JP3803124B2 - 動き検出回路 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はNTSC方式のように搬送色信号が輝度信号に多重されている複合カラーテレビ信号の動き検出回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図29は従来の動き検出回路の一例を示す概略ブロック図である。図において、1は入力端子、11はA/D変換器、50a,50bは1フレーム遅延器、15cは1フレーム間の差分を検出する時間方向差分検出手段、15bは2フレーム間の差分を検出する時間方向差分検出手段、35は水平低域成分を通過させる低域通過フィルタ(以下、LPFと称す)、16f,16gは絶対値回路、19は最大値回路、2は出力端子である。
【0003】
図30は従来の動き検出回路における1フレーム間の差分を検出する時間方向差分検出手段15cの概略ブロック図である。図において、17dは入力信号のそれぞれを減算する減算器である。
【0004】
次に、上記動き検出回路の動作について説明する。入力端子1より入力された複合カラーテレビ信号は、A/D変換器11で標本化される。標本化された複合カラーテレビ信号は1フレーム遅延器50a,50bでそれぞれ1フレーム遅延された信号と2フレーム遅延された信号になる。A/D変換器11出力と1フレーム遅延器50a出力は時間方向差分検出手段15cにおける減算器17dで減算され、輝度信号に関する1フレーム間差信号が得られる。しかしながらNTSC方式のように色信号成分が輝度信号に多重されている複合カラーテレビ信号の場合、色信号を変調している搬送波の位相はフレーム毎に反転しているので、1フレーム間差信号は動き情報とともに色信号成分の位相が変化して結果として色信号成分が漏れ込むため、この漏れこんだ色信号成分を除去する必要がある。したがって、上記1フレーム間差信号はLPF35にて色信号成分が除去され、絶対値回路16fを介して輝度信号の低域成分の動きが検出される。
【0005】
A/D変換器11出力と1フレーム遅延器50b出力は時間方向差分検出手段15bにおける減算器17cで減算され、2フレーム間差信号が得られる。上記1フレーム間差信号と2フレーム間差信号は、最大値回路19で合成され出力端子2より出力される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の動き検出回路では1フレーム間差による動きの検出は水平LPFにより検出領域を帯域制限しているが、NTSC方式複合カラーテレビ信号では色信号成分は時間−垂直周波数平面における第2、第4象限に存在するので、水平方向LPFによる帯域成分では、動き成分に混入する色信号成分のみならず第1、第3象限に存在する輝度信号成分まで除去してしまうという問題点があった。
【0007】
本発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、複合カラーテレビジョン信号の動きを検出する回路において、動き成分に混入する色信号成分だけでなく時間ー垂直周波数平面における第1、第3象限に存在する輝度信号高域成分も行える好適な動き検出回路を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願請求項1に係る動き検出回路は、
色信号を輝度信号の高域周波数領域に周波数多重した複合映像信号の動きを検出する回路において、
水平走査周波数に同期した周波数で標本化された複合映像信号を1ライン分遅延させる複数のライン遅延手段と、
複合映像信号を1フィールド分遅延させる複数のフィールド遅延手段よりなるメモリ回路と、
入力複合映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された複合映像信号から、1フレーム間の差分信号を抽出する第一の時間方向差分検出手段と、
入力複合映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された複合映像信号から、2フレーム間の差分信号を抽出する第二の時間方向差分検出手段と、
入力複合映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された複合映像信号から、色信号が輝度信号に周波数多重された領域成分を抽出する時間−垂直−水平方向多重色信号成分抽出手段と、
上記時間−垂直−水平方向多重色信号成分抽出手段出力の絶対値を算出する第一の絶対値算出手段と、
上記1フレーム間の差分信号の絶対値を算出する第二の絶対値算出手段と、
上記2フレーム間の差分信号の絶対値を算出する第三の絶対値算出手段と、
上記1フレーム間差分信号の絶対値から上記第一の絶対値算出手段出力を減算する減算手段と、
上記第三の絶対値算出手段出力と上記減算手段出力とを合成して動き検出信号を出力する合成回路と
を備え、
上記時間−垂直−水平方向多重色信号成分抽出手段は、時間周波数−垂直周波数平面の第2及び第4象限において色信号が存在する−15 [ Hz]、525/4[cph ] の領域の成分、及び15 [ Hz]、−525/4[cph ] の領域の成分を抽出し、それ以外の領域の成分を抽出せず、
前記時間周波数−垂直周波数平面の−15 [ Hz]、525/4[cph ] の領域の成分、及び15 [ Hz]、−525/4[cph ] の領域の成分は、前記動き検出信号の一部とはならず、それ以外の領域の成分は、前記動き検出信号の一部となるようにした
ことを特徴とする。
【0019】
また、請求項2に係る動き検出回路は、
水平走査周波数に同期した周波数で標本化された入力映像信号を1ライン分遅延させる複数のライン遅延手段と、
入力映像信号を1フィールド分遅延させる複数のフィールド遅延手段よりなるメモリ回路と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、1フレーム間の差分信号を抽出する第一の時間方向差分検出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、2フレーム間の差分信号を抽出する第二の時間方向差分検出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、色信号が輝度信号に周波数多重された領域成分を抽出する時間垂直水平方向多重色信号成分抽出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、高精細成分が輝度信号に周波数多重された領域成分を抽出する時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段と、
上記入力映像信号が現行の複合映像信号であるか高精細映像信号であるか、また高精細映像信号であるなら輝度信号の高精細成分が多重されているか否か、を判断する識別制御信号デコーダと、
上記時間垂直水平方向多重色信号成分抽出手段出力と上記時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段出力とを加算する加算手段と、
