JP3982873B2 - 3相ステッピングモータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定子に放射状に9個の固定子磁極を有する3相ステッピングモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の3相ステッピングモータで、回転子磁極に、多極(複数極)着磁された円筒状の永久磁石を使用したモータとしては、例えば、図11のモータ断面図に示すものが知られている。
図11において、該3相ステッピングモータMの固定子1は、放射状に等ピッチで配置された6個の固定子磁極P1,P2,P3,P4,P5,P6と、該固定子磁極P1,P2,‥‥‥P6に、順にかつ各別に6個の巻線W1,W2,‥‥‥W6が巻装されている。回転子2は、回転軸3とともに、前記固定子1の軸心に回動自在に配設されており、前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P6と空隙を介して対向する該回転子2の外周面には、回動方向(周方向)に沿って極対数16、すなわち、N極、S極が交互に32極の回転子磁極5aが、着磁、形成された円筒状の永久磁石5が配設されている。また、前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P6の前記回転子2と対向する面には固定子小歯4が配設されている。
【0003】
そして、前記巻線W1と巻線W4とが同極性になるように結線されて第I相を構成し、巻線W2と巻線W5とが同様に結線されて第II相を構成し、巻線W3と巻線W6とが同様に結線されて第III 相を構成して、3相巻線を形成している。このため、前記ステッピングモータMの基本ステップ角は、360°/(2×相数×極対数)であるから、相数3、極対数16の場合の基本ステップ角は、3.75°となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の3相ステッピングモータMにおいては、以下のような問題点があった。
(1) 固定子磁極あたりの巻線の巻数が多くなるため、インダクタンスが大きくなる。
(2) コイルエンドが高くなるため、薄型化を考えた場合、不利になる。
【0005】
(3) 固定子磁極あたりの固定子小歯の数が多いため、固定子磁極の幅やバックヨークの幅などを太くする必要があり、有効巻線スペースが狭くなり、高トルク化を考えた場合、不利になる。
(4) 固定子磁極数が6の場合、可能な回転子極数は12n±4(ただし、nは1以上の正の整数)であるため、極数50(極対数25)が構成できない。
【0006】
本発明はかかる点に鑑みなされたもので、その目的は前記問題点を解消し、従来のものよりも、固定子磁極巻線のインダクタンスが低く、かつ高速性に優れるとともに、薄型化にも適する3相ステッピングモータを提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、回転子磁極の極対数を25に構成することが可能な3相ステッピングモータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明の3相ステッピングモータの構成は、次のとおりである。
【0009】
(1) 固定子は、放射状に等ピッチで配置された9個の固定子磁極P1,P2,P3,‥‥‥P8,P9と、該固定子磁極に、順にかつ各別に巻装された9個の巻線W1,W2,W3,‥‥‥W8,W9を有し、回転子は、前記固定子磁極と空隙を介して対向する面に、回動方向に沿って極対数P=9n+7、またはP=9n+2(ただし、nは1以上の整数)の回転子磁極が形成されており、前記固定子磁極の前記回転子と対向する面には1個以上の固定子小歯を有するとともに、巻線W1と巻線W3とが逆極性に、巻線W3と巻線W8とが同極性になるように結線されて第1相を構成し、巻線W4と巻線W6とが逆極性に、巻線W6と巻線W2とが同極性になるように結線されて第2相を構成し、巻線W7と巻線W9とが逆極性に、巻線W9と巻線W5とが同極性になるように結線されて第3相を構成することを特徴とする。
【0010】
