JP3809802B2 - アクチュエータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁性を有する薄肉の弾性材料からなる伸縮層の厚み方向の両面に電極を設け、電極間に電圧を印加することによって伸縮層を伸縮させるようにした電歪型のアクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、絶縁性を有する薄肉の弾性材料からなる伸縮層の厚み方向の両面に電極を設け電極間に電圧を印加すると、絶縁材料が分極して電歪が生じるとともに電極間にクーロン力が作用することによって伸縮層の厚み方向に圧縮力が生じ、結果的に伸縮層が厚み方向に交差する面内で伸長することが知られている。つまり、電極間に電圧を印加した状態と印加しない状態との2状態で伸縮層が厚み方向に交差する面内で伸縮するのであって、この伸縮により生じる力を利用するアクチュエータが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したアクチュエータは、電極間に電圧が印加されていない元の位置と、電極間に電圧が印加されている伸縮層が伸長したときの位置との2位置を選択するのみであって、電極間に電圧が印加されていない元の位置に対して伸縮層が収縮した位置を選択することができない。
【0004】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、電圧を印加していない元の位置に対して伸縮層を伸長させることができるのはもちろんのこと、元の位置に対して伸縮層を収縮させることも可能としたアクチュエータを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、絶縁性を有する薄肉の弾性材料からなる伸縮層が厚み方向に3層以上積層された伸縮部と、各伸縮層の厚み方向の両面にそれぞれ設けられ伸縮層の伸縮を許容するように変形可能な複数の電極と、各電極に接続する電圧極性を選択する電源制御部とを備え、伸縮部は電極間に同電圧を印加したときの伸縮率が異なる複数種類の伸縮層を有し、厚み方向において隣り合う伸縮層の間の電極は両伸縮層で共用され、電源制御部は、伸縮率の異なる伸縮層の種類ごとに両電極に接続する電圧極性を異極性にする状態と両電極に接続する電圧極性を同極性にする状態とが選択可能であり、かつ少なくとも1種類の伸縮層について両電極に接続する電圧極性を異極性にし他の少なくとも1種類の伸縮層について両電極に接続する電圧極性を同極性にすることを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記伸縮部が伸縮率の異なる2種類の伸縮層を厚み方向において交互に積層して形成され、前記電源制御部が厚み方向において隣り合う伸縮層のうちの各一方の伸縮層の両電極に接続する電圧極性を異極性にするとともに各他方の伸縮層の両電極に接続する電圧極性を同極性にする2状態を選択することを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記伸縮層の伸縮率が伸縮層を形成するベース材料に混入されるフィラにより調節されていることを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3の発明において、前記電極が前記伸縮層と同じベース材料に導電性の添加材を添加して形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、前記電極が前記伸縮層が伸縮する方向を規制する形状に形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項6の発明は、絶縁性を有する薄肉の弾性材料からなる第1の伸縮層を備えた主伸縮部と、絶縁性を有する薄肉の弾性材料からなり第1の伸縮層の厚み方向に交差する面内で連続する第2の伸縮層を備えた補助伸縮部と、第1の伸縮層の厚み方向の両面にそれぞれ設けられ第1の伸縮層の伸縮を許容するように変形可能な第1の電極と、第2の伸縮層の厚み方向の両面にそれぞれ設けられ第2の伸縮層の伸縮を許容するように変形可能な第2の電極と、第1および第2の電極に接続する電圧極性を選択する電源制御部とを備え、電源制御部は、第1の伸縮層の厚み方向の両面に設けた各第1の電極に接続する電圧極性を異極性にするとともに第2の伸縮層の厚み方向の両面に設けた各第2の電極に接続する電圧極性を同極性にする状態と、第1の伸縮層の厚み方向の両面に設けた各第1の電極に接続する電圧極性を同極性にするとともに第2の伸縮層の厚み方向の両面に設けた各第2の電極に接続する電圧極性を異極性にする状態とが選択可能であることを特徴とする。
【0011】
