JP3807095B2 - 衣類乾燥機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転ドラム内の衣類に温風を与えて乾燥させる衣類乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、家庭用の衣類乾燥機は、自動的に乾燥度合いを検知して運転を止めるだけではなく、衣類や機器の温度上昇によるやけどを防止する衣類乾燥機が提案されている。従来、この種の衣類乾燥機は、特開平5−208097号公報に示すように構成していた。すなわち、乾燥運転および冷却送風運転を制御する制御手段と、回転ドラムの排気温度を検出する排気温度検出手段を備え、乾燥運転終了時の冷却送風運転での回転ドラムの排気温度が、回転ドラム内の衣類を取り出すときやけどの危険がない安全な温度よりも十分低くなるまで送風をしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の衣類乾燥機では、回転ドラムの排気温度が安全な温度よりも十分低くなるまで冷却送風運転をするために、夏期の高温雰囲気中または布量が多い場合には冷却送風時間が長くなり、冬期の低温雰囲気中または布量が少ない場合には冷却送風時間が短くなるというように、冷却送風時間が定時間でないため、運転終了の所定時間前に表示により正確に使用者に運転終了が近いことを知らせることができなかった。
【0004】
また、換気が悪く狭い部屋で衣類乾燥機を使用すると、雰囲気温度が極端に高くなり、通常の冷却送風時間では布の温度が下がりにくいという問題を有していた。
【0005】
本発明は上記課題を解決するもので、冷却送風時間をあまり長くせずに回転ドラム内温度を十分低下させるとともに、雰囲気温度により決まる冷却送風時間で冷却送風運転を終了させることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、衣類を乾燥させる回転ドラム内へ送風経路に設けた加熱手段で加熱した温風を送風手段により送風し、回転ドラムと送風手段をモータにより回転駆動し、制御手段は、温度検知手段により検知した温度のデータに基づきモータおよび加熱手段を制御して乾燥運転を行った後、加熱手段をオフしてモータのみを駆動する冷却送風運転を行うようにし、冷却送風運転の時間は、乾燥運転開始時において温度検知手段により検知した温度のデータと、乾燥運転開始から冷却送風運転開始までの時間のデータとにより決定するようにしたものである。
【0007】
これにより、冷却送風時間をあまり長くせずに回転ドラム内温度を十分低下させるとともに、雰囲気温度と衣類の量とにより決まる冷却送風時間で冷却送風運転を終了させることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、衣類を収納し乾燥させる回転ドラムと、前記回転ドラム内へ温風を循環させる送風手段と、前記回転ドラムへの送風経路に設けた加熱手段と、前記回転ドラムから排出される排気温度を検知する温度検知手段と、前記回転ドラムおよび前記送風手段を駆動するモータと、前記温度検知手段により検知した温度のデータを入力し前記モータおよび前記加熱手段を制御して乾燥運転を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記温度検知手段により検知した温度のデータに基づき前記モータおよび前記加熱手段を制御して乾燥運転を行った後、前記加熱手段をオフして前記モータのみを駆動する冷却送風運転を行うようにし、前記冷却送風運転の時間は、乾燥運転開始時において前記温度検知手段により検知した温度のデータと、乾燥運転開始から冷却送風運転開始までの時間のデータとにより決定するようにしたものであり、冷却送風時間をあまり長くせずに回転ドラム内温度を十分低下させるとともに、乾燥運転開始時における雰囲気温度と衣類の量により決まる冷却送風時間で冷却送風運転を終了させることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