JP3808742B2 - 擬似ズームカメラ - Google Patents

擬似ズームカメラ Download PDF

Info

Publication number
JP3808742B2
JP3808742B2 JP2001310372A JP2001310372A JP3808742B2 JP 3808742 B2 JP3808742 B2 JP 3808742B2 JP 2001310372 A JP2001310372 A JP 2001310372A JP 2001310372 A JP2001310372 A JP 2001310372A JP 3808742 B2 JP3808742 B2 JP 3808742B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pseudo zoom
pseudo
magnification
zoom
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001310372A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002182299A (ja
Inventor
淳 榎本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2001310372A priority Critical patent/JP3808742B2/ja
Publication of JP2002182299A publication Critical patent/JP2002182299A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3808742B2 publication Critical patent/JP3808742B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Camera Data Copying Or Recording (AREA)
  • Cameras Adapted For Combination With Other Photographic Or Optical Apparatuses (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラにより実際に撮影された画像とは画角の異なる画像をプリントする、いわゆる擬似ズームプリントの作成が可能な画像処理システムに用いられる擬似ズームカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】
通常の写真プリントシステムでは、フィルムに撮影された写真画像のほぼ全範囲が一定サイズの感光材料に収まるように、基準のプリント倍率のもとで焼き付けが行われている。これに対し、フィルム上の撮影画面の天地左右側からそれぞれ所定幅を除いた中央の所定範囲を、前記基準倍率よりも大きな倍率で前記一定サイズの感光材料にプリントする、いわゆるデジタルズームあるいは擬似ズームと呼ばれる手法が知られており、このような擬似ズーム機能を有するカメラが開発されている。
【0003】
例えば、特開平5−158111号公報には、通常撮影機能と、通常撮影においてプリントされる範囲に対する所定のトリミング倍率でプリントされる範囲を指定する擬似ズーム撮影機能と、通常撮影においてプリントされる範囲の上下部分を除いてプリントされる範囲を指定するパノラマ撮影機能とを有し、各撮影機能に応じて視野範囲の切り換えが可能なファインダーと、このファインダを備えたカメラが開示されている。これは、ファインダの視野範囲を各撮影機能に対応して切り換えることにより、各撮影機能によって撮影された画像が実際にプリントされる範囲を視野範囲として示し、撮影者がファインダで覗いた画像と実際のプリント画像とが一致するようにして、撮影者に不自然な印象を与えないようにしたものである。
【0004】
また、特開平5−303129号公報には、撮影フレームサイズの切り換え可能なカメラにおいて、フィルムの撮影フレームサイズに応じて、擬似ズームのトリミング倍率の上限値を制御するようにして、擬似ズーム撮影におけるプリント上での粒状性の悪化および解像度の劣化を防止するようにしたものが開示されている。
また、特開平6−266003号公報には、通常撮影モードの他に擬似ズームモードとパノラマモードとを選択自在とするカメラにおいて、擬似ズームモードの時には、擬似ズーム効果のあるプリントを可能とするがパノラマモードに設定できないようにして、高品質の画像を得るようにしたものが開示されている。
【0005】
また、特開平11−242261号公報には、写真フィルムまたはフィルムカートリッジに設けられた記録媒体に各撮影コマごとの擬似ズーム倍率の情報を書き込んでおき、写真プリントに際して前記擬似ズーム倍率の情報を読み出して、この擬似ズーム倍率に対応する画面範囲をプリントする擬似ズームプリントシステムに用いられる写真カメラにおいて、擬似ズーム倍率に対応する画面範囲を撮影時にファインダ光学系を通して確実に視認することにより、撮影者が意図する倍率に簡単に設定できるようにしたものが開示されている。
さらに、特開平11−242289号公報には、撮影レンズとしてズームレンズを備え、かつ擬似ズーム機能を有するカメラにおいて、撮影レンズのズーム機能と擬似ズーム機能とを違和感なく統合して、操作性を改善するようにしたものが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の擬似ズーム機能を有するカメラあるいは写真プリントシステムにおいては、撮影画像中からプリントされる範囲を指定する際のトリミング指定は、センタートリミングであり、基本的に擬似ズーム倍率を指定すれば、その範囲はその画面の中央部分に所定の大きさで決まってしまい、撮影者の意思で画面中の任意の範囲を指定することはできなかった。
また、前記従来技術による擬似ズーム機能使用時のプリントは、画質的にまだ満足のいくものではなかったという問題がある。
【0007】
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであり、撮影者の意図した擬似ズーム倍率および範囲で、擬似ズーム機能を用いた撮影を行うことができ、擬似ズーム機能使用時のプリントの画質をより向上させることのできる擬似ズームカメラを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、写真フィルム、フィルムカートリッジまたは記録媒体に、少なくとも擬似ズーム倍率を擬似ズーム情報として記録しておき、写真プリント(画像データ出力)に際して前記擬似ズーム情報の擬似ズーム倍率を読み出し、撮影画像中から、前記擬似ズーム倍率に対応する画面範囲をプリント(画像データ出力)する擬似ズームプリントサービスを受けることのできる擬似ズームカメラであって、前記擬似ズーム倍率を指定する擬似ズーム倍率指定手段と、前記擬似ズーム倍率をパターン化した擬似ズームパターンを指定する擬似ズームパターン指定手段のうち少なくともいずれか一つ、あるいは、前記擬似ズーム倍率指定手段と前記擬似ズームパターン指定手段のうち少なくともいずれか一つおよび前記画面範囲を指定する画面範囲指定手段、を有し、前記擬似ズーム倍率または前記擬似ズームパターンのうちいずれか一つ、または、これらいずれか一つとともに前記画面範囲を、擬似ズーム情報として記録すること、並びに、擬似ズームモード指定手段を有し、擬似ズーミングの処理を、スキャン条件および電子変倍処理の組み合わせによって行う高画質モードと、電子変倍処理のみによって行う高速モードとを、選択、指定可能とすることを特徴とする擬似ズームカメラを提供するものである。