請求項7の発明は、請求項6の発明は、前記主伸縮部および前記補助伸縮部が厚み方向において複数層積層され、厚み方向において隣り合う伸縮層の間の電極は両伸縮層で共用されることを特徴とする。
【0012】
請求項8の発明は、請求項6または請求項7の発明において、前記第1の電極と前記第2の電極とのうちの少なくとも一方が前記伸縮層の伸縮する方向を規制する形状に形成されていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本実施形態は、図1に示すように、厚み方向に外力が作用したときに厚み方向に交差する面内(図示例では直交する面内)で伸縮する弾性材料からなる薄肉の伸縮層1a,1bを複数層(3層以上であればよいが、図示例では11層)積層した伸縮部1を備える。各伸縮層1a,1bは弾性材料であるだけではなく絶縁材料であって、伸縮層1a,1bに用いる望ましい材料としては、アクリルエラストマ、ポリエチレン、シリコンなどが知られている。この種の材料は、一般に比誘電率εが2.5〜10程度であり、10を越えるものもある。各伸縮層1a,1bの両面にはそれぞれ薄肉の電極2a〜2dが積層され、厚み方向において隣り合う伸縮層1a,1bの間の電極2a〜2dは両伸縮層1a,1bで共用される。つまり、2つの伸縮層1a,1bの間には電極2a〜2dが1層だけ設けられる。電極2a〜2dは伸縮層1a,1bの伸縮に追随して変形可能となるように形成される。たとえば、伸縮層1a,1bとの密着性を高めるためには、伸縮層1a,1bと同じベース材料に導電性の添加材を添加することによって導電性を付与したものを電極2a〜2dとして用いるのが望ましい。つまり、伸縮層1a,1bと電極2a〜2dに同じベース材料を用いることによって伸縮部1が伸縮しても伸縮層1a,1bと電極2a〜2dとの機械的結合強度を維持しやすくなる。導電性の添加材としては、カーボンブラックや金属(金、銀、銅など)粉を用いる。電極2a〜2dの一部には金属のメッキを施して端子部を形成し、端子部に接合されるリード線を介して電極2a〜2dに電源制御部3を接続する。電源制御部3については後述する。
【0014】
従来の技術として説明したように、各伸縮層1a,1bは厚み方向の両電極2a〜2d間に電圧を印加しない状態と電圧を印加する状態とを選択することによって伸縮させることができる。2つの電極2a〜2d間に電圧を印加することによって各伸縮層1a,1bが伸縮するのは以下の理由による。すなわち、伸縮層1a,1bの厚み方向の両電極2a〜2dに電圧を印加すると、伸縮層1a,1bに誘電分極が生じることによって伸縮層1a,1bの内部にクーロン力が生じていわゆる電歪により伸縮層1a,1bに圧縮力が生じる。ここに、電極2a〜2dは伸縮層1a,1bの伸縮に追随して変形可能となるように形成されているから、電極2a〜2d間のクーロン力によって伸縮層1a,1bに圧縮力が作用するとみなすこともできる。この場合、電極2a〜2d間に絶縁材料である伸縮層1a,1bが介在することにより、伸縮層1a,1bが介在しない場合に比較してクーロン力は比誘電率倍になる。つまり、比誘電率の比較的大きい材料で伸縮層1a,1bを形成することによって、伸縮層1a,1bにより大きな圧縮力を作用させることが可能になる。
【0015】
さらに具体的に説明する。図3に示すように、1層の伸縮層1′の厚み方向の両面に電極2′を設け、電極2′間に直流電源3′による電圧を印加する場合を例として説明する。いま、伸縮層1′の伸縮が等方的であるものとし、図3(a)に示すように電極2′に電圧を印加しない状態での伸縮層1′と両電極2′とを含む厚み寸法をtとし、図3(b)に示すように直流電源3′によって両電極2′に印加する電圧をVとすれば、伸縮層1′の厚み方向に作用する圧縮力(圧力)Pは次式で表される。
p=εε0 2 =εε0 2 /t2
ただし、εε0 は伸縮層1′の材料の誘電率(ε0 は真空の誘電率、εは比誘電率)、Eは電極2′間の電界の強さである。誘電率の単位をF/m、電界の強さの単位をV/mとすれば、圧縮力pの単位はPaになる。上式から明らかなように、伸縮層1′が存在しない場合の圧力(=ε0 2 )に対して、圧縮力pは比誘電率ε倍になる。伸縮層1′に圧縮力pが作用することによって伸縮層1′は厚み方向に圧縮され、厚み方向に直交する面内で伸長する。伸縮層1′の厚み方向への圧縮率をΔz(=Δt/t:Δtは厚み方向への圧縮量)、厚み方向に直交する一つの方向の伸長率をΔxとすると、ΔxとΔzとの間には、Δx=0.5・Δzの関係が成立することが知られている。したがって、ΔxおよびΔzは、以下のように表すことができる。
Δz=p/Y=εε0 2 /Yt2
Δx=0.5εε0 2 /Yt2
ただし、Yは伸縮層1′のヤング率であって単位はPaである。
【0016】
