JP3805613B2 - 画像処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリ装置など、入力画像を2値の画像データに変換する画像処理装置に関し、さらに詳細には、文字などの本質的に2値画像の部分と写真などの中間調部分とを識別し、それぞれに応じた2値化処理を行うことによって、中間調画像および文字などの画像をともにより読取りやすい画像に変換して出力する画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ファクシミリ装置などでは、送信側で原画を内蔵のスキャナなどで読取り、これを2値画像データに変換した後伝送し、受信側では、受信した画像をそのまま2値画像で印刷する方法が用いられている。文字などの本質的に2値で表せる画像は、スキャナなどで読取られた多値画像を、適当なスライスレベルで2値に振分けることにより、2値化の目的が達成されるが、写真などの中間調画像の場合は、より原画像に近い擬似的な中間調表現で2値化することが行われている。2値で擬似中間調を表す場合、ピクセルを一定領域毎に区分し、その領域の平均的な濃度をその領域の黒ドット数に変換して中間調を表すディザ法およびそれぞれのピクセルを強制的に黒ドットか白ドットかに決定し、実際のそのピクセル部分の濃度と、決定された黒ドットまたは白ドットの濃度との誤差を周辺のピクセルに分散して中間調を表す誤差拡散法が主として使用されている。特に、原画像の中間調をより忠実に表現できること、濃度の濃い文字部分および白抜き文字部分が比較的明確に表現されることから、誤差拡散法が次第に主流になってきている。
【0003】
しかし、いずれの方法を用いても、擬似中間調表現された文字部分は、単純に2値化された画像に比べ、文字が不明確になり、特にその文字の境界であるエッジ部がぼやけた表現になってしまう。
【0004】
そのため、画像を予め文字部分と中間調部分とに適当なアルゴリズムで領域分離し、文字部分はよりエッジが明確になる2値化手段を用いて2値化し、中間調部分はたとえば誤差拡散法で2値化することで、写真などの中間調と文字などの2値の画像とを含む画像を、より原画に近い2値画像に変換する方法が用いられている。
【0005】
しかし、原画が網点で表現した印刷原稿などの場合、網点のピッチと、読取りセンサのピッチとの関係からモアレ縞が発生し、本来網点で表される中間調部分を文字エッジと誤判断してしまう問題がある。さらに、文字の中には、黒色で表現される場合だけでなく、白抜きの文字もあり、この場合も文字エッジを正確に2値化することが望ましい。
【0006】
特開平10−98614号公報記載の画像処理装置は、本発明と同じ発明者の発明であり、写真用中間調部分と文字部分の領域分離を行い、中間調部分は、誤差拡散法で擬似中間調表現に変換し、文字部分は、単純2値化で文字を鮮明に再現する方法を提供している。文字部分の境界を判定する方法として、注目される画素と、注目される画素の右上の画素の右上に位置する画素、右下の画素の右下に位置する画素、左上の画素の左上に位置する画素、左下の画素の左下に位置する画素の5ピクセルの濃度の最大値と最小値の差が予め規定されたしきい値以上であれば、文字部分の境界であると判断する。注目される画素に対し、垂直、水平の方向から45度の角度の画素を境界判定のための画素としているのは、網点で作られた画像を読取る場合に発生するモアレの影響を最小にするためである。
【0007】
特開平5−136994号公報記載の像域分離回路は、エッジ検出回路で検出されたエッジ画素をエッジ領域拡張回路でエッジ画素を含めた大きさの異なる複数の領域に拡張する。そして、拡張された複数の領域から、エッジ画素密度検出回路により局所密度を考慮して特定の領域を選択し、選択された領域について単純2値化処理を行う。
【0008】
特開平9−321989号公報記載のエッジ領域検出装置は、画像データの注目画素に平滑化処理を行う平滑化回路を有し、注目画素とその前後の濃度差検出回路の出力と、濃度検出手段による検出結果に基づき、画像のエッジを判断している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
特開平10−98614号公報記載の画像処理装置は、原画が網点で構成されている場合の網点の位置およびピッチと、読取りセンサの解像度とから発生するモアレ縞の影響を最小にするために、参照する画素と、注目する画素との位置関係を規定しているが、印刷の網点のピッチが次第に細かいものが多くなり、注目画素と参照画素との位置関係が最適ではなくなり改良が必要となってきている。また、文字部分は、黒で高濃度の部分のみが文字部分とは言えず、逆に白抜き文字および中間調の下地により濃度の濃い中間調の文字が書かれている場合なども、文字を正確に抽出することが望ましい。さらに、文字の境界をその注目したピクセル領域での濃度差で判断すると、エッジ領域が太めに判定される場合が多く、エッジを単純に2値化すると、しきい値によっては太めの文字になったり、文字の周辺に白地部分ができるなどの問題がある。
