JP3806368B2 - 車両用シート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用シートに関し、特に、シート本体を側方へ跳ね上げ収納できるようにした横跳ね収納式のスライドシートにおいて、跳ね上げ時のスライド移動を防止するための構造改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
横跳ね収納式のスライドシートでは、シート本体の両側部をそれぞれ摺動可能に支持するスライド機構のうち一方のスライド機構とシート本体を分離して、他方のスライド機構に対してシート本体を跳ね上げることにより、シート本体を側方へ跳ね上げ収納できるようにしている。したがって、収納状態でシート本体は他方のスライド機構上に支持されており、この状態でシート本体をスライド移動させてしまうと、再びシート本体を使用状態に戻した時に上記一方のスライド機構との再結合が困難になる。そこで、例えば特開平10−258661号公報では、シート本体を跳ね上げるとストッパプレートがスプリングの付勢力で回転してスライド規制解除レバーの操作を不能としたものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に記載の従来構造では、ストッパプレートやスプリング、あるいは操作レバーと同軸に設けられて上記ストッパプレートが係合する回転レバー等の部材を設ける必要があるため、構造が複雑でコストアップになるという問題があった。
【0004】
そこで、本発明はこのような課題を解決するもので、簡単な構造でシート本体跳ね上げ時のスライド移動を確実に防止できる車両用シートを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、シート本体(1)と、当該シート本体(1)の−方の側部(111)を摺動可能に支持する第1スライド機構(2)と、シート本体(1)と第1スライド機構(2)を結合および分離可能な結合機構(43)と、シート本体(1)の他方の側部(112)を摺動可能に支持する第2スライド機構(3)と、シート本体(1)を跳ね上げ可能に結合する跳ね上げ機構(411,412)と、第2スライド機構(3)によるシート本体(1)のスライド作用を規制および規制解除可能なスライド規制機構(51,52)とを備える車両用シートにおいて、上記スライド規制機構は、シート本体側機構(51)とスライド機構側機構(52)とを備え、シート本体(1)を跳ね上げることによってシート本体側機構(51)とスライド機構側機構(52)とが分離することを特徴としている。ここで「分離」とは、シート本体側機構の作動軌跡外へスライド機構側機構が出てしまい、両者の連動が解消される状態を含む。このような構成によれば、シート本体を跳ね上げると、シート本体側機構とスライド機構側機構が分離させられて、簡易な構成によってスライド規制機構の規制解除操作を無効にでき、収納状態のシート本体のスライド移動を確実に防止できる。
【0006】
具体的には、上記シート本体側機構(51)はシート本体(1)に設けられ、操作部材を含み、上記スライド機構側機構は第2スライド機構(3)側に設けられ、ロック部材を含む構成である。
【0007】
より具体的には、上記第2スライド機構(3)は、車両ボデー(W)に固定される固定部材(31)と、シート本体(1)に結合され、固定部材(31)に摺動可能に係合する可動部材(32)とを備えており、スライド規制機構のスライド機構側機構(52)は可動部材(32)に設けられている。
【0008】
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1には本発明に係る横跳ね収納式車両用シートの一例を示す。シート本体1はシートクッション11とシートバック12を備えており、シートクッション11は一方の側部111下面に設けたシートレッグ(図1にはそのカバー13を示す)が車両フロアF上に設けられたスライド機構2によって摺動可能に支持されている。また、シートクッション11の他方の側部112は、車両フロアFよりも高い位置にある側壁Wに設けられたスライド機構3によって摺動可能に支持されている。これらスライド機構2,3の詳細を図2に示す。
【0010】