ところで、伸縮部1では伸縮率の異なる2種類の伸縮層1a,1bを厚み方向において交互に積層してあり、伸縮層1aは伸縮層1bよりも伸縮率を大きくしてある。両伸縮層1a,1bに異なる材料を用いると両伸縮層1a,1bの伸縮率を異ならせることができるが、両伸縮層1a,1bに同じベース材料を用いて混入するフィラの種類や量を調節することによっても伸縮率を異ならせることができる。また、各伸縮層1a,1bの厚み寸法を異ならせると、各伸縮層1a,1bに対応する電極2a〜2d間に印加する電圧が等しくても伸縮量を異ならせることができるから、伸縮層1a,1bの厚み寸法を異ならせて伸縮率を異ならせることも可能である。
【0017】
電極2a〜2dに接続される電源制御部3は、各電極2a〜2dに接続する電圧極性を制御する。図示例において、電源制御部3は2個の直流電源E1,E2と2個のスイッチSW1,SW2とにより構成される。両スイッチSW1,SW2は機械スイッチと電子スイッチとのいずれでもよく制御回路4によりオンオフが制御され、両スイッチSW1,SW2の一方のみをオンにする状態とともにオフにする状態との3状態が選択可能になっている。一方の直流電源E1の負極は電極2a,2dに接続され、正極はスイッチSW1を介して電極2b,2cに接続される。また、他方の直流電源E2の負極は電極2c,2dに接続され、正極はスイッチSW2を介して電極2a,2bに接続される。
【0018】
スイッチSW1がオンであるときにはスイッチSW2はオフであるから、図2(a)に示すように、電極2a,2dが直流電源E1の負極に接続され、電極2b,2cが直流電源E1の正極に接続される。つまり、電極2a,2bに接続される電圧極性は異極性であるから電極2a,2bの間には圧縮力が作用し、同様に、電極2c,2dに接続される電圧極性も異極性であるから電極2c,2dの間にも圧縮力が作用する。一方、電極2a,2dに接続される電圧極性は同極性であり、また電極2b,2cに接続される電圧極性も同極性であるから、電極2a,2dの間および電極2b,2cの間には圧縮力は作用しない。
【0019】
ところで、電極2a,2b間の伸縮層1aの分極によってこの伸縮層1aの電極2b側は負極性であり、また電極2c,2d間の伸縮層1aの分極によってこの伸縮層1aの電極2c側も負極性になっている。このことにより、電極2a,2b間の伸縮層1aと電極2c,2d間の伸縮層1aとの間には反発力が生じることになり、この反発力によって電極2b,2c間の伸縮層1bには伸長力が作用する。したがって、スイッチSW1がオンであるときには、伸縮層1aには圧縮力が作用し、伸縮層1bには伸長力が作用することになる。なお、本発明において「圧縮力」は伸縮層1a,1bの厚みを小さくする向きの力を意味し、「伸長力」は伸縮層1a,1bの厚みを大きくする向きの力を意味する。
【0020】
一方、スイッチSW2がオンであるときにはスイッチSW1はオフであるから、図2(b)に示すように、電極2a,2bが直流電源E2の正極に接続され、電極2c,2dが直流電源E2の負極に接続される。つまり、スイッチSW1がオンであるときと同様にして、電極2b,2c間の伸縮層1bおよび電極2a,2d間の伸縮層1bに圧縮力が作用し、電極2a,2b間の伸縮層1aおよび電極2c,2d間の伸縮層1aに伸長力が作用することになる。ただし、本実施形態では伸縮部1を11層の伸縮層1a,1bで構成しているから、スイッチSW2がオンであるときに、伸縮部1の厚み方向の両端に位置する伸縮層1aは厚み方向の一面側にのみ伸縮層1bが存在するから、これらの伸縮層1aには伸長力は作用しない。
【0021】
上述のようにしてスイッチSW1,SW2のどちらをオンにするかに応じて、2種類の伸縮層1a,1bのうちの一方が圧縮され他方が伸長される。いま、伸縮層1aの伸縮率が伸縮層1bの伸縮率よりも大きいとすれば、伸縮層1aに圧縮力が作用する状態、つまりスイッチSW1がオンのときには、伸縮層1a,1bの厚み方向に交差する面内において、伸縮層1bが収縮する寸法よりも伸縮層1aが伸長する寸法のほうが大きくなり、伸縮部1の全体としては伸長したことになる。一方、伸縮層1bに圧縮力が作用する状態、つまりスイッチSW2がオンのときには、伸縮層1a,1bの厚み方向に交差する面内において、伸縮層1aが収縮する寸法よりも伸縮層1bが伸長する寸法のほうが小さくなり、伸縮部1の全体としては収縮したことになる。このように、本実施形態の構成ではスイッチSW1,SW2のどちらがオンであるかによって、スイッチSW1,SW2がともにオフである場合に対して伸長だけではなく収縮も可能になるのである。ここにおいて、伸縮層1a,1bの伸縮による力は基本的には伸縮層1a,1bの厚み方向に直交する面内で利用しているが、伸縮層1a,1bの厚み方向において利用する場合でもスイッチSW1,SW2がともにオフである場合に対して伸縮させることが可能になる。
【0022】
