JP3804775B2 - 負圧破壊装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上水道から直接に又は受水槽からポンプ圧送により間接に供給される浄水が分岐路を通して大気開放の貯槽へ直接又は間接に注水可能とされたものにおいて、浄水供給路側での負圧発生の際にその負圧を破壊(解消)して貯槽側から浄水供給路側への逆流発生を阻止するために用いられる負圧破壊装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の負圧破壊装置として、例えば給湯装置に設置されたものが知られている。この給湯装置は、浄水が給水される浄水供給路としての給湯回路又は給水回路により台所等の給湯栓又は給水栓に対し給湯又は給水する一方、浴槽や洗濯槽等の大気開放する貯槽へ上記給湯回路又は給水回路から分岐した注湯路(分岐路)又は注水路(分岐路)を通して湯又は水を直接に又は間接に注湯又は注水し得るように構成されており、上記注湯路や注水路に対し負圧破壊装置が介装されている。このような負圧破壊装置は、水道水(浄水)が給水される給湯回路又は給水回路内において例えば水道水供給側の断水あるいは停電等に起因して負圧が生じた場合に、浴槽や洗濯槽等の貯槽の湯水が逆流して給湯回路内又は給水回路内、つまり浄水供給路内に流入する事態の発生を阻止するために設けられるものであり、上記負圧破壊装置により給湯回路又は給水回路と上記貯槽との間を注湯・注水及び遮断の切換を可能にしつつも縁切り可能な状態に接続するようにしている。つまり、浄水が充満している給湯回路又は給水回路に対し雑水である浴槽や洗濯槽内の湯水が逆流して混入してしまう事態の発生を防止するために負圧破壊装置が介装されている。この逆流防止性能を実現するための従来の負圧破壊装置を図10に示す給湯装置10に設置された例に基づいて説明する。
【0003】
この給湯装置10は貯槽として浴槽3に対し注湯し得るようにした給湯器付き風呂釜を例にしたものである。すなわち、上記給湯装置10は給湯回路2を備え、この給湯回路2は水道水の供給を受ける給水路21と、燃焼バーナ23の燃焼熱により熱交換加熱する熱交換器22と、給湯栓26a,26bに給湯するための出湯路24及び給湯路25とを備えている。また、上記給湯回路2の給湯側に介装された流量調整弁(水量サーボ弁)30の下流から注湯路50が分岐され、この注湯路50を介して給湯回路2と、浴槽3に連通された追い焚き循環回路4とが連通接続されて浴槽3に対し注湯又は注水(以下、両者をまとめて単に「注湯」という)が可能とされている。そして、この注湯路50に対し、上流側からバキュームブレーカ(負圧破壊弁)52、注湯電磁弁53及び2段の逆止弁54,55の順で配設された負圧破壊装置5を介装させている。なお、符号51は注湯流量を検出するための注湯流量センサである。
【0004】
上記のバキュームブレーカ52は回路内に所定の負圧が生じたときに外気(エア)を吸い込んで負圧状態を解消(破壊)するもの、注湯電磁弁53は注湯路50を開閉切換えして注湯及び遮断の切換を行うもの、また、2段の逆止弁54,55は給水圧を受けて注湯方向(順方向)への流通を許容しつつ給水圧の解消により閉弁状態にバネ復帰して逆方向への流通を阻止するものである。
【0005】
より詳しくは、上記バキュームブレーカ52は、弁体がバネにより弁座に押し付けられた状態で常時は注湯路50内の給水圧により閉状態に維持される一方、回路内に所定の負圧が作用したときには上記弁体がバネに抗して開きエアを回路内に吸い込んで上記負圧を解消するようになっている。つまり、上記バキュームブレーカ52は給水圧を受けて閉弁状態に維持され、負圧を受けて開弁するという圧力バランス型のものにより構成され、上記バネは所定の負圧(設定吸気作動圧)の発生により吸気作動し始めるように初期付勢力を弁体に付与するものである。
【0006】
また、上記注湯電磁弁53は、パイロット式のダイヤフラム弁により構成され給湯回路2側の給水圧により閉弁状態に維持されるようになっている。すなわち、弁体である可撓性ダイヤフラム弁を挟んで一側にダイヤフラム室が区画形成される一方、他側において筒状の弁座により区画されて外周側が上記給湯回路2と連通され、内周側が浴槽3側と連通されている。そして、上記弁座の先端にダイヤフラム弁が押し付けられることにより給湯回路2側と浴槽3側とを遮断した状態、つまり閉弁状態になり、この閉弁状態においてはブリード孔を通して給湯回路2側から給水圧がダイヤフラム室にブリードインされ、この給水圧がダイヤフラム弁に対し閉弁維持圧として作用するようになっている。従って、給水圧が高圧であればある程、より高い圧力で閉弁側に押し付けられて高い閉シール性能を発揮する。一方、注湯時には電磁石に通電することによりダイヤフラム弁中央のセンター孔を開いてダイヤフラム室と弁座内周側(浴槽3側)とを連通させてダイヤフラム弁を開弁させるようになっている。
【0007】
ここで、上記の負圧が生じる場合としては、本来は給水圧(正圧)が作用している給湯回路側(給水一次側)において給水元である水道の断水や、受水槽等から各集合住宅(マンション等)の上階へポンプ圧送している場合に停電によるポンプ停止等が発生することにより、給水一次側の圧力が低下して負圧を生じる場合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の負圧破壊装置においては、負圧破壊装置5が正常に作動している状態であれば所定の逆流防止性能を満足するものではあるが、例えば注湯電磁弁53や逆止弁54,55に故障等の異常が発生した場合には給水一次側での負圧発生により浴槽3側からの逆流入が生じてしまうおそれがある。
【0009】
すなわち、上記注湯電磁弁53や逆止弁54,55に故障又は異物噛み込み等の原因により本来閉止すべきとき(例えば注湯完了したときの定常状態のとき)に完全には閉止せずに開いたままの閉作動異常が生じた場合、給水一次側が断水等により負圧状態に陥ると、その負圧が浴槽3側まで及ぶことになる。この負圧発生の際にはバキュームブレーカ52が開きエアを吸い込み始めて負圧を破壊することにはなるものの、このバキュームブレーカ52は上記の如く圧力バランス型であるため、そのエア吸い込み作動の開始は負圧発生時点に対し遅れがあり、その間に負圧が上記閉作動異常状態の注湯電磁弁53や逆止弁54,55を通過して浴槽3側に及んでしまい、逆流発生のおそれを招くことになる。
【0010】
これに対処すべく、注湯電磁弁の下流側位置の注湯路内に、定常状態においては強制的に開弁状態にして大気と連通させる一方、注湯時には閉弁状態に変換させ得るモータ駆動式の弁手段を介装させてフェイルセーフを図ることが考えられる。つまり、強制的に開閉切換えさせ得るバキュームブレーカを注湯電磁弁の下流側位置に配設するものである。しかし、特に水道水(浄水)が受水槽からポンプ圧送により高層住宅(マンション等)の上層階まで供給される場合において、停電発生に伴うポンプの停止によって負圧が発生したときには、上記のモータ駆動式の弁手段を介装させたとしても停電により所定の作動を行い得なくなれば、エア吸い込みによる負圧解消も行い得ずに逆流が生じてしまう結果になると考えられる。これに対し、停電対策のために、停電になっても上記のモータ駆動式の弁手段を強制的に開作動させるだけの予備電源(例えば大静電容量のコンデンサ)を予め搭載させることも考え得るが、そのような予備電源をも搭載するとなると装置全体のコストとして大幅な増加を招いてしまうことになる。すなわち、モータ駆動式の弁手段では、通常、モータの回転駆動により弁軸自体を回転させてその弁軸を進退作動させるものであるため、閉弁状態から開弁状態まで上記弁軸を回転駆動するにはかなりの回転量を要し、このような大回転量を発現し得る駆動用電力エネルギーが必要となる。
【0011】
一方、上記注湯電磁弁53が正常に閉作動したとしても、給湯栓26a,26bの急開閉操作に起因して給湯回路2側において発生した脈動が伝搬し、上記注湯電磁弁53のダイヤフラム弁をバウンドさせるおそれもある。この場合、上述の閉作動異常対策のために介装させた上記弁手段を定常状態において強制的に開弁状態にして大気と連通させておくようにすると、上記のバウンドに起因して上記弁手段から漏れが発生するおそれも考えられ、これに対処して漏水の発生を防止する必要も生じることになる。この漏水防止のために強制的に注湯路を遮断し得るモータ駆動式の弁手段を上記注湯電磁弁53の下流側に介装させることも考えられるが、上記と同様に停電時対策として停電発生時には上記と同様の予備電源により強制的に閉弁させるようにすると、給水圧に対応するかなり高い内圧に抗して回転駆動し得る高い駆動トルクを要し、このような高駆動トルクを発現し得る駆動用電力エネルギーが必要となる。このため、予備電源を搭載すると、大幅なコスト増を招くことになる。
【0012】
以上のような作動異常や停電に起因する逆流入発生のおそれは、注水接続対象が浴槽ではなくて給湯回路又は給水回路から貯槽としての洗濯槽に対し自動注湯可能に接続した場合にも同様に生じることになる。さらに、浄水が所定の給水圧に基づき供給される浄水供給路から分岐した分岐路を通して大気開放の貯槽が注水可能に接続されている場合にも、上記の如き逆流入発生のおそれが同様に生じ得る。そして、注水・注湯の対象が大気開放された貯槽であり、注湯・注水された貯槽内の湯水が入浴又は洗濯等に使用されて雑水扱いとなる場合には、逆流入発生を確実に防止する必要がある。
