JP3799963B2 - 車両前部の構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両前部の左右両側にフェンダを備えたような車両前部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フェンダパネルに上方から作用する荷重に対してエネルギ吸収効果を向上すべく構成した車両前部の構造としては、例えば、特開平11−180350号公報に記載の構造がある。
【0003】
すなわち、図16に示すように、フェンダパネル91に配設されたフェンダインナパネル92の下壁部の車幅方向外側端部から車両上方向へ向けて形成された縦壁部92aが、エプロンメンバ93を構成するエプロンメンバアッパ94の車幅方向外側壁部94aに対して車幅方向外側へ所定距離離間されたもので、同図に矢印xで示すように上方から荷重が作用した時、フェンダインナパネル92の下壁部の車幅方向外側部92bを仮想線で示すように下方に変形させて、エネルギを吸収すべく構成したものである。なお図中、OUTは車体外方を示し、INは車体内方を示す。また95はボンネット、96はボンネットレインフォースメントである。
【0004】
さらに、上述の従来構造においては上記縦壁部92aを図示の如く車外方向にオフセットさせて、フェンダパネル91の内端部91aをオーバハング構造と成して、上方からの荷重入力時に該内端部91aをも折れ曲がりやすく構成したものである。
【0005】
しかし、この従来構造においては、フェンダパネル91およびフェンダインナパネル92を構成する材料の板厚、高さ、幅等によりフェンダそれ自体の支持荷重特性つまりエネルギ吸収特性が左右されるので、この荷重特性を良好に調整することが困難な問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、フェンダの車幅方向内方の見切り部側を、該見切り部側に一体または一体的に設けられ、かつ上下方向で変位可能なバネ特性をもった取付けブラケット部を介して車体取付部に支持させることで、障害物との衝突時にフェンダの見切り部側の下方への移動を簡単な構成にて達成することができ、障害物の衝撃を少なくすることができて、安全性の向上を図ることができ、しかも各部における支持荷重特性を調整することができ、また車両の非衝突時(通常時)には上記取付けブラケット部にて振動を吸収することができると共に、防音効果の向上を図ることができ、さらに車両の正面衝突時にはフェンダが変位してエネルギ吸収を図ることができ、また、取付けブラケット部それ自体がバネ効果を有し、かつ該取付けブラケット部をフェンダの所定部と一体または一体的に構成することで、組付け工数および取付け工数の削減を図ることができ、加えて、上記取付けブラケット部を車両側面視で略門形に形成することで、この取付けブラケット部の形状により小スペースでありながら、充分なエネルギ吸収ストロークの確保ができる車両前部の構造の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明による車両前部の構造は、左右両側にフェンダを備えた車両前部の構造であって、上記フェンダの車幅方向内方の見切り部側を、該見切り部側に一体または一体的に設けられ、かつ車体前後方向に延び上記フェンダと連結される上片と該上片の前後端から下方に延び下端が車体に取付けられる前片および後片から成り前片と後片との間に開口を有するよう車両側面視で略門形に形成されて上下方向で変位可能なバネ特性をもち、板面が車幅方向に指向された板状の取付けブラケット部を介して車体取付部に支持させ、上記取付けブラケット部は車体前後方向に離間して複数設けられたものである。
【0008】
上記構成によれば、バネ特性をもつ取付けブラケット部がエネルギ吸収手段として作用するので、障害物との衝突時にフェンダの見切り部側の下方への移動を簡単な構成にて達成することができ、障害物の衝撃を少なくすることができて、安全性の向上を図ることができる。
しかもフェンダを構成する材料の板厚、高さ、幅等のフェンダ構造に左右されることなく、各部における支持荷重特性を調整することができる。
【0009】
