JP2022125640A - 不正検出装置、入出場管理システム、不正検出方法および不正検出プログラム - Google Patents

不正検出装置、入出場管理システム、不正検出方法および不正検出プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】各種施設での不正通行を精度よく検出する。【解決手段】不正検出装置2は、入出情報取得部41、通過情報取得部42および判定部43を備えている。入出情報取得部41は、リーダ/ライタ3,4に翳されたICカード80のカード識別情報を、リーダ/ライタ3,4から取得する。通過情報取得部42は、施設内の検知器5によって読み取られたICカード80のカード識別情報を、検知器5から取得する。判定部43は、通過情報取得部42によって取得されたカード識別情報が、入出情報取得部41によっても取得されているか否かを判断する。判定部43は、通過情報取得部42によって取得されたカード識別情報が入出情報取得部41で取得されていなかった場合に、不正通行があったと判定する。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、鉄道駅等の各種施設での不正通行を検出する不正検出装置、およびこれを備える入出場管理システム、不正検出方法、ならびに不正検出プログラムに関する。
鉄道駅等の各種施設の入場口に設置される機器として、利用者が通行するゲートを開閉する扉を有した自動改札機がよく知られている。近年、鉄道をはじめとする公共交通機関の乗車券の一種として、ICチップが埋め込まれたカードあるいは携帯電話のような、非接触型のICカードが広く普及してきた。同時に、ICカードと近距離無線通信を行うリーダ/ライタを有する自動改札機も増えてきている(例えば、特許文献1を参照)。
例えば、鉄道駅への入場に際し、利用者は、改札機のリーダ/ライタにICカードを翳す必要がある。リーダ/ライタがICカードと通信可能になると、リーダ/ライタがICカードに入場記録を書き込み、ゲートが開いて利用者の入場が許可される。鉄道駅からの出場に際しても、利用者は、改札機のリーダ/ライタにICカードを翳す必要がある。リーダ/ライタがICカードと通信可能になると、リーダ/ライタがICカードに対して運賃収受などの出場処理を行い、ゲートが開いて利用者の出場が許可される。
自動改札機を用いた入出場管理において、ICカードを所持する利用者の不正通行は、いわゆる「入出場サイクル」が正常である(すなわち、ICカードに対して入場および出場の処理が交互に途切れず行われている)か否かに基づいて検出される。不正通行が検出されると、ゲートが閉じ、利用者の通行が物理的に止められる。
例えば、リーダ/ライタがICカードと通信できない状態で利用者が自動改札機の通路を不正に通行しようとすると、自動改札機のゲートが閉じられる。鉄道駅等の施設からの出場に際し、入場記録がないICカードが翳された場合、あるいは、鉄道駅等の施設への入場に際し、出場処理が行われていないICカードが翳された場合には、ゲートが閉じられる。
特開2007-086866号公報
近年、コストの削減のため、駅員が配備されない無人駅が増えてきている。また、利便性の向上のため、ICカードで入出場可能な鉄道駅が増えてきている。無人駅でICカードを利用可能にする場合、開閉するゲートが無くリーダ/ライタのみを有する簡易改札機が設置される。
しかし、利用者の中には、簡易改札機のリーダ/ライタにICカードを故意に翳さず、無人駅に不正に入場し又は無人駅から不正に出場する者がいると考えられる。簡易改札機でこのような不正通行を検出および抑止することは難しい。
不正入場者が、車内検札を免れ、無人駅から不正に出場すると、ICカードの入出場サイクルが正常状態を保たれるため、無賃乗車が看過されるおそれがある。
また、不正入場者が、無人駅の簡易改札を不正に通過した後、自動改札機が設置されている有人駅から出場しようとする際には、ICカードに入場記録がなく、入出場サイクルが異常となるため、ゲートが閉じられる。
このとき、不正入場者は、窓口で駅員に運賃を支払わなければ出場できない。しかし、駅員は、入場記録がないICカードを参照しても、不正入場者がどの鉄道駅で入場したのかを突き止めることができない。駅員は、不正入場者の申告に従わざるを得ず、その申告が虚偽であった場合には、正規の運賃を請求することができない。
上記の不正通行は、簡易改札機が設置された無人駅で生じやすいと考えられるが、利用者の中には、自動改札機のゲートを強行突破する者もいる。よって、自動改札機が設置された鉄道駅においても、上記と同様の問題が生じるおそれがある。また、鉄道駅以外の施設においても、ICカードが入場券や通行証として利用可能である場合には、上記と同様の問題が生じるおそれがある。
そこで、本発明は、例えば、鉄道駅等の各種施設での不正通行を精度よく検出することを目的としている。
本発明の一形態に係る不正検出装置は、利用者がICカードをリーダ/ライタに翳さずに施設に不正に入場し又は施設から不正に出場する不正通行を検出する。不正検出装置は、入出情報取得部、通過情報取得部および判定部を備えている。入出情報取得部は、リーダ/ライタに翳されたICカードのカード識別情報を、リーダ/ライタから取得する。通過情報取得部は、施設内の検知器によって読み取られたICカードのカード識別情報を、検知器から取得する。判定部は、通過情報取得部によって取得されたカード識別情報が、入出情報取得部によっても取得されているか否かを判断する。判定部は、通過情報取得部によって取得されたカード識別情報が入出情報取得部で取得されていなかった場合に、不正通行があったと判定する。
施設の利用者は、適正に施設に入場し又は施設から出場するため、ICカードをリーダ/ライタに翳すことを求められている。これが遵守されない入場および出場は、不正通行とされている。
鉄道駅は、このような入出場管理が行われている施設の好適例である。この例では、ICカードが、乗車券の一種である。「ICカード」には、狭義の非接触型ICカードだけでなく、モバイルICカードも含まれる。狭義のカードは、カード識別番号や利用履歴等の各種情報を記録するメモリを有するICチップや、通信用のアンテナなど、近距離無線通信を行うために必要なハードウェアを内蔵している。「モバイルICカード」とは、狭義のカードが備えるハードウェアを本来的に搭載し、インストールされた所定のソフトウェア(アプリケーション)によって当該ハードウェアを狭義のカードと同様に機能させることができる携帯端末(例えば、スマートフォン)である。リーダ/ライタは、改札機(自動改札機および簡易改札機を含む)に設けられ、ICカードが翳されるとICカードと通信する。
施設には、利用者が所持するICカードのカード識別情報を読み取る検知器が設けられている。通過情報取得部が、施設内の検知器で読み取られたカード識別情報を取得すると、判定部は、そのカード識別情報がリーダ/ライタからも取得されているか否かを判断する。つまり、判定部は、利用者がICカードをリーダ/ライタに翳したか否かを判断する。
利用者がICカードをリーダ/ライタに翳さず施設に不正に入場した場合には、入出情報取得部は、検知器で読み取られたカード識別情報と同じカード識別情報を取得し得ない。また、利用者がICカードをリーダ/ライタに翳さず施設から不正に出場した場合にも、入出情報取得部は、検知器で読み取られたカード識別情報と同じカード識別情報を取得し得ない。これらの場合において、判定部は、不正通行があった(すなわち、利用者が施設に不正に入場し又は施設から不正に出場した)と判定する。
したがって、駅員のような施設係員が常駐していなくても、また、自動改札機の扉のような通行を物理的に止める手段が施設に無くても、不正通行を看過することなく検出することができる。
