JP3801858B2 - 非回転式椅子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、座体を脚に対して水平回転不能に取付けている非回転式椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
椅子は、脚の中央部に設けた昇降軸に座受け体を水平回転自在に取り付けた回転式椅子と、フレーム構造等の脚に座体を昇降動不能及び水平回転不能に取付けた非回転式椅子とに大別され、後者の非回転式椅子は会議室や各種会場などで多用されている。
【0003】
後者の非回転式椅子においては、一般に背もたれは脚又は座体に一体に固定されており、後傾動しないのものが殆どである。このため、着座した人が背もたれに凭れ掛かっても、いわゆる背が硬いという状態になっていて、凭れ心地が悪かった。
【0004】
この点について、特開平11─113670号公報には、座受けフレームに4本の足を設けた非回転式椅子において、座受けフレームの後部にトーションバーを介して背もたれを後傾動可能に取付け、トーションバーのねじれ変形を利用して背もたれにロッキング性を付与することが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記公報の場合、背もたれの傾動中心にトーションバーが位置しているため、人が背もたれに凭れ掛かると、その凭れ掛かりによる荷重(背もたれ荷重)がトーションバーに対して大きなモーメントとして作用することになり、このため、トーションバーの取付け箇所の耐久性が低くなるという虞があった。
【0006】
本願発明は、このような現状を改善することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願発明において、椅子は、昇降軸を備えていないフレーム構造等の脚と、この脚に直接に又は座受け部材を介して水平回転不能に取付けた座体と、背支柱に取付けられた背もたれとを備えている。
【0008】
前記背支柱の下部は座体の下方で前後方向に延びており、前記背支柱の下部を、その前後中途部を中心にして前後傾動するように座受け体又は座体に取り付けており、前記背支柱のうちその回動中心よりも手前に位置した部位と脚又は座受け体との間に、前後長さが縮まるように弾性変形することで背支柱の後傾動を弾性的に支持する合成樹脂製の弾性ユニットが設けられている。
【0009】
そして、前記弾性ユニットは、背支柱に取付く第1部分と、脚又は座受け体に取付く第2部分と、これら第1部分と第2部分とを繋ぐ変形許容部とから成っており、前記第1部分と第2部分とは弾性変形はしない一方、前記変形許容部は湾曲した形態か又はジグザグ状か若しくは波状に形成することによって撓み変形が許容されており、前記第1部分と第2部分との間に隙間を空けることにより、変形許容部が撓み変形して第1部分と第2部分とが接近動することを許容していると共に、第1部分と第2部分とが当接して背支柱の傾動ストロークが規制されるように設定されている。
【0010】
【発明の作用・効果】
本願発明は、背支柱の傾動中心から手前側に離れた部分に弾性ユニットを設けているため、前記公報の構成に比べて、人が着座したときにが弾性ユニットに作用するモーメントを軽減することができる。このため、部材の耐久性を向上できる。
【0011】
また、弾性ユニットは座体の下方の広い空間に配置できるため、弾性ユニットの大きさや配置位置の制約が大幅に緩和される利点がある。
【0012】
そして、弾性ユニットが背もたれの後傾動ストローク規制部材(ストッパー手段)を兼用するため、構造を簡単化できると共に椅子の組み立て作業の手間を軽減できる。
【0013】
【発明の実施形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
(1).第1実施形態(図1〜図8)
図1〜図8では第1実施形態を示している。
【0015】
このうち図1は椅子の右側面図、図2は椅子の正面図であり、これらの図から理解できるように、椅子は、側面視コ字状に形成された左右の脚1と、左右の脚1に固定された座受け体2と、この座受け体2に取付けた座体3と、背支柱4に取付けられた背もたれ5とを備えている。
【0016】
背支柱4の下部は、その前後中途部を中心にして前後傾動するように座受け体2の後部に取付けられており、背支柱4の前端と座受け体2の前部との間には、弾性支持手段の一例としての弾性ユニット6を配置している。
