JP3809392B2 - 現像剤補給容器及び画像形成装置 - Google Patents

現像剤補給容器及び画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機やプリンタ等の画像形成装置に現像剤を補給するための現像剤補給容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真複写機やプリンタ等の画像形成装置には現像剤として微粉末の現像剤が使用されている。そして、画像形成装置本体の現像剤が消費された場合には、現像剤補給容器を用いて画像形成装置へ現像剤を補給することが行われる。
【0003】
現像剤は極めて微細な粉末であるため、現像剤補給作業時に現像剤が飛散してオペレーターが周囲を汚すという問題があった。このため、現像剤補給容器を画像形成装置本体に据え置いて、小さな開口部から少量ずつ現像剤を排出する方法が提案、実用されている。このような方式にあっては、現像剤は重力等の作用で自然に排出させるのは困難であり、何らかの現像剤撹拌搬送手段が必要となる。
【0004】
ここにおいて、従来は現像剤補給容器内部に撹拌搬送部材を備えた現像剤補給容器が広く知られていたが、部品点数の増加、及び内部に収納されている現像剤の状態により、撹拌部材の撹拌トルクが予想以上に大きくなることがある。そのため、最近では現像剤補給容器内に現像剤搬送突起を一体的に設け、現像剤補給容器自身を回転、または現像剤補給容器を回転型現像装置に装着し、前記回転型現像装置の回転により現像剤を排出させる構成の現像剤補給容器が主流となっている。
【0005】
例えば、特開平7−44000号公報や特開平10−260574号公報に開示されている現像剤補給容器は、円筒形のボトル状の内面に螺旋状の突起を設け、一端側端面の中心付近に小さな現像剤排出口を、現像剤排出口を設けた側の容器端面に迫り出し部をそれぞれ設けている。そして現像剤補給容器を自転させることで現像剤は内部に設けられた螺旋状の突起によって排出口側に搬送され、開口部近傍の迫り出し形状により容器中心付近の排出口へ持ち上げられて容器外へ排出される。
【0006】
また、特開平6−337586号公報や特開2000−214669号公報に開示されている現像剤補給容器は、同じく円筒形のボトル状の内面に螺旋状の突起を設け、その周面に小さな排出口を設けている。そして現像剤補給容器を自転させることで現像剤は内部に設けられた螺旋状の突起によって排出口側に搬送され、周面に設けられた排出口から容器外へ排出される。
【0007】
また、特公平8−1531号公報に開示されている現像剤補給容器においては、全体形状は円筒形のボトル状で、その内面に不連続な螺旋状のリブ、螺旋状に配設したピン状又は板状の突起を設けた構成を示している。
【0008】
また、特開平10−254229号公報に開示されている現像剤補給容器は、筒形のボトル状の内面に螺旋状の突起を設け、その容器の一端側に現像剤を排出させるためのスクリューと現像剤排出口を設けている。そして現像剤補給容器は回転型現像装置に自転不可に装着され、回転型現像装置が回転することで現像剤補給容器は公転し、内部に設けた螺旋状の突起によって現像剤はスクリュー側に搬送され、最終的にはスクリューにより排出口へと搬送され容器外へ排出される。
【0009】
また、特開平8−44183号公報に開示されている現像剤補給容器は、容器内に現像剤を現像剤排出口へとガイドする突起を回転方向に平行に複数設け、その容器の周面に現像剤排出口を設けている。そして現像剤補給容器は回転型現像装置に自転不可に装着され、回転型現像装置が回転することで現像剤補給容器は公転し、内部に設けた突起によって現像剤は排出口へと搬送され容器外へ排出される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来例においては次のような問題点があった。
【0011】
特開平7−44000号公報、特開平10−260574号公報、特開平6−337586号公報、特開2000−214669号公報、特開平10−254229号公報に開示されている、内部に螺旋状の突起を有する現像剤補給容器の場合、容器本体内に撹拌部材をもっていないため、仮に現像剤が物流による振動や高温高湿度下に長期間放置され容器内で凝集してしまったとき、凝集状態を崩されることなく、塊状のまま排出口へと搬送されるため、凝集した現像剤により排出口が閉塞され排出性能が低下してしまう。特に排出口が容器の周面に設けられている容器において顕著である。
【0012】
また、これら内部に螺旋状の突起を有する現像剤補給容器の場合、射出成形にて成形を行おうとすると、螺旋状突起に所謂アンダーカットとなる部分(アンダーカットとは成形品を金型から取り出すとき支障となる金型又は成形品の凹凸部をいう)ができ、その部分に無駄な樹脂を入れなくてはならず、材料費が上がってしまうと共に容器内の容積も減少してしまう。
【0013】
また、ブロー成形又はストレッチブロー成形にて成形を行おうとすると、樹脂材料もそれに対応した材料、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、PVC(ポリ塩化ビニル)、HDPE(高密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)、PP(ポロプロピレン)に限定される。特に難燃化に対応した樹脂の選択が難しく、HDPE、LDPE、PPの難燃材は市販されておらず、PVCの難燃材は有るが、環境への負荷から使用できない。また、PETの難燃材は有るが、成形方法がインジェクションブローに限定される。インジェクションブロー成形用の型代は高価であり、現像剤補給容器のようにそれほど数量が多くない場合、コストが高くなってしまう。
【0014】
