JP3813853B2 - 流体圧シリンダ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、4位置以上に位置決めすることができる流体圧シリンダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のような流体圧シリンダとしては、特開平6−272501号公報に開示された多段シリンダ装置がある。このシリンダ装置では、図11に示すように、1つのシリンダボディ80に、第1ピストン室81と第2ピストン室82とが平行に設けられ、第1ピストン室81に配置された第1ピストン83と、第2ピストン室82に配置された第2ピストン84とがそれぞれのピストン室81,82で位置制御される。そして、各ピストン83,84が位置制御されることによって、第1ピストン83と一体移動する第1ピストンロッド85と、第2ピストン84と相対移動可能な第2ピストンロッド86とを一体移動可能に連結する連結体87の位置が3位置で位置決めされる。
【0003】
先ず、第1ピストン室81の左室81aにのみ作動流体を供給すると、図12(a)に示すように、第1ピストン83が第1ピストン室81の右端に配置される。このとき、第2ピストン84は、その内部に設けられたコイルスプリング88によって第2ピストンロッド86に対する位置関係が弾性的に固定されている。そして、第2ピストン84は、第2ピストン室82の右端に配置される。この状態のとき、両ピストンロッド85,86を連結する連結体87は第1位置P1に位置決めされる。
【0004】
次に、第2ピストン室82の右室82aにのみ作動流体を供給すると、図12(b)に示すように、第2ピストン84が第2ピストン室82を右端から左端まで移動して停止する。このとき、第2ピストンロッド86は、コイルスプリング88の付勢によって第2ピストン84との位置関係が固定されたままで左向きに移動する。そして、第1ピストン83は、第1ピストン室81を右端から左端の手前の中間位置まで移動する。この状態のとき、連結体87は、第2ピストン84の移動距離だけ第1位置P1から移動した第2位置P2に位置決めされる。
【0005】
次に、第1ピストン室81の右室81bにのみ作動流体を供給すると、第1ピストン83が中間位置から左端まで移動して停止する。このとき、第2ピストン84は、第2ピストン室82の左端に配置されたままとなり、コイルスプリング88が圧縮変形して第2ピストンロッド86が第2ピストン84に対して相対移動する。この状態のとき、連結体87は、第1ピストン83の全移動距離から第2ピストン84の全移動距離を差し引いた差分距離だけ第2位置P2から移動した第3位置P3に位置決めされる。
【0006】
従って、このシリンダ装置では、第1及び第2ピストン83,84がそれぞれ位置決めされることで、両ピストンロッド85,86を連結する連結体87が3位置に位置決めされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記シリンダ装置では、第2ピストン84に対して第2ピストンロッド86を相対移動可能に連結するためのコイルスプリング88を、第2ピストン84の内部に設けなければならず、構造が複雑となっていた。特開平6−272501号公報には、4位置に位置決め可能なシリンダ装置も開示されているが、このシリンダ装置も上記シリンダ装置と基本的に同じ技術思想であり、同じようにコイルスプリング88を用いているため構造が複雑となっている。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、より簡単な構造で4位置以上の位置決めを行うことができる流体圧シリンダを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、第1ピストン室と、該第1ピストン室と平行な第2ピストン室と、該第2ピストン室と直列に第3ピストン室とが設けられたシリンダボディと、前記第1ピストン室に配置された第1ピストンと、前記第1ピストンに対し一体移動可能に連結され、第1ピストン室からシリンダボディの外部まで延出された第1ピストンロッドと、前記第2ピストン室に配置された第2ピストンと、前記第2ピストンが当接可能に設けられ、第2ピストン室からシリンダボディの外部まで延出されるとともに第1ピストンロッドに対し一体移動可能に連結された第2ピストンロッドと、前記第3ピストン室に配置された第3ピストンと、前記第3ピストンに対し一体移動可能に連結され、第3ピストン室から第2ピストン室まで延出される第3ピストンロッドとを備え、前記第2ピストンを第2ピストンロッドに当接させた状態で第2ピストン室で第2ピストンロッド側の移動端に位置させたときに、第1ピストンが第1ピストン室における両移動端の中間位置に位置し、前記第3ピストンロッドを第2ピストンを介して第2ピストンロッドに当接させた状態で前記第3ピストンを前記第3ピストン室で第3ピストンロッド側の移動端まで移動させたときに、第1ピストンが第1ピストン室における第1ピストン側の移動端と前記中間位置との中間位置まで移動することを特徴とする。
【0012】
