以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した写真シール作成装置の一実施の形態の例を示す図である。
図1に示される写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業の娯楽性を高め、それらの作業を利用者にゲーム(遊戯サービス)として行わせ、その撮影・編集した画像を、写真シールやデータとして利用者に提供する代わりに、利用者より代金を受け取るゲーム装置(遊戯サービス提供装置)である。
写真シール作成装置1は、通常、ゲームセンタや観光地等の店舗等に設置される。つまり、写真シール作成装置1は、例えば、メーカや販売会社などから、それらの店舗の経営者に販売される。写真シール作成装置1を購入した経営者は、店舗(例えばゲームセンタ)にその写真シール作成装置1を設置して管理・運営し、女子高校生や女子中学生等の一般の利用者に写真シール作成ゲームをプレイさせ、その代金により収益を上げる。
従って、店舗の経営者にとって、写真シール作成装置1の収益率の高さが重要となる。つまり、写真シール作成装置1は、単位時間当たりの収益率が高い方が望ましい。また、通常の店舗の場合、床面積や構造等の制限により、写真シール作成装置1の設置場所が限定される。従って、写真シール作成装置1は、単位床面積当たりの収益率が高い方が望ましい。さらに、その設置場所の自由度の高さも重要である。
このような収益率を向上させる方法として、例えば、写真シール作成ゲームの回転率を向上させる方法がある。このようにすることにより、所定の時間内にプレイされるゲーム数を増加させることができる。ただし、写真シール作成ゲームをプレイする利用者がいなければ収益率は向上しない。つまり、写真シール作成装置1の写真シール作成ゲームに対する、利用者の期待度や満足度を向上させることも重要となる。
例えば、写真シール作成装置1は、利用者が「プレイしてみたい」と思うような期待度の高い機能を設けることにより利用者数を増加させることができる。また、一度プレイした利用者が「楽しかった、もう一度プレイしたい」と思うような満足度の高い機能を設けることにより、写真シール作成装置1は、所謂リピータを増加させ、利用者数をさらに増加させることができる。すなわち、写真シール作成装置1の収益が向上する。
利用者にとって、写真シール作成装置1には、大きく分けて、写真シール作成ゲームをプレイすること(写真シールの作成作業)と、成果物として写真シールを得ること(完成した写真シールそのもの)との2つの娯楽性がある。
前者の、写真シール作成ゲームの娯楽性を向上させる方法としては、例えば、撮影機能や落書き機能の多機能化、操作性の向上、またはプレイ時間や待ち時間の調整等がある。後者の、写真シールの娯楽性を向上させる方法としては、例えば、シール紙の品質向上、高画質印刷、および特殊色印刷等がある。なお、この写真シールが写真シール作成装置1の広告としての役割も果たすこともある。従って、写真シールの娯楽性を向上させることは、単にその利用者の満足度を向上させるだけでなく、他者の期待度を向上させることも期待することができる。
このような特性の写真シール作成装置1は、図1に示されるように、写真シール作成装置1の筐体10は、撮影ユニット11と編集ユニット12の2つのユニットにより構成されている。
撮影ユニット11は、被写体(利用者等)を撮影する機能を有しており、後述する内部の空間(撮影空間)において被写体の撮影が行われる。この撮影ユニット11は、大きく、前方ユニット11A、後方ユニット11B、および天井ユニット11Cの3つに分けられる。
前方ユニット11Aは、撮影空間の前方とされる側のユニットであり、カメラやモニタ等を有しており、撮影空間の利用者の撮影に関する処理を行ったり、利用者の写真シール作成プレイに関する操作を受け付けたりする。詳細については後述する。なお、図1に示されるように、略直方体の形状をした前方ユニット11Aの、地上面に対して垂直な4側面の内、撮影空間を挟んで前方ユニットと対向する後方ユニット11Bに対向する面を前方正面11−1と称し、その前方正面11−1に対向する側面を前方背面11−2と称する。後述するように、前方正面11−1には、カメラ等の、被写体の撮影に関する機能が設けられている。
後方ユニット11Bは、撮影空間の後方とされる側のユニットであり、前方ユニット11Aに設けられたカメラにより利用者が撮影される際に、背景となる側のユニットである。後述するように、内部には、例えば、撮影時に利用者が位置するステージなどが設けられている。
天井ユニット11Cは、撮影空間の天井となるユニットであり、図示は省略するが、撮影空間(撮影空間内の利用者)を照らす照明等を有している。撮影空間は、後述するように簡易的に閉鎖的な空間として構成される。従って、外部より光が進入しづらく、暗くなりがちで利用者の操作性が低下する恐れがある。天井ユニット11Cが、その照明により撮影空間を明るく照らすことにより、そのような恐れを回避し、操作性を向上させることができる。なお、照明は前方ユニット11Aおよび後方ユニット11Bにも設けられている。
前方背面11−2の前面には、編集ユニット12が設けられている。編集ユニット12は、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための構成(例えば、モニタ、タッチパネル、およびタッチペン等)が、対向する2つの面のそれぞれに設けられている。
図2は、図1の写真シール作成装置1を、前方背面11−2側より見た斜視図である。
図2に示されるように、後方ユニット11Bの内部は、空洞(空間)となっており、利用者が撮影を行う際に利用される空間(後述する撮影空間)の一部として構成される。この後方ユニット11Bの内部の部分には、利用者が撮影の際にポーズ(姿勢)をとるために利用するステージ13が設けられている。後方ユニット11Bの内部の側面に張られたカーテンやステージ13の色は、画像合成のために、例えば緑等、特定の色(クロマキーとなる色)により構成される。
また図2には、編集ユニット12の、図1に示される面に略対向する面(面12−1乃至面12−3)が示されている。上述したように、これらの面には、利用者が撮影画像に対する落書き編集等を行うための構成が1組設けられている。また、図示は省略するが、編集ユニット12の、面12−1乃至面12−3に略対向する、裏側の外面にも、同様の構成が1組設けられている。
つまり、編集ユニット12においては、最大2組の利用者が、互いに向き合って(前方背面11−2に対して横方向に向き合って)編集作業を同時に行うことができるようになされている。
図3は、写真シール作成装置1の設置例を示す外観図である。
写真シール作成装置1がゲームセンター等に設置される場合、例えば図3に示されるように、撮影ユニット11の側面を囲むように、カーテン21が設けられ、撮影空間等を簡易的に囲み、閉鎖性を向上させている。これにより例えば、環境の安定した撮影空間を形成したり、撮影空間の外部に位置する人物から撮影の様子を覗き見されることを抑制したりすることができる。
また、前方背面11−2の前方には、カーテンフレーム22に吊設されたカーテン23が設けられ、後述する2つの編集空間等を簡易的に囲み、それらの閉鎖性を向上させている。これにより例えば、各編集空間の外に位置する人物により作業内容が覗き見されることを抑制したりすることができる。
以上のような写真シール作成装置1は、利用者の各組に対して、それぞれ、写真シール作成ゲームをプレイさせる。写真シール作成装置1は、同時に複数の組に写真シール作成ゲームをプレイさせることができる(開始時刻は互いに異なる)が、各ゲームの大きな流れは全て同じである。その1つの写真シール作成ゲームの流れについて、図4のフローチャートを参照して説明する。必要に応じて図5を参照して説明する。
最初に、利用者は、ステップS1において、まず写真シール作成装置1にコインを投入し、ゲームの代金を支払う。
図5は、ゲーム中に利用者が、写真シール作成装置1が有する空間を移動する様子について説明するための、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。図5に示されるように、写真シール作成装置1近傍において順番待ちをしていた利用者(利用者A)は、図中点線で示される、前方ユニット11Aと後方ユニット11Bとの間の、撮影作業を行う撮影空間31に入場する(利用者B)。
撮影空間31に入場した利用者(利用者B)は、前方正面11−1に設けられたCCD(Charge Coupled Device)カメラ41と、利用者の操作を受け付ける撮影用モニタ42を利用して自分自身を撮影させる撮影作業を行う。つまり、利用者は、そのゲーム進行に従って、ステップS2において撮影に関する設定作業を行い、その設定に従って、ステップS3において撮影作業を行い、自分自身等を撮影する。
撮影作業が終了すると利用者は、ステップS4において、得られた撮影画像の中から編集・印刷を行うためにキープするキープ画像を選択し、ステップS5において、表示された移動案内に従って、撮影作業を行った撮影空間から、図中点線で示される、編集作業を行う編集空間へと移動する。
編集ユニット12の、前方背面11−2に向かって左側に第1編集空間32が設けられ、右側に第2編集空間33が設けられている。編集ユニット12の各編集空間に面する側面には、それぞれ、編集用の構成が設けられている。例えば、編集ユニット12の第1編集空間32側の側面には、第1編集空間32の利用者に対して画像を表示したり、利用者の操作を受け付けたりする編集入力用モニタ51が設けられている。同様に、編集ユニット12の第2編集空間33側の側面には、第2編集空間33の利用者に対して画像を表示したり、利用者の操作を受け付けたりする編集入力用モニタ52が設けられている。つまり、第1編集空間32の利用者および第2編集空間33の利用者の、合計2組の利用者が同時に作業を行うことができる。撮影空間31の利用者は、この2つの編集空間のうち、空いている方に案内される。
第1編集空間32または第2編集空間33に移動すると、利用者は、ステップS6において落書き編集作業を行う。つまり、移動案内によって、撮影空間31から第1編集空間32に移動させられた場合、利用者(利用者C)は、編集入力用モニタ51を用いて落書き編集作業を行う。また、逆に、移動案内によって、撮影空間31から第2編集空間33に移動させられた場合、利用者(利用者D)は、編集入力用モニタ52を用いて落書き編集作業を行う。
その後、落書き編集が終了すると、利用者は、次に、印刷設定作業を行い、分割数等の設定を行う。そして印刷が開始されると、利用者は、ステップS8において、その印刷中にミニゲームを行う。そして、印刷が終了すると、ステップS9において、排出された写真シール紙を受け取り、第1編集空間32または第2編集空間33より退出し、写真シール作成ゲームを終了する。
なお、以上のような写真シール作成ゲームにおいて、利用者が、第1編集空間32または第2編集空間33に移動すると、撮影空間31が未使用になる。この段階で、写真シール作成装置1は、新たな組の利用者に撮影空間31を使用させ、新たな写真シール作成ゲームを開始させることができる。
つまり、写真シール作成装置1は、写真シール作成ゲームの、単位時間辺りおよび単位床面積辺りの回転率を向上させるために、撮影空間31、第1編集空間32、および第2編集空間33の3つの空間を用いて、同時に、最大3組の利用者に、写真シール作成ゲームをプレイさせることができる(3重接客を行うことができる)。ただし、撮影空間31は1つであり、1組ずつ入場するので、各組のゲーム開始タイミングは互いに異なる。
図6および図7は、以上のような写真シール作成ゲームにおける写真シールの作成の様子の例を説明する図である。
撮影空間31における撮影作業のとき、利用者(利用者Aおよび利用者B)は、図6Aに示されるように、例えば、ステージ13に腰掛けて撮影ポーズを作る。CCDカメラ41より取り込まれた撮影画像は、図6Bに示されるように、利用者Aおよび利用者Bが予め選択した合成用画像と合成され、合成画像61が作成される。図6Bの合成画像61の場合、虹の画像が合成されている。利用者Aおよび利用者Bは、撮影作業として、このような撮影を複数回(規定回数)行い、所定の枚数の撮影画像を作成する(このとき、一般的に、各撮影画像の構図や合成用画像は互いに異なる)。利用者Aおよび利用者Bは、第1編集空間32または第2編集空間33において、この合成画像61に対して、図7Aに示されるように、落書き編集を行い、落書き編集済み画像62を作成する。図7Aの落書き編集済み画像62の場合、UFOの画像が描かれている。なお、一般的には複数の撮影画像が落書きされるため、複数の落書き編集済み画像が作成される。もちろん、一般的には、それらの絵(撮影画像および落書き)の内容は、落書き編集済み画像毎に互いに異なる。落書き編集済み画像62(複数の場合は、その一部または全部)は、図7Bに示されるようにシール紙に印刷され、写真シール63として利用者に提供される。
なお、図7Bにおいては説明の簡略化のために、落書き編集済み画像62のみが印刷された様子を示しているが、実際には、写真シール63のその他の部分にも落書き編集済み画像62(落書き編集済み画像62が複数存在する場合は、それらの一部または全部)が印刷される。
以上のように、利用者は、個性的な写真シール63(利用者の好みの落書き編集画像62が印刷された写真シール63)を作成することを目的として、例えば、合成画像の選択、撮影ポーズ、落書き等の作業を、遊びとして楽しみながら(例えば、利用者自身で遊び方を考えたり、利用者同士で会話したりしながら)写真シール作成ゲームをプレイする。
このように、写真シール作成装置1は、単に、利用者の画像が印刷された写真シールを利用者に提供するものではなく、写真シールの作成作業を利用者に遊び(ゲーム)としてプレイさせることができ、さらに、その成果物として、利用者が利用者の嗜好に合うように作成した画像が印刷された写真シール(利用者が自分で作成したと感じることができるような個性的な写真シール)を提供することができるものである。
次に、以上のような写真シール作成装置1の各部の構成について説明する。最初に、撮影ユニット11について説明する。
図8は、前方正面11−1の構成例を示す図である。
