JP3806693B2 - 大豆加工副産物からピニトールを高収率で回収する方法 - Google Patents

大豆加工副産物からピニトールを高収率で回収する方法 Download PDF

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Description

【0001】
技術分野
本発明は、一般的には、大豆加工副産物からピニトールカイロイノシトールを回収する方法に関し、詳しくは、大豆を用いて豆腐を製造した後廃棄される豆腐煮汁または大豆タンパク質を生産する過程から副生する大豆糖蜜、または脱脂大豆粕を熱水抽出した溶液から微生物処理および活性炭カラムクロマトグラフィーを用いてピニトールまたはカイロイノシトールを高収率かつ経済的に分離する工程に関する。
【0002】
背景技術
近来、健康に対する関心が高まるにつれて、新規な健康食品材料の開発が試みられている。健康食品材料として脚光を浴びている大豆は、人体に対する新規な機能性を有するため、これに関する研究が行われている。
現在、大豆は、その栄養学的価値だけでなく、抗癌、抗動脈硬化、抗酸化、抗菌効果、血糖降下など様々な生理活性があることが知られている。このような生理活性を有する大豆成分としては、イソフラボン、サポニン、レシチン、トリプシンインヒビターなどがある。イソフラボンは、抗癌効果および骨粗鬆症予防効果があると立証され、米国、日本などの先進国だけでなく、韓国でも既に健康食品素材として販売されている。また、ラフィノース(raffinose)、スタキオース(stachyose)などの大豆オリゴ糖も腸内有益細菌の成長促進に有用であると立証され、日本では商業化されている。
大豆には他の生理活性成分が含まれていると予想され、多くの研究が行われている。その結果、大豆はカイロイノシトールと、ピニトールと呼ばれるメチルエーテル誘導体を含んでいることが発見された。最近、これらの糖は、2型(インシュリン非依存型)糖尿病患者への投与時、血糖降下効果があることが知られるようになり、特に注目されている。
【0003】
周知のように、カイロイノシトール(chiroinositol)はミオイノシトール(myo-inositol)のエピマーであり、ピニトールはカイロイノシトールの3−位の炭素にメチル基がエーテル結合を通じて連結された構造を有する。
カイロイノシトールの血糖降下効果は、1990年代初めから数多くの報告 (Ortmeyer et al., Endocrinol. 132:646-651, 1993; Huang et al., Endocrinol. 132:652-657, 1993; Farese et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 91:11040-11044, 1994; Fonteles et al., Diabetologia 39:731-734, 1996)を通じて立証されている。また、カイロイノシトールは、既存の経口用血糖降下剤が有する胃腸障害や肝障害、過剰使用時の低血糖のような副作用がなく、天然食品中に含まれた成分であるので、安全に使用できる長所があり、健康補助食品や医薬品の素材として開発できる可能性が高い。その他にも、カイロイノシトールは、肥満および多嚢胞性卵巣症候群などの治療にも効果があると知られている(Nestler J. E. et al., New Eng. J. Med., 340:1314-1320, 1999)。また、大豆中の他のカイロイノシトール誘導体より含量が高いピニトールもカイロイノシトール自体と同等な血糖降下効果があると明らかになった(米国特許第5,827,896号;Narayanan et al., Current Science, 56(3):139-141, 1987)。
これまで、カイロイノシトールを製造する方法においては、植物の葉から抽出したピニトール(ジ−カイロイノシトールのメチルエーテル)を加水分解する方法 (Anderson et al., Ind. Eng. Chem., 45:593-596, 1953)、ミオイノシトール(myo-inositol)を有機化学的な方法でカイロイノシトールに転換する方法(Shen et al., Tetrahedron Letters, 131: 1105-1108, 1990)などの種々の方法が報告されているが、このような公知の方法はカイロイノシトールの製造に時間が多くかかり、収率が低いため経済的に好ましくない。また、カイロイノシトールはカスガマイシン(kasugamycin)から合成できるが(米国特許第5,091,596号)、この方法もまた収率が低いため、製造費用が高い。
【0004】
そこで、本発明者らは、カイロイノシトールをより効果的に製造するために、大豆および大豆加工品、松の葉などカイロイノシトールを特に多く含有する食用資源を血糖降下用素材として使用する方法(韓国特許出願第2000−12881号)およびこの食用資源から酸加水分解法を用いてカイロイノシトール成分を分離精製する方法(韓国特許出願第2000−12882号)を開発した。また、本発明者らは、ピニトールとカイロイノシトールを分離することにおいて、ゼオライトを用いる方法(米国特許第4,482,761号)、陽イオン交換樹脂を用いる方法(米国特許第5,096,594号)、陰イオン交換樹脂を用いる方法(米国特許第5,482,631号)などに比べてさらに経済的にピニトールとカイロイノシトールを分離する方法(韓国特許出願第2001−001611号)を開発した。さらに、細菌、酵母、およびカビなどの微生物を用いて配糖体やリン化合物など他の形態で存在する成分をピニトールとカイロイノシトールに転換させることによって、ピニトールとカイロイノシトールをさらに効果的に回収する方法を開発した(韓国特許出願第2001−44677号)。
【0005】
発明の開示
本発明者らは、ピニトールまたはカイロイノシトール(以下、この2つの化合物をまとめて「カイロイノシトール成分」という)を経済的に製造するために鋭意研究した結果、カイロイノシトール成分を含有する大豆加工副産物を特定の微生物で処理することによってカイロイノシトールの含量を増加させることができ、活性炭で充填されたカラムを通じてエタノールのような有機溶媒で溶出させるクロマトグラフィーを行うことによって、90%以上の純度を有するカイロイノシトール成分を分離できることを発見して本発明を完成するに至った。
【0006】
したがって、本発明の目的は、大豆加工副産物からカイロイノシトール成分を高収率で回収するための方法を提供することである。