【0009】
ここで、前記擬似ズーム情報は、コマ毎、件毎、指定された範囲毎、または画像毎に記録することができるのが好ましい。
また、前記擬似ズーム情報は、写真フィルム、フィルムカートリッジまたは記録媒体の、製造時、前記カメラへの装填時、前記カメラからの取り出し時、または画像の、撮影時、撮影前後に記録されるのが好ましい。
【0010】
また、前記擬似ズーム情報は、予め前記擬似ズームプリントサービスにおいて用意された複数種類の中から選択し、指定するのが好ましい。
また、前記擬似ズーム情報は、画面範囲の縦および横方向をセットで、または縦および横方向を別々に指定することができるのが好ましい。
【0011】
また、前記擬似ズーム倍率指定手段によって指定される擬似ズーム倍率、または前記擬似ズームパターン指定手段によって指定される擬似ズームパターンを、フィルム種、または露出条件に応じて制限するようにしたのが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る擬似ズームカメラおよびこのカメラで撮影された画像を扱うデジタルフォトプリンタを含む画像処理システムについて、添付の図面に示される好適実施形態を基に、詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る擬似ズームカメラの擬似ズーム情報記録部の概略を示すブロック図である。
図1において、擬似ズーム情報記録部1は、擬似ズーム倍率指定手段2、擬似ズームパターン指定手段3、画面範囲指定手段4、表示用LCD5、擬似ズーム情報記録手段6および擬似ズームモード指定手段7を含んで構成され、これらはカメラ全体の制御を行うCPU(図示省略)によって制御される。
なお、本発明における擬似ズーム機能を有する擬似ズームカメラとしては、特に制限はなく、フィルムカメラ、特にAPSカメラ等でもよいし、デジタルカメラでもよく、あるいはこれら両方の機能を備えたハイブリッドカメラでもよく、さらにこの他、レンズ付きフィルムでもよい。
【0024】
擬似ズーム倍率指定手段2は、撮影者がカメラ本体の上部あるいは背面側に設けられているボタン等を操作することにより、擬似ズーム倍率を指定するものであり、指定された擬似ズーム倍率は擬似ズーム情報記録手段6に送られる。詳しくは後述するが、擬似ズーム倍率の指定は、予め複数設定されたものの中から選択して指定してもよいし、倍率そのものを数値で打ち込んで指定するようにしてもよい。
また、擬似ズームパターン指定手段3は、予め擬似ズーム倍率をパターン化して、前記擬似ズーム倍率の指定と同様に撮影者がカメラ本体に設けられたボタン等を操作することにより、擬似ズームパターンを指定するものである。予め複数の擬似ズーム倍率を用意し、例えばパターン1は倍率1.2、パターン2は倍率1.4、・・・のようにパターン化し、カメラ側と画像処理を行うプリンタ側で対応を付けておくことで記憶する情報量を少なくすることができる。指定された擬似ズームパターンは擬似ズーム情報記録手段6に送られる。
【0025】
画面範囲指定手段4は、これも詳細は後述するが、表示用LCD5に表示された撮影画面を見ながら、撮影者がカメラ本体に設けられたボタン等を操作して、撮影画面中から擬似ズームプリントとして出力すべき領域(画面範囲)を指定するものである。
表示用LCD5は、例えば、ファインダの中に設置され通常の撮影画面を表示するものであり、擬似ズーム倍率あるいは擬似ズームパターンを指定したときには、その中に擬似ズームプリントとして出力される画面範囲を示す枠を擬似ズーム倍率に応じた大きさで表示する。あるいは、擬似ズームされた画像そのものを表示用LCD5に表示してもよい。画面範囲を指定すると、例えばその画面範囲の座標情報が擬似ズーム情報記録手段6に送られる。
また、擬似ズームモード指定手段7は、撮影者が例えばカメラ本体に設けられたボタン等を操作して擬似ズームモードを指定するものである。擬似ズームモードとしては、スキャン条件および電子変倍処理の組み合わせによって行う高画質モードと、電子変倍処理のみによって行う高速モードとがある。指定された擬似ズームは擬似ズーム情報の一つとして擬似ズーム情報記録手段6に送られる。
【0026】
擬似ズーム情報記録手段6は、擬似ズーム倍率指定手段2、擬似ズームパターン指定手段3、画面範囲指定手段5あるいは擬似ズームモード指定手段7によって指定された擬似ズーム倍率、擬似ズームパターン、画面範囲あるいは擬似ズームモード等の擬似ズーム情報をフィルム、フィルムカートリッジあるいは記録媒体等に記録するものである。
フィルムカメラの場合には、例えば、写真フィルムの画像領域の外側にバーコード等を光学的に記録してもよいし、写真フィルムに磁気記録部を設けておきここに磁気的に記録するようにしてもよい。あるいは、フィルムカートリッジにICが埋め込まれている場合には、これに電気的に記録することもできる。
デジタルカメラの場合には、画像データに擬似ズーム情報を添付するようにしてもよいし、画像データのヘッダーに記録するようにしてもよい。あるいは、画像データに電子透かし等の技法で埋め込むようにしてもよい。
【0027】
次に、このような擬似ズーム機能を有するカメラによって撮影された画像に対し、画像処理を行い写真プリントあるいは画像データとして出力する画像処理装置を含んで構成されるデジタルフォトプリンタについて説明する。
図2は、本実施形態に係る擬似ズームカメラで撮影された画像を扱う画像処理システムを構成するデジタルフォトプリンタの概略を示すブロック図である。
【0028】
図2において、デジタルフォトプリンタ(以下、単にフォトプリンタとする)10は、基本的にフィルムFに撮影された画像を光電的に読み取るスキャナ(画像読取装置)12と、読み取られた画像データ(画像情報)の画像処理やフォトプリンタ10全体の操作および制御等を行う画像処理装置14と、画像処理装置14から出力された画像データに応じて変調した光ビームで感光材料(印画紙)を画像露光し、現像処理して仕上がりプリントとして出力するプリンタ16とを有する。また、画像処理装置14には、様々な条件の入力や設定、処理の選択や指示、色/濃度補正などの指示等を入力するためのキーボード18aおよびマウス18bを有する操作系18と、擬似ズーム処理を含む様々な画像処理を実施するために必要なデータや処理プログラム等を格納するとともに、画像データを出力する外部メモリ19、スキャナ12で読み取られた画像、各種の操作指示、様々な条件の設定/登録画面等を表示するディスプレイ20が接続される。また、画像処理装置14には、スキャナ12によってフィルムから読み取られた画像データばかりでなく、例えばデジタルカメラ等で撮影されたデジタル画像データDも入力される。
【0029】
スキャナ12は、フィルムF等に撮影された画像を1コマずつ光電的に読み取る装置で、光源22と、可変絞り24と、画像をR(赤)、G(緑)およびB(青)の三原色に分解するためのR、GおよびBの3枚の色フィルタを有し、回転して任意の色フィルタを光路に作用する色フィルタ板26と、フィルムFに入射する読取光をフィルムFの面方向で均一にする拡散ボックス28と、結像レンズユニット32と、フィルムの1コマの画像を読み取る画像読取センサであるCCDセンサ(ここではエリアセンサである)34と、アンプ(増幅器)36とを有する。さらに、擬似ズーム情報が、フィルムFの両エッジにバーコードとして光学的に記録されている場合には、これを光学的に読み取るバーコードリーダ38が設けられている。また、擬似ズーム情報が、フィルムFに磁気的に記録されている場合には、これを読み取る磁気ヘッドが設けられ、カートリッジのICに電気的に記録されている場合には、これを電気的に読み取る端子が設けられることとなる。