前方正面11−1は、前方ユニット11Aの撮影空間側の側面である。この前方正面11−1には、例えば、CCDカメラ41およびライブビューモニタ72を含む撮影ユニット70、撮影用モニタ42、複数の照明73、スピーカ74、硬貨投入排出口75、および荷物置場76等、撮影処理に関する構成が設けられている。つまり、利用者は、撮影空間31において、基本的にこの前方正面11−1に向かって(前方ユニット11A側を向いて)撮影作業を行う。
撮影ユニット70のCCDカメラ41は、利用者を撮像し、画像を得るためのCCDを利用した撮像素子等により構成され、利用者を撮像し、画像を得る。なお、CCDカメラ41の代わりに、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサカメラを用いるようにしてもよい。もちろん、これら以外にも、利用者を撮影し、デジタル画像データを得られるものであればどのようなカメラを用いるようにしてもよい。また、CCDカメラ41の個数も任意である。
ライブビューモニタ72は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやLCD(Liquid Crystal Display)により構成され、撮影時にCCDカメラ41の取り込み画像を利用者に提示するために表示するモニタである。CCDカメラ41の取り込み画像は、利用者により事前に設定された前景画像や背景画像(合成用画像)が適宜合成され、ライブビュー(動画像)としてライブビューモニタ72に表示される。これにより、利用者は、撮影結果を想定しながら自分自身の画像を確認しながら撮影ポーズをとり、撮影を行うことができ、満足のいく撮影画像を得ることができる。
撮影用モニタ42は、CRTディスプレイやLCDにより構成され、撮影作業の設定を行う画面や設定内容の確認画面等を表示する。例えば、撮影用モニタ42には、撮影直後に、その撮影により得られた撮影画像(静止画像)がプレビュー画像として確認入力用のGUI等とともに表示される。また、撮影用モニタ42の表示面には無色透明の感圧式のタッチパネルが重畳されており、利用者は、画面上を指等によりタップ(接触)することにより、撮影用モニタ42に表示されているGUI(Graphical User Interface)画面を操作することができる。
照明73は、複数の、蛍光灯およびストロボ発光可能な照明装置により構成され、撮影空間31を明るくし、操作性や安全性を確保するために、撮影空間31を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために、撮影タイミングに対応するタイミングでストロボ発光し、撮影される利用者に光を照射する。
スピーカ74は、ゲームの娯楽性や操作性を向上させるために、例えば、撮影作業案内用音声やBGM(Back Ground Music)等の音声を出力する。
硬貨投入排出口75は、利用者が写真シール作成ゲーム(撮影作業や編集作業等の、写真シールを写真シール作成装置1より提供されるまでの一連の作業)の予め定められた所定の代金の硬貨を投入する開口部を有している。また、硬貨投入排出口75は、例えば、誤った金額の硬貨を投入された場合や、投入途中で利用者が料金の払い戻しを要求した場合に投入した硬貨が排出される排出口となる開口部も有している。なお、この硬貨投入排出口75は、前方正面11−1以外の面に設けるようにしてももちろんよいが、前方正面11−1に硬貨投入排出口75が設けられることにより、利用者が硬貨を投入した直後から、写真シール作成装置1は、ゲームに関する処理(撮影作業に関する処理)を開始することができる(利用者の移動時間等を考慮する必要が無い)。なお、硬貨投入排出口75の代わりに、利用者が紙幣によって代金を支払うことができるように紙幣を投入可能な紙幣投入(排出)口を設けるようにしてももちろんよい。その紙幣投入(排出)口と上述の硬貨投入排出口75とを併用するようにしてももちろんよい。また、利用者が例えば、プリペイドカードやクレジットカード等により(現金以外の方法で)代金を支払うことができるような機構を設けるようにしてももちろんよい。
荷物置場76は、前方正面11−1の下部に設けられた棚(窪み部分)であり、撮影時における利用者の荷物の置き場所である。つまり、利用者は、利用者がポーズをとるのに邪魔にならないように、または、照明の妨げとならないように、この荷物置場76に自分自身の荷物を置くことができる。
上述したように、写真シール作成装置1においては、基本的に、撮影画像に前景画像や背景画像(合成用画像)が合成される。ここで、以上のライブビューモニタ72および撮影用モニタ42の表示について説明する。図9は、撮影画像の合成について説明する図である。
図9Aは、撮影用モニタ42に表示されるサンプル画像の例を示す図である。サンプル画像81は、予め用意されている前景画像や背景画像(合成用画像)と撮影画像の合成結果の例を、モデルAとモデルBの撮影画像により示す画像である。すなわち、サンプル画像81は、モデルAとモデルBの撮影画像に、図9Bに示される合成用画像82(魚の画像)が合成された画像である。
写真シール作成装置1は、撮影前に、撮影用モニタ42に、サンプル画像81を用いた、GUI画面である合成用画像選択画面を表示させ、利用者に使用する合成用画像を選択させる。つまり、合成用画像選択画面には、1つまたは複数のサンプル画像が表示されており、さらに、各サンプル画像には、それぞれ、合成用画像(サンプル画像に使用されている合成用画像)の候補(候補画像)が対応付けられている。利用者は、合成用画像選択画面において、このサンプル画像を選択することにより、使用する候補画像を選択する。なお、複数回撮影を行う場合、利用者は複数枚サンプル画像を選択する。このように選択が行われると、選択されたサンプル画像に対応する候補画像が合成用画像として設定される。
例えば、合成用画像選択画面において、サンプル画像81を選択すると、そのサンプル画像81に使用されている合成用画像82(魚の画像)が合成用画像として設定される。
以上のような設定の後、撮影が行われるが、その撮影の際、ライブビューモニタ72には、CCDカメラ41の取り込み画像(動画像)がライブビューとして表示される。図9Cに示されるライブビュー83は、ライブビューモニタ72に表示されるライブビューの例を示す図である。このライブビュー83に示されるように、CCDカメラ41の取り込み画像は、上述したように設定された合成用画像が合成された状態でライブビューモニタ72に表示される。図9Cの例においては、ライブビュー83は、利用者Aと利用者Bの画像(取り込み画像)に図9Bの合成用画像82(魚の画像)が合成された画像である。このように、ライブビューモニタ72には、取り込み画像の合成結果が表示されるので、利用者は、このライブビューを見ることにより、容易に撮影結果を想定することができ、利用者が満足する撮影ポーズの決定を容易に行うことができる。
撮影が行われると、その撮影タイミングにおいてCCDカメラ41に取り込まれた画像(静止画像)が撮影画像として保持される。写真シール作成装置1は、この撮影画像を合成用画像に合成し、その合成画像を用いて撮影結果確認画面を撮影用モニタ42に表示させ、利用者に画像を確認させる。図9Dに示される撮影画像84は、CCDカメラ41において得られた撮影画像に図9Bの合成用画像82(魚の画像)が合成された合成画像である。
なお、合成用画像の選択を、サンプル画像を用いて行うことにより、利用者は、合成用画像と撮影画像との合成結果を容易に推測することができる。従って、利用者の合成用画像の選択が容易になる。また、サンプル画像のモデルの撮影ポーズを参考にしながら(例えば撮影ポーズを真似て)撮影を行うことができるので、利用者は、容易に撮影を行うことができる。
また、写真シール作成装置1には、撮影モードとして、上述したように撮影画像に合成用画像を単に合成する全身モードの他に、その合成画像の一部を切り出して拡大するアップ撮影モードを有している。
例えば、サンプル画像に示される合成画像を作成するために、ステージ13を利用して撮影を行う(撮影画像を生成する)必要がある場合がある。このような場合、ステージ13の設置位置、すなわち、撮影空間の後方に、撮影位置(利用者の位置)が限定されてしまう。しかしながら、そうすると撮影位置がCCDカメラ41より離れすぎてしまい、撮影画像における利用者の部分が小さくなりすぎてしまう(適切でない画像になる)。このように撮影画像(合成画像)における利用者の部分が不要に小さいと、画像としてバランスが悪く、利用者の画像に対する満足度は低下してしまう。また、このような場合、ライブビューにおいても利用者の部分が小さくなるので、利用者が自分自身の撮影ポーズを確認することが困難になる恐れもある。
これに対して、例えばCCDカメラ41に光学ズーム機能を設け、ズームアップさせて撮影する方法も考えられるが、この場合、CCDカメラ41の製造コストや、その制御のコストが増大してしまう恐れがある。
そこで、写真シール作成装置1は、アップ撮影モードの場合、撮影により得られた、撮影画像の合成画像における利用者の部分を拡大することにより、利用者の撮影画像(合成画像)に対する満足度の低下を抑制する。
しかしながら、ライブビューにおいて利用者の部分が小さいままでは、上述したように利用者の撮影ポーズの確認が困難なままであるばかりか、今度は、拡大された合成画像のレイアウトとライブビューのレイアウトが乖離してしまい、利用者は、最終的な撮影画像としての合成画像(落書き編集に利用されるためにキープされるときの撮影画像)のレイアウトを撮影時に把握することが困難になるため、満足のいく撮影作業が困難になる。つまり、利用者の撮影作業および撮影結果に対する満足度が低下する恐れがある。
そこで、写真シール作成装置1は、アップ撮影モードの場合、ライブビューも、合成画像の場合と同様に、その一部を切り出し、拡大する。
図10は、アップ撮影モードにおける合成画像の拡大の様子の例を示す図である。図10Aは、CCDカメラ41の取り込み画像の例を示し、図10Bは、合成用画像の例を示しており、図10Cは、図10Aの取り込み画像91と図10Bの合成用画像93の合成結果の例を示している。
つまり、利用者92Aおよび利用者92Bがステージ13を利用して撮影ポーズをとっている図10Aの取り込み画像91に、銭湯の風景が描かれた図10Bの合成用画像93が合成されると、利用者92Aと利用者92Bが銭湯の湯船に浸かっている、図10Cに示される合成画像95が得られる。
写真シール作成装置1は、アップ撮影モードの場合、合成画像95より、合成用画像93に対して設定される所定の切り出し範囲94内を切り出し、元の画像サイズに拡大する。つまり、写真シール作成装置1は、アップ撮影モードの場合、撮影画像の合成画像より部分画像を切り出して拡大するだけでなく、CCDカメラ41において順次取り込まれる各取り込み画像についても同様に合成、切り出し、および拡大を行い、この拡大画像をライブビューとしてライブビューモニタ72に表示させる。なお、撮影画像は、所定の撮影タイミングにおけるCCDカメラ41の取り込み画像であるので、撮影タイミング以外の取り込み画像も、撮影画像と同様の方法で、合成、切り出し、および拡大を行うことができる。
なお、撮影モードの詳細については後述するが、撮影モードの決定は、例えば、利用者が合成用画像として選択した候補画像のデータに、アップ撮影モードを指定するフラグ情報であるズームオン情報がメタデータとして付加されているか否かによって行われる。例えば、利用者が合成用画像として選択した候補画像のデータに、撮影画像の合成画像に対して部分画像の切り出しや拡大が行われるアップ撮影モードを指定するズームオン情報が付加されている場合、その合成用画像に対応する撮影は、そのズームオン情報の指定に基づいてアップ撮影モードで行われる。このアップ撮影モードの撮影の場合、写真シール作成装置1は、撮影画像の合成画像だけでなく、取り込み画像の合成画像に対しても部分画像の切り出しや拡大を行う。逆に、利用者が合成用画像として選択した候補画像のデータに、ズームオン情報が付加されていない場合、その合成用画像に対応する撮影は全身モードで行われ、取り込み画像や撮影画像の合成画像に対する部分画像の切り出しや拡大は行われない。
つまり、換言すると、写真シール作成装置1は、利用者が合成用画像として選択した候補画像のデータに、撮影画像の合成画像に対する部分画像の切り出しや拡大を指示するフラグ情報であるズームオン情報がメタデータとして付加されているか否かによって、取り込み画像の合成画像に対して部分画像の切り出しや拡大を行うか否かを判定することができる。
次に、撮影空間31内の照明について説明する。図11は、照明について説明するための撮影空間31の断面図である。
図8に示される前方正面11−1の照明73の他に、撮影空間31には、図11に示されるように、天井ユニット11Cの下面や、撮影空間31の、後方ユニット11B内の部分の天井を形成する後方ユニット天井部11Dの下面等にも照明が設けられている。さらに、撮影空間31の側面等にも設けられているが、それらについては説明を省略する。
天井ユニット11Cの下面に設けられた照明(図示せず)は、常時撮影空間を明るくするために照らすとともに、撮影画像がキャプチャされる撮影タイミングに合わせるように強く発光し、フラッシュ光を被写体となる利用者に照射する。この天井ユニット11Cの照明は斜め後方に向けて設置され、矢印101および矢印102によって模式的に示されるように、フラッシュ光を被写体の前方上方から斜めに照射する。特に、照明73の光が届きにくい、前方ユニット11A(CCDカメラ41)より遠い位置にいる被写体を照明する。このとき被写体である利用者の撮影位置が、図10の利用者111のようにステージ13の前方である場合、利用者112のようにステージ13上である場合、利用者113のようにステージ13の後方である場合のいずれの場合においても、利用者の前方上方より光を照射するようになされている。このように撮影に有効な前方上方からの照射が可能な範囲が広ければ広いほど、利用者の、高画質な撮影画像が得られる撮影位置の自由度が高く、望ましい。
また、後方天井ユニット11Dの下面に設けられた照明(図示せず)は、図11の矢印102乃至矢印105により模式的に示されるように、例えば撮影空間31を介して前方正面11−1に対向する背面を含む撮影空間31後方の側面をなるべく均一に照射するように、斜め後方に向けて設置されている。
この背面を含む撮影空間31の後方の側面、天井、および下面等、すなわち撮影画像において背景となりうる部分は、合成処理のために、クロマキーの色により構成される。つまり、例えば、上述の背面を含む撮影空間31の後方の側面には、クロマキーの色のカーテン(背景カーテン)が吊設されている。