特公平8−1531号公報に開示されている構成においては、螺旋状の突起の一部を切り欠いているため、現像剤搬送中にその切り欠き部分から現像剤がすり抜け、すり抜けた現像剤は螺旋状の突起により搬送されない。その結果現像剤搬送性が低下する。
【0015】
特開平10−254229号公報に開示されている現像剤補給容器は、一端側に現像剤を排出させるためのスクリューを別途設けているため、部品点数が多く、コストが高い。
【0016】
特開平8−44183号公報に開示されている現像剤補給容器は、回転軸線方向に長い現像剤補給容器に対応しづらい。対応しようとすると突起の傾斜角度が鈍化してしまい現像剤搬送力が低下してしまう。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の代表的な構成である第1の構成は、一方向に回転することで現像剤を搬送・排出する現像剤補給容器であって、射出成形により成形され金型から取り出された2つの容器部材により構成され、内部に現像剤を収納し、前記現像剤を排出するための開口部を有する筒状の容器本体と、前記容器本体内壁に分割して突設され、回転方向に対して前記開口部側が遅れるように傾斜した複数の平板状突起と、を有し、前記複数の平板状突起は、成形時の金型離型方向から見て直線で表される形状であり、前記回転による前記複数の平板状突起の作用によって、前記現像剤を撹拌しつつ回転軸線方向開口部側へ搬送することを特徴とする。
【0018】
上記第1の構成によれば、材料費の上昇、及び容積を減少させることなく現像剤補給容器を射出成形にて成形・製造できる。そのため、難燃化に対応した樹脂の選択が容易となる。
【0019】
また、現像剤が容器内において、物流による振動を受けたり、過酷条件下に放置保管されたりして容器本体内で現像剤が凝集し、固まった場合でも、前記突起−突起間の段差によりほぐされて、スムーズに開口部から現像剤を排出できる。
【0020】
本発明に係る第2の構成は、上記第1の構成において、前記複数の突起における隣接した突起同士は、回転軸線方向に対して互いに重なりあう部分を有していることを特徴とする。
【0021】
上記第2の構成によれば、前記突起−突起間の段差からの現像剤のすり抜けを防止でき、現像剤搬送・排出速度を向上させることができる。
【0025】
本発明に係る第の構成は、上記第1又は2の構成において、前記開口部は前記容器本体の周面に設けてあることを特徴とする。
【0026】
上記第の構成によれば、容器端面に開口部を設けた現像剤補給容器に比して排出後に現像剤補給容器内に残留する現像剤残量を少なくすることができる。
【0027】
本発明に係る第の構成は、上記1乃至の何れか1つの構成において、前記開口部に最も近い前記突起は、該最も近い突起における前記回転方向上流側の端部が、前記開口部における前記回転方向上流側の端部よりも、前記回転方向上流側に位置するように設けられたことを特徴とする。
【0028】
上記第の構成によれば、前記突起により搬送された現像剤の全てを直接開口部へ搬送しないので、搬送した現像剤による開口部の閉塞が防止できる。また、開口部から一旦離された現像剤は更に撹拌され、よりスムーズに開口部から排出できる。
【0029】
本発明に係る第の構成は、上記第1乃至の何れか1つの構成において、前記現像剤補給容器は回転型現像装置に自転不可に装着され、前記回転型現像装置の回転により公転運動をすることを特徴とする。
【0030】
上記第の構成によれば、回転型現像装置の回転を利用し、現像剤補給容器を公転運動させるため、容器に回転駆動を受ける構成が不要となり、現像剤補給容器のコストダウン及び装置本体側のコストダウンが行える。
【0031】
本発明に係る第の構成は、上記第の構成において、前記容器本体の短手方向の断面形状は非円形であることを特徴とする。
【0032】
上記第の構成によれば、回転型現像装置内の限られたスペースを有効に利用することができ、その結果、同一形状の回転型現像装置内のスペースにおいて、現像剤補給容器の現像剤充填量を増やすことができる。
【0033】
本発明に係る第の構成は、上記第又はの構成において、前記回転型現像装置は複数の現像器を内装し、これら現像器に対応してそれぞれ現像剤を補給する複数の現像剤補給容器を内装し、前記回転型現像装置は前記複数の現像器の数に対応した複数の所定角度位置で停止するように制御され、少なくとも一つの停止位置において現像器が現像を行い、前記現像器が現像を行う停止位置にある現像器に対応する現像剤補給容器は、前記開口部が略重力方向を向いていて現像剤が自然落下して排出されることを特徴とする。
【0034】
上記第の構成によれば、現像剤が消費される現像位置にある現像器に対して効果的に現像剤を補給することができる。
【0035】
本発明に係る第の構成は、上記第1乃至の何れか1つの構成において、前記突起の傾斜角度は回転軸線方向に対する角度で20°〜70°の範囲であることを特徴とする。
【0036】
上記第の構成によれば、良好な現像剤搬送力を得ることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0042】
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について図面を用いて説明する。最初に、本発明の第1実施形態に係る現像剤補給容器が装着される電子写真画像形成装置の一例である電子写真複写機の構成について図1に基づいて説明する。
【0043】
(電子写真画像形成装置)
図1は本実施形態に係る現像剤補給容器を装着した画像形成装置の断面図である。潜像形成部の構成を説明すると、まず感光体ドラム19は転写ドラム15に外周面を当接させ、図中矢印B方向に回転自在に配設されている。前記感光体ドラム19の回転方向上流側から下流側に向かって除電用帯電器20、クリーニング手段21及び一次帯電器23が順次配設され、更に感光体ドラム19の外周面上に静電潜像を形成するためのレーザービームスキャナのごとき像露光手段24及びミラー等の像露光反射手段25が配設されている。
