JP3808775B2 - 冷蔵庫の冷気循環装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵庫の冷気循環装置に係るもので、詳しくは、冷蔵室の全区域に冷気を均一に供給して、冷蔵庫の温度分布を均一に維持し得る冷蔵庫の冷気循環装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、冷蔵庫は、氷を造るための製氷用器、冷凍食品を保管する冷凍室及び冷蔵用食品を保管する冷蔵室が夫々区画して構成され、内部には冷凍室及び冷蔵室に冷気を供給する冷凍サイクルが備えられている。
そして、冷凍室と冷蔵室とが上下に夫々配置された通常の汎用冷蔵庫と、左右方向に配置されたサイドバイサイド型の冷蔵庫等、多様な型状の冷蔵庫が市販されている。
【０００３】
従来のサイドバイサイド型の冷蔵庫においては、図１１及び図１２に示したように、前方の両方向に一対のドアー１０２が装着されて内部に収納空間を有する本体１０４と、該本体１０４の左右方側中何れか一方側に配置されて冷凍食品を保管する冷凍室１０６と、該冷凍室１０６の側方に隔壁１１０により区画されて本体１０４の一方側に配置されて冷蔵食品を保管する冷蔵室１０８と、前記冷凍室１０６の上方側に設置されて冷凍サイクルの蒸発器１１２を通過しながら冷却された空気を前記冷凍室１０６に強制送風させる送風ファン１１４と、該送風ファン１１４により送風された冷気を前記冷蔵室１０８に供給する冷蔵室冷気循環装置と、を包含して構成されていた。
【０００４】
又、上記冷凍室１０６及び冷蔵室１０８には、食品を保管し得る複数の棚１１５が所定間隔を置いて設置されて、その下方側には野菜を保管する野菜箱１１６、１１７が収納されていた。
又、上記冷蔵室の冷気循環装置においては、上記冷凍室１０６に設置される送風ファン１１４から送風される冷気を冷蔵室１０８に吸入するように前記隔壁１１０の上方側に穿孔形成される冷気供給通路１１８と、前記冷蔵室１０８の上方部に冷気供給通路１１８に連通されて該冷気供給通路１１８に供給される冷気を冷蔵室１０８に吐出させる冷気吐出ダクト１２０と、前記隔壁１１０の下方側に形成されて冷蔵室１０８を循環しながら冷却作用が終了された冷気が冷凍サイクルに吸入される冷気吸入通路１２２と、を包含して構成されていた。
【０００５】
ここで、上記冷気吐出ダクト１２０は、上記冷蔵室１０８の上方側に横方向に配置されて、その一方側は、冷気供給通路１１８に連結されて、前方側には冷蔵室１０８に冷気を吐出させる複数の冷気吐出口１２４が形成されている。
又、上記野菜箱１１６、１１７は、図１３に示したように、冷蔵室の下方側に複数個が収納されて、上記冷気吸入通路１２２は、前記冷蔵室の底面から所定間隔を置いた隔壁１１０の所定位置に形成されている。
【０００６】
即ち、上記冷気吸入通路１２２は、野菜箱１１６、１１７中上方側に収納される野菜箱１１６の一方側面に形成される。又、上記冷気吸入通路１２２には冷蔵室から冷凍サイクルに吸入される冷気の悪臭を除去する脱臭剤１４０が設置される。
このように構成された従来のサイドバイサイド型冷蔵庫の動作においては、冷凍サイクルが駆動されて送風ファン１１４が回転されると、蒸発器１１２を通過しながら冷却された空気が送風ファン１１４の送風圧により冷凍室１０６に吐出されると共に冷気供給通路１１８を通って冷蔵室に供給される。
【０００７】
