JP3803614B2 - ワーク支持装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数のロッドにより板状のワークを支持するワーク支持装置に関し、たとえば、ICなどの部品が搭載されるプリント基板などを支持するために適用して有用なワーク支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント基板ないし実装基板にクリームハンダを塗布する際には、ハンダが塗布されるパターンが形成されたマスキング板材を実装基板に取り付けた状態でハンダ塗布ステージにおいてクリームハンダを塗布するようにしている。また、プリント基板などの実装基板に対してIC,LSI、コンデンサおよび抵抗体などの部品を搭載する場合には、実装基板をコンベアなどにより搭載ステージにまで搬送し、その搭載ステージにおいて搭載装置などにより自動的に種々の部品を実装基板に搭載するようにしている。搭載ステージにおいては、実装基板を所定の位置に位置決めした後に、チップマウンタとも言われる搭載装置の搬送ヘッドによって部品収容部から部品を掴んで搭載したり、部品を真空吸着して実装基板まで搬送して搭載するようにしている。
【0003】
このようなハンダ塗布ステージや搭載ステージにはプリント基板や実装基板を支持するために、ワーク支持装置が設けられている。従来のワーク支持装置としてはそれぞれ同時に上下動する複数本の棒材を有するものがあり、実装基板をその下面で棒材により支持して所定の位置に位置決めするようにしている。位置決めされた状態のもとで搭載ステージでは実装基板の上面に部品が搭載され、ハンダ塗布ステージでは実装基板の上面にクリームハンダが塗布され、搭載ステージでは部品が搭載されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ハンダ塗布ステージでは下面に電子部品が搭載された状態で上面にクリームハンダを塗布することがある。また、部品が搭載される実装基板には種々のタイプがあり、実装基板の上面のみならず、上下両面に電子部品が搭載される場合があり、上下両面に電子部品が搭載される場合には、下面に部品が搭載された実装基板面の上面にさらに部品を搭載することになる。そのような場合には、実装基板をその下面で支持する際に、既に下面に搭載された部品の部分に支持棒材が当たることになると、既に搭載された部品に支持棒材が接触して部品を破損させるおそれがある。
【0005】
したがって、従来では、実装基板の種類に応じて支持装置の種類を複数用意する必要があり、1つの搭載ステージやハンダ塗布ステージに多種類の実装基板に対して部品の搭載を行うためには、用意する支持装置の種類も多種となり、実装基板の種類に応じて支持装置を交換する必要がある。このため、部品の組立工程が複雑となり、効率的に組立を行うことができないという問題点がある。
【0006】
本発明の目的は、複数種類のワークを1台のワーク支持装置によって支持し得るようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のワーク支持装置は、それぞれワークを支持するピストンロッドが設けられたピストンを往復動自在に収容する複数のシリンダ孔が形成された支持台と、前記ピストンの後端面側の前進用空気圧室に連通させて前記支持台に形成された前進用流路に接続される前進用バルブと、前記ピストンの前端面側の後退用空気圧室に連通させて前記支持台に形成された位置保持用流路に接続される位置保持用バルブと、それぞれの前記ピストンに設けられ、前記ピストンロッドが前進限位置となったときに前記位置保持用流路と前記後退用空気圧室との連通を遮断し、前記ピストンロッドが所定の振り分け位置まで後退したときに前記位置保持用流路と前記後退用空気圧室とを連通させる第1のシール部材と、それぞれの前記ピストンに設けられ、前記ピストンロッドが前進限位置となったときに前記前進用空気圧室と前記位置保持用流路とを連通させ、前記ピストンロッドが前記振り分け位置まで後退したときに前記位置保持用流路と前記前進用空気圧室との連通を遮断する第2のシール部材とを有することを特徴とする。このように、本発明にあっては、第1と第2の2つのシール部材がピストンに設けられており、前進限位置と振り分け位置とで位置保持用流路は後退用空気圧室と前進用空気圧室とに切り換えられるので、位置保持用流路からの圧縮空気によって前進限位置のピストンロッドにはその位置を保持する推力が加えられ、振り分け位置のピストンロッドは後退限位置に退避移動する。
