JP3810173B2 - ハイブリッド型ステッピングモータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定子に放射状に15個の磁極を有するハイブリッド型ステッピングモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のハイブリッド型ステッピングモータとして、図11に示すように、本出願者は、特開平5−207724号公報(特願平4−34579号)にて、固定子の鉄心1にP個の磁極をもち、m相またはn相に巻線できるハイブリッド型ステッピングモータの構成について開示している。すなわち、図11によれば、固定子の鉄心1にP個の磁極をもち、該磁極の回転子の鉄心2と対向する面に、それぞれ複数個の固定子極歯3が配設されているハイブリッド型ステッピングモータであり、隣合う前記固定子磁極に配設された各固定子極歯3の群の中心をなすピッチ角は、それぞれτA である箇所が(P−B)箇所、τB である箇所がB箇所であって、前記固定子磁極数Pおよびピッチ角τA 、τB は下記の関係を満足するように構成され、これにより前記固定子はm相、またはn相に巻線されている。そして、その関係とは、P=amn (ただし、mnが偶数のときa=2、mnが奇数のときa=1)、τA ={N+(k/P)}τR 、τB ={N+x+(k/P)}τR 、ここで、Nは1以上の整数、τR は回転子の極歯ピッチ、|x|=1、または2、または3、kはPをこえない正の整数であって、Pとの共約数をもたないもの、B=m、またはn、またはam (ただし、m〈n)というものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のハイブリッド型ステッピングモータにあっては、m=3、n=5、P=15の場合の固定子の構成について、特定の回転子極歯4の数の場合に適用した場合、隣接する磁極のピッチを最適な構成にできないという問題点があった。
【0004】
例えば、前記図11に示す前記公報の実施例の図(図6)では、回転子極歯4の数が100(すなわち、k=7、N=6、x=1)の場合を開示しているが、隣接する磁極のピッチは{6+(7/15)}τR と{7+(7/15)}τR の2種類となり、例えば5相巻線をして4相励磁を行った場合や、3相巻線をして2相励磁を行った場合の励磁状態は、それぞれ図12、図13のようになり、励磁される磁極に機械的な偏りが生じ、該回転子に偏心力が作用するという問題点があった。
【0005】
また、該公報の実施例にはないが、前記偏心力を極力抑えた構成として回転子極歯4の数が100の場合(すなわち、k=4、N=6、x=2)という構成が可能であるが、この場合には隣接する磁極のピッチは{6+(4/15)}τR と{8+(4/15)}τR の2種類となり、2種類の磁極ピッチの差が大きくなるという問題点があった。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みなされたもので、その目的は前記問題点を解消し、回転子に作用する偏心力を極力少なくするとともに、固定子磁極が、その磁極ピッチの極端な差を減らし、できるだけ等ピッチ配置に近く配設されるハイブリッド型ステッピングモータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明のハイブリッド型ステッピングモータの構成は、次のとおりである。
【0008】
(1) 固定子は放射状に配置された15個の磁極を有し、回転子の鉄心は、aを1以上の整数とするとき、15a+10個の回転子極歯を有し、前記固定子の各磁極の前記回転子と対向する面には、それぞれ1個以上の固定子極歯が設けられており、任意の前記固定子磁極の磁気的中心線を起点として4つおきに配置された3個の磁極の磁気的中心線は等ピッチで配設されるとともに、連続する6個の磁極の磁気的中心線により形成される5つの磁極ピッチは回転子の極歯ピッチをτR とするとき、{a+(4/15)}τR である箇所が3箇所と{a+(4/15)+1}τR である箇所が2箇所よりなるか、または{a+(11/15)}τR である箇所が4箇所と{a+(11/15)−(1/3)}τR である箇所が1箇所よりなり、前記固定子は3相、または5相、または15相に巻線が巻回されることを特徴とする。