【0010】
本発明の目的は、文字部分の境界を正確に検出し、原画像により近い表現の2値化画像を出力するための画像処理装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、入力画像を文字部分と中間調部分とに領域分離し、それぞれに対応した2値化処理を行って出力する画像処理装置において、
注目されたピクセルおよび、注目されたピクセルの右上、右下、左上、左下に位置する参照ピクセルを含む5ピクセルの濃度の最大値と最小値との差が予め規定されたしきい値以上であれば、注目されたピクセルを文字部分の境界であると判断する判断手段と、
前記領域分離によって文字部分または文字部分の境界であると判断された注目ピクセルの濃度と、そのピクセルの周辺ピクセルの平均濃度との差が、予め設定された値以上であり、白方向の濃度差であれば、注目ピクセルを白ドットに設定し、黒方向の濃度差であれば、黒ドットに設定し、中間の濃度であれば擬似中間調処理で決定された濃度のドットに設定することで、2値化処理を行うか擬似中間調処理を行うかの判断と2値化処理とを同時に行う文字部分2値化処理手段とを有することを特徴とする画像処理装置である。
【0012】
本発明に従えば、注目されたピクセルおよび、注目されたピクセルの右上、右下、左上、左下に位置する参照ピクセルを含む5ピクセルの濃度の最大値と最小値との差が予め規定されたしきい値以上であれば、注目されたピクセルを文字部分の境界であると判断するので、文字部分の境界を正確に検出し、原画像により近い表現の2値化画像を出力することができる。
さらに、注目ピクセルの濃度と、そのピクセルの周辺ピクセルの平均濃度との差が、予め設定された値以上であり、白方向の濃度差であれば、注目ピクセルを白ドットに設定し、黒方向の濃度差であれば、黒ドットに設定し、中間の濃度であれば擬似中間調処理で決定された濃度のドットに設定するので、2値化処理を行うか擬似中間調処理を行うかの判断と2値化処理とを同時に行うことができ、白抜き文字の境界および中間調部分において、原画像により近い表現の2値化画像を出力することができる。
【0013】
また本発明は、前記判断手段である第1判断手段と、注目されたピクセルおよび、注目されたピクセルの右上のピクセルの右上、右下のピクセルの右下、左上のピクセルの左上、左下のピクセルの左下に位置する参照ピクセルを含む5ピクセルの濃度の最大値と最小値との差が予め規定された値以上であれば、注目されたピクセルを文字部分の境界と判断する第2判断手段と、ユーザによって第1判断手段と第2判断手段とが切換えられる切換手段とを有することを特徴とする。
【0014】
本発明に従えば、前記判断手段である第1判断手段と、注目されたピクセルおよび、注目されたピクセルの右上のピクセルの右上、右下のピクセルの右下、左上のピクセルの左上、左下のピクセルの左下に位置する参照ピクセルを含む5ピクセルの濃度の最大値と最小値との差が予め規定された値以上であれば、注目されたピクセルを文字部分の境界と判断する第2判断手段とをユーザが切換えて使用することができるので、入力画像の網点のピッチが異なる場合でも文字部分の境界を正確に検出することができる。
【0015】
また本発明は、前記文字部分2値化処理手段は、前記周辺ピクセルの平均濃度Hに対して予め規定された濃度差d1、d2を設定し、前記注目ピクセルの濃度Qと、白閾値であるH+d1および黒閾値であるH−d2とを比較することを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、前記周辺ピクセルの平均濃度Hに対して予め規定された濃度差d1、d2を設定し、前記注目ピクセルの濃度Qと、白閾値であるH+d1および黒閾値であるH−d2とを比較することにより、黒文字部分の周辺に白抜き部分が生じたり、黒文字が太く変換されたりすることがなく、黒字部分、白字部分がそれぞれ黒ドット、白ドットに2値化される。
【0017】
また本発明は、前記注目されたピクセルおよび参照ピクセルの位置は、縦横の解像度がほぼ等しい基準解像度におけるピクセル位置とし、他の解像度で処理する場合の参照ピクセル位置は、前記基準解像度におけるピクセル位置に最も近いピクセル位置とすることを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、他の解像度で処理する場合の参照ピクセル位置は、基準解像度におけるピクセル位置に最も近いピクセル位置とするので、種々の解像度に対応して文字部分の境界を正確に検出することができる。
【0019】