【0013】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、浄水供給路側から大気開放の貯槽に対し注水を可能としつつも負圧破壊による逆流発生を阻止しようとする負圧破壊装置において、上記貯槽側からの逆流入発生をコスト増加を回避しつつ確実に防止し得る負圧破壊装置を提供することにある。具体的には、弁の閉作動異常、停電、あるいは、脈動に起因するダイヤフラム弁のバウンド等が生じたとしても、上記逆流入発生を確実に防止し、しかも、それをコスト増を招くことなく実現し得ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、浄水が所定の給水圧を受けて供給される浄水供給路に対しこの浄水供給路から分岐する分岐路を通して大気開放の貯槽が注水可能に接続され、上記分岐路に介装されて上記浄水供給路と貯槽とを注水切換可能にしつつ負圧を破壊する負圧破壊装置を対象として、次の特定事項を備えることとした。すなわち、上記分岐路に対し上下流の各位置に介装されて注水又は遮断の切換えを行う一対の駆動式主開閉切換弁と、この一対の主開閉切換弁により挟まれる中間位置に連通した状態で配設されて大気側との連通又は遮断の切換えを行う負圧破壊弁と、この負圧破壊弁と上流側の主開閉切換弁との間に介装される副開閉切換弁と、この副開閉切換弁及び負圧破壊弁がそれぞれ結合され進退駆動力を受けて上記副開閉切換弁及び負圧破壊弁の開閉切換えを行う弁軸と、この弁軸に付設されて上記副開閉切換弁の上流側に作用する上記浄水供給路側からの内圧を相殺する圧力キャンセル弁とを備えることとする。そして、上記弁軸として、駆動手段からの進退駆動力を受けて進退方向一側へ作動することにより上記副開閉切換弁を閉弁状態から開弁切換えさせると共に、上記負圧破壊弁を開弁状態から閉弁切換えさせて上記副開閉切換弁及び負圧破壊弁を定常状態から注水状態へ切換えさせる一方、進退方向他側へ作動することにより上記注水状態から定常状態に切換えられて復帰する構成とした(請求項1)。
【0015】
なお、上記の「大気開放の貯槽」とは、その底部に注水を受けて貯留される湯水が自由水面を形成し、この自由水面に大気圧が作用することになるような貯槽のことであり、「浄水供給路」として例えば給湯回路から入浴用の湯張り(水張り)のための注湯を受ける浴槽、又は、上記給湯回路から洗濯用湯水の湯張り(水張り)のための注湯を受ける洗濯槽等が挙げられる(以下の各請求項においても同じ)。さらに、上記の「駆動手段」としては、電動モータ(例えばサーボモータもしくはステッピングモータ)を用いればよく、その他に電動シリンダもしくは通電により制御される油圧モータ等を用いることも可能である。
【0016】
上記の本発明によれば、負圧破壊弁が駆動手段からの駆動力を受けた弁軸の作動により強制的に開弁させ得るため、上下流各側で一対の主開閉切換弁や副開閉切換弁の全てに閉作動異常が生じていたとしても、その閉作動異常に起因する逆流入発生を確実に回避し得ることになる。すなわち、注水が完了して上記の一対の主開閉切換弁や副開閉切換弁を閉じて非注水状態にした定常時において上記負圧破壊弁を強制的に開弁させておくことにより、上記主開閉切換弁等が異物噛み込み等により完全には閉じていない閉作動異常状態に陥っていたとしても、浄水供給路側(給水一次側)が負圧状態に陥れば上記開弁状態の負圧破壊弁からエアが即座に吸い込まれて負圧が解消されることになる。これにより、主開閉切換弁等の全てに閉作動異常が発生していたとしても貯槽側からの逆流入発生が確実に阻止される。
【0017】
また、浄水供給路側から貯槽側への注水を行うには上記弁軸を進退方向一側に作動させて副開閉切換弁を開弁し負圧破壊弁を閉弁した上で、一対の主開閉切換弁を開弁させれば上記の注水が可能になる。一方、注水が完了すれば、上記一対の主開閉切換弁を閉弁した上で上記弁軸を進退方向他側に作動させれば上記副開閉切換弁が閉弁し負圧破壊弁が開弁して定常状態に切換えられる。この定常状態において作動異常のない正常状態の場合には、一対の主開閉切換弁や副開閉切換弁の閉弁により浄水供給路側と貯槽側とが確実に遮断されているため、浄水供給路側が負圧状態に陥いっても貯槽側からの逆流は生じない。さらに、上流側の主開閉切換弁がダイヤフラム弁を有し、浄水供給路側からの脈動の伝搬を受けてバウンドした場合であっても、その下流側において駆動式の副開閉切換弁が強制的に閉弁状態に維持されているため、開弁状態の負圧破壊弁から漏水が生じることもない。
【0018】
一方、上記の定常時の負圧破壊弁を開弁状態にする前に浄水供給路側が停電発生に起因して負圧状態に陥った場合の対策として、上記弁軸を進退方向他側に作動させる分の駆動用電力を駆動手段に供給するための予備電源を備えて、停電発生時には予備電源からの電源供給により上記弁軸を作動させて副開閉切換弁を閉弁させ負圧破壊弁を開弁させるようにした場合、その予備電源(例えば電解コンデンサあるいは一次電池もしくは二次電池)に要求される必要容量を極めて小さいものにすることが可能になる。
【0019】
すなわち、通常の場合であると、上記の副開閉切換弁に対しては浄水供給路からの比較的高い給水圧が内圧として作用しており、その閉弁状態への復帰切換えの際にはその給水圧に抵抗を受けることになる。そして、駆動手段の回転駆動により弁軸を進退方向他側へ作動させて上記の復帰切換えを行おうとすると、上記給水圧による抵抗に起因してかなり高い作動トルクを要するものになる。これに対し、本発明の場合には圧力キャンセル弁により上記副開閉切換弁に作用する抵抗がキャンセルされるため、副開閉切換弁の復帰切換えに要する作動トルクが大幅に軽減されることになる。このため、停電時の定常状態への復帰切換えのための駆動用電力エネルギーを大幅に低減することが可能になり、従って、予備電源を搭載するにしてもその大幅な小容量化を図ることが可能になり、コストの大幅増大を招くことなく負圧破壊弁の開弁により停電発生に起因する逆流入発生を阻止することが可能になる上に、副開閉切換弁の閉弁により分岐路の遮断をも行い得る。
【0020】
なお、上記の復帰切換えは、駆動手段の逆方向駆動により弁軸を積極的に進退方向他側に作動させて復帰切換えさせる場合と、弁軸に対する作動力を解除させて復帰切換えを許容しつつ復帰切換え自体はバネ復帰により行わせる場合との双方含むようにしてもよい。
【0021】
上記の本発明における駆動手段としては、回転駆動力を回転作動軸に伝達してこの回転作動軸に対し結合されたカム部材を回転作動するものとし、上記弁軸として、上記回転作動軸に対し直交するよう配設されて一端から上記カム部材の正逆一側回転により進退方向一側への押圧力を受けて副開閉切換弁及び負圧破壊弁を定常状態から注水状態へ切換える一方、正逆他側回転によりその押圧力が解除されて上記注水状態から定常状態へバネ復帰するように構成することもできる(請求項2)。この場合には、作動トルクの軽減化に加え、弁軸の進退作動をカム駆動としているため、停電時の定常状態への復帰切換えのための正逆他側回転の必要回転量を、弁軸自体の回転により進退方向他側へ作動させる場合と比べ大幅に減少させることが可能になる。例えば弁軸自体を回転させる場合の315度からカム部材を回転させる場合の10〜20度に回転量を大幅低減させ得る。これにより、上記の復帰切換えのための駆動用電力エネルギーの大幅低減化が図られるため、停電時対策として定常状態への復帰切換え用に電源供給するための予備電源を搭載する場合であっても、その予備電源の必要静電容量の大幅な小容量化を実現して大幅なコスト増を回避しつつ停電時の逆流発生を回避し得る。なお、上記の駆動手段と回転作動軸との間に減速機構を介装させるようにしてもよい。
【0022】
上記請求項2においては、さらに停電時用予備電源手段を備え、この予備電源手段を、停電時に上記駆動手段に対し上記定常状態におけるカム部材と弁軸との係合を解除させて上記弁軸をバネ復帰させるよう上記カム部材をさらに正逆一側回転させる駆動電源を供給するように上記駆動手段と接続するようにしてもよい(請求項3)。このようにすることにより、注水状態のカム部材をあと少しだけさらに正逆一側に回転させるだけで弁軸との係合を解除させて注水状態に維持していた押圧力を解除して定常状態にバネ復帰させ得るため、停電時対策として、上記の如く定常状態への復帰切換え用に正逆他側に戻し回転させ得る電源を供給するための予備電源を搭載する場合よりも、予備電源の必要静電容量をより一層小容量化させることが可能になる。これにより、コスト増をより一層抑制した状態で停電発生時の定常状態への自動復帰を可能として逆流発生の阻止を図ることができる。なお、この場合には、常時は本来の電源供給ラインからの電源供給により駆動手段を駆動させる一方、停電が発生すればその停電発生により切換えられるスイッチ等によって上記予備電源と切換接続されてこの予備電源から電源供給を受け、この電源供給により上記カム部材を正逆一側に所定量回転させ得るようにすればよい。
【0023】