施設には、入場時にICカードが翳されるべき入場用リーダ/ライタと、出場時にICカードが翳されるべき出場用リーダ/ライタとが設置されていてもよい。入出情報取得部は、入場用リーダ/ライタおよび出場用リーダ/ライタの少なくともいずれか一方からカード識別情報を取得してもよい。
リーダ/ライタが、入場用と出場用とで別個に施設に設置されている場合に、判定部は、不正な入場および出場の少なくともいずれか一方を看過することなく検出することができる。
通過情報取得部は、検知器でカード識別情報が読み取られたときのICカードの移動方向が入場方向か出場方向かを示す方向情報を、当該カード識別情報と紐づけられた状態で、検知器から取得してもよい。
通過情報取得部が、ICカードの移動方向を示す方向情報を取得するので、判定部は、通過情報取得部で取得された情報を参照することで、入場と出場とを区別して不正通行を検出することができる。
通過情報取得部によって取得された方向情報が、出場方向を示す場合において、判定部は、次のようにして不正通行があったと判定してもよい。すなわち、判定部は、検知器でカード識別情報が読み取られた時点から所定の出場時間内に、通過情報取得部で取得されたカード識別情報と同一のカード識別情報が入出情報取得部において取得されない場合に、不正通行があったと判定してもよい。
上記構成では、出場時に、検知器でカード識別情報が読み取られてから所定の出場時間が経過するまで、判定部は、ICカードがリーダ/ライタに翳されるのを待機する。人間の移動速度やリーダ/ライタまでの距離などに応じて出場時間を適切に設定すると、適正な利用者は、出場時間内にリーダ/ライタにICカードを翳すことができる。出場時間が経過しても、入出情報取得部で同一のカード識別情報を取得できない場合には、利用者が不正に出場したと考えられる。検知器が施設内に設置されていて、リーダ/ライタが退場方向において検知器よりも下流側に存在していたとしても、適正な出場と不正通行とを精度よく検出することができる。
不正検出装置は、判定部が、不正通行があったと判定した場合に、当該ICカードの機能を制限する無効処理部を更に備えてもよい。
上記構成では、不正が発覚すると、ICカードの機能が制限される。以後、通行を物理的に止める手段の有無に関わらず、利用者の不正通行を防止することができる。
不正検出装置は、無効処理部によって制限されたICカードの機能を復旧させる復旧処理の要求を受け付ける復旧処理受付部を更に備えてもよい。
上記構成では、ICカードの機能が一旦制限されても、ICカードを利用可能な状態に復旧することができる。
不正検出装置は、判定部が、不正通行があったと判定した場合に、当該ICカードのカード識別情報を記録する不正通行データベースを更に備えてもよい。
上記構成によれば、いわゆる入出場サイクルが正常に保たれていても、不正通行データベース上で、不正通行の有無および回数を記録することができる。
通過情報取得部は、検知器でカード識別情報が読み取られた場所を示す場所情報を、カード識別情報と紐づけられた状態で、検知器から取得してもよい。不正通行データベースには、カード識別情報とともに場所情報が記録されてもよい。
上記構成によれば、ICカードに入場記録がなかったとしても、不正通行データベースを参照すれば、どこで不正入場が行われたのかを突き止めることができる。また、不正通行が繰り返されていた場合に、複数の不正通行を発見することができる。施設が鉄道駅である場合には、正確な運賃の請求を支援することができる。
ICカードが、電源を有する電子機器に搭載されていてもよい。
上記構成によれば、検知器は、電磁誘導による結合を介してICカードに給電しなくても、ICカードとの間で無線通信可能になる。したがって、施設内で検知器とICカードとの間で安定した通信を実現することができ、不正通行を看過するおそれが低減する。
ICカードが、電源を有する携帯端末にインストールされたアプリケーションによって実現されてもよい。
携帯端末は、電源を有するので、上記のとおり検知器と安定した通信を実現することができる。また、アプリケーション内でICカードの機能を制限したり復旧したりすることができ、不正通行検出後のICカードに対する処理を簡便に実現することができる。
本発明の一形態に係る入出場管理システムは、上記の不正検出装置と、リーダ/ライタと、検知器とを備えている。リーダ/ライタは、施設に設置され、利用者によって翳されたICカードと通信する。検知器は、施設内で利用者が所持するICカードを監視し、ICカードを検知するとICカードと通信する。
本発明の一形態に係る不正検出方法は、利用者がICカードをリーダ/ライタに翳さずに施設に不正に入場し又は施設から不正に出場する不正通行を検出する。不正検出方法は、入出情報取得工程、通過情報取得工程および判定工程を備える。入出情報取得工程では、リーダ/ライタに翳されたICカードのカード識別情報が、リーダ/ライタから取得される。通過情報取得工程では、施設内の検知器によって読み取られたICカードのカード識別情報が、検知器から取得される。判定工程では、通過情報取得工程において取得されたカード識別情報が、入出情報取得工程においても取得されているか否かが判断される。また、通過情報取得工程において取得されたカード識別情報が入出情報取得工程において取得されていなかった場合に、不正通行があったと判定される。
本発明の一形態に係る不正検出プログラムは、上記の不正検出方法をコンピュータに実行させる。
上記のシステム、方法およびプログラムは、上記の不正検出装置と同一のまたは対応する技術的特徴を具備している。したがって、利用者がICカードをリーダ/ライタに翳さず施設に不正に入場し又は施設から不正に出場した場合には、施設係員の有無および利用者の通行を物理的に止める手段の有無に関わらず、不正通行を検出することができる。
本発明によれば、各種施設での不正通行を精度よく検出することができる。
本発明の第1実施形態に係る不正検出装置およびこれを備える入出場管理システムを鉄道路線図と併せて示すブロック図である。 (A)が、有人駅の改札口の一例を示す平面図、(B)が、無人駅の改札口の一例を示す平面図、(C)が、(B)に示す改札口の正面図である。 第1実施形態に係る入出場管理システムを示すブロック図である。 ICカードとリーダ/ライタとの間、およびICカードと検知器との間で行われる通信を示す模式図である。 (A)が入出データベースを示す図、(B)が不正通行データベースを示す図である。 第1実施形態に係る不正検出方法を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る不正検出方法を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る不正検出装置によって検出される不正通行の一類型を示す説明図である。 第1実施形態に係る不正検出装置によって検出される不正通行の一類型を示す説明図である。 第1実施形態に係る不正検出装置によって検出される不正通行の一類型を示す説明図である。 第1実施形態に係る不正検出装置を備える入出場管理システムにおいて入場処理未了が発生した場合の説明図である。 本発明の第2実施形態に係る不正検出方法を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る不正検出方法を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る不正検出方法を示すフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係る入出場管理システムにおいて、ICカードと検知器との間で行われる通信を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。全図を通じて同一のまたは対応する要素には同一の符号を付して詳細説明の重複を省略する。
<第1実施形態>
(入出場管理システム)