上記時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段出力を上記時間水平垂直方向多重色信号成分抽出手段出力と加算するか否かを、上記識別制御デコーダの識別結果により、輝度信号の高精細成分が多重されていると判断された場合は加算する側に、輝度信号の高精細成分が多重されていないと判断された場合は加算しない側に、切り替えるスイッチと、
上記加算手段出力の絶対値を算出する第一の絶対値算出手段と、
上記1フレーム間の差分信号の絶対値を算出する第二の絶対値算出手段と、
上記2フレーム間の差分信号の絶対値を算出する第三の絶対値算出手段と、
上記フレーム間差分信号の絶対値から上記第一の絶対値算出手段出力を減算する減算手段と、
上記絶対値算出手段出力と上記減算手段出力とを合成する合成回路と
で構成したものである。
【0021】
また、請求項3に係る動き検出回路は、水平走査周波数に同期した周波数で標本化された入力映像信号を1ライン分遅延させる複数のライン遅延手段と、
入力映像信号を1フィールド分遅延させる複数のフィールド遅延手段よりなるメモリ回路と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、1フレーム間の差分信号を抽出する第一の時間方向差分検出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、2フレーム間の差分信号を抽出する第二の時間方向差分検出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、色信号が輝度信号に周波数多重された領域成分を抽出する時間垂直水平方向多重色信号成分抽出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、高精細成分が輝度信号に周波数多重された領域成分を抽出する時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段と、
上記入力映像信号が現行の複合映像信号であるか高精細映像信号であるか、また高精細映像信号であるなら輝度信号の高精細成分が多重されているか否か、を判断する識別制御信号デコーダと、
上記時間垂直水平方向多重色信号成分抽出手段出力と上記時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段出力とを加算する加算手段と、
上記時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段出力を上記時間水平垂直方向多重色信号成分抽出手段出力と加算するか否かを、上記識別制御デコーダの識別結果により、輝度信号の高精細成分が多重されていると判断された場合は加算する側に、輝度信号の高精細成分が多重されていないと判断された場合は加算しない側に、切り替えるスイッチと、
上記加算手段出力の絶対値を算出する第一の絶対値算出手段と、
上記1フレーム間の差分信号の絶対値を算出する第二の絶対値算出手段と、
上記2フレーム間の差分信号の絶対値を算出する第三の絶対値算出手段と、
第二の絶対値算出手段出力から上記第一の絶対値算出手段出力を減算する減算手段と、
上記減算手段出力と定数を比較する第一の比較手段と、
上記第三の絶対値算出手段出力と定数を比較する第二の比較手段と、
上記第一の比較手段出力と上記第二の比較手段出力について論理演算をおこなう演算手段と
で構成したものである。
【0022】
また、請求項4に係る動き検出回路は、水平走査周波数に同期した周波数で標本化された入力映像信号を1ライン分遅延させる複数のライン遅延手段と、
入力映像信号を1フィールド分遅延させる複数のフィールド遅延手段よりなるメモリ回路と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、1フレーム間の差分信号を抽出する第一の時間方向差分検出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、2フレーム間の差分信号を抽出する第二の時間方向差分検出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、色信号が輝度信号に周波数多重された領域成分を抽出する時間垂直水平方向多重色信号成分抽出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、高精細成分が輝度信号に周波数多重された領域成分を抽出する時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段と、
上記入力映像信号が現行の複合映像信号であるか高精細映像信号であるか、また高精細映像信号であるなら輝度信号の高精細成分が多重されているか否か、を判断する識別制御信号デコーダと、
上記時間垂直水平方向多重色信号成分抽出手段出力と上記時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段出力とを加算する加算手段と、
上記時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段出力を上記時間水平垂直方向多重色信号成分抽出手段出力と加算するか否かを、上記識別制御デコーダの識別結果により、輝度信号の高精細成分が多重されていると判断された場合は加算する側に、輝度信号の高精細成分が多重されていないと判断された場合は加算しない側に、切り替えるスイッチと、
上記加算手段出力の絶対値を算出する第一の絶対値算出手段と、
上記1フレーム間の差分信号の絶対値を算出する第二の絶対値算出手段と、
上記2フレーム間の差分信号の絶対値を算出する第三の絶対値算出手段と、
第二の絶対値算出手段と上記第三の絶対値算出手段出力のうち大きい方を選択する最大値算出手段と、
上記最大値算出手段出力から上記第一の絶対値算出手段出力を減算する減算手段と、
上記減算手段出力と定数を比較する比較手段と
で構成したものである。
【0024】
【作用】
本発明の請求項1に係る動き検出回路においては、動きの誤検出を起こす色信号成分を除去するために時間−垂直−水平方向多重色信号成分抽出手段を用いて、時間−垂直周波数平面における第2、第4象限に存在する色信号成分の絶対値を1フレーム間差分信号成分の絶対値から引き去る。
【0035】
また、請求項2に係る動き検出回路においては、動きの誤検出を起こす色信号成分を除去するために時間垂直水平方向多重色信号成分抽出手段を用いて、時間−垂直周波数平面における第2、第4象限に存在する色信号成分の絶対値を1フレーム間差分信号成分の絶対値から引き去る。また、入力信号が高精細映像信号の時に限り、時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段を用いて、時間−垂直周波数平面における第1、第3象限に存在する高精細成分の絶対値を、色信号成分の絶対値と共に1フレーム間差分信号成分の絶対値から引き去る。
【0037】