しかしながら、例えばこの背景カーテンの照明の当たり方が不均一であると、撮影画像における背景の色が不均一となり、背景の一部がクロマキーとして検出されず、合成用画像と撮影画像の合成に乱れが生じ、合成画像の画質が低下してしまう恐れがある。そこで、上述したように、後方天井ユニット11Dの下面に設けられた照明は、背面を含む撮影空間31の背景となりうる部分をなるべく均一に照射するように、斜め後方に向けて設置されている。
なお、図12により模式的に示されるように、背景カーテン121は、皺が生じないように、その下部が、ステージ13の床部122の床面より下の位置(両矢印123で示される範囲)において後方ユニット11Bに固定される。これにより、背景カーテン121は、矢印124により模式的に示されるように、床部122と後方ユニット11Bの側面に挟まれて固定されるので、皺の発生が抑制される。図12においては省略されているが、撮影空間31の後方の左右側面、すなわち、後方ユニット11Bの内側の、前方正面11−1に向かって左右の側面にも背景カーテンが設けられるが、これらも床部122の床面より下の位置において後方ユニット11Bに固定され、床部122と後方ユニット11Bの側面に挟まれて固定される。
以上のように、背景の色がなるべく均一になるようになされていてもなお、照明の設置位置や照射方向等により、背景の色の明るさ等に不均一性が生じる。これについては、後述するように合成時のクロマキーの設定により対応する。
次に、編集ユニット12の構成について説明する。
図13は、編集ユニット12の、撮影ユニット11側から見て右側面の構成例(第1編集空間32側の構成例)を示す図である。
図13において、この右側面は、図中上から、面12−1、面12−2、および面12−3の3つの面により構成される。
上段の面12−1には、照明131およびスピーカ132が設けられている。照明131は、カーテン等で仕切られているために暗くなる第1編集空間32を照らすための照明である。この照明131を第1編集空間32に設けることにより、写真シール作成装置1は、利用者の編集作業効率の低下を抑制し、第1編集空間32の安全性や治安を向上させることができる。スピーカ132は、例えば、編集作業等の案内、効果音、BGM(Back Ground Music)等の音声を出力する。
中段の面12−2には、編集入力用モニタ51、並びに、2本のタッチペン(第1タッチペン133−1および第2タッチペン133−2)が設けられている。
編集入力用モニタ51は、CRTディスプレイやLCDにより構成され、撮影空間における撮影作業により得られた撮影画像を編集するためのGUI画像(落書き編集入力画面)等を表示する。落書き編集入力画面については、図14を参照して後述する。
この編集入力用モニタ51の画面上には無色透明のタッチパネル(例えば、感圧式や電磁誘導式等)が重畳されている。また、この編集入力用モニタ51の左右近傍には、このタッチパネルに対応する第1タッチペン133−1と第2タッチペン133−2が左右1本ずつ所定のアタッチメントにより面12−2に着脱可能に固定されており、同じ組の2人の利用者が、第1タッチペン133−1および第2タッチペン133−2をそれぞれ使用することにより、同時に編集作業を行うことができるようになされている。
以下において、第1タッチペン133−1および第2タッチペン133−2を互いに区別して説明する必要の無い場合、それらをまとめてタッチペン133と称する。
タッチペン133は、編集ユニット12内部に設置されたシステムと有線(または無線)により電気的にも接続されている。タッチペン133は、編集入力用モニタ51の画面上に重畳された無色透明のタッチパネルと連携して動作する。利用者がこれらのタッチペン133を操作して、編集入力用モニタ51に重畳されるタッチパネルをタップする(タッチペン133とタッチパネルを接触(または近接)させる)ことにより、これらは、利用者からの入力を受け付ける入力手段として動作する。
下段の面12−3には硬貨投入排出口134が設けられている。この硬貨投入排出口134は、利用者が、写真シールを複数枚印刷させる場合に、追加料金を支払うためのユニットである。つまり、写真シール作成ゲームの初期設定において、利用者に提供される写真シールの枚数は1枚のみであり、ゲーム開始時において利用者は、1枚分の代金しか支払わない。複数枚の写真シールを取得するためには、利用者は、この硬貨投入排出口134に追加料金を支払わなければならない。
また、面12−3には、印刷された写真シールが排出される写真シール排出口135が設けられている。編集ユニット12内部には、プリンタ(図示せず)が設置されており、編集済みの画像は、そのプリンタによりシール紙に印刷される。プリンタより出力された写真シールは、この写真シール排出口135より排出される。
図14は、編集入力用モニタ51に表示される落書き編集入力画面の構成例を示す図である。図14において、落書き編集入力画面140は、撮影空間31における撮影により得られ、利用者に選択された合成用画像が合成され、落書き対象としてキープされた撮影画像(合成画像)に対して、利用者が落書き編集を入力するためのGUIである。
落書き編集入力画面140は、グループ単位の利用者が落書きを行うためのGUI画面であり、1つのキープ画像群に対して、第1タッチペン133−1を操作する利用者と、第2タッチペン133−2を操作する利用者の、少なくとも2名の利用者が同時に落書き編集を行うことができるように構成されている。なお、図14において、点線は、落書き編集入力画面140の構成を部分毎に区分けして説明するためのものであり、実際の落書き編集入力画面140には表示されない。
落書き編集入力画面140は、画像表示領域141、画像表示領域142、サムネイル領域143、第1ツール領域144、第2ツール領域145、落書き編集制御領域146、落書き編集制御領域147、BGM選択領域148、および終了管理領域149の各領域を有している。
画像表示領域141は、落書き対象画像が表示され、その画像に対して、第1タッチペン133−1を操作する利用者により落書き編集が行われる領域である。画像表示領域142は、落書き対象画像が表示され、その画像に対して、第2タッチペン133−2を操作する利用者により落書き編集が行われる領域である。
サムネイル領域143は、第1タッチペン133−1を操作する利用者と、第2タッチペン133−2を操作する利用者の共有領域(つまり、第1タッチペン133−1および第2タッチペン133−2のいずれでも操作可能な領域)であり、ここには、キープ画像群(生成された撮影画像のうち、落書き編集を行う画像として指定されてキープされたキープ画像の集合)がサムネイルとして表示されている。このサムネイル群は、利用者が、画像表示領域141または画像表示領域142に表示させる落書き対象画像を選択するためのGUIボタンとして形成されている。
第1ツール領域144は、ペンツール、スタンプツール、フレーム選択ツール等、各種の落書きツールやそのツールの機能を第1タッチペン133−1に設定するための領域である。同様に、第2ツール領域145は、ペンツール、スタンプツール、フレーム選択ツール等、各種の落書きツールやそのツールの機能を第2タッチペン133−2に設定するための領域である。
落書き編集制御領域146は、画像表示領域141における落書き編集の進行を制御するボタン等が設けられた領域であり、例えば、落書き編集を1つ前に戻したり、1つ先に進めたり、落書き編集をリセットして最初の状態に戻したり、消しゴム機能により、1度書き込んだ落書きを消去したりするためのGUIボタン等が設けられている。落書き編集制御領域147は、落書き編集制御領域146と同様の領域であり、画像表示領域142における落書き編集の進行を制御するボタン等が設けられた領域である。
BGM選択領域148は、BGMの選択に関するGUIボタンや表示部が設けられた領域である。終了管理領域149には、残り時間が表示されたり、強制的に編集作業を終了させるための終了ボタン151が設けられたりしている。
第1編集空間32の利用者は、タッチペン133を操作して、編集入力用モニタ51に表示される、以上のような落書き編集入力画面140の各部に対する入力を行うことにより、画像に対する落書き編集を行う。
編集ユニット12の、前方ユニット11Aの前方背面11−2からみて左側面にも、図13に示されるのと同様の構成、すなわち、第1編集空間32における編集作業において使用される構成と同様の構成が、第2編集空間33において編集作業を行う利用者に対する構成として設けられている。つまり、第2編集空間33の利用者に対する構成である編集入力用モニタ52にも、図14に示される落書き編集入力画面140と同様のGUIが表示される。従って、第2編集空間33の利用者も、第1編集空間32の利用者の場合と同様に、編集入力用モニタ52の両隣に設けられたタッチペン133を操作して、編集入力用モニタ52に表示される落書き編集入力画面140の各部に対する入力を行うことにより、画像に対する落書き編集を行う。
次に、写真シール作成装置1の内部の構成例について説明する。
図15は、写真シール作成装置1の機能的構成例を示すブロック図である。以上において説明した部分と同じ部分については、同じ番号を付し、その説明を省略する。
図15において、写真シール作成装置1は、バス160を介して互いに接続された、制御部161、制御情報記憶部162、撮影画像データ保持部163、利用者情報記憶部164、撮影部171、第1編集部172、第2編集部173、印刷部174、通信部175、ドライブ176、およびクロマキーボード177を有している。
制御部161は、写真シール作成装置1の装置全体を制御する処理部であり、主に撮影空間31内に関する処理を制御する撮影空間処理部181、主に第1編集空間32および第2編集空間33内に関する処理を制御する編集空間処理部182、主に写真シールの印刷に関する処理を制御する印刷処理部183、および計時部184を有している。
撮影空間処理部181は、主に撮影部171を制御し、代金投入の受け付けや、撮影空間31内の撮影作業等に関する処理の制御を行う。編集空間処理部182は、主に第1編集部172および第2編集部173を制御し、例えば編集作業、印刷設定、および事後接客等に関する処理の制御を行う。印刷処理部183は、主に印刷部174を制御して印刷に関する処理を制御する。計時部184は、各部の要求に基づいて、あらゆる時刻情報を生成し、供給する等、時間制御に関する処理を行う。
制御情報記憶部162は、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリ等により構成され、写真シール作成装置1全体を制御するプログラム(例えば、写真シール作成ゲームを実行するプログラム)やデータ等を記憶する。撮影画像データ保持部163は、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ、またはRAM(Random Access Memory)等により構成され、CCDカメラ41により撮影されて得られた画像データ(およびその画像データに関連するデータ)を保持する。利用者情報記憶部164は、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ、またはRAM等により構成され、例えば、事後接客処理において利用者が入力したメールアドレス等の個人情報や、登録された撮影画像等をセキュアに記憶する。
なお、これらの記憶部の一部または全部が1つの記憶媒体により構成されるようにしてももちろんよいし、上述した各記憶部のそれぞれが複数の記憶媒体により構成されるようにしてもよい。
撮影部171は、撮影空間31に対する構成を有し、主に撮影空間処理部181に制御されて、撮影処理を行ったり、撮影により得られた画像データを表示したり、得られた画像データを、バス160を介して撮影画像データ保持部163に供給したりする。第1編集部172は、第1編集空間32に対する構成を有し、主に編集空間処理部182に制御されて、撮影により得られた画像データに対する編集入力に関する処理を行う。第2編集部173の構成は、第2編集空間33に対する構成を有し、主に編集空間処理部182に制御されて、撮影により得られた画像データに対する編集入力に関する処理を行う。
印刷部174は、プリンタを有しており、主に印刷処理部183に制御され、所定のシール紙に、供給された編集済みの撮影画像等を含む印刷用データを印刷する処理等を行う。通信部175は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、またはインターネット等、写真シール作成装置1の外部の、有線または無線のネットワーク191に接続され、サーバや携帯型電話機等の他の通信装置と通信処理を行う。ドライブ176には、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、および、半導体メモリなどのリムーバブルメディア192が適宜装着され、それらから読み出されたコンピュータプログラムやデータが、必要に応じて制御情報記憶部162に保存されたり、インストールされたりする。
クロマキーボード177は、主に撮影空間処理部181に制御され、取り込み画像(撮影画像も含む)や合成用画像の画像データ、合成用画像の画像データに付加されるメタデータ、並びに、撮影モードに関する情報を取得すると、メタデータに含まれる設定情報に基づいて設定したクロマキーにより、取り込み画像(撮影画像も含む)と合成用画像を合成する。このとき、クロマキーボード177は、合成画像に対して影の画像を再現したりぼかし画像を挿入したりする画像処理を必要に応じて施す。また、クロマキーボード177は、撮影モードに応じて、合成画像の、メタデータにより指定される範囲内を切り出し、元の画像サイズに拡大させる(その場合、その拡大画像を合成画像とする)。
図16は、撮影部171の詳細な構成例を示すブロック図である。
図16において、撮影部171は、硬貨部201、音声出力部202、照明部203、CCDカメラ41、表示制御部204、VRAM(Video Random Access Memory)205、表示部206、タッチパネル207、およびタッチパネル制御部208を有している。
硬貨部201は、図8の硬貨投入排出口75を有し、バス160を介して撮影空間処理部181に制御され、投入された代金の計算や報告、または、お釣りの排出等の処理を行う。
音声出力部202は、図8のスピーカ74を有し、バス160を介して撮影空間処理部181より取得したBGMや音声案内等の音声データからアナログ音声信号を生成し、それをスピーカ74より出力させる。照明部203は、照明73を含む、撮影空間31内に設置された各照明の発光や蓄電を制御し、撮影空間31を明るくしたり、撮影タイミング(フレーム画像をキャプチャするタイミング)に応じた所定のタイミングでストロボ発光させたりする。
表示制御部204は、供給された画像データを用いて表示部206に表示させる画像を生成する。例えば、表示制御部204は、クロマキーボード177において合成された、取り込み画像の合成画像(動画像の各フレーム)のデータを取得すると、それをVRAM205に一時的に保持させ、そのデータから合成画像を生成し、ライブビューとして表示部206のライブビューモニタ72に表示させる。
また、表示制御部204は、例えば、クロマキーボード177において合成された、撮影画像の合成画像(静止画像)のデータを取得すると、それをVRAM205に一時的に保持させ、その画像データから合成画像を生成し、撮影画像として表示部206の撮影用モニタ42に表示させる。
撮影用モニタ42の画面上には、タッチパネル207が重畳されている。そのタッチパネル207を制御するタッチパネル制御部208は、タッチパネル207上で利用者が指定した位置を検知し、その位置情報を撮影空間処理部181に供給する。
図17は、第1編集部172の詳細な構成例を示すブロック図である。第1編集部172は、音声出力部211、表示制御部212、VRAM213、編集入力用モニタ51、第1タッチペン133−1、第2タッチペン133−2、タッチパネル214、タッチパネル制御部215、および硬貨部216を有している。なお、第2編集部173の構成例は、第1編集部172の構成例と同様であるため、その説明を省略する。
音声出力部211は、図12のスピーカ132を有し、バス160を介して編集空間処理部182より供給される、BGMや音声案内等の音声データに基づいてアナログ音声信号を生成し、それをスピーカ132より出力させる。
表示制御部212は、バス160を介して編集空間処理部182等より供給される画像データを取得し、適宜、VRAM213を用いて、それらの画像を組み合わせて落書き編集入力画面140を作成し、それを編集入力用モニタ51に表示させる。また、編集入力用モニタ51の画面上には、タッチパネル214が重畳されている。そのタッチパネル214と、第1タッチペン133−1および第2タッチペン133−2により入力される利用者からの指示は、タッチパネル制御部215に供給される。タッチパネル制御部215は、タッチパネル214において、利用者が第1タッチペン133−1または第2タッチペン133−2を用いてタップすることにより指定した位置を検知し、その位置情報や識別情報等を必要に応じて編集空間処理部182に供給する。
硬貨部216は、図13の硬貨投入排出口134を有しており、主に編集空間処理部182に制御され、写真シール印刷枚数の増加等に伴う追加代金の投入を受け付ける処理を行ったり、つり銭の支払を行ったりする。
図18は、クロマキーボード177の詳細な構成例を示すブロック図である。
図18において、クロマキーボード177は、データ取得部221、クロマキー設定部222、合成画像生成部223、合成後処理部224、切り出し拡大処理部225、およびデータ供給部226により構成される。
データ取得部221は、バス160を介して供給されるデータの取得に関する処理を行う。クロマキーボード177には、取り込み画像(撮影画像を含む)や合成用画像の画像データ、合成用画像の画像データ(合成用画像データ)のメタデータ、並びに、撮影モードを示す撮影モード情報が供給される。合成用画像データのメタデータには、例えば、ズームオン情報、クロマキーを指定するクロマキー設定情報、合成画像を拡大する場合の切り出し範囲を指定する切り出し範囲指定情報、照明の位置、光量、色、タイミング等を指定する照明情報、並びに、撮影タイミングを指定する撮影タイミング情報等が含まれる。もちろん、これ以外の情報が含まれていてもよい。データ取得部221は、このようなデータを取得すると、クロマキー設定部222に供給する。
クロマキー設定部222は、画像合成処理におけるクロマキーの設定に関する処理を行う。例えば、クロマキー設定部222は、データ取得部221より供給される合成用画像データのメタデータに含まれる、クロマキー設定情報に基づいて、クロマキーを設定する。例えば、クロマキー設定情報によりクロマキーが撮影画像の部分領域毎に個別に設定するように指定されている場合、クロマキー設定部222は、その指定に従い、各部分領域について、それぞれ、クロマキーを設定する。クロマキー設定情報については、図20を参照して後述する。クロマキー設定部222は、設定したクロマキーに関する情報を、データ取得部221より供給された他の情報とともに合成画像生成部223に供給する。
合成画像生成部223は、取り込み画像(撮影画像を含む)と合成用画像の合成画像を生成する。なお、合成画像生成部223は、実際に合成画像の画像データを生成するのではなく、合成画像と等価の、合成画像を生成するための制御データを生成する。つまり、例えば表示制御部204等の画像処理部は、この制御データを用いることにより、合成画像の再現が可能となる。合成画像生成部223は、このような制御データを、合成結果として、クロマキー設定部222より供給された他のデータとともに、合成後処理部224に供給する。
合成後処理部224は、合成画像について、例えば、合成によりクロマキーとして消去されてしまった影を再現したり、ぼかし画像を挿入したりする等、合成画像の画質を向上させるような画像処理を必要に応じて行う。上述したように合成画像は制御データとして構成されるので、合成後処理部224は、この合成後処理として、制御データを更新する。なお、この合成後処理部224の詳細については後述する。合成後処理部224は、その更新後の制御データを、画像処理結果として、合成画像生成部223より供給された他のデータとともに切り出し拡大処理部225に供給する。
切り出し拡大処理部225は、撮影モード情報や、合成画像データのメタデータに含まれる、切り出し範囲を指定する切り出し範囲指定情報に基づいて、必要に応じて、合成画像から指定された範囲を切り出し(トリミングし)、その部分画像を元の画像サイズ(切り出し前の画像サイズ)に拡大する。上述したように合成画像は制御データとして構成されるので、切り出し拡大処理部225は、この切り出し拡大処理として、制御データを更新する。切り出し拡大処理部225は、その更新後の制御データを、処理結果として、合成後処理部224より供給された他のデータとともにデータ供給部226に供給する。
データ供給部226は、切り出し拡大処理部225より供給された各データ(少なくとも制御データ)を、バス160を介して、画像合成の指示元(合成する画像データ等をデータ取得部221に供給した処理部)に供給する。
図19は、上述のクロマキーボード177の合成処理の流れの大筋を模式的に説明する図である。
図19に示されるように、クロマキーボード177は、例えば撮影空間処理部181等の所定の処理部を介して、CCDカメラ41において取り込まれた取り込み画像231を取得する。同様に、クロマキーボード177は、例えば撮影空間処理部181等の所定の処理部を介して、所定の記憶部に候補画像として予め用意されている背景画像232や前景画像233を取得する。
クロマキーボード177は、これらの画像を取得すると、合成画像生成部223により、取得した画像について合成処理を行い、撮影モードに応じて、合成画像234または切り出し拡大画像235を生成する。実際には、これらの画像と等価の制御データが生成されるが、ここでは画像として説明する。クロマキーボード177は、その生成した、合成画像234や切り出し拡大画像235を合成処理の依頼元の処理部に供給し、その処理部を介して、ライブビューモニタ72に表示させる。なお、説明は省略するが、撮影画像に対する合成処理も同様に行われる。
以上のように、取り込み画像や撮影画像と、合成用画像の合成処理は制御部161と独立した構成のクロマキーボード177により行われる。これにより、写真シール作成装置1は、制御部161に負荷をかけずに合成処理を行うことができ、合成処理以外の写真シール作成ゲームに関する処理の効率を低下させることなく合成処理を実現することができる。
また、クロマキーボード177の切り出し拡大処理部225が取り込み画像の合成画像に対して、所定の部分領域を切り出して拡大させる切り出し拡大処理を行うので、写真シール作成装置1は、その拡大された部分画像をライブビューとして表示することができる。つまり、合成済みの撮影画像の一部分を切り出して拡大するアップ撮影モードの撮影の場合、ライブビューモニタ72にも同様に、取り込み画像の合成画像の一部分が切り出されて拡大された画像がライブビューとして表示されるので、利用者は、容易に撮影結果を把握することができ、撮影ポーズを容易に決定することができる。また、換言すると、利用者は、容易に、利用者の嗜好に合った撮影画像(合成画像)の拡大画像を得ることができる。
このような合成処理において、クロマキーボード177のクロマキー設定部222は、合成処理のためのクロマキーの設定を、合成画像データのメタデータに基づいて部分領域毎に行う。
図20は、このクロマキー設定情報の例を説明する模式図である。クロマキーの設定に利用されるクロマキー設定情報は、合成用画像データにメタデータとして付加されている。図20の例の場合、このクロマキー設定情報は、取り込み画像、撮影画像、および合成用画像の画像領域241に対して、縦横に2分割(計4分割)するような部分領域A乃至部分領域Dを設け、各領域について個別にクロマキーを指定している。クロマキー設定部222は、このようなクロマキー設定情報に基づいて、クロマキーの設定を行う。つまり、図20の例の場合、クロマキー設定部222は、画像領域241内の左上の部分領域Aのクロマキーを「極めて明るい」色に設定し、右上の部分領域Bのクロマキーを「明るい」色に設定し、左下の部分領域Cのクロマキーを「暗い」色に設定し、右下の部分領域Dのクロマキーを「極めて暗い」色に設定する。このように、クロマキー設定部222は、クロマキー設定情報に基づいてクロマキーの設定を行うことにより、例えば、部分領域毎に、クロマキーとする色の明るさを互いに変更することができる。
上述したように、取り込み画像(撮影画像を含む)において背景となる背景カーテン等の色の明るさは、なるべく均一になるように、照明の位置等により調整されている。しかしながら、それでも、照明の位置等によってクロマキーとなる背景の明るさに不均一性が生じてしまうことがありうる。例えば、照明に近い部分が明るくなり、遠い部分が暗くなることもある。そのような場合、クロマキーとする色の明るさが画像の部分毎に異なるので、場合によってはクロマキーの色がクロマキーの色と判定されずに、合成に乱れが生じる恐れがある(合成画像の画質の低下に繋がる恐れがある)。
そこで、例えば、合成用画像となる各候補画像のデータには、予め、照明情報やクロマキー設定情報がメタデータとして付加されている。撮影空間処理部181は、撮影の際に、その照明情報に基づいて照明を制御し、クロマキーボード177のクロマキー設定部222は、画像合成の際に、そのクロマキー設定情報に基づいてクロマキーの設定を行う。
つまり、写真シール作成装置1は、背景に生じる明るさの不均一性を予め想定し、クロマキーの設定を部分領域毎に細かく設定させることにより、その不均一性を吸収し、クロマキーの明るさの変化による合成処理の乱れの発生を抑制することができる。
なお、図20に示される例は、クロマキーの指定の一例である。例えば、上述した部分領域の数、位置、大きさ、形等は任意であり、各部分領域で互いに大きさや形が異なっていてもよい。また、図20においては、各部分領域のクロマキーを明度により指定していたが、これに限らず、色や濃度など、他のパラメータで指定してもよいし、複数種類のパラメータを併用するようにしてもよい。
図21は、図18の合成後処理部224の詳細な構成例を示すブロック図である。図21に示されるように、合成後処理部224は、上述したように、合成画像に対して画像処理を行う処理部であり、影再現部251とぼかし画像挿入部252を有している。
影再現部251は、必要に応じて、クロマキーを用いた合成処理により、クロマキーとして消去される撮影画像(被写体)の影を再現する。例えば、クロマキー設定部222がクロマキーとして設定した色が暗すぎる場合、その領域の撮影画像に含まれる暗い部分、例えば利用者の影等がクロマキーとされ、合成によって消去されてしまうことがありうる。そのような場合、合成画像が不自然な画像になり、合成画像としての画質が低下する恐れ、すなわち、利用者の満足度が低下する恐れがある。
影再現部251は、そのような領域において撮影画像の影を再現する処理を行う。例えば、図22Aに示されるように、被写体261Aの画像を、部分領域Aと部分領域Bで2分割される背景と合成した合成画像261において、下半分の部分領域Bのクロマキーの色の明るさの設定が極端に暗かったため、合成処理により被写体261Aの影の部分が消去されてしまっているとする。
このような場合、影再現部251は、図22Bに示されるように、その部分領域Bにおいて被写体261Aの画像の周囲、つまり、合成のつなぎ目の部分に対して画像処理を行い、その部分の色を暗くして縁262を形成させる。これにより、合成後処理部224は、合成前の取り込み画像において存在した被写体261Aの影の部分を擬似的に再現することができ、より自然な合成画像を生成することができる。つまり、合成画像の画質の低下が抑制される。
なお、影再現部251は、図22Cに示されるように、クロマキーの色が暗すぎた部分領域Bにおいて画像認識処理を行い、被写体261Aの画像に適切な影263の画像を合成結果に挿入するようにしてもよい。これにより、合成後処理部224は、合成前の取り込み画像において存在した被写体261Aの影の部分をより自然な形で再現することができ、より自然な合成画像を生成することができる。つまり、合成画像の画質の低下が抑制される。ただし、この場合、図22Bのときと比べて画像処理の計算量が多く負荷が大きい。
また、図21に戻り、ぼかし画像挿入部252は、合成結果にぼかし画像を挿入することにより合成画像における不自然な境目の発生を抑制する。例えば、クロマキー設定部222がクロマキーとして設定した色の明るさが領域毎に極端に異なる場合、領域の境界において合成画像に、パラメータの非線形な変化による境界線が生じてしまう恐れがある。つまり、合成画像が不自然な画像になり、合成画像としての画質が低下する恐れ、すなわち、利用者の満足度が低下する恐れがある。
