JP3803613B2 - ワーク支持装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数のロッドにより板状のワークを支持するワーク支持装置に関し、たとえば、ICなどの部品が搭載されるプリント基板などを支持するために適用して有用なワーク支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント基板ないし実装基板にクリームハンダを塗布する際には、ハンダが塗布されるパターンが形成されたマスキング板材を実装基板に取り付けた状態でクリームハンダを塗布するようにしている。
【0003】
また、プリント基板などの実装基板に対してIC,LSI、コンデンサおよび抵抗体などの部品を搭載する場合には、実装基板をコンベアなどにより搭載ステージにまで搬送し、その搭載ステージにおいて搭載装置などにより自動的に種々の部品を実装基板に搭載するようにしている。搭載ステージにおいては、実装基板を所定の位置に位置決めした後に、チップマウンタとも言われる搭載装置の搬送ヘッドによって部品収容部から部品を掴んで搭載したり、部品を真空吸着して実装基板まで搬送して搭載するようにしている。
【0004】
このようなハンダ塗布ステージや搭載ステージには実装基板を支持するために、ワーク支持装置が設けられている。従来のワーク支持装置はそれぞれ同時に上下動する複数本の棒材を有し、実装基板をその下面で棒材により支持して所定の位置に位置決めしている。位置決めされた状態のもとでハンダ塗布ステージではクリームハンダが塗布され、搭載ステージでは実装基板の上面に部品が搭載されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、部品が搭載される実装基板には種々のタイプがあり、実装基板の上面のみならず、上下両面に電子部品が搭載される場合がある。上下両面に電子部品が搭載される場合には、下面に部品が搭載された実装基板面の上面にさらに部品を搭載することになる。また、ハンダ塗布ステージでは下面に電子部品が搭載された状態で上面にクリームハンダが塗布されることになる。そのような場合には、実装基板をその下面で支持する際に、既に下面に搭載された部品の部分に支持棒材が当たることになると、既に搭載された部品に支持棒材が接触して部品を破損させるおそれがある。
【0006】
したがって、従来では、実装基板の種類に応じて支持装置の種類を複数用意する必要があり、1つの搭載ステージやハンダ塗布ステージに多種類の実装基板に対して部品の搭載を行うためには、用意する支持装置の種類も多種となり、実装基板の種類に応じて支持装置を交換したり、その都度実装基板に応じて、棒材の位置を差し替えたりする必要がある。このため、部品の組立工程が複雑となり、効率的に組立を行うことができないという問題点がある。
【0007】
本発明の目的は、複数種類のワークを1台のワーク支持装置によって簡単に短時間で支持し得るようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のワーク支持装置は、それぞれワークに接触するピストンロッドが設けられたピストンを往復動自在に収容するシリンダ室が複数形成された支持台と、前記シリンダ室のうち前記ピストンの後端面側の前進用空気圧室に連通する前進用流路と、前記シリンダ室のうち前記ピストンの前端面側の後退用空気圧室に連通する後退用流路と、前記ピストンが前進限位置となったときに前記後退用空気圧室を閉じ、前記ピストンが所定のストローク後退移動したときに前記後退用空気圧室と前記後退用流路とを連通させる開閉部材と、前記ピストンが前進限位置となったときに前記開閉部材と前記ピストンとの間から漏れる空気を外部に漏出する漏出路を、前記ピストンが所定のストローク後退移動したときに閉じるシール部材と、前記ピストンに前進方向の推力を加える前進用空気圧を制御する前進用空気圧制御部と、前記ピストンに後退方向の推力を加える後退用空気圧を制御する後退用空気圧制御部とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明にあっては、ピストンロッドが前進限位置となっているときに、後退用流路に供給されている空気がピストンと開閉部材との間から漏れても漏出路を介して外部に空気が排気されるので、後退用空気圧室には後退用流路からの空気圧が作用しなくなり、所定のストロークだけピストンが後退移動すると、シール部材によって漏出路は閉塞されて、後退用空気圧室に確実に圧力が加わることになる。これにより、部品の加工精度のバラツキや作動によるシール部材の磨耗により不用意にピストンロッドが後退移動することを防止できる。
