JP3854366B2 - パイロット式電磁弁 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、パイロット圧の供給によりスプール弁を駆動することにより、流体の流路を切り換えるようにしたパイロット式電磁弁に係る。特に詳しくは、シングルソレノイド式(自己復帰型)の動作態様と、ダブルソレノイド式(自己保持型)の動作態様とを選択的に切り換えるようにしたパイロット式電磁弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電磁弁はスプール弁を含む切換弁部と、そのスプール弁を空気圧(パイロット圧)により間接的に動かすためのパイロット式のアクチュエータ部とを有する。アクチュエータ部は電気的に駆動されるパイロット弁を含む。パイロット弁が制御されることにより、切換弁部に対するパイロット圧の供給が切り換えられ、スプール弁が駆動される。
【0003】
パイロット式のアクチュエータ部として、シングルソレノイド式とダブルソレノイド式とがある。シングルソレノイド式は一つのパイロット弁を有し、ダブルソレノイド式は二つのパイロット弁を有する。
【0004】
シングルソレノイド式のアクチュエータ部を有する電磁弁では、スプール弁の一端に常にパイロット圧が供給される。このパイロット圧によりスプール弁の一端が押圧され、スプール弁がその復帰位置に保持される。パイロット弁がオンされることにより、スプール弁の他端にもパイロット圧が供給され、スプール弁がその両端から押圧される。ここでは、スプール弁の両端に設けられたピストンの受圧面積がことなることから、それらピストンで発生する推力差に基づき、スプール弁がその復帰位置から往動する。パイロット弁がオフされることにより、スプール弁の一端が大気に開放され、スプール弁が復動して元の位置に復帰する。つまり、このタイプの電磁弁では、パイロット弁をオフさせることに伴い、スプール弁を元の位置に復帰させることのできる自己復帰型の動作態様が得られる。
【0005】
ダブルソレノイド式のアクチュエータ部を有する電磁弁では、各パイロット弁がそれぞれオン・オフされることにより、切換弁部に対するパイロット圧の供給が切り換えられ、スプール弁が往復動する。このタイプの電磁弁では、各パイロット弁がオフされてスプール弁の一端が大気に開放されても、スプール弁が元の位置に復帰することはない。この場合、スプール弁は両パイロット弁がオフされたときの位置に保持される。つまり、このタイプの電磁弁では、パイロット弁をオフさせることに伴い、スプール弁をある位置に保持することのできる自己保持型の動作態様が得られる。
【0006】
シングルソレノイド式の電磁弁と、ダブルソレノイド式の電磁弁とでは、本来、上記のように構造と動作態様が互いに異なる。このため、ある空気圧回路で各方式の動作態様を使い分けるためには、二種類の電磁弁の中から必要な電磁弁を選ぶ必要がある。或いは、ある空気圧回路において、最初は自己復帰型の動作態様を得るためにシングルソレノイド式の電磁弁が使われていたときに、自己保持型の動作態様を得る必要が生じたときには、シングルソレノイド式の電磁弁をダブルソレノイド式の電磁弁と交換する必要がある。この交換作業には手間と時間がかかることになり、作業性がよくない。
【0007】
そこで、このような労力を省略するために、自己復帰型及び自己保持型の両方の動作態様を兼ね備え、それらを選択的に発揮させるようにした電磁弁が提案されている。特開平7−198054号公報はこの種の兼用型のパイロット式電磁弁の一例を開示する。
【0008】
図9は上記公報の電磁弁と基本的な構成を同じくする電磁弁71を示す。この電磁弁71は第1及び第2のソレノイド75,76を含むアクチュエータ部72と、スプール弁73を内蔵する切換弁部74とを備える。各ソレノイド75,76は対応する第1又は第2の弁体77,78をそれぞれ駆動する。切換弁部74は給気ポート79、排気ポート80,81及び出力ポート82,83を有する。スプール弁73はその両端に大径ピストン84及び小径ピストン85を有する。大径ピストン84は対応する大径室86に、小径ピストン85は対応する小径室87にそれぞれ収容される。給気ポート79に連通する給気通路88の二つの開口端は、第1及び第2の弁体77,78により選択的に開閉される。各弁体77,78が選択的に開閉されることにより、各室86,87に対するパイロット圧の供給が切り換えられる。これにより、スプール弁73が往復動され、各ポート79〜83の間で給気の流れと排気の流れがそれぞれ切り換えられる。
【0009】
切換弁部74に設けられた手動弁89は、給気通路88と小径室87との間を選択的、且つ直接的に開閉するために操作される。この手動弁89により、給気通路88と小径室87との間が遮断されることにより、電磁弁71が自己保持型の動作態様に設定される。この設定において、両弁体77,78の一方のみが選択的に開かれることにより、大径室86又は小径室87にパイロット圧が供給され、スプール弁73が駆動される。両弁体77,78が共に閉じられ、大径室86及び小径室87へのパイロット圧の供給が遮断されることにより、スプール弁73が停止位置に保持される。手動弁89により、給気通路88と小径室87との間が開かれることにより、この電磁弁71が自己復帰型に設定される。