【0017】
脚1は断面小判形のスチールパイプで形成されており、開口端にはキャップを装着しており、下端には、接地体7を取付けている。また、左右脚1の下端部はステー8で連結されている。言うまでもないが、脚1は丸パイプや角パイプなどで形成しても良いし、側面視前向き開口のコ字状や側面視台形状に形成するなどしても良い。
【0018】
以下、図3以下の図も参照して詳述する。図3及び図4は主要構成部材の斜視図、図5は分離した状態での主要部材の正断面図であり、図6は弾性ユニット6の斜視図、図7は弾性ユニット6の平面図、図8は作用を示す側面図である。
【0019】
図3や図4に示すように、座受け体2は、金属板によって平面視略H字状に形成されており、内側には、剛性を高めるため外形と相似形の凹所9が凹み形成されている。
【0020】
そして、図5に示すように、座受け体2のうち凹所9の左右両側部は、脚1の上端に溶接した受け金具10にねじ11で固定されている。左右の脚1が上部において座受け体2で連結されているため、椅子は全体として頑丈な構造になっている。
【0021】
図4に示すように、座受け体2の左右羽根部には、合成樹脂製の中間受け材12が左右外側から嵌め込まれてねじ止めされており、この中間受け材12に座体3を取付けている。図示していないが、座体3は合成樹脂製の座板とクッションとからなっており、座板の左右両側部に設けた係合爪を、中間受け材12に設けた係合穴13に上方から強制嵌合させている。
【0022】
座受け体2には、前後一対ずつの軸受け部15,16を下向きに突設している。他方、背支柱4は、側面視略L字状に折り曲げると共に連結杆17で連結された金属パイプ製の主材18と、主材18の下端部が差し込まれたブラケット19とから成っており、主材18に背もたれ5を上方から嵌め込み装着している。
【0023】
ブラケット19の後部に設けた上向き突出部19aを、第1軸20により、座受け体2の後部軸受け部16に軸支している。これにより、背支柱4及び背もたれ5が第1軸16を中心にして前後傾動し得る。図1に示すように、背支柱4の主材18はカバー21で覆われている。
【0024】
弾性ユニット6は、背支柱4におけるブラケット19の前端部に第2軸22を介して取付く上下回動自在に取付けられた第1部分6aと、座受け体2の前部軸受け部15に第3軸23を介して上下回動自在に取付けられた第2部分6bと、両者6a,6bを繋ぐ左右一対の変形許容部6cとから成っている。
【0025】
弾性ユニット6は、ポリプロピレン等の合成樹脂の成形品であり、第1部分6aと第2部分6bとは上向きに開口した状態に形成されており、内部には補強リブ24を設けている。また、両部分6a,6bには、それぞれ軸22,23が貫通する穴25,26を空けている。
【0026】
例えば図7に示すように、弾性ユニット6の第1部分6aと第2部分6bとは前後対称の平面視略山形に形成されており、両部分6a,6bの間には若干の間隔の隙間27が空いてる。また、変形許容部6cは平面視で湾曲しており、変形許容部6cが撓み変形すると、弾性ユニット6はその前後長さが短くなるように縮んで、第1部分6aが第2部分6bに当たる。
【0027】
前記第2軸22は背支柱4のブラケット19に対しては貫通不能に嵌まっており、背支柱5における左右のブラケット19は主材18によって左右移動不能に保持されている。他方、図7に示すように、第3軸23は座受け体2の前部軸受け部15の外側に露出しており、この第3軸15の露出部は、弾性ユニット6の第2部分6bに装着したカバー28で塞がれている。
【0028】
図8に矢印で示すように、着座した人が背もたれ5に凭れ掛かると、弾性ユニット6の変形許容部6cの弾性変形に抗して背もたれ5が後傾動する。すなわち、背もたれ5にロッキング性が付与される。そして、弾性ユニット6の第1部分6aが第2部分6bに当たることにより、背もたれ5の後傾ストロークが規制される。
【0029】
また、弾性ユニット6が一体物であるため、人が凭れ掛かっていない状態での背もたれ5の姿勢も弾性ユニット6によって保持されている。
【0030】
本実施形態のように、弾性ユニット6を略前後方向に延びるように配置すると、弾性ユニット6の前後長さを大きく取ることができるため、変形許容部6cの長さも長くすることができ、その結果、弾性ユニット6の耐久性を向上できる利点がある。
【0031】
