JP3805956B2 - 吸放湿性能を有する砂壁調鏝塗り壁面仕上材及びその製法 - Google Patents
吸放湿性能を有する砂壁調鏝塗り壁面仕上材及びその製法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3805956B2 JP3805956B2 JP2000233573A JP2000233573A JP3805956B2 JP 3805956 B2 JP3805956 B2 JP 3805956B2 JP 2000233573 A JP2000233573 A JP 2000233573A JP 2000233573 A JP2000233573 A JP 2000233573A JP 3805956 B2 JP3805956 B2 JP 3805956B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- parts
- inorganic
- range
- wall
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete
Landscapes
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は砂壁調の壁面を呈する鏝塗り用壁面仕上材及びその製法に関するものであり、特に壁面に優れた吸放湿性能を付与することができ、鏝塗り作業性の良好な壁面仕上材及びその製法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、粒径が0.1〜5mmの範囲にある珪砂や寒水石等の無機粒状骨材を配合した砂壁調の壁面仕上材が知られている。無機粒状骨材の表面には顔料の他タルク等の滑石が合成樹脂バインダーを用いて纏着され、鏝伸び鏝当り等の鏝塗り作業性を改善している。
【0003】
近年、けいそう土、活性白土、ゼオライト、セピオライト等に代表される表面に微細孔が形成された無機多孔質粉体を壁面仕上材に配合する試みが為されている。無機多孔質粉体を配合した壁面仕上材は、無機多孔質粉体がタバコの臭いや灯油の燃焼ガスの臭いなどの有害な物質を吸着すると共に、素材そのものが持つ吸放湿性能によって室内の湿度を調節する機能を有している。
しかしながら、けいそう土等の無機多孔質粉体は、その表面に無数の微細孔が形成されているため、無機多孔質粉体表面の摩擦係数が大きく、無機多孔質粉体を鏝塗り用壁面仕上材に配合した場合、鏝伸び鏝当りが極端に悪くなり、鏝塗り作業性を悪化させるものであった。
そこで、無機多孔質粉体と鏝面が直に接触して鏝塗り作業性を悪化させることのないよう、壁面仕上材に使用される無機多孔質粉体の粒径を他の骨材よりも小さくしたものが使用されている(特開平11−141090号公報参照)。
【0004】
ところが、砂壁調の壁面仕上材にこれら無機多孔質粉体を単に配合しただけでは、無機多孔質粉体が無機粒状骨材の隙間に埋れて、壁の表面に露出せず、無機多孔質粉体による充分な吸放湿性能が発現できないものであった。また、無機多孔質粉体を多量に配合した場合、壁面に露出する無機多孔質粉体の量が増加し、吸放湿性能を高めることができるが、無機粒状骨材同士の間に無機多孔質粉体が充填された目詰まり状態となり、砂壁としての外観を表出できないものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の目的は、砂壁調の壁面仕上材に無機多孔質粉体と吸放湿性能と弾力性を有する軽量骨材を配合することにより、仕上り面に充分な吸放湿性能を付与すると共に、砂壁調の外観を消失することなく、鏝塗り作業性の良好な砂壁調の壁面仕上材を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、このような事情に鑑み種々の試験を繰り返した結果、粒径が0.2〜3mmの範囲にある無機粒状骨材100重量部と、最大粒径が無機粒状骨材よりも大きく且つ粒径が0.2〜7mmの範囲にある木粉2〜20重量部とを配合し、この混合物100重量部に対して樹脂固形分濃度が5〜25%の範囲にある合成樹脂バインダーを樹脂固形分として0.5〜5重量部と、水性糊料0.1〜2重量部と、粒径が10〜100μmの範囲にある無機多孔質粉体2〜20重量部を添加して、無機粒状骨材と木粉の表面に無機多孔質粉体を纏着したことによって、所期の目的を達成したものである。
【0007】