この設定において、小径室87には常にパイロット圧が供給されることから、両弁体77,78が共に閉じられても、小径室87へのパイロット圧の供給は遮断されず、小径ピストン85の押圧力により、スプール弁73は、図9に示す復帰位置に配置されることになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の兼用型のパイロット式電磁弁71では、同電磁弁71が自己保持型に設定された状態において、誤って両方のソレノイド75,76が通電されたときに、両方の弁体77,78により給気通路88の両方の開口端が開かれることになる。これにより、大径室86及び小径室87の両方にパイロット圧が供給されることになる。この場合、大径ピストン84と小径ピストン85の径の違いにより、パイロット圧による大径ピストン84の推力が小径ピストン85の推力に勝り、結果的にはスプール弁73が動いてしまうことになる。これにより、電磁弁71が誤動作を引き起こすおそれがある。
【0011】
この発明は前述した事情に鑑みてなされたものであって、その第1の目的は、自己保持型と自己復帰型との間の設定変更を容易に行うことを可能とし、各型式の設定下でスプール弁の両端に同時にパイロット圧が供給されても不特定な誤動作を引き起こすことのないパイロット式電磁弁を提供することにある。
【0012】
この発明の第2の目的は、上記第1の目的に加え、自己保持型及び自己復帰型のそれぞれの適正な動作態様を担保しつつ、各型式の設定下で良好な応答性を確保することを可能にしたパイロット式電磁弁を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために請求項1に記載の第1の発明は、流体の流路を切り換えるためのスプール弁と、スプール弁を駆動するためにその両端に対応して設けられた第1の加圧室及び第2の加圧室に供給されるパイロット圧を制御する(第1及び第2の加圧室に対するパイロット圧の供給を許容又は規制する)ためのパイロット弁とを備えたパイロット式電磁弁において、スプール弁は第1の加圧室に対応する第1のピストンと第2の加圧室に対応する第2のピストンとを有し、第1及び第2のピストンは互いに同じ大きさの受圧面を有することと、第2のピストンはその内部の第3の加圧室に第3のピストンを摺動可能に収容し、第3のピストンの受圧面は第2のピストンの受圧面よりも小さいことと、第2のピストンは第3の加圧室に通じる外周溝を有し、その外周溝は第2のピストンの移動方向において互いに対向する第1の内壁及び第2の内壁を含み、第1の内壁は第2の内壁よりもスプール弁に近付いて配置され、第2の内壁は第1の内壁よりも大きい受圧面積を有することと、スプール弁の一端を第3のピストンにより押圧するために、第2の加圧室を大気に連通させ、外周溝を介して第3の加圧室にパイロット圧を常時供給する第1の態様と、スプール弁の一端を第2のピストンにより押圧するために、第2の加圧室への前記パイロット圧の供給を許容し、外周溝及び第3の加圧室を大気に連通させる第2の態様との間で前記パイロット圧の供給態様を切り換えるための切換手段とを備えたことを趣旨とする。
【0014】
上記第1の発明の構成によれば、パイロット圧の供給態様が第2の態様に切り換えられることにより、第2の加圧室へのパイロット圧の供給が許容され、外周溝及び第3の加圧室が大気に連通される。このため、パイロット弁により第2の加圧室にパイロット圧が供給されることにより、第2のピストンがその受圧面でパイロット圧を受けて推力を発生させてスプール弁を押圧する。ここでは、第2のピストンの受圧面と第1のピストンの受圧面との大きさが同じであることから、第1のピストンで発生する推力と、第2のピストンで発生する推力とが互いに等しい。
【0015】
ここで、パイロット弁により、第1又は第2の加圧室にパイロット圧が選択的に供給されることにより、第1又は第2のピストンの押圧により、スプール弁が選択的に往復動され、電磁弁における流体の流路が切り換えられる。又、パイロット弁により、第1及び第2の加圧室へのパイロット圧の供給が共に遮断されることにより、第1及び第2のピストンが共にスプール弁を押圧しなくなり、スプール弁がそのときの位置に保持される。つまり、この電磁弁で自己保持型の動作態様が得られる。一方、誤って第1及び第2の加圧室に同時にパイロット圧が供給された場合でも、第1及び第2のピストンが互いに逆向きの同じ推力を発生させてスプール弁を押圧し、スプール弁がそのときの位置に保持される。従って、パイロット弁の誤作動により第1及び第2の加圧室に同時にパイロット圧が供給されても、スプール弁が誤って不特定の方向へ移動することがなく、そのため、電磁弁における流路が誤って切り換えられることがない。
【0016】
これに対し、切換手段によりパイロット圧の供給態様が第1の態様に切り換えられることにより、第2の加圧室が大気に連通され、外周溝を介して第3の加圧室にパイロット圧が常時供給される。ここで、外周溝の第1及び第2の内壁にはパイロット圧により推力が発生するが、第2の内壁の受圧面積が第1の内壁のそれよりも大きい。このため、第2の内壁の推力が第1の内壁の推力に勝り、その推力差に基づいて第2のピストンがスプール弁から離れる方向へ移動する。そして、第3のピストンはその受圧面で第3の加圧室に供給されるパイロット圧を受けて推力を発生させ、スプール弁を押圧する。ここでは、第1のピストンの受圧面が第3のピストンのそれよりも大きいことから、第1のピストンの推力は第3のピストンの推力よりも大きい。
【0017】
