JP3812069B2 - 撮像装置コントローラおよび撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、あらゆるビデオカメラでの撮影用途に利用が可能であり、特に回線を利用した遠隔地にあるビデオカメラでの監視、観察、案内、紹介等の用途に、より良い操作性と、視認性を実現できる撮像装置コントローラおよび撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、遠隔地のビデオカメラを制御する場合、モニタで映像を確認しながら、上下左右、右上、右下、左上、左下の8方向にパンチルタを駆動したり、ズームの望遠、広角の駆動を行い被写体を選択する方法や、予め上述の手法でビデオカメラを制御した後、撮影したい場所のパンチルタ情報、ズーム情報を何箇所か登録しておき、撮影の際に登録した場所に対して絶対位置駆動を行って映像を選択する方法が取られていた。
【0003】
また、出願人が先に出願したパノラマ画像の生成に関する特願平9−103456号およびパノラマ画像を利用した撮像装置の操作に関する特願平9−103455号に記載しているような、撮像可能な範囲の全部または一部を何度かに分けて撮影した複数の画像を変形、接続して得られた広角の画像(パノラマ画像)を利用した操作方法が取られてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術において、パノラマ画像を利用する目的は、撮像装置周辺の環境をいち早く操作者に理解させ、効率よく被写体を捕らえることにある。
【0005】
しかしながら、任意の時点で更新可能なパノラマ画像を利用するこの目的には、不十分な場合がある。例えば、天候によって見通しが変わる場合、悪天候時に更新したパノラマ画像では、被写体を検索しにくいという問題があった。あるいは、視野内が人込みにある場合に作成したパノラマ画像では、人影によって興味のある部分が隠される問題があった。
【0006】
そこで、この発明の目的は、既に生成されている複数のパノラマ画像の中から最適なパノラマ画像を基準パノラマ画像とし、その基準パノラマ画像をモニタに表示できるようにした撮像装置コントローラおよび撮像装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、伝送路を介して接続された撮像手段の撮影する方向を制御するための撮像装置コントローラにおいて、撮像手段の撮像する方角を制御する駆動手段と、駆動手段を制御することによって、撮像手段の映出する映像を選択する映像選択手段とを有し、任意の時点で更新可能なパノラマ画像と、時刻を変えて撮影した複数枚のパノラマ画像から選択される基準パノラマ画像とを選択して、あるいは両方同時に操作者に提示するようにしたことを特徴とする撮像装置コントローラである。
請求項2に記載の発明は、伝送路を介して接続された撮像手段の撮影する方向を制御するための撮像装置コントローラにおいて、撮像手段の撮像する方角を制御する駆動手段と、駆動手段を制御することによって、撮像手段の映出する映像を選択する映像選択手段とを有し、任意の時点で更新可能なパノラマ画像と、時刻を変えて撮影した複数枚のパノラマ画像から平均処理または多数決などのフィルタにより合成した基準パノラマ画像とを選択して、あるいは両方同時に操作者に提示するようにしたことを特徴とする撮像装置コントローラである。
請求項8に記載の発明は、伝送路を介して接続された撮像手段の撮影する方向を制御するための撮像装置において、撮像手段の撮像する方角を制御する駆動手段と、駆動手段を制御することによって、撮像手段の映出する映像を選択する映像選択手段とを有し、任意の時点で更新可能なパノラマ画像と、時刻を変えて撮影した複数枚のパノラマ画像から選択される基準パノラマ画像とを選択して、あるいは両方同時に操作者に提示するようにしたことを特徴とする撮像装置である。
請求項9に記載の発明は、伝送路を介して接続された撮像手段の撮影する方向を制御するための撮像装置コントローラにおいて、上記撮像手段の撮像する方角を制御する駆動手段と、駆動手段を制御することによって、撮像手段の映出する映像を選択する映像選択手段とを有し、任意の時点で更新可能なパノラマ画像と、時刻を変えて撮影した複数枚のパノラマ画像から平均処理または多数決などのフィルタにより合成した基準パノラマ画像とを選択して、あるいは両方同時に操作者に提示するようにしたことを特徴とする撮像装置である。
【0008】
回線を介して遠隔地に設置され、様々な方向に自由に駆動することができるパンチルタカメラからの映像は、接続されているコンピュータに供給される。その映像は、モニタの操作領域に表示され、またパンチルタカメラの設置されている環境は、パノラマ画像としてパノラマ操作領域に表示される。操作領域上またはパノラマ操作領域上の表示画像の中で撮像装置の画角の中心に位置してほしい任意の一点、または任意の領域から生成される任意の一点がコンピュータに接続されたポインティングデバイスで指示される。このように、結果を入力する方法によって、選択された被写体を容易に画面の中心に捕らえることが可能になる。さらに、映像が表示されている操作領域の任意の一点、または任意の領域から生成される任意の一点をポインティングデバイスで操作するため、パンチルタカメラを駆動する方向が操作者に容易に確認することができる。
【0009】
また、任意の時点で生成されたパノラマ画像から基準パノラマ画像を生成することができ、生成された基準パノラマ画像は、モニタ上の操作領域とパノラマ操作領域と共に、基準パノラマ操作領域に表示される。また、パノラマ画像と基準パノラマ画像を適宜選択するようにしてパノラマ操作領域に表示することもできる。この基準パノラマ画像の生成には、上述のパノラマ画像の中から適切なものを操作者あるいは自動評価によって選ぶ方法、複数枚のパノラマ画像から必要な部分を切り取って1枚のパノラマ画像を集める方法がある。前者において自動評価を行う場合、目的に応じた評価関数を設定し、パノラマ画像が得られるたびに評価を行い、最も成績の良かったものを基準パノラマ画像として保持する。後者においては、各パノラマ画像から画素毎あるいは領域毎に多数決などのロジカルフィルタにより基準パノラマ画像を生成する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態について図面を参照して説明する。図1は、この発明の概略的な外観図を示す。モニタ2およびマウス8が接続されているコンピュータ1は、サーバ9および伝送路を介して遠隔地に設置されたパンチルタカメラ3の駆動を制御する。すなわち、コンピュータ1によって、撮像装置コントローラが構成される。伝送路としては、通信回線(無線、有線)、ネットワークなどの既存の種々のものが使用可能である。サーバ9に対してコンピュータ1は、クライアントの関係にあり、サーバ9に対して複数のコンピュータ1の接続が可能である。ただし、この発明は、遠隔地のものを制御するシステムに限定されない。
【0011】
パンチルタカメラ3は、パンチルタ部とカメラ部とが一体的に構成されたものを意味する。この図1では、一例としてパンチルタカメラ3およびサーバ9は、4に示すような環境にある実際の景色に設置される。この環境の実際の景色4に設置されたパンチルタカメラ3によって撮影された画面(以下、撮影画面と称する)を5に示す。この撮影画面5は、実際に撮影している画面であって、ズームを行うと画角が小さくなり、ワイドを行うと画角が大きくなる。
【0012】
パンチルタカメラ3によって取り込まれる撮影画面5の映像は、サーバ9および伝送路を介してコンピュータ1に供給される。コンピュータ1に供給された映像は、モニタ2に表示される。モニタ2では、供給された撮影画面5がモニタ2の画面上の操作領域6Aに表示され、またパンチルタカメラ3からの映像を連結したパノラマ画像がパノラマ操作領域6Bに表示される。この一例では、パノラマ操作領域6Bに、マウス8の位置に矢印形のカーソル7が描画され、そのマウス8を中心とする画枠6Cが表示される。このパノラマ操作領域6B内の画枠6Cに囲まれた映像が操作領域6Aに表示される。また、パノラマ操作領域6Bには、後述するようにパンチルタリミッタ表示6Dを有し、そのパンチルタリミッタ表示6Dは、パンチルタカメラ3の可動範囲の限界を示す。
【0013】
すなわち、図2Aに示すように、モニタ2の画面上には、操作領域6Aとパノラマ操作領域6Bが表示される。図示しないが、操作領域6Aには、サーバ9および伝送路を介して遠隔地にあるパンチルタカメラ3から供給された映像が表示され、パノラマ操作領域6Bには、サーバ9および伝送路を介して遠隔地にあるパンチルタカメラ3から供給され、連結されたパノラマ画像が表示される。
【0014】
また、パノラマ操作領域6Bには、後述するように、既に生成された複数のパノラマ画像の中から最適なパノラマ画像として選択された基準パノラマ画像とパノラマ画像とが適宜選択され、表示されるようにしても良い。
【0015】
また、図2Bに示すように、モニタ2の画面上に操作領域6A、パノラマ操作領域6Bおよび基準パノラマ操作領域6Eが表示されるようにしても良い。基準パノラマ操作領域6Eに表示される基準パノラマ画像は、現在の画像を表示する操作領域6Aと、現在のパノラマ画像を表示するパノラマ操作領域6Bとは表示される画像が異なる場合がある。以下の説明では、説明を容易とするため、図2Aに示す画面に基づいて説明を行うが、図2Aに示す画面に代えて図2Bに示す画面を適用しても何ら問題はない。またその場合、基準パノラマ操作領域6Eは、パノラマ操作領域6Bと同様な処理を行うことができる。
【0016】
図3は、この発明の実施の一形態を適用した全システムのブロック図である。このシステムは、カメラ部11、パンチルタ部12、TVモニタ13、サーバ9、コンピュータ1、マウス8等のポインティングデバイス14、モニタ2から構成される。また、上述したパンチルタカメラ3は、カメラ部11とパンチルタ部12からなり、一例としてカメラ部11がパンチルタ部12の上に設置される。カメラ部11は、レンズブロック部15、ズームレンズ16、ズーム部17、ズームレンズ16用のモータ18、固体撮像素子19、信号分離/自動利得調整回路(SH/AGC)20、A/D変換器21、信号処理回路22から構成され、全体としてビデオカメラを示す。