(2) 固定子は、放射状に等ピッチで配置された9個の固定子磁極P1,P2,P3,‥‥‥P8,P9と、該固定子磁極に、順にかつ各別に巻装された9個の巻線W1,W2,W3,‥‥‥W8,W9を有し、回転子は、前記固定子磁極と空隙を介して対向する面に、回動方向に沿って極対数P=9n+7、またはP=9n+2(ただし、nは1以上の整数)の回転子磁極が形成されており、前記固定子磁極の前記回転子と対向する面には1個以上の固定子小歯を有するとともに、巻線W1,W5,W6が同極性になるように結線されて第1相を構成し、巻線W4,W8,W9が同極性になるように結線されて第2相を構成し、巻線W7,W2,W3が同極性になるように結線されて第3相を構成することを特徴とする。
【0011】
(3) 前記(1)または(2)において、前記回転子は極対数16の回転子磁極を有するとともに、前記固定子磁極はそれぞれ2個の固定子小歯を有することを特徴とする。
【0012】
(4) 前記(1)または(2)において、前記回転子は極対数20の回転子磁極を有するとともに、前記固定子磁極はそれぞれ2個の固定子小歯を有することを特徴とする。
【0013】
(5) 前記(1)または(2)において、前記回転子は極対数25の回転子磁極を有するとともに、前記固定子磁極はそれぞれ3個の固定子小歯を有することを特徴とする。
【0014】
(6) 前記(1)または(2)において、前記回転子磁極は、前記固定子磁極との対向面に軸方向に延びるとともに、等ピッチで配置された2P個の溝部を有する円筒状の永久磁石からなり、該永久磁石は、前記溝部と前記それぞれの回転子磁極の境界線とが一致するように位置合わせされ、該溝部を境にN極、S極が交互になるように複数極、着磁されることを特徴とする。
【0015】
本発明は、以上のように構成されているので、固定子磁極あたりの巻数を少なくでき、その巻線のインダクタンスが小さくすることができる。このため、前記ステッピングモータの薄型化が期待できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の好適な発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。
(第1実施例)
図1ないし図5は、本発明の第1実施例で、請求項1ないし請求項3に係る3相ステッピングモータM1の最適な実施例を示す。
図1は、前記ステッピングモータM1の固定子1および回転子2を、回転軸3の垂直な面で切断した断面図、図2および図5はトルクベクトル図、図3および図4は、3相を構成する固定子磁極の巻線の結線図である。
【0017】
図1において、該3相ステッピングモータM1は、固定子1と、該固定子1の軸心に、回転軸3とともに、回動自在に配設さた回転子2とからなる。該固定子1は、内側に向かって放射状に等ピッチで配設された9個の固定子磁極P1,P2,P3,‥‥‥P8,P9と、該固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9に、順にかつ各別に9個の巻線W1,W2,W3,‥‥‥W8,W9が巻装されており、該固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9の前記回転子2と対向する面に、それぞれ2個の固定子小歯4が配設されている。
【0018】
回転子2は、前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9と空隙を介して対向する外周面に、回動方向(周方向)に沿って極対数16(すなわち、前記極対数P=9n+7の式で、n=1とした場合、P=16)の回転子磁極5aで、N極、S極が交互に32極の回転子磁極5aが、回動方向または半径方向に着磁、形成された円筒状の永久磁石5となって配設されている。
【0019】
前記回転子2の互いに隣接する前記回転子磁極5a,5aのN極−N極間、またはS極−S極間のなす角度(電気角で360゜)を回転子磁極ピッチτR とすると、τR =360゜/Pより、τR =22.5゜である。
したがって、互いに隣接する前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9に配設された固定子小歯4群の中心をのなす角度は、前記回転子磁極ピッチτR を単位とすると、360゜/(9×22.5)より、(16/9)τR 、すなわち(1+7/9)τR であるから、前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9の内周面に設けられたそれぞれの前記固定子小歯4と回転子2のS極とのずれ角は、それぞれ(0/9)τR 、(7/9)τR 、(5/9)τR 、(3/9)τR 、(1/9)τR 、(8/9)τR 、(6/9)τR 、(4/9)τR 、(2/9)τR である。ここで、(0/9)τR は、ずれ角0゜を意味し、固定子小歯4と回転子2のS極とは丁度対向していることを意味し、(7/9)τR は回転子磁極ピッチτR の7/9、すなわち電気角で360゜×7/9=280゜のずれ角をもって対向していることを意味している。