請求項1に記載の発明によれば、第1ピストン室において第1ピストンを第1ピストン側の移動端に位置させると、第2ピストンロッドが第2ピストンを第2ピストン室の第2ピストン側の移動端、又は、この移動端に近い位置に移動させる。このため、両ピストンロッドがシリンダボディに最大限没入した状態に位置決めされる。この状態から第2ピストン室において第2ピストンを第2ピストンロッド側に移動させると、第2ピストンが第2ピストンロッドに当接して移動させる。このため、第1及び第2ピストンロッドがシリンダボディから延出する。
このとき、第1ピストンロッドと共に第1ピストンが第1ピストン室を同じ方向に移動する。そして、第2ピストンが第2ピストンロッド側の移動端まで移動して停止すると、第1及び第2ピストンロッドの延出が停止する。このため、両ピストンロッドは、第2ピストンロッドの移動距離だけ移動した新たな位置に位置決めされる。このとき、第1ピストンは、両移動端間の中間位置に配置される。
次に、第1ピストン室において第1ピストンをそのときの中間位置から第1ピストンロッド側に移動させると、第2ピストンロッドが第2ピストンから離れ、第1ピストンロッドと共にシリンダボディからさらに延出する。そして、第1ピストンがその移動端まで移動して停止すると、両ピストンロッドの延出が停止する。このため、両ピストンロッドは、第1ピストンの移動距離から第2ピストンロッドの移動距離を差し引いた距離だけ移動した新たな位置に位置決めされる。従って、ピストンの内部に設けたコイルスプリングによってピストンに対するピストンロッドの位置関係を切り換える必要がない。
また、第1及び第2ピストンロッドがシリンダボディに最大限没入し、第3ピストン室において第3ピストンが第3ピストンロッドと反対側の移動端に位置する状態から第3ピストンロッド側に移動させると、第3ピストンロッドが第2ピストン室に延出し、第2ピストンに当接して第2ピストンロッドをシリンダボディの外部に延出させる。このとき、第1ピストン室において第1ピストンが第1ピストンロッド側に移動する。そして、第3ピストンが第3ピストンロッド側の移動端まで移動して停止すると、第1及び第2ピストンロッドの延出が停止する。このため、両ピストンロッドは、第3ピストンによって第2ピストンロッドが移動された距離だけ移動した新たな位置に位置決めされる。このとき、第1ピストンは第1ピストン室の両移動端の中間位置に配置され、第2ピストンは第2ピストン室の両移動端の中間位置に配置される。次に、第2ピストンをこのときの中間位置から第2ピストンロッド側に移動させると、第1及び第2ピストンロッドがシリンダボディからさらに延出する。そして、第2ピストンが第2ピストンロッド側の移動端まで移動して停止すると、第1及び第2ピストンロッドの延出が停止する。このため、両ピストンロッドは、第2ピストンが当接して第2ピストンロッドが移動する距離から、第3ピストンによって第2ピストンロッドが移動する距離を差し引いた距離だけ移動した新たな位置に位置決めされる。その結果、軸線方向の投影面積がほぼシリンダ2組分の流体圧シリンダで、4位置に位置決めすることができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第2ピストンが、前記第2ピストンロッドに当接する状態で移動する移動範囲は、前記第1ピストンの第1ピストン室での移動範囲に含まれることを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、第2ピストンが第2ピストンロッドに当接する状態で第2ピストン室を移動する移動範囲が、第1ピストンが第1ピストン室で移動する移動範囲に含まれるので、第2ピストン室を第1ピストン室に重なるように設けることができる。このため、シリンダボディの全長が第1ピストン室の長さによってほぼ決定される。従って、シリンダボディの全長をより短くすることができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記第1ピストンの第1ピストンロッド側の受圧面積は、前記第2ピストンの第2ピストンロッドと反対側の受圧面積及び前記第3ピストンの第3ピストンロッドと反対側の受圧面積よりも小さいことを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の作用に加えて、第1ピストンの第1ピストンロッド側の受圧面積が、第2ピストンの第2ピストンロッドと反対側の受圧面積よりも小さいので、第2ピストンを第2ピストンロッド側に移動させるために第2ピストン室に供給する気体の圧力と、第1ピストン室の第1ピストンロッド側に供給する気体の圧力が同じであっても、第2ピストンが第2ピストンロッド側に移動する。このとき、第1ピストンに気体から加わる力によって、第2ピストンロッドが第2ピストンに当接する状態が維持される。このため、第2ピストンが第2ピストン室の移動端まで移動して停止しても、第2ピストンロッドが慣性によって引き続き移動することなく停止する。従って、1つの気体供給源から供給される気体だけを用いながら、両ピストンロッドをより確実に位置決めすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明をエアシリンダに具体化した第1実施形態を図1〜図6に従って説明する。
【0020】
