JP3806757B2 - 切符を登録する方法とシステム - Google Patents
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Description
本発明は、請求項1又は18及び25又は34の上位概念に記載の方法とシステムに関する。
自動券売機又は券売所による切符の発行と乗車料金の受け取りは、交通会社にとっては経費がかかり、乗客にとっては一部において非常に煩雑である。乗客が輸送手段の出発の直前に到着した場合、その乗客が切符を入手する時間はもはやない。その乗客が乗り込み、そして検札の際に無賃乗車者とみなされることを覚悟する。このことは、正規以外の出費にむすびつき、かつ不愉快である。
【0002】
電子入場カードによるコードレスIDシステムが、文献[3]から公知である。人が、この電子入場カードによって密閉された領域、例えば建物へ入場することを可能にする。さらに、文献[4]中に記されたシステムは、例えば入場プロフィールを変更できるように、又は入場カードを停止できるようにデータを電子入場カードに送ることを可能にする。これらのシステムは、電子切符を登録するためにはほとんど適さない。何故なら、このようなカードでは、同時に一人ずつしか登録できないからである。
文献[2]中に記された配置は、多数の電子切符を入口地点(例えば、地下鉄)又は乗車地点(例えば、鉄道車両のドア領域)で登録することを可能にする。 英国特許発明第 2 246 896号明細書中には、交通手段用の切符システムが開示されている。この切符システムでは、送信された現在地情報が、乗車の間に無線方法によって切符上に記憶される。このような切符を所持した乗客が、該当する乗り物から下車するときに、その切符上に記憶された現在地情報及びその他のデータが問い合わされて、その該当する切符の有効性が、その実施された乗車に対してチェックされる。
【0003】
電子切符の登録は、−: “Walk In / Walk Out" (予約なしの乗車/下車)とも呼ばれる−このような方法に対して以下の条件をさらに満たす必要がある:
a)登録を完璧に実施する必要がある。すなわち、保護者のコートのポケット内にある切符と同行する子供の切符を登録しなくてはならない。
b)意図しない登録は許されない。すなわち、例えば、このような電子切符を携行する人が、乗車時に手を貸して別の人を乗車させる時に、この別の人は支払い義務のある乗客として登録されてはならない。
c)登録が詐欺に対して可能な限り安全である必要がある。すなわち、金属泊によって覆われた電子切符を登録しなくてはならない。
【0004】
文献[2]中に記された方式の方法とシステムは、先に例として説明した要件b)とc)を不完全にしか満たさない。何故なら、認識領域を通過する際のその進行方向が、確認できないからである。
本発明の課題は、通過の確認つまり料金支払者の登録の不登録、及び電子切符を携行する人の意図しない登録が阻止され、かつ、電子切符を一時的にシールドしようとすることによる詐欺行為を確実に見つけ出すことができる、電子切符を登録する方法とシステムを提供することにある。
この課題は、特許請求の範囲1,15,25及び34中に記載の解決手段によって解決される。本発明の好適な構成は、その他の請求項中に記載されている。
【0005】
本発明の方法は以下の利点を奏する:
i)実際に必要とする(乗車)料金が、万一の場合に決算され得る。この場合、運送会社が、実際の交通データをほぼリアルタイムで自由に処理できる。
ii) 意図しない登録が、乗車の間か又は料金を徴収する間に登録の有効性を確認することによって阻止される。車両又は屋内に入るだけでは、有効とは認められない(請求項5)。
iii)人が、運送料金やその他の料金を必要とする本発明の切符によって常に登録される。非常に急いだ乗車、入口領域内での立ち止まり又は変わった場所(例えば、靴の中)への切符のしまい込みは、登録を阻止できない。
iv) 切符をシールドすることによる詐欺行為を料金を徴収する最初とその間に見つけ出すことができる。それ故に、料金徴収の最後の詐欺行為は効果ない。何故なら、登録の有効性が、走行の間に断続的に確認されるからである。詐欺の防止が、ランダムに実施される切符の照合によって著しく高まる(請求項9)。
v)エネルギー消費が、本発明の切符上の第2送受信モジュールの断続的な稼働によって最小限になる。そのため、高い自律性が得られる(請求項6,7,8)。
vi) 登録された乗車(データ)が、双方向通信を通じて切符にも、認識領域に割当てられたデータバンク内や評価及び請求又は評価若しくは請求用の固定式コンピューターシステム内にも記憶されている(請求項2)。
vii)本発明の好適な構成では、切符が表示モジュールを装備することができる。これによって、おおまかな又は適切な情報が、当人の手もとで表示される(請求項17)。
iix)電子切符の場所の標識としての使用は、横を通り過ぎる車両に場所情報を低コストで送ることを可能にする(請求項24)。
ix) 書込み/読取り装置を用いたこの優れた送信方法によって、経費のかかる機械的なカード読取装置が必要であることなしに、情報を電子切符に確実に送ることができる(請求項33,37)。
【0006】
本発明は、輸送機関に限られず、電子的な入場カードや入会カードに対しても使用可能である。本発明を個人証明書として構成することも可能である。すなわち、この明細書中に記された「切符」は、「入場カード」,「入会カード」又は「個人証明書」並びに類似のカード及び証明書という観念をも必ず含む。
以下に、本発明を図面に基づいて例示的に詳しく説明する。
図2は、車両端部の乗車領域25と通路領域26を1つずつ有する鉄道車両20の平面図である。この通路領域26は、列車の別の車両への通行を可能にする。これらの両領域25,26は、乗降口24を通じて客室23へ入ることを可能にする。ドアは、見通しよくするために記載されていない。乗降口24と客室23は、オープン式でもよいし又は壁とそれに付随するドアで構成してもよい。第1送信ユニット31が、両乗降口24に1つずつ設けられている。この第1送信ユニット31は、起動領域21′内に一致する入口領域21を電磁場(電波)でカバーする。この入口領域21は、鉄道車両によるこの例としての別の態様にあっては乗降口24と同じく(電磁波でカバー)する必要は必ずしもない。第2送受信ユニット32が客室23に割当てられている。この送受信ユニット32は、認識領域22を同様に電磁場でカバーする。この認識領域は、送信ユニット31,32が最少の場の強さ(電波の強さ)でカバーする範囲にほぼ等しい。起動領域21′は、入口領域21にほぼ対応する。しかし、起動領域21′を場所的に異なって設置すること、例えば多数の起動領域21′が、1つの認識領域22をカバーすること、又は1つの又は多数の起動領域が、認識領域22とほんの僅かしかオーバーラップしないことも可能である。
【0007】
図1は,電子切符10のブロック図である。このような切符10は、特にクレジットカードフォーマットを有する。これらの切符10は、クレジットカードとしてもデビットカードとしても利用され得る。このような携帯可能なカードは、例えば文献[2]又は[5]における例えば観念「スマートカード」として当業者に技術的に公知である。ブロック図には、割当てられた記憶モジュール17,第1受信モジュール11,第2受信モジュール12,第3受信モジュール及び第4送受信モジュール14に接続されているプロセッサーモジュール16が、中央制御ユニットとして設けられている。単一又は多数のアンテナが、選択される周波数に応じて用意できる。この図1の実施形では、2本のアンテナ15.1,15.2が設けられている。エネルギーは、バッテリ19とエネルギー供給モジュール18によって供給される。その接続部分は、自明のために記載されていない。機能,カバーすべき空域及びこれらの各種の送受信ユニットの感度が、以下の表1中で説明されている。この場合、感度表示を互いに相対的に理解することができる。
表1
本発明の方法を図3に基づいて説明する。この図3は、第1送信ユニット1と第2送受信ユニット32と電子切符10との間の空域に関する情報の流れを示す。(例えば財布の中に)このような切符10を入れた人Pの移動過程に関してと、鉄道車両内20の空間配置に関しては、図2が参照できる。異なる情報単位と情報領域の記憶の種類は、図4から分かる。