【0017】
パンチルタ部12は、モードコントローラ23、カメラコントローラ24、パンチルタコントローラ25、パン用のモータ26、チルト用のモータ27、パンチルタ28から構成される。サーバ用のコンピュータ61は、制御部62、ビデオキャプチャーボードからなるビデオキャプチャー部63、記憶部64、ネットワークインタフェース65から構成される。コンピュータ1は、制御部31、記憶部30、ネットワークインタフェース67から構成される。
【0018】
被写体から到達する撮像光は、レンズブロック部15のレンズ群、絞りを通って固体撮像素子19に結像される。固体撮像素子19の一例として、CCD(Charge Coupled Device )がある。結像された撮像光は、視野映像を映像信号に変換した後、信号分離/自動利得調整回路20に供給される。信号分離/自動利得調整回路20では、映像出力信号がサンプルホールドされるとともに、オートアイリス(AE)の制御信号によって所定のゲインを持つように利得制御される。それによって、得られる映像出力信号は、A/D変換器21を介して、信号処理回路22へ供給される。信号処理回路22では、入力された信号が輝度(Y)、色(C)、ビデオ信号といった各信号に変換され、映像信号としてTVモニタ13およびサーバ用のコンピュータ61のビデオキャプチャー部63へ供給される。
【0019】
また、カメラ部11のレンズブロック部15は、ズームレンズ16を駆動することによって撮像する画角を変化させることが可能なズームレンズである。そのレンズブロック部15は、パンチルタ部12のカメラコントローラ24の駆動命令により、例えばステッピングモータからなるモータ18を回転させ、ズームレンズ16を駆動させる。このカメラコントローラ24は、カメラ部11のレンズ制御(例えば、フォーカス、ズーム等)、露出制御(例えば、絞り、ゲイン、電子シャッタースピード等)、白バランス制御、画質制御等を通常行うコントローラであるとともに、モードコントローラ23とのインタフェースも行っている。ズームレンズ16の制御に関連するインタフェース制御として、モードコントローラ23より送られてくるズームレンズ16の駆動命令に対して、ズームレンズ16が命令された位置に駆動されるように制御信号をモータドライバに出力するとともに、現在のズームレンズ16の位置情報が常時モードコントローラ23に通信される。
【0020】
また、カメラ部11は、パン、チルトといった2軸の回転方向の自由度を持つ装置であるパンチルタ部12の上に設置される。そのパンチルタ部12は、パンチルタコントローラ25の駆動命令により、パン用のモータ26およびチルト用のモータ27を回転させ、パンチルタ28の雲台が各々駆動される。これらモータ26および27の、一例としてステッピングモータがある。このパンチルタコントローラ25は、モードコントローラ23より送られてくるパン、チルト各々の方向の駆動命令に対して、パン、チルト各々の雲台が、命令された位置に駆動されるように制御信号をモータドライバに出力するとともに、現在のパンチルタ28のパン、チルト各々の雲台の位置情報が常時モードコントローラ23に通信される。
【0021】
モードコントローラ23は、カメラ部11、パンチルタ部12の内部状態、およびパンチルタカメラ3の外部からのインタフェース情報に従い、後述するようにシステム全体を制御する。モードコントローラ23は、例えばコンピュータ61とRS−232Cにより接続され、コンピュータ61からの駆動命令に対し、パンチルタ28、レンズブロック部15のズームレンズ16を駆動するようにパンチルタコントローラ25、カメラコントローラ24に命令を振り分けるとともに、パンチルタコントローラ25、カメラコントローラ24より送られてくる現在の位置情報をコンピュータ61に送信する。
【0022】
サーバ用のコンピュータ61のビデオキャプチャー部63は、カメラ部11より入力されてくる映像信号をキャプチャー信号により任意の画像フォーマット(例えば、ビットマップ形式、JPEG形式の静止画、JPEG形式の動画等)に、任意の品質でキャプチャーし、コンピュータ61の記録部64(例えば、ハードディスク)上にストレージすることができる。このコンピュータ61は、制御部62によって制御され、ビデオキャプチャー部63および記憶部64を制御することによって、後述するようにパノラマ画像および基準パノラマ画像を生成し、記憶することができる。コンピュータ1からの要求によって、記憶された画像例えばパノラマ画像および/または基準パノラマ画像は、インターネット66などのネットワークを利用してコンピュータ61のネットワークインタフェース65からコンピュータ1のネットワークインタフェース67へ転送される。このとき、上述したように任意の画像フォーマットで転送される。コンピュータ1に転送されたパノラマ画像および/または基準パノラマ画像は、任意の品質でモニタ2に表示することが可能であるとともに、記憶部30上にストレージされる。
【0023】
この実施の一形態では、パンチルタカメラ3の映出する映像を選択するためにコンピュータ1を使用している。そして、モニタ2の画面上の操作領域6Aおよびパノラマ操作領域6Bに表示されるグラフィック表示と、ポインティングデバイス14(マウス8)の指示位置、クリック等の操作とから得られる情報を処理することでモードコントローラ23への通信データを決定している。
【0024】
この実施の一形態の場合、後述する処理の多くはサーバ側で行い、ユーザインタフェース部のみをクラインアト側で行う。撮像された画像は、ファイルとしてクライアントに送られ、表示される。このシステムにおいては遠隔操作のための通信路の一例としてインターネットを用い、プロトコルにはHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)を用い、クライアント側の処理は所定のオブジェクト指向言語で記述してサーバ側から画像が供給される。
【0025】
ここで、図4を用いて、この発明に適用されるパノラマ画像を作成するための概略的な説明を行う。まず、パンチルタカメラ3が設定されている周囲の環境を球面とする。これを仮想球面と称する。この図4では、仮想球面上の隣合う2枚の画像を連結して1枚のパノラマ画像を作成する。まず、パノラマ画像を作成するためには、図4Aに示すように、中心に位置するパンチルタカメラ3は、仮想球面上の隣合う2枚の画像を撮影する。パンチルタカメラ3は、レンズの光軸に直交する平面を撮像する。図4Dは、仮想球面上の隣合う2つの画像をパンチルタカメラ3によって撮像することにより、光軸に直交する平面にこの2つの画像が写像された状態を示す。隣合う2つの画像を単純に連結した場合、つなぎ目の重複や、歪みが生じる部分がある。
【0026】
このつなぎ目の重複や、歪みをなくすために、図4Bに示すように、仮想球面に隣合う2つの画像をそれぞれ写像する。図4Eは、光軸に直交する平面である2つの撮像画像を仮想球面に写像した状態を示す。このように、光軸に直交する平面、すなわち撮像画像を仮想球面へ写像し、写像した画像を連結し、重複画像、不要画像の削除を行う画像の連結処理が行われる。そして、仮想球面に写像された像を緯度、経度で正規化することによって、図4Cおよび図4Dに示すように、パノラマ画像を生成することができる。
【0027】
次に、パノラマ画像を作成する一方法を説明する。この一方法では、図5に示すように、10枚の画像を連結して1枚のパノラマ画像とする。まず、図5Aに示すように仮想球面の中心に配置されたパンチルタカメラ3(図示しない)から10枚の画像が撮影される。このとき、図に示すように画像領域毎に丸で示す位置にパンチルタカメラ3のレンズの光軸を合わせることによって、パンチルタカメラ3は1〜10の各画像を取得することができる。パンチルタカメラ3によって撮像された画像は、図5Bに示すように、レンズの光軸に直交する平面上の画像である。取得された画像は、それぞれ仮想球面上に展開された後、図5Cに示すように、緯度、経度で正規化される。仮想球面上に展開された10枚の画像は、連結処理の際につなぎ目に抜けがないように、お互いの画像が重複するような位置で画像の取得が行われる。そして、重複画像、不要画像の削除がなされた後、10枚の画像が連結され、図5Dに示すように、パノラマ画像が生成される。
【0028】
次に、パノラマ画像を作成する他の方法を図6を参照して説明する。緯度、経度で正規化されるパノラマ画像の画素、すなわち各座標(s,t)には、パンチルタカメラ3で取得した画像のどの画素が割り当てられるかが算出される。図5の方法のように、パンチルタカメラ3で取得した画像の画素をパノラマ画像の画素に対応させた場合、対応する画素のないパノラマ画像の画素が生じることがあり、パノラマ画像の全ての画素に取得した画像の画素を対応させるためである。このように、座標毎に算出された画素によってパノラマ画像が実現される。その処理の手順として、まずパノラマ画像の座標(s,t)(図6A)に対応する仮想球面上の角度座標(α,β)(図6B)を式(1)を用いて算出する。
【0029】
(α,β)=(a(s),b(t)) (1)
この式(1)の詳細は後述する図7において説明する。
【0030】
この座標(s,t)および画像を取得したパンチルタ28の角度座標(θ,φ)と、撮像装置のワイド端を1倍とした撮像倍率γとを用いて、図6Cに示すように、取得した画像上の座標データ(ξ,η)を式(2)を用いて算出する。
【0031】
(ξ,η)=(f(α,β,θ,φ,γ),g(α,β,θ,φ,γ)) (2)
この式(2)の詳細は後述する図8において説明する。
【0032】
以上の式を用いて、パノラマ画像の各画素と、取得した画像とを対応付けることで連結画像、すなわちパノラマ画像を生成している。
【0033】
ここで、上述したパノラマ画像の座標(s,t)を仮想球面上の角度座標(α,β)に変換する方法を図7を用いて説明する。まず、図7Aに示す、PragMin は、パンチルタ28のホームポジションを0(rad )とした時の左端の角度データであり、PragMax は、パンチルタ28のホームポジションを0(rad )とした時の右端の角度データである。また、Ny2 は、パノラマ操作領域6Bの水平方向の座標であり、−Ny2 /2は、パノラマ操作領域6Bの左端の座標データであり、Ny2 /2は、パノラマ操作領域6Bの右端の座標データである。