また車両の非衝突時(通常時)には上記取付けブラケット部にて振動を吸収することができると共に、防音効果の向上を図ることができる。
さらに車両の正面衝突時にはフェンダが変位してエネルギ吸収を図ることができる。
加えて、上記フェンダの車幅方向内方の見切り部側を、該見切り部側に一体または一体的に設けられ、かつ上下方向で変位可能なバネ特性をもつ取付けブラケット部を介して車体取付部に支持させたもので取付けブラケット部それ自体がバネ効果を有し、かつ該取付けブラケット部をフェンダの所定部と一体または一体的に構成したので、組付け工数および取付け工数の削除を図ることができる。
【0010】
さらに、上記取付けブラケット部車両側面視で略門形に形成したので、この取付けブラケット部の形状(略門形)により、小スペースでありながら、充分なエネルギ吸収ストロークの確保ができる。
【0011】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両前部の構造を示し、図1、図2においてエンジンルームを開閉可能に覆うボンネット1を設け、このボンネット1の下面所定部にはボンネットレインフォースメント2を接合固定している。
【0012】
上述のボンネット1の左右両側には対称構造の左右のフェンダ3,3(但し、図面では右側のフェンダのみを示す)を備えている。このフェンダ3(詳しくはフロントフェンダパネル)は、車体前後方向に延びるホイールエプロンレインフォースメント4に支持されるもので、フェンダ3の前部にはヘッドランプ配設用の凹部5が形成されると共に前部下端には車体に対して取付けられる前部取付け部6が屈曲形成され、フェンダ3の後端下部にはブラケットを介してピラー等の車体に取付けられる後部取付け部7が屈曲形成されている。
【0013】
上述のホイールエプロンレインフォースメント4は図2に示す如くホイールエプロンレインフォースメントアッパ8とホイールエプロンレインフォースメントロア9とを接合部10,11で接合して、車体前後方向に延びる閉断面12をもった剛性部材(車体強度部材)である。
【0014】
上述のフェンダ3は車両デザインに対応する外板部13と、車幅方向内方上部の見切り部14と、この見切り部14から所定長さ下方へ延びる縦壁部15とを有する。
上述の縦壁部15の下端は車体前後方向に離間して一体形成された弾性手段としての複数の取付けブラケット部16…を介して車体取付部の一例であるホイールエプロンレインフォースメントアッパ8に支持されている。
【0015】
上述の取付けブラレット部16は図2、図3に示す如く、上下方向に延びる前片16aおよび後片16bと、車体前後方向に延びる上片16cと、この上片16cの中間を細幅にて上記縦壁部15の下端部に連結する連結片16dと、前片16aの下端から前方に延びる取付け片16eと、後片16bの下端から後方に延びる取付け片16fとを有し、車両の側面から見た全体形状が略門形に形成されたものであり、この取付けブラケット部16は上下方向で変位可能なバネ特性をもっている。
【0016】
なお、この実施例では外板部13、見切り部14、縦壁部15を有するフェンダ3を合成樹脂で形成し、各片16a〜16fを備えた取付けブラケット部16をフェンダ3つまり樹脂フェンダのフェンダ本体に対して一体形成しているが、フェンダ3を構成する材料は合成樹脂に限定されるものではない。
【0017】
上述の取付けブラケット部16における前後の取付け片16e,16fに対応して前述のホイールエプロレインフォースメントアッパ8には予めナット17が溶接固定され、このナット17に螺合するボルト18にて取付けブラケット部16がホイールエプロンレインフォースメント9の上面に固定される。
【0018】
ところで、フェンダ3の前部に設けられた前部取付け部6は図4に示す如く車体側取付部19に取付けられるが、この前部取付け部6には上方からの障害物の荷重入力時にフェンダ3前部の下方への移動を許容する下方移動手段としての長溝部6aが形成されている。
【0019】
而して、車体側取付部19には予めナット20が溶接固定され、このナット20に対して前方から後方に向けて締付けるボルト21で前部取付け部6を固定する際、長溝部6aの下部口縁を締付け固定し、上方からの障害物の荷重入力時にフェンダ3の前部を締付け力に抗して下方移動すべく構成している。なお、斯る下方移動の必要がない場合にはボルト21を強固に締結すればよい。なお、図4においてFは車両前方を示し、OUTは車両外方を示す。
