁で2個のノズルの切換えしか行えないため、例えば4個のノズル切り換えを行う場合には、2個の3ポート弁が必要となる。また、2ポート切換弁では一つのノズルへの洗浄水供給のオンオフ切換えしか行えないため、4個のノズル切り換えを行う場合には、4個の2ポート切換弁が必要となってくる。このように、多数のノズルの切り換えを行う場合には、2ポート切換弁や3ポート切換弁を複数個連結しなければならず、またノズル切り換えのために各切換弁毎に弁の開閉を操作する機構を設ける必要があるため、装置構成が大型となり、重量も増大するという問題がある。また、このためノズル切換装置の設置場所を広くしなければならず、また製造コストも増大する。更に、各切換弁ごとに弁の開閉を制御しなければならず、切換制御が困難であるという問題がある。
【0006】
一方、ロータリスプール型切換弁によるノズル切換装置では、スプールが円筒状のため、ボディ内壁のシール面605が円筒面となっており、完全なシール性を確保することが困難であるという問題がある。また、このノズル切換装置では、スイベルジョイントを使用しており、またノズル切り換え時のスプールの回動によりシール面をスプールが摺動するため、装置の耐久性が低いという問題がある。更に、高価なスイベルジョイントを使用しなければならないため、装置の製造コストが増大するという問題もある。
【0007】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、コンパクトな構成で、ノズル切り換え制御の容易なノズル切換装置を提供することを主な目的とする。本発明の別の目的は、シール性を向上できるノズル切換装置を提供することである。本発明の別の目的は、製造コストの低減を図ることができるノズル切換装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、複数のノズルへの流体供給路を切り換えるノズル切換装置であって、単一の回転駆動モータと、前記供給路に開口する弁座と、該弁座に着座して前記供給路を閉鎖する可動弁体とを、それぞれノズルごとに有する切換弁機構と、前記回転駆動モータの出力軸の回転をノズルごとに往復運動に変換して、前記可動弁体を離座させる変換手段と、ノズルごとに前記供給路の開閉状態を検知する検知手段と、を備え、前記切換弁機構は、前記可動弁体を着座方向に押圧付勢する押圧部材を更に備えたものであり、前記変換手段は、前記モータ出力軸に装着され、ノズルごとに偏心した複数の偏心カムを備え、各偏心カムは、前記押圧部材による押圧付勢力に抗して前記可動弁体を押圧する外輪と、前記モータ出力軸に取り付けられた内輪と、該内輪と外輪との間に設けられた軸受部とを有するものであり、前記検知手段は、前記モータ出力軸に各偏心カムに隣接して装着された複数のドグと、各ドグの上方に、外部の制御部と接続された複数の近接スイッチと、を備え、各ドグは、隣接する偏心カムの偏心方向と反対方向にそれぞれ突出したものであり、隣接する偏心カムの外輪が前記可動弁体を押圧したときに、近接スイッチに最も近接して該近接スイッチを作動させ、該可動弁体が流体供給路を開いたことを検知してノズル検知信号を前記制御部に送出させることを特徴とする。
【0009】
この請求項1に係る発明における切換弁機構は、可動弁体が弁座に着座することにより流体供給路を閉鎖し、可動弁体が弁座から離座することにより流体供給路を開く切換弁をノズルごとに有するものである。各切換弁の可動弁体はその往復動により弁座に着座及び離座するが、変換手段は回転駆動モータの回転駆動トルクを可動弁体の往復動に変換する。即ち、本発明では複数のノズルごとに複数の切換弁を有しているが、変換手段によってノズルごとに各切換弁を着座及び離座させるようにモータの回転駆動トルクを可動弁体の往復動に変換しているので、各切換弁の開閉制御は単一の回転駆動モータと変換手段によってのみ可能となり、切換弁毎に別個の開閉制御手段を設ける必要はない。このため、複数のノズルごとに切換弁とその開閉制御機構が必要な従来のノズル切換装置に比べて、構成がコンパクトになる。
【0010】
本発明における切換弁機構は、可動弁体が往復動することにより弁座に着座及び離座するものであれば良く、回転駆動モータの駆動トルクの変換によって往復動するように構成する他、通常時には可動弁体が弁座に着座するように付勢されており、回転駆動モータの駆動トルクの変換によってこの付勢力に対抗して可動弁が移動することによって弁座から離座するように構成しても良い。
