JP4034389B2 - 3相ハイブリッド型ステッピングモータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固定子に放射状に9個の固定子磁極を有する3相ハイブリッド型ステッピングモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の3相ハイブリッド型ステッピングモータとしては、例えば、図8の固定子の断面図および図9の概略縦断面図に示すものが知られている。
図8および図9において、P1ないしP6は、固定子1の鉄心9に、放射状に等ピッチに配置された6個の固定子磁極であり、3は、該固定子磁極P1ないしP6の内周面にそれぞれ配設された固定子極歯、W1ないしW6は、前記固定子磁極P1ないしP6のそれぞれに巻装された巻線である。
【0003】
回転子2は、該固定子1内に軸7により回動自在に支持されるとともに、前記固定子磁極P1ないしP6と空隙を介して対向する外周面に、50個の回転子極歯4が形成された回転子鉄心5,5と、前記回転子極歯ピッチが1/2互いにずれて配置された前記回転子鉄心5,5に挟持され、軸7方向に磁化されたリング状の永久磁石6とを有する。
【0004】
そして、前記固定子1は、前記巻線W1とW4が同極性となるように結線されて第I 相を、巻線W2とW5が同極性に結線されて第II相を、巻線W3とW6が同様に結線されて第III 相を構成し、3相巻線を形成している。この種のステッピングモータのステップ角は、360/(2×相数×回転子極歯数)度であるから、相数3、回転子極歯数50を代入すると基本ステップ角は1.2度となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図8および図9に示す前記従来の3相ハイブリッド型ステッピングモータにあっては、以下のような問題点があった。
(1) 固定子磁極あたりの巻線の巻数が多くなるため、インダクタンスが大きくなる。
(2) コイルエンドが高くなるため、薄型化を考えた場合、不利になる。
【0006】
(3) 固定子磁極あたりの固定子極歯の数が多いため、固定子磁極の幅やバックヨークの幅などを太くする必要があり、有効巻線スペースが狭くなり、高トルク化を考えた場合、不利になる。
(4) 巻線電流による磁束の影響が大きいため、スロット開口部にホール素子などの磁気センサを設置できない。
【0007】
本発明はかかる点に鑑みなされたもので、その目的は前記問題点を解消し、従来のものよりも、固定子磁極巻線のインダクタンスが低く、かつ高速性に優れるとともに、薄型化にも適する3相ハイブリッド型ステッピングモータを提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、固定子のスロット開口部に、磁気センサの設置が可能な3相ハイブリッド型ステッピングモータを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明の3相ステッピングモータの構成は、固定子は、放射状に配置された9個の固定子磁極P1ないしP9と、該固定子磁極に各別に巻装された9個の巻線W1ないしW9とを有し、回転子は、該固定子内に軸により回動自在に支持されるとともに、前記固定子磁極と空隙を介して対向する面に、回転子極歯をそれぞれ有し、かつ軸方向に配置される2つの回転子鉄心と、該2つの回転子鉄心に挟持され、軸方向に磁化された永久磁石とを有する3相ハイブリッド型ステッピングモータにおいて、次のとおりである。
【0010】
(1) 前記回転子極歯は、回動方向に沿ってZ=6a+3b+2個またはZ=6a+3b+4個(ただし、a、bは1以上の整数)、形成されており、前記固定子磁極の前記回転子と対向する面には1個以上の固定子極歯を有するとともに、該固定子極歯の歯数は全て偶数個、または奇数個であり、互いに隣接する前記固定子磁極の磁気的中心線のなす角度は、前記回転子極歯の歯数が、Z=6a+3b+2個のときは120(3a+1)/Z度である箇所が6箇所と、360b/Z度である箇所が3箇所とからなり、Z=6a+3b+4個のときは120(3a+2)/Z度である箇所が6箇所と、360b/Z度である箇所が3箇所とからなるとともに、2つおきに配置される3個の前記固定子磁極P1,P4,P7,またはP2,P5,P8,またはP3,P6,P9の磁気的中心線のなす角度は互いに120度であり、前記360b/Z度をなす第1、第2の磁極と、該2つの磁極に対し等角度位置にある第3の磁極とに、それぞれ巻装された3個の巻線が同極性になるように結線されて、1つの相を構成することを特徴とする。
【0011】
