JP3802176B2 - 曲げ加工機におけるテーブルのたわみ補正装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は曲げ加工機におけるテーブルのたわみ補正方法及びその装置に係り、さらに詳しくは、大型の曲げ加工機のテーブルを油圧シリンダを用いてたわみを補正する曲げ加工機におけるテーブルのたわみ補正方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6には、従来より知られているごく一般的なプレスブレーキ1の概略が示されている。このプレスブレーキ1では、加工用シリンダ3によりダイDを装着した下部テーブル5を昇降させ、パンチPを装着した上部テーブル7との協働により板材Wの折曲げ加工を行う曲げ加工機であるが、このプレスブレーキ1の構成はすでに公知なものなので、詳細な説明は省略する。
【0003】
図6において、プレスブレーキ1におけるテーブルのたわみ補正装置9としては、板材Wを折曲げた時の下部テーブル5のたわみ量を複数のたわみ補正用シリンダ11にて補正する中だれ補正装置(クラウニング機構)が知られている。このテーブルのたわみ補正装置9では、たわみ補正用シリンダ11が曲げ加圧力に比例して制御されて、板材Wの曲げ加工に適した下部テーブル5のたわみ補正を行うことができるようになっている。
【0004】
ここで、下部テーブル5のたわみ補正量dは、折曲げ条件に合せた比例定数αと折曲げ加圧力pの関係から求められる。すなわち、d=α×pである。この下部テーブル5のたわみ補正量dは、クラウニング圧力と比例関係にあるため、適正なたわみ補正が前記たわみ補正用シリンダ11によって可能となっている。
【0005】
すなわち、図7を参照するに(特開平5−329549号公報参照)、例えばダイDを装着した下部テーブル5を昇降させて板材Wに曲げ加工を行うための左右一対の折曲げ加工用シリンダ3は、圧力センサPGにより折曲げ加圧力が検出されてA/Dボード13を介して制御装置15にフィードバックされる。制御装置15では、フィードバックされた圧力からたわみ補正用シリンダ11の必要圧力を算出する。
【0006】
一方、下部テーブル5には複数(ここでは2個)のたわみ補正用シリンダ11が設けられており、このたわみ補正用シリンダ11は、制御装置15からD/Aボード17及びアンプ19を介して制御されるスプール21を備えた比例弁23に接続されている。
【0007】
この比例弁23は、ポンプ25及びタンクTに接続されており、前記スプール21の移動によってたわみ補正用シリンダ11側に供給される圧油の流量及び比例弁23を経てタンクTに回収される圧油の流量を調整するものであり、たわみ補正用シリンダ11の圧力を圧力センサPGにより常時検出して制御装置15にフィードバックすることにより、制御装置15で算出されたたわみ補正用シリンダ11の必要圧力を得るように制御される。
【0008】
図8には油圧回路27が示されている。図8を併せて参照するに、前記比例弁23は流路29の開度を調整するスプール21及び、このスプール21を流路29に押出すソレノイド31と、ソレノイド31がオフの時にスプール21を図8中左方向へ付勢するバネ33を有している。
【0009】
従って、制御装置15からの指令値がゼロの場合、スプール21はバネ33の復帰力により図8中左方向へ押されているため、ポンプ25からの圧油はタンクTにドレンされる(図8中矢印)。
【0010】
また、たわみ補正用シリンダ11を上昇させる場合には、ソレノイド29によりスプール21を図8中右方向へ移動させることにより流路29の開度を小さくする。これにより、ポンプ25からの圧油はたわみ補正用シリンダ11側に供給されるので、たわみ補正用シリンダ11の圧力が上昇する。
【0011】
このたわみ補正用シリンダ11の圧力は圧力センサPGにより監視されているので、たわみ補正用シリンダ11の圧力が必要圧力以上になった場合にはソレノイド29を図8中左方向へ移動させて流路29の開度を上げて圧力を下げることにより所定の圧力を得るように制御装置15が制御し、下部テーブル5を適正に補正する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、ポンプ25から吐出される圧油の吐出量Qは、たわみ補正用シリンダ11の面積及び応答速度によって決定される。従って、折曲げ加圧力の小さい小型のプレスブレーキ1の場合には、たわみ補正用シリンダ11の面積も小さくできるためポンプ25の吐出量Qは少なくてよいが、プレスブレーキ1が大型化、長尺化した場合にはたわみ補正用シリンダ11が大きくなったり、あるいは複数個用いる場合もある。従って、ポンプ25の吐出量Qが大きくなり、比例弁23の流路29を流れる圧油の流量も大きくなる。
