JP2000030009A - 前払い料金情報記憶媒体 - Google Patents

前払い料金情報記憶媒体

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JP2000030009A
JP2000030009A JP19399998A JP19399998A JP2000030009A JP 2000030009 A JP2000030009 A JP 2000030009A JP 19399998 A JP19399998 A JP 19399998A JP 19399998 A JP19399998 A JP 19399998A JP 2000030009 A JP2000030009 A JP 2000030009A
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Takeshi Tanaka
武 田中
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HANYO DENSHI JOSHAKEN GIJUTSU
HANYO DENSHI JOSHAKEN GIJUTSU KENKYU KUMIAI
Original Assignee
HANYO DENSHI JOSHAKEN GIJUTSU
HANYO DENSHI JOSHAKEN GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の事業者によってリロードが可能な前払
い料金情報記憶媒体を提供する。 【解決手段】 ICカードのメモリ内には、複数のSF
ファイル17a、17b、17c…と、1つの利用履歴
ファイル19とが設定される。各SFファイル17a、
17b、17c…は、1つの事業者IDを記憶するID
ブロック21a、21b、21c…と,その事業者ID
に対応するSFブロック23a、23b、23c…とを
有する。利用履歴ファイルは、「駅への入場時間」、「入
場駅」、「駅からの出場時間」、「出場駅」、「利用料金」等
の利用履歴を記憶する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鉄道料金の精算
処理に適した料金情報記憶媒体の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道の料金精算システムでは、利用者が
乗車のたびに切符を購入する必要のない、前払い式の磁
気カードが利用されている。この磁気カード上には、カ
ード購入時には一定金額の料金情報が記憶されている。
利用者が駅の改札機に磁気カードを通過させると、磁気
カード上の料金情報から、利用した鉄道の利用料金分が
減額され、減額後の残高が新たな料金情報として記憶さ
れる。この磁気カードは、料金情報が更に減額されて0
円の金額になるまで使用され、使用後は使い捨てであ
る。更に、利用者が複数の鉄道事業者の路線をスムーズ
に乗り継ぎできるようにするために、複数の鉄道事業者
に共通の磁気カードが導入されている。この磁気カード
は、一般にストアードフェアカード(StoredFare Car
d、略してSFカードという、SFとは上記料金情報を
指す)と呼ばれている。
【0003】図1は、前述のSFカードに記憶された情
報の構造である。
【0004】このSFカード上には、SFを記憶するS
Fファイル1と、利用履歴を記憶する利用履歴ファイル
3とが設けられている。更に、SFファイル1には、ど
の事業者がSFカードを販売したかを識別するための事
業者IDを記憶するIDブロック5と、SFを記憶する
SFブロック7とが設けられている。
【0005】図2は、前述のSFカードを用いた鉄道料
金清算システムの全体の構成図である。
【0006】まず、利用者は、事業者AのSFカード販
売機に現金3000円を投入し、SFカードを購入す
る。このSFカードのSFファイルには、販売した事業
者Aの事業者IDと、3000円のSFとが記憶されて
いる。SFカード販売機は、3000円の入金データを
事業者AのセンタAに送る。
【0007】次に、利用者が事業者Bの鉄道を利用する
場合を具体的に説明する。
【0008】利用者が乗車駅の改札システムを通過する
とき、改札システムは、SFカード上のSFファイルを
読み出し、SFブロックから初乗り料金の120円を減
額する。減額された初乗り料金120円のSFデータ
は、事業者BのセンタBへ送られる。センタBに送られ
たSFデータは事業者A利用データベースに送られ、記
憶される。
【0009】次に利用者が下車駅の改札システムを通過
するとき、改札システムは、SFカードのSFファイル
を開き、利用者が利用した乗車駅から下車駅までの乗車
区間の利用料金(ここでは500円と仮定する)と、乗
車駅で減額された初乗り料金(120円)との料金差額
(500円-120円=380円)を計算し、SFブロッ
クから料金差額380円を減額する。このようにして減
額された料金差額380円のSFデータは事業者Bのセ
ンタBへ送られる。センタBに送られたSFデータは事
業者Aカード利用データベースに送られ、記憶される。
【0010】以上のような処理が行われた後、各事業者
間でそれぞれのカード利用データに基づき、利用料金の
決済処理が行われる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前述の磁気カードを用
いた料金精算システムは、現在のところ、磁気カードの
使い捨てが前提となっている。しかし、磁気カードにS
Fをリロード(再充填)すれば、利用者は磁気カードを使
い捨てではなく、永続的に使用することは可能である。
SFのリロードを想定した場合、利用者が利用した路線
の事業者は、その磁気カードにリロードした事業者に、
利用料金の請求することになる。しかし、従来のSFカ
ードには1のSFファイルしかないので、リロードを行
おうとすると、事業者IDを書き換えなければならな
い。そのため、磁気カードにSFが残っている状態でリ
ロードを行う場合には、残っているSFをロードした事
業者と同じ事業者のSFカード販売機でリロードしなけ
ればならないという問題がある。複数事業者の鉄道路線
を乗り継ぐ利用者にとっては、これは大変不便である。
【0012】従って、この発明の目的は、複数の事業者
によってリロードが可能な前払い料金情報記憶媒体を提
供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の情報記憶媒体
は、複数の事業者を識別するための事業者IDをそれぞ
れ記憶する複数の事業者IDブロックと、これら複数の
事業者が受け取った前払い料金の残高を示す料金情報を
それぞれ記憶する複数の料金情報ブロックとを備える。
これにより、金額0円でない料金情報残高がある場合で
も、その料金情報をロードした事業者以外の事業者は、
料金情報をリロードすることができる。
【0014】また、好適な実施形態では、情報記憶媒体
は、利用者の利用履歴を記憶する利用履歴ファイルを備
える。
【0015】好適な実施形態では、この発明の情報記憶
媒体に記憶された情報構造は大きく分けて2通りある。
【0016】まず、第一の構造では、情報記憶媒体は、
複数の事業者IDブロックと、複数の前記料金情報ブロ
ックとを有する1の料金ファイルを備える。
【0017】第二の構造では、情報記憶媒体は、1の事
業者IDブロックと、これに対応する1の料金情報ブロ
ックと有する複数の料金ファイルを備える。
【0018】好適な実施形態では、情報記憶媒体は、第
二の構造を採り、前述の料金ファイルを2つ備え、少な
くとも1の前記料金情報ブロックに記憶されている前記
料金情報が金額0円となっている時、又は少なくとも1
の前記事業者IDブロックに記憶されている前記事業者
IDと、前記料金情報のリロード処理を行おうとする事
業者の前記事業者IDとが同一である時にのみ、事業者
IDの書き換え又は料金情報のリロードが可能となる。
【0019】また、好適な実施形態では、この発明の情