図1に示すように、流体圧シリンダとしてのエアシリンダ10は、シリンダボディ11、第1ピストン12、第1ピストンロッド13、第2ピストン14、第2ピストンロッド15、第3ピストン16、第3ピストンロッド17、エンドプレート18等から構成されている。本実施形態では、第2ピストン14及び第3ピストン16がそれぞれ第iピストンであり、第2ピストンロッド15及び第3ピストンロッド17がそれぞれ第iピストンロッドである。
【0021】
シリンダボディ11は、第1ボディブロック19と第2ボディブロック20とを合体させることで形成されている。シリンダボディ11には、その長手方向に貫通する第1貫通孔21と第2貫通孔22とが、その各中心軸線を平行にして設けられている。第1貫通孔21と第2貫通孔22とは同じ内径を備えている。
【0022】
第1貫通孔21の右中央部には、その左端側を閉塞するカバー23と、右端部に設けられたブッシュ24等によって第1ピストン室25が形成されている。
第1ピストン室25には、前記第1ピストン12が配設されるとともに、前記第1ピストンロッド13がブッシュ24を挿通して第1ピストン12に連結されている。第1ピストン12は、カバー23に当接して移動が規制される左移動端と、ブッシュ24等に当接して移動が規制される右移動端との間を移動する。本実施形態では、第1ピストン室25の左移動端から右移動端まで第1ピストン12が移動する移動距離L1は、L1=35mmとなっている。また、第1ピストン12の移動範囲R1は、移動距離L1に第1ピストン12の厚さを加えた長さを有する。第1ピストンロッド13は、第1貫通孔21の右開口からシリンダボディ11の外部に延出されている。また、第1ピストン室25は第1ピストン12によって右室25a及び左室25bに区画され、右室25aには第1給排ポート26を介して、また、左室25bには第2給排ポート27を介してそれぞれエアが給排される。
【0023】
第2貫通孔22の右中央部には、その左端部に設けられたロッドメタル28と、右端部に設けられたブッシュ29等によって第2ピストン室30が形成されている。
【0024】
第2ピストン室30には、前記第2ピストン14が配設されるとともに、前記第2ピストンロッド15がブッシュ29に支持されてその左端側が配置されている。第2ピストン14は、ロッドメタル28に当接して移動が規制される左移動端と、ブッシュ29等に当接して移動が規制される右移動端との間を移動可能である。本実施形態では、第2ピストン室30の左端から右端まで第2ピストン14が移動する移動距離L2は、L2=25mmとなっている。そして、第2ピストン14の移動範囲R2は、移動距離L2に第2ピストン14の厚さを加えた長さを有する。第2ピストン室30は、第2ピストン14の移動範囲R2が、第1ピストン12の移動範囲R1に含まれるように設けられている。第2ピストンロッド15は、第2貫通孔22の右開口部からシリンダボディ11の外部に延出されている。
【0025】
また、第2ピストン室30は第2ピストン14によって右室30a及び左室30bに区画され、右室30aは第1排気ポート31を介して大気に常時連通され、左室30bには第3給排ポート32を介してエアが給排される。
【0026】
第2ピストン14は、第1ボディ33及び第2ボディ34が連結ボルト35によって一体化されたものである。第2ピストン14は、第2ピストンロッド15に連結されておらず、単独で第2ピストン室30を移動可能である。
【0027】
第2ピストンロッド15は、シリンダボディ11の外部に延出するその先端が、エンドプレート18によって第1ピストンロッド13の先端と連結され、第1ピストンロッド13と一体移動する。図1に示すように、第2ピストンロッド15は、第2ピストン14が第2ピストン室30の左移動端に位置する状態で第2ピストン14に当接可能であり、この状態において第1ピストン12を第1ピストン室25の左移動端に配置する。また、図3に示すように、第2ピストンロッド15は、第2ピストン14が第2ピストン室30を左移動端から右移動端まで移動したとき、第1ピストン12を第1ピストン室25の左移動端から移動距離L2だけ右移動端側に移動させる。
【0028】
第2貫通孔22の左部には、その左端側を閉塞するカバー36と、右端部に設けられたロッドメタル37とによって第3ピストン室38が形成されている。
第3ピストン室38には前記第3ピストン16が配設されるとともに、前記第3ピストンロッド17がロッドメタル37とロッドメタル28を挿通して第3ピストン16に連結されている。第3ピストン16は、カバー36に当接して移動が規制される左移動端と、ロッドメタル37に当接して移動が規制される右移動端との間を移動可能である。本実施形態では、第3ピストン室38の左移動端から右移動端まで第3ピストン16が移動する移動距離L3は、L3=15mmとなっている。図1に示すように、第3ピストンロッド17は、第3ピストン16が第3ピストン室38の左移動端に位置するときには第2ピストン室30に延出せず、第2ピストン室30の左移動端に第2ピストン14が位置することを許容する。また、図2に示すように、第3ピストンロッド17は、第3ピストン16が同じく右移動端に位置するときには第2ピストン室30に最大限延出し、第2ピストン14を移動距離L3分だけ左移動端から右移動端側に移動させる。
【0029】