上記の請求項3とは異なり、上記請求項2において次の構成を付加することにより、停電発生時での逆流発生阻止のための予備電源の搭載自体を省略することが可能になる。すなわち、請求項2の駆動手段として非通電時には脱調可能に構成し、上記弁軸をバネ復帰させる戻しバネとして上記非通電時における駆動手段の位置保持力よりも大きいバネ荷重を有するように設定すればよい(請求項4)。この場合には、停電発生時には駆動手段に対する通電が停止され非通電状態となって通電状態での位置保持力が弱まってほぼ摺動抵抗程度となる。このため、戻しバネによる弾性復元力(バネ荷重)によって弁軸が定常状態、すなわち副開閉切換弁が閉弁状態になり負圧破壊弁が開弁状態になる定常状態に復帰切換えされる。つまり、予備電源からの電源供給により弁軸を戻す請求項3の場合と異なり、上記戻しバネにより自動復帰するようにしているため、停電発生時対策としての予備電源の搭載そのものが不要となり、コスト増を全く回避した状態で停電発生による負圧発生に対する逆流発生阻止を実現することが可能になる。
【0024】
以上の請求項2のカム駆動の場合とは異なり、本発明(請求項1)の駆動手段を電磁駆動式にして弁軸を直動式にすることもできる。この場合には、請求項1において、副開閉切換弁及び負圧破壊弁を注水状態から定常状態に復帰させるよう弁軸を付勢する戻しバネを備え、上記駆動手段として、電磁石に通電することにより弁軸を進退方向一側に作動させて副開閉切換弁及び負圧破壊弁を定常状態から注水状態へ切換えて維持する一方、上記電磁石を非通電にすることにより上記注水状態の維持力を解除させてその注水状態から定常状態へ上記弁軸が上記戻しバネにより復帰されるように電磁駆動式に構成すればよい(請求項5)。
【0025】
つまり、請求項1における圧力キャンセル弁により弁軸を作動させるための駆動力を大幅に軽減し得るため、駆動手段として、より簡易な電磁駆動式のものを採用することが可能になる。そして、このような電磁駆動式を採用する請求項5の場合には、停電が発生しても副開閉切換弁の閉弁状態への復帰切換え及び負圧破壊弁の開弁状態への復帰切換え(定常状態への復帰切換え)を共に戻しバネにより自動的に行わせることが可能になる。これにより、停電発生時に定常状態へ自動的に復帰切換えさせるための駆動用電力エネルギーが不要となり、停電発生時対策としての予備電源の搭載を不要とすることが可能になる。従って、請求項5の手段によっても、コスト増を全く回避した状態で停電発生による負圧発生に対する逆流発生阻止を実現することが可能になる。
【0026】
以上の請求項1〜請求項5のいずれかの負圧破壊装置における主開閉切換弁として次の構成を採用するようにしてもよい。すなわち、駆動式主開閉切換弁として、通電することにより開弁駆動される一方、非通電にすることにより閉弁状態にバネ復帰するノーマルクローズタイプの電磁駆動式に構成するようにしてもよい(請求項6)。この場合には、通電されて開弁状態とされた注水中に停電が発生すると、一対の主開閉切換弁に対する通電が停止されて非通電状態とされ、非通電に変わることにより閉弁状態にバネ復帰することになる。つまり、停電発生時には自動的に閉弁状態にバネ復帰して分岐路を遮断することになる。このため、停電発生時に分岐路を自動的に遮断させるための駆動用電力エネルギーが不要となり、このための予備電源を不要とすることが可能になる。
【0027】
また、上記の請求項1〜請求項5のいずれかの負圧破壊装置においては、次の構成を追加することもできる。すなわち、上記弁軸に上記下流側の主開閉切換弁をさらに結合し、上記弁軸が進退方向一側へ作動することにより、上記下流側主開閉切換弁を閉弁状態から開弁切換えさせて上記下流側主開閉切換弁を定常状態から注水状態へ切換えさせるように構成する(請求項7)。このような構成を追加することにより、共通の駆動手段からの駆動力を受けて一つの弁軸が作動することにより副開閉切換弁及び負圧破壊弁に加えて下流側主開閉切換弁の開駆動をも行わすことが可能となる。これにより、各弁の開閉切換えを行うための駆動エネルギーの低減化や省エネルギー化が図られる上に、装置全体のコンパクト化をも図ることが可能になる。
【0028】
さらに、以上の請求項1〜請求項7のいずれかの負圧破壊装置を適用する具体的な対象としては、次のようなものとすることができる。すなわち、上記浄水供給路として、浄水の給水を受け加熱源により加熱して給湯栓側に給湯する給湯回路又は浄水の給水を受けて給水栓側に給水する給水回路とし、この給湯回路又は給水回路に対し大気開放の貯槽が分岐路を通して注湯又は注水可能に接続されたものである(請求項8)。なお、この場合、給湯回路から貯槽へは、給湯回路の加熱源を加熱作動させた場合に注ぎ込まれる注湯に加え、上記加熱源を非加熱作動のまま給水を注ぎ込む場合の注水がある。
【0029】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1〜請求項8のいずれかの負圧破壊装置によれば、駆動手段からの駆動力を受けた弁軸の作動により強制的に開弁させ得る負圧破壊弁を配設しているため、注水完了後の定常時には上記負圧破壊弁を強制的に開弁させておくことにより、一対の主開閉切換弁や副開閉切換弁の全てに閉作動異常が生じていたとしても、浄水供給路側が負圧状態に陥れば上記開弁状態の負圧破壊弁からエアが即座に吸い込まれて負圧を解消することができ、貯槽側からの逆流入発生を確実に阻止することができる。
【0030】
また、注水が完了すれば、一対の主開閉切換弁を閉弁した上で弁軸を進退方向他側に作動させれば副開閉切換弁が閉弁し負圧破壊弁が開弁した定常状態に切換えることができ、この定常状態において各弁が作動異常のない正常状態であれば、上記一対の主開閉切換弁や副開閉切換弁の閉弁により浄水供給路側と貯槽側とを確実に遮断して、浄水供給路側が負圧状態に陥いっても貯槽側からの逆流を阻止することができる。その上に、上流側の主開閉切換弁がダイヤフラム弁を有し、浄水供給路側からの脈動の伝搬を受けてバウンドした場合であっても、その下流側において駆動式の副開閉切換弁が強制的に閉弁状態に維持されているため、開弁状態の負圧破壊弁から漏水を生じさせることもない。
【0031】
一方、上記の定常時の負圧破壊弁を開弁状態にする前に浄水供給路側が停電発生に起因して負圧状態に陥った場合の対策として、上記弁軸を進退方向他側に作動させて負圧破壊弁を開弁させる分の駆動用電力を駆動手段に供給するための予備電源を備える場合においても、上記弁軸に結合された副開閉切換弁に作動抵抗として作用する内圧をキャンセル弁により相殺させているため、駆動手段の必要作動トルクを大幅に軽減することができ、その結果、上記予備電源に要求される駆動用電力エネルギーを大幅に小さいものにすることができる。このため、予備電源を搭載するにしてもその必要静電容量の大幅な小容量化を図ることができ、コストの大幅増大を招くことなく負圧破壊弁の自動開弁により停電発生に起因する逆流入発生を阻止することができる上に、副開閉切換弁の閉弁により分岐路の遮断をも行うことができる。
【0032】
特に請求項2によれば、作動トルクの軽減化に加え、弁軸の進退作動をカム駆動としているため、停電時の定常状態への復帰切換えのための正逆他側回転の必要回転量を、弁軸自体の回転により進退方向他側へ作動させる場合と比べ大幅に減少させることができる。これにより、上記の復帰切換えのための駆動用電力エネルギーの大幅低減化を図ることができ、停電時対策として定常状態への復帰切換え用の電源を供給するための予備電源を搭載する場合であっても、その予備電源の必要静電容量のより一層の大幅な小容量化を実現してコスト増をより一層抑制しつつ停電時の逆流発生を回避することができる。
【0033】
請求項3によれば、請求項2による予備電源の必要静電容量の小容量化をさらに高度に進めることができ、予備電源を搭載する場合のコスト増を可及的に圧縮した状態で停電発生時の定常状態への自動復帰による逆流発生の阻止を図ることができる。
【0034】
請求項4によれば、停電発生時であっても駆動用電力エネルギーを要することなく戻しバネにより自動的に定常状態に復帰切換えさせることができ、予備電源からの電源供給により弁軸を戻す請求項3の場合と異なり、停電発生時対策としての予備電源の搭載そのものを不要とすることができる。これにより、コスト増を全く回避した状態で停電発生による負圧発生に起因する逆流の発生を阻止することができる。
【0035】
請求項5によれば、圧力キャンセル弁により弁軸を作動させるための駆動力を大幅に軽減し得る結果、駆動手段としてより簡易な電磁駆動式のものを採用することができる上に、このような電磁駆動式を採用することにより停電発生時に駆動用電力エネルギーを要することなく定常状態へ自動的に復帰切換えさせることができるようになる。これにより、請求項4とは異なる手段によって停電発生時対策としての予備電源の搭載そのものを不要とすることができ、コスト増を全く回避した状態で停電発生による負圧発生に起因する逆流の発生を阻止することができる。
【0036】
請求項6によれば、停電発生時には主開閉切換弁を何らの駆動用電力エネルギーを要することなく自動的に閉弁状態にバネ復帰させて分岐路を遮断することができ、停電発生時に分岐路を遮断させるための予備電源を不要とすることができる。
【0037】
