JP3807335B2 - モータ制御方法、及びモータ制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータをPWM制御するモータ制御方法、及びモータ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、プリンタの用紙搬送機構において、印刷用紙の搬送を行う搬送ローラを駆動するモータは、パルス幅変調(Pulse Width Modulation)されたパルス信号(PWM信号)に従って駆動するようにされており、PWM信号のデューティ比によってモータに供給される電流量が調整され、回転速度が制御されている。
【0003】
ここで、プリンタの印刷速度を高速化するためには、印刷用紙の搬送速度を速くする必要がある。そのため、モータに印加する電圧値は、一般的に、大きく設定され、モータの駆動開始初期にPWM信号のデューティ比を大きく設定した際に、大きな電流がモータに流れ、モータが高速回転するようにされている。
【0004】
そして、印刷用紙を精度良く搬送できるように、モータの駆動開始後、PWM信号のデューティ比は、印刷用紙の搬送量が目標搬送量に近づくに従って次第に小さく設定されていき、モータの回転速度を次第に減速するようにされている。これは、印刷用紙の搬送量が目標搬送量の近傍に達したにも関わらずモータの回転速度が高速であると、印刷用紙の搬送量が目標搬送量に到達した時点でモータを制動しても、モータが即座に停止せず、停止位置にばらつきが生じてしまうためである。
【0005】
尚、微小な目標搬送量に対しては、モータの駆動開始初期におけるPWM信号のデューティ比は小さく設定され、モータを低速回転させることにより、精度良く印刷用紙の搬送を行うようにされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、印刷用紙の目標搬送量が微小である場合、PWM制御のデューティ比の設定範囲が狭くなるため、モータに流す電流のダイナミックレンジまでもが狭くなり、モータの回転速度を細やかに調整することが困難となる。
【0007】
このため、従来のプリンタでは、印刷用紙の目標搬送量が微小である場合に、モータの回転速度のムラ(ばらつき)が大きくなり、停止位置にばらつきが生じ、印字位置がずれてしまうという問題点があった。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するために、目標変位量が微小であっても、モータの可動部、もしくはモータにより駆動される被駆動物を従来よりも高い精度で目標変位量まで変位させることが可能なモータ制御方法、及びモータ制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための発明である請求項1記載のモータ制御方法は、モータの可動部、もしくは該モータにより駆動される被駆動物の目標変位量に応じて、前記モータに印加する電圧値を可変設定し、前記目標変位量と、前記可動部もしくは前記被駆動物が実際に変位した実変位量とを一致させるべく、前記目標変位量と前記実変位量との偏差と、予め設定されたゲインとに基づいて、前記モータをPWM制御することを特徴とする。
【0009】
このようなモータ制御方法によれば、モータに印加する電圧値が、目標変位量に応じて可変設定されるため、たとえ、目標変位量が微小であっても、それに応じた電圧値を設定することにより、微小な目標変位量に対しても、PWM信号のデューティ比の設定範囲を広くとることができるため、モータの可動部もしくはモータにより駆動される被駆動物を変位させる速度を細やかに制御できる。
【0010】
従って、本発明により、目標変位量が微小であっても、モータの可動部、もしくは、モータにより駆動される被駆動物を従来よりも高い精度で目標変位量まで変位させることが可能となる。
尚、このモータ制御方法では、より具体的には、請求項2記載のように、1回の駆動処理の間、同一のゲインを用いる。