また、本実施形態のように箱型の弾性ユニットを使用すると、弾性ユニット6自身がカバーの役割を果たして美感に優れているため、別途カバーを設ける必要はなく、この面でも構造を簡単化できる。
【0032】
本実施形態の椅子は、各種の会場で前後に並べて使用するものを主用途としている。このような用途では、背もたれ5があまり大きく後傾すると後ろの椅子に座っている人の迷惑になることから、背もたれ5は、着座した人の凭れ掛かりによって僅かしか後傾しないように設定している。
【0033】
もちろん、個人的に使用する椅子など、用途によっては背もたれ5が大きく後傾するように設定しても良い。
【0034】
(2).第2実施形態(図9〜図10)
図9〜図10では第2実施形態を示しており、図9は弾性ユニット6の平面図、図10は軸22,23を表示した状態での図9のX-X 視断面図である。
【0035】
この実施形態では、第1部分6aに一対の内向き鉤部30を形成する一方、第2部分6bに、前記内向き鉤部30で挟まれた凸部31を形成し、凸部31の付け根箇所の凹溝(隙間)32で内向き鉤部30の前後動を規制することにより、背もたれ5の傾動ストロークを規制している。
【0036】
また、第1部分6aの下向き段部33と第2部分6bの凸部31との間には隙間27が空いており、第1部分6aの下向き段部33が第2部分6bの凸部31に当たることによっても、背もたれ5の後傾姿勢が規制される。
【0037】
この実施形態では、背もたれ5を手前側に倒す外力が作用した場合、第1部分6aの内向き鉤部30が第2部分6bの凸部31に引っ掛かることによって背もたれ5の前傾が阻止されるため、背もたれ5を前傾させるような外力が作用した場合に変形許容部6cに過大な引っ張り力が作用することを防止できる。
【0038】
(3).その他
本願発明は図示の実施形態の他にも様々に具体化できる。
【0039】
例えば背支柱の形態は、デザインの要請などに応じて様々に変更できる。
【0040】
また、脚の形状も様々に具体化することができる。また、本願発明は、一つの脚に多数の背もたれを取り付けた劇場用等の椅子にも適用することができる。
【0041】
弾性ユニットの変形許容部はジグザグ状や波状に形成しても良い。背支柱は背もたれに一体成形されていても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る椅子の右側面図である。
【図2】椅子の正面図である。
【図3】主要構成部材の分離斜視図である。
【図4】座受け体と中間受け材との分離斜視図である。
【図5】分離した状態での部分的な正断面図である。
【図6】弾性ユニットの斜視図である。
【図7】弾性ユニットの平面図である。
【図8】作用を示す側面図である。
【図9】第2実施形態に係る弾性ユニットの平面図である。
【図10】図9の X-X視断面図である。
【符号の説明】
1 脚
2 座受け体
3 脚体
4 背支柱
5 背もたれ
6 弾性ユニット
6a 第1部分
6b 第2部分
6c 変形許容部
18 背支柱の主材
19 ブラケット
20,22,23 軸
27 隙間
Claims (1)
- 昇降軸を備えていないフレーム構造等の脚と、この脚に直接に又は座受け部材を介して水平回転不能に取付けた座体と、背支柱に取付けられた背もたれとを備えており、
前記背支柱の下部は座体の下方で前後方向に延びており、前記背支柱の下部を、その前後中途部を中心にして前後傾動するように座受け体又は座体に取り付けており、前記背支柱のうちその回動中心よりも手前に位置した部位と脚又は座受け体との間に、前後長さが縮まるように弾性変形することで背支柱の後傾動を弾性的に支持する合成樹脂製の弾性ユニットが設けられている椅子であって、
前記弾性ユニットは、背支柱に取付く第1部分と、脚又は座受け体に取付く第2部分と、これら第1部分と第2部分とを繋ぐ変形許容部とから成っており、前記第1部分と第2部分とは弾性変形はしない一方、前記変形許容部は湾曲した形態か又はジグザグ状か若しくは波状に形成することによって撓み変形が許容されており、前記第1部分と第2部分との間に隙間を空けることにより、変形許容部が撓み変形して第1部分と第2部分とが接近動することを許容していると共に、第1部分と第2部分とが当接して背支柱の傾動ストロークが規制されるように設定されている、
非回転式椅子。
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