JP3802191B2 - 給水タービン制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給水タービン制御装置に係わり、特に給水指令信号やタービン速度信号に異常が発生した場合、給水タービンを保護するのに好適な給水タービン制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図12に発電所に於ける給水タービン系統の一例を示す。
【0003】
図示するように、給水ポンプタービン1の同軸上に給水ポンプ2が連絡され、給水ポンプタービン1には蒸気加減弁3を介して図示しない蒸気発生器から蒸気が供給されるようになっている。
【0004】
給水タービン制御装置6は、給水制御装置4からの給水指令信号w1を入力すると共に接続される操作パネル5からの速度操作信号k1が入力するように接続されている。さらに、給水ポンプタービン1の軸に連絡する歯車7に回転数検出器8が配置され、速度信号s1が給水タービン制御装置6へ入力するように接続され、給水タービン制御装置6から加減弁作動装置9を介して弁操作信号v1が蒸気加減弁3へ出力されるように接続されている。
【0005】
給水ポンプタービン1は、供給される蒸気によって回転し、これによって、同軸に直結された給水ポンプ2が回転して給水がされる。給水ポンプタービン1の回転速度は、蒸気加減弁3より蒸気の供給量を調節することにより制御される。給水ポンプタービン1の回転速度は、回転数検出器8で検出され速度信号s1が給水タービン制御装置6へ入力される。
【0006】
一方、給水制御装置4から出力される蒸気発生装置に対する給水流量の要求値に対応付けられた給水指令信号w1または操作パネル5から出力される操作員の設定による速度操作信号k1が給水タービン制御装置6へ入力される。給水タービン制御装置6では、速度信号s1が給水指令信号w1あるいは速度操作信号k1となるように弁操作信号v1を制御する。
【0007】
以上の給水タービン系統に於けるタービン制御装置の具体例を図13に示す。
【0008】
図13に示す給水タービン制御装置6は、起動指令手段21と加算手段22と加算手段24と増幅手段23と増幅手段25と低値選択手段26と弁開度制御手段27と給水指令信号保持手段28とから構成されている。
【0009】
まず、速度操作信号k1が起動指令手段21によって処理され起動速度指令信号k2として加算手段22へ入力される。加算手段22では、起動速度指令信号k2と速度信号s1とが加算され、加算信号k3が増幅手段23へ入力され得られる信号k4が低値選択手段26へ入力される。一方、給水指令信号w1が図14に示す後述する給水指令信号保持手段28へ入力され、給水指令信号保持手段28からの出力信号w2と速度信号s1とが加算手段24で加算される。加算手段24からの加算信号w3が増幅手段25へ入力され、得られる信号w4が低値選択手段26へ入力される。
【0010】
低値選択手段26では、信号w4と信号k4のいずれか低値が選択され、速度信号s1として弁開度制御手段27へ出力され、弁開度制御手段27は、弁操作信号v1を蒸気加減弁3へ出力して弁を開閉させる。
【0011】
これにより、給水ポンプタービン1の速度信号s1がある一定の速度以下の場合には速度操作信号k1に基づいて信号k4が選択されて制御される。その速度信号s1を超える一定以上の範囲(以下自動モード速度範囲と称する)に於いては給水指令信号w1に基づく信号w4が選択されて制御がされる。すなわち、給水ポンプタービン1が停止状態から自動モード速度範囲になるまでの給水タービン起動時には速度操作信号k1を入力した起動指令手段21によって作成された起動速度指令k2に基づき給水ポンプタービン1が制御される。さらに、給水ポンプタービン1が自動モード速度範囲になってからは給水指令信号w1に基づく信号w4が選択され、給水ポンプタービン1が制御される。
【0012】
このようにして給水タービン制御装置6は、給水ポンプタービン1の軸端に設けられた歯車7と回転数検出器8により検出された速度信号s1と起動速度指令k1または給水指令信号w1との偏差のうちどちらか低い値が低値選択手段26により速度制御信号ss1として出力されて、弁開度制御手段27を介して加減弁作動装置9へ出力される。これによって、蒸気加減弁3が調節されて、給水ポンプタービン1の速度信号s1が給水指令信号w1または前記速度操作信号k1に基づいた値となるように制御される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来技術によれば、次のような問題がある。