次に、請求項3記載のモータ制御装置は、モータの可動部、もしくは該モータにより駆動される被駆動物の目標変位量を設定する目標変位量設定手段と、前記可動部、もしくは前記被駆動物が実際に変位した実変位量を検出する変位検出手段と、前記目標変位量に応じて、前記モータに印加する電圧値を可変設定する電圧値設定手段と、前記実変位量を前記目標変位量に一致させるべく、前記目標変位量と前記実変位量との偏差と、予め設定されたゲインとに基づき、前記モータをPWM制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
このように構成されたモータ制御装置では、目標変位量設定手段が、前記可動部、もしくは前記被駆動物の目標変位量を設定し、電圧値設定手段が目標変位量に応じて、モータに印加する電圧値を可変設定する。
そして、変位検出手段が、前記可動部もしくは前記被駆動物の実変位量を検出し、制御手段が、実変位量を目標変位量に一致させるべく、目標変位量と実変位量との偏差と、予め設定されたゲインとに基づき、モータをPWM制御する。
【0012】
即ち、請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明を実現するための装置であり、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができる。
尚、制御手段は、より具体的には、請求項4記載のように、1回の駆動処理の間、同一のゲインを用いる。
又、電圧値設定手段は、例えば、請求項5記載のように、前記目標変位量に対して設定すべき電圧値を対応づけた参照テーブルを記憶する参照テーブル記憶手段を備え、前記目標変位量に対応する電圧値を前記参照テーブルに従って設定しても良い。
【0013】
この場合、モータ制御装置は、請求項6記載のように、前記変位量検出手段の検出値に基づいて、前記可動部もしくは前記被駆動物の変位量が前記目標変位量に至るまでに前記モータに流れた最大電流値を推定する電流ピーク推定手段と、該電流ピーク推定手段の推定値に基づいて、前記モータの電流値を前記最大電流値に一致させる電圧値を算出する電圧値算出手段と、前記目標変位量に対応して前記参照テーブルに記憶された電圧値を前記電圧値算出手段の算出値により更新する参照テーブル更新手段とを備えていることが望ましい。
【0014】
このように構成されたモータ制御装置では、電流ピーク推定手段が、変位検出手段の検出値に基づいて、モータの可動部もしくは被駆動物の変位量が目標変位量に至るまでにモータに流れた最大電流値を推定する。そして、電圧値算出手段が、電流ピーク推定手段の推定値に基づいて、モータの電流値を最大電流値に一致させる電圧値を算出し、参照テーブル更新手段が、目標変位量に対応して参照テーブルに記憶された電圧値を更新する。
【0015】
即ち、請求項6記載の発明では、モータの可動部もしくは被駆動物を各目標変位量まで変位させるのに必要なモータの最大電流値を発生させる電圧値を参照テーブルに記憶していくため、モータの可動部もしくは被駆動物を各目標変位量まで変位させるごとに電圧値が最適な値に更新され、精度を高めていくことができる。
【0016】
又、各目標変位量ごとに必要なモータの最大電流値を発生させる電圧値をモータに印加する電圧値として設定するため、どの目標変位量に対してもPWM信号のデューティ比を0%から100%まで幅広く変化させることができ、モータの可動部もしく被駆動物を変位させる速度をより細やかに制御できる。但し、上記した「前記最大電流値に一致させる電圧値」とは、モータの電流値を最大電流値を上回る近傍の電流値に一致させる電圧値であっても良い。
【0017】
尚、電流ピーク推定手段は、請求項7記載のように、前記モータの動的な挙動を特徴づけるパラメータを状態変数とする状態方程式に基づいて推定された電流値のなかの最大の推定電流値をもって前記最大電流値を推定するように構成されていることが望ましい。
【0018】
このように電流ピーク推定手段が構成されていれば、モータに流れた最大電流値を精度良く推定することができる。
尚、本発明に用いるモータとしては、例えば、請求項8記載のように、直流モータもしくはブラシレスDCモータを用いることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
まず、図1は、本発明が適用されたプリンタにおける用紙搬送機構の構造を示す説明図である。
