JP3809251B2 - 回路部品供給方法および供給システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気・電子回路を構成する回路部品を供給する方法およびシステムに関するものであり、特に、供給能率や供給精度の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
回路部品供給システムには、例えば特開平7−101487号公報に記載されているように、回路部品を保持した部品保持テープにより回路部品を供給するシステムがある。上記公報に記載の回路部品供給システムは、複数のパーツフィーダを備えている。各パーツフィーダにおいて部品保持テープはリールに巻き付けられるとともに、フィーダ本体の長手方向の一端部に設けられたリールホルダに、フィーダ幅方向に平行な軸線まわりに回転可能に取り付けられている。フィーダ本体の長手方向の他端部側にはテープ送り装置が設けられ、部品保持テープを1ピッチ、すなわち部品保持テープによる回路部品の保持間隔に等しい距離ずつ送り、部品保持テープに保持された回路部品のうち、先頭の回路部品を部品供給部へ送る。これら複数のパーツフィーダは、テーブルに部品供給部が一直線状に並ぶ状態で取り付けられ、テーブルが上記一直線に平行な方向に移動させられることにより、複数のパーツフィーダの各部品供給部が選択的に部品供給位置に位置決めされる。
この回路部品供給システムによれば、複数種類で多数の回路部品を回路部品装着装置、例えば、垂直軸線まわりに間欠回転する間欠回転体に複数の部品保持ヘッドが間欠回転角度間隔に等しい角度で設けられた回路部品装着装置や、少なくとも1個の部品保持ヘッドを備えて、水平面内においてテーブルの移動方向と直交する方向に移動する回路部品装着装置等に回路部品を供給することができる。
しかしながら、この回路部品供給システムにおいては、部品供給部の部品供給位置への位置決め時に、テーブルと共にテープ送り装置,リールホルダおよびリールが移動するため、移動質量が大きくなることを避け得ない。そのため、部品供給部の部品供給位置への位置決め時間(部品供給部を部品供給位置へ移動させ、停止させるに要する時間)を短縮するために加速度および減速度を大きくすれば、振動が生じ、位置決め精度が低下して供給精度が低下する。加速度および減速度を小さくすれば振動は小さくて済むが、位置決め時間が長くなり、供給能率が低下する。特に、近年、リールの交換回数を少なくするためにリールが大径とされる傾向があり、移動質量が大きく、供給能率あるいは位置決め精度を向上させることが困難である。パーツフィーダにおいて回路部品がなくなれば、回路部品の供給を中断してパーツフィーダごとリールを交換するため供給能率が低下する。この供給能率低下をできる限り回避するためにリールを大径とし、保持させる回路部品の数を多くして交換回数を減らすことが行われるのであるが、移動質量増大の問題が生ずるのである。
また、リールホルダの幅がフィーダ本体(テープ送り装置を含む)の幅より大きければ、パーツフィーダの幅はリールホルダの幅により決まり、フィーダ本体の幅が小さくてもパーツフィーダの幅が大きくなる。そのため、テーブルが長くなって移動質量が大きくなり、それによっても供給精度の低下あるいは供給能率の低下の問題を生ずる。
さらに、フィーダ本体の幅よりリールホルダの幅の方が大きければ、隣接する部品供給部間の距離が長くなり、部品供給部の位置決め時間を短縮するために加速度および減速度を大きくすれば供給精度が低下し、供給精度の低下を防止するために加速度および減速度を小さくすれば供給能率が低下する。
また、パーツフィーダが保持する回路部品がなくなれば、回路部品を補給するのであるが、この際、テーブルの移動を止めてパーツフィーダ全体あるいはリールを交換しなければならず、その間、供給が停止され、供給能率が低下する。
さらに、リールは紙,プラスチック等の柔らかい材料により作られていて寸法のばらつきがあり、リールホルダとの間に隙間が生じ、テーブル移動時にパーツフィーダが振動すればリールホルダとリールとが衝突し、騒音が発生する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段,作用および効果】
本発明は、回路部品を能率良くおよび/または精度良く供給し得る回路部品供給方法およびシステムを提供することを課題として為されたものであり、本発明によって、下記各態様の回路部品供給方法およびシステムが得られる。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。各項に記載の特徴の組合わせの可能性を明示するためである。
(1)テープ収容装置とテープ送り装置とを備え、長手方向に一定ピッチで回路部品を保持した部品保持テープをテープ収容装置からテープ送り装置により引き出し、前記一定ピッチずつ送り、部品供給部から順次供給する部品供給ユニットを、前記部品供給部が一線上に位置する状態に並べ、それら部品供給部を前記一線に沿って移動させ、停止させることにより予め定められた部品供給位置に順次位置決めし、それら位置決めした部品供給部の各々から順次回路部品を供給する回路部品供給方法であって、
前記複数の部品供給ユニットの各々におけるテープ収容装置とテープ送り装置とを分離し、複数のテープ送り装置の集合であるテープ送り装置群を、複数のテープ収容装置の集合であるテープ収容装置群とは別個に前記一線に沿って移動させ、停止させることにより、そのテープ送り装置群の複数の部品供給部を順次前記部品供給位置に位置決めする回路部品供給方法。(請求項1)
テープ送り装置群をテープ収容装置群とは別個に移動させれば、速やかに移動させ停止させる必要があるのはテープ送り装置群のみであり、急激に加速,減速すべき質量が小さくて済む。そのため、部品供給部位置決め時の振動が従来と同じでよければ、移動の加速度および減速度を従来より大きくして位置決め時間を短縮し、供給精度を低下させることなく、供給能率を向上させることができる。あるいは供給能率が従来と同じでよければ、移動の加速度および減速度は大きくせず、振動を減少させ、供給能率を低下させることなく供給精度を向上させることができる。
テープ収容装置群は静止状態に保つのに限らず、移動させてもよい。この場合の加速度および減速度は小さくし得ることから、テープ収容装置群をテープ送り装置群と共に急激に加速,減速させる場合のような振動増大あるいは位置決め時間の増大の問題は生ぜず、テープ収容装置群を移動させても供給能率の向上あるいは供給精度の向上効果が得られる。
また、複数のテープ送り装置の幅がテープ収容装置の幅より小さければ、短時間で移動させるべき距離が短くなり、移動の加速度および減速度を大きくすることなく、位置決め時間を短縮することができ、更に供給能率を向上させることができる。さらに、テープ収容装置群の部品供給部が並ぶ方向の長さが短くなり、テープ送り装置群を支持する部材を小さくすることができ、その分、短時間で移動させるべき質量が小さくなって供給能率や供給精度を向上させることができる。
なお、従来、テープ収容装置(例えば、前記従来のパーツフィーダのフィーダ本体に設けられたリールホルダにより構成される)とテープ送り装置とが一体的に設けられて急激に移動,停止させられる回路部品供給システムにおいて、部品供給ユニットを支持するテーブルを複数に分割し、一度に移動する質量を小さくして供給能率の向上を図ることが知られている。テーブルを複数に分割する場合と供給する回路部品の種類数が同じであれば、本発明に係る方法によって回路部品を供給すれば、テーブルを分割しなくても移動質量を小さくし得るため、テーブルを複数に分割することによる問題、すなわち構成の複雑化等を生ずることなく、供給能率や供給精度の向上を図ることができる。ただし、テーブルを複数に分割し、部品供給ユニットを複数群に分けてテーブル毎に回路部品を供給させる場合にも本発明を適用することは可能であり、相応の効果が得られる。
(2)前記テープ送り装置群の移動,停止の繰り返し中も前記テープ収容装置群は静止状態に保つ (1)項に記載の回路部品供給方法。
この方法によれば、移動するのはテープ送り装置群のみであり、回路部品の供給能率や供給精度を極めて高くし得る。
また、複数のテープ送り装置間の幅がテープ収容装置の幅より小さければ、テープ送り装置群を支持する支持部材の長さが短くて済み、この短い支持部材のみが移動するため、テープ収容装置群も移動する場合に比較して移動に要するスペースが少なくて済み、システムの設置スペースを小さくし得るとともに、周辺部材の設計の自由度が向上する効果が得られる。
さらに、テープ収容装置群は静止しているため、回路部品の供給中に回路部品の補給を行うことができる。補給のためにテープ送り装置を停止させておくことは不可欠ではないのであり、供給能率を低下させることなく、回路部品を補給することができる。
また、テープ収容装置群は静止しているため、テープ収容装置が部品保持テープをリールに巻き付けた状態で収容するものであっても、テープ送り装置群の移動時に、リールとテープ収容装置の構成部材とが衝突して騒音を生ずることがない。
(3)前記テープ送り装置群の移動,停止の繰り返し中、前記テープ収容装置群をテープ送り装置群の加速度および減速度より小さい加速度および減速度で移動させる (1)項に記載の回路部品供給方法。
テープ送り装置群は、回路部品の取出しが行われている間停止し続けることが必要であるため、急激な加速,減速が必要となるが、テープ収容装置群は、回路部品の取出しが行われている間も停止している必要がないため、テープ収容装置群をテープ送り装置群の加速度および減速度より小さい加速度および減速度で移動させることができる。例えば、複数の隣接フィーダが1個ずつの回路部品を供給する場合には、テープ送り装置群は移動,停止を周期的に繰り返す間欠移動を行うことが必要であるが、テープ収容装置群は一定の速度で移動し続けるようにすることが可能であり、この場合には、テープ収容装置群の加速度,減速度は共に0にできるのである。また、テープ送り装置群の移動パターンを滑らかにした移動パターンでテープ収容装置群を移動させることも可能である。いずれにしても、テープ収容装置群がテープ送り装置群と一体的に急激に加速,減速される場合のような振動は生ぜず、回路部品の供給能率や供給精度を向上させることができる。
また、供給能率および供給精度が従来と同じでよければ、テープ収容装置に収容させる回路部品の数を多くすることができ、回路部品の補給回数を少なくして供給能率を向上させることができる。
そして、テープ収容装置群を移動させれば、互いに対応するテープ送り装置とテープ収容装置との相対位置の変動を小さく抑え、部品保持テープのテープ収容装置からテープ送り装置へ渡る部分の長さの変動を小さく抑えることができる。
なお、付言すれば、いちいち記載はしないが、方法発明についても、装置発明に関して以下に記載する各特徴を採用することが可能である。
(4)長手方向に一定ピッチで回路部品を保持した部品保持テープを収容するテープ収容装置と、
そのテープ収容装置から部品保持テープを引き出し、前記一定ピッチずつ送り、部品供給部から順次供給するテープ送り装置と、
そのテープ送り装置を複数個、前記部品供給部が一線上に位置する状態に並べて支持する第1支持台と、
その第1支持台とは別体であり、前記テープ収容装置を複数個、各々が前記複数のテープ送り装置の各々に部品保持テープを供給可能な姿勢で支持する第2支持台と、
前記第1支持台を前記第2支持台とは別個に前記一線に沿って移動させ、その第1支持台に支持された複数個のテープ送り装置の各部品供給部を予め定められた部品供給位置に順次位置決めする第1支持台移動装置と
を含む回路部品供給システム(請求項2)。
部品保持テープは、キャリヤテープに多数の部品収容凹部が長手方向に一定ピッチで形成され、各部品収容凹部に回路部品が収容されるとともに、部品収容凹部の開口がカバーテープにより覆われるものでもよく、あるいは長手方向に延びる一対の保持部を有し、それら保持部がリード線付回路部品のリードを保持するものでもよい。
「一線」とは、直線でもよく、円周でもよく、部分円弧でもよく、円弧以外の曲線や、それらの組み合わせでもよい。
テープ収容装置は、複数の支持ローラまたは1本の支持軸等のリール支持部材を有し、部品保持テープが巻き付けられたリールを回転可能に支持するものとしてもよく、あるいは収容ケース支持部材を有し、部品保持テープが長手方向に引出可能に収められた収容ケースを着脱可能に保持するものとしてもよい。
テープ収容装置は、発明の実施の形態において説明するように、第2支持台に着脱不能に設けてもよく、あるいはテープ送り装置と同様に、第2支持台に対して独立で着脱可能なものとしてもよい。いずれにしても、複数のテープ収容装置の各幅は、互いに同じでもよく、部品保持テープの幅に応じて異ならせてもよい。テープ収容装置の幅が互いに同じであっても、幅が最も広い部品保持テープを収容可能な幅とすれば、幅が異なる複数種類の部品保持テープを収容することができる。テープ収容装置を第2支持台に着脱可能なものとする場合、テープ収容装置の取付ピッチを一定としてもよいが、異ならせてもよい。前者の場合、テープ収容装置の幅が一定(同じ)であれば、取付ピッチはそのテープ収容装置の幅より僅かに大きくされ、テープ収容装置の幅が部品保持テープの幅に応じた幅とされていれば、取付ピッチは幅が最大のテープ収容装置の幅より僅かに大きくされる。後者の場合、第2支持台は、幅が異なる複数種類のテープ収容装置を、それらテープ収容装置が並ぶ方向において任意の順序で互いに隙間なく詰めて取り付け得るようにすることが望ましい。第2支持台を、複数のテープ収容装置を任意の順序で隙間なく並べて取り付け得るものとするとともに、複数のテープ収容装置を、それらが並ぶ方向において、隙間なく並んだ状態に保持する保持装置およびテープ収容装置が並ぶ方向と直角な方向(第1,第2支持台が並ぶ方向)において、複数のテープ収容装置を位置決めする位置決め装置を設ける。
本システムによれば、 (1)項の方法について説明したように、回路部品の供給精度を低下させることなく供給能率を向上させることができ、あるいは供給能率を低下させることなく、供給精度を向上させることができる。
また、テープ送り装置の幅がテープ収容装置の幅より小さければ、部品供給部の部品供給位置への位置決め時間を短縮し、供給能率を向上させ得るとともに、第1支持台が小さくなるため、第1支持台移動装置の駆動源の容量を小さくし、装置コストを低減させることができる。
(5)前記第2支持台が移動不能である (4)項に記載の回路部品供給システム(請求項3)。
本システムによれば、供給能率あるいは供給精度の向上効果が得られる他、 (2)項の方法について説明したように、第1支持台を小形にすることができ、その移動に要するスペースが少なくて済み、システムの設置スペースを小さくし得るとともに、周辺部材の設計の自由度が向上する効果が得られる。
また、供給を停止することなく、回路部品の補給を行うことによる供給能率の向上効果、部品保持テープがリールに巻き付けられた状態でテープ収容装置に収容される場合の騒音発生防止効果も得られる。テープ収容装置群がテープ送り装置群と一体的に移動する場合、リールのテープ収容装置に対する相対移動を防止する相対移動防止装置を設ければ、部品点数が多く、システムコストが高くなるのに対し、相対移動防止装置が不要であり、システムを簡易にかつ安価に構成することが可能である。
(6)前記第2支持台を前記一線に平行な方向に移動させる第2支持台移動装置を含む (4)項に記載の回路部品供給システム(請求項4)。