図1は、第1実施形態に係る不正検出装置2およびこれを備える入出場管理システム1を鉄道路線図と併せて模式的に示す。入出場管理システム1は、不正検出装置2のほか、リーダ/ライタ3,4、検知器5および窓口精算機6を備えている。
不正検出装置2は、例えば、CPU、メモリおよびインタフェースを有するコンピュータの一種であるサーバ装置によって実現される。不正検出装置2は、リーダ/ライタ3,4、検知器5および窓口精算機6と、電気通信回線を介し、通信可能に接続されている。
不正検出装置2のメモリには、不正検出プログラムが格納されている。不正検出プログラムは、本実施形態に係る不正検出方法を不正検出装置2に実行させる。CPUは、メモリ内の不正検出プログラムを読み出し、不正検出プログラムに従って不正検出方法に係る演算処理を実行する。
入出場管理システム1は、入出場に際してICカード80をリーダ/ライタ3,4に翳すことを利用者に要求している各種施設に、好適に適用される。不正検出装置2は、利用者がこれを遵守せず不正に入場または出場したこと、すなわち利用者の不正通行を検出する。鉄道駅は、このような施設の好適例である。
図1には、鉄道路線の一例として、幹線Aおよび支線Bが示されている。支線Bは、幹線A上の駅A12を起点とし、駅B4を終点とする。幹線A上の駅A11,A12,A13と、支線Bの終点の駅B4は、駅員が配備された有人駅Smである。支線Bの中間の駅B1~B3は、駅員が配備されない無人駅Suである。後に、路線図を参照して不正検出装置2によって検出される不正通行の類型について説明する。
本実施形態では、リーダ/ライタ3,4が、全ての駅に設置されている。換言すれば、全ての駅で、ICカード80が乗車券として利用可能になっている。本実施形態では、検知器5が、無人駅Suにのみ設置されている。ただし、検知器5は、全ての駅に設置されていてもよい。窓口精算機6は、有人駅Smに設置されている。
なお、図1は、不正検出装置2が、単一のリーダ/ライタ3,4、検知器5および窓口精算機6と接続される旨を示している。これは図示の便宜のために過ぎず、不正検出装置2は、各鉄道駅に設置されている全てのリーダ/ライタ3,4、検知器5および窓口精算機6と通信可能に接続されている。
(改札口)
図2(A)は、有人駅Smの改札口90mの一例を示す平面図、図2(B)は、無人駅Suの改札口90uの一例を示す平面図、図2(C)は、図2(B)に示す改札口90uの正面図である。
鉄道駅では、利用者の通行可能エリアが、埒93あるいは駅舎の壁94によって、外側エリア91と内側エリア92とに仕切られる。利用者は、改札口90m,90uを通過することで、2つのエリア91,92を往来可能である。
改札口90m,90uでは、利用者が所持する未使用状態の乗車券が使用中状態に改められる。この入場処理が行われることで、利用者は、入場を許可される。鉄道駅の入出場管理では、使用中状態の乗車券を所持する利用者のみが、内側エリア92への立入りを許される。改札口90m,90uでは、利用者が所持する使用中状態の乗車券に対し、所要の出場処理が行われる。これにより、利用者は、出場を許可される。
改札口90m,90uには、改札機10,15,16が設置されている。リーダ/ライタ3,4は、改札機10,15,16に設けられている。
図2(A)に示すように、有人駅Smでは、改札機の一例として、複数の自動改札機10が並んで設置されている。利用者が通行可能な通路11が、複数の自動改札機10の間に形成される。入場用リーダ/ライタ3は、自動改札機10の筐体の上面の一端部(外側エリア側の端部)に設けられている。出場用リーダ/ライタ4は、自動改札機10の筐体の上面の他端部(内側エリア側の端部)に設けられている。自動改札機10の筐体の側面の両端部には、通路11を開閉する扉12が設けられている。
改札口90mには、駅務室95が隣接している。窓口精算機6は、駅務室95内に設けられている。駅員は、利用者からの依頼に応じて、窓口精算機6を操作してICカード80に対して出場処理を行うことができる。
図2(B)および図2(C)に示すように、無人駅Suの改札口90uでは、改札機の一例として、2台の簡易改札機15,16が設置されている。2台の一方は、入場用リーダ/ライタ3を有する入場用の簡易改札機15である。2台の他方は、出場用リーダ/ライタ4を有する出場用の簡易改札機16である。簡易改札機15,16は、扉を有しておらず、改札口90uは常時開放されている。
本実施形態では、検知器5が、無人駅Su、換言すれば、簡易改札機15,16が設置されて改札口90uが開放された鉄道駅に設置されている。検知器5は、内側エリア92(施設内)で通信領域F2を形成し、ICカード80を監視する。検知器5の設置位置および姿勢は、鉄道駅の構造に応じて適宜決定される。検知器5は、通信領域F2内でICカード80を検出すると、ICカード80と通信する。
(ICカード)
図3は、本実施形態に係る入出場管理システム1を示すブロック図である。図4は、ICカード80と、リーダ/ライタ3,4または検知器5との間の通信を模式的に示す。
図4を参照して、ICカード80は、規格(例えば、ISO/IEC 14443、ISO/IEC 18092、ISO/IEC 21481など)に準拠した通信方式を用いて、近接型の近距離無線通信を行うことができる。ICカード80は、CPU、メモリ81aおよびインタフェースを有するICチップ81を内蔵している。ICチップ81のメモリ81aには、各種情報が記録される。メモリ81aには、例えば、チケット情報および履歴情報が記録される。
チケット情報には、例えば、カード識別情報、状態情報および残高情報などが含まれる。カード識別情報は、ICカード80に固有に付与されたシリアル番号を示し、不変である。状態情報は、乗車券としてのICカード80の状態を示し、その状態に応じて更新される。残高情報は、残高を示し、入金時および運賃支払い時に更新される。
状態情報は、ICカード80の状態が、使用中状態であるか未使用状態であるかを示す。更に、ICカード80の状態が、不正検出装置2によって不正検出済の状態であるか否かを示す。単なる一例として、状態情報は、使用中状態であるか未使用状態であるかを示す情報と、適正状態であるか不正検出済状態であるかを示す情報とで構成されてもよい。
チケット情報には、その他、普通券や定期券などの券種を示す券種情報や、定期券の有効区間および期限を示す情報が含まれていてもよい。以下では、ICカード80は普通券として利用されている。
履歴情報は、改札口90m,90uを通過する際にリーダ/ライタ3,4によって書き加えられる利用情報の蓄積である。各利用情報は、利用者がどの駅でいつ入場又は出場したのかを示す。各利用情報は、例えば、駅情報、日時情報および方向情報などの複数の情報が互いに紐付けられることによって構成されている。
駅情報は、利用者が改札口90m,90uを通過した駅(すなわち、当該ICカード80が翳されたリーダ/ライタ3,4の設置駅)を示す。日時情報は、利用者が改札口90m,90uを通過した日時(すなわち、当該ICカード80がリーダ/ライタ3,4に翳された日時)を示す。方向情報は、利用者が改札口90m,90uで入場したのか出場したのか(すなわち、当該ICカード80が入場用リーダ/ライタ3に翳されたのか出場用リーダ/ライタ4に翳されたのか)を示す。方向情報が「入場」を示す利用情報が、「入場記録」である。方向情報が「出場」を示す利用情報が、「出場記録」である。
ICカード80には、モバイルICカード80aと、専用カード80bとがある。専用カード80bは、樹脂製のカードである。専用カード80bは、電源を内蔵せず、アンテナコイル82を有している。
モバイルICカード80aは、所定のアプリケーション89をインストールすることで専用カード80bと同等の機能を果たせるようになった携帯端末(例えば、スマートフォン等)である。モバイルICカード80aは、携帯端末に本来的に搭載されているバッテリを電源83として有している。ICチップ81は、この電源83からの電力で動作可能である。また、モバイルICカード80aは、携帯端末に本来的に搭載された、タッチパネル式のディスプレイ88を有している。