【0011】
本発明における変換手段は、回転駆動モータの出力軸の回転をノズルごとに往復運動に変換するものであれば良く、本発明では特に限定しない。例えば変換手段を、複数のノズルのうち1個のノズルを選択して流体供給路を開くようにモータの回転駆動トルクを1個の切換弁の往復動に変換する他、複数個のノズルを選択して流体供給路を開くようにモータの回転駆動トルクを複数個の切換弁の往復動に変換するように構成することができる。本発明における変換手段としては例えばカム機構を用いたものが挙げられる。
【0012】
また本発明は、前記切換弁機構は、前記可動弁体を着座方向に押圧付勢する押圧部材を更に備えたものであり、前記変換手段は、前記モータ出力軸に装着され、ノズルごとに偏心した複数の偏心カムを備え、各偏心カムは、前記押圧部材による押圧付勢力に抗して前記可動弁体を押圧する外輪と、前記モータ出力軸に取り付けられた内輪と、該内輪と外輪との間に設けられた軸受部とを有するものであることを特徴とする。
【0013】
この発明では、変換手段が回転駆動モータの出力軸に装着された複数の偏心カムで構成されている。また、切換弁機構では可動弁体が押圧部材の押圧付勢力によって弁座に着座された状態となっており、回転駆動モータの回転駆動により各偏心カムが回転して、可動弁体を押圧部材による押圧付勢力に抗して押圧するので、モータの回転駆動トルクが可動弁体の離座方向への移動に変換される。ここで、各偏心カムはノズル毎に偏心しているので、各切換弁の可動弁体は異なるタイミングで押圧されて弁座から離座することになる。このため、各切換弁による流体供給路の開閉制御は、単一の回転駆動モータを駆動するだけで変換手段により行われるので、各切換弁毎に独立した開閉制御を必要とする従来のノズル切換装置に比べて、容易にノズルの切換制御を行うことができる。
【0014】
また、本発明では、回転駆動モータの回転を偏心カムにより可動弁体の往復動に変換し、可動弁体の弁座への離座と着座とによって流体供給路の開閉を行っているので、シール面を可動弁体が摺動することはなく、完全なシール性を得ることができる。また、可動弁体のシール面での摺動はないため装置の耐久性が向上する。
【0015】
更に、本発明では、偏心カムが外輪と内輪と内輪と外輪との間の軸受部とを有する転がり軸受の構成をしている。このため、モータを回転駆動すると、軸受部によって偏心カムの外輪は滑らかな回転を行い、外輪の回転による各可動弁の押圧力は均一になる。従って、偏心カムからの特定の可動弁に対する偏荷重を軽減することができる。
【0016】
本発明における複数の偏心カムは、ノズルごとに偏心してモータ出力軸に装着されていれば良く、同時に流体を噴射するノズルを1個とすべく、複数の偏心カムの全てを互いに異なる方向に偏心させる他、同時に流体を噴射するノズルを複数個とすべく、同時噴射可能な複数のノズルに対応した複数の偏心カムのみを同一方向に偏心させてモータ出力軸に装着しても良い。
【0017】
さらに本発明は、前記供給路の開閉状態を検知する検知手段を更に備えたことを特徴とする。
【0018】
この発明では、検知手段によって各ノズルへの流体供給路の開閉状態をノズルごとに検知するので、検知結果に応じて切換弁機構の切換弁の開閉制御を自動的に行うことができる。
【0019】
本発明における検知手段は、流体供給路の開閉状態を検知するものであれば良く、開状態のときのみに検知信号を発するように構成したり、閉状態のときにのみ検知信号を発するように構成することは任意である。また、更に全てのノズルへの流体供給路が閉鎖されているときに検知信号を発するように構成することもできる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施形態について、図示例とともに説明する。図3は本実施形態で使用する洗浄装置の模式図である。この洗浄装置では、図3に示すように、3個のノズル(第1ノズル、第2ノズル及び第3ノズル)及びエアブローノズルをランスパイプ49の下部に装着し、4軸ロボット47でランスパイプ49を移動してノズルの位置決めを行う。また、ノズル回転軸モータ45でランスパイプ49ごとノズルを回転させながらパレット51上のワーク57に対して洗浄水を噴射する。本実施形態で使用する洗浄装置41の構成は公知のものであり、各部の詳細については説明を省略する。本実施形態のノズル切換装置1はこの洗浄装置41のランスパイプ49上端部に接続されている。
【0021】
図1(a)は本実施形態のノズル切換装置の概略構成を示す側面からみた断面図であり、図1(b)は正面から見た断面図である。図2は本実施形態のノズル切換装置の回路図である。
【0022】
図2に示すように、本実施形態のノズル切換装置1は洗浄水タンク39から洗浄水を吐出する供給ポンプ35と、3個のノズル(第1ノズル、第2ノズル及び第3ノズル)との間に接続されており、これら3個のノズルからの洗浄水の噴射を切り替えるものである。尚、洗浄水供給路内の過剰な昇圧を防止するために、供給ポンプ35と供給口13との間にドレン弁37を配置して、洗浄水を洗浄水タンク39に排出するようにしている。
【0023】
本実施形態のノズル切換装置1は、第1ノズル、第2ノズル及び第3ノズルにそれぞれ対応した3個の切換弁(第1切換弁3a、第2切換弁3b及び第3切換弁3c)からなる切換弁機構と、駆動モータ17と、本発明の検知手段を構成する4個の近接スイッチ(第1近接スイッチ31a、第2近接スイッチ31b、第3近接スイッチ31c、閉用近接スイッチ31d)とを主に備えており、これら各部品は1個のケースに収納されている。
【0024】
ケース側面には洗浄水供給ポンプ35に接続された1個の供給口13があり、ここから洗浄水がケース内部に導入される。また、ケース前面には3個の排出口15a,15b,15cがあり、各排出口15a,15b,15cはそれぞれ各ノズルに接続されている。
【0025】
第1切換弁3a、第2切換弁3b及び第3切換弁3cは、それぞれ第1ノズル、第2ノズル、第3ノズルへの洗浄水供給路の切り換えを行うものである。各切換弁3a,3b、3cはそれぞれ、洗浄水供給路に開口する弁座7a,7b,7cと、この弁座に着座して洗浄水供給路を閉鎖する可動弁体5a,5b,5cと、この可動弁体を着座方向(図1の上方向)に押圧付勢するスプリング9a,9b,9cから構成される。そして、丁度、各弁孔の位置に排出口15a,15b,15cが設けられている。このため、供給口13から3個の弁孔、そして3個の排出口15a,15b,15cまでの通路が各ノズルへの洗浄水供給路となっており、この洗浄水供給路の3個の切換弁3a,3b,3cで開閉することにより、3個のノズルへの洗浄水の供給を切り換えて、ノズルの噴射切換えを行うように作動する。
【0026】
即ち、可動弁体5a,5b,5cは、スプリング9a,9b,9cの図1上方向の押圧付勢力によって通常弁座に着座した状態となっており、この状態では洗浄液供給路が閉鎖され、ノズルへの洗浄水の供給は行われない。後述する偏心カム21a,21b,21cによって可動弁体5a,5b,5cを押圧付勢力に対向する方向である図1下方向に押圧することにより、可動弁体5a,5b,5cは便座から離座した状態となるので、洗浄水供給路は開き、ノズルへの洗浄水の供給が行われる。
【0027】
駆動モータ17の回転駆動トルクは、各ノズルに対応してモータ出力軸19に装着された3個の偏心カム(第1偏心カム21a、第2偏心カム21b及び第3偏心カム21c)によって切換弁3a,3b,3cの可動弁体5a,5b,5cの図1下方向(押圧付勢力に対向する方向)への移動に変換される。
【0028】
各偏心カムは、可動弁体5a,5b,5cを図1下方向に押圧する外輪23a,23b,23cと、モータ出力軸19に取り付けられた内輪25a,25b,25cとからなり、内輪25a,25b,25cと外輪23a,23b,23cとの間にはころがり軸受27a,27b,27cが設けられている。このため、モータ出力軸19の回転により内輪25a,25b,25cが回転するが、この回転駆動トルクがころがり軸受27a,27b,27cを介して外輪23a,23b,23cに伝達される。
【0029】
可動弁体5a,5b,5cは、通常時にはスプリング9a,9b,9cによる図1上方向への押圧付勢により弁座7a,7b,7cに着座して洗浄水供給路を閉鎖しているが、偏心カム21a,21b,21cは偏心してモータ出力軸19に装着されているので、モータ出力軸19の回転によって外輪23a,23b,23cがこの押圧付勢方向に対向する方向(図1下方向)に可動弁体5a,5b,5cを押圧して移動させ、その結果可動弁体5a,5b,5cが弁座7a,7b,7cから離座して洗浄水供給路が開かれる。ここで、第1偏心カム21aの外輪23aは第1切換弁3aの可動弁体5aを、第2偏心カム21bの外輪23bは第2切換弁3bの可動弁体5bを、第3偏心カム21cの23cは第3切換弁3cの可動弁体5cをそれぞれ押圧するようになっている。
【0030】
また、3個の偏心カム21a,21b,21cは夫々互いに異なる方向に偏心しており、偏心カム21a,21b,21cの外輪23a,23b,23cは異なるタイミングで各可動弁体5a,5b,5cを押圧する。このため、駆動モータ17の駆動によって、3個のノズルへの洗浄水供給路の開閉の切り換えが異なるタイミングで行われる。尚、図1は第1偏心カム21aが可動弁体5aを押圧して、第1ノズルへの洗浄水供給路が開かれた状態(第1ノズルから洗浄水が噴射可能な状態)を示している。
【0031】
また、偏心カム21a,21b,21cの外輪23a,23b,23cと内輪25a,25b,25cとの間には、ころがり軸受27a,27b,27cが設けられているので、内輪25a,25b,25cの回転がころがり軸受27a,27b,27cを介して外輪23a,23b,23cに伝達され、外輪23a,23b,23cは滑らかな回転を行う。このため、外輪23a,23b,23cの回転による各可動弁の押圧力は均一になり、偏心カム21a,21b,21cからの特定の可動弁に対する偏荷重が軽減される。
【0032】
モータ出力軸19には、更に4個のドグ(第1ドグ29a、第2ドグ29b、第3ドグ29c、閉用ドグ29d)が各偏心カム21a,21b,21cに隣接して装着されている。そして、各ドグ29a,29b,29c,29dの上方には4個の近接スイッチ31a,31b,31c,31dが設けられており、それぞれケース外部の制御部(図示せず)へ接続されている。
【0033】
第1ドグ29aは、隣接する第1偏心カム21aの偏心方向と180度の角度の方向、即ち偏心方向と反対方向に突出している。また、第2ドグ29bは第2偏心カム21bの偏心方向と反対方向に、第3ドグ29cは第3偏心カム21cの偏心方向と反対方向にそれぞれ突出している。このため偏心カム21a,21b,21cの偏心部分が下方にきて可動弁体5a,5b,5cが弁座7a,7b,7cから完全に離座し洗浄水供給路を開いたときに、ドグ29a,29b,29cが近接スイッチ31a,31b,31cに最も接近して近接スイッチ31a,31b,31cを作動させる。そして、第1〜第3近接スイッチはその作動によりそれぞれ第1〜第3ノズルへの洗浄水供給路が開いていることを検知してノズル開検知信号を制御部に送出する。
【0034】
一方、閉用ドグ29dは、全ての偏心カム21a,21b,21cの外輪23a,23b,23cが可動弁体5a,5b,5cを押圧していないとき、即ち、全ての可動弁体5a,5b,5cが弁座7a,7b,7cに着座しているときに、上方に来て閉用近接スイッチ31dに最も接近するような方向(他のドグ29a,29b,29cの突出方向とは異なる方向)に突出している。このため、閉用近接スイッチ31dは全てのノズルへの洗浄水供給路が閉鎖されていることを検知して制御部にノズル閉検知信号を送出するようになっている。
【0035】
制御部は、第1〜第3近接スイッチ31a,31b,31c及び閉用近接スイッチ31dからの各検知信号を受信して、駆動モータ17の駆動制御を行うものである。以下、制御部によるノズルの切換処理について説明する。図4は制御部で行われるノズル切換処理のフローチャートである。
【0036】
まず、ノズル切換装置1を初期設定状態にする。初期設定状態は、ドレン弁37が開状態で、かつ全ての洗浄水供給路が閉状態(全ての可動弁体5a,5b,5cが弁座7a,7b,7cに着座している状態)である(ステップ401)。
【0037】
次いで、駆動モータ17を駆動してドグ29a,29b,29c,29d及び偏心カム21a,21b,21cを回転させる(ステップ402)。第1偏心カム21aが可動弁体5aを押圧して第1ドグ29aが上方位置に来たときに第1近接スイッチ31aが作動して第1ノズル開検知信号を送出する(ステップ403)。尚、このとき、第2偏心カム21b及び第3偏心カム21cは可動弁体5b,5cを押圧しておらず、従って第2ノズル及び第3ノズルへの洗浄水供給路は閉鎖された状態となっている。