【0020】
このように構成した車両前部の構造の作用を、以下に詳述する。
車両が障害物に衝突した時、フェンダ3の見切り部14部分に上方から荷重が作用すると、上述の取付けブラケット部16…がエネルギ吸収用の部材として作用するので、上記フェンダ3は図3の状態から図5に変形中途状態を示すように下方へ移動して衝突荷重を吸収し、障害物への衝撃を少なくすることができる。
【0021】
つまり、バネ特性を有する取付けブラケット部16はその各片16a,16b,16cが図5に示すように変形し、これにより連結片16dの位置が下方へ移動しつつ、衝撃エネルギを吸収するものである。
【0022】
なお、図1の前後方向に離間形成された複数の取付けブラケット部16…において、車両前方側の取付けブラケット16のバネ定数を相対的に小さく、車両後方側の取付けブラケット16のバネ定数を相対的に大きく設定することが望ましい。
【0023】
このように図1〜図5で示した実施例の車両前部の構造は、左右両側にフェンダ3,3を備えた車両前部の構造であって、上記フェンダ3,3の車幅方向内方の見切り部14側を弾性手段(複数の取付けブラケット部16参照)を介して車体取付部(ホイールエプロンレインフォースメント4参照)に支持させたものである。
【0024】
この構成により、弾性手段(取付けブラケット部16参照)がエネルギ吸収手段として作用するので、障害物との衝突時にフェンダ3の見切り部14側の下方への移動を簡単な構成にて達成することができ、障害物の衝撃を少なくすることができて、安全性の向上を図ることができる。
【0025】
しかもフェンダ3を構成する材料の板厚、高さ、幅等のフェンダ3構造に左右されることなく、各取付けブラケット16の肉厚、形状、寸法を予め設定することにより各部(見切り部14下方の前部、中間部、後部参照)における支持荷重特性を調整することができる。
【0026】
また車両の非衝突時(通常時)には上記弾性手段(取付けブラケット部16参照)にて振動を吸収することができると共に、防音効果の向上を図ることができる。
さらに車両の正面衝突時にはフェンダ3それ自体が変位してエネルギ吸収を図ることができる。
【0027】
しかも、上記フェンダ3の車幅方向内方の見切り部14側を、該見切り部14側に一体または一体的(この実施例では一体)に設けられ、かつ上下方向で変位可能なバネ特性をもつ取付けブラケット部16を介して車体取付部(ホイールエプロンレインフォースメント4参照)に支持させたものである。
この構成により、取付けブラケット部16それ自体がバネ効果を有し、かつ該取付けブラケット部16をフェンダ3の所定部と一体に構成したので、組付け工数および取付け工数の削除を図ることができる。
【0028】
さらに、上記取付けブラケット部16は車両側面視で略門形に形成されたものであるから、この取付けブラケット部16の形状(略門形)により、小スペースでありながら、充分なエネルギ吸収ストロークの確保ができる。
【0029】
なお、この実施例ではフェンダ3の見切り部14にその上方から荷重が入力した時、取付けブラケット16は略門形状(図3参照)から略Ω字状(図5参照)に変形するが、この取付けブラケット部16の荷重未入力時の通常時における形状を略Ω字状と成してもよいことは勿論である。
【0030】
また上記実施例においてはフェンダ3の見切り部14側において縦壁部15の車両前方位置と、車両前後方向の中間位置と、車両後方位置との合計三箇所に取付けブラケット部16を設けたが、これは車両前方位置と車両後方位置との合計二箇所のみでもよく、あるいは前後方向に離間させて四箇所以上に設けてもよい。このことは、次に述べる図6、図7の構成についても同様である。
【0031】
図6、図7は車両前部の構造の他の実施例を示す。先の図1〜図5の実施例ではフェンダ3および取付けブラケット16を合成樹脂により一体形成したが、この図6、図7に示す実施例ではフェンダ3および取付けブラケット部16を金属により構成したものである。