報記憶媒体は、鉄道料金情報に限らず、複数種の前払い
料金の残高を示す料金情報をそれぞれ記憶する複数の料
金情報ブロックと、これら複数種の前払い料金を識別す
るためのIDをそれぞれ記憶する複数のIDブロックと
を備える。本発明の情報記憶媒体は、ICカード(接触
型又は非接触型でもよい)等を用いて実施することがで
きる。
【0020】
【発明の実施の形態】この発明の情報記憶媒体としてI
Cカードを利用する場合の一実施形態を説明する。
【0021】ICカードは、複数の事業者によってSF
のリロードが可能であり、このICカードに記憶される
情報の構造は、以下のように大きく2通り考えられる。
【0022】図3に示す実施形態では、ICカードのメ
モリ内に、1つのSFファイル9と、1つの利用履歴フ
ァイル11との、2つのファイルが設定される。SFフ
ァイル9は、複数の事業者を識別するための複数の事業
者IDを記憶するIDブロック13と、各々の事業者I
Dに対応するSFを記憶する複数のSFブロック15と
を有する。利用履歴ファイル11は、利用者が鉄道を利
用するたびに、「駅への入場時間」、「入場駅」、「駅から
の出場時間」、「出場駅」、「利用料金」等の利用履歴を
記憶する。
【0023】図4に示す実施形態では、ICカードのメ
モリ内に、複数のSFファイル17a、17b、17c
…と、1つの利用履歴ファイル19とが設定される。各
SFファイル17a、17b、17c…は、1つの事業
者IDを記憶するIDブロック21a、21b、21c
…と,その事業者IDに対応するSFブロック23a、
23b、23c…とを有する。利用履歴ファイルは、図
3の実施形態と同様の利用履歴を記憶する。
【0024】このICカードを利用したシステムを構築
する鉄道事業者らは、図3と図4のどちらの情報構造を
選択してもよい。しかし、現在、鉄道事業者に利用され
ている磁気カードシステムが、図1の情報構造を採用し
ており、この発明のICカードも既存のシステム上で利
用されることが望ましい。この観点からは、図4の情報
構造が採用し易いと思われるので、以下、図4の情報構
造を有するICカードの利用を前提としたシステムを説
明する。
【0025】図5は、この発明のICカードを利用する
鉄道料金精算システムの一実施形態に係る全体構成図で
ある。
【0026】ICカード状態25a、25b、25c、
25dは、SFファイル上の情報記憶状況を表している
(利用履歴の情報記憶状況の変化は、以下の説明から十
分理解可能であるから図示及び説明を省略する。)。
【0027】事業者Aには、ICカードの販売とSFの
リロードとが可能なICカード販売機27と、SFデー
タの管理を行うセンタ29が備えられている。
【0028】事業者Bには、各駅に設置されている改札
システム31a、31bと、カード利用データの管理を
行うセンタ33が備えられている。改札システム31
a、31bは、鉄道路線(他の事業者の鉄道路線も含
む)の任意の2駅間の利用料金データが記憶された利用
料金テーブル35a、35bをそれぞれ備える。また、
センタ33は、各事業者についてのカード利用データを
記憶するカード利用データベース37a、37b、37
cを備える。なお、図5に図示していないが、事業者A
は、改札システム31、センタ33、利用料金テーブル
35、カード利用データベース37a、37b、37c
を備えているし、事業者Bは、SFカード販売機27、
センタ29を備えている。
【0029】前提として、利用者は、既に、事業者A、
B、又はCのICカード販売機からICカードを購入
し、現在、事業者A、Cについては残存金額を0円、事
業者Bについては残存金額400円がSFとして記憶さ
れているものとする。このときのICカードの状態が、
ICカード状態25aである。
【0030】ユーザが、購入時とは別の事業者AのIC
カード販売機27を用いて、ICカードをリロードする
場合には以下のような手順となる。
【0031】まず、利用者は、ICカード販売機27
に、ICカードと現金3000円とを投入する。ICカ
ード販売機27は、「3000円が入金された」という
入金データと、「3000円をリロードする」というS
Fデータとを事業者Aのセンタ29に送る。そして、I
Cカード販売機27は、ICカードの複数のSFファイ
ル17a、17b、17cの中から、事業者AのIDが
書かれているファイルを探し、見つけたSFファイル1
7aのSFブロックに3000円のSFを書き込み(リ
ロードし)、ICカードを利用者に返却する。このとき
のICカードの状態が、ICカード状態25bである。
【0032】なお、もし、事業者AのIDが書かれたS
Fファイルがない場合は、SFの残存金額0円のファイ
ルを探し、そのファイルに事業者AのIDとリロード金
額3000円を書く。
【0033】次に、利用者が事業者Bの鉄道を利用する
場合の処理の流れを、図5及び図6を用いて説明する。
【0034】利用者は、乗車駅の改札システム31aを
通過して駅に入場するためには、まず、改札システム3
1aの専用のICカード投入口にICカードを投入する
(S1)。或いは、非接触型のICカードの場合は、改
札システム31aのリーダライタに、ICカードを所定
のアクセス距離以下に近接させる。次に、改札システム
31aは、利用者が駅に入場するのか、駅から出場する
のかを判断する(S2)。この判断は、入場用のICカ
ード投入口と、出場用のICカード投入口を別々に設け
ておけば、容易に判断できる。次に、改札システム31
aは、投入されたICカード上の全てのSFファイルを
読み出し(S3)、全SFファイルのSFブロックのS
Fの合計額と、利用者が、これから利用する事業者Bの
鉄道路線の初乗り料金額とを比較し(S4)、SF合計
額が初乗り料金以上の額であれば、金額0円でない何れ
かのSFブロックから初乗り料金を減額する処理へ移る
(S5以下)。初乗り料金額より、SF合計額が少ない
場合には、この改札システムは、改札扉を閉めて利用者
が改札機を通過できないようにして(S10)、ICカ
ードを利用者に返却する(S9)。
【0035】S5以下の減額処理において、1つのSF
ファイルのSFブロックにのみ金額0円のSFが記憶さ
れていない場合には、そのSFブロックから初乗り料金
を減額する。一方、図5のように、複数のSFブロック
に金額0円でないSFが記憶されている場合には、どの
SFブロックから減額処理を行うかが問題となるが、典
型的には、まず、最小金額のSF(SFが金額0円は含
まない)が記憶されているSFブロックから減額してい
く(S5)。そのSFブロックのSFが全て減額されて
金額0円になっても、その減額された金額が、まだ初乗
り料金に不足する場合には(S6)、S5に戻り、次に
最小金額のSFが記憶されているSFブロックから、そ
の不足額を減額していく(S5)。以上の処理が、初乗
り料金の全額が減額されるまで繰り返される。
【0036】図5の例では、SFの合計額は3400円
で、初乗り料金(ここでは120円と仮定する)以上の
額であり、最小金額のSFを記憶する事業者BのSFブ
ロックの金額400円のSFから初乗り料金120円が
減額され、金額280円のSFに書き換えられる。この
状態が、ICカード状態25cである。
【0037】なお、どのSFブロックから減額していく
かという順番は、上記の最小金額のSFブロックから順
に減額していく方法以外にも種々の方法が考えられる。
例えば、ICカードの購入時又はリロード時の時間的な
順序に従って減額していく方法や、最高金額のSFブロ
ックから順に減額していく方法や、あらかじめ定めた事
業者の順序に従って減額していく方法等が考えられる。
【0038】SFの減額が終了すると、改札システム3
1aは、ICカードの利用履歴ファイルに、「入場時
間」、「入場駅」、減額された「初乗り料金」等の利用
履歴を書き込む(S7)。そして、改札システム31a
は、減額されたSFの事業者IDと減額された初乗り料
金を示すSFデータ(すなわち、「事業者BのSF利用
料金は120円」というSFデータ)を記憶する(S