【0034】
そして、座標データsからパン角度αを求めるために、
(PragMax−α):(PragMax−PragMin)= (Ny2 /2−s):Ny2
となり、これよりパン角度αは、
α=PragMax −(PragMax−PragMin)× (Ny2 /2−s)/Ny2
となる。
【0035】
また、図7Bに示す、TragMin は、パンチルタ28のホームポジションを0(rad )とした時の上端の角度データであり、TragMax は、パンチルタ28のホームポジションを0(rad )とした時の下端の角度データである。また、Nz2 は、パノラマ操作領域6Bの垂直方向の座標であり、−Nz2 /2は、パノラマ操作領域6Bの上端の座標データであり、Nz2 /2は、パノラマ操作領域6Bの下端の座標データである。
【0036】
そして、座標データtからチルト角度βを求めるために、
(TragMax−β):(TragMax−TragMin)= (Nz2 /2−t):Nz2
となり、これよりチルト角度βは、
β=TragMax −(TragMax−TragMin)× (Nz2 /2−t)/Nz2
となる。
【0037】
図8を参照して平面球面変換の処理を説明する。図8Aに示すように、ホームポジション(緯度、経度の原点)を向いたカメラ映像上の点(ξ,η)の空間上の座標は、次のように表せる。
【0038】
【数1】
【0039】
このとき、
k1 =tan(λ/2γ)/(Ny/2)
k2 =tan(μ/2γ)/(Nz/2)
となり、(Ny,Nz)は、ポインティングデバイス14(マウス8)の駆動範囲(y方向,z方向)であり、(λ,μ)はワイド端での水平、垂直画角であり、γはワイド端を1倍とする現在のズーム相対倍率(倍率情報)である。
【0040】
また、図8Bに示すように、一般的に3次元の回転行列は、次式のように示すことが知られている。
【0041】
【数2】
【0042】
ホームポジションから角度情報(θ,φ)だけパン、チルトしたカメラ画像上の一点(ξ,η)と、ホームポジションから(α,β)の一点が同じ方向にあることから、次の関係が成り立つ。
【0043】
Rz (θ)Ry (φ)p=lRz (α)Ry (β)ex
これをpについて解くと、
【0044】
【数3】
【0045】
ここで、
【0046】
【数4】
【0047】
とおくと、次のようにξ,ηが求められる。
【0048】
l=1/a
ξ=−lb/k1 =−b/k1a
η=lc/k2 =c/k2a
以上の式よりホームポジションから(α,β)の角度にある座標データより、撮像座標に映し出される(ξ,η)を求めることができる。
【0049】
ξ=(-sin(α−θ)cosβ)/(k1 (cos( α−θ)cosφ cosβ+ sinφ sinβ))
η=(-cos(α−θ)sinφ cosβ+ cosφ sinβ)/(k2 (cos( α−θ)cosφ cosβ+ sinφ sinβ))
このようにして、パノラマ画像の座標(s,t)に対応する仮想球面上の角度座標(α,β)からパンチルタカメラ3で取得した画像上の座標データ(ξ,η)を求めることによって、パノラマ画像を生成することができる。
【0050】
逆に以下の式より撮像座標に映し出される(ξ,η)より、(α,β)の角度にある座標データを求めることもできる。
【0051】
まず、l=|p|であるから、
a=1/√(1+k1 2 ξ2 +k2 2 η2 )
b=−k1 ξ/√(1+k1 2 ξ2 +k2 2 η2 )
c=k2 η/√(1+k1 2 ξ2 +k2 2 η2 )
となる。ただし、√( )は、( )内の計算結果に対して平方根の処理を行うものである。
【0052】
また、式(3)より、
a=cos(α−θ)cosφ cosβ+ sinφ sinβ
b=sin(α−θ)cosβ
c=−cos(α−θ)sinφ cosβ+ cosφ sinβ
となる。
【0053】
以上の式より
a sinφ+c sinθ= sinβ
tan(α−θ) =b/(a cosφ−c sinθ)
であるから、
β=sin -1(sinφ/ √(1+k1 2 ξ2 +k2 2 η2 )+ sinθk2 η/ √(1+k1 2 ξ2 +k2 2 η2 )
α=tan -1(−k1 ξ/( cosφ−k2 η sinθ))+θ
となる。
【0054】
よって、
(α,β)=(f(ξ,η,θ,φ,γ),g(ξ,η,θ,φ,γ)) (4)
が求めることができる。
【0055】
また、誤差を多少許容するのであれば、以下のように(α,β)を求めることができる。
【0056】
α=θ+(λ/γ)×(ξ/Ny)
β=φ+(μ/γ)×(η/Nz)
つまり、式(4)は、
(α,β)=(f(ξ,θ,γ),g(η,φ,γ)) (5)
となり、簡略化することができる。
【0057】
上述した式(4)および式(5)に示されるパンチルタ28の角度情報(α,β)を操作領域6Aの位置座標(ξ,η)から算出する処理を図9を用いて説明する。まず、操作領域6A中の任意の一点を直接指定する方法の一例を説明する。図9Aに示すように操作領域6Aの中心を(0,0)とした相対座標とし、その操作領域6A上のマウス8の位置座標(ξ,η)が獲得される。
【0058】
次に、操作領域6A中の任意の領域から生成される任意の一点を指定する他の方法の一例を説明する。まず、図9Aに示すように、任意の領域の始点(m1,n1)が指定された後、任意の領域の終点(m2,n2)が指定され、それら2点より生成される四角形の中心座標として、
(ξ,η)=((m1,n1)+(m2,n2))/2 (6)
により、任意の一点(ξ,η)が獲得される。
【0059】
この図9Aは、操作領域6A上のマウス8(ポインティングデバイス14)の座標であり、操作領域6A内のマウス8の可動範囲(y方向、z方向)を(Ny1 ,Nz1 )とする。この任意の一点(マウス8)の位置座標(ξ,η)と、パンチルタ28が向いている角度情報(θ,φ)と、ズームレンズ16のワイド端を1倍とする現在のズーム相対倍率とする倍率情報(γ)とを用いて、式(4)または式(5)からパンチルタ28の角度座標(α,β)が求められる。
【0060】
図9Bに示す角度座標(α,β)は、パンチルタ28のホームポジションを緯度、経度の原点としたとき、ポインティングデバイスで指定された場所を撮像画面の中心に映し出すためのものである。
【0061】
この図9において、求められる座標は、モニタ2の画面の絶対座標でも良く、操作領域6Aの中心を(0,0)とした相対座標でも良い。この座標は、パン方向の座標をξ、m1、m2、θ、αで示し、チルト方向の座標をη、n1、n2、φ、βで示す。
【0062】
このように、マウス8が操作領域6Aにある場合、受信データで得られた現在のパンチルタ28の角度情報(θ,φ)、ズームの倍率情報(γ)、マウス8で指定された領域のマウス8の位置情報(ξ,η)を用いて、指定された操作領域6A上の被写体が、操作領域6Aの中心に来るようなパンチルタ28の角度情報(α,β)を式(4)または式(5)を用いて算出する。こうして得られた、パンチルタ28の角度座標(α,β)を図11に従って、パンチルタ28の内部位置情報(p-new,t-new)に変換し、パンチルタ28の絶対位置駆動命令と共に送信バッファに格納する。また、後述するように、同時にデータ送信要求フラグ(Flag-so )をセットし、タイマイベントでデータが送信されるようにする。
【0063】
パノラマ画像が表示されるパノラマ操作領域6Bのマウス8の位置座標(ξ,η)を角度座標(α,β)へ変換する処理を図10を用いて説明する。パノラマ操作領域6B中の任意の一点を直接指定する方法は、上述した操作領域6A中の任意の一点を直接指定する方法と同様の方法で、図10Aに示すように、マウス8の位置座標(ξ,η)を得ることができる。
【0064】
次に、パノラマ操作領域6B中の任意の領域から生成される任意の一点を指定する他の方法の一例を説明する。まず、図10Aに示すように、任意の領域の始点(m1,n1)が指定された後、任意の領域の終点(m2,n2)が指定され、式(6)により、任意の一点(ξ,η)が獲得される。
【0065】
この図10Aは、パノラマ操作領域6B上のマウス8(ポインティングデバイス14)の座標であり、パノラマ操作領域6B内のマウス8の可動範囲(y方向、z方向)を(Ny2 ,Nz2 )とする。この可動範囲は、パノラマ操作領域6B内に点線で示すパンチルタリミッタ表示6Dによって制限される。このパンチルタリミッタ表示6Dは、パンチルタカメラ3のレンズの光軸の可動範囲を示す。すなわち、パンチルタリミッタ表示6Dを超えて指示することはできない。この任意の一点の位置座標(ξ,η)と、パンチルタ28が向いている角度情報(θ,φ)と、ズームレンズ16のワイド端を1倍とする現在のズーム相対倍率とする倍率情報(γ)とを用いて、式(7)、式(8)および式(9)からパノラマ操作領域6Bの位置座標(x,y)、画角情報(s,t)およびパンチルタ28の角度座標(α,β)が求められる。
【0066】
(x,y)=(f0 (θ),g0 (φ)) (7)
(s,t)=(f1 (γ),g1 (γ)) (8)
(α,β)=(f(ξ),g(η)) (9)
図10Bに示す位置座標(x,y)は、パンチルタ28のホームポジションを緯度、経度の原点としたとき、現在のパンチルタ28の向きであり、画角情報(s,t)は、現在操作領域6Aに表示されている画角である。この図10Bは、パノラマ操作領域6B上のズーム、パンチルタの状態を表示したものである。
【0067】
図10Cに示す角度座標(α,β)は、パンチルタ28のホームポジションを緯度、経度の原点としたとき、ポインティングデバイスで指定された場所を撮像画面の中心に映し出すためのものである。(PragMax ,TragMax )〜(PragMin ,TragMin )は、パンチルタの駆動可能範囲、すなわちパンチルタリミッタ表示6Dで示す範囲である。この図10Cは、パンチルタ可動範囲上の駆動目標値を表したものである。
