JP3805489B2 - 内視鏡光源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内視鏡光源装置、更に詳しくは多灯式における光源の切り換え制御部分に特徴のある内視鏡光源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
2灯式の光源等で代表される多灯式の内視鏡光源装置は、例えば特公平3−61167号公報に示されるように、照診灯とそれに代わる予備灯を有して構成され、通常は照診灯を点灯動作させて内視鏡に照明光を伝送し、照診灯が断線した非常時のときは照診灯の代わりに予備灯により照明光を内視鏡に供給することのできる光源装置である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の多灯式の内視鏡光源装置においては、照診灯が断線して予備灯に切り換わる際、光軸上になくてもランプが点灯してしまう恐れと、照診灯が断線せず観察光量が極端に減少して観察不可能になっても予備灯に切り換わないといった問題がある。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構成により、照診灯が断線もしくは寿命期において光量が極端に減少しても、正確に予備灯の光軸を照明光供給光学系の光軸に一致させ、適正な光量の照明光を内視鏡に供給することのできる内視鏡光源装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の内視鏡光源装置は、電源により供給された電力を徐々に負荷に供給するためのソフトスタート回路と、前記電源から前記ソフトスタート回路を介して電力を供給され、外部へ照明光を出射するための所定の位置に配置された第1ハロゲンランプと、前記電源から前記ソフトスタート回路を介して電力を供給されて外部へ照明光を出射するための第2ハロゲンランプと、前記第1ハロゲンランプと前記第2ハロゲンランプとを前記所定の位置と非所定の位置との間で移動可能に保持するランプ移動手段と、前記所定の位置に配置されたハロゲンランプを点灯させるための回路の電気状態を検出する電気状態検出手段によって検出された該回路の電気状態の変化に応じて前記第1ハロゲンランプに代えて前記第2ハロゲンランプを前記所定の位置へと配置するよう前記ランプ移動手段を制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記所定の位置に配置されたハロゲンランプを点灯するための負荷回路内に並列に設けられた放電回路を制御して、前記負荷回路内の出力段コンデンサに蓄えられた電荷を放電させた後に該負荷回路によるハロゲンランプの点灯駆動を制御することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について述べる。
【0008】
図1ないし図5は本発明の一実施の形態に係わり、図1は内視鏡光源装置の構成を示す構成図、図2は図1の移動板の構成を示す構成図、図3は図1のコントローラの構成を示すブロック図、図4は図3のドライブ回路の構成を示す構成図、図5は図1の内視鏡光源装置の作用を説明するタイミング図である。
【0009】
(構成)
図1に示すように、本実施の形態の多灯式の内視鏡光源装置1は、通常は、例えばハロゲンランプからなる第1ランプ2を点灯動作させ発光した照明光を集光レンズ3により絞り4を介して内視鏡5のライトガイド6の入射端面に集光させ内視鏡に照明光を供給するようになっている。第1ランプ2は例えばハロゲンランプからなる第2ランプ7と共に、集光レンズ3及び絞り4からなる照明光供給光学系の光軸(以下、照明光の光軸と記す)に対して直角方向に移動自在な移動板8上に配置されている。移動板8は、上記照明光の光軸に対して直角方向に移動自在となるよう、内視鏡光源装置1本体に備えられたリニアガイド(図示せず)上に備えられている。
【0010】
また、移動板8には、モータ16の回転軸に備えたピニオン(図示せず)と噛み合うラック(図示せず)により、移動板8には、モータ16の回転軸駆動が直進移動に変換された伝達されるので、移動板8は、モータ16の回転により上記光軸に対して直角に移動可能となる。
【0011】