8)。そして、改札システム31aはICカードを出力
して、利用者に返却する(S9)。利用者は、返却され
たICカードを受け取り、改札機を通過して、乗車駅に
入場する。
【0039】更に、改札システム31aは、一旦記憶し
たSFデータをセンタ33へ送る。センタ33に送られ
たSFデータは事業者B利用データベース37bに送ら
れ、事業者B利用データベース37bは、そのSFデー
タを記憶する。
【0040】次に利用者が下車する場合を、図5及び図
6を用いて説明する。利用者は、下車駅の改札システム
31bを通過して出場するときは、前述の入場の時と同
様に、改札システム31bのICカード投入口にICカ
ードを投入する(S1)。ICカードが改札システム3
1bに投入されると、まず、改札システム31bは、利
用者の入場か出場かという判断を行い(S11)、投入
されたICカード上の全てのファイルを読み出す(S1
1)。次に、改札システム31bは、読み出した利用履
歴ファイルの「入場駅」の駅名データと、あらかじめ下
車駅の改札システム31bに登録されている駅名データ
を用いて、利用料金テーブルを参照することにより、利
用者が利用した乗車駅から下車駅までの区間の利用料金
を得る。次に、改札システム31bは、その利用料金
と、入場駅で入場の時に減額された初乗り料金との料金
差額を計算する(S12)。更に、改札システム2は、
全SFファイルのSFブロックのSFの合計額と、その
料金差額とを比較し(S4)、SF合計額が料金差額以
上であれば、金額0円でない何れかのSFブロックから
料金差額の減額処理へ移る(S5以下)。料金差額より
SF合計額が少ない場合には、この改札システムは、改
札扉を閉めて、利用者が改札機を通過できないようにし
(S10)、ICカードを利用者に返却する(S9)。
改札機を通過することができない利用者は、清算機又は
有人窓口で、現金で料金差額を清算する。
【0041】S5以下のSFの減額処理において、1つ
のSFファイルのSFブロックのみ、金額0円でないS
Fが記憶されている場合には、そのSFブロックから料
金差額を減額する。図5のように複数のSFブロックに
金額0円でないSFが記憶されている場合には、前述の
初乗り料金の減額処理と同様に、例えば、最小金額のS
Fが記憶されているSFブロックから順番に料金差額を
減額していく(S5)。そのSFブロックのSFが全て
減額されて金額0円になっても、その減額された金額
が、まだ料金差額に不足する場合には(S6)、S5の
前に戻り、次に最小金額のSFが記憶されているSFブ
ロックから、その不足額を減額していく(S5)。以上
の処理が、料金差額の全額が減額されるまで繰り返され
る。
【0042】図5の例では、SFの合計額は3280円
で、料金差額380円以上の額であるので、まず、最小
金額のSFを記憶する事業者BのSFブロックから、残
存するSFの金額280円をまず減額する。それでもま
だ、料金差額380円には100円不足しているので、
その不足金額100円は事業者AのSFブロックから減
額する。このときのICカードの状態が、ICカード状
態25dである。
【0043】SFの減額が終了すると、改札システム3
1bは、利用履歴ファイルに、「出場時間」、「出場
駅」、減額された「料金差額」等の利用履歴を書き込む
(S7)。そして、改札システム31bは、減額された
SFの事業者IDと減額された料金差額380円を示す
SFデータ(すなわち、「事業者AのSF利用料金は1
00円」というSFデータと、「事業者BのSF利用料
金は280円」というSFデータ)を記憶し(S8)、
その後、センタ33へ送る。センタ33に送られたSF
データの内、「事業者AのSF利用料金は100円」と
いうSFデータは事業者Aカード利用データベース37
aに送られ、「事業者BのSF利用料金は280円」と
いうSFデータは事業者B利用データベース37bに送
られ、各々のデータベース37a、37bは、送られて
きたSFデータを記憶する。
【0044】以上の処理が終了すると、改札システム3
1bはICカードを出力して、利用者に返却する(S
9)。利用者は、返却されたICカードを受け取り、改
札機を通過して、下車駅から出場する。
【0045】図5の例では、以上の処理により、最終的
に、事業者B内の事業者Aカード利用データベースは、
100円の事業者Aのカード利用データを記憶してお
り、事業者B内の事業者Bカード利用データベースは4
00円のカード利用データを記憶している。
【0046】図7に、事業者間での利用料金の決済処理
の方法を示す。
【0047】前述の処理により、各事業者が有するセン
タ内のカード利用データベースには、それぞれの事業者
がロードしたSFの利用料金が記憶されている。
【0048】事業者Bから見た場合を説明する。事業者
Bの事業者Aカード利用データの金額は、利用者が事業
者Aに支払って事業者Bの鉄道を利用した利用料金であ
る。事業者Bは事業者Aカード利用データベースの金額
を事業者Aに請求する。
【0049】同様に、事業者Bの事業者Cカード利用デ
ータの金額は、利用者が事業者Cに支払って事業者Bの
鉄道を利用した利用料金である。事業者Bは事業者Cカ
ード利用データベースの金額を事業者Cに請求する。
【0050】また、事業者Bの事業者Bカード利用デー
タの金額は、利用者が事業者Bに支払って事業者Bの鉄
道を利用した利用料金であるから、事業者Bは特段の請
求処理は行わない。
【0051】以上のしくみは、他の事業者についても同
様であり、このような請求処理が、各事業者間で互いに
行われることになる。
【0052】既存の鉄道料金精算システムを活用するた
めに、複数のSFファイルが設けられたICカードを利
用することは既に説明した。しかし、現実的には、IC
カードが改札機を通過する短時間(0.数秒間)の間に、
改札機は、ICカード上のデータを読み取るために全て
のファイルを開く必要があるため、ファイル数はできる
限り少ない方が望ましい。そのため、SFファイルを特
に2つに限定したICカードを用いたシステムについ
て、以下、説明する。
【0053】図8は、ICカードのリロード時の処理の
流れを示したものである。
【0054】ICカードリロード装置は、ICカードの
発券とリロードとの両方の処理が可能なものとし、ま
ず、利用者は、ICカードの発券をするのか、リロード
をするのかを選択する(SS21)。
【0055】利用者が発券を選択した場合、利用者は所
望の現金を投入し(S22)、リロード装置は新しいI
Cカード上に、そのリロード装置の事業者IDとSFの
金額を書き込み(S23)、ICカードを出力する(S
33)。
【0056】利用者がリロードを選択した場合、利用者
はICカードをリロード装置に投入し(S24)、リロ
ード装置は、ICカード上の2つのSFファイルを読み
出す(S25)。次に、リロード装置は、そのリロード
装置の事業者IDと同一の事業者IDがSFファイル上
にあるかどうかを判断する(S26)。
【0057】同一の事業者IDがあれば、リロード装置
は利用者に現金投入を促し、利用者は所望の現金を投入
する(S27)。リロード装置は、そのリロード装置の
事業者IDが書かれいるSFファイルのSFブロック
に、そのSFの残存金額にリロードされるSFの金額を
上乗せ(合計)した金額のSFを書き込み(S28)、I
Cカードを出力する(S33)。
【0058】同一の事業者IDがない場合には、リロー
ド装置は、まず、2つのSFファイルの内、SFの金額
が0円のSFファイルがあるかどうかの判断を行う(S
29)。金額が0円のSFファイルがあれば、リロード
装置は利用者に現金投入を促し、利用者は所望の現金を
投入する(S30)。リロード装置は、金額が0円のS
FファイルのSFブロックに、リロードするSFの金額
を新たに書き込むと同時に、そのSFファイルの事業者
IDブロックに、このリロード装置の事業者IDを新た
に書き込み(S31)、ICカードを出力する(S3
3)。
【0059】リロード装置自らの事業者IDのSFファ
