JP3805638B2 - ワイヤ式ウィンドレギュレータ - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、ワイヤ式ウィンドレギュレータに関し、特にその駆動ワイヤ同士の干渉を防止する装置に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
本出願人は、窓ガラスの昇降ガイドとしてのスライドレールを不要としたワイヤ式ウィンドレギュレータとして、車両用ドア内の上方位置の前方と後方、及び下方位置の前方と後方にそれぞれワイヤガイド部材を設けるとともに、これらの上下のワイヤガイド部材間に、上下方向部分が形成されるように駆動ワイヤを巻回して、この駆動ワイヤをその上下方向部分において窓ガラス側に固定し、この駆動ワイヤを正逆巻取駆動装置により一方で巻き取り他方で繰り出すことで窓ガラスを昇降させるワイヤ式ウインドレギュレータを開発している。窓ガラスの前後位置は、例えばドアサッシュ等のガイド部材で案内する。
【0003】
このワイヤ式ウィンドレギュレータでは、車両側面方向から見たとき駆動ワイヤが少なくとも一カ所で交差することが避けられない。駆動ワイヤの交差部分における摩耗や破損あるいは異音の発生は、例えば駆動ワイヤをアウタケーブル内に挿入して保護すれば防止できるが、駆動ワイヤをアウタケーブルで被覆するのはコストアップ要因である。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、駆動ワイヤをアウタケーブルで被覆することなく、駆動ワイヤ同士の交差部分における駆動ワイヤ同士の干渉を防止するようにしたワイヤ式ウィンドレギュレータを提供することを目的とする。
【0005】
【発明の概要】
本発明は、複数のワイヤガイド部材の中心軸線を非平行とすることにより、駆動ワイヤが交差部分で接触しないようにするという着眼によって完成されたものである。
本発明によるワイヤ式ウィンドレギュレータは、車両用ドア内の上方位置の前方と後方、及び下方位置の前方と後方にそれぞれ備えられるワイヤガイド部材;これらの上下のワイヤガイド部材の前方と前方、後方と後方間に渡る共に上下方向に延びる一対の上下方向部分を有し、該上下方向部分において窓ガラス側に固定される駆動ワイヤ;及びこの駆動ワイヤを一方で巻き取り他方で繰り出して窓ガラスを昇降させる正逆巻取駆動装置;を備え、上下のワイヤガイド部材の前方と後方間または後方と前方間に渡る上記駆動ワイヤの対角線部分は車両側面方向から見たときに交差する上記駆動ワイヤの他の部分より車内側と車外側のいずれか一方である特定の一方向側に位置し、上記ワイヤガイド部材はそれぞれ、中心軸線を有する円弧の少なくとも一部からなる円形ガイド溝を有しており、駆動ワイヤの上記対角線部分の両端に位置する上下のワイヤガイド部材の少なくとも一方を、他方のワイヤガイド部材との対向端部が上記上下方向部分が接触する反対側の端部に比べて上記特定の一方向側に位置するように傾斜させることにより、上記交差部において駆動ワイヤの上記対角線部分と上記他の部分を互いに非接触にしたことを特徴としている。
【0006】
さらに、総ての上記ワイヤガイド部材が、上記一対の上下方向部分を含む特定の一平面上に位置しているのが好ましい。
さらに、駆動ワイヤの上記対角線部分の両端に位置する上下のワイヤガイド部材が共に、他方のワイヤガイド部材との対向端部が上記反対側の端部に比べて上記特定の一方向側に位置するように傾斜しているのが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施形態について図1ないし図6を参照しながら説明する。
なお、以下の説明中の方向は、図1の左側を「前方」とし、右側を「後方」とする。
【0008】
車両ドア1の内部には、ドアサッシュ等により図示を省略した前後一対のガラスガイドが設けられている。窓ガラス2の前後両縁部はこの前後のガラスガイドに係合し、該ガラスガイドに沿って車両ドア1に対して昇降することができる。
【0009】