通常は、第1ランプ2が照明光の光軸上に位置しており、例えば第1ランプ2が断線した場合には移動板8を照明光の光軸に対して直角方向に移動することにより第2ランプ7をが照明光の光軸上に位置させることで、第1ランプ2に代わり第2ランプ7により内視鏡5に照明光を供給するようになっている。
【0012】
内視鏡5の先端には図示しない撮像素子が設けられており、この撮像素子からの明るさ信号がビデオプロセッサ9を経由して内視鏡光源装置1に供給され、この明るさ信号が内視鏡光源装置1内の比較器10に出力されるようになっている。比較器10では、D/A変換器11が変換したコントローラ12からの例えば8ビットの明るさ基準データのアナログの基準信号と、ビデオプロセッサ9を経由した内視鏡5からの明るさ信号とを比較し、適正な明るさの照明光がライトガイド6に供給されるように絞り駆動回路13により絞り4を駆動し調光するようになっている。
【0013】
上述したように、通常は第1ランプ2を照明光の光軸上に位置させ、例えば第1ランプ2が断線した場合には移動板8を照明光の光軸に対して直角方向に移動することにより第2ランプ7が照明光の光軸上に位置させるが、その位置決めは、移動板8の移動範囲の所定の位置に配置されている第1マイクロスイッチ14及び第2マイクロスイッチ15からの第1位置信号と第2位置信号によりコントローラ12の制御により行われる。
【0014】
すなわち、例えば第1ランプ2が照明光の光軸上にあるときは第1マイクロスイッチ14に移動板8の一方の側面が当接し第1マイクロスイッチ14がONとなり第1位置信号としてコントローラ12に出力され、コントローラ12は第1ランプ2が照明光の光軸上に位置していることを検知している。
【0015】
一方、例えば第1ランプ2が断線した場合には、コントローラ12はモータ16を駆動制御し、移動板8の他方の側面が第2マイクロスイッチ15に当接するまで移動板8を照明光の光軸に対して直角方向に並進移動させ、第2マイクロスイッチ15に移動板8の他方の側面が当接し第2マイクロスイッチ15がONとなり第2位置信号としてコントローラ12に出力されると、コントローラ12は第2ランプ7が照明光の光軸上に位置したことを検知し、モータ16の駆動を停止する。
【0016】
このように第1マイクロスイッチ14及び第2マイクロスイッチ15からの第1位置信号と第2位置信号により、正確に第1ランプ2あるいは第2ランプ7を照明光の光軸上に位置決めできるようになっている。
【0017】
なお、ランプ移動手段は、図1のものに限らず、例えば図2に示すように、扇型形状の移動板8を回動(揺動)させるランプ移動手段でもよい。
【0018】
具体的には、モータ16により基部を中心に移動板8を回動可能とし、移動板8には、扇型形状の対称線(扇の中心角を2分割する仮想線)を中心に第1ランプ2及び第2ランプ7が対称に配置すると共に、移動板8の回転範囲端であって移動板8の両端近傍には、第1マイクロスイッチ14、第2マイクロスイッチ15を配置している。
【0019】
なお、その他の構成及び第1ランプ2及び第2ランプ7の位置決めについては、図1におけるランプ移動手段と同様である。
【0020】
ところで、第1ランプ2及び第2ランプ7の一方の端子は、第1リレー17及び第2リレー18をそれぞれ介しランプ負荷回路19の出力段コンデンサ20の+側に接続され、第1ランプ2及び第2ランプ7の他方の端子はランプ負荷回路19の出力段コンデンサ20の−側に接続に接続されており、コントローラ12は第1リレー17及び第2リレー18を制御することで第1ランプ2あるいは第2ランプ7の点灯動作を選択的に制御することができるようになっている。
【0021】
ランプ負荷回路19では、コントローラ12からの点灯制御信号により第1ランプ2あるいは第2ランプ7の点灯駆動が制御され、コントローラ12には、ランプ負荷回路19の図示しない電流検出部からの電流検出信号及び出力段コンデンサ20の両端の電圧を検知する電圧検知回路21からの検知信号が入力されている。そして、コントローラ12は、電流検出信号により第1ランプ2あるいは第2ランプ7の断線を監視している。
【0022】