本発明の他の目的は、カイロイノシトール成分を経済的に回収する方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、大豆加工副産物からカイロイノシトール成分および他の有用成分を容易に回収する方法を提供することである。
【0007】
本発明の一実施態様によって、大豆加工副産物からカイロイノシトール成分を回収する方法であって、大豆加工副産物が液相で供給され、前記大豆加工副産物中で、細菌、酵母、カビまたはこれらの組合せからなる群より選ばれる微生物を培養してピニトールまたはカイロイノシトールの含量を増加させる方法が提供される。
【0008】
本発明の他の実施態様によって、大豆加工副産物を液相試料として供給する工程;前記液相試料から遠心分離または濾過を通じて不溶性物質と高分子物質を除去する工程;前記不溶性成分と高分子物質が除去された液相試料を活性炭が充填されたカラムに通してカイロイノシトール成分を活性炭に吸着させる工程;前記カラムを蒸留水で洗浄して吸着されなかった分子を除去する工程;および5〜20%(v/v)濃度範囲のメタノール、エタノール、イソプロパノール、またはアセトンなどの水溶性有機溶媒を連続的または段階的に濃度を高めながら供給して活性炭に吸着されたカイロイノシトール成分を溶出させる工程を含む、大豆加工副産物からカイロイノシトール成分を分離する方法が提供される。
【0009】
本発明のまた他の実施態様によって、大豆加工副産物を液相試料として供給する工程;前記液相試料中で少なくとも1種の微生物を培養してピニトールまたはカイロイノシトールの含量を増加させる工程;前記培養中に生成した菌体および大豆加工副産物中の不溶性物質と高分子物質を遠心分離または濾過を通じて培養物から除去する工程;および活性炭カラムクロマトグラフィーまたはイオン交換クロマトグラフィーによって前記上澄液または濾液からピニトールまたはカイロイノシトールを回収する工程を含む、大豆加工副産物からカイロイノシトール成分を分離する方法が提供される。
【0010】
本発明のさらに他の実施態様によって、大豆加工副産物を液相試料として供給し、これらを濃縮する工程;細菌、酵母、およびカビからなる群から選ばれる少なくとも1種の微生物を前記濃縮物中で培養してピニトールまたはカイロイノシトールの含量を増加させる工程;前記培養物を総固形物含量50〜70%(w/w)に濃縮した後、残留溶液の1〜3倍体積の95%エタノール溶液を加えて不溶性物質をさらに沈澱させる工程;遠心分離または濾過を通じて固形物を除去する工程;ピニトールが多量濃縮されている上澄液または濾液に含まれたエタノールを蒸発させる工程;前記エタノールが除去された上澄液またはろ液を活性炭カラムに通してピニトールまたはカイロイノシトールを活性炭に吸着させ、溶離液で吸着物を溶出させる工程;溶出物を濃縮し、カイロイノシトールまたはピニトールを再結晶する段階を含む工程を含む、大豆加工副産物からカイロイノシトール成分を分離する方法が提供される。
【0011】
発明を実施するための最良の形態
一般に、本発明は、天然資源、たとえば、薬豆、大豆、大豆の葉、豆殻、脱脂大豆、豆芽、松葉、松の新芽、松の皮の内層からピニトールおよび/またはカイロイノシトールを高収率で回収する方法に関する。
本発明において、大豆加工副産物などのピニトールまたはカイロイノシトールを含有する食用資源中で細菌、酵母またはカビのような微生物を培養して前記化合物の含量を増加させる一方、活性炭が充填されたカラムを用いて選択的吸着および溶離を行うことによって、前記化合物を高収率かつ経済的に生産できる。従来の方法とは著しい差異を示す本発明の方法は、大豆加工副産物から糖質を除去できるため、最終的に排出される廃棄物中の有機物含量を大幅軽減できるだけでなく、カイロイノシトール成分のみが高度に含有された分画を小容積で回収可能であるので、大豆加工副産物から高効率でカイロイノシトール成分を分離できる非常に優れた効果がある。
【0012】
本発明の明細書に用いられる用語の「大豆加工副産物(soy fractions)」は、大豆を用いて豆腐を製造した後捨てられる大豆煮汁や、大豆タンパク質を生産する過程から発生する大豆糖蜜、脱脂大豆粕を熱水抽出した溶液、またはこれらの混合溶液を意味する。
【0013】
一般に、大豆1g中には3.4〜6.8mgのカイロイノシトール成分が含まれるが、このうち15〜20%はカイロイノシトールの形態で、25〜35%はピニトールの形態で、残りの50〜60%はカイロイノシトールやピニトールの配糖体、あるいはリン化合物の形態で存在する。また、大豆から豆腐製造工程を経た後捨てられる大豆煮汁には15〜20%がカイロイノシトールの形態で、30〜40%はピニトールの形態で、残りの50〜60%はカイロイノシトールやピニトールの配糖体、あるいはリン化合物の形態で存在する(具体的には、ピニトール配糖体、ピニトールリン酸、ピニトールフィチン酸、ピニトールリン脂質、ピニトールエステル、脂質結合ピニトール)。その上に、大豆加工副産物中には様々なカイロイノシトール化合物が含まれているが、このうちピニトールの形態で存在するものが最も多く、ピニトールの配糖体やリン化合物の形態で相当量存在する。しかし、このようなピニトールの誘導体はピニトールと物性が違うため、既存のピニトール回収工程では回収できなかったという問題があった。
【0014】
そこで、本発明者らは、ピニトールまたはカイロイノシトールの回収について鋭意研究した結果、大豆煮汁中のカイロイノシトール成分の総量は変らないとしても、大豆煮汁の生成後時間が経過するにつれて、遊離カイロイノシトールとピニトールの含量が次第に増加するということを発見した。また、前記現象は大豆煮汁に自然的に棲息する細菌、酵母、カビなどの微生物による作用を通じて大豆加工副産物中のカイロイノシトールとピニトールの誘導体化合物が血糖降下に効果のある遊離カイロイノシトールとピニトールに変換されるためであるという事実を明らかにした。本発明では、このような微生物処理を通じて大豆加工副産物中に含まれたピニトール誘導体を遊離ピニトールに転換させることによって、結果として大豆加工副産物中からのピニトール回収率を大幅に増加させることができる。さらに、大豆加工副産物中の他の糖成分を効果的に除去することができるので、後続の回収工程における負担を著しく軽減できる上に、最終廃棄物中に含まれた有機物含量を大幅に軽減できる。
【0015】