【0038】
第1近接スイッチ31aから検知信号を受信すると、第1ノズルへの供給路が開状態であると判断し、モータの駆動を停止し(ステップ404)、またドレン弁37を閉じて洗浄水の流体圧力を上昇させる(ステップ405)。そして、この状態で、第1ノズルから洗浄水を噴射して洗浄対象物の洗浄を開始する(ステップ406)。尚、第1ノズルからの洗浄水噴射に先立ち、ノズル位置決め処理が4軸ロボット47の作動により行われるが詳細については省略する。第1ノズルによる洗浄処理を所定時間行ったら、ドレン弁37を開き洗浄水圧力を降圧し(ステップ407)、第1ノズルによる洗浄処理を完了する。
【0039】
次いで、モータを駆動する(ステップ408)と、第1偏心カム21aが可動弁体5aを押圧を解除し、次いで第2偏心カム21bが可動弁体5bを押圧して第2ノズルへの洗浄水供給路を開く。そして、ステップ403からステップ408までの処理を繰り返し、第2ノズルによる洗浄処理を行う。次いで、ステップ403からステップ407までの処理を同様に繰り返すことにより、第2ノズルから第3ノズルへ切り替わり、第3ノズルによる洗浄処理が行われる。
【0040】
第3ノズルによる洗浄処理終了して、ドレン弁37を開き(ステップ407)、モータを駆動する(ステップ408)と、偏心カム21a,21b,21cとドグ29a,29b,29c,29dが回転して全てのノズルへの洗浄水供給路が閉鎖される(ステップ409)。このとき、閉用ドグ29dが上方位置まで回転して閉用近接スイッチ31dが作動し(ステップ410)、全てのノズルへの供給路が閉鎖されていることを示すノズル閉検知信号が制御部へ送出される。制御部はノズル閉検知信号を受信すると、モータを停止して全ての処理を完了する(ステップ411)。
【0041】
このように本実施形態のノズル切換装置1では、第1〜第3偏心カム21a,21b,21cによってノズルごとにモータの回転駆動トルクを可動弁体5a,5b,5cの往復動に変換しているので、各切換弁3a,3b,3cの開閉制御は単一の駆動モータ17と第1〜第3偏心カム21a,21b,21cによってのみ可能となり、切換弁毎に別個の開閉制御手段を設ける必要はなく、装置構成がコンパクトになものとなる。このため、図3に示すように、ノズル切換装置1を洗浄装置41のランスパイプ上部に装着して、3個のノズルをランスパイプ下部に装着するような構成を取ることができ、洗浄装置全体の構成を簡略化することが可能となる。
【0042】
また、本実施形態のノズル切換装置1では、各切換弁3a,3b,3cによる洗浄水供給路の開閉制御が単一の駆動モータ17を駆動するだけで第1〜第3偏心カム21a,21b,21cによって行われるので、各切換弁毎に独立した開閉制御を行う必要がなく、ノズル切換制御を容易に行うことができる。
【0043】
また、本実施形態のノズル切換装置1では、洗浄水供給路のシール面を可動弁体が摺動することはなく、完全なシール性を得ることができ、また装置の耐久性が向上するという利点がある。
【0044】
尚、本実施形態のノズル切換装置1では、3個のノズルの切り換えを行うものであるが、切換弁と偏心カムを増設することにより、単一の駆動モータ17で4個以上のノズルの切り換えを行うことが可能である。
【0045】
本実施形態のノズル切換装置1では、3個のノズルのうち1個づつ選択して洗浄水を噴射するようにノズル切り換えを行っているが、2個のノズルから同時に洗浄水を噴射させるため同時に2個の可動弁体が弁座から離座するように偏心カムを構成してもよい。この場合には、洗浄水供給路内の過剰な昇圧が防止されるので、ドレン弁を省略することが可能となる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したとおり、請求項1に係る発明によれば、切換弁の開閉制御は単一の回転駆動モータと変換手段によってのみ可能となり、装置のコンパクト化が図られるという効果を有する。このため、装置重量の軽量化を図ることができ、比較的狭い場所に設置することができ、省スペース化を図れるという効果を有する。