また、コントローラ12によりランプ負荷回路19の点灯駆動の停止がなされた場合、出力段コンデンサ20には電荷がチャージされている状態であり、第1ランプ2から第2ランプ7に切り換えた際に、チャージ電荷により第2リレー18を介して第2ランプ7に突入電流が流れることになり、最悪第2ランプ7を断線させてしまう恐れがあり、つまり、第1ランプ2が断線し第2ランプ7に切り換わったとしても、第2ランプ7が点灯しないことが起きる場合がある。
【0023】
そこで、本実施の形態では、コントローラ12によりランプ負荷回路19の点灯駆動の停止がなされた場合、コントローラ12の制御により放電リレー22をONとし放電抵抗23を介してチャージ電荷を放電するようになっている。なお、このときの出力段コンデンサ20の電圧は電圧検知回路21により検知されており、コントローラ12は電圧検知回路21により放電状態と点灯電圧を監視している。
【0024】
第1リレー17及び第2リレー18に接続されている第1ランプ2及び第2ランプ7の端子は、第1リレー17及び第2リレー18の接続の前段より切り換えリレー24の入力端子にそれぞれ分岐接続されており、コントローラ12によりいずれか一方が選択されるようになっている。切り換えリレー24の出力端子はフォトカプラ25のカソード側に接続され、フォトカプラ25のアノード側は抵抗26を介して第1リレー17及び第2リレー18の接続の出力段、すなわちランプ負荷回路19側に接続されている。このような構成により、コントローラ12は、第1ランプ2及び第2ランプ7の断線を監視し、電圧検知回路21によりハロゲンランプのフィラメントの状態であるランプ点灯電圧を監視している。
【0025】
つまり、第1ランプ2及び第2ランプ7(以下、単にランプとも記す)に用いられるハロゲンランプの特性上、ハロゲンランプに電圧を印加させると、突入電流が発生することは一般的に知られている。ランプへの電源突入時に発生する突入電流により、ハロゲンランプが切れたり、またハロゲンランプのフィラメントにダメージを与えて寿命を短くしてしまう。
【0026】
そのため、ランプへの電源投入時に発生する突入電流を防止し、ハロゲンランプの断線または寿命を延ばすために、ハロゲンランプに徐々に電圧または電流がかかるように、ランプ負荷回路19にはソフトスタート回路を設けられている。このようなソフトスタート回路を具備したランプ負荷回路19では、ハロゲンランプに電圧を印加させると、突入電流が生じずランプが切れにくくなる。また、電源投入時にランプへのダメージが小さくなり、ランプの寿命が延びる。
【0027】
ところが、ソフトスタート回路を具備したランプ負荷回路19でランプを点灯させると、ランプが寿命末期になると、ランプのフィラメントが細くなって、一旦は断線はするものの、電源を再投入するとフィラメントが溶け、溶けたフィラメント同志が溶着してフィラメントが変形しながら結線され、再度点灯する場合がある。
【0028】
ランプのフィラメントが溶着した場合、フィラメントの抵抗値が小さくなるため、定電圧制御のランプ負荷回路19では出力電流が大きくなる。ランプ負荷回路19にはフの字特性の保護回路が一般的に付いており、ある一定の電流になると、保護回路が働き、電圧を下げ、出力を低下させてしまう。そのため、ランプに与えるダメージは更に小さくなり、ランプの寿命を延命させる。
【0029】
従って、ランプの印加電圧が降下するため、内視鏡の入射端に入射する照明光も降下してしまう。さらに、前記したように、フィラメントが変形することで、フィラメントが光軸上からずれるため、内視鏡の入射端に入射する光が更に降下する。
【0030】
そこで、本実施の形態では、後述するように、断線のみならずランプの状態を監視し、例えば第1ランプ2が延命しランプが暗くなる場合においては適切に第2ランプ7に交換することが可能であると共に、例えば第2ランプ7が延命しランプが暗くなる場合においても適切に第2ランプ7を交換することが可能になっている。
【0031】
また、コントローラ12には、ラッチングリレーからなる点灯記憶リレー27が接続されており、コントローラ12は前回のランプ負荷回路19の点灯駆動制御状態を、例えば点灯記憶リレー27がHighのときは第1ランプ2が点灯していた状態、点灯記憶リレー27がLowのときは第2ランプ7が点灯していた状態として記憶するようになっている。
【0032】
さらに、コントローラ12は、上記の種々の制御内容及びランプ(第1ランプ2及び第2ランプ7)の状態を表示パネル28に表示することで、使用者に告知できるようになっている。