方法ステップA1
【0008】
切符10は、エネルギーを節約する「待機状態」にある。すなわち、第1受信モジュール11だけが受信に備えている。駅内の人Pが鉄道車両20の乗車領域25に近づくと、切符10を携行したこの人Pは、いわゆる入口領域21内に到達する。1つの情報単位が、ドアの開いたときに周期的に、例えば 0.5 sの周期で第1送信ユニット31によって発信される。このINF1と呼ばれる情報単位は、表2の構成から成る:。
表2
情報単位 INF1
これらのデータは、切符10の記憶モジュール17の記憶領域43内に記憶される:INF1n .領域COURSE1が変更された場合、この情報単位のたび重なる受信が、もう1つ別の独立した記憶部分INFn+1 を生成する。このことは、人Pが、列車Xの車両20乗車して、すぐにまた下車し、引続き列車Yの車両に乗車する時に実行される。この過程は、本発明の切符10を携行した人Pが、別の列車の車両20の入口領域21の近くのかたわらを通りすぎる時にも実行される。これらのデータが領域COURSE1内に保持されたままである場合は、特に領域CYCLE1とCOMMAND1しか起動しない。この過程は、1枚の切符10に限定されないで、入口領域21内にある全ての切符10に対しても同時に実行される。
方法ステップB1
プロセッサーモジュール16の時間構成要素が、領域COMMAND1とCYCLE1とから成る情報単位INF1を受信することによって初期化される。この時間構成要素は、領域CYCLE1内に記憶されている周期tCYCL1 にしたがって第2送受信モジュール12を断続的に起動させる。この領域CYCLE1内では、時間の関係も決定されている。図3中には、その都度の接続状況がSt12で示されている。個々の方法ステップA1,C1,C2等は、この図3中では等間隔で記入されている;しかし、示された期間tCYCL1 ,tCYCL2 等は違ってもよい:駅内の人Pが異なる入口領域21の範囲内に到達しているならば、領域CYCLE1にしたがってその都度受信する周期が同様に異なりうる。したがって、プロセッサーモジュール16は、異なる周期にしたがってこの送受信モジュールを起動、停止させる(断続的な受信の準備)。
方法ステップC1
【0009】
列車が出発しない間、切符10は、情報領域CYCL1にしたがって定義された間隔、例えばtCYCL1 = 10 s内に第2送受信ユニット32から情報単位INF2を受信する。この情報単位INF2の構造は、表2のINF1の構造と似ている。該当する送受信ユニット32を識別するか、又は本発明による登録の用途をよりはっきりと明確化するため、領域ADDRESS2及びAPPLICATION2が追加されている。INF2と呼ばれるこの情報単位は、表3の構造をもつ:
表3
情報単位 INF2
方法ステップC2
ドアが、例えば出発の直前に締まると、ドアに触れることができるように、第1送信ユニット31が停止される。さらなる情報単位INF2が、方法ステップC1によって切符10に伝達される。例えば、周期tCYCL2 ,例えばtCYCL2 = 120 s が、新たに確定され得る。−領域POSITION2にしたがって−最初に記憶された乗車地点、又は最後に受信した実際の地点にマーキングするという命令が、領域COMMAND2内に存在するように、登録が出発後に開始する。本発明の簡略化した実施形では、このマーキングを省略して、実際の現在地を送る以下の方法ステップC3によってマーキングしてもよい。確かにこのマーキングは、一致した情報、すなわち路線番号が領域COURSE2内に保持されている場合にだけ、説明した記憶器へのINF1X の登録に対して実行される。領域43内に記憶された残りのユニットINF11 ,INF12 ,..,は、所定の時間の経過後に領域44内にシフトされる。登録情報INF11L,INF12L,等,Lは、「消失」つまり「消去」用に存在する。認識領域22内に存在する全ての起動した切符10によって受信される。その都度の地点が、時間の進行中につまり走行中に領域POSITION2内に書込まれている。別の交信用の周期が、領域COMMAND2とCYCLE2とへの同時の書込みによって例えばtCYCL2 = 480 s にさらに変更されることが可能である。この変更は、該当する交通手段に合わせることを可能にする。例えば、市街電車におけるよりも遥かに長い周期が、都市間連絡急行列車内で利用され得る。方法ステップC2を、領域CYCLE2,COMMAND2及びPOSITION2内の大抵異なる内容によって繰り返し実行することが可能である。説明した複数の情報単位が、領域COURSE2にしたがって同時に書込むことによって記憶モジュール17の短時間登録記憶器41内に少なくとも記憶される。
【0010】
方法ステップC3
切符10が車両20内にある送受信ユニット32に対して情報単位INF3を送れという命令が、方法ステップC2にしたがって領域COMMAND2内に送られる。この場合、その送る時点が、時間tRAND2 によって決定される。この時間tRAND2 は、送受信ユニット32の命令文に相当するか、又はプロセッサーモジュール16によって乱数発生器を用いてランダムに選択される。衝突が、命令文COMMAND2とCYCLE2によって大幅に回避されているものの、排除されてはいない。送受信ユニット12が情報単位INF3を送信する前に、該当する時間間隔が、別の切符10によって又は近くにいる別の列車(平行走行,交差する2本の列車)の送受信ユニット12によって既に割当てられているかどうかがチェックされる。場合によっては起こりうる衝突の問題は、当業者に公知の方法にしたがって、例えばCSMA/CD法にしたがって解決され得る。
情報単位INF3は、表4中に記載の構造をなす。
表4
情報単位 INF3
【0011】
説明したユニットINF3は、送受信ユニット32内だけで処理される。これらのユニットINF3は、少なくともCOURSE3内の命令文に関しては一致する。これらの受信したユニットは、ADDRESS3中の命令文に応じて車両及び列車又は車両若しくは列車内に設置されたここではボードコンピュータ35と呼ばれるコンピューターシステムのデータバンク内に記憶され得る。これらのユニットは、以下では切符レコードと記す。この一時的な切符レコードは、その都度の場所、並びにその都度の日付と時刻を示すことによって切符10の存在を証明する。この場所情報は、該当する列車の制御システムで、例えばGPS受信器によって又は本発明の標識としての切符の特に有効な利用によって既知である。この実施形はさらにあとで説明する。領域ADDRESS3は、INF2によって最後に受信した送受信ユニット32のIDを有する。切符10を携行する或る乗客が、その列車内で1つの車両20から別の車両20′に移動したかどうかが、この命令文ADDRESS3と命令文COURSE3によって確認され得る。サイクルが同一列車の車両ごとに異なりうるので、この確認は必要である。同様に、これらの情報は、複数の異なる車両、例えば平行に走行する2本の列車又は2台のバスの認識領域22が重なったときに起こりうる間違った登録を識別するために必要になる。領域STATE3が、(これまでの)状況情報及びいわゆる履歴情報又は状況情報若しくは履歴情報を有する。これによって、例えば、乗客が、走行の間に切符10を金属ケース内に入れ、後で再び取出すことによって、場合によっては起こりうる詐欺行為がチェックされ得る。しかし、詐欺行為だけに限らない。この詐欺行為は、切符10が手荷物内にしまわれるときにも起こる。この場合、この手荷物は、消失が反射(ローリーフェージング;Raleigh Fading)又は金属物による故意でないシールドに起因して起こりうる場所に置かれる。情報単位INF2による応答が、情報単位INF3の送信の直後に該当する送受信ユニット32によって実行される。この応答に対して必要な命令文が、COMMAND2,ADDRESS2及びAPPLICATION2中に記憶されている。特に切符10のIDも、TICKET_NR3にしたがって情報単位INF3内に記憶されている。
【0012】
