JP3799502B2 - 抗血栓治療および癌予防のためのアセチルサリチル酸を含有する経皮投与システム - Google Patents

抗血栓治療および癌予防のためのアセチルサリチル酸を含有する経皮投与システム Download PDF

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Description

[技術分野]
抗血栓治療および癌予防のためのアセチルサリチル酸を含有する経皮投与システムに関する。
[背景技術]
アセチルサリチル酸(acetyl−salicylic acid;ASA)の血小板の凝集防止効果およびその心臓血栓症の予防における効果は60年代後期に報告されている。引続いて、多数の臨床的研究が実施されているがこの場合ASAは以下の徴候の場合経口的に投与されている。
初期心臓梗塞の予防、
心臓梗塞再発の予防、
不安定な狭心症の処置、
血管補てつ、または人工心臓弁の移植後の血栓症に対する予防、
末梢動脈管の血栓症に対する予防、
脳内の不十分な循環の血栓に対する予防。
以下、用語「抗血栓治療」が使用される場合、これは事実上上述の症候が含まれることとなる。
最近において、患者に対するこれらの薬物試験の結果が纏められている(V.フスター(V.Fuster)他、「環状動脈疾患の予防におけるアスピリン(Aspirin)、ニューイングランド.J.Med.321 181−185(1989)およびR.チヒナー(R.Zichner)他「アセチルサリチル酸の最適投与に関して」Med.Klin.84 43−51(1989))。
アセチルサリチル酸はしばしば非ステロイド、抗炎症性、無痛且つ解熱性活性物質として治療現場で採用されてきている。ASAは血小板機能に影響し、トロンボキサン(thromboxane A2)合成を非可逆的に防止して血栓症を防止する(M.ブカナン他、「アスピリンはシクロオキシゲナーゼに無関係に血小板機能を妨害する」トロンボシス レザーチ 25、363−373(1982))。
経口投与の後ASAは急速に吸収される。しかし、全身的な循環におけるその生物学的半減寿命は非常に短く、たった15−20分で終了する(M.ロウランド他、「人間内でのアセチルサリチル酸の配置の動力学」ネーチャー(Nature 215,413−414(1967))。普通の成人において、ASAは胃腸管内でサリチル酸に急速に加水分解されてしまう(G.レヴィー「アスピリンの臨床的薬物動力学」小児科学62、867−872(1978)。
しかし、阻止的な血小板機能の中で活性的なのはASA自身であってその加水分解物、サリチル酸ではない、と言うことを強調したい(W.ホルシュ「デイー サリシラーテ」(Die Salicylate),ファルマジー34 585−604(1979))。
アセチルサリチル酸(ASA)は特に米国において人口の大部分で連続して使用されている。サン(Thun)他の論文、「アスピリンの使用と致命的な結腸癌の虞の減少」ニューイングランド J.Med.325,1593−1596(1991)、によると、ASAは結腸癌による死亡率を約50%減少しているが、この場合ASAは継続して、即ち1か月に少なくとも16日投与されている。この研究はASAを少なくとも1年間使用した米国の全50州、コロンビア区、およびプエルトリコに居住の660、000人以上が含まれている。この研究はASAの使用のみを問題とするもので、投薬、投与の要領と形式に関するその他の情報の提供を欠くものである。そうではあるが、ASAは経口的に投与され、上述の効果を有する物質は加水製品サリチル酸ではなくASA自身であったと考えられる。
抗血栓症治療において経口投与はほとんど例外なしに実用されているが、抗炎症、鎮痛、抗ピリン徴候の場合は、しかし、活性物質を皮膚を経由して投与する試みが公知になっている。即ち、米国特許3、598、122はASAをメンブレン制御経皮医療システムの可能な非ピリン活性物質として記載している。FR−M 1757は急性の痛みに対しての5%のASAを含有する水中油性(oil−in−water)エマルジョンの皮膚局部的投与を記載している。FR−A2297612は鎮痛剤としてのASAを含有する塗布薬および軟膏を記載している。米国特許4、012、508にはASAは皮膚科の徴候の場合の局部的投与に対してコルチコステロイドとの組み合わせで採用されている。米国特許4、219、548においては、炎症性の過程のチェックの為のASAの局部的投与を説明している。欧州特許0055635中にはASA含有ゲルが抗炎症、鎮痛および解熱投与に際して局部的に投与されている。米国特許4、460、368は抗炎症および鎮痛効果の達成の為に水溶性システム以外のASAの経皮的投与の為の装置を開示している。米国特許4、665、063においてはASAはエタノール溶液の使用によって経皮障害に抗して局部的に投与されている。米国特許4、640、689において経皮投与におけるASAの浸透割合の増加が電流の採用によって達成されている。