本発明鏝塗り用壁面仕上材は、粒径が0.2〜3mmの範囲にある無機粒状骨材100重量部と、最大粒径が無機粒状骨材よりも大きく且つ粒径が0.2〜7mmの範囲にある木粉2〜20重量部とを混合し、この混合物100重量部に対して樹脂固形分濃度が5〜25%の範囲にある合成樹脂バインダーを樹脂固形分として0.5〜5重量部と、水性糊料0.1〜2重量部とを添加して湿潤させたのち、粒径が10〜100μmの範囲にある無機多孔質粉体を2〜20重量部添加して攪拌混合し、無機多孔質粉体が表面に纏着した無機粒状骨材と木粉を乾燥させたものを配合して造られるものである。
【0008】
【作用】
この発明によれば、無機粒状骨材と木粉の表面に、樹脂固形分濃度が5〜25%の合成樹脂バインダーと水性糊料を用いて無機多孔質粉体を纏着しているので、砂壁調の外観を損なうことなく無機多孔質粉体が仕上げ面に露出し、無機多孔質粉体の有する吸放湿性能を損なうことなく、壁面に吸放湿性能を付与することができる。
【0009】
また、無機粒状骨材よりも最大粒径の大きい木粉を配合しているので鏝の表面は木粉と接触し、木粉の表面は無機多孔質粉体が纏着されているにも関わらず、木粉の弾力性により適度に逃げが生じ、木粉が鏝表面に引っ掛かることなく、鏝塗り作業性を良好なものとすることができる。
【0010】
さらに、請求項2に記載の発明方法によれば、無機粒状骨材の表面に無機多孔質粉体を纏着する際には、無機粒状骨材と木粉の混合物100重量部に対し、樹脂固形分濃度が5〜25%の範囲にある合成樹脂バインダーを樹脂固形分として0.5〜5重量部と、水性糊料0.1〜2重量部とを添加して湿潤させ、無機多孔質粉体を2〜20重量部の割合で添加しているので、無機多孔質粉体は無機粒状骨材及び木粉の表面から剥落することなく、合成樹脂バインダーによる無機多孔質粉体の微細孔の目詰まりを抑え、無機多孔質粉末の持つ吸放湿性能を維持する壁面仕上材を造ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施において使用される無機粒状骨材は、粒径が0.2〜3mmの範囲にある珪砂や寒水石を代表とする無機粒状骨材であり、無機粒状骨材は特に天然の珪砂や寒水石の他に人造無機造粒物などでも代用できる。
【0012】
本発明の実施において使用される木粉は、粒径が0.2〜7mmの範囲のものが使用される。木粉そのものの吸放湿性能によっても、吸放湿性能の高い仕上り面が得られる。
【0013】
無機粒状骨材より最大粒径の大きい木粉を配合することにより、鏝面と接触する木粉が適度な弾力性を示し、鏝塗り時における壁面仕上材と鏝との引っ掛かりを抑え、作業性を良好なものとすることができる。
木粉の最大粒径は無機粒状骨材より大きくすべきであるが、無機粒状骨材より極端に大きくなると鏝塗り時の作業性が悪くなる。木粉の粒径が無機粒状骨材の粒径より小さくなると、仕上げ面が目詰まり状態となり砂壁調仕上げ面の美観が低下するばかりか、無機粒状骨材の表面に纏着した無機多孔質粉末と鏝面との接触抵抗が増大し、鏝塗り作業性が低下する。
【0014】
無機粒状骨材と木粉は、製造工程において幅広い粒度に分布するため篩分けを行い、珪砂や寒水石を代表とする無機粒状骨材は、粒径が0.2〜3mmの範囲に、木粉は粒径が0.2〜7mmの範囲に調整する。
無機粒状骨材と木粉の粒径が所定の範囲を超えると、鏝塗り時の作業性が低下すると共に仕上げ面に鏝むらを生じる傾向がある。また、無機粒状骨材と木粉の粒径が所定の範囲より小さい場合には、仕上げ面に砂壁調の凹凸模様を表出し難くなる。
【0015】
無機粒状骨材100重量部に対して木粉は2〜20重量部の割合で配合すべきであり、本発明壁面仕上材を鏝塗りする際に、木粉が塗布面における無機粒状骨材の滑動を抑制し、好ましい鏝伸び特性が発揮される。木粉の配合量がこの範囲を超えると、仕上げ面の凹凸が消失して砂壁調の外観が損なわれ、逆にこの範囲を下回ると鏝塗り作業時における木粉による適度な弾力が損なわれ、鏝塗り作業性が悪化する。
【0016】
本発明の実施において使用される無機多孔質粉体としては、けいそう土、ゼオライト、セピオライト、活性炭、シラス(白州)、鹿沼土等が使用され、これらは単独あるいは複数を併用して用いることができる。
無機多孔質粉体の粒径は10〜100μmの範囲に調整すべきであり、この範囲を超えると鏝塗り作業性が悪化し、逆にこの範囲を下回ると骨材への纏着が困難となる。
【0017】