また、第3ピストン室38は第3ピストン16によって右室38a及び左室38bに区画され、右室38aは第2排気ポート39を介して大気に常時連通され、左室38bには第4給排ポート40を介してエアが給排される。本実施形態では、第2ピストン室30及び第3ピストン室38がそれぞれ第iピストン室である。
【0030】
次に、以上のように構成された本実施形態の作用について説明する。
本実施形態のエアシリンダは、例えば、図5に示すように、3つの2位置5ポート電磁切換弁、すなわち、第1電磁弁50、第2電磁弁51及び第3電磁弁52によって制御される。第1電磁弁50は、第1給排ポート26及び第2給排ポート27に対し、エア供給源53と大気との接続を切り換える。第2電磁弁51は、第4給排ポート40に対し、エア供給源53又は大気を接続する。第3電磁弁52は、第3給排ポート32に対し、エア供給源53又は大気を接続する。各電磁弁50〜52は、一対の電磁ソレノイドを交互に動作させることで位置切り換えを行うものであって、各電磁ソレノイドには切換時にのみ通電する。このため、長時間の通電が不要である。
【0031】
先ず、第1電磁弁50に通電して第1給排ポート26から第1ピストン室25の右室25aにエアを供給するとともに第2給排ポート27を通じて左室25bを大気に連通させる。また、第3電磁弁52に通電して第3給排ポート32を通じて第2ピストン室30の左室30bを大気に連通させ、第2電磁弁51に通電して第4給排ポート40を通じて第3ピストン室38の左室38bを大気に連通させる。すると、図1及び図6(a)に示すように、第1ピストン12が第1ピストン室25の左移動端に配置される。そして、第2ピストンロッド15を介して第2ピストン14が第2ピストン室30の左移動端に配置されるとともに、第2ピストン14に当接する第3ピストンロッド17によって第3ピストン16が第3ピストン室38の左移動端に配置される。その結果、エンドプレート18は、両ピストンロッド13,15が最大限シリンダボディ11内に没入した第1位置P1に位置決めされる。
【0032】
次に、第1ピストン室25の右室25aにエアを供給するとともに左室25bを大気に連通させ、また、第2ピストン室30の左室30bを大気に連通させたままで、第3ピストン室38の左室38bにエアを供給する。すると、第3ピストン16が第3ピストン室38を左移動端から右移動端側に移動する。これは、第1ピストン12の右室25a側の受圧面積が、第3ピストン16の左室38b側の受圧面積よりも第1ピストンロッド13の断面積分だけ小さく、第1ピストン12を左方向に移動させる力が、第3ピストン16を右方向に移動させる力よりも小さいためである。そして、第3ピストンロッド17に当接されている第2ピストン14が第2ピストン室30を左移動端から右方向に移動配置される。このとき、第1ピストン室25の右室25aに供給されているエアから第1ピストン12に加わる勢力によって、第2ピストンロッド15が第2ピストン14に当接する状態が維持される。このため、第2ピストンロッド15は第2ピストン14と共に移動し、第2ピストン室30からシリンダボディ11の外部に延出する。そして、第2ピストンロッド15と共に第1ピストンロッド13が右方向に延出し、第1ピストン12が第1ピストン室25を左移動端から右移動端側に移動する。
【0033】
図2及び図6(b)に示すように、第3ピストン16が右移動端まで移動して停止すると、第2ピストン14が第2ピストン室30の中間位置で停止するとともに第1ピストン12が第1ピストン室25の中間位置で停止する。そして、第2ピストン14と共に移動する第2ピストンロッド15の延出が停止する。その結果、エンドプレート18は、第3ピストン61の移動距離L3だけ第1位置P1から右方向に移動した第2位置P2に位置決めされる。
【0034】
次に、第1ピストン室25の右室25aにエアを供給するとともに左室25bを大気に連通させたままで、第2ピストン室30の左室30bにエアを供給し、また、第3ピストン室38の左室38bを大気に連通させる。すると、第2ピストン14が第2ピストン室30の中間位置から右移動端側に移動配置され、第2ピストン14に当接されている第2ピストンロッド15がシリンダボディ11の外部にさらに延出する。そして、第2ピストンロッド15と共に第1ピストンロッド13がさらに延出し、第1ピストン12が第1ピストン室25の中間位置から右移動端側にさらに移動する。
【0035】
図3及び図6(c)に示すように、第2ピストン14が右移動端まで移動して停止すると、第2ピストンロッド15の延出が停止するとともに第1ピストン12が第1ピストン室25のより右移動端側の中間位置に停止する。その結果、エンドプレート18は、第2ピストン14の移動距離L2から移動距離L3を差し引いた差分距離ΔL1(=L2−L3)だけ第2位置P2から右方向に移動した第3位置P3に位置決めされる。
【0036】
次に、第3ピストン室38の左室38bを大気に連通させたままで、第1ピストン室25の右室25aを大気に連通させるとともに左室25bにエアを供給し、また、第2ピストン室30の左室30bを大気に連通させる。すると、第1ピストン12が第1ピストン室25の中間位置からさらに右移動端側に移動配置され、第1ピストンロッド13及び第2ピストンロッド15がシリンダボディ11の外部にさらに延出される。このとき、第2ピストン14は右移動端に配置されたままとなる。
【0037】