【0020】
図1に示すように、本発明が適用されたプリンタの用紙搬送機構は、印刷用紙を搬送する搬送ローラ50と、この搬送ローラ50を駆動する直流モータ(以下、「LF(Line Feed)モータ」という。)51とを備えている。そして、LFモータ51の回転軸に取り付けられたプーリ52と搬送ローラ50とが、無端ベルト53によって繋がれており、LFモータ51の駆動力が、無端ベルト53を介して搬送ローラ50に伝達するようにされている。
【0021】
ここで、搬送ローラ50には、複数のスリットが外周縁に沿って形成された円盤状のスリット板54が取り付けられており、搬送ローラ50に連動してスリット板54が回転するようにされている。そして、このスリット板54付近には、スリット板54を挟んで互いに対面する1つの発光素子と2つの受光素子とを備えたフォト・インタラプタ55が設置されており、これら1つの発光素子と2つの受光素子との間をスリット板54上のスリットが通過するごとに、2相(A相、B相)のパルス列信号(エンコーダ信号)を出力するようにされている。但し、スリット板54上のスリット同士の間隔は、搬送ローラ50が印刷用紙を所定量(本実施形態では1/1500inch=約0.0017cm)搬送するごとに、フォト・インタラプタ55がA相信号及びB相信号を出力するような間隔に設定されている。
【0022】
又、フォト・インタラプタ55は、A相信号とB相信号とが互いに約π/2の位相差を有するエンコーダ信号を出力するように構成されている。尚、近年、1つの発光素子と複数(例えば5つ)の受光素子とを備え、スリットに汚れがあっても精度良く2相のパルス信号を出力できるフォト・インタラプタがあり、これを使用することも可能である。
【0023】
そして、上記スリット板54とフォト・インタラプタ55とによってロータリ式エンコーダ(以下、単に「エンコーダ」という。)56が構成されている。
[第1実施形態]
図2は、本発明に係るモータ制御装置の構成を示すブロック図である。
【0024】
図2に示すように、モータ制御装置1は、上述のエンコーダ56と、当該プリンタの制御を統括するCPU2と、CPU2が行う処理のプログラムや各種データを記憶したRAM,ROMなどからなるメモリ18と、CPU2から入力される各種設定値とエンコーダ56から入力される2相のパルス列信号とに基づいて、LFモータ51の回転速度や回転方向を制御するPWM信号などの生成を行うASIC(Application Specific Integrated Circuit)3と、ASIC3にて生成されたPWM信号に基づいてLFモータ51を駆動するモータドライバ4とを備えている。
【0025】
更に、モータ制御装置1には、ASIC3から入力された電圧値に従って電圧を可変設定する可変電圧電源(以下、単に「可変電源」という。)9が具備されており、可変電源9の電力をモータドライバ4に供給し、この電力によりLFモータ51を駆動するようにされている。
【0026】
ここで、モータ制御装置1の構成要素について詳述する。
まず、図4に、モータドライバ4の回路構成、及び、モータドライバ4と可変電源9,ASIC3,LFモータ51との接続状態を示す。
図4に示すように、モータドライバ4は、4基のNチャネル・エンハンスメント型のMOSFET(以下、単に「FET」という。)を備え、直列接続したFET1,FET4とFET2,FET3とを可変電源9の正極側とグランドとの間にて並列接続して構成されている。そして、FET1とFET4との接続点、及び、FET2とFET3との接続点にLFモータ51を接続することにより、所謂、Hブリッジ回路を形成するようにされている。
【0027】
又、モータドライバ4のFET1,2,3,4のゲートには、ASIC3にて各FETごとに生成された4つのPWM信号がそれぞれ供給されており、これらPWM信号に従って、各FETがON/OFFし、LFモータ51へ流す電流の量や電流の方向を制御するようにされている。尚、ここでは、FET1からFET3へ至る電流の流れに対するLFモータ51の回転方向を正転、FET2からFET4へ至る電流の流れに対するLFモータ51の回転方向を逆転とする。又、各FETにはそれぞれ、図示しないダイオードが当該ダイオードのカソードをHブリッジ回路の上流側に、アノードを下流側に向けた状態で並列接続されており、各FETをON/OFFした際に発生するLFモータ51の逆起電力を可変電源9へ回生することにより、各FETを逆起電力から保護するようにされている。