【0032】
すなわち、外板部13、見切り部14、縦壁部15を有するフェンダ3を金属で構成する一方、前述の各片16a〜16fに加えて連結片16dから上方に立上がる接続片16gをもった取付けブラケット部16をバネ鋼その他の金属材料から成るバネ材により構成し、上述の接続片16gをフェンダ3の縦壁部15に溶接その他の手段にて接合固定して、フェンダ3と取付けブラケット部16とを一体化したものである。
このように構成しても、その他の構成、作用、効果については先の実施例とほぼ同様であるから、図6、図7において前図と同一の部分には同一符号を付けして、その詳しい説明を省略する。
【0033】
図8、図9は車両前部の構造のさらに他の実施例を示す。
この実施例では、フェンダ3の上記縦壁部15に、該縦壁部15の下端から車幅方向内方に突出するフランジ部22を一体形成し、このフランジ部22とその下方に対向配設されるブラケット部23との間に弾性部材としてのゴムダンパ24を設けたものである。
【0034】
上述のゴムダンパ24は図9に示すように上下方向に指向して両者22,23間に介設された弾性部材で、このゴムダンパ24は図8に示す如くフランジ部22の下面とブラケット部23の上面との間において車両前後方向に連続して延びるように配設されている。なお、上述のゴムダンパ24の上下両面は各部22,23に接着される。
【0035】
また上述の各要素13,14,15,22を有するフェンダ3とゴムダンパ24およびブラケット部23はサブアセンブリされ一体ユニット化されていて、ホイールエプロンレインフォースメントアッパ8に予め設けられたナット25に対してボルト26を螺合することで、上述のブラケット部23をホイールエプロンレインフォースメントアッパ8の上面に固定したものである。
【0036】
このように図8、図9で示した実施例の車両前部の構造は、左右両側にフェンダ3,3を備えた車両前部の構造であって、上記フェンダ3の車幅方向内方の見切り部14側を弾性手段(ゴムダンパ24参照)を介して車体取付部(ホイールエプロンレインフォースメント4参照)に支持させたものである。
【0037】
この構成により、弾性手段(ゴムダンパ24参照)がエネルギ吸収手段として作用するので、障害物との衝突時にフェンダ3の見切り部14側の下方への移動を簡単な構成にて達成することができ、障害物の衝撃を少なくすることができて、安全性の向上を図ることができる。
しかもフェンダ3を構成する材料の板厚、高さ、幅等のフェンダ3構造に左右されることなく、各部における支持荷重特性を調整することができる。
【0038】
また車両の非衝突時(通常時)には上記弾性手段(ゴムダンパ24参照)にて振動を吸収することができると共に、防音効果の向上を図ることができる。
さらに車両の正面衝突時にはフェンダ3が変位してエネルギ吸収を図ることができる。
【0039】
加えて、上記フェンダ3の車幅方向内方の見切り部14側を上下方向に指向する弾性部材(ゴムダンパ24参照)を介して車体取付部(ホイールエプロンレインフォースメント4参照)に支持させたものであるから、障害物との衝突時に上記弾性部材(ゴムダンパ24参照)にてフェンダ3の下方移動を許容しつつ、上下方向に指向する該弾性部材(ゴムダンパ24参照)でフェンダ3の安定した取付け支持を行なうことができる。
【0040】
なお、上記図8、図9において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略するが、上記ゴムダンパ24としては液封タイプのゴムダンパを用いてもよいことは勿論である。
【0041】
図10、図11は車両前部の構造のさらに他の実施例を示し、先の図8、図9の実施例ではフランジ部22とフランジ部23との間に連続して車両前後方向に延びるゴムダンパ24を介設したが、図10、図11に示すこの実施例ではフランジ部22とブラケット部23との間に車両前後方向に所定の間隔を隔てて複数のゴムダンパ27…を介設したものである。
【0042】
このように上下方向に指向する複数のゴムダンパ27を離間配置すると、各ゴムダンパ27個々のバネ定数の調整が容易となり、各部における支持荷重特性をより一層良好に調整することができると共に、図11に仮想線で示すようにフェンダ3の見切り部14とボンネット1との間のクリアランスから流下した雨水等の流体を、前後の各ゴムダンパ27,27間の間隔を流通させて車輪側へ放出することができる。