本発明に使用され得る微生物としては、様々な細菌や酵母、カビをすべて使用できるが、使用する微生物の種類によって転換工程の反応条件やピニトールの回収率、その他糖質の除去効率が異なる。特に、前記微生物のうち、サッカロミセス・カルルスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)はピニトール生成能力が最も優れ、また、糖成分の除去能力も高いため、最も好ましいと評価された。カイロイノシトール成分の含量を増加させるために用いられる微生物をたとえば、大豆煮汁から除去し、種々の後続工程を通じて微生物を回収する。
本発明において、大豆煮汁中に天然的に棲息し、ピニトールの含量を増加させる作用をする微生物の中から優勢種を純粋分離し、これらのピニトール生成能力を調査した。その結果を下記表1に示す。表1は大豆煮汁を121℃で15分間処理して完全滅菌し、培地として自然に分離された2種類の酵母菌と3種類の細菌を単独または組合せて用いて5日間培養した後ピニトールとカイロイノシトールの含量変化を測定した値である。
【表1】
Figure 0003806693
【0016】
前記表1の結果から分かるように、微生物の種類にかかわらず、すべての微生物はピニトールとカイロイノシトールの含量増加に寄与する。他の微生物に対して同一の実験を行った結果、大豆煮汁中のピニトール含量の増加は特定微生物によるのではなく、すべての微生物によって発生する現象であるとの結論に到達した。しかし、微生物の種類によって、ピニトールの増加速度には差異があり、大豆煮汁中に含有された糖質の利用性にも差異があると示された。本発明者らは、本発明の完成度を高めるために、様々な微生物のうち、1)ピニトールの生成速度が速く、2)大豆煮汁中に含有された糖質を効率的に除去し、また、3)食品用として安全であるとの条件を満たす微生物を選別した。その結果を下記表2に示す。
【表2】
Figure 0003806693
【0017】
表2から分かるように、ピニトールの生成速度において酵母の場合はサッカロミセス・カルルスベルゲンシス (Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisae)、カビの場合はアスペルギルス・ニガー(Aspergilus niger)、トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)、細菌の場合は大腸菌(E. coli)が特に優れ、そのうち、酵母であるサッカロミセス・カルルスベルゲンシスが最も好ましい。糖類の利用性においては、サッカロミセス・カルルスベルゲンシスとアスペルギルス・ニガーが他の微生物より好ましい。一方、アスペルギルス・ニガーを含むカビは酵母や細菌とは異なり、培養を始めてから2または3日間はピニトールの含量が増加するが、それ以降は減少する現象を示したが、これは、カビ類の場合、他の栄養成分が不足する培養末期には生成されたピニトールを栄養成分として利用するためであると判断された。前記表2の微生物はすべて日本食品添加物規則に従う少なくとも一つの用途での使用が許可されたものであって、食品処理用として安全である。以上のような現象を総合してみると、前記実験から得られたデータはサッカロミセス・カルルスベルゲンシスがピニトールの生産に最も好ましいことを証明する。
ピニトール生産のためのさらに他の原料である脱脂大豆粕を粉末化し、熱水で抽出した後、溶けずに残っている粉末を除去した。次いで、熱水抽出溶液をサッカロミセス・カルルスベルゲンシスで処理した。最終のピニトール含量は初期含量に比べて1.5〜2.0倍増加し、大豆煮汁の場合と同じ結果を得た。この際、溶解していない脱脂大豆粕を除去せずにそのまま熱水抽出溶液中で微生物を接種して培養した場合は、最終ピニトール濃度が初期濃度より2.0〜2.5倍程度まで上昇した。これは、培養中粉末の内部に存在する配糖体が熱水抽出溶液にさらに多く抽出されたためであると判断される。
このようなピニトール濃度の増加が微生物から生成された特定酵素の作用によるものかを確認するために、大豆煮汁でサッカロミセス・カルルスベルゲンシスとアスペルギルス・ニガーの2種類の微生物を培養し、0.45μのフィルターで菌体を完全に除去した後滅菌状態の他の大豆煮汁と混合し、二日間培養した。その結果、ピニトール濃度は増加せず、組成に別の変化も発生しなかった。このような事実から、微生物によるピニトール濃度の増加は一または二つの酵素によるよりは、酵素複合的な生物学的メカニズムによるものと判断される。微生物接種に使用するために10〜20倍濃縮してもよい。
【0018】
本発明の一実施態様によって、大豆煮汁や大豆糖蜜、または脱脂大豆の熱水抽出物からカイロイノシトール成分を回収するために活性炭カラムを用いる方法が提供される。大豆煮汁や脱脂大豆熱水抽出物にはピニトールとカイロイノシトール以外に多量のオリゴ糖成分が含まれているが、本発明では、活性炭カラムを用いてピニトールとカイロイノシトールを他の糖質から分離する。活性炭カラムにはピニトールとカイロイノシトールが他の糖類とともに吸着されるが、エタノールのような有機溶媒の濃度を順次高めながら溶離させると、ピニトールおよびカイロイノシトールと他の糖類が分離されて溶出される。
大豆加工副産物から活性炭カラムを用いてカイロイノシトール成分を回収する本発明の工程を図1を参照してより具体的に説明する。
【0019】
本発明の一実施態様によって、大豆加工副産物からタンパク質のような不溶性成分および高分子物質を除去する前処理工程、活性炭に目的分子を吸着させる工程、活性炭から高分子を脱着する溶出工程、およびカイロイノシトール成分を粉末として回収する後処理工程を含む、活性炭カラムを用いて大豆加工副産物からカイロイノシトール成分を回収する方法が提供される。前処理過程において、不溶性物質またはポリマー性物質は遠心分離または濾過によって除去される。濾過された試料を活性炭で充填されたカラムに注入した後、カラムに通すことによって、試料中のカイロイノシトール成分を活性炭に吸着させる。吸着されなかった残留成分を蒸留水で除去した後、吸着物をメタノール、エタノールまたはアセトンのような有機溶媒で溶出させる。前記溶離液は5ないし20%(v/v)の濃度勾配で連続的または段階的に供給する。活性炭を蒸留水で洗浄することによって再生させる。カイロイノシトールを含有する溶離液を目的とする純度に濃縮させる。これを下記に詳しく述べる。
【0020】
第1工程:前処理工程