次いで、上記冷媒供給通路１１８に供給される冷気は、冷気吐出ダクト１２０に吸入されて、該冷気吐出ダクト１２０の冷気吐出口１２４を通って冷蔵室１０８の内部に吐出され、該吐出された冷気は、冷蔵室１０８内を循環しながら冷蔵室１０８に保管された冷蔵食品の冷却作用を遂行して、冷却作用を終了した冷気は、上記隔壁１１０の下方側に形成された冷気吸入通路１２２を通って冷却サイクルに吸入されて蒸発器１１２を通過しながら再び冷却される。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
然るに、このような従来の冷蔵庫の冷蔵室冷気循環装置においては、冷蔵室を循環しながら冷却作用を終了した冷気が冷凍サイクルに吸入される通路が隔壁の下方側に形成されているため、冷却作用を終了した冷気の吸入時間が長引いて所定温度以上に上昇された冷気が冷蔵室に留まる時間が長引くために、不均一な冷却が発生すると共に冷蔵室の温度分布が不均一になるという不都合な点があった。
【０００９】
又、冷気吸入通路が一つに構成されて冷蔵室の内部で冷気が円滑に循環されないため、冷蔵室の上方側から吐出される冷気が冷蔵室の下方側に至るほどその温度が上昇して冷蔵室の上方側に貯蔵された食品は過冷され、また冷蔵室の下方側に貯蔵された食品は、弱冷される現象が発生するという不都合な点があった。
且つ、冷蔵室を循環した冷気が吸入される冷気吸入通路が隔壁の下方側に形成されているが、冷蔵室の底面から所定間隔を置いて形成されているため、冷蔵室の下方側に収納される野菜箱には冷気が到達しにくくなり野菜箱の冷却に悪影響を及ぼすという不都合な点があった。
【００１０】
更に、上記冷気吸入通路上に設置される脱臭剤は、通過する空気量に比例して脱臭効果が大きくなるが、冷気吸入通路の大きさが小さいので、脱臭剤の大きさも小さくなるため、脱臭性能が低下するという不都合な点があった。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたもので、本発明の第１目的は、冷蔵室の棚により区画された各食品収納空間毎に冷気が吸入されるようにすることで、冷蔵室全体が均一に冷却されるようにして、冷蔵室の温度分布を均一にし得る冷蔵庫の冷気循環装置を提供しようとする。
【００１１】
又、本発明の第２目的は、冷蔵室の各食品収納空間毎に冷気が吸入されるようにして所定温度以上に上昇された冷気が冷蔵室に留まる時間を最小化して迅速な冷却をし得ると共に冷却時間を短縮し得る冷蔵庫の冷気循環装置を提供しようとする。
又、本発明の第３目的は、冷蔵室の野菜箱が収納される冷蔵室の下方部に冷気が循環されるようにして、野菜箱の冷却作用を円滑に遂行し得る冷蔵庫の冷気循環装置を提供しようとする。
且つ、本発明の第４目的は、冷蔵室内部の悪臭を除去する脱臭剤の面積を大きくして、脱臭効果を向上し得る冷蔵庫の冷気循環装置を提供しようとする。
【００１５】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置においては、冷凍室と冷蔵室とを区画する隔壁の上方側に穿孔形成されて冷気を冷蔵室に供給する冷気供給通路と、該冷気供給通路に連通されて冷蔵室の上方側に設置されて該冷蔵室の上方側から冷気を吐出させる上方吐出ダクトと、前記冷蔵室の左側壁面に設置されて冷蔵室の左側において各食品収納空間の冷気が吸入される左側冷気吸入ダクトと、前記冷蔵室の右側壁面に設置されて冷蔵室の右側において各食品収納空間の冷気が吸入される右側冷気吸入ダクトと、を包含して構成されることを特徴とする。
【００１６】
又、前記左側冷気吸入ダクトには、冷蔵室の各棚により区画された各空間の左側の冷気が吸入される複数の冷気吸入口が形成され、前記右側冷気吸入ダクトには、冷蔵室の各棚により区画された各空間の右側の冷気が吸入される複数の冷気吸入口が形成されている、ことを特徴とする。
【００２０】