図2において、シートクッション11のクッションフレーム41は矩形枠状に成形されており、その側壁W側の側部には前後位置に跳ね上げ機構としての一対のブラケット411,412が突出させてあって、これらブラケット411,412がスライド機構3に結合されている。すなわち、スライド機構3は、側壁Wに設けられてホイールハウスW1の上方に前端が位置し前後方向へ延びる固定部材としてのロアレール31と、これにスライド移動可能に係合した可動部材としてのアッパレール32とを備えており、上記ブラケット411,412はその先端がアッパレール32の前後端にそれぞれ回動可能に結合されている。
【0011】
クッションフレーム41の側壁W側とは反対側の側部下面に設けられたシートレッグ42は略U字形をなして下方へ突出し、その両基端は上記フレーム41にヒンジ結合されて、当該フレーム41の下面に沿った位置へ回動収納可能である。シートレッグ42の先端下面には前後位置に、下方へ突出する略U字形の、結合機構を構成するストライカ43が設けてある。
【0012】
スライド機構2は車両フロアFに固定されて上記ロアレール31と平行に延びるロアレール21と、ロアレール21にスライド移動可能に係合するアッパレール22とを備えている。アッパレール22には前後端部に略十字形の挿入口221が形成されて、これらに上記シートレッグ42の各ストライカ43が挿入されると、ストライカ43がアッパレール22内に設けられた公知のラッチ機構(図示省略)に結合されてシートレッグ42がアッパレール22上に固定される。これにより、左右のロアレール21,31に沿って使用状態のシート本体1をスライド移動させることができる。
【0013】
シート本体1を跳ね上げ収納する場合には、リクライニング機構44によりクッションフレーム41に結合されているシートバック12のバックフレーム45をクッションフレーム41(すなわちシートクッション11)と略面一になるまで後倒させた後、アッパレール22の前端に突設されたU字形のロック解除レバー23を前方へ引くと、ストライカ43とラッチ機構との係止状態が解消されてシートレッグ42がアッパレール22から分離される。この状態で、シート本体1を側壁Wに沿う位置へ回動させて収納する(図5参照)。
【0014】
上記アッパレール32の上方には操作ボックス14(図1)が位置しており、この操作ボックス14はシートクッション11に一体に設けられている。アッパレール32と操作ボックス14の斜視図を図3に示す。これらアッパレール32と操作ボックス14にはスライド規制機構が設けられており、スライド規制機構は、下方へ開放する箱状の上記操作ボックス14に内設されたシート本体側機構51とアッパレール32に内設されたスライド機構側機構52(図4)とで構成されている。なお、図3は理解を容易にするためにアッパレール32と操作ボックス14の相対間隔を実際よりも離して描いてある。
【0015】
シート本体側機構51は操作レバー511と押圧板514を備えている。操作レバー511は操作ボックス14の側壁間に架設された回転軸512の一端に基端が固定されており、先端部は上方へ屈曲して操作ボックス14の頂面を貫通して延び、ここに操作ノブ513が取着されている。押圧板514は回転軸512の他端に基端が固定されて、先端は下方へ屈曲している。
【0016】
アッパレール32には長手方向の両端部内にローラ33(図4)が設けられて、これらローラ33がロアレール31内を転動することにより、アッパレール32がロアレール31に沿って摺動移動させられる。アッパレール32内に設けられたスライド機構側機構52はレバー体53とロック板54により構成されている。レバー体53は略L字形をなし、その中間屈曲部が、アッパレール32の側壁間に架設された回転軸34に固定されている。レバー体53の略水平に延びるアーム部531はその先端がロック板54に係合している。ロック板54は上下動可能にアッパレール32内に保持されており、図4に示す下降位置にある時にはロック板54下端の係止爪541がロアレール31の位置決め穴(図示略)内に進入して、アッパレール32の移動が規制されている。レバー体53の、上方へ延びるアーム部532は先端がアッパレール32の開口321(図3)から上方へ露出して、さらに水平方向へ屈曲しており、その直上位置に、操作ボックス14に設けられた押圧板514の先端が位置している。
【0017】
このような構造において、使用状態のシート本体1をスライド移動させる場合には、操作ノブ513を引き上げて操作レバー511を図4の時計方向へ回転させると、押圧板514の先端がその下方に位置するレバー体53のアーム部532先端に当接して、レバー体53を図4の時計方向へ回転させる。これにより、ロック板54が上昇させられて係止爪541がロアレール31の位置決め穴から脱出させられ、アッパレール32の移動が可能となる。
