JP3804277B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カラー複写機やカラープリンタなど、複数の感光体ドラムを用いて記録紙等の転写材上に画像を形成する画像形成装置に関し、さらに詳しくはいわゆるタンデム式フルカラー画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在主流となりつつあるフルカラー画像形成方式の一つに、4本の感光体ドラムを、転写ベルトの長手方向と直交する向きに並列に配置し、各感光体ドラム上に、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック(以下、それぞれC、M、Y、Kと表記する。)のトナーを用いてトナー画像を形成し、転写ベルト上を搬送される1枚の転写材上に順次トナー像を多重転写するタンデム方式がある。
【0003】
ところで、近年、原稿画像が多色化する一方で、文字原稿等のモノクロ原稿も依然として存在することから、カラー原稿とモノクロ原稿が順序不揃いに混在する、いわゆる混載状態での複写作業が求められることがある。
従来のタンデム型の複写機では、このような混載状態での複写の場合は、モノクロ原稿の複写に際しても、C、M、Y、の3本の感光体ドラムを画像形成させずに回転させる状態とし、Kの感光体ドラムのみを用いて画像形成する方法で複写を行っていた。
【0004】
しかし、このような方法を用いると、特にモノクロ原稿の含有比率が高い場合に、C、M、Y、の3本の感光体ドラムが長時間無駄に回転することになる。これにおいて、当該3本の感光体ドラムは画像形成に関与せず単に回転している状態であるが、例えばクリーニングブレードにより感光体ドラムの感光面が磨耗したり、当該クリーニングブレードのめくれ防止のため、感光体ドラムに定期的にトナーを供給する必要があることによるトナーの消費量の増加等の問題があった。
【0005】
そこで、原稿画像が、カラー原稿であるかモノクロ原稿であるかを判別する、いわゆるACS(Automatic Color Selection)機能を備え、その判別結果に基づき、印刷モードを切り換える方法が考案されている。具体的には、ACS機能により、モノクロ原稿と判別された場合には、モノクロ画像の形成に不必要なC、M、Y、の3本の感光体ドラムの駆動を停止し、転写ベルト表面と3本の感光体ドラムとを離間させることにより、C、M、Y、の3本の感光体ドラムが無駄に回転しないようにしようとするものである(以下、4本の感光体ドラムを全て駆動させる印刷モードを「カラーモード」、上記のように、モノクロ画像の形成に不必要なC、M、Y、の3本の感光体ドラムを転写ベルト表面から離間させ、Kの感光体ドラムを駆動させる印刷モードを「モノクロモード」という。)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記原稿の判別結果により印刷モードを切り換える画像形成装置においても、カラー原稿とモノクロ原稿との混載の順序や割合によっては、上記4本の感光体ドラムの寿命や、トナーの消費量等、消耗品の利用効率が悪くなってしまう場合があるという問題点を有していた。
【0007】
より具体的に説明すると、例えば、カラー原稿とモノクロ原稿が交互に載置されているような場合には、ACSによる原稿判別結果により印刷モードの切り換えを行うには、転写ベルトの離間及び圧接作業を頻繁に行う必要が生じる。これは、複写作業の頻繁な中断を招き、複写時間が長くなるのみならず、転写ベルトの離間、圧接時に必要な前処理/後処理の際に、C、M、Y、Kの4本の感光体ドラムについて、画像形成に関与しない回転が発生することになるため、やはり上記感光体ドラムの磨耗や、トナーの無駄な消費の問題が発生する。これは、原稿がカラーであるかモノクロであるかによって印刷モードの切り換えを行うようにしたことが、必ずしも消耗品の延命につながらず、利用効率の向上に結び付かない場合があることを意味する。
【0008】
本発明は上記の問題点に鑑み、モノクロ原稿とカラー原稿の混載状態にかかわらず、感光体ドラムやトナー等の消耗品の寿命を延ばすことができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、複数の像担持体に異なる色の原稿画像を書き込み、各像担持体上の原稿画像を転写ベルト又は転写ベルト上を搬送される転写材に重ね合わせて転写するカラープリントモードと、一の像担持体を除く他の全ての像担持体に対して転写ベルトを相対的に離間させ、前記一の像担持体上の原稿画像を転写ベルト又はその上を搬送される転写材に転写する単一色プリントモードとの間での切り換えが可能なタンデム型のフルカラー画像形成装置において、原稿画像がカラー原稿から単一色原稿に変化した場合に、カラープリントモードで単一色原稿を印刷する場合の像担持体の回転時間を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された回転時間を予め定められた所定の値と比較することにより、カラープリントモードで単一色原稿を印刷するか、単一色プリントモードへの切り換えを行うかを判定する判定手段と、前記判定手段の判定に基づいて、カラープリントモードと単一色プリントモードとの間の切り換えを制御する切り換え制御手段とを有することを特徴とする。