、制御手段は、冷却送風運転の終了時、温度検知手段により検知した温度が所定の温度以上であれば、冷却送風運転の時間を延ばすようにしたものであり、換気が悪く、狭い部屋で衣類乾燥機を長時間使用したときなど回転ドラムの排気温度が所定の温度まで下がらないときは、冷却送風時間を延ばし、衣類の温度を下げることができ、回転ドラム内の衣類を取り出すとき、やけどの危険がなくなり、安全性を向上することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の発明において、表示手段を備え、制御手段は、冷却送風運転終了の所定時間前に前記表示手段により冷却送風運転終了の所定時間前であることを表示するようにしたものであり、冷却送風時間を乾燥運転開始時における雰囲気温度と衣類の量により決まる時間とすることで運転終了時が正確にわかり、所定時間前に表示により運転終了が近いことを精度よく知らせることができる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、上記請求項3に記載の発明において、制御手段は、決定した冷却送風運転の時間が、冷却送風運転終了の所定時間前であることを表示する時間より短いとき、モータおよび加熱手段を制御する乾燥運転を前記所定時間から前記決定した冷却送風運転の時間を引いた時間延長した後、冷却送風運転を前記決定した冷却送風運転の時間行うようにしたものであり、低温雰囲気中や衣類の量が少なく、冷却送風時間が所定時間より短い場合でも、冷却送風時間を雰囲気温度により決まる時間、または雰囲気温度と衣類の量により決まる時間とし、かつ乾燥運転時間を延長して運転終了の所定時間前に表示により運転終了が近いことを精度よく知らせることができる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0013】
(実施例1)
図2に示すように、回転ドラム1は、衣類を入れて乾燥させるもので、熱交換型両翼ファン(送風手段)2により、回転ドラム1と熱交換型両翼ファン2の間の送風経路3に設けたPTCヒータ(加熱手段)4を通して、加熱した温風を回転ドラム1に送るようにしている。回転ドラム1の内部の排気口側に糸屑を取るフィルター5を配設している。
【0014】
熱交換型両翼ファン2は、回転ドラム1へ送風すると同時に、湿った空気を外気により冷却して回転ドラム1内の水分を除湿する。PTCヒータ4は、温度−抵抗特性が正特性の半導体ヒータで構成し、送風量や温度により発熱量が変化するものである。モータ6は熱交換型両翼ファン2と回転ドラム1を回転駆動する。温度検知手段7は、回転ドラム1内の排気温度を検知するもので、回転ドラム1と熱交換型両翼ファン2の間に配設している。
【0015】
制御手段8は、図1に示すように、マイクロコンピュータを主コントロール手段とした制御回路80と、PTCヒータ4を構成するヒータ4a、4bを制御するリレー81a、81bと、モータ6を制御する半導体スイッチング手段82とで構成している。温度検知手段7は、サーミスタなどの温度により抵抗値が変わる半導体で構成し、マイクロコンピュータに内蔵されたA/D変換回路により温度を検出する。
【0016】
記憶手段9は半導体メモリで構成し、(表1)に示すように、予め決められた乾燥運転開始時に温度検知手段7により検知した排気温度Tと冷却送風時間の関係のデータが記憶されていて、制御手段8に入力される。ここで、乾燥運転開始時に温度検知手段7により検知した排気温度Tは、雰囲気温度とほぼ同じである。
【0017】
【表1】
【0018】
交流電源10よりPTCヒータ4とモータ6に交流電圧が印加される。制御手段8は温度検知手段7の温度と温度変化より回転ドラム1内の衣類の乾燥度合いを検出し、かつ、温度検知手段7により検知した排気温度が設定値以下となるようにPTCヒータ4をリレー81によりオンオフ制御して、温度調整を行う。乾燥運転終了時には、PTCヒータ4をオフしてモータ6のみ駆動し、冷却送風運転すなわち送風運転を行う。このとき、制御手段8は、温度検知手段7による温度データと記憶手段9の温度と時間のデータから冷却送風時間を決定するようにしている。