なお、上述した例では原理説明を簡単にするために、電源制御部3を直流電源E1,E2とスイッチSW1,SW2と制御回路4とで構成した例を示したが、電極2a〜2dに接続する電圧極性を上述した動作に準じて制御する構成であれば、電源制御部3の構成にとくに制限はない。つまり、各伸縮層1a,1bには一定電圧を印加しなくてもよく、たとえば電圧を変化させることによって伸縮量を調節する構成も可能である。また、伸縮部1を構成する伸縮層1a,1bの層数は3層以上であればとくに制限はなく、3層の場合には一方の種類の伸縮層には圧縮力のみが作用し伸長力は作用しないが、他方の種類の伸縮層には伸長力を作用させることができるから、伸縮部1を元の状態に対して伸長させるだけではなく圧縮することも可能になる。また、本実施形態では伸縮部1を伸縮率が異なる2種類の伸縮層1a,1bにより形成する例を示したが、さらに多種類の伸縮層を積層して伸縮部1を構成することが可能である。この場合に、全種類の伸縮層の両側の電極に接続する電圧極性を異極性または同極性とし、かついずれか1種類の伸縮層の両側の電極に接続する電圧極性は異極性、他のいずれか1種類の伸縮層の両側の電極に接続する電圧極性は同極性となるものが含まれるようにする。
【0023】
さらに、本実施形態では、電極2a〜2dのベース材料として伸縮層1a,1bと同じベース材料を用いる例を示したが、伸縮層1a,1bの伸縮に追従して変形可能であれば薄肉の金属層で電極2a〜2dを形成してもよい。また、電極2a〜2dを伸縮層1a,1bの厚み方向の各面の全面に亘って形成することを想定しているが、伸縮層1a,1bの厚み方向の各面内で電極2a〜2dを複数に分割してもよい。
【0024】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では電極2a〜2dが伸縮層1a,1bの伸縮を規制することなく追従して変形する例を示したが、電極2a〜2dを形成する形状を適宜に設計することによって、電極2a〜2dによって伸縮層1a,1bの伸縮する方向を規制することが可能である。本実施形態では一例として、図4に示すように、伸縮層1a,1bの厚み方向の各面の面内で電極2a〜2dを全面に亘って設けるのではなく電極2a〜2dを面内の一部に設ける例を示す。図示例では電極2a〜2dが櫛歯状に形成された2個の電極エレメント5からなり、各電極エレメント5が、伸縮層1a,1bの一辺に沿った背骨部5aと、背骨部5aの幅方向の一方の側縁から背骨部5aの長手方向に略直交する方向に延設された櫛歯部5bとを連続一体に備える形状に形成されている。伸縮層1a,1bの各一面に設けた2個の電極エレメント5の各背骨部5aは伸縮層1a,1bの並行する2辺に沿って(ここでは、伸縮層1a,1bが長方形状であるものとする)設けられる。また、各櫛歯部5bは波形に蛇行した形状に形成され、伸縮層1a,1bの各一面に設けた2個ずつの電極エレメント5における櫛歯部5bは互いに他方の電極エレメント5における櫛歯部5bの間に挿入されている。
【0025】
しかして、図4に示した形状の電極2a〜2dを用いると、櫛歯部5bが蛇行した形状に形成され長さ方向の伸縮を許容していることによって、櫛歯部5bを蛇行させていない構成と比べると、電極2a〜2dは、図4の面内において、櫛歯部5bの延長方向である上下方向に伸縮しやすくなる。つまり、伸縮部1a,1bが図4の面内において上下方向と左右方向とに等方的に伸縮するとしても、電極2a〜2dの幾何学的な形状を適宜に設計することによって、伸縮層1a,1bの伸縮方向を規制することが可能であり、伸縮層1a,1bの伸縮方向が規制される方向に比較して規制を受けない方向への伸縮の程度が大きくなり、結果的に電極2a〜2dに印加する電圧が同じであっても伸縮方向を規制しているほうが、伸縮させようとする方向への伸縮率を大きくすることが可能になる。
【0026】
なお、本実施形態のように、電極2a〜2dを複数個の電極エレメント5により構成し、かつ伸縮層1a,1bの伸縮方向を規制する場合には、電極2a〜2dは必ずしも伸縮しなくてもよく、たとえば電極2a〜2dを薄肉の金属によって形成することも可能になる。また、本実施形態では電極2a〜2dの形状によって伸縮層1a,1bの伸縮方向を規制する例を示したが、電極2a〜2dを変形可能な方向に方向性を有する材料を用いることによっても同様に機能させることが可能である。
【0027】
(第3の実施の形態)
上述した各実施形態は、伸縮率が異なる伸縮層1a,1bを厚み方向に積層することにより伸縮部1を構成した例を示したが、本実施形態は図5に示すように主伸縮部11を形成する伸縮層11aの側方に伸縮層11aと連続する伸縮層12aを備えた補助伸縮部12を設けた例を示す。伸縮層12aは伸縮層11aと厚み方向が略平行であり、厚み方向での中心を通り厚み方向に直交する平面が共通するように配置されている。ただし、本実施形態では伸縮層12aの厚み寸法は伸縮層11aよりも小さく設定してある。また、本実施形態では伸縮層11aと伸縮層12aとの間で段差が生じないように厚み寸法を滑らかに変化させている。
