JP3798731B2 - ナビゲーション装置、データ配信システム及びデータ配信方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ナビゲーション装置、データ配信システム及びデータ配信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等に用いられるナビゲーション装置においては、地図データを予め記憶媒体に記憶しておき、GPS(Global Positioning System)を利用して割り出された位置情報を元にして、該記憶媒体に記憶されている地図データを検索・表示させるのが一般的である。
【0003】
これに対して、ダウンロード型のナビゲーションシステムが、従来より考えられている。これは、例えば携帯電話端末、PHS端末、或いはデータ通信カード等の通信機器をナビゲーション装置に接続し、サーバ側から現在の位置データに対応した地図データ等の配信を受けるものである。この使用に際しては、ナビゲーション装置側で出発地及び目的地の設定を行ない、通信機器を介してサーバ側にその両地点の情報を通知する。
【0004】
サーバ側では、通知された情報に基づいて検索を行ない、該当する経路案内情報及び地図データをナビゲーション装置側に配信する。そして、ナビゲーション装置側では、配信されたデータを元に、地図表示及び経路案内を行う。また、サーバから配信される地図データや経路案内情報は、現状の記憶媒体を用いるナビゲーション装置のものと同様であり、情報量としては非常に大きなものである。
【0005】
このうち、地図データ及び経路案内情報の配信については、現状の携帯電話端末やPHS端末等の通信速度を考慮して、幾つかのパーツ(地図、誘導路、誘導路に関連するその他の道路、道路情報、建物/ガソリンスタンド等のランドマーク情報等)に分割して、配信することも考えられている(例;特開2001−241965号公報)。なお、以下の説明では、経路案内情報と地図データとを併せて、地図案内型データ、或いは地図案内情報とも言う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したダウンロード型のナビゲーションシステムは、今後の無線通信環境の整備(通信速度の向上、通信費用の低廉化)によって、今後実用化が進展するものと想定される。しかしながら、現状の無線通信インフラでは、地図データや経路案内情報等の大きなデータをナビゲーション装置側で受信するまでに、時間が掛かり、また通信時間に対応して通信費用も多くかかるものとなっている。
【0007】
ここで、自動車等の移動体において経路案内情報等を対象とするデータ配信サービスを使用する場合には、短時間で配信が為されないと、ナビゲーションとしての使い勝手が悪いものとなる。すなわち、いざ出発しようとする段階で、経路検索を行ない、サーバからの経路検索の結果のダウンロードが完了するまで時間が掛かってしまうと、ドライバー等にストレスを与えることになる。
【0008】
また、上述したような、地図データ/経路案内情報を幾つかのパーツに分割して配信を行う手法においても、分割されたデータのうち、どのデータを優先的に配信するかについて、幾つかの決定方法がある。すなわち、サーバ側で優先度を決定する方法、ユーザが指定する方法が考えられるが、サーバ側が決定する方法では、ユーザ側で希望する情報が即座に得られない場合があり、必要な時に必要な情報が得られない場合が発生する。
【0009】
また、ユーザが優先度を指定する方法では、細分化された情報について、ユーザが優先度を設定しなければならず、手間が掛かるものとなる。そこで、希望する情報の受信をより短時間でユーザ側に提供できると共に、使用に際して十分な情報を提供することが望まれている。
【0010】
本発明は、上記の事情に基づきなされたもので、その目的とするところは、ユーザが希望する地図案内情報の受信をより短時間かつ安価で提供できると共に、必要に応じてより詳細な地図案内情報を提供することが可能なナビゲーション装置、データ配信システム及びデータ配信方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明は、サーバとの間で通信機器を介してデータの送受信を行うものであり、ユーザが入力した目的地までの経路に関する地図案内型データ及びTBTデータを、サーバから得て表示させるためのナビゲーション装置において、サーバに対してTBTデータの取得要求を行ない、サーバ側から該TBTデータを受信する第1の受信手順と、受信されたTBTデータに基づいて、ナビゲーション装置側で該TBTデータに基づいた案内を行う第1の案内手順と、第1の案内手順を実行可能とした後にサーバに対して地図案内型データの取得要求を行ない、サーバ側から該地図案内型データを受信する第2の受信手順と、受信された地図案内型データ及びTBTデータに基づいて、ナビゲーション装置側で該地図案内型データ及びTBTデータの少なくとも一方に基づいて案内を行う第2の案内手順と、を内部のコンピュータに実行させるプログラムを有しているものである。
【0012】
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、プログラムは、第1の受信手順に先立って、TBTデータの受信に代えて地図案内型データの受信をする設定となっているか否かを検出し、該設定となっている場合に該地図案内型データの受信に切り替える第1の判断手順を具備し、第1の受信手順においては、設定となっている場合にTBTデータの取得要求に代えて地図案内型データの取得要求を行って該地図案内型データを受信し、第1の案内手順においては、設定となっている場合にTBTデータに代えて地図案内型データに基づいた案内を行い、さらに、設定となっている場合には、以後の第2の受信手順及び第2の案内手順を行わないこととしたものである。
【0013】