【0020】
ここで、前記各固定子巻線W1,W2,W3,‥‥‥W8,W9を個別に励磁したとき発生するトルクをそれぞれT1,T2,T3,‥‥‥T8,T9とすると、前記のずれ角の関係から、図2に示すように、電気角で40゜ずつ位相のずれたトルクベクトルとなる。
【0021】
したがって、図3に示すように、巻線W1と巻線W3とを互いに逆極性に、巻線W3と巻線W8とを互いにが同極性になるように結線して第I相とし、巻線W4と巻線W6とを互いに逆極性に、巻線W6と巻線W2とを互いに同極性になるように結線して第II相とし、巻線W7と巻線W9とを互いに逆極性に、巻線W9と巻線W5とを互いに同極性になるように結線して第III 相とすると、第I相(巻線W8,W1,W3)、第II相(巻線W2,W4,W6)および第III 相(巻線W5,W7,W9)に、それぞれ正方向電流を流したときに発生する合成トルクベクトルT(I) ,T(II),T(III) は、図2に示すように、電気角で120゜ずつの位相をもつことになる。
【0022】
また、前記とは逆方向に電流を流したときに発生する合成トルクベクトルT′(I) ,T′(II),T′(III) は、前記合成トルクベクトルT(I) ,T(II),T(III) に対し、それぞれ電気角で180゜の位相差をもつベクトルとなる。このため、両者を交互に組み合わせることにより、電気角で60゜ずつ一定方向に回転する合成トルクベクトルT(I) ,T′(III) ,T(II),T′(I) ,T(III) ,T′(II)を発生することができる。このとき回転子2は、電気角で60゜(機械角で60゜/16、すなわち3.75゜)ずつ回転することとなり、基本ステップ角3.75゜の3相ステッピングモータが構成できる。
【0023】
また、前記各巻線W1,W2,W3,‥‥‥W8,W9の結線方法としては、図4に示すように、巻線W1,W5,W6を同極性になるように結線して第I相とし、巻線W4,W8,W9を同極性になるように結線して第II相とし、巻線W7,W2,W3を同極性になるように結線して第III 相としてもよい。この場合のトルクベクトルの様子を図5に示す。この場合にも図2の場合と同様に、電気角で60゜ずつ一定方向に回転する合成トルクベクトルT(I) ,T′(III) ,T(II),T′(I) ,T(III) ,T′(II)を発生することができ、基本ステップ角3.75゜の3相ステッピングモータが構成できる。
【0024】
(第2実施例)
図6ないし図8は、本発明の第2実施例で、請求項1、請求項2および請求項4に係る3相ステッピングモータM2の最適な実施例を示す。
図6は、前記ステッピングモータM2の固定子1および回転子2を、回転軸3の垂直な面で切断した断面図で、図1と同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。ただし、回転子2の固定子磁極P1,P2,P3,‥‥‥P8,P9と対向する外周面には、回転方向に沿って、極対数20(すなわち、前記極対数P=9n+2の式で、n=2とした場合、P=20)の回転子磁極5aが、前記第1実施例と同様に、着磁、形成された円筒状の永久磁石5となって配設されている。
【0025】
この場合の回転子磁極ピッチτR は、τR =360゜/Pより、τR =18゜である。
したがって、互いに隣接する前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9に配設された固定子小歯4群の中心をのなす角度は、前記回転子磁極ピッチτR を単位とすると、360゜/(9×18)より、(20/9)τR 、すなわち(2+2/9)τR であるから、前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9の内周面に設けられたそれぞれの前記固定子小歯4と回転子2のS極とのずれ角は、それぞれ(0/9)τR 、(2/9)τR 、(4/9)τR 、(6/9)τR 、(8/9)τR 、(1/9)τR 、(3/9)τR 、(5/9)τR 、(7/9)τR である。ここで、(0/9)τR は、ずれ角0゜を意味し、固定子小歯4と回転子2のS極とは丁度対向していることを意味し、(2/9)τR は、すなわち電気角で360゜×2/9=80゜のずれ角をもって対向していることを意味している。