【0043】
なお、この実施例においてもその他の構成、作用、効果については図8、図9の実施例とほぼ同様であるから、図10、図11において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略するが、図10、図11の実施例においてはフランジ部22およびブラケット部23はゴムダンパ27に対応する箇所のみに部分的に形成、重量軽減を図るように構成してもよく、また上記ゴムダンパ27としては液封タイプのものを用いてもよい。
【0044】
図12、図13は車両前部の構造のさらに他の実施例を示す。
この実施例においては横方向に延びる取付け部28aと、縦方向に延びる立上がり部28bとを略L字状に連結したブラケット部28を設け、フェンダ3の見切り部14下方の縦壁部15と、この縦壁部15に対して車幅方向内方に位置する上記立上がり部28bとの間に、車幅方向いわゆる左右横方向に指向する弾性部材としてのゴムダンパ29を介設したものである。
このゴムダンパ29は車両前後方向に所定間隔を隔てて複数設けられており、各ゴムダンパ29個々のバネ定数の調整が容易にできるように構成されている。
【0045】
また上述の各要素13,14,15を有するフェンダ3とゴムダンパ29およびブラケット部28はサブアセンブリされ一体ユニット化されて、ホイールエプロンレインフォースメントアッパ8に予め設けられたナット30に対してボルト31を螺合することで、上述のブラケット部28をホイールエプロンレインフォースメントアッパ8の上面に固定したものである。
【0046】
このように図12、図13で示した実施例の車両前部の構造は、左右両側にフェンダ3,3を備えた車両前部の構造であって、上記フェンダ3の車幅方向内方の見切り部14側を弾性手段(ゴムダンパ29参照)を介して車体取付部(ホイールエプロンレインフォースメント4参照)に支持させたものである。
【0047】
この構成により、弾性手段(ゴムダンパ29参照)がエネルギ吸収手段として作用するので、障害物との衝突時にフェンダ3の見切り部14側の下方への移動を簡単な構成にて達成することができ、障害物の衝撃を少なくすることができて、安全性の向上を図ることができる。
しかも、フェンダ3を構成する材料の板厚、高さ、幅等のフェンダ構造に左右されることなく、各部における支持荷重特性を調整することができる。
【0048】
また車両の非衝突時(通常時)には、上記弾性手段(ゴムダンパ29参照)にて振動を吸収することができると共に、防音効果の向上を図ることができる。
さらに車両の正面衝突時にはフェンダ3が変位してエネルギ吸収を図ることができる。
【0049】
加えて、上記フェンダ3の車幅方向内方の見切り部14側を車幅方向に指向する弾性部材(ゴムダンパ29参照)を介して車体取付部(ホイールエプロンレインフォースメント4参照)に支持させたものであるから、車幅方向に指向する弾性部材(ゴムダンパ29参照)は車体構造との関係上、その車幅方向の長さの調整が容易であり、この結果、荷重特性のコントロールを行なうことができる。
【0050】
また図13に仮想線で示すようにフェンダ3の見切り部14とボンネット1との間のクリアランスから流下した雨水等の流体を、前後の各ゴムダンパ29,29間の間隔を流通させて車輪側へ放出することができる。
【0051】
なお、図12、図13において前図と同一の部分は同一符号を付して、その詳しい説明を省略するが、上述のゴムダンパ29としては液封タイプのゴムダンパを用いてもよく、あるいは図示の車両前後方向の複数のゴムダンパ29に代えて、車両前後方向に連続するゴムダンパを用いてもよい。さらに上記ブラケット部28はゴムダンパ29に対応する箇所のみに部分的に設け、重量軽減を図るように構成してもよい。
【0052】
図14、図15は車両前部の構造のさらに他の実施例を示す。