ぼかし画像挿入部252は、このような場合、合成画像における不自然な境目の発生を抑制するために、その境界線にあたる部分において撮影画像と合成用画像との間に半透明の帯状のぼかし画像を挿入する。例えば、図23に示されるように、クロマキー設定部222の設定により、撮影画像271に対して、上半分の領域のパラメータが明るく、下半分の領域のパラメータが暗い合成用画像272が合成される場合、ぼかし画像挿入部252は、これらの領域の境目を覆うように、帯状のぼかし画像273を挿入する。これにより、合成結果において、合成用画像における2つの領域の境目を目立たなくし、自然な画像にすることができる。
図24は、図15の撮影空間処理部181の詳細な構成例を示すブロック図である。
撮影空間処理部181は、BGM出力処理部281、デモ画面表示処理部282、硬貨処理部283、撮影設定処理部284、撮影処理部285、キープ画像選択処理部286、および移動案内処理部287を有している。
BGM出力処理部281は、BGM(音声案内も含む)の出力に関する処理を行う。例えば、BGM出力処理部281は、予め複数のBGMデータを有しており、ゲームの進行、または、利用者のリクエストに基づいて選局したBGMデータを撮影部171に供給し、出力させる。デモ画面表示処理部282は、主に撮影部171を制御し、撮影空間31において写真シール作成ゲームが行われていない間、撮影用モニタ42にデモンストレーション画面を表示させる処理を行う。硬貨処理部283は、主に撮影部171の硬貨部201を制御し、写真シール作成ゲームの代金徴収に関する処理を行う。
撮影設定処理部284は、主に撮影部171を制御し、撮影用モニタ42にGUI画面を表示させ、利用者に、明るさの調整やBGMの選択等、撮影の設定に関する指示を受け付け、その指示に基づいて各種の設定を行う。撮影処理部285は、撮影設定処理部284により行われた設定等に基づいて被写体の撮影を行う。キープ画像選択処理部286は、主に撮影部171を制御し、各撮影処理部において得られた撮影画像のうち、落書き編集を行う画像としてキープするキープ画像を利用者に選択させる処理を行う。移動案内処理部287は、主に撮影部171を制御し、撮影作業を終了した利用者を第1編集空間32または第2編集空間33に案内する移動案内に関する処理を行う。
図25は、図24の撮影処理部285の詳細な構成例を示すブロック図である。
図25において、撮影処理部285は、合成用画像選択部291、画像読み出し部292、候補画像記憶部293、撮影モード設定部294、取り込み画像取得部295、合成指示部296、ライブビュー表示処理部297、撮影画像取得部298、およびデータ保持部299を有している。
合成用画像選択部291は、主に撮影部171を制御し、撮影用モニタ42にサンプル画像を含むGUI画面を表示させ、利用者にサンプル画像を選択させることにより、撮影画像に合成させる合成用画像を選択させる。このGUI画面については後述する。なお、複数回撮影を繰り返す場合、合成用画像選択部291は、複数の合成用画像(撮影回数と同数の合成用画像)を利用者に選択させる。このとき、合成用画像選択部291は、利用者が同一の画像を繰り返し選択することができないようにしてもよいし、同一の画像を複数回選択することができるようにしてもよい。また、合成用画像選択部291は、候補画像を撮影用モニタ42に表示し、利用者にサンプル画像ではなく候補画像を選択させることもできるが、サンプル画像を選択させる場合の方が、利用者は、撮影結果を想像しながら容易に合成用画像の選択を行うことができる。合成用画像選択部291は、利用者からのサンプル画像選択指示を受け付けると、そのサンプル画像に対応する合成用画像(候補画像)の選択情報を画像読み出し部292に供給する。
画像読み出し部292は、合成用画像選択部291より供給された選択情報に基づいて、各撮影について、利用者が選択した画像の中から処理対象の合成用画像を1つずつ選択し、その合成用画像を候補画像記憶部293より読み出し、それを撮影モード設定部294に供給する。候補画像記憶部293は、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリ等により構成される記憶部である。候補画像記憶部293は、合成用画像の候補となる1つまたは複数の候補画像を予め記憶している。候補画像記憶部293は、その記憶している候補画像の中から、画像読み出し部292に要求された画像を、合成用画像として、要求元の画像読み出し部292に供給する。
撮影モード設定部294は、画像読み出し部292より供給された合成用画像のメタデータに基づいて、撮影モードを、撮影により得られた撮影画像(合成画像)の一部分を切り出して拡大するアップ撮影モード、または、撮影により得られた撮影画像(合成画像)の全領域を使用する全身撮影モードのいずれかに設定する。例えば、撮影モード設定部294は、合成用画像に、アップ撮影モードを指示するフラグ情報であるズームオン情報がメタデータとして付加されている場合、撮影モードをアップ撮影モードに設定し、ズームオン情報が付加されていない場合、撮影モードを全身モードに設定する。撮影モード設定部294は、設定した撮影モード示す撮影モード情報を、画像読み出し部292より供給された他のデータとともに、取り込み画像取得部295に供給する。
取り込み画像取得部295は、撮影モード設定部294よりデータを取得すると、主に撮影部171のCCDカメラ41を制御し、取り込み画像を生成させ、その取り込み画像のデータ(動画像を構成する各フレーム画像のデータ)を、バス160を介して取得する。取り込み画像取得部295は、取得した取り込み画像のデータを、撮影モード設定部294より取得した他のデータとともに、合成指示部296に供給する。
合成指示部296は、取り込み画像や合成用画像の画像データ、クロマキー設定情報や切り出し範囲指定情報等の合成用画像データのメタデータ、並びに、撮影モード情報等、画像合成に必要な情報をクロマキーボード177に供給し、取り込み画像と合成用画像の合成画像を作成させる。そして、クロマキーボード177より合成画像と等価の制御データを取得すると、合成指示部296は、その制御データを、取り込み画像取得部295より取得した他のデータとともに、ライブビュー表示処理部297に供給する。
ライブビュー表示処理部297は、合成指示部296より取得したデータのうち、合成画像の再現に必要なデータを、バス160を介して撮影部171の表示制御部204に供給し、ライブビューモニタ72にその合成画像をライブビュー(動画像)として表示させる。つまり、ライブビューモニタ72には、CCDカメラ41の取り込み画像と、利用者が選択した合成用画像の合成画像が表示される。なお、撮影モードがアップ撮影モードの場合、クロマキーボード177において、合成の際に切り出しおよび拡大処理が行われるので、ライブビューモニタ72には、取り込み画像(合成画像)の一部が切り出されて拡大された拡大画像が表示される。これにより利用者は、撮影画像の部分画像を拡大する場合であっても、撮影画像と同様に拡大されたライブビューを見ながら撮影ポーズをとることができるので、満足する撮影画像を容易に得ることができる。ライブビュー表示処理部297は、合成指示部296より取得した各種データを撮影画像取得部298に供給する。
撮影画像取得部298は、主に撮影部171を制御し、ライブビュー表示処理部297より供給された各種のデータに基づいて、CCDカメラ41を用いた撮影を行わせ、撮影画像データを取得する。すなわち、撮影画像取得部298は、例えば合成用画像にメタデータとして付加されている照明情報や撮影タイミング情報に基づいて、所定の撮影タイミングにおいて、照明部203を発光させたり、音声出力部202より案内音声を出力させたりするとともに、その撮影タイミングにおいてCCDカメラ41が取り込んだ取り込み画像を撮影画像として取得する。
撮影画像取得部298は、クロマキーボード177より供給された合成に関する制御データに基づいて、取り込み画像と合成用画像の合成画像の制御データにおいて、取り込み画像を撮影画像に差し替えることにより、撮影画像と合成用画像の合成画像を生成する。従って、撮影モードがアップ撮影モードであれば、単なる2画像の合成だけでなく、撮影画像(合成画像)の一部が切り出されて拡大される。撮影画像取得部298は、その撮影画像の合成画像を再現可能な制御データを、撮影画像や合成用画像の画像データと各画像データの関連情報に関連付けて、データ保持部299に供給して保持させる。
データ保持部299は、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリ等により構成され、撮影画像取得部298より供給された画像データを、撮影が行われている間、一時的に保持し、規定枚数の撮影が終了すると(撮影画像取得部298による撮影処理が終了すると)、その保持しているデータをキープ画像選択処理部286に供給する。キープ画像選択処理部286は、このデータ保持部299より供給されたデータに含まれる撮影画像(合成画像)の中から編集や印刷を行う画像を、利用者に選択させ、その選択された画像をキープ画像としてキープする。
図26は、編集空間処理部182の詳細な構成例を示すブロック図である。
図26において、編集空間処理部182は、第1編集空間32または第2編集空間33におけるBGMの出力を制御するBGM出力処理部301、編集入力用モニタ51または編集入力用モニタ52にデモンストレーション画面を表示させる処理を行うデモ画面表示処理部302、事後接客処理として利用者が印刷待ち時間中にプレイするミニゲームを利用者自身に選択させる事後接客ゲーム選択処理部303、落書き編集に関する処理を行う落書き編集処理部304、利用者に写真シールの分割数(印刷レイアウト)を選択させるシール分割選択処理部305、写真シールの複数枚印刷に関する処理を行う複数枚印刷設定処理部306、印刷処理の開始を指示する印刷開始指示部307、および印刷待機中に利用者にミニゲームをプレイさせる事後接客処理部308を有している。
次に、写真シール作成ゲームにおいて各部が実行する処理の具体的な流れについて説明する。
最初に、図24の撮影空間処理部181により実行される撮影空間処理の流れの例について、図27のフローチャートを参照して説明する。
写真シール作成装置1に電源が投入されると、撮影空間処理部181は、撮影空間31に対して撮影処理を開始する。
撮影処理が開始されると、撮影空間処理部181は、ステップS11において、撮影処理を終了するか否かを判定し、撮影処理を終了しないと判定した場合、処理をステップS12に進める。
ステップS12において、BGM出力処理部281は、音声出力部202を制御し、BGMを出力する。ステップS13において、デモ画面表示処理部282は、撮影用モニタ42にデモンストレーション画面を表示させる。ステップS14において、硬貨処理部283は、硬貨部201を制御し、硬貨投入排出口75に写真シール作成ゲームの代金が投入されたか否かを判定し、投入されていないと判定した場合、処理をステップS11に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
また、ステップS14において、代金が投入されたと判定した場合、硬貨処理部283は、処理をステップS15に進める。代金が投入され、写真シール作成ゲームが開始されたと判定すると、ステップS15において、撮影設定処理部284は、明るさ調整等、撮影の設定に関する処理を行う。ステップS16において、撮影処理部285は、撮影処理を行う。撮影処理の詳細については後述する。
撮影処理により規定枚数の撮影画像(合成画像)を取得すると、撮影処理部285は、処理をステップS17に進める。ステップS17において、キープ画像選択処理部286は、キープ画像選択画面等のGUI画面を撮影用モニタ42に表示させ、撮影処理部285において得られた撮影画像(合成画像)の中から落書き編集や印刷に用いるキープ画像を利用者に選択させる。
キープ画像が選択されると、移動案内処理部287は、ステップS18において、第1編集空間32および第2編集空間33の利用状況を調査し、それに応じて、利用者を未使用の空間へ移動させるように、例えば音声や画像等によって案内する。
移動案内を行うと、移動案内処理部287は、さらに、ステップS19において、処理を編集空間処理部182に転送し、編集空間における編集処理に移行させる。ステップS19の処理を終了すると、移動案内処理部287は、処理をステップS11に戻し、それ以降の処理を繰り返し実行させる。
なお、ステップS11において、撮影処理を終了すると判定した場合、撮影空間処理部181は、例えば写真シール作成装置1の電源をオフにする等して、撮影空間処理を終了する。
次に、図28のフローチャートを参照して、図27のステップS16において実行される撮影処理の詳細な流れの例を説明する。必要に応じて図29を参照して説明する。
撮影処理が開始されると、撮影処理部285の合成用画像選択部291は、ステップS31において撮影用モニタ42にサンプル画像を含むGUI画面を表示させ、利用者に合成用画像を選択させる。
図29は、このGUI画面の例を示す模式図である。図29において、合成用画像選択画面310は、合成用画像選択部291の制御により、撮影用モニタ42に表示される、利用者に合成用画像を選択させるためのGUI画面である。
この合成用画像選択画面310には、予め用意されている合成用画像の候補画像に対応するサンプル画像(サンプル画像311−1乃至サンプル画像311−9)がサムネイルとして表示される。図29においては、サンプル画像311−1乃至サンプル画像311−9は、斜線で示されているが、実際には、予め用意された前景画像や背景画像(合成用画像)とモデルの撮影画像の合成画像である。サンプル画像311−1乃至サンプル画像311−9のそれぞれに使用された合成用画像は、互いに異なる絵柄(候補画像)である。つまり、合成用画像選択画面310に表示されるサンプル画像311−1乃至サンプル画像311−9は、互いに異なる候補画像に対応する。