本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置においては、冷凍室と冷蔵室とを区画する隔壁の上方側に穿孔形成されて冷蔵室に冷気を供給する冷気供給通路と、該冷気供給通路に連結されて前記冷蔵室の内部に冷気を吐出させる上方吐出ダクトと、前記冷蔵室を循環しながら冷却作用が終了された冷気を吸入する冷気吸入通路と、該冷気吸入通路の前方に形成されて冷気が野菜室を経由して前記冷気吸入通路に吸入されるように冷気の流動をガイドする冷気ガイド手段と、を包含して構成されることを特徴とする。
【００２１】
上記冷気誘導ダクトは、上方側に位置される野菜箱の外周面を循環した冷気が吸入されるように各野菜箱間に形成される第１吸入口と、前記冷蔵室の最下方側に位置される野菜箱の周辺方向に循環した冷気が吸入されるように冷蔵室の底面に近い位置に形成される第２吸入口と、を包含して構成される、ことを特徴とする。
【００２３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に対し、図面を用いて説明する。
本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置の第１実施形態においては、図１及び図２に示したように、開放された前方両方向に開閉されるドアー２が装着されて食品が貯蔵される収納空間を有する本体４と、該本体４の左右方側中何れか一方側に形成されて冷凍食品を貯蔵する冷凍室６と、該冷凍室６の側方に隔壁１０により区画されて形成された冷蔵室８と、前記本体４の一方側に設置されて冷気を発生させる冷凍サイクル（未図示）と、前記冷凍サイクルの蒸発器１２を通過しながら冷却された空気を冷凍室６に供給させる送風ファン１４と、前記蒸発器１２を通過しながら冷却された空気を冷蔵室８の内部に循環させる冷蔵室冷気循環装置と、を包含して構成されている。
【００２４】
上記冷蔵室８には食品が収納される棚１６が所定間隔を置いて設置されて、下方側には野菜が貯蔵される野菜箱１８が収納される。
本発明に係る冷蔵室冷気循環装置の第１実施形態においては、図１及び図２に示したように、上記隔壁１０の上方側に穿孔形成されて上記送風ファン１４から送風される冷気を冷蔵室８に供給する冷気供給通路２０と、該冷気供給通路２０に連通されて上記冷蔵室８の上方側に設置されて、該冷蔵室８の上方側から冷気を吐出させる上方吐出ダクト２２と、該上方吐出ダクト２２に連結されて前記冷蔵室８の左右方側壁中何れか一側壁（図面には右側）に延長設置されて上記棚１６により区画された各食品収納空間毎に冷気を吐出させる側面吐出ダクト２４と、前記冷蔵室８の左右方側壁中他の側壁（図面には左側）に延長設置されて前記棚１６により区画された各食品収納空間毎の冷気を吸入する冷気吸入ダクト２６と、を包含して構成されている。
【００２５】
又、上記隔壁１０の下方側には上記冷気吸入ダクト２６に連通されて冷却作用が終了された冷気を冷凍サイクルの蒸発器１２に案内する冷気案内通路２８が穿孔形成されている。
又、上記上方吐出ダクト２２の前方には、上記冷蔵室８の上方部に冷気を吐出させる複数の吐出口３０が穿孔形成されて、上記側面吐出ダクト２４の前方側には各食品収納空間毎に冷気を吐出させる複数の吐出口３２が穿孔形成されている。
上記側面吐出ダクト２４は、冷蔵室８の右方側壁面に垂直方向に形成されて冷蔵室８の各食品収納空間毎に冷気を吐出させる。
【００２６】
上記冷気吸入ダクト２６は、冷蔵室８の左方側壁面に垂直方向に形成されて、上記棚１６により区画された各空間毎に所定間隔を置いて冷気を吸入する複数の冷気吸入口３４が穿孔形成されて、前記冷気案内通路２８に連結されることで複数の冷気吸入口３４に吸入された冷気が前記冷気案内通路２８を通って冷凍サイクルの蒸発器１２に案内されるようになっている。
