JPH11341878A - 電動機制御装置 - Google Patents

電動機制御装置

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JPH11341878A
JPH11341878A JP10148958A JP14895898A JPH11341878A JP H11341878 A JPH11341878 A JP H11341878A JP 10148958 A JP10148958 A JP 10148958A JP 14895898 A JP14895898 A JP 14895898A JP H11341878 A JPH11341878 A JP H11341878A
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JP10148958A
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Yoshinori Isomura
宜典 礒村
Masahiro Yasohara
正浩 八十原
和幸 ▲高▼田
Kazuyuki Takada
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P23/00Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by a control method other than vector control
    • H02P23/0004Control strategies in general, e.g. linear type, e.g. P, PI, PID, using robust control
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P23/00Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by a control method other than vector control
    • H02P23/18Controlling the angular speed together with angular position or phase
    • H02P23/183Controlling the angular speed together with angular position or phase of one shaft without controlling the prime mover

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  • Power Engineering (AREA)
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  • Control Of Electric Motors In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 位置指令に対する位置決め応答性が高い電動
機制御装置を提供する。 【解決手段】 第一のスイッチング指令信号を出力する
平均値電流制御手段13と第二のスイッチング指令信号
を出力する瞬時値電流制御手段14とスイッチング指令
選択手段とを備え、前記スイッチング指令選択手段によ
り第一のスイッチング指令信号と第二のスイッチング指
令信号とを選択して電流制御系を切り替え、電動機を制
御する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は産業分野や情報機器
分野で使用される電動機制御装置に関わるものである。
【0002】
【従来の技術】図28は従来技術による電動機制御装置
の構成図を示したものである。一般に産業分野などに用
いられるサーボモータはこのような構成の制御装置によ
り制御されているが、情報機器分野のモータにおいて
も、これに類似した制御装置で制御される。
【0003】以下に、図28に示した従来の電動機制御
装置について説明する。1は三相電動機である。6は線
電流検出手段であり、三相電動機1の二つの線電流を検
出し、残り一つの線電流は検出した二つの線電流の和を
取りかつ符号を反転して求め、第一の線電流測定結果i
FU、第二の線電流測定結果iFV、第三の線電流測定
結果iFWとして出力する。なお、この線電流検出手段
6は、三相電動機1の三つの線電流を検出し、第一の線
電流測定結果iFU、第二の線電流測定結果iFV、第
三の線電流測定結果iFWとして出力してもよい。
【0004】2はセンサであり、三相電動機1の可動子
の位置、速度および移動量を検出するのに必要な信号を
出力する。一般的に、センサ2はロータリエンコーダや
レゾルバ等が用いられる。
【0005】7は可動子位置検出カウンタであり、セン
サ2の出力に応じ三相電動機1の可動子の位置を電気角
で表す可動子角度信号θを出力する。
【0006】8は速度検出手段であり、センサ2の出力
により三相電動機1の可動子の速度を検出し速度検出信
号を出力する。
【0007】9は位置検出手段であり、センサ2の出力
により三相電動機1の可動子の移動量を検出し位置検出
信号として出力する。
【0008】10は位置誤差増幅器であり、三相電動機
1の可動子位置を指令する位置指令と位置検出手段9の
出力である位置検出信号との差である位置偏差を入力
し、この位置偏差と位置ゲインとを乗算した結果を速度
指令として出力する。
【0009】11は速度誤差増幅器であり、位置誤差増
幅器10の出力である速度指令と速度検出手段8の出力
である速度検出信号との差である速度偏差を入力し、こ
の速度偏差と速度ゲインとを乗算した結果を電流指令と
して出力する。
【0010】12は線電流指令発生手段であり、可動子
位置検出カウンタ7の出力である可動子角度信号θと速
度誤差増幅器11の出力である電流指令とを入力し、こ
の可動子角度信号θと電流指令とを乗算して、電動機1
の各相駆動巻線に流入すべき各線電流を指令する第一の
線電流指令iTU、第二の線電流指令iTV、第三の線
電流指令iTWを出力する。
【0011】13は平均値電流制御手段であり、線電流
指令発生手段12の出力である第一の線電流指令iT
U、第二の線電流指令iTV、第三の線電流指令iTW
と電動機電流検出手段6の出力である第一の線電流測定
結果iFU、第二の線電流測定結果iFV、第三の線電
流測定結果iFWとを入力し、第一の線電流指令iTU
と第一の線電流測定結果iFU並びに第二の線電流指令
iTVと第二の線電流測定結果iFV並びに第三の線電
流指令iTWと第三の線電流測定結果iFWをそれぞれ
なるべく一致させるようにスイッチング指令信号PU、
PV、PWを発生する。
【0012】4は主回路パワー素子群であり、平均値電
流制御手段13の出力であるスイッチング指令信号P
U、PV、PWに基づき主回路直流電源3の電力を三相
電動機1へ供給する。
【0013】このように構成される従来の電動機制御装
置の動作について以下に説明する。まず、可動子の移動
量が位置指令に達していない場合、位置指令と位置検出
信号との差である位置偏差はプラスの値となる。従って
位置誤差増幅器10の出力である速度指令は増加し、こ
れに伴い速度誤差増幅器11の出力である電流指令も増
加する。電流指令が増加すると、線電流指令発生手段1
2は各相駆動巻線の線電流が大きくなるように平均値電
流制御手段13に線電流指令信号を出力する。平均値電
流制御手段13では線電流指令信号どおりに三相電動機
1に線電流が流れるよう主回路直流電源3の電力を三相
電動機1に供給する。これにより三相電動機1にトルク
が発生し、可動子が位置指令と一致するように移動す
る。
【0014】また、可動子の移動量が位置指令を越えた
場合、上記と逆の過程を経て、可動子の移動量は位置指
令に一致するように制御される。
【0015】従来の電動機制御装置は上記のような動作
により三相電動機の可動子の位置を位置指令通りに制御
するものである。
【0016】ここで上記した平均値電流制御手段13
は、図29に示すように、第一、第二、第三の線電流指
令iTU、iTV、iTWと第一、第二、第三の線電流
測定結果iFU、iFV、iFWを引き算し、第一、第
二、第三の線電流偏差iEU、iEV、iEWを出力す
る減算手段41、42、43と、第一、第二、第三の線
電流偏差iEU、iEV、iEWが入力されて電圧指令
信号VU、VV、VWを出力する第一、第二、第三の電
流誤差増幅器44、45、46と、PWM搬送波信号で
ある三角波信号SCを出力する三角波発生手段50と、
電圧指令信号VU、VV、VWを非反転入力端子に入力
し、三角波信号SCを反転入力端子に入力して、電圧指
令信号VU、VV、VWと三角波信号SCとを比較し、
その結果をスイッチング指令信号PU、PV、PWとし
て出力する第一、第二、第三の比較器47、48、49
とにより構成される。
【0017】このように構成される平均値電流制御手段
13は、各線電流指令と各線電流測定結果との差である
各電流偏差を電流誤差増幅器により増幅し、これによっ
て得られる電圧指令をPWM搬送波信号と比較すること
によりスイッチング指令信号PU、PV、PWを出力す
るように動作する。
【0018】ここで、平均値電流制御手段13におい
て、電流誤差増幅器44、45、46は図に示すよう
に、(数1)で求められるゲイン特性を有するPIタイ
プ(比例・積分タイプ)の増幅器が用いられるのが一般
的である。 G(S)=Kp(1+1/Ti・S)…(数1) このようなPIタイプの誤差増幅器を含む制御系は、誤
差増幅器のゲインを大きくするほど制御応答性を高める
ことができ、また積分項を設けることで定常偏差をほぼ
零にすることができる。図30は上記した平均値電流制
御装置13の内部動作波形および三相電動機1に流れる
線電流が制御される様子を示したものである。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
従来の電動機制御装置では、三相電動機の電気的時定数
による位相遅れや電流誤差増幅器の位相遅れ、さらには
パワー素子の動作遅れや三相PWM信号を発生する際の
むだ時間遅れ等が存在するため、あまり電流誤差増幅器
のゲインを大きくしすぎると発振現象が生じてしまう。
従って、電流誤差増幅器のゲインは発振しない範囲内
で、できるだけ大きな値とするのが一般的であり、設計
に際しては三相電動機、電動機電流検出手段、電流制御
手段、主回路パワー素子群の特性から電流制御ループの
一巡伝達関数を検討して決定される。すなわち、これら
特性の製造バラツキおよび温度特性を考慮し、最悪の場
合でも発振現象が生じないようにゲインを抑える必要が
ある。
【0020】上述のような理由で従来の電動機制御装置
においては、電流ゲインを大きくするのに限界があるた
め、電流指令に対する応答性を向上させることができ
ず、さらに電流制御系の外側にある速度制御系および位
置制御系の応答性も高めることができないという課題を
有している。
【0021】ところで、産業分野においては、工作機械
やロボットなどのマシンのタクトタイムを短縮して生産
性を高めることが望まれているが、これにはこれらのマ
シンに搭載されるサーボモータの位置決め応答性を高め
る必要がある。
【0022】また、情報機器分野においては、コピー機
やプリンターあるいはハードディスクやDVD、CD−
ROMなどの情報アクセスを高速化することが望まれて
いるが、これにも情報機器に搭載される電動機の制御応
答性を高める必要がある。
【0023】しかし、上述したように従来の電動機制御
装置では、電流誤差増幅器のゲインを充分に大きくでき
ないため制御系全体の応答性を高めることが困難で、こ
れらの課題を解決することができない。
【0024】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、指令に対する応答性が極めて優れた電動機制御装
置を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明に係る第1の電動機制御装置は、電動機
と、主回路直流電源と、前記主回路直流電源の電力を前
記電動機の駆動巻線に供給する主回路パワー素子群と、
前記電動機の駆動巻線に流れる線電流を検出し線電流測
定結果として出力する線電流検出手段と、前記電動機の
可動子の移動量を検出する位置検出手段と、前記位置検
出手段により検出される移動量が所望の値となるよう
に、前記移動量と前記所望の値との差である位置偏差に
応じたスイッチング指令信号を前記主回路パワー素子群
に出力することによって、前記線電流を制御する電流制
御手段とを備え、前記電流制御手段は、前記位置偏差に
基づいて前記電動機に流入すべき前記線電流の指令信号
を出力する線電流指令発生手段と、前記線電流測定結果
と前記線電流指令信号との差を増幅して得られる電圧指
令信号とPWM搬送波信号とを比較して第一のスイッチ
ング指令信号を出力する平均値電流制御手段と、前記線
電流測定結果と前記線電流指令信号との大小関係の比較
結果に基づき第二のスイッチング指令信号を出力する瞬
時値電流制御手段と、前記第一のスイッチング指令信号
と前記第二のスイッチング指令信号のいずれか一方を前
記スイッチング指令信号として選択し、前記主回路パワ
ー素子群に出力するスイッチング指令選択手段とにより
成るものであって、前記スイッチング指令選択手段は、
前記位置偏差が所定の範囲内の時には前記第一のスイッ
チング指令信号を選択し、前記位置偏差が所定の範囲外
の時には前記第二のスイッチング指令信号を選択して前
記スイッチング指令信号とするように構成したものであ
る。
【0026】このように構成することで、位置指令に対
する応答性を高めることができる。前記第1の電動機制
御装置において、電動機の速度を検出して速度検出信号
を出力する速度検出手段を有し、スイッチング指令選択
手段は、位置偏差による選択に加えて、前記速度検出信
号と位置偏差との差により得られる速度偏差または前記
速度検出信号の時間的変化または線電流測定結果と線電
流指令信号との差により得られる電流偏差のうち少なく
とも一つ以上を検出して、その値が所定の範囲内の時に
は第一のスイッチング指令信号を選択し、所定の範囲外
の時には第二のスイッチング指令信号を選択してスイッ
チング指令信号とするように構成してもよい。
【0027】このように構成することで、位置指令に対
する応答性をさらに高めることができ、加えて外乱抑制
能力も高めることができる。 本願発明に係る第2の電
動機制御装置は、電動機と、主回路直流電源と、前記主
回路直流電源の電力を前記電動機の駆動巻線に供給する
主回路パワー素子群と、前記電動機の駆動巻線に流れる
線電流を検出し線電流測定結果として出力する線電流検
出手段と、前記電動機の速度を検出し速度検出信号とし
て出力する速度検出手段と、前記電動機の可動子の移動
量を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段により
検出される移動量が所望の値となるように、前記移動量
と前記所望の値との差により得られる位置偏差と前記速
度検出信号との差、つまり速度偏差に応じたスイッチン
グ指令信号を前記主回路パワー素子群に出力することに
よって、前記線電流を制御する電流制御手段とを備え、
前記電流制御手段は、前記速度偏差に基づいて前記電動
機に流入すべき前記線電流の指令信号を出力する線電流
指令発生手段と、前記線電流測定結果と前記線電流指令
信号との差を増幅して得られる電圧指令信号とPWM搬
送波信号を比較して第一のスイッチング指令信号を出力
する平均値電流制御手段と、前記線電流測定結果と前記
線電流指令信号との大小関係の比較結果に基づき第二の
スイッチング指令信号を出力する瞬時値電流制御手段
と、前記第一のスイッチング指令信号と前記第二のスイ
ッチング指令信号のいずれか一方を前記スイッチング指
令信号として選択し、前記主回路パワー素子群に出力す
るスイッチング指令選択手段とにより成るものであっ
て、スイッチング指令選択手段は、前記速度検出信号が
概略零速度を意味する信号であるときには前記第一のス
イッチング指令信号を選択し、これ以外のときには前記
第二のスイッチング指令信号を選択して前記スイッチン
グ指令信号とするように構成したものである。
【0028】このような構成としても、位置指令に対す
る応答性を高めることができる。前記第2の電動機制御
装置において、スイッチング指令選択手段は、速度検出
信号による選択に加えて、速度検出信号の時間的変化ま
たは線電流測定結果と線電流指令信号との差により得ら
れる電流偏差のうち少なくとも一つ以上を検出して、そ
の値が所定の範囲内の時には第一のスイッチング指令信
号を選択し、所定の範囲外の時には第二のスイッチング
指令信号を選択してスイッチング指令信号とするように
構成してもよい。
【0029】このように構成することによって、位置指
令に対する応答性をさらに高めることができ、加えて外
乱抑制能力も高めることができる。
【0030】本発明に係る第3の電動機制御装置は、電
動機と、主回路直流電源と、前記主回路直流電源の電力
を前記電動機の駆動巻線に供給する主回路パワー素子群
と、前記電動機の駆動巻線に流れる線電流を検出し線電
流測定結果として出力する線電流検出手段と、前記電動
機の速度を検出し速度検出信号として出力する速度検出
手段と、前記電動機の可動子の移動量を検出する位置検
出手段と、前記位置検出手段により検出される移動量が
所望の値となるように、前記移動量と前記所望の値との
差により得られる位置偏差と前記速度検出信号との差、
つまり速度偏差に応じたスイッチング指令信号を前記主
回路パワー素子群に出力することによって、前記線電流
を制御する電流制御手段とを備え、前記電流制御手段
は、前記速度偏差に基づいて前記電動機に流入すべき前
記線電流の指令信号を出力する線電流指令発生手段と、
前記線電流測定結果と前記線電流指令信号との差を増幅
して得られる電圧指令信号とPWM搬送波信号を比較し
て第一のスイッチング指令信号を出力する平均値電流制
御手段と、前記線電流測定結果と前記線電流指令信号と
の大小関係の比較結果に基づき第二のスイッチング指令
信号を出力する瞬時値電流制御手段と、前記第一のスイ
ッチング指令信号と前記第二のスイッチング指令信号の
いずれか一方を前記スイッチング指令信号として選択
し、前記主回路パワー素子群に出力するスイッチング指
令選択手段とにより成るものであって、スイッチング指
令選択手段は、前記速度偏差または前記速度検出信号の
時間的変化または前記線電流測定結果と前記線電流指令
信号との差より得られる電流偏差のうち少なくとも一つ
以上を検出して、その値が所定の範囲内の時には前記第
一のスイッチング指令信号を選択し、所定の範囲外の時
には前記第二のスイッチング指令信号を選択して前記ス
イッチング指令とするように構成したものである。この
ような構成によっても、位置指令に対する応答性を高め
ることができる。
【0031】本発明に係る第4の電動機制御装置は、電
動機と、主回路直流電源と、前記主回路直流電源の電力
を前記電動機の駆動巻線に供給する主回路パワー素子群
と、前記電動機の駆動巻線に流れる線電流を検出し線電
流測定結果として出力する線電流検出手段と、前記電動
機の速度を検出し速度検出信号として出力する速度検出
手段と、前記電動機の可動子の移動量を検出する位置検
出手段と、前記位置検出手段により検出される移動量が
所望の値となるように、前記移動量と前記所望の値との
差である位置偏差を誤差増幅した結果、つまり速度指令
に応じたスイッチング指令信号を前記主回路パワー素子
群に出力することによって、前記線電流を制御する電流
制御手段とを備え、前記電流制御手段は、前記速度指令
に基づいて前記電動機に流入すべき前記線電流の指令信
号を出力する線電流指令発生手段と、前記線電流測定結
果と前記線電流指令信号との差を増幅して得られる電圧
指令信号とPWM搬送波信号を比較して第一のスイッチ
ング指令信号を出力する平均値電流制御手段と、前記線
電流測定結果と前記線電流指令信号との大小関係の比較
結果に基づき第二のスイッチング指令信号を出力する瞬
時値電流制御手段と、前記第一のスイッチング指令信号
と前記第二のスイッチング指令信号のいずれか一方を前
記スイッチング指令信号として選択し、前記主回路パワ
ー素子群に出力するスイッチング指令選択手段とにより
成るものであって、スイッチング指令選択手段は、前記
速度指令が概略零速度指令を意味する信号であるときに
は前記第一のスイッチング指令信号を選択し、これ以外
のときには前記第二のスイッチング指令信号を選択して
前記スイッチング指令信号とするように構成したもので
ある。このような構成としても、位置指令に対する応答
性を高めることができる。
【0032】前記第4の電動機制御装置において、スイ
ッチング指令選択手段は、速度指令による選択に加え
て、線電流測定結果と線電流指令信号との差により得ら
れる電流偏差が所定の範囲内の時には第一のスイッチン
グ指令信号を選択し、所定の範囲外の時には第二のスイ
ッチング指令信号を選択してスイッチング指令信号とす
るように構成してもよい。
【0033】このように構成することで、位置指令に対
する応答性をさらに高めることができる。
【0034】本発明に係る第5の電動機制御装置は、電
動機と、主回路直流電源と、前記主回路直流電源の電力
を前記電動機の駆動巻線に供給する主回路パワー素子群
と、前記電動機の駆動巻線に流れる線電流を検出し線電
流測定結果として出力する線電流検出手段と、前記電動
機の可動子の移動量を検出する位置検出手段と、前記位
置検出手段により検出される移動量が位置指令によって
定められる所望の値となるように、前記移動量と前記所
望の値との差である位置偏差に応じたスイッチング指令
信号を前記主回路パワー素子群に出力することによっ
て、前記線電流を制御する電流制御手段とを備え、前記
電流制御手段は、前記位置偏差に基づいて前記電動機に
流入すべき前記線電流の指令信号を出力する線電流指令
発生手段と、前記線電流測定結果と前記線電流指令信号
との差を増幅して得られる電圧指令信号とPWM搬送波
信号とを比較して第一のスイッチング指令信号を出力す
る平均値電流制御手段と、前記線電流測定結果と前記線
電流指令信号との大小関係の比較結果に基づき第二のス
イッチング指令信号を出力する瞬時値電流制御手段と、
前記第一のスイッチング指令信号と前記第二のスイッチ
ング指令信号のいずれか一方を前記スイッチング指令信
号として選択し、前記主回路パワー素子群に出力するス
イッチング指令選択手段とにより成るものであって、前
記スイッチング指令選択手段は、前記位置指令の時間的
変化が所定の範囲内でないときには前記第二のスイッチ
ング指令信号を選択し、前記位置指令の時間的変化が所
定の範囲内である間に前記第一のスイッチング指令信号
を選択して前記スイッチング指令信号とするように構成
したものである。このような構成としても、位置指令に
対する応答性を高めることができる。
【0035】前記第1ないし第5の電動機制御装置にお
いて、平均値電流制御手段に含まれる電流誤差増幅器の
出力初期値を設定できる電流誤差増幅器設定手段を備