【0009】
(2) 固定子は放射状に配置された15個の磁極を有し、回転子の鉄心は、aを1以上の整数とするとき、15a+5個の回転子極歯を有し、前記固定子の各磁極の前記回転子と対向する面には、それぞれ1個以上の固定子極歯が設けられており、任意の前記固定子磁極の磁気的中心線を起点として4つおきに配置された3個の磁極の磁気的中心線は等ピッチで配設されるとともに、連続する6個の磁極の磁気的中心線により形成される5つの磁極ピッチは回転子の極歯ピッチをτR とするとき、{a+(11/15)}τR である箇所が3箇所と{a+(11/15)−1}τR である箇所が2箇所よりなるか、または{a+(4/15)}τR である箇所が4箇所と{a+(4/15)+(1/3)}τR である箇所が1箇所よりなり、前記固定子は3相、または5相、または15相に巻線が巻回されることを特徴とする。
【0010】
(3) 前記(1)または(2)において、前記固定子には、前記回転子と対向する面にそれぞれ1個以上の固定子極歯が設けられた15個の磁極が放射状に配置されており、互いに隣接する該磁極に設けられたそれぞれの極歯のなす位相差は15箇所すべてが電気角で96°または264°(−96°)であるか、または12箇所が電気角で96°で残りの3箇所が電気角で(96+120)°、または12箇所が電気角で264°(−96°)で残りの3箇所が電気角で(264−120)°であり、電気角で24°ずつの位相差をもった前記各磁極を順にA、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、Oとするとき、磁極H、A、Iの極性が交互になるように前記磁極に巻回された巻線を結線して第1相とし、磁極K、D、Lの極性が交互になるように前記磁極に巻回された巻線を結線して第2相とし、磁極N、G、Oの極性が交互になるように前記磁極に巻回された巻線を結線して第3相とし、磁極B、J、Cの極性が交互になるように前記磁極に巻回された巻線を結線して第4相とし、磁極E、M、Fの極性が交互になるように前記磁極に巻回された巻線を結線して第5相として5相ハイブリット型ステッピングモータを構成することを特徴とする。
【0011】
(4) 前記(1)または(2)において、前記固定子には、前記回転子と対向する面にそれぞれ1個以上の固定子極歯が設けられた15個の磁極が放射状に配置されており、互いに隣接する該磁極に設けられたそれぞれの極歯のなす位相差は15箇所すべてが電気角で96°または264°(−96°)であるか、または12箇所が電気角で96°で残りの3箇所が電気角で(96+120)°、または12箇所が電気角で264°(−96°)で残りの3箇所が電気角で(264−120)°であり、電気角で24°ずつの位相差をもった前記各磁極を順にA、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、Oとするとき、磁極O、H、A、I、Bの極性が交互になるように前記磁極に巻回された巻線を結線して第1相とし、磁極E、M、F、N、Gの極性が交互になるように前記磁極に巻回された巻線を結線して第2相とし、磁極J、C、K、D、Lの極性が交互になるように前記磁極に巻回された巻線を結線して第3相として3相ハイブリッド型ステッピングモータを構成することを特徴とする。
【0012】
本発明は、以上のように構成されているので、隣接する磁極のピッチの少なくとも12箇所を電気角で±96°とすることができるため、励磁される磁極の空間的な偏りを極力少なくすることができる。また、磁極ピッチの差を、回転子極歯4のピッチτR 、またはτR /3に抑えることができ、等ピッチ配置に近い配置とすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の好適な発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。
(第1実施例)
