JP2001039629A - 巻線機、巻線機の搬送装置及びボビンの供給装置 - Google Patents
巻線機、巻線機の搬送装置及びボビンの供給装置Info
- Publication number
- JP2001039629A JP2001039629A JP11221057A JP22105799A JP2001039629A JP 2001039629 A JP2001039629 A JP 2001039629A JP 11221057 A JP11221057 A JP 11221057A JP 22105799 A JP22105799 A JP 22105799A JP 2001039629 A JP2001039629 A JP 2001039629A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bobbin
- wire
- pallet
- nozzle
- winding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Replacing, Conveying, And Pick-Finding For Filamentary Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】複数のボビンに連続した線材を巻き付けること
ができ、又からげ動作を容易に行える巻線機を提供す
る。 【解決手段】線材Wを挿通させ、ボビン400に対して
供給される線材Wの位置決めを行う筒状のノズル38
と、ノズル38を移動させることによって、ボビン40
0の巻き付け部402の周囲及び端子401の周囲に巻
き付けるサーボモータ106,110,115及び回転
駆動モータ122とを有し、ノズル38の軸線が、ボビ
ン400の回転軸に対して傾いているので、例えば複数
個のボビン400に連続した線材を巻き付けることが可
能であるにもかかわらず、ボビン400の端子401に
対して線材Wのからげ動作を容易に行うことができる。
ができ、又からげ動作を容易に行える巻線機を提供す
る。 【解決手段】線材Wを挿通させ、ボビン400に対して
供給される線材Wの位置決めを行う筒状のノズル38
と、ノズル38を移動させることによって、ボビン40
0の巻き付け部402の周囲及び端子401の周囲に巻
き付けるサーボモータ106,110,115及び回転
駆動モータ122とを有し、ノズル38の軸線が、ボビ
ン400の回転軸に対して傾いているので、例えば複数
個のボビン400に連続した線材を巻き付けることが可
能であるにもかかわらず、ボビン400の端子401に
対して線材Wのからげ動作を容易に行うことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボビンの周囲に線
材を巻き付ける巻線機に関する。
材を巻き付ける巻線機に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ボビンの周囲に線材を巻き付け
ることによってコイルを製造する巻線機が知られてい
る。まず、従来技術による巻線機について簡単に説明す
る。図8は、従来技術による巻線機の一例を示す斜視図
である。図8において、図示されていない線材の供給源
から矢印方向に、巻線機に向かって線材Wが供給されて
いる。
ることによってコイルを製造する巻線機が知られてい
る。まず、従来技術による巻線機について簡単に説明す
る。図8は、従来技術による巻線機の一例を示す斜視図
である。図8において、図示されていない線材の供給源
から矢印方向に、巻線機に向かって線材Wが供給されて
いる。
【0003】供給された線材Wは、まずテンション装置
10を介して巻線機の下方に送られ、駆動部40に支持
された細いパイプ状のノズル20を通過した後、その先
端を挟み部30において挟まれて保持される。
10を介して巻線機の下方に送られ、駆動部40に支持
された細いパイプ状のノズル20を通過した後、その先
端を挟み部30において挟まれて保持される。
【0004】ノズル20は、駆動部40の駆動により3
次元的に移動可能となっており、より具体的には、回転
シャフト50の先端に保持されたボビンBの上方におい
て、その位置を自在に変更できるほか、その姿勢をも変
更することができる。
次元的に移動可能となっており、より具体的には、回転
シャフト50の先端に保持されたボビンBの上方におい
て、その位置を自在に変更できるほか、その姿勢をも変
更することができる。
【0005】巻線機の動作について説明すると、まず線
材Wの先端を挟み部30に挟んだまま、ノズル20がボ
ビンBの端子部B1の周囲をぐるりと周り、線材Wを端
子部B1に巻き付ける動作(からげ動作)がなされる。
材Wの先端を挟み部30に挟んだまま、ノズル20がボ
ビンBの端子部B1の周囲をぐるりと周り、線材Wを端
子部B1に巻き付ける動作(からげ動作)がなされる。
【0006】線材Wが端子部B1にからみついた状態
で、挟み部30はボビンBから離れる方向に移動して線
材Wの先端を切断する。線材Wが太く移動による切断が
困難な場合は、図示されていない駆動部40に支持され
たニッパーで切断する。その後、回転シャフト50をボ
ビンBとともに高速回転させる。この際ボビンBの回転
に同期させて、ノズル20をボビンBの長さ方向に所定
のピッチで移動させ、それにより同一箇所に線材が巻き
付くことを防止する。
で、挟み部30はボビンBから離れる方向に移動して線
材Wの先端を切断する。線材Wが太く移動による切断が
困難な場合は、図示されていない駆動部40に支持され
たニッパーで切断する。その後、回転シャフト50をボ
ビンBとともに高速回転させる。この際ボビンBの回転
に同期させて、ノズル20をボビンBの長さ方向に所定
のピッチで移動させ、それにより同一箇所に線材が巻き
付くことを防止する。
【0007】所定回数だけ、線材WがボビンBに巻き付
いた段階で、回転シャフト50を停止させる。その後再
びノズル20のからげ動作により、線材WをボビンBの
端子部B2にからみつかせ、かつ線材Wを切断して、巻
線機の動作は終了する。
いた段階で、回転シャフト50を停止させる。その後再
びノズル20のからげ動作により、線材WをボビンBの
端子部B2にからみつかせ、かつ線材Wを切断して、巻
線機の動作は終了する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ユーザが必
要とするコイルには、2つ以上のボビンに連続した線材
を巻き付けて形成されるものがある。ところが、上述し
た巻線機においては、ボビン側を回転させるものである
ため、このようなコイルを形成することは不可能であ
る。
要とするコイルには、2つ以上のボビンに連続した線材
を巻き付けて形成されるものがある。ところが、上述し
た巻線機においては、ボビン側を回転させるものである
ため、このようなコイルを形成することは不可能であ
る。
【0009】このような不具合を解消すべく、フライヤ
ーと呼ばれる巻線機が開発されている。かかる巻線機
は、ボビン側を固定する代わりに、ノズル側をボビンの
周囲で回転移動させ、それによりボビンの周囲に線材を
巻き付けるように動作するため、複数のボビンに連続し
た線材を巻き付けることができる。
ーと呼ばれる巻線機が開発されている。かかる巻線機
は、ボビン側を固定する代わりに、ノズル側をボビンの
周囲で回転移動させ、それによりボビンの周囲に線材を
巻き付けるように動作するため、複数のボビンに連続し
た線材を巻き付けることができる。
【0010】ところが、ボビンから突出する端子は、図
8に示すように、一般的にはボビンの軸線に対して直交
する方向に延在しているため、かかる従来技術のフライ
ヤー巻線機では、からげ動作が困難となるという問題が
ある。
8に示すように、一般的にはボビンの軸線に対して直交
する方向に延在しているため、かかる従来技術のフライ
ヤー巻線機では、からげ動作が困難となるという問題が
ある。
【0011】更に、単一の搬送路に沿って搬送可能なパ
レット上にボビンを配置し、かかる搬送路を複数台の巻
線機を通過するようにして、一度に複数個のパレット上
におけるボビンに巻線作業を行って作業の効率化を図る
ことも考えられている。ところが、搬送路で先行するパ
レット上において、何らかのエラーが生じた場合、これ
を追走するパレットが滞留してしまい、全体的に作業が
遅延するという問題がある。
レット上にボビンを配置し、かかる搬送路を複数台の巻
線機を通過するようにして、一度に複数個のパレット上
におけるボビンに巻線作業を行って作業の効率化を図る
ことも考えられている。ところが、搬送路で先行するパ
レット上において、何らかのエラーが生じた場合、これ
を追走するパレットが滞留してしまい、全体的に作業が
遅延するという問題がある。
【0012】加えて、自動的にボビンを供給する場合、
ボビンを保持するジグが受け渡し場所に到達したとき
に、一つだけボビンを供給するための簡略機構が望まれ
ている。
ボビンを保持するジグが受け渡し場所に到達したとき
に、一つだけボビンを供給するための簡略機構が望まれ
ている。
【0013】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたものであり、複数のボビンに連続した線材
を巻き付けることができ、又からげ動作を容易に行える
巻線機を提供することを目的とする。
してなされたものであり、複数のボビンに連続した線材
を巻き付けることができ、又からげ動作を容易に行える
巻線機を提供することを目的とする。
【0014】更に、本発明の目的は、複数台の巻線機に
おいて搬送路を共有している場合に、一の巻線機におけ
る作業の遅延が、他の巻線機における作業の遅延を生じ