え、前記平均値電流制御手段は、線電流測定結果と線電
流指令信号との差を増幅する前記電流誤差増幅器を含
み、前記電流誤差増幅器の出力を電圧指令信号としてP
WM搬送波信号と比較し、第一のスイッチング指令信号
を出力するものであって、スイッチング指令選択手段
が、スイッチング指令信号の選択を瞬時値電流制御手段
の出力である第二のスイッチング指令信号から前記第一
のスイッチング指令信号へ切り替える際、前記電流誤差
増幅器設定手段は、前記切り替え以前に前記電流誤差増
幅器の出力初期値を設定完了し、切り替え直後は前記出
力初期値が前記電流誤差増幅器より出力される構成とし
てもよい。
【0036】このように構成することにより、スイッチ
ング指令信号の切り替えを円滑に行うことができる。ま
た、電流誤差増幅器設定手段は、電流誤差増幅器の出力
初期値の積分項のみを設定する構成とし、設定に要する
処理を簡素化してもよい。また、電流誤差増幅器設定手
段は、電流誤差増幅器の出力初期値として瞬時値電流制
御手段の出力である第二のスイッチング指令信号より算
出した値を設定し、スイッチング指令信号を切り替える
直前の前記第二のスイッチング指令信号と切り替え直後
の第一のスイッチング指令信号が合うように構成しても
よい。
【0037】前記第1ないし第5の電動機制御装置にお
いて、電動機は三相電動機とし、線電流検出手段は、前
記三相電動機の各相駆動巻線に流入する線電流を直接的
または間接的に測定し第一の線電流測定結果および第二
の線電流測定結果および第三の線電流測定結果を出力す
る構成とし、電流制御手段に含まれる線電流指令発生手
段は、前記三相電動機の各相駆動巻線に流入すべき線電
流を指令する第一の線電流指令信号および第二の線電流
指令信号および第三の線電流指令信号を出力する構成と
し、主回路パワー素子群は、主回路直流電源のプラス端
子に接続され前記三相電動機に第一の線電流を供給する
第一の主回路スイッチングパワー素子と、前記主回路直
流電源のプラス端子に接続され前記三相電動機に第二の
線電流を供給する第二の主回路スイッチングパワー素子
と、前記主回路直流電源のプラス端子に接続され前記三
相電動機に第三の線電流を供給する第三の主回路スイッ
チングパワー素子と、前記主回路直流電源のマイナス端
子に接続され前記三相電動機に第一の線電流を供給する
第四の主回路スイッチングパワー素子と、前記主回路直
流電源のマイナス端子に接続され前記三相電動機に第二
の線電流を供給する第五の主回路スイッチングパワー素
子と、前記主回路直流電源のマイナス端子に接続され前
記三相電動機に第三の線電流を供給する第六の主回路ス
イッチングパワー素子とを少なくとも有する三相ブリッ
ジ構成を成し、前記電流制御手段に含まれる瞬時値電流
制御手段は、前記第一の線電流指令信号と前記第一の線
電流測定結果との大小関係を比較し、前記第一の線電流
指令信号よりも前記第一の線電流測定結果が大きい場合
に第一の線電流比較結果を大とし、前記第一の線電流測
定結果が前記第一の線電流指令信号よりも小さい場合に
前記第一の線電流比較結果を小とする第一の比較手段
と、前記第二の線電流指令信号と前記第二の線電流測定
結果との大小関係を比較し、前記第二の線電流指令信号
よりも前記第二の線電流測定結果が大きい場合に第二の
線電流比較結果を大とし、前記第二の線電流測定結果が
前記第二の線電流指令信号よりも小さい場合に前記第二
の線電流比較結果を小とする第二の比較手段と、前記第
三の線電流指令信号と前記第三の線電流測定結果との大
小関係を比較し、前記第三の線電流指令信号よりも前記
第三の線電流測定結果が大きい場合に第三の線電流比較
結果を大とし、前記第三の線電流測定結果が前記第三の
線電流指令信号よりも小さい場合に前記第三の線電流比
較結果を小とする第三の比較手段と、前記第一の線電流
比較結果と前記第二の線電流比較結果と前記第三の線電
流比較結果を入力し、前記第一、第二、第三、第四、第
五、第六の主回路スイッチングパワー素子への第二のス
イッチング指令信号を発生する論理回路と、周期的な更
新タイミングを前記論理回路に与えるタイミング発生手
段とにより構成し、前記論理回路が、前記更新タイミン
グと、前記第一、第二および第三の線電流比較結果が変
化したタイミングで、前記第一、第二、第三、第四、第
五、第六の主回路スイッチングパワー素子についてそれ
ぞれオン状態とするかまたはオフ状態とするかを決定
し、前記第二のスイッチング指令信号を出力するように
構成してもよい。
【0038】また、論理回路は、更新タイミングに第一
の線電流比較結果が小かつ第二の線電流比較結果が大か
つ第三の線電流比較結果が大の場合には、第二、第三、
第四の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し、第一、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子
にオン状態を指令し、第二の線電流比較結果が小となっ
た時点から次の更新タイミングまでの間を第五の主回路
スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し第二の主回
路スイッチングパワー素子にオン状態を指令し、また、
第三の線電流比較結果が小となった時点から次の更新タ
イミングまでの間を第六の主回路スイッチングパワー素
子にオフ状態を指令し第三の主回路スイッチングパワー
素子にオン状態を指令するよう構成し、かつ、前記更新
タイミングに第一の線電流比較結果が大かつ第二の線電
流比較結果が小かつ第三の線電流比較結果が大の場合に
は、第一、第三、第五の主回路スイッチングパワー素子
にオフ状態を指令し、第二、第四、第六の主回路スイッ
チングパワー素子にオン状態を指令し、第一の線電流比
較結果が小となった時点から次の更新タイミングまでの
間を第四の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を
指令し第一の主回路スイッチングパワー素子にオン状態
を指令し、また、第三の線電流比較結果が小となった時
点から次の更新タイミングまでの間を第六の主回路スイ
ッチングパワー素子にオフ状態を指令し第三の主回路ス
イッチングパワー素子にオン状態を指令するよう構成
し、かつ、前記更新タイミングに第一の線電流比較結果
が大かつ第二の線電流比較結果が大かつ第三の線電流比
較結果が小の場合には、第一、第二、第六の主回路スイ
ッチングパワー素子にオフ状態を指令し、前記第三、第
四、第五の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
指令し、第一の線電流比較結果が小となった時点から次
の更新タイミングまでの間を第四の主回路スイッチング
パワー素子にオフ状態を指令し第一の主回路スイッチン
グパワー素子にオン状態を指令し、また、第二の線電流
比較結果が小となった時点から次の更新タイミングまで
の間を第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態
を指令し第二の主回路スイッチングパワー素子にオン状
態を指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに
第一の線電流比較結果が大かつ第二の線電流比較結果が
小かつ第三の線電流比較結果が小の場合には、第一、第
五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を
指令し、前記第二、第三、第四の主回路スイッチングパ
ワー素子にオン状態を指令し、第二の線電流比較結果が
大となった時点から次の更新タイミングまでの間を第二
の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し第
五の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指令
し、また、第三の線電流比較結果が大となった時点から
次の更新タイミングまでの間を第三の主回路スイッチン
グパワー素子にオフ状態を指令し第六の主回路スイッチ
ングパワー素子にオン状態を指令するよう構成し、か
つ、前記更新タイミングに第一の線電流比較結果が小か
つ第二の線電流比較結果が大かつ第三の線電流比較結果
が小の場合には、第二、第四、第六の主回路スイッチン
グパワー素子にオフ状態を指令し、前記第一、第三、第
五の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指令
し、第一の線電流比較結果が大となった時点から次の更
新タイミングまでの間を第一の主回路スイッチングパワ
ー素子にオフ状態を指令し第四の主回路スイッチングパ
ワー素子にオン状態を指令し、また、第三の線電流比較
結果が大となった時点から次の更新タイミングまでの間
を第三の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指
令し第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
の線電流比較結果が小かつ第二の線電流比較結果が小か
つ第三の線電流比較結果が大の場合には、第三、第四、
第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し、前記第一、第二、第六の主回路スイッチングパワー
素子にオン状態を指令し、第一の線電流比較結果が大と
なった時点から次の更新タイミングまでの間を第一の主
回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し第四の
主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指令し、ま
た、第二の線電流比較結果が大となった時点から次の更
新タイミングまでの間を第二の主回路スイッチングパワ
ー素子にオフ状態を指令し第五の主回路スイッチングパ
ワー素子にオン状態を指令する構成としてもよい。
【0039】また、論理回路は、更新タイミングに第一
の線電流比較結果が小かつ第二の線電流比較結果が大か
つ第三の線電流比較結果が大の場合には、第二、第三、
第四の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し、前記第一、第五、第六の主回路スイッチングパワー
素子にオン状態を指令し、次に第三の線電流比較結果が
小となる前に第二の線電流比較結果が小となった場合に
は、その時点から第三の線電流比較結果が小となるまで
の間を、第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
態を指令し第二の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、第三の線電流比較結果が小となった時点
から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、また、第二の線電流比較結果が小となる
前に第三の線電流比較結果が小となった場合には、その
時点から第二の線電流比較結果が小となるまでの間を、
第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し第三の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
令し、第二の線電流比較結果が小となった時点から次の
更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
の線電流比較結果が大かつ第二の線電流比較結果が小か
つ第三の線電流比較結果が大の場合には、第一、第三、
第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し、前記第二、第四、第六の主回路スイッチングパワー
素子にオン状態を指令し、次に第一の線電流比較結果が
小となる前に第三の線電流比較結果が小となった場合に
は、その時点から第一の線電流比較結果が小となるまで
の間を、第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
態を指令し第三の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、第一の線電流比較結果が小となった時点
から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、また、第三の線電流比較結果が小となる
前に第一の線電流比較結果が小となった場合には、その
時点から第三の線電流比較結果が小となるまでの間を、
第四の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し第一の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
令し、第三の線電流比較結果が小となった時点から次の
更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
の線電流比較結果が大かつ第二の線電流比較結果が大か
つ第三の線電流比較結果が小の場合には、第一、第二、
第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し、前記第三、第四、第五の主回路スイッチングパワー
素子にオン状態を指令し、次に第二の線電流比較結果が
小となる前に第一の線電流比較結果が小となった場合に
は、その時点から第二の線電流比較結果が小となるまで
の間を、第四の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
態を指令し第一の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、第二の線電流比較結果が小となった時点
から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、また、第一の線電流比較結果が小となる
前に第二の線電流比較結果が小となった場合には、その
時点から第一の線電流比較結果が小となるまでの間を、
第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し第二の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
令し、第一の線電流比較結果が小となった時点から次の
更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
の線電流比較結果が大かつ第二の線電流比較結果が小か
つ第三の線電流比較結果が小の場合には、第一、第五、
第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し、前記第二、第三、第四の主回路スイッチングパワー
素子にオン状態を指令し、次に第三の線電流比較結果が
大となる前に第二の線電流比較結果が大となった場合に
は、その時点から第三の線電流比較結果が大となるまで
の間を、第二の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
態を指令し第五の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、第三の線電流比較結果が大となった時点
から次の更新タイミングまでの間を第四、第五、第六の
主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
一、第二、第三の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、また、第二の線電流比較結果が大となる
前に第三の線電流比較結果が大となった場合には、その
時点から第二の線電流比較結果が大となるまでの間を、
第三の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
令し、第二の線電流比較結果が大となった時点から次の
更新タイミングまでの間を第四、第五、第六の主回路ス
イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第一、第
二、第三の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
の線電流比較結果が小かつ第二の線電流比較結果が大か
つ第三の線電流比較結果が小の場合には、第二、第四、
第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し、前記第一、第三、第五の主回路スイッチングパワー
素子にオン状態を指令し、次に第一の線電流比較結果が
大となる前に第三の線電流比較結果が大となった場合に
は、その時点から第一の線電流比較結果が大となるまで
の間を、第三の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
態を指令し第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、第一の線電流比較結果が大となった時点
から次の更新タイミングまでの間を第四、第五、第六の
主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
一、第二、第三の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、また、第三の線電流比較結果が大となる
前に第一の線電流比較結果が大となった場合には、その
時点から第三の線電流比較結果が大となるまでの間を、
第一の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し第四の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
令し、第三の線電流比較結果が大となった時点から次の
更新タイミングまでの間を第四、第五、第六の主回路ス
イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第一、第
二、第三の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
の線電流比較結果が小かつ第二の線電流比較結果が小か
つ第三の線電流比較結果が大の場合には、第三、第四、
第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し、前記第一、第二、第六の主回路スイッチングパワー
素子にオン状態を指令し、次に第一の線電流比較結果が
大となる前に第二の線電流比較結果が大となった場合に
は、その時点から第一の線電流比較結果が大となるまで
の間を、第二の主回路スイッチングパワー素子にオン状
態を指令し第五の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、第一の線電流比較結果が大となった時点
から次の更新タイミングまでの間を第四、第五、第六の
主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
一、第二、第三の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、また、第二の線電流比較結果が大となる
前に第一の線電流比較結果が大となった場合には、その
時点から第二の線電流比較結果が大となるまでの間を、
第一の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し第四の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
令し、第二の線電流比較結果が大となった時点から次の
更新タイミングまでの間を第四、第五、第六の主回路ス
イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第一、第
二、第三の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
指令する構成としてもよい。
【0040】また、論理回路は、更新タイミングに第一
の線電流比較結果が小かつ第二の線電流比較結果が大か
つ第三の線電流比較結果が大の場合には、第二、第三、
第四の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し、前記第一、第五、第六の主回路スイッチングパワー
素子にオン状態を指令し、次に第三の線電流比較結果が
小となる前に第二の線電流比較結果が小となった場合に
は、その時点から第三の線電流比較結果が小となるまで
の間を、第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
態を指令し第二の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、第三の線電流比較結果が小となった時点
から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、また、第二の線電流比較結果が小となる
前に第三の線電流比較結果が小となった場合には、その
時点から第二の線電流比較結果が小となるまでの間を、
第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し第三の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
令し、第二の線電流比較結果が小となった時点から次の
更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
の線電流比較結果が大かつ第二の線電流比較結果が小か
つ第三の線電流比較結果が大の場合には、第一、第三、
第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し、前記第二、第四、第六の主回路スイッチングパワー
素子にオン状態を指令し、次に第一の線電流比較結果が
小となる前に第三の線電流比較結果が小となった場合に
は、その時点から第一の線電流比較結果が小となるまで
の間を、第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
態を指令し第三の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、第三の線電流比較結果が小となった時点
から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、また、第三の線電流比較結果が小となる
前に第一の線電流比較結果が小となった場合には、その
時点から第三の線電流比較結果が小となるまでの間を、
第四の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し第一の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
令し、第三の線電流比較結果が小となった時点から次の