モバイルICカード80aは、携帯端末に本来的に備わる機能により、モバイルネットワーク等の電気通信回線を介し、サーバ装置と通信可能である。この「サーバ装置」には、本実施形態に係る不正検出装置2のほか、入出場管理システム1外のサーバも含まれる。また、モバイルICカード80aは、携帯端末に本来的に備わる機能により、Bluetooth(登録商標)およびWi-Fi(登録商標)のようなその他の無線通信規格に従って、通信機器と交信可能である。
(リーダ/ライタ)
図3に示すように、改札機10,15,16は、制御部22を有している。制御部22は、CPU、メモリおよびインタフェースを有する。自動改札機10の制御部22は、リーダ/ライタ3,4および扉12の動作を制御する。入場用の簡易改札機15の制御部22は、対応する入場用リーダ/ライタ3の動作を制御する。出場用の簡易改札機16の制御部22は、対応する出場用リーダ/ライタ4の動作を制御する。制御部22のメモリには、対応するリーダ/ライタ3,4によりICカード80から読み取られた情報が記憶される。
図4に示すように、リーダ/ライタ3,4は、改札機10,15,16の表面上に通信領域F1を形成するアンテナコイル21を有している。ICカード80が、リーダ/ライタ3,4に翳され、通信領域F1内に位置付けられると、リーダ/ライタ3,4が、メモリ81aに記録されている情報を非接触で読み込み、また、メモリ81aに情報を非接触で書き込む。
ICカード80を乗車券として利用したい利用者は、入場に際し、入場用リーダ/ライタ3にICカード80を翳す必要がある。ICカード80が入場用リーダ/ライタ3に翳されると、入場用リーダ/ライタ3は、ICカード80からカード識別情報、状態情報および残高情報を読み込む。制御部22は、ICカード80が未使用状態であり所定の残高(例えば、初乗り運賃)が残っていれば、当該ICカード80が乗車券としての効力を有すると判断し、入場用リーダ/ライタ3に入場処理を行わせる。例えば、入場記録が履歴情報に新たに書き加えられ、入鋏に代わって状態情報が「使用中」に書き換えられる。
使用中状態のICカード80を所持する利用者は、出場に際し、出場用リーダ/ライタ4にICカード80を翳す必要がある。ICカード80が出場用リーダ/ライタ4に翳されると、出場用リーダ/ライタ4は、ICカード80からカード識別情報、状態情報、残高情報および直近の入場記録を読み込む。制御部22は、状態情報が使用中状態であり、直近の入場記録に示された利用駅と当該駅との間の運賃が残高以下であれば、出場可能と判断し、出場用リーダ/ライタ4に出場処理を行わせる。例えば、出場記録が履歴情報に新たに書き加えられ、現残高から運賃を差し引くように残高情報が書き換えられ、集札に代わって状態情報が「未使用」に書き換えられる。
(検知器)
検知器5は、送受信器31および制御部32を有している。制御部32は、CPU、メモリおよびインタフェースを有する。制御部32は、送受信器31の動作を制御する。
検知器5は、例えば、ビーコンによって実現される。この場合、送受信器31は、高い指向性を有する電波あるいは音波を検知信号として送信し、それにより円錐状の通信領域F2を形成する。通信方式は、特に限定されず、例えばBLE(Bluetooth(登録商標)Low Energy)やWi-Fi(登録商標)が採用される。
図2(B)に示すように、通信領域F2は、内側エリア92に形成される。内側エリア92内に、利用者が改札口90uとホームとの間で必ず通行する領域が存在する場合、通信領域F2は、その領域に形成される。あるいは、通信領域F2は、内側エリア92のうち、利用者が通行する蓋然性が高い領域に形成される。
詳細図示を省略するが、一例として、無人駅Suが、1面の地上ホームおよび1つの橋上駅舎を有し、改札口90uが設置された橋上階が、1つの階段のみを介して地上階のホームと繋がっていると仮想する。この例では、内側エリア92に入った利用者は、ホームに辿り着くために必ず1か所の階段を下りる。よって、通信領域F2が、階段に形成される。階段が屋根付きであれば、検知器5は、検知信号を上から下に向けて送信する姿勢で、屋根に設置されてもよい。
別例として、無人駅Suが、1面1線の地上ホームと、線路とは反対側でホームの長手方向中央部と接した地上駅舎とを有し、改札口90uが、ホームと駅舎の境界部に設置されていると仮想する。この例では、利用者が内側エリア92に入ると、そこは既にホーム中央部であり、通行可能エリアが広く開けている。利用者は、幅方向の線路側にも長手方向の一端側にも長手方向の他端側にも移動し得る。この場合、通信領域F2は、例えば、改札口90uの至近に形成される。検知器5は、検知信号をホーム幅方向に向けて送信する姿勢で、簡易改札機またはホームに設置されてもよい。
送受信器31は、通信領域F2内のICカード80の有無を監視する。利用者が通信領域F2内を通行すると、検知器5は、利用者が所持するICカード80を検知することができる。ICカード80が検知されると、検知器5は、ICカード80に情報の送信を要求するための要求信号を、送受信器31からICカード80に伝送する。あるいは、検知信号そのものが、このような要求信号を兼ねている。ICカード80は、要求信号を受信すると、要求信号に対する応答として、カード識別情報および状態情報をICカード80に送信する。送受信器31は、送信されたカード識別情報および状態情報を受信する。
検知器5の制御部32は、方向判定部33を有している。方向判定部33は、ICカード80が通信領域F2内で検知されたときに、ICカード80の検知信号の受信位置に基づいて、ICカード80の通行方向(入場方向であるか出場方向であるか)を判定する。通信領域F2は、指向性を持つが範囲を持つ。利用者がICカード80を所持しながら通信領域F2内で移動すると、所定のサンプリング周期でICカード80を一定時間検出し続けることができる。方向判定部33は、逐次取得された受信位置の違いからICカード80の変位を検出することができ、この変位の方向に基づいて通行方向を判定する。
一例として、通信領域F2が上記のように階段に形成される場合を仮想する。ICカード80が下の方で検知された後に上の方で検知されると、利用者は階段を登って出場しようとしている蓋然性が高い。このように通信領域F2が階段に形成されて変位の方向が上方であれば、方向判定部33は、通行方向が出場方向であると判定する。別例として、通信領域F2が上記のように改札口90uの至近に形成される場合を仮想する。ICカード80が改札口90uにより近い位置で検知された後に改札口90uからより遠い位置で検知されると、利用者が入場した蓋然性が高い。この場合、方向判定部33は、通行方向が入場方向であると判定する。
(不正検出装置)
図3に戻り、不正検出装置2は、不正検出プログラムを実行することで、記憶部40、入出情報取得部41、通過情報取得部42、判定部43、無効処理部44、復旧処理受付部45および情報消去処理部46を有している。
記憶部40は、不正検出プログラムの実行に際して必要とされる情報またはデータを一時的に記憶する。また、記憶部40は、利用者の通行に関するデータを記録した入出データベース51および不正通行データベース52を格納している。
入出情報取得部41は、リーダ/ライタ3,4に翳されたICカード80のカード識別情報を、リーダ/ライタ3,4から制御部22を介して取得する。併せて、入出情報取得部41は、入場用リーダ/ライタ3に翳されたICカード80に書き加えられた入場記録と同等の情報を、カード識別情報と紐づけた状態で取得する。また、入出情報取得部41は、出場用リーダ/ライタ4に翳されたICカード80に書き加えられた出場記録と同等の情報を、カード識別情報と紐づけられた状態で取得する。