【0019】
上記構成において図3を参照しながら動作を説明すると、ステップ101より乾燥運転プログラムが開始され、ステップ102で温度検知手段7により、排気温度Tを入力し、ステップ103で制御手段8は記憶手段9に予め記憶している乾燥運転開始時の排気温度Tに対応した冷却送風時間データから、冷却送風時間を決定する。
【0020】
衣類や機器の温度上昇によるやけどを防止するために、排気温度が約45℃以下になるように冷却送風時間が設定されている。また、乾燥運転開始前の排気温度Tはほぼ雰囲気温度を表しており、排気温度が約45℃以下になる冷却送風時間は周囲温度とほぼ比例関係にある。すなわち低温では冷却送風時間は短くなり、高温では長くなる。たとえば、排気温度T=20℃のとき、冷却送風運転は10分間おこなわれる。
【0021】
ステップ104で乾燥運転サブルーチンを行う。すなわち、制御手段8は温度検知手段7の温度と温度変化より回転ドラム1内の衣類の乾燥度合いを検出し、かつ、温度検知手段7により検知した排気温度が設定値以下となるようにPTCヒータ4をリレー81によりオンオフ制御して、温度調整を行う。乾燥運転が終了すると、ステップ105で、PTCヒータ4をオフしてモータ6のみ駆動し、冷却送風運転を行う。ステップ106で冷却送風運転が終了すると、ステップ107で運転を終了する。
【0022】
このように本実施例によれば、乾燥運転終了時の冷却送風運転において、乾燥運転開始時の温度検知手段7の検知温度から雰囲気温度を推定し、記憶手段9に記憶したデータにより冷却送風時間を決定するので、冷却送風時間をあまり長くせずに回転ドラム1内温度を十分低下させるとともに、雰囲気温度により決まる冷却送風時間で冷却送風運転を終了させることができる。
【0023】
(実施例2)
図1に示す記憶手段9は、(表2)に示すように、予め決められた乾燥運転開始時に温度検知手段7により検知した排気温度Tと、乾燥運転開始から冷却送風運転までの時間Sと、冷却送風時間の関係のデータを記憶している。ここで、乾燥運転開始時に温度検知手段7により検知した排気温度Tは、雰囲気温度とほぼ同じである。なお、(表2)で単位は分である。
【0024】
【表2】
【0025】
制御手段8は、乾燥運転終了時の冷却送風運転において、乾燥運転開始時の温度検知手段7による検知温度から推定した雰囲気温度と乾燥運転開始から冷却送風運転開始までの時間と記憶手段9の記憶データにより、冷却送風時間を決定するようにしている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0026】
上記構成において図4を参照しながら動作を説明すると、ステップ201より乾燥運転プログラムが開始され、ステップ202でタイマーをスタートする。ステップ203で温度検知手段7により排気温度Tを入力し、ステップ204で乾燥運転サブルーチンを行う。すなわち、制御手段8は温度検知手段7の温度と温度変化より回転ドラム1内の衣類の乾燥度合いを検出し、かつ、温度検知手段7により検知した排気温度が設定値以下となるようにPTCヒータ4をリレー81によりオンオフ制御して、温度調整を行う。
【0027】
ステップ205でタイマーをストップする。ステップ206で、制御手段8は乾燥運転開始から冷却送風運転(乾燥終了)までの時間Sを計算する。ステップ207で制御手段8は記憶手段9に予め記憶している排気温度Tと乾燥運転開始から冷却送風運転までの時間Sに対応した冷却送風時間データから、冷却送風時間を決定する。
【0028】
乾燥運転開始前の排気温度Tはほぼ雰囲気温度を表しており、排気温度が約45℃以下になる冷却送風時間は周囲温度とほぼ比例関係にある。すなわち低温では冷却送風時間は短くなり、高温では長くなる。また、冷却送風時間は、衣類の量ともほぼ比例関係にあり、衣類の量が少なければ冷却送風時間も短く、量が多ければ、冷却送風時間も長くなる。よって、衣類の量は乾燥運転時間によりおよそ推定できる。
【0029】