以下、このように構成された本発明に係る冷蔵庫冷気循環装置の動作に対し、説明する。
【００２７】
冷蔵庫に電源が印加されると、冷凍サイクルが作動されて送風ファン１４が駆動されて、前記冷凍サイクルの蒸発器１２を通過しながら冷却された空気が冷凍室６及び冷蔵室８に夫々供給されて冷却作用を遂行して冷却が終了された空気は再び冷凍サイクルに吸入される過程を反復する。
次いで、上記送風ファン１４から冷気供給通路２０に吸入される冷気は、上方吐出ダクト２２に供給されて、該上方吐出ダクト２２の前方側に形成された吐出口３０を通って冷蔵室８の上方部に吐出され、上方吐出ダクト２２に供給された冷気は、上記冷蔵室８の側面吐出ダクト２４に供給されて各吐出口３２を通って棚１６により区画された各空間に冷気が吐出される。
【００２８】
次いで、上記上方部及び側面吐出ダクト２２、２４から吐出される冷気は、冷蔵室８を循環しながら冷却作用を終了した後、冷蔵室８の左方側壁面に設置された冷気吸入ダクト２６の各冷気吸入口３４に吸入されて、冷気案内通路２８を通って冷凍サイクルの蒸発器１２に流入される。
このとき、上記冷気吸入口３４は、棚１６により区画された各空間毎に形成されて各空間で冷却作用を終了した冷気が吸入されるので、冷気の吸入が迅速に行われて冷気の冷蔵室に留まる時間が短縮されて冷却効率が向上される。
【００２９】
又、上記冷気吸入ダクトは、上記第１実施形態で説明した冷気吸入ダクトの設置位置とは反対方向の冷蔵室の右方側壁面に設置することも可能である。
そして、本発明に係る冷気循環装置の第２実施形態においては、図３に示したように、冷蔵室８の左側壁面に冷気が吐出される複数の吐出口３６を有した側面吐出ダクト３８が垂直方向に設置されて、前記冷蔵室８の右側壁面に該冷蔵室８を循環しながら冷却作用を終了した冷気が吸入される冷気吸入ダクト４０が設置されている。
【００３０】
且つ、上記冷気吸入ダクト４０には、各食品収納空間毎に冷気が吸入される複数の冷気吸入口４２が夫々穿孔形成されて、冷気吸入ダクト４０の下方端と前記隔壁１０に穿孔形成された冷気案内通路２８間には冷気移動通路４４が連結されて前記冷気吸入ダクト４０の冷気吸入口４２から吸入された冷気を冷気案内通路２８に移動させるように構成し、その他は、前記第１実施形態と同様に構成されている。
【００３１】
このように構成された本発明に係る冷気循環装置の第２実施形態の動作においては、上方吐出ダクト２２及び側面吐出ダクト３８を通って冷蔵室８の上方部及び側面から冷気が吐出されて前記冷蔵室８の内部を循環しながら冷却作用を行って、冷却作用を終了した冷気は、前記冷蔵室８の右方側に設置された冷気吸入ダクト４０の冷気吸入口４２から夫々吸入されて、冷気移動通路４４を通って冷気案内通路２８に移動することで冷却サイクルの蒸発器１２に流入される。
【００３２】
又、本発明に係る冷気循環装置の第３実施形態においては、図４に示したように、冷蔵室８の左右両方壁面に冷気を吸入する左右両側冷気吸入ダクト４６、４８が夫々設置されて、それら左右両側に冷気吸入ダクト４６、４８には夫々所定間隔を有して冷気の流入される複数の冷気吸入口５０、５２が夫々穿孔形成され、その他は前記第１実施形態と同様に構成されることで、冷気供給通路２０から吸入された冷気は上方部吐出ダクト２２の各吐出口３０から冷蔵室８内に吐出され、各棚１６上の食品を冷却させた冷気は前記各冷気吸入口５０、５２から吸入された後、前記左右両側冷気吸入ダクト４６、４８を通った後、冷気移動通路５４及び冷気案内ダクト２８を夫々通って冷凍サイクル側に流入して再び冷却されるように構成されている。
【００３３】