欧州特許0162239におけるように、適当な浸透促進剤の添加は皮膚を介してのASAの浸透の改善をもたらす。日本公開61167615においては、ASAはフィルムによって皮膚に投与されている。米国特許4、810、699は炎症、鎮痛および発熱の経皮的処置の為にその他の活性物質と組み合わせることが記載されている。日本特許1、203、336は鎮痛剤としてのASAの経皮的投与の為の特別な浸透促進剤に関する。炎症プロセスの阻止の為のASAの経皮投与におけるASAの為のこの種類のその他の物質は日本特許1、242、521中に記載されている。最後に、米国特許4、975、269は炎症プロセスの阻止と苦痛救助を目的とするASAの貯蔵安定溶液に関している。
上述の先行技術は、経皮的システムの使用が、人体の血小板の凝集を防止し、および/または癌に対する予防の為にASA、および/またはその医薬的に受入れ可能な塩を含有する経皮システムの使用が考慮されている何等の徴候もこれから導出されることも含まれていない。
多数の処方および組成は水または親水性溶液を含むがこれらはサリチル酸へのASAの加水分解を加速する。元来、上述した通り、サリチル酸は抗血栓効果を持たずASAに比較可能な抗炎症性および鎮痛効果を示すのみなので、上述の投与システムでのASAの分解は詳細に亘っては研究されていなかったことが明瞭になる。
[発明の開示]
従って本発明の目的は経口投与に固有な欠点を回避し変化しない活性物質の目標規定投与を可能とする、抗血栓症に対するおよび/または癌に対する予防に対するASAの投与の為のおよび/または医薬的に受入れ可能な塩の投与の為の投与システムを提供することである。
この目的は血栓症治療に対して、および/または癌に対する予防の為にアセチルサリチル酸、および/またはその医薬的に受入れ可能な塩を投与する為の経皮システムを採用することによって驚異的に解決されたが、このシステムは好ましくはアセチルサリチル酸の加水分解を事実上抑圧乃至回避するマトリックス中にアセチルサリチル酸、および/または塩を含有している。換言すれば、このシステムは好ましくは−貯蔵状態下でまたは投与中に−アセチル基の分離を導く物質を持たないものである。
経皮投与システムは抗血栓症治療において以下の長所を有する。
1.ASAは医薬的に活性な形で循環系中に直接に導入され、従って胃腸管各部分での同化作用を避ける。
2.胃腸管内副作用の減少
3.ASAの少量の投与による一定医療効果
4.過剰投与の虞の減少
5.観察の必要のない外来患者の処置
6.処置中の患者の苦情の改善。
この種の投与ユニットでのASAの含量は通常5−500mg、好ましくは30−200mg、または医薬的に受入れ可能な塩の対応する量である。この目的に適当するASA塩類は例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、およびカルシウム塩のような非毒性で医薬的に効果のあるすべてのものまたはリジン、アルギニン、またはセトリミード(ヘキサデジルトリメチルアンモニウムブロマイド)のような塩基性有機化合物とのASA塩類である。人体内へのASAの経皮浸透の速力と程度とは、勿論、与えられた量、化合物のタイプ、(遊離酸または塩類)および多分に例えば浸透促進剤のような補助物質の存在、によって変化する。好ましくは、システムはASA血液レベルが0.1と1.0μg/mlの間になるように調節する。実際の投与においては、マトリックスタイプ、プラスターが磨耗する保証期間、体重(児童または成人)、プラスタ−のマトリックスまたはメンブレンの透過性、および皮膚を介しての浸透度、によって調節するのが有利である。
抗血小板凝固治療において、および癌に対する予防においては、血液中のASAおよび/またはASA塩類の医療的に有効な量は0.1乃至1.0μg/mlの間のASAの血中レベル量に対応する。但し経口投与の後、ASAは急速に吸収されるが、この投与モードは、特に短生物学的半減寿命を勘定に入れた場合ASAのサリチル酸への加水分解のためおよび予防の為には投与はこれができるだけ一定の量に維持できるようにすべきなので不利である。これと対照して、本発明によって提案される経皮処置はASAのほぼ一定のまた再現性のある血液レベルを確保するが、これは抗血栓症治療に特に効果的であり、癌予防に適当している。本発明による投与システムはしかし、抗血栓症治療において活性的な一定の、再現性のあるASA血中レベルを確約する。
癌予防の用語は、例えば、結腸癌のような胃腸管の一部内の腫瘍の形成を含む癌に対する予防を意味する。
本発明によるASAまたはASA塩類に対する経皮的投与システムは各種の要領で、例えばプラスターの形で、特に感圧接着式のもの、フィルム、スプレー、クリーム、軟膏等、の形で実現可能である。好ましい形の投与は、非透過性バッキング層と、これに接続されポリマーマトリックスから成る活性物質貯蔵部と、その他の制御機構がない場合には活性物質の放出を制御する薄膜と、システムを皮膚に固着させる感圧接着装置と、更に必要に応じて、システムの投与に先立って取り外し可能な保護層と、を有する感圧接着プラスターのそれである。全ての形の投与において、貯蔵部を形成するマトリックスはASAの加水分解が阻止されまたは少なくとも非常に減少されるように選定されるべきである。マトリックスの疎水性の調節は親水性のそれよりもこの目的に対してはるかに適している。
加水分解の減少または防止の為に、例えばアシル化剤、好ましくはアセチレーデイング剤、更に特に無水酢酸が、アセチルサリチル酸に対して例えば0.01乃至3、好ましくは0.1乃至2重量%加えられる。
本発明に適当する経皮感圧接着性プラスターは、従来技術から当業者には全て公知のものである。ほとんどの部分これらのプラスターは2種の基本的制御原理によって制御されているが、これはマトリックス拡散制御とメンブレン制御で、この場合後者のみがゼロ次元での活性物質放出を可能としている。マトリックス拡散制御プラスターはたとえばドイツ特許第3315272に記載されている。これは不透過性のバッキング層と、これに接続され飽和濃度以上の濃度での活性物質を含有するポリマーマトリックスで作られたリザーバーと、リザーバーに接続され活性物質に透過性の感圧接着層と、更に感圧接着層を覆う保護層、例えばポリエステルのシリコーン化フィルム、特にテレフタル酸ポリエチレンであって、システムの使用に当たって取り外される保護層とから成る。リザーバーマトリックス自身が感圧性の場合は付加感圧接着層は存在の必要性はない。しかし、飽和濃度以下の濃度を有するシステムも同様に可能である。薄膜制御付きプラスターの例は米国特許3,742,951、3,797,494、3,996,934、および4,031,894に含まれる。これらのプラスターは、原則として、バッキング層(例えばポリエステルのフィルム、例えばポリエチレンテレフタレートのそれ、これはアルミ化し得る、または例えばポリプロピレン、ナイロン、ポリカプロラクタムのような合成樹脂のアルミ化フィルム)から成り、これが表面の一方を形成し、更にメンブレンと、他方の面を形成する活性物質に透過性の接着層と、最後に、両面を形成する2層の間にある活性物質を含有するリザーバーで構成されている。代わりに、活性物質は透過性接着層内に分散された複数個のマイクロカプセル中に含有されてもよい。全ての場合、活性物質は連続的にリザーバーまたはマイクロカプセルからメンブレンを介して接着層中に放出されるが、この層は活性物質透過性で、処置すべき患者の皮膚に接触されている。マイクロカプセルが存在する場合、カプセル材料はまたメンブレンとしても作用する。メンブレンおよびマイクロカプセル用の材料は、例えば、米国特許3,996,934に記載されている。
更に、電流によっても制御がなし得ることに注意すべきであるが、この場合速度は活性物質が皮膚を透過する位相によって決定される。このような方法はエレクトロオスモシス、イオントフォレシス、またはエレクトロフォレシスと称される。
全てのタイプのプラスターは、所望ならば、リザーバーと活性物質を形成するマトリックスに加えて各種の添加物を含有してもよく、活性物質はまた、所望の性質を達成する為にASAとその塩類の組み合わせを含んでいる。特に注意すべきはASAおよび/またはその医薬的に受入れ可能の種類の皮膚を介しての浸透を促進させる添加物である。各種の適当な添加物が当業者に周知で従って詳細なリストは不必要であるが、しかし、グリセリン、1,2−プロパンジオール、エチレングリコールのモノメチルまたはモノエチルエーテルの夫々、2−オクチルドデカノール、ラウレート、パルミテート、ソルバイトのステアレートまたはオレアート、C8−C10−エトキシル化オレイン酸グリセライド、ラウリン酸の低級アルキル(C1乃至C3)エステル例えばプロピレングリコールモノラウレート、ラウリン、カプリン、オレイン酸等が例示の為に記載される。使用される量は一般に全マトリックス成分に対して0乃至20重量%、好ましくは0.5乃至10重量%である。この量はマトリックスのタイプ、プラスターのマトリックスまたはメンブレン夫々の透過性、活性物質に対する浸透増加剤の溶解能力、および皮膚を通しての透過性、に依存する。
[実施例]
本発明は以下の例によって限定される意味ではなしに例示される。

1.アクリレート−基礎単層システム
5gのジオクチルシクロヘキサン、8gのアセチルサリチル酸および40mgの無水酢酸が固形物含有量42重量%を有するアクリル性接着剤(例えば、デュロタック(Durotak)280−2516、ナショナルスターチアンドケミカル製)の100gの溶液に添加され、この溶液は攪拌して一様化される。
溶液は引き続いて100μm厚ポリエステルフィルム上に300μm厚で広げられる。完成システムではこのフィルムが取り外し可能保護層の機能を引き継ぐので使用前に除去しなければならない。濡れた状態のフィルムは50℃で20分乾燥されるがその後単位面積当たり重量100g/m2を有する。
乾燥フィルムは次に12μm厚ポリエステルフィルムと積層されて出来上がったプラスターがこの積層体から打ち抜きされる。
2.多層システム
仕上がりシステムは取り外し可能保護層、皮膚接着剤のスプレッド、非接着性リザーバー、活性物質不透過性のバッキング層、および良好な粘性を有するベーススプレッドとを有し、この後者はリザーバー層とバッキング層との間に位置してバッキング層への非付着性リザーバーの固着の機能を形成する。
A.皮膚接着性スプレッドの製造
ポリスチレンとポリイソプレン(例えばシェル社のカリフレックスTR−1107(商標))から成る100gのブロックポリマー、
部分的に水和されたコロフォニウムの175gのグリセロールエステル
および
50gのジオクチルシクロヘキサン
を500gのn−ヘプタン中に溶解し次に、15gのアセチルサリチル酸と150mgの無水酢酸をこれに添加する。これを攪拌によって一様化し、次にシリコーン化ポリエステルフィルム上に100μmの厚さに広げるが、このポリエステルフィルムは完成品において取り外し可能保護層の役割を有する。濡れ状態のフィルムを50℃で20分乾燥するがその後単位面積当たり25g/m2の重量を有する。
B.リザーバースプレッドの製造
100gのポリスチレンとポリイソプレン(例えばシェル社のカリフレックスTR−1107(商標))から成るブロックポリマー、
および
20gのジオクチルシクロヘキサンを120gのn−ヘプタンに溶解する。
その後、40gのアセチルサリチル酸と40mgの無水酢酸を添加し、これを攪拌によって一様化する。できたものを取り外し可能保護層よりも高度にシリコーン化した保護ポリエステルフィルム上に300μmの厚さに広げ、50℃で20分乾燥する。乾燥リザーバー層は単位面積当たり重量100g/m2を有する。
C.ベーススプレッドの製造
ポリスチレンとポリイソプレン(例えばシェル社のカリフレックスTR−1107(商標))から成る100gのブロックポリマー、
175gの部分的に水和されたコロフォニウムのグリセロールエステル
および
50gのジオクチルシクロヘキサン
を500gのn−ヘプタンに溶解し次に、Bと同様に、100μmの厚さで取り外し可能な保護層よりも高度にシリコーン化されたポリエステルフィルム上に広げ、50℃で20分乾燥する。
乾燥したフィルムは単位面積重量25g/m2を有する。
D.全体システムの組み立ておよび個々のプラスターへのポンチング
Bによってできたリザーバースプレッドは皮膚接着性スプレッドA上に積層され、高度にシリコーン化されたBで説明のフォイルをその後除去する。次に、ベーススプレッドCを同様な要領で施し、高度のシリコーン化をしたCで説明のフィルムの除去後、12μmの厚さのポリエステルフィルムをその上に積層する。
完成積層体から完成プラスターをパンチアウトする。
3.メンブレンシステム