請求項7によれば、共通の駆動手段からの駆動力によって一つの弁軸の作動を介して副開閉切換弁及び負圧破壊弁に加えて下流側主開閉切換弁の開駆動をも行わせることができ、各弁の開閉切換えのための駆動エネルギーの低減化や省エネルギー化を図ることができる上に、装置全体のコンパクト化をも図ることができる。
【0038】
請求項8によれば、以上の請求項1〜請求項7のいずれかの負圧破壊装置を適用する具体的な対象として好適な構成を特定することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0040】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る負圧破壊装置6を適用した給湯装置1を示している。つまり、本実施形態は浄水供給路としての給湯回路2から分岐する注湯路(分岐路)50を通して貯槽としての浴槽3に注湯・注水可能とした場合に本発明を適用したものである。
【0041】
上記給湯装置1は、給湯機能を実現する給湯回路2と、浴槽3内の湯水の追い焚き機能を実現する強制循環式の追い焚き循環回路4と、上記給湯回路2と追い焚き循環回路4とを接続して上記浴槽3に対する注湯又は注水(以下、両者を含めて単に「注湯」という)を行う注湯路50とを備えたものである。
【0042】
上記給湯回路2は、水道管に接続された給水路21から導入される水(浄水)を給湯側熱交換器22において燃焼バーナ23の燃焼熱との熱交換加熱により加熱し、加熱後の湯を出湯路24及び給湯路25を通して下流端の給湯栓26a,26bまで給湯させるようになっている。ここで、燃焼缶体内に配設された上記熱交換器22及び燃焼バーナ23が加熱源を構成している。上記給水路21と出湯路24との間にはバイパス路27が設けられて、調整弁27aによる水の混合調節制御により設定温度への温度調整が行われるようになっている。上記給湯栓26aは台所等に配設されたカランであり、給湯栓26bは浴室や洗面台等に設置されたシャワーカランである。
【0043】
上記給水路21には入水流量センサ28と、入水温度センサ29とが配設されている。また、上記出湯路24には流量調整弁30と、上記給湯栓26もしくは注湯路50に供給される湯水の温度を検出する給湯温度センサ31とが上流側から順に配設されている。給湯温度や注湯温度を所定の設定温度になるように燃焼バーナ23の燃焼を制御する給湯制御がコントローラ11により行われ、このコントローラ11では主として上記入水流量センサ28、入水温度センサ29及び給湯温度センサ31からの各検出値に基づいて上記給湯制御を行うようになっている。
【0044】
上記追い焚き循環回路4は、それぞれ浴槽3に連通接続された戻り路41及び往き路42からなる循環路43を備え、上記戻り路41から循環ポンプ44の作動により風呂側熱交換器45に戻される浴槽3内の湯水を燃焼バーナ46の燃焼熱により熱交換加熱し、加熱後の湯水を往き路42を通して再び上記浴槽3内に供給して追い焚きさせるようになっている。
【0045】
上記戻り路41には、循環湯水の循環方向上流側から順に循環ポンプ44と、循環流の通過によりフラップが開いて循環判定のON指令が出力される水流スイッチ48と、浴槽3内から風呂側熱交換器45に戻される循環湯水の温度を検出する戻り温度センサ49とが配設されている。また、水圧検出により浴槽3の水位を検出する水位センサ47が後述の注湯路50の下流端側位置に配設されている。そして、この水位センサ47からの検出値に基づいて所定水位までの注湯制御が上記コントローラ11により行われ、上記戻り温度センサ49からの検出値に基づいて追い焚き時における浴槽3内の湯水温度が把握されて所定温度までの追い焚き制御が上記コントローラ11により行われ、上記水流スイッチ48からの出力信号により追い焚き制御において循環作動が正常か否かの判定が上記コントローラ11により行われることになる。
【0046】
上記注湯路50は上流端が上記流量調整弁30の下流側位置から分岐し、下流端が上記循環路43のいずれかの位置(図1では戻り路41の循環ポンプ44よりも下流側位置を例示)に連通され、この注湯路50を通して上記給湯回路2からの湯水を追い焚き循環回路4に流入させて浴槽3に注湯し得るようになっている。そして、上記注湯路50には、図2又は図3にも詳細を示すように、負圧破壊装置6が介装されている。なお、図2においては注湯完了後に注湯路50を遮断して次回の注湯まで待機する定常状態(以下「定常時」ともいう)を図示し、図3においては注湯時の注湯状態を図示している。
【0047】
すなわち、上記負圧破壊装置6は、流量調整弁30の下流側位置から分岐した後の注湯路50に対し上流側から順に介装された第1逆止弁61と、注湯か遮断かの切換を行うパイロット式ダイヤフラム弁により構成された上流側主開閉切換弁としての上流側注湯電磁弁62と、副開閉切換弁63と、上記上流側のものと同様構成を備えた下流側主開閉切換弁としての下流側注湯電磁弁64と、第2逆止弁65とを備えている。加えて、上記負圧破壊装置6は、上記副開閉切換弁63及び下流側注湯電磁弁64の両者間の中間位置の注湯路50に連通した状態で配設された負圧破壊弁66と、上記副開閉切換弁63の上流側に作用する上記注湯回路2側からの内圧を相殺する圧力キャンセル弁67とを備えたものである。この圧力キャンセル弁67と、副開閉切換弁63と、負圧破壊弁66とは共通の弁軸68にそれぞれ結合され、この弁軸68が駆動手段としての電動モータ(例えばサーボモータ)69から回転駆動力を受けるカム部材70により進退作動されて、上記副開閉切換弁63及び負圧破壊弁66が所定の状態に開閉切換えされるようになっている。
【0048】
以下、負圧破壊装置6の各構成要素について詳細に説明する。なお、図中51は例えば回転可能な羽根車を備え注湯流量を検出する注湯流量センサであり、この注湯流量センサ51は負圧破壊装置として必須の要素ではない。
【0049】
上記第1及び第2の各逆止弁61,65は、注湯時の給水圧を受けて開弁して浴槽3側への流通をのみ許容する一方、給水圧が解消するとバネ611,651により閉弁状態に復帰されて閉弁状態に維持される構造を有している。なお、第1逆止弁61は、上流側の注湯電磁弁62又は副開閉切換弁63が閉弁状態であれば両者61と62との間又は61と63との間に封入された状態の水等の流体により上流側から給水圧を受けても閉弁状態に維持され、上記注湯電磁弁62及び副開閉切換弁63が開弁されて下流側が開放されと上記給水圧により開弁されることになる。
【0050】
上記の上流側及び下流側の両注湯電磁弁62,64は共にノーマルクローズタイプの電磁制御弁により構成されパイロット式ダイヤフラム弁621,641を備えたものである。すなわち、可撓性のダイヤフラム弁621,641の一側に対し先端周囲に弁座部を有する筒状弁座622,642が配設される一方、他方にダイヤフラム室623,643が区画形成されている。そして、上記筒状弁座622,642の内部が下流側(浴槽3側)に連通され外周側のドーナッツ環状空間624,644が上流側(給湯回路2側)に連通されており、この筒状弁座622,642の先端に対し上記ダイヤフラム弁621,641が弾性変形により接離可能に開閉して給湯回路2側と浴槽3側とを連通又は遮断の開閉切換えが行われるようになっている。上記ダイヤフラム室623,643にはブリード孔621a,641aを通して上流側の圧力(給湯回路2側の給水圧)がブリードインされ、この給水圧によりダイヤフラム弁621,641を閉弁状態に維持するようになっている。
【0051】
一方、上記ダイヤフラム弁621,641には筒状弁座622,642の内部と連通するセンター孔625,645が貫通され、このセンター孔625,645が非通電時(定常時)はプランジャ626,646によって閉止される一方、通電時(注湯時)には電磁石627,647によりプランジャ626,646がバネ628,648に抗して後退されてダイヤフラム室623,643と連通させ、これにより、ダイヤフラム弁621,641を開弁状態に変換させるようになっている。つまり、非通電時には上記プランジャ626,646がバネ628,648により押されて上記センター孔625,645を閉止し、これにより、ダイヤフラム弁621,641を上記給水圧により閉弁状態に維持する一方、通電時には上記プランジャ626,646が電磁石627,647により後退駆動されてダイヤフラム弁621,641を開弁作動させるノーマルクローズタイプに構成されている。
【0052】
上記弁軸68は、上記カム部材70から進退方向(図2及び図3の上下方向)への押圧力又はこの押圧力の解除を受けるピン68aと、このピン68aに固定されて上記進退方向に延びる軸体68bとから構成され、ハウジング等により上記進退方向に移動可能に支持されている。そして、上記カム部材70が図2の定常状態から反時計方向に所定量回転駆動(正逆一側回転駆動)されることにより上記弁軸68を下方に前進作動(進退方向一側へ作動)させて上記副開閉切換弁63が開弁し負圧破壊弁66が閉弁した図3の注湯状態に切換える一方、上記カム部材70が上記注湯状態から時計方向に上記の所定量だけ逆回転駆動(正逆他側回転駆動)されることにより上記弁軸68に対する押圧力を解除させつつ弁軸68を後述の戻しバネ71の圧縮復元力により上方に後退作動(進退方向他側へ作動)させて上記副開閉切換弁63が閉弁し負圧破壊弁66が開弁した図2の定常状態に復帰切換えさせるようになっている。