このように構成された本発明に係る冷気循環装置の第３実施形態の動作においては、上方吐出ダクト２２の吐出口３０に冷気が吐出されて冷蔵室８の内部を循環しながら冷却作用を行って、冷却作用を終了した冷気は、冷蔵室８の左方側に設置された左方側冷気吸入ダクト４６の冷気吸入口５０及び冷蔵室の右方側に設置された右方側冷気吸入ダクト４８の冷気吸入口５２を通って夫々吸入されて、冷気案内通路２８を通って冷凍システムの蒸発器１２に流入される。
【００３４】
又、本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置の第４実施形態においては、図５及び図６に示したように、送風ファンから送風される冷気を冷蔵室に供給するように隔壁１０の上方側に穿孔形成された冷気供給通路２０と、該冷気供給通路２０に連通されて冷気を冷蔵室８の上方部に吐出させる上方吐出ダクト２２と、前記冷蔵室８の両側面中少なくても一つ以上の側面に設置されて冷気を各食品収納空間毎に吐出させる複数の吐出口６２を有する側面吐出ダクト６０と、前記上方吐出ダクト２２及び側面吐出ダクト６０から吐出される冷気が冷却動作を行った後吸入される冷気吸入手段と、を包含して構成されている。
【００３５】
又、上記冷蔵室８の下方側には、野菜が貯蔵される複数の野菜箱６６、６８が夫々収納されて、前記冷蔵室８の側方の前記隔壁１０の下方側には、前記冷蔵室８の冷却作用が終了された冷気が冷凍サイクルに流入される冷気案内通路６４が穿孔形成されている。
且つ、上記冷気吸入手段においては、上記冷蔵室８の底面に設置されて冷蔵室底面から冷却作用の終わった冷気を吸入するための冷気吸入ダクト７０と、該冷気吸入ダクト７０と前記冷気案内通路６４間に連結されて前記冷気吸入ダクト７０に吸入された冷気を冷気案内通路６４に誘導して流入させる緩曲された板状の冷気移動ダクト７２と、を包含して構成されている。
【００３６】
ここで、上記冷気吸入ダクト７０は、上記冷蔵室８の底面に設置されるように、四方側壁に複数の冷気吸入口７４が穿孔形成された箱状に形成され、その内部に複数の脱臭ホール７８を有する平板状の脱臭剤７６が挿入され、前記冷気吸入ダクト７０に吸入される冷気が通過しながら脱臭されるように構成されている。
又、本発明に係る冷気循環装置の第４実施形態の動作においては、図７に示したように、上方吐出ダクト２２に冷気が供給されると、該上方吐出ダクト２２から冷蔵室８の上方側に冷気が吐出されて、側面吐出ダクト６０の吐出口６２を通って前記冷蔵室８の側面から冷気が吐出される。
【００３７】
次いで、上記冷蔵室８の内部に吐出される冷気は、冷蔵室８を循環しながら冷却作用を終了した後、冷気吸入ダクト７０の冷気吸入口７４に吸入されて、前記冷気吸入ダクト７０の内部に挿入された脱臭剤７６を通過しながら悪臭が除去された後、冷気移動ダクト７２に誘導されて該冷気移動ダクト７２に沿って冷凍サイクルに吸入される。
ここで、上記冷気吸入ダクト７０は、冷蔵室８の底面に配置されて、冷気吸入口７４が冷気吸入ダクト７０の外周側面に穿孔形成されているので、冷気が冷蔵庫の底面まで移動されて野菜の貯蔵された野菜箱６６、６８の周辺を循環しながら野菜箱の冷却作用を終了した後、前記冷気吸入ダクト７０に吸入されて、脱臭剤７６により脱臭作用が行われる。
【００３８】
又、本発明の冷蔵庫冷気循環装置の第５実施形態においては、図８に示したように、冷凍室と冷蔵室８とを区画する隔壁１０の上方側に穿孔形成されて前記冷蔵室８に冷気を供給する冷気供給通路２０と、該冷気供給通路２０に連通されて前記冷蔵室８の上方側に装着されて該冷蔵室８の上方部に冷気を吐出させる上方吐出ダクト２２と、該上方吐出ダクト２２に連通された冷気案内通路８０と、該冷気案内通路８０に連結されて前記冷蔵室８の側面に装着されて該冷蔵室８の側面から棚１６により区画された各食品収納空間毎に冷気を吐出させる複数の吐出口８４を有する側面吐出ダクト８２と隔壁１０の下方に穿孔形成されて、前記冷蔵室８を循環しながら冷却作用が終了された冷気が吸入される冷気吸入通路８６と、該冷気吸入通路８６上に設置されて冷気の吸入が円滑に行われるように吸入圧力を与える吸入手段と、を包含して構成されている。
