JP3801079B2 - ゴミ除去パッドおよびゴミ除去装置ならびにゴミ除去方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゴミ除去パッドに関する。詳しくは、ゴミや埃の除去が必要な部分のゴミを除去するゴミ除去パッドに関する。
【0002】
【背景技術】
部材に付着したゴミを除去する必要があるものとしては、例えば、印刷工程に入る前の被印刷物等がある。このような被印刷物においては、印刷面上の埃や、ちり、毛羽などのゴミが印刷の品質に大きく影響する。つまり、ゴミが被印刷物の印刷面に付着していると、印刷時に印刷が不鮮明になったり、印刷が欠けたりするというような問題が発生する。特に、時計の文字板のように高精度の印刷を行う場合には、微細なゴミであっても、印刷の品質への影響が顕著である。
従来より、印刷前の被印刷物のゴミを除去する一般的な方法としては、ナイロンブラシなどで払い落とすものや、エアーを印刷面に吹き付けるものなどがある。前者は、搬送されてくる被印刷物の印刷面に、印刷面と平行な軸を中心に回転するナイロンブラシを当接し、ナイロンブラシの回転力によってゴミを除去するものである。また、後者は、圧縮空気などを印刷面に吹き付けることにより、ゴミを吹き飛ばすものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらのような方法では、確実なゴミ除去を行うことができない。例えば、前者の方法では、ナイロンブラシで印刷面を擦るために、摩擦によって静電気が発生し、印刷面上に再度ゴミが付着してゴミの除去が困難となる。静電気によるゴミの付着を防止するために、静電除去装置を付けることも考えられるが、静電気の帯電量によって除去効果にばらつきが多く、確実に静電除去できるとは言い難い。また、そのような装置を設置すると、コスト高となってしまう。
後者の方法の場合でも、ゴミの大きさによって除去効果がばらつくため、やはりゴミを確実に除去することは困難である。特に、製造過程等で何らかの理由により被印刷物が静電気を帯びてしまった場合では、エアーを吹き付けてもゴミが印刷面に張り付いてしまい、除去することが困難である。
また、近年、被印刷物の表面にゴム製の円柱状のローラを当接し、ゴムの粘着力によりゴミを除去するものなどが開発されている。しかしながら、このような構成の装置においては、円柱状のローラの側面に被印刷物を当接し、ローラを回転させながらゴミを除去するため、被印刷物の表面の平面度がばらついていたり、円柱状ローラ表面と被印刷物の表面との平行度が厳しく管理されていないと、被印刷物の表面から良好にゴミを除去することが難しい。
【0004】
本発明は、確実にゴミを除去できるゴミ除去パッドおよびゴミ除去装置ならびにゴミ除去方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明は、粘着力によりゴミを除去することで前記目的を達成しようとするものである。
具体的には、本発明のゴミ除去パッドは、時計の文字板の印刷面に当接される当接面を備えた弾性変形可能なゴミ除去パッドであって、前記ゴミ除去パッドの材質は、全体がシリコンゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリル・ブタジエンゴム、塩化ビニル樹脂のうちいずれかで構成され、前記ゴミ除去パッドの形状は略柱状に構成され、前記当接面の形状は外側から中心部に向って凸状の曲面を有することを特徴とする。
【0006】
この構成の本発明では、ゴミ除去パッドを時計の文字板の印刷面に当接させることで、粘着力により時計の文字板の印刷面に付着したゴミを除去するので、摩擦による静電気が発生せず、静電気によるゴミの取り残しがない。また、ゴミ除去パッドがゴミに直に密着するので、ゴミの大きさに等に影響されずに確実に除去される。以上により、本発明の目的が達成される。
また、ゴミ除去パッドが印刷面に当接される際には、ゴミ除去パッドの当接面が外側から内側に向かうに従って凸状に縮径されているので、印刷面の内側から外側に向かって変形しながら確実に密着する。したがって、印刷面との間に空気が入り込んだり、押し付け力の不均一によって印刷面に密着しない面ができるという不都合がない。これにより、印刷面が平面でない場合でも、ゴミ除去パッドが変形しながら印刷面に密着するので、良好にゴミが除去される。また、印刷面から離間する場合にも外側から内側に向かって徐々にはがれるので、剥離性に優れる。
ここで、凸状に縮径する当接面としては、球面状、椎の実状(弾頭状)、放物線状、双曲線状などの湾曲形状や、円錐状などの傾斜形状などが採用できる。
【0007】
シリコンゴムなどの材料は弾性を有しているとともに、粘着性に優れているので、印刷面に良好に当接し、微細なゴミも確実に除去される。