【0044】
これら、感光体ドラム19を中心とした潜像形成部に近接して、現像手段として回転式現像装置30が配設されている。この回転型現像装置30の構成は次の通りである。前記感光体ドラム19の外周面と対向する位置に、一方向に回転自在な筐体としての回転体26が配設され、前記回転体26中には4種類の現像装置が周方向の4位置に搭載され、前記感光体ドラム19の外周面上に形成された静電潜像を可視化・現像するようになっている。上記4種類の現像装置は、それぞれイエロー現像装置7Y、マゼンダ現像装置7M、シアン現像装置7C及びブラック現像装置7Bk、となっている。
【0045】
これら4種の現像装置は前記回転体の回転によって順次、感光体ドラム19に当接する位置(図中の7Yの位置)に来て、各色の現像・可視化を行うようになっている。そして、4種類の現像装置はそれぞれ同じ構成になっていて、現像剤補給容器1、現像剤補給容器1から排出される現像剤を受け入れる現像剤受け入れ部8から現像剤を供給され、感光体ドラム19上の静電潜像を現像する現像器9からなっている。
【0046】
現像剤受け入れ部8は回転体26に装着された現像剤補給容器1が回転体26の回転による公転運動により現像剤補給容器1から排出された現像剤を受け入れて貯蔵するとともに、現像器9側からの要求に応じて現像剤を定量的に現像器9に供給するようになっている。現像器9内には進行方向が互いに逆向きの2つの現像剤搬送部材9aがあって、現像剤とキャリアを循環しながら均一に混合するようになっている。現像器9にはマグネットを内蔵した現像スリーブ9bが回転可能に軸支されていて、キャリアを磁力にて吸着して磁気ブラシを形成し、キャリアに付着した現像剤を感光体ドラム19に供給するようになっている。
【0047】
(現像剤補給容器)
図2において、1は中空で筒形状をなす現像剤補給容器である。本実施形態に係る現像剤補給容器1は、容器本体2、シャッター3、パッキン材4、ノブ5から構成される。
【0048】
(容器本体)
容器本体2の構成を図3を用いて説明する。図3(A)は容器本体2の正面図、(B)は正面断面図、(C)は斜視図、(D)は斜視内部透明図である。
【0049】
容器本体2には、現像剤排出開口2a、シャッターガイド2b、ノブガイド2c、および搬送突起2dが設けてある。
【0050】
容器本体2の形状は短手方向の断面形状が非円形であり、具体的には本実施形態では内径36mmの半円に台形が結合したような形状をしており、その長手方向の長さは約350mmである。また、現像剤排出開口2a側の半円部は内径25mmに小径化している。
【0051】
このように容器本体2の短手方向の断面形状を非円形とすることにより、該容器1を装脱着する回転型現像装置内の限られたスペースを有効に利用することができ、その結果、同一形状の回転型現像装置内のスペースにおいて、現像剤補給容器の現像剤充填量を増やすことができる。
【0052】
本実施形態においては、容器本体2は容器長手方向に上下に分割した二部材を成形し、それぞれを超音波にて溶着して製造した。上部材を2−1とし、下部材を2−2とする(図4及び図5参照)。
【0053】
(排出開口)
開口部としての排出開口2aは10mm×15mmの長方形であり、容器周面の、容器端面から40mmの位置に設けてある。容器本体2に収納された現像剤は排出開口2aから装置本体の現像器へ排出される。
【0054】
排出開口2aを容器本体2の周面に設けることにより、容器端面に開口部を設けた現像剤補給容器に比して排出後に現像剤補給容器内に残留する現像剤残量を少なくすることができる。
【0055】
また、排出開口2aを前記容器本体2の長手方向の全長よりも短くすることにより、現像剤付着による汚れを低減できる。
【0056】
(シャッターガイド)
シャッターガイド2bは容器本体2の現像剤排出開口2aの近傍に設けられ、周方向に平行な二つのカギ状リブである。このシャッターガイド2bに係合し、シャッター3は周方向に往復自在に取り付けられる。
【0057】
(ノブガイド)
ノブガイド2cは円形状の突起であり、容器本体2の端部に設けられている。ノブガイド2cの円形状の突起と、ノブ5に設けられた爪部(不図示)と係合し、容器本体2に取り付けられる。
【0058】
(搬送突起)
容器本体2の内部には、収納された現像剤を排出開口2aへ搬送する搬送突起2dが、容器内壁に分割して突出して設けられている。搬送突起2dは容器本体2の周方向に離間した上下2つの群に分かれて設けられている。本実施形態では、突起高さは5mmであり、厚みは1mmである。なお、排出開口側の容器小径部の搬送突起の高さは2.5mmであり、それぞれ容器上部材2−1に6個、容器下部材2−2に7個設けられている(図4及び図5参照)。
【0059】
このように前記搬送突起2dを、周方向に離間した上下2つの群に分かれて設けることにより、前記突起−突起間の離間部分により効果的に現像剤をほぐすことができ、スムーズに排出開口2aから現像剤を排出できる。
【0060】
また、前記容器本体2を上下二つ割りにしたものを成形し、両者を接着することで製造できるため、前記容器本体2を最小分割数にて成形−製造でき、その結果、安価に製造できる。
【0061】
(容器上部材及び容器下部材)
図4に容器上部材2−1及び容器下部材2−2の成形時の金型離型方向から見た図を示す。なお、現像剤補給容器の回転方向は図4の矢印方向である。
【0062】
容器上部材及び容器下部材に設けられたそれぞれの搬送突起2dは回転方向に対して排出開口部側が遅れるように傾斜して設けている。この傾斜形状を図4の容器下部材2−2を用いて詳細に説明する。