更に、入場処理および出場処理が正常に行われたか否かを示す情報を、カード識別情報と紐づけられた状態で取得する。この点、ICカード80が翳されても、入場処理および出場処理の途中でICカード80が通信領域F1外に遠ざけられてしまい、処理を完了できない場合がある。改札機はその旨利用者に知らせる表示器を備えているが、利用者が気づかず内側エリア92内に入ることがある。制御部22は、入場処理および出場処理が完了できたか否かを示す情報を記憶しており、その情報も不正検出装置2に送信される。
通過情報取得部42は、検知器5によって読み取られたICカード80のカード識別情報を、検知器5から取得する。併せて、通過情報取得部42は、検知器5によって読み取られたICカード80の状態情報、検知器5が設置されている鉄道駅を示す駅情報、方向判定部33の判定結果を示す方向情報、および、検知器5がカード識別情報を読み取った日時を示す日時情報を、カード識別情報と紐づけられた状態で取得する。
入出情報取得部41および通過情報取得部42における取得サイクルまたはタイミングに関し、検知器5は、ICカード80からカード識別情報を受信すると、その都度その直後に不正検出装置2に情報を送信する。入出情報取得部41は、情報を随時取得する。不正検出装置2は、所定周期で、各制御部22に情報を送信するよう要求してもよい。リーダ/ライタ3,4で入場処理または出場処理が行われると、制御部22が、その都度その直後に情報を不正検出装置2に送信してもよい。不正検出装置2は、通過情報取得部42が情報を取得した場合に、制御部22に情報を送信するよう要求してもよい。
図5(A)に示すように、入出情報取得部41で取得された情報は、入出データベース51に記録される。つまり、入出データベース51では、カード識別情報と、入場記録または出場記録(駅情報、日時情報および方向情報)とで構成されるデータ組が、蓄積される。
判定部43は、通過情報取得部42が検知器5からの情報を取得すると、利用者の不正通行があったか否かを判定する。この判定の方法については、フローチャートを参照して後述する。
図5(B)に示すように、判定部43が、不正通行があったと判定すると、不正通行に関連する情報が、通過情報取得部42で取得された情報に基づいて、不正通行データベース52に記録される。不正通行データベース52では、検知器5で読み取られたカード識別情報、検知器5が設定される駅情報(不正通行が行われた駅情報)、検知器5でカード識別情報を読み取った日時情報(不正通行が行われた日時情報)、および方向判定部33の判定結果(通行方向が入場方向か出場方向かを示す方向情報)が互いに紐づけられる。
無効処理部44は、判定部43が不正通行あったと判定した場合に、当該ICカード80の機能を制限する。これにより、ICカード80をリーダ/ライタ3,4に翳しても、入場処理および出場処理が行われず、当該ICカード80を乗車券として利用できない。
機能を制限する技術的手法は特に限定されない。例えば、モバイルICカード80の場合、アプリケーション89が、その機能を制限する状態に移行するプログラムを有していてもよい。無効処理部44は、モバイルネットワーク等の電気通信回線を通じて、当該プログラムを起動させる。例えば、状態情報が適正状態から不正検出済状態に書き換えられてもよい。リーダ/ライタ3,4が不正検出済状態を読み取ると、制御部22が、入場処理および出場処理を禁止してもよい。
モバイルICカード80aの場合、モバイルネットワーク等の電気通信回線を通じ、メモリ81a内の情報の書換えが行われてもよい。また、この無効処理が実行されると、携帯端末にその旨を通知し、通知がディスプレイ88に表示されてもよい。
無効処理部44による機能制限後に、検知器5がICカード80を検知した場合、利用者は不正通行した蓋然性が高い。判定部43は、この機能制限後の不正通行も検出する。
機能の制限は、利用者に制限解除を依頼された駅員が窓口精算機6を操作し、その窓口精算機6が不正検出装置2に復旧要求を送信することにより、解除される。復旧処理受付部45は、この復旧要求を受け付ける。機能を復旧する技術的手法は、機能を制限する手法と対応したものであればよい。上記の一例では、状態情報が不正検出済状態から適正状態に書き換えられてもよい。
情報消去処理部46は、所定の条件で、不正通行に関する情報を消去する。例えば、制限されていた機能が復旧し、不正通行に係る運賃の精算が終了した場合に、情報が消去される。
(不正検出方法)
以下、図6および図7に示す本実施形態に係る不正検知方法の手順に沿って、不正検出装置2および入出場管理システム1の動作について説明する。
上記のとおり、本実施形態では、検知器5が、ICカード80からカード識別情報を読み取ると、その都度その直後に不正検出装置2に情報を送信する。不正検知方法は、通過情報取得部42が、検知器5から情報を取得すると開始する(S1)。
判定部43は、通過情報取得部42で取得された駅情報および方向情報を参照して、検知器5の設置駅と、当該設置駅の内側エリア92内での利用者の通行方向を特定する(S2)。
判定部43は、通過情報取得部42で取得されたICカード80の状態情報を参照して、利用者が過去に当該ICカード80を所持した状態で不正通行をしたことがあるか否かを判定する(S3)。ここでの「不正通行をしたことがある」とは、不正通行が発覚した後、当該不正通行に係る精算処理が未だ行われていない状態である。
不正通行をしたことがなければ(S3:N)、判定部43は、通過情報取得部42で取得された方向情報を参照して、利用者の通行方向が入場方向か出場方向かを判断する(S4)。
入場方向であれば(S4:Y)、入出情報取得部41が、検知器5の設置駅と同じ鉄道駅にある改札機の制御部22に、カード識別情報および入場記録を送信するよう要求し(S11)、入出情報取得部41が、制御部22からカード識別情報および入場記録を取得する(S12)。
判定部43は、通過情報取得部42で取得されたカード識別情報が、入出情報取得部41でも取得されたか否かを判断する(S13)。ここでは、情報処理の負荷の軽減のため、検知器5がICカード80を検知してから遡って所定期間内に実行された入場処理に関するデータと照合する。通過情報取得部42取得されていれば(S13:Y)、判定部43は、利用者が内側エリア92内に適正に入ったと判定する(S14)。取得されていなければ(S13:N)、判定部43は、利用者がICカード80を翳さずに内側エリア92内に入った、すなわち不正通行があったと判定する(S30)。
出場方向であれば(S4:N)、所定時間が経過するのを待機する(S20)。所定時間が経過すると、入出情報取得部41が、検知器5の設置駅と同じ鉄道駅にある改札機の制御部22に、カード識別情報および出場記録を送信するよう要求し(S21)、入出情報取得部41が、制御部22からカード識別情報および出場記録を取得する(S22)。
判定部43は、通過情報取得部42で取得されたカード識別情報が、入出情報取得部41でも取得されたか否かを判断する(S23)。取得されていれば(S23:Y)、判定部43は、利用者が適正に出場したと判定する(S24)。取得されていなければ(S23:N)、判定部43は、利用者がICカード80を翳さずに出場した、すなわち不正通行があったと判定する(S30)。
判定部43が、不正通行があったと判定すると(S30)、無効処理部44が、当該ICカード80に対し、その機能を制限する処理を行う(S31)。そして、不正通行に関する情報が不正通行データベース52に追記される(S32)。
このような不正通行が既に少なくとも1度行われている場合(S3:Y)、すなわち、無効処理が行われ、その機能の制限が解除されていない状態で検知器5がICカード80を検出した場合、利用者は不正通行しているとみなされる。今回の不正通行に関する情報が、不正通行データベース52に追記される(S32)。
