JP3811310B2 - 黒鉛るつぼ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は黒鉛るつぼに関し、特に円筒状部と底部で構成される黒鉛るつぼに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、シリコンの溶解には、図3(a)に示すように、シリコンをその内部で溶解するための石英るつぼ16と、これを収容して外部から支持するための黒鉛るつぼ11が用いられている。石英るつぼ16は、シリコン溶解中に高温に加熱されて軟化し、かつシリコン融液の重さを受けるため、その外表面が黒鉛るつぼ11内面に密着した状態になる。この状態のまま冷却すると、黒鉛の熱膨張係数が石英の約10倍大きいため、黒鉛るつぼ11には大きな引っ張り応力が発生し、黒鉛るつぼ11は割れてしまう。
【0003】
この問題に対処するため、図3(b)に示すように、黒鉛るつぼ11は、通常縦に2分割又は3分割されている(例えば実開平7−31855号公報および特開平6−345587号公報参照)。冷却時には分割面12が開くため、黒鉛るつぼ11は割れることがない。
【0004】
また、別の技術として、黒鉛るつぼ11の代わりに炭素繊維強化炭素材製のるつぼを使用する方法もある(例えば実公平3−43250号公報参照)。炭素繊維強化炭素材の熱膨張係数は石英のそれと近似しているため、一体型でも黒鉛るつぼのように割れることはない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術では、冷却後は図3(b)のように、分割面12が開いた状態になり、ここから石英るつぼ16を取り出すと、黒鉛るつぼ11は、元の閉じた状態に戻る。しかし、石英るつぼ16は、使用前に比べて外径が大きくなっているため、閉じた黒鉛るつぼ11に再び入れることができず、操り返し使用することができない。
【0006】
このように、従来技術には、溶解後一度冷却してしまうと石英るつぼ16を繰り返し使用することができないという欠点がある。また、炭素繊推強化炭素材製のるつぼを使用する場合は、石英るつぼを繰り返して使用することができるが、るつぼが著しく高価であるという欠点がある。
【0007】
本発明は、このような従来装置の問題点に鑑みてなされたものであり、内側に配置される石英るつぼを繰り返して使用することができないという従来装置の問題点を解消した黒鉛るつぼを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る黒鉛るつぼでは、円筒状部と底部から成る黒鉛るつぼにおいて、前記円筒状部が縦方向に複数に分割された部材から成り、且つ原料が溶解したときに前記円筒状部の外径がその内径と略等しくなる炭素繊維強化炭素材から成るリングを前記円筒状部の上部と下部に装着した。
【0009】
上記黒鉛るつぼでは、前記下部のリングが装着される部位よりも上方の前記円筒状部の外径を前記リングが装着される部位の外径よりも小さくすることが望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明に係る黒鉛るつぼの一実施形態を示す断面図であり、1は黒鉛るつぼ、2は円筒状部、3は底部、4、5はリングである。
【0011】
黒鉛るつぼ1は、円筒状部2と底部3とに分かれ、かつ円筒状部2はさらに縦に2分割または3分割され、複数の円筒状部材2a、2bで構成されている。
【0012】
本発明は、この黒鉛るつぼ1の円筒状部2の外周の上部と下部にリング4、5をはめたことが特徴である。このリング4、5は、炭素繊維強化炭素材から成る。リング4、5として炭素繊維強化炭素材を使用する理由は、熱膨張係数が石英と同等であること、溶解ヒータで高温に加熱されても十分な強度を有していること、シリコンの品質を低下させる不純物を発生させないことなどである。。リング4、5の内径は、石英るつぼ6内の原料が溶解したとき、例えばシリコンを溶融する場合は黒鉛るつぼが1500℃に加熱されたときの外径と略等しくなるように設定する。下のリング5をはめる部分の黒鉛るつぼ1の外径も原料が溶解したときにリング5の内径に等しくなるようにする。下部のリング5よりも上方部分5aの外径は、図1のように、リング5をはめる部分の外径より少し小さくする。こうすることで、冷却後にリング5を黒鉛るつぼ1から外すとき簡単に外すことができる。なお、上部のリング4は円筒状部2の上縁部近傍に装着されるが、さらに下方に装着される場合に、この上部のリング4が装着される部位よりも上方の外径をさらに小さくすればよい。