【００３９】
且つ、上記吸入手段は、冷蔵室８を循環しながら冷却が終了された冷気が前記冷気吸入通路８６に吸入される時に、吸入圧力を与えて冷気を迅速に排出させるためのものであって、前記冷気吸入通路８６の一方側に装着される吸入ファン８８と、該吸入ファン８８の前方側に複数の吸入ホール９２を有するカバープレート９０とから構成されている。
このように構成された本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置の第５実施形態の動作においては、上方吐出ダクト２２及び側面吐出ダクト８２を通って冷蔵室８の上方部及び側面から冷気が吐出されて前記冷蔵室８の内部を循環しながら冷却作用を行って、冷却作用を終了した冷気は、隔壁１０の下方側に形成された冷気吸入通路８６に吸入される。
【００４０】
この時、上記冷気吸入通路８６前方の吸入ファン８８が駆動されることで冷却作用を終了した冷気の吸入が迅速に行われる。
又、本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置の第６実施形態においては、図９に示したように、冷蔵室８の上方側に穿孔形成された上方吐出ダクト２２と、前記冷蔵室８の側面に設置されて冷蔵室の側方向に冷気を吐出させる側面吐出ダクト８２と、隔壁１０の下方側に形成されて冷却作用を終了した冷気が吸入される冷気吸入通路８６と、該冷気吸入通路８６に近接して形成されることで冷気が野菜箱９４、９６を経由して前記冷気吸入通路８６に吸入されるように冷気の流動をガイドする冷気ガイド手段と、を包含して構成されている。
【００４１】
ここで、上記冷蔵室８の下方側には、野菜が貯蔵される複数の野菜箱が収納される。例えば、二つの野菜箱が収納される場合には、上方側に第１野菜箱９４が収納されて、下方側に第２野菜箱９６が収納される。
又、上記ガイド手段は、上記冷気吸入通路８６の前方側に延長形成されて上記野菜箱９４、９６外周面に冷気が循環されるように冷気の吸入方向をガイドする冷気誘導ダクト９８であって、上記第１野菜箱９４の一方側面を循環した冷気が吸入される第１吸入口７１が第１野菜箱９４と第２野菜箱９６間に形成されて、上記冷蔵室８の最下方側に位置される第２野菜箱９６の一方側面に循環した冷気が吸入される第２吸入口７３が冷蔵室８の底面上に形成されている。
【００４２】
このように構成された本発明に係る冷気循環装置の第６実施形態の動作おいては、上方吐出ダクト２２及び側面吐出ダクト８２から冷蔵室の内部に吐出された冷気が冷蔵室を循環しながら冷却作用を遂行して下方側に移動される。この時、冷気の一部は、第１野菜箱９４の外周面を循環しながら第１野菜箱９４を冷却させた後、第１吸入口７１に吸入されて前記冷気吸入通路８６を経て冷凍サイクルに移動される。又、上記冷気の一部は、第２野菜箱９６の外周面を沿って循環されながら第２野菜箱９６を冷却させた後、第２吸入口７３に吸入されて冷気吸入通路８６を経て冷凍サイクルに移動される。
【００４３】
