JP3808924B2 - 心出し機構付き光学素子成形装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱軟化したガラス素材を押圧成形する光学素子成形装置に係わり、詳しくは一対の金型の心出し機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一対の金型の心出し機構に関しては、芯出し機構付き光学素子成形装置として、特開平2−107533号公報所載の技術が開示されている。この技術を図4を用いて説明する。この芯出し機構付き光学素子成形装置の上部固定側は、金型101の基端部に固着しかつ背面中心部にマウント軸105aを設けたマウント105と、このマウント105の平面状背面を摺動自在に接触せしめかつマウント軸105aを間隙をもって挿通した固定板107と、マウント軸105aを貫通せしめそのマウント軸105aを径方向に移動可能な移動ユニット109、115、117、119、121とからなるシフト機構を備えている。さらに、マウント105は、マウント軸105aに挿通された押さえ板109を介してコイルバネ111および固定用ナット113により、固定板107に下方より押圧されながら懸架されている。また、金型101にはヒータ103が周設されている。
【0003】
また、下部移動側は、金型102の基端部に固着しかつ背面を球面状に形成するとともにその背面中心部にマウント軸106aを設けたマウント106と、このマウント106の球面状背面を摺動自在に接触せしめかつマウント軸106aを間隙をもって挿通した可動板108と、マウント軸106aを貫通せしめそのマウント軸106aを金型成形面中心を揺動中心としたチルト機構110、116、118、120、122とを備えている。さらに、マウント106は、マウント軸106aに挿通された押さえ板110を介してコイルバネ112および固定用ナット114により、可動板108に上方より押圧されながら懸架されている。また、金型102には、ヒータ104が周設されている。
【0004】
以上の構成により、この芯出し機構付き光学素子成形装置では、一方の金型のシフト調整と他方の金型のチルト調整を同時に行い得るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記従来技術では、つぎのような問題点があった。とくに、下部移動側のチルト機構において、固定用ナット114を緩めて、コイルバネ112の押さえ板110を押圧する力を緩め、押さえ板110とマウント106とで可動板108を挟持する力を解除しても、マウント106と可動板108が接する球面座に、型102、ヒータ104およびマウント106の自重が作用しているので、チルト調整ネジ118で押さえ板110を精密に微動させても、マウント106は、強い摩擦抵抗によりスティックスリップが発生し、円滑な回動をすることができず、その結果、金型の偏角調整を精密にすることができなかった。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、請求項1、2または3に係る発明の課題は、心出し機構の球面座部分の回動を円滑にして、金型の偏角調整を精密に行うことができる心出し機構付き光学素子成形装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1、2または3に係る発明は、加熱軟化したガラス素材を押圧成形する一対の金型と、該金型の一方を取着し背面に球面座を有したマウント部材と、該マウント部材を回動自在に回動する調整機構とを備えた心出し機構付き光学素子成形装置において、前記金型の一方およびマウント部材の自重を相殺する方向に作用する加力手段を設けたことを特徴とする。
【0008】
請求項1、2または3に係る発明の作用では、金型の一方およびマウント部材の自重を相殺する方向に作用する加力手段を設けたことにより、金型等の自重と加力手段の力量とのバランスを調整できる。請求項2に係る発明の作用では、上記作用に加え、加力手段を、圧縮力を作用させる弾性部材として、下部可動側のマウント部材に装着したことにより、心出し機構の球面座部分における押圧力が減少し、これに伴いこの部分の摩擦力が小さくなる。請求項3に係る発明の作用では、上記作用に加え、加力手段を、引張力を作用させる弾性部材として、上部可動側のマウント部材に装着したことにより、心出し機構の球面座部分における押圧力が発生し、これに伴いこの部分の隙間の発生を防止する。
【0009】
【発明の実施の形態1】