【0010】
ここで、前記カラープリントモードで単一色原稿を印刷する場合の像担持体の回転時間は、単一色原稿の印刷に際して、カラープリントモードにおいて画像形成に関与しない像担持体の回転する時間であり、前記所定の値とは、カラープリントモードから単一色プリントモードに切り換えるために必要な処理、及び単一色プリントモードからカラープリントモードに切り換えるために必要な処理により発生する像担持体の回転時間であるとすることができる。
【0012】
また、前記カラープリントモードから単一色プリントモードに切り換えるために必要な処理は、単一色プリントモードで使用される前記一の像担持体を除く他の全ての像担持体のクリーニング処理を含み、前記単一色プリントモードからカラープリントモードに切り換えるために必要な処理は、単一色プリントモードで使用される前記一の像担持体を除く他の全ての像担持体が一定の回転速度に達するまでの処理を含むとすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る画像形成装置の一実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の一適用例であるタンデム式フルカラー画像形成装置について説明する。図1は、本画像形成装置の主要構成を示す内部正面図である。本画像形成装置は、自動原稿送り装置10、イメージスキャナ部20、制御部40、書き込み光学系50、プリンタ部60、給紙部90等に大別される。
【0014】
自動原稿送り装置10は図のように、原稿搬送方向上流から下流に向かって原稿セットトレー101、繰り出しローラ102〜106、複数のローラ107〜114の周面によって後述のプラテンガラス201表面に平行に張架された原稿搬送ベルト115、当該ベルト115を回動駆動する駆動モータ(不図示)、原稿スイッチバックユニット116、排出ローラ117、原稿排出トレー118等が、この順に配置されている公知のものである。
【0015】
イメージスキャナ部20は、紙面の水平方向に配置されたプラテンガラス201と、プラテンガラス201の直下において、露光ランプ202、ミラー203を有する第1スライダーユニット204と、ミラー205、206を有する第2スライダーユニット207、等変倍レンズ208、CCDスキャナ209が、図中の所定位置に配置されている。前記第1、第2スライダーユニット204、207は、当該ガラス平面に沿って図中左右に移動可能になっている。紙面右側の212は各スライダーユニットの駆動モータである。さらにプラテンガラス201の紙面左側端部には、シェーディング補正用の白色基準板210が配置されている。211はデジタル信号処理ユニット(詳細を後述)であり、内部にレッド、グリーン、ブルー(R、G、B)の各原稿画像データをそれぞれ格納するためのROMと、この画像データについて補正処理を行うための制御回路を内蔵する。
【0016】
制御部40は、装置各部の駆動系(モータ類等)に接続されている。また、その内部にCPU、ROM(不図示)を有し、装置の一連の画像形成動作に関するメインルーチン(図13)の制御・管理を行う。当該制御部40は、前述のデジタル信号処理ユニット211にも接続されており、同ユニットの近接位置に配置されている。
【0017】
書き込み光学系50は、ポリゴンミラー501を中心とした複数のミラー502a〜511a、502b〜511bと、レーザダイオード512C〜512K等から構成される。この書き込み光学系50とプリンタ部60の詳細な構成を、図2のプリンタ部60周辺正面図に示す。
ポリゴンミラー501とミラー502a〜511a、502b〜511bは、図のように4本の破線をそれぞれC、M、Y、K各色成分の光路として、各感光体ドラム601C〜601Kの周面に走査できるように、所定の角度を保持しつつ配されている。
【0018】
プリンタ部60は、装置筐体内部中央(図2中では書き込み光学系50の下側)において、駆動ローラ61、従動ローラ62、67、テンションローラ63の周面によって張架され、駆動ローラ61側を上流としてX方向に回動駆動される転写ベルト65と、その往路上においてX方向と直交し、等間隔かつ互いに平行に配置された画像形成ステーション600C〜600Kとから主に構成される。
【0019】
画像形成ステーション600C〜600Kの内部には、感光体ドラム601C〜601Kが各ステーションの長手と平行にされながら内蔵され、その周面には、それぞれ図中左上からZ方向に沿って帯電器602C〜602K、現像器603C〜603K、転写ブラシ604C〜604K、ドラムクリーナ605C〜605K等が配されており、公知のカールソンプロセスによる画像形成が行われるようになっている。感光体ドラム601C〜601Kは、その周面を転写ベルト65の表面に圧接されることによって駆動力を伝達され、Z方向へ従動駆動される。転写ベルト65の往路上流側にはベルトクリーナ68、往路下流側に分離チャージャ69、またベルト帰路に除電チャージャ609が、図中の所定の位置に配されている。
【0020】
