JP3799978B2 - 交流電圧検出回路および方法、充電回路および方法、チョッパ充電回路および方法、電子機器ならびに計時装置 - Google Patents

交流電圧検出回路および方法、充電回路および方法、チョッパ充電回路および方法、電子機器ならびに計時装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力端子間に接続されるインダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたか否かを検出するのに好適な交流電圧検出回路および方法、充電回路および方法、チョッパ充電回路および方法、電子機器ならびに計時装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
発電機によって発電された交流電圧をコンデンサや電池に充電する充電回路として、ブリッジ型の充電回路が知られている。図15は、従来の充電回路の回路図である。この充電回路においては、発電機AGの出力端子A、Bの電圧と電源Vddの電圧とを比較するコンパレータCOM1、COM2、発電機AGの出力端子A、Bの電圧とグランドGNDの電圧を比較するコンパレータCOM3、COM4、および充電電流を蓄電する大容量のコンデンサCが各々設けられている。そして、各コンパレータCOM1〜COM4の出力によりPチャンネルFETP1、P2、N1、N2のオン・オフが制御される。
【0003】
ここで、出力端子Aの電圧がグランドGNDの電圧以下になると、コンパレータCOM3によってNチャンネルFETN1がオン状態とされるので、出力端子AG1が接地される。また、出力端子Bの電圧が電源Vddの電圧を越えると、コンパレータCOM2によって、PチャンネルFETP2がオンとされるので、電荷が矢印の経路でコンデンサCに充電される。この場合、出力端子Bの電圧が電源Vddの電圧を越えない限り、PチャンネルFETP2はオンとならないので、矢印と逆の経路で電流が流れて、コンデンサCが放電するといった不都合が生じないようになっている。
【0004】
このように、従来の充電回路にあっては、電界効果トランジスタとコンパレータを組み合わせて、一定の条件の下に一方向に電流を流す一方向性ユニットを構成し、これによって、交流電圧を効率よく充電できるようになされている。
【0005】
この充電回路にあっては、発電機AGが発電しない期間においても、コンデンサCに蓄積された電気エネルギーがコンパレータによって消費されてしまい、充電効率が低下するといった問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、コンパレータは、電界効果トランジスタで構成されるがそのトランジション周波数は消費電流が少ない程、低くなる。また、コンパレータの動作速度は、そこに用いられる電界効果トランジスタのトランジション周波数に応じて定まり、トランジション周波数が低い程、動作速度が遅くなる。上述したように、発電検出用のコンパレータには低消費電流タイプのものを使用する必要があるので、出力端子A、B間に一定レベルを越える起電圧がコンパレータに入力されても、すぐには発電を検出することができない。
【0007】
ここで、発電検出用のコンパレータに入力する閾値電圧を下げて、早期に発電を検出することも考えられる。しかし、閾値電圧を下げると交流発電機AGの出力用コイルにノイズが誘起されたときに誤動作してしまう。このため、閾値電圧を下げるのには、限界がある。
この点について、具体的に説明する。図16は、出力端子A、B間に発生する起電圧VGと閾値電圧VDの関係を示したものである。この例では、ノイズNによって誤動作しないように、閾値電圧VGを設定してある。このため、時刻t0から時刻t1までの期間は、起電圧が発生しているにも拘わらず、発電状態を検出することができないといった問題がある。
【0008】
また、このようなチョッパ式充電回路においては、出力端子A、B間に発生する起電圧が極小さい場合は、出力用コイルのインダクタンスに蓄積されたエネルギーが少ないため、チョッパ電圧に変換してもコンデンサCの端子電圧Vdd以上に昇圧せず、コンデンサCを充電することなく出力用コイルの内部抵抗などによって消費されてしまうこととなる。また、出力端子A、B間に発生する起電圧が大きい場合でも、充電を開始してチョッパ電圧がコンデンサCの端子電圧Vdd以下になると、コンデンサCを充電することなく出力用コイルの内部抵抗などによって消費されてしまうこととなる。このような出力用コイルの内部抵抗などによって消費されていたインダクタンスに蓄積されたエネルギーをコンデンサCに充電することができれば、チョッパ式充電回路の充電効率を更に高くすることができると考えられる。
【0009】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、充電効率を高くすることができ、また、入力端子間に接続されるインダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたか否かを早期に検出することができる交流電圧検出回路、これを適用した充電回路、チョッパ充電回路、電子機器および計時装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の交流電圧検出回路は、第1入力端子と第2入力端子との間に接続されるインダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたか否かを検出するものであって、前記第1入力端子に接続される第1容量素子と、前記第2入力端子に接続される第2容量素子と、前記インダクタンス素子に交流電圧の誘起が開始されると、前記第1または第2入力端子のうち一方の入力端子に接続される容量素子を含む充電経路を形成する一方、他方の入力端子に接続される容量素子を含む充電経路を遮断する充電手段と、前記第1入力端子および前記第2入力端子の各電圧を基準電圧と比較し、比較結果に応じて前記インダクタンス素子に交流電圧が誘起されたことを検出する検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
この発明によれば、インダクタンス素子に交流電圧が生じると、一方の入力端子に接続される容量素子に電荷が充電される。そして、交流電圧の位相が180度進んで他方の入力端子の電圧が一方の入力端子の電圧より高くなると、他方の入力端子の電圧は、交流電圧と容量素子に充電された電圧となる。従って、他方の入力端子の電圧は倍昇圧されることになる。このため、検出部は、倍昇圧された電圧に基づいて検出を行うことができる。この場合、インダクタンス素子にノイズが誘起されたとしても、それは、容量素子によって積分されてしまうので、ノイズによって検出部が誤動作するといったことは殆どない。
【0012】
また、本発明の交流電圧検出回路は、第1入力端子と第2入力端子との間に接続されるインダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたか否かを検出するものであって、前記第1入力端子とライン間に接続される第1ダイオードと、前記第1入力端子と前記ライン間に接続される第1容量素子および第1スイッチング素子と、前記第2入力端子と前記ライン間に接続される第2ダイオードと、前記第2入力端子と前記ライン間に接続される第2容量素子および第2スイッチング素子と、前記インダクタンス素子に連続した交流電圧が誘起されている期間は、前記第1または第2スイッチング素子のうちいずれか一方をオンし、他方をオフするように制御するとともに、前記第1および第2入力端子のうち当該期間終了直前に端子電圧が低い方の入力端子と前記ライン間に接続されるスイッチング素子を当該期間終了後にオンするように制御する制御部と、前記第1入力端子および前記第2入力端子の各電圧を基準電圧と比較し、比較結果に応じて前記インダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことを検出する検出部とを備えたことを特徴とする。
【0013】
ここで、上述した交流発電検出回路は、前記第1または第2容量素子のうち、前記検出部によって交流電圧が誘起されたことが検出された時点において充電されている素子の電荷を放電する放電部を備えることが好ましい。
【0014】
くわえて、前記放電部は、前記第1入力端子と前記ライン間に接続される第3スイッチング素子と、前記第2入力端子と前記ライン間に接続される第4スイッチング素子とを備え、前記検出部によって予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出された時点において、前記第1または第2スイッチング素子のうちオンとなっている素子に対応する前記第3または第4スイッチング素子をオンさせるものであってもよい。
【0015】
次に、本発明に係る充電回路は、第1入力端子と第2入力端子との間に接続されるインダクタンス素子に誘起される交流電圧を整流して、第1ラインと第2ライン間に接続される容量素子に充電するものであって、前記第1ラインと前記第1入力端子間に接続される第1スイッチング素子と、前記第1ラインと前記第2入力端子間に接続される第2スイッチング素子と、前記第2ラインと前記第1入力端子間に並列に接続される第3スイッチング素子および第1ダイオードと、前記第2ラインと前記第2入力端子間に並列に接続される第4スイッチング素子および第2ダイオードと、前記第2ラインと前記第1入力端子間に直列に接続される第5スイッチング素子および第1補助容量素子と、前記第2ラインと前記第2入力端子間に直列に接続される第6スイッチング素子および第2補助容量素子と、前記第1および第2ラインの各電位と、前記第1および第2入力端子の各電位とに基づいて、前記第1乃至第4スイッチング素子のオン・オフを制御する第1制御部と、前記第1および第2入力端子と前記第2ライン間の各電圧を基準電圧と比較し、比較結果に応じて前記インダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことを検出すると、前記第1制御部に電源を給電する給電部と、前記インダクタンス素子に連続した交流電圧が誘起されている期間の終了直前に端子電圧が低い方の入力端子に対応する前記第5または第6スイッチング素子を当該期間終了後にオンさせる第2制御部とを備えたことを特徴とする。
【0016】
この充電回路は、前記第1または第2容量素子のうち、前記給電部によって予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出された時点において充電されている素子の電荷を放電する放電部を備えることが好ましい。
【0017】
さらに、前記放電部は、前記給電部によって予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出された時点において前記第5または第6スイッチング素子のうちオンとなっている素子に対応する前記第3または第4スイッチング素子をオンさせることが好ましい。
【0018】
次に、本発明のチョッパ式充電回路は、第1入力端子と第2入力端子との間に接続されるインダクタンス素子に誘起される交流電圧をクロック信号に同期してチョッパ昇圧し、第1ラインと第2ライン間に接続される容量素子に充電するものであって、前記第1ラインと前記第1入力端子間に接続される第1スイッチング素子と、前記第1ラインの電位と前記第1入力端子の電位を比較し、比較結果に基づいて前記第1スイッチング素子のオン・オフを制御する第1制御部と、前記第1ラインと前記第2入力端子間に接続される第2スイッチング素子と、前記第1ラインの電位と前記第2入力端子の電位を比較し、比較結果に基づいて前記第2スイッチング素子のオン・オフを制御する第2制御部と、前記第2ラインと前記第1入力端子間に並列に接続される第3スイッチング素子および第1ダイオードと、前記第2ラインの電位と前記第1入力端子の電位を比較し、比較結果に基づいて、前記第3スイッチング素子を前記クロック信号に同期してオン・オフさせる第3制御部と、前記第2ラインと前記第2入力端子間に並列に接続される第4スイッチング素子および第2ダイオードと、前記第2ラインの電位と前記第2入力端子の電位を比較し、比較結果に基づいて、前記第4スイッチング素子を前記クロック信号に同期してオン・オフさせる第4制御部と、前記第2ラインと前記第1入力端子間に直列に接続される第5スイッチング素子および第1補助容量素子と、前記第2ラインと前記第2入力端子間に直列に接続される第6スイッチング素子および第2補助容量素子と、前記第1および第2入力端子と前記第2ライン間の各電圧を基準電圧と比較し、比較結果に応じて前記インダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことを検出する検出部と、前記検出部によって、予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出された後、前記第1乃至4制御部に電源を給電する給電部と、前記インダクタンス素子に連続した交流電圧が誘起されている期間の終了直前に端子電圧が低い方の入力端子に対応する前記第5または第6スイッチング素子を当該期間終了後にオンさせる補助容量素子選択部とを備えたことを特徴とする。
【0019】
このチョッパ充電回路は、前記第1または第2補助容量素子のうち、前記検出部によって予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出された時点において充電されている素子の電荷を放電する放電部を備えることが好ましい。
【0020】