【0028】
主伸縮部11の伸縮層11aの一面には2個の電極エレメント13a,13bからなる電極13が設けられ、伸縮層11aの他面には2個の電極エレメント13c、13dからなる電極13が設けられる。各電極エレメント13a〜13dはそれぞれ櫛歯状に形成される。すなわち、各電極エレメント13a〜13dは、伸縮層11aの一辺に沿った背骨部13aa〜13daと、背骨部13aa〜13daの幅方向の一方の側縁から背骨部13aa〜13daの長手方向に略直交する方向に延設された櫛歯部13ab〜13dbとを連続一体に備える形状に形成されている。伸縮層11aの各一面に設けた2個の電極エレメント13a,13b、13c,13dの各背骨部13ab〜13dbは伸縮層11aの並行する2辺に沿って(ここでは、伸縮層11aが長方形状であるものとする)設けられる。また、各櫛歯部13ab〜13dbは直線状に形状に形成され、伸縮層11aの各一面に設けた2個ずつの電極エレメント13a,13b、13c,13dにおける櫛歯部13ab〜13dbは互いに他方の電極エレメント13a,13b、13c,13dにおける櫛歯部13ab〜13dbの間に挿入されている。
【0029】
伸縮層11aの各一面に設けた電極エレメント13a〜13dは背骨部13aa〜13daおよび櫛歯部13ab〜13dbを互いに対向させるように配置される。つまり、電極エレメント13aの背骨部13aaおよび櫛歯部13abは、電極エレメント13cの背骨部13caおよび櫛歯部13cbに対向し、電極エレメント13bの背骨部13baおよび櫛歯部13bbは、電極エレメント13dの背骨部13daおよび櫛歯部13dbに対向する。
【0030】
一方、補助伸縮部12の伸縮層12aの厚み方向の両面のうち、伸縮層11aの電極エレメント13a,13bを設けた面に連続する一面には電極14aが全面に亘って形成され、伸縮層11aの電極エレメント13c,13dを設けた面に連続する一面には電極14bが全面に亘って形成される。電極14aは電極エレメント13aと連続一体に形成され、電極14bは電極エレメント13dと連続一体に形成されている。ここに、電極14aと電極エレメント13aは電気的に接続されていればよく、また電極14bは電極エレメント13dと電気的に接続されていればよい。電極13,14a,14bについては第1の実施の形態と同様に伸縮層11a,12aと同じベース材料のものを用いることができる。
【0031】
ところで、伸縮部11および補助伸縮部12を伸縮させるために、本実施形態では電極13を構成する4個の電極エレメント13a〜13dに電源制御部15を接続し、各電極13,14a,14bに接続する電圧極性を制御する。電源制御部15は、2個の直流電源E11,E12と2個のスイッチSW11,SW12とにより構成される。両スイッチSW11,SW12は機械スイッチと電子スイッチとのいずれでもよく制御回路16によりオンオフが制御され、両スイッチSW11,SW12の一方のみをオンにする状態とともにオフにする状態との3状態が選択可能になっている。一方の直流電源E11の負極は電極エレメント13a,13cに接続され、正極はスイッチSW11を介して電極エレメント13b,13dに接続される。他方の直流電源E12の負極は電極エレメント13a,13dに接続され、正極はスイッチSW12を介して電極エレメント13b,13cに接続される。
【0032】
したがって、スイッチSW11がオンであるときにはスイッチSW12はオフであり、伸縮層11aを介して対向する電極エレメント13a,13cに接続される電圧極性が同極性になるとともに、電極エレメント13b,13dに接続される電圧極性の同極性になる。つまり、伸縮層11aには圧縮力がほとんど発生しない。一方、伸縮層12aを介して対向する電極14a,14bはそれぞれ電極エレメント13a,13dに接続されているから、電極14a,14bに接続される電圧極性は異極性になり、第1の実施の形態において説明したように、伸縮層12aに圧縮力が作用する。つまり、補助伸縮部12の伸縮層12aは厚み方向に圧縮され、伸縮層12aが主伸縮部11の伸縮層11aに対して厚み方向に直交する方向から外力を作用させる。このことにより、伸縮層11aは厚み寸法に直交する方向において圧縮する向きの力を受けるから伸縮層11aが厚み寸法を大きくする。すなわち、伸縮層11aに着目すれば、伸縮層11aの厚み方向に直交する面内での寸法は、両スイッチSW11,SW12がオフであるときよりも小さくなると言える。
【0033】