【0014】
まず、第一に、通常のプラント運転である自動モード速度範囲に於いて給水指令信号w1が異常となった場合、給水ポンプタービン1の誤動作やこれによるプラントへの悪影響を与える問題があった。そして、この対策の一環として図14に示す給水指令信号保持手段28のように、給水指令信号w1の喪失(下限値)を喪失検出手段32によって検出し、この検出信号w10により給水指令信号w1を切換手段33により切り放し給水設定手段31に設定された給水設定信号w0に切り換え、その後の給水タービン制御は給水設定信号w0により運転を継続するようにしていた。
【0015】
ところで、図示してないが給水設定手段31は切換手段33が動作していないときは給水指令信号w1に追従しており、切換手段33が動作したときにはその時点での給水指令信号w1相当の一定信号を出力するように動作する。しかし、従来例の方法では給水指令信号w1の喪失のみの対策であり、速度指令信号w1が一定の上限値を超えるような場合や、急激に変化するような場合については配慮されていないことから、それらの異常時に給水ポンプタービン1が誤動作してプラントに悪影響を与えるという問題があった。
【0016】
上記従来例の対策例として特公平6−84805号公報が提案されているが、上記従来例や特公平6−84805号公報の記載では、給水指令信号w1の異常を検出してから給水設定信号w0に切換操作を行なうようにしている。かかるタービン制御装置のように比例制御により制御している場合には給水指令信号w1の異常検出から切換手段33により給水設定信号w0に切り換えるまでの僅かな時間であるが、給水指令信号w1が正常値から異常値に変化する過程の異常信号や切換手段33の切換時回路のオープン信号が発生し、一時的に給水ポンプタービン1が誤動作してプラントに悪影響を与える可能性があった。
【0017】
第2に、給水指令信号w1やタービン速度s1に異常が発生したときに従来技術では異常発生時の正確な時刻や異常値が判らず、異常発生後の復旧メンテナンス作業や異常解析を補助する機能が無く、それら保守面での考慮がされていなかった。
【0018】
本発明は、上記従来の問題点を解決すべく、第1の目的として、給水指令信号の異常高や急変などの異常が発生しても、円滑に、かつ、安定に給水ポンプタービンの速度を制御することができる給水タービン制御装置を提供することにある。
【0019】
また、第2の目的として給水指令信号やタービン速度に異常が発生した場合、異常発生時の正確な時刻や異常値を簡単に知ることができ異常発生後の復旧メンテナンス作業や異常解析を補助する機能を有する給水タービン制御装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、給水ポンプタービンの速度信号が給水指令信号となるように蒸気加減弁を制御する給水タービン制御装置において、現時点より数スキャン前の給水指令信号の値のスキャン時給水指令信号に基づいて蒸気加減弁を制御する一方、給水指令信号に異常が発生したときスキャン時給水指令信号を保持出力して蒸気加減弁を制御する給水指令信号保持手段を設けるようにしたものである。この手段によれば、現時点より数スキャン前のスキャン時の給水指令信号が正常時に出力され、蒸気加減弁が制御される一方、給水指令信号が異常になると異常時の現時点より数スキャン前の値に保持され蒸気加減弁が制御される。これにより、給水指令信号が異常になる前の信号で蒸気加減弁が制御され、急激な速度変化を与えず、円滑、かつ、安定に制御が継続される。従って、従来のように予め設定する給水指令信号の切替えによる僅かなオープン状態や信号の急変動に起因する給水ポンプタービンへの悪影響が回避できる。
【0021】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、給水指令信号保持手段は、給水指令信号が所定の上下限を逸脱したとき、あるいは、給水指令信号の変化率が所定の正常範囲外のとき、異常検出信号を出力する異常信号検出手段と、現時点より数スキャン前の給水指令信号の値をスキャン時給水指令信号として出力する前値出力手段と、この前値出力手段により出力されるスキャン時給水設定信号を出力する一方、異常検出信号が入力するとスキャン時給水指令信号を保持出力する給水指令信号保持手段とを設けるようにしたものである。この手段によれば、現時点より数スキャン前の給水指令信号で蒸気加減弁が制御される一方、給水指令信号が所定の上下限を逸脱したとき、または、給水指令信号の変化率が急変したとき異常信号が出力される。異常信号を入力すると数スキャン前の給水指令信号が保持出力され、蒸気加減弁が制御される。これにより、給水指令信号が異常になる前の信号で蒸気加減弁が制御され、急激な速度変化を与えず、円滑、かつ、安定に制御が継続される。従って、従来のように予め設定する給水指令信号の切替えによる僅かなオープン状態や信号の急変動に起因する給水ポンプタービンへの悪影響が回避できる。