(2) 前記回転子極歯は、回動方向に沿ってZ=6a+3b+5個またはZ=6a+3b+1個(ただし、a、bは1以上の整数)、形成されており、前記固定子磁極の前記回転子と対向する面には1個以上の固定子極歯を有し、互いに隣接する前記固定子磁極の磁気的中心線のなす角度は、前記回転子極歯の歯数が、Z=6a+3b+5個のときは60(6a+5)/Z度である箇所が6箇所と、360b/Z度である箇所が3箇所とからなり、Z=6a+3b+1個のときは60(6a+1)/Z度である箇所が6箇所と、360b/Z度である箇所が3箇所とからなるとともに、2つおきに配置される3個の前記固定子磁極P1,P4,P7,またはP2,P5,P8,またはP3,P6,P9の磁気的中心線のなす角度は互いに120度であり、前記360b/Z度をなす第1、第2の磁極の固定子極歯の歯数がそれぞれ偶数個の場合には、前記2つの磁極に対し等角度位置にある第3の磁極の固定子極歯の歯数が奇数個であり、前記360b/Z度をなす第1、第2の磁極の固定子極歯の歯数がそれぞれ奇数個の場合には、前記2つの磁極に対し等角度位置にある第3の磁極の固定子極歯の歯数が偶数個であり、前記360b/Z度をなす第1、第2の磁極と、該2つの磁極に対し等角度位置にある第3の磁極とに、それぞれ巻装された3個の巻線が同極性になるように結線されて、1つの相を構成することを特徴とする。
【0012】
(3) 前記(1)または(2)において、前記360b/Z度をなす前記固定子磁極間の開口部に、前記回転子表面の磁気的変化を検出する磁気センサが配設されることを特徴とする。
【0013】
本発明は、以上のように構成されているので、固定子磁極あたりの巻数を少なくでき、その巻線のインダクタンスを小さくすることができる。このため、前記ステッピングモータの薄型化が期待できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の好適な発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。
(第1実施例)
図1ないし図3は、本発明の第1実施例で、請求項1に係る3相ステッピングモータM1の実施例を示す。
図1は、前記ステッピングモータM1の固定子1および回転子2を、回転軸7に垂直な面で切断した断面図、図2(a)、図2(b)および図2(c)は、3相を構成する固定子磁極の巻線の結線例を示す図、図3はトルクベクトル図である。
【0015】
図1において、該3相ステッピングモータM1は、固定子1と、該固定子1の軸心に、回転軸7とともに、回動自在に配設さた回転子2とからなる。該固定子1の鉄心10には、内側に向かって放射状に配設された9個の固定子磁極P1,P2,P3,‥‥‥P8,P9と、該固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9に、順にかつ各別に9個の巻線W1,W2,W3,‥‥‥W8,W9が巻装されており、該固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9の前記回転子2と対向する面に、それぞれ4個の固定子極歯3が配設されている。
【0016】
また、前記回転子2の鉄心5、5には、前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9と空隙を介して対向する外周面に、回動方向(周方向)に沿って50個(Z=6a+3b+2において、a=5、b=6とした場合)の回転子極歯4が形成されており、その回転子極歯ピッチ角度τR は、360/Z=360/50=7.2度である。該回転子2の縦断面図は、図9のものと同じであり、軸方向に磁化された永久磁石6が、前記2つの回転子鉄心5、5に挟持されている。
【0017】
互いに隣接する前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9の磁気的中心線、すなわち該固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9に配設された固定子極歯3または固定子極歯群の中心のなす角度は、38.4度(120(3a+1)/Zにおいて、a=5、Z=50)の箇所が6箇所と、43.2度(360b/Zにおいて、b=6,Z=50)の箇所が3箇所であるとともに、2つおきに配置された3個の前記磁極P1,P4,P7、またはP2,P5,P8、またはP3,P6,P9磁気的中心線のなす角度は、互いに120度となっている。
【0018】