図4及び図6(d)に示すように、第1ピストン12が右移動端まで移動して停止すると、両ピストンロッド13,15の延出が停止する。その結果、エンドプレート18は、第1ピストン12の移動距離L1から移動距離L2を差し引いた差分距離ΔL2(=L1−L2)だけ第3位置P3から右方向に移動した第4位置P4に位置決めされる。
【0038】
反対に、エンドプレート18を、第4位置P4から、第3位置P3、第2位置P2さらに第1位置P1に位置決めするには、上記と逆の手順で各ピストン12,14,16を位置制御すればよい。
【0039】
以上詳述した本実施形態のエアシリンダ10は、以下に記載する各効果を有する。
(1) 第1ピストンロッド13と一体移動する第1ピストン12が第1ピストン室25で位置制御されることで、エンドプレート18が第1位置P1及び第4位置P4に位置決めされる。そして、第2ピストンロッド15と分離された第2ピストン14が第2ピストン室30で位置制御されることで、エンドプレート18が第1位置P1及び第4位置P4の間で第3位置P3に位置決めされる。
【0040】
従って、従来のシリンダ装置のように、第2ピストン84に対して第2ピストンロッド86を相対移動可能に弾性的に連結するためのコイルスプリング88を必要としない。その結果、より簡単な構造で4位置以上の位置決めを行うことができる。
【0041】
(2) 第2ピストン14が第2ピストンロッド15に当接する状態で第2ピストン室30を移動する移動範囲R2が、第1ピストン12が第1ピストン室25を移動する移動範囲R1に含まれるように、第2ピストン室30が第1ピストン室25に重なるように設けられている。このため、第3ピストン室38部分を除くシリンダボディ11の全長が、第1ピストン室25の長さによってほぼ決定される。従って、シリンダボディ11の全長をより短くすることができる。
【0042】
(3) 第1、第2及び第3ピストン室25,30,38の内径を同一にしたので、第2及び第3ピストン14,16の左室側の受圧面積よりも、第1ピストン12の右室25a側の受圧面積が小さくなる。このため、第3ピストン室38の左室38bにエアを供給して第3ピストン16を左移動端から右移動端まで移動させて、エンドプレート18を第1位置P1から第2位置P2まで移動させるときに、第1ピストン室25の右室25aに同圧力のエアを供給しておくことにより、各ピストンロッド13,15,17及びエンドプレート18が慣性によってシリンダボディ11から飛び出さないようにすることができる。また、第2ピストン室30の左室30bにエアを供給して第2ピストン14を中間位置から右移動端まで移動させるときにも飛び出すことがない。
【0043】
従って、1つのエア供給源53だけを用いながら、エンドプレート18を第2位置P2及び第3位置P3により確実に位置決めすることができる。
(4) 第2ピストン室30と直列に設けた第3ピストン室38で位置制御される第3ピストン16が、第3ピストンロッド17によって第2ピストン14を位置制御する。このため、エンドプレート18は、第1位置P1及び第3位置P3の中間で第2位置P2に位置決めされる。従って、軸線方向の投影面積が2つのシリンダ分だけのエアシリンダ10で、4位置の位置決めを行うことができる。
【0044】
(第2実施形態)
次に、本発明をエアシリンダに具体化した第2実施形態を図7〜図10に従って説明する。尚、本実施形態は、前記第1実施形態における第3ピストン16、第3ピストンロッド17及び第3ピストン室38に換えて、第3ピストン61、第3ピストンロッド62及び第3ピストン室63を設けたことのみが第1実施形態と基本的に異なる。従って、第1実施形態と同じ構成については、符号を同じにしてその説明を省略し、第3ピストン61、第3ピストンロッド62及び第3ピストン室63のみについて詳述する。
【0045】
図7に示すように、流体圧シリンダとしてのエアシリンダ60は、シリンダボディ11、第1ピストン12、第1ピストンロッド13、第2ピストン14、第2ピストンロッド15、第3ピストン61、第3ピストンロッド62、エンドプレート18等から構成されている。本実施形態では、第2ピストン14及び第3ピストン61がそれぞれ第iピストンであり、第2ピストンロッド15及び第3ピストンロッド62がそれぞれ第iピストンロッドである。
【0046】
シリンダボディ11には、第1ピストン室25及び第2ピストン室30と平行並列に第3ピストン室63が設けられている。
第3ピストン室63には、第3ピストン61が配設されるとともに、第3ピストンロッド62の左端部が配置されている。本実施形態において、第3ピストン室63の左移動端から右移動端まで第3ピストン61が移動する移動距離L3は、L3=15mmとなっている。また、第3ピストン61の移動範囲R3は、移動距離L3に第3ピストン61の厚さを加えた長さを有する。第3ピストンロッド62は、第3ピストン室63からシリンダボディ11の外部に延出されている。第3ピストン室63は、第3ピストン61によって右室63a及び左室63bに区画され、右室63aは図示しない排気ポートを介して大気に常時連通され、左室63bには図示しない給排ポートを介してエアが給排される。
【0047】
本実施形態では、第2ピストン室30及び第3ピストン室63がそれぞれ第iピストン室である。