また本発明は、前記しきい値および前記濃度差の値の少なくとも一方をユーザが変更することができることを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、前記しきい値および前記濃度差の値の少なくとも一方をユーザが変更することができるので、最適な条件を設定して原画像により近い表現の2値化画像を出力することができる。
【0021】
また本発明は、前記判断手段および前記文字部分2値化処理手段の少なくとも一方の使用をユーザが解除することができることを特徴とする。
【0022】
本発明に従えば、前記判断手段および前記文字部分2値化処理手段の少なくとも一方の使用をユーザが解除することができるので、各手段を用いない方が望ましい入力画像にも対応することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明は、入力画像を2値画像に変換して出力する画像処理装置を用いる全ての通信装置および情報処理装置に対して有効であるが、ここでは、ファクシミリ装置を例として以下に説明を行う。
【0024】
図1は、本発明の実施の一形態である画像処理装置20を用いたファクシミリ装置10のブロック図である。ファクシミリ装置10は、電話回線網21と網制御装置22によって接続されている。網制御装置22は、電話回線網21の状況を監視するとともに、回線をモデム23側とハンドセット25側、コードレス用制御回路28側とに切換える。モデム23は、画像のデジタル信号を電話回線網21に適したアナログ信号に変調するとともに、電話回線網21のアナログ信号を印刷用のデジタル信号に復調する。
【0025】
印刷装置26は、受信した画像または読取られた画像の印刷を行うユニットで、サーマル方式、電子写真方式およびインクジェット方式などがよく用いられる。画像読取装置29は、送信およびコピーのための原稿の読取り装置であり、レンズとCCDラインセンサの組合せによる縮小読取り方式、ロッドレンズアレーを用いた密着センサ方式などが用いられる。画像記憶装置210は、読取った画像、受信した画像を記憶するためのユニットで、このユニットを備えることで、多くの複雑な機能、たとえば受信した画像の転送、同報、印刷用紙切れのときの代行受信、およびメモリ送信などが可能となる。さらに本発明の処理画像の記憶もこの画像記憶装置210が用いられる。制御装置24は、記憶装置27に記憶されているプログラムに基づいて、操作キー213およびダイヤルキー212からの入力情報、装置の各ユニットからの状態を示す情報、電話回線網21からの信号などの情報を総合して装置全体の動作を決定し、装置全体に指令を与え、さらに表示装置211に表示の指示を出す。また、さらに画像の伝送時間を短縮するための画像圧縮、圧縮された画像信号を元のピクセル列情報に戻す伸長を行う。画像処理装置20は、領域判別部20aと2値化処理部20bとを含み、画像読取装置29で読取られた入力画像を領域分離してそれぞれの領域に応じた2値化処理を施した後、印刷装置26から出力される。
【0026】
操作キー213およびダイヤルキー212は、使用者が情報、指示を装置に入力するためのユニットである。表示装置211は、ファクシミリ装置が使用者に情報を表示、ガイダンスを行うユニットで、本表示装置211と操作キー213およびダイヤルキー212を用いてファクシミリ装置の各種パラメータの設定が可能となる。ユーザは、表示装置211、操作キー213、ダイヤルキー212を用いて文字部分の境界を判断する際のしきい値および2値化処理する際の濃度差の変更を行う。
【0027】
ハンドセット25は、電話通話のための受話器、送話器が装備されている。本ファクシミリ装置10は、1台あるいは複数台のコードレス子機と接続が可能で、コードレス用制御回路28は、図示されていないコードレス子機を制御する装置であり、子機と接続するための通信路の探索、接続の確立、通話、電波発信受信のためのチューナなどを含んでいる。アンテナ214は、子機との送受信を行う電波の発信および受信が行われる。
【0028】
画像読取装置29で読取られた原稿の画像は、操作キー212で中間調が選択されている場合、2値化処理部10bで記憶装置27のプログラムにより擬似中間調の画像に変換されて電話回線網21に送出される。本アルゴリズムを実行するために、読取られた画像は、そのまま画像記憶装置210に記憶され、擬似中間調に変換された後、まとめて送出されるか、あるいは、変換に必要なライン数だけ記憶、遅延され、擬似中間調に変換後、ほぼリアルタイムで電話回線網21に送出される。
【0029】
図2は、文字部分の境界(文字エッジ)を判断する注目ピクセルおよび参照ピクセルの位置関係を示す図である。文字部分の境界の判断は、領域判断部20aによって行われ、入力画像の種類によって領域判断部20aが有する第1判断手段および第2判断手段のどちらかが使用される。
【0030】