【0026】
したがって、前記各固定子巻線W1,W2,W3,‥‥‥W8,W9を個別に励磁したとき発生するトルクをそれぞれT1,T2,T3,‥‥‥T8,T9とすると、図7に示すようになり、図2のトルクベクトルT1,T2,T3,‥‥‥T8,T9を、トルクベクトルT1の軸を対称軸として反転させた状態となる。
【0027】
したがって、前記図3に示すように、前記各固定子巻線W1,W2,W3,‥‥‥W8,W9をそれぞれ結線し、第I相(巻線W8,W1,W3)、第II相(巻線W2,W4,W6)および第III 相(巻線W5,W7,W9)に、それぞれ正方向電流を流したときに発生する合成トルクベクトルをT(I) ,T(II),T(III) とすると、各トルクベクトルは、図7に示すように、電気角で120゜ずつの位相をもつことになる。
【0028】
また、前記とは逆方向に電流を流したときに発生する合成トルクベクトルT′(I) ,T′(II),T′(III) は、前記合成トルクベクトルT(I) ,T(II),T(III) に対し、それぞれ電気角で180゜の位相差をもつベクトルとなる。このため、両者を交互に組み合わせることにより、電気角で60゜ずつ一定方向に回転する合成トルクベクトルT(I) ,T′(III) ,T(II),T′(I) ,T(III) ,T′(II)を発生することができる。このとき回転子2は、電気角で60゜(機械角で60゜/20、すなわち3゜)ずつ回転することとなり、基本ステップ角3゜の3相ステッピングモータが構成できる。
【0029】
また、前記第1実施例と同様に、前記各固定子巻線W1,W2,W3,‥‥‥W8,W9の結線方法としては、図4に示すように、巻線W1,W5,W6を同極性になるように結線して第I相とし、巻線W4,W8,W9を同極性になるように結線して第II相とし、巻線W7,W2,W3を同極性になるように結線して第III 相としてもよい。この場合のトルクベクトルの様子を図8に示す。この場合にも図5の場合と同様に、電気角で60゜ずつ一定方向に回転する合成トルクベクトルT(I) ,T′(III) ,T(II),T′(I) ,T(III) ,T′(II)を発生することができ、基本ステップ角3゜の3相ステッピングモータが構成できる。
【0030】
(第3実施例)
図9は、本発明の第3実施例で、請求項1、請求項2および請求項5に係る3相ステッピングモータM3の最適な実施例を示す。
図9は、前記ステッピングモータM3の固定子1および回転子2を、回転軸3の垂直な面で切断した断面図で、図1と同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。
【0031】
図9において、前記固定子1に、内側に向かって放射状に等ピッチで配設された9個の固定子磁極P1,P2,P3,‥‥‥P8,P9の、回転子2と対向する面には、それぞれ3個の固定子小歯4が配設されている。回転子2の前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9と対向する外周面には、回動方向に沿って、極対数25(すなわち、前記極対数P=9n+7の式で、n=2とした場合、P=25)の回転子磁極5aが、前記第1実施例と同様に、着磁、形成された円筒状の永久磁石5となって配設されている。
【0032】
この場合の回転子磁極ピッチτR は、τR =360゜/Pより、τR =14.4゜である。
したがって、互いに隣接する前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9に配設された固定子小歯4群の中心をのなす角度は、前記回転子磁極ピッチτR を単位とすると、360゜/(9×14.4)より、(25/9)τR 、すなわち(2+7/9)τR であるから、前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9の内周面に設けられたそれぞれの前記固定子小歯4と回転子2のS極とのずれ角は、それぞれ(0/9)τR 、(7/9)τR 、(5/9)τR 、(3/9)τR 、(1/9)τR 、(8/9)τR 、(6/9)τR 、(4/9)τR 、(2/9)τR であり、前記第1実施例の場合と同じになる。
【0033】
したがって、前記第1実施例と同様に、図3に示すように、前記各固定子巻線W1,W2,W3,‥‥‥W8,W9をそれぞれ結線した場合のトルクベクトルは、図2と同じになり、図4に示すように結線した場合のトルクベクトルは、図5と同じになり、電気角で60゜ずつ一定方向に回転する合成トルクベクトルT(I) ,T′(III) ,T(II),T′(I) ,T(III) ,T′(II)を発生することができる。このとき回転子2は、電気角で60゜(機械角で60゜/25、すなわち2.4゜)ずつ回転することとなり、基本ステップ角2.4゜の3相ステッピングモータが構成できる。
【0034】
図10は、請求項6に係る回転子磁極5aの円筒状永久磁石5の回転軸3の垂直な面で切断した断面図である。通常、円筒状の永久磁石5を回動方向に多数極、着磁した場合の各磁極5aの幅は、着磁器などの精度に依存しており、精度の高い着磁ができないという問題点があり、モータの位置決め精度の高精度化の要望があった。
【0035】
図10は、前記問題点を改善するためのひとつの方法を説明する図で、例えば、図1における円筒状永久磁石5の拡大断面図であり、前記回転子2の前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9と対向する外周面に、回転軸3方向に延びる、極対数16の回転子磁極5a,5aが回動方向に着磁、形成されている。
【0036】
そして、N極とS極との境界線部には、軸方向に延びるとともに、回動方向に等ピッチで配置された2P個(Pは極対数)の溝部6が形成されている。そして、該永久磁石5は、前記溝部6と前記それぞれの回転子磁極5aの境界線とが一致するように位置合わせされ、該溝部6を境にN極、S極が交互になるように複数極が着磁、形成されている。
このようにすることにより、各磁極5a,5aの幅は、円筒状永久磁石5の成形金型の精度により決定されることになり、高精度化が図られる。
【0037】
なお、本発明の技術は前記実施例に限定されるものではなく、例えば、固定子磁極巻線の結線方法は、3個の巻線の直列結線ではなく並列結線でも、勿論可能である。また、図4の結線図において、例えば巻線W5とW6とを並列接続し、巻線W1を直列接続するということも可能である。
また、図3および図4においては、固定子磁極巻線の結線方法がポイントであるため、第I相巻線、第II相巻線および第III 相巻線を、それぞれ独立して示しているが、実際に使用する場合には、これらはスター結線、またはデルタ結線されることは当然である。また、固定子磁極に複数個配設された固定子小歯の配設ピッチτS は、説明図ではτS =τR としているが、バーニアピッチ(τS ≠τR )とすることも勿論可能である。
【0038】
また、前記回転子磁極は、円筒状永久磁石の多極着磁ではなく、棒状永久磁石を2P個、その長手方向を軸方向にしながら、円筒状に形成、配設したものを、多極着磁することも、勿論可能である。また、固定子が内側で回転子が外側に配置することも勿論可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の3相ステッピングモータによれば、固定子は、放射状に等ピッチで配置された9個の固定子磁極と、該固定子磁極に、順にかつ各別に巻装された9個の巻線を有し、回転子は、前記固定子磁極と空隙を介して対向する面に、回動方向に沿って極対数P=9n+7、またはP=9n+2(ただし、nは1以上の整数)の回転子磁極が形成されており、前記固定子磁極の前記回転子と対向する面には1個以上の固定子小歯を有し、かつ前記各巻線を、所定の3相を構成するように結線するので、固定子磁極あたりの巻線の巻数を少なくすることができ、インダクタンスを小さくすることができる。また、固定子磁極あたりの巻線の巻数を少なくなることにより、コイルエンドも低くなり、モータの薄型化に有利となり、該モータの高速性がよくなる。
【0040】
さらに、特定の極対数(16)の場合において、固定子磁極あたりの小歯数を、従来のものに対して、少なくすることができ、磁極幅を狭くすることができる。同様に、バックヨークの幅も狭めることができる。
また、極対数25の3相ステッピングモータを構成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の3相ステッピングモータの第1実施例を示し、その固定子と回転子との相互関係を示す断面図である。
【図2】図1の各固定子磁極が発生するトルクベクトルと図3の結線による3相のトルクベクトル図である。