なお転写ベルト65の内周面には、枠状フレーム64が長手方向をベルトと平行にされながら収められている。このフレーム64は図3のフレーム斜視図のように、2本のL型鋼板641、642を一定間隔で対向させ、3本の短冊状部材643〜645で互いを連結させた構造をしている。フレーム64の対向側面A、Bには、紙面手前側と奥側に従動ローラ62、67が回転自在に軸支されており、また図示しないが4個の転写ブラシ604C〜604Kが上記2本のローラ間に一定間隔で配されている。
【0021】
このうち前記従動ローラ62の軸621は、フレーム64の幅よりも長く延長されており、フレーム64と独立して装置筐体側に固定されたフランジ622、623によって軸支されている。
また、フレーム64の底面部裏側(図中では連結部材644の裏面)と、装置筐体側に固定されたステージ691の間にはスプリング69a、69bが設置されており、フレーム64を前記軸621周りに、常に上方向へ弾性付勢している。
【0022】
さらにL型鋼板641、642の側面A、Bには、従動ローラ67寄りの適所に切り欠きC、Dがそれぞれ設けてあり、この切り欠きC、Dにフレーム64の外側で軸受け部66d、66eによって軸支されたカム軸66cが挿通されている。カム軸66cには2個のカム66a、66bが側面A、Bの内側近傍位置に固定されており、一方当該カム軸66cの紙面手前側の先端部が図示しないステッピングモータの駆動系に連結されている。したがって、前記駆動系からカム軸66cに一定の回転駆動力が与えられると、カム面がL型鋼板641、642の底面E、Fに当接し、スプリング69a、69bの弾性力に抗しながら、フレーム64を従動ローラ62の軸621を中心に押し下げるようになっている。
【0023】
上記のようなフレーム64の動作によれば、カム66a、66bが作動しない場合図4のように、転写ベルト65とフレーム64の転写ベルト65の表面は全ての感光体ドラム601C〜601Kの周面に圧接される。これに対し、カム66a、66bが作動すれば図5のように、従動ローラ62と、図中の位置において本装置筐体側に軸支された従動ローラ77によって、当該2つのローラ62、77に張架された転写ベルト65の表面範囲が感光体ドラム601Kに圧接されたまま保持され、77〜61間の転写ベルト65の表面は、フレーム64が押し下げられることによって感光体ドラム601C〜601Yのドラム周面から離間される。なお、本実施の形態では、転写ベルト65が全ての感光体ドラム601C〜601Kに圧接されている状態をカラーモードと呼び、単一の感光体ドラム(601K)のみがベルトに圧接されている状態をモノクロモードと呼ぶことにする。さらに、本装置は通常カラーモードに設定され、場合に応じてモノクロモードに切り換えられるものとしている。
【0024】
再び図1に戻り、装置筐体底部には、各サイズの記録紙を収納する給紙カセット91a〜91dと、その一端寄り上面に配置された繰り出しローラ92a〜92d、および当該ローラ92a〜92dから記録紙搬送方向に沿って搬送ローラ93a〜96a、93b〜96b、93c〜96c、93d〜96dが配置され、給紙部90を構成している。
【0025】
紙面で左右方向に示されている転写ベルト65の往路上流側と下流側には、それぞれ手差し記録紙トレー70、繰り出しローラ71〜73、レジストローラ74、75、または定着部80と排紙トレー78が、図中の位置に配置されている。さらにレジストローラ74、75の上流側には、記録紙先端検出センサとしてフォトカプラ78、79が設置されている。
【0026】
なおイメージスキャナ部20が収められている複写機筐体の上部側面には、ユーザーが使い易い位置(図1の破線)に操作パネル30が設置されている。
デジタル信号処理ユニット211は、イメージスキャナ部20と書き込み光学系50の中間位置に接続配置され、CPU、ROM、ICを中心とする基板で構成されている。当該ユニット211は、一般的にはイメージスキャナ20が読み取った原稿画像のR、G、B各画像データを一旦ROM507Bに格納し、逐次C、M、Y、Kの画像データに変換して、制御部40を介して書き込み光学系50に出力するはたらきを有するが、本実施の形態ではこの動作に加えて、前記プリンタ部60のフレーム64の離間制御を行うはたらきを合わせ持つ。以下、図6のデジタル信号処理ユニットのACS機能に関するブロック図を用いて具体的に説明する。
【0027】
同図のように、デジタル信号処理ユニット211は、CPU501B、ROM507B、RAM508B、タイミング制御部502B、シェーディング補正部503B、HVC変換部504B、ACS部505B、さらに図示しないUCR−BP部、マスキング部、γ補正部等で構成される。
タイミング制御部502Bは、CCDスキャナ209のスキャニングとシェーディング補正の動作タイミングを制御するものであり、CPU501Bに接続されている。
【0028】