【0063】
図4の容器下部材2−2において排出開口2aを境として右側に設けた突起は、突起の左側が排出開口部側であるため、左側が回転方向に対して遅れる形状となる。回転方向は下方向であるため、つまり排出開口2aを境として右側に設けた突起は左上に傾斜した突起となる。同様に排出開口2aを境に左側に設けた突起は右側が排出開口側であるため、右上に傾斜した突起となる。
【0064】
また、容器上部材及び容器下部材に設けられたそれぞれの搬送突起2dは平板形状である。平板形状とは、上部材2−1及び2−2の成形時の金型離型方向から見て、直線で表すことができる形状である。螺旋状の突起を有する容器の場合は図10に示したように必ず曲面となってしまう。
【0065】
また、容器上部材2−1に配設された搬送突起2dと容器下部材2−2に配設された搬送突起2dの位置関係は図4に示した位置関係になっており、上部材2−1に配設された搬送突起2dの間に、下部材2−2の搬送突起2dが配設されるようになっている。また、隣接した突起が回転軸線方向に対して重なり合った部分を有する構成となっている。すなわち、それぞれの突起端部が互いにオーバーラップしており、このオーバーラップ量は軸線方向に投影した長さで約5mmである(図中のX寸法)。そのため、上部材2−1の搬送突起2dにより搬送された現像剤は、確実に下部材2−2の搬送突起2dに運ばれ、また、下部材2−2の搬送突起2dに運ばれた現像剤は上部材2−1の搬送突起2dに運ばれるといったように、交互に繰り返されながら、現像剤は排出開口2aに搬送される。すなわち、前記突起−突起間の段差からの現像剤のすり抜けを防止でき、現像剤搬送・排出速度を向上させることができる。
【0066】
搬送突起2dの回転軸線方向に対する傾斜角度とは、図4中のYであり、20°〜70°の範囲が好ましく、より好ましくは40°〜50°の範囲である。本実施形態においては搬送突起2dの回転軸線方向に対する傾斜角度Yは、45°である。
【0067】
なお、前記搬送突起2dの傾斜角度Yが20°以下であると、現像剤が突起上を滑り落ちずらくなってしまうため、現像剤搬送力が低下してしまい、また70°以上であると、突起の数が多くなってしまい、容器内容積が減少してしまう。
【0068】
従って、前記搬送突起2dの傾斜角度Yを上記範囲にすることにより、良好な現像剤搬送力を得ることができる。
【0069】
排出開口2aに最も近い搬送突起2d−1と排出開口2aの位置関係は図5に示したように、搬送突起2d−1が開口部2aをまたがるように設けてある。そのため、搬送突起2d−1により排出開口2a近傍に搬送された現像剤は更に回転され排出される。搬送された現像剤は排出開口2aから排出されずに更に回転・撹拌されるため、よりスムーズに開口2aから現像剤が排出される。
【0070】
(容器本体の製造方法)
現像剤補給容器は二つの部材、或いはそれ以上の部材に分割したものを射出成型・押し出し成形・ブロー成形等で成形し、それらを溶着・接着することで製造することができる。本実施形態においては図5に示した容器上部材2−1と容器下部材2−2を射出成形にて成形し、それらを超音波溶着機にて溶着することで製造した。容器上部材2−1と容器下部材2−2の成形時の金型離型方向を矢印で示す。
【0071】
このように製造することで、現像剤補給容器に無駄な樹脂を入れることなく、現像剤補給容器を製造できる。なお、本実施形態においては、材質は耐衝撃性ポリスチレンを用いたが、他の材料であっても良い。
【0072】
(シャッター)
図2に示すように、シャッター3は容器本体2の外周面に沿った円弧状をなし、両端縁には断面コの字型のガイド部を有する。そして容器本体2の排出開口2aの近傍に設けられ周方向に平行な二つのシャッターガイド2bと係合して、容器本体2の周方向に往復自在に取り付けられる。
【0073】
シャッター3と容器本体2の間にはパッキン材4が設置されていて、シャッター3でパッキン材4を圧縮することで排出開口2aを密閉する。
【0074】
(シャッターの製造方法)
シャッター3はプラスチックを射出成形で製造する方法が好ましいが、他の材料及び製造方法であっても良い。シャッターにはある程度以上の剛性を有する材料が好適であり、本実施形態においては高摺動性ABSを用い、射出成形にて製造した。
【0075】
(パッキン材)
図2に示すように、パッキン材4は容器本体2の排出開口2aを囲むように配設され、容器本体2とシャッター3に圧縮されることで、排出開口2aを密閉するもので、従来公知の種々の発泡体や弾性体を適宜使用できる。本実施形態では発泡ポリウレタンを用いた。
【0076】
(ノブ)
図2に示すように、ノブ5は把手部と二重円筒部から成り、外側の円筒部外周面にはギアを、内側の円筒部内周面には容器本体2の側端部に設けられたの円形状突起と係合するための爪が設けられている。この爪を用い、容器本体2の手前側端部に周方向に往復自在に取り付けられる。なお、本実施形態においては、ノブ5も耐衝撃性ポリスチレンを射出成形にて製造した。
【0077】
(画像形成装置への装着)
次に現像剤補給容器1が画像形成装置に装着され、使用されている状況を説明する。
【0078】
装着動作を図6を用いて説明する。まず始めに、ノブ5(現像剤排出開口側)を手前にして現像剤補給容器1を画像形成装置本体の回転型現像装置へ挿入する。そして、現像剤補給容器1の装着と共に、ノブギア5aと現像器側ギア10、現像器側ギア10とシャッターギア3aが噛み合い、且つシャッター3は現像器側シャッター11(図6には不図示)にはめこまれる構成になっている。
【0079】