ここで、パイロット弁により、第1の加圧室にパイロット圧が供給されることにより、スプール弁は、第1のピストンで発生する推力と第3のピストンで発生する推力との推力差に基づいて押圧されて往動し、電磁弁における流体の流路が切り換えられる。パイロット弁により、第1の加圧室へのパイロット圧の供給が遮断されることにより、第1のピストンがスプール弁を押圧しなくなる。そして、スプール弁は第3のピストンのみにより押圧され、上記推力差に基づく往動のと逆方向へ復動し、その終端位置に復帰する。つまり、電磁弁で自己復帰型の動作態様が得られる。従って、パイロット弁の誤作動により第1及び第2の加圧室に同時にパイロット圧が供給されても、スプール弁が所定の方向へ往動することから、電磁弁における流路が誤って切り換えられることがない。
【0018】
上記の目的を達成するために請求項2に記載の第2の発明は、第1の発明の構成において、電磁弁は第2のピストンを摺動可能に収容するボアを備え、第2のピストンはその外周に第1の内壁の近くに配置されたパッキンを有し、パッキンは外周溝とその外部との間をシールすることと、ボアは他の部位よりも小径な段部を有し、第2のピストンがボアの底面に近接したときには、パッキンが段部に乗り上げて圧縮され、第2のピストンがボアの底面から離れる方向へ移動したときには、パッキンが段部から離脱してその圧縮が解除されることとを備えたことを趣旨とする。
【0019】
上記第2の発明の構成によれば、第2のピストンがボアの底面に近接したときには、パッキンが段部に乗り上げて(接して)圧縮される。このため、パッキンによるシール効果が得られ、外周溝からのパイロット圧の洩れが押さえられ、外周溝及び第3の加圧室に供給されるパイロット圧が第2のピストンに有効に作用する。従って、上記自己復帰型の動作態様における第2のピストンの誤動作が抑えられ、電磁弁の安定した動作が確保される。
【0020】
第2のピストンがボアの底面から離れる方向へ移動したときには、パッキンが段部から離脱してそのパッキンの圧縮が解除される。このため、上記自己保持型の動作態様におけるパッキンとボアとの間の摺動抵抗が低減され、第2のピストンの移動が円滑となる。従って、スプール弁の移動の応答性が高まり、電磁弁の円滑な動作が確保される。ここで、本来は、上記自己保持型の動作態様に限って、第2のピストンのボアに対する摺動抵抗を増大させるという理由から、上記パッキンは構造上不要なものとなる。しかし、この発明では、上記自己保持型の動作態様において、パッキンの圧縮が解除されることから、パッキンがボアとの間の摺動抵抗を増大させることには無関係となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るパイロット式電磁弁を具体化した一実施の形態を図1〜図8を参照して詳細に説明する。
【0022】
図1に示すようにパイロット式電磁弁1は切換弁部2と、その片側に設けられたアクチュエータ部3とを備える。切換弁部2は流体(気体)の流路を切り換えるためのスプール弁4を有する。切換弁部2はその外部に露出して設けられた手動弁5を有する。アクチュエータ部3は、スプール弁4を駆動するために電気的に制御される。
【0023】
切換弁部2はスプールハウジング6、継手ウジング7及びマニホールドブロック8を備える。スプールハウジング6はスプール弁4を往復動可能に収容する。スプール弁4はその軸線方向へ所定のストロークをもって移動する。スプールハウジング6はスプール弁4の両端に対応して設けられた第1のボア9及び第2のボア10を有する。第1のボア9は有底状をなし、第1の加圧室11を構成する。第2のボア10は同じく有底状をなし、第2の加圧室12を構成する。スプールハウジング6は一つの給気ポート13と、第1及び第2の出力ポート14,15と、一対の排気ポート16,17とを有する。
【0024】
図1,3,8に示すように、スプール弁4はその軸上に互いに離間して配置された複数の弁部4aを有する。各弁部4aの外径は軸のそれよりも大きい。スプール弁4はその両端に第1の加圧室11に対応して設けられた第1のピストン18と、第2の加圧室12に対応して設けられた第2のピストン19とを有する。第1のピストン18は略円柱状をなし、スプール弁4に一体的に設けられる。このピストン18はその受圧面18aでパイロット圧を受ける。第1のピストン18はその外周に円環状のパッキン20を備える。このパッキン20は断面V字状をなし、第1の加圧室11とその外部(第1のピストン18の背面側)との間をシールする。このパッキン20は第1のピストン18の移動に伴い第1のボア9の内周面に沿って摺動する。
【0025】
第2のピストン19はスプール弁4とは別体に設けられる。このピストン19はその受圧面19aでパイロット圧を受ける。上記二つの受圧面18a,19aの大きさは互いに同じである。ここで、第1のピストン18の受圧面18aとは、同ピストン18の外径分に相当する面積を意味し、図1,3,8においてパッキン20が占める部分も受圧面18aに含まれる。第1の第2のピストン19は有底円筒状をなし、その内部に第3のボア21を有する。このボア21は有底状をなし、第3の加圧室22を構成する。第3のボア21はその一端がスプール弁4へ向かって開口する。
【0026】