合成用画像選択画面310において、このサンプル画像311−1乃至サンプル画像311−9は、選択ボタンとして構成されており、利用者が、このように表示されたサンプル画像311−1乃至サンプル画像311−9の中から任意の画像を選択することにより、その選択されたサンプル画像に対応する候補画像、つまり、選択されたサンプル画像に使用されている候補画像が、合成用画像として選択される。すなわち、利用者は、合成用画像選択画面310に表示されているサンプル画像311−1乃至サンプル画像311−9の中から任意のサンプル画像を、撮影回数分、タッチパネル207をタップする等してサンプル画像を指定することにより、各撮影画像に合成する合成用画像を選択することができる。
なお、上述したように、サンプル画像311−1乃至サンプル画像311−9は、それぞれ、モデルがポーズをとっている画像であるので、利用者は、候補画像(合成用画像)の使用例を参照しながら候補画像の選択を容易に行うことができる。また、図29に示されるように、合成用画像選択画面310の上部には、「好きなポーズを選んでね」というメッセージが表示されている。つまり、利用者は、サンプル画像を参照することにより、撮影ポーズについても考慮しながら選択を行うことができる。すなわち、利用者は、利用者自身の嗜好に応じた合成画像を得られるような合成用画像を、候補画像の絵柄だけでなく撮影ポーズも含めて総合的に判断して選択することができる。
また、図29に示されるように、データにズームオン情報が付加されている候補画像に対応するサンプル画像、つまり、アップ撮影モードにより撮影が行われる候補画像のサンプル画像の近傍(図29の例の場合、上部近傍)には、「この画像は拡大されます」というメッセージが表示される。つまり、図29の例の場合、サンプル画像311−3、サンプル画像311−5、サンプル画像311−7、およびサンプル画像311−8の候補画像のデータにズームオン情報が付加されている。利用者がこれらのサンプル画像を選択すると、そのサンプル画像に対応する候補画像を合成用画像とする撮影は、アップ撮影モードにより行われる。このようなメッセージを表示することにより、利用者が撮影前に撮影モードを把握することができ、利用者の利便性が向上する。なお、このメッセージは、撮影画像(合成画像)やライブビューにおいて、画像の一部分が拡大表示されることを利用者に通知するものであれば、どのようなメッセージであってもよい。また、音声による案内であってもよいし、色、絵、記号等で表すようにしてもよい。また、表示位置も任意である。
なお、合成用画像選択画面310の構成は任意であり、図29に示される以外の構成であってもよい。例えば、一度に表示されるサンプル画像の枚数は何枚であってもよいし、表示サイズが互いに異なるようにしてもよい。また、上述した以外の構成が合成用画像選択画面310に含まれるようにしてもよい。
図28に戻り、以上のような合成用画像選択画面310における合成用画像の選択が終了すると、画像読み出し部292は、ステップS32において、その選択情報に基づいて、選択された合成用画像のうち、未処理の画像の中から処理対象とする画像を1つ選択し、その合成用画像のデータを候補画像記憶部293より読み出す。
合成用画像の画像データが読み出されると、撮影モード設定部294は、ステップS33において、読み出された合成用画像の画像データにズームオン情報が付加されているか否かを判定し、付加されていると判定した場合、処理をステップS34に進め、撮影モードをアップ撮影モードに設定し、処理をステップS36に進める。また、ステップS34において、読み出された画像データにズームオン情報が付加されていないと判定した場合、撮影モード設定部294は、処理をステップS35に進め、撮影モードを全身モードに設定し、処理をステップS36に進める。
ステップS36において、取り込み画像取得部295は、CCDカメラ41の取り込み画像を取得する。ステップS37において、合成指示部296は、取得した取り込み画像や合成用画像の画像データ、合成に関する設定情報等、画像合成に必要な情報をクロマキーボード177に供給し、取り込み画像と合成用画像の合成画像を作成させる。なお、クロマキーボード177は、詳細については後述するが、アップ撮影モードの場合、この合成指示部296の指示に対して、取り込み画像と合成用画像の合成画像を作成するだけでなく、さらにその部分画像を切り出して、元の画像サイズに拡大する。
なお、取り込み画像は動画像であるので、2フレーム目以降の取り込み画像について、合成する合成用画像が変化しないのであれば、取り込み画像のみクロマキーボード177に供給するようにしてもよい。つまり、その場合、クロマキーボード177は、一度供給された合成用画像を、取り込み画像の各フレームに対して合成する(制御データを生成する)。
クロマキーボード177において合成処理が行われ、合成画像と等価の制御データが供給されると、ライブビュー表示処理部297は、ステップS38において、取得した制御データを、取り込み画像や合成用画像の画像データ等とともに撮影部171の表示制御部204に供給し、合成画像を再現させ、ライブビューとして、ライブビューモニタ72に表示させる。
ステップS39において、撮影画像取得部298は、合成用画像データにメタデータとして付加されている撮影タイミング情報に基づいて、計時部184より供給される時刻情報をカウントし、利用者が撮影ポーズを決定するための猶予期間であるポーズ決定時間が終了したか否かを判定し、終了していないと判定した場合、処理をステップS36に戻し、それ以降の処理を繰り返させる。また、ステップS39において、ポーズ決定時間が終了した、すなわち、撮影タイミングに達したと判定した場合、撮影画像取得部298は、処理をステップS40に進め、撮影タイミングであることを利用者に通知させたり、フラッシュ光を発光させたりして撮影を行い、撮影画像(撮影タイミングにおける取り込み画像)のデータを取得する。
このように、撮影タイミング情報を合成用画像データに付加することにより、例えば、複雑なポーズの場合ポーズ決定時間を長く設定し、簡単なポーズの場合ポーズ決定時間を短く設定するなど、合成用画像データ毎に撮影タイミングを調整することができる。なお、ポーズ決定時間の長さは任意であり、合成用画像データに関わらず一定としてもよい。つまり、その場合、ポーズ決定時間は予め定められており、撮影画像取得部298は、合成用画像データのメタデータを参照しない。さらに、合成用画像データに撮影タイミング情報が付加されていなくてもよい。
撮影画像のデータを取得すると、撮影画像取得部298は、取り込み画像と合成用画像の合成画像の制御データについて、取り込み画像と撮影画像を差し替え、撮影画像の合成画像を生成する。
ステップS41において、データ保持部299は、撮影画像に差し替えられた制御データに、撮影画像や合成用画像の画像データ、並びに関連情報を関連付けて保持する。
ステップS42において、撮影処理部285は、規定回数分撮影が行われたか否かを判定し、規定回数分撮影が行われていない、つまり未処理の合成用画像が存在すると判定した場合、処理をステップS32に戻し、それ以降の処理を繰り返させる。
また、ステップS42において、規定回数分の撮影が行われたと判定した場合、撮影処理部285は、撮影処理を終了し、処理を図27のステップS16に戻し、ステップS17以降の処理を実行させる。
次に、図28のステップS37の処理に対応して、クロマキーボード177において実行される、合成画像作成処理の流れの例について、図30のフローチャートを参照して説明する。
例えばクロマキーボード177に電源が投入されると、合成画像作成処理が開始される。合成画像作成処理が開始されると、クロマキーボード177は、ステップS61において、合成画像作成処理を終了するか否かを判定し、終了しないと判定した場合、処理をステップS62に進める。
ステップS62において、データ取得部221は、撮影画像を含む取り込み画像や合成用画像の画像データ、並びに、合成用画像データのメタデータや撮影モード情報等の合成に関する設定情報を受け付け、ステップS63において、それらの情報を取得したか否かを判定し、取得していないと判定した場合、処理をステップS61に戻し、それ以降の処理を繰り返す。また、ステップS63において、画像データ並びに設定情報を取得したと判定した場合、データ取得部221は、処理をステップS64に進める。
ステップS64において、クロマキー設定部222は、合成用画像データに付加されている設定情報に基づいて、クロマキーを画像領域内の部分領域毎に設定する。クロマキーの設定が終了すると、合成画像生成部223は、ステップS65において、そのクロマキーの設定に基づいて、取り込み画像(撮影画像も含む)と合成用画像の合成を行い、合成画像と等価の、合成画像を再現するための制御データを生成する。ステップS66において、合成後処理部224は、得られた制御データに基づいて、合成画像に対する合成後処理を行い、必要に応じて、合成画像に対して、影画像を再現したり、ぼかし画像を挿入したりする。合成後処理の詳細については後述する。
合成後処理が終了すると、切り出し拡大処理部225は、ステップS67において、撮影モード情報に基づいて、撮影モードがアップ撮影モードであるか否かを判定し、アップ撮影モードであると判定した場合、処理をステップS68に進め、合成用画像データにメタデータとして付加されている切り出し範囲指定情報に基づいて、合成画像より部分画像を切り出し、切り出した部分画像を拡大する。このように切り出し範囲指定をメタデータとして合成用画像データに予め付加しておくことにより、合成画像毎の切り出し範囲の指定を容易に行うことができる。ステップS68の処理が終了すると、切り出し拡大処理部225は、処理をステップS69に進める。なお、ステップS67において、撮影モードが全身モードであると判定した場合、切り出し拡大処理部225は、ステップS68の処理を省略し、ステップS69に処理を進める。
ステップS69において、データ供給部226は、合成画像と等価の制御データを、画像データ等とともに、要求元の制御部161に供給する。ステップS69の処理を終了すると、データ供給部226は、処理をステップS61に戻す。
ステップS61において、合成画像作成処理を終了すると判定した場合、クロマキーボード177は、合成画像作成処理を終了する。
次に、図30のステップS66において実行される合成後処理の詳細について、図31のフローチャートを参照して説明する。
合成後処理が開始されると、合成後処理部224の影再現部251は、クロマキーの設定において、クロマキーの明るさが暗すぎる部分領域が存在するか否かを判定し、存在すると判定した場合、ステップS82に処理を進め、クロマキーの明るさが暗すぎる部分領域内の被写体の周囲に影を再現する(図22)。ステップS82の処理を終了すると、影再現部251は、処理をステップS83に進める。なお、ステップS81において、クロマキーの明るさが暗すぎる部分領域が存在しないと判定した場合、影再現部251は、ステップS82の処理を省略し、ステップS83に処理を進める。
ステップS83において、ぼかし画像挿入部252は、クロマキーの設定において、クロマキーの明るさの部分領域間の差が、例えば予め定められた所定の閾値より大きいか否かを判定し、大きいと判定した場合、ステップS84に処理を進め、合成画像に部分領域の境目を隠すようにぼかし画像を挿入する(図23)。ステップS84の処理を終了すると、ぼかし画像挿入部252は、合成後処理を終了し、処理を図30のステップS66に戻し、ステップS67以降の処理を実行させる。また、ステップS83において、クロマキーの明るさの部分領域間の差が小さいと判定した場合、ぼかし画像挿入部252は、ステップS84の処理を省略し、合成後処理を終了し、処理を図30のステップS66に戻し、ステップS67以降の処理を実行させる。
次に、図32のフローチャートを参照して、編集空間処理部182により実行される編集空間処理の流れの例を説明する。なお、この編集空間処理は、第1編集部172(第1編集空間32の利用者)と第2編集部173(第2編集空間33の利用者)の両方に対してそれぞれ実行される。どちらの処理も同じであるので、ここでは、第1編集部172に対する処理についてのみ説明する。
写真シール作成装置1に電源が投入されると、編集空間処理部182は、編集空間処理を開始する。
編集空間処理が開始されると、編集空間処理部182は、ステップS101において、編集空間処理を終了するか否かを判定し、終了しないと判定した場合、処理をステップS102に進める。ステップS102において、BGM出力処理部301はBGMを出力する。ステップS103において、デモ画面表示処理部302は、デモンストレーション画面を編集入力用モニタ51に表示する。ステップS104において、編集空間処理部182は、撮影空間処理部181よりゲーム処理が転送されてきたか否かを判定し、転送されてきていない(編集作業が開始されない)と判定した場合、処理をステップS101に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
また、ステップS104において、撮影空間処理部181よりゲーム処理が転送されてきたと判定した場合、編集空間処理部182は、処理をステップS105に進める。ステップS105において、事後接客ゲーム選択処理部303は、事後接客ゲーム選択画面を編集入力用モニタ51に表示させ、印刷中に利用者を退屈させないように利用者にプレイさせる事後接客ゲームを、専用のホームページ等に撮影画像を送信して登録し、不特定多数の人に公開するプリの殿堂ゲーム、作成した落書き編集済み画像のデータを利用者の携帯型電話機等に転送する画像送信ゲーム、および、携帯型電話機同士でやりとりするメールに添付可能な画像データを新たに作成する画像作成ゲームの中から、利用者に選択させる。もちろん、予め用意されているものであれば、その他のミニゲームを選択肢に加えてもよい。
次に、ステップS106において、落書き編集処理部304は、落書き編集処理を実行し、編集入力用モニタ51に図14に示されるような落書き編集入力画面140を表示させ、利用者に落書き編集作業を行わせる。
落書き編集処理が終了すると、シール分割選択処理部305は、ステップS107において、編集入力用モニタ51にシール分割選択画面を表示させ、利用者に、利用者に提供する写真シールのシール分割パターン(分割数)を選択させる。ステップS108において、複数枚印刷設定処理部306は、複数枚印刷の設定作業を利用者に行わせる。ステップS109において、印刷開始指示部307は、印刷処理部183に編集済み画像データの印刷を開始させる。ステップS110において事後接客処理部308は、その印刷中に事後接客処理を行い、ステップS105において利用者に選択させたミニゲームをプレイさせる。ステップS110の処理を終了すると、事後接客処理部308は、処理をステップS101に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