【0008】
本発明のワーク支持装置は、全ての前記ピストンロッドが前進限位置に保持されて前記前進用流路と前記位置保持用流路に対する圧縮空気の供給を停止した状態でいずれかの前記ピストンロッドをワークにより振り分け移動することを特徴とする。このように、圧縮空気の供給を停止した状態でワークにより振り分け移動させるので、ワークを介してピストンロッドを押し付けると、小さな押し付け力でピストンロッドが振り分け移動し、ワークには大きな荷重が加わることを防止できる。
【0009】
本発明のワーク支持装置は、複数の前記ピストンロッドのうちいずれかが振り分け移動した後に、前記位置保持用流路を介して前進限位置の前記ピストンの前進用空気圧室と、振り分け位置の前記ピストンの後退用空気圧室とにそれぞれ圧縮空気を供給することを特徴とする。
【0010】
本発明のワーク支持装置は、前記前進用流路に供給された圧縮空気を前記前進用空気圧室に案内し、前記位置保持用流路から前記前進用空気圧室に圧縮空気が供給されると前記前進用流路を閉じる流路開閉バルブをそれぞれのシリンダ孔に対応させて前記支持台に設けたことを特徴とする。本発明のワーク支持装置は、前記ピストンロッドが後退限位置となると前記流路開閉バルブは前記前進用流路を開くことを特徴とする。この流路開閉バルブによって前進用流路からの圧縮空気を前進用空気圧室に案内することができるとともに、位置保持用流路からの圧縮空気が前進用流路に漏れるのを防止できる。
【0011】
本発明のワーク支持装置は、それぞれの前記ピストンロッドが前進限位置となったときに前記第1シール部材と前記シリンダ孔内周面との接触により前記ピストンロッドを前進限位置で保持することを特徴とする。本発明のワーク支持装置は、それぞれの前記ピストンロッドが前進限位置となったときに前記ピストンロッドを前進限位置で保持するマグネットをそれぞれの前記ピストンに対応させて前記支持台に設けたことを特徴とする。このように、ピストンロッドは前進限位置で所定の制動力で保持されることになり、前進用空気圧室内の圧縮空気を排気しても前進限位置のピストンロッドはその位置を保持することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態であるワーク支持装置を示す斜視図であり、図2(A)は図1における2A−2A線に沿う拡大断面図であり、図2(B)は図1における2B−2B線に沿う拡大断面図であり、図3は図1における3−3線に沿う拡大断面図である。
【0013】
図1に示すように、このワーク支持装置は、基台プレート10aの上に固定された直方体形状の支持ブロック10bを有し、この支持ブロック10bにはカバー部材10cが設けられている。支持ブロック10bとカバー部材10cは複数本のねじ部材11により基台プレート10aに固定され、これらの部材により支持台10が形成されている。支持台10には図3に示すように上下方向を向いて複数のシリンダ孔12が形成されている。図示するワーク支持装置にあっては、図1においてX方向に一行となって13個のシリンダ孔12が形成され、Y方向に一列となって11個のシリンダ孔12が形成されており、シリンダ孔12は13行11列となってマトリックス状に形成されている。ただし、シリンダ孔12の数は13行11列の143個に限られることなく、任意の数に設定することができる。また、それぞれのシリンダ孔12はX,Y両方向に一定のピッチで形成されているが、シリンダ孔相互間の間隔も任意に設定することができる。
【0014】
それぞれのシリンダ孔12内には、図3に示されるように、ピストン13が上下方向に往復動自在に収容され、それぞれのピストン13にはワーク支持ロッドつまりピストンロッド14が設けられており、それぞれのピストンロッド14はカバー部材10cを貫通して上方に突出している。それぞれのシリンダ孔12は、ピストン13によってピストン後端面15側の前進用空気圧室16と、前端面17側の後退用空気圧室18とに区画形成される。
【0015】
支持台10には、図2(B)に示すように、X方向に延びて共通の前進用流路21が形成されており、この前進用流路21はY方向に延びて支持台10に形成された複数の分岐流路21aに連通し、分岐流路21aを介して共通の前進用流路21はそれぞれの前進用空気圧室16に連通するようになっている。支持台10には、図2(A)に示すように、X方向に延びて共通の位置保持用流路22が形成されており、共通の位置保持用流路22はY方向に延びて支持台10に形成された複数の分岐流路22aに連通し、分岐流路22aを介して共通の位置保持用流路22はそれぞれのシリンダ孔12の上端部に連通するようになっている。