また、請求項3に係る動き検出回路においては、動きの誤検出を起こす色信号成分を除去するために時間垂直水平方向多重色信号成分抽出手段を用いて、時間−垂直周波数平面における第2、第4象限に存在する色信号成分の絶対値を1フレーム間差分信号成分の絶対値から引き去り、これと定数との比較判定結果ならびに2フレーム間差分信号成分の絶対値と定数との比較判定結果を論理演算する。また、入力信号が高精細映像信号の時に限り、時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段を用いて、時間−垂直周波数平面における第1、第3象限に存在する高精細成分の絶対値を、色信号成分の絶対値と共に1フレーム間差分信号成分の絶対値から引き去り、これと定数との比較判定結果ならびに2フレーム間差分信号成分の絶対値と定数との比較判定結果を論理演算する。
【0038】
また、請求項4に係る動き検出回路においては、動きの誤検出を起こす色信号成分を除去するために時間垂直水平方向多重色信号成分抽出手段を用いて、時間−垂直周波数平面における第2、第4象限に存在する色信号成分の絶対値を1フレーム間差分信号成分の絶対値と2フレーム間差分信号成分の絶対値から引き去り、これと定数とを比較判定する。また、入力信号が高精細映像信号の時に限り、時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段を用いて、時間−垂直周波数平面における第1、第3象限に存在する高精細成分の絶対値を、色信号成分の絶対値と共に1フレーム間差分信号成分の絶対値から引き去り、これと定数とを比較判定する。
【0040】
【実施例】
実施例1.
図1は本発明の実施例1における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、1はNTSC方式等の複合カラーテレビジョン信号を入力する入力端子である。この複合カラーテレビジョン信号はA/D変換器11に入力される。A/D変換器11の出力信号bはフィールド遅延器12aに与えられる。フィールド遅延器12aの出力dは、時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14に与えられるとともに、入力信号に対し1ライン遅延された信号を出力するようなライン遅延器13aに与えられる。ライン遅延器13aの出力eは、時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14に与えられるとともに、入力信号に対し261ライン遅延された信号を出力するようなフィールド遅延器12bに与えられる。この出力fは以下、ライン遅延器13b、ライン遅延器13c、フィールド遅延器12c、ライン遅延器13d、フィールド遅延器12dの順に遅延され、各遅延器の出力g,h,i,j,lは、時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14に与えられる。また、ライン遅延器13d出力dは、水平方向色信号抽出フィルタ15に与えられ、A/D変換器11、ライン遅延器13b、フィールド遅延器12dの各出力b,g,lは時間方向差分検出手段15aに与えられる。また、信号b,lは時間方向差分検出手段15bにも与えられる。時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14、時間方向差分検出手段15a、15bの出力はそれぞれ絶対値回路16a,16b,16cに与えられる。絶対値回路16a,16bの出力は減算器17に与えられ、減算器17ならびに絶対値回路16c出力は合成回路18に与えられ、合成回路18出力は出力端子2から動き検出出力として出力される。
【0041】
図2は実施例1における時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14を示す概略ブロック図である。入力信号b,d,f,h,j,lは加算器29aに、入力信号e,iは加算器29bに与えられる。入力信号gは乗算器30bで0.2倍され、加算器29a出力は乗算器30aで−0.1倍され、加算器29b出力は乗算器30cで0.1倍される。乗算器30a,30b,30c出力は加算器29cに入力され、加算器29c出力は、時間−垂直方向色信号抽出フィルタ31出力として、水平方向色信号抽出フィルタ32に与えられ、水平方向色信号抽出フィルタ32出力は、時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14出力として送られる。
【0042】
図3は実施例1における時間方向差分検出手段15aの一実施例を示す概略ブロック図である。図において、入力信号bは減算器17aに、入力信号gは減算器17a、17bに、入力信号lは減算器17bに入力される。減算器17a、17b出力は加算器29dに入力される。加算器29d出力は1フレーム間差分信号として出力される。
【0043】
図4は実施例1における時間方向差分検出手段15bの一実施例を示す概略ブロック図である。図において、入力信号b、lは減算器17cに入力される。減算器17c出力は2フレーム間差分信号として出力される。
【0044】
次に、図1ないし図4に基づき動作について説明する。端子1より入力された入力信号は、A/D変換器11により、ディジタル値に変換された後、フィールド遅延回路12a〜12d、ライン遅延回路13a〜13dにより遅延され、A/D変換器11の出力信号ならびに上記遅延回路の出力信号は時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14に与えられる。また、A/D変換器11、ライン遅延回路13b、フィールド遅延回路12dの出力信号は時間方向差分検出手段15aに、A/D変換器11、フィールド遅延回路12dの出力信号は時間方向差分検出手段15bに与えられる。
【0045】
図2における時間−垂直方向色信号抽出フィルタ31のフィルタ特性を図27に示す。NTSCテレビジョン信号における色信号の3次元周波数特性は図28に示すように、時間−垂直周波数平面の第2、第4象限に分布する。時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14では、時間−垂直方向色信号抽出フィルタ31に水平方向色信号抽出フィルタ32を縦続接続することで、図27に示すように、時間−垂直周波数平面における第2、第4象限に通過域をとるようなフィルタ特性を持つことから、漏れ込みの非常に少ない色信号成分を抽出できる。
なお、このときの水平方向色信号抽出フィルタ32の伝達関数は、例えば、
Ch (Z)=(−1/16)(1−Z-2)3
と表される。ここで、Z-1は1画素遅延を表わすZ変換の記号であり、色副搬送波周波数をfscで表わすと、
Z-1=exp(−j2πf/4fsc)
である。
【0046】
時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14、時間方向差分検出手段15a、15bの出力はそれぞれ絶対値回路16a,16b,16cにより絶対値化される。絶対値回路16a出力を絶対値回路16b出力から、減算器17により減算することで、時間方向差分成分から色信号成分が除去される。減算器17出力と絶対値回路16c出力は、合成回路18で合成され動き検出信号として出力される。
なお、時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14は、時間−垂直周波数平面における第2、第4象限に通過域をとるようなフィルタ特性を持つならば、上述の構成にとらわれるものではない。
【0047】
実施例2.
図5は本発明の実施例2における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、入力端子1から減算器17および絶対値回路16cまでの構成は図1と同じである。減算器17ならびに絶対値回路16c出力は最大値回路19に与えられ、最大値回路19出力は定数発生回路20出力と比較回路21で比較される。
【0048】
実施例1と同様な減算器17出力は、1フレーム間の時間方向差分成分から色信号成分を除去したものであり、絶対値回路16c出力は、2フレーム間の時間方向差分成分を示したものである。この、減算器17出力と絶対値回路16c出力のうち大きい方が、最大値回路19より出力される。最大値回路19出力は、定数発生回路20より発生された定数と比較され、この定数より大きい場合、比較回路21より、2値信号として表現される動き検出信号が出力される。
【0049】
実施例3.
図6は本発明の実施例3における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、図5と同等の箇所には同じ符号を施した。A/D変換器11、ライン遅延回路13bの出力信号は時間方向差分検出手段15cに与えられる。
【0050】
図7は実施例3における1フレーム間の差分を検出する時間方向差分検出手段15cを示す概略ブロック図である。図において、入力信号bならびにgは減算器17dに入力される。減算器17d出力は1フレーム間差分信号として出力される。
【0051】
実施例3における時間方向差分検出手段15cは、実施例2における時間方向差分検出手段15aよりも少ない入力信号で、1フレーム間の時間方向差分成分を簡易に検出する。
【0052】
実施例4.
図8は本発明の実施例4における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、入力端子1から減算器17および絶対値回路16cまでの構成は図1と同じである。減算器17出力は比較回路21aに、絶対値回路16c出力は比較回路21bに与えられ、それぞれ定数発生回路20出力と比較される。2つの比較回路の出力は、OR回路22に入力される。OR回路22出力は、動き検出信号として出力される。
【0053】
実施例5.
図9は本発明の実施例5における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、入力端子1から絶対値回路16a、16bおよび16cまでの構成は図1と同じである。絶対値回路16bおよび16c出力は最大値回路19に、絶対値回路16aおよび最大値回路19出力は減算器17に、減算器17出力は比較回路21に与えられ、定数発生回路20出力と比較される。比較回路21の出力は、動き検出信号として出力される。
【0054】
実施例6.
図10は本発明の実施例6における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、入力端子1から時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14および時間方向差分検出手段15b、15cまでの構成は図6と同じである。時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14出力と時間方向差分検出手段15c出力は減算器17に与えられる。時間方向差分検出手段15bおよび減算器17の出力はそれぞれ絶対値回路16b,16fに与えられる。絶対値回路16b、16fの出力は最大値回路19に与えられ、最大値回路19出力は比較回路21において定数発生回路20出力と比較され、比較回路21出力が動き検出信号として出力される。
【0055】
実施例7.
図11は本発明の実施例7における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、入力端子1から減算器17および絶対値回路16cまでの構成は図1と同じである。A/D変換器11、ライン遅延回路13a、13b、および13dの出力信号は時間方向差分検出手段15dに、フィールド遅延回路12a、12cおよび12d、ライン遅延回路13bの出力信号は時間方向差分検出手段15eに与えられる。時間方向差分検出手段15d、15eの出力はそれぞれ絶対値回路16d,16eに与えられる。減算器17、絶対値回路16c、16d、16eの出力はそれぞれ比較回路21a,21b,21c,21dにおいて定数発生回路20出力と比較される。比較回路21c、21d出力はOR回路22cに与えられ、比較回路21b、OR回路22c出力はOR回路22bに与えられ、比較回路21a、OR回路22b出力はOR回路22aに与えられる。
【0056】
実施例8.
図12は本発明の実施例8における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、入力端子1から絶対値回路16a、16bおよび16cまでの構成は図1と同じである。絶対値回路16a、16bおよび16c出力はそれぞれクリア回路23a、23bおよび23cの一方の入力端子に与えられ、それぞれの他方の入力端子には入力端子3、4および5から入力された信号が与えられる。クリア回路23aおよび23b出力は減算器17に与えられる。減算器17出力は比較回路21aに、クリア回路23c出力は比較回路21bに与えられ、定数発生回路20出力と比較される。比較回路21aと21bの出力はOR回路22に与えられ、OR回路22の出力は、動き検出信号として出力される。
【0057】
図13は実施例8におけるクリア回路23a、23bおよび23cを示す概略ブロック図である。図において、入力信号の各ビットはAND回路33a〜33hに入力される。入力端子3、4および5から入力された信号が“L”レベルの信号だった場合に、絶対値回路16a、16bおよび16c出力はそれぞれクリアされる。
【0058】
実施例9.
図14は本発明の実施例9における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、入力端子1から絶対値回路16a、16bおよび16cまでの構成は図1と同じである。絶対値回路16a出力は増幅回路24に与えられ、入力端子6より入力された信号が、増幅回路24における制御信号となる。増幅回路24および絶対値回路16b出力は減算器17に与えられる。減算器17出力は比較回路21aに、絶対値回路16c出力は比較回路21bに与えられ、定数発生回路20出力と比較される。比較回路21aと21bの出力はOR回路22に与えられ、OR回路22の出力は、動き検出信号として出力される。
【0059】
図15は実施例9における増幅回路24を示す概略ブロック図である。図において、入力信号は、1倍、2倍、4倍され制御信号によりこれらの信号のどれかが出力される。本実施例における増幅レベルは、ディジタル信号として構成しやすい1倍と2倍と4倍に決めていたが、このレベルに限らない。
【0060】
実施例10.
図16は本発明の実施例10における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、入力端子1から絶対値回路16a、16bおよび16cまでの構成は図1と同じである。絶対値回路16a出力はコアリング回路25に与えられ、入力端子7より入力された信号が、コアリング回路25における参照信号となる。コアリング回路25および絶対値回路16b出力は減算器17に与えられる。減算器17出力は比較回路21aに、絶対値回路16c出力は比較回路21bに与えられ、定数発生回路20出力と比較される。比較回路21aと21bの出力はOR回路22に与えられ、OR回路22の出力は、動き検出信号として出力される。
【0061】
図17は実施例10におけるコアリング回路25の一実施例を示す概略ブロック図である。図において、入力信号は、比較回路21eにおいて参照信号と比較され、比較回路21e出力はクリア回路23dに与えられる。クリア回路23dでは、比較回路21eにおいて入力信号が参照信号より小さい場合に、入力信号を“0”とする。
【0062】
実施例11.
図18は本発明の実施例11における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、入力端子1からOR回路22までの構成は図8と同じである。OR回路22出力は遅延器26aに与えられ、遅延器26a出力は遅延器26bに、以下順に、遅延器26c、26dに与えられる。OR回路22、遅延器26a、26b、26c、26dの出力はOR回路27に、遅延器26b、OR回路27の出力はAND回路31iに与えられる。AND回路31iの出力は、動き検出信号として出力される。この回路構成により、OR回路22出力において、動き検出が“1”レベルになった場合でも、その前後2サンプル(計4サンプル)がすべて“0”レベルの場合には、出力動き検出信号は“0”になる。
【0063】
実施例12.
図19は本発明の実施例12における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、入力端子1から減算器17、絶対値回路16cまでの構成は図1と同じである。減算器17出力は符号判定・クリア回路28に与えられ、符号判定・クリア回路28出力は比較回路21aに、絶対値回路16c出力は比較回路21bに与えられ、定数発生回路20出力と比較される。比較回路21aと21bの出力はOR回路22に与えられ、OR回路22の出力は、動き検出信号として出力される。
【0064】
図20は実施例12における符号判定・クリア回路28を示す概略ブロック図である。図において、入力信号の最上位ビットを除く各ビットはAND回路33a〜33hの一方の入力端に入力される。最上位ビットの入力信号はNOT回路34により反転され、AND回路33a〜33hの他方の入力端に入力される。入力信号が負の信号の場合、2の補数表現の最上位ビットは“1”となり、このときAND回路33a〜33hにおいて入力信号の全ビットはクリアされる。
【0065】
符号判定・クリア回路28により、時間方向差分成分と時間−垂直−水平方向色信号成分の減算をおこなった減算器17出力信号が負の数値の場合、信号をクリアすることで、色信号成分の混入の少ない動き検出信号を出力する。
【0066】
実施例13.
図21は本発明の実施例13における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、図1と同等の個所には同じ番号が施されている。識別制御信号デコーダ62の出力は、時間−垂直−水平方向高精細成分抽出フィルタ60の出力と時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14の出力とを加算器29eで加算するか否かを、スイッチ61で切り換えるために用いられる。
【0067】
図22は本発明における時間−垂直−水平方向高精細成分抽出フィルタ60の一例を示すブロック図である。入力信号b,e,f,h,i,lは加算器29fに、入力信号d,jは加算器29gに与えられる。入力信号gは乗算器30eで0.2倍され、加算器29f出力は乗算器30dで−0.1倍され、加算器29g出力は乗算器30fで0.1倍される。乗算器30d,30e,30f出力は加算器29hに入力され、加算器29h出力は、時間−垂直方向高精細成分抽出フィルタ63出力として、水平方向高精細成分抽出フィルタ64に与えられ、水平方向高精細成分抽出フィルタ64出力は、時間−垂直−水平方向高精細成分抽出フィルタ60出力として送られる。
【0068】
識別制御信号デコーダ62は入力信号の種類を判別できる識別制御信号を多重した高精細映像信号が入力されたとき、識別制御信号をデコードして、高精細成分が多重されているか否かを判定する。その時、入力信号が高精細成分の多重された高精細映像信号である場合、識別制御信号デコーダ62はスイッチオンの信号を出す。時間−垂直−水平方向高精細成分抽出フィルタ60の出力である高精細成分は、識別制御信号デコーダ62の出力がスイッチオンの時、スイッチ61によって、時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14の出力である色信号と加算器29eを通して加算する。
【0069】
実施例14.
図23は本発明の実施例14における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、図5と同等の個所には同じ符号を付している。識別制御信号デコーダ62の出力は、時間−垂直−水平方向高精細成分抽出フィルタ60の出力と時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14の出力とを加算器29eで加算するか否かを、スイッチ61で切り換えるために用いられる。
【0070】
実施例15.
図24は本発明の実施例15における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、図8と同等の個所には同じ符号を付している。識別制御信号デコーダ62の出力は、時間−垂直−水平方向高精細成分抽出フィルタ60の出力と時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14の出力とを加算器29eで加算するか否かを、スイッチ61で切り換えるために用いられる。
【0071】
実施例16.
図25は本発明の実施例16における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、図9と同等の個所には同じ番号が施されている。識別制御信号デコーダ62の出力は、時間−垂直−水平方向高精細成分抽出フィルタ60の出力と時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14の出力とを加算器29eで加算するか否かを、スイッチ61で切り換えるために用いられる。
【0072】
実施例17.
図26は本発明の実施例17における動き検出回路を示す概略ブロック図である。図において、図10と同等の個所には同じ符号を付している。識別制御信号デコーダ62の出力は、時間−垂直−水平方向高精細成分抽出フィルタ60の出力と時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ14の出力とを加算器29eで加算するか否かを、スイッチ61で切り換えるために用いられる。
【0073】
なお、上記各実施例で用いたディジタルフィルタは一例であり、例えば、フィルタの次数を多く構成してもよい。
【0074】
また、上記各実施例では各ディジタルフィルタがFIRフィルタであったが、これはIIRフィルタとして構成してもよい。
【0075】
【発明の効果】
以上のように、本発明の請求項1記載の動き検出回路によれば、
時間−垂直−水平方向多重色信号成分抽出手段を用いて、時間−垂直周波数平面における第2、第4象限に存在する色信号成分の絶対値を1フレーム間差分信号成分の絶対値から引き去ることで、1フレーム間差分信号における色信号成分の漏れを減少させることができるとともに、1フレーム間差分信号における輝度信号の高域成分と2フレーム間差分信号における色信号の高域成分を供給するので正確な動き検出を可能とする効果がある。
【0086】
また、請求項2記載の動き検出回路によれば、時間−垂直−水平方向多重色信号成分抽出手段を用いて、時間−垂直周波数平面における第2、第4象限に存在する色信号成分の絶対値を1フレーム間差分信号成分の絶対値から引き去ることで、1フレーム間差分信号における色信号成分の漏れを減少させることができる。さらに、入力信号が輝度信号の高精細成分を含む高精細映像信号である時、時間−垂直−水平方向多重高精細成分抽出手段を用いて、時間−垂直周波数平面における第1、第3象限に存在する高精細成分の絶対値を、色信号成分の除去された1フレーム間差分信号成分の絶対値から引き去ることで、1フレーム差分信号における高精細成分の漏れを減少させることができる。よって、1フレーム間差分信号における輝度信号の高域成分と2フレーム間分差信号における色信号の高域成分を用いた正確な動き検出を可能とする効果がある。
【0088】
また、請求項3記載の動き検出回路によれば、時間−垂直−水平方向多重色信号成分抽出手段を用いて、時間−垂直周波数平面における第2、第4象限に存在する色信号成分の絶対値を1フレーム間差分信号成分の絶対値から引き去る。さらに、入力信号が輝度信号の高精細成分を含む高精細映像信号である時、時間−垂直−水平方向多重高精細成分抽出手段を用いて、時間−垂直周波数平面における第1、第3象限に存在する高精細成分の絶対値を、色信号成分の除去された1フレーム間差分信号成分の絶対値から引き去る。この1フレーム間差分信号成分の絶対値と定数との比較判定結果ならびに2フレーム間差分信号成分の絶対値と定数との比較判定結果を論理演算することで、動きの誤検出を起こす色信号成分を除去するので正確な動き検出を可能とする効果がある。
【0089】
また、請求項4記載の動き検出回路によれば、時間−垂直−水平方向多重色信号成分抽出手段を用いて、時間−垂直周波数平面における第2、第4象限に存在する色信号成分の絶対値を、さらに入力信号が輝度信号の高精細成分を含む高精細映像信号である時、時間−垂直−水平方向多重高精細成分抽出手段を用いて、時間−垂直周波数平面における第1、第3象限に存在する高精細成分の絶対値を1フレーム間差分信号成分の絶対値と2フレーム間差分信号成分の絶対値の最大値から引き去り、これと定数とを比較判定することで、動きの誤検出を起こす色信号成分、および高精細成分を除去するので正確な動き検出を可能とする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図2】 実施例1における時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタを示す概略ブロック図である。
【図3】 実施例1における1フレーム間の差分を検出する時間方向差分検出手段を示す概略ブロック図である。
【図4】 実施例1における2フレーム間の差分を検出する時間方向差分検出手段を示す概略ブロック図である。
【図5】 本発明の実施例2における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図6】 本発明の実施例3における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図7】 実施例3における1フレーム間の差分を検出する時間方向差分検出手段を示す概略ブロック図である。
【図8】 本発明の実施例4における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図9】 本発明の実施例5における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図10】 本発明の実施例6における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図11】 本発明の実施例7における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図12】 本発明の実施例8における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図13】 実施例8におけるクリア回路23a,23bおよび23cを示す概略ブロック図である。
【図14】 本発明の実施例9における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図15】 実施例9における増幅回路を示す概略ブロック図である。
【図16】 本発明の実施例10における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図17】 実施例10におけるコアリング回路を示す概略ブロック図である。
【図18】 本発明の実施例11における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図19】 本発明の実施例12における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図20】 実施例12における符号判定・クリア回路を示す概略ブロック図である。
【図21】 本発明の実施例13における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図22】 本発明における時間−垂直−水平方向高精細成分抽出フィルタの一例を示すブロック図である。
【図23】 本発明の実施例14における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図24】 本発明の実施例15における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図25】 本発明の実施例16における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図26】 本発明の実施例17における動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図27】 時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタにおける時間−垂直周波数特性である。
【図28】 NTSC信号における色信号の3次元周波数特性である。
【図29】 従来の動き検出回路を示す概略ブロック図である。
【図30】 従来の動き検出回路における1フレーム間の差分を検出する時間方向差分検出手段を示す概略ブロック図である。
【符号の説明】
1,3,4,5,6,7 入力端子、2 出力端子、12 フィールド遅延回路、13 ライン遅延回路、14 時間−垂直−水平方向色信号抽出フィルタ、15 時間方向差分検出手段、16 絶対値回路、17 減算器、18 合成回路、19 最大値回路、20 定数発生回路、21 比較回路、22,27 OR回路、23 クリア回路、24 増幅回路、25 コアリング回路、26 遅延器、28 符号判定・クリア回路、29 加算器、30 乗算器、33 AND回路、60 時間−垂直−水平方向高精細成分抽出フィルタ、61 スイッチ、62 識別制御信号デコーダ、63 時間−垂直方向高精細成分抽出フィルタ、64 水平方向高精細成分抽出フィルタ。
Claims (4)
- 色信号を輝度信号の高域周波数領域に周波数多重した複合映像信号の動きを検出する回路において、
水平走査周波数に同期した周波数で標本化された複合映像信号を1ライン分遅延させる複数のライン遅延手段と、
複合映像信号を1フィールド分遅延させる複数のフィールド遅延手段よりなるメモリ回路と、
入力複合映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された複合映像信号から、1フレーム間の差分信号を抽出する第一の時間方向差分検出手段と、
入力複合映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された複合映像信号から、2フレーム間の差分信号を抽出する第二の時間方向差分検出手段と、
入力複合映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された複合映像信号から、色信号が輝度信号に周波数多重された領域成分を抽出する時間−垂直−水平方向多重色信号成分抽出手段と、
上記時間−垂直−水平方向多重色信号成分抽出手段出力の絶対値を算出する第一の絶対値算出手段と、
上記1フレーム間の差分信号の絶対値を算出する第二の絶対値算出手段と、
上記2フレーム間の差分信号の絶対値を算出する第三の絶対値算出手段と、
上記1フレーム間差分信号の絶対値から上記第一の絶対値算出手段出力を減算する減算手段と、
上記第三の絶対値算出手段出力と上記減算手段出力とを合成して動き検出信号を出力する合成回路と
を備え、
上記時間−垂直−水平方向多重色信号成分抽出手段は、時間周波数−垂直周波数平面の第2及び第4象限において色信号が存在する−15 [ Hz]、525/4[cph ] の領域の成分、及び15 [ Hz]、−525/4[cph ] の領域の成分を抽出し、それ以外の領域の成分を抽出せず、
前記時間周波数−垂直周波数平面の−15 [ Hz]、525/4[cph ] の領域の成分、及び15 [ Hz]、−525/4[cph ] の領域の成分は、前記動き検出信号の一部とはならず、それ以外の領域の成分は、前記動き検出信号の一部となるようにした
ことを特徴とする動き検出回路。 - 色信号を輝度信号の高域周波数領域に周波数多重した複合映像信号と、輝度信号の高精細成分を伝送帯域内に周波数多重した高精細映像信号との動きを検出する回路において、
水平走査周波数に同期した周波数で標本化された入力映像信号を1ライン分遅延させる複数のライン遅延手段と、
入力映像信号を1フィールド分遅延させる複数のフィールド遅延手段よりなるメモリ回路と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、1フレーム間の差分信号を抽出する第一の時間方向差分検出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、2フレーム間の差分信号を抽出する第二の時間方向差分検出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、色信号が輝度信号に周波数多重された領域成分を抽出する時間垂直水平方向多重色信号成分抽出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、高精細成分が輝度信号に周波数多重された領域成分を抽出する時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段と、