フレキシブルポリエステルフィルムとポリエチレン/酢酸ビニールコーポリマーから成る熱封着姓積層体が酢酸ビニール含量19%を有するポリエチレン/酢酸ビニールコーポリマーの50μm厚さメンブレンに所望のプラスターのそれと対応する寸法と形状で平らな袋が得られるようにシールされる。シールの縫い目は幅4mmとする。隙間が残らないように袋をシールする前に、10%アセチルサリチル酸と0.05%無水酢酸と共にッシリコーン油のプレパレーションを充填する。
袋のメンブレン側を次に接着性になされた適当なフォイル上に位置しているシリコーン基皮膚接着性スプレッドと積層する。このフォイルは取り外し自在保護層と同一である。
出来上がったシステムは幅3mmの封じ端部が残るようにパンチアウトされる。

Claims (7)

  1. 活性物質としてアセチルサリチル酸、および/またはその医薬的に受け入れ可能な塩をアセチルサリチル酸の加水分解を事実上防止するマトリックス内に有し、且つ該アセチルサリチル酸の略一定の、また再現性のある血液レベルを確保する血栓症治療のための経皮投与システムにおいて、前記システムは、除去可能保護層と、皮膚接着スプレッドと、活性物質含有リザーバースプレッドと、活性物質不透過バッキング層と、更に前記活性物質含有リザーバースプレッドと活性物質不透過バッキング層との間にベーススプレッドを有し、
    前記皮膚接着スプレッドは、
    −ポリスチレンとポリイソプレンのブロックコポリマーと、
    −部分的に水和したコロフォニーのグリセロールエステルと、
    −前記各化合物が存在する、ジオクチルシクロヘキサンと、
    n−ヘプタンに溶解されたアセチルサリチル酸と無水酢酸を含み、
    また、前記活性物質含有リザーバースプレッドは、
    −ポリスチレンとポリイソプレンのブロックコポリマーと
    ジオクチルシクロヘキサンと、
    −アセチルサリチル酸(ASA)と、
    −無水酢酸(AA)とを含み、
    また、前記ベーススプレッドは、
    −ポリスチレンとポリイソプレンのブロックコポリマーと、
    −部分的に水和したコロフォニーのグリセロールエステルと、
    −前記各化合物が同様に存在するn−ヘプタン中に溶解されたジオクチルシクロヘキサンとを含み、
    さらに、前記各スプレッドを乾燥し、乾燥した各スプレッドを積層することにより得られた積層体であることを特徴とする経皮投与システム。
  2. 5乃至500mgのアセチルサリチル酸またはその医薬的に受け入れ可能な塩の対応量を、それぞれ安定な形で有することを特徴とする請求項1に記載の経皮投与システム。
  3. 30乃至200mgのアセチルサリチル酸またはその医薬的に受け入れ可能な塩の対応量を、それぞれ安定な形で有することを特徴とする請求項1に記載の経皮投与システム。
  4. プラスターの形で存在し不透過性バッキング層と、これに接続され、且つ飽和濃度以上の濃度のポリマーマトリックスでつくられた活性物質リザーバーとを有し、活性物質の放出を制御するその他の制御システムのないメンブレンとシステムを皮膚に固定するための感圧接着装置と、更に、システムの投与前に取り外し自在の保護層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の経皮投与システム。
  5. 皮膚を介してのアセチルサリチル酸、および/またははその医薬的に受け入れ可能な塩の侵入は電流を採用することにより促進されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の経皮投与システム。
  6. 皮膚を介してのアセチルサリチル酸、および/またははその医薬的に受け入れ可能な塩の侵入は、適当な物質添加によって促進されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の経皮投与システム。
  7. 相当量のことをアセチルサリチル酸、および/またははその医薬的に受け入れ可能な塩は、固体の形で、または溶解または分散の形で投与システム中に導入されるが、この際通常の添加物がこれに添加されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の経皮投与システム。
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