イル及び金額0円のSFファイルの両者ともがない場合
は、リロード装置は、この事業者のリロード装置ではリ
ロードすることができない旨のメッセージを、表示パネ
ル等に出力し(S32)、ICカードを出力する(S3
3)。この場合は、利用者は、何れかのSFファイルの
SFの金額が0円になるまで鉄道を利用した後、リロー
ドするか、何れかのSFファイルに書き込まれている事
業者IDのリロード装置を用いて、リロードするかのど
ちらかの方法によらなければ、リロードできないことに
なる。しかし、利用者がリロードできなくても、2つの
SFファイルのSFが共に金額0円ではないので、ある
程度のSFは残存していると想定され、従って、利用者
の当面のICカードの使用にはそれほど支障がないと考
えられる。
【0060】このICカードを用いて、駅へ入出場する
時の処理は、前述の処理と同様である。
【0061】なお、どのSFファイルにリロードするの
かという判断は、上記のようにリロード装置が行うもの
として説明したが、必ずしもそうである必要はなく、そ
の判断をICカード自身が行うようにしてもよい。ま
た、改札システムにおけるSFの減額処理時の、減額さ
れるSFファイルの選択についても同様にICカード自
身が行ってもよい。
【0062】以上、本発明の好適な実施形態を説明した
が、上述の実施形態は本発明の説明のための例示であっ
て、この実施形態のみに本発明の範囲を限定する趣旨で
はない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなく、
種々の変形、改良、修正、簡略化などを上記実施形態に
加えた種々の他の形態でも本発明を実施することができ
る。この発明のICカードに、ICカードの所有者の属
性情報や、定期券情報、及びその他の各種情報を記憶さ
せれば、利用者は、この一枚のICカードを、日常生活
の様々な場面で使用することが可能である。例えば、鉄
道交通に関連する情報だけでなく、高速道路、航空機、
レンタカー等の他の各種交通手段、コンビニエンススト
ア、ディスカウントショップ、レンタルビデオショップ
等の各種商業店舗、映画館、ゲームセンター、スポーツ
クラブ等の各種娯楽施設、旅館、ホテル等の各種宿泊施
設等のあらゆる商業活動において、この発明のICカー
ドを利用することが考えられる。例えば、種々のコンビ
ニエンスストア等にカード販売・リロード装置を設置
し、カード販売又はリロード時に、そのコンビニエンス
ストアの事業者IDと投入金額とをカード内のSFファ
イルに書き込む。次に、利用者は、種々の店で、このカ
ードを利用して料金を支払い、それらの利用店は、利用
金額をカード内に書かれた事業者IDを持ったコンビニ
エンスストア事業者に請求する。また、カード内の複数
のSFファイルを定期券や通常の乗車券などの用途別に
割り当て、各SFファイルに、その用途を特定する情報
を書き込んでおき、定期乗車区間では定期券のSFファ
イルを利用し、他の乗車区間では通常の乗車券のSFフ
ァイルから料金を減額するというような、用途別の使い
分けも可能である。これにより、利用者は、1枚のカー
ドを、従来の複数枚のカードとして利用することができ
る。
【0063】なお、本実施形態の説明の補充として、本
発明に関連して学会発表用に用意した論文を以下に掲載
する。
【0064】0. 概要 「非接触」・「複数枚」・「共通化」を基本コンセプト
する電子乗車券の開発プロジェクトが進行中である。
「非接触」については、既にフィールドテストが繰り返
され、実用化のめどがたったと報告されている。「複数
枚」については、同一事業者における定期券1枚とSF
(ストアドフェア)券という単純な組み合わせでは問題
が少ないと考えられる。残された課題は「共通化」の実
現方法である。この課題は、事業者の経営戦略とも関連
があって、利用者のニーズと事業者の戦略は必ずしも合
致する訳ではない。本論文では、汎用電子乗車券のセキ
ュリティ及び利用者のニーズを考慮した上で、事業者の
様々な経営戦略に合致すると考えられる「共通化」の実
現方法を提案する。 1.はじめに 1971年に始まったわが国鉄道の自動改札は、磁気乗車券
を使用している。現在では、定期券・単券だけでなく、
乗車券を購入せずに直接改札機を通ることのできる磁気
式ストアドフェア(以後、SF = Stored Fare)券が普及
している。
【0065】一方、ICカードの登場後、これを鉄道やバ
スの料金支払いに応用する試みが始まった。当初のICカ
ードは、外部との情報通信用の端子をもつ接触型であっ
たが、処理時間の制約が厳しい鉄道乗車券には、非接触
型のICカードが適しており、今日では、乗車券への応用
は非接触型のICカードが主流となっている。
【0066】非接触ICカードの乗車券は、多数の国々で
検討が進められている。わが国は、乗車券の種類が多い
・都市鉄道の利用客の数が膨大である・交通事業者の数
が多いなどの特徴があり、非接触ICカードに対する要件
は、諸外国以上に厳しい。本論文では、まず、電子乗車
券の現状について概要を述べ、情報システムとしての特
徴を明らかにする。次に、システム構成法とセキュリテ
ィの関連について検討を加える。最後に、汎用電子乗車
券の重要課題である共通化の実現方法について提案を行
う。
【0067】2.電子乗車券の現状 2.1現行自動改札システムの課題 関西地区から始まった鉄道の自動改札は、国鉄の民営化
後は関東地区にも広がり、今では完全に定着しているよ
うに見受けられる。しかし、元来人手で行っていた業務
を機械化したことにより、利用客に対するサービスの低
下等、いくつかの問題を抱えているのが実状である。
【0068】利用者の立場では、改札機を通るたびにパ
スケースから定期券を取り出さなければならないことが
結構面倒である。また、高齢者や障害者にとって、自動
改札機は使い難い。また、直接的には自動改札の問題で
はないが、精算機の前に行列ができるなど、乗り越し精
算に手間がかかる。
【0069】事業者の立場では、改札機のメンテナンス
が大きな問題である。現行の改札機は、挿入する乗車券
の裏表や前後は自由でよい。この結果、乗車券の位置決
めには精巧なメカニズムが必要であり、故障の原因とな
り易い。
【0070】なお、紛失した定期券について、現在は再
発行ができない。これは、不正な定期券の使用を阻止す
る方法がないためである。確かに紛失責任は利用者にあ
るが、定期券は一般に高額であり、利用者からは何らか
の対策が望まれている。
【0071】2.2. 電子マネーの動向1) 欧州を中心にICカード型電子マネーの実用化が進行中で
ある。わが国でも、電子マネーの実証試験が計画・実施
されているが、喧伝されている割には、普及はしていな
い。
【0072】電子マネーには「たまご」と「にわとり」
問題がある。すなわち、使える場所が少ないから電子マ
ネーを持つ人が増えないのか、電子マネーを持つ人が少
ないから使える場所が増えないのかという問題である。
【0073】電子乗車券との関係では、図9のアンケー
ト結果が注目される。わが国では、交通料金の支払が電
子マネーの希望用途の一位になっている。図10のよう
に、わが国は鉄道利用客が非常に多く、しかもそのうち
の65%(約1,400万人)は、定期券を持っている。したが
って、定期券を入れたICカードに電子マネーを付加すれ
ば、「たまご」と「にわとり」問題は解決の可能性があ
る。これが金融関係者が電子乗車券に注目する所以であ
る。
【0074】2.3 海外の動向2) 交通料金の支払いにICカードを使用することは、欧米で
も行われているが、大規模な実用化は東アジアで始まっ
た。香港の公共交通乗車カードは約400万枚、韓国ソウ
ル市の統一交通カードは約200万枚が既に発行されてい
る。いずれも交通料金の支払に非接触型のICカードが使
用されており、将来は、駅の売店等、乗車券以外での利
用も計画されている。
【0075】2.4 国内の動向 ICカードを鉄道の乗車券に利用する研究は、わが国で
も、10年ほど前から始まっている3)。無線周波数とし