図1ないし図5は、本発明の第1実施例で、請求項1、請求項3および請求項4に係るハイブリッド型ステッピングモータM1の最適な実施例を示す。
図1は前記ステッピングモータM1の固定子鉄心11の断面図で、回転子鉄心12との相互関係を示し、図2は5相を構成する磁極巻線の結線図、図3は5相のトルクベクトル図、図4は3相を構成する磁極巻線の結線図、図5は3相のトルクベクトル図である。
【0014】
図1において、前記ステッピングモータM1の鉄心は、固定子鉄心11と外周に100個(a=6とした場合、15a+10=100)の極歯14が等ピッチで形成された回転子鉄心12とから構成されている。固定子鉄心11内に放射状に配設された15個の固定子磁極P1 、P2 、P3 、………、P14、P15には前記回転子鉄心12に対向する面にそれぞれ複数個の固定子極歯13が配設されている。
【0015】
そして、4つおきに配置された3個の磁極、P1 、P6 、P11、またはP2 、P7 、P12、またはP3 、P8 、P13、またはP4 、P9 、P14、またはP5 、P10、P15は、前記それぞれ3個の磁極の磁気的中心線が互いに120°の角度で等ピッチに配設されているとともに、連続する6個の任意の磁極、例えばP1 、P2 、P3 、P4 、P5 、P6 の磁気的中心線により形成される5つの磁極ピッチは、図1に示すように、順に22.56°、26.16°、22.56°、26.16°、22.56°となっており、前記回転子鉄心12の極歯14のピッチをτR とするとき、{a+(4/15)}τR ={6+(4/15)}τR =22.56°である箇所が3箇所と、{a+(4/15)+1}τR ={7+(4/15)}τR =26.16°である箇所が2箇所から構成されている。
【0016】
同図の状態における前記各固定子磁極P1 、P2 、P3 、………、P14、P15の内周面に設けられたそれぞれの前記固定子極歯13と前記回転子鉄心12の外周に設けられた回転子極歯14とのずれ角は、前記回転子極歯ピッチτR (電気角360°)を単位とすれば、それぞれ(0/15)τR 、(4/15)τR 、(8/15)τR 、(12/15)τR 、(1/15)τR 、(5/15)τR 、(9/15)τR 、(13/15)τR 、(2/15)τR 、(6/15)τR 、(10/15)τR 、(14/15)τR 、(3/15)τR 、(7/15)τR 、(11/15)τR である。ここで(0/15)τR は、ずれ角0°を意味し、固定子極歯13と回転子極歯14とは丁度対向していることを意味し、(1/15)τR は歯ピッチの1/15、すなわち電気角で24°のずれ角をもって対向していることを意味している。
【0017】
従って、前記各固定子磁極P1 、P2 、P3 、………、P14、P15にそれぞれ巻回された巻線W1 、W2 、W3 、………、W14、W15に、正方向電流を流したときに発生するトルクベクトルは前記ずれ角の関係から、図3に示すように、それぞれTA 、TE 、TI 、TM 、TB 、TF 、TJ 、TN 、TC 、TG 、TK 、TO 、TD 、TH 、TL となる。
【0018】
従って、図2に示すように、前記固定子磁極P14、P1 、P3 に巻回された巻線W14、W1 、W3 を極性が交互になるように結線して第1相とし、固定子磁極P11、P13、P15に巻回された巻線W11、W13、W15を極性が交互になるように結線して第2相とし、固定子磁極P8 、P10、P12に巻回された巻線W8 、W10、W12を極性が交互になるように結線して第3相とし、固定子磁極P5 、P7 、P9 に巻回された巻線W5 、W7 、W9 を極性が交互になるように結線して第4相とし、固定子磁極P2 、P4 、P6 に巻回された巻線W2 、W4 、W6 を極性が交互になるように結線して第5相とするとともに、前記各相巻線に正方向電流を流したときに発生するトルクベクトルをT(I) 、T(II)、T(III) 、T(IV)、T(V) とすると、各トルクベクトルは図3に示すように、所定の巻線によるトルクベクトルのベクトル合成となり、合成トルクベクトルT(I) 、T(II)、T(III) 、T(IV)、T(V) は電気角で72°ずつの位相角をもつことになる。