前記角度38.4度は、前記回転子極歯ピッチ角度τR を単位とすると、(5+2/6)τR であり、前記角度43.2度は、6τR であるから、図1の状態における前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9の内周面に設けられたそれぞれの前記固定子極歯3と、前記回転子鉄心5の外周に設けられた前記回転子極歯4とのずれ角は、前記回転子極歯ピッチ角度τR (電気角360度)を単位とすれば、それぞれ(0/6)τR 、(2/6)τR 、(2/6)τR 、(4/6)τR 、(0/6)τR 、(0/6)τR 、(2/6)τR 、(4/6)τR 、(4/6)τR である。ここで、(0/6)τR は、ずれ角0度を意味し、固定子極歯3と回転子極歯4とは丁度対向していることを意味している。同様に、(2/6)τR は回転子磁極ピッチτR の2/6、すなわち電気角で360゜×2/6=120度、(4/6)τR は同様に電気角で240゜のずれ角をもって対向していることを意味している。
【0019】
したがって、図2(a)および図2(b)に示すように、巻線W1、巻線W5、巻線W6が互いに同極性になるように結線して第A相とし、巻線W7、巻線W2、巻線W3が互いに同極性になるように結線して第B相とし、巻線W4、巻線W8、巻線W9が互いに同極性になるように結線して第C相とすると、第A相(巻線W1,W5,W6)、第B相(巻線W7,W2,W3)および第C相(巻線W4,W8,W9)に、それぞれ正方向電流を流したときに発生するトルクベクトルTA,TB,TCは、前記ずれ角の関係から図3に示すように、電気角で120゜ずつの位相をもつことになる。
【0020】
また、前記とは逆方向に電流を流したときに発生するルクベクトルは、前記トルクベクトルTA,TB,TCに対し、それぞれ電気角で180度の位相差をもつベクトル−TA,−TB,−TCとなる。このため、両者を交互に組み合わせることにより、電気角で60゜ずつ一定方向に回転するトルクベクトルTA,−TC,TB,−TA,TC,−TBを発生することができる。このとき回転子2は、電気角で60度(機械角で60/Z=60/50、すなわち1.2度)ずつ回転することとなり、基本ステップ角1.2度の3相ハイブリッド型ステッピングモータが構成できる。
【0021】
図2(a)および図2(b)では、各相を構成する3つの巻線の結線方法として、直列接続の例を示しているが、図2(c)のように互いに隣合う巻線を並列接続し、残りの巻線をこれと直列接続することも可能である。この場合、巻線W1の巻数をN1、巻線抵抗をR1、巻線W5とW6の巻数をN2、巻線抵抗をR2とし、これらの関係を任意に設定することもできる。
通常、3相ステッピングモータの各相は、図2(b)に示すようにスター結線されるため、該モータとしてのリード線は3本となる。もちろん、デルタ結線も可能である。
【0022】
(第2実施例)
図4および図5は、本発明の第2実施例で、請求項1に係る3相ハイブリッド型ステッピングモータM2の実施例を示す。
図4は、前記ステッピングモータM2の固定子1および回転子2を、回転軸7の垂直な面で切断した横断面図、図5は、3相を構成する固定子磁極の巻線の結線図の例である。図1および図2と同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。20は、固定子鉄心である。
各固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9の前記回転子2と対向する面には、それぞれ9個の固定子極歯3が配設されている。
【0023】
また、前記回転子2の固定子磁極P1,P2,P3,‥‥‥P8,P9と対向する外周面には、回転方向に沿って、極歯数100個(Z=6a+3b+4において、a=10、b=12とした場合)の回転子磁極4が、形成されている。
【0024】
互いに隣接する前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9の磁気的中心線のなす角度は、38.4度(120(3a+2)/Zにおいて、a=10、Z=100)の箇所が6箇所と、43.2度(360b/Zにおいて、b=12,Z=100)の箇所が3箇所であるとともに、2つおきに配置された3個の前記磁極P1,P4,P7、またはP2,P5,P8、またはP3,P6,P9の磁気的中心線のなす角度は、互いに120度となっている。
【0025】
この場合の回転子極歯ピッチτR は、τR =360/Z=360/100より、τR =3.6度であるから、前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9の磁気的中心線のなす角度38.4度は、前記回転子極歯ピッチτR を単位とすると、(10+4/6)τR であり、前記角度43.2度は12τR である。
【0026】
したがって、図4の状態における、前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9の内周面に設けられたそれぞれの前記固定子極歯3と回転子極歯4とのずれ角は、前記回転子極歯ピッチτR を単位とすれば、それぞれ(0/6)τR 、(4/6)τR 、(4/6)τR 、(2/6)τR 、(0/6)τR 、(0/6)τR 、(4/6)τR 、(2/6)τR 、(2/6)τR である。