て、当初マイクロ波帯や中波帯が模索されたが、その
後、この分野で使用する電波は、国際的にも短波帯(1
3.56MHz)が選択されるようになった。数年来フィール
ドテストを繰り返してきた鉄道A社は、最近、2001年か
ら非接触ICカードを利用した乗車券を導入することを発
表した。 3. 汎用電子乗車券 3.1 開発プロジェクト5) 運輸省は、96年から3年計画で汎用電子乗車券の開発プ
ロジェクトを推進している。このプロジェクトは、汎用
電子乗車券のコンセプトを審議する汎用電子乗車券開発
検討委員会、コンセプトに基づくパイロット・システム
の開発と実証試験を担当する汎用電子乗車券技術研究組
合(以後、TRAMET)、最終的には技術仕様の標準化を担当
する日本鉄道サイバネティクス協議会(以後、鉄道サイ
バネ)の3者によって進められている。
【0076】TRAMETのパイロット・システムで使用する
非接触ICカードは、鉄道A 社の技術開発成果の延長線上
にある。また、都営地下鉄12号線と都バス路線で実施す
る実証試験では、一般利用者から募集した約2,000人の
モニタが、1年間、以下の機能を持つ非接触ICカードを
使用する。
【0077】 地下鉄、バスを同じカードで利用でき
る SF付きの定期券として利用できる SFは地下鉄とバス共通に利用できる カード情報を更新すれば、同じカードを何度でも使
用できる 故障・紛失の場合、カードを再発行できる ネガ情報を配信し、不正使用を防止できる 定期券の乗り越しを改札機で精算できる プロジェクトの最終目標は、同じICカードを複数の交通
機関で共通に使用できるような仕組みについて成案を得
ることである。
【0078】3.2 汎用電子乗車券のコンセプト (1) 非接触ICカード導入の目的 磁気乗車券システムの課題を解決することが必要であ
る。「改札機保守経費の削減」,「乗車券の変造・偽造
・不正使用の防止」,「事業者間での共通化によるサー
ビスの向上」,「改札機の機能向上によるサービスの向
上」,「新サービスの導入による顧客の確保」などが目
的である。
【0079】(2) カードのID管理 電子乗車券は、磁気乗車券よりも記憶容量が大きく、ま
た、いずれはCPU内蔵の方向に向かうと考えられる。セ
キュリティの面からは、ホストコンピュータによるカー
ドID管理を行うことが望ましい。これが実現すれば、
「紛失時のカードの再発行」「カード故障時のSF残額保
証」などが可能となるほか,顧客データベースと連携し
た新しいサービスも提供できる。
【0080】(3) ICカードの目標性能 コスト・信頼性ついては、磁気式に対抗できることが必
要である。無線性能については、カードとリーダライタ
の通信距離は10cm以上、通信速度は212 k Bit /s以上、
改札処理時間は200ms以下を目標としている。
【0081】(4) ICカードのリサイクル 同じICカードを繰り返し使用できれば、磁気カードより
割高なコストが低減できる。問題点のひとつは、定期券
の券面印字である。磁気定期券と同様、ICカードの券面
に有効区間・有効期間等のデータの印字が不可欠であれ
ば、ICカードをリライトしなければならない。
【0082】(5) ICカードの共通化 1枚のICカードを多目的に使用できることが汎用電子乗
車券の意義である。鉄道やバスという複数の交通モード
間での共用、複数の交通事業者間での共用、さらに、交
通料金の支払い以外にも使用できるものと考えている。 4. セキュリティ対策 4.1 セキュリティと分散型システム ICカードのセキュリティとして、「カードの偽造・改
竄」,「カードの紛失・盗難」,「カードの破損・故
障」への対応を考える必要がある。
【0083】「カードの破損・故障」の問題は、SFの残
額保証に関係する。現金は、故障するということはな
く、破損は持ち主の責任である。これに対しICカードの
場合、破損・故障の責任が不明確になることが懸念され
る。カードを故意に破損する可能性も否定できない。真
のSF残額に関する正しい情報を入手できないと、悪意の
持ち主は、多額の残額保証を要求するであろう。現行の
磁気式のSF券は、使用の都度、裏面に残額を印字するこ
とによってこの問題に対応している。
【0084】ICカードの場合、 カードにチャージできるSF総額に上限を設け、悪意
の持ち主が故意にカードを破損する誘因を取り除く 再交付するカードのIDを管理し、悪意の持ち主によ
る繰り返し破損を防止することができれば,カードに主
体性をおく分散型のシステム構成も可能と考えられる。
【0085】「カードの紛失,盗難」は、現金と同様、
持ち主の責任である。もちろん、汎用電子乗車券システ
ムとして何か救済ができれば、利用者サービスの向上と
なる。これについては後述する。
【0086】「カードの偽造,改竄」対策は、セキュリ
ティ問題の中心である。一般にICカードは、カードとリ
ーダライタ間の相互認証によって、互いの正当性を確認
している。また、情報を暗号化して、解読を防止してい
る。汎用電子乗車券システムの場合も、基本的には、同
様の対策が必要である。しかし、リーダライタ盗難の可
能性を否定することは困難なので、偽造・改竄を完全に
防止しようとしても、実際には不可能である。
【0087】4.2 ネガティブリストの利用 ホストコンピュータを利用すれば、偽造・改竄に対する
セキュリティは飛躍的に向上する。具体的には、ホスト
コンピュータ上にカードのデータベースを構築し、SF残
額を管理する。SF残額の増減をトレースできれば、シス
テムの外部における偽造・改竄は、ほとんど完全に防止
できる。
【0088】改札機でのICカードの処理時間は、200ms
と短いので、改札機が、リアルタイムでのSF残額のトレ
ースは困難である。一方、改札機で差し引かれるSFは少
額なので、次のようにして、不正カードを発見し使用を
阻止することができる。
【0089】 SF使用金額が大きい場合、端末機から
の照会があれば、ホストコンピュータはリアルタイムで
SF残額をトレースし、不正の有無をチェックする SFの使用金額が小さい場合、ホストコンピュータ
が、1日に1回の割合でSFの使用実績をトレースし、ネガ
ティブリストに登録すべき不正カードを探す ホストコンピュータは、鉄道やバス等比較的少額のS
Fを差し引く機器宛に、毎日ネガティブリストを配信す
る 駅の改札機やバスの料金箱は、カードIDとネガティ
ブリストを照合し、不正カードの利用を阻止する ネガティブリスト方式では、IDが登録されるまでの間、
不正カードの使用は阻止できないが、法的措置と組み合
わせれば、悪意の持ち主を牽制する効果が大きいと考え
られる。
【0090】4.3 ICカードの再発行 ネガティブリストを利用すれば、紛失・盗難したカード
を利用することも、原理的には阻止可能である。したが
って、ICカードの再発行というサービスも提供できる可
能性が大きい。しかし、システム規模が大きくなると、
ネガティブリストも大きくなり、処理時間や記憶容量の
面からの制約が出てくることが考えられる。
【0091】偽造・改竄と違い、紛失・盗難は利用者の
自己責任なので、再発行する条件として、利用者にもコ
スト(手間)を負担させる方法でもよいと考えられる。
すなわち、ICカードに有効期間を設定し、期間の更新は
利用者自身に行って貰うことにする。例えば、6ヶ月の
定期券を購入した場合は、カードの有効期間を1ヶ月と
し、毎月一度、利用者自身が駅の端末を操作して有効期
間の更新を行う方法が考えられる。有効期間はICカード
に記録されるので、改札機でのチェックは容易であり、
ネガティブリストに登録する必要が無い。有効期間の長
さは利用者の選択に任せる。再発行を希望しない場合
は、ICカードと定期券の有効期間を一致させておけばよ
い。
【0092】5. ICカードの共通化試案 5.1 共通化に対するニーズ 汎用電子乗車券の目標は、「いつでもどこでもこれ一
枚」で、公共交通機関を利用できることである。しか
し、わが国の交通事業者の多くは民営化されていて、競
争原理が働いている。このためICカードの共通化にも事
業者の経営戦略が反映される。この点は、現行磁気式SF