すなわち、衣類の量が少なければ乾燥時間も短く、量が多ければ、乾燥時間も長くなる。たとえば、排気温度T=20℃、乾燥運転開始から冷却送風運転(乾燥終了)までの時間S=90分のとき、冷却送風は10分間おこなわれる。このように、冷却送風時間を決定するパラメータとして周囲温度に衣類の量を加えることにより、排気温度が約45℃以下になる冷却送風時間をきめ細かく冷却送風時間を決定することができる。
【0030】
ステップ208で、PTCヒータ4をオフしてモータ6のみ駆動し、冷却送風運転を行う。ステップ209で冷却送風運転が終了すると、ステップ210で運転を終了する。
【0031】
このように本実施例によれば、乾燥運転終了時の冷却送風運転において、乾燥運転開始時の温度検知手段7の検知温度から推定した雰囲気温度と乾燥運転開始から冷却送風運転までの時間と記憶手段9に記憶したデータにより、冷却送風時間を制御するので、冷却送風時間をあまり長くせずに回転ドラム内温度を十分低下させるとともに、雰囲気温度と衣類の量とにより決まる冷却送風時間で冷却送風運転を終了させることができる。
【0032】
(実施例3)
図1に示す制御手段8は、冷却送風時間の終了時、温度検知手段7による検知温度が所定の温度(たとえば、47℃)以上であれば、冷却送風時間を延ばすようにしている。ここで、所定の温度(47℃)は予め実験により得られた値で、機器や布の温度が十分さがり、やけどなどの危険がない温度である。他の構成は上記実施例1または2と同じである。
【0033】
上記構成において図5を参照しながら動作を説明する。なお、ステップ201からステップ209までの動作は、上記実施例2と同じ動作であるので説明を省略する。
【0034】
ステップ301で温度検知手段7により排気温度T1を検知して制御手段8に入力する。通常、衣類乾燥機は換気設備があるかまたは広い空間で使用されるので、機器自体の発熱により若干雰囲気温度が上がる程度であるが、たとえば狭い空間に機器が設置され、かつ換気がなされないと、雰囲気温度は急激に上昇することになる。
【0035】
このような場合、冷却送風による冷却効率が悪くなるため、通常よりも長く冷却送風時間を行わなければ、排気温度が所定の温度(47℃)以下にならなくなる。よって、このような特異な場合のみ、安全性を優先させて冷却送風時間を所定の時間おこなった後、排気温度が約47℃以下になるまで冷却送風時間を延ばす。ステップ302で排気温度が所定の温度以下ならば、ステップ303で運転を終了する。
【0036】
このように本実施例によれば、冷却送風時間の終了時、温度検知手段7による検知温度が所定の温度以上であれば、冷却送風時間を延ばすようにしたので、換気が悪く狭い部屋で衣類乾燥機を長時間使用したときなどでは、冷却送風時間を延ばし、布の温度を下げることができ、回転ドラム内の衣類を取り出すとき、やけどの危険がなくなり、安全性を向上することができる。
【0037】
(実施例4)
図6に示すように、表示手段11は、表示ランプからなり、制御手段8の信号により表示ランプを点灯させたり、点滅させたりする。制御手段8は、運転終了の所定時間(たとえば、10分)前に表示手段11により運転終了の所定時間前であることを表示するようにしている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0038】
上記構成において図7を参照しながら動作を説明する。なお、ステップ201からステップ208までの動作は、上記実施例2と同じ動作であるので説明を省略する。
【0039】
ステップ401で冷却送風終了まで残り10分以下ならば、ステップ402で表示手段11により、残り10分であることを表示する。衣類乾燥機による乾燥では、衣類の量によって乾燥時間が約30分から約240分までばらつきがあり、使用者にとってはいつ終了するかわからない。そこで、運転終了の10分前に表示により使用者に知らせることで、使用者は冷却送風終了直後の衣類を取り出すことができ、衣類を回転ドラム1に入れたまましわになったりせず、最適な乾燥状態で衣類を取り出すことができる。
【0040】