図7を参照して、情報消去処理部46は、不正通行データベース52を参照し、各カード識別情報に対し、直近の不正通行が検出されてから所定期間(例えば、1か月)が経過しているか否かを判定する(S41)。所定期間が経過していれば(S41:Y)、不正通行データベース52から当該カード識別情報と対応する不正通行に関する情報を不正通行データベース52から消去する(S42)。
また、復旧処理受付部45が、復旧要求があるか否かを判定する(S43)。復旧要求があれば(S43:Y)、不正検出装置2が復旧処理を実行する(S44)。そして、情報消去処理部46が、当該不正通行に関する情報を不正通行データベース52から消去する(S42)。
(検出される不正通行の類型)
図8~図11は、路線図と、利用者が出場しようとしている有人駅Smの駅員が、窓口精算機6を用いて閲覧可能なICカード80のメモリ81a内の情報と、不正検出装置2の記憶部40内のデータベース51,52とを併せて示す。以下、本実施形態に係る不正検出装置2および不正検出方法によって検出可能な不正通行について、従前の入出場管理と対比して説明する。
なお、従前の入出場管理では、いわゆる「入出場サイクル」の正否に基づき不正通行の有無が判断される。また、図示されている本実施形態とは異なり、ICカード80の状態情報に不正検出済状態であるか否かを示す情報がなく、また、記憶部40が、不正通行データベース52に相当する情報を保存していない。
(1)無人駅不正入場→有人駅出場
図8に示す例では、利用者が、ICカード80を用いて1月4日までは適正に乗車し、翌日の1月5日に駅B3で不正入場し、駅A11で出場しようとしている。
従前の入出場管理では、駅A11にて、ICカード80が自動改札機10の出場用リーダ/ライタ4に翳されると、ICカード80内の状態情報が未使用状態であり入出場サイクルが異常であるため、制御部22が扉12を閉め、利用者は出場を拒否される。利用者は、駅員に出場処理を依頼する。駅員は、窓口精算機6を操作してICカード80内の状態情報を書き換え、ICカード80が再び利用可能になる。
同時に、駅員は、利用者に運賃を請求する。ICカード80内の履歴情報において、直近の利用情報は、昨日(4日)の出場記録である。駅員は、利用者が本日(5日)どこで入場したのかわからず、利用者に尋ねる。利用者は、駅B3よりも駅A11に近い駅B1で入場したと虚偽の申告をし、請求額を正規の運賃に対して不当に低くしようと謀る可能性がある。
本実施形態では、駅B3の検知器5が、ICカード80を内側エリア92内で検知する。判定部43は、ICカード80が駅B3の入場用リーダ/ライタ3に翳されていないことに基づき、不正通行を検出する(S23→S30)。利用者がA11に移動するまでの間に、無効処理が行われ(S31)、当該利用者が駅B3で不正に入場した旨を示す情報が不正通行データベース52に書き込まれる(S32)。
利用者が駅A11で出場しようとしても、ICカード80内の状態情報が未使用状態であり、また、不正検出済状態でもあるため、制御部22が扉12を閉め、利用者は従前同様に出場を拒否される。利用者は、駅員に出場処理を依頼する。
駅員は、利用者に運賃を請求する。駅員は、窓口精算機6を用いて不正通行データベース52を参照することで、当該利用者が駅B3で不正に入場したことを突き止めることができる。したがって、駅員は、利用者に正規の運賃を請求することができる。また、不正通行に係る罰則を適用することも可能になる。
運賃の精算後、駅員は、窓口精算機6を操作して不正検出装置2に復旧要求を送信する。復旧要求が不正検出装置2で受け付けられると、当該ICカード80の機能が復旧し、不正通行データベース52から駅B3での不正入場に関する情報が消去される。
(2)無人駅不正入場→無人駅不正出場→再不正入場→有人駅出場
図9に示す例では、利用者が、ICカード80を用いて1月4日までは適正に乗車し、翌日の1月5日に駅B3で不正入場し、駅B1で不正出場をし、駅B1で不正入場をし、駅A11で出場しようとしている。図8に示す例と対比すると、駅A11で出場を試みる前に、一旦無人駅Suで出場および再入場が行われている。
従前の入出場管理では、駅A11にて、駅員が利用者に運賃を請求するに際し、利用者が、駅B3から駅B1までの最初の移動について申告せず、駅B1での入場のみを申告する可能性がある。直近の移動に対する運賃を請求することができるが、それ以前の無賃乗車は看過される。
これに対し、本実施形態では、図8に示す例と同様にして、利用者が駅B3から駅B12へ移動するまでの間に、無効処理が行われ(S31)、当該利用者が駅B3で不正な入場した旨を示す情報が不正通行データベースに書き込まれる(S32)。
駅B1の検知器5が、当該ICカード80を検知すると、判定部43は、駅B1での出場を不正通行とみなし、検知器5から取得した情報が不正通行データベース52に書き加えられる(S3→S32)。利用者が駅B1を入場したときも同様である(S3→S32)。
駅員は、不正通行データベース52を参照することで、当該利用者が不正通行を重ねていることを突き止めることができる。駅B3から駅B1までの移動と、駅B1から駅A11までの移動の両方について、正規の運賃を請求することができる。
駅B3から駅B1までの移動と、駅B1から駅A11までの移動とが同日に行われているが、2回目の移動が1回目の移動と別日(例えば、1日後)に行われた場合も、上記同様である。情報消去処理部46は、不正通行に係る情報を所定期間(例えば、1か月)経過するまでは不正通行データベース52上に残す。このため、本日より前の日に行われた不正通行に対する運賃を漏れなく請求することができる。
(3)有人駅適正入場→無人駅不正出場→再不正入場→有人駅出場
図10に示す例では、利用者が、ICカード80を用いて1月4日まで適正に乗車し、1月5日に駅A11で適正に入場し、駅B3で不正に出場し、駅B3で不正に入場し、駅A13で出場しようとしている。
従前の入出場管理では、駅A11でICカード80内の状態情報が未使用状態から使用中状態に改められる。駅B3で、状態情報は、使用中状態で維持される。駅A13では、ICカード80が自動改札機10の出場用リーダ/ライタ4に翳されると、ICカード80内の状態情報が使用中状態であるため、駅A11で入場してから駅A13で出場しようとするまでの時間が規定時間内であれば、制御部22が扉12を開き、利用者の出場が許可されてしまう。
本実施形態では、駅B3の検知器5が、ICカード80を内側エリア92内で検知する。判定部43は、ICカード80が駅B3の出場用リーダ/ライタ4に翳されていないことに基づき、不正通行を検出する(S33→S30)。よって、利用者が駅B3を再入場するまでの間に、無効処理が行われ(S31)、当該利用者が駅B3で不正に出場した旨を示す情報が不正通行データベースに書き込まれる(S32)。
なお、適正に出場しようとすると、ICカード80が内側エリア92内で検知されてから、出場用リーダ/ライタ4に翳される。検知器5が出場方向への通行を検知した場合には、判定部43は不正通行の判定処理を所定時間が経過するまで待機する(S20)。適正に出場する利用者は、所定時間が経過するまでの間に、出場用リーダ/ライタ4にICカード80を翳すことができる。不正に出場する利用者は、所定時間の経過を待機しても、ICカード80が出場用リーダ/ライタ4に翳されることはない。所定時間は、人間の構内での移動速度や、通信領域F2から改札口90uまでの距離に応じて、適切な値に設定される。
検知器5が内側エリア92内に設置されていても、適正な出場と不正な出場とを精度よく判断することができる。また、内側エリア92内の検知器5を、入場判定と出場判定とに共用することができ、入出場管理システム1の構成が簡素になる。
駅B3の検知器5が、当該ICカード80を再び検知すると、判定部43は、駅B3での入場を不正通行とみなし、検知器5から取得した情報が不正通行データベースに書き加えられる(S3→S32)。