させない巻線機の搬送装置を提供することを目的とす
る。
おいて搬送路を共有している場合に、一の巻線機におけ
る作業の遅延が、他の巻線機における作業の遅延を生じ
させない巻線機の搬送装置を提供することを目的とす
る。
【0015】加えて、本発明の目的は、供給路に沿って
順次供給されるボビンを、一つずつ受け渡し可能なボビ
ンの供給装置を提供することを目的とする。
順次供給されるボビンを、一つずつ受け渡し可能なボビ
ンの供給装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明の巻線機は、端子を有するボビンの巻き付け
部に、線材を巻き付ける巻線機において、前記線材を挿
通させ、前記ボビンに対して供給される線材の位置決め
を行う筒状のノズルと、前記ノズルを回転移動すること
によって、前記ボビンの巻き付け部に線材を巻き付ける
回転駆動装置と、前記ノズルを3次元的に移動すること
によって、前記ボビンの端子に巻き付ける駆動装置とを
有し、前記ノズルの軸線は、前記ノズルの回転軸に対し
て傾いていることを特徴とする。
く、本発明の巻線機は、端子を有するボビンの巻き付け
部に、線材を巻き付ける巻線機において、前記線材を挿
通させ、前記ボビンに対して供給される線材の位置決め
を行う筒状のノズルと、前記ノズルを回転移動すること
によって、前記ボビンの巻き付け部に線材を巻き付ける
回転駆動装置と、前記ノズルを3次元的に移動すること
によって、前記ボビンの端子に巻き付ける駆動装置とを
有し、前記ノズルの軸線は、前記ノズルの回転軸に対し
て傾いていることを特徴とする。
【0017】本発明の巻線機の搬送装置は、ボビンに線
材を供給するノズルを複数個配置した巻線機の搬送装置
において、前記ノズルに沿って配置され、前記ボビンを
保持可能なパレットを複数個順次搬送可能な搬送路と、
前記パレットを搬送路より退避位置へと退避させる退避
手段とを有し、前記退避位置において、前記パレットに
保持されたボビンに対して、前記ノズルが線材を供給す
るようになっており、先行するパレットが前記退避位置
に退避したときは、これに続いて前記搬送路に沿って搬
送されるパレットが、前記先行するパレットを追い越し
可能となっていることを特徴とする。
材を供給するノズルを複数個配置した巻線機の搬送装置
において、前記ノズルに沿って配置され、前記ボビンを
保持可能なパレットを複数個順次搬送可能な搬送路と、
前記パレットを搬送路より退避位置へと退避させる退避
手段とを有し、前記退避位置において、前記パレットに
保持されたボビンに対して、前記ノズルが線材を供給す
るようになっており、先行するパレットが前記退避位置
に退避したときは、これに続いて前記搬送路に沿って搬
送されるパレットが、前記先行するパレットを追い越し
可能となっていることを特徴とする。
【0018】本発明のボビンの供給装置は、搬送路に沿
って順次供給されるボビンを、ジグに受け渡す供給装置
であって、カム部材と、前記カム部材により駆動される
フォロワ部材と、前記フォロワ部材に連結され、前記ボ
ビンを押し出す押し出し部材と、前記押し出し部材に対
して所定の方向及びその逆方向に力を付与するアクチュ
エータとを有し、前記押し出し部材が、前記アクチュエ
ータにより前記所定の方向に力を付与されたときは、前
記搬送路において先行して供給されるボビンを押し出す
が、前記アクチュエータにより前記逆方向に力を付与さ
れたときは、次に供給されるボビンを回避するように、
前記カムにより駆動される前記フォロワ部材が、前記押
し出し部材の姿勢を変更するようになっていることを特
徴とする。
って順次供給されるボビンを、ジグに受け渡す供給装置
であって、カム部材と、前記カム部材により駆動される
フォロワ部材と、前記フォロワ部材に連結され、前記ボ
ビンを押し出す押し出し部材と、前記押し出し部材に対
して所定の方向及びその逆方向に力を付与するアクチュ
エータとを有し、前記押し出し部材が、前記アクチュエ
ータにより前記所定の方向に力を付与されたときは、前
記搬送路において先行して供給されるボビンを押し出す
が、前記アクチュエータにより前記逆方向に力を付与さ
れたときは、次に供給されるボビンを回避するように、
前記カムにより駆動される前記フォロワ部材が、前記押
し出し部材の姿勢を変更するようになっていることを特
徴とする。
【0019】
【作用】本発明の巻線機によれば、端子を有するボビン
の巻き付け部に、線材を巻き付ける巻線機において、前
記線材を挿通させ、前記ボビンに対して供給される線材
の位置決めを行う筒状のノズルと、前記ノズルを回転移
動することによって、前記ボビンの巻き付け部に線材を
巻き付ける回転駆動装置と、前記ノズルを3次元的に移
動することによって、前記ボビンの端子に巻き付ける駆
動装置とを有し、前記ノズルの軸線は、前記ノズルの回
転軸に対して傾いているので、例えば複数個のボビンに
連続した線材を巻き付けることが可能であるにもかかわ
らず、ボビンの端子に対して線材のからげ動作を容易に
行うことができる。
の巻き付け部に、線材を巻き付ける巻線機において、前
記線材を挿通させ、前記ボビンに対して供給される線材
の位置決めを行う筒状のノズルと、前記ノズルを回転移
動することによって、前記ボビンの巻き付け部に線材を
巻き付ける回転駆動装置と、前記ノズルを3次元的に移
動することによって、前記ボビンの端子に巻き付ける駆
動装置とを有し、前記ノズルの軸線は、前記ノズルの回
転軸に対して傾いているので、例えば複数個のボビンに
連続した線材を巻き付けることが可能であるにもかかわ
らず、ボビンの端子に対して線材のからげ動作を容易に
行うことができる。
【0020】更に、供給源から供給された線材が、小さ
な半径で曲がることを回避すべく、前記ノズルの近傍で
前記線材に係合する回転自在なプーリを設けることによ
り、傾いたノズルに挿通される際に、小さな半径で線材
が曲がることによる断線や、供給不良などの問題を回避
することができる。
な半径で曲がることを回避すべく、前記ノズルの近傍で
前記線材に係合する回転自在なプーリを設けることによ
り、傾いたノズルに挿通される際に、小さな半径で線材
が曲がることによる断線や、供給不良などの問題を回避
することができる。
【0021】又、前記ボビンを複数個保持可能なパレッ
トを搬送する搬送路が設けられ、前記搬送路に沿った方
向に、複数の前記ノズルと前記駆動装置とが配置され、
前記搬送部により搬送されたパレットに保持された複数
のボビンに、同時に線材を供給するようになっていれ
ば、同時に複数のボビンに線材を巻き付けることがで
き、コイルの製造効率を高めることができる。
トを搬送する搬送路が設けられ、前記搬送路に沿った方
向に、複数の前記ノズルと前記駆動装置とが配置され、
前記搬送部により搬送されたパレットに保持された複数
のボビンに、同時に線材を供給するようになっていれ
ば、同時に複数のボビンに線材を巻き付けることがで
き、コイルの製造効率を高めることができる。
【0022】本発明の巻線機の搬送装置によれば、ボビ
ンに線材を供給するノズルを複数個配置した巻線機の搬
送装置において、前記ノズルに沿って配置され、前記ボ
ビンを保持可能なパレットを複数個順次搬送可能な搬送
路と、前記パレットを搬送路より退避位置へと退避させ
る退避手段とを有し、前記退避位置において、前記パレ
ットに保持されたボビンに対して、前記ノズルが線材を
供給するようになっており、先行するパレットが前記退
避位置に退避したときは、これに続いて前記搬送路に沿
って搬送されるパレットが、前記先行するパレットを追
い越し可能となっているので、例えば先行するパレット
のボビンに線材を巻き付けているときに、エラーが生じ
たような場合でも、かかるパレットは前記搬送路より退
避しているため、これを追い越すようにして続くパレッ
トを搬送することができ、それにより巻線作業の効率を
高めることができる。
ンに線材を供給するノズルを複数個配置した巻線機の搬
送装置において、前記ノズルに沿って配置され、前記ボ
ビンを保持可能なパレットを複数個順次搬送可能な搬送
路と、前記パレットを搬送路より退避位置へと退避させ
る退避手段とを有し、前記退避位置において、前記パレ
ットに保持されたボビンに対して、前記ノズルが線材を
供給するようになっており、先行するパレットが前記退
避位置に退避したときは、これに続いて前記搬送路に沿
って搬送されるパレットが、前記先行するパレットを追
い越し可能となっているので、例えば先行するパレット
のボビンに線材を巻き付けているときに、エラーが生じ
たような場合でも、かかるパレットは前記搬送路より退
避しているため、これを追い越すようにして続くパレッ
トを搬送することができ、それにより巻線作業の効率を
高めることができる。
【0023】本発明のボビンの供給装置によれば、搬送
路に沿って順次供給されるボビンを、ジグに受け渡す供
給装置であって、カム部材と、前記カム部材により駆動
されるフォロワ部材と、前記フォロワ部材に連結され、
前記ボビンを押し出す押し出し部材と、前記押し出し部
材に対して所定の方向及びその逆方向に力を付与するア
クチュエータとを有し、前記押し出し部材が、前記アク
チュエータにより前記所定の方向に力を付与されたとき
は、前記搬送路において先行して供給されるボビンを押
し出すが、前記アクチュエータにより前記逆方向に力を
付与されたときは、次に供給されるボビンを回避するよ
うに、前記カムにより駆動される前記フォロワ部材が、
前記押し出し部材の姿勢を変更するようになっているの
で、例えばアクチュエータを往復させるだけで、一つず
つボビンが押し出されるようになるため、簡素で低コス
トなボビンの供給装置が供される。
路に沿って順次供給されるボビンを、ジグに受け渡す供
給装置であって、カム部材と、前記カム部材により駆動