ステップ403で冷却送風運転が終了すると、ステップ404で表示手段11の表示ランプを消灯し、ステップ405で運転を終了する。
【0041】
このように本実施例によれば、運転終了の所定時間前に表示手段11により、運転終了の所定時間前であることを表示するようにしたので、冷却送風時間を雰囲気温度により決まる時間、または雰囲気温度と衣類の量により決まる時間とすることで運転終了時が正確にわかり、所定時間前に表示により運転終了が近いことを精度よく知らせることができる。
【0042】
(実施例5)
図6に示す制御手段8は、冷却送風時間が運転終了の所定時間(10分)前であることを表示する時間より短いとき、乾燥運転を延長したのち冷却送風運転をおこない、運転終了の所定時間前に表示するようにしている。
【0043】
上記構成において図8を参照しながら動作を説明する。なお、ステップ201からステップ207までの動作は、上記実施例4と同じ動作であるので説明を省略する。
【0044】
ステップ501で制御手段8はステップ207で決定した冷却送風時間が所定時間(10分)以上かどうかを判定する。冷却送風時間が10分以上ならば、ステップ503で冷却送風終了まで残り10分になると、ステップ504で表示手段11により残り10分表示ランプを点灯させる。
【0045】
ステップ501で冷却送風時間が10分未満のとき、すなわち(表2)に見られるように、雰囲気温度が低い場合や衣類の量が少ないとき、冷却送風時間は10分より短くなるため、運転終了前残り10分表示をしても、10分よりも早く運転が終了することになる。
【0046】
そこで、冷却送風時間が10分未満のときは、ステップ505で表示手段11により、すぐに残り10分表示ランプを点灯させるとともに、ステップ506で乾燥運転を延長する。この延長時間は10分から記憶手段9のテーブルにより決められた冷却送風時間を引いた時間となる。乾燥運転の延長時間が終了すると、ステップ507でPTCヒータ4をオフしてモータ6のみ駆動し、冷却送風運転を行う。ステップ508で冷却送風運転が終了すると、ステップ509で表示手段11の表示を消灯し、ステップ510で運転を終了する。
【0047】
このように本実施例によれば、冷却送風時間が運転終了の所定時間前であることを表示する時間より短いとき、乾燥運転を延長したのち冷却送風をおこない、運転終了の所定時間前に表示するので、低温雰囲気中や布量が少なく、冷却送風時間が所定時間より短い場合でも、冷却送風時間を雰囲気温度により決まる時間、または雰囲気温度と衣類の量により決まる時間とし、かつ乾燥運転時間を延長して運転終了の所定時間前に表示により運転終了が近いことを精度よく知らせることができる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、衣類を収納し乾燥させる回転ドラムと、前記回転ドラム内へ温風を循環させる送風手段と、前記回転ドラムへの送風経路に設けた加熱手段と、前記回転ドラムから排出される排気温度を検知する温度検知手段と、前記回転ドラムおよび前記送風手段を駆動するモータと、前記温度検知手段により検知した温度のデータを入力し前記モータおよび前記加熱手段を制御して乾燥運転を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記温度検知手段により検知した温度のデータに基づき前記モータおよび前記加熱手段を制御して乾燥運転を行った後、前記加熱手段をオフして前記モータのみを駆動する冷却送風運転を行うようにし、前記冷却送風運転の時間は、乾燥運転開始時において前記温度検知手段により検知した温度のデータと、乾燥運転開始から冷却送風運転開始までの時間のデータとにより決定するようにしたから、冷却送風時間をあまり長くせずに回転ドラム内温度を十分低下させるとともに、乾燥運転開始時における雰囲気温度と衣類の量により決まる冷却送風時間で冷却送風運転を終了させることができる。
【0049】