【0030】
このように、図示例のフォトプリンタ10においては、APSの240サイズのネガフィルムや、135サイズのネガ(あるいはリバーサル)フィルム等のフィルムの種類やサイズ、ストリップスやスライド等のフィルムFの形態、トリミング等の処理の種類に応じて、スキャナ12の本体に装着自在な専用のキャリアが用意されており、キャリアを交換することにより、各種のフィルムや処理に対応することができる。フィルムFに撮影され、プリント作成に供される画像(コマ)は、このキャリアによって所定の読取位置に搬送、保持される。なお、バーコードリーダ38は、このキャリアに所定の読取位置の搬送上流側に配設され、フィルムFを所定の読取位置に搬送する際に擬似ズーム情報を読み取る。また、前述したように、APSの240サイズのフィルムのように、フィルムのエッジに磁気トラックが設けられ擬似ズーム情報が磁気的に記録されている場合や、フィルムカートリッジのICに擬似ズーム情報が記録されている場合には、これらの磁気情報等を読み取る手段が配置され、フィルムが読取位置に搬送される際に擬似ズーム情報が読み取られる。また、デジタル画像データが直接画像処理装置14に入力される場合には、例えばデジタル画像データのヘッダ等に記録されている擬似ズーム情報がそのまま画像処理装置14において用いられる。
【0031】
スキャナ12からの出力信号(画像データ)は、画像処理装置14に出力される。図3に画像処理装置14のブロック図を示す。画像処理装置14は、擬似ズーム処理を含む画像処理の実施や制御、およびフォトプリンタ10全体の制御を行うCPU54、これに必要な情報を記憶する内部メモリ56を有する。また、画像処理装置14は、データ処理部58、プレスキャンメモリ60、本スキャンメモリ62、プレスキャン画像処理部64、本スキャン画像処理部66、および条件設定部68を有する。なお、画像処理装置14には、これら以外にも本スキャンの際の可変絞り24の絞り値やCCDセンサ34の蓄積時間を決定する手段等が配置される。また、操作系18や外部メモリ19やディスプレイ20は、このCPU54によってCPUバス80を介して各部位に接続される。
【0032】
ところで、画像処理系では、スキャナ12から出力されたR、GおよびBの各出力信号は、A/D処理部58で処理されてデジタルの画像データとされ、プレスキャンデータはプレスキャンメモリ60に、本スキャンデータは本スキャンメモリ62にそれぞれ記憶される。なお、プレスキャンデータと本スキャンデータは、解像度(画素密度)と信号レベルが異なる以外は、基本的に同じデータである。プレスキャンメモリ60に記憶されたプレスキャンデータはプレスキャン画像処理部64において、本スキャンメモリ62に記憶された本スキャンデータは本スキャン画像処理部66において、それぞれ処理される。プレスキャン画像処理部64は、画像処理ユニット70および画像データ変換部72を有している。他方、本スキャン画像処理部66は、画像処理ユニット70(以下、処理部70とする)と、本スキャン画像処理部66の画像処理ユニット74(以下、処理部74とする)は、共に、後述する条件設定部68が設定した画像処理条件に応じて、スキャナ12によって読み取られた画像(画像データ)に所定の画像処理を施す部位である。両処理部70および74は、処理する画像データの画素密度が異なる以外には、基本的に同様の処理を行う。処理部70および処理74における画像処理としては、一般的に、色バランス調整、コントラスト補正(階調処理)、明るさ補正、覆い焼き処理(濃度ダイナミックレンジの圧縮/伸長)、彩度補正、シャープネス(鮮鋭化)処理、収差補正処理、電子変倍処理、プレフィルタ処理等が例示される。
【0033】
これらは、演算、LUT(ルックアップテーブル)による処理、マトリクス(MTX)演算、フィルタによる処理等を適宜組み合わせた、公知の方法で行われるものであり、図示例においては、色バランス調整明るさ補正およびコントラスト補正がLUTで行われ、彩度補正がMTXで行われる。また、これ以外のシャープネス処理や覆い焼き処理等は、オペレータによる指示や画像データ等に応じて、ブロック71およびブロック75で行われる。
ここで、本スキャンデータを処理する処理部74のMTXとブロック75との間には、倍率色収差および歪曲収差のいずれか少なくとも一方の補正、ならびに電子変倍処理を行う、収差補正部76が配置されている。
【0034】
収差補正部76は、CPU54から供給されたフィルムFの撮影レンズ特性情報と、本スキャンメモリ62から読み出されて各種の画像処理がなされた画像データ(画素)の位置の情報、例えば、画像の中心からの座標位置(中心の画素から何番目か)と、を用いて、倍率色収差および歪曲収差の補正、ならびに電子変倍処理を行う。この電子変倍処理は、画像データ処理により画像の拡大もしくは縮小を行うものである。すなわち、画像の電子変倍を行って画像(画像データ)を出力画像に応じたサイズにして出力するものであり、通常画像データを補間することによって行われる。
なお、電子変倍処理の方法には、特に限定はなく、公知の方法が各種利用可能であり、例えば、バイリニア補間を用いる方法、スプライン補間を用いる方法等が例示される。
【0035】
処理部70および74で処理された画像データは、画像データ変換部72および78に送られる。プレスキャン画像処理部64の画像データ変換部72は、処理部70によって処理された画像データを、3次元LUT等を用いて変換し、ディスプレイ20による表示に対応する画像データにする。他方、本スキャン画像処理部66の画像データ変換部78は、同様に、処理部74によって処理された画像データを3次元LUTを用いて変換し、プリンタ16による画像記録に対応する出力画像データとしてプリンタ16に供給する部位である。
【0036】
プレスキャン画像処理部64および本スキャン画像処理部66による各種の処理条件は、条件設定部68によって設定される。この条件設定部68は、画像処理条件設定部82、キー補正部84およびパラメータ統合部86を有して構成される。
画像処理条件設定部(以下、設定部とする)82は、施す画像処理を選択すると共に、プレスキャンデータを用いて、処理部70および74における画像処理条件を設定し、パラメータ統合部86に供給する。具体的には、設定部82は、プレスキャンデータから、濃度ヒストグラムの作成や、平均濃度、LATD(大面積透過濃度)、ハイライト(最低濃度)、シャドー(最高濃度)等の画像特徴量の算出等を行い、加えて、必要に応じて行われる操作系18を用いたオペレータによる指示に応じて、グレイバランス調整、明るさ補正、およびコントラスト補正のLUTの作成、彩度補正を行うマトリクス演算の作成等や、プレフィルタ処理、覆い焼き処理、シャープネス処理、収差補正処理、電子変倍処理のパラメータ等の画像処理条件を決定(設定)する。
【0037】
キー補正部84は、キーボード18a等に設定された明るさ、色、コントラスト、シャープネス、彩度等を調整するキーやマウス18bで入力された各種の指示等に応じて、画像処理条件の調整量(例えば、LUTの補正量等)を算出し、パラメータ統合部86に供給するものである。パラメータ統合部86は、設定部82が設定した画像処理条件を受け取り、供給された画像処理条件をプレスキャン画像処理部64の処理部70および本スキャン画像処理部66の処理部74に設定し、さらに、キー補正部84で算出された調整量に応じて、各部位に設定した画像処理条件を補正(調整)し、あるいは画像処理条件を再設定する。