第2のピストン19はその外周に外周溝23を有する。この外周溝23は孔24を介して第3の加圧室22に連通する。図3〜5,7,8に示すように、外周溝23は第2のピストン19の移動方向において互いに離間して対向する第1及び第2の内壁25,26を含む。第1の内壁25は第2の内壁26よりもスプール弁4に近接して配置される。第2の内壁26は第1の内壁25よりもスプール軸方向の受圧面積が大きい。第2のピストン19はその外周に第1及び第2のパッキン27,28を有する。両パッキン27,28は円環状をなし、第2のボア10の内周面に接する。第1のパッキン27は断面略V字状をなし、第1の内壁25に近接して配置され、外周溝23とその外部(第2のピストン19の背面側)との間をシールする。第2のパッキン28は扁平形状をなす。パッキン27が一方向の加圧のみをシールするのに対し、このパッキン28は両方向の加圧をシールすることが可能である。パッキン28は第2の内壁26に近接して配置され、外周溝23と第2の加圧室12との間をシールする。これらのパッキン27,28は、第2のピストン19の移動に伴い第2のボア10の内周面に沿って摺動する。
【0027】
スプール弁4は第3の加圧室22に対応して設けられた第3のピストン29を更に有する。第3のピストン29は第2のピストン19と同一の軸線に沿って移動する。第3のピストン29はスプール弁4と一体的に設けられる。第3のピストン29はその受圧面29aでパイロット圧を受ける。この受圧面29aは第2のピストン19の受圧面19aよりも小さい。第3のピストン29はその外周に円環状のパッキン30を有する。このパッキン30は断面略V字状をなし、第3の加圧室22とその外部(第3のピストン29の背面側)との間をシールする。このパッキン30は、第3のピストン29の移動に伴い第3のボア21の内周面に沿って摺動する。ここで、第3のピストン29の受圧面29aとは、同ピストン29の外径分に相当する面積を意味し、図1,3,8においてパッキン30が占める部分も受圧面29aに含まれる。
【0028】
図4,5,7に示すように、第2のボア10はその内周面の一部に他の部位よりも小さい内径を有する段部31を含む。この段部31は第1のパッキン27に対応して配置される。図4,7に示すように、第2のピストン19が第2のボア10の底面10aに近接して配置されることにより、第1のパッキン27は段部31に乗り上げ、自身の弾性に基づいて圧縮される。これに対し、図5に示すように、第2のピストン19が底面10aから離間する方向へ移動することにより、第1のパッキン27は段部31から離脱して圧縮から解除される。
【0029】
図3,5は各ピストン18,19,29等につき、設計寸法の違いを例示する。図3に示すように、この実施の態様で、第1のピストン18の外径寸法D1は「φ8.9mm」に、第2のピストン19における第2のパッキン28の付近の外径寸法D2は「φ8.9mm」に、同ピストン19における第1のパッキン27の付近の外径寸法D3は「φ8.2mm」に、第3のピストン29の外径寸法D4は「φ5.6mm」にそれぞれ設定される。図5に示すように、この実施の形態で、段部31に隣接して第1のパッキン27の移動範囲に対応するボア10の内周面10bと、段部31との寸法差Hは「0.1mm」に設定される。そして、第1のパッキン27が内周面10bに達したときには、同パッキン27には圧縮力が働いておらず、加圧力をシールしない寸法関係にある。
【0030】
各ピストン18,19,29は、スプール弁4をその軸線方向へ駆動するために、対応する各加圧室11,12,22に供給されるパイロット圧を各受圧面18a,19a,29aで受けて推力を発生させ、スプール弁4を押圧する。この押圧によりスプール弁4が駆動されることにより、給気ポート13に供給される気体の流路が、第1の出力ポート14と第2の出力ポート15との間で切り換えられる。これと同時に、第2又は第1の出力ポート15,14に導入される気体の流路が、各排気ポート16,17の間で切り換えられる。
【0031】
図1に示すように、継手ハウジング7は二つのパイプ継手32,33及び主給気通路34を有する。一方の継手32は第1の出力ポート14に連通し、他方の継手33は第2の出力ポート15に連通する。主給気通路34は給気ポート13に連通する。主給気通路34には、この電磁弁1で流路が切り換えられる圧縮空気が流れる。
【0032】
マニホールドブロック8は主排気通路35、パイロット給気通路36及び手動弁5を備える。主排気通路35はスプールハウジング6の各排気ポート16,17に連通し、各排気ポート16,17から排出される気体を電磁弁1の外へ排出する。パイロット給気通路36には、各加圧室11,12,22へパイロット圧として供給される圧縮空気が流れる。
【0033】
図1,2,6に示すように、手動弁5は長軸状をなし、第2及び第3の加圧室12,22に対するパイロット圧の供給を切り換えるために操作される。マニホールドブロック8は上方へ開口する弁穴37を有する。この弁穴37に手動弁5が上下動可能、かつ回動可能に組み込まれる。弁穴37の底部には、手動弁5を上方へ付勢するバネ38が設けられる。手動弁5は頭部5aと、その頭部5aよりも小径な軸部5bと、頭部5aと軸部5bとの間に設けられた第1の弁部5c及び第2の弁部5dと、軸部5bの下端部に設けられた第2の弁部5eとを有する。各弁部5c,5d,5eは軸部5bよりも大径をなす。
【0034】
図1に示すように、手動弁5はその上端が弁穴37の開口端に一致する「非作動位置」に配置される。手動弁5は、治具等によりバネ38の付勢力に抗して下方へ押圧されることにより、図6に示すように、非作動位置よりも下方の「作動位置」に配置される。この作動位置において、手動弁5は、周方向に回されてピン(図示しない)に係合することにより位置保持される。このように、手動弁5は非作動位置と作動位置との間で切り換え配置される。