【0010】
前記開閉部材を前記ピストンが前進限位置となったときに前記ピストンの前端面に接触する弾性変形自在のシール材により形成しても良く、前記ピストンに接触するストッパ面を有し前記支持台に取り付けられるストッパと、前記支持台に軸方向に移動自在に装着され前記ピストンが前進限位置から所定のストローク後退移動するまで前記ピストンに接触する弁部材とにより形成しても良い。また、前記ピストンに接触するストッパ面と、前記ピストンに設けられたシール部材に前記ピストンが前進限位置から所定のストローク後退移動するまで接触するシール面とを有するストッパにより前記開閉部材を形成しても良い。
【0011】
本発明のワーク支持装置は、前記ピストンが後退限位置になると前記前進用空気圧室と前記前進用流路とを遮断する流路開閉部材と、前記後退用空気圧室の圧力を低下させると前記前進用空気圧室と前記前進用流路とを連通させる位置まで前記ピストンを移動させるばね部材とを有することを特徴とする。
【0012】
本発明にあっては、ピストンが後退限位置となったときには、流路開閉部材によって前進用空気圧室には前進用流路からの空気が流入しないようにすると、前進限位置となっているピストンロッドと後退限位置となっているピストンロッドとが混在した状態で前進限位置となっているピストンに対して前進方向に高い圧力を供給することができる。これにより、前進限位置となってワークを支持しているピストンロッドを強く固定させることができる。
【0013】
また、ワーク支持装置は、前記支持台に形成され前記ピストンロッドの突出側開口部に外部からの異物の侵入を阻止するスクレーパーを前記支持台に設けたことを特徴とする。本発明にあっては、ワーク支持台から外部に突出するピストンロッドと支持台側の開口部との間から異物が侵入することを防止できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態であるワーク支持装置を示す斜視図であり、図2は図1におけるA−A線に沿う断面図であり、図3は図1におけるB−B線に沿う断面図である。
【0015】
図1に示すように、このワーク支持装置は、直方体形状の支持ブロック10aとこれの上面に複数のねじ部材11により締結されるカバー材10bとにより形成される支持台10を有している。支持ブロック10aには、図3に示すように、上下方向に12個のシリンダ室12が形成されており、シリンダ室12は、4行3列となってマトリックス状に形成されている。ただし、シリンダ室12の数は12個に限られず、ワークのサイズに応じて、行数と列数とを、たとえば、それぞれ20〜30程度にするなど任意の数に設定することができる。
【0016】
それぞれのシリンダ室12には、図2に示されるように、ピストン13が上下方向に往復動自在に収容され、それぞれのピストン13にはピストンロッド14が設けられており、それぞれのピストンロッド14はカバー部材10bを貫通して上方に突出している。それぞれのシリンダ室12は、ピストン13によってピストン13の後端面15側の前進用空気圧室16と、前端面17側の後退用空気圧室18とに区画形成されており、両方の空気圧室16,18はピストン13に装着されたシール材13aによりシールされている。それぞれのピストン13およびピストンロッド14は、支持台10から突出する移動方向が前進方向であり、逆の方向が後退方向となっている。
【0017】
支持台10には図1および図3に示すように給排ポート21が形成され、この給排ポート21に連通して支持台10に形成された主流路22aは分岐流路22bによりそれぞれの前進用空気圧室16に連通しており、これらの主流路22aと分岐流路22bとによって前進用流路22が形成されている。さらに、支持台10には給排ポート23が形成され、この給排ポート23に連通して支持台10に形成された主流路24aは分岐流路24bによりそれぞれの後退用空気圧室18に連通するようになっており、これらの主流路24aと分岐流路24bとによって後退用流路24が形成されている。