【0038】
以下、本実施形態の作用を説明する。
本実施形態は、擬似ズームカメラにより擬似ズーム機能を用いて撮影を行い、画像処理装置で擬似ズーム処理を行い、擬似ズームプリントを作成、あるいは画像データとして出力するものである。
【0039】
擬似ズームプリントを得ようとして、撮影者が擬似ズームカメラを用いて撮影する場合には、通常、ファインダを覗いて表示用LCD5を見て確認しながら、所定のボタンを操作することにより擬似ズーム倍率の指定を行う。このとき擬似ズーム倍率を指定する以前に、まず、擬似ズーム機能を使用する/しない、を選択することができるようにしてもよい。この場合は、擬似ズーム機能をオンにするスイッチを入れると、擬似ズーム倍率等の指定が可能になる。このようにすれば、撮影時に誤って擬似ズーム倍率指定ボタンを押しても擬似ズーム機能がオフになっていれば、擬似ズーム倍率の指定はされず、意図していないプリントが擬似ズームされてしまうのを防ぐことができる。
このような擬似ズーム機能オン/オフの機能がない場合には、擬似ズーム倍率を指定するボタンを押すことにより擬似ズーム機能がオンになる。
なお、擬似ズームによる画面範囲を確認する必要のない場合(例えば、固定ズーム倍率の場合)やファインダ内に複数段階の擬似ズーム倍率に応じた複数段階の枠が示されている場合などには、表示用LCDがなくても良い。
また、本実施形態においては、擬似ズーム倍率指定ボタンによって指定された擬似ズーム倍率に従って、例えばファインダ内にマスクをかけることなどにより、ファインダのサイズ(視野サイズ)を変化させても良い。
【0040】
擬似ズーム倍率指定ボタンを押すと、図4(a)に示すように、表示用LCD5に表示されている通常の撮影画面90に、指定した擬似ズーム倍率に応じた、擬似ズームプリントとして出力される画面範囲を示す枠92aが表示される。この枠92aで示される範囲が通常のプリントサイズに拡大されて擬似ズームプリントとして出力される。このとき実際の仕上がりプリントがどのようになるかわかり難いので、図4(b)に示すように、この枠92a内を拡大した擬似ズームされた画像そのものを表示用LCD5に、実際にプリントされる画面範囲として示すようにするとよい。
また、擬似ズーム倍率を大きくすると、図4(c)に示す枠92bのように、画面範囲を示す枠92bは小さくなって行く。擬似ズーム倍率のみの指定の場合は、基本的にセンタートリミングであり、擬似ズームプリントとして出力される画面範囲は、通常の撮影画面90の中心を中心とした矩形である。
【0041】
このように、擬似ズーム倍率の指定は、縦、横同倍率で倍率のみ指定すれば、それに対し矩形の画面範囲が自動的に決まるが、縦、横別々の倍率を指定することも可能である。横より縦の倍率を大きくすると、細身仕上げとなり、縦より横の倍率を大きくすると、太身仕上げとなる。また、高感度フィルムで撮影した画像を大きく拡大すると粒状性や鮮鋭性等の問題があるため、カメラに装填されているフィルムの感度に応じて、指定できる最大倍率をカメラ側で制限するようにしてもよい。すなわち、フィルム種や露出条件によって、指定できる最大倍率を制限することにより、カメラ側で指定可能な擬似ズーム倍率あるいは擬似ズームパターンを制限するようにしてもよい。ここで、フィルム種とは、感度情報、粒状情報、あるいはフィルム名が感度情報とリンクされている場合には、そのフィルム名を指すものとする。万一、仮にこの制限を超えて擬似ズーム倍率を指定したとしても、後述するように、擬似ズーム処理時に擬似ズーム倍率を変更して画質劣化を防ぐことが可能である。
このように、表示用LCD5で確認しながら、例えば、確定ボタンを押すと、そのときの擬似ズーム倍率が擬似ズーム倍率指定手段2に設定され、擬似ズーム情報記録手段6に送られる。
【0042】
このように、撮影しながら擬似ズーム倍率を指定する場合には、主要被写体が画面範囲の中央に位置するようにカメラの向きを変えればよいが、それができない場合や、デジタルカメラで撮影して後で擬似ズーム倍率を指定する場合等においては、任意に画面範囲を指定できることが望ましい。そこで、表示用LCD5を見ながら、画面範囲指定ボタンを操作することにより、図5に示すように枠92cを動かして、主要被写体が画面範囲に入るようにする。画面範囲指定ボタンは、上下および左右2方向の移動を行うようになっている。画面範囲確定ボタンを押すとその画面範囲の中心の、通常の撮影画面の中における座標が画面範囲指定手段4によって算出され、擬似ズーム情報記録手段6に送られる。
【0043】
また、擬似ズーム倍率の指定方法は、上のように擬似ズーム倍率そのものを指定するのではなく、予め、複数の擬似ズーム倍率を設定しておき、それぞれを例えば下の表1のようにパターン化しておき、そのパターン(擬似ズームパターン)によって指定するようにしてもよい。
Figure 0003808742
擬似ズームパターン指定ボタンを押すと、そのパターンに対応する擬似ズーム倍率の枠が表示用LCD5に表示され、擬似ズーム倍率を指定する場合と同様にして擬似ズームパターンが指定される。さらに、擬似ズームモード指定ボタンにより擬似ズームモードを指定する。指定しない場合には、予め設定されたモードで、あるいは画像処理システム側でオペレータが指定したモードで擬似ズームが行われる。
【0044】
このようにして擬似ズーム倍率あるいは擬似ズームパターンおよび画面範囲さらに擬似ズームモードが擬似ズーム情報として擬似ズーム情報記録手段6に設定され、実際に写真撮影を行うと、擬似ズーム情報記録手段6は、フィルム、フィルムカートリッジあるいは記録媒体に、光学的に、あるいは磁気的に、あるいは電気的に、擬似ズーム情報を記録する。このとき、カメラに装着しているレンズの倍率等の通常のカメラ情報も同時に記録される。
例えば、フィルムカメラの場合、画像を撮影したフィルムを巻き上げる際に、バーコードライタでフィルムの画像領域の外側に擬似ズーム情報をあらわすバーコードを潜像として記録する。なお、この場合には1コマ毎、1画像毎(デジタルカメラの場合)に擬似ズーム情報を記録することとなるが、1件毎(フィルム1本毎、デジタルカメラの場合には記録媒体1枚毎)に記録しても良いし、1件の内の指定された範囲毎に記録することもできる。擬似ズーム情報(バーコード)を記録する範囲の指定は、ユーザやオペレータが行っても良いし、フィルムのノッチによって指定しても良いし、記録媒体のヘッダやフッタに指定マークを入れるようにしても良い。
【0045】
今説明したように画像の撮影をしながら確認しつつ擬似ズーム倍率を指定して擬似ズーム情報を記録するのが通常であり、確実であると思われるが、必ずしも擬似ズーム情報の記録タイミングは撮影時のみに限定されるものではない。
例えば、撮影前に1件全てある擬似ズーム倍率で撮影するように一律の倍率を設定して、撮影をするようにしてもよいし、1コマ毎の撮影前にそのコマの擬似ズーム情報を記録して撮影するようにしてもよい。また、撮影後に擬似ズーム倍率を指定するようにしてもよい。このとき、フィルムカメラの場合には、撮影画像を見ることができないため、1件について擬似ズーム倍率を指定する場合はよいが、1コマ毎に指定する場合は、ある程度適当に決めることとなる。デジタルカメラもしくはハイブリッドカメラの場合には、撮影した画像を再度表示してそれを見ながら指定することができる。
【0046】