本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置の第７実施形態においては、図１０に示したように、冷凍室と冷蔵室とを区画する隔壁１０の上方側に形成されて冷蔵室に冷気を供給する冷気供給通路と、該冷気供給通路に連結されて冷蔵室８の上方側に装着されて前記冷蔵室８の上方部に冷気を吐出させる上方吐出ダクト２２と、該上方吐出ダクト２２及び冷気案内通路８０に連結されて冷蔵室の側面に装着されて冷蔵室の側面から棚により区画された各食品収納空間毎に冷気を吐出させる側面吐出ダクト８２と、前記冷蔵室８を循環しながら冷却作用が終了された冷気が吸入されるように前記隔壁の下方に穿孔形成された冷気吸入通路８６と、該冷気吸入通路８６の内部に設置されて冷気の吸入が円滑に行われるように吸入圧力を与える吸入ファン７５と、前記冷気吸入通路８６の前方側に設置されて吸入される冷気の流動をガイドする冷気誘導ダクト７７と、を包含して構成されている。
【００４４】
又、上記吸入ファン７５は、上記説明した第５実施形態に係る吸入ファン８８と同様な構造及び同様な動作を行って、上記冷気誘導ダクト７７は、第６実施形態のガイド手段の冷気誘導ダクト９８と同様な構造及び同様な動作を行うのでその構造及び動作に対する説明は省略する。
このように構成された本発明に係る冷気循環装置の第７実施形態の動作においては、上方吐出ダクト２２及び側面吐出ダクト８２を通って冷蔵室８の上方部及び側面から冷気が吐出されて冷蔵室８の内部を循環しながら冷却作用を行って下方側に移動する。
【００４５】
この時、冷気の一部は、第１野菜箱９４の周辺方向に循環されながら該第１野菜箱９４を冷却させた後、第１吸入口７９に吸入されて上記冷気吸入通路８６を経て冷凍サイクルに移動する。又、上記冷気の一部は、第２野菜箱９６の周辺方向に循環されながら該第２野菜箱９６を冷却させた後、第２吸入口８１に吸入されて上記冷気吸入通路８６を経て冷凍サイクルに移動する。次いで、上記冷気吸入通路８６に吸入された冷気は、吸入ファン７５の吸入圧力により吸入が迅速に行われる。
【００４６】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置においては、冷蔵室の側面に少なくても一つ以上の冷気吸入ダクトを設置して、冷気吸入ダクトに棚により区画された各食品収納空間毎に冷気を吸入する複数の冷気吸入口を形成することで、冷蔵室の全体が均一に冷却なされるため、冷蔵室の温度分布を均一にし得るという効果がある。
【００４７】
又、本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置においては、冷蔵室の各食品収納空間毎に冷気が吸入されるようにすることで、所定温度以上に上昇された冷気が冷蔵室に留まる時間を最小化して迅速な冷却が行われると共に冷却時間を短縮し得るという効果がある。
又、冷蔵室の底面に冷気吸入ダクトを設置して冷蔵室の下方側から周辺方向に冷気が吸入されるようにすることで、野菜箱の周辺方向に冷気が循環されるようにして野菜室の冷却作用を円滑に遂行し得るという効果がある。
【００４８】
又、冷気吸入ダクトに配置される脱臭剤の面積を大きくすることで、冷気吸入量を増大させて脱臭効果を増大し得るという効果がある。
且つ、冷気吸入ダクトに吸入される冷気に吸入圧力を附与する吸入手段を設置して冷気の吸入を迅速に行わせると共に冷気の供給及び吸入の均衡を維持することで円滑な冷気の循環を可能にし得るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置の第１実施形態を示した縦断面図である。
【図２】本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置の第１実施形態を示した側断面図である。
【図３】本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置の第２実施形態を示した側断面図である。