【0053】
上記弁軸68にはその中間位置に副開閉切換弁63が相対移動不能に固定され、この副開閉切換弁63の上流側受圧面631(図4参照)に相対向して圧力キャンセル弁67が支持されている。この圧力キャンセル弁67は上記副開閉切換弁63に対し近付く側への移動がストッパ671により阻止される一方、離れる側へのみ相対移動可能に支持されている。そして、この圧力キャンセル弁67と副開閉切換弁63との間に注湯路50が区画形成されており、図4に示すように副開閉切換弁63の弁座632により囲まれる上記上流側受圧面631と、圧力キャンセル弁67の相対向面672とが互いに略同等の受圧面積になるように設定されいてる。これにより、上記注湯路50内の内圧を副開閉切換弁63と圧力キャンセル弁67との双方に互いに逆向きに作用させて、副開閉切換弁63の進退作動(開閉切換作動)の際に上記内圧に基づき作用する作動抵抗圧力をキャンセルするようにしている。なお、上記圧力キャンセル弁67の背面側は貫通孔673を通して大気と連通され、また、ハウジングにより形成された収容筒部との間に介装されたシール部材674としては摺動抵抗軽減化の観点よりO形リングではなくてU形リング又はX形リングを採用している。
【0054】
また、上記副開閉切換弁63の下流側位置の上記弁軸68には、さらに負圧破壊弁66が支持されている。この負圧破壊弁66は上記副開閉切換弁63に対し離れる側への移動がストッパ661により阻止される一方、近付く側へのみ相対移動可能に支持されており、バネ662により上記ストッパ661に向けて付勢されている。
【0055】
そして、舌片状のカム部材70と、このカム部材70の回転中心となる電動モータ69の回転作動軸691とが直交するように配置されており、カム部材70が図4に実線で示す定常状態からα度だけ反時計方向に回転駆動されると、弁軸68がカム部材70により下方に押されて戻しバネ71に抗して前進し、これにより、副開閉切換弁63が開弁されると同時に負圧破壊弁66が閉弁された注湯状態に切換えられる。この際、上記弁軸68は負圧破壊弁66が着座して閉弁した後、さらに僅かに前進(オーバーストローク)して停止しするようにされ、これにより、バネ662が縮められて負圧破壊弁66を強固に閉弁状態に維持するようになっている(図3参照)。
【0056】
上記の注湯状態から上記カム部材70が逆に時計方向にα度だけ回転駆動されて戻されると、上記弁軸68に対する押圧力が解除されるため、弁軸68は戻しバネ71からの圧縮復元力を受けて後退し、元の定常状態、すなわち副開閉切換弁63が閉弁し負圧破壊弁66が開弁した状態に復帰切換えされることになる。この負圧破壊弁66が開弁することにより、副開閉切換弁63と下流側注湯電磁弁64との間の注湯路50が大気開放口663と連通されることになる。
【0057】
次に、切換制御について説明する。定常状態から注湯状態に切換えるには、まず電動モータ69に通電してカム部材70を反時計方向にα度だけ回転駆動させる。これにより、弁軸68が前進作動して副開閉切換弁63が開弁し、負圧破壊弁66が閉弁した状態に切換えられる。次いで上流側及び下流側の両注湯電磁弁62,64に通電してそれぞれのダイヤフラム弁621,641を開弁させる。これにより、第1逆止弁61及び第2逆止弁65が給湯回路2側からの給水圧を受けて共に開弁されて給湯回路2から浴槽3側への注湯が可能になる(図3参照)。
【0058】
一方、この注湯状態から逆に定常状態への切換えは、まず上記の両注湯電磁弁62,64に対する通電を停止することによりダイヤフラム弁621,641を閉弁状態にバネ復帰させる。これにより、注湯が遮断されるため、上記第1逆止弁61及び第2逆止弁65が閉弁する。次いで上記電動モータ69を逆回転駆動させて上記カム部材70をα度だけ時計方向に逆回転させる。これにより、副開閉切換弁63が閉弁すると共に、負圧破壊弁66が開弁する。この副開閉切換弁63の閉弁作動の際、上下流各側の両注湯電磁弁62,64間の注湯路50内に封入された残圧が作動抵抗として上記副開閉切換弁63に作用することになるものの、同圧の残圧が圧力キャンセル弁67に対し逆向きに作用するため、上記の作動抵抗が相殺されてキャンセルされる結果、弁軸68を極めて軽い力で後退作動させ得ることになる。つまり、カム部材70の逆回転により弁軸68に対する押圧力を解除するだけで、弁軸68は戻しバネ71により上記副開閉切換弁63を閉弁作動させることができ、上記戻しバネ71のバネ荷重も比較的小さいものに設定することができる。そして、開弁された負圧破壊弁66を通して上記の残圧が大気開放口663からオーバーフローされることにより開放される。以上で定常状態への切換えが完了する。
【0059】
なお、以上の電動モータ69の駆動制御や、一対の注湯電磁弁62,64への通電制御による注湯状態と定常状態との切換制御は、コントローラ11による注湯制御によって行われるようになっている。すなわち、この注湯制御は例えばリモコンの湯張りスイッチがON操作されると上記の注湯状態への切換制御が開始され、注湯流量センサ51からの検出値に基づく浴槽3への湯張り量が所定の設定湯張り量に到達するか、あるいは、水位センサ47からの水位検出値が所定の設定水位に到達すれば、注湯を完了させて注湯状態から定常状態への切換制御が行われる。
【0060】
以上の負圧破壊装置6によれば、上記の注湯後の定常状態において、給湯回路2側が負圧状態に陥っても、その負圧が第1逆止弁61に対し閉弁側に作用する上に、注湯電磁弁62,64や副開閉切換弁63が閉弁状態に維持されているため、給湯回路2側と浴槽3側とは遮断状態に維持されることになる。この際に、第1及び第2の両逆止弁61,65、上下流各側の一対の注湯電磁弁62,64や、副開閉切換弁63の全てに異物噛み込み等により閉作動異常が生じていたとしても、負圧破壊弁66が強制的に開弁されているため、この負圧破壊弁66及び大気開放口663から即座にエアが吸い込まれて負圧が解消される。以上により、各弁の閉作動異常の発生の有無に拘わらず、給湯回路2に負圧が発生しても浴槽3側から注湯回路2側への逆流入の発生を阻止することができる。
【0061】
また、上記の負圧状態の発生が停電に起因するものである場合であっても、注湯状態あるいは定常状態の如何に拘わらず注湯電磁弁62,64は非通電の状態で閉弁状態にバネ復帰するか閉弁状態に維持されるため、注湯回路2側と浴槽3側とを遮断して逆流入の発生を阻止し得る。さらに、停電発生時においても上記の閉作動異常発生に起因する逆流入発生を確実に阻止するために、停電発生時に弁軸68を定常状態に復帰切換えさせる分の駆動用電源を電動モータ69に供給するためのバックアップ電源(例えば電解コンデンサ)等の予備電源を搭載するようにしてもよい。この場合であっても、その予備電源の必要静電容量として極めて小さいものにして僅かなコスト増に抑制することができる。
【0062】
すなわち、上述の如くカム部材70を逆回転駆動させて弁軸68に対する押圧力を解除するだけで弁軸68を戻しバネ71により復帰させ得るため、駆動モータ69の逆回転駆動は極めて低い作動トルクで済む上に、電動モータ69の回転作動軸691と弁軸68とを直交配置にしてカム部材70を介して進退作動力の伝達を行っているため、駆動モータ69の必要回転量もα度だけというように僅かで済む。このため、停電発生時に電動モータ69に電源供給するための予備電源を極めて小さい静電容量のものにしても、副開閉切換弁63及び負圧破壊弁66を定常状態に確実に復帰切換えさせることができる。
【0063】
なお、上記の如き予備電源を搭載するには次のようにすればよい。すなわち、例えば、コントローラ11と、両注湯電磁弁62,64や電動モータ69とをそれぞれ制御信号ライン及び電源供給ラインにより互いに接続する一方、上記コントローラ11に予備電源として比較的小静電容量のコンデンサ(電解コンデンサ)を備える。そして、通常時には上記各弁62,64や電動モータ69への駆動電流を主電源供給ラインから供給する一方、停電発生時にはその停電発生によるスイッチ切換により上記電動モータ69に対する所定回転方向の回転駆動(上記の場合であると逆回転駆動、後述の「第1実施形態の他の態様;その1」の場合であると正回転駆動)のための駆動電流を上記コンデンサから供給するように構成すればよい。
【0064】
さらに、注湯後の定常状態において、給湯装置1が階下に設置され浴槽3が階上位置に設置されて配管内の正の水頭圧が給湯回路2側に作用したとしても、上記第2逆止弁65や下流側注湯電磁弁64が閉弁されている上に、上記正の水頭圧が第2逆止弁65を閉弁側に押し付ける側に作用するため、ここで遮断されて給湯回路2側に向かう逆流が生じることもない。この際、上記第2逆止弁65や下流側注湯電磁弁64に上記の如き閉作動異常が生じていたとしても、開弁状態の負圧破壊弁66から大気開放口663を通してオーバーフローされるだけで、給湯回路2側への逆流は確実に阻止される。
【0065】