上記入力映像信号が現行の複合映像信号であるか高精細映像信号であるか、また高精細映像信号であるなら輝度信号の高精細成分が多重されているか否か、を判断する識別制御信号デコーダと、
上記時間垂直水平方向多重色信号成分抽出手段出力と上記時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段出力とを加算する加算手段と、
上記時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段出力を上記時間水平垂直方向多重色信号成分抽出手段出力と加算するか否かを、上記識別制御デコーダの識別結果により、輝度信号の高精細成分が多重されていると判断された場合は加算する側に、輝度信号の高精細成分が多重されていないと判断された場合は加算しない側に、切り替えるスイッチと、
上記加算手段出力の絶対値を算出する第一の絶対値算出手段と、
上記1フレーム間の差分信号の絶対値を算出する第二の絶対値算出手段と、
上記2フレーム間の差分信号の絶対値を算出する第三の絶対値算出手段と、
上記フレーム間差分信号の絶対値から上記第一の絶対値算出手段出力を減算する減算手段と、
上記絶対値算出手段出力と上記減算手段出力とを合成する合成回路と
を備えたことを特徴とする動き検出回路。 - 色信号を輝度信号の高域周波数領域に周波数多重した複合映像信号と、輝度信号の高精細成分を伝送帯域内に周波数多重した高精細映像信号との動きを検出する回路において、
水平走査周波数に同期した周波数で標本化された入力映像信号を1ライン分遅延させる複数のライン遅延手段と、
入力映像信号を1フィールド分遅延させる複数のフィールド遅延手段よりなるメモリ回路と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、1フレーム間の差分信号を抽出する第一の時間方向差分検出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、2フレーム間の差分信号を抽出する第二の時間方向差分検出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、色信号が輝度信号に周波数多重された領域成分を抽出する時間垂直水平方向多重色信号成分抽出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、高精細成分が輝度信号に周波数多重された領域成分を抽出する時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段と、
上記入力映像信号が現行の複合映像信号であるか高精細映像信号であるか、また高精細映像信号であるなら輝度信号の高精細成分が多重されているか否か、を判断する識別制御信号デコーダと、
上記時間垂直水平方向多重色信号成分抽出手段出力と上記時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段出力とを加算する加算手段と、
上記時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段出力を上記時間水平垂直方向多重色信号成分抽出手段出力と加算するか否かを、上記識別制御デコーダの識別結果により、輝度信号の高精細成分が多重されていると判断された場合は加算する側に、輝度信号の高精細成分が多重されていないと判断された場合は加算しない側に、切り替えるスイッチと、
上記加算手段出力の絶対値を算出する第一の絶対値算出手段と、
上記1フレーム間の差分信号の絶対値を算出する第二の絶対値算出手段と、
上記2フレーム間の差分信号の絶対値を算出する第三の絶対値算出手段と、
第二の絶対値算出手段出力から上記第一の絶対値算出手段出力を減算する減算手段と、
上記減算手段出力と定数を比較する第一の比較手段と、
上記第三の絶対値算出手段出力と定数を比較する第二の比較手段と、
上記第一の比較手段出力と上記第二の比較手段出力について論理演算をおこなう演算手段と
を備えたことを特徴とする動き検出回路。 - 色信号を輝度信号の高域周波数領域に周波数多重した複合映像信号と、輝度信号の高精細成分を伝送帯域内に周波数多重した高精細映像信号との動きを検出する回路において、
水平走査周波数に同期した周波数で標本化された入力映像信号を1ライン分遅延させる複数のライン遅延手段と、
入力映像信号を1フィールド分遅延させる複数のフィールド遅延手段よりなるメモリ回路と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、1フレーム間の差分信号を抽出する第一の時間方向差分検出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、2フレーム間の差分信号を抽出する第二の時間方向差分検出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、色信号が輝度信号に周波数多重された領域成分を抽出する時間垂直水平方向多重色信号成分抽出手段と、
入力映像信号と上記ライン遅延手段あるいは上記フィールド遅延手段により遅延された映像信号から、高精細成分が輝度信号に周波数多重された領域成分を抽出する時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段と、
上記入力映像信号が現行の複合映像信号であるか高精細映像信号であるか、また高精細映像信号であるなら輝度信号の高精細成分が多重されているか否か、を判断する識別制御信号デコーダと、
上記時間垂直水平方向多重色信号成分抽出手段出力と上記時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段出力とを加算する加算手段と、
上記時間垂直水平方向多重高精細成分抽出手段出力を上記時間水平垂直方向多重色信号成分抽出手段出力と加算するか否かを、上記識別制御デコーダの識別結果により、輝度信号の高精細成分が多重されていると判断された場合は加算する側に、輝度信号の高精細成分が多重されていないと判断された場合は加算しない側に、切り替えるスイッチと、
上記加算手段出力の絶対値を算出する第一の絶対値算出手段と、
上記1フレーム間の差分信号の絶対値を算出する第二の絶対値算出手段と、
上記2フレーム間の差分信号の絶対値を算出する第三の絶対値算出手段と、
第二の絶対値算出手段と上記第三の絶対値算出手段出力のうち大きい方を選択する最大値算出手段と、
上記最大値算出手段出力から上記第一の絶対値算出手段出力を減算する減算手段と、
上記減算手段出力と定数を比較する比較手段と
を備えたことを特徴とする動き検出回路。
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