【0008】
本発明のゴミ除去装置は、前述のゴミ除去パッドと、前記ゴミ除去パッドが取り付けられる取付部と、前記取付部を前記印刷面に対して進退させる進退手段とを含んで構成されていることを特徴とする。
前述のゴミ除去パッドを使用して時計の文字板の印刷面に当接させることで、粘着力によりゴミを除去するので、摩擦による静電気が発生せず、静電気によるゴミの取り残しがない。また、ゴミ除去パッドがゴミに直に密着するので、ゴミの大きさ等に影響されずに確実に除去される。さらに、ゴミ除去パッドは、取付部および進退手段によって印刷面に当接するので、常に一定の角度から、一定の押し付け力で印刷面に密着し、ゴミ除去性能が均一に良好となる。
【0009】
この際、ゴミ除去装置は、ゴミ除去パッドに付着したゴミを除去して集積するゴミ集積手段を備えていることが望ましい。
ゴミ除去パッドに付着したゴミは、ゴミ集積手段によって集積されるので、常にゴミ除去パッドはゴミがない状態で使用される。したがって、ゴミ除去パッドの粘着力が良好に保たれ、ゴミ除去性能が持続する。
【0010】
また、ゴミ集積手段は、ブチルゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、ニトリル・ブタジエンゴム、塩化ビニル樹脂のうちのいずれかで構成されているゴミ集積パッドを備え、このゴミ集積パッドにゴミ除去パッドの当接面が当接可能に設けられていることが望ましい。
ブチルゴムなどの材料は水洗することにより粘着力が再生されるので、ゴミ集積手段が長期間にわたり使用可能となり、経済的である。特に、ゴミ除去パッドとしてシリコンゴムで構成される部材を使用した場合には、ブチルゴムなどのより粘着力がある材料を使用すると、ゴミ除去パッドのゴミが確実に集積される。
【0011】
本発明のゴミ除去方法は、以上に述べたようなゴミ除去パッドを用いて時計の文字板の印刷面から当該ゴミを除去することを特徴とするゴミ除去方法である。
この方法によれば、前述したように、ゴミ除去パッドを印刷面に当接させることで、粘着力によりゴミを除去するので、摩擦による静電気が発生せず、静電気によるゴミの取り残しがない。また、ゴミ除去パッドが変形しながら印刷面に密着するので、ゴミに直に密着し、ゴミの大きさや印刷面の形状等に影響されずに確実に除去される。以上により、本発明の目的が達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本実施形態のゴミ除去装置1の平面図が、また、図2にはゴミ除去装置1の正面図が示されている。
これらの図において、ゴミ除去装置1は、時計の製造工程において、図示しない文字板印刷装置による印刷工程の前工程として設置されるものであり、ベース4上に設けられてワーク40が搬送されるシュート2と、シュート2の下流側に位置してワーク40のゴミを除去するゴミ除去パッド15と、このゴミ除去パッド15を駆動する駆動機構10(進退手段)と、ゴミ除去パッド15に付着したゴミを集積するゴミ集積手段30とを備える。
【0013】
ここで、ワーク40は、略正方形の平板状に形成され、中央の円形部分が実際に印刷される文字板形成部41になっている。文字板形成部41は、円弧状のスリットによってワーク40の周囲の部分とほぼ分断されており、ワーク40の周りの部分から印刷後に切り離されことにより文字板が形成されるようになっている。
【0014】
シュート2は、図示しないフィーダにより送られたワーク40を、文字板形成部41の印刷面42(付着面)を上にして複数個一列に整列させるものであり、ゴミ除去装置1の上流(前工程)側から下流(後工程)側へ向けて水平に設けられている。また、シュート2の下流側には、ゴミ除去パッド15によってゴミ除去を行うゴミ除去位置3が設けられており、ゴミ除去後には、この位置からワーク40が移送手段(不図示)によって次の印刷工程(装置)に送られる。
【0015】
ゴミ除去パッド15は、シリコンゴム製で略円柱状に形成され、その下面がワーク40の印刷面42に当接される当接面18となっている。この当接面18は、ワーク40側に向けて、外側から内側に向かうに従って凸状に縮径した曲面とされ、本実施形態では球面状である。
また、ゴミ除去パッド15は、ワーク40に当接された時に適切な変形(弾性変形)性、密着性、および粘着性を有している。これらの諸特性は、成形後のシリコンゴムの硬度に大きく依存しており、成形前の原料にシンナー等を加えることで硬度が調整されている。また、当接面18の曲率は、シリコンゴムの硬度やゴミ除去パッド15の直径、ワーク40への押し付け力などを勘案し、最適な密着性を有するように決められている。
【0016】