シェーディング補正部503Bは、露光ランプ202の照射ムラやCCDスキャナ209の感度ムラを解消する働きを持つ。具体的には、プレスキャン時にプラテンガラス端部に設置された白色基準板210がCCDスキャナ209に読み取られると、そのデータから原稿画像のR、G、B各色画素についてのシェーディング補正用乗算比率を決定し、後述のRAM508Bに記憶させておく。そして原稿画像読取り時に再びRAM508Bから取り出し、この乗算比率を用いて、原稿データを補正するものである。このシェーディング補正部503Bからは2方向へ出力がなされるようになっている。すなわち一つは一般的な画像形成に関する方向であり、UCR−BP部、マスキング部、γ補正部等が順次接続されている公知のものである。一方、もう一つの出力方向はHVC変換部504BからACS部505Bに接続されているものである。
【0029】
HVC変換部504Bは、一般的には上記シェーディング補正部503Bによって補正されたR、G、B各画像データを、公知のマンセル色空間(不図示)における色領域信号である色相角(H*)、明度(V)、彩度(C*)のデータに変換するものである。本実施の形態におけるHVC変換部504Bでは、上記H、V、C各データを算出する過程における明度(V)、および色差(WR、WB)をACS部505Bへ出力するにようになっている。
【0030】
ACS部505Bは、内部に彩度計算部5051B、第1比較部5052B、有彩色画素カウンタ5053B、無彩色画素カウンタ5054B、第2比較部5055B等の各構成からなり、読み取られた原稿のR,G、Bデータから、原稿がカラーかモノクロかを判別する機能を有する。
これらの構成のうち、彩度計算部5051Bは、HVC変換部504Bが原稿1画素毎に算出したV、WR、WBB各データにつき、次の(数1)で表す式によって彩度信号Wを算出する。
【0031】
【数1】
Figure 0003804277
【0032】
第1比較部5052Bは、上記算出されたWが、予め設定された閾値以上か否かを判別する。すなわち閾値以上であれば有彩色画素とし、以下であれば無彩色画素と判別される。この判別結果は、当該比較部5052Bに接続された有彩色画素カウンタ5053B、無彩色画素カウンタ5054Bによって、それぞれ累積カウントされる。
【0033】
第2比較部5055Bは、上記カウントされた各画素数を予め設定された原稿サイズの総画素数で割り、これによって当該原稿1枚当たりの総画素のうちに有彩色あるいは無彩色画素の占める割合をそれぞれ算出して、その結果から実際に複写しようとする原稿がモノクロかカラーかを判別する。なお、本実施の形態では、原稿サイズの総画素数を通常用いられるサイズで最大のA3版に相当する値に設定して、この原稿サイズの総画素数の0.1%以上に有彩色画素の割合が算出されれば、複写しようとする原稿がカラーであると判別するように設定されている。
【0034】
ROM507Bは、原稿のR、G、B各色成分データと、CPU501Bの制御プログラム(フレーム離間制御プログラム、記録紙間隔制御プログラム等)、またモノクロコピーのカウント値に対して予め設定された設定値、さらに前記A3原稿の総画素数設定データ等をそれぞれ格納し、CPU501Bに直結されている。
【0035】
RAM508Bは、前述の如く、原稿画像のR、G、B各色画素についてのシェーディング補正用乗算比率等を格納する記憶領域として利用される他、本実施の形態では、画像メモリとしても用いるものとする。
CPU501Bは、前記制御部40のCPUに対して補佐的な役割を持っている。その内部にフレーム離間制御部5011Bとモノクロコピーカウンタ部5012Bを有し、プリンタ部60の各構成の動作を統括する。
【0036】
フレーム離間制御部5011Bは、前記フレーム離間制御プログラムにしたがって、制御部40を通してフレーム64の離間制御を行う。
また、この離間制御前にCPU501B内に離間制御フラグを立て(フラグ←1)、このフラグが立っている間は連続して離間制御を継続する。当該フラグは、カラーのみの複写時には消去される(フラグ←0)。
【0037】
モノクロコピーカウンタ部5012Bは、前記ACS部505Bによって画像形成に供される原稿がモノクロであると判断された場合であって、印刷モードがカラーモードであると判定された場合に、連続するモノクロ原稿の枚数をカウントする。原稿のカウントは、次にカラー原稿が現れるまで行われ、カウントされたモノクロ原稿の枚数に基づいて、フレーム離間制御部5011Bへの制御指示が決定される。一方原稿がカラーのみである場合には、当該カウンタ部5012Bはカウントしないようになっている。
【0038】
さらにCPU501Bは、複写速度を良好に維持するための重要な機能として、連続搬送される記録紙間隔についての制御を、前記記録紙搬送制御プログラムによって行う。
次に、この記録紙搬送制御プログラムについて、図7〜図12を用いて具体的に説明する。これらの図は、カラーモードあるいはモノクロモード、さらにモノクロ/カラーモード遷移状態における記録紙搬送状態を表す画像形成ステーション周辺図である。これらの図中、Xは記録紙間隔、L1は各感光体ドラム601C〜601K周面における露光位置から転写位置までの距離であり、Vはシステムスピード、Tは離間動作に要する時間である。搬送される記録紙はそれぞれ▲1▼〜▲8▼の番号で示してある。
【0039】