また、フィルム、フィルムカートリッジまたは記録媒体をカメラに装填する際に、擬似ズーム倍率を指定し、記録するようにしてもよい。逆に、撮影終了後カメラからフィルムやカートリッジ等を取り出す際に、その1件についての擬似ズーム倍率を記録するようにしてもよい。また、レンズ付きフィルム等のような場合には、フィルム製造時に擬似ズーム倍率を設定して予め記録して出荷するようにしてもよい。あるいは、フィルム製造時にそのフィルムに撮影されるコマ全てについて一律の倍率を設定してフィルム自体あるいはフィルムカートリッジに記録しておき、所定倍率の擬似ズームフィルムであるとして出荷するようにしてもよい。
なお、撮影者が通常の撮影をしたが、ラボに注文する際に、擬似ズームプリントにしたいと思った場合には、注文時に注文用紙(顧客カード)等に記録して注文するようにしてもよい。あるいはインターネット等の通信ネットワークを経由して擬似ズーム情報(倍率、範囲、モード等)を指定して注文してもよい。この場合は、処理時にオペレータがフォトプリンタに入力することになる。
【0047】
ラボでは、擬似ズームプリントの注文を受けると、例えばそれがフィルムでの注文であった場合、まずスキャナ12でフィルムをスキャンして画像の読み取りを行う。
ところで、図2のようなデジタルフォトプリンタ10において擬似ズーム機能を実現する方法としては、擬似ズームする際、スキャン条件(画素数)と電子変倍率を変更して対応する方法(高画質モード)と、擬似ズームする際、電子変倍率のみ変更して対応する方法(高速モード)の2つが考えられる。このうち擬似ズームする際、電子変倍率のみ変更して対応する方法(高速モード)は、擬似ズーム倍率が大きいと画質の劣化が大きいという欠点があるが、電子変倍率の変更だけのため、実現が容易であり、処理能力も変わらない。
なお、擬似ズームする方法として、上記高画質モードと高速モードのどちらを用いるかは、前述したようにカメラ側の擬似ズームモード指定手段7によって選択、指定してもよいし、画像処理システム側で、例えばオペレータが指定するようにしてもよい。
【0048】
一方、スキャン条件と電子変倍率を変更して対応する方法では、擬似ズームした場合でも、ある程度の画質が確保される。また、プリント倍率と擬似ズーム倍率との組み合わせで、スキャン条件を変更する必要がある。実際には、フィルムを各コマ毎にスキャンする際、ズームレンズが上下し、また、フィルムに弛みが生じ、いわゆる「尺取り」が発生する虞がある。そのため処理能力が大幅ダウンし、またレンズの耐久性も悪化する。特に、各コマ毎に擬似ズーム倍率が異なっている場合や、各コマ毎に擬似ズーム機能のオン/オフが繰り返されるような場合には、これらの問題が発生する可能性が高い。そこで擬似ズーム倍率が最大のコマにスキャン条件を合わせて、このスキャン条件で他のコマも含めてスキャンすることにより、多少処理能力の低下を抑えることができる。
【0049】
また、処理能力低下防止の他の方法として、例えば図6に示すように、まず、擬似ズーム倍率が1.4倍の第1コマ、第4コマ、第5コマをスキャンし、次に擬似ズーム倍率が1.7倍の第2コマ、第6コマをスキャンし、・・・というように、同じ擬似ズーム倍率のものをまとめてスキャンするようにしてもよい。これにより、スキャナ12のレンズの上下動の回数が低減され、レンズの耐久性、寿命を多少改善される。
【0050】
スキャナ12により取り込まれた画像データは、画像処理装置14に送られ、前述したように、プレスキャンデータはプレスキャンメモリ60に、本スキャンデータは本スキャンメモリ62に、それぞれ格納される。また、擬似ズーム情報は、同時に取り込まれた撮影情報とともに、画像処理条件設定部82に送られ、これをもとに擬似ズーム処理の条件が設定される。実際には、電子変倍処理によって擬似ズーム機能が実現されるので、電子変倍処理の条件がこれによって設定される。
条件設定部68において、画像処理条件が設定され、これにより画像処理が本スキャンデータに対して施され、プリンタ16から仕上がりプリントとして出力され、あるいは外部メモリ19に画像データ出力される。通常の画像処理については従来と同様であるので、以下擬似ズーム処理に関連する部分のみについて説明する。
【0051】
擬似ズーム処理を行わない場合にも、出力される画像サイズに応じて通常の電子変倍処理(拡大縮小処理)が行われるが、擬似ズーム倍率が指定されている場合、通常の電子変倍処理と擬似ズームによる電子変倍処理との2回の電子変倍処理が行われることとなると、電子変倍処理は補間処理を含んでいるため画質劣化が甚だしくなる。そこで、電子変倍処理を2回も行わずに、1回にまとめて行うこととして、画質劣化を抑制する。例えば、135サイズのフィルム画像からLサイズのプリントを出力する場合、通常3.7倍の電子変倍処理が行われる。また、擬似ズーム倍率が2倍と指定されている場合、3.7×2=7.4倍の電子変倍処理を1回行うだけにして、補間演算を一度で済ませるようにする。
【0052】
画像条件設定部82では、各種の画像処理条件が設定されるが、擬似ズーム処理を行う場合には、電子変倍処理だけでなく、その他、プレフィルタ処理、覆い焼き処理、シャープネス処理、収差補正処理等のパラメータを擬似ズーム倍率に応じて変更する必要がある。シャープネス処理は、電子変倍処理および擬似ズーム処理後行われると良い。擬似ズームに応じて画像処理条件を変更する必要のある処理としては、基本的に、プリント倍率、電子変倍率等によってパラメータを変更する必要のある像構造処理関連の画像処理が該当する。
【0053】
なお、カメラ側で本システムの有する倍率より高い倍率が指定されている場合には、指定された擬似ズーム倍率をキャンセルして、画像処理装置側の最大倍率で擬似ズーム処理を行うこととする。また、その他の条件から、指定された擬似ズーム倍率を変更し、微調整し、あるいは画像処理装置側の最大倍率で置き換えるようにしてもよい。その他の条件としては、例えば、フィルム種、粒状情報、経時等のフィルム情報等が例示される。例えば、高感度フィルムの場合、あまり倍率が大きいと粒状性等において画質の劣化が激しくなるため、高感度フィルムの場合には、擬似ズーム倍率を低感度フィルムの場合よりも小さくするように変更し、画質劣化を抑制するようにする。また、その他、露出条件(絞りやシャッタ速度)によって、擬似ズーム倍率を変更して画質劣化を抑えるようにしてもよい。これらの条件による擬似ズーム倍率の変更は、このようにシステム(画像処理装置)側で擬似ズーム処理時に行ってもよいが、予めカメラ側で、これらの条件に該当する場合には、擬似ズーム倍率を設定できる範囲を制限するようにしてもよい。
また、指定された擬似ズーム倍率が画像処理システム側の最大倍率を超えた場合には、擬似ズーム処理を全く行わないようにしてもよいし、警告を発してもよいし、さらに所定のメッセージを出力して、オペレータの指示を仰ぐようにしてもよい。
【0054】
このようにして設定された条件に基づいて、擬似ズーム処理を含む画像処理を行った後、顔領域の抽出を行った結果、例えば、顧客による擬似ズーム倍率の指定ミス等により、擬似ズームプリントされる画面範囲から、顔が切れてしまっていた場合には、擬似ズーム倍率を変更して、顔が切れないようにすることが望ましい。
これについて図7のフローチャートに沿って説明する。
【0055】
図7のステップ100において、上述したように擬似ズーム倍率を取得し、画像処理条件設定部82で擬似ズーム処理を含む画像処理条件を設定し、ステップ110で、これに基づいて擬似ズーム処理を含む画像処理を行う。