【0018】
それぞれのピストン13は、図2に示されるように、その後端面15がシリンダ室12の底面であるストッパ面25aに当接する後退限位置と、前端面17がカバー材10bの内面に形成されたストッパ面25bに当接する前進限位置との間を往復動するようになっている。支持台10のカバー材10bには、図2に示すように、ピストン13の前端面17の外周縁部に対応させて開閉部材としてゴムなどからなり弾性変形自在の断面矩形のシール部材26が取り付けられている。このシール部材26はピストン13が前進限位置となったときに後退用空気圧室18を閉じ、ピストン13が前進限位置から所定のストロークLよりも後退移動したらピストン13と接触しなくなって後退用空気圧室18と後退用流路24とを連通させる。
【0019】
図4は後退用流路24を介してそれぞれの後退用空気圧室18に圧縮空気を供給し、前進用流路22を介してそれぞれの前進用空気圧室16に圧縮空気を供給するための空気圧回路を示す図である。給排ポート21には、前進用空気圧制御部27が流路を介して接続され、給排ポート23には後退用空気圧制御部28が流路を介して接続されている。それぞれの空気圧制御部27,28は、コンプレッサなどの空気圧源からの圧宿空気を所定の圧力に調圧する圧力調整弁や流路開閉弁などを有しており、給排ポート21には、P1〜P2の範囲の任意の圧力に設定された圧縮空気が供給される。
【0020】
給排ポート21に供給される圧力は、たとえば、P1=0.1MpaからP2=0.4Mpaの範囲の圧力に調圧される。一方、給排ポート23に供給される圧力は、圧力P3の空気圧と圧力P0の空気圧が切り換えられて供給されるようになっている。この圧力としては、たとえば、P3=0.5Mpaの圧力とP0=0Mpaの圧力に切り換えることができる。
【0021】
したがって、後退用流路24に対する供給圧をゲージ圧0Mpaとし、前進用流路22に対して、たとえば、0.1Mpa以上の圧力を供給すると、図4に示すように、ピストン13は前進方向に移動して、全てのピストンロッド14が前進限位置となる。図1に示すように、ワーク支持台10に12本のピストンロッド14が設けられていれば、12本のピストンロッド14は全て前進限位置となる。
【0022】
この状態のもとでは、ピストン13が前進限位置となってこれの前端面17が開閉部材としてのシール部材26に接触して後退用空気圧室18と後退用流路24との連通が遮断される。したがって、前進用流路22に対して供給される空気圧をP2、たとえば、0.4Mpaに設定し、後退用流路24に対してP2よりも高い圧力P3、たとえば、0.5Mpaの空気圧を供給しても、ピストンロッド14は後退移動することがない。
【0023】
このようにして、ピストンロッド14が図4に示すように前進限位置となった状態のもとで、いずれかのピストンロッド14に後退移動方向の推力が加えられて、そのピストンロッド14が所定のストローク、つまり図2に示すストロークL以上後退移動すると、シール部材26がピストン13の前端面17から離れて後退用流路24に供給されている空気圧が後退用空気圧室18内に流入する。流入する圧力P3と前端面17の受圧面積との積によりピストン13に後退方向に加えられる推力は、前進用空気圧室16に供給される圧力P2と後端面15の受圧面積との積によりピストン13に前進方向に加えられる推力よりも大きく設定されているので、ピストン13は後退限位置まで後退移動する。図1および図2において符号▲1▼,▲2▼を付した2本のピストンロッド14は前進限位置となっており、符号▲3▼を付したピストンロッド14は後退限位置となっており、図1に示される他のピストンロッド14は全て後退限位置となって示されている。
【0024】
このように、ピストンロッド14が前進限位置となっているときに、後退用流路24に圧縮空気が供給されている状態となっていると、もしも、シール部材26とピストン13の前端面17との間に異物が入り込んだり、シール部材26に傷が発生すると、後退用流路24に供給されている圧縮空気がピストン13の前端面17側に入り込むことになる。もしも空気が入り込むと、その空気はピストン13の前端面17側に入り込むことになって、ピストン13には後退方向の空気圧が加わってピストン13は後退限位置まで移動することになる。
【0025】
ところで、ピストンロッド14とカバー材10bとの間には、ピストンロッド14が円滑に軸方向に摺動するように僅かな隙間31が形成されている。この隙間31によって、前述したようにピストン13が前進限位置となっているときにピストン13とシール部材26との間からもしも空気が漏れた場合には、その空気を外部に漏出させる漏出路となっている。これにより、漏れが発生したとしても後退用空気圧室18には圧力が発生しないので、前進限位置から不用意にピストンロッド14が後退移動することは回避される。
【0026】
しかし、前進限位置のピストン13が所定のストロークL以上後退移動したときには、後退用空気圧室18が漏出路を介して外部に連通しないように、ピストン13が所定のストロークL以上後退移動したときには漏出路を閉じるためのシール部材32が支持台10に設けられている。このシール部材32としては、たとえばOリングが使用されている。ピストンロッド14には、ピストン13が前進限位置から所定のストロークL以上後退移動するまでは隙間を介して確実に漏出空気を外部に排出させるために、くびれ部33が形成されている。このくびれ部33がシール部材32に対応する位置となっているときには、ピストンロッド14とシール部材32との間には十分な隙間が形成されることになる。一方、ピストン13が後退移動すると、シール部材32はピストンロッド14の外周面に接触して空気の漏れが確実に防止される。これにより、開閉部材としてのシール部材26に傷が発生し、後退用流路24に供給されている空気が前進限位置のピストン13の前端面17側に漏入することを回避することができ、ワーク支持装置の耐久性を向上させることができる。
【0027】
図5は前述したワーク支持装置を使用してワークである実装基板を支持する手順を示す工程図である。図5(A)は図示しない搬送装置によって実装基板Wがワーク支持装置の真上にまで搬送された状態を示す。この実装基板Wの下面には予めICやLSIなどの部品Waが搭載されている。この状態のもとで、図5(B)に示すように、実装基板Wがワーク支持装置に向けて接近移動すると、いずれかのピストンロッド14と干渉する部品Waは、ピストンロッド14に接触することになる。
【0028】
図5(B)にあっては、図示された4本のピストンロッド14のうち中央の2本のピストンロッド14が部品Waに接触して僅かに後退移動した状態を示す。引き続き実装基板Wをワーク支持装置に向けて接近移動させて他のピストンロッド14の先端面が実装基板Wに直接接触する状態となると、部品Waに接触したピストンロッド14が所定のストロークL以上後退移動することになる。これにより、前述したように、後退用流路24に供給されている圧縮空気が後退用空気圧室18内に供給されるので、そのピストンロッド14は、図5(C)に示すように、後退限位置まで移動する。
【0029】
したがって、図5(C)に示すように、実装基板Wのうち部品Waが搭載されていない部分に他のピストンロッド14が接触して実装基板Wを支持することになる。この状態のもとで、クリームハンダを塗布する操作をしたり、実装基板Wの上面に他の部品の搭載を行うことができ、上面への作業を行う際には下面に予め搭載されている部品Waには負荷が加わることを防止できる。
【0030】
なお、実装基板Wをワーク支持装置に接近させる際には、実装基板Wを図5において下降移動させるようにしても良く、逆に、ワーク支持装置を上昇移動させるようにしても良い。また、部品Waと干渉することになるピストンロッド14を後退限位置まで下降移動させる際には、それぞれのピストンロッド14に対する前進方向の推力が、図5(C)に示すように上面への作業を行なうときよりも小さい推力となるように、前進用空気圧制御部27によって前進用空気圧室16に供給される圧力を調整するようにしても良い。
【0031】
図6は他のタイプの開閉部材を有するワーク支持装置の一部を示す拡大断面図であり、図6には前進限位置と後退限位置の2本のピストンロッド14が示されている。このワーク支持装置にあっては、支持ブロック10aに形成された大径収容孔35内に開閉部材を構成する円筒形状のストッパ36が組み込まれている。
【0032】
図7は開閉部材を示す一部切り欠き斜視図であり、ストッパ36にはシール部材32を収容する環状溝37が内周面に形成されており、このシール部材32は図2に示されたシール部材と相違してV字形状となっている。ストッパ36の図6における下端部には大径部38aと小径部38bとにより環状の収容溝39が形成されており、小径部38bの端面はストッパ面25bとなっている。収容溝39内には、ゴムなどの弾性部材からなる弁部材41が軸方向に移動自在に装着されている。弁部材41は端板部41aと、これにそれぞれ一体となった小径筒部41bおよび大径筒部41cとを有し、小径筒部41bと大径筒部41cとの間には環状溝部41dが形成されている。
【0033】
弁部材41に対してピストン13に向かうばね力を加えるために圧縮コイルばね42が収容溝39内に装着され、圧縮コイルばね42の一端部は環状溝部41d内に入り込んでいる。これにより、ピストン13が前進限位置から所定のストロークLだけ後退移動するまでは、弁部材41はピストン13の前端面17に接触しながら、圧縮コイルばね42のばね力を受けて収容溝39内を移動し、所定のストロークL以上ピストン13が後退移動すると、弁部材41は段差面に当接してピストン13は弁部材41から離れることになり、後退用空気圧室18と後退用流路24とが連通状態となる。このように弁部材41が軸方向に移動することによって、図6および図7に示す場合には、ピストン13が前進限位置となったときにおける弁部材41の弾性収縮量は、図2に示したシール部材26の収縮量よりも少なくなる。
【0034】
図8は他のタイプの開閉部材を有するワーク支持装置の一部を示す拡大断面図であり、図6と同様の部分が示されている。このワーク支持装置にあっては、支持ブロック10aに形成された大径収容孔35内に組み込まれて開閉部材を構成する円筒形状のストッパ36には、図6に示した場合と同様に、シール部材32を収容する環状溝37が内周面に形成されている。このストッパ36にはピストン13が前進限位置となると当接するストッパ面25bが形成されるとともに、ピストン13の一部が嵌合する嵌合筒部43が設けられている。この嵌合筒部43には、その内周面と後退用流路24とを連通させる連通孔44が形成されるとともに、ピストン13に設けられたシール部材13bに接触するシール面45が形成されている。したがって、ピストン13が前進限位置から所定のストロークLだけ移動するまでは、シール部材13bが嵌合筒部43のシール面45に接触して後退用空気圧室18と後退用流路24は遮断され、所定のストローク以上後退移動すると後退用流路24は後退用空気圧室18と連通状態となる。
【0035】
図8に示すように、支持台10にはピストン13の後退限位置に対応させて円筒形状のストッパ47が取り付けられ、このストッパ47の外側にはばね受け48が取り付けられており、ストッパ47およびばね受け48は流路開閉部材を構成している。ストッパ47は端板部47aとこれと一体となった円筒部47bとを有し、端板部47aには貫通孔49が形成されている。ばね受け48は端板部48aとこれと一体となった円筒部48bとを有し、端板部48aにはブリード孔51が形成され、ストッパ47の端板部47aとばね受け48の端板部48aとの間には、弁部材52が組み込まれるとともに、この弁部材52に対して貫通孔49を閉じる方向にばね力を加えるために圧縮コイルばね53が組み込まれている。
【0036】
ストッパ47の円筒部47bには前進用流路22と前進用空気圧室16とを連通させる連通孔54が形成され、連通孔54を介して前進用空気圧室16内に圧縮空気が供給されているときには、弁部材52によって貫通孔49は閉じられている。ストッパ47の円筒部47bの内周面には、ピストン13に設けられたシール部材13cに接触するシール面55が形成され、ピストン13の後端面には後方に突出する作動ロッド56が設けられており、ピストン13が後退用空気圧室18に供給される圧縮空気によって後退限位置まで移動すると、作動ロッド56によって弁部材52は貫通孔49を開放するが、シール部材13cによって前進用流路22と貫通孔49との連通は遮断される。さらに、作動ロッド56が弁部材52を介して圧縮コイルばね53を収縮することから、ピストン13には前進方向のばね力が加えられることになる。
【0037】
このように、ピストン13が後退限位置まで移動すると、前進用流路22と前進用空気圧室16との連通が遮断されるので、前進限位置のピストンロッド14を大きな力で前進限位置に留めるために、前進用流路22に対して高い圧力を供給しても、後退限位置のピストン13が前進移動することを防止できる。これにより、前進限位置となってワークを支持しているピストンロッド14を強く固定することができ、ワークWを作業時に強く押し付けてもピストンロッド14が後退移動することを防止できる。後退限位置となっているピストンロッド14を前進移動させる際には、後退用空気圧室18に供給されている圧力を低下させたり、大気開放すると、後退限位置のピストン13は圧縮コイルばね53のばね力で前進用流路22と前進用空気圧室16とが連通する位置まで前進移動した後に、前進用流路22からの圧縮空気によって前進限位置まで移動する。
【0038】
図8に示す流路開閉部材は、図2および図6に示すタイプのワーク支持装置に組み込むようにしても良い。
【0039】
支持台10を構成するカバー材10bはピストンロッド14の突出側開口部となっており、カバー材10bに取り付けられたホルダー57には、断面V字形状のシール部材からなるスクレーパー58が保持されている。このスクレーパー58は常にピストンロッド14の外周面に接触しており、ピストンロッド14の軸方向の往復動によって外部から異物が侵入するのを阻止する。この場合には、シール部材13bとシール面45との間からの漏れた空気はスクレーパー58とピストンロッド14との間から外部に漏出することができないので、漏出した空気を外部に排出するために空気抜き通路59が支持台10に形成されている。
【0040】
このスクレーパー58は、ワーク支持装置が使用される環境によっては、用いないようにしても良く、図2および図6に示すワーク支持装置にも使用するようにしても良い。なお、図6〜図8においては、図1〜図5に示した実施の形態における部材と共通する部材には同一の符号が付されている。
【0041】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、図1に示すワーク支持装置は、ワークである実装基板Wを支持するために、12本のピストンロッド14を有しているが、ワークのサイズによっては任意の本数のピストンロッドを設けることができる。また、ピストンロッドは、図示するように、マトリックス状に配置することなく、ランダムに配置するようにしても良い。さらに、図示するワーク支持装置にあっては、ピストンロッドが上下方向に移動するようにしているが、水平方向でも傾斜方向でも任意の方向に前進後退移動させて使用することができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、複数のピストンロッドのうち任意のピストンロッドを所定のストローク後退移動させると、そのピストンロッドは後退限位置まで移動することになるので、複数のピストンロッドにより支持するようにしたワークの支持面に部品などが突出している面があると、その面に対応するピストンロッドは後退移動し、所定の支持面にのみピストンロッドが当接してワークを支持することができる。したがって、1台のワーク支持装置によって複数種類のワークを支持することができる。
【0043】
ピストンロッドが前進限位置となっているときに、後退用流路に供給されている空気がピストンと開閉部材との間から漏れても漏出路を介して外部に空気が排気されるので、後退用空気圧室には後退用流路からの空気圧が作用しなくなり、所定のストロークだけピストンが後退移動すると、シール部材によって漏出路は閉塞されて、後退用空気圧室に確実に圧力が加わることになる。これにより、不用意にピストンロッドが後退移動することを防止できる。
【0044】
さらに、ピストンが後退限位置となったときには、流路開閉部材によって前進用空気圧室には前進用流路からの空気が流入しないようにすると、前進限位置となっているピストンロッドと後退限位置となっているピストンロッドとが混在した状態で前進限位置となっているピストンに対して前進方向に高い圧力を供給することができる。これにより、前進限位置となってワークを支持しているピストンロッドを強く固定させることができる。
【0045】
また、支持台にスクレーパーを設けることにより、ワーク支持台から外部に突出するピストンロッドと支持台側の開口部との間から異物が侵入することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるワーク支持装置を示す斜視図である。