第2支持台移動装置は、当該回路部品供給システムの作動中は作動せず、非作動中に作動して第2支持台の第1支持台に対する位置を調節するものとすることも、作動中にも作動して第1支持台の加速度および減速度より絶対値が小さい加速度および減速度により移動させるものとすることも可能である。前者は、例えば、一連の回路部品の供給開始に先立って、その一連の回路部品の供給に使用されるテープ送り装置群の中央のものと、第2支持台上の回路部品の供給に使用されるテープ収容装置群の中央のものとが丁度対向するように第2支持台の第1支持台に対する相対位置を調節するのであり、後者は、例えば、第2支持台移動装置を、第1支持台移動装置による第1支持台の移動速度を平滑化した移動速度で第2支持台を移動させるものとしたり、第1支持台と第2支持台との相対位置に設定距離以上の不一致が生じた場合にその不一致を解消する距離だけ連続的に第2支持台を移動させるものとしたりするのである。いずれの場合でも、第2支持台移動装置を作動させない場合に比較して、第1支持台に支持されたテープ送り装置と第2支持台に支持されたテープ収容装置との互いに対応するもの同士の相対位置の変動を小さく抑え、部品保持テープのテープ収容装置からテープ送り装置へ渡る部分の長さの変動を小さく抑えることができる。
本システムにおいて、第2支持台がシステムの非作動中に移動する場合には、第2支持台が静止状態に保たれる場合と同様の効果が得られることは勿論、第2支持台がシステムの作動中に移動する場合であっても、その移動は第1支持台の加速度および減速度より小さい加速度および減速度での移動、あるいはシステム作動中の一時期のみの移動であるため、テープ送り装置とテープ収容装置とが一体的に移動,停止する場合のような振動は生ぜず、供給能率や供給精度の向上効果が得られる。
なお、このように第2支持台が移動させられれば、第1支持台と第2支持台との相対位置の変動を小さく抑えることができるため、下記のテープ湾曲状態維持装置は必ずしも必要ではない。
(7)前記部品保持テープの、前記第2支持台に支持された複数のテープ収容装置の各々から前記第1支持台に支持された複数のテープ送り装置の対応するものへ渡る渡り部分を、前記一線と直交する方向に湾曲させた状態に保つテープ湾曲状態維持装置を含む (4)ないし (6)項のいずれか1つに記載の回路部品供給システム(請求項5)。
「前記一線と直交する方向」は、一線が水平線の場合、上方でもよく、下方でもよい。
テープ収容装置からテープ送り装置へ、部品保持テープが直線状で渡る場合には、第1支持台と第2支持台との前記一線に平行な方向の相対移動に伴って、渡り部分の長さが大きく変わることになる。それに対し、渡り部分が前記一線と直交する方向に湾曲させられていれば、第1支持台と第2支持台との相対移動に伴う渡り部分の長さの変化率が少なくて済む。そして、渡り部分が例えば自然にS字形に湾曲している部分を含む場合には、このS字の変形により渡り部分の長さの変化が吸収され、実質的に長さの変化がないに等しいことになる場合が多い。
また、渡り部分がそれの幅方向が前記一線に平行な姿勢で渡る場合には、第1支持台と第2支持台との相対移動に伴うテープ収容装置とテープ送り装置との位置ずれが生ずれば、渡り部分が無理な3次元的変形を強いられる問題が生じる。テープ収容装置とテープ送り装置との位置ずれが生ずれば、直線的に延びる渡り部がその渡り部分の幅方向に平行な平面内においてS字形に湾曲させられることとなり、湾曲の外側の部分には引張応力、内側の部分には圧縮応力が生ずるが、部品保持テープは伸縮性の少ないものとされるのが普通であるため、伸びも縮みも不足し、湾曲の内側の部分が座屈してたるみ、渡り部分が無理に3次元的に変形するのであり、この無理な3次元的な変形は、渡り部分が短いほど、また直線状に近いほど激しくなり、部品保持テープの円滑な送りの邪魔になる。それに対して、渡り部分が前記一線と直交する方向に湾曲させられていれば、直線状から遠くなるとともに渡り部分の長さが長くなるため、3次元的な変形が緩やかで済む。特に、湾曲した渡り部分の前記一線と直角な方向に延びる部分のねじれによってテープ収容装置とテープ送り装置との位置ずれが許容されるため、上記無理な3次元的変形が少なくて済む。
本態様においては、渡り部分がテープ湾曲状態維持装置によって常時湾曲状態に保たれるため、部品保持テープがテープ送り装置により送られても、湾曲部が短くなることはない。
なお付言すれば、部品保持テープをテープ収容装置から引き出した後に90度ねじり、部品保持テープの幅方向が前記一線と直交する姿勢で渡らせ、渡った後に逆方向に90度ねじってテープ送り機構に係合させれば、テープ収容装置とテープ送り装置との相対位置ずれによって部品保持テープに3次元変形が生ずることは回避し得、上記2つの問題の一方は解消し得る。しかし、他方の問題、すなわち渡り部分の長さ変化の問題は残るため、テープ湾曲状態維持装置を設ける方が有利である。
(8)前記テープ湾曲状態維持装置が、
前記部品保持テープの前記渡り部分を上方から押さえて下方へ湾曲させるテープ押下部材と、
その下方へ湾曲した部分を下方から受けて過大な垂れ下がりを防止するテープ受部材と
の少なくとも一方を含む (7)項に記載の回路部品供給システム(請求項6)。
テープ押下部材は、テープ収容装置から引き出されて対応するテープ送り装置に掛け渡された部品保持テープの渡り部分を下方へ湾曲させ、テープ送り装置によるテープ送りに伴って渡り部分が直線状に近くなることを防止する役割を果たす。テープ送り装置により部品保持テープが送られるとき、テープ収容装置から部品保持テープを引き出すより、下方に湾曲した部分を引き上げる方が容易である場合に、テープ押下部材がなければ、下方に湾曲した部分が回路部品の供給の度に引き上げられ、直線状に近くなってしまうのであるが、それがテープ押下部材により防止されるのである。
一方、テープ受部材は、部品保持テープの下方に湾曲した部分の自重により、部品保持テープが際限なくテープ収容装置から引き出され、過剰に垂れ下がってしまうことを防止する役割を果たす。部品保持テープが下方に湾曲して垂れ下がっている場合にテープ受部材がなければ、その下方に垂れ下がっている部分の自重の1/2がテープ収容装置内の部品保持テープに作用し、この作用力が部品保持テープをテープ収容装置から引き出すのに必要な力より大きければ、部品保持テープは際限なく引き出されて下方に垂れ下がっている部分がどんどん長くなってしまう。それに対して、テープ受部材が設けられていれば、下方に垂れ下がっている部分の自重の一部(これは、部品保持テープの垂れ下がり量,単位長さ当たりの重量,腰の強さ等によって決まり、場合によっては全部の場合もある)がテープ受部材により受けられることとなり、テープ収容装置内の部品保持テープに作用する作用力が小さくなる。その結果、作用力が部品保持テープをテープ収容装置から引き出すのに必要な力より小さくなれば、下方に湾曲している部分が自然に長くなってしまうことが防止される。
テープ収容装置から部品保持テープを引き出すのに必要な力は不安定なものであることが多い。そのため、テープ送り装置によるテープ送りに伴って部品保持テープの下方に湾曲している部分の長さが短くなるか、下方に湾曲している部分の自重により長さが過剰に長くなるかが一概に決まらない場合が多い。その場合にテープ押下部材とテープ受部材との両方を設ければ、下方に湾曲している部分の長さが短くなることも、長くなることも共に防止され、部品保持テープの渡り部は安定して一定長さ下方に湾曲した状態に維持される。
しかし、例えばテープ収容装置からのテープ引出抵抗を大きくし、あるいは下方に湾曲している部分の長さを十分短くする等により、テープ送り装置によるテープ送りに伴って確実に部品保持テープの下方に湾曲している部分の長さが短くなるようにした場合には、テープ押下部材のみを設ければよく、例えば下方に湾曲している部分の長さを十分長くすることにより、確実に自重により部品保持テープがテープ収容装置から引き出されるようにした場合には、テープ受部材のみを設ければよいのであって、両者を共に設けることは不可欠ではない。
(9)前記一線が一直線であり、前記テープ押下部材と前記テープ受部材とが共に、その一直線に平行な垂直面に沿ってほぼ水平に延びる長手形状部材である (8)項に記載の回路部品供給システム。
(10)前記テープ受部材が、上面が下に凸の部分円筒面状を成す部材であり、前記テープ押下部材が、下面が下に凸の部分円筒面状を成す部材である (8)または (9)項に記載の回路部品供給システム。
部品保持テープは下に凸の部分円筒面と上に凹の部分円筒面との間に形成される滑らかに湾曲した隙間を通って円滑に移動することができる。
(11)前記テープ押下部材を、前記テープ収容装置のテープ出口と前記テープ送り装置のテープ入口とを結ぶ直線より高い位置と低い位置との間で昇降させる押下部材昇降装置を含む (8)ないし(10)項のいずれか1つに記載の回路部品供給システム(請求項7)。
テープ押下部材が上記直線より高い位置にあり、部品保持テープがテープ出口からテープ入口へ直線状に渡された状態でテープ押下部材を下降させれば、それに伴って部品保持テープがテープ押下部材に沿って湾曲させられつつテープ収容装置から引き出され、容易に下方に湾曲した渡り部分が得られる。
(12)前記テープ収容装置のテープ出口と前記テープ送り装置のテープ入口との高さが同じである (7)ないし(11)項のいずれか1つに記載の回路部品供給システム。
テープ入口とテープ出口との高さを同じにすれば、渡り部分を部品供給部が並ぶ一線に平行な垂直面に対して対称に湾曲させることができ、渡り部分のうち上記垂直面よりのテープ収容装置側の部分とテープ送り装置側の部分とに、均等にテープ収容装置とテープ送り装置との位置ずれの影響を吸収させることができる。
(13)前記テープ受部材に設けられ、前記テープ押下部材を局部的に支持して、テープ受部材とテープ押下部材との間に一定の隙間を形成する複数の押下部材受を含む (7)ないし(12)項のいずれか1つに記載の回路部品供給システム(請求項8)。
この態様によれば、簡易な手段によって、テープ受部材とテープ押下部材との間に確実に、部品保持テープの通過に適した隙間を形成することができる。例えば、テープ受部材とテープ押下部材との間に、部品保持テープ1枚の厚さよりは大きく2枚の厚さよりは小さい隙間を形成し、部品保持テープがテープ押下部材の重量を受けることなく軽快に移動し、しかも、隣接する2枚の部品保持テープがテープ受部材とテープ押下部材との間の隙間内で入れ代わることがないようにすることができるのである。隣接する2枚の部品保持テープが隙間内で入れ代わることが許容されれば、テープ収容装置からテープ送り装置へ並んで延びている部品保持テープの流れが乱れることになる。隙間の大きさを適切に設定することにより、この好ましくない現象の発生が簡単にかつ確実に防止されるのである。したがって、本回路部品供給システムにセットされる部品保持テープの厚さが大きく異なる場合には、押下部材受とテープ受部材との間に、テープ受部材とテープ押下部材との隙間を調節する隙間調節手段を設けることが望ましい。なお、押下部材受としては、テープ押下部材の両端部を支持するものが好適であるが、不可欠ではない。
(14)前記押下部材昇降装置が、
前記テープ押下部材の両端部を下方から支持するとともに、それら両端部が上方へ相対移動することは許容する一対の昇降部材と、
それら昇降部材を同期して昇降させる同期昇降装置と
を含む(13)項に記載の回路部品供給システム。
一対の昇降部材がテープ押下部材の両端部を下方から支持して下降すれば、やがてテープ押下部材が押下部材受に受けられる。昇降部材はその後さらに小距離下降して停止するようにする。昇降部材の上昇時には、押下部材受に受けられていたテープ押下部材を昇降部材が支持して上昇させる。このように、昇降部材と押下部材受との間のテープ押下部材の受渡しが簡便に行われる。
(15)前記同期昇降装置が、
前記一対の昇降部材にそれぞれ一端が連結されたワイヤロープ,チェーン等の一対の紐状体と、
それら一対の紐状体がそれぞれ巻き掛けられ、それらの方向を垂直方向から水平方向に変換する一対の第1方向変換用回転体と、
前記一対の紐状体の一方の、前記第1方向変換用回転体により水平方向に方向が変換された後の部分が巻き掛けられ、その一方の方向を水平方向における逆向きに変換して、一対の紐状体の前記昇降部材に連結された側とは反対側の端部が水平方向の同じ向きに延びる状態とする第2方向変換用回転体と、
それら一対の紐状体の水平方向の同じ向きに延びる端部を一体的に正,逆両方向に移動させる昇降駆動装置と
を含む(14)項に記載の回路部品供給システム。
(16)前記複数のテープ収容装置の各々から対応するテープ送り装置までのテープ通過経路の途中に、当該回路部品供給システムによる回路部品の供給中テープ収容装置と相対位置不変に設けられ、第1支持台と第2支持台との相対位置の変動に伴う部品保持テープの前記一線に平行な方向の移動を規制する移動規制部材を含む(4) ないし(15)項のいずれか1つに記載の回路部品供給システム。
第2支持台が移動不能であって、回路部品の供給中にテープ送り装置に掛けられた部品保持テープに新たな部品保持テープを接続することにより回路部品の補給を行う場合、移動規制部材を設ければ、第1支持台の移動に伴って部品保持テープの移動規制部材よりテープ送り装置側の部分が第1支持台の移動方向に平行な方向に移動しても、テープ収容装置側の部分は移動が少なくて済み、あるいは移動せず、作業者は新たな部品保持テープの接続を容易に行うことができる。
第2支持台が移動する場合であっても、第2支持台が常時移動するのではなく、停止時期があり、停止時間が上記新たな部品保持テープの接続に十分な長さであれば、回路部品の供給を中断することなく接続作業を行うことができ、その場合、移動規制部材が設けられていれば、作業者は容易に接続作業を行うことができる。
移動規制部材を設ける場合、部品保持テープは、テープ収容装置と移動規制部材とによって拘束される。部品保持テープはテープ収容装置から常に移動規制部材に向かう方向に引き出され、移動規制部材が部品保持テープの第1支持台と第2支持台との相対移動方向に平行な方向の移動を許容しない部材であれば、部品保持テープの引出方向は幅方向に関して正確に一定に保たれる。また、移動規制部材が部品保持テープの移動を許容する部材であれば、上記引出方向の変化が抑制される。
(17)前記移動規制部材がテープ収容装置のテープ保持部材より上方に設けられ、テープ収容装置のテープ出口を構成している(16)項に記載の回路部品供給システム。
テープ保持部材は、例えば、リールを保持する支持ローラであり、その場合には、テープ出口は高く保ちながらテープ保持部材の位置を低くすることができ、リールの交換を容易に行うことができる。この観点からすれば、移動規制部材は、リールや収容ケース等部品保持テープを引き出し可能に保持している部材から引き出された部品保持テープが移動規制部材に向かうに従って上昇する位置に設けられることが望ましく、また、移動規制部材はテープ収容装置の最も高い部分に設けられることが望ましい。
(18)前記移動規制部材が前記一線に平行な軸線まわりに回転可能なガイドローラを含む(16)または(17)項に記載の回路部品供給システム。
移動規制部材をガイドローラを含むものとすれば、部品供給部が部品供給位置に位置決めされたテープ送り装置において部品保持テープが送られるとき、部品保持テープが軽快に移動可能である。
ガイドローラは、前記一線に平行な方向に長く、複数の部品保持テープに共通のものとしてもよく、あるいは前記一線に平行な方向の長さが短いガイドローラを複数個、並べて設けてもよい。後者の場合、軸線方向に隔たった両端縁からそれぞれ半径方向外向きに延び出すフランジ状の規制部を有し、それら規制部の間に部品保持テープを嵌合して部品保持テープを移動させないものとしてもよく、あるいはフランジ部を有さないガイドローラを回転軸線に平行な方向において隙間なく並べて設けるようにしてもよい。ガイドローラが1本の場合、あるいはフランジ部を有さない複数のガイドローラが設けられる場合、部品保持テープはガイドローラに掛けられるのみであって、移動は阻止されないが、ガイドローラとの間の摩擦により前記一線に平行な方向の移動がある程度規制される。
規制部を有する移動規制部材は、エンボスタイプの部品保持テープの規制に特に有効である。エンボスタイプの部品保持テープは、キャリヤテープに、長手方向に延びる一対の被支持部が設けられるとともに、それら被支持部の間の部分から多数の容器状の部品収容部が等間隔に突出させられるとともに、それら部品収容部の内側に各々形成された部品収容凹部に各回路部品が収容されたものである。一対の被支持部の間から帯状の部品収容部が突出させられ、その部品収容部に等間隔に形成された多数の部品収容凹部の各々に各回路部品が収容されたものもある。このようなエンボスタイプの部品保持テープは、部品保持テープの被支持部が薄く、隣接する部品保持テープの被支持部同士が重なり易いため、規制部を有する移動規制部材を設けることが有効なのである。
(19)前記第1支持台の移動時に、前記テープ受部材を、前記一線に平行であって、前記第1支持台の移動方向と同じ方向へ第1支持台と第2支持台との相対移動距離より小さい距離移動させるテープ受部材移動装置を含む (8)ないし(18)項のいずれか1つに記載の回路部品供給システム。
例えば、テープ収容装置の出口とテープ送り装置の入口とが同じ高さである場合には、それら出口と入口との間において下方へU字形に垂下する渡り部分の中央部は、第1支持台と第2支持台との相対移動方向に直角な方向、すなわち第1,第2支持台が並ぶ方向において、上記出口と入口との中間に位置し、第1支持台と第2支持台との相対移動に伴って、それらの移動速度の平均値で移動する。したがって、テープ受部材を上記出口と入口との中間の位置に配設し、第1支持台と第2支持台との移動速度の平均値で移動させれば、テープ受部材と上記渡り部分の中央部とは相対移動しなくて済むこととなる。このように、テープ受部材とそれにより受けられる渡り部分の中央部とが相対移動しなくて済むようにすれば、部品保持テープのテープ受部材により受けられる部分全体とテープ受部材との、テープ受部材の長手方向における相対移動を少なくすることができ、両者の相対移動によって隣接する部品保持テープが絡み合うことを良好に回避することができる。
テープ収容装置の出口とテープ送り装置の入口との高さが異なれば、渡り部分の折り返し部(最下部や最上部)は、第1支持台と第2支持台との移動速度の平均値より、出口と入口とのうちで高さが低い方のものの移動速度に近い移動速度で移動する。この場合でも、折り返し部を受けるテープ受部材も同じ速度で移動するようにすれば、渡り部分のテープ受部材に受けられる部分とテープ受部材との、テープ受部材の長手方向における相対移動が最も小さくなり、部品保持テープの絡みを回避することができる。ただし、渡り部分のテープ受部材に受けられる部分とテープ受部材との相対移動を最も小さくすることは不可欠ではなく、テープ受部材を出口の移動速度と入口の移動速度との間の速度で移動させれば、渡り部分のテープ受部材に受けられる部分とテープ受部材との相対移動が小さくなり、相応の効果が得られる。
(20)前記テープ受部材移動装置が、前記テープ受部材を、前記第1支持台と前記第2支持台とからそれぞれ、テープ受部材の第1および第2支持台に対する前記一線に平行な方向の移動を許容する状態で吊り下げる複数本ずつの吊下部材を含む(19)項に記載の回路部品供給システム(請求項9)。
第1支持台の移動に伴って吊下部材がテープ受部材を移動させる。吊下部材は、ベルト,ワイヤ,チェーン等可撓性を有する紐状体でもよく、第1,第2支持台およびテープ受部材にそれぞれボールジョイントにより回動可能に連結された棒状体でもよい。
(21)前記複数本ずつの吊下部材が2本ずつの吊下部材であり、前記第1支持台と前記第2支持台との前記一線に平行な方向の両中央部が互いに丁度対向する状態において、第1支持台からテープ受部材を吊り下げる第1吊下部材が下部ほど前記中央部から離れる向きに傾斜し、第2支持台からテープ受部材を吊り下げる第2吊下部材が下部ほど前記中央部に接近する向きに傾斜する姿勢で配設された(20)項に記載の回路部品供給システム(請求項10)。
部品保持テープのテープ受部材により受けられる部分の長さの変動に応じてテープ受部材を昇降させることができる。
テープ送り装置とそれに対応するテープ収容装置との相対位置のずれが大きくなる際に、部品保持テープがテープ収容装置から引き出されないとすれば、部品保持テープの渡り部分の中央部が上昇する。逆に、テープ送り装置とテープ収容装置との相対位置のずれが小さくなる際には、渡り部分の中央部が下降する。第1,第2吊下部材を上記のように傾斜させておけば、発明の実施の形態において詳細に説明するように、第1支持台と第2支持台とがそれらの中央部が丁度対向する状態から相対移動するにつれて、テープ受部材は、その第1支持台の移動方向において下流側の端部が下降し、上流側の端部が上昇して、部品保持テープの渡り部分の昇降にほぼ追従しつつ渡り部分を下方から支持することができ、渡り部分のたるみが大きくなったり、テープ収容装置から過剰に引き出されたりすることが防止される。
【0004】
【発明の実施の形態】
以下、装置発明の一実施形態であり、方法発明が実施される回路部品供給システムを備えた回路部品装着システムを図面に基づいて説明する。
本実施形態の回路部品装着システムは、図1および図2に示すように、基台10に設けられた回路部品供給システム12,回路部品装着装置14および基板搬送装置16を備えている。
【0005】
基板搬送装置16は、回路基材の一種であるプリント基板20を位置決めし、支持する基板位置決め支持装置22と、プリント基板20を基板位置決め支持装置22に搬入する搬入装置24と、基板位置決め支持装置22から搬出する搬出装置26とを備えており、ほぼ全体が回路部品装着装置14より下側に設けられている。
【0006】
搬入装置24および搬出装置26はそれぞれ、搬送部材たる図示しない一対のコンベヤベルト(それぞれ無端であって環状を成す)がベルト駆動用モータ28(図14参照)を駆動源とする駆動装置によって駆動されることにより、コンベヤベルト上に載せられたプリント基板20を搬送するように構成されている。基板搬送方向は図2において左右方向であり、この方向をX軸方向と称する。
【0007】
基板位置決め支持装置22は、基台10上に基板搬送方向と平行な方向に移動可能に設けられたXテーブル36と、Xテーブル36上に設けられ、水平面内においてX軸方向と直角なY軸方向に移動可能に設けられたYテーブル38と、Yテーブル38上に昇降可能に設けられた基板支持台40とを有する。
【0008】
基板支持台40には、基板搬入・搬出装置および基板保持装置が設けられている。基板搬入・搬出装置は、搬送部材たる一対のコンベヤベルト(それぞれ無端であって環状を成す)がベルト駆動用モータ44(図12参照)を駆動源とするベルト駆動装置によって駆動されることによりプリント基板20をX軸方向に搬送する。
【0009】
基板支持台40は、昇降装置46により、図1に二点鎖線で示すように、基板搬送面(基板搬入・搬出装置の環状のコンベヤベルトの上走部の上面により規定される面)が搬入装置24および搬出装置26の各基板搬送面(搬入装置24,搬出装置26の各環状のコンベヤベルトの上走部の上面により規定される面)と一致する上昇端位置と、図1に実線で示すように、プリント基板20が回路部品装着装置14の下方に位置する下降端位置との間で昇降させられる。
【0010】
搬入装置24および搬出装置26と基板位置決め支持装置22との間におけるプリント基板20の受渡しは、基板支持台40が上昇端位置に位置する状態で行われ、基板支持台40上へ搬入されたプリント基板20は基板保持装置により保持される。プリント基板20への回路部品の装着時には、基板支持台40は下降端位置へ下降させられる。
【0011】
Xテーブル36およびYテーブル38にはそれぞれ、図示しないナットが固定されるとともに、ねじ軸52(図1には、Yテーブル38を移動させるためのねじ軸のみが図示されている)に螺合されており、各ねじ軸がテーブル駆動用サーボモータ54,56(図14参照)によって回転させられることにより、Xテーブル36,Yテーブル38がそれぞれ、図示しない直線状の案内部材により案内されてX軸方向,Y軸方向に移動させられ、基板支持台40が水平面内の任意の位置へ移動させられる。Xテーブル36は一部が回路部品装着装置14の下方に位置させられており、図1に二点鎖線で示すように、基板支持台40が回路部品装着装置14の下方へも移動する。基板支持台40の移動範囲の一部と回路部品装着装置14とが上下に重なっているのである。基板支持台40がX軸方向において搬入装置24と搬出装置26との間に位置し、かつ、Y軸方向において搬入装置24と搬出装置26と一致する位置を基板支持台40の水平面内における原位置と称する。
【0012】
回路部品装着装置14を説明する。
回路部品装着装置14は、まだ未公開であるが、本出願人に係る特願平8−338151号の明細書に記載された回路部品装着装置と同様に構成されており、ここでは簡単に説明する。
回路部品装着装置14は、共通な垂直軸線まわりに個々に回動可能な15個の回動板60と、各回動板60に保持され、それぞれ回路部品150を保持可能な部品保持ヘッド64と、15個の回動板60に、それぞれ上記垂直軸線を一周するとともに、その一周の間に3回の停止を含み、かつ、互いに一定時間差を有する回動運動を付与する回動運動付与装置66とを有する。
【0013】
基台10の上方に設けられたフレーム68およびフレーム68の下方に設けられ、基台10に固定の支持板69等は回路部品装着装置14の本体を構成し、フレーム68,支持板69には、図3に示すように、支持軸70が垂直に固定されるとともに、軸方向に隔たった2箇所にそれぞれ軸受群72が取り付けられている。各軸受群72は互いに軸方向の位置を異にする15個ずつの軸受74を有し、図3に示すように、15個の回動板60は2個ずつの被支持アーム76において軸受74により回動可能に支持されている。これら2個ずつの軸受74間の距離は回動板60毎に等しくされているが、2個ずつの被支持アーム76の回動板60に対する回動軸線に平行な方向の取付位置は、回動板60毎に異ならされており、15個の回動板60は支持軸70により、回動軸線に平行な方向において同じ位置(高さ)において回動可能に支持されているが、互いに干渉することはない。
【0014】
各回動板60にはそれぞれ、カムフォロワ84が取り付けられている。カムフォロワ84の回動板60に対する回動軸線に平行な方向における取付位置は、15個の回動板60において互いに同じにされており、15個のカムフォロワ84は回動板60の回動軸線を中心とする同一円周上を移動する。各カムフォロワ84は、回動板60の回動軸線と直交する共通の軸線のまわりに独立に回転可能に取り付けられた大径ローラ86および小径ローラ88を有し、フレーム68に回転可能に取り付けられた4個の鼓形カム90a,90b,90c,90d(図2参照)の各カム溝92b,92d(鼓形カム90aおよび90cについては、カム溝の図示は省略されている)に回転可能に嵌合されている。
【0015】
鼓形カム90a,90b,90c,90dは、支持軸70の軸線を中心とする円弧を、その円弧に対して上記軸線とは反対側に位置するとともに、その軸線と直角に立体交差する軸線のまわりに回転させた場合にその円弧が描く軌跡を成す。これら鼓形カム90a,90b,90c,90dは、支持軸70の軸線を対称軸として軸対称に配設され、4個の鼓形カム90a,90b,90c,90dの全軸線を含む一平面(水平面)と、それら4個の鼓形カム90a,90b,90c,90dの各外周面との交線の集合は、実質的に連続した一円周を描く。
【0016】
4個のカム溝はいずれも、広幅部94と広幅部94の底面に開口し、幅が狭い狭幅部96とを有する2段カム溝とされており、大径ローラ86は広幅部94に、小径ローラ88は狭幅部96にそれぞれ回転可能に嵌合されている。
【0017】
図2に示すように、鼓形カム90a,90dに固定の回転軸98a,98d(98dについては図3参照)にはそれぞれ、かさ歯車が2個ずつ固定され、鼓形カム90b,90cに固定の回転軸98b(鼓形カム90cについては、回転軸の図示が省略されている)の各一端部にそれぞれかさ歯車が固定され、これらかさ歯車のうち、互いに隣接するかさ歯車が互いに噛み合わされている。そのため、回転軸90aが駆動用サーボモータ100(図2参照)によって回転させられることにより、4個の鼓形カム90a,90b,90c,90dが一斉に同期して回転させられ、回動板60が回動あるいは停止させられる。
【0018】
回動板60は、部品吸着位置と撮像位置と部品装着位置とに停止させられる。部品吸着位置は回路部品供給システム12側に設定されており、フレーム68の部品吸着位置近傍に対応する位置に鼓形カム90dが設けられている。部品装着位置は基板搬送装置16側に設定されており、フレーム68の部品装着位置近傍に対応する位置に鼓形カム90bが設けられている。撮像位置は部品吸着位置から部品装着位置へ至る途中に設けられ、フレーム68の撮像位置近傍に対応する位置に鼓形カム90aが設けられている。また、回路部品装着装置14の本体の撮像位置近傍に対応する位置には、照明装置およびCCDカメラ等を含む撮像装置102(図14参照)が設けられている。
【0019】
鼓形カム90a,90b,90dの各カム溝は、鼓形カム90a,90b,90dの軸線に直角な平面に対してリード角を有する傾斜部と、リード角を有しない直角部とを含み、回動板60をそれぞれ、撮像位置,部品装着位置,部品吸着位置において停止させる。傾斜部は、回動板60が停止前に一定角速度で回動する状態から加速させて移動距離を稼がせ、減速して停止させ、回動再開後に回動板60を回動させて移動距離を稼がせ、減速して一定角速度の回動に移行するように形成されている。鼓形カム90cのカム溝は直線状の傾斜部のみを有し、回動板60を停止させず、一定角速度で回動させる。
【0020】
鼓形カム90a,90b,90dの各カム溝はそれぞれ、撮像位置,部品装着位置および部品吸着位置においてそれぞれ回動板60が停止する時期が、1到達時間ピッチ、すなわち1つの停止位置に次々に部品保持ヘッド64が到達する時間ピッチのほぼ1/3ずつずれるように形成されている。これら鼓形カム90a,90b,90dの各傾斜部の傾斜は、曲線部においても直線部においても互いに同じにされ、回動板60の定速回動速度,加速度および減速度は鼓形カム90a,90b,90dのいずれにおいても同じにされているが、停止位置の前後における直線部の長さが互いに異ならされ、部品吸着位置と撮像位置との間隔と、撮像位置と部品装着位置との間隔とは互いに等しくされていない。また、鼓形カム90cのカム溝の傾斜は、鼓形カム90a等のカム溝の傾斜部の直線部の傾斜と同じにされており、回動板60が鼓形カム90cにより、鼓形カム90a,90b,90dによって定速回動させられる場合と同じ角速度で定速回動させられる。
【0021】