一方、スイッチSW12がオンであるときにはスイッチSW11はオフであり、伸縮層11aを介して対向する電極エレメント13a,13cに接続される電圧極性および電極エレメント13b,13dに接続される電圧極性がそれぞれ異極性になる。また、このとき電極14a,14bに接続される電圧極性は同極性になる。したがって、伸縮層11aには圧縮力が作用し、伸縮層12aには圧縮力が作用しないことになる。つまり、伸縮層11aに着目すれば、伸縮層11aの厚み方向の寸法は、両スイッチSW11,SW12がオフであるときよりも小さくなり、厚み方向に直交する面内での寸法は大きくなる。
【0034】
上述のようにしてスイッチSW11,SW12のどちらをオンにするかに応じて、並設された伸縮層11a,12aのうちの一方のみが圧縮されるのであって、伸縮層12aが圧縮されると伸縮層11aの厚み寸法が大きくなる。したがって、伸縮層11aに着目すれば、スイッチSW11,SW12のどちらをオンにするかに応じて伸縮層11aは厚み方向に直交する面内において、両スイッチSW11,SW12がオフである場合に比較して伸縮することになる。要するに、本実施形態の構成では、スイッチSW11,SW12のどちらがオンであるかによって、スイッチSW11,SW12がともにオフである場合に対して伸長だけではなく収縮も可能になるのである。
【0035】
図5から明らかなように、本実施形態では、主伸縮部11および補助伸縮部12において、伸縮層11a,12aに対して電極13,14a,14bを介して伸縮層11a,12aと同材料の保護層17を積層してある。つまり、保護層17により電極13,14a,14bが外部に露出せず保護されることになる。
【0036】
なお、上述した例では原理説明を簡単にするために、電源制御部15を直流電源E11,E12とスイッチSW11,SW12と制御回路16とで構成した例を示したが、電極エレメント13a〜13dに接続する電圧極性を上述した動作に準じて制御する構成であれば、電源制御部15の構成にとくに制限はない。つまり、各伸縮層11a,12aには一定電圧を印加しなくてもよく、たとえば電圧を変化させることによって伸縮量を調節する構成も可能である。さらに、本実施形態では、電極13,14a,14bのベース材料として伸縮層1a,1bと同じベース材料を用いる例を示したが、伸縮層11a,12aの伸縮に追従して変形可能であれば薄肉の金属層で電極13,14a,14bを形成してもよい。
【0037】
本実施形態において示した伸縮部11,12の位置関係や電極13,14a,14bは一例であって、所望の出力を得るために伸縮部11,12の位置関係や電極13,14a,14bの形状を適宜に変更することが可能である。たとえば、本実施形態では電極エレメント13a〜13dを櫛歯状に形成していることによって、櫛歯部13ab〜13dbの延長方向よりも背骨部13aa〜13daの延長方向のほうが伸縮しやすくなり、伸縮部11は図5の左右方向において上下方向よりも大きく伸縮することになる。あるいはまた、図6に示すように、第2の実施の形態で用いた電極2a〜2dと同様に櫛歯部13ab〜13dbを波形に形成すれば、主伸縮部11の伸縮層11aが伸縮する方向を規制することが可能になる。
【0038】
また、本実施形態では主伸縮部11および補助伸縮部12において伸縮層11a,12aを1層だけ設けているが、伸縮層11a,12aを厚み方向において複数層積層することも可能であり、伸縮層11a,12aを複数層設ける場合には、伸縮層11aの厚み方向において電極エレメント13a,13bと電極エレメント13c,13dとを交互に配置すればよい。たとえば、図7に示すように伸縮層11a,12aを2層ずつ設ける場合であれば、主伸縮部11の厚み方向において両側の電極13としては電極エレメント13a,13bを設け、中央の電極13としては電極エレメント13c,13dを設ければよい。したがって当然ながら、補助伸縮部12の厚み方向における両側には電極14aを設け、中央には電極14bを設けることになる。このように伸縮層11a,12aを複数層設けると、主伸縮部11の伸縮によって外部に作用させることができる力が大きくなる。
【0039】
【発明の効果】