【0033】
コントローラ12は、図3に示すように、メインコントローラ31及びドライブ回路32より構成され、ドライブ回路32はメインコントローラ31により制御され、第1マイクロスイッチ14及び第2マイクロスイッチ15からの第1位置信号と第2位置信号を入力すると共に、切り換えリレー24、フォトカプラ25及び電圧検知回路21等からなるランプ状態検知手段33からの信号により、モータ16、ランプ負荷回路19、放電抵抗22と放電リレー23からなる放電手段34及び第1リレーと第2リレーからなるランプ切換手段35を駆動するようになっている。
【0034】
ドライブ回路32は、図4に示すように、複数のドライバIC41の出力を一つの信号で制御するようになっており、メインコントローラ31により制御されるリセット回路42及びタイマ回路43の出力の論理和である制御信号を一つのトランジスタ44のON、OFFにより制御するようになっている。
【0035】
(作用)
内視鏡光源装置1の電源を立ち上げると、コントローラ12は、ラッチングリレーからなる点灯記憶リレー27の状態を読み込み、前回使用されていたランプが第1ランプ2か第2ランプ7かを検知する。通常は第1ランプ2を使用しているため、以下、第1ランプ2が前回使用されていたものとして説明する。なお、第2ランプ7が選択されていた場合でも以下の作用は同様である。
【0036】
コントローラ12は、点灯記憶リレー27の状態を読み込み、前回使用されていたランプが第1ランプ2であると判断すると、第2リレー18をONし第1リレー17をOFFして第2ランプ7を点灯可能状態とする。このとき放電リレー23はOFFであり、切り換えリレー24は第1ランプ2側に切り換えられている。
【0037】
そして、コントローラ12は点灯制御信号によりランプ負荷回路19に対して点灯指示を行い、ある一定期間第2ランプ7を点灯させる。この一定期間の間に、電圧検知回路21は、第2ランプ7の点灯電圧を監視し、第2ランプ7のフィラメントが変形溶着していないかの検知を行い、コントローラ12は点灯電圧を読み込む。
【0038】
次に、コントローラ12は、点灯制御信号により消灯指示を行い、第2ランプ7を消灯させ、放電リレー23をONし、ランプ負荷回路19内の出力段コンデンサ20の電荷を放電させる。
【0039】
また、コントローラ12は、第1マイクロスイッチ14からの第1位置信号がONになっているかどうか確認し、ONならば第1ランプ2が照明光の光軸上にあると認識し、ONでないならばモータ16を駆動し第1マイクロスイッチ14がONとなるように移動板8を移動させ、第1ランプ2を照明光の光軸上に位置させる。
【0040】
また、移動板8の移動と同時に、第1リレー17をONすると共に第2リレー18をOFFして、第1ランプ2を点灯可能状態とする。このとき、放電リレー23はOFFであり、切り換えリレー24は第2ランプ7側に切り換えられている。そして、コントローラ12は、点灯制御信号によりランプ負荷回路19に対して点灯指示を行い、この結果、第1ランプ2が点灯する。そして、比較器10でD/A変換器11が変換したコントローラ12からの例えば8ビットの明るさ基準データのアナログの基準信号と、内視鏡5からの明るさ信号とを比較し、適正な明るさの照明光がライトガイド6に供給されるように絞り駆動回路13により絞り4を駆動し調光する。
【0041】
内視鏡光源装置1の電源立ち上げ時、コントローラ12は、第1ランプ2と第2ランプ7の印加電圧を電圧検知回路21を介して読み込むと共に、ランプ負荷回路19からの電流検出信号により第1ランプ2と第2ランプ7のフィラメントが変形溶着または断線が生じた場合には検知できるようになっている。
【0042】
一方、内視鏡光源装置1の通常使用時の第2ランプ7に関しては、第2リレー18がOFFで切り換えリレー24が第2ランプ7側に切り換えられているので、抵抗26により微小電流がランプ負荷回路19からフォトカプラ25、切り換えリレー24及び第2ランプ7を流れるため、フォトカプラ25で絶縁した状態でこの微小電流をコントローラ12が検知する。もしこのときフォトカプラ25から検知信号が出力されなければ、すなわち微小電流が流れないとすると、第2ランプ7は断線していることになるので、コントローラ12は表示パネル28に第2ランプ7の断線を告知するための表示を行い、使用者に警告する。
【0043】
また、電圧検知回路21から検知信号が所定値以下である場合には、第1ランプ2のフィラメントが溶着し抵抗値が減少し第1ランプ2は寿命となっている(必要な光量を得ることのできない)状態と判断し、同様に使用できない旨を告知する表示を表示パネル28に行い、使用者に警告する。
【0044】
以下は、第2ランプ7は正常で、第1ランプ2が使用時に断線した際の作用について説明する。なお、第1ランプ2のフィラメントが変形溶着した場合でも以下の作用は同様である。
【0045】
図5(a)に示すように、コントローラ12は、ランプ負荷回路19からの電流検出信号よりランプ状態を検知し、電流検出信号がOFFになると断線と判断し、表示パネル28に第1ランプ2の断線を告知するための表示を行い、使用者に警告する。そして、点灯制御信号によりランプ負荷回路19の点灯駆動を停止する(図5(b))と共に、放電リレー23をONする(図5(c))。これによりランプ負荷回路19の出力段コンデンサ20の電圧は、図5(f)に示すように、所定の時定数で0Vになる。
【0046】
そして、ランプ負荷回路19の出力段コンデンサ20の電圧が0V(すなわちチャージ電荷が放電された状態)になると、第1リレー17をOFFし第2リレー18をONにする(図5(d)及び図5(e))。その後所定時間経過後に、放電リレー23をOFFする(図5(c))と共に、点灯制御信号によりランプ負荷回路19の点灯駆動を開始する(図5(b))。
【0047】
また、モータ16に対して移動駆動信号を出力する(図5(i))ことで、モータ16を駆動し照明光の光軸上のランプを第1ランプ2から第2ランプ7に切り換える。この状態は、第1マイクロスイッチ14からの第1位置信号(図5(g))と第2マイクロスイッチ15からの第2位置信号(図5(h))とにより、コントローラ12が監視している。
【0048】
この結果、ランプ負荷回路19の出力段コンデンサ20の電圧は、図5(f)に示すように、所定の時定数で所定の電圧になり、この電圧が第2ランプ7に印加され、第2ランプ7から照明光が内視鏡5に供給される。このとき、上述したように第2ランプ7は断線や寿命といった不具合が予めチェックされているので、所望の光量の照明光を内視鏡5に供給することができる。
【0049】
なお、第1マイクロスイッチ14からの第1位置信号がOFF(図5(j))となった後、第2マイクロスイッチ15からの第2位置信号がONとならないとき(例えば、モータ16あるいは第2マイクロスイッチ15の不具合が生じたとき:図5(k))は、点灯制御信号によりランプ負荷回路19の点灯駆動をある所定の期間後、停止する(図5(l))と共に、放電リレー23をONしランプ負荷回路19の出力段コンデンサ20の電荷を放電させる(図4(n))。また、コントローラ12は、モータ16に対する移動駆動信号の出力を所定時間経過後に停止させ(図5(m))、ランプの移動ができない旨の表示を表示パネル28に行い、使用者に警告する。
【0050】
(効果)
このように本実施の形態では、第1マイクロスイッチ14及び第2マイクロスイッチ15からの第1位置信号と第2位置信号により、第1ランプ2あるいは第2ランプ7を照明光の光軸上に位置決めしているので、第1ランプ2が断線もしくは変形溶着して第2ランプ7に切り換えた場合にも、正確に第2ランプ7の光軸を照明光供給光学系の光軸に一致させることができ、適正な光量の照明光を内視鏡に供給することができる。
【0051】
また、内視鏡光源装置1を使用する毎に予備ランプである第2ランプ7の断線や寿命といった不具合を予めチェックしているので、第1ランプ2が断線もしくは寿命に至った場合でも、第2ランプ7の光軸を照明光供給光学系の光軸に一致させることができ、確実に適正な光量の照明光を内視鏡に供給することができる。
【0052】
[付記]
(付記項1) 複数のハロゲンランプを具備した内視鏡光源装置において、
前記ハロゲンランプからの光を内視鏡に供給するランプ光学手段と、
ソフトスタート回路を具備し前記ハロゲンランプを点灯させるランプ点灯手段と、
前記ハロゲンランプのランプ状態を検出するランプ状態検出手段と、
前記ハロゲンランプの前記ランプ光学手段に対する位置を検出するランプ位置検出手段と、