【0035】
マニホールドブロック8において、パイロット給気通路36は弁穴37の底部に連通する。同ブロック8は第1の加圧室11に連通する第1の室通路39と、第2の加圧室12に連通する第2の室通路40と、第3の加圧室22に連通する第3の室通路41と、大気に連通する大気通路42と、アクチュエータ部3に連通する給排気通路43とを有する。給排気通路43、第2及び第3の室通路40,41並びに大気通路42はそれぞれ弁穴37の上部に連通する。この実施の形態で、手動弁5、弁穴37及び各通路36,40〜43は本発明の切換手段を構成する。
【0036】
図1,2に示すように、手動弁5が非作動位置に配置されることにより、第2の室通路40が弁穴37を介して給排気通路43に連通する。このとき、第3の室通路41は弁穴37を介して大気通路42に連通する。第3の弁部5eにより、パイロット給気通路36と弁穴37の上部との間が遮断される。これにより、第2の加圧室12には、アクチュエータ部3の制御に依存してパイロット圧が供給され、第3の加圧室22に対するパイロット圧の供給が遮断される。このようなパイロット圧の供給態様は本発明の第2の態様に相当する。即ち、この第2の態様では、スプール弁4を第2のピストン19の推力により押圧するために、第2の加圧室12に対するパイロット圧の供給が許容され、外周溝23及び第3の加圧室22が大気に連通される。
【0037】
図6に示すように、手動弁5が作動位置に配置されることにより、第2の室通路40が弁穴37を介して大気に連通する。第2の弁部5dにより、第3の室通路41と大気通路42との間が遮断される。パイロット給気通路36が弁穴37を介して第3の室通路41に連通する。これにより、第3の加圧室22には、パイロット圧が強制的に常時供給され、第2の加圧室12に対するパイロット圧の供給が遮断される。このようなパイロット圧の供給態様は、本発明の第1の態様に相当する。即ち、この第1の態様では、スプール弁4を第3のピストン29の推力により押圧するために、第2の加圧室12に対するパイロット圧の供給が遮断され、その代わりに第2の加圧室12が大気に連通される。併せて、外周溝23を介して第3の加圧室22にパイロット圧が常時供給される。
【0038】
図1に示すように、アクチュエータ部3はダブルソレノイド式のものであり、電気的に制御される第1及び第2のパイロット弁44,45と、両パイロット弁44,45に兼用される弁ケーシング46と、パイロット排気通路47とを有する。第1のパイロット弁44は第1の加圧室11に対するパイロット圧の供給と、同室11からのパイロット圧の排出とを切り換える。第2のパイロット弁45は第2の加圧室12に対するパイロット圧の供給と、同室12からのパイロット圧の排出とを切り換える。
【0039】
第1のパイロット弁44は第1のソレノイド48、第1のコア49、第1のプランジャ50及び第1の弁体51を有する。第2のパイロット弁45は第2のソレノイド52、第2のコア53、第2のプランジャ54及び第2の弁体55を有する。各プランジャ50,54は復帰用のバネ56により付勢される。第1の弁体51は第1のプランジャ50に連動して移動する。第2の弁体55は第2のプランジャ54に連動して移動する。
【0040】
弁ケーシング46は各弁体51,55に対応する第1及び第2の給気弁座57,58を有する。各給気弁座57,58はそれぞれ給気孔57a,58aを有する。弁ケーシング46は、各弁体51,55に対応する第1及び第2の排気弁座59,60を有する。各排気弁座59,60はそれぞれ排気孔59a,60aを有する。
【0041】
弁ケーシング46は第1及び第2のパイロット出力ポート61,62、パイロット給気室63並びにパイロット排気室64を有する。両給気孔57a,58aはパイロット給気室53を介してパイロット給気通路36に連通する。両排気孔59a,60aはパイロット排気室64を通じてパイロット排気通路47に連通する。第1のパイロット出力ポート61は、給排気通路65を介して第1の室通路39に連通する。第2のパイロット出力ポート62は、給排気通路43及び弁穴37を介して第2の室通路40に連通する。
【0042】
ここで、第1のソレノイド48が励磁(オン)されることにより、第1のプランジャ50が移動して第1の弁体51が給気孔57aを開くと共に排気孔59aを閉じる。これにより、パイロット給気通路36からパイロット給気室63に導入されるパイロット圧が、第1のパイロット出力ポート61から各通路65,39を通じて第1の加圧室11に供給される。
【0043】
第2のソレノイド52が励磁(オン)されることにより、第2の弁体55が給気孔58aを開くと共に排気孔60aを閉じる。これにより、パイロット給気通路36からパイロット給気室63に導入されるパイロット圧が、第2のパイロット出力ポート62から各通路43,40を通じて第2の加圧室12に供給される。各ソレノイド48,52は所定のコントローラ(図示しない)により、所定のシーケンスプログラムに基づいてオン・オフ制御される。
【0044】