前処理工程においては、本発明の核心工程である活性炭カラム工程の効率を高めるために二つの操作を行う。第1に、遠心分離器や濾過器を用いて大豆加工副産物中の不溶性物質を除去する。不溶性物質を除去しないと、活性炭カラムの詰まり現象によって正常な運転に障害となる。第二に、限外濾過を通じて大豆加工副産物中に含まれたタンパク質などの高分子物質を除去する。タンパク質成分は活性炭に吸着された後除去されにくいため、活性炭の寿命を著しく短縮することとなる。
【0021】
第2工程:活性炭が充填されたカラムへの吸着工程
前処理工程を通じて不溶性成分と高分子物質が除去された試料を活性炭が充填されたカラムに通すことで、カイロイノシトール成分と大豆オリゴ糖を活性炭カラムに吸着させる工程である。まず、活性炭カラムの吸着能力を高めるためにカ性ソーダを用いてpHを6〜8に調整する。1回に、pHが調整された活性炭が充填されたカラムは、一度に活性炭カラムの約5〜10倍容積の総固形分濃度25g/Lの大豆煮汁試料を処理できる。好ましくは、大豆加工副産物を時間当り1〜2体積倍量(Bed Volume;以下、BVという)で供給する。
【0022】
第3工程:活性炭カラムからの溶出工程
まず、活性炭に吸着されずに残っている成分を除去するためにカラムを1〜2BVの蒸留水で洗浄する。活性炭カラムの適切な洗浄速度は時間当り1〜2BVである。次いで、活性炭に吸着されたカイロイノシトール成分のみを溶出させるために5〜20%(v/v)濃度の有機溶媒を含む溶離液を1〜2BV程度供給する。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、およびアセトンなどを使用してもよいが、作業の効率性と安全性および経済性を考慮するときエタノールが最も好適な溶媒である。溶離液のpHはカイロイノシトール成分の分配係数が低くなる3〜4が適当であり、適当な供給速度は時間当り0.5〜2BVである。次いで、40〜80%濃度の同一の溶媒を含有する再生溶液を1BVでカラムに通して活性炭に強く吸着された成分を除去する。また、再生溶液の好ましい供給速度は時間当り0.5〜1BVである。
溶出液を適当な体積単位で分画した後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて分析し、カイロイノシトール成分を含有する分画を集める。このタイプの溶出において十分経験のある者は溶出液中の溶媒の濃度のみを屈折計(refractometer)を用いて測定することによって、別途の分画作業を行わなくともカイロイノシトール成分が多く含有された分画のみを集めることができる。
溶離条件下で、活性炭に対する吸着力の弱い順にピニトール分画は溶出開始後0.6〜2.2BVで一番先に溶出し、カイロイノシトール分画は2.0〜3.0BVで、オリゴ糖分画は2.6〜4.0BVで溶出する。ピニトール分画は50〜60%のピニトールと2〜10%のカイロイノシトールが含まれているため、全カイロイノシトール成分の含量は55〜70%に至り、カイロイノシトール分画には5〜10%のピニトールと10〜15%のカイロイノシトールが含まれている。また、図2に示すように、カイロイノシトールピークはオリゴ糖ピークと完全には分離しないので、カイロイノシトール分画には相当量のオリゴ糖類が入っている。この2つのピニトールおよびカイロイノシトール分画に含まれているカイロイノシトール成分は、当初の大豆加工副産物中に含まれた総カイロイノシトール成分の75〜85%に達する。3.0〜4.0BVで収穫されたオリゴ糖分画には総固形分に対して0.1〜0.5%のカイロイノシトール成分のみが含まれている。
再生溶液を通した後、活性炭カラムに残っている溶媒成分は3〜6BVの蒸留水で洗浄することによって十分除去され、この活性炭は洗浄して次の吸着作業に使用できる。
【0023】
第4工程:溶出液の濃縮および溶媒回収工程
それぞれの溶出液分画を60℃以下の温度で減圧蒸留して分画中の溶媒を回収し、後続工程のための濃縮作業を行う。減圧蒸留は固形分含量が10%以上になるまで行う。回収された溶媒は濃度を調節した後次の作業に使用できる。
第5工程:乾燥
第4工程で得られた濃縮液は凍結乾燥や噴霧乾燥を通じて白色または黄色の粉末製品を得る。
【0024】
本発明の一実施態様によって、前述の過程を変形して下記のように大豆加工副産物から他の有用成分を分離するか、またはカイロイノシトール成分の生産効率を改善できる。
【0025】
応用工程1:イソフラボンの回収工程との結合
第2工程に先立ち、大豆加工副産物からイソフラボンを回収してもよい。イソフラボンの回収は吸着樹脂(HP樹脂、韓国の三養社)を使用するか(韓国特許公開第2000−0055133号公報)、またはイソフラボン配糖体結合を開裂しうるα−ガラクトシダーゼ酵素によって、イソフラボンを回収する方法がある(韓国特許公開番号第1998−032766号公報)。イソフラボン回収のための吸着樹脂処理時、カイロイノシトール成分はほとんど吸着されない反面、タンパク質成分は相当量除去されるので、前処理効果が得られる。
【0026】
応用工程2:大豆オリゴ糖の回収工程との結合
第4工程で得られたオリゴ糖分画には大豆加工副産物に含まれている大部分のオリゴ糖類が回収され、塩やタンパク質のような不純物は除去されているので、簡単な精製工程によって良質の大豆オリゴ糖製品が得られる。
【0027】
応用工程3:カイロイノシトール分画の再処理
追加的な活性炭カラムを用いることによって、第4工程で得られたカイロイノシトール分画をさらに高い含量に精製できる。カイロイノシトール分画をpH3〜4に調整し、活性炭カラムクロマトグラフィーを行った。このpH条件において、吸着力が弱いカイロイノシトールのみが先に溶出される。このカイロイノシトール分画を集めて純度50%以上のカイロイノシトール製品が得られる。また、既存の陰イオン交換樹脂を使用する方法(米国特許第5,482,631号)で再処理することも可能である。
【0028】
応用工程4:高純度ピニトール製品の製造
第4工程で得られたピニトール分画の濃縮液を固形分含量が50%以上になるまでさらに濃縮した後低温で同量のアセトンを加え、10℃以下の低温状態で12時間以上放置して沈澱物を得る。この沈澱物を遠心分離や真空濾過によって回収し、減圧乾燥して95%以上の純度を有するピニトール製品を得る。
【0029】
本発明の活性炭工程は、公知のイオン交換樹脂を用いる工程に比べて次のような長所を有する:1)カイロイノシトール成分が活性炭に強く吸着されるため、特定の溶離条件を満たすまではほとんど脱着しないので、大豆煮汁のように低濃度のかさばった試料を処理でき、2)試料に含まれている塩成分は吸着されずにそのまま通過するので、前処理段階において別途の脱塩工程が必要なく、3)適切な溶離条件の下で、高含量のカイロイノシトール成分が比較的小さい容積で回収されるので、後続工程における濃縮負担が減る効果がある。