【0016】
共通の前進用流路21の一端には、図1および図2(B)に示すように、給排ポート21bが形成され、共通の位置保持用流路22の一端部には、図1および図2(A)に示すように、給排ポート22bが形成されており、それぞれの流路21,22の他端部はボールなどからなる図示しない閉塞部材により閉塞されている。また、それぞれの分岐流路21a,22aの両端部は、図2に示されるように、ボールなどからなる閉塞部材21c,22cにより閉塞されている。
【0017】
図3に示すように、空気圧源23と前進用流路21との間に接続される空気供給路24には、前進用バルブ25が設けられており、この前進用バルブ25は前進用流路21を空気圧源23に連通させる供給位置▲1▼と、この連通を遮断して前進用流路21を大気に開放させる排気位置▲2▼との2位置に作動する。さらに、空気圧源23と位置保持用流路22との間に接続される空気供給路26には、位置保持用バルブ27が設けられており、この位置保持バルブ27は空気圧源23と位置保持用流路22との連通を遮断して位置保持用流路22を大気に開放させる排気位置▲1▼と、空気圧源23と位置保持用流路22との連通を遮断して位置保持用流路22を閉じる閉塞位置▲2▼と、位置保持用流路22を空気圧源23に連通させる供給位置▲3▼との3位置に作動する。
【0018】
図3に示すように、支持台10の下部にはそれぞれの前進用空気圧室16に連通して前進用空気圧室16の内径よりも大径の取付孔28が形成され、この取付孔28には円筒部31aとこれの上部に設けられた端壁部31bとを有する弁体収容筒体31が組み込まれている。この弁体収容筒体31にはその内部と前進用流路21とを連通させる開口31cが形成され、弁体収容筒体31の内部に軸方向に往復動自在に組み込まれる流路開閉バルブ32には、端壁部31bに形成され開口31cと前進用空気圧室16とを連通させる連通孔31dに嵌合する弁軸32aが設けられている。この弁軸32aには連通孔31dを閉じるシール部材32bが設けられており、支持台10に取り付けられたプラグ33と流路開閉バルブ32との間に装着された圧縮コイルばね34によって弁軸32aが連通孔31dを閉じる方向にばね力が加えられている。さらに、圧縮コイルばね34のばね力に抗して弁軸32aに対して連通孔31dを開く方向に推力を加える大径の受圧部32cが流路開閉バルブ32に設けられている。
【0019】
したがって、前進用バルブ25を供給位置▲1▼に設定すると、前進用流路21に供給される圧縮空気が受圧部32cを加圧することになる。この結果、ばね力に抗して流路開閉バルブ32の弁軸32aのシール部材32bが連通孔31dから離れる位置まで後退移動し、連通孔31dと弁軸32aとの間に形成される隙間35を介して前進用空気圧室16内には前進用流路21に供給された圧縮空気が流入し、ピストン13は前進限位置まで前進駆動される。
【0020】
プラグ33にはブリードポートつまり息付き孔33aが形成され、それぞれの息付き孔33aは共通の息付き孔36を介して支持台10の外部に連通している。それぞれの流路開閉バルブ32には弁体収容筒体31の内部に流入した空気が息付き孔33aから外部に漏出するのを防止するために、シール部材37が設けられている。
【0021】
それぞれのピストンロッド14には、先端部側に第1のシール部材41が設けられ、後端部側に第1のシール部材41に対して所定の距離離れて第2のシール部材42が設けられている。
【0022】
図3に示すように、支持台10の上部には、それぞれの後退用空気圧室18に連通させて後退用空気圧室18の内径よりも大径の取付孔43が形成され、この取付孔43には円筒部44aとこれの上部に設けられた端壁部44bとを有するピストン保持筒体44が組み込まれている。それぞれのピストン保持筒体44の外側にはロッドカバー45が組み込まれており、それぞれのロッドカバー45はカバー部材10cにより固定されている。ロッドカバー45にはロッドカバー45とピストンロッド14との間をシールするためのシール部材46が組み込まれている。
【0023】