【0027】
したがって、図5に示すように、巻線W1、巻線W5、巻線W6が互いに同極性になるように結線して第A相とし、巻線W4、巻線W8、巻線W9が互いに同極性になるように結線して第B相とし、巻線W7、巻線W2、巻線W3が互いに同極性になるように結線して第C相とすることにより、前記第1実施例の図3と同様に、電気角で60゜ずつ一定方向に回転するトルクベクトルTA,−TC,TB,−TA,TC,−TBを発生することができる。このとき前記回転子2は、電気角で60゜(機械角で60/100、すなわち0.6度)ずつ回転することとなり、基本ステップ角0,6度の3相ハイブリッド型ステッピングモータが構成できる。
【0028】
(第3実施例)
図6は、本発明の第3実施例で、請求項2に係る3相ステッピングモータM3の実施例を示す。
図6は、前記ステッピングモータM3の固定子1および回転子2を、回転軸7の垂直な面で切断した断面図で、図1と同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。30は、固定子鉄心である。
【0029】
回転子2の前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9と対向する外周面には、回動方向に沿って、極歯数が50個(Z=6a+3b+5において、a=5、b=5の場合)の回転子磁極4があり、互いに隣接する前記固定子磁極P1,P2,‥‥‥P9の磁気的中心線のなす角度は、42度(60(6a+5)/Zにおいて、a=5、Z=50)の箇所が6箇所と、36度(360b/Zにおいて、b=5,Z=50)の箇所が3箇所となっている。
【0030】
また、36度をなす前記固定子磁極P2とP3、P5とP6、P8とP9の固定子極歯3の数は、それぞれ4個であり全て偶数、前記固定子磁極P2とP3に対し等角度位置にある固定子磁極P7と、前記固定子磁極P5とP6に対し等角度位置にある固定子磁極P1と、前記固定子磁極P8とP9に対し等角度位置にある固定子磁極P4の固定子極歯3の数は、それぞれ5個であり全て奇数となっている。
【0031】
したがって、前記角度42度は、前記回転子極歯ピッチ角度τR を単位とすると、(5+5/6)τR となるが、これらは、前記固定子極歯3の歯数が偶数の磁極と、奇数の磁極との磁気的中心線のなす角度、すなわち固定子極歯3の歯底部の中心線と歯先部の中心線とのなす角度であるから、該歯先部の中心線同士のなす角度は、(5+5/6)τR −τR /2=(5+2/6)τR となる。
【0032】
また、2つおきに配置された3個の前記磁極P1,P4,P7、またはP2,P5,P8、またはP3,P6,P9の磁気的中心線のなす角度120度は、不変であるから、前記角度36度は、36+τR 、すなわち6τR となり、前記固定子極歯3と前記回転子極歯4とのずれ角の関係は、前記第1実施例と同一となることが分かる。
【0033】
本実施例と、前記第1実施例との違いは、1相あたりの固定子極歯数で、第1実施例の場合が12個であるのに対し、本実施例の場合は13個となっている。
一般に、固定子極歯数は、できるだけ多くした方が大きなトルクが得られるので、本実施例の方がトルク的に有利といえる。
【0034】
(第4実施例)
図7は、本発明の第4実施例で、請求項3に係る3相ハイブリッド型ステッピングモータM4の実施例を示す。
図7は、前記ステッピングモータM4の固定子1および回転子2を、回転軸7の垂直な面で切断した横断面図、図1と同一部材には同一符号を付してその説明を省略する。
【0035】
図7は、図1における前記固定子磁極P5とP6との間の開口部に、磁気センサS1を、前記固定子磁極P2とP3との間の開口部に、磁気センサS2を、前記固定子磁極P8とP9との間の開口部に、磁気センサS3をそれぞれ配設して、3相ブラシレス(3相ステッピングモータモータの変形の一種)を構成するものである。
【0036】
該磁気センサS1,S2,S3のそれぞれ両側の前記固定子磁極P5とP6、P2とP3、P8とP9は、常に同極性に励磁されるため、磁気センサS1,S2,S3が配設されているスロット内の巻線には、常に向きの異なる電流が流れることになり、電流による磁束は、互いに打ち消し合う関係となるので、該磁気センサS1、S2、S3は、該巻線電流による磁束の影響を受けにくいという効果が得られる。
【0037】
以上の4つの実施例では、前記固定子磁極の機械的中心線、すなわち該磁極の巻線部の中心線と、前記固定子磁極の磁気的中心線とを一致させているため、前記固定子磁極の機械的中心線も、前記実施例のそれぞれに記載(請求項に記載)の角度配置となっているが、該固定子磁極の機械的中心線は均等配置とし、前記固定子磁極の磁気的中心線のみを前記実施例のそれぞれに記載(請求項に記載)の角度配置としても、もちろんよい。
【0038】
なお、本発明の技術は前記実施例における技術に限定されるものではなく、同様な機能を果たす他の態様の手段によってもよく、また本発明の技術は前記構成の範囲内において種々の変更、付加が可能である。
また、本実施の形態においては、固定子の内側に回転子がある構成を示したが、固定子の外側に回転子がある構成ももちろん可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の3相ステッピングモータによれば、回転子の極歯は、回動方向に沿ってZ=6a+3b+2個またはZ=6a+3b+4個(ただし、a、bは1以上の整数)、形成されており、固定子磁極の前記回転子と対向する面には1個以上の固定子極歯を有するとともに、該固定子極歯の歯数は全て偶数個、または奇数個であり、互いに隣接する前記固定子磁極の磁気的中心線のなす角度は、前記回転子極歯の歯数が、Z=6a+3b+2個のときは120(3a+1)/Z度である箇所が6箇所と、360b/Z度である箇所が3箇所とからなり、Z=6a+3b+4個のときは120(3a+2)/Z度である箇所が6箇所と、360b/Z度である箇所が3箇所とからなるとともに、2つおきに配置される3個の前記固定子磁極の磁気的中心線のなす角度は互いに120度であり、前記360b/Z度をなす第1、第2の磁極と、該2つの磁極に対し等角度位置にある第3の磁極とに、それぞれ巻装された3個の巻線が同極性になるように結線されて、1つの相を構成するので、前記固定子磁極あたりの巻線の巻数を少なくすることができ、インダクタンスを小さくすることができる。また、該固定子磁極あたりの巻線の巻数を少なくなることにより、コイルエンドも低くなり、モータの薄型化に有利となる。
【0040】
さらに、隣接する2つの固定子磁極と、該2つの磁極から等角度位置にある磁極とで1つの相を形成し、各磁極を同極性に励磁するようにしているため、前記隣接する磁極間の開口部に、磁気センサを配設しても巻線電流による磁束の影響をうけにくいという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の3相ハイブリッド型ステッピングモータの第1実施例を示し、その固定子と回転子との相互関係を示す断面図である。
【図2】図2(a)、図2(b)および図2(c)は、図1の3相を構成する固定子磁極の巻線の結線例を示す図である。
【図3】図2(a)、図2(b)および図2(c)の結線による3相のトルクベクトル図である。
【図4】本発明の3相ハイブリッド型ステッピングモータの第2実施例を示し、その固定子と回転子との相互関係を示す断面図である。
【図5】図5(a)および図(b)は、図4の3相を構成する固定子磁極の巻線の結線図である。
【図6】本発明の3相ハイブリッド型ステッピングモータの第3実施例を示し、その固定子と回転子との相互関係を示す断面図である。
【図7】本発明の3相ハイブリッド型ステッピングモータの第4実施例を示し、その固定子と回転子との相互関係と、磁気センサが配設される位置を示す断面図である。
【図8】従来の3相ハイブリッド型ステッピングモータの固定子と回転子を、回転軸に垂直な面で切断した断面図である。
【図9】図8の概略縦断面図である。
【符号の説明】
1 固定子
2 回転子
3 固定子極歯
4 回転子極歯
5 回転子鉄心
6 永久磁石
7 軸
9,10,20,30 固定子鉄心
M1,M2,M3,M4 3相ステッピングモータ
P1,P2,P3,‥‥‥P8,P9 固定子磁極
TA,TB,TC トルクベクトル
W1,W2,W3,‥‥‥W8,W9 巻線
τR 回転子磁極ピッチ
Claims (3)
- 固定子は、放射状に配置された9個の固定子磁極P1ないしP9と、該固定子磁極に各別に巻装された9個の巻線W1ないしW9とを有し、回転子は、該固定子内に軸により回動自在に支持されるとともに、前記固定子磁極と空隙を介して対向する面に、回転子極歯をそれぞれ有し、かつ軸方向に配置される2つの回転子鉄心と、該2つの回転子鉄心に挟持され、軸方向に磁化された永久磁石とを有する3相ハイブリッド型ステッピングモータにおいて、