また、請求項2に記載の発明によれば、制御手段は、冷却送風運転の終了時、温度検知手段により検知した温度が所定の温度以上であれば、冷却送風運転の時間を延ばすようにしたから、換気が悪く、狭い部屋で衣類乾燥機を長時間使用したときなど回転ドラムの排気温度が所定の温度まで下がらないときは、冷却送風時間を延ばし、衣類の温度を下げることができ、回転ドラム内の衣類を取り出すとき、やけどの危険がなくなり、安全性を向上することができる。
【0050】
また、請求項3記載の発明によれば、表示手段を備え、制御手段は、冷却送風運転終了の所定時間前に前記表示手段により冷却送風運転終了の所定時間前であることを表示するようにしたから、冷却送風時間を雰囲気温度により決まる時間、または雰囲気温度と衣類の量により決まる時間とすることで運転終了時が正確にわかり、所定時間前に表示により運転終了が近いことを精度よく知らせることができる。
【0051】
また、請求項4に記載の発明によれば、制御手段は、決定した冷却送風運転の時間が、冷却送風運転終了の所定時間前であることを表示する時間より短いとき、モータおよび加熱手段を制御する乾燥運転を前記所定時間から前記決定した冷却送風運転の時間を引いた時間延長した後、冷却送風運転を前記決定した冷却送風運転の時間行うようにしたから、低温雰囲気中や衣類の量が少なく、冷却送風時間が所定時間より短い場合でも、冷却送風時間を雰囲気温度により決まる時間、または雰囲気温度と衣類の量により決まる時間とし、かつ乾燥運転時間を延長して運転終了の所定時間前に表示により運転終了が近いことを精度よく知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の衣類乾燥機の一部ブロック化した回路図
【図2】 同衣類乾燥機の断面図
【図3】 同衣類乾燥機の要部動作フローチャート
【図4】 本発明の第2の実施例の衣類乾燥機の要部動作フローチャート
【図5】 本発明の第3の実施例の衣類乾燥機の要部動作フローチャート
【図6】 本発明の第4の実施例の衣類乾燥機の一部ブロック化した回路図
【図7】 同衣類乾燥機の要部動作フローチャート
【図8】 本発明の第5の実施例の衣類乾燥機の要部動作フローチャート
【符号の説明】
1 回転ドラム
2 熱交換型両翼ファン(送風手段)
3 送風経路
4 PTCヒータ(加熱手段)
6 モータ
7 温度検知手段
8 制御手段
9 記憶手段
Claims (4)
- 衣類を収納し乾燥させる回転ドラムと、前記回転ドラム内へ温風を循環させる送風手段と、前記回転ドラムへの送風経路に設けた加熱手段と、前記回転ドラムから排出される排気温度を検知する温度検知手段と、前記回転ドラムおよび前記送風手段を駆動するモータと、前記温度検知手段により検知した温度のデータを入力し前記モータおよび前記加熱手段を制御して乾燥運転を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記温度検知手段により検知した温度のデータに基づき前記モータおよび前記加熱手段を制御して乾燥運転を行った後、前記加熱手段をオフして前記モータのみを駆動する冷却送風運転を行うようにし、前記冷却送風運転の時間は、乾燥運転開始時において前記温度検知手段により検知した温度のデータと、乾燥運転開始から冷却送風運転開始までの時間のデータとにより決定するようにした衣類乾燥機。
- 制御手段は、冷却送風運転の終了時、温度検知手段により検知した温度が所定の温度以上であれば、冷却送風運転の時間を延ばすようにした請求項1に記載の衣類乾燥機。
- 表示手段を備え、制御手段は、冷却送風運転終了の所定時間前に前記表示手段により冷却送風運転終了の所定時間前であることを表示するようにした請求項1または2に記載の衣類乾燥機。
- 制御手段は、決定した冷却送風運転の時間が、冷却送風運転終了の所定時間前であることを表示する時間より短いとき、モータおよび加熱手段を制御する乾燥運転を前記所定時間から前記決定した冷却送風運転の時間を引いた時間延長した後、冷却送風運転を前記決定した冷却送風運転の時間行うようにした請求項3記載の衣類乾燥機。
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