ここで、前記放電部は、前記検出部によって予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出された時点において前記第5または第6スイッチング素子のうちオンとなっている素子を、当該素子に対応する前記第3または第4スイッチング素子のオン・オフに同期してオン・オフさせることが望ましい。
【0021】
さらに、上述したチョッパ充電回路は、前記検出部によって予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出された時点において前記第1または第2補助容量素子に蓄電されている電荷を前記容量素子に転送する転送手段を備えることが望ましい。
【0022】
ここで、転送手段は、前記第1ラインと前記第1入力端子間に接続される第7スイッチング素子と、前記第1ラインと前記第2入力端子間に接続される第8スイッチング素子とを備え、前記検出部によって予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出されてから一定期間において、前記第7および第8スイッチング素子を同時にオン・オフさせ、前記第1または第2容量素子のうち電荷が蓄電されていないものに対応する前記第5または第6スイッチング素子のうち一方をオフさせるとともに、他方のスイッチング素子を前記第7および第8スイッチング素子と相補的にオン・オフさせることが好ましい。より具体的には、前記一定期間において、他方のスイッチング素子を前記第7および第8スイッチング素子がオンしている時にオフさせる一方、前記第7および第8スイッチング素子がオフしている時にオンさせればよい。
【0023】
くわえて、チョッパ充電回路の給電部は、前記第3および前記第4制御部に給電した後、前記第1および前記第2制御部への給電を開始することが好ましい。
ここで、前記給電部は、前記第3および前記第4制御部に給電した後、前記第3または前記第4制御部によって前記第3または第4スイッチング素子のオン・オフ制御が開始されたことを検出すると、前記第1および前記第2制御部への給電を開始することが望ましい。
【0024】
また、チョッパ充電回路において、前記第1ラインは電源ラインであり、前記第2ラインはグランドであってもよいし、逆に、前記第1ラインはグランドであってもよい。
【0025】
また、チョッパ充電回路において、前記検出部の消費電流を前記第3および第4制御部の消費電流よりも低く、前記第3および第4制御部の消費電流を前記第1および第2制御部の消費電流よりも低く設定することが好ましい。
【0026】
次に、本発明の電子機器は、上述したチョッパ充電回路を内蔵するとともに、前記チョッパ充電回路から給電される電力によって、動作することを特徴とする。
次に、本発明の計時装置は、上述したチョッパ充電回路と、前記チョッパ充電回路から給電され、時刻を計測する時計回路とを備えることを特徴とする。
次に、本発明の交流電圧検出方法は、第1容量素子が接続される第1入力端子と第2容量素子が接続される第2入力端子との間に介挿されるインダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたか否かを検出することを前提とし、前記インダクタンス素子に交流電圧の誘起が開始されると、前記第1または第2入力端子のうち一方の入力端子に接続される容量素子を含む充電経路を形成する一方、他方の入力端子に接続される容量素子を含む充電経路を遮断し、前記第1入力端子および前記第2入力端子の各電圧を基準電圧と比較し、比較結果に応じて前記インダクタンス素子に交流電圧が誘起されたことを検出することを特徴とする。
次に、本発明の交流電圧検出方法は、第1入力端子とライン間に接続される第1ダイオードと、第1入力端子と前記ライン間に接続される第1容量素子および第1スイッチング素子と、第2入力端子と前記ライン間に接続される第2ダイオードと、第2入力端子と前記ライン間に接続される第2容量素子および第2スイッチング素子とを備えた検出回路を用いて、前記第1入力端子と前記第2入力端子との間に接続されるインダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたか否かを検出することを前提とし、前記インダクタンス素子に連続した交流電圧が誘起されている期間は、前記第1または第2スイッチング素子のうちいずれか一方をオン、他方をオフさせ、前記第1および第2入力端子のうち当該期間終了直前に端子電圧が低い方の入力端子と前記ライン間に接続されるスイッチング素子を当該期間終了後にオンさせ、前記第1入力端子および前記第2入力端子の各電圧を基準電圧と比較し、比較結果に応じて前記インダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことを検出することを特徴とする。
次に、本発明の充電方法は、第1ラインと第1入力端子間に接続される第1スイッチング素子と、前記第1ラインと第2入力端子間に接続される第2スイッチング素子と、前記第2ラインと前記第1入力端子間に並列に接続される第3スイッチング素子および第1ダイオードと、前記第2ラインと前記第2入力端子間に並列に接続される第4スイッチング素子および第2ダイオードと、前記第2ラインと前記第1入力端子間に直列に接続される第5スイッチング素子および第1補助容量素子と、前記第2ラインと前記第2入力端子間に直列に接続される第6スイッチング素子および第2補助容量素子とを備えた充電回路を用いて、前記第1入力端子と前記第2入力端子との間に接続されるインダクタンス素子に誘起される交流電圧を整流して、前記第1ラインと前記第2ライン間に接続される容量素子を充電することを前提とし、前記第1および第2入力端子と前記第2ライン間の各電圧を基準電圧と比較し、比較結果に応じて前記インダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことを検出し、この検出後に、前記第1および第2ラインの各電位と、前記第1および第2入力端子の各電位とに基づいて、前記第1乃至第4スイッチング素子のオン・オフを制御し、前記インダクタンス素子に連続した交流電圧が誘起されている期間の終了直前に端子電圧が低い方の入力端子に対応する前記第5または第6スイッチング素子を当該期間終了後にオンさせることを特徴とする。
次に、本発明のチョッパ充電方法は、第1ラインと第1入力端子間に接続される第1スイッチング素子と、前記第1ラインの電位と前記第1入力端子の電位を比較し、比較結果に基づいて前記第1スイッチング素子のオン・オフを制御する第1制御部と、前記第1ラインと第2入力端子間に接続される第2スイッチング素子と、前記第1ラインの電位と前記第2入力端子の電位を比較し、比較結果に基づいて前記第2スイッチング素子のオン・オフを制御する第2制御部と、前記第2ラインと前記第1入力端子間に並列に接続される第3スイッチング素子および第1ダイオードと、前記第2ラインの電位と前記第1入力端子の電位を比較し、比較結果に基づいて、前記第3スイッチング素子を前記クロック信号に同期してオン・オフさせる第3制御部と、前記第2ラインと前記第2入力端子間に並列に接続される第4スイッチング素子および第2ダイオードと、前記第2ラインの電位と前記第2入力端子の電位を比較し、比較結果に基づいて、前記第4スイッチング素子を前記クロック信号に同期してオン・オフさせる第4制御部と、前記第2ラインと前記第1入力端子間に直列に接続される第5スイッチング素子および第1補助容量素子と、前記第2ラインと前記第2入力端子間に直列に接続される第6スイッチング素子および第2補助容量素子とを備えたチョッパ充電回路を用いて、前記第1入力端子と前記第2入力端子との間に接続されるインダクタンス素子に誘起される交流電圧を前記クロック信号に同期してチョッパ昇圧し、前記第1ラインと前記第2ライン間に接続される容量素子を充電することを前提とし、前記第1および第2入力端子と前記第2ライン間の各電圧を基準電圧と比較し、比較結果に応じて前記インダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことを検出し、前記検出部によって、予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出された後、前記第1乃至4制御部に電源を給電し、前記インダクタンス素子に連続した交流電圧が誘起されている期間の終了直前に端子電圧が低い方の入力端子に対応する前記第5または第6スイッチング素子を当該期間終了後にオンさせることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、チョッパ式充電回路を適用した腕時計を本発明の一実施形態として説明する。
【0028】
<1.第1実施形態>
<1−1:第1実施形態の構成>
図1は、本実施形態に係わる腕時計に使用されるチョッパ式充電回路の回路図である。
チョッパ式充電回路100は、交流発電機AGの発電状態の有無を検出する発電検出部10と、交流発電機AGの起電圧をパルス状のチョッパ電圧に変換するチョッパ回路20と、チョッパ回路20によって得られるチョッパ電圧が充電されるメインコンデンサ30から大略構成されている。ここで、メインコンデンサ30は高電位側ラインLHと低電位側ラインLLとの間に接続されている。以下の説明では、低電位側ラインLLを基準とした高電位側ラインLHの電圧をVddと称することにする。また、図1において符号Lは交流発電機AGの出力用コイルであり、その出力端子AG1、AG2がチョッパ式充電回路100の各入力端子に接続されている。
【0029】
<1−1−1:発電検出部>
まず、発電検出部10について説明する。発電検出部10は、交流発電機AGの出力端子AG1、AG2の電圧を予め定められた閾値と比較して、閾値を越えた場合に交流発電機AGが発電状態にあると判別するものであり、例えば、図2に示す回路によって構成される。
【0030】
図2において、抵抗R1を介して接地されるコンパレータCOM5の正入力端子は、出力端子AG1と接続されており、また、その負入力端子には基準電圧Vrefが供給されている。一方、抵抗R2を介して接地されるコンパレータCOM6の正入力端子は、出力端子AG2と接続されており、また、その負入力端子には基準電圧Vrefが供給されている。また、基準電圧Vrefは、交流発電機AGが発電状態にあるか否かを検出できるように、グランドGNDの電圧を上回るように設定されている。
【0031】
従って、コンパレータCOM5、COM6のうちいずれか一方の出力信号がハイレベルとなれば発電状態にあることを検出することができる。このため、オア回路11は両信号の論理和を算出し、これを交流発電機AGが発電状態にあるか否かを示す信号φAGとして出力する。また、ノア回路13の一方の入力端子には、後述するSRラッチ回路6(図1参照)で生成される信号φSが反転回路12を介して供給され、その他方の入力端子には、オア回路11の出力信号φAGが供給される。これらの信号に基づいてノア回路13は信号φSLを生成する。
【0032】
この信号φSLは、後述するAG2検出部3およびAG1検出部4に電源を給電する制御信号として用いられ、信号φSLが発電状態を指示する時(ローレベル)、AG2検出部3およびAG1検出部4が動作し、出力用コイルLの各出力端子AG1、AG2の電圧が所定レベルを越えたか否かを検出する。そして、チョッパ回路20のノア回路NOR3、タイマカウンタ5、SRラッチ回路6からなる部分は、所定レベルを越える起電圧が発生していることが検出されると、検出時から一定時間が経過するまで、信号φSをアクティブにする。
【0033】
これにより、Vdd検出部1および2が動作し、メインコンデンサ30に対する充電が可能となる。すなわち、発電検出部10における発電状態の検出を契機として、チョッパ式充電回路100の各部分への給電が順次行われることになる。従って、交流発電機AGの出力端子AG1、AG2間に起電圧が発生してから、信号φSLをアクティブとするまでの時間が短い程、発生した起電圧を有効に利用することができる。
【0034】
<1−1−2:チョッパ回路>
次に、チョッパ回路20の主要部は、図1に示す通り、PチャンネルFETP1、P2が、各出力端子AG1、AG2と高電位側ラインLHとの間に各々接続され、NチャンネルFETN1、N2が、出力端子AG1、AG2と低電位側ラインLLとの間に接続されるブリッジ型の構成となっている。このチョッパ回路20では、NチャンネルFETN1、N2をチョッパ動作させ、出力用コイルLに誘起される交流発電機AGの起電圧をチョッパ昇圧して、メインコンデンサ30を充電するようになっている。
【0035】
また、出力端子AG1と低電位側ラインLLとの間には、ダイオードd1が挿入されるとともに、サブコンデンサC1とNチャンネルFETN1'が直列に接続されている。一方、出力端子AG2と低電位側ラインLLとの間には、ダイオードd2が並列に接続されるとともに、サブコンデンサC2とNチャンネルFETN2'が直列に接続されている。なお、この例では、ダイオードd1、d2を設けたが、チョッパ回路20を集積回路として構成する場合には、ダイオードd1、d2としてNチャンネルFETN1、N2に付随する寄生ダイオードを利用してもよい。
【0036】
ここで、サブコンデンサC1、C2の機能について、図3、図4を参照して説明する。図3は、NチャンネルFETN2'をオン状態とする一方、NチャンネルFETN1'をオフ状態にした場合におけるサブコンデンサC2とその周辺構成の等価回路を示す回路図であり、図4は、この状態における出力端子AG1と出力端子AG2の電圧を示すタイミングチャートである。
【0037】
出力用コイルLに起電圧が誘起され、図4に示すように、時刻t1からAG2側が正極の起電圧が発生したとすると、この起電圧によってサブコンデンサC2が充電される。このとき、ダイオードd1はオン状態となって、AG2→C2→d1→AG1の経路で閉ループが形成され、充電電流がサブコンデンサC2に流れ込む。このため、AG2側が正極の起電圧が、時刻t2において最大となった後、次第に小さくなっても、サブコンデンサC2に充電された電荷が放電されない。従って、出力端子AG2の電圧は、時刻t2以降も減少しない。