それぞれのピストン保持筒体44の円筒部44aには、その内部と位置保持用流路22とを連通させる開口44cが形成され、開口44cが設けられた部分の円筒部44aの内径はシリンダ孔12の内径よりも大径となっている。さらに、ピストンロッド14つまりピストン13が前進限位置となったときに第1のシール部材41が入り込んで接触する接触面44dが円筒部44aに形成されている。したがって、ピストンロッド14が前進限位置となって端壁部44bにピストン13が接触すると、シール部材41が接触面44dに嵌合することから、ピストンロッド14に対してはその位置を保持させる保持力が加えられる。しかも、ピストンロッド14が前進限位置となると、第1のシール部材41によって位置保持用流路22と後退用空気圧室18との連通が遮断される。
【0024】
このようにピストンロッド14が前進限位置となると、ピストン13に設けられた第2のシール部材42は、前進用空気圧室16を形成するシリンダ内周面と接触しなくなり、第2のシール部材42とシリンダ孔12との間に隙間47が形成されて、位置保持用流路22と前進用空気圧室16とが連通する。したがって、ピストン13が前進限位置となると、前進用流路21から前進用空気圧室16内に流入した空気は隙間47を介して位置保持用流路22と連通状態となるとともに、位置保持用流路22から流入した空気は隙間47を介して前進用空気圧室16と連通状態となる。
【0025】
このようにして、全てのピストンロッド14が前進限位置となった待機位置の状態のもとで、下面に電子部品Waが搭載されたプリント基板Wがピストンロッド14の先端に配置されて所定の押しつけ力が加えられると、電子部品Waに先端が接触したピストンロッド14は所定のストロークだけ後退方向に振り分け移動することになる。振り分け移動すると、第1のシール部材41は接触面44dから離れて第1のシール部材41とピストン保持筒体44との間には隙間48が形成されて、位置保持用流路22と後退用空気圧室18とが連通状態となる。一方、第2のシール部材42は位置保持用流路22と前進用空気圧室16との連通を遮断する。
【0026】
したがって、振り分けが完了した状態のもとで位置保持用流路22に圧縮空気を供給すると、振り分け時にプリント基板Wの下面にピストンロッド14が接触して前進限位置となった状態のピストンロッド14には前進用空気圧室16に供給される圧縮空気により前進方向の推力が加えられ、このときには流路開閉バルブ32により前進用流路21は閉じられるので、前進用空気圧室16内に流入した空気が外部に漏出することを防止できる。これに対して、振り分け位置にまで後退したピストンロッド14は、後退用空気圧室18に圧縮空気が供給されるので、後退限位置に向けて後退移動することになる。このときには、ピストンロッド14が後退限位置まで移動すると、ピストン13によって弁軸32aが押し下げられて流路開閉バルブ32は前進用流路21を開くことになる。
【0027】
このように、流路開閉バルブ32は前進用流路21に供給された圧縮空気を前進用空気圧室16に案内し、位置保持用流路22から前進用空気圧室16内に圧縮空気が供給されたときには前進用流路21を閉じるように機能する。さらに、ピストンロッド14が後退限位置まで後退移動すると、ピストン13によって前進用流路21が開かれることになる。
【0028】
図1においては、最も右側の1列のピストンロッド14が前進限位置となって示されている。また、図3においては、図1に示された多数のピストンロッド14のうち符号a〜fが付された6本のピストンロッド14が示されており、これらの6本のピストンロッド14を、ワーク支持装置の作動状態を説明するために、それぞれビストンロッド14を異なった状態として示している。
【0029】
図4は前進用バルブ25と位置保持用バルブ27の流路切換位置と、ピストンロッド14の作動状態とを示す作動表であり、図4において部号14a〜14fは図3における同様の符号のピストンロッド14に対応する。
【0030】
位置保持用バルブ27を排気位置▲1▼に設定し、前進用バルブ25を排気位置▲2▼に設定すると、ワーク支持装置は初期状態となる。このときには、前進用流路21と位置保持用流路22は大気に開放されるので、ピストンロッド14を後退移動させた状態とすると、符号14aで示すように、圧縮コイルばね34によって前進限位置となっている弁軸32aにピストン13の後端面15が接触し、ピストン13は弁体収容筒体31から離れた状態となる。
【0031】