されるフォロワ部材と、前記フォロワ部材に連結され、
前記ボビンを押し出す押し出し部材と、前記押し出し部
材に対して所定の方向及びその逆方向に力を付与するア
クチュエータとを有し、前記押し出し部材が、前記アク
チュエータにより前記所定の方向に力を付与されたとき
は、前記搬送路において先行して供給されるボビンを押
し出すが、前記アクチュエータにより前記逆方向に力を
付与されたときは、次に供給されるボビンを回避するよ
うに、前記カムにより駆動される前記フォロワ部材が、
前記押し出し部材の姿勢を変更するようになっているの
で、例えばアクチュエータを往復させるだけで、一つず
つボビンが押し出されるようになるため、簡素で低コス
トなボビンの供給装置が供される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態
を、図面を参照して説明する。図1は、本発明による第
1の実施の形態にかかる巻線機の配置関係を示す図であ
る。図1において、3つの巻線機100が左右方向に直
線的に並んで配置されている。作業者Sは、各巻線機1
00の正面(図1に示す下方)側で作業を行うようにな
っている。各巻線機100の後方(図1において上方)
には、それぞれ線材の供給源150が配置されている。
又、巻線機100と作業者Sとの間には、単一の搬送装
置200が配置されている。尚、図1においては、供給
源150から巻線機100に供給される線材は、省略し
て示されている。
を、図面を参照して説明する。図1は、本発明による第
1の実施の形態にかかる巻線機の配置関係を示す図であ
る。図1において、3つの巻線機100が左右方向に直
線的に並んで配置されている。作業者Sは、各巻線機1
00の正面(図1に示す下方)側で作業を行うようにな
っている。各巻線機100の後方(図1において上方)
には、それぞれ線材の供給源150が配置されている。
又、巻線機100と作業者Sとの間には、単一の搬送装
置200が配置されている。尚、図1においては、供給
源150から巻線機100に供給される線材は、省略し
て示されている。
【0025】搬送装置200は、ボビン(不図示)を保
持するパレット300を搬送自在な2本のベルトコンベ
ヤ機構を有しており、すなわち巻線機100側には、供
給コンベヤ210を有し、作業者S側には、排出コンベ
ヤ220を有している。供給コンベヤ210は右方向に
パレット300を搬送し、排出コンベヤ220は左方向
にパレット300を搬送することができる。供給コンベ
ヤ210と排出コンベヤ220の右端には、パレット3
00を平行移動させる移動部230が設けられている。
尚、供給コンベヤ210,排出コンベヤ220及び移動
部230の構成に関しては公知であるため、その説明は
省略する。
持するパレット300を搬送自在な2本のベルトコンベ
ヤ機構を有しており、すなわち巻線機100側には、供
給コンベヤ210を有し、作業者S側には、排出コンベ
ヤ220を有している。供給コンベヤ210は右方向に
パレット300を搬送し、排出コンベヤ220は左方向
にパレット300を搬送することができる。供給コンベ
ヤ210と排出コンベヤ220の右端には、パレット3
00を平行移動させる移動部230が設けられている。
尚、供給コンベヤ210,排出コンベヤ220及び移動
部230の構成に関しては公知であるため、その説明は
省略する。
【0026】各巻線機100は、一度に8個のボビンに
巻線を行えるような構成となっており、従ってパレット
300には、8個又は16個のボビン支持部(後述)を
設けている。
巻線を行えるような構成となっており、従ってパレット
300には、8個又は16個のボビン支持部(後述)を
設けている。
【0027】作業者Sが、空の(巻線がまだ行われてい
ない)ボビンを配置したパレット300を、排出コンベ
ヤ220の左端に載せると、パレット300は自動的
に、各巻線機100の前方に設けられた加工部240へ
と搬送され、ここで巻線作業が行われるようになってい
る。従って、3つのパレット300に保持されたボビン
の巻線を同時に行うことができる。作業が終了したパレ
ット300は、供給コンベヤ210の右端へと搬送され
て、移動部230により、排出コンベヤ220へと順次
平行移動されて、更に排出コンベヤ220によって、排
出部へと搬送されるようになっている。作業者Sが、排
出部に到達したパレット300より、巻線が終了したボ
ビンを取り外し、空のボビンを装着して、再度排出部の
先の排出コンベヤ220に載せることによって、繰り返
し巻線作業が行えるようになっている。
ない)ボビンを配置したパレット300を、排出コンベ
ヤ220の左端に載せると、パレット300は自動的
に、各巻線機100の前方に設けられた加工部240へ
と搬送され、ここで巻線作業が行われるようになってい
る。従って、3つのパレット300に保持されたボビン
の巻線を同時に行うことができる。作業が終了したパレ
ット300は、供給コンベヤ210の右端へと搬送され
て、移動部230により、排出コンベヤ220へと順次
平行移動されて、更に排出コンベヤ220によって、排
出部へと搬送されるようになっている。作業者Sが、排
出部に到達したパレット300より、巻線が終了したボ
ビンを取り外し、空のボビンを装着して、再度排出部の
先の排出コンベヤ220に載せることによって、繰り返
し巻線作業が行えるようになっている。
【0028】次に、巻線機100の構成について説明す
る。図2は、巻線機100の側面図である。図2におい
て、支持台101上には、フレーム102が載置されて
いる。フレーム102上に固定された固定ブロック10
3上に、一対のレール104が紙面に対して垂直方向に
延在するように取り付けられている。
る。図2は、巻線機100の側面図である。図2におい
て、支持台101上には、フレーム102が載置されて
いる。フレーム102上に固定された固定ブロック10
3上に、一対のレール104が紙面に対して垂直方向に
延在するように取り付けられている。
【0029】レール104上には、不図示のコロを介し
て低フリクションで移動可能となるように、左右移動ブ
ロック105が載せられている。左右移動ブロック10
5には、紙面に対し垂直方向に回転軸(不図示)が延在
するようにして、サーボモータ106が取り付けられて
いる。
て低フリクションで移動可能となるように、左右移動ブ
ロック105が載せられている。左右移動ブロック10
5には、紙面に対し垂直方向に回転軸(不図示)が延在
するようにして、サーボモータ106が取り付けられて
いる。
【0030】サーボモータ106の回転軸は、ねじ軸
(不図示)と連結されており、ねじ軸の先端は、固定ブ
ロック103に取り付けられたナット部(不図示)に螺
合している。従って、サーボモータ106がねじ軸を回
転させると、ナット部との間で螺動が生じ、それにより
サーボモータ106を含めた左右移動ブロック105
が、レール104に沿って、紙面に対して垂直方向に移
動可能となっている。
(不図示)と連結されており、ねじ軸の先端は、固定ブ
ロック103に取り付けられたナット部(不図示)に螺
合している。従って、サーボモータ106がねじ軸を回
転させると、ナット部との間で螺動が生じ、それにより
サーボモータ106を含めた左右移動ブロック105
が、レール104に沿って、紙面に対して垂直方向に移
動可能となっている。
【0031】左右移動ブロック105上に、レール10
7が図1の左右に垂直方向に延在するように取り付けら
れている。レール107上には、不図示のコロを介して
低フリクションで移動可能となるように、前後移動ブロ
ック108が載せられている。前後移動ブロック108
には、L字状のホルダ109を介して、左右方向に回転
軸110aが延在するようにして、サーボモータ110
が取り付けられている。
7が図1の左右に垂直方向に延在するように取り付けら
れている。レール107上には、不図示のコロを介して
低フリクションで移動可能となるように、前後移動ブロ
ック108が載せられている。前後移動ブロック108
には、L字状のホルダ109を介して、左右方向に回転
軸110aが延在するようにして、サーボモータ110
が取り付けられている。
【0032】サーボモータ110の回転軸110aは、
ねじ軸111と連結しており、ねじ軸111の先端は、
左右移動ブロック105に取り付けられたナット部11
2に螺合している。従って、サーボモータ110がねじ
軸111を回転させると、ナット部112との間で螺動
が生じ、それによりサーボモータ110を含めた前後移
動ブロック108が、レール107に沿って、図1の左
右方向に移動可能となっている。
ねじ軸111と連結しており、ねじ軸111の先端は、
左右移動ブロック105に取り付けられたナット部11
2に螺合している。従って、サーボモータ110がねじ
軸111を回転させると、ナット部112との間で螺動
が生じ、それによりサーボモータ110を含めた前後移
動ブロック108が、レール107に沿って、図1の左
右方向に移動可能となっている。
【0033】前後移動ブロック108の正面側端部(図
1で右方端)には、垂直方向に延在する垂直案内部11
3が配置されている。垂直案内部113に案内されて垂
直方向に移動自在となるように、L字状の垂直移動部材
114が取り付けられている。垂直移動部材114の天
板114aには、垂直方向に回転軸115aが延在する
ようにして、サーボモータ115が取り付けられてい
る。
1で右方端)には、垂直方向に延在する垂直案内部11
3が配置されている。垂直案内部113に案内されて垂
直方向に移動自在となるように、L字状の垂直移動部材
114が取り付けられている。垂直移動部材114の天
板114aには、垂直方向に回転軸115aが延在する