駆動機構10は、ベース4上に設けられた上下用シリンダ11を備えており、この上下用シリンダ11には、上下に進退可能なロッド25が設けられている。ロッド25の上端には、平板状の固定アーム12の基端がロッド25の進退方向(上下方向)と直交するように固定されており、つまり固定アーム12は、ベース4と平行に延びている。固定アーム12先端の下方には、モータを内蔵した反転ユニット13が設けられ、この反転ユニット13には、当該モータによって所定角度(本実施形態では90度)回動される回動軸14が連結されている。
回動軸14には、ベース4に水平な回転アーム17の基端が固定されており、回転アーム17の先端側は、ゴミ除去パッド15が取り付けられる平面略円形の取付部22となっている。
【0017】
取付部22の下方には、鉛直な支持部材26を介して前述のゴミ除去パッド15が取り付けられ、また、取付部22において支持部材26の外周側には、等間隔に四箇所の嵌合孔23が穿設されている。この嵌合孔23には、円筒状のガイドブッシュ20が嵌入されており、取付部22の上面でスクリュー止めされている。
ガイドブッシュ20の内部には、上下に摺動可能な棒状のワーク固定部材16が貫通されている。ワーク固定部材16の上端にはリング状の高さ位置調節部材21が設けられ、ワーク固定部材16にビス止めされている。また、下端にはワーク40を押圧して固定する押圧部24が設けられており、この押圧部24とガイドブッシュ20の間にはバネ19が設けられている。
したがって、高さ位置調節部材21によってワーク固定部材16の垂下部分の長さを変えることにより、バネ19の付勢力、すなわち押圧部24のワーク40に対する押圧力や押圧するタイミング等を調節可能にしている。
【0018】
ゴミ集積手段30は、ゴミ除去位置3から回動軸14を中心に90度回転した位置であるゴミ集積位置33に設けられており、シュート2と略同じ高さレベルに配置されたブチルゴム製の略四角形の粘着シート31(ゴミ集積パッド)を有する。この粘着シート31には、四隅に逃げ孔32が四箇所形成されている。これらの逃げ孔32は、駆動機構10が90度回転して下降した時に、ワーク固定部材16の押圧部24が挿入されるようになっている。
【0019】
このような構成の本実施形態では、ゴミ除去パッド15は、ゴミ除去位置3の上方で待機しており、シュート2上に整列されたワーク40がゴミ除去位置3に移動すると、上下用シリンダ11が駆動されて、ロッド25が下降し、これに連動してゴミ除去パッド15が下降する。この時、まず、ワーク固定部材16の押圧部24がワーク40における文字板形成部41の周囲に当接する。ロッド25が下降するにしたがって、バネ19のバネ力によって押圧部24はワーク40を押圧し、シュート2上に固定する。ロッド25がさらに下降すると、ゴミ除去パッド15の当接面18が図3に示されるように、文字板形成部41の略中央に当接する。次いで、ゴミ除去パッド15は、図4に示されるように変形しながら文字板形成部41の外周側に向かって密着し、最終的には全体に密着する。文字板形成部41に付着していたゴミは、シリコンゴムの粘着力によりゴミ除去パッド15に移転される。
【0020】
ゴミを除去した後には、ロッド25が上昇し、ゴミ除去パッド15が元の形に弾性復帰しながら文字板形成部41の外周側から中央に向かって徐々に剥離する。次いで、押圧部24もワーク40から離れる。ロッド25が元の位置まで上昇した後、反転ユニット13は回転アーム17を90度回転させ、ゴミ除去パッド15をゴミ集積位置33へ移動させる。ゴミ集積位置33においてロッド25が再び下降すると、押圧部24は逃げ孔32に挿入され、バネ力が発生することなくゴミ除去パッド15が粘着シート31に当接する。ここで、ゴミ除去パッド15のシリコンゴムの粘着力は、粘着シート31のブチルゴムの粘着力より弱いので、ゴミ除去パッド15に粘着されたゴミは粘着シート31へ移転して除かれ、これにより、粘着シート31へ集積される。
【0021】
このようにして、ゴミ集積を行っている間に、ゴミの除去が行われたワーク40は、図示しない搬送手段によって印刷工程へ搬送され、シュート2上の次のワーク40が移動し、ゴミ除去位置3へ配置される。
ゴミ除去パッド15は、ゴミを粘着シート31へ移転した後、ロッド25の上昇により粘着シート31から離間し、反転ユニット13により90度回転して再びゴミ除去位置3上へ移動する。以上の動作を繰り返して、文字板形成部41のゴミ除去を行う。
【0022】
なお、ゴミ集積手段30に長期間ゴミが蓄積されると粘着力が減少するので、一定期間使用後に粘着シート31をゴミ除去装置1から外して水洗すれば、粘着力が再生され、再びゴミ除去装置1に取り付けて使用できる。
【0023】