この状態のもとで、前進用バルブ25を供給位置▲1▼に設定すると、前進用流路21には空気圧源23からの圧縮空気が弁体収容筒体31内に流入する。これにより、流路開閉バルブ32の受圧部32cに加わる空気圧によって流路開閉バルブ32は圧縮コイルばね34のばね力に抗して図3において下方に移動し、弁軸32aと連通孔31dとの間の隙間35を介して前進用空気圧室16内に前進用流路21からの圧縮空気が流入する。したがって、ピストンロッド14は、符号14bで示すように、前進限位置まで移動して待機準備位置となる。図3においては、ピストンロッド14bに対応する前進用空気圧室16には点を付して圧縮空気が入り込んだ状態を示している。
【0032】
この待機準備位置のもとでは、ピストン13とピストン保持筒体44との間には隙間47が形成されるので、前進用流路21を介して前進用空気圧室16内に流入した空気は位置保持用流路22を介して位置保持用バルブ27の排気ポートから外部に流出することになる。そこで、ピストンロッド14が前進限位置となったことを検出したり、位置保持用バルブ27の排気ポートから空気が流出したことを検出したり、タイマーによって所定時間が経過したことを検出したら、位置保持用バルブ27を排気位置▲1▼から閉塞位置▲2▼に切り換える。これにより、ピストンロッド14は待機完了状態となる。
【0033】
待機完了状態のもとで、位置保持用バルブ27を排気位置▲1▼に切り換えるとともに前進用バルブ25を排気位置▲2▼に切り換えると、前進用空気圧室16内の圧縮空気は位置保持用流路22を介して外部に排出されて振り分け移動が可能な状態となる。この状態では第1のシール部材41がピストン保持筒体44の接触面44dに嵌合しているので、ピストンロッド14は後退移動することはなく前進限位置に保持される。この振り分け状態のもとで、下面に電子部品Waが搭載されたプリント基板や実装基板Wを、それぞれ前進限位置となっているピストンロッド14の上に配置された状態のもとで基板Wの下面が直接ピストンロッド14の先端に接触するまで支持台10に向けて接近させると、電子部品Waに接触するピストンロッド14は、図3において符号14dに示すように電子部品Waの厚みに対応する所定のストロークSだけ後退移動することになり、基板Wの下面に直接接触するピストンロッド14は、符号14cで示すように、前進限位置を保持することになる。
【0034】
このようにして振り分けが完了した後に、位置保持用バルブ27を供給位置▲3▼に切り換えると、前進限位置となっているピストンロッド14に対応する前進用空気圧室16には位置保持用流路22から隙間47を介して圧縮空気が供給され、図3において符号14eで示すように、所定のストロークSだけ後退移動したピストンロッド14に対応する後退用空気圧室18には隙間48を介して圧縮空気が供給されることになる。これにより、前進限位置となって基板Wをその下面で直接支持しているピストンロッド14には前進方向の推力が加えられることになるので、ピストンロッド14に対して基板Wから強い押し付け力を加えてもピストンロッド14は確実に前進限位置を保持することになる。
【0035】
一方、所定のストロークだけ電子部品Waにより後退移動したピストンロッド14に対応する後退用空気圧室18に圧縮空気が供給されるので、図3において符号14fで示すように、後退限位置まで後退移動する。図3においては、ピストンロッド14eに対応する前進用空気圧室16と、ピストンロッド14fに対応する後退用空気圧室18にはそれぞれ点を付して圧縮空気が流入した状態を示している。
【0036】
図5は下面に電子部品Waが搭載されたプリント基板Wを支持するための手順を示す工程図であり、図4に示した待機準備位置から設定完了までに対応する。図5にあっては、ワーク支持装置に対するワークの装填手順を概略的に示すために、多数のピストンロッドのうち4本のみが示されている。図5(A)はプリント基板Wが支持装置の真上まで搬送された状態を示し、全てのピストンロッド14は前進限位置となって図4に示す待機完了位置に設定される。この状態のもとで、図5(B)に示すように、ワークであるプリント基板Wはそれぞれのピストンロッド14の上に配置される。配置された状態のもとで、振り分け状態に切り換えられた後に、プリント基板Wを押し付けると、振り分けが終了する。振り分け終了後に位置保持用バルブ27を供給位置▲2▼に切り換えると、図5(C)に示すように、電子部品Waに対応するピストンロッド14は後退限位置まで退避することになる。