次にシャッター3の開封動作を図7を用いて説明する。容器本体の手前側端部に設けられたノブ5の把手を持って矢印方向に所定角度回転させると、ノブ5に設けられたギア5aにより、現像器側ギア10を介しシャッター3のギア3aへ回転力が伝わり、シャッター3が回転する。シャッター3とともに現像器側シャッターも回転し、現像器シャッター側に設けた穴(不図示)と現像剤補給容器1側の現像剤排出開口2aがつながり、開口部が開封される。
【0080】
画像形成装置への装着位置、方法は上記に限らず、画像形成装置本体の構成に応じて適宜選択することが可能である。
【0081】
前記現像剤補給容器1は、回転型現像装置に自転不可に装着され、回転型現像装置の回転を利用して公転運動するので、容器に回転駆動を受ける構成が不要となり、現像剤補給容器のコストダウン及び装置本体側のコストダウンが行える。
【0082】
(動作状況)
本実施形態に示す現像剤補給容器1を回転型現像装置30内で動作させたときの状況について図8を用いて説明する。
【0083】
容器本体2内には所定量の現像剤を充填し、前記の手順で回転型現像装置に装着・開封する。
【0084】
画像形成の過程で現像器9内の現像剤は除々に消費されていくが、現像器9内の現像剤量又は現像剤とキャリアの比率を検知する手段からの信号で、現像剤受け入れ部8内の現像剤搬送部材8aが所定時間回転して現像剤を現像器9へ送り込むようになっていて、現像器9内の現像剤量又は現像剤とキャリアの比率は略一定に保たれる。
【0085】
図9を参照して回転型現像装置30の構成と動作を説明する。図9に示した回転型現像装置は略円筒形状であり、その内部は4つに区画され、それぞれBk、Y、M、Cの4色の現像器9と、それぞれに対応した現像剤補給容器1とを収容している。
【0086】
この回転型現像装置は図面上、反時計回りに90度ずつ回転し、感光体ドラムに対向する現像器9を交換するようになっている。本実施形態では7aの位置で感光体ドラムと対向するが、この位置を現像ステーションと呼ぶ。現像器9の現像剤搬送部材9aや現像スリーブ9b、及び現像剤受け入れ部8の現像剤搬送部材8aは、現像ステーション7aの位置にあるときのみ、画像形成装置本体と駆動伝達されて回転するようになっている。そして現像ステーション7a以外の位置7b、7c、7dにある現像器9及び現像剤受け入れ部8は作動しない。
【0087】
現像剤収納容器の着脱は、これら4つの位置のうちのいずれかで行ってもよいが、現像ステーション7a以外の位置が好ましく、特に現像剤排出開口1aが上向きとなる7cの位置で行うのが最も好ましい。本実施形態では7cの位置で着脱を行った。
【0088】
現像ステーション7aにおける現像器内の現像剤の状況においては図8を用いて説明する。
【0089】
現像ステーション7aでは、現像器9及び現像剤受け入れ部8が作動することで、現像剤受け入れ部8内の現像剤は減少するが、特に現像剤搬送部材8aの搬送方向上流側、即ち現像剤補給容器1の排出開口2aとの接続部付近において減少する。
【0090】
現像剤補給容器1は受け入れ部8の真上に位置するように構成してある。このため、現像剤受け入れ部8内の現像剤が減少すれば、現像剤補給容器1の端部に存在する現像剤が直ちに自重で落下して排出開口2aを通って現像剤受け入れ部8へと補給される。
【0091】
このように、現像器が現像を行う停止位置7aにある現像器に対応する現像剤補給容器1は、前記排出開口2aが略重力方向を向いていて現像剤が自然落下して排出されるので、現像剤が消費される現像位置にある現像器に対して効果的に現像剤を補給することができる。
【0092】
もし、端部に充分な量の現像剤がない場合には、回転型現像装置が一回転する間に搬送突起2dの作用により、容器本体2内の現像剤が端部に搬送されるため、再び現像ステーション7aに戻ってくる間に現像剤受け入れ部8へ現像剤は補給される。
【0093】
現像ステーション7aにおける現像剤補給容器1の開口部の位置はいずれの位置でも良いが、斜め上が好ましく、現像剤受け入れ部8の真上に位置するのが最も好ましい。現像ステーション7aにおいて現像剤が現像剤補給容器1から現像剤受け入れ部8へと自重落下できない配置であっても、回転型現像装置が一回転する間には必ず現像剤補給容器1が現像剤受け入れ部8の上にくる配置になることがあり、現像剤は補給できる。
【0094】
なお、本回転式現像装置はA4で2枚またはA3で1枚の画像形成がなされると90度ずつ回転して現像器を回転して現像器を交換する。その交換のための移動時間は約0.3秒、画像形成のための停止時間は約1.2秒、移動時の周速は約0.7m/秒、回転型現像装置の直径は190mmである。
【0095】
回転型現像装置の直径とは、現像剤補給容器1を装着した状態の回転型現像装置における最大径をいう。また、回転型現像装置の回転中心から、現像剤補給容器1を装着した状態の最大半径(長さ)を現像剤補給容器の公転半径とし、その箇所での速度を周速とする。
【0096】
本実施形態に示した回転型現像装置は、4つに等しく区画され、それぞれBk、Y、M、Cの4色の現像器9と、それぞれに対応した現像剤補給容器1を収容する構成であるが、例えば使用頻度の高いブラック現像剤をより多く補給すべくブラック用の現像剤補給容器1Bkの内容積を、他の3色用現像剤容器よりも大きくするなど、各色用の現像装置10によって、回転型現像装置内の占有部分の大きさを変えて不等分割してもよく、この構成によっても本発明の効果を同様に得ることができる。
【0097】
更に本実施形態で示した現像剤とは、一成分現像剤、二成分トナー、二成分キャリア、二成分トナーと二成分キャリアの混合物のいずれでも良い。
【0098】
(実験)
本実験により、螺旋状突起と本実施形態の搬送突起との現像剤排出性の比較を行う。第1実施形態に示したような容器のような断面形状が異形状の現像剤容器では螺旋突起が設けられないため、容器内径φ40(約430cc)、長さ350mmの円筒容器を用意し実験を行った。
【0099】