しかも、定常状態において負圧破壊弁66が開弁状態に維持されていても、それに伴う不都合が発生することもない。すなわち、例えば給湯回路2側の給湯栓26a,26b等の急開閉操作に起因する脈動が給湯回路2から注湯路50に伝搬して上流側注湯電磁弁62のダイヤフラム弁621にバウンドが生じたとしても、その下流側が副開閉切換弁63により強固に閉弁されているため、上記負圧破壊弁66から漏水を生じさせることもない。
【0066】
(第1実施形態の他の態様;その1)
停電発生時対策として予備電源を搭載する場合に、注湯状態における弁軸68に対する押圧力を解除して弁軸68を定常状態まで復帰切換えさせる方策として、上述の如くカム部材70を逆回転駆動させることにより行うのではなくて、カム部材70をさらに僅かに正回転駆動させることにより行うようにしてもよい。
【0067】
すなわち、注湯状態で停電が発生した場合、予備電源からの電源供給を受けた電動モータ69が注湯状態のカム部材70(図4に一点鎖線で示すカム部材)をあとβ度だけ反時計方向に追加回転駆動させると、カム部材70と弁軸68との係合が外れ(図4に二点鎖線で示すカム部材参照)、このため、弁軸68に対する押圧力が解除されることになる。これにより、弁軸68は戻しバネ71によって後退作動されて副開閉切換弁63が閉弁し負圧破壊弁66が開弁した定常状態に復帰切換えされることになる。
【0068】
この場合には、電動モータ69の必要回転量が逆回転駆動(戻し回転駆動)させる場合のα度よりも小さいβ度の正回転駆動で済むため、コンデンサ等の予備電源に要求される必要静電容量をより小容量化することができ、予備電源の搭載に伴うコスト増をより一層抑制することができる。なお、この場合には停電が解消すれば、コントローラ11によりカム部材70の位置を初期位置にリセットさせるように制御すればよい。
【0069】
(第1実施形態の他の態様;その2)
駆動手段としての電動モータ69として非通電時には脱調可能なもの(例えばステッピングモータ)を採用し、戻しバネ71のバネ荷重設定を上述のものとは異なり所定量増大することにより、停電時対策としての予備電源の搭載そのものを省略しても、停電発生時には副開閉切換弁63及び負圧破壊弁66を自動的に復帰切換えさせることができる。
【0070】
すなわち、上記戻しバネ71のバネ荷重を、主として圧力キャンセル弁67の摺動抵抗に起因する弁軸68の作動抵抗に加え、上記ステッピングモータ69の非通電時における回転作動軸691の回転抵抗をも考慮した復帰切換えに対する抵抗力よりも大きくなるように設定する。これにより、上記ステッピングモータ69に対する通電が停電発生により停止されても、上記のバネ荷重設定の戻しバネ71の圧縮復元力のみによって弁軸68を後退作動させて定常状態に自動復帰させることができるようになる。
【0071】
これにより、停電発生時に給湯回路2側が負圧状態に陥り、しかも、各弁61〜65のいずれもが閉作動異常に陥っていたとしても、強制的に開弁された負圧破壊弁66からのエア吸い込みにより上記負圧が解消されて浴槽3側からの逆流発生を確実に阻止することができる。そして、このような効果を予備電源の搭載によるコスト増を全て回避しつつ得ることができるようになる。
【0072】
<第2実施形態>
図5及び図6は第2実施形態の負圧破壊装置8を示すものであり、図5は定常状態、図6は注湯状態をそれぞれ示している。この第2実施形態の負圧破壊装置8は、弁軸68を進退作動するための駆動手段として第1実施形態における電動モータ69及びカム部材70に代えて電磁式駆動手段81を採用したものであり、その他の構成要素は上記第1実施形態の負圧破壊装置6と同じである。つまり、上記負圧破壊装置8は、第1及び第2の各逆止弁61,65と、上下流各側の一対の主開閉切換弁としての注湯電磁弁62,64と、弁軸68の作動により開閉切換えされる副開閉切換弁63及び負圧破壊弁66と、副開閉切換弁63に作用する作動抵抗圧力を相殺してキャンセルする圧力キャンセル弁67とを備えて構成されている。このため、第1実施形態と同じ構成要素については第1実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明を省略し、以下、異なる要素について主として説明する。
【0073】
上記電磁式駆動手段81は、弁軸68の進退方向に移動可能に保持されたプランジャ811と、通電により上記プランジャ811を戻しバネ71に抗して後退位置(図5に示す位置)から前進位置(図6に示す位置)に前進作動させる電磁石812とを備えている。そして、上記電磁石812への通電を停止して非通電にすることにより、プランジャ811を上記前進位置に維持する維持力が消滅し、プランジャ811は弁軸68を介して戻しバネ71の圧縮復元力を受けて上記後退位置まで復帰するようになっている。
【0074】
このような第1実施形態の電動モータ69と比して作動力の弱い電磁式駆動手段81を、副開閉切換弁63及び負圧破壊弁66の開閉切換えのための駆動源として採用し得る背景は、これら副開閉切換弁63及び負圧破壊弁66の両者を開閉作動させる上記弁軸68に対し副開閉切換弁63の開閉切換え、特に閉弁作動時に作用する作動抵抗圧力を圧力キャンセル弁67によりキャンセルし得るようにしているためである。このため、弁軸68を上記プランジャ811の前進作動により押圧してこの弁軸68に結合された副開閉切換弁63を開弁作動させるのも比較的軽い押圧力で可能となる上に、プランジャ811の後退作動により押圧力を解除しさえすれば弁軸68を戻しバネ71だけで後退させて副開閉切換弁63を閉弁状態に復帰させ得ることになる。以上により弁軸68を前進作動させるための電磁式駆動手段81からの作動力も比較的弱いもので済む上に、弁軸68を後退作動させるのも電磁式駆動手段81による戻し作動力は必要なく戻しバネ71の圧縮復元力のみで済むことになる。
【0075】
この第2実施形態の場合の切換制御について説明すると、定常状態から注湯状態に切換えるには、まず電磁式駆動手段81の電磁石812に通電してプランジャ811を前進作動させる。これにより、弁軸68が上記プランジャ811に押されて前進作動して副開閉切換弁63が開弁し、負圧破壊弁66が閉弁した状態に切換えられる。次いで上流側及び下流側の両注湯電磁弁62,64に通電してそれぞれのダイヤフラム弁621,641を開弁させる。これにより、第1逆止弁61及び第2逆止弁65が給湯回路2側からの給水圧を受けて共に開弁されて給湯回路2から浴槽3側への注湯が可能になる(図6参照)。
【0076】
一方、この注湯状態から逆に定常状態への切換えは、まず上記の両注湯電磁弁62,64に対する通電を停止することによりダイヤフラム弁621,641を閉弁状態にバネ復帰させる。これにより、注湯が遮断されるため、上記第1逆止弁61及び第2逆止弁65が閉弁する。次いで上記電磁式駆動手段81の電磁石812への通電を停止させる。これにより、プランジャ811を前進位置に維持する維持力(電磁力)が消滅するため、弁軸68及びプランジャ811が戻しバネ71の圧縮復元力により後退作動され、この結果、副開閉切換弁63が閉弁すると共に、負圧破壊弁66が開弁する。この際、第1実施形態での説明及び上述の如く上下流各側の両注湯電磁弁62,64間の注湯路50内に封入された残圧がに起因する作動抵抗圧力が圧力キャンセル弁67により相殺されてキャンセルされる結果、上記の後退作動を極めて軽い力で実行させ得ることになる。つまり、電磁石812への通電を停止させれば、戻しバネ71のみにより上記の後退作動を行わせることができ、副開閉切換弁63が閉弁し負圧破壊弁66が開弁した定常状態に確実に復帰切換えさせることができる。そして、開弁された負圧破壊弁66を通して上記の残圧が大気開放口663からオーバーフローされることにより開放される。以上で定常状態への切換えが完了する。
【0077】
なお、以上の電動モータ69の駆動制御や、一対の注湯電磁弁62,64への通電制御による注湯状態と定常状態との切換制御は、第1実施形態において説明したと同様にコントローラ11による注湯制御によって行われるようになっている。
【0078】
以上の第2実施形態によれば、副開閉切換弁63及び負圧破壊弁66の注湯状態と定常状態との切換えを電磁式駆動手段81への通電か非通電かの切換えだけで行うことができ、このため、切換制御を第1実施形態と比べ簡易かつ容易に行うことができることになる。
【0079】
しかも、たとえ注湯中に停電が発生したとしても、予備電源なしに注湯電磁弁62,64や副開閉切換弁63を閉弁状態に自動的に復帰させ、かつ、負圧破壊弁66を開弁状態に自動的に復帰させて定常状態に復帰切換えさせることができる。すなわち、一対の注湯電磁弁62,64は停電発生により非通電状態になると、各ダイヤフラム弁621,641が自動的に閉弁状態にバネ復帰して注湯路50を遮断する。これに加えて、電磁式駆動手段81が停電発生により非通電状態になると、弁軸68を注湯状態の前進位置に維持するプランジャ811の維持力が消滅して戻しバネ71により後退位置まで復帰され、これにより、副開閉切換弁63が閉弁状態に、負圧破壊弁66が開弁状態にそれぞれ自動的に復帰切換えされることになる。従って、上記停電の発生により注湯回路2側に負圧が発生したとしても、注湯路50が一対の注湯電磁弁62,64及び副開閉切換弁63により確実に遮断されるため、浴槽3側からの逆流入が発生することはない。