方法ステップD1
この方法ステップでは、−ステップC1のもとで説明したように−切符10が、もはや送受信ユニット32によっては受信され得ないとみなされる。この切符10は、情報単位INF2を受信できないし、情報単位INF3を第2送受信ユニット32に伝達できない。このことは、プロセッサーモジュール16と車両又は列車に割当てられたボードコンピュータ35との双方によって確定される。その結果、マーカが、ボードコンピュータ35のデータバンク内に記憶された切符レコードに付加され、その切符レコードが、列車の外側の遠隔地のコンピューターシステム36に送られ得る。特にマーカが、切符10自身上でこれらの記憶された位置データに付加され、これらの記憶された位置データが、短時間登録記憶器41内に記憶される。この動作は、本発明の切符10を携行した人が下車地点で車両を離れるときにも実行される。
【0013】
方法ステップE1
この方法ステップE1は、以下の2つの動作を実行する:
・本発明の切符10を携行した人Pが、入口領域21を通って車両を離れると、受信モジュール11を通じて送られた情報単位INF1が、該当する走行としてプロセッサーモジュール16によって付随的に認識されるものの、さらに分析されない。
・この交信の中断の期間は、切符10が「待機状態」に再び戻っている程度の長さであるとみなされる。「本発明の」切符10を携行した人Pが鉄道車両20を離れると、この切符10は、もう1つ別の情報単位INF1を受信する。記憶領域43又は44内の命令文にしたがって、すなわち領域POSITION1,COURSE1,DATETIME1に基づいて、実行された登録が無効になったことが、プロセッサーモジュール16によって確認され得る。この場合、このプロセッサーモジュール16は、情報単位INF3を即座に送る。
【0014】
方法ステップE2
この方法ステップは、以下の3つの前提条件にしたがって実行される:
・切符10が、方法ステップE1にしたがって「起動」される。この場合、プロセッサーモジュール16が、領域POSITION3とACTPOSITION3を有する情報単位INF3を送受信ユニット32に即座に送る。その結果、登録がこのような場合にも保証される。この場合の情報の伝送は、番号が102の切符に関する図7からも分かる。
・切符10が、方法ステップA1,B1にしたがって情報単位INF1を受信することによって「起動」される。すなわち、送受信モジュールが、確定された時間に対して受信の待機状態に断続的に切替えられる。この切符10が、この時間内に入口領域21に対応する(同じ車両又は同じ列車の)送受信ユニット32から情報単位INF2を受取らない場合、プロセッサーモジュール16が、「再度の待機」の前に情報単位INF3を送る。情報単位INF2による応答が、何回もの試み後にない場合、INF1に対応する登録情報が、記憶モジュール17の領域44内にシフトされる。さらなる実際の登録情報INF1が、領域43内にもはやない場合は、切符10が、プロセッサーモジュール16によって待機状態に移行する。
・本発明の特にさらに改良したものでは、任意の送受信ユニット32から応答を受取り、これによって登録を可能にするため、切符10が、ランダムな時間間隔で、例えば10分から4時間の範囲内で情報単位INF3を自発的に送信することが提唱されている。
【0015】
図5中には、切符10を登録する際のシステム,情報の流れ及びデータの流れが示されている。車両内に配置された送信ユニット31及び送受信ユニット32が、ボードコンピュータ35に接続されている。このようなボードコンピュータは、1台の車両ごとに又は1本の列車ごとに設けられている。リンク37,38は、導線、例えばいわゆる列車バスによってか又は無線区間によって実現され得る。無線区間によって実現するためには、送受信ユニット32と送受信モジュール12との間のリンクに対するような特に同一の周波数と同一の伝達方法が使用される。ボードコンピュータ35は、(図示しなかった)データバンクを有する。実行された登録が、いわゆる切符レコードとしてデータバンク内に記憶されている。これらの切符レコードは、用途に応じて登録直後に又は走行の終了が確認された後にリンク39を介して固定式のコンピューターシステムに送られる。特にGSM技術が、このリンクに対して使用される。本発明の方法が専ら一定の地域内で、例えば展示場内や博物館内で使用される場合、この区間は、好ましくは公知の方法と技術によって、例えばLANとして導線に基づいて構成される。
【0016】
請求すべき運送料金は、いわゆるポスト処理中に登録された全ての切符レコードに基づいて遠隔地のコンピューターシステム36によって算出される。
入口領域21内の情報単位INF1は、とりわけ確実に受信する必要がある。可能な限り良好な透過を得るため、受信モジュール31が、−比較的−僅かな受信感度で済むように、これによって僅かなエネルギー消費を保証するため、この入口領域は、送信ユニット31によって送信される電磁波、すなわちH領域が支配する近くの範囲内に存在するような周波数領域が特に設けられている。この近くの範囲は、一般にr< 0.6 λで定義されている。この場合、λは、波長である。入口領域(21)の延在部分(26)に対する周波数は、30 MHzが適する。実際には、 27 MHz 〜 13.5 MHz の周波数が、特に適することが実証されている。
【0017】
送受信ユニット12の断続動作による本発明の方法は、高い自律性を可能にする。そのために以下の概算を実行する:
切符10つまり送受信ユニット12は、t12 = 10 msに対して周期tCYCLE1 = 60 s 内で動作している:
10 ms : 60 s は、いわゆるデゥーティーサイクル 1/6000 になる。磁場の形成過程とそれに対応する負荷のピークを考慮すると、以下のデータが基準になる:
電流消費: 5 mA 電圧: 3 V
電流消費の平均: 5 mA/6000 = 0.833 μA ;
端数を切り上げた必要なバッテリー容量は:
1 μA ・26280 h = 26 mAhである。容量 50 mAh 以上のスマートカード用バッテリが、市場で入手可能である。
車両では、位置に関係なく無線式にアドレス付けできることが、切符10の登録に対して特に重要である。これらの切符10は、バッグ内にしまってあってもよい。そして、これらのバッグは、座席の下や天井近くの網棚の上に置かれる。送受信ユニット32によって発せられた場は、可能な限り車両内の全部を十分な場の強さにし、かつ良好な伝播特性をもたせなければならない。そのため、例えば 900 MHzより低い周波数帯にある、特に好ましくは周波数が 868 MHzである周波数帯が特に使用される;法規制にしたがって 433 MHzの周波数を使用してもよい。切符10では、第2送受信モジュール12の断続的で能動的な切替えを時間要素を用いて監視してもよい。能動的な切替えが持続する場合、この第2送受信モジュール12は、所定の時間の後に停止される。この遮断は、別の切符との交信をさらに妨害しないために実行される。
【0018】
記憶モジュール17の別の領域が図4中に示されている。本発明の方法に対してさらに必要なこれらの領域には、以下の4つの主要な機能がある:
・いわゆる短時間登録部が記憶領域41内にある。その一方で、長時間記憶部が記憶領域42内に記憶されている。この相違は、少なくとも2つの観点で必要である:交通会社が、本発明に対しても職員によって無作為抽出検査を実施する必要がある。そのため、その監視職員は、監視機器50を用いて電子切符10に存在するデータを調べる必要がある。・例えば、バスがバス停から出発した直後に、複数の相違する路線車両の入口領域21と認識領域22が重なりうる。このような場合は、多車線の道路上で起こりうる:
a)入口領域が重なったときの間違った登録は、以下の本発明の実施形によってチェックされる:多数の領域が、記憶モジュール17内に設けられている。情報単位INF1内に記憶されている情報が、これらの領域内に記憶される。双方向交信が、動き出した後に方法ステップC1,C2,..によって開始される。その受信した情報単位INF1にしたがった最初の登録情報が、情報単位INF2内に記憶されているこれらの情報と共にCOURSE,DATETIME,POSITIONの領域の内容を評価することによって確認され得る。b)入口領域が重なったときの間違った登録は、一方では交信のサイクルが取り決められているために基本的に絶対に起こりえない。情報単位INF2が、例えば平行に進行する認識領域によって実際に受信される場合−このような伝達は必ず可能である−、この登録情報が拒否されることが、プロセッサーモジュール16によって領域COURSE及びADDRESS又はCOURSE若しくはADDRESS内の命令文に基づいて即座に確認され得る。
・本発明の方法のさらなる改良では、第3送受信ユニット33が切符10に設けられている。どんな場合にも、所定の料金が、実際に許可された人だけに対して請求されねばならない。このことは、一般に人に入場を最初に許可する回転木戸又はゲートによって実現される。これらの回転木戸又はゲートは、切符を読取り/書込み機器内に差込むことによって、引続きはさみを入れるか又は決済することによってその入場を許可する。この切符の差込みは、利用者にとって面倒であり、かつ入場効率を著しく低下させる。そのため、乗車領域内には、第3送受信ユニット33が右と左に1つずつ設けられている。この第3送受信ユニット33は、選択された登録及び決済又は登録若しくは決済の種類に応じて切符10との一方方向又は双方向の交信を開始する。取り交わされた情報の構造は、先に表1〜3中に示したように同じか又は類似に構成されている。そのため、データ保管部が、領域47内に設けられている。1枚の切符10が、このような多数の入場領域(例えば、娯楽場X内のスキーリフトと娯楽場Y内のスキーリフト)に対して利用されなければならなく、かつ該当する債務が、この切符10上で持ち合って決済されてはならないので、この領域は、複数のパーティションD1 ..DN に適切に分割されている。
【0019】
・第4送受信ユニット34が、切符10の初期化用又は監視用に設けられている。初期化は、出力機器を用いて債務を伝達することによって実行され得る。このような出力機器は、公衆と販売所の双方によって利用され得る。電子切符10が、既に説明した携帯可能な監視機器50によってチェックされ得る。このような監視機器50を本発明のシステム内に内蔵することが、図5から読取ることができる。キー52と表示要素51が交信用に設けられている。この監視機器50内には、第1受信モジュールと第2送受信モジュールが同様に存在する。この第2送受信モジュールは、車両30内に配置された第1送信ユニット31と第2送受信ユニット32から情報単位INF1,INF2を受け取り得る。このようにして、車両の実際の位置が、監視機器50内に記憶されている。そのため、旅行者によって携行された切符10の実際のチェックが保証されている。この監視機器は、旅行者が本発明のシステムの良好な動作、例えば第1送信ユニット31の良好な動作をチェックすることも可能にする。第1乗車登録記憶器(41)内と第2乗車登録記憶器42内に記憶されている登録部分が、この監視機器によって平文で表示され得る。このことは、切符の登録がいつどこで開始したのか又は停止したのかを確認することを可能にする。これによって、走行の間の詐欺行為がチェックされ得る。人を識別するデータが、記憶モジュール17の領域49内に記憶されている。その該当する人のデジタル画像を同様に領域49内に記憶することも可能である。このことは、例えば検札時に必要である。これらの相違する記憶領域に対するデータのアクセスは、一方では伝送経路によって決定されている。すなわち、情報が、受信モジュール11,12,13又は14によって伝達される。これらの相違する記憶領域に対するデータのアクセスは、他方では伝達される情報単位の構造によって決定される。特に、伝送経路は、プロセッサーモジュール16の入力部に対して必要である最小(レベル)によって検出される。さらに、情報単位の構造に関して一致していなくてはならなく、かつ、認証が実行されなければならない。追加の減衰要素を受信モジュール11の出力部にさらに設けてもよい。
【0020】
・記憶領域45はプログラム記憶器として使用する一方で、一時的に必要なデータは領域46内に記憶されている。例えば、中間結果が、送受信モジュール11〜14による伝達のために実行される暗号化/復号化に基づいて領域46内に記憶されている。
公衆が、先に説明した出力機器によって別の特性(ATTRIBUTES)を切符10に与え得る。したがって、例えば、この切符が、作動として又は不作動として切替えられ得る。このことは、一人の人が多数の切符を持ち運び、かつ費用負担の義務のある登録がそこから生じてはならないときに重要である。切符10の作動/不作動は、本発明の別の構成では論理的に実行できる。不作動の切符10も登録されるものの、この切符の存在が費用負担の義務のある登録を招かないことが、情報領域内に付加的に記憶される。多数の人Pが、1枚の切符10だけによって乗車できるようにするために、例えば所定の人数が、出力機器によって切符に同様に送信され得る。
【0021】
利用する人P自身が、切符10の所定のデータ及び状況を見ることができるように、表示モジュールを切符10に追加してもよい。情報単位INF2とINF3内の追加の領域を用いて、所定の情報を表示することも可能である。
本発明のもう1つ別の実施形では、第1送信ユニット31が列車の出発後に停止されない。1本の列車の個々の認識領域がそれぞれ、固有の識別子を有し、特に同一の列車番号が領域COURSEにしたがってこれらの認識領域に割当てられ得るときに、このことは有効に実行される。
送信ユニット31及び送受信ユニット32の配置は、図2の配置に限定されなくて、その都度の用途に適合され得る。特に、両ユニットを1つのハウジング内に配置すること、そしてそれに対応した制御部を設けることも提唱されている。両ユニット31,32のうちの1つが、持続的又は断続的に作動している。
方法ステップD1内の命令文の代わりに、データバンクを第2送受信ユニット32自身内に配置してもよい。このことは、ボードコンピュータに対する接続が遮断されているときに、認識領域22内に存在する切符の確実な登録を可能にする。登録されたデータが、第2送受信ユニット32のコンパクトな構造でこの第2送受信ユニット32から発されてリンク39を通じて遠隔地のコンピューターシステム36に伝達されることも可能である。データバンクは、無線式に又は有線式に第2送受信ユニットにつなげられ得る;データバンクのこの配置は、ボードコンピュータ35又は遠隔地のコンピューターシステム36に限定されない。
【0022】
例えば地下鉄車両のような車両20への実際の場所情報の送信は、トンネル区間内ではGPS受信器によって実現され得ない。そのため、本発明の好適な1つの実施形では、電子切符10が利用される。図6は、標識64を通過する車両20の正面図である。この標識64は、電柱61及びほぼ車両の高さ上でこの電柱61に対して固定された収納ボックス62によって構成される。電子切符10の実施形及び(図示しなかった)エネルギー供給ユニットが、収納ボックス62内に格納されている。切符10は、例えば3%の差込み期間で情報単位INF3をプログラム記憶器45内に記憶された初期化部によって送信する。受信ユニット63が、車両20の屋根の上に配置されている。受信ユニット63は、ボードコンピュータ35か少なくとも1つの第2送受信ユニット32のどちらか一方に接続されている。命令文POSITION3が、ボードコンピュータ35によって又は第2送受信ユニット32によって場所情報として評価され、認識領域22内に存在する切符10との交信に対して利用されるように、受信ユニット63に伝達される情報単位INF3は、領域STATE3及びPOSITION3又はSTATE3若しくはPOSITION3内に記憶されている。
【0023】
車両を互いに接続するバスシステムが、鉄道列車内で常に前提条件として必要になる。その結果、既に説明したように、同一の路線番号は、全ての状況で利用利用され得ないか又は前提条件として必要とされ得ない。さらに近距離交通には、1台のバスが、多くの場合に1つの区間を何回も走行するという問題がある。追加の解決手段がないと、例えば、ターミナル停留場より前の3つの停留所(のうちの1つの停留所)で下車し、比較的短い時間の後にこの停留所で反対方向に進む同一のバスへ再び乗車する一人の乗客は、複数の切符を携行した一人の乗客と同じに扱われてしまうことになる。これらの切符では、登録が正しく行えない。これに対しては、方法ステップE1,E2を参照のこと。その結果、区間の一部の停留所X−ターミナル停留所−停留所Yが決済されてしまう。不正な決済のこの場合を排除するため、以下に本発明のもう1つの実施形を図7に基づいて説明する:
【0024】
図7中では、I,II,IIIは、3つの停留所を示し、n,(n+1),(n+2)は、それに付随する乗車区間を示す。バス20の到着がaで示されていて、出発がdで示されている。車両番号936が、バス20の送受信ユニット31,32内に記憶されている。さらに、3枚の切符には、番号101,102,103が記入されている。先に説明したターミナル停留所を通じて不正に実行された登録の問題を阻止するため、これらの乗車区間が、車両側でランダムに選択された開始数字で通し番号付けされる。この番号入力の方式は、概念「仮想番号付け(virtuelle Nummerierung)」の下でよく知られている。これらの番号は、図7によれば仮想番号n,(n+1),(n+2)である。車両20がターミナル停留所に到着すると、車両20で記憶された乗車区間番号が、より大きな値だけ、例えば 1089 又は -1089だけ変化する。この場合、乗車区間のカウンタが、modulo kとして構成されている。k は、例えば 216 = 65536である。この仮想 番号付けは、1よりも大きい番号ステップで実行してもよいし、一定の値だけインクリメント又はデクリメントによって実行してもよい。
【0025】
・切符101
IからIIへの通常の乗車が、この切符によって実行される。この切符は、乗車時に情報単位INF1を通じて車両番号936,位置情報I及び走行ステップnを受取る。1だけデクリメントされた値(n−1)が、切符10に入力される。情報単位INF1とINF2による双方向通信が、出発d後に実行される。これによって、区間nが、切符10に入力される。場所IIで下車した場合、実際の位置IIが、情報単位INF1によってこの切符に追加される。さらに、1だけ小さい最後に記憶された乗車区間番号が、下車地点8の乗車区間番号と比較される。すなわち、切符が正しく登録された。乗車区間番号nが、切符101に入力される。
【0026】
・切符102
切符102の場合、双方向通信が悪意又はその他の理由から実行されない。この切符102が、場所IIIで下車したときに「起動」され、このときに情報単位INF1を受取る。記憶された乗車区間番号(n+1)を実際の番号(n+2)と比較し、車両番号936の同一性が確認されても、切符102は、乗車は認めるものの登録はしない。その後、この切符は、ユニットINF3によってこの切符のIDと記憶された乗車位置Iを車両20の第2送受信ユニット32に伝える。乗車区間番号(n+1)が、切符102に入力される。上限値がこの乗車区間を比較するときに設定されている。この上限値を超えた場合は、その切符を携行した乗客が、まだ同じバス内に乗車していて、「キセル」乗車(“verdeckte" Fahrt) が全くできなかったことを意味する。
【0027】
・切符103
この切符は、IからIIIへの通常の乗車とさらなる乗車を開始する。その都度の最後の場所が、情報単位INF2と情報単位INF3による双方向通信を通じて切符と車両側に記憶される。
以上で説明した区間を番号付けする方法は、乗車区間自体に限定されないで、例えばこの方法の一定の範囲内では時間区分でも適用可能である。切符10の連続的な又は断続的な存在を認識領域22内で確認するためには、例えば 15 分の分解能でも適用可能である。
【0028】
図8は、読込/書取装置80の好適な実施形のブロック図である。この読込/書取装置80は、所定の情報を切符10に伝達すること、及びこの切符10に記憶された情報を読取ることを可能にする。この読込/書取装置80は、プロセッサーモジュール86及び記憶モジュール87を有する。この記憶モジュール87は、固定値記憶部分と一時記憶部分とで構成されている。第1情報単位INF1による切符10に対する交信が、変調器81及び後続接続された送信増幅器83を通じて実行される。フレームアンテナ85.1が、この送信増幅器83に直列接続されている。共振コンデンサが、この送信増幅器83に対して並列に接続されている。切符10内に記憶されたデータが、ロッドアンテナ85.2によって受信され,受信増幅器84と復調器82を経由してプロセッサーシステム86に入力される。読込/書取装置80は、暗号化モジュール88を備えてもよい。この読込/書取装置80は、特に標準のインターフェース89、例えばUSBを介して一般に使用されているパーソナルコンピュータに接続されている。このパーソナルコンピュータは、一方ではネットワークに接続されている。読込/書取装置にエネルギーも供給可能にするUSBのような標準のインターフェースが好まれて使用される。読込/書取装置80にあっては、本発明の方法の別の構成によって個別の許可又は人を識別する情報を切符10に与えることが可能である:ネットワークにデータ接続すると、或る許可が、例えば電子支払いを通じて運送会社によって下りて、電子切符10に転送される。この許可の獲得は、認証(Validierung) と呼ばれる。この許可は、正式な認可だけの下でこの切符10に伝達しなければならないので、暗号化モジュール88が読込/書取装置内に設けられている。この暗号化モジュール88は、伝達すべき情報を暗号化し、場合によっては電子署名を行って、このような切符10を発行する地点の信頼性を保証する。
【0029】
個人的な利用者も、在宅で許可を電子切符10に与えることが、これらの安全対策によって可能である。この実施形は、特にいわゆるデビットカードの切符10で使用される。この同じ方法によれば、切符10も、本当の所有者のIDを有し得る。
UBSインターフェース89を含めた監視機器50の構造は、先に説明した読込/書取装置80と一致する。両機器は、機械的な意味でとりわけ簡単に切符10に接続することを可能にする:切符10に対する誘導的な伝達と切符10に対する電磁的な伝達のおかげで、電気的な接続は不要である。例えば、ハウジングの小さな凹部に、又は読込/書取装置80若しくは監視機器50の簡素なスリットに切符10を嵌め込むか差し込むだけで済む。伝達すべき情報単位INF1が、「伝達すべき許可」を使用する際に領域COMMAND1内にそれに対応する命令を有してもよい。この情報単位INF1によって伝達されるその他の領域が、この命令に基づいて切符10のプロセッサーモジュール16によって適切に解釈される。これらの許可が、伝達すべき情報量に応じて繰り返して伝達され得る。特殊な実施形における切符10に内蔵された整流モジュール97によって、バッテリ19をエネルギー供給モジュール18によって充電することができる:誘導的な結合によって生成された電圧が、整流モジュール97内で直流電圧に変換されて、エネルギー供給モジュール18に供給される。−E切符とも呼ばれる−電子切符10を、書込/読取装置80によって従来の厚紙製の切符のように取り扱うことができる。この書込/読取装置80は、券売所によっても利用され得る。
【0030】
本発明のもう1つ別の実施形を図9の切符10のブロック図,図10のバス100内の配置及び図11の登録のための個々の方法ステップによって説明する:・図9によれば、切符10は、特に並列に接続された共振コンデンサを伴うフレームアンテナ95.1を有する。このフレームアンテナ95.1は、増幅器93.1〜93.5,2つの目標値検出器/復調器94.1,94.2を介してプロセッサーモジュール16に接続されている。増幅器の数は、回路に適した条件に応じて設定され、本発明に関しては重要でない。両目標値検出器は、情報単位INF1がどの発信源から切符10に伝達されたのかを突き止めることを可能にする;さらに、受信した第1情報単位の意味が、プロセッサーモジュール16によって実行された例えばCOMMAND1の内容を分析した後に確認され得る。図1の実施形とは対照的に、この切符10は、1つの変調器を有し、送信モジュール96を1つしか有さない。さらに、暗号化モジュール98が、用途に応じて切符10に設けられている。バス100内には、3つの3つの第1送信ユニット31が、付随する起動領域21′を1つずつ伴って設けられていて、かつ受信ユニット32′が、付随する認識領域22を1つずつ伴って設けられている。