カラー→モノクロモードに移行する場合、プリンタ部60周辺の構成の様子は図7→図8→図9へと移行する。すなわち各記録紙▲1▼〜▲8▼は、繰り出しローラ95a、96aによって繰り出され、タイミングローラ74、75によって記録紙間隔を調整され、転写ベルト65上を搬送されながら、4つの感光体ドラム601C〜601Kの転写位置を順次通され、所定の画像形成を行われる。ここで、図7ではモード切換前(カラーモード)において記録紙▲1▼〜▲4▼にカラー複写がなされる様子を、図8ではカラー→モノクロモードへの切換時を、および図9ではモード切換後(モノクロモード)において記録紙▲5▼〜▲8▼にモノクロ複写がなされる様子を表している。ここで図8において、最後のカラー複写がなされた記録紙▲4▼と、最初にモノクロ複写がなされる記録紙▲5▼との間隔は次の(数2)の式で表される。
【0040】
【数2】
Figure 0003804277
【0041】
上式において、VTは離間動作時における転写ベルト65の記録紙搬送距離(ベルト回動駆動距離)である。すなわち上式の右辺にVTを追加したのは、離間動作時において発生する振動による不安定な画像形成動作を避ける目的で、離間動作が終了するまで画像形成を行わせないようにするためである。
一方、このカラー→モノクロモード移行時の前後の状態における記録紙間隔X(図7と図9)は、上記(数2)に基づいて、下記の(数3)のように表される。
【0042】
【数3】
Figure 0003804277
【0043】
すなわち、Xはこの場合、画像形成ステーションの処理速度と転写ベルト65の搬送速度に関する性能に応じてできる限り小さくするよう記録紙搬送制御プログラムを作成し、高速な画像処理速度を確保するようになっている。
次に、モノクロ→カラーモードへモードが戻る場合、プリンタ部60周辺の構成の様子は図10→図11→図12へと移行する。ここで、図10ではモード切換前(モノクロモード)において記録紙▲1▼〜▲3▼にモノクロ複写がなされる様子を、図11ではモノクロモード→カラーへの切換時を、および図12ではモード切換後(カラーモード)において記録紙▲4▼〜▲7▼にカラー複写がなされる様子を表している。このうち図11において、最後のモノクロ画像形成がなされた記録紙▲3▼と、最初にカラー複写がなされる記録紙▲4▼との間隔は(数4)で表される。
【0044】
【数4】
Figure 0003804277
【0045】
ここで、L0は感光体ドラム601Cと601Kとの軸間距離であり、転写ベルト65の記録紙搬送最下流の感光体ドラム601Kの転写位置から最上流の感光体ドラム601Cの転写位置の距離を確保するために必要な項である。また、この離間動作前後(図10と図12)の記録紙間隔Xは、上記(数4)に基づいて次の(数5)のように表わされる。
【0046】
【数5】
Figure 0003804277
【0047】
このときのXも、(数3)と同様に可能な限り最小になるようにROM507B内の記録紙搬送制御プログラムによって設定されている。
このようなCPU501Bの記録紙搬送制御について要約すると、フレーム64の離間制御時においては転写位置の変更に伴って、所定の記録紙間隔を必要とされるが、それ以外の場合には処理速度を高速化するために、できるだけ間隔を狭められるように設定されている。
【0048】
以上の構成を持つ本装置の画像形成動作を、図13のメインルーチンおよび図14のフレーム離間制御に関するサブルーチンを用いて説明する。
本装置によれば、まずユーザーによって操作パネル30のコピースタートキー(不図示)が押されると、1枚目の記録紙が給紙カセット91aから繰り出しロ−ラ92aによって繰り出され、繰り出しローラ74、75の直前に記録紙S先端を位置されて待機される。
【0049】
さらに制御部40とデジタル信号処理部211の各ROM内に格納されている、ステッピングモータ制御、記録紙搬送制御、フレーム離間制御等に係わるプログラムが初期状態に戻され、またRAM508Bに残存している原稿画像データが消去される。これに加えて、CPU501Bのモノクロ画像形成カウンタ部5012Bのカウント値nもあわせてリセット(n←0)される(S100)。
【0050】
上記初期設定が完了すると、次に制御部40の内部タイマがカウントを開始し(S101)、同じく制御部40に内蔵されたCPUの制御指示によって、自動原稿読取り部10の原稿セットトレー101に載置された原稿がプラテンガラス201の所定の位置に搬送される。当該原稿画像は、イメージリーダ部の第1スライダーユニット204、第2スライダーユニット207を通して、露光ランプ202に露光され、ミラー203〜206等に画像を反射されて、CCDスキャナ209によって読み取られる。このとき、CCDスキャナ209が読み取った原稿画像は、デジタル信号処理ユニット211のタイミング制御部502Bとシェーディング補正部503B等によって適宜処理を受け、同ユニット211のRAM508Bに格納される(S200)。
【0051】
続いてフレーム離間制御処理(S300)がなされる。以下、本実施の形態におけるフレーム離間制御処理の詳細な内容について説明する。
図14は、フレーム離間制御処理の詳細な内容を示すフローチャートである。同図に示されるように、フレーム離間制御処理においては、まず図13のフローチャートのステップS200で読み取られた原稿が、カラー原稿であるかモノクロ原稿であるかを判定する(S301)。
【0052】