【0080】
その上に、このように各弁62,63,64が閉弁切換えされる際に、これらの全ての弁62,63,64に異物噛み込み等により閉作動異常が生じたとしても、負圧破壊弁が開弁切換えされるため注湯回路2側での負圧発生に伴い即座にエアが吸い込まれて負圧が解消され、これにより、浴槽3側から注湯回路2側への逆流入の発生をも確実に阻止することができる。
【0081】
(第2実施形態の他の態様)
上記においては駆動手段として1つの電磁式駆動手段81を採用した場合について説明したが、例えば図7に示すように2つの電磁式駆動手段82,83によって駆動手段を構成することもできる。
【0082】
すなわち、第1電磁式駆動手段82はその電磁石822に通電することによりプランジャ821を前進作動させてピン68aが固定された弁軸68の基端側を押圧する一方、第2電磁式駆動手段83はその電磁石832に通電することによりプランジャ831を後退作動させて弁軸68の先端側を引き込み、これにより、両端側から上記弁軸68を戻しバネ71に抗して前進作動させ、副開閉切換弁63及び負圧破壊弁66を定常状態から注湯状態に切換えるようになっている。逆に、両電磁式駆動手段82,83に対する通電を停止して非通電状態にすると、第1及び第2の両電磁式駆動手段82,83の両プランジャ821,831の位置を保持する力が失われて、弁軸68は戻しバネ71により後退作動されて上記注湯状態から定常状態に復帰するようになっている。この際、第2電磁式駆動手段83のプランジャ831の復帰作動時の摺動抵抗が上記戻しバネ71の負担にならないようにバネ833により復帰作動されるようになっている。
【0083】
なお、弁軸68を押圧する側である上記第1電磁式駆動手段82のプランジャ821とピン68aとは当接状態にされている一方、第2電磁式駆動手段83のプランジャ831と弁軸68の先端側とは互いに固定された状態にされている。
【0084】
以上の如く2つの電磁式駆動手段82,83により駆動手段を構成した場合には、一つの電磁式駆動手段81により駆動手段を構成する場合と比べ、装置全体のコンパクト化を図ることができる。すなわち、一つのだけの電磁駆動手段81により弁軸68に対する押圧力(前進作動力)を発現させるには電磁石812である電磁コイル径がかなり大径になってしまい大スペースを必要とするのに対し、上記前進作動力を二つの電磁式駆動手段82,83に分散させて受け持たせることにより各電磁式駆動手段82,83の電磁石822,832の電磁コイル径を小径化して必要スペースを大幅に縮小し得ることになる。
【0085】
<第3実施形態>
図8及び図9は第3実施形態の負圧破壊装置9を示すものであり、図8は定常状態、図9は注湯状態をそれぞれ示している。この第3実施形態の負圧破壊装置9は、副開閉切換弁63、負圧破壊弁66及び下流側の主開閉切換弁91の三つの弁の開閉切換えを共通の弁軸92の進退作動により行うものである。
【0086】
すなわち、第1実施形態における下流側注湯電磁弁64及び第2逆止弁65の代わりに上記弁軸92により進退作動される主開閉切換弁91を設けたものであり、その他の構成要素は上記第1実施形態の負圧破壊装置6と同じである。つまり、上記負圧破壊装置9は、逆止弁61と、上流側主開閉切換弁としての注湯電磁弁62と、弁軸92の作動により開閉切換えされる副開閉切換弁63、負圧破壊弁66及び下流側主開閉切換弁91と、上記副開閉切換弁63に作用する作動抵抗圧力を相殺してキャンセルする圧力キャンセル弁67とを備えて構成されている。このため、第1実施形態と同じ構成要素については第1実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明を省略し、以下、異なる要素について主として説明する。
【0087】
上記弁軸92は、第1実施形態の弁軸68と同様にピン92aと、軸体92bとから構成されたものであり、第1実施形態の弁軸68の軸体68bの部分を上記下流側主開閉切換弁91のために長くしたものである。従って、弁軸92に対する副開閉切換弁63、負圧破壊弁66及び圧力キャンセル弁66の配置や固定もしくは支持の構成は第1実施形態のものと同様である。そして、弁軸92の先端部に対し上記下流側主開閉切換弁91が相対移動可能に結合されている。
【0088】
上記下流側主開閉切換弁91は、弁体911を弁軸92の先端側に押し付けかつ下流側(浴槽3側)から弁軸92の後退作動側(図8の上側)に付勢して弁座912に着座させて閉弁状態に維持させるためのバネ913を備えている。そして、上記弁軸92が後退位置(図8に示す位置)に位置付けられた定常状態においては、上記弁体911と弁軸92の先端とが僅かな隙間を隔てて相対向し、弁体911が上記バネ913の圧縮復元力により閉弁状態に維持されるようになっている。このバネ913は、例えば給湯装置1(図1参照)が階上に設置され浴槽3が階下に設置される場合には、弁体911から下流側(浴槽3側)の配管内の水柱により負の水頭圧(吸引側の内圧)を受けても弁体911を閉弁状態に維持させ得る程度のバネ荷重を有するように設定されるようになっている。
【0089】
従って、上記下流側主開閉切換弁91を開弁切換えさせるには、上記のバネ913を縮め得るだけの作動トルクを電動モータ69が発揮する必要があるものの、逆に閉弁切換えさせるには、上記のバネ913の圧縮復元力だけにより弁軸92の後退作動に追随して閉弁状態に復帰切換えされるため、弁軸92の後退作動の際に弁体911の復帰切換えのための作動抵抗が作用することはない。
【0090】
また、副開閉切換弁63、負圧破壊弁66及び下流側主開閉切換弁91を一つの弁軸92に結合させているため、上記副開閉切換弁63の下流側と、下流側主開閉切換弁91の上流側とを連通用継手93により互いに連通させている。
【0091】
次に、以上の負圧破壊装置9の場合の定常状態と注湯状態との相互の切換制御について説明する。定常状態から注湯状態に切換えるには、まず電動モータ69に通電してカム部材70を反時計方向に第1実施形態と同様にα度だけ回転駆動させる。これにより、弁軸92が前進作動して副開閉切換弁63が開弁し、負圧破壊弁66が閉弁し、かつ、下流側主開閉切換弁91が開弁した状態に切換えられる。次いで注湯電磁弁62に通電してダイヤフラム弁621を開弁させる。これにより、逆止弁61が給湯回路2側からの給水圧を受けて開弁されて給湯回路2から浴槽3側への注湯が可能になる(図9参照)。
【0092】
一方、この注湯状態から逆に定常状態への切換えは、まず上記の注湯電磁弁62に対する通電を停止することによりダイヤフラム弁621を閉弁状態にバネ復帰させる。これにより、注湯が遮断されるため、上記逆止弁61が閉弁する。次いで上記電動モータ69を逆回転駆動させて上記カム部材70をα度だけ時計方向に逆回転させる。これにより、副開閉切換弁63が閉弁し、負圧破壊弁66が開弁し、併せて、下流側主開閉切換弁91が閉弁する。この副開閉切換弁63の閉弁作動の際、上流側の注湯電磁弁62と下流側の主開閉切換弁91との間の注湯路50内に封入された残圧が第1実施形態と同様に圧力キャンセル弁67により相殺されてキャンセルされる結果、弁軸68を極めて軽い力で後退作動させ得ることになる。従って、カム部材70の逆回転により弁軸92に対する押圧力を解除するだけで、弁軸92は第1実施形態と同様の比較的小さいバネ荷重に設定された戻しバネ71により後退作動されて定常状態に復帰切換えさせることができる。また、上記の残圧は開弁された負圧破壊弁66を通して大気開放口663からオーバーフローされることにより開放される。以上で定常状態への切換えが完了する。
【0093】
なお、以上の電動モータ69の駆動制御や、注湯電磁弁62への通電制御による注湯状態と定常状態との切換制御は、第1実施形態において説明したと同様にコントローラ11による注湯制御によって行われるようになっている。
【0094】
以上の第3実施形態によれば、注湯電磁弁62の他に電動モータ69を駆動させるだけで、副開閉切換弁63、負圧破壊弁66及び下流側主開閉切換弁91の三つの弁の開閉切換えを行うことができる。これにより、省エネルギー化及び切換制御の簡易化を図ることができる。
【0095】
そして、第1実施形態と比較してその下流側の注湯電磁弁64(図2等参照)に加え第2逆止弁65をも省略することができ、構成要素(部品点数)の低減化及びこれによる装置全体のコンパクト化を図ることができる。しかも、主開閉切換弁91のバネ913をかなり強くしても開弁駆動は電動モータ69による作動力により支障なく行うことができる一方、浴槽3が階下に設置されて負の水頭圧が下流側の主開閉切換弁91に作用したとしても上記バネ913により確実に閉弁した状態に維持させることができ、又、バネ913を強くしても電動モータ69による主開閉切換弁91の開閉切換えに負荷をかけることもない。
【0096】
従って、停電発生時対策として第1実施形態において説明したような予備電源(例えば電解コンデンサ)を搭載する場合であっても、第1実施形態や第1実施形態の他の態様その1で説明したように予備電源の必要静電容量を極めて小さいものにして、コスト増を抑制した状態で停電発生時の定常状態への復帰切換えを実現させることができる。もちろん、第1実施形態の他の態様その2で説明した電動モータ及び戻しバネ71のバネ荷重設定を採用することにより、上記の予備電源の搭載そのものを省略してコスト増を回避した状態で上記の停電発生時の定常状態への復帰切換えを実現させることができる。