本実験で使用した、内部に螺旋状突起を設けた容器を図10に示す。なお、図10(A)は正面図、(B)は側面図、(C)はA−A断面図である。
【0100】
また、内部に本実施形態の搬送突起を設けた容器を図11に示す。なお、図11(A)は正面図、(B)は側面図、(C)はA−A断面図である。
【0101】
図10に示す現像剤補給容器の螺旋突起形状は高さ5mmでピッチは71mm、螺旋の巻き数は5である。
【0102】
一方、図11に示す現像剤補給容器の搬送突起は高さ5mmで容器上部材に5個の搬送突起、容器下部材に5個の搬送部材を設けてある。また上部材の突起と、下部材の突起のオーバーラップ量は5mmである。
【0103】
これらの現像剤補給容器にそれぞれ180gの現像剤を充填し、簡易回転式現像剤排出治具(回転式現像装置の現像器を取り除き、容器の排出開口から排出される現像剤量を直接測定できる治具)を用い、現像剤の排出テストを実施した。なお、簡易回転式現像剤排出治具の設定は回転角度各90°×4(90°→90°→90°→90°)、移動時間は約0.3秒、画像形成のための停止時間は約1.2秒、移動時の周速は約0.7m/秒、直径は190mmである。
【0104】
(結果)
現像剤排出終了後(0.1gの現像剤も排出されなくなった時点で排出をストップ)に容器内に残留する現像剤残量は、螺旋状突起を設けた現像剤補給容器の構成では0.9gであったのに対し、本実施形態の搬送突起を設けた容器の構成では1.1gであり、ほとんど差は無かったが、その排出終了までに必要とする回転型現像装置の総回転数は螺旋状突起の容器が約110回転であったのに対し、本実施形態の搬送突起を設けた容器の場合は約60回転であった。
【0105】
この実験の結果のグラフを図14に示す。実線が螺旋状突起を設けた現像剤補給容器の累積排出率であり、点線が本実施形態の搬送突起を備えた現像剤補給容器の累積排出率である。
【0106】
(考察)
上記結果において、螺旋状突起を設けた容器に比べ、本実施形態の搬送突起を設けた容器の方が現像剤排出速度は速かった。
【0107】
突起形状から上記結果の理由を説明する。図12に螺旋状突起を設けた容器の展開図、図13に本実施形態の搬送突起を備えた容器の展開図を示す。
【0108】
螺旋状突起を設けた容器は図12に示したように、螺旋状突起による搬送方向は一方向であり、内部に収納された現像剤は一回転当たり常に一定の搬送力を得る形状となっている。そのため、現像剤の粉体層はそのまま形状を維持しながら一定の速度で搬送される。その結果、排出開口部において現像剤が閉塞気味となり、現像剤排出速度が低下してしまう。
【0109】
それに対し、本実施形態の搬送突起は、図13に示したように曲がった突起が重なりあった形状をしている。即ち、この搬送突起による現像剤の搬送方向は複数存在し、そのため現像剤補給容器の公転に伴って内部に収納された現像剤が上記搬送突起から受ける搬送力は搬送突起内で変化する。その結果、この搬送突起によって搬送・ガイドされる間に現像剤の粉体層は圧縮(緩斜面)−膨張(急斜面)−圧縮(緩斜面)を繰り返し、空気を含んで流動化しやすくなる。このような現象が同様な他の搬送突起でも行われるので、現像剤が開口へ排出されるまでに現像剤を更に流動化させることができる。
【0110】
そして更に突起−突起間の段差により、現像剤は空気を巻き込んで流動化し、その結果、排出開口部で閉塞せずに現像剤がスムーズに排出されるため、現像剤排出速度が上昇した。
【0111】
図14から、螺旋状突起を有する現像剤補給容器は定量的に排出されているのが分かり、本実施形態の搬送突起を有する現像剤補給容器はロータリー1回転あたりの現像剤の排出量が多いことが分かる。このことから、上記に示した本実施形態の搬送突起の形状による効果と、突起−突起間の段差による撹拌効果が確認されたものと考えている。
【0112】
上述したように、本実施形態によれば、前記回転による前記分割配置された複数の搬送突起2dの作用によって現像剤を撹拌しつつ回転軸線方向開口側へ搬送されるので、現像剤が容器内において、物流による振動を受けたり、過酷条件下に放置保管されたりして容器本体内で現像剤が凝集し、固まった場合でも、スムーズに開口から現像剤を排出できる。
【0113】
また、材料費の上昇、及び容器本体の内容積を減少させることなく現像剤補給容器を射出成形にて成形・製造できる。そのため難燃化に対応した樹脂の選択が容易なる。
【0114】
〔第2実施形態〕
次に本発明の第2実施形態に係る現像剤補給容器について図15、図16、図17を用いて説明する。なお、現像剤補給容器が装着される電子写真画像形成装置の一例である電子写真複写機の概略構成は、図1に基づいて前述した第1実施形態とほぼ同様であるため、同一機能を有する部材には同一符号を付し、以下異なる部分について説明する。
【0115】
本発明の第2実施形態は図15に示した内部が3つに区画された回転型現像装置に対応した現像剤補給容器である。
【0116】
図16は本発明の第2実施形態における現像剤補給容器の斜視図を示しており、図17(A)は本発明の第2実施形態における現像剤容器の正面図であり、(B)はA−Aの断面図、(C)は斜視図、(D)は斜視透明図である。
【0117】
図16及び図17を用いて現像剤補給容器の説明をする。第2実施形態に示した現像剤補給容器も第1実施形態と同様に現像剤補給容器1は容器本体2、シャッター3、パッキン部材4、ノブ5から成る。但し、容器本体2の断面形状は三角形のような形状をしている。
【0118】
(排出開口)
排出開口2aは10mm×15mmの長方形であり、容器端面から約24mmの位置に設けてある。容器本体2に収納された現像剤は現像剤排出開口2aから装置本体の現像器へ排出される。
【0119】
(シャッターガイド)