車両ドア1の内部の上下2カ所には前後方向を向くブラケット3、4が固定されている。
上方のブラケット3の前後両端部には、ボルト5a、6aとナットにより円形のプーリ(ワイヤガイド部材)5、6が枢着されている。
【0010】
また、下方のブラケット4の前端部には、プーリ5、6と同様に、ボルト7aとナットにより円形のプーリ(ワイヤガイド部材)7が枢着されている。プーリ5、6、7は、同一仕様の合成樹脂材料の成形品からなっていて、それぞれその外周面に、中心軸線5x、6x、7xを中心とする円形ガイド溝を有している。
【0011】
下方のブラケット4の後端部には、半円形状をなすとともに、その上面を除いた周縁部に溝(図示略)が形成された非回転ワイヤガイド部材8がボルト8a等により回転不能に固定されている。この非回転ガイド部材8の周縁のガイド溝も、中心軸線8xを中心とする円弧の一部からなる円形ガイド溝からなっている。なお、ブラケット3、4は、ボルト5a、6a、7a、8aとナットにより車両ドアのインナパネルに共締め固定されている。
【0012】
車両ドア1の内部には、図示を省略した電動駆動ユニットまたは手動ハンドルによって回転駆動される、正逆巻取駆動装置の一部をなす巻取ドラム9が回転自在に支持されており、この巻取ドラム9、各プーリ5、6、7及び非回転ワイヤガイド部材8には、無端状の駆動ワイヤWが巻回されている。この駆動ワイヤWは、巻取ドラム9の回転方向に拘わらず、前方の上下のプーリ5と7の間の上下方向部分W0、及び後方のプーリ6と非回転ワイヤガイド部材8との間の上下方向部分W0が常に同一の方向に移動するように巻回(配索)されている。この駆動ワイヤWの前後の上下方向部分にはそれぞれ、互いに同じ高さに位置させて前後一対のワイヤ固定部材10、10が固着されている(図1参照)。この前後のワイヤ固定部材10、10は、窓ガラス2の下端部に直接固定されている。
【0013】
そして、駆動ワイヤWは、車両側面方向からみたとき、前方の上下方向部分W0と巻取ドラム9から下部後方の非回転ワイヤガイド部材8に至る傾斜部分(他の部分)W1とが交差し、さらに、第1傾斜部W1と上部後方のプーリ6から下部前方のプーリ7に至る第2傾斜部(対角線部分)W2とが交差している。
【0014】
以上のような構成からなるワイヤ式ウィンドレギュレータは、巻取ドラム9を繰出方向及び巻取方向に回転することにより、窓ガラス2を、車両ドア1の窓開口1aを全閉する上限位置と、窓開口1aを全開する下限位置との間を昇降させることができる。
【0015】
本実施形態は、例えば以上のようなワイヤ配索構造を有するワイヤ式ウィンドレギュレータにおいて、車両側面方向からみたとき交差する、第1傾斜部W1と第2傾斜部W2が互いに接触するのを防止するため、図4ないし図6に示すように、プーリ6、7の中心軸線6x、7xを、プーリ5と非回転ワイヤガイド部材8の中心軸線5x、8xに対して非平行としている。すなわち、上方位置の前後のプーリ5、6の中心軸線5x、6x、及び下方位置の前後のプーリ7と非回転ワイヤガイド部材8の中心軸線7x、8xをそれぞれ互いに非平行とし、かつ、中心軸線6x、7xを、中心軸線5x、8xに対して非平行となるように互いに反対方向に傾かせており、プーリ6、7に対する駆動ワイヤWの入口部(出口部)と出口部(入口部)の位置を車内側と車外側にそれぞれ偏位させて、第1傾斜部W1と第2傾斜部W2における駆動ワイヤの接触を防いでいる。
【0016】
以上の本実施形態によれば、巻取ドラム9を回転させても、第1傾斜部W1と第2傾斜部W2が互いに接触(干渉)することがないので、駆動ワイヤWの摩耗や損傷、及び異音の発生を防止できるとともに、窓ガラス2を円滑に昇降させることができる。
【0017】
以上の実施形態では、上下方向部分W0と第1傾斜部W1の交差部分における駆動ワイヤWの接触を問題にしていないが、この交差部分の接触を問題にするときには、例えば非回転ワイヤガイド部材8の中心軸線8xを、図6に鎖線で示すように傾斜させてもよい。
【0018】
