JP3806494B2 - 傘立て - Google Patents

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昭一 滝沢
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滝沢金属工業株式会社
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は傘立て、詳しくは不使用時に折畳まれて邪魔にならない上に、美観を損なうこともない傘立に関する。
【0002】
【従来の技術】
雨の日に大活躍する傘立ても晴れた日には何処かにしまわれてしまうか、そのままの状態で置かれているのが実状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然し乍ら、前者の場合は天気の状態にあわせてその都度傘立ての出し入れする作業が面倒であり、また、後者の場合は美観上あまり好ましいとは言えるものではなかった。
【0004】
本発明は上記問題点を解決し、特に不使用時に邪魔にならないとともに、美観上においても優れ、且つ使いやすい傘立てを提案することをその課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段として、本発明に係る傘立ては、壁、扉等に取着される背板と、この背板に当接、離間可能に設けられた前板と、一端が前記前板の上部に回動可能に取着されるとともに他端が前記背板の内面に沿って滑動可能に設けられた一対の上部可動杆と、一端が前記背板の上部に回動可能に取着されるとともに他端が前記上部可動杆の中間部に回動可能に取着された一対の連杆と、一端が前記背板の下部に回動可能に取着されるとともに他端が前記前板の下部両側のガイド溝にスライド可能に取着された一対の下部可動杆と、この下部可動杆の他端を前記ガイド溝に沿って上方にスライドさせるために一端が前記下部可動杆に固定されるとともに他端が前記前板に上下方向に可動状態に設けられた摘子に固定されたワイヤ−等の策条体とによって構成されたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面によって本発明の実施の形態の一例について説明する。
【0007】
図1及び図2において、符号1は本発明に係る傘立てを示し、この傘立て1は背板2と、この背板2に当接、離間可能に設けられた前板3とによって構成されている。
【0008】
背板2は金属製で縦長の矩形状を有するとともに、その周囲は内側に90度折曲されて折曲片2aが形成されている。そして、前記背板2はビス等の固定具(図示せず)によって壁4に取着されている。
【0009】
なお、背板2は金属製に限るものではなく、例えば合成樹脂、木等によって形成してもよい。また、形状も矩形に限るものではなく、例えば楕円、三角等であってもよい。
【0010】
前板3は金属製で縦長の矩形状を有するとともに、その周囲は内側に90度折曲されて折曲片3aが形成されている。そして、前記前板3は背板2より稍大きめに形成されており、前記背板2に前板3が当接時にこの前板3によって背板2が覆い隠されるように設けられている。また、前記前板3にはその中央から上方にかけて長孔5が形成されている。
【0011】
なお、前板3も背板2と同様に金属製に限るものではなく、例えば合成樹脂、木等によって形成してもよい。また、形状も矩形に限るものではなく、例えば楕円、三角等であってもよい。
【0012】
前板3の左右の折曲片3aの上部には一対の上部可動杆6の一端が支軸7を介して回動可能に取着されるとともに、前記上部可動杆6の他端は背板2の内面2bの上部に位置され、且つ上部可動杆6が支軸7を支点に回動時に前記内面2bに沿って滑動可能に設けられている。また、一対の前記上部可動杆6の他端同士は連結部材8を介して連結されている。この場合、上部可動杆6と連結部材8とは溶着するのが好ましい。
【0013】
次に、背板2の左右の折曲片2aの上部には一対の連杆10の一端が支軸11を介して回動可能に取着されるとともに、前記連杆10の他端は支軸12を介して上部可動杆6の中間部に回動可能に取着されている。そして、前記連杆10は上部可動杆6が支軸7を支点に回動するのに伴って支軸11、12を支点に相互に可動するように設けられている。
【0014】
また、前記背板2の左右の折曲片2aの下部には一対の下部可動杆13の一端が支軸14を介して回動可能に取着されるとともに、前記下部可動杆13の他端には支軸15によってロ−ラ16が取着されている。そして、このロ−ラ16は下部可動杆13が支軸14を支点に回動時に前板3の内面3aに沿って滑動可能に設けられている。
【0015】
一対の下部可動杆13の他端同士は、この他端付近に設けられた板状で側面視L字状の連結部材17を介して連結されている。この場合、下部可動杆13と連結部材17とは溶着するのが好ましい。また、一対の下部可動杆13間には傘から垂れる雨水を受け止めるための皿状を有する水受け部(図示せず)が設けられるとともに、この水受け部は前記連結部材17と下部可動杆13の他端との間に配されている。
【0016】
次に、一対の下部可動杆13の他端に取着されたロ−ラ16の支軸15の先端は前記下部可動杆13の外側に突出されるとともに、前板3の左右の折曲片3aの下部に設けたガイド溝18にスライド可能に挿嵌されている。そして、前記下部可動杆13が支軸14を支点に回動したときに前記支軸15はガイド溝18内を移動するのと相俟って前記前板3を背板2側に引き寄せるための役目を果している。