【0013】
また、大型のプレスブレーキ1では、上部・下部テーブル7、5のたわみ量を小さくするために上部・下部テーブル7、5の剛性を高めることがよく行われている。このようなプレスブレーキ1では、たわみ補正用シリンダ11の圧力を下げる動作の時に、上部・下部テーブル7、5の反力が大きいのでたわみ補正用シリンダ11の圧油の流れが急激に変化して、流体の運動エネルギーが圧力のエネルギーに変わるためサージ圧が発生する。
【0014】
このような比例弁23を通過する流量の変化やサージ圧の発生は、比例弁23の制御を困難にし、図9に示すように、スプール21の振動や油圧回路系の振動となって騒音を発するという問題がある。
【0015】
また、たわみ補正用シリンダ11の圧力が振動することにより適正なクラウニング力が発生しないために、上部テーブル7又は下部テーブル5が適正に補正されず曲げ精度が狂って精度の高い曲げ加工ができなくなるという問題がある。
【0016】
この発明の目的は、以上のような従来の技術に着目してなされたものであり、圧油の流量の急激な変化やサージ圧等が発生しても適正なクラウニング圧力をコントロールすることのできる曲げ加工機におけるテーブルのたわみ補正方法及びその装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、パンチを装着した上部テーブル又はダイを装着した下部テーブルの一方を昇降させることによりパンチとダイとの協働で板材に曲げ加工を行うと共に、上部テーブル又は下部テーブルに設けられているたわみ補正用シリンダに発生する加圧力を調整する比例弁を制御装置により制御して、曲げ加工に伴う前記上部テーブル又は下部テーブルのたわみを、前記たわみ補正用シリンダに圧油を供給することによって加圧力を発生させ補正する曲げ加工機であって、前記たわみ補正用シリンダから排出される排油の流量を所定の流量以下に抑える流量制御弁を設けてなり、前記流量制御弁は絞り弁とチェック弁とを並列接続した構成であり、前記たわみ補正用シリンダから排出される排油は前記チェック弁を通過せず前記絞り弁で所定の流量に抑えられ、前記たわみ補正用シリンダに供給される圧油の流量は前記チェック弁を通過する構成であることを特徴とする曲げ加工機におけるテーブルのたわみ補正装置である。
【0020】
従って、パンチとダイとの協働により板材に曲げ加工を行う際に生じる下部テーブル又は上部テーブルのたわみを補正するために、制御装置が比例弁を制御してたわみ補正用シリンダに供給する圧油の量を調整するが、この時にたわみ補正用シリンダに供給される圧油の流量又はたわみ補正用シリンダから排出される排油の流量を流量制御弁により一定量以下に抑える。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態の例を図面に基づいて説明する。
【0022】
図1には、この発明に係る曲げ加工機におけるテーブルのたわみ補正装置35が示されている。なお、このテーブルのたわみ補正装置35が適用されるプレスブレーキ1はごく一般的なものであり、すでに従来技術の欄で説明してあるので重複する説明は省略すると共に、共通の部位には共通の符号を付して表すこととする。
【0023】
図2を併せて参照するに、このテーブルのたわみ補正装置35では、たわみ補正用シリンダ11と油圧ポンプ25の間に流量制御弁37が設けられており、流路29を流れる圧油の流量の急激な変化を防止している。
【0024】
図4を参照するに、ソレノイド31がオフの場合が示されている(図3中▲1▼)。この場合には、バネ33によりスプール21がソレノイド側に押付けられて流路29は開状態となっており、ポンプ25からの圧油はタンクTへドレンされてたわみ補正用シリンダ11に供給されないので、下部テーブル5の補正を行わない状態である。
【0025】
一方、図5には下部テーブル5のたわみ補正開始時の状態が示されている(図3中▲2▼)。この状態では、制御装置15の指令によりソレノイド31がスプール21を図2中右方向へ移動させて流路29が絞られているので、ポンプ25からの圧油がたわみ補正用シリンダ11に供給されて、下部テーブル5のたわみの補正を開始する(図3中▲3▼)。
【0026】