図1は発明の実施の形態1を示し、心出し機構付き光学素子成形装置の上部固定側および下部可動側の縦断面図である。図1では、上部固定側および下部可動側以外の部分は図示を省略されているが、上部固定側は、図示を省略した架台に固着され、移動することはない。また、下部可動側は、前記架台に架設された加圧機構(図示省略)に固着され、上部固定側に向かって上下動する。
【0010】
まず、上部固定側から説明する。固定型1はマウント5に固着される一方、その周囲にはヒータ3が取着されている。マウント5は、固定型1の取付け面の背面に、雄ねじ部5aを立設し、この雄ねじ部5aに固定用ナット13を螺合してコイルバネ11と押さえ板9とを介して固定板7を挟持するように構成されている。また、固定板7の貫通穴7aの内径は、マウント5の雄ねじ部5aの基端部5bの外径より大きく形成されており、この隙間分だけマウント5の水平方向の移動調整が可能である。また、固定板7は図示を省略した架台に固着され、上部固定側全体を支持している。
【0011】
固定板7には、シフトネジ受け15とシフトセンサ受け19とが固定型1の軸心aを挟んで対称位置に立設されている。シフトネジ受け15には、シフト調整ネジ17が螺合し、その先端はマウント5の基端部5bに精密に嵌入した押さえ板9に押圧調整自在に当接している。また、シフトセンサ受け19には、シフトセンサ21が、押さえ板9の移動量を測定できるように取着されている。
【0012】
つぎに、下部可動側について説明する。可動型2はマウント6に固着され、その周囲にはヒータ4が取着されている。マウント6は、可動型2の取付け面の背面に、雄ねじ部6aを立設し、この雄ねじ部6aに固定用ナット14を螺合してコイルバネ12と押さえ板10とを介して可動板8を挟持するように構成されている。また、可動板8の貫通穴8aの内径は、マウント6の雄ねじ部6aの基端部6bの外径より大きく形成されており、この隙間分だけマウント6の垂直線に対する傾斜調整が可能である。また、可動板8は図示を省略した加圧機構に固着され、下部可動側全体を支持して精密に上下動する。
【0013】
可動板8には、チルトネジ受け16とチルトセンサ受け20とが固定型1の軸心aを挟んで対称位置に立設されている。チルトネジ受け16には、チルト調整ネジ18が螺合し、その先端はマウント6の基端部6bに精密に嵌入した押さえ板10に押圧調整自在に当接している。また、チルトセンサ受け20には、チルトセンサ22が、押さえ板10の移動量を測定できるように取着されている。なお、マウント5、固定板7および押さえ板9が互いに接する面は平面に、マウント6、可動板8および押さえ板10が互いに接する面はそれぞれ可動型2の光学素子成形面の曲率半径の中心を球心とする球面座に形成されている。
【0014】
マウント6のバネ受け部6aと可動板8との間には、圧縮バネ31が装着されており、マウント6を上方に押圧している。この押圧力は可動型2、ヒータ4およびマウント6の重量の合計よりやや小さく、この重量合計の約80%であり、固定用ナット14を緩めたときに、マウント6と可動板8との球面座が浮き上がらないように調整されている。
【0015】
以上の構成からなる心出し機構付き光学素子成形装置の作用について説明する。まず、光学素子の成形方法では、図示を省略したガラス素材加熱装置内でガラス素材を加熱軟化し、ヒータ3により温度調整された固定型1とヒータ4により温度調整された可動型2との間に、図示を省略した供給装置を用いてガラス素材を供給した後、可動板8を上昇させてガラス素材を押圧成形する。
【0016】
つぎに、心出し方法について説明する。上部固定側では、固定用ナット13を緩めれば、コイルバネ11の押さえ板9を押圧する力が緩み、押さえ板9とマウント5とで固定板7を挟持する力が解除され、マウント5は水平方向に移動自在になる。シフトセンサ21にて押さえ板9の移動量を観測しながらシフト調整ネジ17を回して、押さえ板9を水平方向に微動させると、押さえ板9を介してマウント5は精密に水平移動し、固定型1と可動型2との水平ズレを調整する。調整後は再び固定用ナット13を締めつけてコイルバネ11を介して押さえ板9を押圧し、押さえ板9とマウント5との固定板9を挟持する力を発生させ、マウント5を完全に固定する。
【0017】