以上の実施形態に示したプーリ6、7の中心軸線6x、7xの傾斜の方向及び駆動ワイヤWの配索構造は一例である。配索構造を問わず、駆動ワイヤWの一対の上下方向部分W0の位置を窓ガラス2の昇降軌跡に対応させた上で、駆動ワイヤWの交差部分が互いに接触しないように、ワイヤガイド部材5と6の中心軸線を互いに非平行とし、または(および)ワイヤガイド部材7、8の中心軸線を互いに非平行とすることができる。
【0019】
図7は、以上の実施形態の非回転ワイヤガイド部材8に代えて、プーリ8pを用いた実施形態を示す、図6に対応する斜視図である。このように全てのワイヤガイド部材をプーリとすることも可能であり、逆に図1ないし図6の実施形態において、別のプーリを非回転ワイヤガイド部材に代えることも可能である。なお、図6、図7において鎖線で描いたプーリ6、7は、中心軸線6x、7xが中心軸線5x、8xと平行である状態を比較のために描いたものである。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、駆動ワイヤ同士が車両側面から見て交差するワイヤ式ウィンドレギュレータにおいて、駆動ワイヤ同士の干渉を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるワイヤ式ウィンドレギュレータの一実施形態の全体構造を示す、車両ドアを車内側から見た側面図である。
【図2】 図1の上部ブラケット部分の拡大側面図である。
【図3】 図1の下部ブラケット部分の拡大側面図である。
【図4】 図2のIV矢視図である。
【図5】 図3のV矢視図である。
【図6】 図1のワイヤ式ウィンドレギュレータの駆動ワイヤの配索態様を示す、車外側から見た斜視図である。
【図7】 すべてのワイヤガイド部材をプーリから構成した実施形態の駆動ワイヤの配索態様を示す、車外側から見た斜視図である。
【符号の説明】
1 車両ドア
1a 窓開口
2 窓ガラス
3 ブラケット
4 ブラケット
5 6 7 プーリ(ワイヤガイド部材)
8 非回転ワイヤガイド部材
5a 6a 7a 8a 固定ボルト
5x 6x 7x 8x 中心軸線
9 巻取ドラム
10 ワイヤ固定部材
W 駆動ワイヤ
W0 上下方向部分
W1 第1傾斜部(他の部分)
W2 第2傾斜部(対角線部分)
Claims (3)
- 車両用ドア内の上方位置の前方と後方、及び下方位置の前方と後方にそれぞれ備えられるワイヤガイド部材;
これらの上下のワイヤガイド部材の前方と前方、後方と後方間に渡る共に上下方向に延びる一対の上下方向部分を有し、該上下方向部分において窓ガラス側に固定される駆動ワイヤ;及び
この駆動ワイヤを一方で巻き取り他方で繰り出して窓ガラスを昇降させる正逆巻取駆動装置;
を備え、
上下のワイヤガイド部材の前方と後方間または後方と前方間に渡る上記駆動ワイヤの対角線部分は車両側面方向から見たときに交差する上記駆動ワイヤの他の部分より車内側と車外側のいずれか一方である特定の一方向側に位置し、
上記ワイヤガイド部材はそれぞれ、中心軸線を有する円弧の少なくとも一部からなる円形ガイド溝を有しており、
駆動ワイヤの上記対角線部分の両端に位置する上下のワイヤガイド部材の少なくとも一方を、他方のワイヤガイド部材との対向端部が上記上下方向部分が接触する反対側の端部に比べて上記特定の一方向側に位置するように傾斜させることにより、上記交差部において駆動ワイヤの上記対角線部分と上記他の部分を互いに非接触にしたことを特徴とするワイヤ式ウィンドレギュレータ。 - 請求項1記載のウィンドレギュレータにおいて、総ての上記ワイヤガイド部材が、上記一対の上下方向部分を含む特定の一平面上に位置しているワイヤ式ウィンドレギュレータ。
- 請求項1または2記載のウィンドレギュレータにおいて、駆動ワイヤの上記対角線部分の両端に位置する上下のワイヤガイド部材が共に、他方のワイヤガイド部材との対向端部が上記反対側の端部に比べて上記特定の一方向側に位置するように傾斜しているワイヤ式ウィンドレギュレータ。
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