シャッターガイド2bは容器本体2の現像剤排出開口2aの近傍に設けられ、周方向に平行な二つのカギ状リブである。このシャッターガイド2bに係合し、シャッター3は平面方向に往復自在に取り付けられる。
【0120】
(ノブガイド)
ノブガイド2cは円筒状の突起であり、容器本体2の端部に設けられている。ノブガイド2cの円形状の突起と、ノブ5に設けられた爪部(不図示)と係合し、容器本体2に取り付けられる。
【0121】
(搬送突起)
容器本体2の内部には、収納された現像剤を排出開口2aへ搬送する搬送突起2dが、容器内壁から突出して設けられている。突起高さは5mmであり、厚みは上部が1mm、下部が1.5mmの台形形状である。
【0122】
なお、シャッター3、パッキン部材4、ノブ5の構成は前述した第1実施形態とほぼ同じであるので、ここでは説明を省略する。
【0123】
図17を用いて第2実施形態に示した現像剤補給容器の内部構成について説明する。この現像剤補給容器には上部(容器上部材)に6個の搬送突起2dが、下部(容器下部材)に8個の搬送突起2dが設けられており、上部の突起と下部の突起のオーバーラップ量(図中X)は20mmである。また、搬送突起2dの傾斜角度(図18のY)は第1実施形態と同様45°である。
【0124】
図18に現像剤補給容器の上部材2−1及び2−2の成形時の金型離型方向から見た図を示す。
【0125】
容器上部材及び容器下部材に設けられたそれぞれの現像剤搬送突起2dは平板形状である。平板形状とは、上部材2−1及び2−2の成形時の金型離型方向から見て、直線で表せることができる形状である。なお、容器下部材2−2に設けた搬送突起2dの根元(容器内壁側)は補強のため太くしてある。
【0126】
(容器本体の製造方法)
現像剤補給容器は二つの部材、或いはそれ以上の部材に分割したものを射出成型・押し出し成形・ブロー成形等で成形し、それらを溶着・接着することで製造することができる。本実施形態においては図18に示した容器上部材2−1と容器下部材2−2を射出成形にて成形し、それらを超音波溶着機にて溶着することで製造した。
【0127】
このように製造することで、現像剤補給容器に無駄な樹脂を入れることなく、現像剤補給容器を製造できる。なお、本実施形態においては、材質は耐衝撃性ポリスチレンを用いたが、他の材料であっても良い。
【0128】
現像剤補給容器1が画像形成装置に装着され、使用されている状況及び回転型現像装置30内で動作させたときの状況は、前述した第1実施形態とほぼ同じなので省略する。
【0129】
図15を参照して回転型現像装置30の構成と動作を説明する。図15に示した回転型現像装置は内部が3つに区画され、それぞれY、M、Cの3色の現像器9と現像剤補給容器1とを収容している。この場合、Bkの現像器(不図示)・及び現像剤補給容器(不図示)は回転型現像装置の外に別に設けられている。
【0130】
この回転型現像装置においては反時計回りに120度ずつ回転し、感光体ドラムに対向する現像器9を交換するようになっている。図15に示した回転型現像装置においても第1実施形態と同様に7aの位置で感光体ドラムと対向するが、この位置を現像ステーションと呼ぶ。現像器9の現像剤搬送部材9aや現像スリーブ9b、及び現像剤受け入れ部8の現像剤搬送部材8aは、現像ステーション7aの位置にあるときのみ、画像形成装置本体と駆動伝達されて回転するようになっている。そして現像ステーション7a以外の位置7b、7cにある現像器9及び現像剤受け入れ部8は作動しない。
【0131】
現像剤補給容器の着脱は、これら3つの位置のうちのいずれかで行ってもよいが、現像ステーション7a以外の位置が好ましい。本実施形態では7bの位置で着脱を行った。
【0132】
なお、本回転式現像装置はA4で2枚またはA3で1枚の画像形成がなされると120度ずつ回転して現像器を回転して現像器を交換する。その交換のための移動時間は約0.3秒、画像形成のための停止時間は約1.5秒、移動時の周速は約0.8m/秒、回転型現像装置の直径は140mmである。
【0133】
以上本実施形態によれば、第1実施形態にて説明した緒効果を得ることができるのに加えて、更に以下に示す効果がある。
【0134】
まず、使用頻度の高いブラック(Bk)現像剤を随時補給可能にするべく、Bk現像剤用補給容器をロータリー(回転体26)外に別に設け、且つ現像剤補給のための駆動を回転型現像装置とは別に設ける構成が可能となる。それによって、回転型現像装置を回転させることなく、ブラック単色の印刷に追随するための現像剤の補給が行える。また、現像剤充填量に関して増量対応が容易に行える。
【0135】
〔他の実施形態〕
前述した実施形態では、回転型現像装置が4つ或いは3つの現像器を有する場合を例示しているが、この使用個数は限定されるものではなく、必要に応じて適宜設定すれば良い。
【0136】
また前述した実施形態では、画像形成装置として複写機を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばプリンタ、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置や、転写媒体担持体としての転写ドラムではなく転写搬送ベルトを使用し、該転写搬送ベルトに担持された用紙等の転写媒体に各色のトナー像を順次重ねて転写する画像形成装置、或いは、中間転写体に各色のトナー像を順次重ねて転写し、該転写トナー像を転写媒体に一括して転写する画像形成装置であっても良く、該画像形成装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
【0137】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、材料費の上昇、及び容積を減少させることなく現像剤補給容器を射出成形にて成形・製造できる。そのため、難燃化に対応した樹脂の選択が容易となる。