第3ピストン61は、第2ピストン14と同じ構成であり、第3ピストンロッド62には連結されておらず、単独で第3ピストン室63を移動可能である。
【0048】
第3ピストンロッド62は、シリンダボディ11の外部に延出されたその先端が、エンドプレート18によって第1及び第2ピストンロッド13,15の各先端と連結され、第1及び第2ピストンロッド13,15と一体移動する。図7に示すように、第3ピストンロッド62は、第3ピストン61が第3ピストン室63の左移動端に位置する状態で当接可能であり、この状態で第2ピストン14を第2ピストン室30の左移動端に配置するとともに、第1ピストン12を第1ピストン室25の左移動端に配置する。また、図8に示すように、第3ピストンロッド62は、第3ピストン61が第3ピストン室63を左移動端から右移動端まで移動したとき、第2ピストンロッド15を右向きに移動距離L3だけ移動させるとともに、第1ピストン12を第1ピストン室25の左移動端から移動距離L3だけ右移動端側に移動させる。
【0049】
以上のように構成された本実施形態のエアシリンダ60は、次のように動作する。
先ず、第1ピストン室25の右室25aにエアを供給するとともに左室25bを大気に連通させ、また、第2ピストン室30の左室30bと、第3ピストン室63の左室63bとを大気に連通させる。すると、図7に示すように、第1ピストン12が第1ピストン室25の左移動端に配置され、第2ピストンロッド15を介して第2ピストン14が第2ピストン室30の左移動端に配置されるとともに第3ピストンロッド62を介して第3ピストン61が第3ピストン室63の左移動端に配置される。その結果、エンドプレート18は、各ピストンロッド13,15,62が最大限シリンダボディ11内に没入した第1位置P1に位置決めされる。
【0050】
次に、第1ピストン室25の右室25aにエアを供給するとともに左室25bを大気に連通させ、また、第2ピストン室30の左室30bを大気に連通させたままで、第3ピストン室63の左室63bにエアを供給する。すると、第3ピストン61が第3ピストン室63を左移動端から右移動端側に移動する。このとき、第1ピストン室25の右室25aに供給されているエアから第1ピストン12に加わる付勢力によって、第3ピストンロッド62が第3ピストン61に当接する状態が維持される。このため、第3ピストンロッド62は第3ピストン61と共に移動し、第3ピストン室63からシリンダボディ11の外部に延出する。同時に、第1及び第2ピストンロッド13,15が右向きに移動してシリンダボディ11の外部に延出するとともに第1ピストン12が第1ピストン室25を左移動端から右移動端側に移動する。一方、第2ピストン14は第2ピストン室30の左移動端に留まる。
【0051】
図8に示すように、第3ピストン61が右移動端まで移動して停止すると、第2ピストンロッド15が第2ピストン室30の中間位置で停止するとともに第1ピストン12が第1ピストン室25の中間位置で停止する。そして、第3ピストン61と共に移動する第3ピストンロッド62の延出が停止する。その結果、エンドプレート18は、第3ピストン61の移動距離L3だけ第1位置P1から移動した第2位置P2に位置決めされる。
【0052】
次に、第1ピストン室25の右室25aにエアを供給するとともに左室25bを大気に連通させたままで、第2ピストン室30の左室30bにエアを供給し、また、第3ピストン室63の左室63bを大気に連通させる。すると、第2ピストン14が第2ピストン室30の左移動端から右方向に移動して第2ピストンロッド15の左端に当接し、第2ピストンロッド15を右方向に移動させる。このため、各ピストンロッド13,15,62がシリンダボディ11の外部にさらに延出し、エンドプレート18がさらに右方向に移動配置される。このとき、第1ピストン12は、第1ピストン室25の中間位置から右移動端側にさらに移動配置される。
【0053】
図9に示すように、第2ピストン14が第2ピストン室30の右移動端まで移動して停止すると、各ピストンロッド13,15,62の延出が停止し、第1ピストン12が第1ピストン室25のより右移動端側の中間位置に配置される。その結果、エンドプレート18は、移動距離L2から移動距離L3を差し引いた差分距離ΔL1だけ第2位置P2から離れた第3位置P3に位置決めされる。
【0054】
次に、第1ピストン室25の右室25aを大気に連通させるとともに左室25bにエアを供給すると、第1ピストン12が第1ピストン室25の中間位置から右移動端側にさらに移動配置される。このため、第1、第2及び第3ピストンロッド62がさらに右方向に移動してシリンダボディ11の外部にさらに延出する。このとき、第2ピストン14は右移動端に留まる。
【0055】
図10に示すように、第1ピストン12が第1ピストン室25の右移動端まで移動して停止すると、各ピストンロッド13,15,62のシリンダボディ11の外部への延出が停止する。その結果、エンドプレート18は、移動距離L1から移動距離L2を差し引いた差分距離ΔL2だけ第3位置P3から移動した第4位置P4に位置決めされる。
【0056】
エンドプレート18を、第4位置P4から第3位置P3、第2位置P2さらに第1位置P1に位置決めするには、上記と逆の手順で各ピストン12,14,61を位置制御すればよい。
【0057】
以上詳述した本実施形態のエアシリンダ60は、前記第1実施形態が有する各効果(1)〜(3)に加えて、以下に記載する効果を有する。