【0019】
また、前記とは逆向きに電流を流したときに発生するトルクベクトルT′(I) 、T′(II)、T′(III) 、T′(IV)、T′(V) は、トルクベクトルT(I) 、T(II)、T(III) 、T(IV)、T(V) に対し、それぞれ電気角で180°の位相差をもつベクトルとなる。このため、両者を交互に組み合わせることにより、電気角で36°ずつ一定方向に回転するトルクベクトルT(I) 、T′(IV)、T(II)、T′(V) 、T(III) 、T′(I) 、T(IV)、T′(II)、T(V) 、T′(III) を発生することができる。
【0020】
このとき回転子は、電気角で36°(機械角で36°/100、すなわち0.36°)ずつ回転することとなり、基本ステップ角0.36°の5相ハイブリッド型ステッピングモータが構成できる。
【0021】
また、図4に示すように、前記固定子磁極P12、P14、P1 、P3 、P5 に巻回された巻線W12、W14、W1 、W3 、W5 を極性が交互になるように結線して第1相とし、固定子磁極P2 、P4 、P6 、P8 、P10に巻回された巻線W2 、W4 、W6 、W8 、W10を極性が交互になるように結線して第2相とし、固定子磁極P7 、P9 、P11、P13、P15に巻回された巻線W7 、W9 、W11、W13、W15を極性が交互になるように結線して第3相とするとともに、前記各相巻線に正方向電流を流したときに発生するトルクベクトルをT(I) 、T(II)、T(III) とすると、各トルクベクトルは図5に示すように、所定の巻線によるトルクベクトルのベクトル合成となり、合成トルクベクトルT(I) 、T(II)、T(III) は電気角で120°ずつの位相角をもつことになる。
【0022】
また、前記とは逆向きに電流を流したときに発生するトルクベクトルT′(I) 、T′(II)、T′(III) は、トルクベクトルT(I) 、T(II)、T(III) に対し、それぞれ電気角で180°の位相差をもつベクトルとなる。このため、両者を交互に組み合わせることにより、電気角で60°ずつ一定方向に回転するトルクベクトルT(I) 、T′(III) 、T(II)、T′(I) 、T(III) 、T′(II)を発生することができる。
【0023】
このとき回転子は、電気角で60°(機械角で60°/100、すなわち0.6°)ずつ回転することとなり、基本ステップ角0.6°の3相ハイブリッド型ステッピングモータが構成できる。
さらに、電気角で24°(機械角で24°/100、すなわち0.24°)ずつ回転させることも可能であり、その場合は、基本ステップ角0.24°の15相ハイブリッド型ステッピングモータが構成できる。
【0024】
(第2実施例)
図6ないし図8は、本発明の第2実施例で、請求項2、請求項3および請求項4に係るハイブリッド型ステッピングモータM2の最適な実施例を示す。
図6は前記ステッピングモータM2の固定子鉄心21の断面図で、回転子鉄心22との相互関係を示し、図7は5相を構成する磁極巻線の結線図、図8は3相を構成する磁極巻線の結線図である。
【0025】
図6において、前記ステッピングモータM2の鉄心は、固定子鉄心21と外周に50個(a=3とした場合、15a+5=50)の極歯24が等ピッチで形成された回転子鉄心22とから構成されている。固定子鉄心21内に放射状に配設された15個の固定子磁極P1 、P2 、P3 、………、P14、P15には回転子鉄心22に対向する面にそれぞれ複数個の固定子極歯23が配設されている。
【0026】
そして、4つおきに配置された3個の磁極、P1 、P6 、P11、またはP2 、P7 、P12、またはP3 、P8 、P13、またはP4 、P9 、P14、またはP5 、P10、P15は、前記それぞれ3個の磁極の磁気的中心線が互いに120°の角度で等ピッチに配置されているとともに、連続する6個の任意の磁極、例えばP1 、P2 、P3 、P4 、P5 、P6 の磁気的中心線により形成される5つの磁極ピッチは図6に示すように、順に23.52°、23.52°、25.92°、23.52°、23.52°となっており、回転子の極歯ピッチをτR とするとき、{a+(4/15)}τR ={3+(4/15)}τR =23.52°である箇所が4箇所と、{a+(4/15)+(1/3)}τR ={3+(4/15)+(1/3)}τR =25.92°である箇所が1箇所から構成されている。