【0017】
符号19は一対の下部可動杆13の他端をガイド溝18に沿って上方にスライドさせるためのワイヤ−から成る策条体を示し、この策条体19の下部近傍には短い別のワイヤ−から成る策条体19aが接続具21を介して接続され、且つ二股に別れるとともに、前記策条体19の先部と別の策条体19aの先部とは連結部材17の先端中央に固定具22によって固定されている。また、前記策条体19の上端は前記前板3の上部中央縦方向に設けられた長孔5に上下動可能に配置された摘子20に固定されている。
【0018】
なお、策条体19、19aはワイヤ−に限定されるものではなく、例えば紐、細い鎖、ロ−プ等であってもよい。
【0019】
ところで、摘子20を前板3に設けた長孔5に沿って上動させると策条体19が上に引っ張られるので、これによって、一対の下部可動杆13は支軸14を支点に回動するとともにその先端はガイド溝18に沿って上方にスライドする。また、摘子20を離せばこの摘子20は長孔5に案内されて下方に移動する。もちろん策条体19も同様である。
【0020】
傘立て1は上述のように構成されているので、その使用にあたっては、まず、図1に示すように折畳まれている状態において、摘子20に触れて手前に引くことによって、一対の上部可動杆6の一端が支軸7を支点に回動し、これと同時に一対の連杆10の一端が支軸11を支点に回動するのと相俟って、前記上部可動杆6の中間部に軸支された前記連杆10の両端は支軸11、12を支点に回動するので、これによって、一対の前記上部可動杆6は水平の状態に移行されるのと相俟って、前記上部可動杆6の他端は背板2の内面2bに沿って滑動する。このときに、連杆10も支軸11、12を支点に相互に可動し略水平の状態に移行される。
【0021】
また、一対の下部可動杆13は支軸14を支点に回動し、下部可動杆13の他端に取着されたロ−ラ16の支軸15は前板3の左右の折曲片3aの下部に設けたガイド溝18内をスライドするので、これによって、一対の前記下部可動杆13は水平の状態に移行される。このときに、前記下部可動杆13の他端に取着されたロ−ラ16は前板3の内面3aに沿って滑動する。
【0022】
このように一対の上部可動杆6と一対の下部可動杆13とが水平の状態に移行されることによって、図2及び図3に示すように前板3は背板2から離間させて展開された状態となり、雨の日に傘(図示せず)を収納して使用することができる。
【0023】
不使用時には摘子20に触れてこの摘子20を長孔5に沿って上方に移動させることによって摘子20を長孔5に沿って上動させるとワイヤ−から成る策条体19が上に引っ張られるので、これによって、一対の下部可動杆13は支軸14を支点に回動するとともにその先端はガイド溝18に沿って上方にスライドするのと相俟って前記前板3を背板2側に引き寄せるための役目を果たす一方、一対の上部可動杆6と、一対の連杆10とが前記とは反対の方向に回動し折畳まれるので、これによって、前板3を背板2に当接させることができる。そして、この状態で摘子20を離せば、この摘子20は前板3に設けた長孔5の下部まで移動するのと同時に策条体19も同様に移動する。
【0024】
上述のように傘立て1によれば、不使用時には折畳むことができるので邪魔にならないとともに、美観上においても優れている。また、使用時には簡単に展開させることができるので使いやすい。さらに、天気にあわせて保管場所から出し入れするという煩わしい手間を省くことができる。
【0025】
【発明の効果】
前記構成のように、本発明に係る傘立てによれば、摘子を上方に操作することによってワイヤ−等の策状体を介して背板の下部に取着された一対の下部可動杆が回動し、前記背板に対し前板が近接するのと同時に、この前板の上部に取着された一対の上部可動杆も同様に回動し、前記前板を背板に確実に当接させることができるので、晴れの日には邪魔になるようなこともなく、且つ美観上においても優れている。また、雨の日には前記摘子を引くだけの簡単な操作で前板を背板から離間させて展開して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る傘立ての斜視図
【図2】前記傘立てにおいて、前板を背板から離間させて展開した状態の斜視図
【図3】図2における傘立ての縦断面図
【図4】前板と下部可動杆との関係を示す要部拡大図
【図5】連結部材と策条体との関係を示す斜視図
【符号の説明】
1 傘立て
2 背板
3 前板
4 壁
6 上部可動杆
10 連杆
13 下部可動杆
18 ガイド溝
19 策条体

Claims (1)

  1. 壁、扉等に取着される背板と、この背板に当接、離間可能に設けられた前板と、一端が前記前板の上部に回動可能に取着されるとともに他端が前記背板の内面に沿って滑動可能に設けられた一対の上部可動杆と、一端が前記背板の上部に回動可能に取着されるとともに他端が前記上部可動杆の中間部に回動可能に取着された一対の連杆と、一端が前記背板の下部に回動可能に取着されるとともに他端が前記前板の下部両側のガイド溝にスライド可能に取着された一対の下部可動杆と、この下部可動杆の他端を前記ガイド溝に沿って上方にスライドさせるために一端が前記下部可動杆に固定されるとともに他端が前記前板に上下方向に可動状態に設けられた摘子に固定されたワイヤ−等の策条体とによって構成されたことを特徴とする傘立て。
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