次に、ステップ120で、顔領域の抽出をする。これは、自動で行ってもよいし、ディスプレイ20に検定画像を表示してオペレータがこれを見ながら手動で顔領域を指定して切り出すようにしてもよい。顔領域を自動抽出する場合には、例えば、本出願人による、特開平4−346333号、同5−165119号、同6−067320号、同9−101579号、同9−138470号、同9−138471号公報等の各公報に開示されている顔領域抽出方法が好適に利用可能である。
【0056】
次のステップ130において、顔が擬似ズームプリント出力される画面範囲から切れているか否か判断する。図8に示すように撮影画面94内の画面範囲96aのように擬似ズーム倍率が大きすぎて画面範囲96aが小さく、顔が切れている場合には、ステップ140で擬似ズーム倍率を変更し、変更後の擬似ズーム倍率に対応する画面範囲から顔が切れているか再度判定し、顔が切れなくなるまで擬似ズーム倍率の変更を繰り返す。そして、擬似ズーム倍率を小さく変更し、図8に示すように画面範囲96bから顔が切れなくなったら、ステップ150に進み、データをプリンタ16に出力し、プリンタ16から擬似ズームプリントを出力する。あるいは、画像データを外部メモリ19に出力する。
ここで、上記擬似ズーム倍率の変更は自動的に所定幅で変更して行くようにプログラミングされていてもよいし、ディスプレイ20(検定モニタ)に擬似ズーム結果を表示することによりオペレータが手動で変更するようにしてもよい。
【0057】
なお、上では顔が切れた場合に、擬似ズーム倍率の変更により顔が切れないように調整したが、この調整は、図5に示すように画面範囲を移動して画面範囲の中に顔が入るように微調整するようにしてもよい。自動で画面範囲の移動を行うときは、抽出した顔領域の中心の座標と画面範囲の中心の座標が一致するように画面範囲を移動すればよい。
また、全て自動で行う場合には、擬似ズーム結果をディスプレイ20の検定モニタに表示する必要はないので、擬似ズーム結果を検定モニタに反映する/しないを選択できるようにしてもよい。
【0058】
なお、写真フィルムの1コマの撮影画像中に、デート(撮影日付)が記録されていた場合には、擬似ズーム処理の前に、スキャナ等によりデートをデータ(画像データ)として読み取り、読み取ったデータから撮影日付を認識し、擬似ズーム処理後の有効画面範囲(有効エリア、あるいはプリント範囲)内に記録するようにしておくのが好ましい。これは、擬似ズームプリントをすると、1種のトリミングと同じ効果が得られるので、場合によっては、デート(撮影日付)が有効エリア(プリント範囲)からはずれ、ケラれてしまい、プリントから消えてしまうからである。なお、デート(撮影日付)を擬似ズーム処理後の有効画面範囲(有効エリア、あるいはプリント範囲)内に記録するために読み取るデートは、写真フィルムの1コマの撮影画像中に限定されず、デジタルカメラの記録媒体の1つの撮影画像中であっても良いし、写真フィルムの1コマまたはデジタルカメラの記録媒体の1つの撮影画像に対応して記録されているものであっても良い。すなわち、APS(アドバンストフォトシステム)のフィルムの場合には、磁気記録層に記録されたものであっても良いし、デジタルカメラの記録媒体のヘッダやフッタに記録されものであっても良い。
【0059】
また、プリント出力する場合において、インデックスプリントを出力する場合に、擬似ズーム結果をインデックスプリントに反映させる/させないを選択できるようにしてもよい。この選択は、顧客がプリント注文時に指定すればよいが、オペレータが独自に判断してもよい。
また、ファイル(記録媒体)に画像データとして出力する場合には、擬似ズーム処理前の画像データを出力するか、擬似ズーム処理後の画像データを出力するかあるいは両方のデータを出力するかが選択できるようにしてもよい。
また、擬似ズーム出力された画像データは、インターネット等の通信ネットワークを経由して送信しても良いし、ネットワークのサーバ上に置いてもよい。また、CD−R、Zip、MO、メモリスティック、マルチメディアカード等の記録媒体に保存するようにしてもよい。
なお、カメラ側と画像処理システム側で設定が異なっており、例えばカメラ側で指定した擬似ズーム倍率に対応するデータが画像処理システム側にない場合には、画像処理システム側では、カメラ側で指定された擬似ズーム倍率に最も近い擬似ズーム倍率で擬似ズーム処理を行うようにしてもよいし、擬似ズームの指定をキャンセルするようにしてもよい。
【0060】
以上詳細に説明したように、本実施形態によれば、カメラのレンズによる光学ズームに対しデジタル画像処理による擬似ズームを追加することにより高倍率を実現することができ、しかも擬似ズーム情報の指定が容易にかつ正確にできるとともに、擬似ズームプリントの画質を向上させることが可能となり、カメラ(撮影手段)の魅力をより一層高めることができる。
【0061】
以上、本発明の擬似ズームカメラおよび画像処理システムについて詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0062】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、擬似ズーム情報の指定が容易にでき、カメラのレンズによる光学ズームに対しデジタル画像処理による擬似ズームを追加することにより高倍率を実現することができ、しかも、擬似ズームプリントの画質を向上させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る擬似ズームカメラの擬似ズーム情報記録部の概略を示すブロック図である。
【図2】
本実施形態に係る擬似ズームカメラで撮影された画像を扱う画像処理システムを構成するデジタルフォトプリンタの概略を示すブロック図である。
【図3】 図2の画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。
【図4】 (a)は、表示用LCDに画面範囲を示す枠を表示した様子を示す説明図であり、(b)は、実際に擬似ズームプリントとして出力される画面範囲を表示用LCDいっぱいに表示したようすを示す説明図であり、(c)は、表示用LCDにより擬似ズーム倍率を指定するようすを示す説明図である。
【図5】 画面範囲を移動して指定する様子を示す説明図である。
【図6】 同倍率のコマ毎にまとめてスキャンする様子を示す説明図である。
【図7】 擬似ズームにより被写体の顔が切れた場合の補正方法を示すフローチャートである。
【図8】 擬似ズームにより被写体の顔が切れた場合の補正方法を示すディスプレイの表示を示す説明図である。
【符号の説明】
1 (本実施形態に係る擬似ズームカメラの)擬似ズーム情報記録部
2 擬似ズーム倍率指定手段
3 擬似ズームパターン指定手段
4 画面範囲指定手段
5 表示用LCD
6 擬似ズーム情報記録手段
7 擬似ズームモード指定手段
10 デジタルフォトプリンタ
12 スキャナ
14 画像処理装置
16 プリンタ
18 操作系
18a キーボード
18b マウス
19 外部メモリ
20 ディスプレイ
22 光源
24 可変絞り
26 色フィルタ板
28 拡散ボックス
32 結像レンズユニット
34 CCDセンサ
36 アンプ
38 バーコードリーダ
54 CPU
56 内部メモリ
58 データ処理部
60 プレスキャンメモリ
62 本スキャンメモリ
64 プレスキャン画像処理部
66 本スキャン画像処理部
68 条件設定部
70、74 画像処理ユニット
72、78 画像データ変換部
76 収差補正部
80 CPUバス
82 画像処理条件設定部
84 キー補正部
86 パラメータ統合部