【0031】
・バス100内の切符10の登録は、図11中に示された方法ステップによって実行される:第1送信ユニット31は、一定の又は調節可能な時間間隔tREP 中に第1情報単位INF1を、付随する起動領域21′内に存在する切符10に送信する。この切符10は、待機モードを即座にやめて、切符に固有のランダムな時間tRAND′,tRAND″,..,後ごとに情報単位INF3を受信ユニット32′に送信する。衝突が、時間をランダムに決定することによって阻止することができるものの排除はできない。しかしながら確実な登録は、第1送信ユニット31が周期tREP 内に切符を持続的に起動させることによって保証されている。 バス100内部では、この起動の周期が、複数の異なる第1送信ユニット31によってランク付けできる。情報単位INF1では、プロセッサーモジュール16によって領域COMMAND1とTYPE1から、切符10を情報単位INF3の送信直後に待機モードに再び戻すことができる。図1のブロック図と図3によって示された方法ステップによる切符10も、第2受信ユニット32′を1つしか有さないこの範囲内でも、すなわち第2送受信ユニット32なしに確実に登録することが、本発明の方法の実施形によって保証されている。切符レコードのデータの保管が、図1と図3によって説明した解決手段と同様に実行できる。送信ユニット31は、特にドアが締まってバスが出発した後で起動される。これによって、バスに入って出ただけによって引き起こされうる登録、例えば乗車時の手助けによって引き起こされうる登録が阻止される。
【0032】
本発明の切符10は、車両に入る時に登録機器によっても登録され得る。この登録機器とは、先に説明した書込/読取装置80である。本発明の切符10と登録方法のいろいろな利用が可能である。
本発明の方法は、購入や比較可能な料金の決済にも、例えば映画館や展示場内への入場券として利用され得る。展示場内では、追加の料金のかかるセクションが多くの場合に存在する。本発明の方法は、訪問者がこのような特定のセクションをあと払いなしに1回だけ訪問することを可能にする。
【0033】
同様に、本発明は、所定の範囲内にいる人の監視と保護に対しても使用され得る。このことは、潜在的に事故が起こりうる所で必要である。また、救助の手が適切に差し伸べられ得るように、人つまりその人に割当てられた電子許可証の最後に登録された停車場が、本発明によって確認され得る。同様に、本発明は、いろいろな領域の或る範囲内にいる人の移動軌跡を記録できるようにするため、例えばいわゆる保護観察下にある人を監視するためにも使用され得る。
運搬区間上の物体も、本発明の方法によって監視され得る。そのため、電子切符が、特に確実な方式でその該当する物体に対して固定される。
本発明は、この方法によって費用を支払うことなしに統計データ、例えば列車の予約に対しても利用され得る。特に本発明は、統計的な評価を事実上リアルタイムで行うことを可能にする。
文献リスト
[1] US 5.541.583
[2] US 5.418.525
[3] US 5.844.244
[4] US 5.878.124
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法に関する電子切符のブロック図である。
【図2】 第1送信ユニットと第2送受信ユニットとそれに付随する領域が配置された車両の平面図である。
【図3】 1枚の電子切符を登録する個々の方法ステップを示す。
【図4】 記憶モジュール16の複数の異なる領域の機能的で論理的な区分を示す。
【図5】 電子切符を登録するときのシステムの概念と情報の流れを示す。
【図6】 場所情報を横を通り過ぎる車両に送る標識としての電子切符の配置を示す。
【図7】 本発明の実施形における乗車区間番号の送信図である。
【図8】 切符に対して許可を与える書込/読取装置のブロック図である。
【図9】 本発明のもう1つ別の構成に関する電子切符のブロック図である。
【図10】 本発明のもう1つ別の構成における第1送信ユニットと受信ユニットとそれに付随する領域が配置されたバスの平面図である。
【図11】 本発明のもう1つ別の構成における1枚の電子切符を登録する個々の方法ステップを示す。
【符号の説明】
10 電子切符
11 第1受信モジュール
12 第2送受信モジュール
13 第3送受信モジュール
14 第4送受信モジュール
15 アンテナ
16 プロセッサーモジュール
17 記憶モジュール
18 エネルギー供給モジュール
19 バッテリ
20 鉄道車両
21 入口領域
21′ 起動領域
22 認識領域
23 客室
24 乗降口
25 乗車領域
26 通路領域
31 第1送信ユニット
32 第2送受信ユニット
32′ 第2受信ユニット
33 第3送受信ユニット
34 第4送受信ユニット
35 ボードコンピュータ
36 評価/請求書用の遠隔地のコンピューターシステム
37 第1送信ユニット31とボードコンピュータ35とのリンク
38 第2送受信ユニット32とボードコンピュータ35とのリンク
39 ボードコンピュータ35と遠隔地のコンピューターシステム
41 15個の短時間登録用の第1乗車登録記憶器
42 50個の長時間登録用の第2乗車登録記憶器
43 実際の第1情報単位用の記憶領域
44 消去された第1情報単位
45 プログラム記憶器
46 一次記憶器
47 N個の利用用の借方入力領域
48 切符10の身元確認用の記憶領域
49 切符の所有者の身元確認用の記憶領域
50 監視機器
51 表示要素
52 キー
61 電柱
62 切符10用の収納ボックス
63 受信ユニット
64 標識(Bake ; count down marker)
80 電子切符の有効性を確認するか又は有効化する書込/読取装置
81 変調器
82 復調器
83 送信増幅器
84 受信増幅器
85.1 フレームアンテナ
85.2 ロッドアンテナ
86 プロセッサーシステム
87 記憶モジュール
88 暗号化モジュール
89 パーソナルコンピュータに対するUSBインターフェース
91 受信モジュール
92 送信モジュール
93.11. 受信増幅器
93.22. 受信増幅器
93.33. 受信増幅器
94.1 目標値検出器/復調器
94.2 目標値検出器/復調器
95.1 フレームアンテナ
95.2 ロッドアンテナ
96 変調器/送信モジュール
97 整流モジュール
98 暗号化モジュール
100 バス
CSMA/CD Carrier Sense Multiple Access with collision Detection
GPS グローバル・ポジショニング・システム
LAN ローカル・エリア・ネットワーク
USB 汎用シリアルバス
Claims (38)
- 徴収すべき料金及び/又は切符(10)の存在を確認するためにこれらの切符(10)を登録する方法にあって、これらの切符(10)は、1つのプロセッサーモジュール(16),1つの記憶モジュール(17)及び少なくとも1つの第1受信モジュール(11)を有し、この場合、切符(10)と交信するための少なくとも1つの第1送信ユニット(31)が、起動領域(21,21′)内に設けられていて、方法ステップAでは、この起動領域(21,21′)内にある切符(10)が、第1受信モジュール(11)を通じてこの起動領域(21,21′)に設けられた第1送信ユニット(31)から第1情報単位(INF1)を受信する方法において、
方法ステップBでは、プロセッサーモジュール(16)が、この第1情報単位(INF1)内に記憶されている情報によってこの切符に内蔵された第2送受信モジュール(12)を起動させ、そして、