この実施例においては車幅方向に延びる取付け部32aと縦方向に延びる立上り部32bとを略L字状に連結したブラケット部32を設け、フェンダ3の見切り部14下方の縦壁部15と、この縦壁部15に対して車幅方向外方に位置する上記立上り部32bとの間に、車幅方向いわゆる左右横方向に指向する弾性部材としてのゴムダンパ29を介設したものである。
【0053】
このゴムダンパ29も図12、図13のそれと同様に車両前後方向に所定間隔を隔てて複数設けられ、各ゴムダンパ29個々のバネ定数の調整が容易にできるように構成したものである。
【0054】
また、上述の各要素13,14,15を有するフェンダ3とゴムダンパ29およびブラケット部32はサブアセンブリされ一体ユニット化されて、ホイールエプロンレインフォースメントアッパ8に予め設けられたナット30に対してボルト31を螺合することで、上述のブラケット部32をホイールエプロンレインフォースメントアッパ8の上面に固定したものである。
【0055】
このように構成しても図12、図13の実施例とほぼ同様の作用、効果を奏するので、図14、図15において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0056】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の車体取付部は、実施例のホイールエプロンレインフォースメント4に対応し、
以下同様に、
取付けブラケット部は、樹脂で一体形成された取付けブラケット部16または金属製の取付けブラケット部16に対応するものであるが、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0057】
例えば上記実施例とデザインを異にするフェンダに本発明を適用する場合、前部取付け部6をシュラウドパネル等の他の車体側取付部に支持させるように構成してもよい。
【0058】
【発明の効果】
この発明によれば、障害物との衝突時にフェンダの見切り部側の下方への移動を簡単な構成にて達成することができ、障害物の衝撃を少なくすることができて、安全性の向上を図ることができ、しかも各部における支持荷重特性を調整することができ、また車両の非衝突時(通常時)には取付けブラケット部にて振動を吸収することができると共に、防音効果の向上を図ることができ、さらに車両の正面衝突時にはフェンダが変位してエネルギ吸収を図ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車両前部の構造を示す斜視図。
【図2】 図1のA−A線矢視断面図。
【図3】 図1のB−B線矢視断面図。
【図4】 フェンダ前部の取付け構造を示す部分断面図。
【図5】 荷重入力時におけるフェンダの下方移動を示す断面図。
【図6】 本発明の車両前部の構造の他の実施例を示す斜視図。
【図7】 図6のC−C線矢視断面図。
【図8】 両前部の構造のさらに他の構造を示す斜視図。
【図9】 図8のD−D線矢視断面図。
【図10】 両前部の構造のさらに他の構造を示す斜視図。
【図11】 図10のE−E線矢視断面図。
【図12】 両前部の構造のさらに他の構造を示す斜視図。
【図13】 図12のG−G線矢視断面図。
【図14】 両前部の構造のさらに他の構造を示す斜視図。
【図15】 図15のH−H線矢視断面図。
【図16】 従来の車両前部の構造を示す断面図。
【符号の説明】
3…フェンダ
4…ホイールエプロンレインフォースメント(車体取付部)
14…見切り部
16…取付ブラケット
16a…前片
16b…後片
16c…上片

Claims (1)

  1. 左右両側にフェンダを備えた車両前部の構造であって、
    上記フェンダの車幅方向内方の見切り部側を、該見切り部側に一体または一体的に設けられ、かつ車体前後方向に延び上記フェンダと連結される上片と該上片の前後端から下方に延び下端が車体に取付けられる前片および後片から成り前片と後片との間に開口を有するよう車両側面視で略門形に形成されて上下方向で変位可能なバネ特性をもち、板面が車幅方向に指向された板状の取付けブラケット部を介して車体取付部に支持させ、
    上記取付けブラケット部は車体前後方向に離間して複数設けられた
    車両前部の構造。
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