無機粒状骨材と木粉との混合物100重量部に対して無機多孔質粉体は2〜20重量部、好ましくは2〜10重量部の割合で配合すべきであり、無機多孔質粉体の配合量がこの範囲内であれば、無機粒状骨材の表面に無機多孔質粉体が全体的に纏着した状態となる。
無機粒状骨材と木粉との混合物に対する無機多孔質粉体の配合割合は、鏝塗り作業性を円滑に行い、吸放湿性の高い仕上げ面を形成するための重要な因子であり、無機多孔質粉体の配合量がこの範囲を超えると、無機多孔質粉体と鏝との摩擦が大きくなり、鏝伸び、鏝離れが悪くなり鏝塗り作業性が悪化する。逆にこの範囲を下回ると、充分な吸放湿性能が発現されない。
【0018】
本発明方法の実施に当たって、無機粒状骨材と木粉の表面に無機多孔質粉体を纏着する際には、無機粒状骨材と木粉との混合物100重量部に対して樹脂固形分濃度が5〜25%の範囲にある合成樹脂バインダーを樹脂固形分として0.5〜5重量部、水性糊料を0.1〜2重量部の割合で配合し、高速流動式混合機を使用して、毎秒当たり1〜10mの周速度で攪拌混合すれば良い。
【0019】
無機粒状骨材と木粉との混合物に対して添加される合成樹脂バインダーは、樹脂固形分濃度が5〜25%の濃度範囲のものが使用される。樹脂固形分濃度がこの範囲を超えると、無機多孔質粉体の表面が合成樹脂バインダーの皮膜により覆われた状態となって吸放湿性能が低下し、またこの範囲を下回ると無機粒状骨材と木粉の表面に無機多孔質粉体を纏着することが困難となる。
本発明方法において使用される合成樹脂バインダーは、樹脂固形分濃度が一般的な壁面仕上材に使用される40〜60%濃度の合成樹脂バインダーではなく、5〜25%の低濃度の合成樹脂バインダーを使用しているので、粒径が10〜100μmの範囲にあるけいそう土やゼオライト、セピオライトを代表とする無機多孔質粉体の吸放湿の性能を損なわず、壁面に吸放湿性能を付与することができる。
【0020】
合成樹脂バインダーは、無機粒状骨材と木粉との混合物100重量部に対して樹脂固形分が0.5〜5重量部、好ましくは0.5〜3重量部の割合で添加すべきであり、樹脂固形分の配合割合が5重量部を超えると、無機多孔質粉体の表面が合成樹脂バインダーの皮膜により覆われた状態となって吸放湿性能が低下し、また0.5重量部を下回ると無機粒状骨材と木粉の表面に無機多孔質粉体を纏着することが困難となる。
本発明の実施に適する合成樹脂バインダーとしては、酢酸ビニル系エマルション樹脂、アクリル酸エステル系エマルション樹脂などが挙げられる。特に透湿型のエマルション樹脂が吸放湿性能を維持する上で好適である。
【0021】
本発明方法の実施に当り、無機粒状骨材と木粉との混合物100重量部に対して水性糊料を0.1〜2重量部の割合で添加すべきであり、水性糊料の配合割合がこの範囲を超えると、無機粒状骨材と木粉が塊状となり、またこの範囲を下回ると、無機粒状骨材と木粉の表面に無機多孔質粉体を纏着することが困難となる。水性糊料としては、メチルセルロース(MC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ポリエチレンオキシド(PEO)、グアガム等が挙げられる。
【0022】
無機粒状骨材と木粉の表面に無機多孔質粉体を纏着した後の乾燥条件は、合成樹脂バインダー及び水性糊料の種類に応じて変化するが、通常70〜120℃の温度で、2〜4時間程度乾燥される。
【0023】
本発明壁面仕上材を壁面に鏝塗りする際には、壁面仕上材100重量部に対して水40〜70重量部、粉末エマルション3〜15重量部、水性糊料1〜5重量部を添加して攪拌混合した後、鏝を用いて壁面に塗布される。
【0024】
本発明の実施に当たって、適量の着色剤及び滑石であるタルク等を添加しても差し支えなく、着色剤の代表的なものとして、無機顔料、有機顔料、色土が好適である。着色剤及び滑石は無機粒状骨材と木粉の混合物100重量部に対して1〜10重量部の割合で配合される。また着色剤及び滑石の添加に当たっては、無機多孔質粉体と同時に添加すれば良い。
【0025】
【実施例】
〔参考例1〕
無機粒状骨材として粒径が0.3〜1.2mmに篩い分けされた天然の珪砂3,000gに、樹脂固形分濃度50%のアクリル酸エステル系エマルション樹脂を300gを加えて湿潤させたのち、前記骨材の総量に対して無機顔料120gとタルク60gを添加して均一に混合し、高速流動式混合機を用いて毎秒7mの周速度で数分間攪拌混合し、無機粒状骨材の表面に無機顔料及びタルクを纏着させ、得られた造粒体を100℃の熱風乾燥機で2時間乾燥して壁面仕上材を調製した。