具体的には、RAM508Bに格納されたR、G、B各色成分の画像データが順次取り出され、HVC変換部504Bにて各マンセル色系座標の明度(V)データ,および色差データ(WR、WB)に変換される。これらのデータはACS部505Bに送られ、ここで原稿がカラーかモノクロかが判定される。すなわち、今の場合ACS部505B内において、彩度計算部5051Bを経て第1比較部5052Bで振り分けられた原稿の画素が、有彩色/無彩色画素カウンタ5053B、5054Bでそれぞれカウントされ、第2比較部5055Bで原稿A3サイズの総画素数に対する有彩色画素数が0.1%以上である場合に当該原稿がカラーであると認識される。
【0053】
原稿がカラーである場合には(S301:Yes)、その時点における印刷モードがカラーモードであるかモノクロモードであるかを判定し、モノクロモードである場合には(S302:No)、カラーモードに切り替える(S303)。一方、ステップS301において、原稿がモノクロであると判定された場合(S301:No)であって、その時点の印刷モードがカラーモードである場合(S304:No)には、印刷モードをモノクロモードに切り換えるか否かの判定を行う。
【0054】
具体的には、まず、モノクロ画像形成カウント部5012Bのカウンタを加算し(S305)、次に、再度原稿の読み取り処理を行った後、RAM508Bに格納された画像データから、次の原稿がモノクロであるか否かを判定する(S306)。原稿がカラーであるかモノクロであるかの判定については、前述した通りである。
【0055】
ここで、次の原稿もモノクロである場合には(S306:Yes)、モノクロ画像形成カウント部5012Bのカウンタを順次加算していく(S305)。この場合は、さらに次の原稿がモノクロであるか否かの判定を継続し、次にカラーの原稿が現れるまでカウンタへの加算を行うべく、原稿の先読みを行う必要がある。本実施の形態の画像形成装置においては、モノクロモードに切り換えるか否かの判定のために、モノクロ原稿が何枚連続しているかの情報を必要とするからである。
【0056】
次に、カラーの原稿が現れた場合、または、最後の原稿に到達した場合には(S306:No)、ステップS305及びS306にて加算されたモノクロ原稿枚数のカウント値に基づいて、後述の損失を算出し(S307)、モノクロ画像形成カウント部5012Bのカウンタをリセットする(S308)。
その後、ステップS307で算出された損失の内容に基づいて、印刷モードの切り替えを行った方が良いか否かの判定を行い(S309)、モードの切り換えを行った方が有利と判定された場合に(S309:Yes)、印刷モードをモノクロモードに切り換える(S310)。
【0057】
ここで、ステップS307における損失の算出について詳細に説明する。
本実施の形態の画像形成装置では、カラーモードからモノクロモードに切り換える場合の損失と、モードの切り換えを行わない場合、即ち、カラーモードのままでモノクロの原稿を印字する場合の損失とを比較して、モードの切り換えを行うか否かを判定する。ここで、「損失」とは、C、M、Y、K、それぞれの感光体ドラムが印字に関与しない無駄な回転をする時間に比例するものと考える。印刷に関与しない感光体ドラムの回転が、感光体ドラムの寿命や、トナーの消費量に影響するからである。
【0058】
以下、モードの切り換えを行う際の損失と、モードの切り換えを行わない場合の損失との算出について説明する。
まず、カラーモードからモノクロモードに切り換える場合の損失は、例えば以下のように算出することができる。即ち、カラーモードからモノクロモードに切り換える際には、次のような動作を行う必要がある。
(1)カラーモードで印刷すべき最後の用紙に対し、C、M、Y、の各感光体ドラムを動作させた画像形成を終了すると、C、M、Y、の各感光体ドラムに対する後処理を開始する。ここで、後処理とは、感光体ドラムに対応する転写ブラシ等の圧接部材の離間、感光体ドラムのクリーニング処理等を指す。
(2)カラーモードで印刷すべき最後の用紙がKの感光体ドラムの転写部を抜けると、C、M、Y、の感光体ドラムに対応する圧接部材がそれぞれ離間する。なお、C、M、Y、の各感光体ドラムの後処理が完了すると、C、M、Y、の各感光体ドラムは回転を停止する。上記(1)の処理における後処理の開始から後処理の完了に基づく回転の停止までの間は、C、M、Y、の各感光体ドラムは、印刷に関与しない無駄な回転をすることになる。
(3)一方、C、M、Y、の感光体ドラムの離間が完了すると、次に、モノクロモードで印字すべき記録紙を転写ベルト65上に給紙し、原稿の搬送を再開する。従って、上記(2)のステップにおける圧接部材の離間の開始から、本ステップにおける搬送の再開までの時間は、Kの感光体ドラムが印刷に関与しない無駄な回転をすることになる。
【0059】
以上に説明した(1)から(3)の処理が開始してから全て終了するまでの時間を、本実施の形態ではT1で表す。
一方、モノクロモードからカラーモードに切り換える際には、次のような動作を伴う。
(1)モノクロモードで印字すべき最後の用紙に対してKの感光体ドラムによる画像形成が終了する所定時間だけ前に、C、M、Y、の各感光体ドラムへの前処理を開始する。ここで、前処理とは、主に各感光体ドラムの回転を開始し、回転速度が所定のシステムスピードになるまでの処理を指す。