回動板60が回動する際の15個の回動板60の回動角度と時間との関係を図4のタイミングチャートに示す。図4においてTは、回動板60が360度回動するのに必要な時間であり、回動板60が15個設けられているため、時間Tを15で除した値T/15を1目盛として時間の経過が横軸に示されている。また、縦軸の1目盛は1周に13ステーションを想定した場合のステーション間隔である。本実施形態では、13ステーションのうち3ステーションにおいて回動板60が停止するが、残りの10ステーションは通過する。回動角度と時間との関係を示す各線の直線部分は回動板60が定速回動している部分であり、上方に凸の曲線部分は減速している部分であり、下方に凸の曲線部分は加速している部分である。
【0022】
部品吸着位置と撮像位置と部品装着位置とにおいてそれぞれ回動板60が停止する時期は、タイミングチャートに示すように、ほぼ1/3到達時間ピッチずつずれており、停止の前後における加速時期および減速時期もずれ、駆動用サーボモータ100の負荷トルクが平準化される。
【0023】
隣接する鼓形カムの各カム溝同士は、決まった回転位相において互いにつながった状態となり、カムフォロワ84は隣接する鼓形カムの一方のカム溝から他方のカム溝に乗り移り、回動板60が360度回動する。カムフォロワ84は大径ローラ86および小径ローラ88を有しており、大径ローラ86の方が先にカム溝の継ぎ目に到達し、広幅部94の溝側面によって両側から挟まれない状態になるが、小径ローラ88はまだ狭幅部96の溝側面によって両側から挟まれており、大径ローラ86はスムーズにカム溝を乗り移ることができる。また、小径ローラ88がカム溝の継ぎ目に到達するときには、大径ローラ86が既に隣接するカム溝の広幅部94の溝側面によって両側から挟まれる状態になっており、小径ローラ88はスムーズにカム溝を乗り移ることができる。
【0024】
部品保持ヘッド64は、図3に示すように、回動板60に昇降可能に取り付けられた移動部材たる昇降部材124に保持されている。昇降部材124には、2個ずつの固定カム用ローラ126が回動板60の回動軸線と直交する軸線まわりに回転可能に取り付けられるとともに、フレーム68に固定された固定カム128のカム溝130に回転可能に嵌合されている。カム溝130は、回動板60の回動軸線を中心とする円筒面に沿って形成され、回動軸線に平行な方向、すなわち上下方向の位置が漸変する部分を有する。カム溝130は、部品保持ヘッド64が部品吸着位置において上昇端に位置し、部品装着位置において下降端に位置するとともに、部品吸着位置,撮像位置および部品装着位置の前後では水平に移動するように形成されており、回動板60が回動させられ、固定カム用ローラ126がカム溝130の高さが周方向において滑らかに変化する部分を転動するとき、昇降部材124が昇降させられ、部品保持ヘッド64が昇降させられる。
【0025】
部品保持ヘッド64は、昇降部材124に垂直軸線まわりに回転可能かつ水平軸線まわりに回転可能に設けられたヘッド保持体140と、ヘッド保持体140の水平な回転軸線を中心とする一円周上に等角度間隔に設けられた6個の部品吸着ノズル146(図1および図3には代表的に2個のみ図示されている)とを有している。ヘッド保持体140が昇降部材124に搭載されたノズル回転・選択用サーボモータ148を駆動源とするノズル選択装置によって水平軸線まわりに回転させられることにより部品吸着ノズル146の選択が行われ、6個の部品吸着ノズル146のうちの1個が作動位置、すなわち垂直かつ下向きとなる位置に位置決めされる。また、ヘッド保持体140がノズル回転・選択用サーボモータ148を駆動源とするノズル回転装置によって垂直軸線まわりに回転させられることにより、作動位置に位置決めされた部品吸着ノズル146が自身の軸線のまわりに回転させられて回路部品150(図8参照)の方位誤差(軸線まわりの位置誤差)が補正される。
【0026】
方位誤差の補正は、回動板60が撮像位置から部品装着位置へ回動する間に行われ、回路部品150のプリント基板20への装着後、回動板60が部品装着位置から部品吸着位置へ移動する間に部品吸着ノズル146が方位誤差の補正前の位置(原位置)へ戻されるとともに、部品吸着ノズル146の選択が行われる。
【0027】
フレーム68の部品吸着位置近傍に対応する位置および部品装着位置近傍に対応する位置にはそれぞれ、図示は省略するが、部品保持ヘッド昇降装置が設けられている。前記固定カム128の部品吸着位置近傍および部品装着位置近傍にそれぞれ対応する位置には、嵌合溝が形成されて部品保持ヘッド昇降装置の昇降部材が昇降可能に嵌合されている。昇降部材には水平な溝が形成されており、昇降部材が上昇端位置に位置し、嵌合溝に嵌合する状態では、固定カム128のカム溝130の一部を構成する。
【0028】
昇降部材を昇降させる昇降駆動装置は、前記駆動用サーボモータ100を駆動源とし、駆動用サーボモータ100の回転がカムおよびカムフォロワを含む運動変換装置により変換されて昇降部材が昇降させられる。部品保持ヘッド昇降装置は昇降ストローク変更装置を備えており、昇降部材の昇降ストローク、すなわち部品保持ヘッド64の昇降ストロークを回路部品150の高さ等に応じて変更することができる。
【0029】
回動板60が回動させられ、部品吸着位置に至るとき、部品吸着位置近傍に対応する位置に設けられた部品保持ヘッド昇降装置の昇降部材の溝に固定カム用ローラ126が乗り移り、昇降部材が昇降させられることにより、昇降部材124が昇降させられるとともに部品保持ヘッド64が昇降させられ、回路部品150を回路部品供給システム12から取り出す。回動板60が部品装着位置に至るときには、固定カム用ローラ126は、部品装着位置近傍に対応して設けられた部品保持ヘッド昇降装置の昇降部材の溝に乗り移り、昇降部材の昇降により部品保持ヘッド64が昇降させられて回路部品150をプリント基板20に装着する。なお、部品吸着ノズル146への負圧の供給,遮断の切換えは、部品保持ヘッド64に設けられた切換装置160により行われる。切換装置160は機械的に切り換えられる装置であり、その切換えは、回路部品装着装置14の本体の部品吸着位置近傍および部品装着位置近傍にそれぞれ対応する位置に設けられた切換装置駆動装置により、部品保持ヘッド64の下降に伴って行われる。切換装置160には、図示しないホース,ロータリバルブ等により負圧が供給され、ノズル回転・選択用サーボモータ148には、図示しない無接触給電装置等により電力が供給される。
【0030】
回路部品供給システム12を説明する。
回路部品供給システム12は、図5に示すように、複数の部品供給ユニット200を有している。複数の部品供給ユニット200はそれぞれ、テープ送り装置202とテープ収容装置204とを備えている。テープ送り装置202とテープ収容装置204とは互いに分離されており、複数のテープ送り装置202の集合であるテープ送り装置群206は第1支持台208に支持され、複数のテープ収容装置204の集合であるテープ収容装置群210は第2支持台212(図6参照)に支持されている。
【0031】
第1支持台208は図5に示すように長手形状を成し、前記基台10上に設けられた1対の直線状の案内部材たるガイドレール216により、長手方向がX軸方向と平行となる姿勢でX軸方向に移動可能に支持されている。第1支持台208には、ナット218が固定されるとともに、基台10上にX軸方向に平行な軸線まわりに回転可能かつ軸方向に移動不能に取り付けられた送りねじの一種であるボールねじ220に螺合されており、ボールねじ220が支持台移動用サーボモータ222によって回転させられることにより、第1支持台208はX軸方向に移動させられる。
【0032】
複数のテープ送り装置202は、第1支持台208上に、各部品供給部がX軸方向に平行な一直線上に並ぶ状態で取り付けられており、第1支持台208の移動により、複数の部品供給部が選択的に部品供給位置に位置決めされる。部品供給位置は、回路部品装着装置14の部品吸着位置へ移動させられた部品保持ヘッド64の真下に部品供給部が位置する位置である。これらナット218,ボールねじ220,支持台移動用サーボモータ222等が第1支持台移動装置224を構成している。
【0033】
複数のテープ送り装置202の各々は、長手方向に一定ピッチで回路部品150を保持した部品保持テープ242をテープ収容装置204から引き出し、一定ピッチずつ送る。回路部品150は、キャリヤテープ244(図8参照)に長手方向に等間隔に形成された多数の部品収容凹部(図示省略)の各々に1個ずつ収容され、それら部品収容凹部がカバーテープ246(図8参照)により覆われており、これら回路部品150,キャリヤテープ244およびカバーテープ246が部品保持テープ242を構成している。部品保持テープ242は、厚さが一定であって、キャリヤテープ244全体が本体250に設けられた支持面により下方から支持されるタイプのものである。
【0034】
テープ送り装置202の本体250は概して細長い板状を成す。部品保持テープ242は、キャリヤテープ244に形成された送り穴において、スプロケット252(図8参照)の歯に係合させられている。テープ送り装置202は、図8に示すように、部品保持テープ242をカバー256と共に前方へ送る一方、カバー256の後退時には部品保持テープ242が送られず、送りのための準備(送り装置252においてはラチェット爪258にラチェットホイール260の歯を乗り越えさせること)が行われるように構成されている。テープ送り装置202には、カバーテープ246を巻き取る巻取装置264が一体的に設けられている。巻取装置264は本体250にブラケット266によって取り付けられている。巻取装置264は、部品保持テープ242が送られるときには、巻取リール268が静止していてカバーテープ246を巻き取らず、送り装置252において送りのための準備が行われるときに巻取リール268が回転してカバーテープ246を巻き取るように構成されている。
【0035】
テープ送り装置202および巻取装置264は、前記駆動用サーボモータ100を駆動源とする駆動装置272により駆動される。駆動装置272は、回路部品装着装置14の前記部品吸着位置に昇降可能に設けられた駆動部材274を有しており、駆動用サーボモータ100の回転が、図示しないカム,カムフォロワ等により構成される運動変換装置により駆動部材274の昇降運動に変換され、駆動部材274の昇降により、ブラケット266に取り付けられた駆動バー276が昇降させられ、テープ送り装置202および巻取装置264が作動させられるのである。
【0036】
駆動部材274が下降させられ、係合ローラ278(図8参照)が駆動バー276に係合して駆動バー276を押し下げれば、カバー256が後退させられるとともにテープ送り装置202において送りのための準備が行われ、巻取装置264においては、巻取レバー282が引張コイルスプリング283の付勢力により回転させられて巻取リール268が回転させられ、カバーテープ246を1ピッチ分、キャリヤテープ244から剥がしつつ巻き取る。また、駆動バー276に取り付けられた可動ガイドローラ280が下方へ回動して、可動ガイドローラ280と巻取リール268との距離を増し、一定長さのカバーテープ246を繰り込む。
【0037】
逆に駆動部材274が上昇すれば、駆動バー276が引張コイルスプリング286の付勢力により駆動部材274に追従して上昇させられ、ラチェットホイール260およびラチェットホイール260と相対回転不能に設けられた前記スプロケット252が回転させられて部品保持テープ242が1ピッチ分送られ、カバーテープ246が剥がされた回路部品150のうち、先頭の回路部品150が部品取出位置へ送られる。フィーダ200の部品取出位置近傍が部品供給部であり、部品供給部はフィーダ本体部254の長手方向の一方の側に設けられている。先頭の回路部品150が部品取出位置へ送られる際、巻取装置264においては巻取リール268が静止しており、可動ガイドローラ280が上方へ回動して可動ガイドローラ280と巻取リール268との距離を減じることにより、先に繰り込んでおいたカバーテープ246を繰り出し、部品保持テープ242がカバー256と共に1ピッチ分送られることを許容する。
【0038】
部品保持テープ242の送り方向(以下、回路部品送り方向と称する)は、本体250の長手方向と平行であり、これら回路部品送り方向および本体250の長手方向は、テープ送り装置202の前後方向でもある。また、テープ送り装置202(本体250)の厚さ方向を左右方向あるいは幅方向と称する。上記部品保持テープ242の送りやカバーテープ246の巻取りは本発明とは直接関係がないため、詳細な説明は省略する。
【0039】
なお、前記支持板69の部品吸着位置近傍に対応する位置には、図1に示すようにテープ処理装置284が設けられている。テープ処理装置284は、回路部品150が取り出されたキャリヤテープ244を切断するカッタと、切断されたテープ片を負圧により吸引して集めるテープ吸引装置とを有している。キャリヤテープ244は、回路部品150が1個供給され、部品保持テープ242が1ピッチ送られる毎に切断される。
【0040】
テープ送り装置202は第1支持台208に、位置決め装置288により位置決めされて取付装置290により取り付けられる。これら位置決め装置288および取付装置290は、特開平8−56096号公報に記載の位置決め装置および取付装置と同様に構成されており、簡単に説明する。
【0041】
位置決め装置288は、図8に示すように、本体250の下面の前後方向に隔たった2箇所にそれぞれ突設された第1位置決め突部292,294,後側の第1位置決め突部294から本体250とは反対側へ直角に延び出させられた第2位置決め突部298,前記第1支持台208の上面の前部と後部とにそれぞれX軸方向に平行に固定された第1位置決め板300,302,第1支持台208の後面の、第1位置決め板300,302の上面より下側の部分にX軸方向に平行に固定された第2位置決め板304,前側の第1位置決め突部292の前端部上面に形成され、前方に向かうほど下方へ傾斜する傾斜面306,第1支持台208の前面(回路部品装着装置14側の面)に固定のストッパ板308に形成され、傾斜面306に対応する傾斜の傾斜面310を有する。第1位置決め板300,302および第2位置決め板304にはそれぞれ、複数の第1位置決め溝312,314および第2位置決め溝316がテープ送り装置202の取付間隔と等しいピッチで形成されている。複数のテープ送り装置202は、幅が異なるものもあり、取付間隔はすべて同じであるとは限らない。第1位置決め溝312,314は前後方向(Y軸方向)に平行に形成されている。
【0042】
取付装置290は、上記第2位置決め突部298,傾斜面306,310を含むとともに、第2位置決め板304の複数の第2位置決め溝316の各々に対応する位置にそれぞれ、第2位置決め板304に接近,離間可能に取り付けられた係合レバー324,係合レバー324を第2位置決め板304に接近する向きに付勢する付勢手段たる圧縮コイルスプリング326を有している。
【0043】
テープ送り装置202を第1支持台208に取り付ける際には、テープ送り装置202の前部を下げ、後部を上げた状態で、第1位置決め突部292の前端部を第1位置決め溝312に嵌合し、傾斜面306が傾斜面310に接触するまでテープ送り装置202を前進させる。接触後、テープ送り装置202を第1支持台208上へ降ろす。それにより2つの第1位置決め突部292,294が第1位置決め溝312,314に嵌合されるとともに、第2位置決め突部298が係合レバー324を圧縮コイルスプリング326の付勢力に抗して回動させつつ、第1支持台208と係合レバー324との間に進入し、第2位置決め溝316に嵌合されるとともに係合レバー324が係合する。