ようにして、サーボモータ115が取り付けられてい
る。
【0034】サーボモータ115の回転軸115aに
は、プーリ116が取り付けられており、一方、回転軸
115aと平行に配置されたねじ軸119の上端には、
プーリ117が配置されており、両プーリ116、11
7とは、ベルト118により連結されている。ねじ軸1
19の下端は、垂直案内部113に設けられたナット部
113aに螺合している。従って、サーボモータ115
がねじ軸119を回転させると、ナット部113aとの
間で螺動が生じ、それによりサーボモータ115を含め
た垂直案内部材114が、図1の垂直方向に移動可能と
なっている。
は、プーリ116が取り付けられており、一方、回転軸
115aと平行に配置されたねじ軸119の上端には、
プーリ117が配置されており、両プーリ116、11
7とは、ベルト118により連結されている。ねじ軸1
19の下端は、垂直案内部113に設けられたナット部
113aに螺合している。従って、サーボモータ115
がねじ軸119を回転させると、ナット部113aとの
間で螺動が生じ、それによりサーボモータ115を含め
た垂直案内部材114が、図1の垂直方向に移動可能と
なっている。
【0035】垂直案内部材114の正面側(図1の右
方)には、フライヤー部120が取り付けられている。
フライヤー部120は、垂直案内部材に固定されたブロ
ック121と、ブロック121に対して、垂直方向に回
転軸122aが延在するようにして取り付けられた回転
駆動モータ(回転駆動装置)122と、ブロック121
の前方端に配置されたノズル部130と、回転駆動モー
タ122の回転軸122aとノズル部130とを連結す
る動力伝達部124とを有している。尚、ノズル部13
0の下方において、支持台101上にカットフィンガー
部149が配置されている。
方)には、フライヤー部120が取り付けられている。
フライヤー部120は、垂直案内部材に固定されたブロ
ック121と、ブロック121に対して、垂直方向に回
転軸122aが延在するようにして取り付けられた回転
駆動モータ(回転駆動装置)122と、ブロック121
の前方端に配置されたノズル部130と、回転駆動モー
タ122の回転軸122aとノズル部130とを連結す
る動力伝達部124とを有している。尚、ノズル部13
0の下方において、支持台101上にカットフィンガー
部149が配置されている。
【0036】次に、ノズル部130の構成について説明
する。図3は、図2のノズル部130を矢印III-III線
で切断して矢印方向に見た断面図である。図3において
明らかなように、ノズル部130は、8つのフライヤー
組立体131を左右方向に直線的に配置している。各フ
ライヤー組立体131は同様な構成を有するため、最も
右方のフライヤー組立体131について構成を説明し、
その他は省略する。
する。図3は、図2のノズル部130を矢印III-III線
で切断して矢印方向に見た断面図である。図3において
明らかなように、ノズル部130は、8つのフライヤー
組立体131を左右方向に直線的に配置している。各フ
ライヤー組立体131は同様な構成を有するため、最も
右方のフライヤー組立体131について構成を説明し、
その他は省略する。
【0037】フライヤー組立体131は、垂直方向に延
在する中空の軸部132を有している。軸部132は、
ブロック121に対して、軸受133により回転自在に
支持されている。軸部132の下端には、回転部134
が配置されている。回転部134の外周には、アーム1
35の上端が2本のボルト136により取り付けられて
いる。すなわち、アーム135は、回転部134の回転
と共に、回転部134の回転軸の周囲を回転移動するこ
ととなる。
在する中空の軸部132を有している。軸部132は、
ブロック121に対して、軸受133により回転自在に
支持されている。軸部132の下端には、回転部134
が配置されている。回転部134の外周には、アーム1
35の上端が2本のボルト136により取り付けられて
いる。すなわち、アーム135は、回転部134の回転
と共に、回転部134の回転軸の周囲を回転移動するこ
ととなる。
【0038】アーム135の中央には、回転自在なプー
リ137が支持部材137aにより揺動可能なように取
り付けられており、更にアーム135の下端には、垂直
線(すなわち回転部134の回転軸)に対して傾いた状
態で、中空の細管であるノズル138が配置されてい
る。従って、ノズル138は、回転部134の回転と共
に、回転部134の回転軸の周囲を回転移動することと
なる。ノズル138の傾き角は、本実施の形態において
は28度又は45度であるが、これに限られることはな
い。供給源150(図1)から不図示のテンション装置
を介して延在する線材W(二点鎖線で図示)が、図3の
上方から、軸部132内に挿通され、その下端より、プ
ーリ137に係合させることによって小さな半径で曲が
ることによる断線の恐れなどを回避しつつ、ノズル13
8内へと挿通されるようになっている。
リ137が支持部材137aにより揺動可能なように取
り付けられており、更にアーム135の下端には、垂直
線(すなわち回転部134の回転軸)に対して傾いた状
態で、中空の細管であるノズル138が配置されてい
る。従って、ノズル138は、回転部134の回転と共
に、回転部134の回転軸の周囲を回転移動することと
なる。ノズル138の傾き角は、本実施の形態において
は28度又は45度であるが、これに限られることはな
い。供給源150(図1)から不図示のテンション装置
を介して延在する線材W(二点鎖線で図示)が、図3の
上方から、軸部132内に挿通され、その下端より、プ
ーリ137に係合させることによって小さな半径で曲が
ることによる断線の恐れなどを回避しつつ、ノズル13
8内へと挿通されるようになっている。
【0039】回転部134の下面には、アーム135に
対応する位置に、ウェイト139がボルト140により
取り付けられて、回転バランス調整を行うようになって
いる。一方、軸部132の上端には、従動プーリ141
が取り付けられている。
対応する位置に、ウェイト139がボルト140により
取り付けられて、回転バランス調整を行うようになって
いる。一方、軸部132の上端には、従動プーリ141
が取り付けられている。
【0040】図4は、動力伝達部124を示す概略図で
ある。図4において、ノズル部130の従動プーリ14
1は、4つのアイドルプーリ124b、124cと、テ
ンションプーリ124dとを介して、回転駆動モータ1
22の回転軸に取り付けられた駆動プーリ124aに、
ベルト124eにより連結されている。
ある。図4において、ノズル部130の従動プーリ14
1は、4つのアイドルプーリ124b、124cと、テ
ンションプーリ124dとを介して、回転駆動モータ1
22の回転軸に取り付けられた駆動プーリ124aに、
ベルト124eにより連結されている。
【0041】3つのアイドルプーリ124bは、2つず
つ対になった従動プーリ141の間に配置され、ベルト
124eの巻角を極力大きくするように配置されてい
る。
つ対になった従動プーリ141の間に配置され、ベルト
124eの巻角を極力大きくするように配置されてい
る。
【0042】図3に戻り、ノズル部130の上方には、
軸部材からなるロック機構142が配置されている。ロ
ック機構142は、ノズル部130を機械的にロック
し、各ノズル先端の回転位置を正確に固定するようにな
っている。すなわち、ロック機構142には、各プーリ
141に係合する軸部材が付き、更にその右端に取り付
けられたアーム143がエアシリンダ144により揺動
させられることにより回転し、それにより各プーリ14
1に係合して、ノズル部130の回転をロックするよう
に機能する。
軸部材からなるロック機構142が配置されている。ロ
ック機構142は、ノズル部130を機械的にロック
し、各ノズル先端の回転位置を正確に固定するようにな
っている。すなわち、ロック機構142には、各プーリ
141に係合する軸部材が付き、更にその右端に取り付
けられたアーム143がエアシリンダ144により揺動
させられることにより回転し、それにより各プーリ14
1に係合して、ノズル部130の回転をロックするよう
に機能する。
【0043】図5は、パレット300の上面図である。
パレット300は、矩形板状のベース301上に、2列
に配置された8本のボビン支持部であるピン部302を
有している。図5においては、各ピン部302にボビン
400が挿通され保持されている状態で示されている。
図5において上方に並んだ各ピン部302の上方と下方
及び左方に隣接して、溝が形成されたからげピン30
3,304、308が各々配置されている。からげピン
308は、上方及び下方ピン部302間に位置し、上方
及び下方ボビン400間の線材長さを可変するために、
左右の位置を調整できるようになっている。尚、ピン部
302、及びからげピン303,304、308は、例
えば8個のユニット毎に取り付け板310上に形成し
て、かかる取り付け板310をベース301に取り付け
自在とすれば、同じベース301により異なるホルダを
保持できることとなり便利である。
パレット300は、矩形板状のベース301上に、2列
に配置された8本のボビン支持部であるピン部302を
有している。図5においては、各ピン部302にボビン
400が挿通され保持されている状態で示されている。
図5において上方に並んだ各ピン部302の上方と下方
及び左方に隣接して、溝が形成されたからげピン30
3,304、308が各々配置されている。からげピン
308は、上方及び下方ピン部302間に位置し、上方
及び下方ボビン400間の線材長さを可変するために、
左右の位置を調整できるようになっている。尚、ピン部
302、及びからげピン303,304、308は、例
えば8個のユニット毎に取り付け板310上に形成し
て、かかる取り付け板310をベース301に取り付け
自在とすれば、同じベース301により異なるホルダを
保持できることとなり便利である。
【0044】ベース301の下方両端近傍には、2つの
位置決め孔305が形成されている。又、ベース301
の下縁には、2つの保持孔306が形成されている。
尚、ベース301の下方にフラグ用ブロック307(図
2)を取り付けることにより、パレット300の保持す
るボビンの種類を検出することができる。
位置決め孔305が形成されている。又、ベース301
の下縁には、2つの保持孔306が形成されている。
尚、ベース301の下方にフラグ用ブロック307(図
2)を取り付けることにより、パレット300の保持す
るボビンの種類を検出することができる。
【0045】図2に戻り、支持台101の右方には、供
給コンベヤ210と排出コンベヤ220とが設けられて
いる。供給コンベヤ210及び排出コンベヤ220は、
異常が生じない限り常に移動しているものとする。供給
コンベヤ210により加工部240へと搬送されたパレ
ット300が、不図示のセンサによりフラグ用ブロック
307を検出されて、対応する巻線機100により巻線
加工を行うべきボビンを保持していると判断されると、
加工部240は、搬送されたパレット300の両側下方
に配置された保持部241を上昇させる。
給コンベヤ210と排出コンベヤ220とが設けられて
いる。供給コンベヤ210及び排出コンベヤ220は、
異常が生じない限り常に移動しているものとする。供給
コンベヤ210により加工部240へと搬送されたパレ
ット300が、不図示のセンサによりフラグ用ブロック
307を検出されて、対応する巻線機100により巻線
加工を行うべきボビンを保持していると判断されると、
加工部240は、搬送されたパレット300の両側下方
に配置された保持部241を上昇させる。
【0046】このとき、保持部241の上面に形成され
た保持ピン241aが、パレット300の保持孔306
(図5)に係合するため、パレット300は、搬送方向
に概ね位置決めされる。更に、保持部241が上昇し
て、パレット300を図2の点線で示す加工位置へと持
ち上げると、パレット300の上面が、加工部240の
上壁240aに突き当たると共に、加工部240の上壁
240aに倒立して配置されたエアシリンダ242のピ
ン242aに、パレット300の位置決め孔305が係
合する。それにより、パレット300は3次元的に位置
決めされて、加工待機状態に入り、ノズル部130によ
る加工を待つこととなる。尚、かかる加工位置は、そこ
へと移動したパレット300に対して、その下方におい
て、供給コンベヤ210により搬送されるパレット30
0が干渉することなく通過できる程度に高い位置となっ
ている。
た保持ピン241aが、パレット300の保持孔306
(図5)に係合するため、パレット300は、搬送方向
に概ね位置決めされる。更に、保持部241が上昇し
て、パレット300を図2の点線で示す加工位置へと持
ち上げると、パレット300の上面が、加工部240の
上壁240aに突き当たると共に、加工部240の上壁
240aに倒立して配置されたエアシリンダ242のピ
ン242aに、パレット300の位置決め孔305が係
合する。それにより、パレット300は3次元的に位置
決めされて、加工待機状態に入り、ノズル部130によ
る加工を待つこととなる。尚、かかる加工位置は、そこ
へと移動したパレット300に対して、その下方におい
て、供給コンベヤ210により搬送されるパレット30
0が干渉することなく通過できる程度に高い位置となっ
ている。
【0047】次に、ノズル部130の巻線加工について
説明する。図6は、パレット300に保持された400
の配置関係と、加工順とを示す図である。図6において
はベース301等は省略して示されている。本実施の形
態においては、図6に示すように、端子401が互いに
反対方向を向くように対向して、一対のボビン400が
パレット上に配置されるようになっているが、ノズル部
130は3次元的に移動可能であるため、ボビン400
の配置はこれに限られない。
説明する。図6は、パレット300に保持された400
の配置関係と、加工順とを示す図である。図6において
はベース301等は省略して示されている。本実施の形
態においては、図6に示すように、端子401が互いに
反対方向を向くように対向して、一対のボビン400が
パレット上に配置されるようになっているが、ノズル部
130は3次元的に移動可能であるため、ボビン400
の配置はこれに限られない。
【0048】上述の如く、駆動装置を構成する3つのサ
ーボモータ106,110,115の回転駆動により、
ノズル部130の各フライヤー組立体131(図6にお
いて不図示)は、前後左右上下と、3次元的に移動可能
となっている。尚、8つのフライヤー組立体131は、
同時に同方向へと移動するため、そのうち一つの動作に
ついて説明し、その他は省略する。尚、以下に述べる3
次元移動とは、3つのサーボモータ106,110,1
15の少なくともいずれかの駆動による移動を示し、必
ずしも全てのモータの駆動を意味しないものとする。
ーボモータ106,110,115の回転駆動により、
ノズル部130の各フライヤー組立体131(図6にお
いて不図示)は、前後左右上下と、3次元的に移動可能
となっている。尚、8つのフライヤー組立体131は、
同時に同方向へと移動するため、そのうち一つの動作に
ついて説明し、その他は省略する。尚、以下に述べる3
次元移動とは、3つのサーボモータ106,110,1
15の少なくともいずれかの駆動による移動を示し、必
ずしも全てのモータの駆動を意味しないものとする。
【0049】フライヤー組立体131は、ロック機構1
42によりロックされており、不用意な回転動作が阻止
されているものとする。まず、巻線機100は、ノズル
138を含むフライヤー組立体131を、カットフィン
ガー部149を横切る方向に3次元的に移動させる
()が、このとき一対の把持フィンガーを含むカット
フィンガー部149は、開放状態(すなわち線材を把持
しない状態)に維持する。更に、巻線機100は、フラ
イヤー組立体131を、右方のボビン400に向かって
3次元的に移動させる()が、その際からげピン30
3の溝に線材を係合させるようになっている。
42によりロックされており、不用意な回転動作が阻止
されているものとする。まず、巻線機100は、ノズル
138を含むフライヤー組立体131を、カットフィン
ガー部149を横切る方向に3次元的に移動させる
()が、このとき一対の把持フィンガーを含むカット
フィンガー部149は、開放状態(すなわち線材を把持
しない状態)に維持する。更に、巻線機100は、フラ
イヤー組立体131を、右方のボビン400に向かって
3次元的に移動させる()が、その際からげピン30
3の溝に線材を係合させるようになっている。
【0050】続いて、巻線機100は、フライヤー組立
体131を、水平に突出したボビン400の端子401
の周囲を3次元移動で1回転させ()、線材を端子に
巻き付ける、いわゆるからげ動作を行う。このとき、フ
ライヤー組立体131のノズル138が垂直線に対して
傾いているので、からげ動作は容易に行われる。尚、端
子401のからげ動作を行う際には、ノズル138の下
端が、端子401に最も近接する方向に向くように、フ
ライヤー組立体131の回転位置が位置決めされると好
ましい。
体131を、水平に突出したボビン400の端子401
の周囲を3次元移動で1回転させ()、線材を端子に
巻き付ける、いわゆるからげ動作を行う。このとき、フ
ライヤー組立体131のノズル138が垂直線に対して
傾いているので、からげ動作は容易に行われる。尚、端
子401のからげ動作を行う際には、ノズル138の下
端が、端子401に最も近接する方向に向くように、フ
ライヤー組立体131の回転位置が位置決めされると好
ましい。
【0051】巻線機100は、からげ動作の終了したフ
ライヤー組立体131を、ボビン400の巻き付け部4
02の最下端にノズル138が対向する位置へと移動す
る。更に、ロック機構142による回転ロックを解除し
た後に、巻線機100は、回転駆動モータ122の回転
により、回転部134を高速回転させて、ノズル138
の下端を内側に向けたままボビン400の周囲で回転移
動させる()と共に、それに同期してサーボモータ1
15を駆動して、フライヤー組立体131を徐々に上昇
させる。それにより、巻き付け部402に巻線が行われ
ることとなる。
ライヤー組立体131を、ボビン400の巻き付け部4
02の最下端にノズル138が対向する位置へと移動す
る。更に、ロック機構142による回転ロックを解除し
た後に、巻線機100は、回転駆動モータ122の回転
により、回転部134を高速回転させて、ノズル138
の下端を内側に向けたままボビン400の周囲で回転移
動させる()と共に、それに同期してサーボモータ1
15を駆動して、フライヤー組立体131を徐々に上昇
させる。それにより、巻き付け部402に巻線が行われ
ることとなる。
【0052】続いて、巻線機100は、ロック機構14
2により回転ロックを行った後、フライヤー組立体13
1を、反対側の端子(不図示)の周囲を3次元移動で1
回転させ()、からげ動作を行う。更に、巻線機10
0は、フライヤー組立体131を、左方のボビン400
に向かって3次元的に移動させる()が、その際から
げピン304及びからげピン308の周囲に線材を係合
させるようになっている。
2により回転ロックを行った後、フライヤー組立体13
1を、反対側の端子(不図示)の周囲を3次元移動で1
回転させ()、からげ動作を行う。更に、巻線機10
0は、フライヤー組立体131を、左方のボビン400
に向かって3次元的に移動させる()が、その際から
げピン304及びからげピン308の周囲に線材を係合
させるようになっている。
【0053】続いて、巻線機100は、フライヤー組立
体131を、左方のボビン400の端子401の周囲を
3次元移動で1回転させ()、からげ動作を行う。こ
のときも、フライヤー組立体131のノズル138が垂
直線に対して傾いているので、からげ動作は容易に行わ
れる。
体131を、左方のボビン400の端子401の周囲を
3次元移動で1回転させ()、からげ動作を行う。こ
のときも、フライヤー組立体131のノズル138が垂
直線に対して傾いているので、からげ動作は容易に行わ
れる。
【0054】巻線機100は、からげ動作の終了したフ
ライヤー組立体131を、ボビン400の巻き付け部4
02の最下端にノズル138が対向する位置へと移動
し、ロック機構142による回転ロックを解除した後
に、回転駆動モータ122の回転により、回転部134
を高速回転させて、ノズル138の下端を内側に向けた
ままボビン400の周囲で回転移動させる()と共
に、それに同期してサーボモータ115を駆動して、フ
ライヤー組立体131を徐々に上昇させる。それによ
り、巻き付け部402には巻線が行われることとなる。
ライヤー組立体131を、ボビン400の巻き付け部4
02の最下端にノズル138が対向する位置へと移動
し、ロック機構142による回転ロックを解除した後
に、回転駆動モータ122の回転により、回転部134
を高速回転させて、ノズル138の下端を内側に向けた
ままボビン400の周囲で回転移動させる()と共
に、それに同期してサーボモータ115を駆動して、フ
ライヤー組立体131を徐々に上昇させる。それによ
り、巻き付け部402には巻線が行われることとなる。
【0055】続いて、ロック機構142により回転ロッ
クを行った後、巻線機100は、フライヤー組立体13
1を、反対側の端子(不図示)の周囲を3次元移動で1
回転させ()、からげ動作を行うことにより、巻線の
線材により連結された2つのコイルの製造が可能とな
る。その後、巻線機100は、カットフィンガー部14
9が点線で示す如く閉じて線材を把持し、そのままから
げピン303から離隔させることにより、溝のエッジで
線材が切断され、ボビン400は、線材の供給源から切
り離されることとなる。
クを行った後、巻線機100は、フライヤー組立体13
1を、反対側の端子(不図示)の周囲を3次元移動で1
回転させ()、からげ動作を行うことにより、巻線の
線材により連結された2つのコイルの製造が可能とな
る。その後、巻線機100は、カットフィンガー部14
9が点線で示す如く閉じて線材を把持し、そのままから
げピン303から離隔させることにより、溝のエッジで
線材が切断され、ボビン400は、線材の供給源から切
り離されることとなる。
【0056】図2に戻り、このようにボビンの巻線加工
が終了したパレット300は、加工位置から離脱する。
より具体的には、保持部241を下降させることによ
り、パレット300を一体的に下降させるのである。こ
のとき、エアシリンダ242が動作して位置決めピン2
42aを上方へ引き抜くことにより、位置決めピン24
2aと位置決め孔305との係脱を積極的に行い、それ
によりパレット300の離脱が支援されることとなる。
が終了したパレット300は、加工位置から離脱する。
より具体的には、保持部241を下降させることによ
り、パレット300を一体的に下降させるのである。こ
のとき、エアシリンダ242が動作して位置決めピン2
42aを上方へ引き抜くことにより、位置決めピン24
2aと位置決め孔305との係脱を積極的に行い、それ
によりパレット300の離脱が支援されることとなる。
【0057】保持部241により、供給コンベヤ210
上へと戻されたパレット300は、上述したように、供
給コンベヤ210及び排出コンベヤ220を介して排出
部へと搬送されるようになっている。
上へと戻されたパレット300は、上述したように、供
給コンベヤ210及び排出コンベヤ220を介して排出
部へと搬送されるようになっている。
【0058】ところで、上述したように巻線機100
は、同時に8個のボビンに線材Wを巻き付けることがで
きるが、そのうち1本の線材Wに断線などが生じた場合
でも、エラーが生じて巻線作業が停止することとなる。
かかる場合、従来技術によれば、例えば図1に示すよう
に3台の巻線機100が単一の搬送装置200を共有し
ていると、エラーが生じたパレットの上流側のパレット
を搬送することができなくなって、作業全体が停止する
恐れがある。
は、同時に8個のボビンに線材Wを巻き付けることがで
きるが、そのうち1本の線材Wに断線などが生じた場合
でも、エラーが生じて巻線作業が停止することとなる。
かかる場合、従来技術によれば、例えば図1に示すよう
に3台の巻線機100が単一の搬送装置200を共有し
ていると、エラーが生じたパレットの上流側のパレット
を搬送することができなくなって、作業全体が停止する
恐れがある。
【0059】これに対し、本実施の形態によれば、図2
に示す如く、点線で示す加工位置(退避位置)へと上昇
したパレット300は、その下方におけるパレット30
0の通過を許容するようになっている。加工位置にある
パレット300において何らかのエラーのため巻線作業
が停止したとしても、その上流側のパレット300は、
エラーの生じたパレット300によって、その搬送を阻
害されないため、エラーの生じている巻線機100以外
の巻線機100により加工を続行することができ、エラ
ー発生時における製造効率を向上させることができる。
に示す如く、点線で示す加工位置(退避位置)へと上昇
したパレット300は、その下方におけるパレット30
0の通過を許容するようになっている。加工位置にある
パレット300において何らかのエラーのため巻線作業
が停止したとしても、その上流側のパレット300は、
エラーの生じたパレット300によって、その搬送を阻
害されないため、エラーの生じている巻線機100以外
の巻線機100により加工を続行することができ、エラ
ー発生時における製造効率を向上させることができる。
【0060】図7は、第2の実施の形態を示すボビンの
供給装置の概略図である。かかる供給装置により供給さ
れるボビン610は、側方から見てI字状を成してお
り、すなわち、中空の本体611の両端にフランジ61
2,613を形成した構成となっており、横に倒された
状態で連なって、搬送路601に沿って搬送されるよう
になっている。最後尾のボビン610は、空気圧などの
押圧手段によって、比較的軽い力で前方へ押されるよう
になっている。
供給装置の概略図である。かかる供給装置により供給さ
れるボビン610は、側方から見てI字状を成してお
り、すなわち、中空の本体611の両端にフランジ61
2,613を形成した構成となっており、横に倒された
状態で連なって、搬送路601に沿って搬送されるよう
になっている。最後尾のボビン610は、空気圧などの
押圧手段によって、比較的軽い力で前方へ押されるよう
になっている。
【0061】図7に示す如く、搬送路601の末端に
は、搬送路601より上方に上端を突出させているが、
枢支点605aを中心として回動可能なボビン押さえ6
06が配置されている。ボビン押さえ606は、バネ6
06bに反時計回りに付勢されて、直立位置に強制され
るようになっており、かかる状態では前記押圧手段の押
圧力に抗して、ボビン610を搬送路601上に留める
ことができるようになっている。ボビン押さえ606の
右方には、ボビン610に対向するピン605aを設け
たジグ605が配置されている。ジグ605は、受け渡
されたボビン610をピン605aに挿通させて保持し
た後に、不図示の巻線加工部へと搬送するため移動可能
となっている。
は、搬送路601より上方に上端を突出させているが、
枢支点605aを中心として回動可能なボビン押さえ6
06が配置されている。ボビン押さえ606は、バネ6
06bに反時計回りに付勢されて、直立位置に強制され
るようになっており、かかる状態では前記押圧手段の押
圧力に抗して、ボビン610を搬送路601上に留める
ことができるようになっている。ボビン押さえ606の
右方には、ボビン610に対向するピン605aを設け
たジグ605が配置されている。ジグ605は、受け渡
されたボビン610をピン605aに挿通させて保持し
た後に、不図示の巻線加工部へと搬送するため移動可能
となっている。
【0062】搬送路601上には、押し出し部材602
が配置されている。押し出し部材602の右端下方に
は、ボビン610の右側フランジ612に係合する爪部
602aが形成されている。一方、押し出し部材602
の左端は、エアシリンダ603の駆動軸603aに、揺
動可能に連結されている。駆動軸603aは、エアシリ
ンダ603により、水平方向に往復動作自在となってい
る。
が配置されている。押し出し部材602の右端下方に
は、ボビン610の右側フランジ612に係合する爪部
602aが形成されている。一方、押し出し部材602
の左端は、エアシリンダ603の駆動軸603aに、揺
動可能に連結されている。駆動軸603aは、エアシリ
ンダ603により、水平方向に往復動作自在となってい
る。
【0063】押し出し部材602の側方には、フォロワ
としてのピン部602bが形成されており、ピン部60
2bに係合するように、不図示の不動部に、枢支点60
4aで支持されたカム部604が配置されている。カム
部604は、左方に2つの直角部を有する台形状に形成
されており、また枢支点604aを中心として回動可能
となっているが、時計回りには、不図示の制限部によっ
て制限されるため、図7(c)に示す位置を超えて回動
できないようになっている。
としてのピン部602bが形成されており、ピン部60
2bに係合するように、不図示の不動部に、枢支点60
4aで支持されたカム部604が配置されている。カム
部604は、左方に2つの直角部を有する台形状に形成
されており、また枢支点604aを中心として回動可能
となっているが、時計回りには、不図示の制限部によっ
て制限されるため、図7(c)に示す位置を超えて回動
できないようになっている。
【0064】次に、かかるボビンの供給装置の動作につ
いて説明する。図7(a)において、エアシリンダ60
3が、駆動軸603aを右方に伸長すると、ピン部60
2bは、カム部604の下辺に沿って水平に移動し、こ
のときカム部604を水平に押し上げる。更に、押し出
し部材602の爪部602aが、バネ606bの付勢力
に抗して、ボビン610の右側フランジ612を押すこ
ととなる。このときボビン押さえ606は、時計回りに
回動するため、右側フランジ612の通過を許容し、そ
れにより中空のボビン610がピン605aに挿通され
てジグ605に保持される。
いて説明する。図7(a)において、エアシリンダ60
3が、駆動軸603aを右方に伸長すると、ピン部60
2bは、カム部604の下辺に沿って水平に移動し、こ
のときカム部604を水平に押し上げる。更に、押し出
し部材602の爪部602aが、バネ606bの付勢力
に抗して、ボビン610の右側フランジ612を押すこ
ととなる。このときボビン押さえ606は、時計回りに
回動するため、右側フランジ612の通過を許容し、そ
れにより中空のボビン610がピン605aに挿通され
てジグ605に保持される。
【0065】図7(b)に示すように、右側フランジ6
12が通過すると、ボビン押さえ606はバネ606b
に付勢されて直立位置へと戻り、次のボビン610の移
動を阻止する。以上で搬送路601からのボビン610
の受け渡しが完了する。
12が通過すると、ボビン押さえ606はバネ606b
に付勢されて直立位置へと戻り、次のボビン610の移
動を阻止する。以上で搬送路601からのボビン610
の受け渡しが完了する。
【0066】押し出し部材602が、最右方点まで移動
すると、ピン部602bがカム部604の下辺からはず
れるため、カム部604は支持力を失って、図7(c)
に示す位置まで回動する。その後、エアシリンダ603
が、駆動軸603aを左方に引き込むことにより、ピン
部602bは、カム部604の斜辺をのぼって行くこと
となる。従って、押し出し部材602は反時計回りに回
動し、すなわちその姿勢を変更するので、それにより爪
部602aが、先行するボビン610の左側フランジ6
13と、これに続くボビン610の右側フランジ612
とを回避しつつ、左方に移動できることとなる(図7
(d))。
すると、ピン部602bがカム部604の下辺からはず
れるため、カム部604は支持力を失って、図7(c)
に示す位置まで回動する。その後、エアシリンダ603
が、駆動軸603aを左方に引き込むことにより、ピン
部602bは、カム部604の斜辺をのぼって行くこと
となる。従って、押し出し部材602は反時計回りに回
動し、すなわちその姿勢を変更するので、それにより爪
部602aが、先行するボビン610の左側フランジ6
13と、これに続くボビン610の右側フランジ612
とを回避しつつ、左方に移動できることとなる(図7
(d))。
【0067】エアシリンダ603が、駆動軸603aを
最後まで引き込むと、ピン部602bが、カム部604
の垂直辺に沿って下降するので、押し出し部材602が
時計回りに回動し、それにより爪部602aが、次のボ
ビン610の本体611に係合する。その状態で、ジグ
605を交換し、空のジグ605が受け渡し位置に到達
するまで待機した後、再度エアシリンダ603が駆動軸
603aを伸長させれば、次のボビン610を押し出す
ことができることとなる(図7(a))。
最後まで引き込むと、ピン部602bが、カム部604
の垂直辺に沿って下降するので、押し出し部材602が
時計回りに回動し、それにより爪部602aが、次のボ
ビン610の本体611に係合する。その状態で、ジグ
605を交換し、空のジグ605が受け渡し位置に到達
するまで待機した後、再度エアシリンダ603が駆動軸
603aを伸長させれば、次のボビン610を押し出す
ことができることとなる(図7(a))。
【0068】このようにエアシリンダ603の往復動作
のみで、押し出し部材602のボビン押し出し動作とボ
ビン回避動作とを連続して行うという複雑な動作を行え
るため、高価なサーボ機構などを設ける必要がなく、低
コストのボビン供給装置が供される。
のみで、押し出し部材602のボビン押し出し動作とボ
ビン回避動作とを連続して行うという複雑な動作を行え
るため、高価なサーボ機構などを設ける必要がなく、低
コストのボビン供給装置が供される。
【0069】以上、本発明を実施の形態を参照して説明
してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈さ
れるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることは
もちろんである。例えば、巻線機100により製造され
るコイルは、線材により連結された複数のものに限ら
ず、通常のコイルであっても良い。
してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈さ
れるべきではなく、適宜変更・改良が可能であることは
もちろんである。例えば、巻線機100により製造され
るコイルは、線材により連結された複数のものに限ら
ず、通常のコイルであっても良い。
【0070】
【発明の効果】本発明の巻線機によれば、端子を有する
ボビンの巻き付け部に、線材を巻き付ける巻線機におい
て、前記線材を挿通させ、前記ボビンに対して供給され
る線材の位置決めを行う筒状のノズルと、前記ノズルを
回転移動することによって、前記ボビンの巻き付け部に
線材を巻き付ける回転駆動装置と、前記ノズルを3次元
的に移動することによって、前記ボビンの端子に巻き付
ける駆動装置とを有し、前記ノズルの軸線は、前記ノズ
ルの回転軸に対して傾いているので、例えば複数個のボ
ビンに連続した線材を巻き付けることが可能であるにも
かかわらず、ボビンの端子に対して線材のからげ動作を
容易に行うことができる。
ボビンの巻き付け部に、線材を巻き付ける巻線機におい
て、前記線材を挿通させ、前記ボビンに対して供給され
る線材の位置決めを行う筒状のノズルと、前記ノズルを
回転移動することによって、前記ボビンの巻き付け部に
線材を巻き付ける回転駆動装置と、前記ノズルを3次元
的に移動することによって、前記ボビンの端子に巻き付
ける駆動装置とを有し、前記ノズルの軸線は、前記ノズ
ルの回転軸に対して傾いているので、例えば複数個のボ
ビンに連続した線材を巻き付けることが可能であるにも
かかわらず、ボビンの端子に対して線材のからげ動作を
容易に行うことができる。
【0071】本発明の巻線機の搬送装置によれば、ボビ
ンに線材を供給するノズルを複数個配置した巻線機の搬
送装置において、前記ノズルに沿って配置され、前記ボ
ビンを保持可能なパレットを複数個順次搬送可能な搬送
路と、前記パレットを搬送路より退避位置へと退避させ
る退避手段とを有し、前記退避位置において、前記パレ
ットに保持されたボビンに対して、前記ノズルが線材を
供給するようになっており、先行するパレットが前記退
避位置に退避したときは、これに続いて前記搬送路に沿
って搬送されるパレットが、前記先行するパレットを追
い越し可能となっているので、例えば先行するパレット
のボビンに線材を巻き付けているときに、エラーが生じ
たような場合でも、かかるパレットは前記搬送路より退
避しているため、これを追い越すようにして続くパレッ
トを搬送することができ、それにより巻線作業の効率を
高めることができる。
ンに線材を供給するノズルを複数個配置した巻線機の搬
送装置において、前記ノズルに沿って配置され、前記ボ
ビンを保持可能なパレットを複数個順次搬送可能な搬送
路と、前記パレットを搬送路より退避位置へと退避させ
る退避手段とを有し、前記退避位置において、前記パレ
ットに保持されたボビンに対して、前記ノズルが線材を
供給するようになっており、先行するパレットが前記退
避位置に退避したときは、これに続いて前記搬送路に沿
って搬送されるパレットが、前記先行するパレットを追
い越し可能となっているので、例えば先行するパレット
のボビンに線材を巻き付けているときに、エラーが生じ
たような場合でも、かかるパレットは前記搬送路より退
避しているため、これを追い越すようにして続くパレッ
トを搬送することができ、それにより巻線作業の効率を
高めることができる。
【0072】本発明のボビンの供給装置によれば、搬送
路に沿って順次供給されるボビンを、ジグに受け渡す供
給装置であって、カム部材と、前記カム部材により駆動
されるフォロワ部材と、前記フォロワ部材に連結され、
前記ボビンを押し出す押し出し部材と、前記押し出し部
材に対して所定の方向及びその逆方向に力を付与するア
クチュエータとを有し、前記押し出し部材が、前記アク
チュエータにより前記所定の方向に力を付与されたとき
は、前記搬送路において先行して供給されるボビンを押
し出すが、前記アクチュエータにより前記逆方向に力を
付与されたときは、次に供給されるボビンを回避するよ
うに、前記カムにより駆動される前記フォロワ部材が、
前記押し出し部材の姿勢を変更するようになっているの
で、例えばアクチュエータを往復させるだけで、一つず
つボビンが押し出されるようになるため、簡素で低コス
トなボビンの供給装置が供される。