さらに、他の発明は、上述の発明に加えて更に、プログラムは、第1の判断手順の後に、通信機器の通信負荷が予め設定された値を超えるか否かを検出し、該通信負荷が設定された値の範囲内である第1の状況の場合には地図案内型データの受信とすると共に、該通信負荷が設定された値を超える第2の状況の場合にはTBTデータの受信に切り替える第2の判断手順を具備し、第2の判断手順において第2の状況である判断された場合には、第1の受信手順へと進行すると共に、第2の判断手順において第1の状況であると判断された場合には、第1の受信手順でTBTデータの取得要求に代えて地図案内型データの取得要求を行って該地図案内型データを受信し、第2の判断手順において第1の状況であると判断された場合には、第1の案内手順で前記TBTデータに代えて地図案内型データに基づいた案内を行い、さらに、第2の判断手順において第1の状況であると判断された場合には、以後の第2の受信手順及び前記第2の案内手順を行わないこととしたものである。
【0014】
また、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、第2の案内手順では、TBTデータと地図案内型データの表示の切り替えを行う切り替えボタンを表示させることとしたものである。
【0015】
さらに、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、地図案内型データの取得要求を行って該地図案内型データを受信している状態において、この地図案内型データの受信をキャンセルするキャンセルボタンが表示されることとしたものである。
【0016】
また、他の発明は、サーバ及びナビゲーション装置の間で通信機器を介してデータの送受信を行うものであり、ナビゲーション装置においてユーザが入力した目的地までの経路に関する地図案内型データ及びTBTデータを、サーバからナビゲーション装置へ送信するデータ配信システムにおいて、サーバは、ユーザが設定した目的地までの経路に関する地図案内型データ及びTBTデータを検索する検索手順と、検索手順により検索された地図案内型データ及びTBTデータのうち、ナビゲーション装置からの要求に基づいて、いずれかのデータを選択して送信する選択送信手順と、を内部のコンピュータに実行させる第1のプログラムを有していて、ナビゲーション装置は、サーバに対してTBTデータの取得要求を行ない、サーバ側から該TBTデータを受信する第1の受信手順と、受信されたTBTデータに基づいて、ナビゲーション装置側で該TBTデータに基づいた案内を行う第1の案内手順と、第1の案内手順を実行可能とした後にサーバに対して地図案内型データの取得要求を行ない、サーバ側から該地図案内型データを受信する第2の受信手順と、受信された地図案内型データ及びTBTデータに基づいて、ナビゲーション装置側で該地図案内型データ及びTBTデータの少なくとも一方に基づいて案内を行う第2の案内手順と、を内部のコンピュータに実行させる第2のプログラムを有しているものである。
【0017】
さらに、他の発明は、上述のナビゲーション装置の各発明におけるプログラムを、上述のデータ配信システムにおける第2のプログラムとして用いることとしたものである。
【0018】
また、他の発明は、サーバ及びナビゲーション装置の間で通信機器を介してデータの送受信を行うものであり、ナビゲーション装置においてユーザが入力した目的地までの経路に関する地図案内型データ及びTBTデータを、サーバからナビゲーション装置へ送信するデータ配信方法において、TBTデータの取得要求を、ナビゲーション装置側からサーバ側に対して行うデータ取得要求工程と、ユーザが設定した目的地までの経路に関する地図案内型データ及びTBTデータの検索をサーバにおいて行う検索工程と、検索工程により検索された地図案内型データ及びTBTデータのうち、ナビゲーション装置からの要求に基づいて、いずれかのデータを選択してサーバから送信する選択送信工程と、ナビゲーション装置がサーバ側からTBTデータを受信する第1の受信工程と、第1の受信工程で受信されたTBTデータに基づいて、ナビゲーション装置側で該TBTデータに基づいた案内を行う第1の案内工程と、第1の案内工程を実行可能とした後にサーバに対して地図案内型データの取得要求を行ない、サーバ側から該地図案内型データを受信する第2の受信工程と、第2の受信工程で受信された地図案内型データ及び第1の受信工程で受信されたTBTデータに基づいて、ナビゲーション装置側で該地図案内型データ及びTBTデータの少なくとも一方に基づいて案内を行う第2の案内工程と、を具備しているものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図1から図9に基づいて説明する。図1は、本実施の形態のデータ配信システム10の概略図である。この図に示すデータ配信システム10は、地図案内型データを配信するシステムであり、またクライアントサーバシステムの一種である。クライアント端末を構成するナビゲーション装置11側の通信機器12としては、自動車等の移動体13において情報の送受信が可能な携帯電話端末、PHS端末、データ通信カード等が用いられる。なお、以下の説明では、これら携帯電話端末、PHS端末、データ通信カード等を、通信機器12として説明する。
【0020】
各通信機器12は、それぞれのウェブサーバ14を介してインターネット網15に接続可能とされている。クライアントサーバシステムのサーバを構成するデータ配信サーバ16は、直接的に又はLAN等を介して間接的にインターネット網15に接続されるものである。また、各通信機器12は、夫々がナビゲーション装置11に対して通信可能な状態で接続される。
【0021】
なお、図1に示すデータ配信システム10では、通信機器12、及びウェブサーバ14をそれぞれ各1つずつのみ示しているが、それらは代表例であって、実際は複数の通信機器12や複数のウェブサーバ14が配置されている。なお、データ配信サーバ16も、複数のサーバで機能を分担したり、内部データを分散して保有したりするようにしても良い。
【0022】
また、通信機器12は、各基地局17やその他の通信設備(図示省略)を介してウェブサーバ14に接続される。ナビゲーション装置11に接続される通信機器12は、図2に示すように、該通信機器12の各機能を実行させるプログラム等が保存される記憶媒体となるROM(Read Only Memory)21と、電話番号等を一時的に記憶する記憶媒体となるRAM(Random Access Memory)22と、後述するナビゲーション装置11等の外部機器を接続するインターフェイス部23と、通信機器12内の各部を制御する超小型演算処理装置(Micro Processing Unit;以下、MPUという)24等から構成されている。
【0023】
また、データ配信サーバ16は、図3に示すように、プログラム部31と、データベース部32とを有している。このうち、プログラム部31は、このデータ配信サーバ16を動作させるためのサーバ用プログラム41と、ナビゲーション装置11側に対してデータ配信を行うための、第1のプログラムに対応するデータ配信プログラム42とを有している。
【0024】
なお、データ配信サーバ16は、上述のプログラム部31及びデータベース部32の機能を奏させるため、通信機器12から送信されてきたデータ等を一時的に保存するデータ保存部(RAM)33と、データ配信サーバ16内の各部を制御する制御部(中央演算処理装置)34と、通信モデム35等を有している。なお、プログラム部31及びデータベース部32は、ハードディスク36に記憶されている。
【0025】
そして、これらプログラム部31、データベース部32のソフトウエア部と、制御部34、データ保存部(RAM)33、通信モデム35、ハードディスク36等のハードウエア部が協働して、サーバ機能、データ配信機能、データベース機能等の各機能を担うようになっている。また、制御部34は、いわゆるコンピュータとして機能する。
【0026】
データ配信プログラム42は、データ取得要求を受信すると共に、この要求に基づいて、ターンバイターン案内(以下、TBTデータという)及び地図案内型データのいずれかを選択して送信するための通信プログラム機能と、ナビゲーション装置11側から送信される位置情報に基づいて、最適な経路検索を行うためのルート検索プログラム機能と、ナビゲーション装置11側から送信される位置情報に基づいてTBTデータ及び地図案内型データの検索を行うための検索プログラム機能とを有している。このデータ配信プログラム42の処理手順については、後述する。
【0027】
なお、TBTデータとは、交差点での右折、左折を案内するデータで、地図データを含まないものである。また、地図案内型データは、地図データを含むもので、通常用いられているカーナビゲーションに表示されるものである。また、上述のデータ配信プログラム42は、各機能毎に複数のプログラムに分割されている構成としても良い。
【0028】
また、データ配信サーバ16のデータベース部32は、このデータ配信サーバ16を動作させるための特有のサーバ用データベース51と、地図案内型データを記憶している地図案内型データ用ベース52と、TBTデータを記憶しているTBTデータ用データベース53とを有している。なお、TBTデータ用データベース53は、単にTBTデータの表示に際して、後述するTBT画面表示90において表示される、ターン方向を示す画像、ターンをする交差点名、目的地までの残距離、及び所定のボタン等のデータからなるものである。このため、TBTデータは、TBTデータ用データベース53に記憶されている画像等を用いて、データ配信プログラム42のルート検索結果に応じてその都度作成される。
【0029】
ナビゲーション装置11は、図4に示すように、装置本体61と、表示装置62と、GPS受信装置63と、ビーコン用受信装置64とを有している。また、この他に、車速センサ65、ジャイロセンサ66、音声装置(ボイスコントロール用マイク)67、操作装置68等も有している。なお、テレビ用アンテナ(不図示)や、地図データを記憶したCD(Conpact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)を受け入れる機構等もこのナビゲーション装置11が保有する構成としても良い。
【0030】
また、装置本体61の内部構成は、図4に示すように、装置本体61は、MPU71a、ROM71b、RAM71cから構成される制御部71を有している。また、装置本体61は、通信機器12を接続するための通信インターフェース72と、夫々の周辺機器62〜68を接続するための接続インターフェース73を具備している。なお、図4では、通信インターフェース72に通信機器12が、接続インターフェース73に表示装置62、GPS受信装置63、ビーコン用(以下、VICSという)受信装置64、車速センサ65、ジャイロセンサ66、音声装置67、及び操作装置68が接続される。この制御部71は、いわゆるコンピュータとして機能する。
【0031】
なお、操作装置68としては、装置本体61の外面に露出した操作ボタン等があるが、リモコン受信装置を接続インターフェース73に接続する構成としても良い。また、表示装置62の操作ボタンは、タッチパネル式として、該表示装置62の表面に、複数のタッチパネルボタンを配置するようにしても良い。さらに、ナビゲーション装置11は、これらの構成以外に、ダウンロードしたデータを記憶するハードディスクやコンパクトフラッシュ(登録商標)等の記憶媒体69を具備している。しかしながら、RAM71cの記憶容量が十分で、特に必要としない場合には、記憶媒体69を具備しない構成としても良い。
【0032】
上述した、表示装置62、GPS受信装置63、VICS受信装置64、車速センサ65等は、通常は装置本体61の外部に設置される。このうち、GPS受信装置63は、3又は4の人工衛星からの、個々の衛星固有のコード(C/Aコード)で変調された電波を受信する。そして、GPS受信装置63の復調回路(不図示)で復調することで、夫々の衛星の正確な位置情報と信号(電波)を発した時刻情報とが得られる。
【0033】
また、各衛星固有のコードは、GPS受信装置63内に予め記憶されており、復調により得られたコードと、記憶されているコードとの相関を、相関回路(不図示)によって取る。そして、相関が取られた場合には、各衛星の位置情報と時刻情報とが、装置本体61に出力される。次に、装置本体61では、制御部71内のMPU71aにより、自身の時刻情報に基づいて各衛星までの距離を計算する。また、三角交差法により、夫々の衛星の位置と距離とから自車の位置を算出する。
【0034】
VICS受信装置64は、FM多重放送、路上の電波ビーコン施設の電波や、光ビーコン施設の光を受信するものであり、内部にFM多重放送受信回路(不図示)、電波ビーコン受信回路(不図示)、及び光ビーコン受信回路(不図示)を有している。なお、夫々の受信回路は、変調された信号を受信して復調し、それによって自車の位置情報の信号や、各種交通情報の信号を、装置本体61側に出力する。装置本体61側では、かかる位置情報の信号に基づいて、GPS受信装置63からの出力に基づいた自車の位置を、正しい位置に補正する。
【0035】
また、車速センサ65は、自車の車速に対応するセンサ信号(デジタルパルス信号)を装置本体61に出力するものである。この車速センサ65は、例えばトランスミッションのスピードメータドリブンギヤに直接取り付けられている。しかしながら、例えばタイヤホイールに磁石を埋め込んだゴムリボンを装着する、ホイールセンサ方式を採用するものであっても良い。なお、装置本体61では、センサ信号に基づいて、走行距離をMPU71aにて演算する。
【0036】
また、ジャイロセンサ66は、例えば筐体内で質量を自己振動させる振動ジャイロを用いて角速度の検出を行ない、検出されたアナログ信号の角速度をデジタル信号にADコンバータで変換して、装置本体61に出力するものである。装置本体61では、かかる角速度、及び上述した走行距離の演算結果に基づいて、自車の走行軌跡を求める。
【0037】
音声装置67は、音声入力のためのマイク、及び音声ガイド出力のためのスピーカ(共に不図示)を具備している。それにより、この音声装置67では、操作のための音声入力をマイクによって可能とすると共に、自車の走行をスピーカによって音声でガイド可能としている。なお、スピーカ駆動のため、装置本体61からはスピーカ駆動信号が出力され、スピーカ内の駆動手段によってスピーカは所定の音声を出力する。なお、音声入力は、装置本体61に音声信号として入力され、制御部71におけるプログラム処理によって、所定の指令として認識する。この指令に基づいて、制御部71は、ユーザが所望する所定の操作を行う。
【0038】
また、操作装置68は、例えば装置本体61、表示装置62に設けられる操作ボタン、或いはリモコン及びリモコン受信装置、更には表示装置62のタッチパネルボタンによって構成されるものである。この操作装置68では、一定の指令をボタン操作等によって入力し、その入力が指令信号として、装置本体61の制御部71に向けて出力される。
【0039】
装置本体61の制御部71には、ROM71b内に以下の手順を実行するための、プログラム(第2のプログラムに相当)80が記憶されている。以下、このプログラム80が行う手順について、図5及び図6に従って説明する。なお、このROM71b内のプログラム80が実行する手順と併せて、データ配信サーバ16側に記憶されているデータ配信プログラム42が実行する手順についても説明する。また、表示装置62に表示される画面表示についても、図7から図9に基づいて説明する。
【0040】
図5に示すように、まず、ユーザは操作装置68を操作することにより、ナビゲーション装置11側で目的地の設定を行い、設定された目的地の設定情報が、通信機器12を介してデータ配信サーバ16側に送信される(ステップS01)。データ配信サーバ16側では、データ配信プログラム42が起動され、目的地の設定情報を受信すると共に、この目的地の設定情報に基づいて、該データ配信サーバ16のデータベース部32内を検索する、いわゆるルート検索を行う(ステップS02;検索手順)。
【0041】
また、ルート検索の検索結果に基づいて、必要とされる全てのTBTデータがデータ配信プログラム42によって作成される(ステップS03)。それにより、データ配信サーバ16は、TBTデータ及び地図案内型データのいずれも配信可能な状態となり、その旨の信号をナビゲーション装置11側に送信する(ステップS04)。
【0042】
次に、図6に示すように、ナビゲーション装置11側の制御部71は、データ配信を受けるに先立って、TBTデータと、地図案内型データ(地図データ、マッチングデータ等)のダウンロードに関しての自動切替設定が、ONとなっているか、OFFとなっているかを判断する(ステップS11;第1の判断手順)。この場合、自動切替設定のONは地図案内型データのダウンロードを行う設定(通信負荷大のときは、TBTデータのダウンロードに自動的に切り替わる)であり、自動切替設定のOFFは、先にTBTデータのダウンロードを行い、その後に地図案内型データのダウンロードを行う設定である。
【0043】
この判断により、自動切替設定がOFF(No)になっている場合には、TBTデータのダウンロードを開始する(ステップS12;第1の受信手順、選択送信手順)。TBTデータのダウンロードに際しては、装置本体61側からTBTデータの取得要求のための信号を、データ配信サーバ16側に発することにより、データ配信サーバ16側からのTBTデータのダウンロードが開始される。
【0044】
なお、ステップS11の自動切替設定のON,OFFの検出は、ステップS01に先立って行うようにしても良い。また、ダウンロードされたTBTデータは、RAM71cや記憶媒体69に記憶される(後述する地図案内型データにおいても、同様である)。
【0045】
次に、制御部71は、TBTデータのダウンロードが終了したか否かを判断する(ステップS13)。この判断の結果、ダウンロードが終了したと判断された場合(Yesの場合)には、以後表示装置62にて、図7に示すようなTBTデータに対応するTBT画面表示90を表示させ、TBT案内を開始する(ステップS14;第1の案内手順)。
【0046】
そして、以後は、随時GPS受信装置63、VICS受信装置64、車速センサ65、ジャイロセンサ66と連動しながら、ナビゲーション装置11の制御部71は、図7に示すTBT画面表示90において、残距離表示91を表示させる。また、ダウンロードしたデータのうち、次交差点名表示92をも表示させる。
【0047】
なお、ステップS13において、ダウンロードが終了していないと判断された場合(Noの場合)には、ダウンロードが終了したと判断されるまで、ステップS13の検出作業を繰り返し、ダウンロードの終了の検出待ち状態となる。
【0048】
TBT画面表示90での案内開始後は、ナビゲーション装置11の負荷、その時点での通信負荷(固定位置や移動中)に応じて、従来と同様な地図案内型データも随時ダウンロードしておく。これは、目的地付近、または交差点等の案内点付近では、どうしても地図が必要となる場合が度々生じるためである。地図データが必要となる地点直前で、地図案内型データのダウンロードを開始すると、時間的に間に合わないことも考えられるので、それらの地点に到達する以前に、予めダウンロードしておく。
【0049】
このダウンロードは、ナビゲーション装置11の負荷やその時点の通信負荷を判断し(この判断は、通信機器12が行う通信負荷の判断や、必要によっては後述するステップS21における第1の判断基準と同様な考え方を採用)自動的に実行される。すなわち、各負荷が小さいと判断されると、地図案内型データのダウンロードが自動的に開始され、各負荷が大きいと判断されたときには、地図案内型データのダウンロードが開始しないようにしている。なお、ユーザとしては、地図案内型データを必要としない場合があり得るため、ステップS14の後の地図案内型データの自動ダウンロードを実行しないように設定することも可能となっている。
【0050】
制御部71は、その時々の事故の負荷を監視しており、その負荷が小さいと判断すると、通信機器12から通信負荷の情報を入手し、通信負荷も小であると判断すると、制御部71は、TBT画面表示90を表示させた状態で、地図案内型データ(地図データ、マッチングデータ等)のダウンロードを開始する(ステップS15;第2の受信手順)。このダウンロードに際しては、図8に示すようなダウンロード経過バー95が表示されているダウンロード経過画面表示94が表示装置62に表示される。次に、制御部71は、ダウンロードをキャンセルするか否かの判断を行う(ステップS16)。この判断は、キャンセルボタン96が押されたか否かにより行う。キャンセルが為されない場合(Noの場合)には、制御部71は、続いてダウンロードが終了したか否かを判断する(ステップS17)。
【0051】
なお、ステップS17においても、ダウンロードが終了していないと判断された場合(Noの場合)には、ステップS17の検出作業を繰り返し行ない、ダウンロードの終了の検出待ち状態となる。
【0052】
ステップS17の判断の結果、ダウンロードが終了したと制御部71が判断した場合(Yesの場合)には、制御部71は、ダウンロード経過画面表示94を消去する(ステップS18)。そして、地図案内型データを表示装置62に表示可能な状態となり、図7に示すTBT画面表示90内に、切り替えボタンとしての地図ボタン93を表示する(ステップS19)。そして、ユーザがこの地図ボタン93を選択した場合には、表示装置62に表示される画面表示は、図9に示すような地図案内画面表示97となる(第2の案内手順)。
【0053】
なお、地図ボタン93を選択しない場合は、図7に示すTBT画面表示90が継続する。また、地図案内画面表示97内には、上述の地図ボタン93と同様な、切り替えボタンとしてのTBTボタン98が表示される。これらの地図ボタン93及びTBTボタン98は、夫々地図案内画面表示97及びTBT画面表示90にリンクされていて、地図ボタン93及びTBTボタン98を押すと、即座に地図案内画面表示97及びTBT画面表示90が表示される構成である。
【0054】
また、ステップ11において、制御部71によってTBTデータと地図案内型データのダウンロードの自動切替設定がON(Yes)となっていると判断された場合には、続いて制御部71は通信負荷があるか否かの判断を行う(ステップS21;第2の判断手順)。この判断は、通信負荷が予め設定された値(基準値)を超えるか否かを検出するものであるが、この検出・判断において、通信負荷があると判断された場合(Yesの場合)には、上述したステップS12に進行する。
【0055】
ここで、通信負荷が基準値を超えるか否かの判別を、制御部71が行う場合には、まず地図案内型データのダウンロードを所定のデータ量だけ行なう。この立ち上げの地図案内型データのダウンロード時間の計測によって、制御部71は、通信負荷が基準値を超えるか否かを判断する(第1の判断基準)。また、この立ち上げの地図案内型データのダウンロードに際して、制御部71は、データ配信サーバ16側から送信される、地図案内型データのデータ量の大きさを示す信号によっても、通信負荷が基準値を超えるか否かを判断する(第2の判断基準)。すなわち、かかる判断では、地図案内型データのダウンロードが、適正な時間内に収まるか否かを判断するものである。
【0056】
なお、通信負荷があると判断された場合の以後の処理は、上述したステップS12〜ステップS19と同様である。
【0057】
また、ステップS21において、通信負荷が少ない(No)と判断された場合には、地図案内型データのダウンロードを開始する(ステップS22)。なお、地図案内型データのダウンロードに際しても、装置本体61側から地図案内型データの取得要求のための信号をデータ配信サーバ16側に発することで、データ配信サーバ16側からの地図案内型データのダウンロードが開始される(ステップS22)。
【0058】
ここで、地図案内型データのダウンロードに際しても、図8に示すようなダウンロード経過バー95が表示されているダウンロード経過画面表示94が表示装置62に表示される。次に、ダウンロードが終了したか否かを判断する(ステップS23)。なお、ステップS23のダウンロード終了検出においても、ダウンロードが終了していないと判断された場合(Noの場合)には、ステップS23の検出作業を繰り返し行ない、ダウンロードの終了の検出待ち状態となる。
【0059】
そして、ステップS23の判断の結果、ダウンロードが終了したと判断された場合(Yesの場合)、表示装置62には、図9に示すような地図案内画面表示97となる。以後、この地図案内画面表示97に基づくガイドを行う。
【0060】
ここで、地図案内型データのダウンロードが完了した場合、この地図案内型データのみで経路案内として十分な機能を果たせるので、TBTデータのダウンロードは、原則として行わない。しかしながら、ユーザの希望によっては、手動又は設定により、TBTデータのダウンロードをも行うようにしても良い。
【0061】
また、図8に示すダウンロード経過画面表示94には、ダウンロードをキャンセルするキャンセルボタン96も表示されている。ステップS15,S22において、このキャンセルボタン96を選択入力した場合には、ステップS16において、ダウンロードのキャンセルが為された状態(Yesの状態)となり、ダウンロードのキャンセル処理が実行される(ステップS31)。
【0062】
ここで、ステップS16でダウンロードのキャンセルが為された場合には、ダウンロード経過画面表示94が消去される(ステップS31)。この場合には、上述したステップ18における、図7に示すTBT画面表示90内での地図ボタン93の表示は為されない。ステップS22の後に、ダウンロードがキャンセルされた場合には、地図案内型データはダウンロードされず、従って図9に示す地図案内画面表示97は表示されない。また、図7に示すTBT画面表示90も表示されない。
【0063】
なお、ステップS11からステップS14まででTBTデータのダウンロードを完了した後は、しばらく休止し、対象となる交差点を通過した場合には次の交差点の地図案内型データを、或いは対象となる交差点に所定だけ近づいた場合には、その交差点の地図案内型データを、夫々ダウンロードするために、それらの交差点情報を検知したらステップS15に戻り、同じ手順(ステップS15からステップS19までの手順)をROM71b内のプログラム80が実行するようにしても良い。
【0064】
先の例やこの例のいずれによっても、ユーザは、右折や左折等を行う各交差点で、地図ボタン93やTBTボタン98を使用することで、途切れることなく、TBT画面表示90や地図案内画面表示97による、道案内が為されることとなる。なお、TBTデータと地図案内型データのいずれも、対象となる交差点毎に、その交差点に関するものをダウンロードするようにしても良い。この場合は、対象となる交差点に近づく度、または前の交差点を通過する度に、ステップS11からステップS19までが繰り返されることとなる。
【0065】
なお、地図案内型データのダウンロードが終了している場合には、交差点や目的地の所定距離手前(例えば数百m手前)に到達した場合に、TBT画面表示90から地図案内画面表示97へと自動的に切り替えるようにしても良い。さらに、交差点通過後等に、地図案内画面表示97からTBT画面表示90へと自動的に切り替えるようにしても良い。
【0066】
以上のような手順を実行するためのプログラム80が、制御部71内のROM71bに記憶されている。また、データ配信サーバ16に記憶されているデータ配信プログラム42も、上述した手順により、ナビゲーション装置11側にTBTデータ及び地図案内型データの配信を行う。
【0067】
このような構成及び実行手順を有するデータ配信システム10、及びナビゲーション装置11によれば、ユーザが本実施の形態のような、ダウンロード型のナビゲーション装置11の使用を開始した場合、原則として最初に目的地までの全てのTBTデータが該ナビゲーション装置11に短時間でダウンロードされる。そして、このTBTデータに基づいた経路案内が為されることとなる。それにより、ダウンロード時間を要する地図案内型データがダウンロードされるまでの間、TBTデータに基づいて、即座に経路案内を開始・継続することができる。このため、経路案内として必要な情報がTBT画面表示90によって提示され、ユーザの利便性が向上する。
【0068】
特に、現状の無線通信インフラでは、インターネット網15に接続して、地図案内型データをダウンロードするまで、時間が掛かるものとなっている。そのため、地図案内型データに基づく経路案内では、経路案内が表示されるまでの間、長い待ち時間が生じてしまい、ユーザのストレスの原因となる。ことに、地図案内型データが建物等を立体表示させるデータを含んだり、或いは所定の高度から俯瞰した状態の3次元データである場合には、データ量も大きくなるため、ダウンロードの完了までに長時間を要してしまう。
【0069】
しかしながら、本実施の形態のナビゲーション装置11においては、TBTデータにより、即座に経路案内が表示されるので、ユーザは即座に車の運転をすることが可能となり、ユーザのストレスを生じさせないものとなる。
【0070】
また、現状の無線通信インフラでは、地図案内型データのダウンロードに時間が掛かるため、それに応じて通信費用も掛かるものとなっている。特に、車のような移動体13においては、移動の度に新たな地図案内型データをダウンロードしていたのでは、その通信費用も相当高額なものとなってしまう。しかしながら、TBTデータは、データ量が小さく、目的地までの全てのTBTデータを取得する場合にも、ダウンロードが完了するまで時間がさほど掛からない。これと共に、キャンセルボタン96を押したり、移動に伴う地図案内型データのダウンロードを必要最小限とすることにより、通信費用をかなり安くすることが可能である。
【0071】
なお、TBTデータも、一度に目的地までの全てのものをダウンロードせず、対象となる交差点に近づいた場合に、その都度ダウンロードするようにしても良い。
【0072】
さらに、プログラム80は、ステップS11において、TBTデータと地図案内型データのダウンロードを切り替える、自動切替設定のON,OFFを判断するものとなっている。そのため、ユーザは、自身の好みに応じて、最初から地図案内型データをダウンロードし、該地図案内型データを表示する地図案内画面表示97によって、経路案内が為されるようにすることも可能である。
【0073】
また、プログラム80は、ステップS21において、通信負荷が基準値を超えるか否かの判別を行い、かかる基準値超過の場合には、地図案内型データのダウンロードに代えて、TBTデータのダウンロードに切り替えるものとなっている。このため、通信負荷が基準値を超える場合には、地図案内型データに比べてデータ量の小さいTBTデータのダウンロードとすることで、ユーザに対して経路案内の即時性を確保することができる。すなわち、地図案内型データのダウンロードに対して、ユーザは無駄に長時間待つのを防ぐことができ、一層ユーザの利便性を向上させるものとなる。
【0074】
さらに、切り替えボタンとしての地図ボタン93、及びTBTボタン98が、夫々TBT画面表示90及び地図案内画面表示97に表示される。それにより、ユーザの要求に応じて地図ボタン93やTBTボタン98を押すことにより、ユーザが見たい画面表示90,97を表示させることができる。
【0075】
また、地図案内型データのダウンロードが終了している場合において、例えば交差点や目的地の所定距離手前(例えば数百m手前)に到達した場合に、TBT画面表示90から地図案内画面表示97へと自動的に切り替え、交差点通過後等であってTBTデータのダウンロードが終了している場合に、地図案内画面表示97からTBT画面表示90へと自動的に切り替えるように設定することもできる。このように設定した場合には、交差点や目的地付近において、自動的に地図案内型データが表示される。そして、地図データを見ながらの、確実な経路案内がユーザに対して為され、利便性が向上する。
【0076】
さらに、車で移動中に、経路案内で表示されている経路から外れて、ユーザが道に迷った場合には、ダウンロードしたTBTデータは無効化される。しかしながら、このTBTデータと併せて地図案内型データをダウンロードして、RAM71cや記憶媒体69に記憶させておく。それにより、ユーザは地図ボタン93を押すことで即座に地図案内画面表示97を表示させることができ、道に迷った場合に、即座に地図案内画面表示97に基づいて、現在位置を確認することができる。
【0077】
この場合、新たに地図案内型データをダウンロードし直すことによる、待ち時間が生じなく、迷った場合でもダウンロードの待ち時間によるストレスをユーザに生じさせるのを防ぐことができる。なお、道に迷った場合以外にも、例えば道路と建物の位置関係を確認したい場合にも、上述したのと同様に、ユーザにストレスを生じさせるのを防ぐことができる。
【0078】
以上、本発明の一実施の形態について述べたが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。
【0079】
上述の実施の形態では、TBT画面表示90と地図案内画面表示97とを、切り替えにより夫々別個独立に表示させる場合について説明したが、地図案内型データのダウンロードが終了した場合には、これらTBT画面表示90と地図案内画面表示97とを、両方同時に表示させるようにしても良い。この場合には、経路案内を利用するユーザの利便性を、一層向上させることができる。
【0080】
また、移動体13が、山間部や地方等、無線通信インフラの供給対象地域外に進行しようとしている場合には、ユーザが入力した目的地情報に基づいて、目的地までのTBTデータ、及び地図案内型データを、無線通信インフラの供給対象地域内において、全てダウンロードするように、自動設定しても良い。この場合、移動体13の走行中に、目的地までの経路案内に関する全てのデータが、随時ダウンロードされることとなる。すると、ナビゲーション装置11は、移動体13が無線通信インフラの供給対象地域外を走行している場合でも、ユーザに対して的確な経路案内を行うことが可能となる。
【0081】
さらに、上述の実施の形態では、現状の無線通信インフラに基づいた実施の形態となっていて、今後無線通信インフラの整備により、通信速度が早くなり、ダウンロード時間の短縮化が図られることも考えられる。しかしながら、通信速度が早くなった場合でも、データ総量の小さなTBTデータを用いる場合には、地図案内型データを用いる場合よりも、より素早い経路案内を行うことができる。それにより、無線通信インフラが整備された環境下においても、地図案内型データに加えてTBTデータを用いると、ユーザに対してストレスフリーな経路案内を行うことが可能となる。
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、ユーザが希望する経路案内の情報を、TBTデータのダウンロードによって、短時間かつ通信費を抑えてダウンロードすることができる。しかも、ユーザの必要に応じて、より詳細な地図案内型データのダウンロードを行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るデータ配信システムの構成を示す概略図である。
【図2】図1のデータ配信システムにおいて、通信機器の内部構成を示す概略図である。
【図3】図1のデータ配信システムにおいて、データ配信サーバの内部構成を示す概略図である。
【図4】図1のデータ配信システムにおいて、ナビゲーション装置の構成を示す概略図である。
【図5】図1のデータ配信システムにおいて、データ配信サーバのデータ配信プログラムの処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図1のデータ配信システムにおいて、ナビゲーション装置のプログラムの処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】図1のデータ配信システムにおいて、表示装置に表示されるTBT画面表示を示す図である。
【図8】図1のデータ配信システムにおいて、表示装置に表示されるダウンロード経過画面表示を示す図である。
【図9】図1のデータ配信システムにおいて、表示装置に表示される地図案内画面表示を示す図である。
【符号の説明】
10…データ配信システム
11…ナビゲーション装置
12…通信機器
15…インターネット網
16…データ配信サーバ(サーバ)
21…ROM
22…RAM
23…インターフェイス部
31…プログラム部
32…データベース部
42…データ配信プログラム(第1のプログラム)
52…地図案内型データ用データベース
53…TBTデータ用データベース
61…装置本体
62…表示装置
63…GPS受信装置
64…ビーコン用受信装置(VICS受信装置)
69…記憶媒体
71…制御部
80…プログラム(第2のプログラム)
90…TBT画面表示
93…地図ボタン(切り替えボタン)
94…ダウンロード経過画面表示
95…ダウンロード経過バー
96…キャンセルボタン
97…地図案内画面表示
98…TBTボタン(切り替えボタン)
Claims (8)
- サーバとの間で通信機器を介してデータの送受信を行うものであり、ユーザが入力した目的地までの経路に関する地図案内型データ及びTBTデータを、上記サーバから得て表示させるための上記ナビゲーション装置において、
上記サーバに対してTBTデータの取得要求を行ない、上記サーバ側から該TBTデータを受信する第1の受信手順と、
受信されたTBTデータに基づいて、上記ナビゲーション装置側で該TBTデータに基づいた案内を行う第1の案内手順と、
上記第1の案内手順を実行可能とした後に上記サーバに対して地図案内型データの取得要求を行ない、上記サーバ側から該地図案内型データを受信する第2の受信手順と、
受信された地図案内型データ及び上記TBTデータに基づいて、上記ナビゲーション装置側で該地図案内型データ及び上記TBTデータの少なくとも一方に基づいて案内を行う第2の案内手順と、
を内部のコンピュータに実行させるプログラムを有していることを特徴とするナビゲーション装置。 - 前記プログラムは、
前記第1の受信手順に先立って、前記TBTデータの受信に代えて前記地図案内型データの受信をする設定となっているか否かを検出し、該設定となっている場合に該地図案内型データの受信に切り替える第1の判断手順を具備し、
前記第1の受信手順においては、上記設定となっている場合に前記TBTデータの取得要求に代えて前記地図案内型データの取得要求を行って該地図案内型データを受信し、
前記第1の案内手順においては、上記設定となっている場合に前記TBTデータに代えて前記地図案内型データに基づいた案内を行い、
さらに、上記設定となっている場合には、以後の前記第2の受信手順及び前記第2の案内手順を行わないことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。 - 前記プログラムは、
前記第1の判断手順の後に、前記通信機器の通信負荷が予め設定された値を超えるか否かを検出し、該通信負荷が設定された値の範囲内である第1の状況の場合には地図案内型データの受信とすると共に、該通信負荷が設定された値を超える第2の状況の場合にはTBTデータの受信に切り替える第2の判断手順を具備し、
上記第2の判断手順において上記第2の状況である判断された場合には、前記第1の受信手順へと進行すると共に、
上記第2の判断手順において上記第1の状況であると判断された場合には、前記第1の受信手順で前記TBTデータの取得要求に代えて前記地図案内型データの取得要求を行って該地図案内型データを受信し、
上記第2の判断手順において上記第1の状況であると判断された場合には、前記第1の案内手順で前記TBTデータに代えて前記地図案内型データに基づいた案内を行い、
さらに、上記第2の判断手順において上記第1の状況であると判断された場合には、以後の前記第2の受信手順及び前記第2の案内手順を行わないことを特徴とする請求項2記載のナビゲーション装置。 - 前記第2の案内手順では、前記TBTデータと前記地図案内型データの表示の切り替えを行う切り替えボタンを表示させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のナビゲーション装置。
- 前記地図案内型データの取得要求を行って該地図案内型データを受信している状態において、この地図案内型データの受信をキャンセルするキャンセルボタンが表示されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一方に記載のナビゲーション装置。
- サーバ及びナビゲーション装置の間で通信機器を介してデータの送受信を行うものであり、上記ナビゲーション装置においてユーザが入力した目的地までの経路に関する地図案内型データ及びTBTデータを、上記サーバから上記ナビゲーション装置へ送信するデータ配信システムにおいて、
上記サーバは、
ユーザが設定した目的地までの経路に関する地図案内型データ及びTBTデータを検索する検索手順と、
上記検索手順により検索された地図案内型データ及びTBTデータのうち、上記ナビゲーション装置からの要求に基づいて、いずれかのデータを選択して送信する選択送信手順と、
を内部のコンピュータに実行させる第1のプログラムを有していて、
上記ナビゲーション装置は、
上記サーバに対して上記TBTデータの取得要求を行ない、上記サーバ側から該TBTデータを受信する第1の受信手順と、
受信されたTBTデータに基づいて、上記ナビゲーション装置側で該TBTデータに基づいた案内を行う第1の案内手順と、
上記第1の案内手順を実行可能とした後に上記サーバに対して地図案内型データの取得要求を行ない、上記サーバ側から該地図案内型データを受信する第2の受信手順と、
受信された地図案内型データ及び上記TBTデータに基づいて、上記ナビゲーション装置側で該地図案内型データ及びTBTデータの少なくとも一方に基づいて案内を行う第2の案内手順と、
を内部のコンピュータに実行させる第2のプログラムを有していることを特徴とするデータ配信システム。 - 請求項2から5のいずれか1項に記載のナビゲーション装置が有する前記プログラムを前記第2のプログラムとして用いることを特徴とする請求項6記載のデータ配信システム。
- サーバ及びナビゲーション装置の間で通信機器を介してデータの送受信を行うものであり、上記ナビゲーション装置においてユーザが入力した目的地までの経路に関する地図案内型データ及びTBTデータを、上記サーバから上記ナビゲーション装置へ送信するデータ配信方法において、
上記TBTデータの取得要求を、上記ナビゲーション装置側から上記サーバ側に対して行うデータ取得要求工程と、
ユーザが設定した目的地までの経路に関する地図案内型データ及びTBTデータの検索を上記サーバにおいて行う検索工程と、
上記検索工程により検索された地図案内型データ及びTBTデータのうち、上記ナビゲーション装置からの要求に基づいて、いずれかのデータを選択して上記サーバから送信する選択送信工程と、
上記ナビゲーション装置が上記サーバ側から上記TBTデータを受信する第1の受信工程と、
上記第1の受信工程で受信されたTBTデータに基づいて、上記ナビゲーション装置側で該TBTデータに基づいた案内を行う第1の案内工程と、
上記第1の案内工程を実行可能とした後に上記サーバに対して地図案内型データの取得要求を行ない、上記サーバ側から該地図案内型データを受信する第2の受信工程と、
上記第2の受信工程で受信された地図案内型データ及び上記第1の受信工程で受信された上記TBTデータに基づいて、上記ナビゲーション装置側で該地図案内型データ及びTBTデータの少なくとも一方に基づいて案内を行う第2の案内工程と、
を具備していることを特徴とするデータ配信方法。
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