方法ステップCでは、第2と第3の情報単位(INF2,INF3)を用いた双方向通信が、徴収すべき料金及び/又は切符(10)の存在の開始時点に対して、認識領域(22)に設けられた第2送受信ユニット(32)とこの認識領域(22)内にある切符(10)の第2送受信モジュール(12)との間で実行され、これらの切符(10)の存在が、これらの切符(10)の記憶モジュール(17)内で、及び/又は第2送受信ユニット(32)に接続されたデータバンク内で切符レコードとして少なくとも1回登録されることを特徴とする方法。 - 方法ステップCで規定された切符(10)から第2送受信ユニット(32)に伝達される第2情報単位(INF2)と第2送受信ユニット(32)から切符(10)に伝達される第3の情報単位(INF3)を用いた登録は、場所,日付/時間に関する情報を少なくとも有し、この場合、これらの情報は、
−切符(10)の記憶モジュール(17,41,42)の領域内、及び/又は、
−データバンク内に記憶され、このデータバンクは、
−ボードコンピュータ(35)及び/又は遠隔地のコンピュータシステム及び/又は、
−第2送受信ユニット(32)に割当てられていることを特徴とする請求項1に記載の方法。 - 方法ステップCで規定された登録は、認識領域(22)内にある全ての切符(10)に対してだけ実行され、これらの切符(10)は、1つの又は多数の認識領域(22)に割当てられた場所と日付/時間(POSITION,COURSE,ADDRESS,DATETIME)に関する1つの情報を受信することを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
- 場所に関する情報は、複数の位置情報領域(STATE3,ATTRIBUTES3,POSITION3)によって生成され、これらの情報は、固定して設置された切符(10)から第3情報単位(INF3)を用いて車両に設置された受信ユニット(63)を経由して第2送受信ユニット(32)に伝達されることを特徴とする請求項2又は3に記載の方法。
- 第2情報単位(INF2)内の2つの異なる場所間の区間を示す仮想の1つの乗車区間番号(n,n+1)が、場所に関する情報に基づいて認識領域(22) 内にある切符(10)に第2送受信ユニット(32)によって伝達され、1乗車区間ごとに計数ステップが1だけ変化し;この切符(10)が先行した乗車区間内で正しく登録されたかどうかを確認するため、切符(10)に記憶されたこの乗車区間番号(n,n+1)が、プロセッサーモジュール(16)によって実際の乗車区間番号(n+1,n+2)と比較されることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 切符(10)に内蔵された第2送受信モジュール(12)は、断続的に起動されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 第2送受信モジュール(12)の起動の時点が、第1情報単位(INF1)内の情報によって、及び/又は第2情報単位(INF2)内の情報によって設定されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
- 第2送受信モジュール(12)の起動の時点が、乱数発生器によって決定されることを特徴とする請求項6又は7に記載の方法。
- 切符(10)及び/又はこの切符(10)に割当てられた人の身元を確認する人情報領域(TICKET_NR3,TICKET_OWNER3)が、第2情報単位(INF2)内に記憶されていて、第3情報単位(INF3)の受信が、方法ステップCにおいてもう1つ別の情報単位(INF2)をこの該当する切符(10)に送信することによって認証されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 起動領域(21,21′)が近接電磁界 (Nahfeld)として形成されているように、第1送信ユニット(31)の周波数が選択されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
- 認識領域(22)がフラウンホーファー電磁界として形成されているように、第2送受信ユニット(32)の周波数が選択されていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
- 第2送受信モジュール(12)の断続的な起動が、プロセッサーモジュール(16)の時間構成要素によって監視され、この第2送受信モジュール(12)は、持続して作動しているときでも決められた時間の後に停止されることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 切符(10) 自身がそれぞれ、ランダムに決定された時間間隔内に方法ステップCによって認識領域(22) 内にある第2送受信ユニット(32)と双方向通信を開始し、最初の登録が、切符(10)の状況に応じて、及び/又は交信の履歴に応じて実行されることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
- 切符(10)が、第3送受信モジュール(13)を有し、乗車領域に設けられた固定式の第3送受信ユニット(33)との一方方向又は双方向の交信が、この第3送受信モジュール(13)を通じて実行され、この場合、記憶モジュール( 17) の記憶領域(48,49)か又は第3送受信ユニット(33)のデータバンクに割当てられたコンピュータシステムに依存して記憶されたデータが、或る領域への入場を許可すると同時に、その存在が登録されることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
- 切符(10)が、第4送受信モジュール(14)を有し、出力機器内に設けられた第4送受信ユニット(24)との双方向通信が、この第4送受信モジュール(14)を通じて実行され、人の身元を確認し、及び/又は人に付随する複数の人情報領域が、記憶モジュール(17;47,49)の1つの領域内に確保され得ることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
- 属性(ATTRIBUTE)による切符(10) の登録は、この登録が切符(10)の存在だけを含むか、又はこれらの属性に依存して費用負担の義務のある料金の徴収をさらに含むことを示すことを特徴とする請求項15に記載の方法。
- 属性は、出力機器が第4送受信モジュール( 14) と交信することによって確定され、切符(10)の出力モジュール上に表示されること、又は、特定の情報が、属性に基づいて切符(10)の出力モジュール上に表示されることを特徴とする請求項15又は16に記載の方法。
- 徴収すべき料金及び/又は切符(10)の存在を確認するためにこれらの切符(10)を登録するシステムにあって、これらの切符(10)は、1つのプロセッサーモジュール(16),1つの記憶モジュール(17)及び少なくとも1つの第1受信モジュール(11)を有し、この場合、切符(10)と交信するための少なくとも1つの第1送信ユニット(31)が、起動領域(21,21′)内に設けられていて、切符(10)に内蔵された第1受信モジュール(11)を通じて交信するための第1送信ユニット(31)が、起動領域(21,21′)に設けられているシステムにおいて、第2送受信ユニット(32)が、認識領域(22)に設けられていること、この認識領域(22) 内にある切符(10)との双方向の第2及び第3情報単位(INF2,INF3)の通信が、この第2送受信ユニット(32)を通じて実行可能であり、この場合、この交信は、これらの切符(10)に内蔵された第2送受信モジュール(12)を通じて実行可能であること、これらの切符(10)の存在が、これらの切符(10)の記憶モジュール(17)内で、及び/又は第2送受信ユニット(32)に接続されたデータバンク内で切符レコードとして登録可能であることを特徴とするシステム。
- データバンクは、
−ボードコンピュータ(35)に、及び/又は、
−遠隔地のコンピュータシステム(36)に、及び/又は、
−第2送受信ユニットに内蔵されていることを特徴とする請求項18に記載のシステム。 - 第1送信ユニット(31)及び第2送受信ユニット(32)は、無線区間を介してボードコンピュータ(35)と接続可能であり、この無線区間は、切符(10)と第2送受信ユニット(32) との間の交信に対するのと同一の周波数と同一の伝達方法を有することを特徴とする請求項18又は19に記載のシステム。
