JP3802609B2 - モールド金型の位置決め方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、いわゆるオートモールド装置,コンベンショナルモールド装置等の樹脂モールド装置に用いられる、接離動可能な上型と下型との間で被成形品を型閉じして樹脂モールドを行うモールド金型の位置決め方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、コンベンショナルモールド装置等の樹脂モールド装置においては、接離動可能な上型と下型との間に被成形品を搬入してこれを型閉じして樹脂モールドを行っている。上記樹脂モールド装置に用いられるモールド金型においては、上型チェイス及び下型チェイスに組み込まれたキャビティインサートの上キャビティ及び下キャビティを正確に位置合わせすることが重要である。特に、樹脂モールド装置がQFP(quad flat package)を製造する場合には、T/F(trimming and forming)において、樹脂モールドされたパッケージを基準にしてリードをガルウィング状に曲げるため、上キャビティ及び下キャビティを相互に位置合わせする必要があり、上記キャビティインサートの位置決めに高度な位置精度が要求される。
【0003】
例えば、図6に示すマルチプランジャタイプの樹脂モールド装置においては、各種エジェクタピンを支持するエジェクタプレート51の上方には、下型チェイス52が装備されており、該下型チェイス52にはキャビティ,ゲート,ランナ等を形成するキャビティインサート53や樹脂タブレットを装填するポットを形成したポットインサート54等の金型が組み込まれている。上記各インサート金型は、コ字状成形された下型チェイス52の凹部に周囲を当接して位置決めされている。上記下型チェイス52の長手方向両側には、エンドブロック55が設けられており、該エンドブロック55には複数のノックピン56が挿通している。このノックピン56は下型チェイス52まで挿入されてエンドブロック55の位置決めがなされ、該エンドブロック55によりキャビティインサート53の長手方向の位置決めがなされる。
尚、上型については、ポットインサートに対応するカルインサートが形成されている以外は、下型と同様な構成であるので説明を省略するものとし、該上型を図示しない上下動機構により下型に接離動して型閉じ,型開きするように構成されている。
【0004】
また、図7に示すシングルプランジャタイプのコンベンショナルモールド装置においては、下型モールドベース61上に下型チェイス62及びセンターブロック66が装備されている。また、図8において上記下型チェイス62の凹部にはキャビティ63aが形成されたキャビティインサート63及びランナー64aが形成されたランナーインサート64等の金型が組み込まれている。上記ランナー64aは、ポット65が形成されたセンターブロック66に形成されたランナー66aと連通するように形成されている。
【0005】
また、図7において、上記下型チェイス62は、その長手方向外側1箇所でエンドブロック68により位置決めされている。また、図8において、上記下型チェイス62はノックピン69により下型モールドベース61上に位置決めされており、センターブロック66はノックピン70によって下型モールドベース61上にそれぞれ位置決めされている。
尚、上型は下型と同様な構成であるので説明を省略するものとし、該上型を図示しない上下動機構により下型に接離動して型閉じ/型開きするように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記各種樹脂モールド装置においては、キャビティインサート等の金型は、放電加工による削り込みが正確にできないこと等により、チェイスに組み付けた際に上型と下型とでキャビティの端部位置がかみ合わないセンターずれが生じる場合がある。上記センターずれに対してキャビティインサート等の金型の位置調整が困難であった。
【0007】
即ち、図6及び図7に示すように、キャビティインサート53,63はその周囲をエンドブロック55,68或いはポットインサート54,センターブロック66等により位置決めされている。また、図6のエンドブロック55及び図7のセンターブロック66はノックピン56,70により位置決めされている。
従って、例えば、図6において、キャビティインサート53を移動させる場合、該キャビティインサート53の長手方向の端面53aを研削機等により0.02〜0.03mm程度研削した後、上記キャビティインサート53の反対側端面53bとエンドブロック55との間に生じた隙間をクロムめっき等の厚めっきを施して位置ずれを補正していた。
また、図8においても同様に、例えばキャビティインサート63の長手方向外側の端面63bを研削機等により0.02〜0.03mm程度研削した後、上記センターブロック66とキャビティインサート63との間に生じた隙間を該キャビティインサート63の端面63cにクロムめっき等の厚めっき72を施して位置ずれを補正していた。
しかしながら、メッキは通常想定した厚さよりも厚く付くため、再度切削する等の仕上げ加工が必要となり、位置ずれ調整作業に工程数がかかり作業性が悪い。
【0008】
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、金型の位置ずれを補正する際の調整作業を効率良く行うことが可能なモールド金型の位置決め方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため次の構成を備える。
即ち、キャビティを形成するキャビティインサートを含むインサートと該インサートの少なくとも長手方向両側面に当接して位置決めするエンドブロックが金型チェイスに移動調整可能に組み付けられるモールド金型の位置決め方法において、キャビティに位置ずれが生ずると、金型チェイスより両側のエンドブロックを取り外し、一方側のエンドブロックのチェイス当接面及びインサート当接面を研削し、他方側のエンドブロックのインサート当接面をそれぞれ研削して凹凸を形成することによりキャビティインサートを金型チェイスに対して所定方向へ移動させてキャビティの位置ずれを補正することを特徴とする。
【0010】
また、キャビティを形成するキャビティインサートを含むインサートと該インサートの周囲を位置決めするエンドブロックが金型チェイスに移動調整可能に組み付けられるモールド金型の位置決め方法において、キャビティに位置ずれが生ずると、前記各エンドブロックどうしが当接するブロック当接面及びインサート当接面を研削することによりキャビティインサートを金型チェイスに対してX−Y方向へ移動させてキャビティの位置ずれを補正することを特徴する。
この場合、エンドブロックは、チェイスに形成された段差部にかみ合うように組み付けられており、エンドブロックどうしが当接するブロック当接面を研削するとエンドブロックを段差部に沿ってX−Y方向に沿って移動させてキャビティインサートを位置決めすることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の態様を添付図面に基づいて詳細に説明する。
本実施の態様は、QFPを製造可能なモールド金型を用い、該モールド金型のうち下型においてセンサーずれを補正する実施例について説明するものとする。図1はマルチプランジャタイプのモールド金型の説明図、図2は図1の他例に係るモールド金型の説明図、図3は角プランジャタイプのモールド金型の説明図、図4及び図5は図3の他例に係るモールド金型の説明図である。
【0012】
先ず、図1を参照してマルチプランジャタイプのモールド金型の概略構成について説明する。1は下型であり、例えばリードフレームに半導体素子をワイヤボンディングした被成形品を載置して図示しない上型を接離動させて樹脂モールドを行うものである。2は下型チェイスであり、上面に金型を組み込む凹部を形成したコ字状をしている。この下型チェイス2の凹部には、複数の樹脂タブレットを装填可能なポット3aを形成したポットインサート3及びその両側にはキャビティ4及びこれに連通するゲート5,ランナ6等を形成したキャビティインサート7,7が組み込まれている。
【0013】
上記ポットインサート3及びキャビティインサート7,7の長手方向両側はエンドブロック8,8により位置決めされている。
上記エンドブロック8,8は移動調整可能な垂直ボルト8aにより下型チェイス2上に垂直方向に固定され、水平ボルト8bにより下型チェイス2上に水平方向に固定される。上記垂直ボルト8a及び水平ボルト8bは、エンドブロック8,8を移動調整した際にもボルト締め可能なように、嵌合孔に若干の遊びが形成されている。
また、上記エンドブロック8,8には、前記キャビティインサート7,7に当接して位置決めを行う突出面10,10とその両側に段差部9,9が形成されている。上記ポットインサート3及びキャビティインサート7の長手方向両側は上記突出面10,10に当接して位置決めされ、下型チェイス2とは段差部9,9によりかみ合うことで位置決めされている。
【0014】
11はエジェクタプレートであり、成形品をキャビティインサート7より離型させるための各種エジェクタピン、例えばリードフレームを突くフレームエジェクタピン11a,下パッケージを突くキャビティエジェクタピン11b,成形品ランナを突くランナエジェクタピン11c等が支持されている。
また、上記エジェクタプレート11は、下型チェイス2と連結ボルト11dによりコイルバネ11eを介して連結されている。
【0015】
前述したように、樹脂モールド装置がQFPを製造する場合に、T/Fにおいて樹脂モールドされたパッケージを基準にしてリードをガルウィング状に曲げるため、上記キャビティインサート7,7の位置合わせに高度な位置精度が要求される。
そこで、キャビティ4,4にセンサーずれが生じた場合、上記キャビティインサート7,7の長手方向の位置を調整する必要がある。このとき、先ず、キャビティインサート7,7の長手方向両側を位置決めするエンドブロック8,8を固定する垂直ボルト8a及び水平ボルト8bを外すことにより下型チェイス2よりエンドブロック8,8を取り外してから、これらを研削機で研削する。
【0016】
例えば、キャビティインサート7,7を図1の左側に若干量(例えば0.02〜0.03mm程度)移動させる場合、先ず右側エンドブロック8の段差部9,9のうちチェイス当接面Aを研削機により研削する。また、同様にポットインサート3の右側面に当接する突出面10のうちポットインサート当接面Cを研削する。このとき、上記突出面10によりキャビティインサート7,7は若干量左側に移動するため、左側エンドブロック8の突出面10のうちキャビティインサート当接面B,Bをそれぞれ研削する。そして、上記エンドブロック8,8を垂直ボルト8a及び水平ボルト8bにより下型チェイス2に固定することにより、キャビティインサート7,7全体を下型チェイス2に対して左側に若干移動させてインサートとエンドブロック間の隙間を解消して金型のセンターずれを補正することができる。
尚、エンドブロック8,8の研削位置は、キャビティインサート7,7のずれ方向によって異なり、また上記エンドブロック8,8を長手方向両側に設けたのは、短手方向(図1の上下方向)に比べてインサートのセンターずれが生じ易く、位置精度が出し難いためである。
【0017】
上記構成によれば、キャビティインサート7,7の位置調整をその位置決めガイドとしてのエンドブロック8,8の段差部9,9及び/又は突出面10,10の所定位置を研削機により研削して凹凸を形成するだけで、キャビティ4のセンターずれを補正することができ、従来のようにチェイスとの隙間に厚めっきを施す工程等が省けるため、金型の位置ずれ調整作業を効率良く行うことが可能となる。
また、エンドブロック8,8は、段差部9,9及び突出面10,10により下型チェイス2及びキャビティインサート7,7とかみ合うことにより位置決めされるので、従来のようにノックピンによりエンドブロック8,8の位置決めが不要であるので、金型の分解が容易であり、キャビティインサート7,7の調整範囲の自由度が増す。
【0018】
また、上記実施の態様では、エンドブロックをキャビティインサートの長手方向両側に設けたが、該キャビティインサートの周囲に当接してこれを位置決めするように構成してもよい。
【0019】
図2は図1のモールド金型の他例を示す説明図である。尚、図1と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。
上記実施例では、上記エンドブロック8,8の両端側に段差部9,9を形成し中央部に突出面10,10をそれぞれ形成してキャビティインサート7,7の位置ずれ調整していたが、インサートの位置調整は必ずしも突出面によらなくても良い。
【0020】
即ち、図2(a)に示すように、エンドブロック25のインサート当接面25aは平坦であっても良い。このエンドブロックは下型チェイス26に形成された段差部26aに位置決めキーブロック27を介して取り付けられている。上記キャビティインサート7,7を図2(a)の矢印方向(図面右側)に位置調整するためには、エンドブロック25のインサート当接面25aのうち対応するキャビティインサート当接面25b(図の斜線部)を削ることによって調整を行う。尚、図示しないが反対側のエンドブロック25はポットインサート当接面及びチェイス当接面を削ることは言うまでもない。
【0021】
また、図2(b)に示すように、エンドブロック25のインサート当接面25aは凹部であっても良い。上記 キャビティインサート7,7を図2(b)の矢印方向(図面左側)に位置調整するためには、エンドブロック25のインサート当接面25aのうち対応するポットインサート当接面25c及び下型チェイス当接面25d(図の斜線部)を削ることによって調整を行う。尚、図示しないが反対側のエンドブロック25はキャビティインサート当接面を削ることは言うまでもない。
【0022】
図3は角形プランジャタイプのモールド金型の説明図である。本実施例におけるモールド金型は、ポットインサートに長孔形状のポットを形成し、棒状のタブレットを使用する角形プランジャタイプについて説明する。
図3において、12は下型であり、例えばリードフレームに半導体素子をワイヤボンディングした被成形品を載置して図示しない上型を接離動させて樹脂モールドを行うものである。13は下型チェイスであり、チェイス突出部13aを中心に四方に金型を搭載可能な段差部13bを形成してエンドブロック17,18取り付けた。これは下型チェイス外周部のチェイス突き当てブロック13cに下型チェイス外周を当接して位置決めさせるためである。
この下型チェイス13のチェイス突出部13aの中央部上には、押し出し成形により棒状にラッピングされた樹脂タブレットを装填可能な長孔形状のポット14aを形成したポットインサート14が組み込まれている。また、上記ポットインサート14の両側にはチェイス突出部13a上にキャビティ15及びこれに連通するゲート,ランナ等を形成したキャビティインサート16,16が組み込まれている。
【0023】
上記ポットインサート14及びキャビティインサート16,16は、その周囲に設けたエンドブロック17,17,18,18によりX−Y方向に位置決めされている。上記エンドブロック17,17,18,18は移動調整可能な垂直ボルト19a,20aにより下型チェイス13上に垂直方向に固定され、水平ボルト19b,20bにより下型チェイス13上に水平方向に固定される。
上記垂直ボルト19a,20a及び水平ボルト19b,20bは、各エンドブロックを移動調整した場合にも嵌合可能なように嵌合孔に若干の遊びが形成されている。
【0024】
また、上記エンドブロック17,17,18,18には、前記キャビティインサート16,16に当接して位置決めを行うブロック突出面21,22と、その両側に段差部23,24がそれぞれ形成されている。上記ポットインサート14及びキャビティインサート16の周囲は四方が上記ブロック突出面21,22に当接して位置決めされる。また、前記エンドブロック17,17,18,18の隣接する段差部23,24どうしが互いにかみ合うことで、該エンドブロック17,17,18,18のX−Y方向の位置決めがなされる。
尚、上記下型チェイス13は、レール部13d,13dをガイドとして下型12(モールドベース)より引き出し/収納可能に構成すれば、より取り扱い性が向上する。
【0025】
上記下型12において、キャビティ15のセンターずれを補正するため、キャビティインサート16,16の位置調整を行う場合について説明する。
先ず、キャビティインサート16,16の長手方向両側を位置決めするエンドブロック17,17,18,18を垂直ボルト19a,20a及び水平ボルト19b,20bを外すことにより下型チェイス13より取り外してから、これらを研削機で研削する。
【0026】
例えば、キャビティインサート16,16の図2の左上隅にX−Y方向に若干量(例えば0.02〜0.03mm程度)移動させる場合、先ずX方向(図面左右方向)の調整を行うため、右側エンドブロック17の段差部23,23のE面(X−Y方向当接面)を研削機により研削する。また、同様にポットインサート14の右側面に当接するブロック突出面21のG面、エンドブロック18,18の段差部24,24のH面をそれぞれ研削する。このとき、右側エンドブロック17のブロック突出面21によりキャビティインサート16,16は若干量左側に移動するため、左側エンドブロック17のブロック突出面21のF面を研削する。
【0027】
次にY方向(図面上下方向)の調整を行うため、手前側(図面下側)エンドブロック18の段差部24,24のJ面(X−Y方向当接面)を研削機により若干量研削する。また、奥側(図面上側)のエンドブロック18のブロック突出面22のK面を若干量研削する。
【0028】
そして、上記エンドブロック17,17,18,18を垂直ボルト19a,20a及び水平ボルト19b,20bにより下型チェイス13に固定することにより、キャビティインサート16,16全体を下型チェイス13に対して左上隅にX−Y方向に若干移動させてインサートとエンドブロック間の隙間を解消して金型のセンターずれを補正することができる。
【0029】
上記構成によれば、四方に段差部13bを形成した下型チェイス13を中心にしてキャビティインサート16,16の周囲をエンドブロック17,17,18,18により位置決めするので、上記各エンドブロックを必要に応じて切削加工することにより、キャビティインサートをX−Y方向に移動調整して位置決めすることができる。また、上記下型チェイス13は、段差部13bに沿って各エンドブロックをX−Y方向に移動できるので、金型の平坦度を出し易く、位置決めガイドとして有効に機能する。
また、下型チェイス13を統一した寸法で大量に形成できるため、モールド金型の低コスト化に寄与することができる。
【0030】
尚、上記エンドブロック17,17,18,18をX−Y方向に移動調整した結果、下型チェイス13の起立部13cとの間に隙間が生じても樹脂モールド上問題とはならない。
また、上記実施例では、エンドブロック17,17,18,18を研削する場合について説明したが、下型チェイス13の段差部13bの起立面を研削することにより各エンドブロックを移動調整することも可能である。
【0031】
図4及び図5は図3のモールド金型の他例を示す説明図である。図4はマルチプランジャタイプのモールド金型、図5はコンベンショナルタイプのモールド金型について説明するものとする。尚、図3と同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとする。
図3に示す下型チェイス13は、中央部にチェイス突出部13aを形成しその四方にインサート金型を搭載可能な段差部13bを形成したが、下型チェイスとして直方体状のブロックを用いても良い。
図4において、下型チェイス28は図示しないノックピンによりモールドベース35上に位置決めされている。上記下型チェイス28の上面にポットインサート29及びその両側にキャビティインサート30,30が組み込まれている。
【0032】
上記ポットインサート29及びキャビティインサート30,30は、その周囲に設けたエンドブロック31,31,32,32によりX−Y方向に位置決めされている。上記エンドブロック31,31,32,32は、下型チェイス28に対して位置決めキーブロック33,33,34,34によって位置決めされ、エンドブロック32,32は移動調整可能な垂直ボルト20aにより下型チェイス28上に垂直方向に固定され、エンドブロック31,31は水平ボルト20bにより下型チェイス28上に水平方向に固定される。
上記垂直ボルト20a及び水平ボルト20bは、各エンドブロックを移動調整した場合にも嵌合可能なように嵌合孔に若干の遊びが形成されている。
【0033】
上記キャビティインサート30,30の図4の左上隅にX−Y方向に若干量移動させる場合、先ずX方向(図面左右方向)の調整を行うため、右側エンドブロック31のブロック当接面E(X−Y方向当接面)及びポットインサート当接面Gを研削機により研削する。また、同様に左側エンドブロック31のキャビティインサート当接面Fを研削する。
【0034】
次にY方向(図面上下方向)の調整を行うため、手前側(図面下側)エンドブロック32のブロック当接面Jを研削機により若干量研削する。また、奥側(図面上側)のエンドブロック32のキャビティインサート当接面Kを若干量研削する。
【0035】
そして、上記エンドブロック31,31,32,32を垂直ボルト19a,20a及び水平ボルト19b,20bにより下型チェイス28に固定することにより、キャビティインサート30,30全体を下型チェイス28に対して左上隅にX−Y方向に若干移動させてインサートとエンドブロック間の隙間を解消して金型のセンターずれを補正することができる。
【0036】
次に、図5において、直方体状の下型チェイス36はノックピン37によりモールドベース38上に位置決めされている。上記下型チェイス36の上面には、ランナインサート40及びその両側にキャビティインサート41,41が組み込まれている。上記ランナインサート40にはランナ40aが形成されており、上記ランナインサート40に隣接して配置されるセンターブロック42のランナ42aに連通している。上記センターブロック42はノックピン44によりモールドベース38上に位置決めされている。
【0037】
上記ランナインサート40及びキャビティインサート41,41は、その左右両側に設けたエンドブロック43,43により位置決めされている。このエンドブロック43,43のインサート当接面は、ランナインサート当接面43aが凹部、キャビティインサート当接面43bが凸部となるように凹凸面が形成されている。また、上記エンドブロック43,43は、下型チェイス36に対して水平ボルト20bによって固定されている。上記水平ボルト20bは、各エンドブロックを移動調整した場合にも嵌合可能なように嵌合孔に若干の遊びが形成されている。
【0038】
上記キャビティインサート41,41の図5の右側に若干量移動させる場合、先ず右側エンドブロック43のキャビティインサート当接面Pを研削機により研削する。また、同様に左側エンドブロック43のランナインサート当接面及びチェイス当接面Qを研削機により研削する。
【0039】
そして、上記エンドブロック41,41水平ボルト20bにより下型チェイス36に固定することにより、キャビティインサート41,41全体を下型チェイス36に対して右側に若干移動させてインサートとエンドブロック間の隙間を解消して金型のセンターずれを補正することができる。
【0040】
ここで、コンベンショナルタイプのモールド金型の場合、ランナーがチェイスの外側へ連通するため、センターブロック側(図5右側)エンドブロック41にランナーインサート40の逃げをとって樹脂もれしないように配慮することが好ましい。
【0041】