なお、ステップS101において、編集処理を終了すると判定した場合、編集空間処理部182は、編集空間処理を終了する。
なお、以上においては、クロマキーボード177が、アップ撮影モードの場合、無条件に、作成した合成画像より部分画像を切り出して拡大するように説明した。つまり、アップ撮影モードの場合、ライブビューモニタ72には、最初から部分画像を拡大した画像のみが表示されるように説明したが、これに限らず、合成画像全体と、部分画像の拡大画像の両方が表示されるようにしてもよい。例えば、アップ撮影モードであっても、所定の時間は、合成画像全体が表示されるようにし、所定の時間経過後より、拡大画像が表示されるようにしてもよい。
つまり、この場合、クロマキーボード177の切り出し拡大処理部225は、アップ撮影モードであっても所定の時間内は、全身モードの場合と同様に、合成画像に対して切り出しや拡大を行わない。
図33のフローチャートを参照して、このような場合の合成画像作成処理の流れの例について説明する。
この場合も、クロマキーボード177の各部は、図30のフローチャートを参照して上述した場合と基本的に同様に合成画像作成処理を実行する。すなわち、クロマキーボード177の各部は、図33のステップS111乃至ステップS117の各処理を、図30のステップS61乃至ステップS67の各処理と同様に実行するのでその説明を省略する。ステップS117において、撮影モードがアップ撮影モードであると判定した場合、切り出し拡大処理部225は、処理をステップS118に進める。
ステップS118において、切り出し拡大処理部225は、合成開始時より、予め定められた所定の時間が経過したか否かを判定し、経過したと判定した場合、ステップS119に処理を進める。ステップS119において、切り出し拡大処理部225は、切り出し範囲指定情報に基づいて合成画像より部分画像を切り出し、切り出した部分画像を拡大し、処理をステップS120に進める。
ステップS118において、まだ、合成が開始されたばかりであり、所定の時間が経過していないと判定した場合、切り出し拡大処理部225は、全身モードの場合と同様にステップS119の処理を省略し、ステップS120に処理を進める。さらに、ステップS117において、撮影モードが全身モードなどであり、アップ撮影モードではないと判定した場合、切り出し拡大処理部225は、ステップS118およびステップS119の処理を省略し、ステップS120に処理を進める。
ステップS120において、データ供給部226は、合成画像と等価の制御データを、画像データ等とともに、要求元の制御部161に供給する。ステップS120の処理を終了すると、データ供給部226は、処理をステップS111に戻す。ステップS111において、合成画像作成処理を終了すると判定した場合、クロマキーボード177は、合成画像作成処理を終了する。
つまり、この場合、切り出し拡大処理部225は、アップ撮影モードであっても、合成開始時より、予め定められた所定の時間内は、全身モードの場合と同様に、部分画像の切り出しおよび拡大を行わない。従って、この所定の時間内は、ライブビューモニタ72には、合成画像全体が表示される。そして、その所定の時間が経過すると、切り出し拡大処理部225は、図30の場合と同様に、合成画像に対して部分画像の切り出しや拡大を行うようになる。従って、所定の時間が経過した後は、ライブビューモニタ72には、合成画像より切り出されて拡大された部分画像が表示される。
つまり、ライブビューモニタ72には、アップ撮影モードの撮影において、所定の期間、合成画像全体が表示され、その後、拡大された部分画像が表示される。このように、ライブビューモニタ72に、合成画像全体と、拡大された部分画像全体の両方を(切り替えながら)表示することにより、利用者が、撮影時に、合成画像のどの部分が切り出されて拡大されるかを容易に確認することができるようになる。つまり、利用者は、撮影結果をより正確に把握しながら撮影作業を行うことができるので、より満足度の高い撮影結果を得ることができる。従って、写真シール作成装置1は、利用者の満足度をより向上させることができる。
以上においては、撮影モードが、合成用画像データにメタデータとして付加されるズームオン情報により、合成用画像毎に決定されるように説明したが、これに限らず、例えば、撮影モードをアップ撮影モードにするか全身モードにするかを、利用者が選択することができるようにしてもよい。
図34は、その場合の、撮影処理部の構成例を示すブロック図である。図34に示される撮影処理部315の構成は、基本的に図25の撮影処理部285と同様であるが、画像読み出し部292と撮影モード設定部294の間に撮影モード選択部316を有している点で撮影処理部285の場合と異なっている。
つまり、この場合、画像読み出し部292は、処理対象として選択し、候補画像記憶部293より読み出した合成用画像を、撮影モード選択部316に供給する。撮影モード選択部316は、撮影モードを選択させるGUI画面を撮影用モニタ42に表示させ、利用者に撮影モードを選択させる。撮影モード選択部316は、その利用者の選択結果を、画像読み出し部292より供給された合成用画像の画像データ(合成用画像データ)とともに撮影モード設定部294に供給する。撮影モード設定部294は、供給された利用者の選択結果に基づいて、撮影モードをアップ撮影モードまたは全身撮影モードのいずれかに選択する。
この撮影処理部315により実行される撮影処理の流れの例を図35のフローチャートを参照して説明する。この場合の撮影処理の流れは、基本的に図28の場合と同様であり、合成用画像選択部291は、ステップS131の処理を図28のステップS31の場合と同様に実行し、画像読み出し部292は、ステップS132の処理を図28のステップS32の場合と同様に実行し、処理をステップS133に進める。
ステップS133において、撮影モード選択部316は、撮影用モニタ42に撮影モードを選択させるGUI画像を表示させ、撮影空間31の利用者に撮影モードを選択させる。撮影モード設定部294は、その利用者の選択結果に基づいて、図28のステップS33の場合と同様に、ステップS134の判定処理を行い、撮影モードをアップ撮影モードまたは全身モードのいずれかに設定する。つまり、それ以降のステップS135乃至ステップS143の処理は、それぞれ、図28のステップS34乃至ステップS42の各処理と同様に実行される。
このようにすることにより、利用者は、合成用画像によらず、任意に撮影モードを設定することができる。つまり、写真シール作成ゲームの自由度が増加するので、利用者は、より自分自身の嗜好に応じた方法で写真シール作成ゲームをプレイすることができる。これにより、写真シール作成装置1は、利用者の満足度を向上させることができる。
また、以上においては、部分画像の切り出し範囲が、合成用画像データにメタデータとして付加される切り出し範囲指定情報により、合成用画像毎に決定されるように説明したが、これに限らず、例えば、部分画像の切り出し範囲を、利用者が選択することができるようにしてもよい。
図36は、その場合の、撮影処理部の構成例を示すブロック図である。図36に示される撮影処理部320の構成は、基本的に図25の撮影処理部285と同様であるが、撮影モード設定部294と取り込み画像取得部295の間に切り出し範囲指定部321を有している点で撮影処理部285の場合と異なっている。
つまり、この場合、撮影モード設定部294は、設定した撮影モードを示す撮影モード情報を、画像読み出し部292より供給された合成用画像データとともに、切り出し範囲指定部321に供給する。切り出し範囲指定部321は、撮影モードがアップ撮影モードである場合、得られた合成用画像より部分画像を切り出す範囲を指定するGUI画面を撮影用モニタ42に表示させ、利用者に切り出し範囲を指定させる。利用者の指定により切り出し範囲が決定されると、切り出し範囲指定部321は、その切り出し範囲指定情報を、撮影モード設定部294より供給された他のデータとともに取り込み画像取得部295に供給する。
この撮影処理部320により実行される撮影処理の流れの例を図37のフローチャートを参照して説明する。この場合の撮影処理の流れは、基本的に図28の場合と同様であり、ステップS161乃至ステップS165の処理は、図28のステップS31乃至ステップS35の場合と同様にそれぞれ実行される。
ステップS164において撮影モードがアップ撮影モードに設定されると、切り出し範囲指定部321は、ステップS166において、撮影用モニタ42に切り出し範囲を指定させるGUI画像を表示させ、撮影空間31の利用者に切り出し範囲を指定させる。切り出し範囲が指定されると、切り出し範囲指定部321は、処理をステップS167に進める。ステップS167乃至ステップS173の各処理は、図28のステップS36乃至ステップS42の各処理と同様に実行される。
このようにすることにより、利用者は、合成用画像によらず、任意に切り出し範囲を指定することができる。つまり、利用者は、画像領域の予め定められた部分領域以外の部分を切り出して拡大することができる。これにより利用者は、利用者自身の嗜好に応じて自由に撮影ポーズをとっても、その撮影ポーズに応じた部分領域を切り出して拡大することができる。つまり、写真シール作成ゲームの自由度が増加するので、利用者は、より自分自身の嗜好に応じた方法で写真シール作成ゲームをプレイすることができる。これにより、写真シール作成装置1は、利用者の満足度を向上させることができる。
なお、以上に説明した、切り出して拡大される部分領域は、基本的に被写体となる利用者の顔周辺の領域に設定される。従って、撮影処理部が、取り込み画像に対して顔認識処理を行い、自動的に顔の部分を特定し、その周辺を切り出して拡大するようにしてもよい。
図38は、その場合の、撮影処理部の構成例を示すブロック図である。図38に示される撮影処理部330の構成は、基本的に図25の撮影処理部285と同様であるが、撮影モード設定部294と取り込み画像取得部295の間に顔画像認識部331を有している点で撮影処理部285の場合と異なっている。
この場合の顔画像認識部331は、撮影モードがアップ撮影モードである場合、取り込み画像を取得し、その取り込み画像に対して画像認識処理を行い、顔部分を特定し、その周囲を切り出し範囲に指定する。このようにして切り出し範囲が決定されると、顔画像認識部331は、その切り出し範囲指定情報を、撮影モード設定部294より供給された他のデータとともに取り込み画像取得部295に供給する。
この撮影処理部330により実行される撮影処理の流れの例を図39のフローチャートを参照して説明する。この場合の撮影処理の流れは、基本的に図28の場合と同様であり、ステップS191乃至ステップS195の処理は、図28のステップS31乃至ステップS35の場合と同様にそれぞれ実行される。
ステップS194において撮影モードがアップ撮影モードに設定されると、顔画像認識部331は、ステップS196において、CCDカメラ41より取り込み画像を取得し、取り込み画像の顔部分について認識し、その認識結果に基づいて切り出し範囲指定を設定する。切り出し範囲を指定すると、顔画像認識部331は、処理をステップS197に進める。ステップS197乃至ステップS203の各処理は、図28のステップS36乃至ステップS42の各処理と同様に実行される。
このようにすることにより、写真シール作成装置1は、合成用画像によらず、任意に切り出し範囲を被写体の顔の部分に設定することができる。これにより利用者は、利用者自身の嗜好に応じて自由に撮影ポーズをとっても、ユーザの指示なしに、その撮影ポーズに応じた部分領域を切り出し範囲として設定することができる。つまり、利用者は、より容易に、より自分自身の嗜好に応じた方法で写真シール作成ゲームをプレイすることができる。これにより、写真シール作成装置1は、利用者の満足度を向上させることができる。
また、以上においては、クロマキーの設定を合成用画像データに付加されたクロマキー設定情報に基づいて、合成用画像毎に行うように説明したが、これに限らず、利用者が指定することができるようにしてもよいし、全合成用画像共通の、予め定められたシステム値に基づいてクロマキーが設定されるようにしてもよい。
図40は、その場合の、撮影処理部の構成例を示すブロック図である。図40に示される撮影処理部340の構成は、基本的に図25の撮影処理部285と同様であるが、撮影モード設定部294と取り込み画像取得部295の間にクロマキー設定部341を有している点で撮影処理部285の場合と異なっている。
この場合のクロマキー設定部341は、取り込み画像(撮影画像も含む)と合成用画像の合成処理におけるクロマキーを、合成用画像データのメタデータ、利用者の指示、またはシステム値等に基づいて、部分領域毎に設定する。このようにしてクロマキーが設定されると、クロマキー設定部341は、そのクロマキーの情報を、撮影モード設定部294より供給された他のデータとともに取り込み画像取得部295に供給する。
図41は、クロマキー設定部341の詳細な構成例を示すブロック図である。図41において、クロマキー設定部341は、クロマキー情報参照部351、指示受付部352、および部分領域クロマキー設定部353を有している。
クロマキー情報参照部351は、クロマキー設定情報が、合成用画像データに付加されている場合、その情報を参照する。指示受付部352は、利用者の指示によりクロマキーを設定する場合、クロマキーの設定が行われるGUI画面を撮影用モニタ42に表示させ、利用者の指示を受け付ける。部分領域クロマキー設定部353は、クロマキー情報参照部351または指示受付部352のいずれかより供給されるクロマキーに関する情報に基づいて、部分領域毎にクロマキーの設定を行う。
この撮影処理部340により実行される撮影処理の流れの例を図42のフローチャートを参照して説明する。この場合の撮影処理の流れは、基本的に図28の場合と同様であり、ステップS221乃至ステップS225の処理は、図28のステップS31乃至ステップS35の場合と同様にそれぞれ実行される。
ステップS226において、クロマキー設定部341は、クロマキーの設定処理を行う。クロマキー設定処理の詳細については後述する。クロマキーが設定されると、クロマキー設定部341は、処理をステップS227に進める。ステップS227乃至ステップS233の各処理は、図28のステップS36乃至ステップS42の各処理と同様に実行される。