同様に、下部可動側では、固定用ナット14を緩めれば、コイルバネ12の押さえ板10を押圧する力が緩み、押さえ板10とマウント6とで可動板8を挟持する力が解除され、マウント6は可動板8との球面座の球心を中心にして回動自在になる。また、マウント6はバネ受け部6aを圧縮バネ31によって上向きに押圧されているので、可動型2、ヒ−タ4およびマウント6の自重が相殺され、マウント6と可動板8との球面座の面圧力は小さく保たれる。チルトセンサ22にて押さえ板10の移動量を観測しながらチルト調整ネジ18を回して、押さえ板10を水平方向に微動させると、マウント6は球面座の球心を中心に押さえ板10を介して精密に回動し、固定型1と可動型2との偏角ズレを調整する。調整後は再び固定用ナット14を締めつけてコイルバネ12を介して押さえ板10を押圧し、押さえ板10とマウント6との可動板8を挟持する力を発生させ、マウント6を完全に固定する。
【0018】
本発明の実施の形態1によれば、心出し調整時に、マウントと可動板との球面座の面圧力が小さく保持たれているので、球面座に強い摩擦抵抗やスティックスリップが起きず、その結果、マウントに固定されている可動型を円滑に回動させて、固定型と可動型との偏角調整を精密に行うことができる。これにより、水平方向の心ズレ調整と合わせて、金型全体の心出し調整を正確に行うことができ、調整時間も短縮することができる。また、球面座が円滑に回動するので、磨耗がなく、いつまでも高精度を保ち、磨耗屑による光学素子のクリーン問題が発生することもない。
【0019】
本発明の実施の形態1では、バネ受け部と可動板との間に圧縮バネを装着したが、これに替えて、空気弾性を利用したエアシリンダや、ゴムなどの弾性部材を装着してもよい。
【0020】
【発明の実施の形態2】
図2は発明の実施の形態2を示し、心出し機構付き光学素子成形装置の上部可動側および下部固定側の縦断面図である。本発明の実施の形態2は、発明の実施の形態1の構造を倒立して、固定側と可動側を入れ換えたものなので、同一の部材には同一の符号を付し説明を省略する。図2では、上部可動側および下部固定側以外の部分は図示を省略されているが、下部固定側は、図示を省略した架台に固着され、移動することはない。また、上部可動側は、前記架台に架設された加圧機構(図示省略)に固着され、下部固定側に向かって上下動する。
【0021】
下部固定側は、発明の実施の形態1の上部固定側を倒立した点以外は、発明の実施の形態1の上部固定側と全く同一構造のため、説明を省略する。
【0022】
上部可動側は、発明の実施の形態1の下部可動側を倒立した点および引っ張りバネにてマウントを吊り上げる点以外は、発明の実施の形態1の下部可動側と同一構造のため、同一部分の説明を省略する。マウント6の側面の複数箇所には、ポスト42が突設され、その先端と可動板8との間には、引っ張りバネ41が架設されている。これにより、マウント6は引っ張りバネ41により上向きに押圧され、可動板8との球面座に密着している。この引き上げ力は、可動型2、ヒータ4およびマウント6の重量の合計よりやや大きく、この重量合計の約130%であり、固定用ナット14を緩めたときに、マウント6と可動板8との球面座に隙間ができないように調整されている。
【0023】
以上の構成からなる心出し機構付き光学素子成形装置の作用について説明する。まず、光学素子の成形方法では、図示を省略したガラス素材加熱装置内でガラス素材を加熱軟化し、ヒータ3により温度調整された固定型1とヒータ4により温度調整された可動型2との間に、図示を省略した供給装置を用いてガラス素材を供給した後、可動板8を下降させてガラス素材を押圧成形する。
【0024】
つぎに、心出し方法について説明する。下部固定側の心出し方法は発明の実施の形態1の上部固定側と同様のため、説明を省略する。
【0025】
上部可動側では、固定用ナット14を緩めれば、コイルバネ12の押さえ板10を押圧する力が緩み、押さえ板10とマウント6とで可動板8を挟持する力が解除され、マウント6は可動板8との球面座の球心を中心にして回動自在になる。また、マウント6はポスト42を介して引っ張りバネ42によって上向きに引き上げらているので、可動型2、ヒ−タ4およびマウント6の自重で下がって、可動板8と接触する球面座に隙間ができるようなことはない。また、引っ張りバネに41によって自重が相殺され、余力のみで引き上げられているので、マウント6と可動板8との球面座の面圧力は小さく保たれる。
【0026】
チルトセンサ22にて押さえ板10の移動量を観測しながらチルト調整ネジ18を回して、押さえ板10を水平方向に微動させると、マウント6は球面座の球心を中心に押さえ板10を介して精密に回動し、固定型1と可動型2との偏角ズレを調整する。調整後は再び固定用ナット14を締めつけてコイルバネ12を介して押さえ板10を押圧し、押さえ板10とマウント6との可動板8を挟持する力を発生させ、マウント6を完全に固定する。