【図４】本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置の第３実施形態を示した縦断面図である。
【図５】本発明に係る冷蔵庫の冷蔵室冷気循環装置の第４実施形態を示した側断面図である。
【図６】本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置の第４実施形態を示した一部切欠斜視図である。
【図７】本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置の第４実施形態を示した作動説明図である。
【図８】本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置の第５実施形態を示した側断面図である。
【図９】本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置の第６実施形態を示した側断面図である。
【図１０】本発明に係る冷蔵庫の冷気循環装置の第７実施形態を示した側断面図である。
【図１１】従来の冷蔵庫の冷気循環装置を示した縦断面図である。
【図１２】従来の冷蔵庫の冷気循環装置を示した側断面図である。
【図１３】従来の冷蔵庫の冷気循環装置を示した一部切欠斜視図である。
【符号の説明】
２…ドアー
４…本体
６…冷凍室
８…冷蔵室
１０…隔壁
１２…蒸発器
１４…送風ファン
１６…棚
１８、６６、６８、９４、９６…野菜箱
２０…冷気供給通路
２２…上方吐出ダクト
２４、３８、６０、８２…側面吐出ダクト
２６、４０、７０…冷気吸入ダクト
２８、６４、８０…冷気案内通路
３０、３２、３６、６２、８４…吐出口
３４、４２、５０、５２、７４…冷気吸入口
４４、５４…冷気移動通路
４６…左側冷気吸入ダクト
４８…右側冷気吸入ダクト
７２…冷気移動ダクト
７６…脱臭剤
７８…脱臭ホール
７９…第１吸入口
８１…第２吸入口
８６…冷気吸入通路
８８…吸入ファン
９０…カバープレート
９２…吸入ホール
９８…冷気誘導ダクト

Claims (3)

1. 冷凍室（６）と冷蔵室（８）とを区画する隔壁（１０）の上方側に穿孔形成されて冷気を冷蔵室（８）に供給する冷気供給通路（２０）と、
   該冷気供給通路（２０）に連通されて冷蔵室（８）の上方側に設置されて該冷蔵室（８）の上方側から冷気を吐出させる上方吐出ダクト（２２）と、
   前記冷蔵室（８）の左側壁面に設置されて冷蔵室（８）の左側において各食品収納空間の冷気が吸入される左側冷気吸入ダクト(４６)と、
   前記冷蔵室（８）の右側壁面に設置されて冷蔵室（８）の右側において各食品収納空間の冷気が吸入される右側冷気吸入ダクト（４８）と、
   を包含して構成されることを特徴とする冷蔵庫の冷気循環装置。
2. 前記左側冷気吸入ダクト(４６)には、冷蔵室（８）の各棚により区画された各空間の左側の冷気が吸入される複数の冷気吸入口（５０）が形成され、
   前記右側冷気吸入ダクト(４８)には、冷蔵室（８）の各棚により区画された各空間の右側の冷気が吸入される複数の冷気吸入口（５２）が形成されている、
   ことを特徴とする請求項１に記載した冷蔵庫の冷気循環装置。
3. 上記左側冷気吸入ダクト（４６）と上記右側冷気吸入ダクト（４８）の下方側には、吸入した冷気を冷凍サイクルの蒸発器（１２）に案内する冷気案内通路（２８）に移動させる冷気移動通路（４４）が連結される、ことを特徴とする請求項１に記載した冷蔵庫の冷気循環装置。

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