【0018】
シート本体1を跳ね上げて収納する場合には、既述のようにシートバック12をシートクッション11と略面一になるまで後倒させた後、ブラケット411,412(図2)のアッパレール32への結合点を中心にしてシート本体1全体を側方へ跳ね上げて図5に示すように側壁Wに沿って位置させる。この時、操作ボックス14は、シートクッション11の側方への跳ね上げに伴って、図6に示すように横倒し状にほぼ90度回転し、この結果、操作レバー511および押圧板514は略水平姿勢となる。したがって、この状態で操作ノブ513を操作しても、押圧板514は水平面内で回動するのみで、押圧板514よりも下方に位置するアーム部532は押圧板514の回動軌跡外に位置しているから、押圧板514がアーム部532に当接することはない。これにより、ロック板54は下降位置に置かれたままとなり、アッパレール32の移動は規制される。なお、図6は理解を容易にするためにアッパレール32と操作ボックス14の相対間隔を実際よりも離して描いてある。
【0019】
なお図示していないが、スライド機構2側にもスライド規制機構が設けられている。すなわちアッパレール22には、スライド規制機構52のレバー体53およびロック板54と同様のレバー体およびロック板が設けられており、ロアレール21にはスライド機構3のロアレール31と同様に位置決め孔が設けられており、シートレッグ42にはスライド規制機構52の押圧板514と同様の押圧板が設けられている。そしてこの押圧板はワイヤなどでスライド規制機構52の操作レバー511に連結されており、操作レバー511を操作すると押圧板514と同期して作動するようになっている。またシートレッグ42とアッパレール22を分離したときは、操作レバー511を操作してもその操作力がレバー体には伝達されないように押圧板とレバー体が分離し、ロック板はロアレールの位置決め孔内に進入した状態を維持するようになっている。したがってシート本体1を跳ね上げた状態では、アッパレール22のロアレール21に対するスライドが規制されている。
【0020】
【発明の効果】
以上のように、本発明の車両用シートによれば、簡単な構造でシート本体跳ね上げ時のスライド移動を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す、使用状態での横跳ね収納式車両用シートの斜視図である。
【図2】横跳ね収納式車両用シートのスライド機構を示す斜視図である。
【図3】シート使用状態での操作ボックスとアッパレールの斜視図である。
【図4】操作ボックス内の操作レバーとアッパレールの側面図である。
【図5】収納状態での横跳ね収納式車両用シートの斜視図である。
【図6】シート収納状態での操作ボックスとアッパレールの斜視図である。
【符号の説明】
1…シート本体、111,112…側部、2…スライド機構、3…スライド機構、31…ロアレール、32…アッパレール、411,412…ブラケット、43…ストライカ、51…シート本体側機構、52…スライド機構側機構。
Claims (3)
- シート本体と、当該シート本体の−方の側部を摺動可能に支持する第1スライド機構と、前記シート本体と前記第1スライド機構を結合および分離可能な結合機構と、前記シート本体の他方の側部を摺動可能に支持する第2スライド機構と、前記シート本体を跳ね上げ可能に結合する跳ね上げ機構と、前記第2スライド機構による前記シート本体のスライド作用を規制および規制解除可能なスライド規制機構とを備える車両用シートにおいて、前記スライド規制機構は、シート本体側機構とスライド機構側機構とを備え、前記シート本体を跳ね上げることによって前記シート本体側機構と前記スライド機構側機構とが分離することを特徴とする車両用シート。
- 前記シート本体側機構は前記シート本体に設けられ、操作部材を含み、前記スライド機構側機構は前記第2スライド機構側に設けられ、ロック部材を含む構成であることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
- 前記第2スライド機構は、車両ボデーに固定される固定部材と、前記シート本体に結合され、前記固定部材に摺動可能に係合する可動部材とを備えており、前記スライド機構側機構は前記可動部材に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用シート。
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