【0028】
次に、ASIC3は(図2参照)、LFモータ51の制御に用いる各種パラメータや可変電源9への電圧値を格納するレジスタ群5と、エンコーダ56からA相信号,B相信号を取り込み、搬送ローラ50の回転量を算出するローラ測位部6と、ローラ測位部6からのデータに基づいて、LFモータ51の回転軸の回転角度や回転方向などを制御するためのモータ制御信号を生成するフィードバック演算部7と、フィードバック演算部7が生成するモータ制御信号とレジスタ群5に設定された可変電源9の電圧値とに基づいて、上記4つのPWM信号のデューティ比を設定し、モータドライバ4へ出力するPWM生成部8とを備えている。
【0029】
尚、レジスタ群5は、LFモータ51を起動するための起動設定レジスタ10と、可変電源9の電圧値を設定するための電圧値設定レジスタ11と、印刷用紙の搬送量を設定するための搬送量設定レジスタ12と、搬送ローラ50の回転角度を制御する際のフィードバック演算に用いる状態フィードバック(状態FB)ゲインを設定するための状態FBゲイン設定レジスタ13と、搬送ローラ50の回転角度の定常偏差の補正を行うフィードバック演算に用いる積分ゲインを設定するための積分ゲイン設定レジスタ14とから構成されている。
【0030】
そして、ローラ測位部6は、エンコーダ56からのA相信号,B相信号に基づき、スリット板54のスリットがフォト・インタラプタ55の光電素子及び受光素子を通過したタイミングを表すタイミング信号(ここではB相信号がハイレベルの時におけるA相信号のエッジ)と、給紙ローラ50の回転方向(通過タイミング信号がA相信号の立ち下がりエッジであれば正転、立ち上がりエッジであれば逆転)とを検出するエッジ検出部15と、エッジ検出部15が検出した搬送ローラ50の回転方向が正転の時には、通過タイミング信号に基づいてカウントアップし、逆転の時には、通過タイミング信号に基づいてカウントダウンすることにより、搬送ローラ50の回転量を検出する回転量カウンタ16とを備えている。つまり、搬送量設定レジスタ12に設定される印刷用紙の搬送量は、回転量カウンタ16のカウント値によって表される。
【0031】
又、ローラ測位部6には、回転量カウンタ16のカウント値と搬送量設定レジスタ12の設定値とを比較する停止判定部17が備えられ、これらの値が一致した際に、CPU2に対して停止割り込み信号を出力するようにされている。
ここで、図3は、フィードバック演算部7の内部構成を示すブロック線図である。
【0032】
図3に示すように、フィードバック演算部7は、搬送量設定レジスタ12の設定値rと回転量カウンタ16のカウント値yとを比較し、印刷用紙の搬送量と目標搬送量との偏差を算出する第1加算器71と、第1加算器71にて算出された偏差を離散積分する積分器72と、積分器72の算出値に積分ゲイン設定レジスタ14に設定された積分ゲインを乗算する第1乗算器73とを備え、上記偏差に応じてLFモータ51を制御する第1制御信号u1を生成している。
【0033】
又、フィードバック演算部7は、モータ制御信号uと回転量カウンタ16のカウント値yとに基づいて、駆動対象物(負荷)の状態(ここでは、用紙搬送系の状態)を示す状態量xを推定する状態推定器75と、状態推定器75にて推定された状態量xに状態FBゲイン設定レジスタ13に設定された状態FBゲインを乗算する第2乗算器76とを備え、当該用紙搬送機構の内部状態に応じてLFモータ51を制御する第2制御信号u2を生成している。
【0034】
そして、フィードバック演算部7は、第1制御信号u1と第2制御信号u2とを加算する第2加算器74を備え、これらを加算することによりモータ制御信号uを生成している。
尚、状態推定器75は、LFモータ51によって印刷用紙が搬送される用紙搬送系を動的線形システムとしてモデル化し、LFモータ51への入力電圧を操作量として搬送量を制御する位置サーボ系として考えた場合に、その状態フィードバック制御を実現するための計算を行うものである。その際にどのような状態変数を選択するのかは状態フィードバック制御の解説書などにもあるように、一意ではないので、制御系に合わせて適宜選択する必要がある。本実施形態では搬送ローラ50の回転軸の回転角度を検出可能なエンコーダ56が存在することから、駆動対象(負荷)の動的な挙動が特徴づけられるパラメータであるLFモータ51の電流値、搬送ローラ50(負荷)の回転角度、角速度などを状態変数として選択して、モータ制御信号uを入力したときのLFモータ51の電流値、搬送ローラ50の回転角度、角速度を推定した状態量xを算出している。尚、状態量xを算出するにあたっては、負荷抵抗や慣性(イナーシャ)などの機械定数を表す各種パラメータを利用して状態方程式を導いている。従って、状態推定器75は、その状態方程式を基に状態量xを算出することになる。
【0035】
ここで、停止判定部17は、回転量カウンタ16のカウント値yが搬送量設定レジスタ12の設定値rとが一致した際に、PWM生成部8に停止指令を出力する。そして、この停止指令によって、PWM生成部8は、LFモータ51にダイナミックブレーキをかけるようにPWM信号を設定し、LFモータ51の停止を行う。
【0036】
以上のように構成されたモータ制御装置1では(図2参照)、フィードバック演算部7が、回転量カウンタ16のカウント値yと搬送量設定レジスタ12の設定値rとの差と、状態FBゲイン及び積分ゲインとに基づいて、モータ制御信号uを生成し、PWM生成部8へ出力する。そして、PWM生成部8が、モータ制御信号uと可変電源9に設定された電圧値とに基づいて、4つのPWM信号のデューティ比を設定し、モータドライバ4の各FETをON/OFF制御することにより、LFモータ51の回転速度を制御する。
【0037】
このような制御を繰り返し行い、回転量カウンタ16のカウント値rと搬送量設定レジスタ12の設定値yとが一致すると、停止判定部17は、停止指令をPWM生成部8に出力する。そして、PWM生成部8からのPWM信号に従って、モータドライバ4の各FETがLFモータ51にダイナミックブレーキをかけ、LFモータ51を停止させる。又、回転量カウンタ16のカウント値rと搬送量設定レジスタ12の設定値yとの一致と同期して、停止判定部17は、CPU2に対して停止割り込み信号を出力する。
【0038】
以下、CPU2が行う搬送ローラ50の駆動処理について詳述する。
まず、メモリ18には、印刷用紙の搬送量と可変電源9に設定する電圧値とを対応づけた参照テーブル19が設定されており(図5参照)、CPU2は、印刷用紙の搬送量をASIC3の搬送量設定レジスタ12に設定すると、設定した搬送量に対応する電圧値を参照テーブルから読み出し、ASIC3の電圧値設定レジスタ11に設定するようにされている。
【0039】
ここで、図6は、CPU2が行う搬送ローラ駆動処理の流れを示すフローチャートである。
図6に示すように、本処理が開始されると、CPU2は、まず、搬送ローラ50が現在停止している位置を原点として、ASIC3のレジスタ群5を構成する各レジスタに、状態FBゲイン、積分ゲインを設定したのち(S100)、印刷用紙の搬送量を搬送量設定レジスタ12に設定する(S110)。そして、搬送量に対応した電圧値を参照テーブル19から読み出して、電圧値設定レジスタ11に設定し(S120)、起動設定レジスタ10への書込を行うことにより、ASIC3の各部を起動する(S130)。そして、S100〜S120にて各レジスタに設定された内容に従って搬送ローラ50が駆動されたのち、印刷用紙の搬送量が搬送量設定レジスタ12の設定値に到達し、停止判定部17から停止割り込み信号の入力があると(Yes:S140)、本処理を終了する。
【0040】
以上のように構成されたモータ制御装置1では、印刷用紙の搬送量に応じて、LFモータ51に印加する電圧値を可変設定するため、たとえ、目標変位量が微小であっても、それに応じた電圧値を可変電源9に設定することにより、微小な搬送量に対しても、PWM信号のデューティ比の設定範囲を広くとることができるため、LFモータ51の回転軸や搬送ローラ50を回転させる速度を細やかに制御できる。
【0041】
即ち、本実施形態のモータ制御装置1は、目標変位量が微小であっても、モータの可動部、もしくは、モータに駆動される被駆動物を従来よりも高い精度で目標変位量まで変位させることができる。
尚、本実施形態では、CPU2が、目標変位設定手段と電圧値設定手段に相当し、エンコーダ56とローラ測位部6とが変位量検出手段に相当する。又、フィードバック演算部7とPWM生成部8とが制御手段に相当し、メモリ18が参照テーブル記憶手段に相当する。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。
【0042】
本実施形態のモータ制御装置は、第1実施形態のモータ制御装置1とは、ASICの内部構成、CPUが実行する処理の内容、そして、参照テーブルの内容が一部異なるだけであるため、第1実施形態と同一の構成については同一符号を付して説明を省略し、これとは構成の異なる部分を中心に説明する。
【0043】
まず、図7は、本実施形態のモータ制御装置20の構成を示すブロック図である。
図7に示すように、本実施形態のモータ制御装置20におけるASIC3aのフィードバック演算部7aは、モータ制御信号uを出力する他、上記第1実施形態の状態推定器75と同様に構成された状態推定器によって推定される状態量xからLFモータ51の最大電流値iを抽出し、出力するようにされている。
【0044】
そして、ローラ測位部6aには、フィードバック演算部7aから出力される最大電流値iにLFモータ51のインピーダンスを積算する電圧推定部21が具備されており、LFモータ51の電流値を最大電流値iに一致させるのに必要な電圧値を算出するようにされている。
【0045】
又、レジスタ群5aには、電圧推定部21にて算出された電圧値を格納する電圧推定値レジスタ22が備えられている。
このように構成されたモータ制御装置20では(図7参照)、上記第1実施形態のモータ制御装置1と同様にLFモータ51の駆動を行い、フィードバック演算部7aは、印刷用紙の搬送が開始されてから終了するまでのフィードバック制御において、LFモータ51に流れる電流値として推定した推定電流値のなかから最大の値を最大電流値iとして保存しておく。そして、印刷用紙の搬送が終了した時点で、電圧推定部21が、LFモータの電流値を最大電流値iに一致させるのに必要な電圧値を算出し、算出した電圧値を電圧推定レジスタ22へ格納する。
【0046】
以下、CPU2aが行う搬送ローラ50の駆動処理について詳述する。
まず、メモリ18aには、印刷用紙の搬送量と可変電源9に設定する電圧値とを対応づけた参照テーブル19aが設定されている(図8参照)。但し、参照テーブル19aにおいて、各搬送量に対する電圧値の初期設定値は0Vに設定されている。
【0047】
ここで、図9は、CPU2aが行う搬送ローラ駆動処理の流れを示すフローチャートである。
図9に示すように、本処理が開始されると、CPU2aは、第1実施形態のCPU2と同様、搬送ローラ50が現在停止している位置を原点として、ASIC3のレジスタ群5を構成する各レジスタに、状態FBゲイン、積分ゲインを設定したのち(S200)、印刷用紙の搬送量を搬送量設定レジスタ12に設定する(S210)。そして、参照テーブル19aを参照し、搬送量に対応した電圧値が0Vに設定されているか否かを確認する(S220)。ここで、0Vに設定されていることを確認すると、CPU2aは、搬送量設定レジスタ12に設定した搬送量だけ印刷用紙を搬送するのは初めてであると判断し、可変電源9に設定可能な最大電圧値を電圧値設定レジスタ11へ設定する(S230)。
【0048】
そして、起動設定レジスタ10への書込を行うことにより、ASIC3の各部を起動して(S240)、搬送ローラ50の駆動を開始する。
印刷用紙の搬送量が設定値に到達して、停止判定部17から停止割り込み信号の入力があると(Yes:S250)、CPU2は、電圧推定値レジスタ22に格納された電圧値を読み込み(S260)、この電圧値をS210にて設定した搬送量に対応する電圧値としてメモリ18aに記憶された参照テーブル19aに設定し(S270)、本処理を終了する。
【0049】