利用者が駅A13で出場しようとしても、ICカード80内の状態情報が不正検出済状態であるため、制御部22が扉12を閉め、利用者は出場を拒否される。利用者は、駅員に出場処理を依頼する。
駅員は、不正通行データベース52を参照することで、当該利用者が不正通行を重ねていることを突き止めることができる。駅A11から駅B3から移動と、駅B3から駅A13までの移動の両方について、正規の運賃を請求することができる。
(4)入場処理未了で入場→有人駅出場
図11に示す例では、利用者が、ICカード80を用いて1月4日まで適正に乗車し、1月5日に駅B3で入場用リーダ/ライタ3にICカード80を翳したものの入場処理が未了のまま入場し、駅A11で出場しようとしている。
本実施形態では、判定部43は、ICカード80が駅B3の出場用リーダ/ライタ4に翳されていないことに基づき、不正通行を検出する(S33→S30)。利用者が駅A11に移動するまでの間に、不正通行データベース52に当該入場を不正通行とする情報が記録される。一方、入出データベース51には、ICカード80が翳されたものの処理未了であった旨の利用情報が1件記録されている。
利用者から出場処理を依頼された駅員は、入出データベース51を参照することで、不正通行ではなく処理が未了であった旨、利用者が駅B3から入場した旨を突き止めることができる。そのため、利用者が不正入場に係る罰則を不当に適用されるのを防ぐことができる。
以上のように、本実施形態によれば、駅員が常駐していなくても、また、自動改札機の扉のように通行を物理的に止める手段が鉄道駅に設置されていなくても、不正通行を看過することなく検出することができる。これにより、正規の運賃の請求を支援することができる。
モバイルICカード80aは、電源83を有するため、検知器5と安定した通信を行える。このため、不正通行の検知精度が向上する。モバイルICカード80aは、モバイルネットワーク等の電気通信回線を介して通信可能である。そのため、状態情報の書換えを簡単に行うことができ、不正検出後の処理を簡便に行える。
<第2実施形態>
図12は、第2実施形態に係る不正検出方法を示す。第2実施形態も、第1実施形態と同様、通過情報取得部42が検知器5から情報を取得したことを契機に不正検出方法が開始し、入場時にも出場時にも初回の不正通行を検出することができる。第2実施形態では、この初回の不正通行の有無の判定に係る処理が、第1実施形態と異なる。
本実施形態では、不正検出装置2が、所定周期で、各制御部22に情報を送信するよう要求する。または、リーダ/ライタ3,4で入場処理または出場処理が行われると、制御部22が、その都度その直後に情報を不正検出装置2に送信される。このため、入出情報取得部41は、検知器5の検知タイミングに関わらず、ICカードのカード識別情報などの情報を取得しており、入出データベース51は、入出情報取得部41で情報が取得されるたびに更新されている。
検知器5で検知されたICカード80を用いてこれまで不正通行をしたことがない場合(S3:N)、判定部43は、通過情報取得部42で取得された方向情報を参照して、利用者の通行方向が入場方向か出場方向かを判断する(S4)。
入場方向であれば(S4:Y)、判定部43は、入出データベース51を参照して、通過情報取得部42で取得されたカード識別情報が、入出情報取得部41でも取得されたか否かを判断する(S13A)。取得されていれば(S13A:Y)、判定部43は、利用者が内側エリア92内に適正に入ったと判定する(S14)。取得されていなければ(S13A:N)、判定部43は、利用者がICカード80を翳さずに内側エリア92内に入った、すなわち不正通行があったと判定する(S30)。
出場方向であれば(S4:N)、所定時間が経過するのを待機する(S20)。所定時間が経過すると、判定部43は、入出データベース51を参照して、通過情報取得部42で取得されたカード識別情報が、入出情報取得部41でも取得されたか否かを判断する(S23A)。取得されていれば(S23A:Y)、判定部43は、利用者が内側エリア92内に適正に入ったと判定する(S24)。取得されていなければ(S23A:N)、判定部43は、利用者がICカード80を翳さずに出場した、すなわち不正通行があったと判定する(S30)。
本実施形態においても、第1実施形態と同様にして、駅員が常駐していなくても、また、自動改札機の扉のように通行を物理的に止める手段が鉄道駅に設置されていなくても、不正通行を看過することなく検出することができる。これにより、正規の運賃の請求を支援することができる。
<第3実施形態>
図13は、第3実施形態に係る不正検出方法を示す。第3実施形態は、第1および第2実施形態と同様に、通過情報取得部42が検知器5から情報を取得したことを契機に不正検出方法が開始し、検知器5は、通信領域F2内でのICカード80の移動方向を判断可能である。第3実施形態では、入場時にのみ初回の不正通行を検出する。
本実施形態では、検知器5で検知されたICカード80を用いてこれまで不正通行をしたことがない場合(S3:N)、判定部43は、通過情報取得部42で取得された方向情報を参照して、利用者の通行方向が入場方向か出場方向かを判断する(S4)。
入場方向であれば(S4:Y)、図13に示すように、第1実施形態の手順と同様に不正通行の有無が判定されてもよいし(図6も参照)、詳細図示を省略するが、第2実施形態の手順と同様に不正通行の有無が判定されてもよい(図12を参照)。
出場方向であれば(S4:N)、判定部43は、不正通行の有無を判定せず、当該ICカード80の出場を無視する(S24B)。換言すれば、判定部43は、適正な出場であると推定する。
本実施形態においても、図8および図9に示した不正通行を看過することなく検出することができる。これにより、正規の運賃の請求を支援することができる。
<第4実施形態>
図14は、第4実施形態に係る不正検出方法を示す。第4実施形態は、第1~第3実施形態と同様に、通過情報取得部42が検知器5から情報を取得したことを契機に不正検出方法が開始し、検知器5は、通信領域F2内でのICカード80の移動方向を判断可能である。第4実施形態では、出場時にのみ初回の不正通行を検出し、不正通行が出場時に検出されると、これに対応する入場も不正通行とみなす。
本実施形態では、検知器5で検知されたICカード80を用いてこれまで不正通行をしたことがない場合(S3:N)、判定部43は、通過情報取得部42で取得された方向情報を参照して、利用者の通行方向が入場方向か出場方向かを判断する(S4)。
入場方向であれば(S4:Y)、判定部43は、不正通行の有無を判定せず、適正な入場であると推定する(S14C)。ただし、このとき検知器5から送信された情報は、記憶部40に一時的に保存される(S10C)。
出場方向であれば(S4:N)、判定部43は、入出データベース51内に、同じカード識別情報の入場記録が存在するか否かを判断する(S23C)。適正な入場および適正な移動をしていれば、検知器5が出場を検知した時刻から一定の時間遡った時刻に別の鉄道駅でICカード80が入場用リーダ/ライタ3に翳されているはずである。そのため、入出データベース51内に入場記録が存在するはずである。
入場記録が存在した場合(S23C:Y)、判定部43は、適正な出場であると判定する(S24)。このとき、ステップS10Cで保存された情報も、適正な入場に関するものであったとして、当該情報が記憶部40から消去されてもよい。
入場記録が存在しない場合(S23C:N)、判定部43は、不正な出場が行われ、また、ステップS10Cで保存された情報が、不正な入場に関するものであったと判定する(S30C)。この場合、第1~第3実施形態と同様にして、当該ICカード80に対する無効処理が行われる(S30)。また、今回検知器5から送信された不正出場に関する情報と、記憶部40に一時保存されている不正入場に関する情報とが、不正通行データベース52に追記される(S32)。