路に沿って順次供給されるボビンを、ジグに受け渡す供
給装置であって、カム部材と、前記カム部材により駆動
されるフォロワ部材と、前記フォロワ部材に連結され、
前記ボビンを押し出す押し出し部材と、前記押し出し部
材に対して所定の方向及びその逆方向に力を付与するア
クチュエータとを有し、前記押し出し部材が、前記アク
チュエータにより前記所定の方向に力を付与されたとき
は、前記搬送路において先行して供給されるボビンを押
し出すが、前記アクチュエータにより前記逆方向に力を
付与されたときは、次に供給されるボビンを回避するよ
うに、前記カムにより駆動される前記フォロワ部材が、
前記押し出し部材の姿勢を変更するようになっているの
で、例えばアクチュエータを往復させるだけで、一つず
つボビンが押し出されるようになるため、簡素で低コス
トなボビンの供給装置が供される。
【図1】本発明による第1の実施の形態にかかる巻線機
の配置関係を示す図である。
の配置関係を示す図である。
【図2】巻線機100の側面図である。
【図3】図2のノズル部130を矢印III-III線で切断
して矢印方向に見た断面図である。
して矢印方向に見た断面図である。
【図4】動力伝達部124を示す概略図である。
【図5】パレット300の上面図である。
【図6】パレット300に保持された400の配置関係
と、加工順とを示す図である。
と、加工順とを示す図である。
【図7】第2の実施の形態を示すボビンの供給装置の概
略図である。
略図である。
【図8】従来技術による巻線機の一例を示す斜視図であ
る。
る。
100 巻線機 106,110,115 サーボモータ 120 フライヤー部 122 回転駆動モータ 130 ノズル部 131 フライヤー組立体 138 ノズル 200 搬送装置 210 供給コンベヤ 220 排出コンベヤ 240 加工部 300 パレット 400 ボビン 601 搬送路 602 押し出し部材 602b ピン部 603 エアシリンダ 604 カム部 605 ジグ 606 ボビン押さえ 610 ボビン W 線材
Claims (5)
- 【請求項1】 端子を有するボビンの巻き付け部に、線
材を巻き付ける巻線機において、 前記線材を挿通させ、前記ボビンに対して供給される線
材の位置決めを行う筒状のノズルと、 前記ノズルを回転移動することによって、前記ボビンの
巻き付け部に線材を巻き付ける回転駆動装置と、 前記ノズルを3次元的に移動することによって、前記ボ
ビンの端子に巻き付ける駆動装置とを有し、 前記ノズルの軸線は、前記ノズルの回転軸に対して傾い
ていることを特徴とする巻線機。 - 【請求項2】 供給源から供給された線材が、小さな半
径で曲がることを回避すべく、前記ノズルの近傍で前記
線材に係合する回転自在なプーリを設けたことを特徴と
する請求項1に記載の巻線機。 - 【請求項3】 前記ボビンを複数個保持可能なパレット
を搬送する搬送路を有し、 前記搬送路に沿った方向に、複数の前記ノズルと前記駆
動装置とが配置され、 前記搬送部により搬送されたパレットに保持された複数
のボビンに、同時に線材を供給することを特徴とする請
求項1又は2に記載の巻線機。 - 【請求項4】 ボビンに線材を供給するノズルを複数個
配置した巻線機の搬送装置において、 前記ノズルに沿って配置され、前記ボビンを保持可能な
パレットを複数個順次搬送可能な搬送路と、 前記パレットを搬送路より退避位置へと退避させる退避
手段とを有し、 前記退避位置において、前記パレットに保持されたボビ
ンに対して、前記ノズルが線材を供給するようになって
おり、 先行するパレットが前記退避位置に退避したときは、こ
れに続いて前記搬送路に沿って搬送されるパレットが、
前記先行するパレットを追い越し可能となっていること
を特徴とする巻線機の搬送装置。 - 【請求項5】 搬送路に沿って順次供給されるボビン
を、ジグに受け渡す供給装置であって、 カム部材と、 前記カム部材により駆動されるフォロワ部材と、 前記フォロワ部材に連結され、前記ボビンを押し出す押
し出し部材と、 前記押し出し部材に対して所定の方向及びその逆方向に
力を付与するアクチュエータとを有し、 前記押し出し部材が、前記アクチュエータにより前記所
定の方向に力を付与されたときは、前記搬送路において
先行して供給されるボビンを押し出すが、前記アクチュ
エータにより前記逆方向に力を付与されたときは、次に
供給されるボビンを回避するように、前記カムにより駆
動される前記フォロワ部材が、前記押し出し部材の姿勢
を変更するようになっていることを特徴とするボビンの
供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11221057A JP2001039629A (ja) | 1999-08-04 | 1999-08-04 | 巻線機、巻線機の搬送装置及びボビンの供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11221057A JP2001039629A (ja) | 1999-08-04 | 1999-08-04 | 巻線機、巻線機の搬送装置及びボビンの供給装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001039629A true JP2001039629A (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=16760829
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11221057A Pending JP2001039629A (ja) | 1999-08-04 | 1999-08-04 | 巻線機、巻線機の搬送装置及びボビンの供給装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001039629A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113192748A (zh) * | 2021-03-23 | 2021-07-30 | 东莞市高东电子科技有限公司 | 一种翻转式绕线机 |
-
1999
- 1999-08-04 JP JP11221057A patent/JP2001039629A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113192748A (zh) * | 2021-03-23 | 2021-07-30 | 东莞市高东电子科技有限公司 | 一种翻转式绕线机 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN102362323B (zh) | 电子元件的绕线方法及绕线装置 | |
KR20010086203A (ko) | 연속 와인더 | |
CN111776712B (zh) | 一种自动分料送料设备 | |
KR20120140661A (ko) | 웹 재료의 릴을 권취시키기 위한 기계 및 방법 | |
JP3107807B2 (ja) | シート積み上げ装置 | |
CN114194934B (zh) | 全自动换盘高速收线机及收线方法 | |
WO2012039172A1 (ja) | テープフィーダ,部品供給装置および部品供給方法 | |
JP5955384B2 (ja) | トップテープ装填装置およびテープ自動セット装置 | |
JP3809251B2 (ja) | 回路部品供給方法および供給システム | |
JP2005119880A (ja) | テープ巻取装置 | |
JPH02243478A (ja) | リボン支持体搬送ベルトを備えた自動巻取機 | |
JP2001039629A (ja) | 巻線機、巻線機の搬送装置及びボビンの供給装置 | |
JP2860612B2 (ja) | 板状シートの積層方法および装置 | |
CN215478659U (zh) | 料带处理系统 | |
JP2009066818A (ja) | マンドレルの搬送装置 | |
JP4504551B2 (ja) | 一括搬送巻線装置および一括搬送巻線方法 | |
CN221274888U (zh) | 自动化空锭补给库 | |
JP2001252535A (ja) | 糸条束形成装置および形成方法ならびに中空糸濾過膜分離器用の中空糸束形成装置および形成方法 | |
CN221396661U (zh) | 全自动机器人纱锭换取机 | |
JP3378753B2 (ja) | 連鎖型ターミナル状部品の反転巻取装置 | |
JP7530435B2 (ja) | ストックリールからタイヤ部品を巻き戻すための巻き戻しシステム、アセンブリ、および方法 | |
US20010051086A1 (en) | Automated feed mechanism for electronic components of silicon wafer | |
CN221479087U (zh) | 全自动机器人接绕丝装置及纱锭自动收卷系统 | |
JP2002239661A (ja) | プレス加工装置 | |
JP2013171755A (ja) | 端子成形金型装置の交換装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060601 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080623 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080627 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081022 |