【0027】
同図の状態における前記各固定子磁極P1 、P2 、P3 、………、P14、P15の内周面に設けられたそれぞれの前記固定子極歯23と前記回転子鉄心22の外周に設けられた回転子極歯24とのずれ角は、前記回転子極歯ピッチτR (電気角360°)を単位とすれば、それぞれ(0/15)τR 、(4/15)τR 、(8/15)τR 、(2/15)τR 、(6/15)τR 、(10/15)τR 、(14/15)τR 、(3/15)τR 、(12/15)τR 、(1/15)τR 、(5/15)τR 、(9/15)τR 、(13/15)τR 、(7/15)τR 、(11/15)τR である。ここで(0/15)τR は、ずれ角0°を意味し、固定子極歯23と回転子極歯24とは丁度対向していることを意味し、(1/15)τR は歯ピッチの1/15、すなわち電気角で24°のずれ角をもって対向していることを意味している。
【0028】
従って、前記各固定子磁極P1 、P2 、P3 、………、P14、P15にそれぞれ巻回された巻線W1 、W2 、W3 、………、W14、W15に、個別に正方向電流を流したときに発生するトルクベクトルは前記ずれ角の関係から、それぞれTA 、TE 、TI 、TC 、TG 、TK 、TO 、TD 、TM 、TB 、TF 、TJ 、TN 、TH 、TL となる。
【0029】
従って、図7に示すように、前記固定子磁極P14、P1 、P3 に巻回された巻線W14、W1 、W3 を極性が交互になるように結線して第1相とし、固定子磁極P6 、P8 、P15に巻回された巻線W6 、W8 、W15を極性が交互になるように結線して第2相とし、固定子磁極P13、P5 、P7 に巻回された巻線W13、W5 、W7 を極性が交互になるように結線して第3相とし、固定子磁極P10、P12、P4 に巻回された巻線W10、W12、W4 を極性が交互になるように結線して第4相とし、固定子磁極P2 、P9 、P11に巻回された巻線W2 、W9 、W11を極性が交互になるように結線して第5相とすると、前記各相巻線に電流を流したときに発生するトルクベクトルは前記図3と同じになり、電気角で36°ずつ一定方向に回転するトルクベクトルT(I) 、T′(IV)、T(II)、T′(V) 、T(III) 、T′(I) 、T(IV)、T′(II)、T(V) 、T′(III) を発生することができる。
【0030】
このとき回転子は、電気角で36°(機械角で36°/50すなわち0.72°)ずつ回転することとなり、基本ステップ角0.72°の5相ハイブリッド型ステッピングモータが構成できる。
【0031】
また、図8に示すように、前記固定子磁極P7 、P14、P1 、P3 、P10に巻回された巻線W7 、W14、W1 、W3 、W10を極性が交互になるように結線して第1相とし、固定子磁極P2 、P9 、P11、P13、P5 に巻回された巻線W2 、W9 、W11、W13、W5 を極性が交互になるように結線して第2相とし、固定子磁極P12、P4 、P6 、P8 、P15に巻回された巻線W12、W4 、W6 、W8 、W15を極性が交互になるように結線して第3相とすると、前記各相巻線に電流を流したときに発生するトルクベクトルは前記図4と同じになり、電気角で60°ずつ一定方向に回転するトルクベクトルT(I) 、T′(III) 、T(II)、T′(I) 、T(III) 、T′(II)を発生することができる。
【0032】
このとき回転子は、電気角で60°(機械角で60°/50すなわち1.2°)ずつ回転することとなり、基本ステップ角1.2°の3相ハイブリッド型ステッピングモータが構成できる。
さらに、電気角で24°(機械角で24°/50すなわち0.48°)ずつ回転させることも可能であり、その場合は、基本ステップ角0.48°の15相ハイブリッド型ステッピングモータが構成できる。
【0033】