尚、S220にて、参照テーブル19aに設定された電圧値が0Vでないことを確認すると、CPU2は、搬送量設定レジスタ12に設定した搬送量だけ印刷用紙を搬送したことがあると判断し、参照テーブル19aに設定された電圧値を電圧値設定レジスタ11に設定する(S300)。そして、S240〜S270までの処理を実行したのち本処理を終了する。
【0050】
以上のように構成されたモータ制御装置20によれば、印刷用紙の搬送を終了するごとに参照テーブル19aが更新されるため、第1実施形態のモータ制御装置1と同様の効果が得られるだけでなく、搬送機構の負荷が経時変化しても常に最適な電圧値が選択され、印刷用紙を目標の搬送量まで搬送する精度を高めていくことができる。
【0051】
又、各搬送量ごとに必要なLFモータ51の最大電流値iを発生させる電圧値を可変電源9に設定するため、どの搬送量に対してもPWM信号のデューティ比を0%から100%まで変化させることができる。即ち、LFモータ51や搬送ローラ50の回転速度をより細やかに制御できる。
【0052】
又、フィードバック演算部7aの状態推定器は、LFモータ51の動的な挙動が特徴づけられるパラメータを状態変数とする状態方程式に基づいて推定された電流値のなかの最大の推定電流値をもって最大電流値iを推定しているため、LFモータ51に流れた最大電流値iを精度良く推定できる。そして、電圧推定部21は、各搬送量ごとに必要なLFモータ51の最大電流値iを発生させる電圧値を高い精度で算出することができるため、印刷用紙を高い精度で目標の搬送量まで搬送することができる。
【0053】
尚、本実施形態では、フィードバック演算部7aの状態推定器が電流ピーク推定手段に相当し、電圧推定部21が電圧値算出手段に相当する。又、CPU2が参照テーブル更新手段に相当する。
ここで、本実施形態では、印刷用紙の搬送が終了するごとに参照テーブル19aの更新を行っていたが、搬送量設定レジスタ12に設定した搬送量に対する電圧値が0Vに設定されている場合だけ、参照テーブル19aを更新するようにしても良い。
【0054】
又、本実施形態では、搬送量設定レジスタ12に設定した搬送量に対する電圧値を電圧推定レジスタ22から読み込んで参照テーブル19aを更新しているが、過去に電圧推定部21が算出した電圧値をメモリ18aに記憶しておき、電圧推定レジスタ22から読み込んだ値とメモリ18aに記憶された過去の電圧値とに基づいて、参照テーブル19aにおける電圧値を更新するようにしても良い。
【0055】
又、本実施形態では、参照テーブル19aに設定されている電圧値の初期設定値が全て0Vに設定されていたが、予め搬送量に応じた電圧値を初期設定値として設定し、これを更新するように参照テーブル19aを設定しても良い。
又、本実施形態において、LFモータ51の電流値をフィードバック演算部7aの状態推定器にて推定された電流値のなかの最大電流値iと一致させる電圧値を算出するように電圧推定部21を構成していたが、モータの電流値を最大電流値iを上回る近傍の電流値に一致させる電圧値を算出するように電圧推定部21を構成しても良い。
【0056】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では、モータドライバ4は、LFモータ51とFETとがHブリッジ回路を形成するように構成されていたが、直列接続した2基の可変電源9と直列接続した2基のFETとを並列に接続し、可変電源9同士の接続点とFET同士の接続点との間にLFモータ51を接続して、ハーフブリッジ回路を形成するように構成しても良い。
【0057】
又、上記実施形態では、LFモータ51に直流モータを用いていたが、これに代えて、ブラシレスDCモータを用いても良い。この場合、PWM生成部8は、ブラシレスDCモータの各コイルを順に通電していくようにPWM信号を生成すれば良い。
【0058】
又、上記実施形態では、PWM信号の生成などにASICを用いたが、CPLD(Complex Programmable Logic Device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などのプログラマブル・ロジック・デバイスを用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたプリンタにおける用紙搬送機構の構造を示す説明図である。