以上のような実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1) すなわち、ゴミ除去パッド15を文字板形成部41に押し付けることにより、ゴミ除去パッド15が直にゴミに密着するので、静電気が発生せず、静電気によるゴミの取り残しを防止でき、ゴミを確実に除去できる。
【0024】
(2) ゴミ除去パッド15は、弾性を有したシリコンゴム等で構成されているので、印刷面が曲面状に反っていても、印刷面42の全面に良好に当接し、また、粘着性に優れているので、微細なゴミも確実に除去できる。
【0025】
(3) ゴミ除去パッド15の当接面18はワーク40側に向けて、外側から内側に向かうに従って凸状に縮径した曲面となっているので、印刷面42の中心から外端に向かって確実に密着できる。したがって、文字板形成部41との間に空気が入り込んだり、押し付け力の不均一によって文字板形成部41に密着しない部分が生じるという不都合がない。これにより、従来のゴム製のローラではゴミ除去が難しかった平面形状を有さない当接面18に使用される場合でも、ゴミ除去パッド15が変形して当接面18に密着して、良好にゴミを除去することができる。また、文字板形成部41から離間する場合にも中央側で文字板形成部41を押圧しつつ、外端から徐々に剥がれるので、スムーズに剥がすことができる。
【0026】
(4) ゴミ除去パッド15に付着したゴミをゴミ集積手段30によって集積しているので、常にゴミ除去パッド15はゴミがない状態で使用される。したがって、ゴミ除去パッド15の粘着力が良好に保たれ、ゴミ除去性能を長い時間持続させることができる。また、同じゴミ除去パッド15を長期間にわたり使用可能となり、経済的である。
【0027】
(5) ゴミ集積手段30が、ゴミ除去パッド15のシリコンゴムよりも粘着力の強いブチルゴムで構成されているので、付着したゴミを粘着シート31に確実に移転させることができる。
【0028】
(6) 粘着シート31は、ブチルゴムで構成されているので、長期間使用後は水洗することで粘着力を再生でき、長期間繰り返し使用でき、経済的である。
【0029】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、一つのゴミ除去パッド15でゴミ除去を行っていたが、これに限らず、ゴミ除去パッド15を複数個設けて、交互にゴミ除去を行ったり、あるいは、複数個のゴミ除去パッド15を円周上に配置し、回転させて順次ゴミ除去を行ってもよい。このような場合には一つのゴミ除去パッド15がゴミ集積を行っている間に他のゴミ除去パッド15が次のワーク40のゴミ除去を行うことができるので、処理能力を向上させることができる。
【0030】
ゴミ除去装置1の構造は、上下用シリンダ11を備えた駆動装置10によってゴミ除去パッド15を進退させることで、文字板形成部41に当接させるものであったが、これに限らず、ゴミ除去パッド15を文字板形成部41に対して進退させて当接させる構造を有していればよい。
【0031】
ゴミ集積手段30は、粘着シート31で構成されていたが、このように粘着力によるものに限らず、例えば薬品で拭きとることによってゴミを除去したり、当接面18を簡易な超音波洗浄装置に浸して除去してもよい。
また、ゴミ集積手段30を有しないゴミ除去装置1であっても、本発明の目的を達成できる。
【0032】
ゴミ除去パッド15および粘着シート31の材料は、それぞれシリコンゴムおよびブチルゴムであったが、これらに限らず、ゴミ除去パッド15は、ウレタンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリル・ブタジエンゴム、塩化ビニル樹脂、その他の材料でゴミを粘着し除去できるだけの粘着力を有したものであればよく、また、粘着シート31は、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、ニトリル・ブタジエンゴム、塩化ビニル樹脂、その他の材料で、ゴミ除去パッド15の粘着力よりも強い粘着力があるものであればよい。ただし、材料の選択に際しては、粘着性物質が被印刷物に付着したり、粘着性物質の接触によって被印刷物が変質したりすることのないように注意を要する。
なお、ゴミ除去パッド15は、空洞となった芯部を有し、芯部の外周をウレタンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリル・ブタジエンゴム、塩化ビニル樹脂、その他の材料で覆うようにして構成してもよい。そして、空洞となった芯部は、空気や不活性ガス(窒素、ヘリウム、アルゴンなど)等の流体によって満たされていることが好ましい。
ゴミ除去パッド15が、ウレタンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリル・ブタジエンゴム、塩化ビニル樹脂等の樹脂のみでできている場合、周囲の環境温度が低下すると、これら樹脂の柔靭性が劣化してくる。この場合、空洞となった芯部を設けて流体を併用すると、これら樹脂の柔靭性の劣化をカバーできるので、周囲の環境温度が低下しても、確実にゴミを除去できる。
また、空洞となった芯部の流体圧は、当接面18のゴミの付着面への押付圧よりも高い圧力が設定されていることがより好ましい。
そして、空洞となった芯部の流体圧の圧力を調整可能な、流体圧調整手段を有していることがより一層好ましい。流体圧調整手段としては、たとえば調圧弁を用いる。これによって、除去したいゴミの種類に応じて、ゴミ除去パッド15の当接面18におけるゴミの付着面への押付力を適宜調整することが可能となる。
【0033】
ゴミ除去パッド15の当接面18の形状は、本実施形態では球面状であったが、これに限らず、放物線状、双曲線状、椎の実状(弾頭状)などの湾曲形状や、あるいは円錐状などの傾斜形状でもよく、要するに外側から内側に向かうに従って、凸状に縮径されていればよい。
【0034】
ゴミの付着面の形状は、本実施形態では文字板形成部41の平板状の印刷面42であったが、これに限らず、曲面形状、変形形状、模様形状等の凹凸を有する形状の表面であってもよい。これらのような形状の付着面であっても、ゴミ除去パッド15が付着面に沿って変形して密着するので、良好にゴミを除去することができる。あるいは、ゴミの付着面の形状は、フィルム状、シート状に形成されているものでもよい。また、付着面の材質も、紙、プラスチック、金属、その他の材質が採用でき、要するに、ゴミの付着面の形状・材質は、ゴミ除去パッド15が密着して粘着できる形状・材質であればいかなるものでもよい。
また、ゴミ除去パッド15を備えたゴミ除去装置1は、本実施形態では印刷工程の前工程として設けられていたが、これに限らず、製品を充填する前の空容器のゴミを除去する工程など、付着したゴミを除去する必要がある場合に利用できる。
【0035】
【発明の効果】
このような本発明によれば、ゴミ除去パッドの当接面がゴミの付着面に向けて凸状に縮径しているので、この当接面が粘着力により良好に付着面に密着し、確実にゴミを除去できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるゴミ除去装置を示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかるゴミ除去装置を示す正面図である。
【図3】ゴミ除去パッドの文字板への当接状態を示す側面図である。
【図4】ゴミ除去パッドの文字板への密着状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1…ゴミ除去装置、2…シュート、3…ゴミ除去位置、4…ベース、10…進退手段である駆動機構、13…反転ユニット、15…ゴミ除去パッド、16…ワーク固定部材、18…当接面、30…ゴミ集積手段、31…ゴミ集積パッドである粘着シート、33…ゴミ集積位置、40…ワーク、41…文字板形成部、42…付着面である印刷面。
Claims (5)
- 時計の文字板の印刷面に当接される当接面を備えた弾性変形可能なゴミ除去パッドであって、
前記ゴミ除去パッドの材質は、全体がシリコンゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリル・ブタジエンゴム、塩化ビニル樹脂のうちいずれかで構成され、
前記ゴミ除去パッドの形状は略柱状に構成され、
前記当接面の形状は外側から中心部に向って凸状の曲面を有する
ことを特徴とするゴミ除去パッド。 - 請求項1に記載のゴミ除去パッドと、
前記ゴミ除去パッドが取り付けられる取付部と、
前記取付部を前記印刷面に対して進退させる進退手段とを含んで構成されている
ことを特徴とするゴミ除去装置。 - 請求項2に記載のゴミ除去装置において、
前記ゴミ除去パッドに付着したゴミを除去して集積するゴミ集積手段を備えている
ことを特徴とするゴミ除去装置。 - 請求項3に記載のゴミ除去装置において、
前記ゴミ集積手段は、ブチルゴム、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、ニトリル・ブタジエンゴム、塩化ビニル樹脂のうちいずれかで構成されているゴミ集積パッドを備え、前記ゴミ集積パッドに前記ゴミ除去パッドの当接面が当接可能に設けられている
ことを特徴とするゴミ除去装置。 - 請求項1に記載のゴミ除去パッドを用いて時計の文字板の印刷面から当該ゴミを除去する
ことを特徴とするゴミ除去方法。
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