カイロイノシトールを高純度で得るために、本発明の活性炭カラムクロマトグラフィーはさらに大豆加工副産物中の不純物を除去する前処理工程前に微生物処理工程を結合させてもよい。たとえば、大豆加工副産物を微生物で処理してカイロイノシトール成分に富んだ溶液を得た後、遠心分離または濾過によって高分子物質を除去し、活性炭カラムへの吸着および他の適切な工程を通じてカイロイノシトールとピニトールを高純度で回収する。
【0030】
したがって、本発明の一実施態様によって、微生物を用いて大豆加工副産物中のピニトールまたはカイロイノシトールの含量を増加させる微生物処理工程;前記微生物処理工程から生成した微生物を除去する前処理工程;濾過または遠心分離によって大豆加工副産物からタンパク質のような不溶性物質および高分子物質を除去する工程;活性炭カラムクロマトグラフィーまたはイオン交換クロマトグラフィーを用いて担体上に目的分子を吸着させる工程;担体から高分子を脱着する溶出工程;およびカイロイノシトール成分を粉末として回収する後処理工程を含む、大豆加工副産物からカイロイノシトール成分を回収する方法が提供される。
【0031】
図4は、本発明の好ましい実施態様を示す。まず、大豆加工副産物を濃縮し、この濃縮液中で細菌、酵母、またはカビのような微生物を培養してピニトールまたはカイロイノシトールの含量を増加させる。遠心分離または濾過を行って培養された微生物、不溶性物質または高分子物質を除去する。濾液を活性炭が充填されたカラムに注入し、濾液中のカイロイノシトール成分をカラムに通して活性炭に吸着させる。吸着されずに残っている成分を蒸留水で洗浄して除去し、吸着物をエタノールで溶離させる。この溶離液を10〜150%(v/v)の濃度勾配で連続的または段階的に供給する。活性炭は蒸留水で洗浄して再使用する。カイロイノシトール成分を含有している溶離液を目的とする純度に濃縮する。
前記のピニトール製造方法を基本として90%以上の高純度のピニトール製品を生産するためには、追加的な処理工程が必要である。ピニトールの純度90%以上を達成するためには結晶化工程が必須である。結晶化作業を可能にするためには、結晶化を妨げる不純物を予め除去して結晶化前溶液中のピニトールの純度が70%以上でなければならない。微生物を処理した後溶液の組成を分析した結果、大豆加工副産物の総固形分のうちピニトールは5〜7%に過ぎず、残りはタンパク質、脂肪、その他炭水化物、および塩類で構成されていた。この溶液をそのまま活性炭カラムに吸着させる場合は、これらのピニトール以外の成分によって活性炭の処理容量も減少し、また、回収されたピニトールの純度も70%以上に高めることが難しい。このような問題を避けるために、微生物処理後の溶液を総固形分含量50〜70%(w/w)以上に濃縮した後溶液の1〜3倍体積の95%エタノール溶液を加える。すべてのピニトールは上澄液に溶解している反面、他の成分の75%以上は沈澱物として存在する。この沈澱物を濾過または遠心分離によって除去した後、上澄液を回収して組成を分析したところ、ピニトールの含量が微生物処理前に比べて20%以上増加した。この上澄液中のエタノールは相当量蒸留によって回収した後、残っているエタノールを数回にわたって水を加えながら蒸発させることによって完全に除去できる。その後、エタノールが除去されたピニトール溶液は活性炭カラムに吸着させた後10%エタノール溶液で溶離させるとピニトールの純度が70%以上に上昇する。前述のように、活性炭カラムに吸着させる前に溶媒処理により溶液中の不純物を予め除去することは高純度のピニトール製品が得られるだけでなく、活性炭カラムの処理容量を増加させ、またタンパク質および他の不純物の不可逆的吸着による活性炭寿命短縮を防止するなどの多くの長所がある。このような方法で生産された溶離液をピニトールの濃度が600g/L以上になるように濃縮した後エタノールなどのような溶媒を添加して結晶化することによって、純度90%以上のピニトール製品が得られる。
【0032】
したがって、本発明の他の実施態様によって、大豆加工副産物を濃縮した後、微生物で処理して大豆加工副産物中のピニトールまたはカイロイノシトールの含量を増加させる微生物処理工程; 前記微生物処理工程から生成した菌体および大豆加工副産物中の不溶性物質と高分子物質を沈澱させる工程;前記沈澱物物質および不溶性物質を濾過または遠心分離によって大豆加工副産物から除去する工程;活性炭カラムクロマトグラフィーまたはイオン交換クロマトグラフィーを用いて担体上に目的分子を吸着させる工程、担体から高分子を脱着させる溶出工程、およびカイロイノシトール成分を粉末として回収する後処理工程を含む、大豆加工副産物からピニトールを高純度で回収する方法が提供される。
【0033】
図5は、本発明の好ましい実施態様を示す。まず、大豆加工副産物を濃縮し、この濃縮液中で細菌、酵母、またはカビのような微生物を培養してピニトールまたはカイロイノシトールの含量を増加させる。カイロイノシトール成分に富んだ溶液を総固形分含量50〜70%(w/w)以上に濃縮した後溶液の1〜3倍体積の95%エタノール溶液を加えて沈澱物を得る。この沈澱物を濾過または遠心分離によって除去した後、エタノールを蒸留によって除去する。次いで、エタノールが除去された溶液を活性炭カラムに通して活性炭にピニトールを吸着させ、10%エタノール溶液で溶離させる。溶離液を濃縮し、エタノール中で再結晶して高純度のピニトールを得る。
【0034】
本発明の方法は他の回収工程と組合せて大豆加工副産物からイソフラボンおよび大豆オリゴ糖のような他の有用な物質を分離できる。
本発明の方法によって製造されたピニトールまたはカイロイノシトールは糖尿病や肥満、白内障などの合併症を予防または治療するために医薬物質や食品に使用され得るが、これは薬剤学的に許容可能な担体とともに剤形化するか、或はカイロイノシトールまたはピニトールを有効成分として添加した機能性飲料や食品形態で使用できる。
【0035】
(実施例)
以下、本発明をより良く理解するために実施例によってさらに詳細に説明するが、下記実施例は本発明を例示するのみであり、本発明の範囲はこれらに限定されない。
【0036】
実施例 1 : サッカロミセス・カルルスベルゲンシスによる大豆煮汁処理