【0026】
次いで、前記壁面仕上材2,000gにCMC30g、粉末酢酸ビニル系樹脂100g及び水1,100gを加えて均一に混練し、これを石膏プラスターからなる壁面に鏝塗りしたところ、鏝伸び、鏝離れなどの作業性は良好であり、本品によって壁面約1.5m2を塗装することができた。
乾燥した仕上がり面は、砂壁特有の緻密な凹凸模様が表出し、質感に富むものであり、表1に示したとおりの吸放湿性能を有するものであった。
【0027】
なお、吸放湿量の測定は、石膏ボード下地を1m2の大きさに切り出し、その表面に壁面仕上材を塗布して試験片を調製し、常温で約7日間乾燥養生し、切り出した試験片の側面及び裏面を吸湿のないようにシールする。
その後、気温20度・湿度90%の恒温恒湿槽内で24時間放置し、開始前と放置後の吸湿量の変化を測定した。
【0028】
〔参考例2〕
無機粒状骨材として粒径が0.3〜1.2mmに篩い分けされた天然の珪砂3,000gに、樹脂固形分濃度15%のアクリル酸エステル系エマルション樹脂を300gとMC4gを添加して湿潤させたのち、無機顔料100g、タルク60g及び粒径を10〜100μmの範囲に調整した無機多孔質粉体であるけいそう土200gを添加して均一に混合し、高速流動式混合機を用いて毎秒7mの周速度で数分間攪拌混合し、無機粒状骨材の表面に無機顔料、タルク及び無機多孔質粉体を纏着させ、得られた造粒体を100℃熱風乾燥機で2時間乾燥して壁面仕上材を調製した。
【0029】
次いで、前記壁面仕上材2,000gにCMC30g、粉末酢酸ビニル系樹脂100g及び水1,200gを加えて均一に混練し、これを石膏プラスターからなる壁面に鏝塗りしたところ、鏝伸び、鏝離れなどの作業性は参考例1と比較して若干劣るものであった。
乾燥した仕上がり面については、砂壁特有の凹凸模様を表出することができ、吸放湿性能は参考例1と比較して改善されており、その結果は表1に示したとおりであった。
【0030】
〔実施例〕
無機粒状骨材として粒径が0.3〜1.2mmに篩い分けされた天然の珪砂3,000gと、粒径が0.3〜1.5mmに篩い分けされた木粉150gを混合し、これに樹脂固形分濃度が15%のアクリル酸エステル系エマルション樹脂300gと、MC4gを加えて湿潤させたのち、無機粒状骨材と木粉の総量に対して無機顔料120g、タルク60g及び粒径を10〜100μmの範囲に調整した無機多孔質粉体であるけいそう土200gを添加して、高速流動式混合機を用いて毎秒7mの周速度で5分間攪拌混合し、無機粒状骨材と木粉の表面に無機顔料、タルク及び無機多孔質粉体を纏着させ、得られた造粒体を100℃の熱風乾燥機で2時間乾燥して壁面仕上材を調製した。
【0031】
次いで、前記壁面仕上材2,000gにCMC30g、粉末酢酸ビニル系樹脂100g及び水1,400gを加えて均一に混練し、これを石膏プラスターからなる壁面に鏝塗りしたところ、鏝伸び、鏝離れなどの作業性は良好であり、本品によって壁面約1.5m2を塗装することができた。
乾燥した仕上がり面は、砂壁特有の緻密な凹凸模様が表出し、不定形の木粉を芯とする着色骨材が錯綜して質感に富むものであり、表1に示したとおりの高い吸放湿性能を有するものであった。
【0032】
〔参考例3〕
無機粒状骨材として粒径が0.3〜1.2mmに篩い分けされた天然の珪砂3,000gと、粒径が0.3〜1.5mmに篩い分けされた木粉150gを混合し、樹脂固形分濃度50%のアクリル酸エステル系エマルション樹脂を300gを加えて湿潤させたのち、前記骨材の総量に対して無機顔料120g、タルク60g及び粒径を10〜100μmの範囲に調整した無機多孔質粉体であるけいそう土200gを添加して均一に混合し、高速流動式混合機を用いて毎秒7mの周速度で数分間攪拌混合し、無機粒状骨材と木粉の表面に無機顔料、タルク及び無機多孔質粉体を纏着させ、得られた造粒体を100℃の熱風乾燥機で2時間乾燥して壁面仕上材を調製した。
【0033】
次いで、前記壁面仕上材2,000gにCMC30g、粉末酢酸ビニル系樹脂100g及び水1,100gを加えて均一に混練し、これを石膏プラスターからなる壁面に鏝塗りしたところ、鏝伸び、鏝離れなどの作業性は参考例1と同程度であり、乾燥した仕上がり面については、砂壁特有の凹凸模様が確認できたが、吸放湿性能は表1に示したとおりであり、従来の砂壁と同等の結果であった。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】