以上説明したようにこの実施の形態の電磁弁1によれば、図1に示すように、手動弁5が非作動位置に配置された第2の態様下では、第2の加圧室12に対するパイロット圧の供給が許容され、外周溝23及び第3の加圧室22が大気に連通する。このため、第2のパイロット弁45の制御に依存して第2の加圧室12にパイロット圧が供給されると、第2のピストン19に推力が発生し、図1,3に示すように、同ピストン19が第3のピストン29を介してスプール弁4を押圧する。ここでは、第2のピストン19の受圧面19aの大きさと、第1のピストン18の受圧面18aの大きさとが互いに等しい。このため、第1のピストン18がスプール弁4を押圧する推力と、第2のピストン19が第3のピストン29を介してスプール弁4を押圧する推力とが互いに等しい。
【0045】
ここで、第1及び第2のパイロット弁44,45が選択的にオンされて、第1又は第2の加圧室11,12にパイロット圧が選択的に供給される。すると、第1又は第2のピストン18,19がスプール弁4を押圧し、スプール弁4が選択的に往動又は復動され、切換弁部2における気体の流路が切り換えられる。このとき、第3の加圧室22にはパイロット圧が供給されないことから、図4,5に示すように、第2及び第3のピストン19,29は互いに接しながら一体的に移動する。
【0046】
第1及び第2のパイロット弁44,45がともにオフの状態となり、第1及び第2の加圧室11,12に対するパイロット圧の供給がともに遮断される。すると、第1及び第2のピストン18,19がともにスプール弁4を押圧しなくなり、スプール弁4がそのときの位置に保持される。つまり、電磁弁1で自己保持型の動作が得られる。
【0047】
一方、第1及び第2のパイロット弁44,45が誤って同時にオンされ、第1及び第2の加圧室11,12に同時にパイロット圧が供給される。すると、第1及び第2のピストン18,19が互いに逆向きの同じ推力によりスプール弁4を押圧し、スプール弁4がそのときの位置に保持される。従って、第1及び第2のパイロット弁44,45が誤って同時にオンされ、両ピストン18,19に同時にパイロット圧が供給されても、スプール弁4が誤って不特定の方向へ移動することはなく、切換弁部2における流体の流路が誤って切り換えられることはない。
【0048】
この実施の態様では、第2の態様において、図4に示すように、第2のピストン19が第2のボア10の底面10aに当接したとき、第1のパッキン27が段部31に乗り上げて圧縮される。このとき、第1のパッキン27によるシール効果が得られるが、この状態では外周溝23にはパイロット圧が供給されないことから、第1のパッキン27によるシール性というものは、ここでは無関係である。
【0049】
同様に、第2の態様において、図5に示すように、第2のピストン19が第2のボア10の底面10aから離れる方向へ移動すると、第1のパッキン27が段部31から離脱してそのパッキン27の圧縮が解除される。このため、第2のピストン19が、図4に示す位置から動き始めて間もなく、第1のパッキン27は圧縮のない状態となり、第1のパッキン27と第2のボア10との間の摺動抵抗が低減される。これに対し、第2のパッキン28は第2の加圧室12からのパイロット圧の洩れを抑えるために有効なシール効果を発揮し、第2のピストン19の移動に対して多少の摺動抵抗にはなる。つまり、第2のピストン19はその外周に二つのパッキン27,28を備えるにも拘わらず、同ピストン19の移動時における摺動抵抗の発生源が、第2のパッキン28のみに抑えられる。この意味で、第2のピストン19の移動が円滑となり、スプール弁4の移動の応答性が高まり、電磁弁1の円滑な動作が確保される。
【0050】
一方、図6に示すように、手動弁5が操作されて作動位置に配置された第1の態様下では、第2の加圧室12に対するパイロット圧の供給が遮断され、その代わりに、第2の加圧室12が大気に連通される。併せて、外周溝23及び第3の加圧室22にパイロット圧が強制的に常時供給される。
【0051】
このとき、外周溝23の両内壁25,26のそれぞれには、外周溝23に供給されるパイロット圧により互いに逆方向の推力が発生する。第2の内壁26は第1の内壁25よりも受圧面積が大きいことから、第2の内壁26での推力は第1の内壁25のそれに勝る。このため、図7,8に示すように、上記二つの推力の差に基づいて第2のピストン19がスプール弁4から離れる方向へ移動し、やがて、このピストン19が第2のボア10の底面10aに接した状態で停止する。
【0052】
ここで、外周溝23にパイロット圧が供給される間は、両内壁25,26の間に上記の推力差が生じることから、その推力に基いて第2のピストン19が底面10aに押さえ付けられ、その状態で保持される。このとき、第1のパッキン27は段部31に接して圧縮されることから、同パッキン27によるシール効果が得られる。このため、外周溝23からのパイロット圧の洩れが抑えられ、両内壁25,26及び第3の加圧室22にはパイロット圧が有効に作用する。従って、第2のピストン19の誤動作が抑えられ、第3のピストン29には十分な推力が発生する。
【0053】
この場合、第3のピストン29で発生する推力により、同ピストン29がスプール弁4を押圧する。ここでは、第1のピストン18の受圧面18aが第3のピストン29の受圧面29aよりも大きい。このため、第1のピストン18がスプール弁4を押圧する推力は、第3のピストン29がスプール弁4を押圧する推力よりも常に大きい。
【0054】
従って、第1のパイロット弁44がオンされて、第1の加圧室11にパイロット圧が供給されると、第1のピストン18がスプール弁4を押圧する。このとき、スプール弁4は第1のピストン18の推力と第3のピストン29の推力との差に基づいて押圧され、図8に示す状態から上方へ往動し、切換弁部2における気体の流路が切り換えられる。
【0055】