(2)モノクロモードでの最後の用紙に対してKの感光体ドラムによる画像形成が終了し、用紙が転写部を抜けるとC、M、Y、の各感光体ドラムに対応する転写ブラシ等の圧接部材を圧接する。
(3)上記(2)のステップにおける圧接が完了し、各感光体ドラムの前処理も完了すると、カラーモードで印字する転写紙を転写ベルトに積載し、搬送を再開する。従って、C、M、Y、の各感光体ドラムに対して前処理を開始し、カラーモードで印字すべき原稿の搬送が再開されるまでの時間に関しても、C、M、Y、Kの各感光体ドラムが印刷に関与しない無駄な回転をすることになる。本実施の形態では、この時間をT2で表す。
【0060】
以上に説明したように、時間T1とT2とを加算した時間が、印刷モードの切り換えを行う場合に、印刷に関与しない無駄な動作を実行するための時間となる。これらの時間について、各感光体ドラムの寿命に対する影響を考慮すると、上記に説明した如く、C、M、Y、K、の4本の感光体ドラムについて無駄な回転が発生することとなるので、全体の損失X1は、比例定数k1を用いて、下記の(数6)で表すことができる。
【0061】
【数6】
Figure 0003804277
【0062】
次に、モノクロモードへの切り換えを行わない場合の損失について説明する。この場合には、モノクロの原稿をKの感光体ドラムのみにより印刷している際にも、C、M、Y、の各感光体ドラムが無駄な回転をすることとなるので、損失はカラーモードにて印刷されるモノクロ原稿の枚数と関連することになる。まず、モノクロ原稿1枚あたりに発生する損失について説明する。
【0063】
原稿1枚あたりの回転時間は、原稿の用紙の長さをL、用紙の間隔をl、搬送速度をSとすると、(L+l)/Sで表すことができる。この場合には、印刷に関与しない回転を行うのは、C、M、Y、の3本の各感光体ドラムであるから、モノクロ原稿1枚あたりの損失をX3とすると、比例定数k2を用いて、以下に示す(数7)にて表すことができる。
【0064】
【数7】
Figure 0003804277
【0065】
従って、連続して印刷されるモノクロ原稿がn枚であれば、損失の総和X2は下記の(数8)で表される。
【0066】
【数8】
Figure 0003804277
【0067】
ここで上記の(数6)から(数8)において、比例定数k1及びk2は、ともに、各感光体ドラムが印刷に関与しない無駄な回転をする時間の総和と、損失との間の関係を表す比例定数であるから、k1とk2とは、ほぼ等しいと考えることができる。従って、実際にモードを切り換えるか否かの判定は、以下のように行うことができる。即ち、Xa及びXbを下記の(数9)及び(数10)に示すように定義する。
【0068】
【数9】
Figure 0003804277
【0069】
【数10】
Figure 0003804277
【0070】
なお、上記(数9)において、T1及びT2については、定数と考えることもできるので、Xaについては、予め算出しておくことも可能である。また、上記(数10)においても、原稿枚数nを除く部分については、原稿サイズごとの定数と考えることもできるので、原稿サイズごとに、例えばテーブルに格納しておき、実際にXbを算出する際の負荷を軽減するようにすることもできる。
【0071】
ステップS309で、上記の式で算出されたXaとXbとを比較する。比較の結果、Xbの方が大きければモノクロモードへの切り換えを行った方がよく、Xaの方が大きい場合には、モードの切り換えを行わない方が、感光体ドラムやトナー等の消耗品の寿命に好都合であると判定することができる。なお、XaとXbとが等しい場合は、切り換えを行っても行わなくてもよいが、本実施の形態では、モードの切り換えを行わないようにしている。
【0072】
以上のように印刷モードの切り換えの制御を終了すると、再びメインルーチンに戻り、次にS400においてコピー処理がなされる。具体的には、シェーディング補正部503Bから出力された各画像データは、UCR−BP、マスキング、γ補正部等の各補正処理を経て、C、M、Y、K各色成分の画像データに変えられる。これらの画像データは、後に制御部40に送られ、ここでそれぞれの色成分に対応するレーザ光に変換されて、書き込み光学系50の各レーザダイオード512C〜512Kからポリゴンミラー501に照射され、各光路を経て感光体ドラム601C〜601Kの周面に露光される。このドラム周面には、予め帯電器602C〜602Kによって帯電がなされているため、現像器603Mから各トナーを付着されてトナー画像が形成される。このトナー画像は、転写ブラシ604C〜604Kの発生する電界により、転写ベルト65上を搬送される記録紙Sの所定の位置に順次多重転写される。
【0073】
転写後の記録紙は、分離チャージャ69の発生する電界によってベルト表面から分離され、定着部80にてトナーを定着された後、排出トレー71へ排出される。転写後の転写ベルト65は、除電チャージャ70によって内外周面を除電され、ベルトクリーナ68によって清浄にされる。メインルーチンはこの後、内部タイマーの終了を待ち、終了後(S102)に1ルーチンを終え、全ての原稿のコピーを終了すると(S103:Yes)、処理が終了する。
【0074】