サッカロミセス・カルルスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)を滅菌された大豆煮汁に接種し、5日間培養した後大豆煮汁の組成物の変化を分析し、その結果を表3に示す。表3から分かるように、培養後総ピニトールは0.371g/Lから0.857g/Lに2.31倍増加し、総糖は91%減少した。
【表3】
Figure 0003806693
【0037】
実施例2:サッカロミセス・セレビシエによる大豆煮汁処理
サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisae)を滅菌された大豆煮汁に接種し、5日間培養した後大豆煮汁の組成物の変化を分析し、その結果を表4に示す。表4から分かるように、培養後総ピニトールは0.371g/Lから0.676g/Lに1.81倍増加し、総糖は54%減少した。
【表4】
Figure 0003806693
【0038】
実施例3:サッカロミセス・パストリアヌスによる大豆煮汁処理
サッカロミセス・パストリアヌス(Saccharomyces pastorianus)を滅菌された大豆煮汁に接種し、5日間培養した後大豆煮汁の組成物の変化を分析し、その結果を表5に示す。表5から分かるように、培養後総ピニトールは0.371g/Lから0.590g/Lに1.59倍増加し、総糖は60%減少した。
【表5】
Figure 0003806693
【0039】
実施例4:カンジダ・ユチリチスによる大豆煮汁処理
カンジダ・ユチリチス(Candida utilitis) を滅菌された大豆煮汁に接種し、5日間培養した後大豆煮汁の組成物の変化を分析し、その結果を表6に示す。表6から分かるように、総ピニトールは初期には0.371g/Lであったが3日間培養した後0.539g/Lの最高値を経て減少し、総糖は31%減少した。
【表6】
Figure 0003806693
【0040】
実施例5:アスペルギルス・ニガーによる大豆煮汁処理
アスペルギルス・ニガー(Aspergilus niger) を滅菌された大豆煮汁に接種し、5日間培養した後大豆煮汁の組成物の変化を分析し、その結果を表7に示す。表7から分かるように、ピニトールは初期には0.371g/Lであったが3日間培養した後0.566g/Lの最高値を経て減少し、総糖は94%減少した。
【表7】
Figure 0003806693
【0041】
実施例6:ペニシリウム・ファニキュロザムによる大豆煮汁処理
ペニシリウム・ファニキュロザム(Penicillim funiculosum) を滅菌された大豆煮汁に接種し、5日間培養した後大豆煮汁の組成物の変化を分析し、その結果を表8に示す。表8から分かるように、ピニトールは初期には0.371g/Lであったが3日間培養した後0.539g/Lの最高値を経て減少し、総糖は49%減少した。
【表8】
Figure 0003806693
【0042】
実施例7:トリコデルマ・ビリデによる大豆煮汁処理
トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride) を滅菌された大豆煮汁に接種し、5日間培養した後大豆煮汁の組成物の変化を分析し、その結果を表9に示す。表9から分かるように、ピニトールは初期には0.371g/Lであったが1日間培養した後0.709g/Lの最高値を経て減少し、総糖は38%減少した。
【表9】
Figure 0003806693
【0043】
実施例8:バシラス・ステアロサーモフィラスによる大豆煮汁処理
バシラス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)を滅菌された大豆煮汁に接種し、5日間培養した後大豆煮汁の組成物の変化を分析し、その結果を表10に示す。表10から分かるように、培養後総ピニトールは0.371g/Lから0.514g/Lに1.39倍増加し、総糖は29%減少した。
【表10】
Figure 0003806693
【0044】
実施例9:大腸菌による大豆煮汁処理
大腸菌(Escherichia coli) を滅菌された大豆煮汁に接種し、5日間培養した後大豆煮汁の組成物の変化を分析し、その結果を表11に示す。表11から分かるように、培養後総ピニトールは0.371g/Lから0.733g/Lに1.98倍増加し、総糖は31%減少した。
【表11】
Figure 0003806693
【0045】
実施例10:シュードモナス・アミロデルモサによる大豆煮汁処理
シュードモナス・アミロデルモサ(Pseudomonas amylodermosa) を滅菌された大豆煮汁に接種し、5日間培養した後大豆煮汁の組成物の変化を分析し、その結果を表12に示す。表12から分かるように、ピニトールは初期には0.371g/Lであったが1日間培養した後0.604g/Lの最高値を経て減少し、総糖は24%減少した。
【表12】
Figure 0003806693
【0046】
実施例11:サッカロミセス・カルルスベルゲンシスによる脱脂大豆熱水抽出液と脱脂大豆懸濁液の処理
サッカロミセス・カルルスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis) を滅菌された脱脂大豆の熱水抽出液と脱脂大豆懸濁液に接種し、5日間培養した後これらの組成物の変化を分析し、その結果を表13に示す。表13から分かるように、脱脂大豆粕熱水抽出物のピニトール含量は0.596g/Lから1.209g/Lに2.02倍増加し、脱脂大豆懸濁液の場合はピニトールが0.618g/Lから1.551g/Lに2.51倍増加した。
【表13】
Figure 0003806693
【0047】
実施例12:活性炭カラムを用いたカイロイノシトール成分の分離
実験1:pH別活性炭に対する吸着分配係数
カイロイノシトール成分を試料中の他の糖成分から分離するための活性炭の適合性を調査するために、まず活性炭の存在下でpH別にカイロイノシトール、ピニトールおよび砂糖の吸着分配係数を求め、その結果を下記表14に示す。ここで、「吸着分配係数」とは、与えられた条件下で、ある成分が吸着剤に吸着された量の濃度と吸着されずに溶液に残留する濃度の比率を意味する。
【表14】
Figure 0003806693
表14の結果から、pH中性付近でカイロイノシトール、ピニトールおよび砂糖はすべて活性炭に対して高い分配係数を示すことが分かる。したがって、このようなpH条件で吸着させた後、pH酸性条件で溶離させるとカイロイノシトールおよびピニトールが砂糖より先に溶離して出るので、この二つの成分を容易に糖類からから分離できる。
【0048】
実験2:大豆煮汁の成分分析