Claims (7)

  1. 写真フィルム、フィルムカートリッジまたは記録媒体に、少なくとも擬似ズーム倍率を擬似ズーム情報として記録しておき、写真プリントに際して前記擬似ズーム情報の擬似ズーム倍率を読み出し、撮影画像中から、前記擬似ズーム倍率に対応する画面範囲をプリントする擬似ズームプリントサービスを受けることのできる擬似ズームカメラであって、
    前記擬似ズーム倍率を指定する擬似ズーム倍率指定手段と、前記擬似ズーム倍率をパターン化した擬似ズームパターンを指定する擬似ズームパターン指定手段とのうち少なくともいずれか一つ、
    あるいは、前記擬似ズーム倍率指定手段と、前記擬似ズームパターン指定手段とのうち少なくともいずれか一つおよび前記画面範囲を指定する画面範囲指定手段と、
    写真プリントサービス時における擬似ズーミングの処理を、撮影画像の読み取り条件および電子変倍処理の組み合わせによって行う高画質モードと、電子変倍処理のみによって行う高速モードとを、選択、指定する擬似ズームモード指定手段と、
    前記擬似ズームモード指定手段において指定されたモードの情報を、前記写真フィルム、前記フィルムカートリッジまたは前記記録媒体に記憶させる記憶手段とを有し、
    前記擬似ズーム倍率または前記擬似ズームパターンのうちいずれか一つ、または、これらいずれか一つとともに前記画面範囲を、擬似ズーム情報として記録することを特徴とする擬似ズームカメラ。
  2. 前記擬似ズーム情報は、コマ毎、件毎、指定された範囲毎、または画像毎に記録することができる請求項1に記載の擬似ズームカメラ。
  3. 前記擬似ズーム情報は、写真フィルム、フィルムカートリッジまたは記録媒体の、製造時、カメラへの装填時、カメラからの取り出し時、または画像の、撮影時、撮影前後に記録される請求項1または2に記載の擬似ズームカメラ。
  4. 前記擬似ズーム情報は、予め前記擬似ズームプリントサービスにおいて用意された複数種類の中から選択し、指定する請求項1〜3のいずれかに記載の擬似ズームカメラ。
  5. 前記擬似ズーム情報は、画面範囲の縦および横方向をセットで、または縦および横方向を別々に指定することができる請求項1〜4のいずれかに記載の擬似ズームカメラ。
  6. 前記擬似ズーム倍率指定手段によって指定される擬似ズーム倍率、または前記擬似ズームパターン指定手段によって指定される擬似ズームパターンを、フィルム種に応じて制限するようにした請求項1〜5のいずれかに記載の擬似ズームカメラ。
  7. 前記擬似ズーム倍率指定手段によって指定される擬似ズーム倍率、または前記擬似ズームパターン指定手段によって指定される擬似ズームパターンを、露出条件に応じて制限するようにした請求項1〜5のいずれかに記載の擬似ズームカメラ。
JP2001310372A 2000-10-06 2001-10-05 擬似ズームカメラ Expired - Fee Related JP3808742B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001310372A JP3808742B2 (ja) 2000-10-06 2001-10-05 擬似ズームカメラ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-307206 2000-10-06
JP2000307206 2000-10-06
JP2001310372A JP3808742B2 (ja) 2000-10-06 2001-10-05 擬似ズームカメラ