請求項1の発明は、絶縁性を有する薄肉の弾性材料からなる伸縮層が厚み方向に3層以上積層された伸縮部と、各伸縮層の厚み方向の両面にそれぞれ設けられ伸縮層の伸縮を許容するように変形可能な複数の電極と、各電極に接続する電圧極性を選択する電源制御部とを備え、伸縮部は電極間に同電圧を印加したときの伸縮率が異なる複数種類の伸縮層を有し、厚み方向において隣り合う伸縮層の間の電極は両伸縮層で共用され、電源制御部は、伸縮率の異なる伸縮層の種類ごとに両電極に接続する電圧極性を異極性にする状態と両電極に接続する電圧極性を同極性にする状態とが選択可能であり、かつ少なくとも1種類の伸縮層について両電極に接続する電圧極性を異極性にし他の少なくとも1種類の伸縮層について両電極に接続する電圧極性を同極性にするものであって、伸縮率の異なる複数の伸縮層を含む3層以上の伸縮層を積層して伸縮部を形成し、各伸縮層の両面の電極に接続する電圧極性として異極性と同極性とを同時に選択するので、異極性が選択されている伸縮層には圧縮力が作用し、同極性が選択されている伸縮層のうち両側に異極性が選択されている伸縮層が存在する伸縮層については伸長力が作用する。その結果、伸縮率の大きい伸縮層に圧縮力が作用したときには、伸縮部が全体として伸縮層の厚み方向に交差する面内で伸長したことんなり、伸縮率の大きい伸縮層に伸長力が作用したときには、伸縮部が全体として伸縮層の厚み方向に交差する面内で収縮したことになり、伸縮部を元の状態に対して伸縮させることが可能になる。
【0040】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記伸縮部が伸縮率の異なる2種類の伸縮層を厚み方向において交互に積層して形成され、前記電源制御部が厚み方向において隣り合う伸縮層のうちの各一方の伸縮層の両電極に接続する電圧極性を異極性にするとともに各他方の伸縮層の両電極に接続する電圧極性を同極性にする2状態を選択するものであり、伸縮率の異なる2種類の伸縮層を用いるとともに隣り合う伸縮層の一方に圧縮力が作用し他方に伸長力が作用するようにしているので、2種類の伸縮層のみを考慮すれば目的の仕様を得ることができるように設計することができ、仕様に対応する設計が比較的容易である。
【0041】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記伸縮層の伸縮率が伸縮層を形成するベース材料に混入されるフィラにより調節されているので、異なる伸縮層に同じベース材料を用いることによって、伸縮層ごとに異なるベース材料を用いる場合に比較してコストを低減することができる。
【0042】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3の発明において、前記電極が前記伸縮層と同じベース材料に導電性の添加材を添加して形成されているので、伸縮層に対する電極の密着性がよいという利点がある。
【0043】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4の発明において、前記電極が前記伸縮層が伸縮する方向を規制する形状に形成されているので、伸縮層の伸縮する方向を電極で規制することによって所望の仕様に設計することができる。
【0044】
請求項6の発明は、絶縁性を有する薄肉の弾性材料からなる第1の伸縮層を備えた主伸縮部と、絶縁性を有する薄肉の弾性材料からなり第1の伸縮層の厚み方向に交差する面内で連続する第2の伸縮層を備えた補助伸縮部と、第1の伸縮層の厚み方向の両面にそれぞれ設けられ第1の伸縮層の伸縮を許容するように変形可能な第1の電極と、第2の伸縮層の厚み方向の両面にそれぞれ設けられ第2の伸縮層の伸縮を許容するように変形可能な第2の電極と、第1および第2の電極に接続する電圧極性を選択する電源制御部とを備え、電源制御部は、第1の伸縮層の厚み方向の両面に設けた各第1の電極に接続する電圧極性を異極性にするとともに第2の伸縮層の厚み方向の両面に設けた各第2の電極に接続する電圧極性を同極性にする状態と、第1の伸縮層の厚み方向の両面に設けた各第1の電極に接続する電圧極性を同極性にするとともに第2の伸縮層の厚み方向の両面に設けた各第2の電極に接続する電圧極性を異極性にする状態とが選択可能であることを特徴とするものであり、主伸縮部における第1の伸縮層に厚み方向の圧縮力が作用するときには補助伸縮部は主伸縮部に外力を作用させないから、第1の伸縮層は厚み方向に交差する面内において伸長し、一方、補助伸縮部の第2の伸縮層に厚み方向の圧縮力が作用するときには補助伸縮部が主伸縮部の第1の伸縮層に厚み方向に交差する面内で圧縮力を作用させるから、第1の伸縮層が厚み方向において伸長し、結果的に厚み方向に交差する面内で収縮させることが可能になる。つまり、電源制御部によって第1および第2の電極に接続する電圧極性を選択することによって、第1の伸縮部を元の状態に対して伸縮させることが可能になる。
【0045】
請求項7の発明は、請求項6の発明は、前記主伸縮部および前記補助伸縮部が厚み方向において複数層積層され、厚み方向において隣り合う伸縮層の間の電極は両伸縮層で共用されるものであり、主伸縮部および補助伸縮部を複数層積層したことによって、外部に取り出される力が比較的大きくなる。
【0046】
請求項8の発明は、請求項6または請求項7の発明において、前記第1の電極と前記第2の電極とのうちの少なくとも一方が前記伸縮層の伸縮する方向を規制する形状に形成されているので、伸縮層の伸縮する方向を電極で規制することによって所望の仕様に設計することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】同上の動作説明図である。