【0013】
このようなリング4、5をはめることで石英るつぼ6を繰り返し使用することができる。石英るつぼ6が繰り返し使用できる理由は、以下の通りである。図2に溶解るつぼの水平断面を示す。リング4(5)の内径は、原料が溶解した(例えば1500℃)ときに閉じた黒鉛るつぼ1の外径に等しい。黒鉛の熱膨張係数は炭素繊維強化炭素材の約10倍と大きいため、常温では黒鉛るつぼ1の外径はリング4(5)の内径に比べて小さくなり、リング4(5)と黒鉛るつぼ1の間に少し隙間ができる。未使用の石英るつぼ6の外径は黒鉛るつぼ1の内径より少し小さいので、石英るつぼ6と黒鉛るつぼ1の間にも少し隙間がある。この様子を示したのが図2(a)の溶解前である。溶解中は、黒鉛るつぼ1が融液の温度(例えば約1500℃)になり、リング4(5)との隙間は無くなる。石英るつぼ6は軟化した状態で融液(シリコン融液)の重さを受けるため、その外表面が黒鉛るつぼ1の内面に密着する。この様子を示したのが図2(b)の溶解中の図である。溶解を完了してるつぼ6を空にした後、冷却すると黒鉛るつぼ1は収縮する。リング4(5)も石英るつぼ6も収縮するが、炭素繊維強化炭素材も石英も熱膨張係数が黒鉛に比べて約1/10と小さいので、その収縮量は実用上無視してよい。この様子を示したのが図2(c)の冷却後である。この図2(c)のように、黒鉛るつぼ1の分割面に少し隙間xができ、リング4(5)、黒鉛るつぼ1、および石英るつぼ6は一体になる。この溶解るつぼを使用して再び溶解すると、黒鉛るつぼ1が膨張して分割面の隙間xがなくなり、図2(b)の溶解中の状態にもどる。そして、冷却後には、また、図2(c)の冷却後の状態に戻る。このように石英るつぼ6は繰り返し使用できる。
【0014】
本発明の溶解るつぼを用いてシリコンインゴットを鋳造する場合の一例は下記のようになる。この例の場合は石英るつぼ6の上部に注ぎ口が付いており、溶解るつぼを傾けて出湯する。▲1▼溶解るつぼをセットする。▲2▼溶解るつぼの中にシリコン原料を装入する。▲8▼真空容器を閉じて真空容器内を排気する。▲4▼ヒータで加熱して、シリコン原料を完全に溶解する。▲5▼溶解るつぼを傾けて鋳型に注湯する。▲6▼鋳型内でシリコン融液を凝固させる。▲7▼溶解るつぼは冷却される。▲8▼鋳型を取り出す。▲9▼続けて溶解する場合は、▲2▼〜▲9▼を繰り返す。
【0015】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る黒鉛るつぼでは、円筒状部が縦方向に複数に分割された部材から成り、且つ原料が溶解したときに円筒状部の外径がその内径と略等しくなる炭素繊維強化炭素材から成るリングを円筒状部の上部と下部に装着したことから、溶解後、溶解るつぼを冷却しても、石英るつぼを繰り返し使用することができると共に、炭素繊維強化炭素材製のるつぼに比べて安価である。
【0016】
また、下部のリングが装着される部位よりも上方の円筒状部の外径を前記下部のリングが装着される部位の外径よりも小さくすると、リングが簡単に外せるので、石英るつぼを容易に黒鉛るつぼから取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る黒鉛るつぼの一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係る黒鉛るつぼの円筒状部材とリングの熱膨張と熱収縮の状態を示す図であり、(a)は溶解前の状態を示す図、(b)は溶解中の状態を示す図、(c)は冷却後の状態を示す図ある。
【図3】従来の黒鉛るつぼ示す図であり、(a)は溶解中の状態を示す図、(b)は冷却後の状態を示す図である。
【符号の説明】
1‥‥‥黒鉛るつぼ、2‥‥‥円筒状部、2a、2b‥‥‥円筒状部材、3‥‥‥底部材、4‥‥‥上部リング、5‥‥‥下部リング

Claims (2)

  1. 円筒状部と底部から成る黒鉛るつぼにおいて、前記円筒状部が縦方向に複数に分割された部材から成り、且つ原料が溶解したときに前記円筒状部の外径がその内径と略等しくなる炭素繊維強化炭素材から成るリングを前記円筒状部の上部と下部に装着したことを特徴とする黒鉛るつぼ。
  2. 前記下部のリングが装着される部位よりも上方の前記円筒状部の外径を前記下部のリングが装着される部位の外径よりも小さくしたことを特徴とする請求項1に記載の黒鉛るつぼ。
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