カードの共通化の実態を見れば明らかである。
【0093】交通事業者のニーズは、次のように集約で
きると考えられる。
【0094】 顧客を囲い込むため、自社独自のカー
ドとSFを発行したい 共通化を行うと事業者間の清算が必要であるが、清
算機構の設立を前提としないで、現行清算方式も踏襲で
きるようにしたい 交通事業の収入は、ICカードにチャージしたSFも他
の事業者から受け取るSFも日銭として決済したい さらに、事業者によっては、特定の事業者との共通化を
拒否する場合も考えられる。
【0095】5.2 共通化のスキーム ICカード内のSF記憶領域をポケットと呼ぶ。ここで提案
する汎用電子乗車券共通化の基本的な考え方は、固定的
なポケットを設けず、生成・消滅をダイナミックに行う
ことである。
【0096】ICカードの発行及びSFの発行・清算を行う
事業体をCCC(Common Card Corporation)と呼ぶ。CCC
が一つの場合、ポケットもひとつとなるので共通化問題
は存在しない。香港やソウルがこのケースに相当する。
共通化問題とは、複数のCCCが存在する場合の共通化の
仕組みであり、簡単であるほど利用者のニーズの合致す
る。
【0097】(1) 共通化の基本条件 CCCの数は任意である ひとつのCCCに加入できる事業者数は、そのCCCで自
由に決定できる 1事業者は複数のCCCに加入できる 1枚のカードに、k(k≧1)個のポケットを生成でき
る SFをチャージするとき、同一CCCのポケットがあれ
ば、そこにチャージされる SFをチャージするとき、同一CCCのポケットが無く、
ポケット総数がk未満であれば、新らたにポケットが生
成され、そこにチャージされる ポケットが生成されると、アクセス鍵K,事業体名CC
C,残額Totalが記憶される SFを使用した結果、残額がゼロになったポケットは
消滅する CCCは、必要なときは、使用を認められた他のCCCのS
Fを払い戻し、自己のSFに振り替えることができる によれば、どの事業者でも、自社だけを加入者とする
CCCを設立し、独自のカードとSFを発行できる。によ
れば、プレミアムの有るSFのポケットと無いSFのポケッ
トを同じカードに生成することができる。によれば、
アクセス鍵があれば、他のCCCのSFを使用できる。,
によれば、不要なポケットは消去できる。
【0098】(2) 共通化マトリクス CCCiが生成したポケットのアクセスキーをKiで表す。事
業者間のSFの共通化をマトリクスTで定義する。Tの要素
tijは、CCCiがCCCjのSFを使用できる場合、tij= Kj,使
用できない場合、tij = nullである。CCCがアクセス可
能なポケットの鍵は、Tの行ベクトルで与えられる。
【0099】(3) ポケット管理アルゴリズム ICカードにCCCiのSFをチャージするとき、ICカードの状
態は、次のいずれかである。
【0100】 Case1: ICカードに、既にCCCiのポケットが存在する Case2: ICカードに、CCCiとの共通化を認めたCCCjのポ
ケットが存在する Case3: ICカードに設定されているポケット数はk未満で
ある Case4: ICカードに設定されているポケット数はkである ICカードのポケットを管理し、SFのチャージを行うアル
ゴリズムは、次のようになる。 Case1のとき CCCiのポケットにチャージする Case2のとき CCCjのポケット残額Totaljとチャージ額Inputiの合
計Totaliを求める CCCjのポケットを消滅する CCCiのポケットを生成する TotaliをCCCiのポケット残額とする TotaljをCCCjを請求先とするCCCiの債権とする Case3のとき CCCiのポケットを生成する InputiをCCCiのポケット残額Totaliとする Case4のとき カードへのチャージは断念する 5.3 共通化のシミュレーション 東京地区で3つ、関西地区で2つのCCCが設立されたと仮
定し、共通化の評価を行ってみる。
【0101】(1) 共通カード発行体 CCC1 = 鉄道A社(東京),CCC2 = 鉄道B社(東京),CCC3 =
バス共通カード,CCC4= 鉄道C 社(関西),CCC5= 鉄道D
社(関西)とする。
【0102】(2) 共通化マトリクス 図11のような共通化が合意されたものとする。
【0103】(3) 汎用性の評価 最大ポケット数 k = 1の場合 a. CCC1(鉄道A社)のSFをチャージしてあれば、東京地
区も関西地区もカードが1枚あれば間に合う b. CCC2がCCC1に対抗するため、CCC5と共通化の交渉を
始める可能性がある c. 関西地区は、CCC1のSFをチャージする機会が無く、
利用者は、CCC4またはCCC5の一方のSFしか持てないの
で、不満が出る 最大ポケット数 k = 2の場合 a. CCC1とCCC3のSFをチャージすれば、東京地区のバス
共通カードが利用できる b. 関西地区でもCCC4とCCC5の両方のSFを持てるので、
汎用性が高まる 6. おわりに 本論文で提案した共通化案は、事業者のニーズを最大限
に取り入れてあり、CCCが一つの場合も各事業者がそれ
ぞれ独自のCCCを設立した場合も包含している。このよ
うな汎用電子乗車券は、SF残額がゼロのポケットが消滅
するので、国内外のどこででもSFをチャージして使用す
ればよい。すなわち「いつでもどこでもこれ1枚」であ
る。さらに、ICカードに設定できる最大ポケット数がカ
ード毎に異なっていても問題ない。ホストコンピュータ
の存在を前提にすれば、カードの発行を自由化できるも
で、事業者にとってコスト削減のメリットが大きいと考
えられる。 参考文献 1)電子マネーと電子商取引に関する欧州動向調査報告
書,ICカードシステム利用促進協議会,平成9年2月 2)汎用電子乗車券欧州・香港調査報告書,(財)運輸経
済研究センタ,平成10年3月 3)後藤,明星,松原;非接触ICカードを応用した旅客情報
システム,鉄道総研報告,Vol.10,No.4,1996.4 4) Miki,S., Takai,T., Tsujimaki,S.: Development o
f Ticketing System with Contactless Smart Card, Pr
oc. of WCRR'97, Florence,1997. 汎用電子乗車券の開発検討に関する報告書,(財)運
輸経済研究センタ,平成9年3月
【図面の簡単な説明】
【図1】既存の磁気カードの記憶情報構造を表す図。
【図2】磁気カードを用いた既存の鉄道料金精算システ
ムの全体構成図。
【図3】この発明のICカードの記憶情報構造の一実施
形態を示す図。
【図4】この発明のICカードの記憶情報構造の一実施
形態を示す図。
【図5】この発明のICカードを用いた鉄道料金精算シ
ステムの一実施形態を示す全体構成図。
【図6】利用者が改札システムを通過する時の処理の流
れを示すフローチャート図。
【図7】鉄道事業者間の清算方法を示す図。
【図8】利用者がICカードをリロードする時の処理の
流れを示すフローチャート図。
【図9】電子マネーの希望用途に関するアンケート結果
を示す図。
【図10】首都圏における公共交通利用者の内訳を示す
図。
【図11】共通化マトリクスの一例を示す図。
【符号の説明】
1 SFファイル 3 利用履歴ファイル 5 事業者IDブロック 7 SFブロック 9 SFファイル 11 利用履歴ファイル 13 事業者IDブロック 15 SFブロック 17 SFファイル 19 利用履歴ファイル 21 事業者IDブロック 23 SFブロック 25 ICカード状態 27 ICカード販売機 29 センタ 31 改札システム 33 センタ 35 利用料金テーブル 37 カード利用データベース

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の事業者を識別するための事業者I
    Dをそれぞれ記憶する複数の事業者IDブロックと、 前記複数の事業者が受け取った前払い料金の残高を示す