本発明壁面仕上材及びその製法によれば、壁面に優れた吸放湿性能を付与することができ、室内の調湿性能を高めることができると共に、砂壁調の外観を呈する美観に富んだ仕上面が得られるなど実践面の効果は多大である。
Claims (2)
- 粒径が0.2〜3mmの範囲にある無機粒状骨材100重量部と、最大粒径が無機粒状骨材よりも大きく且つ粒径が0.2〜7mmの範囲にある木粉2〜20重量部とを配合し、この混合物100重量部に対して樹脂固形分濃度が5〜25%の範囲にある合成樹脂バインダーを樹脂固形分として0.5〜5重量部と、水性糊料0.1〜2重量部と、粒径が10〜100μmの範囲にある無機多孔質粉体2〜20重量部を添加して、無機粒状骨材と木粉の表面に無機多孔質粉体を纏着したことを特徴とする吸放湿性能を有する砂壁調鏝塗り壁面仕上材。
- 粒径が0.2〜3mmの範囲にある無機粒状骨材100重量部と、最大粒径が無機粒状骨材よりも大きく且つ粒径が0.2〜7mmの範囲にある木粉2〜20重量部とを混合し、この混合物100重量部に対して樹脂固形分濃度が5〜25%の範囲にある合成樹脂バインダーを樹脂固形分として0.5〜5重量部と、水性糊料0.1〜2重量部とを添加して湿潤させたのち、粒径が10〜100μmの範囲にある無機多孔質粉体を2〜20重量部添加して攪拌混合し、無機多孔質粉体が表面に纏着した無機粒状骨材と木粉を乾燥させたものを配合したことを特徴とする吸放湿性能を有する砂壁調鏝塗り壁面仕上材の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000233573A JP3805956B2 (ja) | 2000-08-01 | 2000-08-01 | 吸放湿性能を有する砂壁調鏝塗り壁面仕上材及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000233573A JP3805956B2 (ja) | 2000-08-01 | 2000-08-01 | 吸放湿性能を有する砂壁調鏝塗り壁面仕上材及びその製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002047039A JP2002047039A (ja) | 2002-02-12 |
JP3805956B2 true JP3805956B2 (ja) | 2006-08-09 |
Family
ID=18726078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000233573A Expired - Fee Related JP3805956B2 (ja) | 2000-08-01 | 2000-08-01 | 吸放湿性能を有する砂壁調鏝塗り壁面仕上材及びその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3805956B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4794495B2 (ja) * | 2007-04-11 | 2011-10-19 | 株式会社トーテック | 大谷石を用いた壁面鏝塗り材の製造方法及びその方法で製造された壁面鏝塗り材 |
JP2009190919A (ja) * | 2008-02-13 | 2009-08-27 | Murakashi Sekkai Kogyo Kk | 鏝塗材 |
JP5781001B2 (ja) * | 2012-04-12 | 2015-09-16 | 四国化成工業株式会社 | 水系塗料組成物および壁面化粧方法 |
CN103601447A (zh) * | 2013-11-18 | 2014-02-26 | 同济大学 | 一种面条状凹痕墙面造型专用装饰砂浆 |
JP6804937B2 (ja) * | 2015-10-31 | 2020-12-23 | ヤマガタヤ産業株式会社 | 塗り壁材とその施工方法、及び塗り壁構造 |
-
2000
- 2000-08-01 JP JP2000233573A patent/JP3805956B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002047039A (ja) | 2002-02-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN105949863A (zh) | 一种功能性硅藻泥腻子粉及其制备方法 | |