【0044】
テープ送り装置202は、第1,第2位置決め突部292,294,298と第1,第2位置決め溝312,314,316との嵌合により幅方向に位置決めされ、傾斜面306,310の係合により前後方向に位置決めされる。また、係合レバー324の第2位置決め突部298への係合により傾斜面306が傾斜面310に押し付けられ、斜面の作用により本体250が前側の第1位置決め板300に押し付けられる。さらに、係合レバー324と第2位置決め突部298との係合により回転モーメントが生じ、本体250が後側の第1位置決め板302に押し付けられ、テープ送り装置202は浮上がりの恐れなく、強固に第1支持台208に取り付けられる。
【0045】
テープ収容装置204を説明する。
前記第2支持台212は長手形状を成し、図5ないし図7に示すように、前記基台10にX軸方向、すなわち第1支持台208の移動方向と平行に固定されている。複数のテープ収容装置204は、3群に分けられて第2支持台212上に設けられている。第2支持台212上には、X軸方向に距離を隔てて位置する一対の板状の支持部材352が3対、X軸方向に並んで固定されている。各対の2個ずつの支持部材352により、5本の支持軸354,356,358,360,362(図9参照)がX軸方向に平行に、かつY軸方向に距離を隔てるとともに、高さの異なる位置に設けられており、各支持軸354〜362にはそれぞれ、複数個の支持ローラ364,366,368,370,372が回転可能に嵌合されている。
【0046】
複数個ずつの支持ローラ364,366,368,370,372において、隣接する2個の支持ローラの間にはそれぞれ、板状の仕切部材376が設けられている。複数の仕切部材376はそれぞれ、図9に示すように、支持軸356〜362に嵌合されている。前記部品保持テープ242は、リール380に巻き付けられている。リール380は円形断面のテープ巻付部の軸方向の両端部からそれぞれ、半径方向外向きにフランジ部が延び出させられたものであり、リール380は、隣接する一対の仕切部材376の間に収容され、支持ローラ364〜372によりX軸方向に平行な軸線まわりに回転可能に支持されている。支持ローラ364〜372は、Y軸方向の位置および高さを異にする位置に設けられており、幅および径の異なる複数種類のリール380を支持することができる。なお、図5においては、理解を容易にするために、部品保持テープ242およびリール380の図示が省略されている。
【0047】
支持部材352は、径が最も大きいリール380より大きく、図10に示すように、テープ送り装置202の本体250とほぼ同じ高さまで延び出させられており、一対ずつの支持部材352の上端部であってテープ送り装置202側の部分にはそれぞれ、支持軸384がX軸方向に平行に取り付けられるとともに、複数のガイドローラ386が軸受388を介して各々独立に回転可能に取り付けられている。ガイドローラ386は、リール380の数より多く、支持軸384に回転軸線に平行な方向において隙間なく取り付けられている。リール380から引き出された部品保持テープ242は、ガイドローラ386に巻き掛けられた後、テープ送り装置202の本体250の後端部上面上に載せられ、更に、本体250の後端部より前側に設けられ、本体250の前端部に至る凹部状の案内溝390(図10参照)に嵌合されている。隣接する一対の仕切部材376,5個の支持ローラ364〜372,ガイドローラ386がテープ収容装置204を構成し、ガイドローラ386がテープ収容装置204のテープ出口を構成し、テープ送り装置202の案内溝390のテープ収容装置204側の開口がテープ入口を構成している。ガイドローラ386の最上部と、本体250の案内溝390との高さは同じにされ、テープ出口とテープ入口とは高さが同じにされており、リール380はテープ出口より低い位置に設けられている。
【0048】
テープ送り装置202の幅はテープ収容装置204の幅より小さく、第1支持台208に取り付け可能なテープ送り装置数と、第2支持台212に設けられたテープ収容装置204の数とは同じであるが、取り付けられたテープ送り装置群206の部品供給部が並ぶ方向の寸法はテープ収容装置群210のそれより短く、第1支持台208は第2支持台212より小さい。
【0049】
第1支持台208と第2支持台212との間には、図5および図7に示すように、テープ湾曲状態維持装置400が設けられている。テープ湾曲状態維持装置400は、テープ押下部材402とテープ受部材404とを含む。
テープ押下部材402は、図5および図10に示すように、下面が下に凸の半円筒面状を成し、テープ送り装置202が並ぶ一直線に平行な垂直面に沿って水平に延びる長手形状の部材であり、2本の支持軸406により支持されている。テープ押下部材402の長手方向の両端部および両端部の間の2箇所とにはそれぞれ、図11に示すようにリブ408が長手方向と直角に設けられている。これらリブ408にはそれぞれ、ボス部材410がテープ押下部材402の長手方向と平行に固定されており、2本の支持軸406はそれぞれ、2個ずつのボス部材410に軸方向に相対移動可能に嵌合されている。テープ押下部材402のリブ408の間の部分には、別のリブ412が設けられている。これらリブ412は断面形状がU字形を成し、支持軸406との干渉が回避されている。なお、図11においてリブ408,412およびボス部材410は、断面にしないで図示されている。
【0050】
各支持軸406の一端部はそれぞれ、図11に示すように、前記基台10に昇降可能に取り付けられた昇降部材414の各々に上下方向に相対移動可能に嵌合されている。前記基台10のX軸方向に隔たった2箇所にはそれぞれ、図5および図11に示すように、コラム416が立設されるとともに、各コラム416のテープ収容装置204側の面には、案内部材たる直線状のガイドレール418が上下方向に延びる姿勢で設けられており、このガイドレール418に、昇降部材414に固定の被案内部材たるガイドブロック420が昇降可能に嵌合され、ガイドレール418と共にリニアガイドを構成している。ガイドブロック420は、複数のボールを循環可能に保持しており、これらボールを介してガイドレール418に嵌合され、上下方向の移動を案内されるとともに、幅方向の移動およびガイドレール418からの抜出しが防止されている。
【0051】
これら昇降部材414にはそれぞれ、上下方向に延びる長穴424が形成されるとともに、2本の支持軸406の各一方の端部422が上下方向および軸方向に相対移動可能に嵌合されている。端部422の直径は、長穴424の幅より僅かに小さくされており、支持軸406の端部422以外の部分の直径は長穴424の幅より大きい大径部とされている。また、端部422は、昇降部材414の支持軸406の軸線に平行な方向の寸法より長くされており、長穴424に対して傾斜することができる。さらに、端部422の長穴424からの突出端には、直径が長穴424の幅より大きい円板状の抜止部材423が固定され、支持軸406の昇降部材414からの抜け出しが防止されている。
【0052】
一対のコラム416の各上端部にはそれぞれ、図5,図7および図11に示すように、第1プーリ426がY軸方向に平行な軸線まわりに回転可能に取り付けられている。一方の第1プーリ426は、図5に示すように、回転軸線に平行な方向において他方の第1プーリ426より突出した位置に設けられている。この他方の第1プーリ426を回転可能に支持する支持軸には、第2プーリ428が回転可能に、かつ回転軸線に平行な方向の位置が一方の第1プーリ426と同じになる位置に取り付けられている。
【0053】
一対の昇降部材414のうち、第1,第2プーリ426,428が取り付けられたコラム416に昇降可能に取り付けられた昇降部材414には、図5および図11に示すように、ワイヤロープ430の一端部が係止されている。このワイヤロープ430は上記他方の第1プーリ426に巻き掛けられ、方向が垂直方向から水平方向に変換された後、駆動源たる流体圧シリンダの一種であるロッドレスシリンダ432の移動台434に固定のブラケット436に係止されている。
【0054】
ロッドレスシリンダ430はピストンロッドのない空気圧シリンダであり、ガイドレールを有し、前記装置本体を構成するフレーム68の回路部品供給システム12側の垂直な側面にX軸方向に平行に取り付けられている。ロッドレスシリンダ430においては、ピストンと一体的に設けられた移動子が気密を保ってハウジング外へ突出させられており、その移動子に固定された移動台434が移動子の移動によりX軸方向に移動せられるとともに、ガイドレールにより移動を案内される。
【0055】
他方の昇降部材414には、別のワイヤロープ438の一端部が係止されている。このワイヤロープ438は、前記一方の第1プーリ426に巻き掛けられ、方向が垂直方向から水平方向に変換された後、第2プーリ428に巻き掛けられ、方向が水平方向において逆向きに変換され、前記ワイヤロープ430と水平方向において同じ向きに延びる状態とされてロッドレスシリンダ432の移動台434に固定のブラケット436に係止されている。
【0056】
したがって、ロッドレスシリンダ432の移動台434が図5および図11において右方へ移動させられれば、2個の昇降部材414が同時に同距離上昇させられ、左方へ移動させられれば同時に同距離下降させられる。支持軸406は、昇降部材414に支持されて昇降し、テープ押下部材402は、前記テープ収容装置204のテープ出口とテープ送り装置202のテープ入口とを結ぶ直線より高く、図7に二点鎖線で示す上昇端位置と上記直線より低く、図7に実線で示す下降端位置との間で昇降させられる。一対の昇降部材414等は、テープ押下部材402が、第1支持台208の移動方向に直角な方向、すなわち第1,第2支持台208,212が並ぶ方向において、テープ出口とテープ入口との中間に位置するように設けられている。テープ押下部材402は、部品供給部が並ぶ一直線に平行であって、第1,第2支持台208,212が並ぶ方向においてテープ出口とテープ入口との中間に位置する垂直面に対して左右対称に設けられているのであり、テープ出口とテープ入口との中間位置において昇降させられる。
ワイヤ430,438,第1,第2プーリ426,428,ロッドレスシリンダ432が同期昇降装置437を構成し、昇降部材414と共に押下部材昇降装置439を構成している。
【0057】
テープ受部材404は、図5および図10に示すように、上面が下に凸の半円筒面状を成す長手形状の部材であり、テープ送り装置202が並ぶ一直線に平行な垂直面に沿って水平に延びている。テープ受部材404は、図5に示すように、テープ押下部材402とほぼ同じ長さを有し、2本の合成樹脂製の平ベルト440により、第1支持台208と第2支持台212とから吊り下げられている。
【0058】
2本の平ベルト440は、図10に一方の平ベルト440について示すように、一端部において第1支持台208に回動可能に取り付けられ、他端部において、第2支持台212に固定のはみ出し防止部材466に回動可能に取り付けられている。はみ出し防止部材466は板状を成し、前記3対の支持部材352の各対の支持部材352の第1支持台208側の部分の間に固定された取付部材(図示省略)に固定されている。平ベルト440の他端部は、支持部材352およびはみ出し防止部材466を介して第2支持台212に回動可能に取り付けられているのであり、テープ受部材404は、第1支持台208から吊り下げられるとともに、第2支持台212から吊り下げられているということができる。はみ出し防止部材466については、後に説明する。2本の平ベルト440は更に、それぞれ、長手方向の中間部においてテープ受部材404の下面(外面)に回動可能に取り付けられている。
【0059】
平ベルト440の長手方向の両端部にはそれぞれ、図13に示すように、第1支持台208およびはみ出し防止部材466側とは反対側の面に、薄い金属製の補強材441が取り付けられるとともに、補強材441および平ベルト440を貫通してピン穴442が形成されており、各ピン穴442に図示しないピンが通されて、平ベルト440の両端部がそれぞれ第1,第2支持台208,212に、テープ送り装置202が並ぶ一直線に直角な水平軸線まわりに回動可能に取り付けられている。また、平ベルト440の長手方向の中央部には、テープ受部材404に接触させられる側とは反対側の面に、薄い金属製の補強材444が取り付けられるとともに、補強材444および平ベルト440を貫通してピン穴446が形成されており、このピン穴446にピン448が通され、平ベルト440は、テープ受部材404に、テープ受部材404の長手方向と直角な垂直軸線まわりに回動可能に取り付けられている。なお、平ベルト440の長手方向の両端部と中間部との間の部分はそれぞれ、両端部および中間部より幅が狭くされ、万一、摩擦力等により平ベルト440の両端部および中央部の図示しないピンおよびピン448まわりの回動が不足した場合に、幅方向に平行な平面内で湾曲し易くされている。
【0060】
これら平ベルト440はそれぞれ、図12に示すように、第1支持台208と第2支持台212との、複数のテープ送り装置202の各部品供給部が並ぶ一直線に平行な方向の両中央部が互いにちょうど対向する状態において、平ベルト440のうち、第1支持台208からテープ受部材404を吊り下げる第1支持台側吊下部452が下部ほど上記中央部から離れる向きに傾斜し、第2支持台212からテープ受部材404を吊り下げる第2支持台側吊下部454が下部ほど上記中央部に接近する向きに傾斜する姿勢で取り付けられている。第1支持台側吊下部452が第1吊下部材を構成し、第2支持台側吊下部454が第2吊下部材を構成しているのであり、各第1支持台側吊下部452と第2支持台側吊下部454とは、図10に示すように、部品供給部が並ぶ一直線に平行であって、第1,第2支持台208,212が並ぶ方向においてテープ出口とテープ入口との中間に位置する垂直面に対して概して左右対称的に設けられ、テープ受部材404は、第1,第2支持台208,212が並ぶ方向において、テープ出口とテープ入口との中間に配設され、上記垂直面に対して左右対称となっている。
なお、平ベルト440の第1,第2支持台208,212に対するテープ送り装置202が並ぶ一直線に平行な方向の取付位置の設定および第1支持台側吊下部452,第2支持台側吊下部454の傾斜角度の設定については後述する。
【0061】
テープ受部材404の長手方向の両端部にはそれぞれ、図10および図11に示すように、押下部材受460が固定されている。押下部材受460は、図10に示すように、テープ受部材404の長手方向に平行な垂直面に対して対称に傾斜する一対の受面462を有する。前記昇降部材414の下降端位置は、昇降部材414に設けられた長穴424の下端が、受面462より下方になる位置に設定されている。したがって、昇降部材414が下降させられるとき、支持軸406は昇降部材414の長穴424の下面により支持されて昇降部材414と共に下降し、テープ押下部材402が下降するが、昇降部材414が下降端位置に到達する前にテープ押下部材402に取り付けられたボス部材410が押下部材受460により受けられ、その後、昇降部材414のみが下降し、昇降部材414によるテープ押下部材402の支持が解除される。押下部材受460に設けられた一対の受面462は対称に傾斜させられており、これら受面462とボス部材410との係合により、テープ押下部材402と押下部材受460との、テープ押下部材402の長手方向に直角なあらゆる方向の位置決めが行われる。押下部材受460により受けられた状態では、テープ押下部材402はテープ受部材404の昇降,移動に伴って昇降,移動する。