    料金情報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロックと
    を備え、前記事業者IDの書き換え又は前記料金情報の
    リロードが可能な情報記憶媒体。
  2. 【請求項2】 利用者の利用履歴を記憶する利用履歴フ
    ァイルを更に備えた請求項1記載の情報記憶媒体。
  3. 【請求項3】 前記複数の事業者IDブロックと、前記
    複数の料金情報ブロックとを有する1の料金ファイルを
    備えた請求項1記載の情報記憶媒体。
  4. 【請求項4】 1の前記事業者IDブロックと、これに
    対応する1の前記料金情報ブロックとをそれぞれ有する
    複数の料金ファイルを備えた請求項1記載の情報記憶媒
    体。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の情報記憶媒体において、 前記料金ファイルを2つ備え、少なくとも1の前記料金
    情報ブロックに記憶されている前記料金情報が金額0円
    となっている時、又は少なくとも1の前記事業者IDブ
    ロックに記憶されている前記事業者IDと前記料金情報
    のリロード処理を行おうとする事業者の前記事業者ID
    とが同一である時にのみ、前記料金情報のリロード又は
    前記事業者IDの書き換えが可能な情報記憶媒体。
  6. 【請求項6】 複数種の前払い料金の残高を示す料金情
    報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロックと、 前記複数種の前払い料金を識別するためのIDをそれぞ
    れ記憶する複数のIDブロックと、を備え、前記IDの
    書き換え又は前記料金情報のリロードが可能な情報記憶
    媒体。
  7. 【請求項7】 複数の事業者を識別するための事業者I
    Dをそれぞれ記憶する複数の事業者IDブロックと、前
    記複数の事業者が受け取った前払い料金の残高を示す料
    金情報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロックとを
    備えた情報記憶媒体から、前記事業者IDと前記料金情
    報とを読み出す情報読み出し手段と、 前記情報記憶媒体に対して、前記事業者IDの書き換え
    又は前記料金情報のリロードを行う情報書き込み手段と
    を備えた情報記憶媒体リロード装置。
  8. 【請求項8】 複数種の前払い料金の残高を示す料金情
    報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロックと、前記
    複数種の前払い料金を識別するためのIDをそれぞれ記
    憶する複数のIDブロックとを備えた情報記憶媒体か
    ら、前記料金情報と前記IDを読み出す情報読み出し手
    段と、 前記情報記憶媒体に対して、前記IDの書き換え又は前
    記料金情報のリロードを行う情報書き込み手段とを備え
    た情報記憶媒体リロード装置。
  9. 【請求項9】 複数の事業者を識別するための事業者I
    Dをそれぞれ記憶する複数の事業者IDブロックと、前
    記複数の事業者が受け取った前払い料金の残高を示す料
    金情報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロックと、
    利用者の利用履歴を記憶する利用履歴ファイルとを備え
    た情報記憶媒体から、前記事業者IDと前記料金情報と
    前記利用履歴とを読み出す情報読み出し手段と、 前記利用履歴を用いて、前記利用者の利用料金の計算を
    行う料金計算手段と、 前記情報記憶媒体に対して、前記料金情報から前記利用
    料金が減額された料金情報と、利用履歴とを書き込む情
    報書き込み手段とを備えた情報処理装置。
  10. 【請求項10】 複数種の前払い料金の残高を示す料金
    情報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロックと、前
    記複数種の前払い料金を識別するためのIDをそれぞれ
    記憶する複数のIDブロックと、利用者の利用履歴を記
    憶する利用履歴ファイルとを備えた情報記憶媒体から、
    前記料金情報と、前記IDと、前記利用履歴とを読み出
    す情報読み出し手段と、 前記利用履歴を用いて、前記利用者の利用料金の計算を
    行う料金計算手段と、 前記情報記憶媒体に対して、前記料金情報から前記利用
    料金が減額された料金情報と、利用履歴とを書き込む情
    報書き込み手段とを備えた情報処理装置。
  11. 【請求項11】 複数の事業者を識別するための事業者
    IDをそれぞれ記憶する複数の事業者IDブロックと、
    前記複数の事業者が受け取った前払い料金の残高を示す
    料金情報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロック
    と、利用者の利用履歴を記憶する利用履歴ファイルとを
    備えた情報記憶媒体から、前記事業者IDと前記料金情
    報とを読み出す情報読み出し手段と、前記情報記憶媒体
    に対して前記事業者IDの書き換え又は前記料金情報の
    リロードを行う情報書き込み手段とを備えた情報記憶媒
    体リロード装置と、 前記情報記憶媒体から前記事業者IDと前記料金情報と
    前記利用履歴とを読み出す情報読み出し手段と、前記利
    用履歴を用いて前記利用者の利用料金の計算を行う料金
    計算手段と、前記情報記憶媒体に対して、前記料金情報
    から前記利用料金が減額された料金情報と、利用履歴と
    を書き込む情報書き込み手段とを備えた情報処理装置
    と、 前記情報処理装置が読み出した前記事業者IDと、前記
    情報処理装置が減額処理した前記利用料金情報とを、前
    記情報処理装置から取得して、記憶するデータベースと
    を備えた料金精算システム。
  12. 【請求項12】 複数種の前払い料金の残高を示す料金
    情報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロックと、前
    記複数種の前払い料金を識別するためのIDをそれぞれ
    記憶する複数のIDブロックと、利用者の利用履歴を記
    憶する利用履歴ファイルとを備えた情報記憶媒体から、
    前記料金情報と、前記IDとを読み出す情報読み出し手
    段と、前記情報記憶媒体に対して前記IDの書き換え又
    は前記料金情報のリロードを行う情報書き込み手段とを
    備えた情報記憶媒体リロード装置と、 前記情報記憶媒体から、前記料金情報と、前記IDと、
    前記利用履歴とを読み出す情報読み出し手段と、前記利
    用履歴を用いて前記利用者の利用料金の計算を行う料金
    計算手段と、前記情報記憶媒体に対して、前記料金情報
    から前記利用料金が減額された料金情報と、利用履歴と
    を書き込む情報書き込み手段とを備えた情報処理装置
    と、 前記情報処理装置が読み出した前記IDと、前記情報処
    理装置が減額処理した前記利用料金情報とを、前記情報
    処理装置から取得して、記憶するデータベースとを備え
    た料金精算システム。
  13. 【請求項13】 複数の事業者を識別するための事業者
    IDをそれぞれ記憶する複数の事業者IDブロックと、
    前記複数の事業者が受け取った前払い料金の残高を示す
    料金情報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロックと
    を備えた情報記憶媒体から、前記事業者ID及び前記料
    金情報を読み出す過程と、 前記情報記憶媒体に対して、前記事業者IDの書き換え
    又は前記料金情報のリロードを行う過程とを備えた情報