なお、本実施の形態では、単一の感光体ドラムを動作させるモードとして、Kの感光体のみを動作させることによりモノクロ原稿を印刷するモノクロモードが利用できる場合について説明したが、単一色プリントモードとしては、当該モノクロモードに限定されるわけではない。
また、本実施の形態では、画像形成装置の例として、タンデム型のフルカラーデジタル複写機の場合について説明したが、例えばファクシミリ装置等の他の装置において用いられる画像形成装置に適用することも可能である。
【0075】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の画像形成装置によれば、カラープリントモードと単一色プリントモードとの切り換え機能を有する複写機等の画像形成装置において、原稿画像がカラー原稿から単一色原稿に変化した場合に、カラープリントモードで単一色原稿を印刷する場合の像担持体の回転時間と、予め定められた所定の値とを比較することにより、カラープリントモードで単一色原稿を印刷するか、単一色プリントモードへの切り換えを行うかを判定するので、単一色原稿とカラー原稿との混載状態にかかわらず、感光体ドラムやトナー等の消耗品の寿命を延ばし、利用効率を高めることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一適用例であるタンデム型フルカラー画像形成装置の主要構成を示す正面図である。
【図2】プリント部60を中心とする詳細構成図である。
【図3】フレーム64の斜視図である。
【図4】カラーモード時のフレーム64の位置を表す図である。
【図5】モノクロモード時のフレーム64の位置を表す図である。
【図6】デジタル信号処理ユニット211のブロック図である。
【図7】カラーモード時のプリンタ部周辺図である。
【図8】カラーモードからモノクロモードへの移行時におけるプリンタ部周辺図である。
【図9】カラーモードからモノクロモードへ移行終了した場合におけるプリンタ部周辺図である。
【図10】モノクロモード時のプリンタ部周辺図である。
【図11】モノクロモードからカラーモードへの移行時におけるプリンタ部周辺図である。
【図12】モノクロモードからカラーモードへ移行終了した場合におけるプリンタ部周辺図である。
【図13】本実施の形態の画像形成装置における、制御部の処理内容を示すフローチャートである。
【図14】フレーム離間制御処理の詳細な内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
60 プリンタ部
64 フレーム
66a、66b カム
69a、69b スプリング
501B CPU
507B ROM
508B RAM
505B ACS部
601C〜601K 感光体ドラム
5011B フレーム離間制御部
5012B モノクロコピーカウンタ部

Claims (3)

  1. 複数の像担持体に異なる色の原稿画像を書き込み、各像担持体上の原稿画像を転写ベルト又は転写ベルト上を搬送される転写材に重ね合わせて転写するカラープリントモードと、一の像担持体を除く他の全ての像担持体に対して転写ベルトを相対的に離間させ、前記一の像担持体上の原稿画像を転写ベルト又はその上を搬送される転写材に転写する単一色プリントモードとの間での切り換えが可能なタンデム型のフルカラー画像形成装置において、
    原稿画像がカラー原稿から単一色原稿に変化した場合に、カラープリントモードで単一色原稿を印刷する場合の像担持体の回転時間を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された回転時間を予め定められた所定の値と比較することにより、カラープリントモードで単一色原稿を印刷するか、単一色プリントモードへの切り換えを行うかを判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定に基づいて、カラープリントモードと単一色プリントモードとの間の切り換えを制御する切り換え制御手段と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記カラープリントモードで単一色原稿を印刷する場合の像担持体の回転時間は、単一色原稿の印刷に際して、カラープリントモードにおいて画像形成に関与しない像担持体の回転する時間であり、前記所定の値とは、カラープリントモードから単一色プリントモードに切り換えるために必要な処理、及び単一色プリントモードからカラープリントモードに切り換えるために必要な処理により発生する像担持体の回転時間である請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記カラープリントモードから単一色プリントモードに切り換えるために必要な処理は、単一色プリントモードで使用される前記一の像担持体を除く他の全ての像担持体のクリーニング処理を含み、前記単一色プリントモードからカラープリントモードに切り換えるために必要な処理は、単一色プリントモードで使用される前記一の像担持体を除く他の全ての像担持体が一定の回転速度に達するまでの処理を含請求項2に記載の画像形成装置。
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