図2(A)は、第1判断手段によって文字エッジを判断する場合の注目ピクセルおよび参照ピクセルを示している。図2(A)で、現在注目されているピクセル11(◎)に対し、右上、右下、左上、左下に位置する参照ピクセル12(●)を加えた5ピクセルの濃度のうち最大値Qmaxと最小値Qminとの差が予め設定されたしきい値Te以上であれば、すなわちQmax−Qmin>Teであれば、その注目ピクセル11は文字エッジであると判断される。
【0031】
図2の(B)は、第2判断手段によって文字エッジを判断する場合の注目ピクセル11および参照ピクセル12を示している。注目ピクセル11の右上の右上、右下の右下、左上の左上、左下の左下に位置する4ピクセルを参照ピクセル12とし、注目ピクセル11を合わせて5ピクセルで前記判断基準と同じ方法で文字エッジの判断を行っている。いずれの判断手段においても注目ピクセル11の×方向45度の4ピクセルを参照ピクセル12としている。これは、網点が通常、原稿に対し45度の角度を持って配置しているからである。また入力画像の網点のピッチが異なる場合に、注目ピクセル11と参照ピクセル12との距離が異なる第1および第2判断手段のうちユーザが最適な手段を選択することで、網点と文字エッジとの誤判断を減少し、より正確に文字エッジを検出することができる。具体的には、ユーザは、表示装置211の指示に従って操作キー213、ダイヤルキー212およびそれらの入力を受けた制御装置24からなる切換手段を用いて最適な判断手段に切換える。
【0032】
文字エッジを検出した後、これらの文字エッジを2値化する過程に移る。文字部分の2値化処理には、文字エッジおよびこの文字エッジで囲まれた部分を文字部分と判断し、全ての部分で単純2値判定を行い、黒文字および白抜き文字とする処理と、エッジのみ単純2値化を行う処理があるが、ここでは後者を用いて説明する。これは、文字も中間調画像である場合、文字のエッジ以外の部分を擬似中間調で変換し、エッジのみで単純2値化を行うことで文字の視認性を向上するとともに、文字の中央部は、中間調で表現した方が原画に近い画像に変換される。
【0033】
図3は、従来の方法による文字エッジの2値化処理を示す図である。ここで、たとえば、各ピクセルあたり8ビットで、256段階の中間調表現で示される場合、黒は濃度0、白は濃度255の値で示される。図3(A)は、文字エッジと判断された部分を単純2値化法で2値化する方法であり、黒字部分33より、文字エッジと判断されるエッジ検出部分34が広くなる。閾値37の値を小さくして黒側に近づけると、エッジ検出部分34は白ドットとなり、2値化画像38の黒ドットで表される文字部分の周辺に白抜き部分が生じ、文字を白色で囲んだような2値化となる。図3(B)で示すように、閾値37を大きくして白側に近づけ、白抜き部分が生じないように変更すると、エッジ検出部分34は黒ドットとなり、2値化画像38の文字部分が実際の文字部分33より広く出力されることで文字が太く変換されることになる。
【0034】
図4は、本発明の文字部分2値化処理手段による2値化処理を示すである。文字部分の2値化は、2値化処理部20bの文字部分2値化処理手段によって行われる。注目されたピクセル11の周辺ピクセルの平均濃度をHとする。周辺の定義は、たとえば、注目ピクセル11を中心として、主走査方向に3〜10ピクセル、副走査方向に5〜20ピクセル程度の範囲を選択し、その範囲内のピクセル濃度の平均を取ると良好な結果が得られることが分かっている。この平均濃度Hに対し、予め規定された濃度差d1,d2を設定し、白閾値42はH+d1、黒閾値41はH−d2と設定する。このとき文字エッジであると判断されたピクセルが白方向の濃度差であれば白ドットに設定し、黒方向の濃度差であれば黒ドットに設定する。文字エッジであると判断されたピクセルは、その濃度Qが、Q>H+d1であれば白ドットに、Q<H−d2であれば黒ドットに、H+d2≧Q≧H−d1であれば、擬似中間調処理で決定された色のドットに2値化する。d1の値とd2の値は、同じ値でも充分実用に耐える。図4(A)は黒文字の2値化、図4(B)は白抜き文字の2値化の例であり、黒字部分33、白字部分43がそれぞれ黒ドット、白ドットに2値化されることを表している。また、文字の中間調濃度によっては、濃度差d1およびd2を再設定する必要があり、ユーザによって最適な値に変更することが可能である。具体的には、ユーザは、表示装置211の指示に従って操作キー213、ダイヤルキー212を用いて最適な濃度差を入力する。この文字部分2値化処理手段により、文字エッジと誤判断された網点も擬似中間調で2値化される可能性が向上し、白抜き文字もエッジを正確に表現することができる。
【0035】
注目ピクセル11と参照ピクセル12との位置関係は、通常、主走査方向および副走査方向の解像度がほぼ等しい基準解像度、例えば擬似中間調で表現する場合は8ドット/mm×7.7ドット/mm、またはカラー画像の場合は200dpi×200dpiにおけるピクセル位置であるが、16ドット/mm×7.7ドット/mmなどの他の解像度で中間調表現する場合、基準解像度における参照ピクセル位置に最も近いピクセルを新たに参照ピクセル12とする。