更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
の線電流比較結果が大かつ第二の線電流比較結果が大か
つ第三の線電流比較結果が小の場合には、第一、第二、
第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し、前記第三、第四、第五の主回路スイッチングパワー
素子にオン状態を指令し、次に第二の線電流比較結果が
小となる前に第一の線電流比較結果が小となった場合に
は、その時点から第二の線電流比較結果が小となるまで
の間を、第四の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
態を指令し第一の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、第二の線電流比較結果が小となった時点
から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、また、第一の線電流比較結果が小となる
前に第二の線電流比較結果が小となった場合には、その
時点から第一の線電流比較結果が小となるまでの間を、
第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し第二の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
令し、第一の線電流比較結果が小となった時点から次の
更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
の線電流比較結果が大かつ第二の線電流比較結果が小か
つ第三の線電流比較結果が小の場合には、第一、第五、
第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し、前記第二、第三、第四の主回路スイッチングパワー
素子にオン状態を指令し、次に第三の線電流比較結果が
大となる前に第二の線電流比較結果が大となった場合に
は、その時点から第三の線電流比較結果が大となるまで
の間を、第二の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
態を指令し第五の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、第二の線電流比較結果が大となった時点
から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、また、第二の線電流比較結果が大となる
前に第三の線電流比較結果が大となった場合には、その
時点から第二の線電流比較結果が大となるまでの間を、
第三の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
令し、第二の線電流比較結果が大となった時点から次の
更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
の線電流比較結果が小かつ第二の線電流比較結果が大か
つ第三の線電流比較結果が小の場合には、第二、第四、
第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し、前記第一、第三、第五の主回路スイッチングパワー
素子にオン状態を指令し、次に第一の線電流比較結果が
大となる前に第三の線電流比較結果が大となった場合に
は、その時点から第一の線電流比較結果が大となるまで
の間を、第三の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
態を指令し第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、第一の線電流比較結果が大となった時点
から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、また、第三の線電流比較結果が大となる
前に第一の線電流比較結果が大となった場合には、その
時点から第三の線電流比較結果が大となるまでの間を、
第一の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し第四の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
令し、第三の線電流比較結果が大となった時点から次の
更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
の線電流比較結果が小かつ第二の線電流比較結果が小か
つ第三の線電流比較結果が大の場合には、第三、第四、
第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し、前記第一、第二、第六の主回路スイッチングパワー
素子にオン状態を指令し、次に第一の線電流比較結果が
大となる前に第二の線電流比較結果が大となった場合に
は、その時点から第一の線電流比較結果が大となるまで
の間を、第二の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
態を指令し第五の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、第一の線電流比較結果が大となった時点
から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
状態を指令し、また、第二の線電流比較結果が大となる
前に第一の線電流比較結果が大となった場合には、その
時点から第二の線電流比較結果が大となるまでの間を、
第一の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
し第四の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
令し、第二の線電流比較結果が大となった時点から次の
更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
指令する構成としてもよい。
【0041】さらに、タイミング発生手段は、平均値電
流制御手段におけるPWM搬送波信号の最大値または最
小値の近傍で更新タイミングを出力し、スイッチング指
令選択手段は、第一のスイッチング指令信号と第二のス
イッチング指令信号とを切り替える際、前記更新タイミ
ングに同期して切り替える構成としてもよい。
【0042】このように構成することにより、平均値電
流制御手段のスイッチング周波数と瞬時値電流制御手段
のスイッチング周波数を同一にでき、かつスイッチング
指令信号の切り替えをタイミングよく円滑に行うことが
できる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電動機制御装
置の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0044】(実施の形態1)図1に本実施形態におけ
る電動機制御装置の構成図を示す。
【0045】図1において、図28に示した従来技術の
ものと同様の部分については同一の符号を付して詳細な
説明を省略する。
【0046】本実施形態では、電流制御手段5を設けた
点が従来技術と異なるところであり、以下に電流制御手
段5について説明する。
【0047】電流制御手段5において、線電流指令発生
手段12および平均値電流制御手段13は図28に示し
た従来技術のものと同様の働きをするものである。
【0048】なお、平均値電流制御手段13の出力を、
第一のスイッチング指令信号PU1,PV1,PW1と
する。
【0049】瞬時値電流制御手段14は、線電流指令発
生手段12の出力である第一、第二、第三の線電流指令
信号iTU、iTV、iTWと線電流検出手段6の出力
である第一、第二、第三の線電流測定結果iFU、iF
V、iFWとを入力し、第一の線電流指令信号iTUと
第一の線電流測定結果iFU、第二の線電流指令信号i
TVと第二の線電流測定結果iFVおよび第三の線電流
指令信号iTWと第三の線電流測定結果iFWの大小比
較をそれぞれ行い、その比較結果を第二のスイッチング
指令信号PU2、PV2、PW2として出力する。
【0050】スイッチング指令選択手段6は、第一のス
イッチング指令信号PU1、PV1、PW1と第二のス
イッチング指令信号PU2、PV2、PW2が入力さ
れ、これらの指令信号の内いずれか一方をスイッチング
指令信号PU,PV,PWとして選択し、主回路パワー
素子群4へ出力するものであって、セレクタ16と選択
信号発生手段17より成る。
【0051】ここで、セレクタ16はAチャンネル入力
A1,A2,A3およびBチャンネル入力B1,B2,
B3とチャンネル選択入力A/Bと出力C1,C2,C
3を有したものであり、チャンネル選択入力A/Bが
‘L’レベルであるときはAチャンネル入力A1,A
2,A3に入力されている信号を選択して出力C1,C
2,C3に出力し、チャンネル選択入力A/Bが‘H’
レベルであるときはBチャンネル入力B1,B2,B3
に入力されている信号を選択して出力C1,C2,C3
に出力するように構成されたものである。
【0052】また選択信号発生手段17は、位置指令と
位置検出信号との差である位置偏差が入力され、この位
置偏差に基づいて選択信号をセレクタ16のチャンネル
選択入力A/Bに出力し、これによりセレクタ16が出
力する信号を選択する働きを持っている。
【0053】第一のスイッチング指令信号PU1,PV
1,PW1は上記したセレクタ16の入力A1,A2,
A3に入力され、第二のスイッチング指令信号PU2,
PV2,PW2は同セレクタ16の入力B1,B2,B
3に入力されている。またセレクタ16の出力C1,C
2,C3は、スイッチング指令選択手段15の出力であ
るスイッチング指令信号PU,PV,PWとなる。
【0054】従ってスイッチング指令選択手段15は、
選択信号発生手段17が選択信号として‘L’レベルを
出力しているとき第一のスイッチング指令信号PU1,
PV1,PW1を選択し、‘H’レベルを出力している
とき第二のスイッチング指令信号PU2,PV2,PW
2を選択してスイッチング指令信号PU,PV,PWと
するように動作することになる。
【0055】以上のように構成された電流制御手段5を
含む本実施形態の電動機制御装置について以下にその動
作を説明する。
【0056】まず始めに、選択信号発生手段17が図2
に示されるように位置偏差が所定の範囲Wp内にあるか
否かを判別する第1の判別手段18を有し、位置偏差が
Wp内にあるときには選択信号‘L’を出力し、Wp内
にないときには選択信号‘H’を出力するように構成さ
れているものとして説明を行う。
【0057】図3は本実施形態における動作説明図であ
り、位置指令に対する可動子の移動量の時間的推移を示
すものである。
【0058】最初に、時刻0において位置指令が与えら
れると、三相電動機1は可動子の位置をこの指令通りと
するようにトルクを発生し、可動子は移動を始める。
【0059】このとき、位置偏差が所定の範囲Wp内に
入っていなければ、第1の判別手段18の作用により選
択信号発生手段17は選択信号を‘H’とし、その結果
スイッチング指令選択手段15は第二のスイッチング指
令信号PU2、PV2、PW2を選択して、主回路パワ
ー素子群4へ出力するスイッチング指令信号PU、P
V、PWとする。
【0060】従って、位置偏差が所定の範囲Wp内にな
いときは瞬時値電流制御手段14により電流制御系が形
成されることになる。
【0061】後述するが、瞬時値電流制御手段14を用
いた電流制御系は平均値電流制御手段13を用いたもの
よりも大きなゲインを有している。
【0062】これにより、電流制御系の外側にある速度
制御系および位置制御系においても、それぞれゲインを
大きくすることができ、制御系全体の応答性を高めるこ
とができる。
【0063】図1の例では、選択信号発生手段17の出
力である選択信号により瞬時値電流制御手段14による
電流制御が選択されるのに合わせて位置誤差増幅器10
と速度誤差増幅器11のゲインが大きくなるようにして
いる。
【0064】その結果、可動子の移動速度も速くするこ
とができ、位置偏差がWp内に入る時間Tpn1まで
は、より速く位置偏差が零となるように動作を行わせる
ことができる。
【0065】位置偏差が所定の範囲Wp内に入った後
は、第1の判別手段18の作用により選択信号発生手段
17は選択信号‘L’として、第1のスイッチング指令
信号PU1、PV1、PW1がスイッチング指令信号P
U、PV、PWとして主回路パワー素子群4に出力され
る。
【0066】すなわち、平均値電流制御手段13により
電流制御系が形成される。上記のように平均値電流制御
手段13を用いた電流制御系が形成されると、従来技術
にて説明した通り、ゲインを抑える必要があるため、可
動子の移動速度が減少することになるが、全体として時
刻Tpn2で位置偏差が零となり位置決めが完了とな
る。
【0067】この様子を図3に示す。ところで、図3に
おいて破線で示したものは従来技術のように平均値電流
制御手段13のみにより電流制御系を形成した場合の動
作である。
【0068】この場合、時刻0の時点から位置偏差が零
となる時点まで、制御系のゲインを抑えて制御する必要
があるために位置決めを完了するのに多くの時刻Tpm
を要しており、これに比べて本実施形態における電動機
制御装置は速い位置決め応答性(時刻Tpn2で位置決
め完了)を有していることがわかる。
【0069】さてここで、瞬時値電流制御手段14を用
いた電流制御系が平均値電流制御手段13を用いたもの
よりも大きなゲインを有している理由について述べる。
【0070】平均値電流制御手段13を用いた電流制御
系では、線電流指令信号と線電流測定結果との差つまり
電流偏差を制御系が発振しないようにある程度抑えたゲ
インで増幅し、これによって得られる電圧指令に基づく
電圧が三相電動機1の駆動巻線に印加される。
【0071】これに対して瞬時値電流制御手段14を用
いた電流制御系では、線電流指令信号と線電流測定結果
との大小関係を比較し、前者が後者よりも大きいときは
電動機の駆動巻線に主回路直流電源3のプラス電圧がフ
ルに印加され、逆に前者が後者よりも小さいときはマイ
ナス電圧がフルに印加される。
【0072】従って瞬時値電流制御手段14を用いた電
流制御系は平均値電流制御手段13を用いたものよりも
ゲインが非常に大きく、三相電動機1の駆動巻線の線電
流を非常に速く線電流指令に一致させることができ、高
い応答性を持っている。
【0073】以上のように本実施形態によれば、位置偏
差が所定の範囲Wpに入るまでは、ゲインが大きく応答
性も高い瞬時値電流制御手段14を用いた電流制御系を
形成することにより、その外側にある速度制御系および
位置制御系の応答性も高めることができるため、位置決
め完了を高速に行うことができる。
【0074】なお、位置偏差が所定の範囲Wpに入って
から位置決め完了に至るまでは平均値電流制御手段13
による制御としているが、これは瞬時値電流制御手段1
4による制御によって生じる速い線電流変化に起因する
騒音を回避するためである。
【0075】以上の説明においては選択信号発生手段1
7を図2に示すように構成されているものとして行った
が、選択信号発生手段17は図4における17a、17
b、17cまたは17dとしてもよい。
【0076】以下に選択信号発生手段17を図4におけ
る17aとした場合の説明を行う。選択信号発生手段1
7aは、図4に示すように、位置誤差増幅器10の出力
である速度指令と速度検出手段8の出力である速度検出
信号との差つまり速度偏差が所定の範囲Ws1内あるか
否かを判別する第2の判別手段20を更に有し、第2の
判別手段20の出力と第1の判別手段18との出力の論
理和をとり、選択信号として出力する第1のOR回路1
9とにより構成としてもよい。
【0077】ここで、第2の判別手段20は、速度偏差
が所定の範囲Ws1内にあるときには、その出力を
‘L’とし、所定の範囲Ws1内にないときには、その
出力を‘H’とするよう構成している。
【0078】このように構成した選択信号発生手段17
aは、位置偏差と速度偏差が共にそれぞれの所定の範囲
WpとWs1内であるときには選択信号を‘L’レベル
とし、位置偏差と速度偏差のうち少なくとも一方がそれ
ぞれの所定の範囲外のときには選択信号を‘H’レベル
とするように動作する。
【0079】すなわち、位置偏差と速度偏差が共にそれ
ぞれの上記した所定の範囲内であるときには平均値電流
制御手段13による電流制御系が、また位置偏差と速度
偏差のうち少なくとも一方がそれぞれの上記所定の範囲
外のときは、瞬時値電流制御手段14による電流制御系
が形成されることとなる。
【0080】上記の選択信号発生手段17aを含む電動
機制御装置の動作について図5および図6を用いて説明
する。
【0081】図5は時刻T11において可動子がA地点
からB地点へ移動するように位置指令が入力された場合
の動作を示すものである。
【0082】図5において、時刻T11に位置指令がA
地点からB地点への移動を指示するように変化すると、
位置偏差が増加し、これに伴い可動子にはトルクが与え
られる。その結果可動子は位置指令に追従しようと動作
点a1点からe1点に向けて移動を始める。
【0083】可動子が動作点a1点からe1点に移動す
る間、位置偏差と速度偏差が共に所定の範囲であるWp
とWs1内であれば、選択信号発生手段17aの作用に
より平均値電流制御手段13による電流制御系が形成さ
れたままの状態であり、可動子が位置指令に追従しよう
とする速度は緩やかなものとなる。
【0084】このとき可動子の移動速度が位置指令の変
化に比べて緩やかであれば、速度偏差は増加し、やがて
所定の範囲Ws1を越える。
【0085】今、動作点e1点で速度偏差が所定の範囲
Ws1を越えたとすると、選択信号発生手段17aは選
択信号を‘H’として電流制御系を瞬時値電流制御手段
14によるものに切り替える。
【0086】電流制御系が瞬時値電流制御手段14によ
って形成されると、制御系全体のゲインが大きくなり、
可動子が位置指令に追従しようとする速度が大きくな
る。その結果、可動子は動作点e1点からf1点に向け
て急速に移動を行う。
【0087】可動子が急速に移動すると、やがて速度偏
差は減少し、所定の範囲Ws1内に入ることとなるが、
動作点f1点でこのような状態となると、選択信号発生
手段17aの作用により再び平均値電流制御手段13に
よる電流制御系が形成され、速度の変化が緩やかとなり
動作点g1点に向かう。
【0088】可動子が動作点g1点に達すると、位置偏
差が所定の範囲Wp外となり選択信号発生手段17aの
作用により再び瞬時値電流制御手段14による電流制御
系が形成され、可動子は動作点g1点からh1点に向け
て急速に移動を行う。
【0089】可動子が動作点h1点に達すると、位置偏
差が所定の範囲Wp内となり選択信号発生手段17aの
作用により再び平均値電流制御手段13による電流制御
系が形成され、速度の変化が緩やかとなり動作点i1点
に向かう。
【0090】動作点i1点において速度偏差が所定の範
囲Ws1外となれば、選択信号発生手段17aの作用に
より再び瞬時値電流制御手段14による電流制御系が形
成され、可動子は動作点i1点からj1点に向けて急速
に移動を行う。
【0091】可動子が急速に移動すると、やがて速度偏
差は減少し、所定の範囲Ws1内に入ることとなるが、
動作点j1点でこのような状態となると、選択信号発生
手段17aの作用により再び平均値電流制御手段13に
よる電流制御系が形成され、速度の変化が緩やかとな
る。
【0092】以上のような過程を経て最終的に動作点k
1点に向かい、k1点に到達した時刻T13で位置決め
は完了となる。
【0093】ところで、図5において破線で示したもの
は、選択信号発生手段17aを図2に示した選択信号発
生手段17とした場合の動作を示したものである。
【0094】選択信号発生手段17を用いた場合、位置
偏差のみによって平均値電流制御手段13による電流制
御系と瞬時値電流制御手段14による電流制御系を選択
して切り替える。
【0095】従って可動子が動作点a1点からe1点を
経てb1点に達し、位置偏差が所定の範囲Wpを越える
まで瞬時値電流制御手段14による電流制御系に移行せ
ず、また、c1点に達した後も速度偏差が大きくともi
1点のように瞬時値電流制御手段14による電流制御系
に移行することはない。
【0096】すなわち、選択信号発生手段17を選択信
号発生手段17aとし、平均値電流制御手段13による
電流制御系と瞬時値電流制御手段14による電流制御系
の選択切り替えを、位置偏差に加えて速度偏差も用いて
行うことで、可動子が位置指令からズレていくのをより
速い時点で検知でき、可動子を位置指令に素早く追従さ
せることができる。よって、さらなる位置決め制御の応
答性を高めることが可能となる。
【0097】図6は、外乱が入力されたときの動作を示
すものである。図6において、時刻T21に外乱が入
り、このため可動子が動作点a2点からe2点に向けて
強制的に移動させられたものとする。
【0098】このとき可動子の移動速度が大きければ速
度偏差も増大し、やがて所定の範囲Ws1を越えること
になる。
【0099】速度偏差が所定の範囲Ws1を越えると、
選択信号発生手段17aの作用により平均値電流制御手
段13による電流制御系から瞬時値電流制御手段14に
よる電流制御系に切り替わり、制御系全体のゲインが増
加する。したがって可動子が元の状態に戻ろうとする能
力が増加する。
【0100】このような状況がe2点にて起こったとす
ると、可動子は元の位置に戻ろうとして急速にf2点に
向けて移動をはじめ、最終的に元の位置であるg2点に
到達(時刻T13)する。
【0101】ここでf2点に至った時点で可動子が元に
戻ろうとする速度が減少するのは、速度偏差が所定の範
囲Ws1内に入り、ゲインの低い平均値電流制御手段1
3による電流制御系に切り替わるためである。
【0102】ところで、図6において破線で示したもの
は、選択信号発生手段17aを図2に示した選択信号発
生手段17とした場合の動作を示したものである。
【0103】選択信号発生手段17を用いた場合、位置
偏差のみによって平均値電流制御手段13による電流制
御系と瞬時値電流制御手段14による電流制御系を選択
して切り替えるため、可動子は位置偏差が所定の範囲W
pを越える動作点b2点に至るまで、元の状態に戻ろう
とする能力が増加しない。したがってこの場合、可動子
が元の位置に戻るのには時刻T23よりも多くの時間が
かかることになる。
【0104】すなわち、選択信号発生手段17を選択信
号発生手段17aとしたことで、いち速く外乱の影響を
検知し、可動子の位置を素早く元の位置に戻すことがで
きる。つまり外乱抑制能力を高めることができる。
【0105】以上のように、選択信号発生手段17を選
択信号発生手段17aとし、平均値電流制御手段13に
よる電流制御系と瞬時値電流制御手段14による電流制
御系の選択切り替えを、位置偏差に加えて速度偏差も用
いて行うことで、可動子が位置指令からズレていくのを
より速い時点で検知でき、可動子を位置指令に素早く追