【0068】
この図10において、求められる座標は、モニタ2の画面の絶対座標でも良く、パノラマ操作領域6Bの中心を(0,0)とした相対座標でも良い。この座標は、パン方向の座標をξ、m1、m2、x、s、αで示し、チルト方向の座標をη、n1、n2、y、t、βで示す。また、ここではパノラマ操作領域6Bを用いてこの説明を行ったが、基準パノラマ操作領域6Eに対しても同様に適用することができる。
【0069】
このように、マウス8がパノラマ操作領域6Bにある場合、マウス8で指定された領域のマウス8の位置情報(ξ,η)を用いて、指定された操作領域6A上の被写体が、操作領域6Aの中心に来るようなパンチルタ28の角度情報(α,β)を式(9)を用いて算出する。こうして得られた、パンチルタ28の角度座標(α,β)を図11に従って、パンチルタ28の内部位置情報(p-new,t-new)に変換し、パンチルタ28の絶対位置駆動命令と共に送信バッファに格納する。また、後述するように、同時にデータ送信要求フラグ(Flag-so )をセットし、タイマイベントでデータが送信されるようにする。
【0070】
ここで、上述したパンチルタ28内部の位置情報(p,t)を角度情報(θ,φ)に変換する方法並びに角度座標(α,β)をパンチルタ28内部の位置情報(p-new,t-new)に変換する方法を図11を用いて説明する。まず、図11Aに示す、PragMin は、パンチルタ28のホームポジションを0(rad )とした時の左端の角度データであり、PragMax は、パンチルタ28のホームポジションを0(rad )とした時の右端の角度データである。また、PdatMin は、パンチルタコントローラ25の左端の内部カウントデータであり、PdatMax は、パンチルタコントローラ25の右端の内部カウントデータである。
【0071】
そして、パンデータpからパン角度θを求めるために、
(PragMax−θ):(PragMax−PragMin)=(PdatMax−p):(PdatMax−PdatMin)
となり、これよりパン角度θは、
θ=PragMax −(PragMax−PragMin)×(PdatMax−p)/(PdatMax−PdatMin)
となる。
【0072】
またこれより、パンデータpは、
p=PdatMax −(PragMax−θ)×(PdatMax−PdatMin)/(PragMax−PragMin)
となる。
【0073】
また、パン角度αからパンデータp-newを求めるために、
(PragMax−α):(PragMax−PragMin)=(PdatMax−p-new):(PdatMax−PdatMin)
となり、これよりパンデータp-newは、
p-new=PragMax −(PragMax−α)×(PdatMax−PdatMin)/(PragMax−PragMin)
となる。
【0074】
また、図11Bに示す、TragMin は、パンチルタ28のホームポジションを0(rad )とした時の上端の角度データであり、TragMax は、パンチルタ28のホームポジションを0(rad )とした時の下端の角度データである。また、TdatMin は、パンチルタコントローラ25の上端の内部カウントデータであり、TdatMax は、パンチルタコントローラ25の下端の内部カウントデータである。
【0075】
そして、チルトデータtからチルト角度φを求めるために、
(TragMax−φ):(TragMax−TragMin)=(TdatMax−t):(TdatMax−TdatMin)
となり、これよりチルト角度φは、
φ=TragMax −(TragMax−TragMin)×(TdatMax−t)/(TdatMax−TdatMin)
となる。
【0076】
またこれより、チルトデータtは、
t=TdatMax −(TragMax−φ)×(TdatMax−TdatMin)/(TragMax−TragMin)
となる。
【0077】
また、チルト角度βからチルトデータt-newを求めるために、
(TragMax−β):(TragMax−TragMin)=(TdatMax−t-new):(TdatMax−TdatMin)
となり、これよりチルトデータt-newは、
t-new=TragMax −(TragMax−β)×(TdatMax−TdatMin)/(TragMax−TragMin)
となる。
【0078】
次に、上述したパノラマ操作領域6B内の位置座標(ξ,η)をパンチルタ28の角度座標(α,β)へ変換する方法並びにパンチルタ28の角度情報(θ,φ)をパノラマ操作領域6B内の位置座標(x,y)へ変換する方法を図12を用いて説明する。まず、図12Aに示す、PragMin は、パンチルタ28のホームポジションを0(rad )とした時の左端の角度データであり、PragMax は、パンチルタ28のホームポジションを0(rad )とした時の右端の角度データである。また、Ny2 は、パノラマ操作領域6Bの水平方向の座標であり、−Ny2 /2は、パノラマ操作領域6Bの左端の座標データであり、Ny2 /2は、パノラマ操作領域6Bの右端の座標データである。
【0079】
そして、座標データξからパン角度αを求めるために、
(PragMax−α):(PragMax−PragMin)= (Ny2 /2−ξ):Ny2
となり、これよりパン角度αは、
α=PragMax −(PragMax−PragMin)× (Ny2 /2−ξ)/Ny2
となる。
【0080】
また、パン角度θから座標データxを求めるために、
(PragMax−θ):(PragMax−PragMin)= (Ny2 /2−x):Ny2
となり、これより座標データxは、
x=Ny2 /2−(PragMax−θ)×Ny2 /(PragMax−PragMin)
となる。
【0081】
また、図12Bに示す、TragMin は、パンチルタ28のホームポジションを0(rad )とした時の上端の角度データであり、TragMax は、パンチルタ28のホームポジションを0(rad )とした時の下端の角度データである。また、Nz2 は、パノラマ操作領域6Bの垂直方向の座標であり、−Nz2 /2は、パノラマ操作領域6Bの上端の座標データであり、Nz2 /2は、パノラマ操作領域6Bの下端の座標データである。
【0082】
そして、座標データηからチルト角度βを求めるために、
(TragMax−β):(TragMax−TragMin)= (Nz2 /2−η):Nz2
となり、これよりチルト角度βは、
β=TragMax −(TragMax−TragMin)× (Nz2 /2−η)/Nz2
となる。
【0083】
また、チルト角度φから座標データyを求めるために、
(TragMax−φ):(TragMax−TragMin)= (Nz2 /2−y):Nz2
となり、これより座標データyは、
y=Nz2 /2−(TragMax−θ)×Nz2 /(TragMax−TragMin)
となる。
【0084】
パンチルタ28が切り出している画角情報(ψ,ω)からパノラマ操作領域6B内の画枠6Cの画角情報(s,t)へ変換する方法を図13を用いて説明する。まず、図13Aには、現在のパンチルタ28の画角情報(ψ,ω)を示す。この画角情報(ψ,ω)は、
(ψ,ω)=1/γ×(ψ0,ω0)
によって求められる。このとき、(ψ0,ω0)はワイド端での水平画角と垂直画角を示し、γはワイド端を1倍としたときのレンズ倍率を示す。
【0085】
図13Bに示すように、PragMin は、パンチルタ28のホームポジションを0(rad )とした時の左端の角度データであり、PragMax は、パンチルタ28のホームポジションを0(rad )とした時の右端の角度データである。また、Ny2 は、パノラマ操作領域6Bの水平方向の座標であり、−Ny2 /2は、パノラマ操作領域6Bの左端の座標データであり、Ny2 /2は、パノラマ操作領域6Bの右端の座標データである。
【0086】
そして、水平画角ψから水平画角sを求めるために、
ψ:(PragMax−PragMin)=s:Ny2
となり、これより水平画角sは、
s=ψ×Ny2 /(PragMax−PragMin)
となる。
【0087】
また、図13Cに示す、TragMin は、パンチルタ28のホームポジションを0(rad )とした時の下端の角度データであり、TragMax は、パンチルタ28のホームポジションを0(rad )とした時の上端の角度データである。また、Nz2 は、パノラマ操作領域6Bの垂直方向の座標であり、−Nz2 /2は、パノラマ操作領域6Bの下端の座標データであり、Nz2 /2は、パノラマ操作領域6Bの上端の座標データである。
【0088】
そして、垂直画角ωから垂直画角tを求めるために、
ω:(TragMax−TragMin)=t:Nz2
となり、これより垂直画角tは、
t=ω×Nz2 /(TragMax−TragMin)
となる。
【0089】
これらより、図13Dに示す画角情報(s,t)がパノラマ操作領域6B内に画枠6Cとして、表示される。
【0090】
次に、上述したズームレンズ16の位置情報(z)を倍率情報(γ)に変換する方法を図14を用いて説明する。この図14は、縦軸にレンズ倍率情報を表し、横軸にズームレンズの内部情報を表す。取得したズームレンズ16の位置情報(z)は、図14に示す変換グラフに照らし合わし、コンピュータ1上で倍率情報(γ)に変換される。一例として、ROMテーブルまたは数式によって、位置情報(z)が倍率情報(γ)に変換される。
【0091】
ここで、いくつかある基準パノラマ画像の生成方法を図15を用いて説明する。まず、操作者が過去に生成されて記録されている複数のパノラマ画像の中から好みのパノラマ画像を選択して利用することができる。例えば、晴天時のパノラマ画像を記録しておき、そのパノラマ画像を基準パノラマ画像とすれば、視界不良時にもパノラマ画像の補助が受けられる。
【0092】