【0037】
図6(A)および図6(B)はそれぞれ本発明の他の実施の形態であるワーク支持装置の一部を示す断面図であり、これらの図においては前述した場合と共通する部材には同一の符号が付されている。図6(A)に示す場合には、ピストン保持筒体44にはピストンロッド14を囲むようにマグネット51が装着されており、ピストンロッド14つまりピストン13が前進限位置となったときには、第1のシール部材41と円筒部44aの接触面44dとの嵌合力に加えて、ピストン13はマグネット51の磁力により前進限位置に保持される。したがって、この場合にはピストン13としては磁性材料を使用したり、マグネットを埋め込むことになる。
【0038】
図6(B)に示す場合には、ピストン保持筒体44にはピストンロッド14に形成された係合溝52に係合する係合部材53が装着されており、ピストンロッド14が前進限位置となったときには、第1のシール部材41と円筒部44aの接触面44dとの嵌合力に加えて、ピストン13は係合部材53が係合溝52に係合することにより保持力が加えられる。図6(A),(B)にあっては、それぞれ1つのピストンロッド14の部分を示すが、他の全てのピストンロッド14についても同様の構造となっている。
【0039】
流路開閉バルブ32は、前進用流路21に供給された圧縮空気を前進用空気圧室16に案内し、位置保持用流路22から前進用空気圧室に圧縮空気が供給されると前進用流路を閉じる逆止弁としての機能と、ピストンロッド14が後退限位置となったときには前進用流路21を開放する機能を有していれば、図示する構造に限られるものではない。
【0040】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、図1に示すワーク支持装置は、ワークである実装基板Wを支持してその上面に電子部品を搭載する場合を示すが、実装基板の上面にクリームハンダを塗布する際などにも本発明のワーク支持装置を使用することができる。また、図示する実施の形態では予め下面に電子部品が搭載された実装基板をワーク支持装置により支持するようにしているが、全てのピストンロッドを前進限位置に設定した状態のもとで、ワークを支持するピストンロッドを残して他のピストンロッドをロボットや治具などにより所定のストロークだけ後退移動させるようにしても良い。
【0041】
また、ピストンロッドは、図1に示すように、マトリックス状に配置することなく、ランダムに配置するようにしても良い。さらに、図示するワーク支持装置にあっては、ピストンロッドが上下方向に移動するようにしているが、水平方向でも傾斜方向でも任意の方向に前進後退移動させて使用することができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、第1と第2の2つのシール部材がピストンに設けられており、前進限位置と振り分け位置とで位置保持用流路は後退用空気圧室と前進用空気圧室とに切り換えられるので、位置保持用流路からの圧縮空気によって前進限位置のピストンロッドにはその位置を保持する推力が加えられ、振り分け位置のピストンロッドは後退限位置に退避移動する。前進限位置のピストンロッドには空気圧が加えられるので、前進限位置のピストンロッドにワークから大きな押し付け力が加えられても、ピストンロッドは前進限位置を確実に保持する。このようにして、1台のワーク支持装置によって複数種類のワークを支持することができる。
【0043】
圧縮空気の供給を停止した状態でワークにより振り分け移動させるので、ワークを介してピストンロッドを押し付けると、小さな押し付け力でピストンロッドが振り分け移動し、ワークには大きな荷重が加わることを防止できる。ピストンロッドは前進限位置で所定の制動力で保持されることになり、前進用空気圧室内の圧縮空気を排気しても前進限位置のピストンロッドはその位置を保持することができる。
【0044】
前記位置保持用流路を介して前進限位置のピストンの前進用空気圧室と、振り分け位置のピストンの後退用空気圧室とにそれぞれ圧縮空気を供給することにより、振り分け位置のピストンロッドを確実に後退限位置に退避させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるワーク支持装置を示す斜視図である。
【図2】(A)は図1における2A−2A線に沿う拡大断面図であり、(B)は図1における2B−2B線に沿う拡大断面図である。
【図3】図1における3−3線に沿う拡大断面図である。
【図4】前進用バルブと位置保持用バルブの流路切換位置と、ピストンロッドの作動状態とを示す作動表である。
【図5】(A)〜(C)は下面に電子部品が搭載されたプリント基板を支持するための手順を示す工程図である。
【図6】(A)、(B)はそれぞれ本発明の他の実施の形態であるワーク支持装置の一部を示す断面図である。
【符号の説明】
10 支持台
11 ねじ部材
12 シリンダ孔
13 ピストン
14 ピストンロッド
16 前進用空気圧室
18 後退用空気圧室
21 前進用流路
21b 給排ポート
22 位置保持用流路
22b 給排ポート
23 空気圧源
24 空気供給路
25 前進用バルブ
26 空気供給路
27 位置保持用バルブ
28 取付孔
31 弁体収容筒体
32 流路開閉バルブ
32a 弁軸
32b シール部材
32c 受圧部
34 圧縮コイルばね
35 隙間
41 第1のシール部材
42 第2のシール部材
44 ピストン保持筒体
44a 円筒部
44b 端壁部
44c 開口
44d 接触面
47 隙間
48 隙間
51 マグネット
52 係合溝
53 係合部材

Claims (7)

  1. それぞれワークを支持するピストンロッドが設けられたピストンを往復動自在に収容する複数のシリンダ孔が形成された支持台と、
    前記ピストンの後端面側の前進用空気圧室に連通させて前記支持台に形成された前進用流路に接続される前進用バルブと、
    前記ピストンの前端面側の後退用空気圧室に連通させて前記支持台に形成された位置保持用流路に接続される位置保持用バルブと、
    それぞれの前記ピストンに設けられ、前記ピストンロッドが前進限位置となったときに前記位置保持用流路と前記後退用空気圧室との連通を遮断し、前記ピストンロッドが所定の振り分け位置まで後退したときに前記位置保持用流路と前記後退用空気圧室とを連通させる第1のシール部材と、
    それぞれの前記ピストンに設けられ、前記ピストンロッドが前進限位置となったときに前記前進用空気圧室と前記位置保持用流路とを連通させ、前記ピストンロッドが前記振り分け位置まで後退したときに前記位置保持用流路と前記前進用空気圧室との連通を遮断する第2のシール部材とを有することを特徴とするワーク支持装置。
  2. 請求項1記載のワーク支持装置において、全ての前記ピストンロッドが前進限位置に保持されて前記前進用流路と前記位置保持用流路に対する圧縮空気の供給を停止した状態でいずれかの前記ピストンロッドをワークにより振り分け移動することを特徴とするワーク支持装置。
  3. 請求項1または2記載のワーク支持装置において、複数の前記ピストンロッドのうちいずれかが振り分け移動した後に、前記位置保持用流路を介して前進限位置の前記ピストンの前進用空気圧室と、振り分け位置の前記ピストンの後退用空気圧室とにそれぞれ圧縮空気を供給することを特徴とするワーク支持装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のワーク支持装置において、前記前進用流路に供給された圧縮空気を前記前進用空気圧室に案内し、前記位置保持用流路から前記前進用空気圧室に圧縮空気が供給されると前記前進用流路を閉じる流路開閉バルブをそれぞれのシリンダ孔に対応させて前記支持台に設けたことを特徴とするワーク支持装置。
  5. 請求項4記載のワーク支持装置において、前記ピストンロッドが後退限位置となると前記流路開閉バルブは前記前進用流路を開くことを特徴とするワーク支持装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のワーク支持装置において、それぞれの前記ピストンロッドが前進限位置となったときに前記第1シール部材と前記シリンダ孔内周面との接触により前記ピストンロッドを前進限位置で保持することを特徴とするワーク支持装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のワーク支持装置において、それぞれの前記ピストンロッドが前進限位置となったときに前記ピストンロッドを前進限位置で保持するマグネットをそれぞれの前記ピストンに対応させて前記支持台に設けたことを特徴とするワーク支持装置。
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