本実施形態においても、図8および図9に示した不正通行を看過することなく検出することができる。これにより、正規の運賃の請求を支援することができる。
<第5実施形態>
図15は、第5実施形態に係る入出場管理システム1Dにおいて、ICカード80と検知器5Dとの間で行われる通信を示す模式図である。
第5実施形態では、検知器5Dの制御部32Dが、同一利用者判定部34を有する。同一利用者判定部34は、通信領域F2内で複数のICカード80が同時的に検知された場合に、これらICカード80が同一の利用者によって所持されているものであるか否かを判定する。判定方法は、特に限定されないが、複数のICカード80の検知タイミングが所定時間以内あるいは同時である場合に、当該複数のICカード80が同一の利用者によって検知されていると判定されてもよい。
同一利用者判定部34が、複数のICカード80が一人の利用者によって所持されていると判定されると、判定部43は、通過情報取得部42で取得された複数のICカード80の各々のカード識別情報が、入出情報取得部41でも取得されているか否かを判定する。いずれのカード識別情報も、入出情報取得部41で取得されていなかった場合に、判定部43は、当該一人の利用者が不正通行を行ったと判定する。いずれか1つのカード識別情報が入出情報取得部41でも取得されていた場合に、判定部43は、当該一人の利用者が適正に通行したと判定する。
これにより、複数のICカード80を所持する利用者が不当に不正通行を行っていると誤判定するのを抑止することができ、不正通行の判定精度が向上する。
<変形例>
これまで本発明の実施形態について説明したが、上記構成は本発明の範囲内で適宜変更、追加および/または削除可能である。
例えば、ICカード80を有する利用者が、外側エリア91に設置されている券売機で磁気乗車券を購入し、改札口90uを通過する可能性がある。検知器5を券売機の前にも設置してもよい。券売機の前でICカード80が検知された場合、利用者のICカード80が入場用リーダ/ライタ3に翳されていてなくても券売機で磁気乗車券を購入した蓋然性が高いとして、判定部43が適正に入場したと判定してもよい。
検知器5は、有人駅Smにも設けられていてもよい。検知器5は、自動改札機10が設置されている鉄道駅にも設けられていてもよい。
入出場管理システム1および不正検出装置2は、鉄道駅のみならず、バスの乗降口、駐車場、オフィスビル、娯楽施設など、ICカードを乗車券、入場券あるいは通行証として利用可能な各種施設の入出場管理に適用することができる。
1、1D 入出場管理システム
2 不正検出装置
3 入場用リーダ/ライタ
4 出場用リーダ/ライタ
5、5D 検知器
6 窓口精算機
10 自動改札機
15,16 簡易改札機
40 記憶部
41 入出情報取得部
42 通過情報取得部
43 判定部
44 無効処理部
45 復旧処理受付部
46 情報消去処理部
51 入出データベース
52 不正通行データベース
80 ICカード
80a モバイルICカード
81 ICチップ
83 電源
90m,90u 改札口
91 外側エリア
92 内側エリア

Claims (13)

  1. 利用者がICカードをリーダ/ライタに翳さずに施設に不正に入場し又は前記施設から不正に出場する不正通行を検出する不正検出装置であって、
    前記リーダ/ライタに翳された前記ICカードのカード識別情報を、前記リーダ/ライタから取得する入出情報取得部と、
    前記施設内の検知器によって読み取られた前記ICカードの前記カード識別情報を、前記検知器から取得する通過情報取得部と、
    前記通過情報取得部によって取得された前記カード識別情報が、前記入出情報取得部によっても取得されているか否かを判断し、前記通過情報取得部によって取得された前記カード識別情報が前記入出情報取得部で取得されていなかった場合に、前記不正通行があったと判定する判定部と、
    を備える、不正検出装置。
  2. 前記施設には、入場時に前記ICカードが翳されるべき入場用リーダ/ライタと、出場時に前記ICカードが翳されるべき出場用リーダ/ライタとが設置され、
    前記入出情報取得部は、前記入場用リーダ/ライタおよび前記出場用リーダ/ライタの少なくともいずれか一方から前記カード識別情報を取得する、
    請求項1に記載の不正検出装置。
  3. 前記通過情報取得部は、前記検知器で前記カード識別情報が読み取られたときの前記ICカードの移動方向が入場方向か出場方向かを示す方向情報を、当該カード識別情報と紐づけられた状態で、前記検知器から取得する、
    請求項1または2に記載の不正検出装置。
  4. 前記通過情報取得部によって取得された前記方向情報が、前記出場方向を示す場合に、
    前記判定部は、前記検知器で前記カード識別情報が読み取られた時点から所定の出場時間内に、前記通過情報取得部で取得された前記カード識別情報と同一のカード識別情報が前記入出情報取得部において取得されなかった場合に、前記不正通行があったと判定する、
    請求項3に記載の不正検出装置。
  5. 前記判定部が、前記不正通行があったと判定した場合に、当該ICカードの機能を制限する無効処理部を更に備える、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の不正検出装置。
  6. 前記無効処理部によって制限された前記ICカードの機能を復旧させる復旧処理の要求を受け付ける復旧処理受付部を更に備える、
    請求項5に記載の不正検出装置。
  7. 前記判定部が、前記不正通行があったと判定した場合に、当該ICカードの前記カード識別情報を記録する不正通行データベースを更に備える、
    請求項1から6のいずれか1つに記載の不正検出装置。
  8. 前記通過情報取得部は、前記検知器で前記カード識別情報が読み取られた場所を示す場所情報を、前記カード識別情報と紐づけられた状態で、前記検知器から取得し、
    前記不正通行データベースには、前記カード識別情報とともに前記場所情報が記録される、
    請求項7に記載の不正検出装置。
  9. 前記ICカードが、電源を有する電子機器に搭載されている、
    請求項1から8のいずれか1つに記載の不正検出装置。
  10. 前記ICカードが、電源を有する携帯端末にインストールされたアプリケーションによって実現される、
    請求項1から9のいずれか1つに記載の不正検出装置。
  11. 請求項1から10のいずれか1つに記載の不正検出装置と、
    前記施設に設置され、前記利用者によって翳された前記ICカードと通信するリーダ/ライタと、
    前記施設内で前記利用者が所持する前記ICカードを監視し、前記ICカードを検知すると前記ICカードと通信する検知器と、
    を備える、入出場管理システム。
  12. 利用者がICカードをリーダ/ライタに翳さずに施設に不正に入場し又は前記施設から不正に出場する不正通行を検出する不正検出方法であって、
    前記リーダ/ライタに翳された前記ICカードのカード識別情報を、前記リーダ/ライタから取得する入出情報取得工程と、
    前記施設内の検知器によって読み取られた前記ICカードの前記カード識別情報を、前記検知器から取得する通過情報取得工程と、
    前記通過情報取得工程において取得された前記カード識別情報が、前記入出情報取得工程においても取得されているか否かを判断し、前記通過情報取得工程において取得された前記カード識別情報が前記入出情報取得工程において取得されていなかった場合に、前記不正通行があったと判定する判定工程と、
    を備える、不正検出方法。
  13. 請求項12に記載の不正検出方法をコンピュータに実行させる、
    不正検出プログラム。
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