JP3460077B2 (ja) | 建材用組成物 | |
JP2006291509A (ja) | 壁材、及び塗り壁の施工方法 | |
JP3805956B2 (ja) | 吸放湿性能を有する砂壁調鏝塗り壁面仕上材及びその製法 | |
JP4634696B2 (ja) | 環境改善機能塗材とその製造方法 | |
CN108083722B (zh) | 一种具有苏格兰方格布风格的硅藻泥的施工方法 | |
JP2003336374A (ja) | 壁上塗材 | |
CN106118202A (zh) | 空气净化腻子及其制备和使用方法 | |
JP2012052073A (ja) | 塗料組成物 | |
JP2007056608A (ja) | 壁材原料、壁材および壁材原料の製造方法 | |
CN106747167A (zh) | 一种具有普罗旺斯浪漫风格的硅藻泥组合物及其施工方法 | |
JP2006328910A (ja) | 建築物の表装仕上げ構造および表装仕上げ層の形成方法 | |
US3808017A (en) | Dry powder adhesive compositions | |
JP2004035319A (ja) | 表面仕上材の骨材及びその製法 | |
JP2007063445A (ja) | ローラー塗り可能な壁材組成物 | |
JP3007034B2 (ja) | 鏝塗り用天井仕上げ材 | |
JPH11141090A (ja) | クロス壁の改装用鏝塗材組成物 | |
JP4484594B2 (ja) | 調湿性塗壁材 | |
JP2002114557A (ja) | 塗壁材および調湿塗り壁 | |
JP2003128999A (ja) | 塗料および該塗料を塗布した建築用板 | |
JP2004083630A (ja) | 刷毛塗り用壁面仕上塗材 | |
JPS6022021B2 (ja) | 金属様光沢を有する壁装材用素材の製造法 | |
JPS63179982A (ja) | 建築用基材の補修方法 | |
JP2006291692A (ja) | 建築用内装材料及び建築用内装材の製造方法 | |
KR100508461B1 (ko) | 포죠란 분말을 이용한 초배지 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050804 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050810 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051227 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060224 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060418 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060511 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 3805956 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090519 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100519 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110519 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120519 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120519 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130519 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140519 Year of fee payment: 8 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |