JP3799132B2 - 皮膚レプリカ剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は皮膚レプリカ剤に関し、さらに詳しくは皮膚表面の皮丘・皮溝によって作られる皮膚表面形態の微細な凹凸を転写するような皮膚レプリカ剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
新たな化粧品を開発しようとするような場合、皮膚表面の皮膚組織に対する化粧品の適合性あるいは皮膚面の化粧品ののり具合などを視覚的に確認する必要がある。こうした必要性に対応し、皮膚表面の皮膚組織を精密に顕微鏡観察するためのいくつかの方法がこれまでにも提案されている。提案されている方法の多くは皮膚の表面の微細な皮膚組織の構造を転写する皮膚レプリカ剤とよばれる転写剤を利用する方法であって、たとえば次のようなものがある。
【0003】
2段レプリカ法といわれ、シリコン樹脂を皮膚に塗布して皮膚表面の皮膚組織の陰版の転写膜をまず作り、ついでその陰版の転写膜をもとに皮膚表面の皮膚組織の陽版の転写膜を作成してこれを顕微鏡観察するという方法がある。
【0004】
また、2液混合による方法も提案されている。これはまず、シリコン樹脂あるいはその他のラバ−ベ−スに硬化剤を混合し、混合したそのシリコン樹脂あるいはラバ−ベ−スを皮膚表面に塗布する。その際、中に含まれているその硬化剤のはたらきにより皮膚表面にはシリコン樹脂あるいはその他のラバ−ベ−スが硬化して塗膜が形成される。そして、得られたシリコン樹脂を皮膚からはがし、顕微鏡観察するものである。
【0005】
また、ほかの方法として、セロイジン液といわれるパック状の透明溶液を皮膚に塗布し、ついで乾燥させ、得られた塗膜を接着剤のついたセロファン紙ではがして顕微鏡観察するというウルフ法も知られている。
【0006】
さらに、スンプ板といわれセルロイド板に酢酸アミルあるいはアセトンを塗布し、そのスンプ板とともに酢酸アミルあるいはアセトンを皮膚に押し付けて皮膚表面の皮膚組織の微細な構造を、その酢酸アミルあるいはアセトン表面に転写し、つぎに乾燥後これをはがして顕微鏡観察するというスンプ法もある。
【0007】
このような従来の提案の一つ一つについて子細に検討をおこなうと、つぎのような多くの問題点が認められる。2段レプリカ法には繁雑であって観察までに長時間を要するという問題点がある。シリコン樹脂に硬化剤を混合してこれを使用時に塗布するという方法は、常時2種類の薬剤を準備しておかなければならず、また、使用にあたってそのつど2つの薬剤を混合しておかなければならず、薬剤の保存と使用時の取り扱いが困難であるという問題点がある。さらに、2つの薬剤を混合するにはそのための計算が必要であり、しかも、この方法の場合には皮膚表面に塗る時間的余裕は約2分間と限られており、取り扱いに注意が必要である。また、レプリカ法に用いられるこれらの素材は、皮膚の狭く深い部分には充分入り込まずそのためそのような部分の正確な転写を得ることは難しいという問題点があった。ウルフ法は、皮膚表面とそこに形成した塗膜との接着力が強く、皮膚に塗布して得られた塗膜を皮膚からはがすときの肌の刺激が強すぎるという問題点があった。また、液状の場合は皮膚に均一に塗布することが難しく、乾燥時間も長くかかり、はがすときの失敗も多いという問題点があった。
【0008】
このような問題点を考えると、スンプ法が比較的妥当であって、−般にはスンプ法が広く用いられている傾向にある。ところが、凹凸の激しい顔面などにおいて凹部内の皮溝部分のレプリカを作成しようとすると、セルロイド板は皮膚の形状に従わず、結局は平面部分もしくは凸部の皮膚レプリカしか作成できない。凹部が浅ければセルロイド板を強く押し付けることにより凹部奥の皮溝を転写できるが、皮膚に圧力を加えると皮膚表面の皮膚組織の微細な構造は、−時的に変形してしまう。そのため、自然な状態における皮膚表面の皮膚組織の正確な転写ができないという問題点があった。さらに、スンプ法では皮膚レプリカ作成時にスンプ板を皮膚からはがすことが多く、このため、皮膚の炎症を引き起こし、当面(1ヶ月位)の間、同一部位のレプリカを採取できないという問題点もあった。
【0009】
また最近では、ウルフ法の改良品も提案されている。(特開平1−250223)これは、ポリビニルアルコールを主要成分とする皮膜形成成分を溶解した溶液を平らな板の上に均一に塗布、乾燥することによって作製した皮膚レプリカ作成用フィルムを皮膚表面上で溶解後、乾燥し皮膚レプリカを得るものである。しかしながら、フィルム作製時に長時間の乾燥を用し、使用時においても水の量や時間によりフィルムが完全に溶けず芯として残る場合があるといった問題点があった。
【0010】
本発明はこのような従来の技術的問題点を解決しようとするものであって、頬と鼻の境目のように突きだしやへこみの激しい部分であっても、その部分の皮膚表面の皮膚組織の微妙な皮丘・皮溝を正確に転写することができる皮膚レプリカ剤を提供することを技術的課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、以下のものにより上記課題を解決することができる。
(1)アクリル酸エチル(6〜8部)・メタクリル酸エチル(4〜2部)共重合体を21.5〜25.5重量%含有する皮膚レプリカ剤
以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明にかかわるアクリル酸エチル・メタクリル酸エチル共重合体は、アクリル酸エチル(6〜8部)・メタクリル酸エチル(4〜2部)共重合体が好ましく、特にアクリル酸エチル(8部)・メタクリル酸エチル(2部)共重合体が好ましい。アクリル酸エチルの割合が多いと皮膚レプリカ剤が柔らかくなり、皮膚から剥がれにくく、皮膚レプリカの強度も弱くなるため好ましくない。メタクリル酸エチルの割合が多いと皮膚レプリカが硬くなり好ましくない。
【0013】
本発明にかかわるアクリル酸エチル・メタクリル酸エチル共重合体を主要成分とする皮膜形成成分は、水系100重量部に対し、21.5〜25.5重量%の量で混合するとよい。すなわち重量が低すぎる場合も高すぎる場合も、皮膚表面の皮膚組織の微細な構造を皮膚レプリカに正確に転写することが困難になるので好ましくない。
【0014】
衆知のように、皮膚レプリカ剤には、遮光性、肌に対する親和性、速乾性、柔軟性、長期保存性、が要求される。
【0015】
本発明で用いられる皮膚レプリカ剤は遮光性を持たせるために顔料、たとえば、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄や水酸化クロムによって着色されていると顕微鏡観察が容易になって好ましい。
【0016】
本発明の皮膚レプリカ剤の肌に対する親和性を高めるために非イオン活性剤、例えばポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルを用いることが有用である。
【0017】
さらに、速乾性を高めるために粉体、特にセルロース、ナイロンパウダーなどを用いることは有効である。
【0018】
本発明にかかわる皮膚レプリカ剤の製造方法は、上記のアクリル酸エチル・メタクリル酸エチル共重合体を主要成分に含んだ皮膜形成成分を乳化したものを、水系中に混合することによる。
【0019】
アクリル酸エチル・メタクリル酸エチル共重合体を乳化する際には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを用いることが有用である。
【0020】
また、水系とは水もしくは水を主体として水に他の成分を含有せしめたものをいい、他の成分として、例えば、皮膚レプリカ剤の乾燥性を早めるために低級脂肪族アルコ−ル、例えば、メチルアルコ−ル、エチルアルコ−ル、イソプロピルアルコ−ルなどやまたは、皮膚レプリカの柔軟性を高めるために多価アルコ−ル、例えば、プロピレングリコ−ル、1.3−ブチレングリコ−ル、グリセリンなどは長期保存性を高める点からも含有せしめておくとよい。
【0021】
水系中における低級脂肪族アルコ−ルの濃度は20重量%以下、好ましくは10重量%以下である。濃度が20重量%を越えると皮膚に対する負担が大きくなり好ましくない。
【0022】
一方、水系中の多価アルコ−ルの濃度は50重量%以下、好ましくは30重量%以下に留めるべきである。濃度が50重量%を越えると、レプリカ剤の乾燥工程で長時間を要する点から好ましくない。
【0023】
また、本発明にかかわる皮膚レプリカの厚さは、30〜80μm、好ましくは40〜60μmが望ましい。皮膚レプリカの厚さが30μm未満であると、レプリカの機械的強度が弱くなって好ましくない。反対に80μmを越えると、レプリカが柔軟でなくなって起状の激しい部分の皮膚の表面の正確な転写が難しくなるので好ましくない。
【0024】