【0038】
一方、時刻t3からAG1側が正極の起電圧が発生すると、ダイオードd1はオフ状態となる。出力端子AG1の電圧は、出力用コイルLの両端に誘起される起電圧とサブコンデンサC2の電圧とを加算したものとなる。このため、時刻t3以降において、出力端子AG1の電圧は、時刻t3における出力端子AG1の電圧Vg2と起電圧を加算したものとなり、図に示すように昇圧される。換言すれば、ダイオードd1とサブコンデンサC2によって、起電圧を2倍に昇圧することができる。
【0039】
従って、上述した発電検出部10は、2倍に昇圧された起電圧に基づいて発電検出を行うことが可能となる。このため、例えば、発電検出部10の基準電圧Vrefが、図4に示すV1として設定されているとすれば、時刻t4から発電検出部10の応答時間tdが経過した後、信号φSLをアクティブにすることができる。一方、仮に、サブコンデンサC1、C2を備えていないとすれば、さらに、時間が経過して起電圧がV1を越えた時、始めて発電検出部10が発電状態を検知することになる。換言すれば、起電圧を2倍に昇圧することによって、発電状態を早く検知することができる。この結果、従来、有効な起電圧が発生しているにも拘わらず、充電できなかった期間において、チョッパ回路20を動作させ、充電効率を高めることが可能となる。
【0040】
ここで、Vdd検出部1、2の回路図を、図5に示す。なお、図5において括弧で示した符号は、Vdd検出部2に対応するものであり、括弧外の符号はVdd検出部1に対応するものである。この図に示すように、Vdd検出部1(2)は、コンパレータCOM1(COM2)、スイッチS1(S3)、S2(S4)から構成される。コンパレータCOM1(COM2)の正入力端子は高電位側ラインLHに接続され、その負入力端子は交流発電機AGの出力端子AG1(AG2)に接続されている。このため、スイッチS1(S3)がオフ、スイッチS2(S4)がオンの状態において、電源電圧Vddが出力端子AG1(AG2)の電圧を越えると、信号φP1(φP2)がローレベルとなり、PチャンネルFETP1(P2)がオンとなる。一方、電源電圧Vddが出力端子AG1の電圧を下回ると、信号φP1(φP2)がハイレベルとなり、PチャンネルFETP1(P2)がオフとなる。従って、PチャンネルFETP1(P2)は、出力端子AG1(AG2)の電圧が電源電圧Vddを上回った場合にのみ電流を出力端子AG1(AG2)から高電位側ラインLHに供給する。
【0041】
充電効率を考慮すれば、交流発電機AGの出力端子AG1、AG2の電圧が電源電圧Vddを上回れば、直ちにPチャンネルFETP1、P2をオンにすることが望ましい。このため、コンパレータCOM1、COM2の消費電流は、比較的大きく、高速動作に対応できるようになっている。しかし、交流発電機AGが発電していない期間や、発電しても起電圧が小さい期間にあっては、充電することができないので、コンパレータCOM1、COM2を動作させる必要はない。そこで、本実施形態にあっては、Vdd検出部1の内部にスイッチS1、S2を、Vdd検出部2にスイッチS3、S4を設け、これらを信号φSによって制御することにより、コンパレータCOM1、COM2の消費電流を削減している。
【0042】
ここで、スイッチS1(S3)はPチャンネルFETP1(P2)のゲートと電源Vddの間に、スイッチS2(S4)はコンパレータCOM1(COM2)の負電源端子と低電位側ラインLLの間に設けられている。信号φSがハイレベルになるとスイッチS1(S3)がオン、スイッチS2(S4)がオフとなり、信号φSがローレベルになるとスイッチS1(S3)がオフ、スイッチS2(S4)がオンとなるようにスイッチS1(S3)、S2(S4)は構成されている。従って、信号φSをローレベルにすると、コンパレータCOM1(COM2)に電源が供給され、その比較結果に応じてPチャンネルFETP1(P2)のオン・オフが制御される。一方、信号φSをハイレベルにすると、コンパレータCOM1(COM2)への電源供給が遮断され、また、PチャンネルFETP1(P2)がオフとなる。すなわち、信号φSによって、Vdd検出部1および2を動作させるか否かを制御することができ、動作させない場合には、コンパレータCOM1およびCOM2の消費電流を削減することができる。
【0043】
次に、AG2検出部3およびAG1検出部4は、出力端子AG2と出力端子AG1の電圧を基準電圧Vref1、2と各々比較するために用いられる。図6は、AG2検出部3およびAG1検出部4の回路図である。なお、図6において括弧で示した符号は、AG1検出部4に対応するものであり、括弧外の符号はAG2検出部3に対応するものである。
【0044】
図6に示すように、AG2検出部3(AG1検出部4)は、コンパレータCOM3(COM4)、およびスイッチS5(S7)、S6(S8)を備えている。コンパレータCOM3(COM4)の正入力端子は交流発電機AGの出力端子AG2(AG1)に接続され、その負入力端子には基準電圧Vref2(Vref1)が供給される。基準電圧Vref2(Vref1)は、グランドGNDの電圧をわずかに上回る電圧に設定されている。
【0045】
出力端子AG2(AG1)の電圧が基準電圧Vref2(Vref1)を越えると、信号CN1(CN2)がハイレベルとなり、出力端子AG2(AG1)の電圧が基準電圧Vref2(Vref1)を下回ると、信号CN1(CN2)がローレベルとなる。
AG2検出部3(AG1検出部4)において、コンパレータCOM3(COM4)の出力端子と低電位側ラインLLとの間にはスイッチS5(S7)が設けられており、また、コンパレータCOM3(COM4)の負電源端子と低電位側ラインLLの間にはスイッチS6(S8)が設けられている。スイッチS5(S7)、S6(S8)は、信号φSLがハイレベルになると、スイッチS5(S7)がオン、スイッチS6(S8)がオフとなり、信号φSLがローレベルになると、スイッチS5(S7)がオフ、スイッチS6(S8)がオンとなるように構成されている。従って、信号φSLをローレベルにすると、コンパレータCOM3(COM4)に電源が供給され、その比較動作が行われる。一方、信号φSLをハイレベルにすると、コンパレータCOM3(COM4)への電源供給が遮断される。従って、信号φSLによって、AG2検出部3(AG1検出部4)を動作させるか否かを制御することができ、動作させない場合には、コンパレータCOM3(COM4)の消費電流を削減することができる。
【0046】
次に、サブコンデンサ選択部7の回路図を図7に示す。サブコンデンサ選択部7は、主に第1乃至第3の機能を有する。第1の機能は、出力端子AG1、AG2のうち発電終了直前に正極の起電圧が発生していた一方の出力端子を特定し、次の発電に備え他方の出力端子に接続されるサブコンデンサを選択する機能である。第2の機能は、サブコンデンサC1またはC2に蓄積された電荷を放電させるようにNチャンネルFETN1、N1'、N2、N2'を制御する機能である。第3の機能は、起電圧をチョッパ昇圧するようにNチャンネルFETN1、N2を制御する機能である。
【0047】
まず、第1の機能に係る構成について説明する。上述したようにAG2検出部3の出力信号CN1は、出力端子AG2の電圧が基準電圧Vref1を上回るときにハイレベルとなる一方、AG1検出部4の出力信号CN2は、出力端子AG1の電圧が基準電圧Vref2を上回るときにハイレベルとなる。第2ラッチ回路70のクロック端子には信号CN1が供給され、そのクリア端子には信号CN2がインバータ71を介して供給される。このため、第2ラッチ回路70の出力信号71sは、出力端子AG2に起電圧が発生するとハイレベルになる一方、出力端子AG1に起電圧が発生するとローレベルになる。すなわち、信号71sの論理レベルによって、出力端子AG1、AG2のうちいずれの端子に起電圧が発生しているかを特定することができる。以下の説明では、信号71sを起電圧端子特定信号71sと称する。
【0048】
次に、レジスタ72は、例えば、Dフリップフロップで構成されており、クロック端子の電圧がハイレベルからローレベルに変化するときに、データ入力端子の論理レベルを取り込んで出力するようになっている。このデータ入力端子には、起電圧端子特定信号71sが供給されている。
【0049】
次に、発電検出部10の出力信号φSLは、上述したように発電期間においてローレベルとなる一方、非発電期間においてハイレベルとなる。ここで、立ち上がりエッジ検出回路EDは、信号φSLの立ち上がりエッジに同期して短時間だけローレベルとなる発電終了信号EDsを生成する。レジスタ72のクロック端子には、発電終了信号EDsが供給されているから、レジスタ72は発電終了時における起電圧端子特定信号71sの論理レベルを記憶する。そして、レジスタ72は、この記憶状態を発電端子選択信号72sとして出力する。
【0050】
この発電端子選択信号72sはアンド回路73およびオア回路74を介して信号N1g'として、サブコンデンサC1を選択するNチャンネルFETN1'に出力される一方、インバータ75、アンド回路76およびオア回路77を介してサブコンデンサC2を選択するNチャンネルFETN2'に出力される。詳細は後述するが、少なくとも信号φSLがハイレベル期間、すなわち、非発電状態で次の発電を待機している状態では、アンド回路73、76に供給される信号はハイレベルとなっており、また、オア回路74、77に各々供給される信号はローレベルになっている。従って、次の発電を待機している状態では、信号N1g'の論理レベルは発電端子選択信号72sの論理レベルと一致し、信号N2g'の論理レベルは発電端子選択信号72sの論理レベルを反転したものとなる。
【0051】
例えば、発電終了直前に出力端子AG2側が正極の起電圧が発生していたとすると、起電圧端子特定信号71sは出力端子AG2を示すハイレベルとなり、これが、レジスタ72によって記憶されるため、次の発電を待機している状態において、発電端子選択信号72sはハイレベルとなる。このため、待機状態では、信号N1g'がハイレベルとなりNチャンネルFETN1'がオン状態となって、サブコンデンサC1が選択される。一方、信号N2g'がローレベルとなりNチャンネルFETN2'がオフ状態となるので、サブコンデンサC2が非選択となる。これにより、次の発電時に起電圧が発生する出力端子AG1に接続されるサブコンデンサC1が待機状態で選択されるとこになる。すなわち、サブコンデンサ選択部7は、正極の起電圧が発生している出力端子を特定する信号CN1、CN2に基づいて、発電終了直前において起電圧が発生した出力端子を特定し、低電圧側の出力端子(他方の出力端子)に接続されるサブコンデンサを選択するように構成されている。
【0052】
以上説明した第1の機能によって、発電が終了した後、次に正極の起電圧が発生する側の出力端子に接続されるサブコンデンサを予め選択しておくことができるので、次に、起電圧が発生すると、直ちにサブコンデンサへの充電が行われることになる。この結果、交流発電機AGが発電を開始した直後に発生する起電圧によって、サブコンデンサを用いた昇圧を開始することができ、発電検出部10における発電検出を早めることができる。
【0053】
次に、第2の機能に係る構成について説明する。信号φN1は、図1に示すオア回路OR1の出力信号である。その論理レベルは、信号CN1がローレベルの時(出力端子AG2側が正極の起電圧が発生していない時)に、クロック信号CLK1と一致する一方、信号CN1がハイレベルの時(出力端子AG2側が正極の起電圧が発生している時)にハイレベルとなる。また、信号φN2は、図1に示すオア回路OR2の出力信号である。その論理レベルは、信号CN2がローレベルの時(出力端子AG1側が正極の起電圧が発生していない時)に、クロック信号CLK1と一致する一方、信号CN2がハイレベルの時(出力端子AG1側が正極の起電圧が発生している時)にハイレベルとなる。通常のチョッパ昇圧を行うのであれば、NチャンネルFETN1、N2のうち、正極の起電圧が発生している側の出力端子に接続されるNチャンネルFETをオン・オフさせるとともに、他方の出力端子に接続されるNチャンネルFETをオン状態とすればよい。従って、信号φN1を用いてNチャンネルFETN1を制御するとともに、信号φN2を用いてNチャンネルFETN2を制御すればよい。
【0054】
ところで、この例では、サブコンデンサC1、C2を用いて起電圧を昇圧しているので、信号φSLがハイレベルからローレベルに遷移する時点では、選択されたサブコンデンサに電荷が蓄電されている。このため、信号φSLがローレベルとなり、AG2検出部3およびAG1検出部4に給電が行われている期間中に、サブコンデンサC1、C2を低電位側ラインLLから切り離して、NチャンネルFETN1、N2をチョッパ動作させると、発電が終了した時点で、選択されたサブコンデンサに電荷が残っていることになる。すると、当該サブコンデンサが次に選択された時点でも電荷が残っているから、交流発電機AGの出力端子間に起電圧が全く発生していないにも拘わらず、当該サブコンデンサに接続される出力端子の電圧が高レベルとなる。このため、わずかな起電圧で発電検出部10が誤って発電状態を検出してしまう。
【0055】
そこで、この例では、誤動作が起こらないようにサブコンデンサに蓄積された電荷を放電するように2つのリセット工程を設けている。第1のリセット工程は、チョッパ昇圧の開始直後に設けられている。第1のリセット工程では、サブコンデンサC1、C2に充電された電荷を放電するための放電期間において、選択されたサブコンデンサに接続されるNチャンネルFETをオン・オフさせるとともに、このNチャンネルFETと並列に接続されるチョッパ駆動用のNチャンネルFETを同期して動作させるようにしている。なお、第1のリセット工程では、チョッパ昇圧は行われない。