また、基準パノラマ画像の他の生成方法は、複数のパノラマ画像の最頻値をとる方法、または複数のパノラマ画像から画素毎に平均をとる方法などがある。複数のパノラマ画像の最頻値をとる方法は、図15A、図15B、図15Cに示すパノラマ画像から最頻値をとることによって、図15Dに示す基準パノラマ画像が生成される。そして、複数のパノラマ画像から画素毎に平均をとる方法は、図15A、図15B、図15Cに示すパノラマ画像から平均をとることによって、図15Eに示す基準パノラマ画像が生成される。例えば、画素単位でコンポーネントの色信号のRGB毎に平均値を算出することによって生成される。
【0093】
図16に基準パノラマ画像を生成するための実施の一形態のブロック図を示す。まず、パノラマ画像41が空間ハイパスフィルタ(HPF)42、画素数調整処理44、色飽和処理47へ供給される。空間HPF42では、供給されたパノラマ画像41に対して空間HPFの処理が施され、2乗積分処理43では、供給された信号に2乗積分が施され、加算器51へ供給される。画素数調整処理44では、供給されたパノラマ画像41の画素数が調整され、高速フーリエ変換(FFT)処理45では、画素数が調整されたパノラマ画像に対して高速フーリエ変換が施される。高速フーリエ変換が施された信号が供給された絶対値、重み付け積分処理46では、絶対値に重みを付けて積分がなされ、加算器51へ供給される。
【0094】
色飽和検出処理47では、供給されたパノラマ画像41の色の飽和度(彩度)が検出され、検出された信号は、空間HPF48および積分処理50へ供給される。空間HPF48では、供給された信号に対して空間HPFの処理が施され、2乗積分処理49では、供給された信号に2乗積分が施され、加算器51へ供給される。積分処理50では、供給された信号が積分され、加算器51へ供給される。そして、加算機51では、供給された4つのパラメータの値が加算され、加算結果は、そのパノラマ画像の得点として得点メモリ52へ供給され、記憶される。そして、全てのパノラマ画像の得点を算出した後、最も得点の高かったパノラマ画像を基準パノラマ画像とする。
【0095】
具体的には、2乗積分回路43および絶対値、重み付け積分回路46から加算器51へ供給される信号は、輝度について処理された信号であり、細かい部分まではっきり写っている場合、大きな値となる。また、2乗積分回路49および積分回路50から加算器51へ供給される信号は、色の飽和度について処理された信号であり、パノラマ画像が例えば霧や雨のときに得られた場合、小さな値となる。
【0096】
このように、視界の良さの評価基準として高速フーリエ変換(FFT)などによりパノラマ画像の空間周波数成分を分析し、高域成分のエネルギーの大きいものを選択する方法、同様に色の飽和度(彩度)を比較し鮮やかな方を選択する方法などがある。また、これらの過程を自動化することも可能である。さらにまた、供給されるパノラマ画像によっては加算器51で4つのパラメータを加算する必要はなく、適宜選択されたパラメータのみを用いて加算するようにしても良い。
【0097】
次に、コンピュータ1内の制御アルゴリズムの一例を図17を用いて説明する。まず、ステップS1では、プログラムがスタートすると、図2Aに示すように、モニタ2上に操作領域6A、パノラマ操作領域6B、カーソル7、さらにパンチルタリミッタ表示6Dに示すパンチルタリミッタが設定される初期化が行われる。パンチルタリミッタの範囲は、固定値でも良いし、その範囲を変更したいときに自由に変更することができるようにしても良い。
【0098】
そして、ステップS2では、コンピュータ1とモードコントローラ23とが所定の周期で通信を行うために、タイマが設定される。これらの初期設定動作が完了すると、ステップS3の各種発生するイベント待ち状態に制御が移り、発生したイベントに対応してステップS3から制御が移る。発生するイベントは、パノラマ作成イベント(ステップS4)、先に設定したタイマイベント(ステップS5)、マウス8の左ボタンがクリックされた時に発生するマウスボタンダウンイベント(ステップS6)、マウスボタンアップイベント(ステップS7)、マウス8がモニタ2上を移動した時に発生するマウス移動イベント(ステップS8)がある。
【0099】
パノラマ作成イベントのアルゴリズムの詳細について、図18のフローチャートを用いて説明する。パノラマ作成イベントが発生すると、ステップS9では、パノラマ作成要求(Flag-pa )がセット(True)される。
【0100】
タイマイベントのアルゴリズムの詳細について、図19のフローチャートを用いて説明する。この一例のタイマイベントは、周期的にコンピュータ1とモードコントローラ23との通信を行うために発生するイベントである。このタイマイベントは、一例として50msec間隔で発生する。タイマイベントが発生すると、ステップS11では、通信ポートの設定が完了しているか否かが判断される。通信ポートの設定が完了している(済)と判断されると、ステップS12へ制御が移り、通信ポートの設定が完了していない(未)と判断されると、ステップS18へ制御が移る。ここでは、通信ポートの設定が完了していない初回のみ、ステップS18に制御が移り、通信ポートの開設処理が行われる。具体的には、ステップS18において、コンピュータ1上のRS−232Cポートの開設が行われる。そして、ステップS18からステップS23へ制御が移る。
【0101】
それ以降のタイマイベントでは、受信データの確認、解析処理、パンチルタ28の駆動命令など送信バッファにたまっているデータの送信処理、またはパンチルタ28、ズームレンズ16の状態確認要求のための通信データの送信処理が行われる。このアルゴリズムでは、ステップS11からステップS12へ制御が移り、ステップS12では、受信バッファのデータの有無が確認され、受信データが存在する場合、ステップS13に制御が移り、受信データが存在しない場合、ステップS14に制御が移る。ステップS13では、受信バッファに存在する受信データが解析され、モードコントローラ23に要求したパンチルタ28の位置情報(p,t)や、ズームレンズ16の位置情報(z)が取得される。これらのデータが上述した図11、図14の方式に従い、パンチルタ28の角度情報(θ,φ)、ズームレンズ16の倍率情報(γ)に変換される。
【0102】
次に、ステップS14では、データの送信要求の有無が確認される。データの送信要求が存在する(Flag-so =True)場合、ステップS19に制御が移り、ステップS19では、送信バッファに格納されているデータの送信処理がなされた後、送信要求フラグ(Flag-so )がリセット(False )される。そして、ステップS19からステップS23へ制御が移る。この送信バッファにたまったデータの一例として、マウス8で設定されたパンチルタ28の駆動命令のデータなどがある。
【0103】
そして、送信要求がない(Flag-so =False )場合、ステップS15へ制御が移る。ステップS15では、送信要求の内部カウンタ(req-cnt )が0が否かが判断され、送信要求の内部カウンタが0の場合(req-cnt =0)、ステップS16へ制御が移り、送信要求の内部カウンタが0でない場合(req-cnt ≠0)、ステップS20へ制御が移る。
【0104】
ステップS16では、パンチルタ28およびズームレンズ16の位置要求命令がモードコントローラ23に送信される。そして、ステップS17では、送信要求の内部カウンタ(req-cnt )がインクリメントされ、ステップS23へ制御が移る。
【0105】
ステップS20では、パノラマ作成要求が存在するか否かが判断され、パノラマ作成要求が存在する場合(Flag-pa =True)、ステップS21へ制御が移り、パノラマ作成要求が存在しない場合(Flag-pa =False )、ステップS22へ制御が移る。ステップS21では、後述するパノラマ作成処理が実行される。そして、ステップS22では、送信要求の内部カウンタ(req-cnt )が0にされ、ステップS23へ制御が移る。
【0106】
ステップS23では、パンチルタ28の前回得た位置情報と今回得た位置情報とを比較し、位置情報(p,t)に変化があるか否かが判断される。パンチルタ28の位置情報(p,t)が変化した場合、ステップS25へ制御が移り、変化しなかった場合、ステップS24へ制御が移る。ステップS24では、ズームレンズ16の前回得た位置情報と今回得た位置情報とを比較し、位置情報(z)に変化があるか否かが判断される。ズームレンズ16の位置情報(z)が変化した場合、ステップS25へ制御が移り、変化しなかった場合、このフローチャートは終了する。
【0107】
ステップS25では、パンチルタ28の位置情報(p,t)および/またはズームレンズの位置情報(z)が変化したときに、パノラマ操作領域6Bに表示する画枠6Cが再描写される。このとき、パンチルタ28の位置情報(p,t)は、上述したように角度情報(θ,φ)へ変換され、ズームレンズ16の位置情報(z)も上述したように倍率情報(γ)へ変換される。それぞれ変換された角度情報(θ,φ)と倍率情報(γ)とを用いて、式(7)からパンチルタ28の位置情報(x,y)および式(8)から操作領域6Aに表示されている画角である画角情報(s,t)を算出する。そして、算出された位置情報(x,y)および画角情報(s,t)に応じてパノラマ操作領域6Bに画枠6Cが描写される。
【0108】
ステップS23では、パンチルタ28の前回と今回の位置情報(p,t)を比較するようにしているが、パンチルタ28の前回と今回の角度情報(θ,φ)を比較するようにしても良い。またこのとき、ステップS25では、今回の角度情報(θ,φ)をそのまま式(7)に用いて位置情報(x,y)を算出する。同様に、ステップS24では、ズームレンズ16の前回と今回の位置情報(z)を比較するようにしているが、ズームレンズ16の前回と今回の位置情報(γ)を比較するようにしても良い。またこのとき、ステップS25では、今回の倍率情報(γ)をそのまま式(8)に用いて画角情報(s、t)を算出する。
【0109】
次に、上述したパノラマ作成処理のアルゴリズムについて図20のフローチャートを用いて説明する。パノラマ作成は、パノラマ作成イベントによって設定(Flag-pa =True)される。このパノラマ作成イベントが予め発生すると、上述したようにタイマイベント時、パノラマ作成処理(ステップS21)が実行される。このフローチャートでは、パノラマ作成処理の手順をパノラマカウンタ(Pano
Cnt)に従って行っている。