そのため、レプリカ剤の硬度を調節することにより適度な厚さのレプリカを作成しやすくすることが好ましい。この点から水溶性高分子化合物、たとえば、キサンタンガム、、ブルラン、アルギン酸ナトリウム、コラ−ゲン、カルボキシメチルセルロ−ス、メチルセルロ−ス、ポリアクリル酸ナトリウム、ヒドロキシプロビルセルロ−ス、ケルトロ−ル、カルボキシビニルポリマーや、粘土様物質、たとえばケイ酸アルミニウムマグネシウムなどを用いることが好ましい。
【0025】
このような本発明にかかわる皮膚レプリカは、吸湿性が低く湿度に伴う変化も比較的小さく長期保存が可能であり、また遮光性や柔軟性にも優れるものである。
【0026】
アクリル酸エチル・メタクリル酸エチル共重合体を主要成分とする皮膜形成成分を水系に混合する際、硬度は10〜60g、好ましくは20〜40gに調整するとよい。硬度が10〜60gであると皮膚に延展しやすく、得られてくるレプリカの厚さが極めて均一になるので好ましい。
【0027】
皮膚レプリカ剤を用いて皮膚レプリカを作成する場合、予め皮膚組織表面の凹凸をクレンジングオイルオイル及びふきとりローションで洗浄しておくことが好ましい。
【0028】
ついで皮膚に皮膚レプリカ剤を塗布する。レプリカ剤は、皮膚表面の皮膚組織の微細な凹凸にわけいり密着する。乾燥後固化したレプリカをはがすと、皮膚レプリカが得られる。このようにして得られた皮膚レプリカをプレパラート用基板に付着して、顕微鏡で観察する。
【0029】
【実施例】
以下、本説明の実施例について説明する。
【0030】
実施例1 皮膚レプリカ剤
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール2重量部を溶解した1.3−ブチレングリコ−ル25重量部に、キサンタンガム2重量部、酸化チタン7重量部、黄酸化鉄2重量部、ベンガラ1重量部を予備分散し、精製水10重量部、セルロース5重量部を分散後、アクリル酸エチル(8部)・メタクリル酸エチル(2部)共重合体エマルション(アクリル酸エチル・メタクリル酸エチル共重合体50%)46重量部を混合し、硬度30gの皮膚レプリカ剤を調製した。硬度の確認にはレオメーターを用い、20°,20φローターを使用した。
次に予め頬骨上のメイクをクレンジングオイルで洗浄し、次いでその皮膚表面に皮膚レプリカ剤を塗布した。
その後、自然乾燥によって固化した皮膚レプリカをはがし、得られた皮膚レプリカをプレパラート用基板にはり着けて、顕微鏡で観察した。
顕微鏡観察したところ皮膚表面の皮膚組織の微細な形状が極めて鮮明に観察された。
【0031】
実施例2 皮膚レプリカ剤
1,3−ブチレングリコール20重量部、アクリル酸エチル(8部)・メタクリル酸エチル(2部)共重合エマルション51重量部、硬度を40gとした以外は実施例1と同一とした。
以上のようにして得られた皮膚レプリカ剤を用い、実施例1と同一場所の皮膚レプリカを同一方法で形成し、同様に顕微鏡観察したところ皮膚表面の皮膚組織の微細な形状が実施例1の場合と同様に極めて鮮明に観察された。
【0032】
実施例3 皮膚レプリカ剤
エチルアルコール5重量部、1,3−ブチレングリコール20重量部、硬度35gとした以外は実施例1と同一とした。
以上のようにして得られた皮膚レプリカ剤を用い、実施例1と同一場所の皮膚レプリカを同一方法で形成し、同様に顕微鏡観察したところ皮膚表面の皮膚組織の微細な形状が実施例1の場合と同様に極めて鮮明に観察された。とくにエチルアルコールの作用により皮膚レプリカ剤の乾燥時間が短縮された。
【0033】
実施例4 皮膚レプリカ剤
セルロース8重量部、アクリル酸エチル(8部)・メタクリル酸エチル(2部)共重合体エマルション43重量部、硬度35gとした以外は実施例1と同一とした。
以上のようにして得られた皮膚レプリカ剤を用い、実施例1と同一場所の皮膚レプリカを同一方法で形成し、同様に顕微鏡観察したところ皮膚表面の皮膚組織の微細な形状が実施例1の場合と同様に極めて鮮明に観察された。とくにセルロースの作用により皮膚レプリカ剤の乾燥時間が短縮された。
【0034】
実施例5 皮膚レプリカ剤
アクリル酸エチル(8部)・メタクリル酸エチル(2部)共重合体エマルションをアクリル酸エチル(6部)・メタクリル酸エチル(4部)共重合体エマルション、硬度を35gとした以外は実施例1と同一とした。
以上のようにして得られた皮膚レプリカ剤を用い、実施例1と同一場所の皮膚レプリカを同一方法で形成し、同様に顕微鏡観察したところ皮膚表面の皮膚組織の微細な形状が実施例1の場合と同様に極めて鮮明に観察された。
【0035】
比較例1 皮膚レプリカ剤
精製水31重量部、アクリル酸エチル・メタクリル酸エチル共重合体エマルション25重量部、硬度8gとした以外は実施例1と同一とした。
以上のようにして得られた皮膚レプリカ剤を用い、実施例1と同一場所の皮膚レプリカを同一方法で形成し、同様に顕微鏡観察したところ顕微鏡に映った皮膚表面の形状は不鮮明であり、硬度が低いためレプリカの厚さにムラを生じた。
【0036】
比較例2 皮膚レプリカ剤
1,3−ブチレングリコール10重量部、精製水0重量部、アクリル酸エチル・メタクリル酸エチル共重合体エマルション71重量部、硬度65gとした以外は実施例1と同一とした。
以上のようにして得られた皮膚レプリカ剤を用い、実施例1と同一場所の皮膚レプリカを同一方法で形成し、同様に顕微鏡観察したところ顕微鏡に映った皮膚表面の形状は不鮮明であり、硬度が高いため皮膚表面の微細な構造を皮膚レプリカに正確に転写できなかった。
【0037】
比較例3 皮膚レプリカ剤
アクリル酸エチル・メタクリル酸エチルをアクリル酸エチル・メタクリル酸、硬度55gとした以外は実施例1と同一とした。
以上のようにして得られた皮膚レプリカ剤を用い、実施例1と同一場所の皮膚レプリカを同一方法で形成し、同様に顕微鏡観察したところ顕微鏡に映った皮膚表面の形状は不鮮明であり、皮膚レプリカが硬いため皮膚表面の微細な構造を皮膚レプリカに正確に転写できなかった。
【0038】
比較例4 皮膚レプリカ剤
アクリル酸エチル・メタクリル酸エチルをアクリル酸エチル・メタクリル酸メチル、硬度45gとした以外は実施例1と同一とした。
以上のようにして得られた皮膚レプリカ剤を用い、実施例1と同一場所の皮膚レプリカを同一方法で形成し、同様に顕微鏡観察したところ顕微鏡に映った皮膚表面の形状は不鮮明であり、皮膚レプリカが硬いため皮膚表面の微細な構造を皮膚レプリカに正確に転写できなかった。
【0039】
比較例5 皮膚レプリカ剤
アクリル酸エチル・メタクリル酸エチルをアクリル酸ブチル・メタクリル酸メチル、硬度45gとした以外は実施例1と同一とした。
以上のようにして得られた皮膚レプリカ剤は、安定性が悪く分離した。
【0040】
比較例6 皮膚レプリカ剤
2液混合による方法として、シリコン系ラバーベースと硬化剤との2液を混合し、これらの混合液を頬部分に塗布し、硬化した後はがして皮膚レプリカを得た。得られた皮膚レプリカを顕微鏡を用いて観察したところ特に重要な皮溝の深い部分の状態が不鮮明であった。
【0041】
比較例7 皮膚レプリカ剤
スンプ板に酢酸アルミを塗布し、額部分を転写した皮膚レプリカを作成した。スンプ板と酢酸アルミとにはスンプ法用に市販されている材料を用い、スンプ法として提案されている方法に従った。
以上の観察結果から、本説明にかかわる皮膚レプリカ剤から得られる皮膚レプリカは、額部分のような比較的凹凸の少ない部分でスンプ法によって得られる皮膚レプリカと同等あるいはそれ以上に鮮明な皮膚レプリカを、頬と鼻の境目部分のように深く凹んだ部分でも作成することができることがわかった。2液を混合して得られる皮膚レプリカは、特に重要な皮溝の深い部分の状態が不鮮明であった。また、実施例1から実施例4を通じ、本発明にかかわる皮膚レプリカ剤から皮膚レプリカを作成する際、被験者には皮膚に対する激しい刺激や肌荒れが全く認められなかった。これに反して比較例7のスンプ法では、被験者には有機溶剤特有の鼻に対する強い刺激、皮膚に対する強い痛みかゆみが認められた。
【0042】
【発明の効果】
本発明にかかわる皮膚レプリカ剤は、前記のような構成としたので、たとえば頬と鼻の境目部分のように突き出しやへこみの激しい部分であっても、その凹凸に沿って皮膚表面に密着でき、皮膚表面の皮膚組織の微妙な皮丘,皮溝の形状を正確に転写することができ、皮膚に対する刺激もない。また吸湿性が低く湿度に伴う変化も比較的小さく長期保存が可能であり、また遮光性や柔軟性にも優れるものである。

Claims (1)

  1. アクリル酸エチル(6〜8部)・メタクリル酸エチル(4〜2部)共重合体を21.5〜25.5重量%含有する皮膚レプリカ剤
JP15041597A 1997-05-22 1997-05-22 皮膚レプリカ剤 Expired - Lifetime JP3799132B2 (ja)

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