第1のパイロット弁44がオフされて第1の加圧室11に対するパイロット圧の供給が停止され大気に開放されると、第1のピストン18がスプール弁4を押圧しなくなり、スプール弁4は第3のピストン29のみにより押圧されることになる。このため、スプール弁4は、上記推力差に基づく方向とは逆方向へ復動し、図8に示すようにその終端位置に復帰する。つまり、電磁弁1で自己復帰型の動きが得られる。
【0056】
従って、第1及び第2のパイロット弁44,45が誤って同時にオンされても、パイロット弁45はピストン19,29の作動に関与しない流路構成のため、スプール弁4は停止することなく所定の方向(第3のピストン29が第2のピストン19に接する方向)へ往動することになり、切換弁部2における流路の切り換えが誤って行われることはない。又、その状態から、第1のパイロット弁44が誤ってオフされても、スプール弁4が不特定な位置で止まることがなく、正常に第1のパイロット弁44をオフした場合と同様に、常にその終端位置(図8に示す位置)へ復帰することになる。又、第2のパイロット弁45のみを誤ってオンした場合にもスプール弁4は何ら動くことはなく、原点の復帰位置に保持される。
【0057】
上記のようにこの実施の形態では、自己保持型及び自己復帰型を兼用するダブルソレノイド式のパイロット式電磁弁1において、手動弁5を切り換え配置するだけの簡単な操作により、電磁弁1を自己保持型と自己復帰型との間で容易に設定変更することができる。しかも、パイロット圧の供給が第1の態様に設定された状態では、特別な係止部材を使用することもなく第2のピストン19が所定の位置に確実に保持される。この意味でも、上記設定型式の変更を容易に行うことができる。
【0058】
この実施の形態では、自己保持型又は自己復帰型の設定下で、二つのパイロット弁44,45が誤って同時にオンされ、スプール弁4の両端にパイロット圧が誤って同時に供給されても、電磁弁1が不特定な誤動作を引き起こすことがない。即ち、自己保持型の設定下で両パイロット弁44,45が同時にオンされ、スプール弁4の両端にパイロット圧が供給されても、スプール弁4が不特定な方向へ移動することはなく、そのときの位置に保持される。一方、自己復帰型の設定下では両パイロット弁44,45が同時にオンされ、スプール弁4の両端にパイロット圧が同時に供給されても、パイロット弁45の動作はスプール弁4の動作に関与しないため、スプール弁4は停止したり、復動したりすることはなく、パイロット弁44の動きに従って確実に往動する。この意味で、電磁弁1の不特定な誤動作の発生を防止することができる。
【0059】
この実施の形態の電磁弁1において、自己保持型の設定下では、第2のピストン19に設けられた二つのパッキン27,28のうち、一方のパッキン27の摺動抵抗が低減される。このため、そのピストン19の移動、延いてはスプール弁4の移動が必要以上に抵抗を受けることがない。更に、自己復帰型の設定下では、第2のピストン19が所定の位置に確実に保持され、一つのパッキン30のみが第3のピストン29の移動のときにおいて抵抗となるだけである。このため、この電磁弁1では、自己保持型及び自己復帰型のそれぞれについて適正な動作態様を担保しながら、各型式の設定下でそれぞれ動作について良好な応答性を確保することができる。
【0060】
尚、この発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において以下のように実施することもできる。
【0061】
(1)前記実施の形態では、電磁弁1において、二つのパイロット弁44,45を含むアクチュエータ部3を切換弁部2の片側に配置した。これに対し、電磁弁において、アクチュエータ部を構成する二つのパイロット弁を切換弁部の両側に分けて配置してもよい。
【0062】
(2)前記実施の形態では、切換手段を構成する手動弁5を長軸状に形成し、その手動弁5を上下動させることにより、第2及び第3の加圧室12,22等に対するパイロット圧の供給を切り換えるように構成した。これに対し、手動弁を摘み又はレバーとし、それら摘み、レバーを回動させることにより、第2及び第3の加圧室等に対するパイロット圧の供給を切り換えるように構成してもよい。
【0063】
【発明の効果】
請求項1に記載の第1の発明の構成によれば、スプール弁の両端に対応する第1及び第2の加圧室に設けられる第1及び第2のピストンの受圧面を互いに同じ大きさとし、第2のピストンの内部の第3の加圧室に設けられた第3のピストンの受圧面を第2のピストンのそれよりも小さくする。第2のピストンにおいて、第3の加圧室に通じる外周溝の第1の内壁を第2の内壁よりもスプール弁に近付かせ、第2の内壁の受圧面積を第1の内壁のそれよりも大きくする。そして、スプール弁を第3のピストンにより押圧するために、第2の加圧室を大気に連通させ、外周溝及び第3の加圧室にパイロット圧を常時供給する第1の態様と、スプール弁を第2のピストンにより押圧するために、第2の加圧室に対するパイロット圧の供給を許容し、外周溝及び第3の加圧室を大気に連通させる第2の態様とを切換手段により切り換えるようにしている。
【0064】