図43のフローチャートを参照して、図42のステップS226において実行されるクロマキー設定処理の詳細について説明する。
クロマキー設定処理が開始されると、クロマキー設定部341のクロマキー情報参照部351は、ステップS251において、合成用画像の画像データにクロマキー情報が付加されているか否かを判定し、クロマキー情報が付加されていると判定した場合、処理をステップS252に進める。ステップS252において、部分領域クロマキー設定部353は、画像データに付加されているクロマキー情報に基づいて部分領域毎にクロマキーを設定する。クロマキーを設定すると、部分領域クロマキー設定部353は、クロマキー設定処理を終了し、図42のステップS226に処理を戻し、ステップS227以降の処理を実行させる。
また、図43のステップS251において、画像データにクロマキー情報が付加されていないと判定した場合、クロマキー情報参照部351は、処理をステップS253に進める。
ステップS253において、クロマキー設定部341の指示受付部352は、設定情報や機能等に基づいて、利用者にクロマキーを設定させるか否かを判定し、利用者にクロマキーを設定させると判定した場合、処理をステップS254に進める。ステップS254において、指示受付部352は、撮影用モニタ42に所定のGUI画像を表示する等して、利用者に、クロマキーを部分領域毎に指示させる。利用者からの指示を取得すると、指示受付部352は、その指示を部分領域クロマキー設定部353に供給する。部分領域クロマキー設定部353は、ステップS255において、利用者の指示に基づいて、部分領域毎にクロマキーを設定する。クロマキーを設定すると、部分領域クロマキー設定部353は、クロマキー設定処理を終了し、図42のステップS226に処理を戻し、ステップS227以降の処理を実行させる。
また、図43のステップS256において、利用者にクロマキーを設定させないと判定した場合、指示受付部352は、処理をステップS256に進める。ステップS256において、部分領域クロマキー設定部353は、システム値に基づいて、部分領域毎にクロマキーを設定する。クロマキーを設定すると、部分領域クロマキー設定部353は、クロマキー設定処理を終了し、図42のステップS226に処理を戻し、ステップS227以降の処理を実行させる。
このようにすることにより、写真シール作成装置1は、クロマキーの設定を、利用者の指示に基づいて行ったり、合成用画像毎に変更したり、システム値を用いて画一的に行ったりすることができる。
また、以上においては、撮影前に利用者により選択された合成用画像が撮影画像に合成され、その合成画像に落書き編集等が施され、シール紙に印刷されるように説明したが、この撮影画像に合成する合成用画像は、撮影後に変更することができるようにしてもよい。
例えば、図44Aに示されるように、利用者Aおよび利用者Bを被写体とする撮影画像に、撮影前に利用者により選択された魚の合成用画像が合成された合成画像361に対して、撮影終了後のキープ画像選択時や落書き編集時等に、図44Bの再合成画像362、図44Cの再合成画像363、または、図44Dの再合成画像364のように、合成用画像を他の画像に差し替える再合成処理を行うことができるようにしてもよい。
図44Bの再合成画像362は、魚の合成用画像が、バイクの合成用画像に差し替えられた例を示し、図44Cの再合成画像363は、魚の合成用画像が、馬の合成用画像に差し替えられた例を示し、図44Dの再合成画像364は、魚の合成用画像が、ブランコの合成用画像に差し替えられた例である。
つまり、図44の例の場合、最初の合成画像361の合成用画像とレイアウトが似た合成用画像を用いて再合成が行われている。再合成用の新たな合成用画像は、再合成結果がずれたりして不自然な画像とならないように、図44の例のように、元の合成用画像とレイアウトが似ているものが採用されるのが望ましい。
この新たな合成用画像は、予め所定の画像が用意されているようにしてもよいが、写真シール作成装置1またはその利用者が、複数の候補の中から選択するようにしてもよい。その場合、例えば、全ての候補画像、または、ランダムに選択された複数の候補画像を新たな合成用画像の候補とするようにしてもよいが、予め、写真シール作成装置1が、候補画像をそのレイアウトの類似度によってグループ化して管理するようにし、元の合成用画像が属するグループ内の候補画像を新たな合成用画像の候補とするようにしてもよい。
例えば、利用者が新たな合成用画像を選択する場合、撮影用モニタ42や編集入力用モニタ51または編集入力用モニタ52等に、元の合成用画像とグループが同じ候補画像の一覧が、新たな合成用画像の候補の一覧として表示され、利用者は、その候補の中から再合成のための新たな合成用画像を選択するようにしてもよい。このようにすることにより、利用者が再合成結果が不自然となるような合成用画像を選択しないようにすることができ、再合成結果の画質の低下による利用者の満足度の低下を抑制することができる。
なお、この再合成に使用される新たな合成用画像の候補画像は、候補画像記憶部293に記憶されている最初の合成のための候補画像と異なるものとしてもよいし、共通としてもよい。つまり、写真シール作成装置1は、新たな合成用画像のための専用の候補画像を用意するようにしてもよい。
図45は、撮影空間処理部の内部の構成例を示すブロック図である。図45の撮影空間処理部370の構成は、図24の撮影空間処理部181と基本的に同様であるが、キープ画像選択処理部371が上述したような再合成処理を行う再合成処理部371Aを有している点が異なる。つまり、この場合の撮影空間処理部370は、キープ画像選択処理時に、再合成処理部371Aによって、上述した再合成処理を行うことができるように構成されている。つまり、利用者は、キープ画像を選択する際に、撮影画像に合成された前景画像や背景画像を変更することができる。これにより、利用者は、より自分自身の嗜好に合った撮影画像(合成画像)を得ることができ、写真シール作成ゲームに対する満足度が向上する。
図46は、編集空間処理部の内部の構成例を示すブロック図である。図46の編集空間処理部380の構成は、図26の編集空間処理部182と基本的に同様であるが、落書き編集処理部381が上述したような再合成処理を行う再合成処理部381Aを有している点が異なる。つまり、この場合の編集空間処理部380は、落書き編集処理時に、再合成処理部381Aによって、上述した再合成処理を行うことができるように構成されている。つまり、利用者は、キープ画像に対して落書き編集を行う際に、撮影画像に合成された前景画像や背景画像を変更することができる。これにより、利用者は、より自分自身の嗜好に合った撮影画像(合成画像)を編集することができ、写真シール作成ゲームに対する満足度が向上する。
以上のような再合成処理部371Aや再合成処理部381Aにより実行される再合成処理の流れについて、図47のフローチャートを参照して説明する。再合成処理部371Aの場合も、再合成処理部381Aの場合も処理の流れは基本的に同様であるので、ここでは、再合成処理部371Aが実行する場合について説明する。
例えば利用者の指示などにより、再合成処理が開始されると、再合成処理部371Aは、ステップS271において、GUI画像である合成用画像選択画面を撮影用モニタ42に表示させ、ステップS272において、その合成用画像選択画面に対する利用者の指示を受け付ける。ステップS273において、再合成処理部371Aは、その利用者の指示から、候補画像が選択されたか否かを判定し、選択されていないと判定した場合、処理をステップS271に戻し、待機する。ステップS273において、候補画像が選択されたと判定した場合、再合成処理部371Aは、処理をステップS274に進める。ステップS274において、再合成処理部371Aは、選択された画像を、再合成に用いる新合成用画像に設定し、ステップS275において、新合成用画像と撮影画像の再合成画像を生成させ、ステップS276において、その生成された再合成画像を撮影用モニタ42に表示させ、利用者に確認させる。
ステップS277において、再合成処理部371Aは、利用者が再合成画像を確認し、決定するか否かを判定し、利用者がやり直しを指示したと判定した場合、処理をステップS271に戻し、それ以降の処理を繰り返す。また、ステップS277において、利用者が再合成画像を確認し決定したと判定した場合、再合成処理部371Aは、ステップS278において撮影画像データの関連付け、つまり制御データを更新して保存する。ステップS278の処理を終了すると、再合成処理部371Aは、再合成処理を終了する。
以上のようにして再合成処理が行われる。これにより、利用者が撮影後に合成画像を変更することができるので、写真シール作成装置1は、より利用者の嗜好に応じた画像が印刷された写真シールを利用者に提供することができる。これにより利用者の満足度が向上する。
なお、以上においては、取り込み画像や撮影画像に合成用画像を合成するように説明したが、合成を行わずに、取り込み画像や撮影画像の切り出しおよび拡大のみを行うようにしてもよい。
図48は、その場合の撮影処理部の構成例を示すブロック図である。
図48に示される撮影処理部390の構成は、基本的に、図25の撮影処理部285と同様であるが、合成用画像選択部291、画像読み出し部292、候補画像記憶部293、および合成指示部296の代わりに、撮影モード選択部391、切り出し範囲指定部392、および切り出し拡大処理部393を有している点で異なる。
撮影モード選択部391は、所定のGUI画面を撮影用モニタ42に表示させ、利用者に撮影モードを選択させる。撮影モード設定部294は、その利用者の選択に基づいて撮影モードをアップ撮影モードまたは全身モードのいずれかに設定する。
切り出し範囲指定部392は、所定のGUI画面を撮影用モニタ42に表示させ、取り込み画像の切り出し範囲を利用者に選択させる。切り出し拡大処理部393は、取り込み画像の、切り出し範囲指定部392において指定された切り出し範囲内の部分画像を切り出し、それを取り込み画像全体の画像サイズに拡大し、その拡大画像をライブビュー表示処理部297に供給する。
ライブビュー表示処理部297は、その拡大された取り込み画像の部分画像をライブビューとして表示し、撮影画像取得部298は、撮影画像を取得すると、取り込み画像の場合と同様に、切り出し範囲指定に基づいて拡大画像を生成する。
このような撮影処理部390により実行される撮影処理の流れの例を図49のフローチャートを参照して説明する。
この場合、撮影処理が開始されると、撮影処理部390の撮影モード選択部391は、ステップS291において撮影用モニタ42に所定のGUI画面を表示させ、利用者に撮影モードを選択させる。撮影モード設定部294は、ステップS292において、利用者により、アップ撮影モードが選択されたか否かを判定し、アップ撮影モードが選択されたと判定した場合、処理をステップS293に進め、撮影モードをアップ撮影モードに設定し、処理をステップS295に進める。また、ステップS292において、全身モードが選択されたと判定した場合、撮影モード設定部294は、処理をステップS294に進め、撮影モードを全身モードに設定し、処理をステップS295に進める。
ステップS295において、取り込み画像取得部295は、CCDカメラ41の取り込み画像を取得する。ステップS296において、切り出し範囲指定部392は、撮影モードがアップ撮影モードであるか否かを判定し、アップ撮影モードであると判定した場合、処理をステップS297に進め、所定のGUI画面を撮影用モニタ42に表示させ、利用者に切り出し範囲を指定させる。ステップS298において、切り出し拡大処理部393は、その利用者からの切り出し範囲指定に基づいて、ステップS295の処理により取得された取り込み画像より部分画像を切り出し、切り出した部分画像を、取り込み画像全体の画像サイズに拡大する。ステップS298の処理を終了すると、切り出し拡大処理部393は、処理をステップS299に進める。
また、ステップS296において、撮影モードが全身モードであると判定した場合、切り出し範囲指定部392は、ステップS297およびステップS298の処理を省略し、ステップS299に処理を進める。
ステップS299乃至ステップS303の各処理は、図28のステップS38乃至ステップS42の各処理とそれぞれ同様に実行されるのでその説明を省略する。
以上のように、取り込み画像や撮影画像を合成しない場合であっても、写真シール作成装置1は、撮影画像の一部を切り出して拡大するときは、撮影時に、ライブビューモニタ72に同様に一部が切り出して拡大された取り込み画像をライブビューとして表示する。このようにすることにより、利用者は、撮影時に撮影結果を容易に把握することができ、より利用者の嗜好に応じた撮影画像を得るような撮影を行うことができる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図15に示されるように、装置本体とは別に、ユーザにプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini-Disk)(登録商標)を含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア192により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに配信される、プログラムが記録されているROMや、記憶部に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上において、印刷媒体は、シール紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙や、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。なお、以上において、一つの装置として説明した構成を分割し、複数の装置として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置として説明した構成をまとめて一つの装置として構成されるようにしてもよい。また、各装置の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置の構成の一部を他の装置の構成に含めるようにしてもよい。