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005199834A Division JP2006020335A (ja) 2000-10-06 2005-07-08 画像処理システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002182299A JP2002182299A (ja) 2002-06-26
JP3808742B2 true JP3808742B2 (ja) 2006-08-16

Family

ID=26601664

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001310372A Expired - Fee Related JP3808742B2 (ja) 2000-10-06 2001-10-05 擬似ズームカメラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3808742B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5240969B2 (ja) * 2006-03-29 2013-07-17 フリュー株式会社 写真シール作成装置および方法、並びにプログラム
JP4873280B2 (ja) * 2011-10-05 2012-02-08 フリュー株式会社 写真シール作成装置および方法、並びにプログラム
JP6136086B2 (ja) 2011-12-28 2017-05-31 ソニー株式会社 撮像装置および画像処理装置
JP6566626B2 (ja) * 2014-11-18 2019-08-28 キヤノン株式会社 撮像装置
JP6229809B2 (ja) * 2017-05-01 2017-11-15 ソニー株式会社 撮像装置及び画像処理方法
JP6409938B2 (ja) * 2017-10-13 2018-10-24 ソニー株式会社 撮像装置および画像処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002182299A (ja) 2002-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3766308B2 (ja) カメラおよび画像形成システム
US6323934B1 (en) Image processing method and apparatus
JP3786242B2 (ja) 画像処理方法および装置、画像再生方法および装置並びにその方法に使用する画像確認装置
US6507704B2 (en) Pseudo-zoom camera and image processing system using the pseudo-zoom camera
JPH11175699A (ja) 画像処理装置
JP2000083157A (ja) 画像処理方法および画像処理装置
US6584287B2 (en) Camera and image forming system using the camera
US7277598B2 (en) Image processing apparatus, certification photograph taking apparatus, and certification photograph creation system
JP3808742B2 (ja) 擬似ズームカメラ
JP2000156785A (ja) 画像処理方法および画像処理装置
JP2003281562A (ja) 画像表示方法およびこれを行う画像処理装置
JPH11177802A (ja) 画像処理装置
US20030053099A1 (en) Image reader for efficiently and properly operating a scanner and an image processing unit
JP3549413B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
JP3783817B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
JP2000069277A (ja) 画像処理装置
JP3631370B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
JP2001086332A (ja) 画像処理装置
JP2006020335A (ja) 画像処理システム
JP3625370B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
US7099048B2 (en) Image reproducing method and image reproducing apparatus
JP4204673B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
JP4067555B2 (ja) 画像確認装置
JP3434716B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
JPH11231465A (ja) 情報記録写真フィルム、写真フィルムの記録情報取得方法および記録情報を用いる画像処理方法ならびにこれを用いるプリントシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040316

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050510

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060502

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060518

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090526

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090526

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090526

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100526

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110526

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110526

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120526

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130526

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140526

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees