JP3159028B2 - 射出成形機の型締め方法 - Google Patents

射出成形機の型締め方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形機の型締
め方法に関するものであり、特に、使用金型に好適な型
締力を付与するための条件設定方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に射出成形を行う際には、射出成形
機の対向する型盤の間に金型を挟持した後に、更に増締
めを行い、型締力を付与する。この増締めを行う機構と
して種々な方式が知られているが、多くの射出成形機
は、いわゆる「トグル式増締機構」を用いている。この
トグル式増締機構を有する射出成形機の一例を図2に示
す。
【0003】図2において、符号1は射出成形機の基台
であり、この基台1の上に固定型盤2が固定されてい
る。この固定型盤2の複数の隅部に、タイバー4が垂直
に取り付けられ、このタイバー4には、固定型盤2と対
向するエンドプレート3が装着されている。このエンド
プレート3には、アジャストナット5が取り付けられ、
このアジャストナット5はタイバー4の先端部に形成さ
れたネジ4aと螺合されていて、このアジャストナット
5を回転させることによって、エンドプレート3は、固
定型盤2に対して平行を保ったまま前後に移動できるよ
うになっている。
【0004】固定型盤2とエンドプレート3との間に
は、固定型盤2と対向する可動型盤6が上記タイバー4
に支持されて装着されている。この可動型盤6は、エン
ドプレート3に取り付けられた型締用油圧シリンダ(ア
クチュエータ)7によりロッド7aを介して作動される
トグル機構8によって、エンドプレート3に対して平行
を保ったまま前後に移動することができるようになって
いる。このトグル機構8は、型締用油圧シリンダ7を作
動してロッド7aを伸長させたときはエンドプレート3
と可動型盤6との距離を最大値に固定し、ロッド7aを
短縮させたときはそれを縮小させることができる。
【0005】エンドプレート3にはリングギヤ11が取
り付けられ、各アジャストナット5の外周に設けられた
ギヤとエンドプレート3に固定された油圧モータ12の
駆動ギヤ13とに噛み合わされ、この油圧モータ12
が、駆動ギヤ13とリングギヤ11とを介して各アジャ
ストナット5を同期して回転させるようになっている。
【0006】この射出成形機を用いて射出成形を行うに
先だって、予め金型セット(以下、単に「金型」とい
う)9,10の厚みに対応してそれらの当接位置を決め
る「型厚調整」と、金型9,10に対して型締力を付与
するための増締量を決める「型締力調整」とが行われ
る。
【0007】型厚調整は、トグル機構8を伸長させた状
態で、アジャストナット5を回転してエンドプレート3
を可動型盤6と一緒に固定型盤2の方向に、固定型盤2
側の金型9と可動型盤6側の金型10とが当接する型厚
位置まで移動させ、その位置を記憶させる。
【0008】次に型締力調整を行う。これは、エンドプ
レート3を型厚位置にセットした状態でトグル機構8を
縮小させ、アジャストナット5を更に回転してエンドプ
レート3を固定型盤2の方向に二次的に移動させる。こ
の二次移動量が、次にトグル機構8を伸長させたときに
型締力を付与することになる増締量に相当する。従って
この二次移動量を所望の型締力に対応して調整し記憶さ
せるのが型締力調整である。この二次移動量は、センサ
で測定する場合、パルス数で代用される。従って以後、
二次移動量を単に「パルス数」という。
【0009】一般に、金型の型締めに際しては、増締量
(上記の二次移動量)を増大するとそれに比例して型締
力が増大する。しかし、金型の厚さ(型厚)が変わる
と、増締量と型締力との比例関係における比例定数は変
化する。すなわち、限度内で金型の厚さ(型厚)が厚い
場合に比べ、型厚が薄いほど、一定の増締量(パルス
数)に対する型締力は増大する。そこで、従来から射出
成形の作業現場においては、射出成形機にセットする金
型の厚みが変わっても所定の型締力が得られるように、
型厚と増締量(パルス数)との関係(比例定数)を、予
め厚みの異なる2個以上のモデル金型による実験により
求め、実際に使用する金型(以下、「実使用金型」とい
う)の厚みと上記モデル金型の厚みとの比例配分により
使用金型の前記比例定数を求め、この比例定数から増締
量(パルス数)を設定する型締力調整が行われている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
型締力調整においては、所定の型締力を得るために型厚
に応じて増締量を補正する方法が採用されているが、こ
の方法によると、型厚と増締量とによって設定した型締
力の期待値と、実際にその条件で実使用金型を用いて実
測した型締力とが異なる場合があることがわかった。そ
の結果、以下のような問題が発生する。 射出成形機の仕様型締力の最大の設定付近に対して上
記の計算に従って増締量を設定すると、実際にはトグル
機構8を伸長させようとしても型締用油圧シリンダの力
が不足し、トグル機構8が完全に伸長することができ
ず、目標とする型締力が発生せず、型締めできない場合
が生じる。 設定値より実際の型締力が大となって、型内に発生す
るガスの逃げ不良、金型の破損などが起こり、またトグ
ル機構8のブッシュが摩耗して射出成形機の寿命を短縮
させる場合もある。 設定値より実際の型締力が小さくなって、バリの発
生、成形物の寸法不良などを起こす場合がある。
【0011】上記の問題が発生する原因について研究の
結果、本発明者らは、上記の増締量と型締力との比例定
数が型厚のみに依存するものではなく、金型とそれを挟
む型盤との接触面積や金型の強度などにも依存するもの
であることを見いだし、本発明に到達した。従って本発
明の目的は、射出成形機において、実使用金型が変わっ
ても、型締力が期待値から外れない増締量を設定できる
射出成形機の型締め方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、射出成形
機に装着した実使用金型に所定の型締力を付与するに要
する増締量を決定するに際して、標準となるモデル金型
について増締量と型締力との関係を実測により求め、こ
の実測値に、上記モデル金型と実使用金型との剛性値の
差に基づく補正を加える射出成形機の型締め方法であっ
て、前記剛性値差が、モデル金型と実使用金型との、射
出成形機の金型を挟む型盤に対する接触面積の差、ヤン
グ率の差または構造に由来する剛性値の差のいずれか1
以上を含むものであることを特徴とする射出成形機の型
締め方法を提供することによって解決できる。
【0013】
【0014】上記の剛性値差に基づく補正値は、剛性値
に差があって厚みに差がない少なくとも2個のモデル金
型のそれぞれについて増締量に対する型締力の比例定数
を実測により求め、これらの比例定数の差と、上記モデ
ル金型と実使用金型との剛性値差とから算出された補正
値によりなされたものであってもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図2に示したトグル式増締機構を有する射出成形機
を用いた実施例により説明する。この実施例において
は、基準となるモデル金型と実使用金型との剛性値差と
して、金型とこれを挟む射出成形機の型盤との接触面積
の差(以下、単に「面積差」という)のみを用いる方法
を示す。以下の説明において、従来の技術として説明し
た上記射出成形機の構成要素およびその作用に関する事
項は、説明を省略または簡略化する。
【0016】この実施例では、実使用金型Xおよび3個
のモデル金型G,H,Iを用いる。これらの金型はいず
れも全体として直方体をなすものであって、図2に示す
射出成形機の固定型盤2と可動型盤6との間にセットす
ることができる。セットされた状態において、これらの
型盤2,6と金型とはそれぞれ長方形の接触面で接触す
ることになる。これらの金型の諸元を以下に示す。
【0017】 接触面寸法mm 接触面積Scm2 厚みTmm 実使用金型X: 500×400 2000 300 モデル金型G: 400×305 1220 250 モデル金型H: 400×305 1220 400 モデル金型I: 580×400 2320 250
【0018】本実施例は、実使用金型Xを上記射出成形
機にセットして使用する場合に、任意の型締力Fを付与
するに要する増締量Pを、この実使用金型Xについて実
測することなく決定することを目的とするものである。
【0019】それぞれの金型について、上記射出成形機
を用いた増締めは、以下のように行った。先ず固定型盤
2と可動型盤6との間に金型をセットし、トグル機構8
を伸長させた状態で、アジャストナット5を回転してエ
ンドプレート3を可動型盤6と一緒に固定型盤2の方向
に、固定型盤2側の金型9と可動型盤6側の金型10と
が当接する位置まで移動し、その位置を記憶させ、型厚
調整を行う。次に、エンドプレート3を型厚位置にセッ
トした状態でトグル機構8を縮小させ、アジャストナッ
ト5を更に、付与すべき増締量Pに相当するパルス数だ
け回転させ、エンドプレート3を固定型盤2の方向に移
動させる。この状態で、トグル機構8を伸長すると金型
に型締力が作用する。
【0020】モデル金型の増締めに際しては、4本のタ
イバー4の両端にそれぞれ1個当て(合計8個)のダイ
ヤルゲージ(図示せず)を装着し、増締めによって発生
するタイバー4の伸びを測定し、この伸び量から型締力
F(tf)を求めた。
【0021】本実施例による実使用金型Xの増締量Pの
決定は、以下の手順により行われる。手順1 :先ず標準となるモデル金型について増締量と型
締力との関係を求める。 上記のモデル金型Gを標準金
型と定め、この標準金型Gについて、前記の増締め方法
によって、増締量Pを種々に変化させたときに得られる
型締力Fを測定し、増締量Pと型締力Fとの関係を一次
の最小自乗法により求めた。増締量Pと型締力Fとの関
係は比例関係であって、下記の式(1)で表されるもの
であった。 標準金型G: F=kG P=1.010P …(1) (ここで、kG は標準金型Gに関する増締量Pと型締力
Fとの関係式における比例定数である。) 図1に、上記式(1)のグラフを直線Gとして示す。
【0022】手順2:ここでは実使用金型Xと標準金型
Gとに厚み差があるので、この厚み差に基づく比例定数
の補正値ΔTを求める。標準金型Gと厚み差があって面
積差がないモデル金型Hを参照金型として用い、このモ
デル金型Hについて、標準金型Gの場合と同様にして増
締量Pを種々に変化させたときに得られる型締力Fを測
定し、増締量Pと型締力Fとの関係を一次の最小自乗法
により求める。増締量Pと型締力Fとの関係は比例関係
であって、下記の式(2)で表されるものであった。 モデル金型H: F=kH P=0.908P …(2) (ここで、kH はモデル金型Hに関する増締量Pと型締
力Fとの関係式における比例定数である。) 図1に、上記式(2)のグラフを直線Hとして示す。
【0023】手順3:上記のデータから、標準金型Gと
実使用金型Xとの厚み差に基づく比例定数の補正値ΔT
を算出する。これは、標準金型Gとモデル金型Hの厚み
差とそれぞれの上記比例定数kG ,kH の値から比例配
分によって、式(3)として求めることができる。 ΔT=(kH −kG )(TX −TG )/(TH −TG ) …(3) (ここでTX ,TG ,TH は、それぞれ実使用金型X,
標準金型G,モデル金型Hの厚みである。)
【0024】実使用金型Xにこの厚み差の補正を施すに
は、標準金型Gの比例定数kG に厚み差補正値ΔTを加
算すればよい。すなわち、厚み差の補正のみを施したと
きの実使用金型Xの増締量Pと型締力Fとの関係は式
(4)で表される。 実使用金型Xの厚み補正式: F=kXTP=(kG +ΔT)P …(4) (ここでkXTは実使用金型Xの厚み補正後の増締量Pと
型締力Fとの関係式における比例定数である。) 比例定数kXTは式(3)から、式(5)として求められ
る。 kXT=kG +(kH −kG )(TX −TG )/(TH −TG ) …(5) 式(5)に実数を入れて式(4)を求めると、実使用金
型Xの厚み補正後の比例関係は 実使用金型Xの厚み補正後: F=0.976P …(6) となる。図1に、上記式(6)のグラフを直線XT とし
て示す。
【0025】手順4:標準金型Gと実使用金型Xとの面
積差に基づく補正を行う。上記のモデル金型Gを標準金
型と定め、参照金型として、標準金型Gと面積差があっ
て厚み差がないモデル金型Iを用いた。モデル金型Iに
ついて、標準金型Gの場合と同様にして増締量Pと型締
力Fとの関係を一次の最小自乗法により求めた。増締量
Pと型締力Fとの関係は比例関係であって、下記の式
(7)で表されるものであった。 モデル金型I: F=kI P=1.164P …(7) (ここで、kI はモデル金型Iに関する増締量Pと型締
力Fとの関係式における比例定数である。) 図1に、上記関係式(7)のグラフを直線Iとして示
す。
【0026】手順5:標準金型Gと実使用金型Xとの面
積差に基づく補正は、以下のようにして行うことができ
る。標準金型Gと実使用金型Xとの面積差に基づく比例
定数の補正値ΔSを、標準金型Gとモデル金型Iの面積
差とそれぞれの上記比例定数kG ,kI の値から比例配
分によって、式(8)として求める ΔS=(kI −kG )(SX −SG )/(SI −SG ) …(8) (ここで、SX ,SG ,SI は、それぞれ実使用金型
X,標準金型G,モデル金型Iの型盤との接触面積であ
る。)
【0027】実使用金型Xにこの面積差補正を施すに
は、標準金型Gの比例定数kG に厚み差補正値ΔTを加
算したものに更に面積差補正値ΔSを加算すればよい。
すなわち、厚み差補正と面積差補正を施したときの実使
用金型Xの増締量Pと型締力Fとの関係は式(9)で表
される。 実使用金型X: F=kXP=(kG +ΔT+ΔS)P …(9) (ここで、kXは実使用金型Xの厚み差と面積差とを補
正後の増締量Pと型締力Fとの関係式における比例定数
である。) kG +ΔTは式(5)のkXTであるから、比例定数kX
は、式(10)により求められる。 kX=kXT+(kI −kG )(SX −SG )/(SI −SG ) …(10) すなわち、式(10)に実数を入れて式(9)を求める
と、実使用金型Xの厚み差と面積差とを補正後の比例関
係は 実使用金型X: F=1.085P …(11) となる。図1に、上記関係式(11)のグラフを直線X
として示す。
【0028】上記の式11、または図1の直線Xを用い
れば、実使用金型Xに付与したい任意の型締力Fに対応
する増締量Pを直ちに求めることができる。例えば、実
使用金型Xについて、80tfの型締力を負荷したい場
合には、式(11)、または図1の直線Xから73.7
3パルスの増締量を与えればよいことがわかる。試験の
ため、図2に示す射出成形機に実使用金型Xをセット
し、タイバー4にダイヤルゲージを装着した状態で増締
量Pを変化させたときに得られる型締力Fを実測する
と、その実測値は式(11)、または図1の直線Xとよ
い一致を示した。
【0029】これに対して、従来の増締量決定方法は、
金型の厚みTに関する補正のみを行っていたものである
から、その補正は式(6)または図1の直線XT に相当
するものであり、接触面積が標準モデル金型と異なる実
使用金型については、実測値と計算値との誤差が大きい
ことがわかる。
【0030】上記の実施例の方法を用いれば、標準金型
に対して厚みTおよび/または接触面積Sが異なる任意
の実使用金型における増締量Pと型締力Fとの関係が、
その3元寸法を測定して式(11)に導入するか、また
は作図するだけで直ちに得られ、金型を変更する際の増
締量の決定を正確かつ迅速に行うことができる。
【0031】上記の実施例は、剛性値差として接触面積
の差のみを用いたが、一般に、剛性値差としては例えば
ヤング率の差または構造に由来する剛性値の差なども、
必要に応じて補正に用いることができる。例えば、用い
た標準モデル金型と実使用金型とのヤング率の差が無視
できない場合には、標準モデル金型(例えばG)と他の
条件が同じでヤング率のみが異なる参照用モデル金型J
を用意し、それぞれについて型締力Fと増締量Pとの関
係を求め、それぞれの比例定数kG ,kJ と、それぞれ
の金型のヤング率YG ,YJ と、実使用金型Xのヤング
率YX とから、ヤング率差による補正値ΔYを式(1
2)により求め、 ΔY=(kJ −kG )(YX −YG )/(YJ −YG ) …(12) この補正値を比例定数に加算して、式(13)を作成す
ればよい。 実使用金型X: F=kXP=(kG +ΔT+ΔS+ΔY)P …(13) (ここで、kXは実使用金型Xの厚み差と面積差とヤン
グ率差とを補正後の増締量Pと型締力Fとの関係式にお
ける比例定数である。)
【0032】同様に、例えば金型のプレート数、各プレ