本発明で用いられた大豆煮汁は、韓国の豆腐工場から入手し、前記大豆煮汁中の組成物を分析し、その結果を下記表15に示す。
【表15】
Figure 0003806693
【0049】
実験3:脱脂大豆粕の熱水抽出物
脱脂大豆粕を粉砕して20メッシュの篩に通した粉末200gに水800mlを加え、攪拌しながら80℃で2時間熱水抽出した。前記熱水溶液を10,000rpmで遠心分離して脱脂大豆水溶液600ml(固形分8.3%,w/v)を得た。この溶液中の成分を分析し、その結果を下記表16に示す。
【表16】
Figure 0003806693
【0050】
実験4:大豆糖蜜の構成成分
種々の供給源から入手した大豆糖蜜中に含まれた成分を分析し、その結果を下記表17に示す。
【表17】
Figure 0003806693
【0051】
実験5:大豆煮汁からのカイロイノシトール成分の回収
実施例2のような成分から構成された大豆煮汁4Lを濾過して不溶性固形分を除去した後、ろ液のpHを8.0に調整し、500mlの活性炭を充填したガラスカラム(内径5cm×長さ30cm)に試料を時間当り500mlの流速で注入してカイロイノシトール成分を活性炭に吸着させた。活性炭は30〜80メッシュサイズの粒状活性炭を用いた。活性炭にろ液を完全に吸着させた後、蒸留水500mlを通過させて吸着されずに残っている不純物を除去した。その後、各500mlずつの10%(v/v)エタノール溶液と50%(v/v)エタノール溶液を時間当り500mlの流速で流して活性炭に吸着された成分を溶出させた。次いで、蒸留水2Lで洗浄して活性炭カラムに残留したエタノールを除去した後次の吸着作業に再使用した。エタノール溶液による溶離作業を始めてから洗浄が終るまで溶出される試料を100mlずつ分取した。各分画中に入っているピニトールおよびカイロイノシトール成分と糖成分(スクロース、スタキオース、ラフィノース、フルクトースおよびグルコース)はHPLCを用いて分析した。分析カラムはダイオネックスカルボパックMA−1(Dionex Carbopak MA-1, Dionex社U.S.A)であり、パルス電子化学検出器(Pulsed electrochemical detector)で確認した。使用した緩衝溶液は69mM NaOHであり、分当り0.4mlの流出速度で90分間溶出させた。各分画中のエタノール濃度はガスクロマトグラフィーを用いて分析した。分画別に測定された各成分の含量を図2に示す。図2から分かるように、ピニトールは0.6〜2.2BVで溶出し、1.6BVで最高値を示した。カイロイノシトールは2.0〜3.2BVで溶出し、2.6BVで最高値を示した。オリゴ糖類は2.4〜4.2BVで溶出し、3.4BVで最高値を示した。ピニトールのピークを示す2.4〜4.2BV範囲における分画をすべて集めて構成成分を分析した結果2.03g/L含量のピニトールと0.11g/L含量のカイロイノシトールおよび0.20g/L含量のオリゴ糖類が含まれたピニトール分画800mlを得た。ピニトール分画の総乾燥重量に対してカイロイノシトール成分の含量は61.2%であった。その上に、カイロイノシトールピークを示す2.4〜2.8BV範囲の分画を集めて構成成分を分析した結果、総固形分中の0.1g/Lのピニトールと1.22g/Lのカイロイノシトールおよび4.10g/Lのオリゴ糖類が含まれたカイロイノシトール分画300mlを得た。カイロイノシトール分画中のカイロイノシトール成分の含量は分画の総乾燥重量に対して16.0%であった。
【0052】
実験6:脱脂大豆粕熱水抽出物中からのカイロイノシトール成分の回収
実験3の成分を有する脱脂大豆粕熱水抽出物1.5Lを実験5と同様な方法で処理して総固形分中のカイロイノシトール成分の濃度が各々1.92g/Lと1.10g/Lであるピニトール分画900mlとカイロイノシトール分画300mlを得た。
【0053】
実験7:大豆糖蜜からのカイロイノシトール成分の回収
実験4の表17に示された成分を示す米国産大豆糖蜜200gを蒸留水で稀釈して1.5Lの体積にした。この溶液を実施例5と同様な方法で処理して総固形分中のカイロイノシトール成分の濃度が各々1.88g/Lと1.40g/Lであるピニトール分画800mlとカイロイノシトール分画300mlを得た。
【0054】
実験8:溶出液の濃縮および乾燥
実験5で得られたピニトール分画800mlを、50℃に保たれたエバポレータで濃縮液の体積が40mlになるまで真空濃縮した。濃縮液を凍結乾燥して淡黄色の粉末3.0gを得、これを分析した結果、この乾燥粉末中のカイロイノシトール成分の含量は63.1%であった。また、カイロイノシトール分画300mlも同様な方法で体積が30mlになるまで濃縮し、凍結乾燥した結果、淡黄色の粉末2.4gを得た。この乾燥粉末中のカイロイノシトール成分の含量は16.5%であった。
【0055】
実施例13:ピニトールを高収率で回収
0.387g/Lのピニトール含量を有する大豆煮汁100Lを20分間沸かして豆腐製造過程から発生した雑菌を除去した後、30℃に冷却し、予め培養して置いたサッカロミセス・カルルスベルゲンシス種菌2Lを接種した。十分な空気を供給しながら72時間培養した後遠心分離して菌体および不溶性固形分を除去し、95Lの上澄液を得た。この上澄液中のピニトール濃度を測定した結果0.793g/Lに増加し、カイロイノシトール含量はほとんど変らなかった。この液体を活性炭10Lを充填したカラムに時間当り20Lの速度で通して活性炭にピニトールを吸着させた。蒸留水10Lで活性炭を洗浄した後さらに10%濃度のエタノール10Lを時間当り10Lずつ注入してピニトールを溶離させた。その後、50%エタノール10Lを時間当り10Lの速度で活性炭カラムに注入して糖成分を除去した。次の吸収に使用するために、活性炭を蒸留水で洗浄した。
溶離液注入の開始から2L単位で分画した後各分画中のピニトールと総糖成分の変化を測定して図3のような結果を得た。このうち、ピニトールピークを示す分画14Lを集めて濃縮後凍結乾燥した結果ピニトール純度68.0%の淡黄色粉末90.2gを得た。カイロイノシトール分画は濃度が低いため回収しなかった。
【0056】
実施例14:高純度ピニトール製品の製造