従させることができる。よって、さらなる位置決め制御
の応答性と外乱抑制能力を高めることが可能となる。
なお、選択信号発生手段17を選択信号発生手段17a
とする他に、図4に示すように選択信号発生手段17
b、17c、17dとしてもよい。
【0106】すなわち、選択信号発生手段17aにおい
ては、位置偏差に加えて速度偏差が所定の範囲内にある
か否かにより平均値電流制御手段13と瞬時値電流制御
手段14を選択して切り替えるようにしたが、選択信号
発生手段17bのように速度変化や、選択信号発生手段
17cのように電流偏差や、選択信号発生手段17dの
ように速度偏差と速度変化と電流偏差を組み合わせた情
報を位置偏差に加えて平均値電流制御手段13と瞬時値
電流制御手段14を選択するようにしてもよい。
【0107】この場合、17bのものは17aのものよ
りも、また17cのものは17bのものよりも、可動子
が位置指令からズレていくのをより速い時点で検知して
瞬時値電流制御手段14に切り替えることができ、更に
上述した効果を高めることができる。
【0108】これは、制御系のループの内側にある信号
ほど位置指令の変化や外乱に対し速く応答するためであ
る。
【0109】なお、選択信号発生手段17dにおける第
1の選択手段23は、速度偏差、速度変化、電流偏差を
基に判別した結果を組み合わせて出力するものであり、
これらの値を必要に応じて優先づけるか、多数決をとる
か、重み付け処理をするか、その他考えられ得るあらゆ
る信号処理をして選択信号を出力するようにしてもよ
い。
【0110】以上のように本実施形態によれば、位置偏
差が所定の範囲Wp内であるか否かにより、平均値電流
制御手段13からの第一のスイッチング指令信号PU
1,PV1,PW1をスイッチング指令信号PU,P
V,PWとして選択し、平均値電流制御手段13による
電流制御系に切り替えるか、あるいは瞬時値電流制御手
段14からの第二のスイッチング指令信号PU2,PV
2,PW2をスイッチング指令信号PU,PV,PWと
して選択し、瞬時値電流制御手段14による電流制御系
に切り替えるかを制御する選択信号発生手段17を設け
たことにより、電動機1の可動子の移動量が所望の位置
に達するまで、大きなゲイン特性を有する瞬時値電流制
御手段による電流制御系が形成でき、その結果、位置決
め制御の高速応答性を可能とした。
【0111】また選択信号発生手段17を、選択信号発
生手段17aまたは選択信号発生手段17bまたは選択
信号発生手段17cまたは選択信号発生手段17dのよ
うに、位置偏差に加えて速度偏差、速度変化、電流偏差
に基づいて平均値電流制御手段13による電流制御系と
瞬時値電流制御手段14による電流制御系を選択する構
成としたことで、さらに位置決め制御の応答性を高める
ことができ、かつ、外乱抑制能力をも高くすることがで
きる。
【0112】なお、本実施形態における各種の選択信号
発生手段17,17a,17b,17c,17dを構成
する第1ないし第4の判別手段18,20,21,22
のそれぞれは、ヒステリシス特性を有する構成としても
よい。
【0113】これにより、位置決め制御が完了する瞬間
に、位置偏差や速度偏差や速度検出信号の時間的変化や
電流偏差がオーバーシュートあるいはアンダーシュート
したとしても、平均値電流制御手段13による電流制御
系と瞬時値電流制御手段14による電流制御系とを、チ
ャタリングを生じることなく切り替えることができ、位
置決め完了の瞬間における電動機の挙動を安定にするこ
とができる。
【0114】(実施の形態2)図7に本実施形態におけ
る電動機制御装置の構成図を示す。
【0115】図7において、図1に示した実施の形態1
における電動機制御装置と同様の部分については同一の
符号を付して詳細な説明を省略する。
【0116】本実施形態では、選択信号発生手段17
を、速度検出信号が入力される選択信号発生手段17e
とした点が実施の形態1のものと異なるところであり、
平均値電流制御手段13と瞬時値電流制御手段14との
切り替えを、可動子の速度が概略零となる範囲Ws3内
にあるときには平均値電流制御手段13による電流制御
系を選択し、上記範囲Ws3内にないときには瞬時値電
流制御手段14による電流制御系を選択する構成とした
ものである。 以下、選択信号発生手段を17eの構成
とした本実施形態における電動機制御装置の動作につい
て説明を行う。
【0117】本実施形態における選択信号発生手段17
eは、図8に示すように速度検出信号が概略零となる範
囲Ws3内にあるか否かを判別する第5の判別手段24
を有しており、速度検出信号が範囲Ws3内にあるとき
には選択信号’L’を出力し、範囲Ws3内にないとき
には選択信号’H’を出力するように構成されているも
のとする。
【0118】このとき、速度検出信号が上記した範囲W
s3内にあるときには平均値電流制御手段13による電
流制御系が、また、速度検出信号が範囲Ws3外のとき
には瞬時値電流制御手段14による電流制御系が形成さ
れることとなる。
【0119】図9は本実施形態における動作説明図であ
り、位置指令に対する可動子の移動量の時間的推移を示
すものである。
【0120】最初に、時刻0において位置指令が与えら
れると、三相電動機1は可動子の位置をこの指令通りと
するようにトルクを発生し、可動子は移動を始める。
【0121】可動子が移動を始めた直後は、可動子の速
度は小さく速度検出信号も範囲Ws3内に入っている。
したがって、このとき選択信号発生手段17eが出力す
る選択信号は‘L’であり、平均値電流制御手段13に
よる電流制御系が形成される。
【0122】やがて可動子の速度が増し、速度検出信号
が範囲Ws3を越えると、第5の判別手段24の作用に
より選択信号発生手段17eは選択信号を‘H’とし、
その結果スイッチング指令選択手段15は第二のスイッ
チング指令信号PU2、PV2、PW2を選択して、主
回路パワー素子群4へ出力するスイッチング指令信号P
U、PV、PWとする。
【0123】すなわち瞬時値電流制御手段14による電
流制御系が形成されることになり、実施の形態1と同
様、位置誤差増幅器10と速度誤差増幅器11のゲイン
を大きくして可動子を速く移動させ、より高速に可動子
を位置指令に近づけるように動作する。
【0124】可動子の移動量が位置指令に近づくと、可
動子はその速度を減少していくように制御され、やがて
速度検出信号は範囲Ws3内に入ることとなる。このと
き第5の判別手段24の作用により、選択信号発生手段
17eは選択信号‘L’を出力し、第1のスイッチング
指令信号PU1、PV1、PW1がスイッチング指令信
号PU、PV、PWとして主回路パワー素子群4に出力
されるようになる。すなわち、平均値電流制御手段13
による電流制御系が形成される、したがって、可動子の
移動速度が減少することとなるが、全体として時刻T3
2で位置偏差が零となり位置決めが完了となる。
【0125】この様子を図9に示す。ところで、図9に
おいて破線で示したものは従来技術のように平均値電流
制御手段13のみにより電流制御系を形成した場合の動
作である。
【0126】この場合、時刻0の時点から位置偏差が零
となる時点まで制御系のゲインを抑えて制御するために
位置決めを完了するのに多くの時間(T33)を要して
おり、これに比べて本実施形態における電動機制御装置
は速い位置決め応答性を有していることがわかる。
【0127】以上のように本実施形態によれば、速度検
出信号が概略零となる範囲Ws3に入るまではゲインが
大きく応答性も高い瞬時値電流制御手段14を用いた電
流制御系を形成することにより、その外側にある速度制
御系および位置制御系の応答性も高めることができ、位
置決め完了を高速に行うことができる。
【0128】なお、選択信号発生手段17eは、図10
に示すように選択信号発生手段17f、17g、17h
としてもよい。
【0129】すなわち、選択信号発生手段17eにおい
ては、速度検出信号が所定の範囲内にあるか否かにより
平均値電流制御手段13と瞬時値電流制御手段14を選
択して切り替えるようにしたが、速度検出信号に加え
て、選択信号発生手段17fのように速度変化や、選択
信号発生手段17gのように電流偏差や、選択信号発生
手段17hのように速度変化と電流偏差を組み合わせた
情報をさらに用いて平均値電流制御手段13と瞬時値電
流制御手段14を選択するようにしてもよい。
【0130】この場合、実施の形態1において、選択信
号発生手段17を17aまたは17bまたは17cまた
は17dの構成とすると、位置決め制御の応答性と外乱
抑制能力を更に高めることができることは既に述べた
が、これと同様の効果を得ることができる。
【0131】また、17fのものは17eのものより
も、また17gのものは17fのものよりも、可動子が
位置指令からズレていくのをより速い時点で検知して瞬
時値電流制御手段14に切り替えることができ、更に上
述した効果を高めることができる。
【0132】これは、制御系のループの内側にある信号
ほど位置指令の変化や外乱に対し速く応答するためであ
る。
【0133】なお、選択信号発生手段17hにおける第
2の選択手段25は、速度変化、電流偏差を基に判別し
た結果を組み合わせて出力するものであり、これらの値
を必要に応じて優先づけるか、多数決をとるか、重み付
け処理をするか、その他考えられ得るあらゆる信号処理
をして選択信号を出力するようにしてもよい。
【0134】また、本実施形態における各種の選択信号
発生手段17e,17f,17g,17hを構成する第
3ないし第5の判別手段21,22,24のそれぞれ
は、ヒステリシス特性を有する構成としてもよい。
【0135】これにより、位置決め制御が完了する瞬間
に、速度検出信号や速度検出信号の時間的変化や電流偏
差がオーバーシュートあるいはアンダーシュートしたと
しても、平均値電流制御手段13による電流制御系と瞬
時値電流制御手段14による電流制御系とを、チャタリ
ングを生じることなく切り替えることができ、位置決め
完了の瞬間における電動機の挙動を安定にすることがで
きる。
【0136】以上のように本実施形態においても、実施
の形態1と同様の効果が得られる。 (実施の形態3)図11に本実施形態における電動機制
御装置の構成図を示す。
【0137】図11において、図1に示した実施の形態
1における電動機制御装置と同様の部分については同一
の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0138】本実施形態では、選択信号発生手段17
を、速度偏差が入力される選択信号発生手段17iとし
た点が実施の形態1のものと異なるところであり、平均
値電流制御手段13と瞬時値電流制御手段14との切り
替えを、速度偏差が所定の範囲Ws1内にあるときには
平均値電流制御手段13による電流制御系を選択し、上
記所定の範囲Ws1内にないときには瞬時値電流制御手
段14による電流制御系を選択する構成としたものであ
る。以下、選択信号発生手段を17iの構成とした本実
施形態における電動機制御装置の動作について説明を行
う。
【0139】本実施形態における選択信号発生手段17
iは、図12に示すように速度偏差が所定の範囲Ws1
内にあるか否かを判別する第2の判別手段20を有して
いる。第2の班別手段20は、実施の形態1においても
説明したとおり、速度偏差が所定の範囲Ws1内にある
ときには出力を‘L’とし、所定の範囲Ws1内にない
ときには出力を‘H’とするように構成したものであ
る。
【0140】したがって、速度偏差が所定の範囲Ws1
内にあるときには選択信号は‘L’となり平均値電流制
御手段13による電流制御系が、また、速度偏差が所定
の範囲Ws1外のときには選択信号は‘H’となり瞬時
値電流制御手段13による電流制御系が形成されること
になる。
【0141】図13は本実施形態による動作説明図であ
り、以下この図を用いて動作の説明を行う。
【0142】まず、時刻0(動作点a4点)において位
置指令が与えられたものとする。動作点a点では位置指
令の入力に伴い速度指令も増加し、その結果、速度偏差
が大きくなる。このとき速度偏差が所定の範囲Ws1を
越えていれば、瞬時値電流制御手段14による電流制御
系が形成され、大きな制御ゲインによって可動子は動作
点b4点に向かって急速に移動を始める。このときの可
動子の移動速度は比較的速くなるために、速度偏差は傾
向として小さくなる。動作点b4点に達した時点で速度
偏差が所定の範囲Ws1内に入ったとすると、今度は平
均値電流制御手段13による電流制御系が形成されるこ
ととなり、少し抑えられた制御ゲインにより、可動子は
動作点c4点に向かって少し小さな移動速度で移動す
る。
【0143】動作点c4点に向かう過程では可動子の移
動速度が小さくなるため、速度偏差は増加する傾向とな
る。動作点c4点において、その偏差が所定の範囲Ws
1を越えると再び瞬時値電流制御手段14による電流制
御系が形成され、可動子の移動速度は増加することにな
る。
【0144】以後このような動作(平均値電流制御手段
13による電流制御系と瞬時値電流制御手段14による
電流制御系が交互に形成される動作)がd4点,e4
点,f4点において繰り返され、最終的にg4点に到達
した時点(時刻T42)で位置決め制御が完了する。
【0145】ところで、図13において破線で示したも
のは従来技術のように平均値電流制御手段13のみによ
り電流制御系を形成した場合の動作である。
【0146】この場合、時刻0の時点から位置偏差が零
となる時点まで制御系のゲインを抑えて制御するために
位置決めを完了するのに多くの時間(T43)を要して
おり、これに比べて本実施例における電動機制御装置は
速い位置決め応答性を有していることがわかる。
【0147】以上のように本実施形態によれば、実施の
形態1と同様、高い制御応答性を実現できるという効果
を実現できる。
【0148】また上記した効果に加えて、平均値電流制
御手段13による電流制御系と瞬時値電流制御手段14
による電流制御系が交互に動作して位置決め完了に至る
ため、位置決め途中の過渡時における騒音を低減できる
という効果も得ることができる。
【0149】これは、位置決め完了に至るまでの間、線
電流変化が比較的緩やかな平均値電流制御手段による制
御が混在するためである。
【0150】なお、選択信号発生手段17iは、図12
に示すように選択信号発生手段17j、17k,17p
としてもよい。
【0151】すなわち、選択信号発生手段17jのよう
に速度変化や、選択信号発生手段17kのように電流偏
差や、選択信号発生手段17pのように速度偏差と速度
変化と電流偏差を組み合わせた情報を用いて平均値電流
制御手段13と瞬時値電流制御手段14を選択するよう
にしてもよい。
【0152】この場合、実施の形態1において、選択信
号発生手段17を17aまたは17bまたは17cまた
は17dの構成とすると、位置決め制御の応答性と外乱
抑制能力を更に高めることができることは既に述べた
が、これと同様の効果を得ることができる。
【0153】また、17jのものは17iものよりも、
また17kのものは17jものよりも、可動子が位置指
令からズレていくのをより速い時点で検知して瞬時値電
流制御手段14に切り替えることができ、更に上述した
効果を高めることができる。
【0154】これは、制御系のループの内側にある信号
ほど位置指令の変化や外乱に対し速く応答するためであ
る。
【0155】なお、選択信号発生手段17pおける第3
選択手段は、速度偏差,速度変化、電流偏差を基に判別
した結果を組み合わせて出力するものであり、これらの
値を必要に応じて優先づけるか、多数決をとるか、重み
付け処理をするか、その他考えられ得るあらゆる信号処
理をして選択信号を出力するようにしてもよい。
【0156】また、本実施形態における各種の選択信号
発生手段17i,17j,17k,17pを構成する第
2ないし第4の判別手段20,21,22のそれぞれ
は、ヒステリシス特性を有する構成としてもよい。
【0157】これにより、位置決め途中の過渡時におけ
る電流制御系の切り替え時や、位置決め制御が完了する
瞬間における速度偏差や速度検出信号の時間的変化や電
流偏差のオーバーシュートあるいはアンダーシュートの
発生時においても、平均値電流制御手段13による電流
制御系と瞬時値電流制御手段14による電流制御系と
を、チャタリングを生じることなく切り替えることがで
き、電動機の挙動を安定にすることができる。
【0158】(実施の形態4)図14に本実施形態にお
ける電動機制御装置の構成図を示す。
【0159】本実施形態では、実施の形態2における選
択信号発生手段17eを、選択信号発生手段17mと
し、速度検出信号ではなく、速度指令により平均値電流
制御手段13と瞬時値電流制御手段14との切り替えを
行うように構成したものである。すなわち速度指令が概
略零となる範囲Ws4内にあるときには平均値電流制御
手段13による電流制御系を選択し、上記範囲Ws4内
にないときには瞬時値電流制御手段14による電流制御
系を選択する構成としたものである。
【0160】図14におけるその他の部分については、
図7に示した実施の形態2における電動機制御装置と同
様であるため、同一の符号を付して詳細な説明は省略す
る。
【0161】本実施形態のように選択信号発生手段17
mを含む構成としても実施の形態2と同様の効果を有す
る電動機制御装置を実現することができる。
【0162】図16は本実施形態における動作を示す図
であるが、本質的に図11に示した実施の形態2におけ
る動作説明図と同様、速度指令が概略零となる範囲Ws
4内に入るまではゲインが大きく応答性も高い瞬時値電
流制御手段14を用いた電流制御系を形成することによ
り、その外側にある速度制御系および位置制御系の応答
性も高めることができ、位置決め完了を高速で行うこと
ができることを示している。
【0163】特に本実施形態では、選択信号発生手段1
7mにより速度指令を用いて電流制御系を切り替えるよ
うに構成したことで以下の効果を更に得ることができ
る。
【0164】すなわち、実施の形態2のように速度検出
信号により電流制御系を切り替える場合、速度検出信号
は一般的にロータリエンコーダ等で構成されるセンサ2
のパルス状の信号をディジタル処理して得られるため、
零速度付近ではディジタル的な量子化誤差により正確な
速度検出を得るのが難しく、的確な電流制御系の切り替
えが行えない可能性がある。
【0165】これに対し、本実施形態のように、一般的
にアナログ信号や上記速度検出信号よりも量子化誤差の
少ない高分解能のディジタル信号が与えられる速度指令
により電流制御系を切り替えることで、その切り替えを
的確に行うことが可能となる。
【0166】なお、本実施形態においては選択信号発生
手段17mを図15に示した構成としたが、図17に示
すように選択信号発生手段17rや17sや17tのよ
うな構成としてもよい。
【0167】すなわち、選択信号発生手段17mにおい
ては、速度指令が所定の範囲内にあるか否かにより平均
値電流制御手段13と瞬時値電流制御手段14を選択し
て切り替えるようにしたが、速度指令に加えて、選択信
号発生手段17rのように速度変化や、選択信号発生手
段17sのように電流偏差や、選択信号発生手段17t
のように速度変化と電流偏差を組み合わせた情報をさら
に用いて平均値電流制御手段13と瞬時値電流制御手段
14を選択するようにしてもよい。
【0168】この場合、実施の形態2において、選択信
号発生手段17eを17fまたは17gまたは17hの
構成とすると、位置決め制御の応答性と外乱抑制能力を
更に高めることができることは既に述べたが、これと同
様の効果を得ることができる。
【0169】また、17rのものは17mのものより
も、また17sのものは17rのものよりも、可動子が
位置指令からズレていくのをより速い時点で検知して瞬
時値電流制御手段14に切り替えることができ、更に上
述した効果を高めることができる。
【0170】これは、制御系のループの内側にある信号
ほど位置指令の変化や外乱に対し速く応答するためであ
る。
【0171】なお、選択信号発生手段17tにおける第
2の選択手段25は、速度変化、電流偏差を基に判別し
た結果を組み合わせて出力するものであり、これらの値
を必要に応じて優先づけるか、多数決をとるか、重み付
け処理をするか、その他考えられ得るあらゆる信号処理
をして選択信号を出力するようにしてもよい。
【0172】また、本実施形態における各種の選択信号
発生手段17m,17r,17s,17tを構成する第
3,第4,第7の判別手段21,22,100のそれぞ
れは、ヒステリシス特性を有する構成としてもよい。
【0173】これにより、位置決め制御が完了する瞬間
に、速度指令や速度検出信号の時間的変化や電流偏差が
オーバーシュートあるいはアンダーシュートしたとして
も、平均値電流制御手段13による電流制御系と瞬時値
電流制御手段14による電流制御系とを、チャタリング
を生じることなく切り替えることができ、位置決め完了
の瞬間における電動機の挙動を安定にすることができ
る。
【0174】以上のように本実施形態においても、実施
の形態2と同様の効果が得られる。 (実施の形態5)図18に本実施形態における電動機制
御装置の構成図を示す。
【0175】本実施形態は、実施の形態1における選択
信号発生手段17を、図19のように、位置指令の時間
的変化が所定の範囲Wpr外であるとき‘H’レベルの
選択信号を出力し、所定の範囲Wpr内であるとき
‘L’レベルの選択信号を出力する第8の判別手段10
1を有する選択信号発生手段17uとし、位置指令の時
間的変化に基づいて平均値電流制御手段13と瞬時値電
流制御手段14との切り替えを行うように構成したもの
である。
【0176】その他の部分については図1に示した実施
の形態1における電動機制御装置と同様であり、同一符
号を付して詳細な説明は省略する。
【0177】以下に本実施形態における電動機制御装置
の動作について図20を用いて説明する。
【0178】まず、位置指令は、電動機の可動子を移動
させるべく、ある時間的変化率を持ってそのレベルの変
化が始まる。このとき、位置指令の時間的変化が所定の
範囲Wprを越えると、選択信号発生手段17uの作用
によりスイッチング指令選択手段15はスイッチング指
令信号PU2,PV2,PW2を選択し、瞬時値電流制
御手段14による電流制御系を形成する。
【0179】これによって、実施の形態1と同様、制御
系のゲインが大きくなり、位置決め制御における応答性
が高くなる。したがって電動機の可動子は、位置指令の
時間的変化に機敏に追従するように制御される。
【0180】次に、位置指令は、電動機の可動子を目標
位置に移動させ得るレベルに近づくと、その時間的変化
率を徐々に減少させて最終的に目標位置に対応するレベ
ルに固定される。このとき、位置指令の時間的変化が所
定の範囲Wpr内に収まるまでに減少した時点で、選択
信号発生手段17uの作用によりスイッチング指令選択
手段15はスイッチング指令信号PU1,PV1,PW
1を選択し、平均値電流制御手段13による電流制御系
が形成される。
【0181】本実施形態においては、以上のようにして
電流制御系を切り替え、電動機の位置決め制御を行うよ
うに動作する。
【0182】ところで、電動機の可動子は、位置指令が
示す目標位置に達した後、オーバーシュートあるいはア
ンダーシュートにより瞬間的に不安定な状態となるのが
常である。
【0183】したがって、位置偏差も可動子のオーバー
シュートあるいはアンダーシュートにより不安定に変化
するため、実施の形態1で示した位置偏差によって電流
制御系を切り替える構成では、電流制御系の切り替え動
作において不安定となる可能性がある(なお、各判別手
段を、ヒステリシス特性を有するものとすることで、こ
れを回避できることは既に述べたとおりである。)。
【0184】本実施形態では、上述のように、可動子の
動きには影響されない位置指令を用い、その時間的変化
に基づいて電流制御系を切り替えるようにしているた
め、実施の形態1におけるものよりも更に安定した切り
替え動作が可能な電動機制御装置を実現できる。
【0185】また、位置指令が時間的に変化している
間、実施の形態1と同様、大きなゲイン特性を有する瞬
時値電流制御手段による電流制御系を形成して位置決め
制御の応答性を高めることができる。
【0186】なお、本実施形態においても、実施の形態
1ないし5の電動機制御装置と同様、位置指令よりも内
側にある信号(位置偏差や速度偏差や速度検出信号や電
流偏差)を加えて用い、電流制御系の切り替えを行うこ
とで、位置決め制御の応答性をさらに高めることがで
き、また外乱抑制能力も向上できることは言うまでもな
い。
【0187】(実施の形態6)本実施形態は、実施の形
態1ないし5における平均値電流制御手段13を、図2
1に示すように構成したものである。
【0188】すなわち、平均値電流制御手段13を成す
電流誤差増幅器44,45,46の出力初期値が、電流
誤差増幅器設定手段51により設定可能な構成としたも
のである。
【0189】以下に本実施形態における電動機制御装置
の動作について説明する。図21における電流誤差増幅
器設定手段51は、瞬時値電流制御手段14から平均値
電流制御手段13へ電流制御系を切り替える際に、切り
替え直後に出力される平均値電流制御手段13からの第
一のスイッチング指令信号が、切り替え直前に出力され
ていた瞬時値電流制御手段14からの第二のスイッチン
グ指令信号と同じとなるように、電流誤差増幅器44,
45,46の比例項および積分項に設定すべき値を求
め、電流制御系が切り替わる以前に電流誤差増幅器4
4,45,46の出力初期値を設定完了するように動作
するものである。
【0190】このように動作する電流誤差増幅器設定手
段51により電流誤差増幅器44,45,46の出力初
期値を設定することにより、電流制御系を瞬時値電流制
御手段14によるものから平均値電流制御手段13によ
るものへと切り替える場合、その切り替え前後における
電動機の各相駆動巻線への印加電圧が同じ値に整合し、
円滑に電流制御系の移行を行うことができる。
【0191】これにより、電流制御系の移行時における
電動機の挙動を安定させ、振動や騒音の発生が少ない電
動機制御装置が実現できる。
【0192】なお、本実施形態では、電流誤差増幅器設
定手段51は電流誤差増幅器44,45,46の比例項
および積分項を設定するものとして説明したが、積分項
のみを設定する構成としてもよい。
【0193】すなわち、電動機の位置決め動作中は電流
誤差が発生しており、電流誤差増幅器44,45,46
の積分項はその誤差が蓄積されて比較的大きな値となる
のが一般的である。
【0194】したがって、電流誤差増幅器44,45,
46の出力は、その積分項の値によるものが比例項の値
によるものに比べてはるかに大きく支配的となる。
【0195】以上のことから、電流誤差増幅器設定手段
51により電流誤差増幅器44,45,46の積分項の
みを設定しても、比例項および積分項の両方に設定した
ものと実質的に同等の効果が得られることがわかる。
【0196】さらにこのように積分項のみに設定するよ
うにすることで、上記した出力初期値の算出手順や信号
処理が簡素化され、例えばこのような手順や処理をマイ
クロプロッセッサなどの演算装置により行う場合、その
処理が簡素化される分、演算時間を短縮でき、電動機制
御装置としての性能を更に向上できるという効果も得る
ことができる。
【0197】なお、電流誤差増幅器44、45、46に
出力初期値として設定する値をについては以下のように
算出することができる。
【0198】まず、瞬時値電流制御手段14による第二
のスイッチング指令信号PU2,PV2,PW2と同じ
第一のスイッチング指令信号PU1,PV1,PW1が
出力されるための電圧指令すなわち電流誤差増幅器4
4,45,46の出力値を求める。次にこの値と電流偏
差つまり電流誤差増幅器44,45,46の入力値とを
電流誤差増幅器の伝達特性を表す式(数1)に代入し、
逆演算を行うことで上記した設定値を求めることができ
る。
【0199】(実施の形態7)本実施形態は、実施の形
態1ないし5における主回路パワー素子群4および瞬時
値電流制御手段14に、図23に示す構成を適用した電
動機制御装置である。
【0200】以下に本実施形態の構成について図23を
用いて詳しく説明する。なお以下の説明において、特に
主回路パワー素子群4および瞬時値電流制御手段14の
説明を中心に行い、実施の形態1ないし5において既に
説明したその他の部分については同一符号を付し、その
説明を省略する。
【0201】主回路パワー素子群4は、主回路直流電源
3のプラス端子に接続され三相電動機1に第一の線電流
IUを供給する第一の主回路スイッチングパワー素子Q
1と、主回路直流電源3のプラス端子に接続され三相電
動機1に第二の線電流IVを供給する第二の主回路スイ
ッチングパワー素子Q2と、主回路直流電源3のプラス
端子に接続され三相電動機1に第三の線電流IWを供給
する第三の主回路スイッチングパワー素子Q3と、主回
路直流電源3のマイナス端子に接続され三相電動機1に
第一の線電流IUを供給する第四の主回路スイッチング
パワー素子Q4と、主回路直流電源3のマイナス端子に
接続され三相電動機1に第二の線電流IVを供給する第
五の主回路スイッチングパワー素子Q5と、主回路直流
電源3のマイナス端子に接続され三相電動機1に第三の
線電流IWを供給する第六の主回路スイッチングパワー
素子Q6と、各主回路スイッチングパワー素子に並列に
接続された還流ダイオードで構成される三相ブリッジ3
5と、論理反転手段37及びベースドライブ手段36と
を備え、前記論理反転手段37及びベースドライブ手段
36の作用により、スイッチング指令信号PUに従って
第一の主回路スイッチングパワー素子Q1と第四の主回
路スイッチングパワー素子Q4のいずれかをONさせ、
スイッチング指令信号PVに従って第二の主回路スイッ
チングパワー素子Q2と第五の主回路スイッチングパワ
ー素子Q5のいずれかをONさせ、スイッチング指令信
号PWに従って第三の主回路スイッチングパワー素子Q
3と第六の主回路スイッチングパワー素子Q6のいずれ
かをONさせるよう構成したものである。
【0202】ここでは、スイッチング指令信号PUがH
レベルになると第一の主回路スイッチングパワー素子Q
1をONさせ、また、スイッチング指令信号PUがLレ
ベルになると第四の主回路スイッチングパワー素子Q4
をONさせ、また、スイッチング指令信号PVがHレベ
ルになると第二の主回路スイッチングパワー素子Q2を
ONさせ、スイッチング指令信号PVがLレベルになる
と第五の主回路スイッチングパワー素子Q5をONさ
せ、また、スイッチング指令信号PWがHレベルになる
と第三の主回路スイッチングパワー素子Q3をONさ
せ、スイッチング指令信号PWがLレベルになると第六
の主回路スイッチングパワー素子Q6をONさせる構成
として説明する。
【0203】瞬時値電流制御手段14は、線電流指令信
号iTU、iTV、iTWと線電流測定結果iFU、i
FV、iFWを比較する比較手段30、31、32と、
これらの出力に基づいて第2のスイッチング指令信号P
U2、PV2、PW2を出力する論理回路33と、論理
回路33の動作タイミングをコントロールするタイミン
グ信号を発生するタイミング発生手段34とにより構成
されている。
【0204】ここで、第一、第二、第三の比較手段3
0、31、32は、各々反転入力端子にiTU、iT
V、iTWが入力され、非反転入力端子には、各々第
一、第二、第三の線電流測定結果iFU、iFV、iF
Wが入力される。そして、各比較手段から、第一、第
二、第三の線電流比較結果HU、HV、HWが出力され
る。
【0205】なお、以後の説明の都合上、前記HU、H
V、HWは、線電流指令の値に対し、線電流測定結果の
方が大であればHレベル、線電流指令の値に対し、線電
流測定結果の方が小であればLレベルになるものとす
る。
【0206】また論理回路33は、第一、第二、第三の
線電流比較結果HU、HV、HWが入力されるととも
に、タイミング発生手段34からの更新タイミング信号
CLK10が入力され、主回路スイッチングパワー素子
Q1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6のON、OFFを
指令する第二のスイッチング指令信号PU2、PV2、
PW2を出力する。
【0207】この論理回路33は、まず、更新タイミン
グ信号CLK10の立ち上がりエッジのタイミングで第
一、第二、第三の線電流比較結果HU、HV、HWの信
号レベルに基づき状態変更が行われて、第二のスイッチ
ング指令信号PU2、PV2、PW2が出力され、次
に、第一、第二、第三の線電流比較結果HU、HV、H
Wの信号レベルの変化に基づき、第二のスイッチング指
令信号PU2、PV2、PW2を変更するように構成さ
れている。
【0208】ここで、前記論理回路33の真理値表を
(表1)に示すとともに、その動作の説明を行う。
【0209】
【表1】
【0210】以下に、表1の読み方について説明する。
【0211】表1において、状態No.(A00、AX
1、AX2、A00、AY1、AY2、B00、BX1
等)は、論理回路33の入出力状態を表し、更新タイミ
ング信号の↑記号は、更新タイミング信号CLK10の
立ち上がりエッジのタイミングを示し、◆記号はHレベ
ルまたはLレベルの安定した状態を示す。
【0212】また、線電流比較結果の*記号は、DO
N’T CARE、すなわちHレベルでもLレベルでも
動作に関係がないことを示す。
【0213】その他は、HはHレベルを、LはLレベル
を示す。リセット信号RESETは、論理回路33の初
期化の為の入力信号であり、通常Lレベルで、Hレベル
の場合において、論理回路33は直ちに初期化される。
【0214】次に、表1を用いて、論理回路33の動作
を説明すると、まず、更新タイミング信号CLK10が
立ち上がる(立ち上がりエッジが入力する)と、そのと
きの第一、第二、第三の線電流比較結果HU、HV、H
Wのレベルに応じて、状態No.A00、B00、C0
0、D00、E00、F00、G00、H00の8つの
状態に推移する(状態No.の1桁目に着目し、A〜H
の8つに分岐。説明の都合上、状態No.の3桁の英数
記号については、左から1桁目、2桁目、3桁目と呼ぶ
こととする。)。
【0215】ここで、まず、状態No.A00、B0
0、C00、D00、E00、F00のいずれかに推移
した場合について説明する。
【0216】これらの状態に推移した場合には、更新タ
イミング信号CLK10の立ち上がりエッジのタイミン
グの第一、第二、第三の線電流比較結果HU、HV、H
Wの内、同一信号レベルの2つの信号に着目し、その2
つの信号の内、どちらが先に変化するかによって、以後
の動作が異なる(状態No.の2桁目に着目し、XとY
の2つに分岐)。
【0217】例えば、状態No.A00の場合は、第二
の線電流比較結果HVが先に変化すれば状態No.AX
1に推移し、第三の線電流比較結果HWが先に変化すれ
ば状態No.AY1に推移する。
【0218】その後、更新タイミング信号CLK10の
立ち上がりエッジのタイミングの第一、第二、第三の線
電流比較結果HU、HV、HWの内、同一信号レベルの
2つの信号の内、先に変化した信号でないもう一方の信
号が変化すると、状態No.の1桁目と2桁目が同一の
3桁目が2の状態に推移する。
【0219】例えば、状態No.AX1の状態からは、
状態No.AX2へ、状態No.AY1の状態であれば
状態No.AY2へ推移する。
【0220】その後、その状態を次回の更新タイミング
信号CLK10の立ち上がりエッジのタイミングまで保
持する。
【0221】最後に、更新タイミング信号CLK10の
立ち上がりエッジのタイミングに、状態No.G00ま
たはH00に推移した場合について説明すると、これら
の場合は次回の更新タイミング信号CLK10の立ち上
がりエッジが入力されるまで、この状態が保持され、従
って第二のスイッチング指令信号PU2、PV2、PW
2はそのレベルを出力し続ける。
【0222】以上が表1の読み方の説明である。以下
に、表1の真理値表に基づき前記論理回路33の動作に
ついて説明を行う。
【0223】まず、更新タイミング信号CLK10の立
ち上がりエッジのタイミングの動作について説明する。
【0224】論理回路33は、更新タイミング信号CL
K10の立ち上がりエッジのタイミングに、第一、第
二、第三の線電流比較結果HU、HV、HWの信号レベ
ルを読みとり、その時の第一、第二、第三の線電流測定
結果iFU、iFV、iFWをそれぞれの第一、第二、
第三の線電流指令iTU、iTV、iTWに近づける方
向、すなわち、iFU、iFV、iFWが線電流指令と
一致する変化が生じる様に論理回路33の出力PU2、
PV2、PW2の信号レベルを決定する。これは結果的
に、 PU2、PV2、PW2の信号レベルが HU、H
V、HWをそれぞれ反転したレベルとなる。例えば、H
UがHレベルであれば、PU2はLレベルに、HUがL
レベルであれば、PU2はHレベルに決定される。PV
2、PW2についても同様である。
【0225】次に、更新タイミング信号CLK10の立
ち上がりエッジのタイミングの後、次回の更新タイミン
グ信号CLK10の立ち上がりエッジのタイミングまで
の論理回路33の動作について説明する。
【0226】この間の動作は、更新タイミング信号CL
K10の立ち上がりエッジのタイミングにおける、H
U、HV、HWの3つの信号のレベルによって定まる。
【0227】ここで、このHU、HV、HWの3つの信
号レベルに着目し、3つの信号レベルの内の1つの信号
のレベルが異なる場合における動作、すなわち、 (HU、HV、HW)=(L、H、H) または=(H、L、H) または=(H、H、L) または=(H、L、L) または=(L、H、L) または=(L、L、H) の場合と、3つの信号レベルが全て同一レベルの場合、
すなわち、 (HU、HV、HW)=(H、H、H) または=(L、L、L) の場合とに分けて以下に説明する。
【0228】まず、更新タイミング信号CLK10の立
ち上がりエッジのタイミングにおいて、HU、HV、H
Wの3つの信号レベルの内の1つの信号のレベルが異な
る場合における動作について説明する。
【0229】三相電動機1の線電流は、3つの線電流の
内の2つの線電流の値の和の極性を反転した値が、残り
1つの値になることは自明の理である。そこで、本発明
の実施例における論理回路33では、更新タイミング信
号CLK10の立ち上がりエッジのタイミングにおける
HU、HV、HWの3つの信号の内のレベルが同一の2
つの信号に着目し、この2信号に関する線電流を供給す
る主回路スイッチングパワー素子のON、OFFを制御
する様に第二のスイッチング指令信号PU2、PV2、
PW2のレベルを決定する。
【0230】すなわち、まず、レベルが同一の2つの信
号の内の先にレベルが反転した信号が関わる線電流を供
給する主回路スイッチングパワー素子のON、OFF
を、ONであればOFF、OFFであればONという具
合に切り替わる様、該当するスイッチング指令信号のレ
ベルを反転する。続いて、レベルが同一であった2つの
信号の内の残りの1つの信号のレベルが反転した際、同
様に反転した信号の関わる線電流を供給する主回路スイ
ッチングパワー素子のON、OFFを切り替える様に該
当するスイッチング指令信号のレベルを反転する。
【0231】この時点で、論理回路33の出力である第
二のスイッチング指令信号PU2、PV2、PW2の3
つの信号は同一レベルとなり、更新タイミング信号CL
K10の立ち上がりエッジのタイミングにおけるHU、
HV、HWの3つの信号の内のレベルの異なる1つの信
号のレベルと一致し、次回の更新タイミング信号CLK
10の立ち上がりエッジのタイミングまで、このPU
2、PV2、PW2はレベルを維持する。そして、次回
の更新タイミング信号CLK10の立ち上がりエッジの
タイミング後も同様の動作を繰り返し行うよう構成して
いる。
【0232】次に、更新タイミング信号CLK10の立
ち上がりエッジのタイミングにおいて、HU、HV、H
Wの3つの信号のレベルが全て同一レベルである場合に
おける動作について説明する。
【0233】HU、HV、HWの3つの信号のレベルが
全て同一レベルである場合には、次回の更新タイミング
信号CLK10の立ち上がりエッジのタイミングまで、
更新タイミング信号CLK10の立ち上がりエッジのタ
イミングに定められたPU2、PV2、PW2の信号レ
ベルが維持される。
【0234】以上が瞬時値電流制御手段14についての
説明である。つぎに図24を用いて、上記した本実施形
態における瞬時値電流制御手段14により線電流が制御
される様子を説明する。
【0235】図24において、(a)は第一、第二、第
三の線電流指令iTU、iTV、iTW並びに第一、第
二、第三の線電流測定結果iFU、iFV、iFWを示
した図であり、(b)は(a)の点線部を拡大した論理
回路33の作用を示す図であり、(c)は論理回路33
の出力であるスイッチング指令信号PU、PV、PWの
出力レベルに基づく第一、第二、第三、第四、第五、第
六の主回路スイッチングパワー素子Q1、Q2、Q3、
Q4、Q5、Q6のON、OFF動作を示す図である。
【0236】まず、時刻t=t1において、すなわち、
更新タイミング信号CLK10の立ち上がりエッジのタ
イミングの動作説明を行う。
【0237】更新タイミング信号CLK10の立ち上が
りエッジのタイミングのiTU、iTV、iTWとiF
U、iFV、iFWの大小関係が iTU>iFU iTV<iFV iTW<iFW である時刻t=t1において、第一、第二、第三の線電
流比較結果HU、HV、HWは、 (HU、HV、HW)=(L、H、H) となる。
【0238】この状態は、(表1)の真理値表における
状態No.A00に相当し、論理回路33より出力され
るスイッチング指令信号PU、PV、PWは、(PU、
PV、PW)=(H、L、L)となり、主回路パワー素
子群4へ伝達される。
【0239】そして、主回路スイッチングパワー素子Q
1、Q2、Q3、Q4、Q5、Q6は各々ON、OF
F、OFF、OFF、ON、ONとなり、各線電流測定
結果iFU、iFV、iFWは三相電動機1の電気的時
定数に従って各線電流指令iTU、iTV、iTWに近
づいていく。
【0240】以上が、時刻t=t1において、更新タイ
ミング信号CLK10の立ち上がりエッジのタイミング
の瞬時値電流制御手段14による電流制御の動作説明で
ある。
【0241】次に、iTV>iFVとなり、(HU、H
V、HW)=(L、H、H)から (HU、HV、HW)=(*、L、H) に変化したタイミング(時刻t=t11)における動作
説明を行う。(HUのレベルは無視するので、説明の都
合上、HU=*はDON’T CAREの意味とする。
また、以後‘*’はDON’T CAREの意味とす
る。) 論理回路10は、この第一、第二、第三の線電流比較結
果HU、HV、HWを入力し、スイッチング指令信号P
U、PV、PWを、(PU、PV、PW)=(H、L、
L)から (PU、PV、PW)=(H、H、L) に切り替え、主回路スイッチングパワー素子Q2をO
N、Q5をOFFに切り替える(状態No.AX1に推
移)。
【0242】以上が、時刻t=t11における動作説明
である。次に、iTW>iFWとなり、(HU、HV、
HW)=(*、L、H)から (HU、HV、HW)=(*、H、H) に変化したタイミング(時刻t=t12)における動作
説明を行う。
【0243】論理回路33は、この第一、第二、第三の
線電流比較結果HU、HV、HWを入力し、スイッチン
グ指令信号PU、PV、PWを、(PU、PV、PW)
=(H、H、L)から (PU、PV、PW)=(H、H、H) に切り替え、主回路スイッチングパワー素子Q3をO
N、Q6をOFFに切り替える(状態No.AX2に推
移)。
【0244】以上が、時刻t=t12における動作説明
である。そして、 (PU、PV、PW)=(H、H、H) の状態は、次回の更新タイミング信号CLK10の立ち
上がりエッジのタイミングまで、維持される。
【0245】さらに、次回の更新タイミング信号CLK
10の立ち上がりエッジのタイミング後も同様の動作を
行うことで、三相電動機1の各線電流が、第一、第二、
第三の線電流指令iTU、iTV、iTWに従うように
制御される。
【0246】以上が、本実施形態における瞬時値電流制
御手段14により電流が制御される様子の説明である。
【0247】なお、瞬時値電流制御手段14において
は、別の構成として図22に示した14cのようにヒス
テリシスコンパレータを用いたものが一般に知られてい
る。
【0248】このヒステリシスコンパレータを瞬時値電
流制御手段に用いたものにおいても、実施の形態1ない
し5に示したもの同様の効果を得ることができることは
言うまでもない。
【0249】しかし、このヒステリシスコンパレータを
用いた瞬時値電流制御手段14cにより電流制御を行っ
た場合、線電流指令信号と線電流測定結果とを単純比較
して第二のスイッチング指令信号PU2,PV2,PW
2としているため、第二のスイッチング指令信号PU
2,PV2,PW2がHレベルあるいはLレベルとなる
タイミングに規則性がない。
【0250】このような不規則な信号をスイッチング指
令信号PU,PV,PWに用いて主回路パワー素子群4
を制御すると、各主回路スイッチングパワー素子Q1な
いしQ6のスイッチング周波数が定まらず、動作が不安
定となる。つまり、電動機の騒音が大きくなったり、ま
たスイッチング周波数が高くなりすぎた場合には、主回
路スイッチングパワー素子Q1ないしQ6のスイッチン
グ損失が増大して、場合によっては破壊に至る恐れもあ
るといった課題がある。
【0251】本実施形態のように、図23に示す構成の
瞬時値電流制御手段14により電流制御を行った場合
は、これまでの説明から明らかのように、主回路スイッ
チングパワー素子がスイッチングするタイミングを更新
タイミングでコントロールすることができ、(パワー素
子のスイッチングを、更新タイミングの間に、更新タイ
ミングと各線電流比較結果の変化のタイミングの2回と
することができる。)パワー素子Q1ないしQ6のスイ
ッチング周波数を安定にすることができる。
【0252】したがって、パワー素子のスイッチング動
作が安定し、電動機の騒音の発生を抑え、パワー素子Q
1ないしQ6のスイッチング損失が増大することもな
く、破壊に至る心配もなくなり、図22に示したヒステ
リシスコンパレータを用いた構成の場合のような課題は
一掃される。
【0253】また、上記した瞬時値電流制御手段14に
おける論理回路33は、真理値表(表2)のような動作
する構成にしてもよい。
【0254】
【表2】
【0255】この場合、状態No.の3桁目にある時の
第二のスイッチング指令信号PU2、PV2、PW2の
状態が(表1)とは逆の電圧側の主回路スイッチングパ
ワー素子がオンするような状態となる。
【0256】このように構成しても三相電動機1の各相
駆動巻線間に印加される電圧は(表1)の場合と何ら変
わることなく、論理回路33を(表1)に基づいて、ス
イッチング指令信号を出力するようにしたものと同様に
動作し、同様の効果がある。
【0257】また、論理回路33は、真理値表(表3)
のような動作する構成にしてもよい。
【0258】
【表3】
【0259】この場合、状態No.の3桁目にある時の
第二のスイッチング指令信号PU2、PV2、PW2の
状態がすべての場合において(L、L、L)となる。
【0260】このように構成しても三相電動機1の各相
駆動巻線間に印加される電圧は(表1)の場合と何ら変
わることなく、論理回路33を(表1)に基づいて、ス
イッチング指令信号を出力するようにしたものと同様に
動作し、同様の効果がある。
【0261】さらに、このように第二のスイッチング指
令信号PU2、PV2、PW2の状態がすべての場合に
おいて(L、L、L)となり、最終的に主回路直流電源
のマイナス側に設けたパワー素子Q4、Q5、Q6をす
べてオン状態とするように動作することにより、図25
に示すようなブートストラップ型のベースドライブ手段
36aによりパワー素子を駆動することができる。
【0262】ブートストラップ型のベースドライブ手段
36aは一般的によく知られるものであり、主回路直流
電源のマイナス側のパワー素子Q4(、またはQ5、ま
たはQ6)がオン状態のときに主回路直流電源のプラス
側のパワー素子Q1(、またはQ2、またはQ3)を駆
動するためのエネルギーをコンデンサCに蓄えてパワー
素子Q1(、またはQ2、またはQ3)を駆動するベー
スドライブ方式である。
【0263】この方式は、低損失で回路のIC化も容易
であるという特徴を持っている。従って論理回路33を
(表3)に基づいて、スイッチング指令信号を出力する
ことにより、上記したブートストラップ型のベースドラ
イブ手段36aを有する主回路パワー素子群4を適用す
ることが可能となり、電動機制御装置全体の低損失化、
IC化、小型化を実現できる。
【0264】(実施の形態8)本実施形態は、実施の形
態7における瞬時値電流制御手段14を、図26に示す
14aの構成、つまり三角波信号SCがピーク(最大値
または最小値)となるタイミングでタイミング発生手段
34が更新タイミングを発生するように、タイミング発
生手段34にピーク信号を出力するピーク信号発生手段
40を設けた構成とし、加えて、スイッチング指令選択
手段15を15aの構成、つまりピーク信号発生手段4
0からのピーク信号に同期させて選択信号発生手段17
からの選択信号をセレクタ16のチャンネル選択入力A
/Bに入力するDフリップフロップ39を設けた構成と
したものである。
【0265】以下に、本実施形態における瞬時値電流制
御手段14aとスイッチング指令選択手段15aとを有
した場合の動作について図27を参照して説明する。
【0266】図27は、平均値電流制御手段13による
電流制御系が形成されている場合と、瞬時値電流制御手
段14による電流制御系が形成されている場合と、これ
らが切り替わる場合のスイッチング指令信号PU,P
V,PWの様子を示したものである。
【0267】すなわち、A区間およびC区間は平均値電
流制御手段13による電流制御系が形成されている場
合、B区間は瞬時値電流制御手段14による電流制御系
が形成されている場合、動作点D点は平均値電流制御手
段13から瞬時値電流制御手段14による電流制御系に
切り替わる瞬間、動作点E点は瞬時値電流制御手段14
から平均値電流制御手段13による電流制御系に切り替
わる瞬間のスイッチング指令信号PU,PV,PWの様
子を示したものである。
【0268】図において、更新タイミングは、ピーク信
号発生手段40のピーク信号(図示せず)に基づき、三
角波信号SCの最小値毎に発生させられるものとして説
明を行う。
【0269】平均値電流制御手段13により電流制御系
が形成されるA区間およびC区間では、スイッチング指
令信号PU,PV,PWとしては、平均値電流制御手段
13から出力される第一のスイッチング指令信号PU
1,PV1,PW1が選択されて出力される。
【0270】平均値電流制御手段13は、その内部にて
電流誤差増幅器の出力である電圧指令と三角波信号SC
とを比較して、その大小関係に応じたHレベルとLレベ
ルの2値信号をスイッチング指令信号として出力するた
め、三角波信号SCのピーク値付近では必ず全てのスイ
ッチング指令信号はHレベルあるいはLレベルの状態と
なる。
【0271】そして全てのスイッチング指令信号が同一
のレベルとなると、三相電動機1はホルト状態となり、
全ての駆動巻線間の電圧は概略零となる。
【0272】図27においては、三角波信号SCのピー
ク値付近で全てのスイッチング指令信号がLレベルとな
る場合を例に示している。
【0273】一方、瞬時値電流制御手段14により電流
制御系が形成されるB区間では、スイッチング指令信号
PU,PV,PWとしては、瞬時値電流制御手段14か
ら出力される第二のスイッチング指令信号PU2,PV
2,PW2が選択されて出力される。
【0274】瞬時値電流制御手段14は、前述したとお
り、更新タイミングから次の更新タイミングまでの間で
2回、スイッチング指令信号の状態を更新し、最終的に
全てのスイッチング指令信号をHレベルかあるいはLレ
ベルかのいずれかの状態とするように動作するため、更
新タイミングの発生時には必ず全てのスイッチング指令
信号はHレベルあるいはLレベルの状態となっている。
【0275】全てのスイッチング指令信号が同一のレベ
ルとなると、三相電動機1はホルト状態となり、全ての
駆動巻線間の電圧は概略零となる。
【0276】図27においては、更新タイミングの発生
時点でスイッチング指令信号がLレベルとなる場合を例
に示している。
【0277】これらを整理すると、図27において、平
均値電流制御手段13によりスイッチング指令信号P
U,PV,PWが選択されているA区間およびC区間で
は三角波信号SCの最小値のピーク付近で全てのスイッ
チング指令信号がLレベルであり、このとき三相電動機
1はホルト状態となっている。
【0278】また瞬時値電流制御手段14によりスイッ
チング指令信号PU,PV,PWが選択されているB区
間ではタイミングパルスの発生時点で全てのスイッチン
グ指令信号がLレベルとなっており、このときにも三相
電動機1はホルト状態となっている。
【0279】ところで、更新タイミングは、ピーク信号
発生手段40の作用により三角波信号SCが最小値とな
るタイミングで発生している。したがって、三角波信号
SCの最小値と更新タイミングの発生時期は同じであ
り、このタイミングにおいては三相電動機1はホルト状
態となっている。
【0280】また同じタイミングで選択信号発生手段1
7からの選択信号がDフリップフロップの作用によりセ
レクタ16のチャンネル選択入力A/Bに入力されるた
め、電流制御系の切り替え、つまり第一と第二のスイッ
チング指令信号の選択切り替えは三相電動機1がホルト
状態である瞬間に行われる(図27の動作点D点および
E点)。
【0281】以上のことから明らかなように、本実施形
態においては、電流制御系を切り替える際に、三相電動
機1がホルト状態であるタイミングで第一と第二のスイ
ッチング指令信号の選択を切り替えるようにしたこと
で、円滑な電流制御系の移行が可能である。したがっ
て、その切り替え時に振動や騒音あるいはノイスが発生
する心配がなく、またパワー素子のスイッチング周波数
においても切り替え前後で乱れる心配のない電動機制御
装置を実現できる。
【0282】なお、本実施形態においては更新タイミン
グを三角波信号SCの最小値のタイミングで発生させる
ようにしたが、三角波信号SCの最大値のタイミングで
発生させるようにしてもよい。
【0283】また、図27ではスイッチング指令信号P
U,PV,PWが更新タイミングあるいは三角波信号の
最小値のタイミングにおいて全てLレベルであるとして
説明したが、全てHレベルの状態であっても電動機がホ
ルト状態であることには変わりなく、上記した動作およ
び効果において何ら変わるところはない。
【0284】
【発明の効果】本発明に係る第1の電動機制御装置にお
いては、位置偏差が所定の範囲内であるか否かにより、
平均値電流制御手段からの第一のスイッチング指令信号
をスイッチング指令信号として選択し、平均値電流制御
手段による電流制御系に切り替えるか、あるいは瞬時値
電流制御手段からの第二のスイッチング指令信号をスイ
ッチング指令信号として選択し、瞬時値電流制御手段に
よる電流制御系に切り替えるかを制御する選択信号発生
手段を有するスイッチング指令選択手段を設けたことに
より、電動機の可動子の移動量が所望の位置に達するま
で、大きなゲイン特性を有する瞬時値電流制御手段によ
る電流制御系が形成でき、その結果、位置決め制御の高
速応答性を可能とした。
【0285】また選択信号発生手段を、位置偏差に加え
て、速度偏差や速度変化や電流偏差に基づいて平均値電
流制御手段による電流制御系と瞬時値電流制御手段によ
る電流制御系を選択する構成としたことで、さらに位置
決め制御の応答性を高めることができ、かつ、外乱抑制
能力をも高くすることができる。
【0286】本発明に係る第2の電動機制御装置におい
ては、選択信号発生手段を、電動機の可動子の速度が概
略零速度であるか否かにより、平均値電流制御手段と瞬
時値電流制御手段の選択切り替えを行う構成とし、速度
が概略零となるまではゲインが大きく応答性も高い瞬時
値電流制御手段を用いた電流制御系を形成することによ
り、位置決め制御の応答性が高速化できる。
【0287】また選択信号発生手段を、速度に加えて、
速度変化や電流偏差に基づいて平均値電流制御手段によ
る電流制御系と瞬時値電流制御手段による電流制御系を
選択する構成としたことで、さらに位置決め制御の応答
性を高めることができ、かつ、外乱抑制能力をも高くす
ることができる。
【0288】本発明に係る第3の電動機制御装置におい
ては、選択信号発生手段を、速度偏差が所定の範囲内で
あるか否かにより、平均値電流制御手段と瞬時値電流制
御手段の選択切り替えを行う構成とし、速度偏差が所望
の範囲内に入るまで、大きなゲイン特性を有する瞬時値
電流制御手段による電流制御系を形成して、位置決め制
御の高速応答性を可能とした。
【0289】またこの構成により、平均値電流制御手段
と瞬時値電流制御手段とが交互に動作して位置決め完了
に至るように動作するため、位置決め途中の過渡時にお
ける電動機の振動や騒音も低減できる。
【0290】また選択信号発生手段を、速度変化や電流
偏差に基づいて平均値電流制御手段による電流制御系と
瞬時値電流制御手段による電流制御系を選択する構成と
することで、さらに位置決め制御の応答性を高めること
ができ、かつ、外乱抑制能力をも高くすることができ
る。
【0291】本願発明に係る第4の電動機制御装置にお
いては、選択信号発生手段を、速度指令が電動機の可動
子の速度を概略零とするような指令信号であるか否かに
より、平均値電流制御手段と瞬時値電流制御手段の選択
切り替えを行う構成とし、速度指令が概略零速度指令と
なるまではゲインが大きく応答性も高い瞬時値電流制御
手段を用いた電流制御系を形成することにより、位置決
め制御の応答性が高速化できる。
【0292】またこの構成により、速度指令は一般的に
位置検出信号よりも高分解能で量子化誤差の少ないディ
ジタル信号あるいはアナログ信号で与えられるため、平
均値電流制御手段と瞬時値電流制御手段との切り替えを
より細かく的確に行うことができる。
【0293】また選択信号発生手段を、速度指令に加え
て、速度変化や電流偏差に基づいて平均値電流制御手段
による電流制御系と瞬時値電流制御手段による電流制御
系を選択する構成とすることで、さらに位置決め制御の
応答性を高めることができ、かつ、外乱抑制能力をも高
くすることができる。
【0294】本願発明に係る第5の電動機制御装置にお
いては、位置指令の時間的変化が所定の範囲内であるか
否かにより、平均値電流制御手段と瞬時値電流制御手段
の選択切り替えを行う構成とし、位置指令の時間的変化
が所定の範囲内となるまではゲインが大きく応答性も高
い瞬時値電流制御手段を用いた電流制御系を形成するこ
とにより、位置決め制御の応答性が高速化できる。
【0295】またこの構成により、可動子の動きには影
響されない位置指令を用いて電流制御系を切り替えるた
め、更に安定した電流制御系の切り替え動作が可能な電
動機制御装置を実現できる。
【0296】本発明に係る第1ないし第5の電動機制御
装置において、平均値電流制御手段を成す電流誤差増幅
器の出力初期値を、電流誤差増幅器設定手段により設定
可能とする構成としてもよい。
【0297】この構成により、瞬時値電流制御手段から
平均値電流制御手段に切り替えて電流制御系を形成する
際、その切り替え前後における電動機駆動巻線への印加
電圧を同じ値に整合することができ、電流制御系が移行
する時の電動機の挙動を安定させ、振動や騒音の発生を
抑制することができる。
【0298】また、電流誤差増幅器設定手段は電流誤差
増幅器に積分項に対してのみ、出力初期値を設定するよ
うに構成してもよい。
【0299】この場合、前記出力初期値の設定処理が簡
素化され、その結果マイクロプロセッサなどの演算時間
が短縮でき、電動機の制御性能の更なる向上を図ること
ができる。
【0300】本発明に係る第1ないし第5の電動機制御
装置において、瞬時値電流制御手段を、線電流指令信号
と線電流測定結果を比較する比較手段と、これらの出力
に基づいて第2のスイッチング指令信号を出力する論理
回路と、論理回路の動作タイミングをコントロールする
タイミング信号を発生するタイミング発生手段とを備え
た構成としてもよい。
【0301】この構成により、主回路パワー素子群を成
す主回路スイッチングパワー素子がスイッチングするタ
イミングを、タイミング発生手段からの更新タイミング
信号でコントロールすることができ、主回路スイッチン
グパワー素子のスイッチング周波数を安定にすることが
できる。その結果、主回路スイッチングパワー素子のス
イッチング動作が安定し、電動機の騒音の発生を抑える
と共に、パワー素子のスイッチング損失も抑えることが
できる。
【0302】また、最終的に主回路直流電源のマイナス
側に設けたパワー素子がずべてオン状態となるように、
第二のスイッチング指令信号が出力されるよう論理回路
を構成することにより、主回路パワー素子群がブートス
トラップ型のベースドライブ手段を有するものに適用で
きるようになり、その結果、電動機制御装置全体の低損
失化,IC化,小型化を図ることが可能となる。
【0303】また、ピーク信号発生手段を設けて、PW
M搬送波信号である三角波信号がピーク(最大値または
最小値)となるタイミングでタイミング発生手段が更新
タイミングを発生するようにし、加えて、このタイミン
グに同期して選択信号発生手段からの選択信号を有効と
するように構成することにより、電流制御系の切り替え
を電動機がホルト状態であるタイミングで行うことがで
き、その切り替え時に振動や騒音あるいはノイスが発生
する心配がなく、またパワー素子のスイッチング周波数
においても切り替え前後で乱れる心配のない電動機制御
装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における電動機制御装置
の構成図
【図2】本発明の実施の形態1における選択信号発生手
段の構成図
【図3】本発明の実施の形態1における電動機制御装置
の動作説明図
【図4】本発明の実施の形態1における選択信号発生手
段の他の構成図
【図5】本発明の実施の形態1における選択信号発生手
段の他の構成を用いた場合の動作説明図
【図6】本発明の実施の形態1における選択信号発生手
段の他の構成を用いた場合の外乱抑制動作説明図
【図7】本発明の実施の形態2における電動機制御装置
の構成図
【図8】本発明の実施の形態2における選択信号発生手
段の構成図
【図9】本発明の実施の形態2における電動機制御装置
の動作説明図
【図10】本発明の実施の形態2における選択信号発生
手段の他の構成図
【図11】本発明の実施の形態3における電動機制御装
置の構成図
【図12】本発明の実施の形態3における選択信号発生
手段の構成図
【図13】本発明の実施の形態3における電動機制御装
置の動作説明図
【図14】本発明の実施の形態4における電動機制御装
置の構成図
【図15】本発明の実施の形態4における選択信号発生
手段の構成図
【図16】本発明の実施の形態4における電動機制御装
置の動作説明図
【図17】本発明の実施の形態4における選択信号発生
手段の他の構成図
【図18】本発明の実施の形態5における電動機制御装
置の構成図
【図19】本発明の実施の形態5における選択信号発生
手段の構成図
【図20】本発明の実施の形態5における電動機制御装
置の動作説明図
【図21】本発明の平均値電流制御手段の構成図
【図22】ヒステリシスコンパレータによる一般的な瞬
時値電流制御手段の構成図
【図23】本発明の瞬時値電流制御手段を含めた電動機
制御装置を示す図
【図24】本発明の瞬時値電流制御手段を含めた電動機
制御装置の動作説明図
【図25】ブートストラップ型ベースドライブ手段の構
成例を示す図
【図26】本発明の電流制御手段の構成図
【図27】本発明の電流制御手段による動作説明図
【図28】従来の電動機制御装置の構成図
【図29】従来の電動機制御装置における平均値電流制
御手段の構成図
【図30】従来の電動機制御装置の動作説明図
【符号の説明】
1 三相電動機 3 主回路直流電源 4 主回路パワー素子群 5 電流制御手段 6 線電流検出手段 8 速度検出手段 9 位置検出手段 12 線電流指令発生手段 13 平均値電流制御手段 14 瞬時値電流制御手段 15 スイッチング指令選択手段 17 選択信号発生手段 30 第1の比較手段 31 第2の比較手段 32 第3の比較手段 33 論理回路 34 タイミング発生手段 44,45,46 電流誤差増幅器 51 電流誤差増幅器設定手段

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機と、主回路直流電源と、前記主回
    路直流電源の電力を前記電動機の駆動巻線に供給する主
    回路パワー素子群と、前記電動機の駆動巻線に流れる線
    電流を検出し線電流測定結果として出力する線電流検出
    手段と、前記電動機の可動子の移動量を検出する位置検
    出手段と、前記位置検出手段により検出される移動量が
    所望の値となるように、前記移動量と前記所望の値との
    差である位置偏差に応じたスイッチング指令信号を前記
    主回路パワー素子群に出力することによって、前記線電
    流を制御する電流制御手段とを備え、前記電流制御手段
    は、前記位置偏差に基づいて前記電動機に流入すべき前
    記線電流の指令信号を出力する線電流指令発生手段と、
    前記線電流測定結果と前記線電流指令信号との差を増幅
    して得られる電圧指令信号とPWM搬送波信号とを比較
    して第一のスイッチング指令信号を出力する平均値電流
    制御手段と、前記線電流測定結果と前記線電流指令信号
    との大小関係の比較結果に基づき第二のスイッチング指
    令信号を出力する瞬時値電流制御手段と、前記第一のス
    イッチング指令信号と前記第二のスイッチング指令信号
    のいずれか一方を前記スイッチング指令信号として選択
    し、前記主回路パワー素子群に出力するスイッチング指
    令選択手段とにより成るものであって、前記スイッチン
    グ指令選択手段は、前記位置偏差が所定の範囲内の時に
    は前記第一のスイッチング指令信号を選択し、前記位置
    偏差が所定の範囲外の時には前記第二のスイッチング指
    令信号を選択して前記スイッチング指令信号とするよう
    に構成した電動機制御装置。
  2. 【請求項2】 電動機の速度を検出して速度検出信号を
    出力する速度検出手段を有し、スイッチング指令選択手
    段は、位置偏差による選択に加えて、前記速度検出信号
    と前記位置偏差との差により得られる速度偏差または前
    記速度検出信号の時間的変化または線電流測定結果と線
    電流指令信号との差により得られる電流偏差のうち少な
    くとも一つ以上を検出して、その値が所定の範囲内の時
    には第一のスイッチング指令信号を選択し、所定の範囲
    外の時には第二のスイッチング指令信号を選択してスイ
    ッチング指令信号とするように構成した請求項1記載の
    電動機制御装置。
  3. 【請求項3】 電動機と、主回路直流電源と、前記主回
    路直流電源の電力を前記電動機の駆動巻線に供給する主
    回路パワー素子群と、前記電動機の駆動巻線に流れる線
    電流を検出し線電流測定結果として出力する線電流検出
    手段と、前記電動機の速度を検出し速度検出信号として
    出力する速度検出手段と、前記電動機の可動子の移動量
    を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段により検
    出される移動量が所望の値となるように、前記移動量と
    前記所望の値との差により得られる位置偏差と前記速度
    検出信号との差、つまり速度偏差に応じたスイッチング
    指令信号を前記主回路パワー素子群に出力することによ
    って、前記線電流を制御する電流制御手段とを備え、前
    記電流制御手段は、前記速度偏差に基づいて前記電動機
    に流入すべき前記線電流の指令信号を出力する線電流指
    令発生手段と、前記線電流測定結果と前記線電流指令信
    号との差を増幅して得られる電圧指令信号とPWM搬送
    波信号を比較して第一のスイッチング指令信号を出力す
    る平均値電流制御手段と、前記線電流測定結果と前記線
    電流指令信号との大小関係の比較結果に基づき第二のス
    イッチング指令信号を出力する瞬時値電流制御手段と、
    前記第一のスイッチング指令信号と前記第二のスイッチ
    ング指令信号のいずれか一方を前記スイッチング指令信
    号として選択し、前記主回路パワー素子群に出力するス
    イッチング指令選択手段とにより成るものであって、前
    記スイッチング指令選択手段は、前記速度検出信号が概
    略零速度を意味する信号であるときには前記第一のスイ
    ッチング指令信号を選択し、これ以外のときには前記第
    二のスイッチング指令信号を選択して前記スイッチング
    指令信号とするように構成した電動機制御装置。
  4. 【請求項4】 スイッチング指令選択手段は、速度検出
    信号による選択に加えて、前記速度検出信号の時間的変
    化または線電流測定結果と線電流指令信号との差により
    得られる電流偏差のうち少なくとも一つ以上を検出し
    て、その値が所定の範囲内の時には第一のスイッチング
    指令信号を選択し、所定の範囲外の時には第二のスイッ
    チング指令信号を選択してスイッチング指令信号とする
    ように構成した請求項3記載の電動機制御装置。
  5. 【請求項5】 電動機と、主回路直流電源と、前記主回
    路直流電源の電力を前記電動機の駆動巻線に供給する主
    回路パワー素子群と、前記電動機の駆動巻線に流れる線
    電流を検出し線電流測定結果として出力する線電流検出
    手段と、前記電動機の速度を検出し速度検出信号として
    出力する速度検出手段と、前記電動機の可動子の移動量
    を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段により検
    出される移動量が所望の値となるように、前記移動量と
    前記所望の値との差により得られる位置偏差と前記速度
    検出信号との差、つまり速度偏差に応じたスイッチング
    指令信号を前記主回路パワー素子群に出力することによ
    って、前記線電流を制御する電流制御手段とを備え、前
    記電流制御手段は、前記速度偏差に基づいて前記電動機
    に流入すべき前記線電流の指令信号を出力する線電流指
    令発生手段と、前記線電流測定結果と前記線電流指令信
    号との差を増幅して得られる電圧指令信号とPWM搬送
    波信号を比較して第一のスイッチング指令信号を出力す
    る平均値電流制御手段と、前記線電流測定結果と前記線
    電流指令信号との大小関係の比較結果に基づき第二のス
    イッチング指令信号を出力する瞬時値電流制御手段と、
    前記第一のスイッチング指令信号と前記第二のスイッチ
    ング指令信号のいずれか一方を前記スイッチング指令信
    号として選択し、前記主回路パワー素子群に出力するス
    イッチング指令選択手段とにより成るものであって、前
    記スイッチング指令選択手段は、前記速度偏差または前
    記速度検出信号の時間的変化または前記線電流測定結果
    と前記線電流指令信号との差より得られる電流偏差のう
    ち少なくとも一つ以上を検出して、その値が所定の範囲
    内の時には前記第一のスイッチング指令信号を選択し、
    所定の範囲外の時には前記第二のスイッチング指令信号
    を選択して前記スイッチング指令信号とするように構成
    した電動機制御装置。
  6. 【請求項6】 電動機と、主回路直流電源と、前記主回
    路直流電源の電力を前記電動機の駆動巻線に供給する主
    回路パワー素子群と、前記電動機の駆動巻線に流れる線
    電流を検出し線電流測定結果として出力する線電流検出
    手段と、前記電動機の速度を検出し速度検出信号として
    出力する速度検出手段と、前記電動機の可動子の移動量
    を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段により検
    出される移動量が所望の値となるように、前記移動量と
    前記所望の値との差である位置偏差を誤差増幅した結
    果、つまり速度指令に応じたスイッチング指令信号を前
    記主回路パワー素子群に出力することによって、前記線
    電流を制御する電流制御手段とを備え、前記電流制御手
    段は、前記速度指令に基づいて前記電動機に流入すべき
    前記線電流の指令信号を出力する線電流指令発生手段
    と、前記線電流測定結果と前記線電流指令信号との差を
    増幅して得られる電圧指令信号とPWM搬送波信号を比
    較して第一のスイッチング指令信号を出力する平均値電
    流制御手段と、前記線電流測定結果と前記線電流指令信
    号との大小関係の比較結果に基づき第二のスイッチング
    指令信号を出力する瞬時値電流制御手段と、前記第一の
    スイッチング指令信号と前記第二のスイッチング指令信
    号のいずれか一方を前記スイッチング指令信号として選
    択し、前記主回路パワー素子群に出力するスイッチング
    指令選択手段とにより成るものであって、前記スイッチ
    ング指令選択手段は、前記速度指令が概略零速度指令を
    意味する信号であるときには前記第一のスイッチング指
    令信号を選択し、これ以外のときには前記第二のスイッ
    チング指令信号を選択して前記スイッチング指令信号と
    するように構成した電動機制御装置。
  7. 【請求項7】 スイッチング指令選択手段は、速度指令
    による選択に加えて、速度検出信号の時間的変化または
    線電流測定結果と線電流指令信号との差により得られる
    電流偏差のうち少なくとも一つ以上を検出して、その値
    が所定の範囲内の時には第一のスイッチング指令信号を
    選択し、所定の範囲外の時には第二のスイッチング指令
    信号を選択してスイッチング指令信号とするように構成
    した請求項6記載の電動機制御装置。
  8. 【請求項8】 電動機と、主回路直流電源と、前記主回
    路直流電源の電力を前記電動機の駆動巻線に供給する主
    回路パワー素子群と、前記電動機の駆動巻線に流れる線
    電流を検出し線電流測定結果として出力する線電流検出
    手段と、前記電動機の可動子の移動量を検出する位置検
    出手段と、前記位置検出手段により検出される移動量が
    位置指令によって定められる所望の値となるように、前
    記移動量と前記所望の値との差である位置偏差に応じた
    スイッチング指令信号を前記主回路パワー素子群に出力
    することによって、前記線電流を制御する電流制御手段
    とを備え、前記電流制御手段は、前記位置偏差に基づい
    て前記電動機に流入すべき前記線電流の指令信号を出力
    する線電流指令発生手段と、前記線電流測定結果と前記
    線電流指令信号との差を増幅して得られる電圧指令信号
    とPWM搬送波信号とを比較して第一のスイッチング指
    令信号を出力する平均値電流制御手段と、前記線電流測
    定結果と前記線電流指令信号との大小関係の比較結果に
    基づき第二のスイッチング指令信号を出力する瞬時値電
    流制御手段と、前記第一のスイッチング指令信号と前記
    第二のスイッチング指令信号のいずれか一方を前記スイ
    ッチング指令信号として選択し、前記主回路パワー素子
    群に出力するスイッチング指令選択手段とにより成るも
    のであって、前記スイッチング指令選択手段は、前記位
    置指令の時間的変化が所定の範囲内でないときには前記
    第二のスイッチング指令信号を選択し、前記位置指令の
    時間的変化が所定の範囲内である間に前記第一のスイッ
    チング指令信号を選択して前記スイッチング指令信号と
    するように構成した電動機制御装置。
  9. 【請求項9】 平均値電流制御手段に含まれる電流誤差
    増幅器の出力初期値を設定できる電流誤差増幅器設定手
    段を備え、前記平均値電流制御手段は、線電流測定結果
    と線電流指令信号との差を増幅する前記電流誤差増幅器
    を含み、前記電流誤差増幅器の出力を電圧指令信号とし
    てPWM搬送波信号と比較し、第一のスイッチング指令
    信号を出力するものであって、スイッチング指令選択手
    段が、スイッチング指令信号の選択を瞬時値電流制御手
    段の出力である第二のスイッチング指令信号から前記第
    一のスイッチング指令信号へ切り替える際、前記電流誤
    差増幅器設定手段は、前記切り替え以前に前記電流誤差
    増幅器の出力初期値を設定完了し、切り替え直後は前記
    出力初期値が前記電流誤差増幅器より出力される構成と
    した請求項1ないし8記載の電動機制御装置。
  10. 【請求項10】 電流誤差増幅器設定手段は、電流誤差
    増幅器の出力初期値の積分項を設定する構成とした請求
    項9記載の電動機制御装置。
  11. 【請求項11】 電流誤差増幅器設定手段は、電流誤差
    増幅器の出力初期値として瞬時値電流制御手段の出力で
    ある第二のスイッチング指令信号より算出した値を設定
    し、スイッチング指令信号を切り替える直前の前記第二
    のスイッチング指令信号と切り替え直後の第一のスイッ
    チング指令信号が合うように構成した請求項9または1
    0記載の電動機制御装置。
  12. 【請求項12】 電動機は三相電動機とし、線電流検出
    手段は、前記三相電動機の各相駆動巻線に流入する線電
    流を直接的または間接的に測定し第一の線電流測定結果
    および第二の線電流測定結果および第三の線電流測定結
    果を出力する構成とし、電流制御手段に含まれる線電流
    指令発生手段は、前記三相電動機の各相駆動巻線に流入
    すべき線電流を指令する第一の線電流指令信号および第
    二の線電流指令信号および第三の線電流指令信号を出力
    する構成とし、主回路パワー素子群は、主回路直流電源
    のプラス端子に接続され前記三相電動機に第一の線電流
    を供給する第一の主回路スイッチングパワー素子と、前
    記主回路直流電源のプラス端子に接続され前記三相電動
    機に第二の線電流を供給する第二の主回路スイッチング
    パワー素子と、前記主回路直流電源のプラス端子に接続
    され前記三相電動機に第三の線電流を供給する第三の主
    回路スイッチングパワー素子と、前記主回路直流電源の
    マイナス端子に接続され前記三相電動機に第一の線電流
    を供給する第四の主回路スイッチングパワー素子と、前
    記主回路直流電源のマイナス端子に接続され前記三相電
    動機に第二の線電流を供給する第五の主回路スイッチン
    グパワー素子と、前記主回路直流電源のマイナス端子に
    接続され前記三相電動機に第三の線電流を供給する第六
    の主回路スイッチングパワー素子とを少なくとも有する
    三相ブリッジ構成を成し、前記電流制御手段に含まれる
    瞬時値電流制御手段は、前記第一の線電流指令信号と前
    記第一の線電流測定結果との大小関係を比較し、前記第
    一の線電流指令信号よりも前記第一の線電流測定結果が
    大きい場合に第一の線電流比較結果を大とし、前記第一
    の線電流測定結果が前記第一の線電流指令信号よりも小
    さい場合に前記第一の線電流比較結果を小とする第一の
    比較手段と、前記第二の線電流指令信号と前記第二の線
    電流測定結果との大小関係を比較し、前記第二の線電流
    指令信号よりも前記第二の線電流測定結果が大きい場合
    に第二の線電流比較結果を大とし、前記第二の線電流測
    定結果が前記第二の線電流指令信号よりも小さい場合に
    前記第二の線電流比較結果を小とする第二の比較手段
    と、前記第三の線電流指令信号と前記第三の線電流測定
    結果との大小関係を比較し、前記第三の線電流指令信号
    よりも前記第三の線電流測定結果が大きい場合に第三の
    線電流比較結果を大とし、前記第三の線電流測定結果が
    前記第三の線電流指令信号よりも小さい場合に前記第三
    の線電流比較結果を小とする第三の比較手段と、前記第
    一の線電流比較結果と前記第二の線電流比較結果と前記
    第三の線電流比較結果を入力し、前記第一、第二、第
    三、第四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子
    への第二のスイッチング指令信号を発生する論理回路
    と、周期的な更新タイミングを前記論理回路に与えるタ
    イミング発生手段とにより構成し、前記論理回路が、前
    記更新タイミングと、前記第一、第二および第三の線電
    流比較結果が変化したタイミングで、前記第一、第二、
    第三、第四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素
    子についてそれぞれオン状態とするかまたはオフ状態と
    するかを決定し、前記第二のスイッチング指令信号を出
    力するように構成した請求項1ないし11記載の電動機
    制御装置。
  13. 【請求項13】 論理回路は、更新タイミングに第一の
    線電流比較結果が小かつ第二の線電流比較結果が大かつ
    第三の線電流比較結果が大の場合には、第二、第三、第
    四の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し、第一、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子
    にオン状態を指令し、第二の線電流比較結果が小となっ
    た時点から次の更新タイミングまでの間を第五の主回路
    スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し第二の主回
    路スイッチングパワー素子にオン状態を指令し、また、
    第三の線電流比較結果が小となった時点から次の更新タ
    イミングまでの間を第六の主回路スイッチングパワー素
    子にオフ状態を指令し第三の主回路スイッチングパワー
    素子にオン状態を指令するよう構成し、かつ、前記更新
    タイミングに第一の線電流比較結果が大かつ第二の線電
    流比較結果が小かつ第三の線電流比較結果が大の場合に
    は、第一、第三、第五の主回路スイッチングパワー素子
    にオフ状態を指令し、第二、第四、第六の主回路スイッ
    チングパワー素子にオン状態を指令し、第一の線電流比
    較結果が小となった時点から次の更新タイミングまでの
    間を第四の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を
    指令し第一の主回路スイッチングパワー素子にオン状態
    を指令し、また、第三の線電流比較結果が小となった時
    点から次の更新タイミングまでの間を第六の主回路スイ
    ッチングパワー素子にオフ状態を指令し第三の主回路ス
    イッチングパワー素子にオン状態を指令するよう構成
    し、かつ、前記更新タイミングに第一の線電流比較結果
    が大かつ第二の線電流比較結果が大かつ第三の線電流比
    較結果が小の場合には、第一、第二、第六の主回路スイ
    ッチングパワー素子にオフ状態を指令し、前記第三、第
    四、第五の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
    指令し、第一の線電流比較結果が小となった時点から次
    の更新タイミングまでの間を第四の主回路スイッチング
    パワー素子にオフ状態を指令し第一の主回路スイッチン
    グパワー素子にオン状態を指令し、また、第二の線電流
    比較結果が小となった時点から次の更新タイミングまで
    の間を第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態
    を指令し第二の主回路スイッチングパワー素子にオン状
    態を指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに
    第一の線電流比較結果が大かつ第二の線電流比較結果が
    小かつ第三の線電流比較結果が小の場合には、第一、第
    五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を
    指令し、前記第二、第三、第四の主回路スイッチングパ
    ワー素子にオン状態を指令し、第二の線電流比較結果が
    大となった時点から次の更新タイミングまでの間を第二
    の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し第
    五の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指令
    し、また、第三の線電流比較結果が大となった時点から
    次の更新タイミングまでの間を第三の主回路スイッチン
    グパワー素子にオフ状態を指令し第六の主回路スイッチ
    ングパワー素子にオン状態を指令するよう構成し、か
    つ、前記更新タイミングに第一の線電流比較結果が小か
    つ第二の線電流比較結果が大かつ第三の線電流比較結果
    が小の場合には、第二、第四、第六の主回路スイッチン
    グパワー素子にオフ状態を指令し、前記第一、第三、第
    五の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指令
    し、第一の線電流比較結果が大となった時点から次の更
    新タイミングまでの間を第一の主回路スイッチングパワ
    ー素子にオフ状態を指令し第四の主回路スイッチングパ
    ワー素子にオン状態を指令し、また、第三の線電流比較
    結果が大となった時点から次の更新タイミングまでの間
    を第三の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指
    令し第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
    指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
    の線電流比較結果が小かつ第二の線電流比較結果が小か
    つ第三の線電流比較結果が大の場合には、第三、第四、
    第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し、前記第一、第二、第六の主回路スイッチングパワー
    素子にオン状態を指令し、第一の線電流比較結果が大と
    なった時点から次の更新タイミングまでの間を第一の主
    回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し第四の
    主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指令し、ま
    た、第二の線電流比較結果が大となった時点から次の更
    新タイミングまでの間を第二の主回路スイッチングパワ
    ー素子にオフ状態を指令し第五の主回路スイッチングパ
    ワー素子にオン状態を指令する構成とした請求項12記
    載の電動機制御装置。
  14. 【請求項14】 論理回路は、更新タイミングに第一の
    線電流比較結果が小かつ第二の線電流比較結果が大かつ
    第三の線電流比較結果が大の場合には、第二、第三、第
    四の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し、前記第一、第五、第六の主回路スイッチングパワー
    素子にオン状態を指令し、次に第三の線電流比較結果が
    小となる前に第二の線電流比較結果が小となった場合に
    は、その時点から第三の線電流比較結果が小となるまで
    の間を、第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
    態を指令し第二の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、第三の線電流比較結果が小となった時点
    から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
    主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
    四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、また、第二の線電流比較結果が小となる
    前に第三の線電流比較結果が小となった場合には、その
    時点から第二の線電流比較結果が小となるまでの間を、
    第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し第三の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
    令し、第二の線電流比較結果が小となった時点から次の
    更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
    イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
    五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
    指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
    の線電流比較結果が大かつ第二の線電流比較結果が小か
    つ第三の線電流比較結果が大の場合には、第一、第三、
    第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し、前記第二、第四、第六の主回路スイッチングパワー
    素子にオン状態を指令し、次に第一の線電流比較結果が
    小となる前に第三の線電流比較結果が小となった場合に
    は、その時点から第一の線電流比較結果が小となるまで
    の間を、第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
    態を指令し第三の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、第一の線電流比較結果が小となった時点
    から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
    主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
    四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、また、第三の線電流比較結果が小となる
    前に第一の線電流比較結果が小となった場合には、その
    時点から第三の線電流比較結果が小となるまでの間を、
    第四の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し第一の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
    令し、第三の線電流比較結果が小となった時点から次の