【0062】
テープ送り装置202を第1支持台208に取り付け、リール380をテープ収容装置204にセットするとき、テープ押下部材402は上昇端位置に位置させられている。また、第1支持台208は、図5に実線で示すように、その中央部が第2支持台212の中央部にちょうど対向する位置に位置させられている。テープ送り装置202は、前述のように位置決め装置288により位置決めされるとともに、取付装置290により第1支持台208に取り付けられる。リール380は一対の仕切部材376の間に入れられ、支持ローラ364〜372により回転可能に支持されるとともに、部品保持テープ242がリール380から引き出され、ガイドローラ386に巻き掛けられた後、テープ押下部材402の下を通ってテープ送り装置202の本体250の後端部上面に掛けられるとともに、更に本体250に設けられた案内溝390に嵌合される。部品保持テープ242のキャリヤテープ244がテープ送り装置202のスプロケット252に係合させられるとともに、カバー256が被せられる。また、カバーテープ246の端部が巻取リール268に巻き付けられる。
【0063】
全部のテープ送り装置202について部品保持テープ242がセットされた後、昇降部材414が下降させられ、テープ押下部材402が下降させられる。テープ押下部材402は全部の部品保持テープ242に接触し、それら部品保持テープ242がリール380から一斉に引き出され、テープ押下部材402に沿って湾曲させられつつ押し下げられる。昇降部材414が下降端位置へ到達し、テープ押下部材402が昇降部材414による支持を解かれて押下部材受460により受けられた状態では、テープ押下部材402とテープ受部材404との間に隙間が形成される。この隙間の大きさは、回路部品供給システム12にセットされることが予定されている部品保持テープ242のうち最も厚いものの厚さの3倍より大きくされている。回路部品供給システム12にセットされる部品保持テープ242の厚さがほぼ均一である場合には、テープ押下部材402とテープ受部材404との隙間を、部品保持テープ242の厚さより大きく、厚さの2倍より小さくして、部品保持テープ242の送り等に伴って隣接の渡り部分が入れ代わり、複数の部品保持テープ242が絡み合うことを防止することが可能なのであるが、本実施形態においては、厚さが複数種類に異なる部品保持テープ242のセットが予定されているため、逆に、テープ押下部材402とテープ受部材404との隙間を十分大きくし、たとえ厚さが最大の部品保持テープ242の渡り部分が3重に重なりあっても、それら渡り部分がテープ押下部材402とテープ受部材404との間に強く挟まれ、軽快な移動を妨げられれることがないようにされているのである。また、部品保持テープ242の下方へU字形に湾曲させられた渡り部分の中央部はテープ受部材404により受けられ、渡り部分の重量によってリール380から部品保持テープ242が際限なく引き出されることが防止される。さらに、テープ出口とテープ入口とは高さが同じにされており、それらテープ出口とテープ入口との間において下方へU字形に垂下させられた部品保持テープ242の渡り部分は、部品供給部が並ぶ一直線に平行であって、第1支持台208の移動方向に直角な方向、すなわち第1,第2支持台208,212が並ぶ方向においてテープ出口とテープ入口との中間に位置する垂直面に対して概して左右対称的となり、渡り部分の中央部は、上記第1,第2支持台208,212が並ぶ方向において、テープ出口とテープ入口との中間に位置し、第1支持台208の第2支持台212に対する移動に伴って、その移動距離の1/2の距離移動する。
【0064】
なお、テープ押下部材402の下降時には、テープ押下部材402およびテープ受部材404は共に、各中央部が第2支持台212の中央部にちょうど対向する位置にあり、第1支持台208の移動方向に平行な方向(テープ押下部材402およびテープ受部材404の長手方向)における位置が同じであって、テープ押下部材402がテープ受部材404の一対の押下部材受460の間に嵌入することができる。もし、テープ押下部材402とテープ受部材404との長手方向の相対位置がずれていて、テープ押下部材402が一対の押下部材受460の間に嵌入することができなければ、本実施形態においては作業者が嵌入させるのであるが、テープ押下部材402の一対の押下部材受460内への嵌入を案内する案内部を、テープ押下部材402と押下部材受460との少なくとも一方に設けてもよい。
昇降部材414が上昇させられれば、昇降部材414は、上昇の途中で押下部材受460に受けられたテープ押下部材402の支持軸406を支持し、テープ押下部材402を上昇させる。
【0065】
前記第1,第2支持台208,210の互いに対向する側にはそれぞれ、図10に示すように、平板状のはみ出し防止部材464,466が第1支持台208の移動方向と平行にかつ板面が上下方向(垂直)に延びる状態で固定されている。はみ出し防止部材464は、第1支持台208に直接固定され、はみ出し防止部材466は、前述のように、第2支持台212に固定の3対の支持部材352の各対の支持部材352の第1支持台208側の部分の間に固定された取付部材(図示省略)に固定されており、はみ出し防止部材466には、2本の平ベルト440の各端部が回動可能に取り付けられている。なお、図5においては、はみ出し防止部材464,466の図示が省略されている。
【0066】
はみ出し防止部材464,466はそれぞれ、第1,第2支持台208,212の長さ(第1支持台208の移動方向に平行な方向の寸法)にほぼ等しい長さを有するとともに、テープ入口およびテープ出口より小距離下側の位置であって、テープ入口およびテープ出口の近傍から下方へ延び出させられ、下端部はテープ受部材404の近傍まで延び出させられている。前記2本の平ベルト440は、はみ出し防止部材464,466の内側(第1,第2支持台208,212とは反対側)に配設されており、平ベルト440およびテープ受部材404の吊下方向と直角な水平方向(第1,第2支持台208,212が並ぶ方向)における移動がはみ出し防止部材464,466により防止されている。はみ出し防止部材464,466は、後述するように、部品保持テープ242の渡り部分のはみ出しを防止する部材であるが、テープ受け部材404の長手方向に直角で水平な方向の揺動を防止する揺動防止部材を兼ねているのである。
【0067】
なお、テープ収容装置群210の上方には、図6および図7に示すように、シャッタ470が設けられている。シャッタ470は、流体圧シリンダの一種であるロッドレスシリンダを駆動源とする開閉装置により開閉させられ、回路部品のプリント基板への装着中には閉じられて作動音の漏れが防止されるとともに、安全が図られるようになっている。
【0068】
本電子部品装着システムは、図14に示す制御装置520により制御される。制御装置520は、PU(プロセッシングユニット)522,ROM524,RAM526およびそれらを接続するバス528を有するコンピュータ530を主体とするものである。バス528には入力インタフェース532が接続され、前記撮像装置102が接続されている。バス528にはまた、出力インタフェース534が接続され、駆動回路536,538,540,541,543,542,544,546を介してベルト駆動用モータ28,44,テーブル駆動用サービス54,56,昇降装置46,駆動用サーボモータ100,ノズル回転選択用サーボモータ148,支持台移動用サーボモータ222等が接続されている。ROM524には、テープ送り装置202の部品供給部の位置決め,回路部品150の供給,装着等に必要な種々のプログラムが格納されている。
なお、これらテーブル駆動用サーボモータ54,56,駆動用サーボモータ100,ノズル回転選択用サーボモータ148,支持台移動用サーボモータ222は、駆動源たる電動モータの一種であって、回転角度の制御可能なモータである。サーボモータに代えてステップモータを用いてもよい。
【0069】
以上のように構成された回路部品装着システムにおいて回路部品150のプリント基板20への装着時には、プリント基板20が搬入装置24により基板位置決め支持装置22に搬入される。基板支持台40は上昇端位置においてプリント基板20を受け取って保持した後、下降端位置へ下降させられ、Xテーブル36およびYテーブル38の移動により水平面内の任意の位置へ移動させられて、プリント基板20の多数の部品装着箇所の各々に回路部品が装着される。なお、回路部品150の装着に先立ってプリント基板20に設けられた基準マークの撮像が行われ、撮像データに基づいて多数の部品装着箇所の各々のX軸方向およびY軸方向の位置誤差が算出される。この位置誤差は、プリント基板20の移動距離の補正により、回路部品150のX軸方向,Y軸方向の部品保持ヘッド64による保持位置誤差と合わせて補正される。
【0070】
回路部品150の装着時には、駆動用サーボモータ100が起動されて4個の鼓形カム90a,90b,90c,90dが一斉に同期して回転させられる。それにより15個の回動板60が回動,停止させられ、15個の部品保持ヘッド64が順次部品吸着位置へ移動させられて、部品供給部が部品供給位置に位置決めされたテープ送り装置202から回路部品150を取り出す。回路部品150の取出し後、回動板60は撮像位置において停止させられ、回路部品150が撮像されて回路部品150のX軸方向,Y軸方向の位置誤差および方位誤差が算出される。撮像後、回動板60は更に回動させられ、回動と並行して作動位置に位置決めされた部品吸着ノズル146が自身の軸線のまわりに回転させられて方位誤差が補正された後、部品装着位置へ至り、部品保持ヘッド64が回路部品150をプリント基板20に装着する。
【0071】
複数の部品供給ユニット200は、そのうちの1つのテープ送り装置202の部品供給部が部品供給位置に位置決めされて回路部品150を供給する。1つの部品供給ユニット200が回路部品150の供給を終えたならば、第1支持台208が移動させられ、次に回路部品150を供給する部品供給ユニット200のテープ送り装置202の部品供給部が部品供給位置に位置決めされる。原則として、テープ送り装置202およびテープ収容装置204(リール380)は第1支持台208および第2支持台212に、回路部品150のプリント基板20への装着順に取り付けられており、1個のテープ送り装置202が回路部品150の供給を終えたならば、第1支持台208が1ピッチ、すなわち隣接するテープ送り装置202の間隔に等しい距離ずつ一方向に移動させられ、隣接するテープ送り装置202の部品供給部が部品供給位置に位置決めされる。部品供給時には、第1支持台208は図5に一点鎖線で示す部品供給開始位置、すなわち1番目に回路部品150を供給する部品供給ユニット200のテープ送り装置202の部品供給部が部品供給位置に位置する位置から、二点鎖線で示す部品供給終了位置、すなわち最後に回路部品150を供給する部品供給ユニット200のテープ送り装置202の部品供給部が部品供給位置に位置する位置へ原則として1ピッチずつ移動させられ、供給後、部品供給終了位置から部品供給開始位置へ一気に戻される。
【0072】
このように回路部品150の供給が行われる際の部品保持テープ242の挙動を説明する。第1支持台208が移動させられるとき、部品保持テープ242の渡り部分は湾曲状態を保ったまま移動し、ガイドローラ386に巻き掛けられた部分は向きを変えつつ複数のガイドローラ386を乗り移っていく。この際、隣接する部品保持テープ242の一方が他方を乗り越えて交錯することはない。
【0073】
また、部品保持テープ242の渡り部分がU字形に湾曲しているため、第1支持台208が移動し、テープ送り装置202が対応するテープ収容装置204に対して移動させられるとき、部品保持テープ242の渡り部分が無理な変形を強いられることがない。渡り部分が直線状である場合には、前述のように、無理な3次元的変形を強いられることとなるのであるが、本実施形態においては、渡り部分のテープ収容装置204側の端とテープ送り装置202側の端との相対移動が、主として、渡り部分が形成するUの字の両腕部に相当する部分のねじれと、Uの字の底部の垂直軸線まわりの回動とにより吸収されるため、無理な3次元的変形を強いられることがないのである。
なお、本実施形態においては、部品保持テープ242のガイドローラ386に巻き掛けられた部分が第1支持台208の移動に伴って第1支持台208の移動方向と平行な方向に移動可能とされ、この移動により、テープ送り装置202の対応するテープ収容装置204に対する移動の一部が吸収されるようになっているが、各テープ収容装置204に対して1個ずつのガイドローラを設け、各ガイドローラの軸方向の両端にはフランジを形成して、部品保持テープ242の、第1支持台208の移動方向と平行な方向の移動を防止することも可能である。
【0074】
次に、テープ押下部材402およびテープ受部材404の挙動を説明する。第1支持台208の移動時には、平ベルト440の第1支持台側吊下部452が第1支持台208と共に移動し、テープ受部材404および第2支持台側吊下部454を引っ張ってテープ受部材404を移動させる。図16に概略的に示すように、第1支持台208が一点鎖線で示す部品供給開始位置に位置するとき、テープ受部材404は一点鎖線で示す位置にあり、図中矢印で示す部品供給時の移動方向において上流側の端部が下流側の端部より低くなる向きに傾斜させられる。第1支持台208が実線で示すように、部品供給開始位置と部品供給終了位置との中間に位置するとき、テープ受部材404は実線で示す位置において水平となり、第1支持台208が二点鎖線で示すように部品供給終了位置に到達したとき、テープ受部材404は二点鎖線で示す位置へ移動し、移動方向において上流側の端部が下流側の端部より高くなる向きに傾斜させられる。このようにテープ受部材404が移動すれば、押下部材受460を介してテープ受部材404により受けられているテープ押下部材402も一緒に移動する。テープ押下部材402を支持する支持軸406は、その大径部および抜止部材423によって昇降部材414に対する軸方向の移動を規制されており、テープ押下部材402は支持軸406に対して移動する。前述のように、テープ押下部材402およびテープ受部材404は、テープ出口とテープ入口との中間の位置に配設されており、第1支持台208の移動距離の1/2の距離移動する。
【0075】
テープ受部材404が移動に伴って上記のように傾斜させられるのは、2本の平ベルト440が、第1支持台208と第2支持台212とのX軸方向に平行な方向の両中央部が互いに丁度対向する状態において、第1支持台側吊下部452が下部ほど上記中央部から離れる向きに傾斜し、第2支持台側吊下部454が下部ほど上記中央部に接近する向きに傾斜する姿勢でテープ受部材404を吊り下げているからである。この状態から第1支持台208が、例えば左方に限度位置まで移動すれば、図15に示すように、右側の第1支持台側吊下部452と第2支持台側吊下部454との成す角が増大する一方、左側の第1支持台側吊下部452と第2支持台側吊下部454との位置が左右入れ代わるとともに両者の成す角が減少する。それにより、テープ受部材404は、左端部がやや下降する一方、右端部が上昇し、右上がりに傾斜するのである。このように傾斜させられる目的は後に説明するが、テープ押下部材402の傾斜は、支持軸406の端部422が長穴424内を昇降することにより許容される。端部422の長さは、テープ押下部材402の傾斜を許容する長さであればよい。なお、第1,第2支持台側吊下部452,454はそれぞれ、第1,第2支持台208,212およびテープ受部材404に回動可能に連結されているため、上記移動につれて、図15に示されているように第1,第2支持台208,212,テープ受部材404に対して回動し、平ベルト440が無理な変形を強いられることを回避する。
【0076】
以上説明したように、テープ押下部材402とテープ受部材404とは一体的に移動する。そして、部品保持テープ242の渡り部分の中央部は、第1支持台208の第2支持台212に対する移動方向に直角な方向、すなわち第1,第2支持台208,212が並ぶ方向においてテープ出口とテープ入口との中間に位置し、テープ押下部材402およびテープ受部材404もテープ出口とテープ入口との中間の位置に配設されており、テープ押下部材402およびテープ受部材404の移動量が部品保持テープ242の渡り部分の中央部の移動量とほぼ等しいため、テープ押下部材402およびテープ受部材404と部品保持テープ242とは殆ど相対移動しない。そのため、隣接する部品保持テープ242が互いに重なり合ったり、位置が入れ替わって絡まったりすることが良好に防止される。第1支持台208の移動時には、前述のように部品保持テープ242の渡り部分も移動するため、もしテープ押下部材402およびテープ受部材404が移動しなければ、複数の渡り部分のうち、あるものはテープ押下部材402やテープ受部材404に摩擦により係合して移動せず、別のものは移動し、渡り部分が交錯することがある。それに対し、本実施形態では渡り部分とテープ押下部材402およびテープ受部材404とが殆ど相対移動しないため、重なりや入替わりの発生が良好に防止されるのである。
【0077】
また、一旦、部品保持テープ242を押し下げたテープ押下部材402は押下位置に留まり、全部の渡り部分の浮上がりを防止する。そのため、テープ送り装置202においては回路部品150を1個供給する毎に部品保持テープ242が送られるが、この際、部品保持テープ242が確実にリール380から引き出される。テープ押下部材402がなければ、テープ送り時に、テープ収容装置204側ではリール380から新たに部品保持テープ242が引き出されることなく、テープ送り装置202側においてのみ部品保持テープ242が送られ、渡り部分が短くなり、やがて渡り部分が直線状に近くなって、テープ送り装置202のテープ収容装置204に対する移動時に前述のように部品保持テープ242に3次元的な変形が生ずる。それに対し、テープ押下部材402により浮上がりが防止されていれば、部品保持テープ242が確実にリール380から引き出されて渡り部分が短くなることはなく、部品保持テープ242の変形が緩やかで済む。
【0078】
部品供給部が部品供給位置に位置決めされたテープ送り装置202において部品保持テープ242が送られるとき、テープ出口を構成する前記複数のガイドローラ386のうち、送られる部品保持テープ242が巻き掛けられたガイドローラ386のみが回転する。他のガイドローラ386は回転せず、ガイドローラ386の回転によって、送られるべき部品保持テープ242以外の部品保持テープ242がリール380から引き出されることがない。
【0079】
最後に、第1支持台208の移動に伴ってテープ受部材404およびテープ押下部材402が傾斜するようにされた理由を説明する。
部品保持テープ242の渡り部分を湾曲させた場合、渡り部分がリール380に巻き戻されることがなく、かつ、もし渡り部分の昇降を妨げるものがなければ、第1支持台208の移動によるテープ送り装置202と対応するテープ収容装置204との相対位置の変動に伴って渡り部分は昇降する。相対位置のずれが大きいほど、渡り部分の下端部が上昇するのである。
【0080】
渡り部分の下端部の高さの変化の仕方は、複数のテープ送り装置202毎に異なる。例えば、図17に示すように、第1支持台208の移動方向(図中矢印で示す方向)において最も上流側のテープ送り装置202および対応するテープ収容装置204(テープ送り装置202A,テープ収容装置204Aとする)について見れば、テープ送り装置202Aとテープ収容装置204Aとの相対位置のずれが0より大きい状態から、ずれが0の位置を経て最大の状態で回路部品の供給が終了する。すなわち渡り部分の下端部の高さが高い状態から、最も低い状態を経て、最も高い状態で回路部品の供給が終了するのである。最も下流側のテープ送り装置202および対応するテープ収容装置204については逆になる。また、中央のテープ送り装置202およびテープ収容装置204について見れば、それら装置の相対位置のずれが部品供給開始時と部品供給終了時とにおいて最も大きくなり、部品供給時に0になる。すなわち渡り部分の下端部の高さが最も高い状態で部品供給が開始,終了し、部品供給時に最も低くなるのである。
【0081】
テープ送り装置202が対応するテープ収容装置204とのずれが大きくなる向きに移動するとき、部品保持テープ242はテープ送り装置202の移動を許容することが必要である。部品保持テープ242の渡り部分の昇降を妨げるものがなければ渡り部分が上昇し、その上昇分によりテープ送り装置202の移動が許容されるのであるが、渡り部分が昇降できなければ、部品保持テープ242がテープ収容装置204から引き出される。しかし、本実施形態では、テープ押下部材402が移動しつつ傾斜し、部品保持テープ242の渡り部分の昇降をある程度許容するため、渡り部分の上昇によりテープ送り装置202の移動が許容され、テープ収容装置204からの引出量が少なくて済む。引出量が少なければ、テープ送り装置202と対応するテープ収容装置204とのずれが少なくなる際に生ずる渡り部分のたるみが少なくて済み、部品保持テープ242が隣接する部品保持テープ242と絡まることが良好に回避される。
【0082】
第1支持台208の移動に伴う渡り部分の下端部の高さの変化の仕方は、前述のように、部品保持テープ242毎に異なるため、テープ受部材404およびテープ押下部材402を傾斜させても、全部の部品保持テープ242の渡り部分について、リール380からの部品保持テープ242の引出量およびたるみが少なくて済むように受けさせることはできない。テープ受部材404の傾斜角度は、平ベルト440の第1,第2支持台208,212に対する第1支持台側吊下部452および第2支持台側吊下部454の取付位置および傾斜角度によって変えられるため、これら取付位置および傾斜角度は、全部の部品保持テープ242の各渡り部分について、リール380からの部品保持テープ242の引出量およびたるみができる限り少なくて済む位置および角度に設定されている。
なお、部品保持テープ242の渡り部分がたるんでも、渡り部分のテープ受部材404の幅方向(第1,第2支持台208,212が並ぶ方向)外側へのはみ出しは、前記はみ出し防止部材464,466により防止される。
【0083】
1枚のプリント基板への回路部品150の装着が終了すれば、第1支持台208は供給開始位置へ戻される。また、基板位置決め支持装置22においては、基板支持台40が原位置へ戻された後、上昇端位置へ上昇させられ、基板保持装置によるプリント基板20の保持が解除された後、基板搬入・搬出装置により搬出装置26へ搬出される。この搬出の後、あるいは搬出と並行して、搬入装置24および基板搬入・搬出装置により、次に回路部品が装着されるべきプリント基板20が搬入され、基板保持装置により保持されて、次の装着の準備が為される。
【0084】
部品供給ユニット200において回路部品150が残り少なくなれば、リール380が交換される。交換時には、先にテープ収容装置204にセットされているリール380から残っている部品保持テープ242を全部引き出すとともに、空のリール380をテープ収容装置204から外して、部品保持テープ242が巻き付けられた新たなリール380をセットする。次いで、新たにセットしたリール380の部品保持テープ242を、テープ送り装置202に掛けられていて、現に回路部品150を供給している部品保持テープ242に接続する。
【0085】
回路部品150が残り少なくなったか否かは、部品切れ検出装置により検出される。部品切れ検出装置は、例えば、コンピュータに設けられ、部品供給ユニット200毎に供給した回路部品150の数を数えるカウンタを含むものとされ、残りの回路部品150の数が設定数になったとき、作業者に回路部品150を補給すべきことが報知装置により報知される。設定数とは、作業者がリール380を交換し、部品保持テープ242の接続を行うのに十分な時間が確保される数である。また、報知は種々の態様で行われ、例えば、ブザーを鳴らすことにより行ってもよく、あるいは表示装置に表示してもよく、あるいはランプを点滅または点灯させることにより行ってもよい。さらに、部品保持テープ242にマークを付けるとともに、そのマークを検出する検出装置を設け、マークを検出することにより回路部品150が残り少なくなったことがわかるようにしてもよい。
【0086】
第2支持台212は回路部品供給中、静止しているため、第1支持台208の停止中のみならず、移動中にも回路部品150の補給を行うことができる。また、テープ収容装置204のテープ出口を構成するガイドローラ386は、テープ出口とテープ入口とが同じ高さとなるように設けられているが、リール380はガイドローラ386より低い位置に設けられており、作業者がリール380の交換等を容易に行うことができる。さらに、部品保持テープ242はガイドローラ386によって、渡り部分側とリール380側の部分とに分けられているため、第1支持台208の移動に伴って部品保持テープ242のガイドローラ386よりテープ送り装置202側の部分が第1支持台208の移動方向に平行な方向に移動しても、テープ収容装置204側の部分は移動が少なくて済み、作業者は容易に接続作業を行うことができる。
【0087】
なお、上記実施形態において、テープ受部材404は平ベルト440によって第1,第2支持台208,212から吊り下げられて第1支持台208と共に移動させられるようになっていたが、第1,第2支持台208,212から吊り下げることは不可欠ではない。例えば、図18および図19に示すように、第1支持台208と第2支持台212との互いに対向する面にそれぞれ、テープ送り装置の部品供給部が並ぶ一直線に平行にラック600,602を固定するとともに、それらラック600,602に2個のピニオン604を噛み合わせる。各ピニオン604は、ラック600,602の下面に固定されるとともに、ラック600,602から突出させられた支持部材606,608により下方から垂直軸線まわりに回転可能かつラック600,602の長手方向に移動可能に支持されている。テープ受部材612は、第1,第2支持台208,212が並ぶ方向においてテープ出口とテープ入口との中間の位置に配設されており、2個のピニオン604の各軸610は、テープ受部材612の外面の最も下側の部分に突設された2個の円筒状の係合部614にそれぞれ回転可能に嵌合されている。なお、図示は省略するが、テープ押下部材は前記実施形態と同様に設けられており、テープ受部材612に設けられた図示しない押下部材受により受けられてテープ受部材612と共に移動する。
【0088】
第1支持台208が移動させられれば、ラック600が移動させられ、ピニオン604が回転させられつつ移動する。それによりテープ受部材612は第1支持台208の移動方向と平行な方向に、第1支持台208の移動距離の1/2の距離移動し、部品保持テープの渡り部分の中央部の移動にほぼ追従して移動する。部品保持テープの渡り部分の中央部も、第1,第2支持台208,212が並ぶ方向においてテープ出口とテープ入口との中間に位置し、その移動距離は、第1支持台208の移動距離の1/2であるからであり、隣接する部品保持テープが絡み合うことが回避される。これらラック600,602およびピニオン604がテープ受部材移動装置を構成している。
【0089】
また、前記実施形態において第2支持台212は基台10に固定されていたが、図20に概略的に示すように、第2支持台630も第1支持台632と平行に移動させられるようにしてもよい。第1支持台632は、図示しないナット,送りねじ634および第1支持台移動用サーボモータ636を含む第1支持台移動装置638により、複数のテープ送り装置の各部品供給部が並ぶ一直線に平行に移動させられる。第2支持台630も同様に、図示しないナット,送りねじ640および第2支持台移動用サーボモータ642を含む第2支持台移動装置644により、上記一直線に平行に移動させられる。
部品保持テープの渡り部分は、湾曲させてもよく、湾曲させなくてもよい。湾曲させる場合、テープ押下部材およびテープ受部材の両方とも設けてもよく、一方のみを設けてもよい。渡り部分を下方へ湾曲させるのであればテープ押下部材のみを設け、テープ受部材は省略してもよく、渡り部分を上方へ湾曲させるのであれば、テープ受部材のみを設け、テープ押下部材は省略してもよいのである。渡り部分を上方へ湾曲させる場合、テープ受部材は上面が上に凸の部分円筒面状を成す部材とし、上面がテープ出口とテープ入口とを結ぶ直線より高い位置に位置する状態で部品保持テープを受ける。テープ押下部材は設けてもよく、設けなくてもよく、設ける場合、下面が上に凸の部分円筒面状を成す部材とする。部品保持テープを下方へ湾曲させる場合とは、テープ押下部材およびテープ受部材の湾曲が逆になるのである。テープ受部材は、テープ出口とテープ入口とを結ぶ直線より高い位置と低い位置との間で昇降させてもよく、昇降させなくてもよい。テープ受部材を、上面がテープ出口とテープ入口とを結ぶ直線より上側に位置する位置に設けるのである。
また、テープ受部材は、加速度および減速度が第1支持台632より小さい第2支持台630に固定して設けてもよく、あるいは、第1支持台632と第2支持台630とのずれ量が大きくなる場合は、テープ受部材移動装置を設け、前記実施形態におけると同様に、吊下部材によって第1,第2支持台632,630から吊り下げ、あるいはラックおよびピニオンを用いて、テープ受部材が第1,第2支持台632,630に対して移動するようにしてもよい。
【0090】
第1支持台632は、部品供給部を部品供給位置に位置決めすべく、急激な加速,減速を伴って移動,停止させられるのに対し、第2支持台630は、原則的に停止することなく移動させられる。第1支持台632の移動時期,移動速度,移動加速度等は予めわかっており、それらのデータに基づいて、テープ収容装置を対応するテープ送り装置に、一定以上の遅れおよび先行なく、かつ、できる限り小さい加速度および減速度により、追従させ得る第2支持台630の移動速度,移動加速度がコンピュータにより演算され、その演算結果に基づいて第2支持台移動用サーボモータ642が制御される。それにより、第2支持台630およびそれに搭載された1群のテープ収容装置204の移動に基づく振動,騒音をできる限り小さく抑えつつ、第1,第2支持台632,630にそれぞれ取り付けられて互いに対応するテープ送り装置とテープ収容装置との相対位置の変動を小さく抑えることができる。従って、渡り部分を第1,第2支持台632,630の移動方向と直角な方向に湾曲させる量が少なくて済み、場合によっては0にすることができる。
【0091】
第2支持台630の移動速度,移動加速度は、第1支持台632の移動速度,移動加速度に基づいて予め定められるようにしてもよい。第2支持台630に予定されている複数種類の移動パターンの各々に対応して第1支持台632にも複数種類の移動パターンを予め準備しておき、第1支持台632の各時点における移動パターンに応じて第2支持台630の移動パターンが選択されるようにすることがその一例である。