【0110】
まず、この処理が開始されると、撮像装置の画角を最広角に設定する処理が行われる。すなわち、ステップS31において、パノラマカウンタ(Pano Cnt)が1であるか否かが判断され、パノラマカウンタが1である(Pano Cnt=1)と判断された場合、ステップS43へ制御が移り、パノラマカウンタが1でない(Pano Cnt≠1)と判断された場合、ステップS32へ制御が移る。ステップS43では、ズームをワイド端に移動する駆動命令を送信すると共に、パノラマカウンタをインクリメントする。これは、より広範囲のパノラマ画像を、少ない画像取得回数で行うためである。
【0111】
ステップS32では、パノラマカウンタが2であるか否かが判断され、パノラマカウンタが2である(Pano Cnt=2)と判断された場合、ステップS44へ制御が移り、パノラマカウンタが2でない(Pano Cnt≠2)と判断された場合、ステップS33へ制御が移る。ステップS44では、パンチルタ28を最初に撮影するポジション(POS(Pano Cnt -2))に移動する駆動命令を送信すると共に、パノラマカウンタをインクリメントする。すなわち、POS(Pano Cnt -2)で示すパンチルタ28の画角を取得する最初の位置(図5の1で示す位置)に移動する処理を行う。
【0112】
また、パノラマカウンタ(Pano Cnt)が3以降の場合、設定したズーム、パンチルタ位置に撮像装置が移動したのを確認し、指定位置に到達した場合、画像のキャプチャを行う。ステップS33では、ズームレンズ16の位置情報(z)の確認が行われ、ズーム位置があっている場合、ステップS34へ制御が移り、ズーム位置があっていない場合、このフローチャートは終了する。さらに、ステップS34では、パンチルタ28の位置情報(p,t)の確認が行われ、パンチルタ位置があっている(=POS(Pano Cnt -3))場合、ステップS35へ制御が移り、パンチルタ位置があっていない(≠POS(Pano Cnt -3))場合、このフローチャートは終了する。そして、ステップS35では、現在のパンチルタ位置の画像が取得される。取得された画像は、ビットマップの画像ファイルとしてメモリに記憶される。
【0113】
ステップS36では、パンチルタ28を次に撮影するポジション(POS(Pano Cnt -2))に移動する駆動命令が送信される。ステップS37では、上述したように、取得した画像を仮想球面にデータ変換し、重複画像、不要画像の削除を行う画像の連結処理が行われる。また、コンピュータ1の処理能力がない場合、このステップS37では、水平方向および垂直方向に圧縮も行う。ステップS38では、連結された画像が緯度、経度で正規化され、表示される。そして、ステップS39では、パノラマカウンタ(Pano Cnt)がインクリメントされる。
【0114】
すなわち、次の画像取得位置にパンチルタ28を移動する処理を行い、続いて、先にキャプチャした画像の仮想球面への写像処理、水平、垂直方向への圧縮処理、重複画像、不要画像の削除処理等を行い、パノラマ画像作成の進行状況を表示する。以上の動作をパノラマ画像が完成するまで行う。
【0115】
ステップS40では、パノラマ画像が完全に完成したか否かが判断され、完成したと判断された場合、ステップS41へ制御が移り、未完成と判断された場合、このフローチャートは終了し、再度上述の制御をパノラマ画像が完成するまで繰り返す。ステップS41では、パノラマ画像が完成したので、パノラマ作成要求(Flag-pa )がリセット(False )される。そして、ステップS42では、完成されたパノラマ画像が保存される。
【0116】
このフローチャートでは、図5に示す1の画像はパノラマカウンタ(Pano Cnt)が3のときに獲得でき、図5に示す2の画像はパノラマカウンタが4のときに獲得でき、そしてパノラマカウンタが12のときに獲得される図5に示す10の画像が獲得されると、パノラマ画像を生成するための全ての画像が獲得され、パノラマ画像が完成する。
【0117】
なお、駆動装置は、ここで指令される目標位置に対して、常に同位置方向から進入するように動作し、画像連結の際発生し得る駆動系の機構の遊び(例えば、ギアのバックラッシュ)による、連結画像のずれを補正している。
【0118】
次に、マウス移動イベントのアルゴリズムについて図21のフローチャートを用いて説明する。このイベントは、モニタ2上をマウス8が移動すると発生するイベントである。この発明では、パンチルタ28の駆動位置を選択するために使用する。このイベントが発生すると、図2Aに示す操作領域6A、パノラマ操作領域6Bまたはそれらの領域以外の部分のいずれにマウス8が存在するかを確認するために、ステップS51では、操作領域6Aにマウス8が存在するか否かが確認される。マウス8が操作領域6Aに存在するのが確認されると、ステップS52へ制御が移り、操作領域6Aに存在しないのが確認されると、ステップS54へ制御が移る。ステップS52では、操作領域フラグ(Flag-rin)がセット(True)されると共に、パノラマ操作領域フラグ(Flag-pin)がクリア(False )される。
【0119】
ステップS54では、操作領域6Aにはマウス8が存在しないため、操作領域フラグ(Flag-rin)がクリア(False )される。そして、ステップS55では、パノラマ操作領域6Bにマウス8が存在するか否かが確認される。マウス8がパノラマ操作領域6Bに存在するのが確認されると、ステップS56へ制御が移り、パノラマ操作領域6Bに存在しないのが確認されると、ステップS56へ制御が移る。ステップS56では、パノラマ操作領域フラグ(Flag-pin)がセット(True)される。ステップS57では、パノラマ操作領域6Bにはマウス8が存在しないため、パノラマ操作領域フラグ(Flag-pin)がクリア(False )される。
【0120】
そして、操作領域6Aまたはパノラマ操作領域6Bにマウス8が存在する場合、ステップS53において、マウス8が存在する操作領域の中心を(0,0)とした相対座標としてマウス8の位置座標(ξ,η)が取得される。
【0121】
このフローチャートでは、もし操作領域6Aにマウス8が存在する場合、操作領域フラグ(Flag-rin)をセット(True)し、操作領域6Aにマウス8が存在しない場合、操作領域フラグ(Flag-rin)をクリア(False )する。また、パノラマ操作領域6Bにマウス8が存在する場合、パノラマ操作領域フラグ(Flag-pin)をセット(True)し、パノラマ操作領域6Aにマウス8が存在しない場合、パノラマ操作領域フラグ(Flag-pin)をクリア(False )する。そして、操作領域6Aまたはパノラマ操作領域6Bにマウス8が存在する場合、そのときのマウス8の位置座標を、各操作領域の中心を(0,0)とした相対座標として(ξ,η)に設定する。
【0122】
次に、マウスボタンダウンイベントとボタンアップイベントについて説明する。上述したような操作領域6Aまたはパノラマ操作領域6Bの任意の一点を直接指定する方法は、図22に示すマウスボタンダウンイベントのアルゴリズムのみを使用し、任意の領域を指定し、その任意の領域から生成される任意の一点を指定する他の方法は、図23に示すマウスボタンダウンイベントと、図24に示すマウスボタンアップイベントとを使用する。
【0123】
まず、図22のフローチャートを用いて操作領域の任意の一点を直接指定する方法であるボタンダウンイベントのアルゴリズムを説明する。このイベントは、マウス8の左ボタンが押された時に発生するイベントである。この発明では、このイベントを、パンチルタ28を駆動するためのトリガ情報として使用する。このイベントが発生すると、ステップS61において、操作領域フラグ(Flag-rin)がセット(True)されているか否かにより、操作領域6Aにマウス8が存在するか否かが確認される。操作領域フラグがセットされている(Flag-rin=True)場合、操作領域6Aにマウス8が存在するため、ステップS62へ制御が移り、操作領域フラグがクリアされている(Flag-rin=False )場合、操作領域6A外にマウス8が存在するため、ステップS64へ制御が移る。
【0124】
マウス8が操作領域6Aに存在する場合、ステップS62において、受信データによって得られた現在のパンチルタ28の角度情報(θ,φ)、ズームレンズ16の倍率情報(γ)、マウス8で指定された操作領域6Aのマウス8の位置座標(ξ,η)を用いて、指定された操作領域上の被写体が、画面の中心にくるようなパンチルタ28の角度情報(α,β)が式(4)または式(5)を用いて算出される。
【0125】
そして、ステップS63では、こうして得られたパンチルタ28の角度情報(α,β)を上述した図11に従い、パンチルタ28の角度情報(α,β)が内部の位置情報(p-new,t-new)に変換される。変換された位置情報(p-new,t-new)は、パンチルタ28の絶対位置駆動命令と共に送信バッファに格納される。また、同時にデータ送信要求フラグ(Flag-so )をセット(True)し、タイマイベントの処理によってデータが送信されるようにする。
【0126】
操作領域6A外にマウス8が存在することが確認された後、ステップS64では、パノラマ操作領域6Bにマウス8が存在するか否かが、パノラマ操作領域フラグ(Flag-pin)がセット(True)されているか否かにより確認される。パノラマ操作領域フラグがセットされている(Flag-pin=True)場合、パノラマ操作領域6Bにマウス8が存在するため、ステップS65へ制御が移り、パノラマ操作領域フラグがクリアされている(Flag-pin=False )場合、このフローチャートは、終了する。
【0127】
このフローチャートでは、操作領域フラグ(Flag-rin)およびパノラマ操作領域フラグ(Flag-pin)の各フラグを確認することによって、マウス8が操作領域6Aまたはパノラマ操作領域6Bに存在するか否かが確認される。また、いずれの操作領域にもマウス8が存在しない場合、このイベントは無効となる。
【0128】
マウス8がパノラマ操作領域6Bに存在する場合、ステップS65において、マウス8で指定されたパノラマ操作領域6Bのマウス8の位置情報(ξ,η)を用いて、指定された操作領域上の被写体が、画面の中心にくるようなパンチルタ28の角度情報(α,β)が式(9)を用いて算出される。そして、ステップS63へ制御が移る。
【0129】
次に、パノラマ操作領域6Bの任意の領域から生成される任意の一点を指定する他の方法であるボタンダウンイベントのアルゴリズムを図23を用い、ボタンアップイベントのアルゴリズムを図24を用いて説明する。
【0130】
まず、ボタンダウンイベントのアルゴリズムを図23のフローチャートを用いて説明する。このイベントは、マウス8の左ボタンが押された時に発生するイベントである。この発明では、このイベントを、指定する任意の領域の始点を決定するイベントとして使用する。このイベントが発生すると、ステップS71において、操作領域フラグ(Flag-rin)がセット(True)されているか否かにより、操作領域6Aにマウス8が存在するか否かが確認される。操作領域フラグがセットされている(Flag-rin=True)場合、操作領域6Aにマウス8が存在するため、ステップS72へ制御が移り、操作領域フラグがクリアされている(Flag-rin=False )場合、操作領域6A外にマウス8が存在するため、ステップS74へ制御が移る。
【0131】
マウス8が操作領域6Aに存在する場合、ステップS72において、操作領域の始点取得フラグ(Flag-rstart )がセット(True)される。そして、ステップS73において、マウス8の左ボタンが押されたときの位置座標(m1,n1)を任意の領域の始点として記憶する。
【0132】
操作領域6A外にマウス8が存在することが確認された後、ステップS74では、パノラマ操作領域フラグ(Flag-pin)がセット(True)されているか否かにより、パノラマ操作領域6Bにマウス8が存在するか否かが確認される。パノラマ操作領域フラグがセットされている(Flag-pin=True)場合、パノラマ操作領域6Bにマウス8が存在するため、ステップS75へ制御が移り、パノラマ操作領域フラグがクリアされている(Flag-pin=False )場合、このフローチャートは終了する。
【0133】
このフローチャートでは、操作領域フラグ(Flag-rin)およびパノラマ操作領域フラグ(Flag-pin)の各フラグを確認することによって、マウス8が操作領域6Aまたはパノラマ操作領域6Bに存在するか否かが確認される。また、いずれの操作領域にもマウス8が存在しない場合、そのイベントは無効となる。
【0134】
マウス8がパノラマ操作領域6Bに存在する場合、ステップS75において、パノラマ操作領域の始点取得フラグ(Flag-pstart )がセットされる。そして、ステップS73へ制御が移る。
【0135】
次に、ボタンアップイベントのアルゴリズムを図24のフローチャートを用いて説明する。このイベントは、マウスの左ボタンが離された時に発生するイベントである。この発明では、このイベントを指定する任意の領域の終点を決定するイベントとして使用する。
【0136】
このイベントが発生すると、まずステップS81において、操作領域フラグ(Flag-rin)がセット(True)されているか否かにより、操作領域6Aにマウス8が存在するか否かが確認される。操作領域フラグがセットされている(Flag-rin=True)場合、操作領域6Aにマウス8が存在するため、ステップS82へ制御が移り、操作領域フラグがクリアされている(Flag-rin=False )場合、操作領域6A外にマウス8が存在するため、ステップS87へ制御が移る。そして、ステップS82では、操作領域6Aの始点開始フラグ(Flag-rstart )がセットされているか否かにより、操作領域6A内で左ボタンが押されたか否かが確認される。始点取得フラグがセットされている(Flag-rstart =True)場合、操作領域6A内でマウス8が押されたため、ステップS83へ制御が移り、始点取得フラグがクリアされている(Flag-rstart =False )場合、操作領域6A内でマウス8の左ボタンが押されなかったため、ステップS87へ制御が移る。
【0137】
すなわち、ステップS81およびS82では、操作領域フラグ(Flag-rin)および操作領域6Aの始点取得フラグ(Flag-rstart )の各フラグを確認する。そして、操作領域フラグ(Flag-rin)および始点取得フラグ(Flag-rstart )が共にセット(True)されていれば操作領域6Aで駆動命令が発生したと識別する。また、それ以外の場合、後述するステップS87およびS88において、パノラマ操作領域フラグ(Flag-pin)およびパノラマ操作領域6Bの始点取得フラグ(Flag-pstart )の各フラグを確認する。
【0138】
操作領域6Aで指令あり、すなわち操作領域フラグ(Flag-rin)および始点取得フラグ(Flag-rstart )が共にセット(True)されていると認識された場合、ステップS83において、マウス8の左ボタンが離されたことによって指定された操作領域6Aの位置座標(m2,n2)を任意の領域の終点として記憶する。そして、先に記憶した任意の領域の始点の位置座標(m1、n1)と、今回求めた任意の領域の終点の位置座標(m2,n2)の2点より生成される四角形の領域の中心座標として、式(6)からマウス8の位置座標(ξ,η)が任意の一点として算出される。
【0139】
そして、ステップS84では、受信データで得られた現在のパンチルタ28の角度情報(θ,φ)、ズームレンズ16の倍率情報(γ)、マウス8で指定された操作領域のマウス8の位置情報(ξ,η)を用いて、指定された操作領域上の被写体が、画面の中心にくるようなパンチルタ28の角度情報(α,β)を式(4)または式(5)を用いて算出される。
【0140】
ステップS85では、このパンチルタ28の角度情報(α,β)が上述した図11に従い、パンチルタ28内部の位置情報(p-new,t-new)に変換され、パンチルタ28の絶対位置駆動命令と共に送信バッファに格納される。また、同時に、データ送信要求フラグ(Flag-so )がセット(True)され、タイマイベントの処理によってデータが送信されるようにする。
【0141】
ステップS86では、それぞれの操作領域でのマウスボタンアップイベントを確認した後、最後に操作領域6Aの始点取得フラグ(Flag-rstart )およびパノラマ操作領域6Bの始点取得フラグ(Flag-pstart )がクリア(False )される。そして、このイベントは終了する。
【0142】
ステップS87では、パノラマ操作領域フラグ(Flag-pin)がセット(True)されているか否かにより、パノラマ操作領域6Bにマウス8が存在するか否かが確認される。パノラマ操作領域フラグがセットされている(Flag-pin=True)場合、パノラマ操作領域6Bにマウス8が存在するため、ステップS88へ制御が移り、操作領域フラグがセットされていない(Flag-pin=False )場合、パノラマ操作領域6B外にマウス8が存在するため、ステップS86へ制御が移る。そして、ステップS88では、パノラマ操作領域6Bの始点取得フラグ(Flag-pstart )がセット(True)されているか否かにより、パノラマ操作領域6B内でマウス8の左ボタンが押されたか否かが確認される。始点取得フラグがセットされている(Flag-pstart =True)場合、パノラマ操作領域6B内でマウス8の左ボタンが押されたため、ステップS89へ制御が移り、始点取得フラグがセットされていない(Flag-pstart =False )場合、パノラマ操作領域6B内でマウス8の左ボタンが押されなかったため、ステップS86へ制御が移る。
【0143】
すなわち、ステップS87およびS88では、パノラマ操作領域フラグ(Flag-pin)およびパノラマ操作領域6Bの始点取得フラグ(Flag-pstart )が共にセット(True)されていればパノラマ操作領域6Bで駆動命令が発生したと識別する。また、上述したステップS81、S82、S87およびS88の条件に当てはまらない場合、このイベントは無効となる。
【0144】
パノラマ操作領域6Bで指令あり、すなわちパノラマ操作領域フラグ(Flag-pin)および始点取得フラグ(Flag-pstart )が共にセット(True)されていると認識された場合、ステップS89において、マウス8の左ボタンが離されることによって指定されたパノラマ操作領域6Bの位置座標(m2,n2)を任意の領域の終点として記憶する。そして、先に記憶した任意の領域の始点の位置座標(m1,n1)と、今回求めた任意の領域の終点の位置座標(m2,n2)の2点より生成される四角形の領域の中心座標として、式(6)からマウス8の位置情報(ξ,η)が任意の一点として算出される。
【0145】
そして、ステップS90では、マウス8で指定されたパノラマ操作領域6Bのマウス8の位置情報(ξ,η)を用いて、指定されたパノラマ操作領域上の被写体が、画面の中心にくるようなパンチルタ28の角度情報(α,β)を式(9)を用いて算出される。そして、ステップS85へ制御が移る。
【0146】
この実施の一形態では、パノラマ画像の作成をコンピュータ1で行うようになされているが、サーバ9でパノラマ画像を作成し、回線容量の少ないネットワーク回線にそのパノラマ画像のデータをコンピュータ1に転送し、モニタ2のパノラマ操作領域6Bに表示するようにしても良い。
【0147】
この実施の一形態では、コンピュータ1に接続されているモニタ2の画面上に操作領域6Aおよびパノラマ操作領域6Bおよび/または基準パノラマ操作領域6Eを表示しているが、モニタ2とは異なる別のディスプレイに操作領域6A、パノラマ操作領域6Bおよび/または基準パノラマ操作領域6Eを表示しても良い。
【0148】
この実施の一形態では、パンチルタカメラ3によって撮影可能な範囲をパンチルタカメラ3の可動できる最大範囲としても良いし、リミッタによって撮影可能な範囲を制限しても良い。また、そのリミッタにより撮影範囲を制限する機能は、パンチルタカメラ3に持っても良いし、コンピュータ1に持っても良い。
【0149】
この実施の一形態では、任意の領域から生成される任意の一点をその領域の中心としたが、それに限らず任意の領域の外心、内心、重心または垂心を任意の一点としても良い。
【0150】
この実施の一形態では、ネットワークの一例としてインターネットを利用しているが、ネットワークを利用せずカメラ部11からの信号とパンチルタ部12からの信号とを直接コンピュータ1に供給するようにしても良い。
【0151】
【発明の効果】
この発明に依れば、装置各部の動作により、操作領域に映し出され、マウスをクリックすることによって、操作者が指定した被写体が容易に画面の中心に映し出すことが可能になる。更に、操作によってパンチルタの到達する場所が予め予測出来るので、インターネットのような回線能力に依存する通信の遅延、画像データの欠落等が発生しやすい回線上で、操作者にストレスを感じさせない、視認性の良い、容易な操作を実現することができる。
【0152】
さらに、この発明に依れば、特にパノラマ画像を表示することで、撮像装置の置かれている環境を一目で把握することが可能であり、その映像に対して、パンチルタの位置情報、ズームの画角を、パンチルタの可動範囲等を情報として埋め込むことにより、撮像装置の状況も容易に把握することが可能になる。
【0153】
また、この発明に依れば、パノラマ操作領域上を指定することにより容易に被写体を撮像映像視野内に捕らえられ、さらに操作領域上でも被写体を指定することで、パノラマ操作領域で指定しきれなかった微妙な位置も調整することが可能になる。このような操作性が、随時更新可能なパノラマ操作領域上または基準パノラマ操作領域上で同様に提供されるため、視界不良などのため更新したパノラマ画像が使いにくいときにも良好な操作性が保てるとともに、最小の操作で目的の画像が得られる。このことはネットワークなどを利用した遠隔操作や、複数人の操作者による多対一の操作を行うような場合に重要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のシステムを説明するための外観図である。
【図2】この発明に適用される画面を説明するための略線図である。
【図3】この発明のシステムの実施の一形態のブロック図である。
【図4】この発明に適用されるパノラマ画像の生成を説明するための略線図である。
【図5】この発明に適用されるパノラマ画像の生成を説明するための概略図である。
【図6】この発明に適用されるパノラマ画像の生成を説明するための概略図である。
【図7】この発明に適用されるパノラマ操作領域上の位置座標からパンチルタカメラの角度情報を生成する説明に用いた略線図である。
【図8】この発明に適用される平面球面変換を説明するための略線図である。
【図9】この発明に適用される操作領域での座標変換を説明するための略線図である。
【図10】この発明に適用されるパノラマ操作領域での座標変換を説明するための略線図である。
【図11】この発明に適用されるパンチルタカメラの内部の位置情報と角度情報とを説明するための略線図である。
【図12】この発明に適用されるパンチルタカメラの角度座標とパノラマ操作領域の位置座標とを説明するための略線図である。
【図13】この発明に適用されるパンチルタカメラの画角とパノラマ操作領域内の枠とを説明するための略線図である。
【図14】この発明に適用されるズームデータと倍率データの変換を説明するための略線図である。
【図15】この発明の基準パノラマ画像を生成する一例の略線図である。
【図16】この発明の基準パノラマ画像を生成する実施の一形態のブロック図である。
【図17】この発明に適用される全体の処理の一例である。
【図18】この発明に適用されるパノラマ作成イベントの処理の一例である。
【図19】この発明に適用されるタイマイベントの処理の一例である。
【図20】この発明に適用されるパノラマ作成処理の一例である。
【図21】この発明に適用されるマウス移動イベントの処理の一例である。
【図22】この発明に適用されるマウスボタンダウンイベントの処理の一例である。
【図23】この発明に適用されるマウスボタンダウンイベントの処理の一例である。
【図24】この発明に適用されるマウスボタンアップイベントの処理の一例である。
【符号の説明】
1、61・・・コンピュータ、2・・・モニタ、6A・・・操作領域、6B・・・パノラマ操作領域、7・・・カーソル、9・・・サーバ、11・・・カメラ部、12・・・パンチルタ部、13・・・TVモニタ、14・・・ポインティングデバイス、15・・・レンズブロック部、16・・・ズームレンズ、17・・・ズーム部、18、26、27・・・モータ、19・・・固体撮像素子、20・・・信号分離/自動利得調整回路、21・・・A/D変換器、22・・・信号処理回路、23・・・モードコントローラ、24・・・カメラコントローラ、25・・・パンチルタコントローラ、28・・・パンチルタ、30、64・・・記憶部、31、62・・・制御部、63・・・ビデオキャプチャー部、65、67・・・ネットワークインタフェース
Claims (14)
- 伝送路を介して接続された撮像手段の撮影する方向を制御するための撮像装置コントローラにおいて、
上記撮像手段の撮像する方角を制御する駆動手段と、
上記駆動手段を制御することによって、上記撮像手段の映出する映像を選択する映像選択手段とを有し、
任意の時点で更新可能なパノラマ画像と、
時刻を変えて撮影した複数枚のパノラマ画像から選択される基準パノラマ画像と
を選択して、あるいは両方同時に操作者に提示するようにしたことを特徴とする撮像装置コントローラ。 - 伝送路を介して接続された撮像手段の撮影する方向を制御するための撮像装置コントローラにおいて、
上記撮像手段の撮像する方角を制御する駆動手段と、
上記駆動手段を制御することによって、上記撮像手段の映出する映像を選択する映像選択手段とを有し、
任意の時点で更新可能なパノラマ画像と、
時刻を変えて撮影した複数枚のパノラマ画像から平均処理または多数決などのフィルタにより合成した基準パノラマ画像と
を選択して、あるいは両方同時に操作者に提示するようにしたことを特徴とする撮像装置コントローラ。 - 請求項1または請求項2に記載の撮像装置コントローラにおいて、
上記パノラマ画像または上記基準パノラマ画像に対応する操作領域を有し、
上記操作領域上に任意の一点を指定することで、上記任意の一点に対応する位置の被写体を、上記駆動手段の任意の位置座標に移動するようにしたことを特徴とする撮像装置コントローラ。 - 請求項1または請求項2に記載の撮像装置コントローラにおいて、
上記パノラマ画像または上記基準パノラマ画像に対応する操作領域を有し、
上記操作領域上に任意の領域を指定することで、上記任意の領域から生成される任意の一点に対応する位置の被写体を、上記駆動手段の任意の位置座標に移動するようにしたことを特徴とする撮像装置コントローラ。 - 請求項1または請求項2に記載の撮像装置コントローラにおいて、
上記撮像手段の映出している現在位置を、上記パノラマ画像または上記基準パノラマ画像に表示することで、上記撮像手段の状況を把握する状態表示手段を有することを特徴とする撮像装置コントローラ。 - 請求項1または請求項2に記載の撮像装置コントローラにおいて、
上記駆動手段の可動範囲を、上記パノラマ画像または上記基準パノラマ画像に表示することで、上記撮像手段の上記撮像手段の状況を把握する状態表示手段を有することを特徴とする撮像装置コントローラ。 - 請求項1または請求項2に記載の撮像装置コントローラにおいて、
上記撮像手段の撮影している画角を、上記パノラマ画像または上記基準パノラマ画像に表示することで、上記撮像手段の上記撮像手段の状況を把握する状態表示手段を有することを特徴とする撮像装置コントローラ。 - 伝送路を介して接続された撮像手段の撮影する方向を制御するための撮像装置において、
上記撮像手段の撮像する方角を制御する駆動手段と、
上記駆動手段を制御することによって、上記撮像手段の映出する映像を選択する映像選択手段とを有し、
任意の時点で更新可能なパノラマ画像と、
時刻を変えて撮影した複数枚のパノラマ画像から選択される基準パノラマ画像と
を選択して、あるいは両方同時に操作者に提示するようにしたことを特徴とする撮像装置。 - 伝送路を介して接続された撮像手段の撮影する方向を制御するための撮像装置コントローラにおいて、
上記撮像手段の撮像する方角を制御する駆動手段と、
上記駆動手段を制御することによって、上記撮像手段の映出する映像を選択する映像選択手段とを有し、
任意の時点で更新可能なパノラマ画像と、
時刻を変えて撮影した複数枚のパノラマ画像から平均処理または多数決などのフィルタにより合成した基準パノラマ画像と
を選択して、あるいは両方同時に操作者に提示するようにしたことを特徴とする撮像装置。 - 請求項8または請求項9に記載の撮像装置において、
上記パノラマ画像または上記基準パノラマ画像に対応する操作領域を有し、
上記操作領域上に任意の一点を指定することで、上記任意の一点に対応する位置の被写体を、上記駆動手段の任意の位置座標に移動するようにしたことを特徴とする撮像装置。 - 請求項8または請求項9に記載の撮像装置において、
上記パノラマ画像または上記基準パノラマ画像に対応する操作領域を有し、
上記操作領域上に任意の領域を指定することで、上記任意の領域から生成される任意の一点に対応する位置の被写体を、上記駆動手段の任意の位置座標に移動するようにしたことを特徴とする撮像装置。 - 請求項8または請求項9に記載の撮像装置において、
上記撮像手段の映出している現在位置を、上記パノラマ画像または上記基準パノラマ画像に表示することで、上記撮像手段の状況を把握する状態表示手段を有することを特徴とする撮像装置。 - 請求項8または請求項9に記載の撮像装置において、
上記駆動手段の可動範囲を、上記パノラマ画像または上記基準パノラマ画像に表示することで、上記撮像手段の上記撮像手段の状況を把握する状態表示手段を有することを特徴とする撮像装置。 - 請求項8または請求項9に記載の撮像装置において、
上記撮像手段の撮影している画角を、上記パノラマ画像または上記基準パノラマ画像に表示することで、上記撮像手段の上記撮像手段の状況を把握する状態表示手段を有することを特徴とする撮像装置。
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