    更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
    イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
    五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
    指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
    の線電流比較結果が大かつ第二の線電流比較結果が大か
    つ第三の線電流比較結果が小の場合には、第一、第二、
    第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し、前記第三、第四、第五の主回路スイッチングパワー
    素子にオン状態を指令し、次に第二の線電流比較結果が
    小となる前に第一の線電流比較結果が小となった場合に
    は、その時点から第二の線電流比較結果が小となるまで
    の間を、第四の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
    態を指令し第一の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、第二の線電流比較結果が小となった時点
    から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
    主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
    四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、また、第一の線電流比較結果が小となる
    前に第二の線電流比較結果が小となった場合には、その
    時点から第一の線電流比較結果が小となるまでの間を、
    第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し第二の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
    令し、第一の線電流比較結果が小となった時点から次の
    更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
    イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
    五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
    指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
    の線電流比較結果が大かつ第二の線電流比較結果が小か
    つ第三の線電流比較結果が小の場合には、第一、第五、
    第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し、前記第二、第三、第四の主回路スイッチングパワー
    素子にオン状態を指令し、次に第三の線電流比較結果が
    大となる前に第二の線電流比較結果が大となった場合に
    は、その時点から第三の線電流比較結果が大となるまで
    の間を、第二の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
    態を指令し第五の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、第三の線電流比較結果が大となった時点
    から次の更新タイミングまでの間を第四、第五、第六の
    主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
    一、第二、第三の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、また、第二の線電流比較結果が大となる
    前に第三の線電流比較結果が大となった場合には、その
    時点から第二の線電流比較結果が大となるまでの間を、
    第三の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
    令し、第二の線電流比較結果が大となった時点から次の
    更新タイミングまでの間を第四、第五、第六の主回路ス
    イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第一、第
    二、第三の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
    指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
    の線電流比較結果が小かつ第二の線電流比較結果が大か
    つ第三の線電流比較結果が小の場合には、第二、第四、
    第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し、前記第一、第三、第五の主回路スイッチングパワー
    素子にオン状態を指令し、次に第一の線電流比較結果が
    大となる前に第三の線電流比較結果が大となった場合に
    は、その時点から第一の線電流比較結果が大となるまで
    の間を、第三の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
    態を指令し第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、第一の線電流比較結果が大となった時点
    から次の更新タイミングまでの間を第四、第五、第六の
    主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
    一、第二、第三の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、また、第三の線電流比較結果が大となる
    前に第一の線電流比較結果が大となった場合には、その
    時点から第三の線電流比較結果が大となるまでの間を、
    第一の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し第四の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
    令し、第三の線電流比較結果が大となった時点から次の
    更新タイミングまでの間を第四、第五、第六の主回路ス
    イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第一、第
    二、第三の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
    指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
    の線電流比較結果が小かつ第二の線電流比較結果が小か
    つ第三の線電流比較結果が大の場合には、第三、第四、
    第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し、前記第一、第二、第六の主回路スイッチングパワー
    素子にオン状態を指令し、次に第一の線電流比較結果が
    大となる前に第二の線電流比較結果が大となった場合に
    は、その時点から第一の線電流比較結果が大となるまで
    の間を、第二の主回路スイッチングパワー素子にオン状
    態を指令し第五の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、第一の線電流比較結果が大となった時点
    から次の更新タイミングまでの間を第四、第五、第六の
    主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
    一、第二、第三の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、また、第二の線電流比較結果が大となる
    前に第一の線電流比較結果が大となった場合には、その
    時点から第二の線電流比較結果が大となるまでの間を、
    第一の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し第四の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
    令し、第二の線電流比較結果が大となった時点から次の
    更新タイミングまでの間を第四、第五、第六の主回路ス
    イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第一、第
    二、第三の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
    指令する構成とした請求項12記載の電動機制御装置。
  15. 【請求項15】 論理回路は、更新タイミングに第一の
    線電流比較結果が小かつ第二の線電流比較結果が大かつ
    第三の線電流比較結果が大の場合には、第二、第三、第
    四の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し、前記第一、第五、第六の主回路スイッチングパワー
    素子にオン状態を指令し、次に第三の線電流比較結果が
    小となる前に第二の線電流比較結果が小となった場合に
    は、その時点から第三の線電流比較結果が小となるまで
    の間を、第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
    態を指令し第二の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、第三の線電流比較結果が小となった時点
    から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
    主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
    四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、また、第二の線電流比較結果が小となる
    前に第三の線電流比較結果が小となった場合には、その
    時点から第二の線電流比較結果が小となるまでの間を、
    第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し第三の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
    令し、第二の線電流比較結果が小となった時点から次の
    更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
    イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
    五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
    指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
    の線電流比較結果が大かつ第二の線電流比較結果が小か
    つ第三の線電流比較結果が大の場合には、第一、第三、
    第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し、前記第二、第四、第六の主回路スイッチングパワー
    素子にオン状態を指令し、次に第一の線電流比較結果が
    小となる前に第三の線電流比較結果が小となった場合に
    は、その時点から第一の線電流比較結果が小となるまで
    の間を、第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
    態を指令し第三の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、第三の線電流比較結果が小となった時点
    から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
    主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
    四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、また、第三の線電流比較結果が小となる
    前に第一の線電流比較結果が小となった場合には、その
    時点から第三の線電流比較結果が小となるまでの間を、
    第四の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し第一の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
    令し、第三の線電流比較結果が小となった時点から次の
    更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
    イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
    五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
    指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
    の線電流比較結果が大かつ第二の線電流比較結果が大か
    つ第三の線電流比較結果が小の場合には、第一、第二、
    第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し、前記第三、第四、第五の主回路スイッチングパワー
    素子にオン状態を指令し、次に第二の線電流比較結果が
    小となる前に第一の線電流比較結果が小となった場合に
    は、その時点から第二の線電流比較結果が小となるまで
    の間を、第四の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
    態を指令し第一の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、第二の線電流比較結果が小となった時点
    から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
    主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
    四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、また、第一の線電流比較結果が小となる
    前に第二の線電流比較結果が小となった場合には、その
    時点から第一の線電流比較結果が小となるまでの間を、
    第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し第二の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
    令し、第一の線電流比較結果が小となった時点から次の
    更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
    イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
    五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
    指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
    の線電流比較結果が大かつ第二の線電流比較結果が小か
    つ第三の線電流比較結果が小の場合には、第一、第五、
    第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し、前記第二、第三、第四の主回路スイッチングパワー
    素子にオン状態を指令し、次に第三の線電流比較結果が
    大となる前に第二の線電流比較結果が大となった場合に
    は、その時点から第三の線電流比較結果が大となるまで
    の間を、第二の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
    態を指令し第五の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、第二の線電流比較結果が大となった時点
    から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
    主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
    四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、また、第二の線電流比較結果が大となる
    前に第三の線電流比較結果が大となった場合には、その
    時点から第二の線電流比較結果が大となるまでの間を、
    第三の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
    令し、第二の線電流比較結果が大となった時点から次の
    更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
    イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
    五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
    指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
    の線電流比較結果が小かつ第二の線電流比較結果が大か
    つ第三の線電流比較結果が小の場合には、第二、第四、
    第六の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し、前記第一、第三、第五の主回路スイッチングパワー
    素子にオン状態を指令し、次に第一の線電流比較結果が
    大となる前に第三の線電流比較結果が大となった場合に
    は、その時点から第一の線電流比較結果が大となるまで
    の間を、第三の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
    態を指令し第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、第一の線電流比較結果が大となった時点
    から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
    主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
    四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、また、第三の線電流比較結果が大となる
    前に第一の線電流比較結果が大となった場合には、その
    時点から第三の線電流比較結果が大となるまでの間を、
    第一の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し第四の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
    令し、第三の線電流比較結果が大となった時点から次の
    更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
    イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
    五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
    指令するよう構成し、かつ、前記更新タイミングに第一
    の線電流比較結果が小かつ第二の線電流比較結果が小か
    つ第三の線電流比較結果が大の場合には、第三、第四、
    第五の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し、前記第一、第二、第六の主回路スイッチングパワー
    素子にオン状態を指令し、次に第一の線電流比較結果が
    大となる前に第二の線電流比較結果が大となった場合に
    は、その時点から第一の線電流比較結果が大となるまで
    の間を、第二の主回路スイッチングパワー素子にオフ状
    態を指令し第五の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、第一の線電流比較結果が大となった時点
    から次の更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の
    主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第
    四、第五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン
    状態を指令し、また、第二の線電流比較結果が大となる
    前に第一の線電流比較結果が大となった場合には、その
    時点から第二の線電流比較結果が大となるまでの間を、
    第一の主回路スイッチングパワー素子にオフ状態を指令
    し第四の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を指
    令し、第二の線電流比較結果が大となった時点から次の
    更新タイミングまでの間を第一、第二、第三の主回路ス
    イッチングパワー素子にオフ状態を指令し、第四、第
    五、第六の主回路スイッチングパワー素子にオン状態を
    指令する構成とした請求項12記載の電動機制御装置。
  16. 【請求項16】 タイミング発生手段は、平均値電流制
    御手段におけるPWM搬送波信号の最大値または最小値
    の近傍で更新タイミングを出力し、スイッチング指令選
    択手段は、第一のスイッチング指令信号と第二のスイッ
    チング指令信号とを切り替える際、前記更新タイミング
    に同期して切り替える構成とした請求項12ないし15
    記載の電動機制御装置。
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