【0138】
また、現像剤が容器内において、物流による振動を受けたり、過酷条件下に放置保管されたりして容器本体内で現像剤が凝集し、固まった場合でも、前記突起−突起間の段差によりほぐされて、スムーズに開口部から現像剤を排出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像剤補給容器を装着した回転型現像装置を備えた画像形成装置の断面図
【図2】第1実施形態に係る現像剤補給容器の斜視図
【図3】(A)容器本体の正面図、(B)容器本体の正面断面図、(C)容器本体の斜視図、(D)容器本体の斜視内部透明図
【図4】第1実施形態に係る現像剤補給容器の金型離型方向から見た容器上部材と容器下部材の図
【図5】第1実施形態に係る現像剤補給容器の容器本体の容器上部材と容器下部材の構成を示した図
【図6】現像剤容器の装着動作を示した図
【図7】現像剤容器の排出開口を開ける動作を示した図
【図8】現像器の横断面図
【図9】内部を4つに区画した回転型現像装置の正面図
【図10】(A)φ40円筒内部に螺旋突起を設けた容器の正面図、(B)φ40円筒内部に螺旋突起を設けた容器の側面図、(C)φ40円筒内部に螺旋突起を設けた容器の断面図
【図11】(A)φ40円筒内部に本実施形態の搬送突起を設けた容器の正面図、(B)φ40円筒内部に本実施形態の搬送突起を設けた容器の側面図、(C)φ40円筒内部に本実施形態の搬送突起を設けた容器の断面図
【図12】φ40円筒内部に螺旋状突起を設けた容器の展開図
【図13】φ40円筒内部に本実施形態の搬送突起を設けた容器の展開図
【図14】螺旋突起を設けた容器と本実施形態の搬送突起を設けた容器の現像剤排出曲線を示した図
【図15】内部を3つに区画した回転型現像装置の正面図
【図16】第2実施形態に係る現像剤容器の斜視図
【図17】(A)第2実施形態に係る容器本体の正面図、(B)容器本体の断面図、(C)容器本体の斜視図、(D)容器本体の斜視内部透明図
【図18】金型離型方向から見た容器上部材と容器下部材の図
【符号の説明】
1 …現像剤補給容器
2 …容器本体
2−1 …容器上部材
2−2 …容器下部材
2a …現像剤排出開口
2b …シャッターガイド
2c …ノブガイド
2d …搬送突起
3 …シャッター
3a …シャッターギア
4 …パッキン材
5 …ノブ
5a …ノブギア
7Bk …ブラック現像装置
7C …シアン現像装置
7M …マゼンダ現像装置
7Y …イエロー現像装置
7a,7b,7c,7d …現像ステーション(位置)
8 …現像剤受け入れ部
8a …現像剤搬送部材
9 …現像器
9a …現像剤搬送部材
9b …現像スリーブ
10 …現像器側ギア
11 …現像器側シャッター
15 …転写ドラム
19 …感光体ドラム
20 …除電用帯電器
21 …クリーニング手段
23 …一次帯電器
24 …像露光手段
25 …像露光反射手段
26 …回転体
30 …回転式現像装置

Claims (9)

  1. 一方向に回転することで現像剤を搬送・排出する現像剤補給容器であって、
    射出成形により成形され金型から取り出された2つの容器部材により構成され、内部に現像剤を収納し、前記現像剤を排出するための開口部を有する筒状の容器本体と、
    前記容器本体内壁に分割して突設され、回転方向に対して前記開口部側が遅れるように傾斜した複数の平板状突起と、を有し、
    前記複数の平板状突起は、成形時の金型離型方向から見て直線で表される形状であり、
    前記回転による前記複数の平板状突起の作用によって、前記現像剤を撹拌しつつ回転軸線方向開口部側へ搬送することを特徴とする現像剤補給容器。
  2. 前記複数の突起における隣接した突起同士は、回転軸線方向に対して互いに重なりあう部分を有していることを特徴とする請求項1に記載の現像剤補給容器。
  3. 前記開口部は前記容器本体の周面に設けてあることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像剤補給容器。
  4. 前記開口部に最も近い前記突起は、該最も近い突起における前記回転方向上流側の端部が、前記開口部における前記回転方向上流側の端部よりも、前記回転方向上流側に位置するように設けられたことを特徴とする請求項1乃至の何れか1つに記載の現像剤補給容器。
  5. 前記現像剤補給容器は回転型現像装置に自転不可に装着され、前記回転型現像装置の回転により公転運動をすることを特徴とする請求項1乃至の何れか1つに記載の現像剤補給容器。
  6. 前記容器本体の短手方向の断面形状は非円形であることを特徴とする請求項に記載の現像剤補給容器。
  7. 前記回転型現像装置は複数の現像器を内装し、これら現像器に対応してそれぞれ現像剤を補給する複数の現像剤補給容器を内装し、
    前記回転型現像装置は前記複数の現像器の数に対応した複数の所定角度位置で停止するように制御され、少なくとも一つの停止位置において現像器が現像を行い、前記現像器が現像を行う停止位置にある現像器に対応する現像剤補給容器は、前記開口部が略重力方向を向いていて現像剤が自然落下して排出されることを特徴とする請求項又はに記載の現像剤補給容器。
  8. 前記突起の傾斜角度は回転軸線方向に対する角度で20°〜70°の範囲であることを特徴とする請求項1乃至の何れか1つに記載の現像剤補給容器。
  9. 現像剤を補給するための現像剤補給容器を自転不可に着脱可能な回転型現像装置を有する画像形成装置において、
    前記現像剤補給容器として、請求項1乃至の何れか1つに記載の現像剤補給容器が着脱可能であることを特徴とする画像形成装置。
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