ートの厚みなど、用いた標準モデル金型と実使用金型と
の構造値の差が無視できない場合には、標準モデル金型
(例えばG)と他の条件が同じで構造値のみが異なる参
照用モデル金型Kを用意し、それぞれについて型締力F
と増締量Pとの関係を求め、それぞれの比例定数kG
K と、それぞれの金型の構造値MG ,MK と、実使用
金型Xの構造値MX とから、構造値差による補正値ΔM
を求め、式(14) 実使用金型X:F=kXP=(kG +ΔT+ΔS+ΔY
+ΔM)P …(14)(ここで、kXは実使用金型X
の厚み差と面積差とヤング率差と構造差とを補正後の増
締量Pと型締力Fとの関係式における比例定数であ
る。) により、実使用金型Xに付与したい任意の型締力Fに対
応する増締量Pを直ちに求めることができる。
【0033】本発明の射出成形機の型締め方法におい
て、上記の厚み補正、面積補正、ヤング率補正、構造値
補正などは、実使用金型の厚み、接触面積、ヤング率、
または構造値などのいずれかが標準となるモデル金型の
それら項目と同等または近似する場合には、対応する補
正が不要となることはいうまでもない。例えば実使用金
型の厚みが標準モデル金型と同等であって、接触面積の
みが異なる場合は、式(3)における厚み補正値ΔTは
ゼロとなるので、面積補正のみを行えばよい。従って厚
み補正を不要とする補正方法も本発明に含まれるもので
ある。
【0034】
【発明の効果】本発明の射出成形機の型締め方法は、射
出成形機に装着した実使用金型に所定の型締力を付与す
るに要する増締量を決定するに際して、標準となるモデ
ル金型について増締量と型締力との関係を実測により求
め、この実測値に、上記モデル金型と実使用金型との厚
みの差に基づく補正とともに剛性値差に基づく補正を加
えるものであるので、実使用金型の剛性値が標準モデル
金型の剛性値と異なる場合も、所定の型締力を付与する
に要する増締量が正確かつ容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 金型の増締量Pと型締力Fとの関係を示すグ
ラフ。
【図2】 射出成形機の一例の構成を示す側面図。
【符号の説明】
X…実使用金型 G…標準モデル金型 H…参照モデル金型 I…参照モデル金型 ΔT…厚み補正値 ΔS…面積補正値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/64 - 45/68 B29C 45/76 - 45/82 B29C 33/20 - 33/28 B22D 17/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形機に装着した実使用金型に所定
    の型締力を付与するに要する増締量を決定するに際し
    て、標準となるモデル金型について増締量と型締力との
    関係を実測により求め、この実測値に、上記モデル金型
    と実使用金型との剛性値の差に基づく補正を加える射出
    成形機の型締め方法であって、前記剛性値差が、モデル金型と実使用金型との、射出成
    形機の金型を挟む型盤に対する接触面積の差、ヤング率
    の差または構造に由来する剛性値の差のいずれか1以上
    を含むものであることを特徴とする 射出成形機の型締め
    方法。
  2. 【請求項2】 射出成形機に装着した実使用金型に所定
    の型締力を付与するに要する増締量を決定するに際し
    て、標準となるモデル金型について増締量と型締力との
    関係を実測により求め、この実測値に、上記モデル金型
    と実使用金型との剛性値の差に基づく補正を加える射出
    成形機の型締め方法であって、 前記剛性値差に基づく補正が、剛性値に差があって厚み
    に差がない少なくとも2個のモデル金型のそれぞれにつ
    いて増締量に対する型締力の比例定数を実測により求
    め、これらの比例定数の差と、上記モデル金型と実使用
    金型との剛性値差とから算出された補正値によりなされ
    たものであることを特徴とする射出成形機の型締め方
    法。
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