【0036】
以上に示した文字エッジの判断手段および文字部分の2値化処理手段は、ユーザによってその使用を解除することができる。設定方法は、これまでに述べた表示装置211と操作キー213およびダイヤルキー212の操作で行う。この機能は、たとえば写真の中の看板に書かれている文字など全体を中間調で表現したときなど、本発明における各手段を用いない方が望ましい場合に有効である。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、文字部分の境界を正確に検出し、原画像により近い表現の2値化画像を出力することができる。また、白抜き文字の境界および中間調部分において、原画像により近い表現の2値化画像を出力することができる。
【0038】
また本発明によれば、入力画像の網点のピッチが異なる場合でも文字部分の境界を正確に検出することができる。
【0040】
また本発明によれば、種々の解像度に対応して文字部分の境界を正確に検出することができる。
【0041】
また本発明によれば、ユーザが最適な処理条件を設定して原画像により近い表現の2値化画像を出力することができる。
【0042】
また本発明によれば、判断手段および文字部分2値化処理手段を用いない方が望ましい入力画像にも対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である画像処理装置20を用いたファクシミリ装置10のブロック図である。
【図2】文字部分の境界(文字エッジ)を判断する注目ピクセルおよび参照ピクセルの位置関係を示す図である。
【図3】従来の方法による文字エッジの2値化処理を示す図である。
【図4】本発明の文字部分2値化処理手段による2値化処理を示すである。
【符号の説明】
10 ファクシミリ装置
11 注目ピクセル
12 参照ピクセル
20 画像処理装置
20a 領域判別部
20b 2値化処理部
Claims (6)
- 入力画像を文字部分と中間調部分とに領域分離し、それぞれに対応した2値化処理を行って出力する画像処理装置において、
注目されたピクセルおよび、注目されたピクセルの右上、右下、左上、左下に位置する参照ピクセルを含む5ピクセルの濃度の最大値と最小値との差が予め規定されたしきい値以上であれば、注目されたピクセルを文字部分の境界であると判断する判断手段と、
前記領域分離によって文字部分または文字部分の境界であると判断された注目ピクセルの濃度と、そのピクセルの周辺ピクセルの平均濃度との差が、予め設定された値以上であり、白方向の濃度差であれば、注目ピクセルを白ドットに設定し、黒方向の濃度差であれば、黒ドットに設定し、中間の濃度であれば擬似中間調処理で決定された濃度のドットに設定することで、2値化処理を行うか擬似中間調処理を行うかの判断と2値化処理とを同時に行う文字部分2値化処理手段とを有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記判断手段である第1判断手段と、
注目されたピクセルおよび、注目されたピクセルの右上のピクセルの右上、右下のピクセルの右下、左上のピクセルの左上、左下のピクセルの左下に位置する参照ピクセルを含む5ピクセルの濃度の最大値と最小値との差が予め規定された値以上であれば、注目されたピクセルを文字部分の境界と判断する第2判断手段と、
ユーザによって第1判断手段と第2判断手段とが切換えられる切換手段とを有することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。 - 前記文字部分2値化処理手段は、前記周辺ピクセルの平均濃度Hに対して予め規定された濃度差d1、d2を設定し、前記注目ピクセルの濃度Qと、白閾値であるH+d1および黒閾値であるH−d2とを比較することを特徴とする請求項1または2記載の画像処理装置。
- 前記注目されたピクセルおよび参照ピクセルの位置は、縦横の解像度がほぼ等しい基準解像度におけるピクセル位置とし、他の解像度で処理する場合の参照ピクセル位置は、前記基準解像度におけるピクセル位置に最も近いピクセル位置とすることを特徴とする請求項1または2記載の画像処理装置。
- 前記しきい値および前記濃度差の値の少なくとも一方をユーザが変更することができることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の画像処理装置。
- 請求項1記載の判断手段および文字部分2値化処理手段の少なくとも一方の使用をユーザが解除することができることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
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