(5) 第1ピストン室25と平行に設けられた第3ピストン室で、第3ピストンが位置制御されることで、エンドプレート18が第1位置P1及び第3位置P3の中間で第2位置P2に位置決めされる。従って、より簡単な構造で4位置に位置決めすることができる。
【0058】
(6) 第3ピストン61が第3ピストンロッド62に当接する状態で第3ピストン室63を移動する移動範囲R3が、第1ピストン12が第1ピストン室25を移動する移動範囲R1に含まれるように、第3ピストン室63が軸線方向で第1ピストン室25に重なるように設けられている。このため、シリンダボディ11の全長が、第1ピストン室25の長さによって決定される。従って、第1実施形態のエアシリンダ10よりもシリンダボディ11の全長をより短くすることができる。
【0059】
次に、上記各実施形態以外の実施形態を箇条書きする。
・ 前記第1実施形態で、第3ピストン16の左室38b側の受圧面積と、第2ピストン14の左室30b側の受圧面積とが、第1ピストン12の右室25a側の受圧面積以下となるように各ピストン12,14,16及び各ピストン室25,30,38が形成されている構成とする。この場合には、第1ピストン室25に給排するエア圧力よりも高い圧力のエアを第3ピストン室38及び第2ピストン室30に供給することで、同様に動作させることができる。このような実施形態も、第1実施形態の(1),(2),(4)に記載した各効果を有する。
【0060】
・ 前記第1実施形態で、第2ピストン室30が、第2ピストン14の移動範囲R2の一部又は全部が、第1ピストン12の移動範囲R1に重ならないように第2ピストン室30及び第3ピストン室38が設けられた構成とする。このような実施形態は、第1実施形態の(1),(3),(4)の各効果を有する。
【0061】
・ 前記第1実施形態で、第3ピストン16が第3ピストン室38の左移動端から右移動端まで移動する移動距離L3が、第3ピストンロッド17が第2ピストン14を第2ピストン室30の左移動端から右方向に移動させる距離より短くてもよい。すなわち、第3ピストン16の移動によってエンドプレート18が移動しない範囲が第3ピストン室38にあってもよい。
【0062】
さらに、第3ピストンロッド17によって第2ピストン14が第2ピストン室30の左移動端から右方向に移動するときに、第2ピストン14が第2ピストンロッド15に当接しない範囲があってもよい。すなわち、第2ピストン14の移動によってエンドプレート18が移動しない範囲が第2ピストン室30にあってもよい。
【0063】
同様に、第2実施形態において、第3ピストン61の移動によってエンドプレート18が移動しない範囲が第3ピストン室63にあってもよい。
・ 前記第1実施形態で、第3ピストン室38、第3ピストン16及び第3ピストンロッド17をなくし、第2ピストン室30に配置された第2ピストン14と、第1ピストン室25に配置された第1ピストン12とでエンドプレート18を3位置に位置決めする構成とする。このような実施形態は、第1実施形態の(1)〜(3)に記載した各効果を有する。
【0064】
・ 前記第1実施形態で、第3ピストン室38が第1貫通孔21の左部に設けられ、第3ピストン室38での第3ピストン16の移動によって第3ピストンロッド17が第1ピストン12を移動距離L3だけ右方向に移動させる構成とする。このような実施形態も、第1実施形態の(1)〜(4)に記載した各効果を有する。
【0065】
・ 前記第2実施形態で、第3ピストン室63と並列となるように第4ピストン室が設けられ、第4ピストン室に配置された第4ピストンが、エンドプレート18に連結されるとともに第4ピストン室に一端が導入された第4ピストンロッドに当接して第1ピストンを第1ピストン室の左移動端から移動距離L3よりも短い移動距離だけ移動させる構成とする。このような実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(3)に記載した各効果に加えて、5位置に位置決めすることができる。
【0066】
同様に、第1ピストン室25と並列なピストン室を単数又は複数新たに設けることにより、シリンダボディの長さを長くすることなく、ピストン室の数よりも1つ多い複数の位置に位置決めすることができる。
【0067】
・ 前記第1及び第2実施形態で、第2ピストンの一部が第2ピストンロッド側に延出され、第2ピストンが第2ピストン室の右移動端まで移動したときに、その延出部がブッシュ29の一部に入り込む構成であってもよい。このような実施形態も、第1及び第2実施形態の各効果を有する。
【0068】
・ 流体圧シリンダはエアシリンダ以外の気体圧シリンダであってもよく、また、例えば油圧シリンダ等の液体圧シリンダであってもよい。
以下、前述した各実施形態から把握される技術的思想をその効果とともに記載する。
【0069】
(1) 前記シリンダボディには、前記第1ピストン室と平行に第3ピストン室(63)が設けられ、前記第3ピストン室に配置された第3ピストン(61)と、前記第3ピストンが当接可能に設けられ、第3ピストン室からシリンダボディの外部まで延出されるとともに第1ピストンロッドに対し一体移動可能に連結された第3ピストンロッド(62)とを備え、前記第3ピストンを第3ピストンロッドに当接させて第3ピストン室で第3ピストンロッド側の移動端まで移動させたときに、第1ピストンが第1ピストン室で両移動端の中間位置に配置されるとともに、第2ピストンロッドが第2ピストンが両移動端の中間位置で当接可能な位置に配置されることを特徴とする流体圧シリンダ。このような構成によれば、より簡単な構造で4位置に位置決めすることができる。
【0070】
(2) 上記技術的思想(1)に記載の発明において、第3ピストンが第3ピストンロッドに当接する状態で移動する移動範囲(R3)は、前記第1ピストンの移動範囲(R1)に含まれることを特徴とする流体圧シリンダ。このような構成によれば、シリンダボディの全長をより短くすることができる。
【0071】
(3) 前記第iピストン(第2ピストン14、第3ピストン16、第3ピストン61)が、前記第iピストンロッド(第2ピストンロッド15、第3ピストンロッド17、第3ピストンロッド63)に当接する状態で移動する移動範囲(R2,R3)は、前記第1ピストンの第1ピストン室での移動範囲(R1)に含まれることを特徴とする流体圧シリンダ。このような構成によれば、シリンダボディの全長をより短くすることができる。
【0072】
(4) 上記技術的思想(3)に記載の発明において、前記第1ピストンの第1ピストンロッド側の受圧面積は、前記第iピストンの第iピストンロッドと反対側の受圧面積よりも小さいことを特徴とする流体圧シリンダ。このような構成によれば、1つの気体供給源から供給する気体を用いて各ピストンロッドをより確実に位置決めすることができる。
【0073】
【発明の効果】
請求項1〜請求項3に記載の発明によれば、ピストンに対してピストンロッドを相対移動可能に弾性的に連結するためのコイルスプリングを必要としないので、より簡単な構造で4位置以上の位置決めを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態のエアシリンダを示す模式断面図。
【図2】 同じく模式断面図。
【図3】 同じく模式断面図。
【図4】 同じく模式断面図。
【図5】 エアシリンダの使用状態を示す模式図。
【図6】 (a)〜(d)はエアシリンダの動作状態を示す模式図。
【図7】 他の実施形態のエアシリンダを示す模式断面図。
【図8】 同じく模式断面図。
【図9】 同じく模式断面図。
【図10】 同じく模式断面図。
【図11】 従来のシリンダ装置を示す模式断面図。
【図12】 (a)〜(c)はシリンダ装置の動作状態を示す模式図。
【符号の説明】
10…流体圧シリンダとしてのエアシリンダ、11…シリンダボディ、12…第1ピストン、13…第1ピストンロッド、14…第iピストンとしての第2ピストン、15…第iピストンロッドとしての第2ピストンロッド、16…第iとしての第3ピストン、17…第iピストンロッドとしての第3ピストンロッド、25…第1ピストン室、30…第iピストン室としての第2ピストン室、38…同じく第3ピストン室、60…流体圧シリンダとしてのエアシリンダ、61…第iピストンとしての第3ピストン、62…第iピストンロッドとしての第3ピストンロッド、63…第iピストン室としての第3ピストン室、R1…(第1ピストンの)移動範囲、R2…(第2ピストンの)移動範囲、R3…(第3ピストンの)移動範囲。
Claims (3)
- 第1ピストン室と、該第1ピストン室と平行な第2ピストン室と、該第2ピストン室と直列に第3ピストン室とが設けられたシリンダボディと、
前記第1ピストン室に配置された第1ピストンと、
前記第1ピストンに対し一体移動可能に連結され、第1ピストン室からシリンダボディの外部まで延出された第1ピストンロッドと、
前記第2ピストン室に配置された第2ピストンと、
前記第2ピストンが当接可能に設けられ、第2ピストン室からシリンダボディの外部まで延出されるとともに第1ピストンロッドに対し一体移動可能に連結された第2ピストンロッドと、
前記第3ピストン室に配置された第3ピストンと、
前記第3ピストンに対し一体移動可能に連結され、第3ピストン室から第2ピストン室まで延出される第3ピストンロッドと
を備え、前記第2ピストンを第2ピストンロッドに当接させた状態で第2ピストン室で第2ピストンロッド側の移動端に位置させたときに、第1ピストンが第1ピストン室における両移動端の中間位置に位置し、前記第3ピストンロッドを第2ピストンを介して第2ピストンロッドに当接させた状態で前記第3ピストンを前記第3ピストン室で第3ピストンロッド側の移動端まで移動させたときに、第1ピストンが第1ピストン室における第1ピストン側の移動端と前記中間位置との中間位置まで移動することを特徴とする流体圧シリンダ。 - 前記第2ピストンが、前記第2ピストンロッドに当接する状態で移動する移動範囲は、前記第1ピストンの第1ピストン室での移動範囲に含まれることを特徴とする請求項1に記載の流体圧シリンダ。
- 前記第1ピストンの第1ピストンロッド側の受圧面積は、前記第2ピストンの第2ピストンロッドと反対側の受圧面積及び前記第3ピストンの第3ピストンロッドと反対側の受圧面積よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2に記載の流体圧シリンダ。
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