【図2】図1におけるA−A線に沿う断面図である。
【図3】図1におけるB−B線に沿う断面図である。
【図4】ワーク支持装置の空気圧回路を示す回路図である。
【図5】(A)〜(C)はそれぞれワークの支持手順を示す工程図である。
【図6】他のタイプの開閉部材を有するワーク支持装置の一部を示す拡大断面図である。
【図7】図6に示された開閉部材を示す一部切り欠き斜視図である。
【図8】他のタイプの開閉部材を有するワーク支持装置の一部を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
10 ワーク支持台
11 ねじ部材
12 シリンダ室
13 ピストン
13a シール部材
14 ピストンロッド
15 後端面
16 前進用空気圧室
17 前端面
18 後退用空気圧室
21 給排ポート
22 前進用流路
23 給排ポート
24 後退用流路
25a,25b ストッパ面
26 シール部材(開閉部材)
27,28 空気圧制御部
31 隙間(漏出路)
32 シール部材
33 くびれ部
35 大径収容孔
36 ストッパ
37 環状溝
38a 大径部
38b 小径部
39 収容溝
41 弁部材
42 圧縮コイルばね
43 嵌合筒部
44 連通孔
45 シール面
47 ストッパ
48 ばね受け
49 貫通孔
51 ブリード孔
52 弁部材
53 圧縮コイルばね
54 連通孔
55 シール面
56 作動ロッド
57 ホルダー
58 スクレーパー

Claims (6)

  1. それぞれワークに接触するピストンロッドが設けられたピストンを往復動自在に収容するシリンダ室が複数形成された支持台と、
    前記シリンダ室のうち前記ピストンの後端面側の前進用空気圧室に連通する前進用流路と、
    前記シリンダ室のうち前記ピストンの前端面側の後退用空気圧室に連通する後退用流路と、
    前記ピストンが前進限位置となったときに前記後退用空気圧室を閉じ、前記ピストンが所定のストローク後退移動したときに前記後退用空気圧室と前記後退用流路とを連通させる開閉部材と、
    前記ピストンが前進限位置となったときに前記開閉部材と前記ピストンとの間から漏れる空気を外部に漏出する漏出路を、前記ピストンが所定のストローク後退移動したときに閉じるシール部材と、
    前記ピストンに前進方向の推力を加える前進用空気圧を制御する前進用空気圧制御部と、
    前記ピストンに後退方向の推力を加える後退用空気圧を制御する後退用空気圧制御部とを有すことを特徴とするワーク支持装置。
  2. 請求項1記載のワーク支持装置において、前記開閉部材を前記ピストンが前進限位置となったときに前記ピストンの前端面に接触する弾性変形自在のシール材により形成したことを特徴とするワーク支持装置。
  3. 請求項1記載のワーク支持装置において、前記ピストンに接触するストッパ面を有し前記支持台に取り付けられるストッパと、前記支持台に軸方向に移動自在に装着され前記ピストンが前進限位置から所定のストローク後退移動するまで前記ピストンに接触する弁部材とにより前記開閉部材を形成したこと特徴とするワーク支持装置。
  4. 請求項1記載のワーク支持装置において、前記ピストンに接触するストッパ面と、前記ピストンに設けられたシール部材に前記ピストンが前進限位置から所定のストローク後退移動するまで接触するシール面とを有するストッパにより前記開閉部材を形成したことを特徴とするワーク支持装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のワーク支持装置において、前記ピストンが後退限位置になると前記前進用空気圧室と前記前進用流路とを遮断する流路開閉部材と、前記後退用空気圧室の圧力を低下させると前記前進用空気圧室と前記前進用流路とを連通させる位置まで前記ピストンを移動させるばね部材とを有することを特徴とするワーク支持装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のワーク支持装置において、前記支持台に形成され前記ピストンロッドの突出側開口部に外部からの異物の侵入を阻止するスクレーパーを前記支持台に設けたことを特徴とするワーク支持装置。
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