【0027】
本発明の実施の形態2によれば、発明の実施の形態1の効果に加え、マウントの球面座が倒立した構成の成形装置であっても、球面座に隙間の発生がなく、かつ適正な面圧力を維持することができる。
【0028】
本発明の実施の形態2では、球面座を有する偏角調整機構を上部可動側とし、水平ズレ調整機構を下部固定側としたが、これに替えて、球面座を有する偏角調整機構を上部固定側とし、水平ズレ調整機構を下部可動側としても同様の作用効果を得ることができる。
【0029】
【発明の実施の形態3】
図3は発明の実施の形態3を示し、心出し機構付き光学素子成形装置の上部固定側および下部可動側の縦断面図である。図3では、上部固定側および下部可動側以外の部分は図示を省略されているが、上部固定側は、図示を省略した架台に固着され、移動することはない。また、下部可動側は、前記架台に架設された加圧機構(図示省略)に固着され、上部固定側に向かって上下動する。
【0030】
まず、下部可動側から説明する。可動型2は可動板8に固着される一方、その周囲にはヒータ4が取着されている。可動板8は図示を省略した加圧機構に固着されている。
【0031】
つぎに、上部固定側について説明する。固定型1はチルトマウント51に固着され、その周囲にはヒータ3が取着されている。チルトマウント51は、固定型1の固着面と反対側に、固定型1の光学素子成形面の曲率半径の中心を球心とする球面座51aを形成している。チルトマウント51はシフトベース52に保持され、シフトベース52は、チルトマウント51の球面座51aに合致する球面座52aを有し、中央の貫通穴52bからはチルトマウント51の中央上部を露出する。この中央上部には、調整接触子56、センサ接触子57およびポスト59が立設されている。シフトベース52には、球面座52aの法線方向に沿って座繰り穴52cが数箇所穿設され、チルト固定ネジ53が挿入されて、チルトマウント51を拘束固定および開放するように螺合している。
【0032】
シフトベース52は、固定板54に載置され、シフト固定ネジ55によって拘束固定および開放される。固定板54に立設されたシフトネジ受け15には、シフト調整ネジ17が螺合し、その先端によって、シフトベース52の側面を押圧調整できるようになっている。また、可動型1の軸心bを基準とする対称位置には、シフトセンサ受け19が固定板54に立設され、シフトセンサ21がシフトベース52の移動量を測定できるように取着されている。シフトベース52に立設されたチルトネジ受け16には、チルト調整ネジ18が螺合していて、その先端はチルトマウント51に立設された調整接触子56に当接して、チルトマウント51を押圧調整できるようになっている。また、可動型1の軸心bを基準とする対称位置には、チルトセンサ受け20がシフトベース52に立設され、チルトセンサ22がチルトマウント51の移動量を測定できるように取着されている。
【0033】
チルトマウント51の中央上部にポスト59が立設される一方、シフトベース52の上部に吊りベース58が取着され、この中央に調整ポスト62がダブルナット61によって固定され、ポスト59と調整ポスト62との間に引っ張りバネ60が装着されている。引っ張りバネ60の引っ張り力は、固定型1、ヒータ3およびチルトマウント51の重量の合計よりやや大きく、この合計重量の約120%であり、チルト固定ネジ53を緩めたときにチルトマウント51が下がって、チルトマウント51とシフトベース52との球面座51a、52aに隙間ができないように調整されている。
【0034】
以上の構成からなる心出し機構付き光学素子成形装置の作用について説明する。まず、光学素子の成形方法では、図示を省略したガラス素材加熱装置内でガラス素材を加熱軟化し、ヒータ3により温度調整された固定型1とヒータ4により温度調整された可動型2との間に、図示を省略した供給装置を用いてガラス素材を供給した後、可動板8を上昇させてガラス素材を押圧成形する。
【0035】
つぎに、心出し方法について説明する。本発明の実施の形態3においては、上部固定側の心出し調整のみにより、水平方向の心ズレ調整と偏角調整とが行われるため、下部可動側の心出し作業はない。
【0036】
シフト固定ネジ55を緩めれば、シフトベース52の拘束固定が解除され、シフトベース52は水平方向に、シフト固定ネジ55とその通し穴との隙間分だけ移動自在になる。シフトセンサ21でシフトベース52の移動量を観測しながらシフト調整ネジ17を回してシフトベース52を水平方向に微動させ、チルトマウント51を介して固定型1を水平移動し、固定型1と可動型2との水平ズレを調整する。調整後は再びシフト固定ネジ55を締めつけてシフトベース52を完全に拘束固定する。