【0056】
また、第2のリセット工程は、チョッパ昇圧が行われる期間中に設けられている。第2のリセット工程では、起電圧が発生している出力端子に接続されたチョッパ駆動用のNチャンネルFETをオン・オフさせるとともに、これに並列に接続されているサブコンデンサ選択用のNチャンネルFETを同期して動作させるようにしている。これらのリセット工程によって、サブコンデンサに充電された電荷が確実に放電されることになる。
【0057】
図7に示すタイマカウンタ78は、サブコンデンサC1、C2に充電された電荷を放電するための放電期間を計測するために用いられる。タイマカウンタ78は、リセット端子の電圧がローレベルになるとカウント値をリセットするとともに、カウント値が所定値になるとハイレベルとなるリップルキャリイ信号78sを生成するように構成されている。また、図に示すようにタイマカウンタ78のクロック端子にはクロック信号CLK1が供給され、そのリセット端子には、信号φSLがインバータ79を介して供給されている。従って、タイマカウンタ78は、信号φSLがハイレベルからローレベルに遷移すると(発電検出部10において発電状態が検出されるに至ると)、クロック信号CLK1のカウントを開始する。そして、カウント値が所定値に至ると、リップルキャリイ信号78sの論理レベルをハイレベルに変化させる。
【0058】
次に、第1ラッチ回路80は、リップルキャリイ信号78sの立ち上がりに同期してハイレベルとなり、信号φSLの立ち上がりに同期してローレベルとなる信号80sとこれを反転した信号80s'を出力する。信号80s'は上述した放電期間においてハイレベルとなる一方、信号80sは放電期間においてローレベルとなる信号である。
【0059】
次に、アンド回路81は、信号φSLをインバータ79によって反転したものとクロック信号CLK1との論理積を信号81sとして出力し、さらに、アンド回路82は、信号81sと信号80s'との論理積を信号82sとして出力する。従って、信号82sは、放電期間におけるクロック信号CLK1となる。
【0060】
次に、アンド回路83は、信号80sと信号φN1との論理積を信号83sとして出力し、さらに、オア回路84は信号83sと信号82sの論理和を信号N1gとしてNチャンネルFETN1のゲート端子に出力する。従って、信号N1gは、放電期間においてクロック信号CLK1と一致し、非放電期間において信号φN1と一致する。また、アンド回路85は、信号80sと信号φN2との論理積を信号85sとして出力し、さらに、オア回路86は信号85sと信号82sとの論理和を信号N2gとしてNチャンネルFETN2のゲート端子に出力する。従って、信号N2gは、放電期間においてクロック信号CLK1と一致し、非放電期間において信号φN2と一致する。
【0061】
次に、アンド回路73は、信号82sと発電端子選択信号72sとの論理積を信号73sとして出力し、さらに、オア回路74は信号83sと信号73sの論理和を信号N1g'としてNチャンネルFETN1'のゲート端子に出力する。従って、仮に、発電端子選択信号72sがハイレベルであるとすれば、信号N1g'は、放電期間においてクロック信号CLK1と一致し、非放電期間において信号φN1と一致する。すなわち、サブコンデンサC1が選択されそこに電荷が蓄電されている状態であれば、放電期間において、NチャンネルFETN1'がクロック信号CLK1に従ってオン・オフされることになる。一方、放電期間において、NチャンネルFETN1は、クロック信号CLK1に従ってオン・オフする。従って、クロック信号CLK1がハイレベルになると、NチャンネルFETN1とNチャンネルFETN1'が同時にオン状態となり、サブコンデンサC1に充電された電荷が放電されることになる(第1のリセット工程)。
【0062】
また、非放電期間(チョッパ動作期間)においてもクロック信号CLK1のハイレベルになると、NチャンネルFETN1とNチャンネルFETN1'が同時にオン状態となるから、サブコンデンサC1に充電された電荷が放電されることになる(第2のリセット工程)。このことは、サブコンデンサC2に対応する信号N2g'についても同様であり、信号N2g、N2g'によってNチャンネルFETN2、N2'を各々制御することにより、第1のリセット工程と第2のリセット工程が実行される。
【0063】
くわえて、非発電期間においては、信号N1gは信号φN1と一致し、信号N2gは信号φN2と一致するので、起電圧をチョッパ昇圧するようにNチャンネルFETN1、N2を制御することができる。従って、サブコンデンサ選択部7は、上述した第3の機能を実現できる。
【0064】
次に、図1に示すノア回路NOR1は、信号φN1と信号φN2に基づいて、出力端子AG1、AG2の電圧が基準電圧Vref1、Vref2を越えたか否か検出する。ここで、AG2検出部3およびAG1検出部4の基準電圧Vref1、Vref2は、例えば、発電検出部10の基準電圧Vrefと比較して小さな値に設定する。このように、基準電圧Vrefと基準電圧Vref1、Vref2を設定したのは以下の理由による。
【0065】
まず、基準電圧Vrefは、発電状態であるか否かを判定する基準となり、この判定によって発電状態が検知されると、これを契機にチョッパ回路20の各部分に電源が順次給電される。一方、交流発電機AGの出力用コイルLには、電磁波等によってパルス状のノイズが誘起されることがある。このようなノイズによって、発電状態を検知して、AG2検出部3およびAG1検出部4に電源を給電するとそこで消費される電力が無駄になり、却って充電効率が低下してしまう。
【0066】
そこで、本実施形態においては、基準電圧Vrefをノイズ等の影響を受けないように比較的高く設定してある。また、そのように基準電圧Vrefを設定しても交流発電機AGによる起電圧は、上述したようにサブコンデンサC1、C2とダイオードd1、d2によって倍昇圧されるので、起電圧の発生を早く検出することが可能である。くわえて、たとえ出力用コイルLにパルス状の電磁ノイズが混入したとしても、サブコンデンサC1、C2によって積分されるから、発電検出の誤動作は極めて少ない。これに対して、基準電圧Vref1、Vref2を比較的低い電圧値に設定したのは、AG2検出部3およびAG1検出部4は、発電状態であることが検出された後、電源が投入されるからである。すなわち、本実施形態では発電状態の検出精度が極めて高いので、基準電圧Vref1、Vref2を比較的低い電圧値に設定しても問題がないのである。
【0067】
次に、図1に示すノア回路NOR2は、信号φNとクロック信号CLKの負論理和を演算し、その出力信号をオア回路OR1、OR2に供給している。このため、信号φNがハイレベルの期間中は、クロック信号がオア回路OR1、OR2に供給されず、チョッパ動作が行われない。この意味において、ノア回路NOR2は、クロック禁止手段として機能する。
【0068】
次に、SRラッチ回路6は、セット端子Sがローレベルになると、出力信号をローレベルにセットし、リセット端子Rがローレベルになると、出力信号をハイレベルにセットするよう構成されており、例えば、反転型のSRフリップフロップを用いることができる。この例にあっては、セット端子Sに信号φNが供給されているので、信号φNがローレベルなると、すなわち、出力端子AG1、AG2の電圧が基準電圧Vref1、Vref2を越えると、SRラッチ回路6によってラッチされ、信号φSがローレベルとなる。上述したように、Vdd検出部1、2は、信号φSがローレベルになるとそれらに電源が供給され動作するので、出力端子AG1、AG2の電圧が基準電圧Vref1、Vref2を越えると、Vdd検出部1、2を動作させることができる。
【0069】
このように2段階の閾値を設けて、電源供給を制御したのは、以下の理由による。この例のようにチョッパ式充電回路100では、小さな起電圧を昇圧することが目的であり、グランドGNDの電圧をわずかに上回る電圧を基準電圧として、交流発電機AGの発電状態を検出し、その検出結果に基づいてAG2検出部3やAG1検出部4、さらにはVdd検出部1、2への電源供給を制御する必要がある。
【0070】
しかし、基準電圧を小さな値に設定すると、磁界等の外乱によって出力端子AG1、AG2間に起電圧が誘起された場合や、腕時計の使用者がわずかに腕を動かして昇圧しても充電できない小さな起電圧が生じた場合には、出力端子AG1、AG2の電圧が、電源電圧Vddを越えず、結局、充電電流を得ることができない。このような場合に、高速ではあるが消費電流の大きいコンパレータCOM1、COM2に給電して電流を消費したのでは、充電効率が低下してしまう。そこで、本実施形態にあっては、基準電圧Vrefおよび基準電圧Vref1、Vref2を用いて、交流発電機AGの起電圧を監視し、必要に応じて各コンパレータへの給電を制御して消費電流の削減を図っている。
【0071】
また、上述した給電制御に伴い、コンパレータCOM1〜COM6の消費電流を、以下のように設定している。
COM1、COM2>COM3、COM4>COM5、COM6
コンパレータCOM5、COM6の消費電流を最も小さく設定したのは、これらは発電検出部10の内部に設けられており、常時、交流発電機AGの起電圧を監視する必要があるからである。また、コンパレータCOM1、COM2の消費電流を最も大きく設定したのは、これらによって、充電の条件である出力端子AG1、AG2の電圧が電源Vddを越えることを検知するからである。さらに、コンパレータCOM3、COM4の消費電流をコンパレータCOM1、COM2に比較して小さく設定したのは、コンパレータCOM3、COM4は充電の前提条件を検知するものであるから、コンパレータCOM1、COM2に比較して動作速度は遅くてもよいからである。但し、コンパレータCOM3、COM4は、出力端子AG1、AG2が電源Vddを越えるまでにNチャンネルFETN1、N2を動作させる必要があるので、これを満たす程度の応答速度を持たせる必要がある。
【0072】
このように消費電流を設定することにより、消費電流の小さいものから大きいものへ順に給電を行うことができるので、消費電流をより削減して充電効率を向上させることができる。具体的には、コンパレータCOM1〜COM4における全消費電流は約500nAであり、これに対して、コンパレータCOM5、COM6の消費電流は約10nAである。従って、スタンバイ時の消費電流を通常動作時の約1/50にすることができる。
【0073】
ところで、コンパレータの動作速度は消費電流が少ないほど遅くなるので、上述したように消費電流を設定すると、交流発電機AGが発電状態から非発電状態に変化しても、すぐには非発電状態を検出できない。そして、さらに交流発電機AGが非発電状態から発電状態に変化すると、コンパレータCOM5、COM6の遅延時間が経過した後、状態変化が検知される。
【0074】
従って、交流発電機AGが短い周期で発電状態と非発電状態を繰り返すと、発電状態において交流発電機AGの起電圧が電源電圧Vddを越えて、充電の条件を満たしている期間があるにも拘わらず、当該期間の一部でしか充電を行うことができないという不都合がある。
【0075】
そこで、本実施形態にあっては、コンパレータCOM3、COM4において出力端子AG1、AG2の電圧が基準電圧Vref1、Vref2を下回ったことが検出されてから、一定の時間は、給電を継続して行い、一定時間が経過した後、給電を停止するように構成している。
【0076】
具体的には、ノア回路NOR1の出力信号φNがローレベルからハイレベルに変化することによって、出力端子AG1、AG2の電圧が基準電圧Vref1、Vref2を下回ったことが検出されると、信号φNがノア回路NOR2、NOR3を介して信号φRとしてタイマカウンタ5のリセット端子Rに供給される。ここで、タイマカウンタ5は、クロック信号CLKをカウントしてカウント値が所定値に達するとローレベルになるリップルキャリイ信号を信号φR1として出力し、そのリセット端子Rがローレベルになるとカウント値を0にリセットするように構成されている。
【0077】
従って、信号φNがローレベルからハイレベルに変化すると、これに伴い信号φRがローレベルからハイレベルに変化してリセットが解除され、タイマカウンタ5による時間計測が開始される。そして、信号φNがハイレベルの状態、すなわち、非発電状態が所定時間継続しカウント値が所定値に達すると、信号φR1がローレベルとなりラッチ手段6がリセットされる。上述したようにラッチ手段6はリセットされると出力信号φSをハイレベルにするので、これにより、始めて信号φSがハイレベルとなり、コンパレータCOM1、COM2の給電が停止される。また、信号φSが発電検出部10に供給されると、信号φSは反転回路12とノア回路13を介して信号φSLとして出力され、これによりコンパレータCOM3、COM4の給電が停止される。
【0078】
一方、タイマカウンタ5による計測中に、出力端子AG1、AG2の電圧が基準電圧Vref1、Vref2を越えて信号φNがローレベルになると、タイマカウンタ5は再びリセットされるので、ラッチ手段6はリセットされず、信号φSはローレベルのまま維持される。すなわち、タイマカウンタ5による時間計測はリトリガブルで行われ、非発電状態が所定時間継続したときのみ、コンパレータCOM1〜COM4の給電が停止されることになる。
【0079】
<1−1−3:機械的構成>