【0022】
請求項3の発明は、給水ポンプタービンの速度信号が給水指令信号となるように蒸気加減弁を制御する給水タービン制御装置において、現時点より数スキャン前の給水指令信号と速度信号との偏差信号の値であるスキャン時給水速度指令信号に基づいて蒸気加減弁を制御する一方、給水速度指令信号に異常が発生したときスキャン時給水速度指令信号を保持出力して蒸気加減弁を制御する給水速度指令信号保持手段を設けるようにしたものである。この手段によれば、現時点より数スキャン前のスキャン時の給水速度指令信号が出力され、蒸気加減弁が制御される一方、速度信号が異常になると異常時の現時点より数スキャン前の値に給水速度指令信号が保持され蒸気加減弁が制御される。これにより、給水速度指令信号が異常になる前の信号で蒸気加減弁が制御され、急激の速度変化を与えず、円滑、かつ、安定に制御が継続される。従って、従来のように予め設定する給水指令信号の切替えによる僅かなオープン状態や信号の急変動に起因する給水ポンプタービンへの悪影響が回避できる。
【0023】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、給水速度指令信号保持手段は、速度信号が所定の上下限を逸脱したとき、あるいは、速度信号の変化率が所定の正常範囲外のとき、異常検出信号を出力する異常信号検出手段と、現時点より数スキャン前の給水速度指令信号の値をスキャン時給水速度指令信号として出力する前値出力手段と、この前値出力手段により出力されるスキャン時給水速度指令信号を出力する一方、異常検出信号が入力するとスキャン時給水速度指令信号を保持出力する給水速度指令信号保持手段とを設けるようにしたものである。この手段によれば、現時点の数スキャン前の給水速度指令信号で蒸気加減弁が制御される一方、速度信号が所定の上下限を逸脱したとき、または、速度信号の変化率が急変したとき異常信号が出力される。異常信号を入力すると数スキャン前の給水速度指令信号が保持出力され、蒸気加減弁が制御される。これにより、給水速度指令信号が異常になる前の信号で蒸気加減弁が制御され、急激な速度変化を与えず、円滑、かつ、安定に制御が継続される。従って、従来のように予め設定する給水指令信号の切替えによる僅かなオープン状態や信号の急変動に起因する給水ポンプタービンへの悪影響が回避できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0026】
図1は、本発明の第1実施の形態を示す給水タービン制御装置の構成図である。
【0027】
図1において、従来技術を示す図13と同一符号は、同一部分または相当部分を示し、図1は、図13の給水指令信号保持手段28と構成を異にし、給水指令信号保持手段28Aとして給水指令信号w1に異常が発生したとき現時点より数スキャン前の値を保持出力するようにした点に特徴を有している。
【0028】
給水指令信号保持手段28Aは、具体的には、図2に示すように、前値出力手段37と出力保持手段38と異常信号検出手段39とから構成されている。
【0029】
ここで、前値出力手段37は、給水指令信号w1を入力して現時点より所定の数スキャン前の給水指令信号w1の値をスキャン時給水指令信号w11として出力保持手段38へ出力するものである。出力保持手段38は、スキャン時給水指令信号w11をスキャン毎に更新記憶し、さらに、スキャン時給水指令信号w11を出力信号w2として加算手段24へ出力する。一方、異常信号検出手段39から異常検出信号w14が入力すると、スキャン時給水指令信号w11を保持して出力するものである。
【0030】
異常信号検出手段39は、上下限検出手段34と変化率検出手段35と論理和演算手段36からなっている。上下限検出手段34は、給水指令信号w1が所定の上下限を逸脱したとき異常検出信号w12を出力し、変化率検出手段35は給水指令信号w1の変化率の絶対値が所定の上限値を逸脱したとき異常検出信号w13を出力する。論理和演算手段36は、異常検出信号w12と異常検出信号w13とのいずれかが入力したとき異常検出信号w14を出力保持手段38へ出力するものである。
【0031】