0.35g/Lの濃度でピニトールを含む大豆煮汁1,000Lを10倍濃縮して100Lにした。この濃縮物を30℃に冷却した後150Lの容器に入れて実施例13と同様な方法でサッカロミセス・カルルスベルゲンシスを接種した。十分な量の空気を注入しながら48時間酵母を培養した後遠心分離を通じて微生物菌体および浮遊物質を除去した。この過程を通じてピニトールの含量は7.78g/Lに増加し、菌体除去後の液量は95.5Lであった。この液を19.1Lまで5倍濃縮した後95%エタノール溶液30Lを加えた。この結果、濃縮液に含まれた固形分中の76.5%が除去され、固形分中のピニトールの純度は25%に4倍増加した。この液中に含まれたエタノールは水の添加と蒸発を繰り返しながら完全に除去した。エタノールが除去された溶液20Lを実施例13と同様な方法で20L体積の活性炭カラムに注入してピニトールを活性炭に吸着させた。吸着が完了した活性炭カラムを蒸留水20Lで洗浄した後10%エタノール20Lでピニトールを溶離させた。この溶離液を1Lまで20倍濃縮した後95%エタノール1.5Lを加え、徐々に攪拌しながら室温で12時間放置して沈澱物としてピニトールを得た。この際発生した沈澱物を真空濾過で回収し、40℃で真空乾燥して96.5%の純度を有するピニトール白色粉末製品495gを得た。前記溶離工程をまとめて表18に示す。
【表18】
Figure 0003806693
【0057】
産業上の利用可能性
以上、述べたように、本発明の方法は微生物処理を通じて大豆加工副産物中のピニトールの誘導体をピニトールに転換させることによって、ピニトールの回収率を極大化できる。さらに、大豆加工副産物から他の糖成分を効果的に除去することによって、後続の回収工程における負担を著しく軽減させるだけでなく、最終的に排出される廃棄物中の有機物含量を大幅軽減できる。また、本発明の活性炭カラムクロマトグラフィーは従来のイオン交換クロマトグラフィーに比べて低い濃度で大きい体積の試料を処理できる。本発明のさらに他の利点は、活性炭は試料の塩を保持せずに通過させるため、前処理段階で別途の脱塩工程を要さない。また、本発明は、適切な溶離条件を付与するとカイロイノシトール成分のみが高く含有された分画を小体積で回収できるので、後続工程における濃縮負担を軽減できるなど非常に優れた効果があり、このような微生物処理工程と活性炭カラムクロマトグラフィー工程を組合せて新規なカイロイノシトール製造方法は従来の技術に比べて大豆加工副産物からカイロイノシトールを高収率で分離できる。 本発明を前記特定実施態様と関連して記述したが、添付した特許請求範囲によって定義される本発明の範囲内で、当該分野の熟練者が本発明を多様に変形および変化させ得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、活性炭カラムを用いて大豆加工副産物からピニトールおよびカイロイノシトールを分離する過程を示す概略的な工程図である。
【図2】 図2は、500mLサイズのカラムから、10%(v/v)エタノール500mLおよび50%(v/v)エタノール500mLを500ml/分の速度で、ピニトール(PI)、カイロイノシトール(CI)およびオリゴ糖(OS)を溶出させるカラムクロマトグラフィーを行った結果を示す図である。
【図3】 図3は、10Lサイズのカラムから、10%(v/v)エタノール10Lおよび50%(v/v)エタノール10Lを10L/分の速度でピニトール(PI)、カイロイノシトール(CI)およびオリゴ糖(OS)を溶出させるカラムクロマトグラフィーを行った結果を示す図である。
【図4】 図4は、微生物処理および活性炭カラムを用いて大豆加工副産物からピニトールおよびカイロイノシトールを分離する過程を示す概略的な工程図である。
【図5】 図5は、本発明の好ましい実施態様によって高純度のピニトール製品を製造する工程を示す。

Claims (9)

  1. 大豆加工副産物中で、サッカロミセス・カルルスベルゲンシス、サッカロミセス・セレビシエ、サッカロミセス・パストリアヌス、カンジダ・ユチリチス、バシラス・ステアロサーモフィラス、大腸菌およびシュードモナス・アミロデルモサからなる群から選ばれる微生物を培養して大豆加工副産物中のピニトールの含量を増加させる工程を含む、大豆加工副産物からピニトールを回収する方法。
  2. 前記微生物が、サッカロミセス・カルルスベルゲンシスであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. (1)大豆加工副産物を遠心分離または濾過して大豆加工副産物中の不溶性物質および高分子物質を除去する工程;
    (2)前記工程(1)で不溶性物質および高分子物質が除去された試料を活性炭が充填されたカラムに通してピニトールを活性炭に吸着させる工程;
    (3)前記工程(2)のカラムを蒸留水で洗浄して吸着されなかった成分を除去した後、洗浄されたカラムに5〜20%(v/v)濃度範囲の有機溶媒水溶液を連続的または段階的に濃度を高めながら供給して吸着されたピニトールを溶離させる工程
    を含む、大豆加工副産物からピニトールを回収する方法。
  4. 前記有機溶媒がメタノール、エタノール、イソプロパノール、およびアセトンからなる群より選択されることを特徴とする請求項3記載の方法。
  5. 工程(1)を行う前に、大豆加工副産物中で、サッカロミセス・カルルスベルゲンシス、サッカロミセス・セレビシエ、サッカロミセス・パストリアヌス、カンジダ・ユチリチス、バシラス・ステアロサーモフィラス、大腸菌およびシュードモナス・アミロデルモサからなる群から選ばれる微生物を培養して大豆加工副産物中のピニトールの含量を増加させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項3記載の方法。
  6. 微生物を培養して大豆加工副産物中のピニトールの含量を増加させる工程を行った後、上記工程から得られた微生物が培養された大豆加工副産物を総固形分含量50〜70%(w/w)以上に濃縮した後、濃縮液の1〜3倍体積の95%エタノール溶液を加えて不溶性物質を沈澱させる工程をさらに含み、添加されたエタノールは工程(1)を行った後、蒸発によって除去することを特徴とする請求項5記載の方法。
  7. 前記大豆加工副産物が次のいずれか一つであることを特徴とする請求項1または3記載の方法:
    (I)大豆、若しくは脱脂大豆粕自体またはその抽出物
    (II)豆腐煮汁
    (III)大豆糖蜜(soybean whey)
    (IV)前記(I)または(II)の濃縮液。
  8. 前記活性炭がpH6〜8に調整されたものであることを特徴とする請求項3記載の方法。
  9. 工程(3)で溶離されたピニトール溶液を濃縮した後、ピニトールを結晶化する工程をさらに含むことを特徴とする請求項3記載の方法。
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