【図2】第1実施形態におけるモータ制御装置1の構成を示すブロック図である。
【図3】フィードバック演算部7の内部構成を示すブロック線図である。
【図4】モータドライバ4の回路構成、及び、モータドライバ4と可変電源9,ASIC3,LFモータ51との接続状態を示す説明図である。
【図5】メモリ18に記憶された参照テーブル19の概要を示す説明図である。
【図6】CPU2が行う搬送ローラ駆動処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】第2実施形態におけるモータ制御装置20の構成を示すブロック図である。
【図8】メモリ18aに記憶された参照テーブル19aの概要を示す説明図である。
【図9】CPU2aが行う搬送ローラ駆動処理の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…モータ制御装置、 2,2a…CPU、 3,3a…ASIC、 4…モータドライバ、 5,5a…レジスタ群、 6,6a…ローラ測位部、 7,7a…フィードバック演算部、 8…PWM生成部、 9…可変電源、 10…起動設定レジスタ、 11…電圧値設定レジスタ、 12…搬送量設定レジスタ、
13…状態FBゲイン設定レジスタ、 14…積分ゲイン設定レジスタ、 15…エッジ検出部、 16…回転量カウンタ、 17…停止判定部、 18,18a…メモリ、 19,19a…参照テーブル、 20…モータ制御装置、 21…電圧推定部、 22…電圧推定値レジスタ、 71…第1加算器、 72…積分器、 73…第1乗算器、 74…第2加算器、 75…状態推定器、 76…第2乗算器。
Claims (8)
- モータの可動部、もしくは該モータにより駆動される被駆動物の目標変位量に応じて、前記モータに印加する電圧値を可変設定し、前記目標変位量と、前記可動部もしくは前記被駆動物が実際に変位した実変位量とを一致させるべく、前記目標変位量と前記実変位量との偏差と、予め設定されたゲインとに基づいて、前記モータをPWM制御することを特徴とするモータ制御方法。
- 1回の駆動処理の間、同一の前記ゲインを用いることを特徴とする請求項1記載のモータ制御方法。
- モータの可動部、もしくは該モータにより駆動される被駆動物の目標変位量を設定する目標変位量設定手段と、
前記可動部、もしくは前記被駆動物が実際に変位した実変位量を検出する変位検出手段と、
前記目標変位量に応じて、前記モータに印加する電圧値を可変設定する電圧値設定手段と、
前記実変位量を前記目標変位量に一致させるべく、前記目標変位量と前記実変位量との偏差と、予め設定されたゲインとに基づき、前記モータをPWM制御する制御手段と、
を備えたことを特徴とするモータ制御装置。 - 前記制御手段は、1回の駆動処理の間、同一の前記ゲインを用いることを特徴とする請求項3記載のモータ制御装置。
- 前記電圧値設定手段は、前記目標変位量に対して設定すべき電圧値を対応づけた参照テーブルを記憶する参照テーブル記憶手段を備え、前記目標変位量に対応する電圧値を前記参照テーブルに従って設定することを特徴とする請求項3または請求項4記載のモータ制御装置。
- 前記変位量検出手段の検出値に基づいて、前記可動部もしくは前記被駆動物の変位量が前記目標変位量に至るまでに前記モータに流れた最大電流値を推定する電流ピーク推定手段と、
該電流ピーク推定手段の推定値に基づいて、前記モータの電流値を前記最大電流値に一致させる電圧値を算出する電圧値算出手段と、
前記目標変位量に対応して前記参照テーブルに記憶された電圧値を前記電圧値算出手段の算出値により更新する参照テーブル更新手段と、
を備えたことを特徴とする請求項5記載のモータ制御装置。 - 前記電流ピーク推定手段は、前記モータの動的な挙動を特徴づけるパラメータを状態変数とする状態方程式に基づいて推定された電流値のなかの最大の推定電流値をもって前記最大電流値を推定することを特徴とする請求項6記載のモータ制御装置。
- 前記モータは、直流モータ、もしくは、ブラシレスDCモータからなることを特徴とする請求項3乃至請求項7いずれか記載のモータ制御装置。
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