【図3】3相を構成する磁極巻線の結線図である。
【図4】3相を構成する磁極巻線の他の結線図である。
【図5】図1の各固定子磁極が発生するトルクベクトルと図4の結線による3相のトルクベクトル図である。
【図6】本発明の3相ステッピングモータの第2実施例を示し、その固定子と回転子との相互関係を示す断面図である。
【図7】図6の各固定子磁極が発生するトルクベクトルと図3の結線による3相のトルクベクトル図である。
【図8】図6の各固定子磁極が発生するトルクベクトルと図4の結線による3相のトルクベクトル図である。
【図9】本発明の3相ステッピングモータの第3実施例を示し、その固定子と回転子との相互関係を示す断面図である。
【図10】本発明の3相ステッピングモータの各実施例に使用される回転子磁極の、回転軸の垂直な面で切断した拡大断面図である。
【図11】従来の3相ステッピングモータの固定子と回転子との相互関係を示す断面図である。
【符号の説明】
1 固定子
2 回転子
3 回転軸
4 固定子極歯
5 永久磁石
5a 回転子磁極
6 溝部
M,M1,M2,M3 3相ステッピングモータ
P1,P2,P3,‥‥‥P8,P9 固定子磁極
T(I) ,T(II),T(III) トルクベクトル
T′(I) ,T′(II),T′(III) トルクベクトル
W1,W2,W3,‥‥‥W8,W9 巻線
τR 回転子磁極ピッチ

Claims (6)

  1. 固定子は、放射状に等ピッチで配置された9個の固定子磁極P1,P2,P3,‥‥‥P8,P9と、該固定子磁極に、順にかつ各別に巻装された9個の巻線W1,W2,W3,‥‥‥W8,W9を有し、回転子は、前記固定子磁極と空隙を介して対向する面に、回動方向に沿って極対数P=9n+7、またはP=9n+2(ただし、nは1以上の整数)の回転子磁極が形成されており、前記固定子磁極の前記回転子と対向する面には1個以上の固定子小歯を有するとともに、巻線W1と巻線W3とが逆極性に、巻線W3と巻線W8とが同極性になるように結線されて第1相を構成し、巻線W4と巻線W6とが逆極性に、巻線W6と巻線W2とが同極性になるように結線されて第2相を構成し、巻線W7と巻線W9とが逆極性に、巻線W9と巻線W5とが同極性になるように結線されて第3相を構成することを特徴とする3相ステッピングモータ。
  2. 固定子は、放射状に等ピッチで配置された9個の固定子磁極P1,P2,P3,‥‥‥P8,P9と、該固定子磁極に、順にかつ各別に巻装された9個の巻線W1,W2,W3,‥‥‥W8,W9を有し、回転子は、前記固定子磁極と空隙を介して対向する面に、回動方向に沿って極対数P=9n+7、またはP=9n+2(ただし、nは1以上の整数)の回転子磁極が形成されており、前記固定子磁極の前記回転子と対向する面には1個以上の固定子小歯を有するとともに、巻線W1,W5,W6が同極性になるように結線されて第1相を構成し、巻線W4,W8,W9が同極性になるように結線されて第2相を構成し、巻線W7,W2,W3が同極性になるように結線されて第3相を構成することを特徴とする3相ステッピングモータ。
  3. 前記回転子は極対数16の回転子磁極を有するとともに、前記固定子磁極はそれぞれ2個の固定子小歯を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の3相ステッピングモータ。
  4. 前記回転子は極対数20の回転子磁極を有するとともに、前記固定子磁極はそれぞれ2個の固定子小歯を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の3相ステッピングモータ。
  5. 前記回転子は極対数25の回転子磁極を有するとともに、前記固定子磁極はそれぞれ3個の固定子小歯を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の3相ステッピングモータ。
  6. 前記回転子磁極は、前記固定子磁極との対向面に軸方向に延びるとともに、等ピッチで配置された2P個の溝部を有する円筒状の永久磁石からなり、該永久磁石は、前記溝部と前記それぞれの回転子磁極の境界線とが一致するように位置合わせされ、該溝部を境にN極、S極が交互になるように複数極、着磁されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の3相ステッピングモータ。
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