通常、たわみ補正のための加圧状態においては、常時圧力センサPGにより監視して加圧力を制御装置15にフィードバックしており、たわみ補正用シリンダ11の圧力が指令圧力よりも高くなれば(図3中H点)、制御装置15が比例弁23を制御してスプール21を移動させて流路29の開度を上げ、逆にたわみ補正用シリンダ11の圧力が指令圧力よりも低くなれば(図3中L点)、スプール21を移動させて流路29の開度を下げることにより、たわみ補正用シリンダ11の圧力を指令値に収束させるようになっている(図3中A点)。
【0027】
以上説明したように、大型のプレスブレーキ1の場合においても、流量制御弁37を設けて圧油の流量の急激な変化を防止することにより振動の振幅Bを小さくすることができるので、ポンプ25の吐出量Qが大きくなったり、あるいは圧油の流れが急激に変化してサージ圧が発生しても、通常時と同様に、たわみ補正用シリンダ11の圧力を指令値に収束させることができる(図3参照)。これにより、下部テーブル5のたわみ補正が適正に行われるので、高精度の曲げ加工が可能になる。
【0028】
なお、この発明は前述の実施の形態に限定されることなく、適宜な変更を行なうことにより、その他の態様で実施し得るものである。
【0030】
【発明の効果】
請求項1の発明による曲げ加工機におけるテーブルのたわみ補正装置では、パンチとダイとの協働により板材に曲げ加工を行う際に生じる下部テーブル又は上部テーブルのたわみを補正するために、制御装置が比例弁を制御してたわみ補正用シリンダに供給する圧油の量を調整するが、この時にたわみ補正用シリンダに供給される圧油の流量又はたわみ補正用シリンダから排出される排油の流量を流量制御弁により一定量以下に抑えるので、大型の曲げ加工機においても圧油の流量の急激な増加やサージ圧の発生を抑えて、制御装置により指令された値に収束させることができる。これにより、高精度の曲げ加工が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る曲げ加工機におけるテーブルのたわみ補正装置を示すブロック図である。
【図2】図1における油圧回路を示す拡大図である。
【図3】たわみ補正用シリンダの圧力を示すグラフである。
【図4】ソレノイドがオフの場合における油圧回路の状態を示す説明図である。
【図5】下部テーブルのたわみ補正開始時の油圧回路の状態を示す説明図である。
【図6】従来のプレスブレーキを示す説明図である。
【図7】従来のテーブルのたわみ補正装置を示すブロック図である。
【図8】図7における油圧回路を示す拡大図である。
【図9】たわみ補正用シリンダの圧力を示すグラフである。
【符号の説明】
1 プレスブレーキ(曲げ加工機)
5 下部テーブル
7 上部テーブル
11 たわみ補正用シリンダ
15 制御装置
23 比例弁
35 テーブルのたわみ補正装置
37 流量制御弁
P パンチ
D ダイ
Claims (1)
- パンチを装着した上部テーブル又はダイを装着した下部テーブルの一方を昇降させることによりパンチとダイとの協働で板材に曲げ加工を行うと共に、上部テーブル又は下部テーブルに設けられているたわみ補正用シリンダに発生する加圧力を調整する比例弁を制御装置により制御して、曲げ加工に伴う前記上部テーブル又は下部テーブルのたわみを、前記たわみ補正用シリンダに圧油を供給することによって加圧力を発生させ補正する曲げ加工機であって、
前記たわみ補正用シリンダから排出される排油の流量を所定の流量以下に抑える流量制御弁を設けてなり、前記流量制御弁は絞り弁とチェック弁とを並列接続した構成であり、前記たわみ補正用シリンダから排出される排油は前記チェック弁を通過せず前記絞り弁で所定の流量に抑えられ、前記たわみ補正用シリンダに供給される圧油の流量は前記チェック弁を通過する構成であることを特徴とする曲げ加工機におけるテーブルのたわみ補正装置。
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JP01282297A JP3802176B2 (ja) | 1997-01-27 | 1997-01-27 | 曲げ加工機におけるテーブルのたわみ補正装置 |
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JPH10211522A JPH10211522A (ja) | 1998-08-11 |
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