【0047】
更に、装置のコンパクト化が図れるので、ノズルの位置決めを行う4軸ロボットの先端付近に切換弁を設けることができ、流体供給の切換えを素早く容易に制御できるという効果を有する。
【0048】
また本発明によれば、切換弁毎に独立した開閉制御を必要としないので、ノズルの切換制御を容易に行えるという効果を有する。また、流体供給路のシール面を可動弁体が摺動することはなく、完全なシール性を図れるという効果を有する。更に可動弁体のシール面での摺動はないため、装置の耐久性が向上するという効果を有する。加えて、本発明では偏心カムが外輪と内輪と内輪と外輪との間の軸受部とを有しているので、偏心カムからの特定の可動弁に対する偏荷重を軽減できるという効果を有する。
【0049】
さらに本発明によれば、検知結果に応じて切換弁機構の切換弁の自在な開閉制御を自動的に行えるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は本実施形態のノズル切換装置の概略構成を示す側面からみた断面図であり、図1(b)は正面から見た断面図である。
【図2】本実施形態のノズル切換装置の回路図である。
【図3】本実施形態で使用する洗浄装置の模式図である。
【図4】本実施形態のノズル切換装置におけるノズル切換制御のフローチャートである。
【図5】従来例としての3ポート切換弁によりノズルの切換えを行うノズル切換装置の回路図である。
【図6】従来例としてのロータリスプール型切換弁を使用したノズル切換装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1:ノズル切換装置
3a:第1切換弁
3b:第2切換弁
3c:第3切換弁
5a,5b,5c:可動弁体
7a,7b,7c:弁座
9a,9b,9c:スプリング
13:供給口
15a,15b,15c:排出口
17:駆動モータ
19:モータ出力軸
21a:第1偏心カム
21b:第2偏心カム
21c:第3偏心カム
23a,23b,23c:外輪
25a,25b,25c:内輪
27a,27b,27c:ころがり軸受
29a:第1ドグ
29b:第2ドグ
29c:第3ドグ
29d:閉用ドグ
31a:第1近接スイッチ
31b:第2近接スイッチ
31c:第3近接スイッチ
31d:閉用近接スイッチ
33:軸受
35:供給ポンプ
37:ドレン弁
39:洗浄水タンク
41:洗浄装置
43:スイベルジョイント
45:ノズル回転軸モータ
47:4軸ロボット
48:ノズル
49:ランスパイプ
50:エアブローノズル
51:パレット
53:パレット旋回装置
55:レール
57:ワーク
501:3ポート切換弁
600:ロータリスプール型切換弁
601:クーラントポンプ
602:スイベルジョイント
603:スプール
604:モータ
605:シール面
Claims (1)
- 複数のノズルへの流体供給路を切り換えるノズル切換装置であって、
単一の回転駆動モータと、
前記供給路に開口する弁座と、該弁座に着座して前記供給路を閉鎖する可動弁体とを、それぞれノズルごとに有する切換弁機構と、
前記回転駆動モータの出力軸の回転をノズルごとに往復運動に変換して、前記可動弁体を離座させる変換手段と、
ノズルごとに前記供給路の開閉状態を検知する検知手段と、を備え、
前記切換弁機構は、前記可動弁体を着座方向に押圧付勢する押圧部材を更に備えたものであり、
前記変換手段は、前記モータ出力軸に装着され、ノズルごとに偏心した複数の偏心カムを備え、
各偏心カムは、前記押圧部材による押圧付勢力に抗して前記可動弁体を押圧する外輪と、前記モータ出力軸に取り付けられた内輪と、該内輪と外輪との間に設けられた軸受部とを有するものであり、
前記検知手段は、前記モータ出力軸に各偏心カムに隣接して装着された複数のドグと、各ドグの上方に、外部の制御部と接続された複数の近接スイッチと、を備え、
各ドグは、隣接する偏心カムの偏心方向と反対方向にそれぞれ突出したものであり、隣接する偏心カムの外輪が前記可動弁体を押圧したときに、近接スイッチに最も近接して該近接スイッチを作動させ、該可動弁体が流体供給路を開いたことを検知してノズル検知信号を前記制御部に送出させることを特徴とするノズル切換装置。
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