また、第2支持台630を概して一定方向に移動させつつ、第1支持台632が加速されるときには第2支持台630が減速され、第1支持台632が減速されるときには第2支持台630が加速されるようにすることも可能である。このようにすれば、第1支持台632の加速,減速に基づく回路部品供給システム全体の振動を、第2支持台630の加速,減速に基づく振動により打ち消させることができ、回路部品供給システム全体の振動を実質的に減少させることができる。
【0092】
また、駆動源としてサーボモータのように回転角度の制御可能なモータを使用することは不可欠ではなく、それ以外の電動モータを使用してもよい。回転角度の制御が可能ではなくても、例えば、第1支持台632と第2支持台630との相対位置に設定距離以上の不一致が生じた場合に第2支持台630を移動させ、互いに対応するテープ送り装置とテープ収容装置との相対位置の変動を小さく抑えることができるのである。
【0093】
さらに、テープ巻戻装置を設け、一旦リールから引き出された部品保持テープを巻き戻すようにしてもよい。図21に示す装置はその一例である。複数群に分けられたテープ収容装置650の各リールを回転可能に支持する5個ずつの支持ローラ652,654,656,658,660の支持軸662,664,666,668,670のうち、リールの径に関係なく、常にリールを支持する少なくとも1個の支持ローラ、図示の例では2個の支持ローラ656,658の支持軸666,668が、連結部材672,674によって互いに相対回転不能に連結されるとともに、端に位置する支持軸666,668の突出端部にタイミングプーリ674,676が固定されている。第2支持台678に、駆動源の一種である電動モータ680が固定されるとともに、その出力軸に固定の駆動プーリ(図示省略)と、タイミングプーリ674,676とにタイミングベルト682が巻き掛けられ、電動モータ680の回転が支持軸666,668に伝達されるようにされている。
【0094】
複数の支持ローラ656,658はそれぞれ、支持軸666,668に対する摩擦抵抗が大きくされ、支持軸666,668と共に回転するようにされている。図22に支持ローラ656を代表的に示すように、支持ローラ656の回転軸線に平行な方向の少なくとも一方の端面には、端面に開口し、回転軸線を中心とする円形断面の凹部686と、凹部686の底部側の内周面に開口し、凹部686より大径の円環状溝688とが形成されるとともに、摩擦係合部材たるばね690が嵌合されている。ばね690は、支持軸666の外周面に接触させられるとともに一部が円環状溝688に嵌合され、円環状溝688の溝底面に接触させられており、それによりばね690の支持ローラ656からの抜出しが防止されるとともに、ばね690が支持ローラ656と支持軸666とに摩擦係合し、両者を一体的に回転させる。タイミングプーリ674,676,電動モータ680,ばね690等がテープ巻取装置を構成している。なお、図21においてテープ収容装置650を構成する仕切部材の図示は省略されている。
【0095】
部品保持テープをリールに巻き戻すことが必要になった場合、例えば、テープ送り装置およびリールを部品保持テープをセットしたまま、第1支持台およびテープ収容装置から外すことが必要になった場合、電動モータ680を起動し、支持軸666,668を部品保持テープが巻き戻される方向に回転させる。それにより複数のテープ収容装置650において一斉に支持ローラ656,658がテープ巻戻し方向に回転させられ、部品保持テープがリールに巻き戻される。テープ収容装置650毎に部品保持テープの巻き戻し長さが異なれば、余分な回転は支持ローラ656,658のリールに対する滑り(支持ローラ656,658の支持軸666,668に対する滑りとすることもできる)により許容される。
【0096】
なお、前述のように複数群に分けられたテープ収容装置650の各群毎に駆動源を設けて、それぞれ独立に部品保持テープを巻き戻し得るようにすることも可能である。このようにすれば、テープ収容装置650の一部についてのみ部品保持テープの巻戻しを行うことが可能となる。例えば、第1支持台と第2支持台との相対移動に起因して、湾曲した渡り部分が長くなり過ぎた場合に短くすることが可能となるのである。
【0097】
また、前記実施形態において部品保持テープ242は、キャリヤテープ244が厚さが幅方向において同じであって、全体が本体250により下方から支持されるものとされていたが、エンボスタイプのものでもよく、あるいは部品保持テープは、長手方向に延びる一対の保持部を有し、それら保持部がリード線付回路部品のリードを保持するものでもよい。エンボスタイプの部品保持テープは、前述のように、キャリヤテープに設けられ、長手方向に延びる一対の薄い被支持部およびそれら被支持部の間の部分から突出させられた帯状あるいは多数の容器状の部品収容部を有する。移動規制部材が前記実施形態におけるようにフランジ部を有さないガイドローラであり、そのガイドローラが複数、隙間なく並べられていて、第1支持台が移動させられるとき、部品保持テープのガイドローラに巻き掛けられた部分が向きを変えつつ複数のガイドローラを乗り移っていくとき、隣接する部品保持テープの被支持部同士が重なることはあっても、部品収容部同士が重なったり、乗り越えたりすることはなく、前記実施形態の部品保持テープ242とほぼ同様に、ガイドローラを超えてテープ送り装置側へ送られる。
【0098】
さらに、前記実施形態において部品供給時には、第1支持台208は、原則として一方向へ1ピッチずつ移動させられるようにされていたが、移動ピッチを異ならせてもよく、あるいは原則として一方向へ移動させるのであるが、例えば、既に回路部品を供給した部品供給ユニットに再度回路部品を供給させるため等の目的で、逆方向へ移動させて回路部品を供給させるようにしてもよく、あるいは第1支持台を一方向へ移動させて部品供給ユニットに回路部品を供給させるのであるが、正方向への移動時と、逆方向への移動時とにおいてそれぞれ回路部品を供給させてもよい。第1支持台の一方向への移動により部品供給ユニットに回路部品を供給させ、1枚のプリント基板への回路部品の供給終了後、第1支持台を逆方向に移動させるときに、部品供給ユニットに次のプリント基板に装着される回路部品を供給させるのであり、正方向の移動時と逆方向の移動時とでは、回路部品の供給順序が逆になる。
【0099】
さらに付言すれば、回路部品装着装置は、複数の回動板が個々に回動し、部品吸着位置,部品撮像位置および部品装着位置に停止する装置に限らず、一軸線まわりに間欠回転する間欠回転体を有し、その間欠回転体に複数の部品保持ヘッドが間欠回転角度に等しい角度を隔てて設けられ、間欠回転体が間欠回転装置によって間欠回転させられる装置でもよく、あるいは一軸線まわりに回転する回転体が回転装置によって任意の角度回転させられて、その回転体に搭載された複数の部品保持ヘッドが順次部品吸着位置,部品装着位置等へ移動させられるものとしてもよい。あるいは少なくとも1個の部品保持ヘッドを有する移動体が、第1支持台の移動方向と直交する方向に直線移動させられて回路部品をテープ送り装置から取り出し、プリント基板等の装着対象材に装着する装置でもよい。
【0100】
また、前記各実施形態においては、部品供給部が一直線上に並べられ、第1支持台が一直線状に移動させられるものとされていたが、部品供給部は、直線に限らず、円周、円弧(部分円周)、円弧以外の曲線や、それらが組み合わされた線上に並べてもよい。例えば、まだ、未公開であるが、本出願人による特願平9−121188号の明細書に記載されているように、部品供給部を一円周上に並べれば、第1支持台は、一軸線まわりに回転する円形(全円)テーブルとされ、第2支持台は、第1支持台の回転軸線を中心とする円環状の支持台とされる。また、円形テーブルおよび円環状の支持台の一部にテープ送り装置およびテープ収容装置を取り付け、それら円形テーブルおよび支持台の一部を回路部品の供給に使用してもよい。部品供給部を円弧上に並べ、第1支持台を扇形テーブルとし、第2支持台を第1支持台の回転軸線を中心とする部分円環状の支持台としてもよい。第2支持台は、第1支持台が移動,停止を繰り返している間、静止状態に保ってもよく、移動させてもよい。
【0101】
さらに、本発明は、上記各実施形態の構成要素の組合わせを変えた態様で実施することができる。
その他、特許請求の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であり、本発明の方法が実施される回路部品供給システムを備えた回路部品装着システムを示す側面図である。
【図2】上記回路部品装着システムを示す平面図である。
【図3】上記回路部品装着システムを構成する回路部品装着装置を示す側面図である。
【図4】上記回路部品装着装置の構成要素である15個の回動板の回動角度と時間との関係を示すタイミングチャートである。
【図5】上記回路部品供給システムを示す平面図である。
【図6】上記回路部品装着システムを回路部品供給システム側から示す正面図である。
【図7】上記回路部品供給システムを示す側面図である。
【図8】上記回路部品供給システムの構成要素であるテープ送り装置を示す側面図である。
【図9】上記回路部品供給システムの構成要素であるテープ収容装置を示す側面図である。
【図10】上記回路部品供給システムの構成要素であるテープ湾曲状態維持装置を示す側面図である。
【図11】上記テープ湾曲状態維持装置を示す正面図である。
【図12】上記テープ湾曲状態維持装置の構成要素であるテープ受部材が平ベルトにより吊られた状態を示す正面図である。
【図13】上記テープ受部材および平ベルトを展開して示す図ある。
【図14】上記回路部品装着システムを制御する制御装置のうち、本発明に関連の深い部分を示すブロック図である。
【図15】上記回路部品供給システムの第1支持台移動時におけるテープ受部材の傾斜および平ベルトの移動を説明する図である。
【図16】上記回路部品供給システムの第1支持台移動時におけるテープ押下部材およびテープ受部材の移動および傾斜を説明する図である。
【図17】上記回路部品供給システムの第1支持台移動時におけるテープ送り装置と対応するテープ収容装置との相対位置の変化を説明する図である。
【図18】本発明の別の実施形態であり、本発明の方法が実施される回路部品供給システムを概略的に示す平面図である。
【図19】図18に示す回路部品供給システムのテープ受部材,テープ受部材を支持するピニオンおよびピニオンが噛み合わされたラック等を示す側面図である。
【図20】本発明の更に別の実施形態であり、本発明の方法が実施される回路部品供給システムを概略的に示す平面図である。
【図21】本発明の更に別の実施形態であり、本発明の方法が実施される回路部品供給システムのテープ収容装置群を概略的に示す平面図である。
【図22】図21に示すテープ収容装置の構成要素である支持ローラおよび支持軸を示す側面図である。
【符号の説明】
12:回路部品供給システム 200:部品供給ユニット 202:テープ送り装置 204:テープ収容装置 208:第1支持台 212:第2支持台 224:第1支持台移動装置 242:部品保持テープ 400:テープ湾曲状態維持装置 402:テープ押下部材 404:テープ受部材 440:平ベルト 460:押下部材受 520:制御装置
Claims (10)
- テープ収容装置とテープ送り装置とを備え、長手方向に一定ピッチで回路部品を保持した部品保持テープをテープ収容装置からテープ送り装置により引き出し、前記一定ピッチずつ送り、部品供給部から順次供給する部品供給ユニットを、前記部品供給部が一線上に位置する状態に並べ、それら部品供給部を前記一線に沿って移動させ、停止させることにより予め定められた部品供給位置に順次位置決めし、それら位置決めした部品供給部の各々から順次回路部品を供給する回路部品供給方法であって、
前記複数の部品供給ユニットの各々におけるテープ収容装置とテープ送り装置とを分離し、複数のテープ送り装置の集合であるテープ送り装置群を、複数のテープ収容装置の集合であるテープ収容装置群とは別個に前記一線に沿って移動させ、停止させることにより、そのテープ送り装置群の複数の部品供給部を順次前記部品供給位置に位置決めすることを特徴とする回路部品供給方法。 - 長手方向に一定ピッチで回路部品を保持した部品保持テープを収容するテープ収容装置と、
そのテープ収容装置から部品保持テープを引き出し、前記一定ピッチずつ送り、部品供給部から順次供給するテープ送り装置と、
そのテープ送り装置を複数個、前記部品供給部が一線上に位置する状態に並べて支持する第1支持台と、
その第1支持台とは別体であり、前記テープ収容装置を複数個、各々が前記複数のテープ送り装置の各々に部品保持テープを供給可能な姿勢で支持する第2支持台と、
前記第1支持台を前記第2支持台とは別個に前記一線に沿って移動させ、その第1支持台に支持された複数個のテープ送り装置の各部品供給部を予め定められた部品供給位置に順次位置決めする第1支持台移動装置と
を含むことを特徴とする回路部品供給システム。 - 前記第2支持台が移動不能であることを特徴とする請求項2に記載の回路部品供給システム。
- 前記第2支持台を前記一線に平行な方向に移動させる第2支持台移動装置を含む請求項2に記載の回路部品供給システム。
- 前記部品保持テープの、前記第2支持台に支持された複数のテープ収容装置の各々から前記第1支持台に支持された複数のテープ送り装置の対応するものへ渡る渡り部分を、前記一線と直交する方向に湾曲させた状態に保つテープ湾曲状態維持装置を含むことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1つに記載の回路部品供給システム。
- 前記テープ湾曲状態維持装置が、
前記部品保持テープの前記渡り部分を上方から押さえて下方へ湾曲させるテープ押下部材と、
その下方へ湾曲した部分を下方から受けて過大な垂れ下がりを防止するテープ受部材と
の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項5に記載の回路部品供給システム。 - 前記テープ押下部材を、前記テープ収容装置のテープ出口と前記テープ送り装置のテープ入口とを結ぶ直線より高い位置と低い位置との間で昇降させる押下部材昇降装置を含むことを特徴とする請求項6に記載の回路部品供給システム。
- 前記テープ受部材に設けられ、前記テープ押下部材を局部的に支持して、テープ受部材とテープ押下部材との間に一定の隙間を形成する複数の押下部材受を含むことを特徴とする請求項6または7に記載の回路部品供給システム。
- 前記テープ受部材が、前記第1支持台と前記第2支持台とから、それぞれ複数本ずつの吊下部材により、テープ受部材の第1および第2支持台に対する前記一線に平行な方向の移動を許容する状態で吊り下げられたことを特徴とする請求項6ないし8のいずれか1つに記載の回路部品供給システム。
- 前記複数本ずつの吊下部材が2本ずつの吊下部材であり、前記第1支持台と前記第2支持台との前記一線に平行な方向の両中央部が互いに丁度対向する状態において、第1支持台からテープ受部材を吊り下げる第1吊下部材が下部ほど前記中央部から離れる向きに傾斜し、第2支持台からテープ受部材を吊り下げる第2吊下部材が下部ほど前記中央部に接近する向きに傾斜する姿勢で配設されたことを特徴とする請求項9に記載の回路部品供給システム。
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