まず、給水指令信号w1が上下限検出手段34へ入力され、給水指令信号w1の上下限逸脱状態のとき異常が検出されて異常検出信号w14が出力される。また、給水指令信号w1が変化率検出手段35へ入力されて給水指令信号w1の変化率が正常範囲外のとき異常が検出され異常検出信号w13が出力される。上下限検出手段34の異常検出信号w12と変化率検出手段35の異常検出信号w13とが論理和演算手段36へ入力される。
【0032】
一方、給水指令信号w1が前値出力手段37へ入力され現時点から数スキャン前のスキャン時給水指令信号w11を出力する。前値出力手段37のスキャン時給水指令信号w11が出力保持手段38へ入力される。そして、出力保持手段38へ論理和演算手段36の異常検出信号w14、つまり、給水指令信号の異常信号が入力すると出力保持手段38によりその時点の値に保持される。
【0033】
通常、給水制御装置4からの給水指令信号w1は前値出力手段37に入力され、スキャン時給水指令信号w11は給水指令信号w1より数スキャン前の給水指令信号が出力される。そして、出力保持手段38を介して出力信号w2なる。この時の出力保持手段38には論理和演算手段36からの異常検出信号w14が入力されていないため出力保持手段38の出力信号w2は前値出力手段37の出力信号w11と同じ値が出力され制御される。
【0034】
次に、給水指令信号w1がある一定以上の上下限値を逸脱するような異常が発生した場合には、上下限検出手段34によりその異常が検出され論理和演算手段36を介して異常検出信号w14が出力保持手段38に入力される。そして、出力保持手段38は異常検出信号w14が入力されると、異常信号w14が入力された時点のスキャン時給水指令信号w11を保持し、異常信号w14が入力され続けている間は出力保持手段38の出力信号w2は給水指令信号w1の異常信号w14が入力された時点のスキャン時給水指令信号w11を出力し続ける。
【0035】
さらに、給水指令信号w1に急激な突変が発生したときは変化率検出手段35によって異常が検出され、以降は前記上下限検出手段34によって検出された異常と同様の作用となる。
【0036】
図3及び図4は、第1実施の形態を示す給水タービン制御装置の作用の一例を示す図である。
【0037】
図3は、給水指令信号w1が正常の場合を示し、時刻t0を現時点のスキャン時刻として、それより前のスキャン時刻t1〜t8において、上段のスキャン信号に対応して給水指令信号w1が前値出力手段37へ入力されている。これに対して最下段のように前値出力手段37は現時点のスキャンより4スキャン前の値をスキャン時給水指令信号w11として順次出力しており、スキャン時給水指令信号w11と給水指令信号w1との値a,b,c,dの値は等しくなっている。そして、出力保持手段38からスキャン時給水指令信号w11がそのまま出力信号w2として出力されている。
【0038】
一方、図4は、給水指令信号w1に異常が発生した場合を示し、現時点t0より以前の給水指令信号w1が正常のとき、4スキャン前のスキャン時給水指令信号w11が前値出力手段37から出力され、出力保持手段38から出力信号w2として出力されている。
【0039】
図3に対応する現時点t0のスキャンより前に、仮りに給水指令信号w1が急増して異常信号検出手段39によって異常検出信号w14が出力保持手段3へ出力されるとスキャン時刻t5のスキャン時のスキャン時給水指令信号w11の値bが出力保持手段38で保持され出力される。
【0040】
このように第1実施の形態によれば、給水指令信号w1に様々な異常が発生しても、上下限検出手段34と変化率検出手段35により信号異常を検出し、さらに、異常検出信号w14により給水指令信号ラインに設けられた前値出力手段37と出力保持手段38により給水指令信号w1に異常が発生する前の正常時の値を保持出力することができ、急激な速度変化を与えることなく円滑、かつ、安定に給水ポンプタービンの速度制御を継続するとが可能となる。
【0041】
なお、給水指令信号w1のスキャンは、一般に、20msから50msでされており、現時点のスキャンより何スキャン前のスキャン時給水指令信号w11とするかは、給水指令信号w1の状態変化に応じて適宜定める必要がある。仮りに、4スキャン前とするとスキャンが20msでされているとすると常に80ms遅れることになるが、制御系として問題が生じることはない。
【0042】
図5は、本発明の第2実施の形態を示す給水タービン制御装置の構成図である。
【0043】
図5において、従来技術を示す図13と同一符号は、同一部分または相当部分を示し、図5は、図13の給水指令信号保持手段28を削除し、給水速度指令信号保持手段29を追設し、速度信号s1に異常が発生したとき現時点よりスキャン前の値を保持出力するようにした点に特徴を有している。
【0044】
給水速度指令信号保持手段29は、具体的には、図6に示すように前値出力手段47と出力保持手段48と異常信号検出手段49とから構成されている。
【0045】
ここで、前値出力手段47は、給水指令信号w1とタービン速度信号s1との偏差がある給水速度指令信号w3を入力して現時点より所定の数スキャン前の給水速度指令信号w3の値をスキャン時給水速度指令信号w31として出力保持手段48へ出力するものである。出力保持手段48は、スキャン時給水指令信号w31をスキャン毎に更新記憶し、さらに、スキャン時給水速度指令信号w31を出力信号w32として加算手段24へ出力する。一方、異常信号検出手段49から異常検出信号s14が入力すると、スキャン時給水速度指令信号w31を保持して出力するものである。
【0046】
異常信号検出手段49は、上下限検出手段44と変化率検出手段45と論理和演算手段46からなっている。上下限検出手段44は、タービン速度信号s1が所定の上下限を逸脱したとき異常検出信号w12を出力し、変化率検出手段35は給水指令信号w1の変化率の絶対値が所定の上限値を逸脱したとき異常検出信号s13に出力する。論理和演算手段46は、異常検出信号s13と異常検出信号w13とのいずれかが入力したとき異常検出信号s14を出力保持手段48へ出力するものである。
【0047】
まず、タービン速度信号s1が上下限検出手段44へ入力される。タービン速度信号s1の上下限逸脱が上下限検出手段44により検出されると異常検出信号s12が出力される。また、タービン速度信号s1が上下限検出手段44へ入力される。タービン速度信号s1の変化率の異常が検出されると異常検出信号s13が出力される。論理和演算手段46では、異常検出信号s12または異常検出信号s13が入力されると異常検出信号s14を出力保持手段48へ出力する。
【0048】
給水速度指令信号w3は前値出力手段47に入力され現時点より数スキャン前のスキャン時給水速度指令信号w31が出力保持手段48へ出力される。このときの出力保持手段48には論理和演算手段46からの速度信号s1の異常検出信号s14は入力されていないため出力保持手段48の出力信号w32は前値出力手段47のスキャン時給水速度指令信号w31と同じ値が出力され制御される。
【0049】
次に、速度信号s1にある一定以上の上下限値を逸脱するような異常が発生した場合には、上下限検出手段44によりその異常が検出され論理和演算手段46を介して異常信号s14が出力保持手段48に入力される。そして、出力保持手段48は異常信号s14が入力されると、異常検出信号s14が入力された時点のスキャン時給水速度指令信号w31を保持し、異常検出信号s14が入力され続けている間は出力保持手段48の出力信号w32は異常検出信号s14が入力された時点のスキャン時給水速度指令信号w31を出力し続ける。
【0050】
また、速度信号s1に突変が発生したときは変化率検出手段45によって異常が検出され、以降は前記上下限検出手段44によって検出された異常と同様の作用となる。
【0051】
図7及び図8は、第2実施の形態を示す給水タービン制御装置の作用の一例を示す図である。
【0052】
図7は、速度信号s1が正常の場合を示し、時刻t0を現時点のスキャン時刻として、それより前のスキャン時刻t1〜t8において、上段のスキャン信号に対応して給水速度指令信号w3が前値出力手段47へ入力されている。これに対して最下段のように前値出力手段47から現時点より4スキャン前の値をスキャン時給水速度指令信号w31として順次出力しており、スキャン時給水速度指令信号w31と給水速度指令信号w3とのa,b,c,dの値は等しくなっている。そして、出力保持手段48からスキャン時給水速度指令信号w31がそのまま出力信号w32として出力されている。
【0053】
一方、図8は、速度信号s1に異常が発生した場合を示し、現時点t0のスキャンより以前の給水速度指令信号w3が正常のとき、現時点のスキャンより4スキャン前のスキャン時給水指令信号w31が前値出力手段47から出力され、出力保持手段48から出力信号w32として出力されている。
【0054】
図7に対応する現時点t0のスキャン時より前に、仮りに速度信号s1が急増して異常信号検出手段49によって異常検出信号s14が出力保持手段48へ出力されるとスキャン時刻t1のスキャン時給水速度指令信号w31の値bが出力保持手段48で保持され出力される。
【0055】