次に、交流発電機AGとその周辺機構の構成を説明する。図8は交流発電機AGとその周辺機構の構成を示す斜視図である。図示のように、交流発電機AGは、ロータ14とステータ15を備えており、2極磁化されたディスク状のロータ14が回転するとステータ15の出力用コイルLに起電力が発生し、交流出力が取り出せるようになっている。また、図において、13は腕時計本体ケース内で旋回運動を行う回転錘であり、11は回転錘13の回転運動を発電機AGに伝達する輪列機構である。回転錘13は腕時計を装着した人の腕の振りに応じて回転し、これに伴って交流発電機AGから起電力が得られるようになっている。
【0080】
交流発電機AGから出力された交流は、本実施形態であるチョッパ式充電回路100で整流され、処理装置9に供給される。処理装置9は、チョッパ式充電回路100から放電される電力によって時計装置7を駆動する。この時計装置7は、水晶発振器やカウンタ回路等で構成されており、水晶発振器で生成されるマスタクロック信号をカウンタ回路で分周し、この分周結果に基づいて時刻を計測している。この例にあっては、マスタクロック信号あるいはこれを分周した信号を、クロック信号CLKとして、上述したチョッパ式充電回路100に供給している。従って、クロック信号CLKを生成する回路をチョッパ式充電回路100と時計装置7とで兼用することができる。この結果、回路構成を簡易にするとともに、腕時計全体として消費電流を削減することができる。
【0081】
<1−2:第1実施形態の動作>
次に、本実施形態の動作を、図面を参照しつつ説明する。図9は、本実施形態に係わるチョッパ式充電回路100のタイミングチャートである。なお、この例においては、非発電状態においてサブコンデンサC2に接続されるNチャンネルFETN2'がオン状態となっており、サブコンデンサC1に接続されるNチャンネルFETN1'がオフ状態となっているものとする。また、図17、18、19及び20は、本実施形態に係わるチョッパ式充電回路100のフローチャートである。
【0082】
まず、時刻t10において、腕時計を装着した腕を使用者が動かしたとすると、交流発電機AGが発電を開始する。このとき、AG2側に図9(a)に示すように起電圧V2が発生したとすると、これによりサブコンデンサC2が充電される(SP1A〜SP3A)。このため、出力端子AG2の電圧は、起電圧V2が減少しても低下しない。
【0083】
次に、時刻t11において、AG2側の起電圧V2が“0”となり、逆にAG1側に起電圧V1が発生すると、出力端子AG1の電圧は、図9(b)に示すようにサブコンデンサC2に充電された電圧Vg2と起電圧V1を加算したものとなる(SP1→SP2→SP30→SP31)。このため、時刻t11の直後に出力端子AG1の電圧は基準電圧Vrefを上回る。すると、発電検出部10が発電状態を検知する(SP5)。但し、発電検出部10のコンパレータCOM5、COM6には低消費電力のものが用いられるので、図9(d)に示すように信号φSLがハイレベルからローレベルに立ち下がるのは、応答時間tdが経過した時刻t12となる。
【0084】
時刻t12に至ると、信号φSLがローレベルとなるので、AG2検出部3とAG1検出部4に電源が給電され、出力端子AG2の電圧が基準電圧Vref1と比較されるともに、出力端子AG1の電圧が基準電圧Vref2と比較される(SP6)。ここで、基準電圧Vref1、Vref2は、基準電圧Vrefよりも低く設定されているから、AG2検出部3とAG1検出部4の各出力信号CN1、CN2は、図9(e)、(f)に示すように、いずれもハイレベルとなる。
【0085】
また、信号φSLがローレベルになると、図7に示すサブコンデンサ部7のタイマカウンタ78がクロック信号CLK1(図9(c)参照)の立ち上がりエッジをカウントする(SP7〜SP11)。タイマカウンタ78は、カウント値が“3”に至るとリップルキャリイ信号78sをハイレベルにするものとすれば、リップルキャリイ信号78sは、図9(g)に示すように時刻t13に至るとハイレベルになる。すると、第1ラッチ回路80の出力信号80sは、図9(j)に示すように、リップルキャリイ信号78sに同期して立ち上がり、信号φSLの立ち上がりに同期して立ち下がる。ここで、図9(j)に示す符号tcは放電期間であり、この期間において、サブコンデンサ選択部7は、上述した第1のリセット工程を実行する。
【0086】
信号80s'は信号80sを反転したものであるから、放電期間tcにおいて、信号80s'はハイレベルとなる(SP12)。従って、アンド回路82の出力信号82sは、当該期間tcにおいてクロック信号CLK1と一致することになる。一方、アンド回路73、76は、発電端子選択信号72sの論理レベルに応じて、出力信号82sを選択して出力する選択回路として動作する。この例では、放電期間tcにおいて、発電端子選択信号72sはローレベルとなっているので、当該放電期間tcにおいて、信号76sはクロック信号CLK1と一致する一方、信号73sはローレベルを維持する。くわえて、放電期間tcにおいては、信号80sがローレベルとなるので、信号83s、85sがローレベルとなる。この結果、当該期間において、信号N2g'はクロック信号CLK1と一致する一方、信号N1gはローレベルとなる(SP13)。また、信号83s、85sがローレベルとなることから、信号83sと信号82sの論理和である信号N1g、および信号85sと信号82sの論理和である信号N2gは、いずれもクロック信号CLK1と一致する。
【0087】
このように放電期間tcにおいては、信号N2g'と信号N2gの論理レベルがクロック信号CLK1と一致するので、クロック信号CLK1がハイレベルのとき、NチャンネルFETN2、N2'がオン状態となり、サブコンデンサC2に充電された電荷が放電される。この例では、期間ta、tbにおいて放電が行われる。これにより、出力端子AG2の電位が、期間tbが終了した時点において、ほぼグランドGNDの電位と等しくなる。
【0088】
こうしてサブコンデンサC2の電荷が放電されると、チョッパ動作期間に移行する。時刻t13以降では、AG1側が正極の起電圧が発生しており、逆に出力端子AG2の電位は、ほぼグランドGNDの電位と等しい。このため、AG2検出部3の出力信号CN1はローレベルとなるから、オア回路OR1の出力信号φN1はクロック信号CLK1と一致する。信号N1g'は、信号80sがハイレベルの期間にあっては、アンド回路83およびオア回路74によって、信号φN1と一致するように生成される(SP14)。一方、時刻t13以降において、信号80sはハイレベルとなっているので、信号N1gは、図9(k)に示すように時刻t13以降において、クロック信号CLK1と一致する。
【0089】
この場合、信号N2gは、図9(l)に示すようにハイレベルとなるので、NチャンネルFETN1がオン・オフを繰り返す一方、NチャンネルFETN2はオン状態を維持する。これにより、交流発電機AGの起電圧がチョッパ昇圧される。そして、出力端子AG1の電圧が電源電圧Vddを上回ると、PチャンネルFETP1がオン状態となる。このとき、AG1→P1→メインコンデンサ30→GND→N2→AG2といった閉ループが形成され、発電電流がメインコンデンサ30に蓄電される(SP15)。
【0090】
さらに、時刻t13以降においては、信号N2gと信号N2g'(図9(i)参照)が一致するとともに、信号N1gと信号N1g'(図9(h)参照)が一致する。このため、各信号がハイレベルの期間において、サブコンデンサC1、C2に電荷が蓄積されていたとしても放電される。
【0091】
次に、時刻t14において、出力端子AG2側が正極の起電圧V2が再び発生すると、AG2検出部3の出力信号CN1が立ち上がる。すると、第2ラッチ回路70がハイレベルをラッチするため、図9(m)に示すように起電圧端子特定信号71sがローレベルからハイレベルに立ち上がる(SP40→SP40A→SP41A)。この後、上述した場合とは逆に、NチャンネルFETN2がオン・オフを繰り返す一方、NチャンネルFETN1'はオン状態を維持する。これにより、交流発電機AGの起電圧がチョッパ昇圧される。そして、出力端子AG2の電圧が電源電圧Vddを上回ると、PチャンネルFETP2がオン状態となる。このとき、AG2→P2→メインコンデンサ30→GND→N1→AG1といった閉ループが形成され、発電電流がメインコンデンサ30に蓄電される(SP15)。
【0092】
そして、起電圧V2が低下し、時刻t15において出力端子AG2の電圧が基準電圧Vref1を下回ると、信号CN1がローレベルとなる。タイマカウンタ5は時刻t15においてリセットされるが、これ以降はリセットされないので、時刻t15から充電終了検出時間TMが経過して時刻t16に至ると、信号φSLはハイレベルとなる。すると、立ち上がりエッジ検出回路EDが信号φSLの立ち上がりエッジを検出して、図9(n)に示す発電終了信号EDsを生成する(SP21、SP22)。レジスタ72は発電終了信号EDsに同期して起電圧端子特定信号71sを記憶するので、発電端子選択信号72sは、図9(o)に示すように時刻t16において、ハイレベルとなる(SP24、SP25)。これにより、発電期間終了直前に発電があった出力端子AG2が特定されるともに、時刻t16以降では、次の発電に備えて、サブコンデンサC1に接続されるnチャンネルFETN1'がオン状態となる(SP26)。
【0093】
以上、説明したように第1実施形態のチョッパ式充電回路100によれば、サブコンデンサC1、C2を用いて交流発電機AGの起電圧を倍昇圧し、発電検出部10は倍昇圧された起電圧に基づいて、発電状態を検出するようにしたので、発電状態の検出に用いる閾値電圧を比較的高く設定しても、発電状態を早期に検出することができる。また、出力用コイルLにノイズが誘起されたとしてもこれはサブコンデンサC1、C2によって積分されるから、ノイズによる誤動作を殆どなくすことができる。
【0094】
また、チョッパ式充電回路100は、起電圧を倍昇圧すると一方のサブコンデンサに電荷を蓄積するが、発電状態を検出した直後に、この電荷を放電するにしている。このため、サブコンデンサに電荷が残り、次の発電がなされた時に、発電検出部10が誤動作するといったことがない。
【0095】
さらに、チョッパ式充電回路100では、基準電圧Vrefを用いて交流発電機AGの発電状態を検出し、発電状態が検出された場合にのみコンパレータCOM3、COM4に給電するようにしたので、コンパレータCOM3、COM4で消費される電流を削減することができる。また、コンパレータCOM3、COM4によって交流発電機AGの出力端子AG1、AG2の電圧が基準電圧Vref1、Vref2を越えたことが検出された場合にのみコンパレータCOM1、COM2に給電するようにしたので、コンパレータCOM1、COM2で消費される電流を削減することができる。しかも、各コンパレータの消費電流を「COM1、COM2>COM3、COM4>COM5、COM6」の順に設定したので、消費電流の少ない順に給電がなされるから、消費電流を一層低減することができる。
【0096】
くわえて、コンパレータの消費電流を削減すると、応答速度が遅くなるため、一旦、非発電状態になった後、すぐに発電状態に移行すると充電できない事態も起こり得る。しかし、この例にあってはタイマカウンタ5によって、出力端子AG1、AG2の電圧が基準電圧Vref1、Vref2を連続して下回る時間を計測し、この時間が所定時間に達した場合に非発電状態とみなして給電を停止するようにしたので、上述した問題が起こらない。従って、消費電流の少ないコンパレータを用いても確実に非発電状態を検知して、給電を停止することができるので、消費電流を大幅に削減することができる。また、一旦、コンパレータCOM1、COM2に給電が開始されると、少なくともタイマカウンタ5に設定された充電終了検出時間TMが経過するまでは、継続してコンパレータCOM1〜COM4に給電が行われるので、小さな起電圧に対しても良好な応答性をもって充電することが可能となる。
【0097】
<2.第2実施形態>
<2−1:第2実施形態の構成>
図10は、本実施形態に係わる腕時計に使用されるチョッパ式充電回路の回路図である。
第2実施形態のチョッパ式充電回路100’は、チョッパ回路20’が図1に示す第1実施形態のチョッパ回路20と相違する点を除いて、同様に構成されている。詳細には、チョッパ回路20’において、PチャンネルFETP1、P2と並列にPチャンネルFETP1'、P2'が設けられている点、およびサブコンデンサ選択部7’においてPチャンネルFETP1'、P2'のオン・オフを制御する信号Pg'を生成する点が相違する。
【0098】
上述した第1実施形態と同様に、このチョッパ回路20’においてもサブコンデンサC1、C2とダイオードd1、d2を用いて、出力端子AG1、AG2間に発生する起電圧を倍昇圧する。ただし、第1実施形態のチョッパ回路20は、サブコンデンサC1、C2に蓄電された電荷を放電していたが、このチョッパ回路20’では、サブコンデンサC1、C2に蓄電された電荷をメインコンデンサ30に転送し、充電効率をさらに高めるようにしている。詳細には後述するが、チョッパ回路20’は、電荷転送のために、信号Pg'を用いてPチャンネルFETP1'、P2'を同時にオン・オフさせる。そして、これと並行して、NチャンネルFETN1'、N2'のうち電荷が蓄電されていないサブコンデンサ(例えば、C1)に接続されている一方のNチャンネルFET(例えば、N1')をオフさせる一方、他方のNチャンネルFET(例えば、N2')をPチャンネルFETP1'、P2'と相補的にオン・オフさせることによって、サブコンデンサ(例えば、C2)に蓄電された電圧をチョッパ昇圧している。より具体的には、PチャンネルFETP1'、P2'を同時にオン・オフさせる期間において、PチャンネルFETP1'、P2'がオンしている時には、他方のNチャンネルFETをオフさせる一方、PチャンネルFETP1'、P2'がオフしている時には他方のNチャンネルFETをオンさせている。
【0099】