【0097】
<他の実施形態>
なお、本発明は上記第1〜第3実施形態及びこれらの他の態様で記載した構成に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、主開閉切換弁として注湯電磁弁62及び64,又は,62を用いた例を説明したが、これに限らず、上記主開閉切換弁として弁体がモータ(ステッピングモータ等の電動モータあるいは油圧モータ等)駆動により強制的に開閉切換させるものを用いてもよい。特に浴槽3等の貯槽が階上設置のように給湯装置1よりも上方位置に設置されている場合には、下流側の主開閉切換弁としてモータ駆動式の開閉切換弁を適用することがより強い遮断機能(閉弁維持機能)を実現し得る点で好ましい上に、第2逆止弁65の省略も可能となる。なお、下流側主開閉切換弁として注湯電磁弁64を採用した場合であっても、給湯回路2側からダイヤフラム室に作用する給水圧を超えない程度の水頭圧に相当する高低差までの上方範囲に浴槽(貯槽)が設置されていれば、その浴槽と給湯回路2(浄水供給路)とを確実に遮断させ得る。
【0098】
また、上記実施形態では、給湯回路2から浴槽3への注湯を、間に追い焚き循環回路4を介して行う給湯装置を例にして負圧破壊装置6,8,9を適用した場合を示したが、これに限らず、追い焚き循環回路4を省略して、つまり、風呂釜部分を省略して給湯回路2から浴槽3に対し直接に注湯する構成の給湯装置に本発明の負圧破壊装置を適用してもよい。この場合の「注湯」は所定温度の湯となる。
【0099】
上記実施形態では、給湯回路2からの注湯先が浴槽3である場合の給湯装置を例にして負圧破壊装置6を適用した場合を説明したが、これに限らず、給湯回路2又は注水回路からの注湯・注水先を洗濯槽とする給湯装置に本発明の負圧破壊装置を適用してもよく、この場合にも同様の作用効果を得ることができる。この場合には、給湯回路2又は注水回路からの分岐路である注湯路50又は注水路の下流端を洗濯槽の底部に連通接続し、洗濯槽に対し洗濯用の湯又は水を注湯・注水し得るようにすればよい。上記洗濯槽が大気開放の貯槽であり、ここで使用されている湯又は水は雑水となるため、浴槽の場合と同様に逆流発生等を防止する必要がある。
【0100】
さらに、本発明の負圧破壊装置を上記実施形態で説明した給湯装置以外に適用することもできる。例えば、上水道管路から、あるいは、受水槽からポンプ圧送による給水圧により浄水が供給される管路(例えば浄水の供給を受けて給水栓に給水する給水回路等の浄水供給路)から分岐する分岐管を大気開放の貯槽(例えば上述の浴槽又は洗濯槽)の底部に連通接続し、注水用開閉弁の開閉切換により注水可能とした場合に、上記分岐管に上記実施形態の負圧破壊装置6,8,9を介装させるようにしてもよい。この場合にも、閉弁作動異常や停電発生に起因する上記貯槽から浄水供給路側への逆流発生を上記実施形態と同様に確実に防止し得ることになる。
【0101】
なお、上記第1〜第3実施形態等においては、主として組み付け作業の便宜を考慮して弁軸68,92をピン68a,92aと軸体68b,92bとに分割しているが、もちろん当初から一体物により形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を適用した給湯装置を示す模式図である。
【図2】第1実施形態の負圧破壊装置の定常状態を示す断面説明図である。
【図3】第1実施形態の負圧破壊装置の注湯状態を示す図2対応図である。
【図4】第1実施形態のカム部材の部分の拡大説明図である。
【図5】第2実施形態の負圧破壊装置の定常状態を示す断面説明図である。
【図6】第2実施形態の負圧破壊装置の注湯状態を示す図5対応図である。
【図7】第2実施形態の他の態様を示す図6対応図である。
【図8】第3実施形態の負圧破壊装置の定常状態を示す断面説明図である。
【図9】第3実施形態の負圧破壊装置の注湯状態を示す図2対応図である。
【図10】従来の負圧破壊装置を適用した給湯装置を示す図1対応図である。
【符号の説明】
2 給湯回路(浄水供給路)
3 浴槽(貯槽)
6,8,9 負圧破壊装置
26a,26b 給湯栓(給水栓)
50 注湯路(分岐路)
62,64 注湯電磁弁(主開閉切換弁)
61,65 逆止弁
66 負圧破壊弁
67 圧力キャンセル弁
68,92 弁軸
69 電動モータ(駆動手段)
70 カム部材
71 戻しバネ
81 電磁式駆動手段(駆動手段)
82,83 電磁式駆動手段(駆動手段)
91 下流側主開閉切換弁
691 回転作動軸

Claims (8)

  1. 浄水が所定の給水圧を受けて供給される浄水供給路に対しこの浄水供給路から分岐する分岐路を通して大気開放の貯槽が注水可能に接続され、上記分岐路に介装されて上記浄水供給路と貯槽とを注水切換可能にしつつ負圧を破壊する負圧破壊装置において、
    上記分岐路に対し上下流の各位置に介装されて注水又は遮断の切換えを行う一対の駆動式主開閉切換弁と、この一対の主開閉切換弁により挟まれる中間位置に連通した状態で配設されて大気側との連通又は遮断の切換えを行う負圧破壊弁と、この負圧破壊弁と上流側の主開閉切換弁との間に介装される副開閉切換弁と、この副開閉切換弁及び負圧破壊弁がそれぞれ結合され進退駆動力を受けて上記副開閉切換弁及び負圧破壊弁の開閉切換えを行う弁軸と、この弁軸に付設されて上記副開閉切換弁の上流側に作用する上記浄水供給路側からの内圧を相殺する圧力キャンセル弁とを備え、
    上記弁軸は、駆動手段からの進退駆動力を受けて進退方向一側へ作動することにより上記副開閉切換弁を閉弁状態から開弁切換えさせると共に、上記負圧破壊弁を開弁状態から閉弁切換えさせて上記副開閉切換弁及び負圧破壊弁を定常状態から注水状態へ切換えさせる一方、進退方向他側へ作動することにより上記注水状態から定常状態に切換えられて復帰するように構成されている
    ことを特徴とする負圧破壊装置。
  2. 請求項1に記載の負圧破壊装置であって、
    上記駆動手段は回転駆動力を回転作動軸に伝達してこの回転作動軸に対し結合されたカム部材を回転作動するものであり、
    上記弁軸は上記回転作動軸に対し直交するよう配設されて一端から上記カム部材の正逆一側回転により進退方向一側への押圧力を受けて副開閉切換弁及び負圧破壊弁を定常状態から注水状態へ切換える一方、正逆他側回転によりその押圧力が解除されて上記注水状態から定常状態へバネ復帰するように構成されている、負圧破壊装置。
  3. 請求項2に記載の負圧破壊装置であって、
    停電時用予備電源手段を備え、この予備電源手段は停電時に上記駆動手段に対し上記定常状態におけるカム部材と弁軸との係合を解除させて上記弁軸をバネ復帰させるよう上記カム部材をさらに正逆一側回転させる駆動電源を供給するように上記駆動手段と接続されている、負圧破壊装置。
  4. 請求項2に記載の負圧破壊装置であって、
    上記駆動手段は非通電時には脱調可能に構成され、上記弁軸をバネ復帰させる戻しバネは上記非通電時における駆動手段の位置保持力よりも大きいバネ荷重を有するように設定されている、負圧破壊装置。
  5. 請求項1に記載の負圧破壊装置であって、
    上記副開閉切換弁及び負圧破壊弁を注水状態から定常状態に復帰させるよう弁軸を付勢する戻しバネを備え、
    上記駆動手段は電磁石に通電することにより弁軸を進退方向一側に作動させて副開閉切換弁及び負圧破壊弁を定常状態から注水状態へ切換えて維持する一方、上記電磁石を非通電にすることにより上記注水状態の維持力を解除させてその注水状態から定常状態へ上記弁軸が上記戻しバネにより復帰されるように電磁駆動式に構成されている、負圧破壊装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の負圧破壊装置であって、
    一対の駆動式主開閉切換弁は、通電することにより開弁駆動される一方、非通電にすることにより閉弁状態にバネ復帰するノーマルクローズタイプの電磁駆動式に構成されている、負圧破壊装置。
  7. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の負圧破壊装置であって、
    上記弁軸には上記下流側の主開閉切換弁がさらに結合され、上記弁軸が進退方向一側へ作動することにより、上記下流側主開閉切換弁を閉弁状態から開弁切換えさせて上記下流側主開閉切換弁を定常状態から注水状態へ切換えさせるように構成されている、負圧破壊装置。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の負圧破壊装置であって、
    上記浄水供給路は、浄水の給水を受け加熱源により加熱して給湯栓側に給湯する給湯回路又は浄水の給水を受けて給水栓側に給水する給水回路であり、この給湯回路又は給水回路に対し大気開放の貯槽が分岐路を通して注湯又は注水可能に接続されている、負圧破壊装置。
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