【図3】同上の原理説明図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態における電極のパターンを示す平面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態を示し、(a)は電極のパターンおよび電源制御部を示す図、(b)は断面図である。
【図6】同上の他の構成例における電極のパターンおよび電源制御部を示す図である。
【図7】同上のさらに他の構成例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 伸縮部
1a,1b 伸縮層
2a〜2d 電極
3 電源制御部
5 電極エレメント
5a 背骨部
5b 櫛歯部
11 主伸縮部
11a 伸縮層
12 補助伸縮部
12a 伸縮層
13 電極(第1の電極)
13a〜13d 電極エレメント
13aa〜13da 背骨部
13ab〜13db 櫛歯部
14a,14b 電極(第2の電極)
15 電源制御部
E1,E2 直流電源
E11,E12 直流電源
SW1,SW2 スイッチ
SW11,SW12 スイッチ

Claims (8)

  1. 絶縁性を有する薄肉の弾性材料からなる伸縮層が厚み方向に3層以上積層された伸縮部と、各伸縮層の厚み方向の両面にそれぞれ設けられ伸縮層の伸縮を許容するように変形可能な複数の電極と、各電極に接続する電圧極性を選択する電源制御部とを備え、伸縮部は電極間に同電圧を印加したときの伸縮率が異なる複数種類の伸縮層を有し、厚み方向において隣り合う伸縮層の間の電極は両伸縮層で共用され、電源制御部は、伸縮率の異なる伸縮層の種類ごとに両電極に接続する電圧極性を異極性にする状態と両電極に接続する電圧極性を同極性にする状態とが選択可能であり、かつ少なくとも1種類の伸縮層について両電極に接続する電圧極性を異極性にし他の少なくとも1種類の伸縮層について両電極に接続する電圧極性を同極性にすることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 前記伸縮部が伸縮率の異なる2種類の伸縮層を厚み方向において交互に積層して形成され、前記電源制御部が厚み方向において隣り合う伸縮層のうちの各一方の伸縮層の両電極に接続する電圧極性を異極性にするとともに各他方の伸縮層の両電極に接続する電圧極性を同極性にする2状態を選択することを特徴とする請求項1記載のアクチュエータ。
  3. 前記伸縮層の伸縮率が伸縮層を形成するベース材料に混入されるフィラにより調節されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のアクチュエータ。
  4. 前記電極が前記伸縮層と同じベース材料に導電性の添加材を添加して形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
  5. 前記電極が前記伸縮層が伸縮する方向を規制する形状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
  6. 絶縁性を有する薄肉の弾性材料からなる第1の伸縮層を備えた主伸縮部と、絶縁性を有する薄肉の弾性材料からなり第1の伸縮層の厚み方向に交差する面内で連続する第2の伸縮層を備えた補助伸縮部と、第1の伸縮層の厚み方向の両面にそれぞれ設けられ第1の伸縮層の伸縮を許容するように変形可能な第1の電極と、第2の伸縮層の厚み方向の両面にそれぞれ設けられ第2の伸縮層の伸縮を許容するように変形可能な第2の電極と、第1および第2の電極に接続する電圧極性を選択する電源制御部とを備え、電源制御部は、第1の伸縮層の厚み方向の両面に設けた各第1の電極に接続する電圧極性を異極性にするとともに第2の伸縮層の厚み方向の両面に設けた各第2の電極に接続する電圧極性を同極性にする状態と、第1の伸縮層の厚み方向の両面に設けた各第1の電極に接続する電圧極性を同極性にするとともに第2の伸縮層の厚み方向の両面に設けた各第2の電極に接続する電圧極性を異極性にする状態とが選択可能であることを特徴とするアクチュエータ。
  7. 前記主伸縮部および前記補助伸縮部が厚み方向において複数層積層され、厚み方向において隣り合う伸縮層の間の電極は両伸縮層で共用されることを特徴とする請求項6記載のアクチュエータ。
  8. 前記第1の電極と前記第2の電極とのうちの少なくとも一方が前記伸縮層の伸縮する方向を規制する形状に形成されていることを特徴とする請求項6または請求項7記載のアクチュエータ。
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