従って、パイロット圧の供給態様を第1及び第2の態様の間で切換手段により切り換えるだけで、自己復帰型又は自己保持型が選択される。そして、第1の態様では、第1及び第3のピストンの推力差によりスプール弁が往動することから、パイロット弁の誤動作により第1及び第3のピストンに同時にパイロット圧が供給されても、自己復帰型の設定が自己保持型のように作動するような流路の誤切換はない。第2の態様では、第1及び第2のピストンの推力が互いに均衡することから、パイロット弁の誤動作により第1及び第2のピストンに同時にパイロット圧が供給されても、スプール弁が位置保持されるので、自己保持型の設定のはずが自己復帰型のように作動するような流路の誤切換がない。このため、自己保持型と自己復帰型との間で設定変更を容易に行うことができ、各型式の設定下でスプール弁の両端にパイロット圧が誤って同時に供給されても、電磁弁が不特定な誤動作を引き起こすことを防止することができるという効果を発揮する。
【0065】
請求項2に記載の第2の発明の構成によれば、第1の発明の構成において、第2のピストンにおいて、第1の内壁の近くにパッキンを設け、そのパッキンに対応してボアの一部に段部を設ける。そして、第2のピストンがボアの底面に近接したときに、パッキンを段部で圧縮させ、第2のピストンがボアの底面から離れるときには、パッキンの圧縮を解除させるようにしている。
【0066】
従って、上記第1の発明の作用及び効果に加えて、パッキンが段部で圧縮されるときには、同パッキンによるシール効果が得られ、外周溝からのパイロット圧の洩れが押さえられて、第2のピストンの誤動作が抑えられる。パッキンの圧縮が解除されたときには、パッキンの摺動抵抗が低減され、第2のピストンの移動が円滑となって、スプール弁の移動の応答性が高まる。このため、自己保持型及び自己復帰型のそれぞれの適正な動作態様を担保しながら、各型式の設定下で、電磁弁の動作につき、良好な応答性を確保することができるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のパイロット式電磁弁を具体化した一実施の形態に係り、電磁弁の構造を示す断面図である。
【図2】 同じく、手動弁の部分を拡大して示す断面図である。
【図3】 同じく、スプール弁を含む電磁弁の主要部を拡大して示す断面図である。
【図4】 同じく、第2及び第3のピストンの一部を拡大して示す断面図である。
【図5】 同じく、第2及び第3のピストンの一部を拡大して示す断面図である。
【図6】 同じく、手動弁の部分を示す断面図である。
【図7】 同じく、第2及び第3のピストンの一部を拡大して示す断面図である。
【図8】 同じく、スプール弁を含む電磁弁の主要部を拡大して示す断面図である。
【図9】 従来のパイロット式電磁弁の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 電磁弁
2 切換弁部
3 アクチュエータ部
4 スプール弁
5 手動弁
10 第2のボア
10a 底面
11 第1の加圧室
12 第2の加圧室
18 第1のピストン
18a 受圧面
19 第2のピストン
19a 受圧面
22 第3の加圧室
23 外周溝
25 第1の内壁
26 第2の内壁
27 第1のパッキン
28 第2のパッキン
29 第3のピストン
30 第3のパッキン
31 段部
36 パイロット給気通路
37 弁穴
40 第2の室通路
41 第3の室通路
42 大気通路
43 給排気通路
44 第1のパイロット弁
45 第2のパイロット弁
Claims (2)
- 流体の流路を切り換えるためのスプール弁と、前記スプール弁を駆動するためにその両端に対応して設けられた第1の加圧室及び第2の加圧室に供給されるパイロット圧を制御するためのパイロット弁とを備えたパイロット式電磁弁において、
前記スプール弁は前記第1の加圧室に対応する第1のピストンと前記第2の加圧室に対応する第2のピストンとを有し、前記第1及び第2のピストンは互いに同じ大きさの受圧面を有することと、
前記第2のピストンはその内部の第3の加圧室に第3のピストンを摺動可能に収容し、前記第3のピストンの受圧面は前記第2のピストンの受圧面よりも小さいことと、
前記第2のピストンは前記第3の加圧室に通じる外周溝を有し、前記外周溝は前記第2のピストンの移動方向において互いに対向する第1の内壁及び第2の内壁を含み、前記第1の内壁は前記第2の内壁よりも前記スプール弁に近付いて配置され、前記第2の内壁は前記第1の内壁よりも大きい受圧面積を有することと、
前記スプール弁の一端を前記第3のピストンにより押圧するために、前記第2の加圧室を大気に連通させ、前記外周溝を介して前記第3の加圧室に前記パイロット圧を常時供給する第1の態様と、前記スプール弁の一端を前記第2のピストンにより押圧するために、前記第2の加圧室への前記パイロット圧の供給を許容し、前記外周溝及び前記第3の加圧室を大気に連通させる第2の態様との間で前記パイロット圧の供給態様を切り換えるための切換手段と
を備えたことを特徴とするパイロット式電磁弁。 - 請求項1に記載のパイロット式電磁弁において、
前記電磁弁は前記第2のピストンを摺動可能に収容するボアを備え、前記第2のピストンはその外周に前記第1の内壁の近くに配置されたパッキンを有し、前記パッキンは前記外周溝とその外部との間をシールすることと、
前記ボアは他の部位よりも小径な段部を有し、前記第2のピストンが前記ボアの底面に近接したときには、前記パッキンが前記段部に乗り上げて圧縮され、前記第2のピストンが前記ボアの底面から離れる方向へ移動したときには、前記パッキンが前記段部から離脱してその圧縮が解除されることと
を備えたことを特徴とするパイロット式電磁弁。
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