図11は、信号Pg'を生成するサブコンデンサ選択部7’の回路図である。このサブコンデンサ部7’は、タイマカウンタ78の替わりに信号CN1と信号CN2の論理積を算出するナンド回路87を用いた点、アンド回路82の出力信号を信号Pg'として出力する点、および、オア回路84、85を削除してアンド回路83、85の各出力信号を信号N1g、N2gとして出力する点、およびアンド回路81の替わりにナンド回路81'を用いる点を除いて、図7に示す第1実施形態のサブコンデンサ選択部7と同様に構成されている。
【00100】
<2−2:第2実施形態の動作>
次に、第2実施形態に係わるチョッパ式充電回路100’の動作を説明する。図12は、本実施形態に係わるチョッパ式充電回路100’のタイミングチャートである。なお、この例においては、非発電状態(時刻t10以前)においてサブコンデンサC2に接続されるNチャンネルFETN2'がオン状態となっており、サブコンデンサC1に接続されるNチャンネルFETN1'がオフ状態となっているものとする。ここで、チョッパ式充電回路100’のフローチャートは、上述した図17〜図20に示すフローチャートのうち、図18に示すSP9、SP10がSPA、SPB、SPCに置き換わる点を除いて同様であるため、異なる処理(SPA〜SPC)を含むフローチャートを図21及び図22に示し、SP15以降のフローチャートは図19及び図20を共用する。
【0101】
まず、時刻t10において、腕時計を装着した腕を使用者が動かしたとすると、交流発電機AGが発電を開始する。このとき、AG2側に図12(a)に示すように起電圧V2が発生したとすると、AG2→C2→N2'→GND→d1→AG1の閉ループが形成され、これによりサブコンデンサC2が充電される(SP1A〜SP3A)。このため、出力端子AG2の電圧は、サブコンデンサC2の充電電圧によって起電圧V2が減少しても低下しない。
【0102】
次に、時刻t11において、AG2側の起電圧V2が“0”となり、逆にAG1側に起電圧V1が発生すると、出力端子AG1の電圧は、図12(b)に示すようにサブコンデンサC2に充電された電圧Vg2と起電圧V2を加算したものとなる(SP1→SP2→SP30→SP31)。このため、時刻t11の直後に出力端子AG1の電圧は基準電圧Vrefを上回る。すると、発電検出部10が発電状態を検知する(SP5)。但し、発電検出部10のコンパレータCOM5、COM6には低消費電力のものが用いられるので、図12(d)に示すように信号φSLがハイレベルからローレベルに立ち下がるのは、発電検出部10の応答時間tdが経過した時刻t12となる。
【0103】
時刻t12に至ると、信号φSLがローレベルとなるので、AG2検出部3とAG1検出部4に電源が給電され、出力端子AG2の電圧と基準電圧Vref2が比較されるともに、出力端子AG1の電圧と基準電圧Vref1とが比較される(SP6)。ここで、基準電圧Vref1、Vref2は、基準電圧Vrefよりも低く設定されているから、AG2検出部3とAG1検出部4の各出力信号CN1、CN2は、図12(e)、(f)に示すように、いずれもハイレベルとなる。
【0104】
図11に示すサブコンデンサ選択部7’のナンド回路87は、信号CN1と信号CN2の論理積を反転して出力信号87s(図12(j)参照)を生成する。従って、信号87sは、出力端子AG1の電圧が基準電圧Vref1を上回り、かつ、出力端子AG2の電圧が基準電圧Vref2を上回る場合にローレベルとなる。出力用コイルLには交流電圧が誘起されるので、仮に、サブコンデンサC1、C2による昇圧がなされないとすれば、出力端子AG1、AG2の各電圧が基準電圧Vref1、Vref2を同時に上回ることはない。換言すれば、サブコンデンサC1、C2のいずれか一方に電荷が充電されているため、出力信号87sがローレベルとなるのである。
【0105】
ここで、信号Pg'は、ナンド回路81'とアンド回路82とによって生成され、図12(g)に示すように、信号87sのローレベル期間中にクロック信号CLK1を反転した信号となる。これにより、期間taおよび期間tbにおいて、PチャンネルFETP1'、P2'がオンするので、出力端子AG1、AG2の電圧は当該期間ta、tbにおいて電源電圧Vddと一致する。これらの期間においては、AG1→P1'→Vdd→P2'→AG2の閉ループが形成されるので、出力用コイルLにエネルギーを蓄積することになる。
【0106】
また、信号N1g、N2gは、信号φN1、φN2を信号80sによってゲートしたものである。信号80sは図12(k)に示すように時刻t16以前は、ローレベルとなるから、信号N1g、N2gは、図12(l)、(m)に示すように時刻t16以前は、ローレベルとなる。従って、信号87sがローレベル期間中は、NチャンネルFETN1、N2がオフしている。くわえて、信号N1g'は、図12(h)に示すように時刻t12から時刻t16の間においてローレベルとなる一方、信号N2g'は、図12(i)に示すように期間taおよび期間tbにおいてローレベルとなる一方、期間teおよび期間tfでハイレベルとなる。
【0107】
従って、期間teおよび期間tfにおいては、PチャンネルFETP1'、P2'がオフ状態、NチャンネルFETN2'がオン状態となるので、期間taおよび期間tbにおいて出力用コイルLに蓄積されていたエネルギーが開放され、チョッパ昇圧が行われる(SPA、SPB)。このとき、AG1→P1→メインコンデンサ30→GND→N2'→C2→AG2の閉ループが形成されると、サブコンデンサC2に蓄電された電荷がメインコンデンサ30に転送される(SPC)。この例では、時刻t13から時刻t14までの期間と時刻t15から時刻t16までの期間において電荷の転送が実行される。この電荷の転送に伴って、サブコンデンサC2の両端の電圧が低下する。
【0108】
やがて、出力端子AG2の電圧が基準電圧Vref1を下回ると(この例では、時刻t16)、信号CN1が立ち下がり、これに同期して、信号80sがハイレベルとなる。上述したように信号N1g、N2gは、信号φN1、φN2を信号80sによってゲートしたものであるから、時刻t16以降、信号N1g、N2gは信号φN1、φN2と各々一致する。従って、時刻t16から時刻t17までの期間においては、信号N1gによってNチャンネルFETN1がオン・オフを繰り返す一方、信号N2gによってNチャンネルFETN2がオン状態を維持する。これに対して、信号N2g'はハイレベルを維持するのでNチャンネルFETN2'はオン状態となる一方、信号N1g'は信号N1gと一致するのでNチャンネルFETN1'はNチャンネルFETN1と同期してオン・オフを繰り返す(SPB)。換言すれば、時刻t16からt17までの期間においては、信号Ng1'と信号Ng1が同期するとともに、信号Ng2'と信号Ng2とが同期することになる。
【0109】
まず、NチャンネルFETN1がオン・オフを繰り返す一方、NチャンネルFETN2がオン状態を維持する。このため、NチャンネルFETN1、N2が同時にオン状態となる期間においては、出力用コイルLにエネルギーが蓄積され、NチャンネルFETN1がオフする期間においてチョッパ昇圧が行われる。
【0110】
ところで、時刻t16において、出力端子AG2の電圧が基準電圧Vref2と一致したときには、サブコンデンサC2には基準電圧Vref2に相当する電荷が蓄電されているが、NチャンネルFETN2'はNチャンネルFETN2と同期してオン・オフを繰り返すので、同時にオン状態となる期間において、C2→N2→GND→N2'→C2の閉ループが形成され、電荷が放電されることになる。すなわち、交流発電機AGの起電圧をチョッパ昇圧する際には、電荷が充電されているサブコンデンサを含む閉ループをチョッパ周期に同期して形成することによって、サブコンデンサを放電している。これにより、時刻t10から時刻t19までの連続した起電圧が終了した後、次に出力用コイルLに交流電圧が発生するときには、サブコンデンサの電荷は“0”の状態となっているから、サブコンデンサによる昇圧動作を毎回同じ状態から開始することができる。
【0111】
次に、時刻t17から時刻t18までの期間においては、出力端子AG2側に、再び起電圧が発生する。時刻t17では、出力端子AG2の電圧が基準電圧Vref1を上回るので、信号CN1がローレベルからハイレベルに立ち上がる。起電圧端子特定信号71sは信号CN1の立ち上がりエッジでラッチする第2ラッチ回路70によって生成されるので、起電圧端子特定信号71sは、図12(n)に示すように時刻t17においてハイレベルとなる。
【0112】
また、この期間においては、信号N1gがハイレベルとなりNチャンネルFETN1がオン状態となるから、出力端子AG1がNチャンネルFETN1を介して低電位側ラインLLに接続される。また、この期間においては、信号N2gがクロック信号CLK1と一致するので、NチャンネルFETN2はオン・オフを繰り返すことになる(SPB)。NチャンネルFETN2、N1が同時にオン状態になると、AG2→N2→GND→N1→AG1の閉ループが形成され、出力用コイルLにエネルギーが蓄積される。一方、NチャンネルFETN1がオン状態でNチャンネルFETN2がオフ状態になると、出力用コイルLに蓄積されたエネルギーが開放されるので、チョッパ昇圧がなされる。これにより、出力端子AG2の電圧が電源電圧Vddを上回ると、AG2→メインコンデンサ30→GND→N1→AG1の閉ループが形成され、メインコンデンサ30に充電電流が流れ込む(SPC)。
【0113】
次に、時刻t18において、出力端子AG2の電圧が基準電圧Vref1を下回ると信号CN1がローレベルとなる。このとき、出力端子AG1の電圧は基準電圧Vref2を下回っているので信号CN2もローレベルとなっている。これらの条件が満たされると、タイマカウンタ5はクロック信号CLKの計測を開始する。そして、時刻t18から充電終了検出時間TMが経過して時刻t19に至ると、SRラッチ6がリセットされ、信号φSがハイレベルになる。信号φSLは、信号φSを発電検出部10のインバータ12およびノア回路13を介して得られるものであるから、時刻t19において信号φSLはローレベルからハイレベルに立ち上がる。すると、立ち上がりエッジ検出回路EDは信号φSLの立ち上がりエッジを検出して、図12(o)に示すように発電終了信号EDsの論理レベルをローレベルに変化させる(SP21、SP22)。すると、レジスタ72が発電終了信号EDsに同期して記憶状態を更新する(SP23〜SP27)。この例では、時刻t17以降において起電圧端子特定信号71sがハイレベルとなっているので、レジスタ72の記憶状態(信号72s)は、図12(p)に示すように時刻t19において“H”に更新される。
【0114】
すなわち、出力端子AG1、AG2のうち、連続した交流電圧の発生期間の終了直前にどちらの出力端子に正極の起電圧が発生していたかが記憶される。そして、この記憶状態に基づいて、サブコンデンサの選択が行われる。この例では、終了直前には出力端子AG2側が正極の起電圧が発生したので、低電圧側の出力端子AG1に接続されるサブコンデンサC1の選択が行われる(SP26)。具体的には、時刻t19において信号N1g'がハイレベルとなり、NチャンネルFETN1がオン状態となる。これにより、次の発電に備えて、サブコンデンサの選択が行われることになる。
【0115】
以上説明したように、第2実施形態のチョッパ式充電回路100’によれば、第1実施形態と同様に、サブコンデンサC1、C2を用いて交流発電機AGの起電圧を倍昇圧し、発電検出部10は倍昇圧された起電圧に基づいて、発電状態を検出するようにしたので、発電状態の検出に用いる閾値電圧を比較的高く設定しても、発電状態を早期に検出することができる。くわえて、起電圧を倍昇圧すると一方のサブコンデンサに電荷を蓄積するが、発電状態を検出した直後に、チョッパ昇圧して、一方のサブコンデンサ蓄積された電荷をメインコンデンサ30に転送するようにしたので、充電効率をより一層高めることができる。
【0116】
このように本実施形態にあっては、制御系統の消費電流を大幅に削減しつつ、充電開始時期を早めることができるので、充電効率の高いチョッパ式充電回路100’を提供することができる。また、軽薄で小型であることが要求される腕時計では、その内部に設ける交流発電機AGは小型のものにせざるを得ない。このため、交流発電機AGで発生する起電圧は小さく、整流効率はよくない。従って、上述したチョッパ式充電回路100’のように充電効率の良いものを腕時計に適用することは極めて有用である。特に、上述したチョッパ式充電回路100では、使用者が腕時計を腕に装着していない期間にあっては、最も消費電流の少ないコンパレータCOM5、COM6にのみ給電して発電の状態を監視するようにしたので、その間に消費される電流はごく少ない。このため、使用者が腕時計を長期間使用しなかった場合であっても、時計が止まってしまい使いたい時に時間がわからないといった事態を大幅に少なくすることができる。
【0117】
<4.変形例>
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に述べる各種の変形が可能である。
(1)上述した各実施形態においては、チョッパ式充電回路100、100’を用いた電子機器の一例として腕時計を取り上げ説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、携帯型の血圧計、携帯電話機、ページャ、万歩計等に適用することができる。要は電力を消費する電子機器、特に携帯電子機器であればどのようなものに適用してもよい。このような電子機器においては、電池がなくてもそこに内蔵される電子回路や機構系を継続して動作させることができるので、何時でも電子機器を使用することができ、また、煩わしい電池の交換を不要にできる。さらには、電池の廃棄に伴う問題が生ずることもない。
【0118】
なお、電池と上述したチョッパ式充電回路100、100'と兼用してもよく、この場合は、電子機器を長時間持ち歩かなかった場合に、電池からの電力により即座に電子機器を動作させることができ、その後、使用者が電子機器を持ち歩くことによって、発電された電力によって電子機器を動作させることができる。
【0119】
(2)上述した各実施形態においては、スイッチ手段の一例として、PチャンネルFETP1、P2、NチャンネルFETN1、N2を例示したが、PチャンネルFETP1、P2の替わりにPNP型のトランジスタ、NチャンネルFETN1、N2の替わりにNPN型のバイポーラトランジスタを使用してもよい。ただし、これらのバイポーラトランジスタにあっては、エミッタ・コレクタ間の飽和電圧が0.3V程度あるのが通常であるから、交流発電機AGの起電圧が小さい場合には、上述した実施形態のようにFETを使用することが望ましい。
(3)上述した各実施形態において、コンパレータCOM1〜COM4、各論理回路をFETを使用して構成し、チョッパ式充電回路100、100’全体を1チップのICに内蔵するようにしてもよい。
【0120】
(4)上述した各実施形態においては、低電位側ラインLL側のNチャンネルFETN1、N2をクロック信号CLK1に同期してスイッチングを行うことによりチョッパ動作させたが、コンパレータCOM1〜COM4や論理回路等を上下反転するように構成して、電源Vdd側のPチャンネルFETP1、P2をスイッチングするように構成してもよい。この場合には、電源Vddと低電位側ラインLLの関係が逆転するので、図2に示す抵抗R1、R2は電源Vddに接続され、基準電圧Vrefは電源Vddに対して与えられる。また、基準電圧Vref1、Vref2は電源Vddに対して与えられる。すなわち、スイッチングを行うFETが接続されるラインに対して各基準電圧が与えられることになる。要は、二つのライン間でチョッパ動作をさせるに際し、交流発電機AGの出力端子AG1、AG2の電圧を二つの閾値と比較し、その比較結果に応じてコンパレータに給電し、消費電流を削減するのであればどのようなものであってもよい。
【0121】
(5)上述した各実施形態においては、全波整流を行うチョッパ回路を一例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図15に示すブリッジ型の充電回路にも適用できることは勿論である。この場合には、図1に示すダイオードd1、d2、サブコンデンサC1、C2、NチャンネルFETN1'、N2'、発電検出部10を追加し、コンパレータCOM1〜COM4への電源供給を制御するようにすればよい。
【0122】
(6)上述した各実施形態においては、発電検出部10は、交流発電機AGの各出力端子AG1、AG2の電圧を常時監視していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、所定周期毎に各出力端子AG1、AG2の電圧を監視するようにしてもよい。
さらに、充電終了検出時間TMを適宜設定して各出力端子AG1、AG2のうちいずれか一方の電圧に基づいて、発電状態を監視するようにしてもよい。例えば、充電終了検出時間TMを30msに設定し、一方の出力端子の電圧に基づいて発電状態を監視した場合と両方の出力端子に基づいて発電状態を監視した場合とで発電電力を比較すると、両者はほぼ一致する。したがって、充電終了検出時間TMを適宜設定することによって、一方の出力端子の電圧に基づいて発電状態を検出することが可能となる。この場合には、コンパレータCOM5、COM6のうちいずれか一方を削減できるので、スタンバイ時の消費電流をさらに低減することができる。具体的には、スタンバイ時の消費電流を略5.5nAにすることができるので、通常動作時の約1/100に削減できる。また、従来のショットキーダイオードを使用した整流回路にあっては、一素子当たり約20nAのリーク電流があるので、これと比較しても消費電流を低減することができる。
【0123】
(7)上述した各実施形態に係わるチョッパ式充電回路は、ゼンマイ式発電機を備えた電子制御機械時計に応用してもよい。図13は、電子制御機械時計の機械構造を示す斜視図である。この腕時計において、ゼンマイ110はリューズ(図示せず)に連結されており、リューズを巻くことによって、ゼンマイ110に機械エネルギーが蓄積されるようになっている。ゼンマイ110と発電機130のロータ131の間には、増速輪列120が設けられている。増速輪列120は、分針124が固定されている二番車121、三番車122、および秒針125が固定されている四番車123等から構成されている。そして、この増速輪列120によってゼンマイ110の運動が発電機130のロータ131に伝達され、発電が行われるようになっている。ここで、発電機130は電磁ブレーキとしても作用し、増速輪列120に固定された指針を定速で回転させている。この意味において、発電機130は調速機としても機能する。
【0124】
次に、図14は、電子制御機械時計の電気的構成を示すブロック図である。図において、チョッパ回路200は、発電機130と整流回路140とによって構成されている。発電機130の起電圧は、整流回路140によって整流され、コンデンサ150に充電される。コンデンサ150は、チョッパ回路200、調速回路170、および発振回路160に電力を給電している。発振回路160は水晶振動子161を用いてクロック信号CLKを生成している。この調速回路170において、検出回路102が発電機130の発電周波数を検出すると、制御回路103は、この検出結果に基づいて、ロータ131の回転周期がクロック信号CLKの周期と合うように電磁ブレーキを調整してロータ131の回転速度を一定にするように整流回路140を制御している。この場合、整流回路140は、クロック信号CLKに基づいて生成された制御信号によって制御される。
【0125】
ここで、発電機130の回転制御は、発電機130のコイル両端を短絡可能なスイッチでオン・オフしてチョッパすることで行っている。このスイッチは、例えば、上述した実施形態におけるNチャンネルFETN1、N2が相当する。このチョッパによって、スイッチをオンした時には、発電機130にショートブレーキが掛かり、かつ発電機130のコイルに電気エネルギーが蓄積される。一方、スイッチをオフすると、発電機130が動作し、コイルに蓄積されていた電気エネルギが開放され起電圧が生じる。この時の起電圧には、スイッチをオフしていた時の電気エネルギーが加わるので、その値を高めることができる。このため、発電機130をチョッパで制御すると、ブレーキ時の発電電力の低下をスイッチオフ時の起電圧の高まり分で補填でき、発電電力を一定以上に保ちながら、制動トルクを増加でき、持続時間の長い電子制御式機械時計を構成することができる。このような電子制御式機械時計において、上述した実施形態で詳述したチョッパ回路の給電方法および給電停止方法を適用してもよい。この場合には、充電効率を更に向上させ、持続時間のより長い電子制御式機械時計を提供することができる。
【0126】
(8)上述した各実施形態においては、交流発電機の起電力を充電する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、商用交流電源や電磁波などの交流電圧を充電する場合にも広く適用することができる。
また、電力を入力する方法は、コイルを介して誘導起電力を入力するなどの非接触で入力する方法を適用してもよい。この場合、チョッパ式充電回路は、出力用コイルLに代えて、リアクタンス素子を備えればよい。外部機器から電力を供給する際には、このリアクタンス素子に電磁波を入力させ、リアクタンス素子の端子間に起電圧を発生させればよい。
(9)上述したチョッパ式充電回路では、NチャンネルFETN2、N1を同時にオン状態にすることによって、閉ループを形成して出力用コイルLにエネルギーを蓄積するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、閉ループは発電コイルの両端を短絡して形成してもよく、あるいは、ダイオードや抵抗等を介して閉ループを形成してもよいことは勿論である。
【0127】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、入力端子間に発生する交流電圧を倍昇圧した電圧に基づいて、所定の振幅以上の交流電圧が発生したか否かを検出するようにしたので、ノイズの影響を受けることなく交流電圧の検出を早期に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態に係わる腕時計に使用されるチョッパ式充電回路の回路図である。
【図2】 同チョッパ式充電回路の発電検出部の回路図である。
【図3】 同チョッパ式充電回路において、NチャンネルFETN2'をオン状態とする一方、NチャンネルFETN1'をオフ状態にした場合におけるサブコンデンサC1とその周辺構成の等価回路を示す回路図である。
【図4】 図3の等価回路において、出力端子AG1と出力端子AG2の電圧を各々示すタイミングチャートである。
【図5】 同チョッパ式充電回路のVdd検出部の構成を示す回路図である。
【図6】 同チョッパ式充電回のAG2検出回路の構成を示す回路図である。
【図7】 同チョッパ式充電回路のサブコンデンサ選択部の回路図である。
【図8】 同実施形態の交流発電機AGとその周辺機構の構成を示す斜視図である。
【図9】 同チョッパ式充電回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図10】 第2実施形態に係わるチョッパ式充電回路の回路図である。
【図11】 同チョッパ式充電回路のサブコンデンサ選択部の回路図である。
【図12】 同チョッパ式充電回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図13】 変形例に係わる電子制御機械時計の機械構造を示す斜視図である。
【図14】 変形例に係わる電子制御機械時計の電気的構成を示すブロック図である。
【図15】 従来の充電回路の構成を示す回路図である。
【図16】 従来の充電回路の起電圧VGと閾値電圧VDの関係を示した波形図である。
【図17】 第1実施形態に係わるチョッパ式充電回路の動作を示すフローチャートである。
【図18】 図17の続きのフローチャートである。
【図19】 図17の続きのフローチャートである。
【図20】 図17の続きのフローチャートである。
【図21】 第2実施形態に係わるチョッパ式充電回路の動作を示すフローチャートである。
【図22】 図21の続きのフローチャートである。
【符号の説明】
7、7’……サブコンデンサ選択部(制御部)
10……発電検出部(検出手段、検出部)
20……チョッパ回路
30……大容量コンデンサ
100……チョッパ式充電回路点
AG……交流発電機
AG1、AG2……出力端子(第1入力端子、第2入力端子)
L……出力用コイル(インダクタンス素子)
C1、C2……サブコンデンサ(第1容量素子、第2容量素子)
d1、d2……ダイオード(第1ダイオード、第2ダイオード)
LL……低電位側ライン(ライン、第2ライン)
LH……高電位側ライン(第1ライン)
N1、N2……NチャンネルFET
N1'、N2'……NチャンネルFET
P1、P2……PチャンネルFET

Claims (20)

  1. 第1入力端子と第2入力端子との間に接続されるインダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたか否かを検出する交流電圧検出回路において、
    前記第1入力端子に接続される第1容量素子と、
    前記第2入力端子に接続される第2容量素子と、
    前記インダクタンス素子に交流電圧の誘起が開始されると、前記第1または第2入力端子のうち一方の入力端子に接続される容量素子を含む充電経路を形成する一方、他方の入力端子に接続される容量素子を含む充電経路を遮断する充電手段と、
    前記第1入力端子および前記第2入力端子の各電圧を基準電圧と比較し、比較結果に応じて前記インダクタンス素子に交流電圧が誘起されたことを検出する検出手段と
    を備えたことを特徴とする交流電圧検出回路。
  2. 第1入力端子と第2入力端子との間に接続されるインダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたか否かを検出する交流電圧検出回路において、
    前記第1入力端子とライン間に接続される第1ダイオードと、
    前記第1入力端子と前記ライン間に接続される第1容量素子および第1スイッチング素子と、
    前記第2入力端子と前記ライン間に接続される第2ダイオードと、
    前記第2入力端子と前記ライン間に接続される第2容量素子および第2スイッチング素子と、
    前記インダクタンス素子に連続した交流電圧が誘起されている期間は、前記第1または第2スイッチング素子のうちいずれか一方をオンし、他方をオフするように制御するとともに、前記第1および第2入力端子のうち当該期間終了直前に端子電圧が低い方の入力端子と前記ライン間に接続されるスイッチング素子を当該期間終了後にオンするように制御する制御部と、
    前記第1入力端子および前記第2入力端子の各電圧を基準電圧と比較し、比較結果に応じて前記インダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことを検出する検出部と
    を備えたことを特徴とする交流電圧検出回路。
  3. 前記第1または第2容量素子のうち、前記検出部によって交流電圧が誘起されたことが検出された時点において充電されている素子の電荷を放電する放電部を備えたことを特徴とする請求項2に記載の交流電圧検出回路。
  4. 前記放電部は、前記第1入力端子と前記ライン間に接続される第3スイッチング素子と、前記第2入力端子と前記ライン間に接続される第4スイッチング素子とを備え、前記検出部によって予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出された時点において、前記第1または第2スイッチング素子のうちオンとなっている素子に対応する前記第3または第4スイッチング素子をオンさせることを特徴とする請求項3に記載の交流電圧検出回路。
  5. 第1入力端子と第2入力端子との間に接続されるインダクタンス素子に誘起される交流電圧を整流して、第1ラインと第2ライン間に接続される容量素子に充電する充電回路において、
    前記第1ラインと前記第1入力端子間に接続される第1スイッチング素子と、
    前記第1ラインと前記第2入力端子間に接続される第2スイッチング素子と、
    前記第2ラインと前記第1入力端子間に並列に接続される第3スイッチング素子および第1ダイオードと、
    前記第2ラインと前記第2入力端子間に並列に接続される第4スイッチング素子および第2ダイオードと、
    前記第2ラインと前記第1入力端子間に直列に接続される第5スイッチング素子および第1補助容量素子と、
    前記第2ラインと前記第2入力端子間に直列に接続される第6スイッチング素子および第2補助容量素子と、
    前記第1および第2ラインの各電位と、前記第1および第2入力端子の各電位とに基づいて、前記第1乃至第4スイッチング素子のオン・オフを制御する第1制御部と、
    前記第1および第2入力端子と前記第2ライン間の各電圧を基準電圧と比較し、比較結果に応じて前記インダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことを検出すると、前記第1制御部に電源を給電する給電部と、
    前記インダクタンス素子に連続した交流電圧が誘起されている期間の終了直前に端子電圧が低い方の入力端子に対応する前記第5または第6スイッチング素子を当該期間終了後にオンさせる第2制御部と
    を備えたことを特徴とする充電回路。
  6. 前記第1または第2容量素子のうち、前記給電部によって予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出された時点において充電されている素子の電荷を放電する放電部を備えたことを特徴とする請求項5に記載の充電回路。
  7. 前記放電部は、前記給電部によって予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出された時点において前記第5または第6スイッチング素子のうちオンとなっている素子に対応する前記第3または第4スイッチング素子をオンさせることを特徴とする請求項6に記載の充電回路。
  8. 第1入力端子と第2入力端子との間に接続されるインダクタンス素子に誘起される交流電圧をクロック信号に同期してチョッパ昇圧し、第1ラインと第2ライン間に接続される容量素子に充電するチョッパ充電回路において、
    前記第1ラインと前記第1入力端子間に接続される第1スイッチング素子と、
    前記第1ラインの電位と前記第1入力端子の電位を比較し、比較結果に基づいて前記第1スイッチング素子のオン・オフを制御する第1制御部と、
    前記第1ラインと前記第2入力端子間に接続される第2スイッチング素子と、
    前記第1ラインの電位と前記第2入力端子の電位を比較し、比較結果に基づいて前記第2スイッチング素子のオン・オフを制御する第2制御部と、
    前記第2ラインと前記第1入力端子間に並列に接続される第3スイッチング素子および第1ダイオードと、
    前記第2ラインの電位と前記第1入力端子の電位を比較し、比較結果に基づいて、前記第3スイッチング素子を前記クロック信号に同期してオン・オフさせる第3制御部と、
    前記第2ラインと前記第2入力端子間に並列に接続される第4スイッチング素子および第2ダイオードと、
    前記第2ラインの電位と前記第2入力端子の電位を比較し、比較結果に基づいて、前記第4スイッチング素子を前記クロック信号に同期してオン・オフさせる第4制御部と、
    前記第2ラインと前記第1入力端子間に直列に接続される第5スイッチング素子および第1補助容量素子と、
    前記第2ラインと前記第2入力端子間に直列に接続される第6スイッチング素子および第2補助容量素子と、
    前記第1および第2入力端子と前記第2ライン間の各電圧を基準電圧と比較し、比較結果に応じて前記インダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことを検出する検出部と、
    前記検出部によって、予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出された後、前記第1乃至4制御部に電源を給電する給電部と、
    前記インダクタンス素子に連続した交流電圧が誘起されている期間の終了直前に端子電圧が低い方の入力端子に対応する前記第5または第6スイッチング素子を当該期間終了後にオンさせる補助容量素子選択部と
    を備えたことを特徴とするチョッパ充電回路。
  9. 前記第1または第2補助容量素子のうち、前記検出部によって予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出された時点において充電されている素子の電荷を放電する放電部を備えたことを特徴とする請求項8に記載のチョッパ充電回路。
  10. 前記放電部は、前記検出部によって予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出された時点において前記第5または第6スイッチング素子のうちオンとなっている素子を、当該素子に対応する前記第3または第4スイッチング素子のオン・オフに同期してオン・オフさせることを特徴とする請求項9に記載のチョッパ充電回路。
  11. 前記検出部によって予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出された時点において前記第1または第2補助容量素子に蓄電されている電荷を前記容量素子に転送する転送手段を備えたことを特徴とする請求項8に記載のチョッパ充電回路。
  12. 前記転送手段は、前記第1ラインと前記第1入力端子間に接続される第7スイッチング素子と、前記第1ラインと前記第2入力端子間に接続される第8スイッチング素子とを備え、前記検出部によって予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出されてから一定期間において、前記第7および第8スイッチング素子を同時にオン・オフさせ、前記第1または第2容量素子のうち電荷が蓄電されていないものに対応する前記第5または第6スイッチング素子のうち一方をオフさせるとともに、他方のスイッチング素子を前記第7および第8スイッチング素子と相補的にオン・オフさせることを特徴とする請求項11に記載のチョッパ充電回路。
  13. 前記給電部は、前記第3および前記第4制御部に給電した後、前記第1および前記第2制御部への給電を開始することを特徴とする請求項8に記載のチョッパ充電回路。
  14. 前記検出部の消費電流を前記第3および第4制御部の消費電流よりも低く、前記第3および第4制御部の消費電流を前記第1および第2制御部の消費電流よりも低く設定したことを特徴とする請求項8に記載のチョッパ充電回路。
  15. 請求項8記載のチョッパ充電回路を内蔵するとともに、前記チョッパ充電回路から給電される電力によって、動作することを特徴とする電子機器。
  16. 請求項8記載のチョッパ充電回路と、
    前記チョッパ充電回路から給電され、時刻を計測する時計回路と
    を備えることを特徴とする計時装置。
  17. 第1容量素子が接続される第1入力端子と第2容量素子が接続される第2入力端子との間に介挿されるインダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたか否かを検出する交流電圧検出方法において、
    前記インダクタンス素子に交流電圧の誘起が開始されると、前記第1または第2入力端子のうち一方の入力端子に接続される容量素子を含む充電経路を形成する一方、他方の入力端子に接続される容量素子を含む充電経路を遮断し、
    前記第1入力端子および前記第2入力端子の各電圧を基準電圧と比較し、
    比較結果に応じて前記インダクタンス素子に交流電圧が誘起されたことを検出する
    ことを特徴とする交流電圧検出方法。
  18. 第1入力端子とライン間に接続される第1ダイオードと、第1入力端子と前記ライン間に接続される第1容量素子および第1スイッチング素子と、第2入力端子と前記ライン間に接続される第2ダイオードと、第2入力端子と前記ライン間に接続される第2容量素子および第2スイッチング素子とを備えた検出回路を用いて、前記第1入力端子と前記第2入力端子との間に接続されるインダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたか否かを検出する交流電圧検出方法であって、
    前記インダクタンス素子に連続した交流電圧が誘起されている期間は、前記第1または第2スイッチング素子のうちいずれか一方をオン、他方をオフさせ、
    前記第1および第2入力端子のうち当該期間終了直前に端子電圧が低い方の入力端子と前記ライン間に接続されるスイッチング素子を当該期間終了後にオンさせ、
    前記第1入力端子および前記第2入力端子の各電圧を基準電圧と比較し、
    比較結果に応じて前記インダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことを検出する
    ことを特徴とする交流電圧検出方法。
  19. 第1ラインと第1入力端子間に接続される第1スイッチング素子と、前記第1ラインと第2入力端子間に接続される第2スイッチング素子と、前記第2ラインと前記第1入力端子間に並列に接続される第3スイッチング素子および第1ダイオードと、前記第2ラインと前記第2入力端子間に並列に接続される第4スイッチング素子および第2ダイオードと、前記第2ラインと前記第1入力端子間に直列に接続される第5スイッチング素子および第1補助容量素子と、前記第2ラインと前記第2入力端子間に直列に接続される第6スイッチング素子および第2補助容量素子とを備えた充電回路を用いて、前記第1入力端子と前記第2入力端子との間に接続されるインダクタンス素子に誘起される交流電圧を整流して、前記第1ラインと前記第2ライン間に接続される容量素子を充電する充電方法であって、
    前記第1および第2入力端子と前記第2ライン間の各電圧を基準電圧と比較し、
    比較結果に応じて前記インダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことを検出し、
    この検出後に、前記第1および第2ラインの各電位と、前記第1および第2入力端子の各電位とに基づいて、前記第1乃至第4スイッチング素子のオン・オフを制御し、
    前記インダクタンス素子に連続した交流電圧が誘起されている期間の終了直前に端子電圧が低い方の入力端子に対応する前記第5または第6スイッチング素子を当該期間終了後にオンさせる
    ことを特徴とする充電方法。
  20. 第1ラインと第1入力端子間に接続される第1スイッチング素子と、前記第1ラインの電位と前記第1入力端子の電位を比較し、比較結果に基づいて前記第1スイッチング素子のオン・オフを制御する第1制御部と、前記第1ラインと第2入力端子間に接続される第2スイッチング素子と、前記第1ラインの電位と前記第2入力端子の電位を比較し、比較結果に基づいて前記第2スイッチング素子のオン・オフを制御する第2制御部と、前記第2ラインと前記第1入力端子間に並列に接続される第3スイッチング素子および第1ダイオードと、前記第2ラインの電位と前記第1入力端子の電位を比較し、比較結果に基づいて、前記第3スイッチング素子を前記クロック信号に同期してオン・オフさせる第3制御部と、前記第2ラインと前記第2入力端子間に並列に接続される第4スイッチング素子および第2ダイオードと、前記第2ラインの電位と前記第2入力端子の電位を比較し、比較結果に基づいて、前記第4スイッチング素子を前記クロック信号に同期してオン・オフさせる第4制御部と、前記第2ラインと前記第1入力端子間に直列に接続される第5スイッチング素子および第1補助容量素子と、前記第2ラインと前記第2入力端子間に直列に接続される第6スイッチング素子および第2補助容量素子とを備えたチョッパ充電回路を用いて、前記第1入力端子と前記第2入力端子との間に接続されるインダクタンス素子に誘起される交流電圧を前記クロック信号に同期してチョッパ昇圧し、前記第1ラインと前記第2ライン間に接続される容量素子を充電するチョッパ充電方法であって、
    前記第1および第2入力端子と前記第2ライン間の各電圧を基準電圧と比較し、
    比較結果に応じて前記インダクタンス素子に予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことを検出し、
    前記検出部によって、予め定められた振幅以上の交流電圧が誘起されたことが検出された後、前記第1乃至4制御部に電源を給電し、
    前記インダクタンス素子に連続した交流電圧が誘起されている期間の終了直前に端子電圧が低い方の入力端子に対応する前記第5または第6スイッチング素子を当該期間終了後にオンさせる
    ことを特徴とするチョッパ充電方法。
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