このように第2実施の形態によれば、速度信号s1に様々な異常が発生しても、上下限検出手段44と変化率検出手段45により異常を検出し、さらに、異常検出信号s14により給水速度指令ラインに設けられた前値出力手段47と出力保持手段48により速度信号s1に異常が発生する前の正常時の値を保持出力することができ、急激な速度変化を与えることなく安定に給水ポンプタービンの速度を一定制御することが可能となる。
【0056】
なお、給水速度指令信号w3のスキャンは、一般に、20msから50msでされており、現時点より何スキャン前のスキャン時給水速度指令信号w31とするかは、給水速度指令信号w3の状態変化に応じて適宜定める必要がある。仮りに、現時点のスキャンの4スキャン前とするとスキャンが20msでされているとすれば常に80ms遅れることになるが、制御系として問題が生じることはない。
【0057】
図9は、本発明の第3実施の形態を示す信号メモリ手段の構成図である。
【0058】
信号メモリ手段50は、メモリ51−1,メモリ51−2・・・・メモリ51−nのn個からなっており、n個のメモリが速度信号s1を入力し、現スキャン時点及びそれより以前の各スキャン時に対応して各スキャン値をスキャン毎に更新記憶し異常検出信号s14が入力すると、各メモリが各スキャン値を保持出力するようにした点に特徴を有している。
【0059】
メモリ51−1は、速度信号s1を入力して現時点のスキャンのスキャン値を更新記憶し、速度信号s1の異常検出信号s14を入力すると出力信号をその時点での値に保持する。メモリ51−2は、現時点のスキャンより1スキャン前のスキャン値を更新記憶し、速度信号s1の異常検出信号s14を入力するとその時点での値に保持する。メモリ51−3は、現時点のスキャンより2スキャン前の値を更新記憶し、速度信号s1の異常検出信号s14により出力信号をその時点での値に保持する。メモリ51−nは、現時点のスキャンよりnスキャン前の値を更新記憶し、速度信号s1の異常検出信号s14により出力信号をその時点での値に保持する。
【0060】
通常時、メモリ51−1,メモリ51−2・・・・メモリ51−nは速度信号s1に入力して出力信号が各現状値、現スキャン値より1スキャン前の値、現スキャン値より2スキャン前の値、現スキャン値よりnスキャン前値をそれぞれ出力している。つまり、毎スキャン毎に新しい値が書き換えられている。そして、各メモリ共パラメータとして速度信号s1の異常検出信号s14を入力すると、このパラメータ信号動作時には出力信号をその時点での値に保持する。
【0061】
図10は、第3実施の形態の作用を示し、異常検出信号s14が入力しない正常時の図であって、現時点のスキャン時刻t0として、それより以前の時刻t1〜t6に対して最上段のスキャン信号と二段目の速度信号s1が表されている。
【0062】
メモリ51の出力信号21は、現時点のスキャン時の値が出力されている。メモリ51−1の出力信号21−1は、メモリ51より1つ前のスキャン値として、メモリ51−2の出力信号21−2は2つ前のスキャン値としている。このような場合に異常検出信号s14が入力されると、各メモリは、その時点に記憶している値を保持する。
【0063】
なお、図11に示すように給水指令信号w1を入力して、異常検出信号w14が発生したとき、各メモリの値を保持して、給水指令信号w1の解析をすることもできる。
【0064】
このように第3実施の形態によれば、タービンの速度信号s1や給水指令信号w1に異常が発生した場合、各メモリの出力信号を見ることによって異常発生時の正確な時刻や異常値を簡単に知ることが可能となり、早期に復旧ができる。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、給水指令信号が異常になると異常時の現時点のスキャンより数スキャン前の値に保持して蒸気加減弁を制御するので、急激の速度変化を与えず、円滑、かつ、安定に制御が継続される。従って、従来のように予め設定する給水指令信号の切替えによる僅かなオープン状態や信号の急変動に起因する給水ポンプタービンへの悪影響が回避できる。
【0066】
請求項2の発明によれば、給水指令信号が所定の上下限を逸脱したとき、または、給水指令信号の変化率が急変したとき現時点のスキャンより数スキャン前の給水指令信号を保持出力するので、急激の速度変化を与えず、円滑、かつ、安定に制御が継続できる。
【0067】
請求項3の発明によれば、速度信号が異常になると現時点のスキャンより数スキャン前の値に給水速度指令信号に保持するので、急激の速度変化を与えず、円滑、かつ、安定に制御が継続される。従って、従来のように予め設定する給水指令信号の切替えによる僅かなオープン状態や信号の急変動に起因する給水ポンプタービンへの悪影響が回避できる。