- 第3送受信ユニット(13)が、切符(10) に内蔵されていて、第3送受信ユニット(33) との交信が、この第3送受信モジュール(13)を通じて実行可能であることを特徴とする請求項18〜20のいずれか1項に記載のシステム。
- 第4送受信モジュール( 14) が、切符(10) に内蔵されていて、出力機器に内蔵された第4送受信ユニット(34) との交信が、この第4送受信モジュール(14) を通じて実行可能であることを特徴とする請求項18〜21のいずれか1項に記載のシステム。
- 出力機器が、携帯可能な監視機器(50) として構成されていて、少なくとも1つの切符(10)が、この出力機器(50)内に差込み可能であること、切符(10)に記憶された切符レコードが、監視機器(50)の表示要素(51)上に表示可能であること、及び、監視機器(50) に対する情報単位(INF1,INF2,INF3)による交信が、第1と第2の送受信ユニット(31,32)によって実行可能であることを特徴とする請求項22に記載のシステム。
- その都度の場所に関する場所情報を、情報領域(STATE3,ATTRIBUTES3,POSITION3)によって少なくとも1つの認識領域に設けられた受信ユニット(63)に対して送るための固定して設置された切符(64,62,10)が設けられていること、及び、この受信ユニット(63)は、場所情報を供給するための第1及び/又は第2送受信ユニット(31,32)に接続されていることを特徴とする請求項18〜23のいずれか1項に記載のシステム。
- 徴収すべき料金及び/又は切符(10)の存在を確認するためにこれらの切符(10)を登録する方法にあって、これらの切符(10)は、1つのプロセッサーモジュール(16),1つの記憶モジュール(17)及び少なくとも1つの第1受信モジュール(11)を有し、この場合、これらの切符(10)と交信するための少なくとも1つの第1送信ユニット(31)が、認識領域(21,21′,22)内に設けられていて、方法ステップAでは、この認識領域(21,21′)内にある切符(10)が、第1受信モジュール(11)を通じて第1送信ユニット(31)から第1情報単位(INF1)を受信する方法において、
方法ステップBでは、プロセッサーモジュール(16)が、この第1情報単位(INF1)内に記憶されている情報によってこの切符に内蔵された第2送受信モジュール(12)を起動させて、もう1つ別の情報単位(INF3)を認識領域(22)に設けられた第2受信ユニット(32′)に送り、
方法ステップCでは、切符(10)の存在が、切符レコードとしてこのもう1つ別の情報単位(INF3)をランダムな時間後ごとに受信することによって登録されることを特徴とする方法。 - 方法ステップCで規定された切符(10)から第2送受信ユニット(32)に伝達される第1情報単位(INF1)と第2送受信ユニット(32)から切符(10)に伝達される第3情報単位(INF3)を用いた登録は、場所,日付/時間に関する情報を少なくとも有し、この場合、これらの情報は、
−切符(10)の記憶モジュール(17,41,42)の領域内、及び/又は、
−データバンク内に記憶され、このデータバンクは、
−ボードコンピュータ(35)及び/又は遠隔地のコンピュータシステム(36)及び/又は、
−第2送受信ユニット(32′)に割当てられていることを特徴とする請求項25に記載の方法。 - 第1情報単位(INF1)内の2つの異なる場所間の区間を示す仮想の1つの乗車区間番号(n,n+1)が、場所に関する情報に基づいて認識領域(22) 内にある切符(10)に第2送受信ユニット(32)によって伝達され、1乗車区間ごとに計数ステップが1だけ変化し;この切符(10)が先行した乗車区間内で正しく登録されたかどうかを確認するため、切符(10) に記憶されたこの乗車区間番号(n,n+1)が、プロセッサーモジュール(16)によって実際の乗車区間番号(n+1,n+2)と比較されることを特徴とする請求項25又は26に記載の方法。
- 第2送受信モジュール(12)の起動の時点が、乱数発生器によって決定されることを特徴とする請求項25〜27のいずれか1項に記載の方法。
- 認識領域(21,21′,22)が近接電磁界 (Nahfeld)として形成されているように、第1送信ユニット(31)の周波数が選択されていることを特徴とする請求項25〜28のいずれか1項に記載の方法。
- 認識領域(21,21′,22)がフラウンホーファー電磁界として形成されているように、第2送受信ユニット(32)の周波数が選択されていることを特徴とする請求項25〜29のいずれか1項に記載の方法。
- 第1情報単位(INF1)が、書込/読取装置(80)から切符(10)に伝達可能であり、この場合、この第1情報単位(INF1)は、料金を徴収する許可を有し、書込/読取装置(80)と切符(10)との間の双方向通信が、第3つまりその他の情報単位(INF3)による方法ステップBを用いて実行可能であることを特徴とする請求項10,11,25〜30のいずれか1項に記載の方法。
- 書込/読取装置(80)が、ネットワークに接続されていて、第1情報単位(INF1)内に記憶された許可の有効性がネットワークによって先に確認されたときに初めて、この許可が、切符(10)に伝達されることを特徴とする請求項31に記載の方法。
- 切符(10)は、書込/読取装置(80)内に差込み可能であるか、又は書込/読取装置(80)上に当接可能であり、第1情報単位(INF1)は、誘導的な結合によって切符(10)に伝達され、第3つまりその他の情報単位(INF3)は、電磁的な結合によって書込/読取装置(80)に伝達されることを特徴とする請求項32に記載の方法。
- 徴収すべき料金及び/又は切符(10)の存在を確認するためにこれらの切符(10)を登録するシステムにあって、これらの切符(10)は、1つのプロセッサーモジュール(16),1つの記憶モジュール(17)及び1つの第1受信モジュール(11)を有し、この場合、切符(10)と交信するための少なくとも1つの第1送信ユニット(31)が、認識領域(21,21′,22)内に設けられていて、これらの切符(10)に1つずつ内蔵された受信モジュール(11)と第2送受信モジュール(12)を通じて交信するための受信ユニット(32′)と少なくとも1つの第1送信ユニット(31)が、この認識領域(21,21′,22)に設けられているシステムにおいて、切符に伝達可能な情報単位(INF1)と、切符(10)から受信ユニット(32)に伝達可能なその他の情報単位(INF3)とによって、この認識領域(21,21′,22)内にあるこれらの切符(10)の存在が、これらの切符(10) の記憶モジュール(17) 内に、及び/又は受信ユニット(32′)に接続されたデータバンク内に切符レコードとして登録可能であることを特徴とするシステム。
- 認識領域(21,21′,22)が近接電磁界 (Nahfeld)として形成されているように、第1送信ユニット(31)の周波数が選択されていることを特徴とする請求項34に記載のシステム。
- 認識領域(21,21′,22)がフラウンホーファー電磁界として形成されているように、第2送受信モジュール(12)の周波数が選択されていることを特徴とする請求項34又は35に記載のシステム。
- 書込/読取装置(80)が、切符(10)に伝達すべき少なくとも1つの第1情報単位(INF1)に対して設けられていて、この第1情報単位(INF1)は、料金を徴収するための許可と身元確認を有し、この書込/読取装置(80)は:
−切符(10)を記録する手段,
−プロセッサーシステム(86,87),
−切符(10)と誘導的に結合するためのアンテナ(85.1)と受信増幅器(83)とから構成された受信器,
−切符(10)と電磁的に結合するためのアンテナ(85.2) と送信増幅器とから構成された送信器を有することを特徴とする請求項18〜24,34〜36のいずれか1項に記載のシステム。 - 交通手段,展示場及び安全地帯に対して使用されることを特徴とする請求項1〜17又は25〜33のいずれか1項に記載の方法。
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