前記実施例1の構成のモータを、5相ハイブリッド型ステッピングモータとして4相励磁を行った場合の励磁状態を図9に示し、3相ハイブリッド型ステッピングモータとして2相励磁を行った場合の励磁状態を図10に示す。この場合、励磁される磁極の空間位置的な偏りはなく、回転子に作用する偏心力が極力抑えられた構成となっていることが分かる。
【0034】
なお、本発明の技術は前記実施例における技術に限定されるものではなく、同様な機能を果たす他の態様の手段によってもよく、また本発明の技術は前記構成の範囲内において種々の変更、付加が可能である。
また、本実施の形態においては、固定子の内側に回転子がある構成を示したが、固定子の外側に回転子がある構成ももちろん可能である。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のハイブリッド型ステッピングモータによれば、固定子は放射状に配置された15個の磁極を有し、回転子の鉄心は、前記所定個数の回転子極歯を有し、前記固定子の各磁極の前記回転子と対向する面には、それぞれ1個以上の固定子極歯が設けられており、任意の前記固定子磁極の磁気的中心線を起点として4つおきに配置された3個の磁極の磁気的中心線は等ピッチで配設されるとともに、連続する6個の磁極の磁気的中心線により形成される5つの磁極ピッチは、前記所定の条件を満たすようにしたので、回転子に作用する偏心力を極力少なくするとともに、固定子磁極を、その磁極ピッチの極端な差を減らし、できるだけ等ピッチ配置に近い配置とすることができる。
【0036】
また、固定子鉄心に5相、または3相、または15相の完全な相巻線を巻装することができるため、一つの固定子の鉄板用金型の設計製作で、前記3種類のモータに対応できる。このため、金型費用の節約と、関連部品や治具の共用化などが図られ、生産性が向上する優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハイブリッド型ステッピングモータの第1実施例を示し、その固定子鉄心の断面図で、回転子鉄心との相互関係を示す図である。
【図2】図1の5相を構成する磁極巻線の結線図である。
【図3】図2の5相のトルクベクトル図である。
【図4】3相を構成する磁極巻線の結線図である。
【図5】図4の3相のトルクベクトル図である。
【図6】本発明のハイブリッド型ステッピングモータの第2実施例を示し、その固定子鉄心の断面図で、回転子鉄心との相互関係を示す図である。
【図7】図6の5相を構成する磁極巻線の結線図である。
【図8】図6の3相を構成する磁極巻線の結線図である。
【図9】第1実施例のモータを、5相ハイブリッド型ステッピングモータとして4相励磁を行った場合の励磁状態を示す図である。
【図10】第1実施例のモータを、3相ハイブリッド型ステッピングモータとして2相励磁を行った場合の励磁状態を示す図である。
【図11】従来のハイブリッド型ステッピングモータの固定子鉄心の断面図で、回転子鉄心との相互関係を示す図である。
【図12】図11のモータを、5相ハイブリッド型ステッピングモータとして4相励磁を行った場合の励磁状態を示す図である。
【図13】図11のモータを、3相ハイブリッド型ステッピングモータとして2相励磁を行った場合の励磁状態を示す図である。
【符号の説明】
1、11、21 固定子鉄心
2、12、22 回転子鉄心
3、13、23 固定子極歯
4、14、24 回転子極歯
M1、M2 ハイブリッド型ステッピングモータ
1 、P2 、P3 、………、P14、P15 固定子磁極
T(I) 、T(II)、T(III) 、T(IV)、T(V) トルクベクトル
T′(I) 、T′(II)、T′(III) 、T′(IV)、T′(V) トルクベクトル
1 、W2 、W3 、………、W14、W15 巻線
τR 回転子極歯ピッチ

Claims (4)