    記憶媒体リロード方法。
  14. 【請求項14】 複数種の前払い料金の残高を示す料金
    情報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロックと、前
    記複数種の前払い料金を識別するためのIDをそれぞれ
    記憶する複数のIDブロックとを備えた情報記憶媒体か
    ら前記料金情報と前記IDを読み出す過程と、 前記情報記憶媒体に対して、前記IDの書き換え又は前
    記料金情報のリロードを行う過程とを備えた情報記憶媒
    体リロード方法。
  15. 【請求項15】 複数の事業者を識別するための事業者
    IDをそれぞれ記憶する複数の事業者IDブロックと、
    前記複数の事業者が受け取った前払い料金の残高を示す
    料金情報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロック
    と、利用者の利用履歴を記憶する利用履歴ファイルとを
    備えた情報記憶媒体から、前記事業者IDと前記料金情
    報と前記利用履歴とを読み出す過程と、 前記利用履歴を用いて、前記利用者の利用料金の計算を
    行う過程と、 前記情報記憶媒体に対して、前記料金情報から前記利用
    料金が減額された料金情報と、利用履歴を書き込む過程
    とを備えた情報処理方法。
  16. 【請求項16】 複数種の前払い料金の残高を示す料金
    情報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロックと、前
    記複数種の前払い料金を識別するためのIDをそれぞれ
    記憶する複数のIDブロックと、利用者の利用履歴を記
    憶する利用履歴ファイルとを備えた情報記憶媒体から、
    前記料金情報と、前記IDと、前記利用履歴とを読み出
    す過程と、 前記利用履歴を用いて、前記利用者の利用料金の計算を
    行う過程とと、 前記情報記憶媒体に対して、前記料金情報から前記利用
    料金が減額された料金情報と、利用履歴とを書き込む過
    程とを備えた情報処理方法。
  17. 【請求項17】 複数の事業者を識別するための事業者
    IDをそれぞれ記憶する複数の事業者IDブロックと、
    前記複数の事業者が受け取った前払い料金の残高を示す
    料金情報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロック
    と、利用者の利用履歴を記憶する利用履歴ファイルとを
    備えた情報記憶媒体から前記事業者IDと前記料金情報
    とを読み出す過程と、 前記情報記憶媒体に対して、前記事業者IDの書き換え
    又は前記料金情報のリロードを行う過程と、 前記情報記憶媒体から前記事業者IDと前記料金情報と
    前記利用履歴とを読み出す過程と、 前記利用履歴を用いて前記利用者の利用料金の計算を行
    う過程と、 前記情報記憶媒体に対して、前記料金情報から前記利用
    料金が減額された料金情報と、利用履歴とを書き込む過
    程と、 前記読み出された前記事業者IDと、前記減額された前
    記利用料金情報とを取得して、記憶する過程とを備えた
    料金精算方法。
  18. 【請求項18】 複数種の前払い料金の残高を示す料金
    情報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロックと、前
    記複数種の前払い料金を識別するためのIDをそれぞれ
    記憶する複数のIDブロックと、利用者の利用履歴を記
    憶する利用履歴ファイルとを備えた情報記憶媒体から、
    前記料金情報と、前記IDと、前記利用履歴とを読み出
    す情報読み出す過程と、 前記記情報記憶媒体に対して前記IDの書き換え又は前
    記料金情報のリロードを行う過程と、 前記情報記憶媒体から、前記料金情報と、前記IDと、
    前記利用履歴とを読み出す過程と、 前記利用履歴を用いて、前記利用者の利用料金の計算を
    行う過程とと、 前記情報記憶媒体に対して、前記料金情報から前記利用
    料金が減額された料金情報と、利用履歴とを書き込む過
    程と、 前記読み出された前記IDと、前記減額された前記利用
    料金情報とを取得して、記憶する過程とを備えた料金精
    算方法。
  19. 【請求項19】 複数の事業者を識別するための事業者
    IDそれぞれ記憶する複数の事業者IDブロックと、前
    記複数の事業者が受け取った前払い料金の残高を示す料
    金情報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロックとを
    備えた情報記憶媒体から、前記事業者ID及び前記料金
    情報を読み出す過程と、 前記情報記憶媒体に対して、前記事業者IDの書き換え
    又は前記料金情報のリロードを行う過程とを備えた情報
    記憶媒体リロード方法をコンピューターに行わせるため
    のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記
    録媒体。
  20. 【請求項20】 複数種の前払い料金の残高を示す料金
    情報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロックと、前
    記複数種の前払い料金を識別するためのIDをそれぞれ
    記憶する複数のIDブロックとを備えた情報記憶媒体か
    ら前記料金情報と前記IDを読み出す過程と、 前記情報記憶媒体に対して、前記IDの書き換え又は前
    記料金情報のリロードを行う過程とを備えた情報記憶媒
    体リロード方法をコンピューターに行わせるためのプロ
    グラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒
    体。
  21. 【請求項21】 複数の事業者を識別するための事業者
    IDをそれぞれ記憶する複数の事業者IDブロックと、
    前記複数の事業者が受け取った前払い料金の残高を示す
    料金情報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロック
    と、利用者の利用履歴を記憶する利用履歴ファイルとを
    備えた情報記憶媒体から、前記事業者IDと前記料金情
    報と前記利用履歴とを読み出す過程と、 前記利用履歴を用いて、前記利用者の利用料金の計算を
    行う過程と、 前記情報記憶媒体に対して、前記料金情報から利用料金
    が減額された料金情報と、利用履歴とを書き込む過程と
    を備えた情報処理方法をコンピューターに行わせるため
    のプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記
    録媒体。
  22. 【請求項22】 複数種の前払い料金の残高を示す料金
    情報をそれぞれ記憶する複数の料金情報ブロックと、前
    記複数種の前払い料金を識別するためのIDをそれぞれ
    記憶する複数のIDブロックと、利用者の利用履歴を記
    憶する利用履歴ファイルとを備えた情報記憶媒体から、
    前記料金情報と、前記IDと、前記利用履歴とを読み出
    す過程と、 前記利用履歴を用いて、前記利用者の利用料金の計算を
    行う過程と、 前記情報記憶媒体に対して、前記料金情報から前記利用
    料金が減額された料金情報と、利用履歴とを書き込む過
    程とを備えた情報処理方法をコンピューターの行わせる
    ためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能
    な記録媒体。
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