前記回転子極歯は、回動方向に沿ってZ=6a+3b+2個またはZ=6a+3b+4個(ただし、a、bは1以上の整数)、形成されており、前記固定子磁極の前記回転子と対向する面には1個以上の固定子極歯を有するとともに、該固定子極歯の歯数は全て偶数個、または奇数個であり、互いに隣接する前記固定子磁極の磁気的中心線のなす角度は、前記回転子極歯の歯数が、Z=6a+3b+2個のときは120(3a+1)/Z度である箇所が6箇所と、360b/Z度である箇所が3箇所とからなり、Z=6a+3b+4個のときは120(3a+2)/Z度である箇所が6箇所と、360b/Z度である箇所が3箇所とからなるとともに、2つおきに配置される3個の前記固定子磁極P1,P4,P7,またはP2,P5,P8,またはP3,P6,P9の磁気的中心線のなす角度は互いに120度であり、前記360b/Z度をなす第1、第2の磁極と、該2つの磁極に対し等角度位置にある第3の磁極とに、それぞれ巻装された3個の巻線が同極性になるように結線されて、1つの相を構成することを特徴とする3相ハイブリッド型ステッピングモータ。 - 固定子は、放射状に配置された9個の固定子磁極P1ないしP9と、該固定子磁極に各別に巻装された9個の巻線W1ないしW9とを有し、回転子は、該固定子内に軸により回動自在に支持されるとともに、前記固定子磁極と空隙を介して対向する面に、回転子極歯をそれぞれ有し、かつ軸方向に配置される2つの回転子鉄心と、該2つの回転子鉄心に挟持され、軸方向に磁化された永久磁石とを有する3相ハイブリッド型ステッピングモータにおいて、
前記回転子極歯は、回動方向に沿ってZ=6a+3b+5個またはZ=6a+3b+1個(ただし、a、bは1以上の整数)、形成されており、前記固定子磁極の前記回転子と対向する面には1個以上の固定子極歯を有し、互いに隣接する前記固定子磁極の磁気的中心線のなす角度は、前記回転子極歯の歯数が、Z=6a+3b+5個のときは60(6a+5)/Z度である箇所が6箇所と、360b/Z度である箇所が3箇所とからなり、Z=6a+3b+1個のときは60(6a+1)/Z度である箇所が6箇所と、360b/Z度である箇所が3箇所とからなるとともに、2つおきに配置される3個の前記固定子磁極P1,P4,P7,またはP2,P5,P8,またはP3,P6,P9の磁気的中心線のなす角度は互いに120度であり、前記360b/Z度をなす第1、第2の磁極の固定子極歯の歯数がそれぞれ偶数個の場合には、前記2つの磁極に対し等角度位置にある第3の磁極の固定子極歯の歯数が奇数個であり、前記360b/Z度をなす第1、第2の磁極の固定子極歯の歯数がそれぞれ奇数個の場合には、前記2つの磁極に対し等角度位置にある第3の磁極の固定子極歯の歯数が偶数個であり、前記360b/Z度をなす第1、第2の磁極と、該2つの磁極に対し等角度位置にある第3の磁極とに、それぞれ巻装された3個の巻線が同極性になるように結線されて、1つの相を構成することを特徴とする3相ハイブリッド型ステッピングモータ。 - 前記360b/Z度をなす前記固定子磁極間の開口部に、前記回転子表面の磁気的変化を検出する磁気センサが配設されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の3相ハイブリッド型ステッピングモータ。
ータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP29189497A JP4034389B2 (ja) | 1997-10-24 | 1997-10-24 | 3相ハイブリッド型ステッピングモータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP29189497A JP4034389B2 (ja) | 1997-10-24 | 1997-10-24 | 3相ハイブリッド型ステッピングモータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11136923A JPH11136923A (ja) | 1999-05-21 |
JP4034389B2 true JP4034389B2 (ja) | 2008-01-16 |
Family
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Family Applications (1)
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JP29189497A Expired - Lifetime JP4034389B2 (ja) | 1997-10-24 | 1997-10-24 | 3相ハイブリッド型ステッピングモータ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4034389B2 (ja) |
-
1997
- 1997-10-24 JP JP29189497A patent/JP4034389B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11136923A (ja) | 1999-05-21 |
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