【0068】
請求項4の発明によれば、速度信号が所定の上下限を逸脱したとき、または、速度信号の変化率が急変したとき現時点のスキャンより数スキャン前の給水速度指令信号を保持出力するので、急激な速度変化を与えず、円滑、かつ、安定に制御が継続できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態を示す給水タービン制御装置の構成図である。
【図2】図1の給水タービン制御装置に備える給水指令信号保持手段を示す構成図である。
【図3】図1の給水タービン制御装置の第1作用を示すタイミングチャートである。
【図4】図1の給水タービン制御装置の第2作用を示すタイミングチャートである。
【図5】本発明の第2実施の形態を示す給水タービン制御装置の構成図である。
【図6】図5の給水タービン制御装置に備える給水速度指令信号保持手段を示す構成図である。
【図7】図5の給水タービン制御装置の第1作用を示すタイミングチャートである。
【図8】図5の給水タービン制御装置の第2作用を示すタイミングチャートである。
【図9】本発明の第3実施の形態を示す信号メモリ手段の構成図である。
【図10】図9の信号メモリ手段の作用を示すタイミングチャートである。
【図11】図9の第3実施の形態の他の実施の形態を示す信号メモリ手段の構成図である。
【図12】発電所における給水タービンの系統図である。
【図13】従来の給水タービン制御装置を示す構成図である。
【図14】給水指令信号の異常時の信号保持手段を示す構成図である。
【符号の説明】
1 給水ポンプタービン
2 給水ポンプ
3 蒸気加減弁
4 給水制御装置
5 操作パネル
6 給水タービン制御装置
7 歯車
8 回転数検出器
9 加減弁作動装置
21 起動指令手段
22,24 加算手段
23,25 増幅手段
26 低値選択手段
27 弁開度制御手段
28 給水指令信号保持手段
29 給水速度指令信号保持手段
34,44 上下限検出手段
35,45 変化率検出手段
36,46 論理和演算手段
37,47 前値出力手段
38,48 出力保持手段
39,49 異常信号検出手段
50 信号メモリ手段

Claims (4)

  1. 給水ポンプタービンの速度信号が給水指令信号となるように蒸気加減弁を制御する給水タービン制御装置において、現時点より数スキャン前の給水指令信号の値のスキャン時給水指令信号に基づいて前記蒸気加減弁を制御する一方、前記給水指令信号に異常が発生したとき前記スキャン時給水指令信号を保持出力して前記蒸気加減弁を制御する給水指令信号保持手段を備えることを特徴とする給水タービン制御装置。
  2. 前記給水指令信号保持手段は、給水指令信号が所定の上下限を逸脱したとき、あるいは、給水指令信号の変化率が所定の正常範囲外のとき、異常検出信号を出力する異常信号検出手段と、現時点より数スキャン前の前記給水指令信号の値をスキャン時給水指令信号として出力する前値出力手段と、この前値出力手段により出力されるスキャン時給水設定信号を出力する一方、前記異常検出信号が入力すると前記スキャン時給水指令信号を保持出力する給水指令信号保持手段とを備えることを特徴とする請求項1記載の給水タービン制御装置。
  3. 給水ポンプタービンの速度信号が給水指令信号となるように蒸気加減弁を制御する給水タービン制御装置において、現時点より数スキャン前の前記給水指令信号と前記速度信号との偏差信号の値であるスキャン時給水速度指令信号に基づいて前記蒸気加減弁を制御する一方、前記給水速度指令信号に異常が発生したとき前記スキャン時給水速度指令信号を保持出力して前記蒸気加減弁を制御する給水速度指令信号保持手段を備えることを特徴とする給水タービン制御装置。
  4. 前記給水速度指令信号保持手段は、前記速度信号が所定の上下限を逸脱したとき、あるいは、前記速度信号の変化率が所定の正常範囲外のとき、異常検出信号を出力する異常信号検出手段と、現時点より数スキャン前の前記給水速度指令信号の値をスキャン時給水速度指令信号として出力する前値出力手段と、この前値出力手段により出力されるスキャン時給水速度指令信号を出力する一方、前記異常検出信号が入力すると前記スキャン時給水速度指令信号を保持出力する給水速度指令信号保持手段とを備えることを特徴とする請求項3記載の給水タービン制御装置。
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