【0037】
つぎに、チルト固定ネジ53を緩めれば、チルトマウント51の拘束固定が解除され、チルトマウント51は、チルト固定ネジ53とシフトベース52に設けた座繰り穴52cとの隙間分だけ、球面座52aの球心を中心として回動自在になる。また、チルトマウント51は引っ張りバネ60によって、ポスト59を介して上向きに引き上げられているので、固定型1、ヒータ3およびチルトマウント51の自重で下がって、シフトベース52と接触する球面座51a、52aに隙間ができるようなことはない。また、引っ張りバネ60によって自重が相殺され、余力のみで引き上げられているので、チルトマウント51とシフトベース52との球面座51a、52aの面圧力は小さく保たれる。なお、引っ張りバネ60はダブルナット61を緩めて調整ポスト62の長さを変えれば、伸びを調整して引っ張り力を調整することができる。
【0038】
チルトセンサ22でセンサ接触子52の移動量を観測しながら、チルト調整ネジ18を回して調整接触子56を水平方向に微動させると、チルトマウント52は、球面座52aの球心を中心に精密に回動し、固定型1と可動型2との偏角ズレを調整することができる。調整後は再びチルト固定ネジ53を締めつけてチルトマウント51を完全に拘束固定する。
【0039】
本発明の実施の形態3によれば、発明の実施の形態1の効果に加え、引っ張りバネがヒータから隔離されているので、引っ張りバネの温度劣化がなく、高温下でも安定した調整を行うことができる。また、上部固定側のみで心出し調整できるので、調整作業が容易である。
【0040】
本発明の実施の形態3では、マウントを引っ張りバネによって吊り上げているが、これに替えて、吊りベースの上部に圧縮ばねを装着し、マウントの中央からポストを延長して、これを圧縮バネで押し上げるように構成してもよい。
【0041】
【発明の効果】
請求項1、2または3に係る発明によれば、金型等の自重と加力手段の力量とのバランスを調整できるので、心出し機構の球面座部分の回動を円滑にして、金型の偏角調整を精密に行うことができる。
請求項2に係る発明によれば、加力手段を、圧縮力を作用させる弾性部材として、下部可動側のマウント部材に装着したことにより、心出し機構の球面座部分における押圧力が減少し、これに伴いこの部分の摩擦力が小さくなるので、この種の心出し機構による金型の偏角調整を容易に行うことができる。
請求項3に係る発明によれば、加力手段を、引張力を作用させる弾性部材として、上部可動側のマウント部材に装着したことにより、心出し機構の球面座部分における押圧力が増加し、これに伴いこの部分の隙間の発生を防止するので、この種の心出し機構による金型の偏角調整を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態1の心出し機構付き光学素子成形装置の上部固定側および下部可動側の縦断面図である。
【図2】発明の実施の形態2の心出し機構付き光学素子成形装置の上部可動側および下部固定側の縦断面図である。
【図3】発明の実施の形態3の心出し機構付き光学素子成形装置の上部固定側および下部可動側の縦断面図である。
【図4】従来技術の芯出し機構付き光学素子成形装置の上部固定側および下部可動側の縦断面図である。
【符号の説明】
1 固定型
2 可動型
6 マウント
10 押さえ板
12 コイルバネ
14 固定用ナット
16 チルトネジ受け
18 チルト調整ネジ
20 チルトセンサ受け
22 チルトセンサ
31 圧縮バネ
Claims (3)
- 加熱軟化したガラス素材を押圧成形する一対の金型と、該金型の一方を取着し背面に球面座を有したマウント部材と、該マウント部材を回動する調整機構とを備えた心出し機構付き光学素子成形装置において、
前記金型の一方およびマウント部材の自重を相殺する方向に作用する加力手段を設けたことを特徴とする心出し機構付き光学素子成形装置。 - 前記加力手段を、圧縮力を作用させる弾性部材として、下部可動側の前記マウント部材に装着したことを特徴とする請求項1記載の心出し機構付き光学素子成形装置。
- 前記加力手段を、引張力を作用させる弾性部材として、上部可動側の前記マウント部材に装着したことを特徴とする請求項1記載の心出し機構付き光学素子成形装置。
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