前記ランプ位置検出手段の検出結果に基づき、前記ハロゲンランプを前記ランプ光学手段の所定の位置に移動するランプ移動手段と
を備えたことを特徴とする内視鏡光源装置。
【0053】
(付記項2) 前記ランプ状態検出手段は、前記ハロゲンランプの断線と前記ハロゲンランプの印加電圧を検知する検知手段を有する
ことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡光源装置。
【0054】
付記項2の内視鏡光源装置では、一方のランプが寿命末期になってフィラメントが変形し、印加電圧が降下した場合でも、適切に他方のランプに切り換えることを可能とする。
【0055】
(付記項3) ランプ点灯手段は、前記ソフトスタート回路に蓄えられた電荷を放電する放電手段を有する
ことを特徴とする付記項2に記載の内視鏡光源装置。
【0056】
付記項3の内視鏡光源装置では、切り換えられたランプに対して突入電流によるダメージを与えない、且つ断線させないことを可能とする。
【0057】
(付記項4) 前記検知手段は、電源の立ち上げ時毎に、前記ハロゲンランプの断線と前記ハロゲンランプの印加電圧を検知する
ことを特徴とする付記項2に記載の内視鏡光源装置。
【0058】
付記項4の内視鏡光源装置では、電源立ち上げ時に複数のハロゲンランプの状態を検出し、ハロゲンランプそれぞれの状態を確実に操作者に表示し、告知することを可能とする。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の内視鏡光源装置によれば、簡単な構成により、照診灯が断線もしくは寿命期において光量が極端に減少しても、正確に予備灯の光軸を照明光供給光学系の光軸に一致させ、適正な光量の照明光を内視鏡に供給することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る内視鏡光源装置の構成を示す構成図
【図2】図1の移動板の構成を示す構成図
【図3】図1のコントローラの構成を示すブロック図
【図4】図3のドライブ回路の構成を示す構成図
【図5】図1の内視鏡光源装置の作用を説明するタイミング図
【符号の説明】
1…内視鏡光源装置
2…第1ランプ
3…集光レンズ
4…絞り
5…内視鏡
6…ライトガイド
7…第2ランプ
8…移動板
9…ビデオプロセッサ
10…比較器
11…D/A変換器
12…コントローラ
13…絞り駆動回路
14…第1マイクロスイッチ
15…第2マイクロスイッチ
16…モータ
17…第1リレー
18…第2リレー
19…ランプ負荷回路
20…出力段コンデンサ
21…電圧検知回路
22…放電リレー
23…放電抵抗
24…切り換えリレー
25…フォトカプラ
26…抵抗
27…点灯記憶リレー
28…表示パネル

Claims (1)

  1. 電源により供給された電力を徐々に負荷に供給するためのソフトスタート回路と、
    前記電源から前記ソフトスタート回路を介して電力を供給され、外部へ照明光を出射するための所定の位置に配置された第1ハロゲンランプと、
    前記電源から前記ソフトスタート回路を介して電力を供給されて外部へ照明光を出射するための第2ハロゲンランプと、
    前記第1ハロゲンランプと前記第2ハロゲンランプとを前記所定の位置と非所定の位置との間で移動可能に保持するランプ移動手段と、
    前記所定の位置に配置されたハロゲンランプを点灯させるための回路の電気状態を検出する電気状態検出手段によって検出された該回路の電気状態の変化に応じて前記第1ハロゲンランプに代えて前記第2ハロゲンランプを前記所定の位置へと配置するよう前記ランプ移動手段を制御するコントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、前記所定の位置に配置されたハロゲンランプを点灯するための負荷回路内に並列に設けられた放電回路を制御して、前記負荷回路内の出力段コンデンサに蓄えられた電荷を放電させた後に該負荷回路によるハロゲンランプの点灯駆動を制御することを特徴とする内視鏡光源装置。
JP20047297A 1997-02-20 1997-07-25 内視鏡光源装置 Expired - Fee Related JP3805489B2 (ja)

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