尚、本発明は上記実施の態様に限定されるものではなく、マルチプランジャタイプ,シングルプランジャタイプ、或いはオートモールドタイプ,コンベンショナルタイプ等の種々のモールド金型に広く応用可能である等、発明の精神を逸脱しない範囲内でさらに多くの改変を施し得るのはもちろんのことである。
【0042】
【発明の効果】
本発明は前述したように、キャビティインサートの位置調整をその位置決めガイドとしてのエンドブロックのインサート当接面及び/又はチェイス当接面を研削機により研削して凹凸を形成するだけで、キャビティのセンターずれを補正することができ、従来のようにチェイスとの隙間に厚めっきを施す工程等が省けるため、金型の位置ずれ調整作業を効率良く行うことが可能となる。
また、エンドブロックは、段差部によりチェイス及びキャビティインサートとかみ合うよう位置決めするため、従来のようにノックピンによりエンドブロックの位置決めが不要であるので、金型の分解が容易であり、キャビティインサートの調整範囲の自由度が増す。
【0043】
また、四方に段差部を形成したチェイスを中心にしてキャビティインサートの周囲をエンドブロックにより位置決めする場合には、上記各エンドブロック又はチェイスを必要に応じて切削加工することにより、キャビティインサートをX−Y方向に移動調整して位置決めすることができる。また、上記チェイスは、段差部に沿って各エンドブロックをX−Y方向に移動できるので、金型の平坦度を出し易く、位置決めガイドとして有効に機能する。
また、前記チェイスを統一した寸法で大量に形成できるため、モールド金型の低コスト化に寄与することができる等の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】マルチプランジャタイプのモールド金型の説明図である。
【図2】図1の他例に係るモールド金型の説明図である。
【図3】角プランジャタイプのモールド金型の説明図である。
【図4】図3の他例に係るモールド金型の説明図である。
【図5】図3の他例に係るモールド金型の説明図である。
【図6】従来のマルチプランジャタイプのモールド金型の説明図である。
【図7】従来のコンベンショナルタイプのモールド金型の説明図である。
【図8】従来のコンベンショナルタイプのモールド金型の部分説明図である。
【符号の説明】
1,12 下型
2,13,26,28,36 下型チェイス
3,14,29 ポットインサート
3a,14a ポット
4,15 キャビティ
5 ゲート
6,40a,42a ランナ
7,16,30,41 キャビティインサート
8,17,18 25,31,32,43 エンドブロック
8a,19a,20a 垂直ボルト
8b,19b,20b 水平ボルト
9,23,24 段差部
10,21,22 突出部
11 エジェクタプレート
25a インサート当接面
25b キャビティインサート当接面
25c ポットインサート当接面
25d チェイス当接面
27,33,34 位置決めキーブロック
35,38 モールドベース
37,44 ノックピン
40 ランナインサート
42 センターブロック

Claims (3)

  1. キャビティを形成するキャビティインサートを含むインサートと該インサートの少なくとも長手方向両側面に当接して位置決めするエンドブロックが金型チェイスに移動調整可能に組み付けられるモールド金型の位置決め方法において、
    キャビティに位置ずれが生ずると、金型チェイスより両側のエンドブロックを取り外し、
    一方側のエンドブロックのチェイス当接面及びインサート当接面を研削し、他方側のエンドブロックのインサート当接面をそれぞれ研削して凹凸を形成することによりキャビティインサートを金型チェイスに対して所定方向へ移動させてキャビティの位置ずれを補正することを特徴とするモールド金型の位置決め方法
  2. キャビティを形成するキャビティインサートを含むインサートと該インサートの周囲を位置決めするエンドブロックが金型チェイスに移動調整可能に組み付けられるモールド金型の位置決め方法において、
    キャビティに位置ずれが生ずると、前記各エンドブロックどうしが当接するブロック当接面及びインサート当接面を研削することによりキャビティインサートを金型チェイスに対してX−Y方向へ移動させてキャビティの位置ずれを補正することを特徴するモールド金型の位置決め方法
  3. 前記エンドブロックは、チェイスに形成された段差部にかみ合うように組み付けられており、エンドブロックどうしが当接するブロック当接面を研削するとエンドブロックを段差部に沿ってX−Y方向に沿って移動させてキャビティインサートを位置決めすることを特徴とする請求項2記載のモールド金型の位置決め方法
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