  1. 固定子は放射状に配置された15個の磁極を有し、回転子の鉄心は、aを1以上の整数とするとき、15a+10個の回転子極歯を有し、前記固定子の各磁極の前記回転子と対向する面には、それぞれ1個以上の固定子極歯が設けられており、任意の前記固定子磁極の磁気的中心線を起点として4つおきに配置された3個の磁極の磁気的中心線は等ピッチで配設されるとともに、連続する6個の磁極の磁気的中心線により形成される5つの磁極ピッチは回転子の極歯ピッチをτR とするとき、{a+(4/15)}τR である箇所が3箇所と{a+(4/15)+1}τR である箇所が2箇所よりなるか、または{a+(11/15)}τR である箇所が4箇所と{a+(11/15)−(1/3)}τR である箇所が1箇所よりなり、前記固定子は3相、または5相、または15相に巻線が巻回されることを特徴とするハイブリッド型ステッピングモータ。
  2. 固定子は放射状に配置された15個の磁極を有し、回転子の鉄心は、aを1以上の整数とするとき、15a+5個の回転子極歯を有し、前記固定子の各磁極の前記回転子と対向する面には、それぞれ1個以上の固定子極歯が設けられており、任意の前記固定子磁極の磁気的中心線を起点として4つおきに配置された3個の磁極の磁気的中心線は等ピッチで配設されるとともに、連続する6個の磁極の磁気的中心線により形成される5つの磁極ピッチは回転子の極歯ピッチをτR とするとき、{a+(11/15)}τR である箇所が3箇所と{a+(11/15)−1}τR である箇所が2箇所よりなるか、または{a+(4/15)}τR である箇所が4箇所と{a+(4/15)+(1/3)}τR である箇所が1箇所よりなり、前記固定子は3相、または5相、または15相に巻線が巻回されることを特徴とするハイブリッド型ステッピングモータ。
  3. 前記固定子には、前記回転子と対向する面にそれぞれ1個以上の固定子極歯が設けられた15個の磁極が放射状に配置されており、互いに隣接する該磁極に設けられたそれぞれの極歯のなす位相差は15箇所すべてが電気角で96°または264°(−96°)であるか、または12箇所が電気角で96°で残りの3箇所が電気角で(96+120)°、または12箇所が電気角で264°(−96°)で残りの3箇所が電気角で(264−120)°であり、電気角で24°ずつの位相差をもった前記各磁極を順にA、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、Oとするとき、磁極H、A、Iの極性が交互になるように前記磁極に巻回された巻線を結線して第1相とし、磁極K、D、Lの極性が交互になるように前記磁極に巻回された巻線を結線して第2相とし、磁極N、G、Oの極性が交互になるように前記磁極に巻回された巻線を結線して第3相とし、磁極B、J、Cの極性が交互になるように前記磁極に巻回された巻線を結線して第4相とし、磁極E、M、Fの極性が交互になるように前記磁極に巻回された巻線を結線して第5相として5相ハイブリット型ステッピングモータを構成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド型ステッピングモータ。
  4. 前記固定子には、前記回転子と対向する面にそれぞれ1個以上の固定子極歯が設けられた15個の磁極が放射状に配置されており、互いに隣接する該磁極に設けられたそれぞれの極歯のなす位相差は15箇所すべてが電気角で96°または264°(−96°)であるか、または12箇所が電気角で96°で残りの3箇所が電気角で(96+120)°、または12箇所が電気角で264°(−96°)で残りの3箇所が電気角で(264−120)°であり、電気角で24°ずつの位相差をもった前記各磁極を順にA、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K、L、M、N、Oとするとき、磁極O、H、A、I、Bの極性が交互になるように前記磁極に巻回された巻線を結線して第1相とし、磁極E、M、F、N、Gの極性が交互になるように前記磁極に巻回された巻線を結線して第2相とし、磁極J、C、K、D、Lの極性が交互になるように前記磁極に巻回された巻線を結線して第3相として3相ハイブリッド型ステッピングモータを構成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイブリッド型ステッピングモータ。
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